JP2016011266A - 油性化粧料組成物 - Google Patents

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翔 大志田
正昭 久保
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Abstract

【課題】マルチトール脂肪酸エステルからなる油ゲル化剤、エモリエント剤、油剤成分を含有するリップグロス等の油性化粧料の提供。【解決手段】(A)一般式(1)で示されるマルチトール脂肪酸エステル:5〜30%(B)エモリエント剤:5〜50%(C)油剤:残分を含有する油性化粧料組成物。〔R1COは不飽和/分岐鎖を含有してもよいC12〜22のアシル基で、アシル基は1種或いは複数種を含んだ混合物でもよく;mはマルチトールの水酸基のエステル置換度;1≦m≦3の実数;−O−[mal]−(OH)9−mはマルチトールのm個の水酸基より水素原子がとれた置換基〕【選択図】なし

Description

粘性のある液状化粧料であるリップグロスは、唇の荒れを防止しながら望む唇の色と輝きが保たれるようにし、また、唇の健康と美容効果を得るために用いられている。光沢感や潤い感を大いに発揮させるため、一般的に油性剤型で増粘剤として、12‐ヒドロキシステアリン酸、エチレン・プロピレン・スチレンコポリマー等の高分子物質、ポリアミド樹脂、デキストリン脂肪酸エステル又はシリカ等が広く使用されている調製される。
しかしながら、前述の増粘剤を用いた剤形は塗布時の延びに劣り、均一に塗ることができないといった問題がある。これまで、塗布時の使用感を高める試みとして、例えば、キャンデリラワックス、液状油、並びに、固形油および/又は油性ゲル化剤を含有する口唇用化粧料であることを特徴とする油性化粧料(特許文献1)、フッ素ポリエーテル共変性シリコーン、リンゴ酸ジイソステアリルを含有する口唇化粧料(特許文献2)などが提案されている。
その効果は充分でない
一方、マルチトール脂肪酸モノエステル脂肪酸エステルは、多価アルコール、及び液状油を含有する増粘ゲル化剤組成物を形成することが開示されており(特許文献3)、これを利用してリップグロス等の油ゲル化粧料組成物を形成することは可能であるが、やはりその塗布感は十分とは言えず、塗布時の伸びに劣り、その改善が求められていた。
特開2005−306856号公報 特開2005−330254号公報 特開平09−328673号公報
本発明は、前述従来技術に鑑みてなされたものであり、延びが良く、細部に至るまで均一に塗ることができるとともに、安定性に優れ、透明性に優れ、ツッパリ感が無く、唇等の弱い表皮に塗布しても違和感を感じることが無い油性化粧料組成物を提供することにある。
本発明者らは、各種油剤と油ゲル化剤を組み合わせ、油性化粧料組成物を配合評価したところ、マルチトール脂肪酸エステルからなる油ゲル化剤、エモリエント剤、油剤成分を含有する油性化粧料が前述の問題を解決することを見出し本発明を完成させた。
即ち、本発明は下記の発明を提供する。
(A)一般式(1)で示されるマルチトール脂肪酸エステル
〔但し式中RCOは不飽和/分岐鎖を含有してもよい炭素数12〜22のアシル基を示し、
アシル基は1種或いは複数種を含んだ混合物でもよく
mはマルチトールの水酸基のエステル置換度を示し、1≦m≦3の実数を示す
−O−[mal]−(OH)9−mはマルチトールのm個の水酸基より水素原子がとれた置換基を示す。〕
(B)エモリエント剤
(C)油剤
を含有する油性化粧料組成物に関する。
更に詳細には
(A)一般式(1)で示されるマルチトール脂肪酸エステル 5〜30%
(B)エモリエント剤 5〜50%
(C)油剤 残分
からなる請求項1記載の油性化粧料組成物に関する。
成分(B)のエモリエント剤が、高級アルコール類、脂肪酸エステル類、アシルアミノ酸エステル類から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
特にエモリエント剤が一般式(2)及び/又は一般式(3)で示されるアシルアミノ酸エステル類であることが好ましい。
[但し、式(2)中、Z及びYの一方は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールのエステル残基であり、他方は、H、8〜30個の炭素を有するアルキル又はアルケニル、及び12〜38個の炭素を有する一価固体アルコールのエステル残基から選択され、RCOは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、xは1又は2の整数である。
また、式(2)中、RCOは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、Rは、−(CH2)y−COOX基又はヒドロキシル基を含んで良い炭素数1〜3のアルキル基から選択され、yは1〜3の整数、Xは炭素数2〜4の分岐を含んで良いアルキル基を示す。]

本発明は、マルチトール脂肪酸エステルからなる油ゲル化剤、エモリエント剤、油剤成分を含有する油性化粧料に関する。本発明の油性化粧料組成物は、塗布時の伸びに優れており、透明性に優れ、安定性に優れ、ツッパリ感が無く、唇等の弱い表皮に塗布しても違和感を感じることが無く、リップグロス等の口唇用化粧料として優れている。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の(A)成分であるマルチトール脂肪酸エステルの原料であるマルチトール (maltitol) は、糖アルコールの一種であり、酵素糖化法によって澱粉からつくられる二糖類のマルトースを原料として高圧下で接触還元して得られるカルボニル基を持たない糖アルコールでありその構造は以下の様な構造を有している。
従って一分子中反応可能な活性水素を有する水酸基が9個ある。本発明に用いるマルチトール脂肪酸エステルはこのマルチトール1モルに対して1〜2モルの炭素数12〜22の不飽和を含んで良いアシル化剤でアシル化することにより得ることができる。本発明のマルチトール脂肪酸エステルは一般式(1)により記述できる。
〔但し式中R1COは不飽和/分岐鎖を含有してもよい炭素数12〜22のアシル基を示し、
アシル基は1種或いは複数種を含んだ混合物でもよく
mはマルチトールの水酸基のエステル置換度を示し、1≦m≦3の実数を示す
−O−[mal]−(OH)9−mはマルチトールのm個の水酸基より水素原子がとれた置換基を示す。〕
本発明マルチトール脂肪酸エステルにおいて、エステル化は9つある水酸基の内1〜3個の水酸基がアシル化剤によってアシル化されたマルチトール脂肪酸エステルであることが好ましい。マルチトール1モルに対して1モル未満のアシル化剤を反応させたマルチトール脂肪酸エステルは、油性化粧料中で結晶化するなどの問題があり好ましくなく、2モルを超えるアシル化剤を反応させたマルチトール脂肪酸エステルは油性化粧料を増粘構築が困難であり好ましくない。
マルチトール脂肪酸エステルのR1COで示されるアシル基に関して説明する
R1COは不飽和/分岐鎖を含有してもよい炭素数12〜22のアシル基を示し、混合物でも良い。
マルチトール脂肪酸エステル中50%以上がマルチトール不飽和脂肪酸エステルで構成された場合、生成される油性化粧料の透明度が上がるため有利である。
本発明のマルチトール脂肪酸エステルの好適例としては、マルチトールパルミトオレイン酸エステル、マルチトールオレイン酸エステル、マルチトールリノール酸エステル、マルチトールリノレン酸エステル、マルチトールパルミチン酸エステル、マルチトールミリスチン酸エステル、マルチトールステアリン酸エステル、マルチトールアラキジン酸エステル、マルチトールベヘン酸エステルが挙げられ、これらの混合物でも良い。
マルチトール脂肪酸エステルは本発明油性化粧料に5%〜30%配合することが好ましい。マルチトール脂肪酸エステルの配合量が5%未満であると使用に適した粘度を構築することが困難で好ましくなく、30%を超えて配合した場合、油性化粧料の固化或いは濁りが発生し好ましくない。
本発明(B)成分であるエモリエント剤としては高級アルコール類、脂肪酸エステル類、アシルアミノ酸エステル類から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
(B)成分は油溶性であることが好ましく、この成分を油性化粧料組成物中5%〜50%配合することにより本発明の効果である伸び良い、ツッパリ感の無い油性化粧料となる。
高級アルコール類としては、2-オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、セタノール等が挙げ似られる。
脂肪酸エステル類としては、リンゴ酸ジイソステアリル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル等が挙げられる。
アシルアミノ酸エステル類は、エモリエント剤として本発明油性化粧料にもっとも効果的に作用する。
アシルアミノ酸エステル類としては、一般式(2)及び/又は一般式(3)で示されるアシルアミノ酸エステルが好ましい
[但し、式(2)中、Z及びYの一方は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールのエステル残基であり、他方は、H、8〜30個の炭素を有するアルキル又はアルケニル、及び12〜38個の炭素を有する一価固体アルコールのエステル残基から選択され、RCOは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、xは1又は2の整数である。
また、式(2)中、RCOは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、Rは、−(CH2)y−COOX基又はヒドロキシル基を含んで良い炭素数1〜3のアルキル基から選択され、yは1〜3の整数、Xは炭素数2〜4の分岐を含んで良いアルキル基を示す。]
好適例としては、ラウロイルサルコシンイソプロピル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)等が挙げられる。
(C)成分である油剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、ポリブテン、水添ポリイソブテン等の炭化水素類
パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸類;アボガド油、アマニ油、アーモンド油、エノ油、カヤ油、菜種油、オリーブ油、コーン油、ヒマシ油、サフラワー油、ヒマワリ油、綿実油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、小麦胚芽油、大豆油、落花生油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、ツバキ油、月見草油等の植物油類
ミンク油、魚油等の動物油類
汎用性、安定性、入手のしやすさより流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、ポリブテン、水添ポリイソブテン等の炭化水素類を使用することがより好ましい。
具体的な油性化粧料としては、リップグロス等の口唇用化粧料が挙げられる。
本発明油性化粧料には、その効果を損なわない範囲で、動物、植物、魚貝類、微生物由来の抽出物、粉末成分、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、被膜剤、紫外線吸収剤、消炎剤、金属封鎖剤、低級アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料及び海洋深層水を必要に応じて1種乃至は2種以上用いてもよい。
本発明の効果に関して以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
以下の方法により本件発明の一般式(1)に関わる物質を製造した。また、比較例として糖部をマルチトール以外とした場合の製造例を示す。
製造例1 マルチトールオレイン酸エステルの合成
オレイン酸メチル(0.15mol)とマルチトール(0.30mol)、触媒として炭酸カリウム(0.03mol)をDMF中で混合し、80℃まで昇温した。マルチトールが溶解した後、減圧下で6時間エステル化を行った。所定量のメタノールが留去させたのを確認した後、DMFを留去し濃縮を行った。n−ブタノールと飽和食塩水によって水洗処理を行った後、有機層を濃縮した。取り上げた固体のIR測定を行うことにより目的物であることを確認した。
製造例2 マルチトールパルミチン酸エステルの合成
パルミチン酸メチル(0.15mol)とマルチトール(0.30mol)、触媒として炭酸カリウム(0.03mol)をDMF中で混合し、80℃まで昇温した。マルチトールが溶解した後、減圧下で6時間エステル化を行った。所定量のメタノールが留去させたのを確認した後、DMFを留去し濃縮を行った。n−ブタノールと飽和食塩水によって水洗処理を行った後、有機層を濃縮した。取り上げた固体のIR測定を行うことにより目的物であることを確認した。
製造例3 マルチトールミリスチン酸エステルの合成
ミリスチン酸メチル(0.15mol)とマルチトール(0.30mol)、触媒として炭酸カリウム(0.03mol)をDMF中で混合し、80℃まで昇温した。マルチトールが溶解した後、減圧下で6時間エステル化を行った。所定量のメタノールが留去させたのを確認した後、DMFを留去し濃縮を行った。n−ブタノールと飽和食塩水によって水洗処理を行った後、有機層を濃縮した。取り上げた固体のIR測定を行うことにより目的物であることを確認した。
製造例4 マルチトールオクタン酸エステルの合成
オクタン酸メチル(0.15mol)とマルチトール(0.30mol)、触媒として炭酸カリウム(0.03mol)をDMF中で混合し、80℃まで昇温した。マルチトールが溶解した後、減圧下でエステル化を行った。所定量のメタノールが留去させたのを確認した後、DMFを留去し濃縮を行った。n−ブタノールと飽和食塩水によって水洗処理を行った後、有機層を濃縮した。取り上げた固体のIR測定を行うことにより目的物であることを確認した。
製造例5 マンニトールオレイン酸エステルの合成
オレイン酸メチル(0.15mol)とマンニトール(0.30mol)、触媒として炭酸カリウム(0.03mol)をDMF中で混合し、80℃まで昇温した。マンニトールが溶解した後、減圧下でエステル化を行った。所定量のメタノールが留去させたのを確認した後、DMFを留去し濃縮を行った。n−ブタノールと飽和食塩水によって水洗処理を行った後、有機層を濃縮した。取り上げた固体のIR測定を行うことにより目的物であることを確認した。
製造例6 グルコースオレイン酸エステルの合成
オレイン酸メチル(0.15mol)とグルコース(0.30mol)、触媒として炭酸カリウム(0.03mol)をDMF中で混合し、80℃まで昇温した。グルコースが溶解した後、減圧下でエステル化を行った。所定量のメタノールが留去させたのを確認した後、DMFを留去し濃縮を行った。n−ブタノールと飽和食塩水によって水洗処理を行った後、有機層を濃縮した。取り上げた固体のIR測定を行うことにより目的物であることを確認した。
製造例7 ラフィノースオレイン酸エステルの合成
オレイン酸メチル(0.15mol)とラフィノース(0.30mol)、触媒として炭酸カリウム(0.03mol)をDMF中で混合し、80℃まで昇温した。ラフィノースが溶解した後、減圧下でエステル化を行った。所定量のメタノールが留去させたのを確認した後、DMFを留去し濃縮を行った。n−ブタノールと飽和食塩水によって水洗処理を行った後、有機層を濃縮した。取り上げた固体のIR測定を行うことにより目的物であることを確認した。
上述した製造例の化合物1〜7の脂肪酸置換度と糖部の一覧を表1に示す。また、それら各種油剤に添加して、その性能を評価し表2にまとめた。なお、測定項目の測定条件は以下の方法に従った。また、比較例として、次の製品を用いた。比較1には、千葉製粉株式会社のレオパールKL-2、比較2には三菱化学フーズ株式会社のリョート―シュガーエステルS-1570を用いた。
なお、エモリエント剤には味の素株式会社のエルデュウSL-205(エモリエント剤Aラウロイルサルコシンイソプロピル)、日清オイリオグループ株式会社のコスモール222(エモリエント剤B、リンゴ酸ジイソステアリル)、花王株式会社のカルコール200-GD(エモリエント剤C、2-オクチルドデカノール)の3種類を用いた。
使用感評価
各実施例及び比較例において得られたリップグロス組成物を使用し、塗布時の伸び、軽さ、塗布後のツッパリ感、及び外観の透明性を評価した。実施例1の組成物を基準(△)として各評価項目の優劣を○、△、×の3段階にて比較を行った。被験者は10名にて実施した。
ゲル形成の確認
各種サンプルを油剤に溶解後、一晩静置し、ゲル化しているか否かと外観を確認した。
評価は表2中の以下の略称で示している。

Sol 容器を30秒間傾けた時、流動性を帯びており油剤に可溶化しているもの。
SG(ソフトゲル) 容器を傾けた時に流動性がないものの、容易に指で押すことができるゲル状のもの。
HG(ハードゲル) 容器を傾けた時に流動性が無く、指で押しても硬いもの。
Sep 相分離をおこしているもの。
表2は化粧品油剤としてミネラルオイルと、平均分子量1,000の水添ポリイソブテン(日油株式会社、パールリーム18)、を用いた時の結果である。
まず、実施例1と比較例1を比較すると明らかなように、エモリエント剤を配合しないと油剤の感触のみであるので、塗布時の伸びやツッパリ感が悪い。また、エモリエント剤A、B並びにCを比較した実施例1〜3を比較すると、塗布時の軽さの面からN-アシルアミノ酸エステルであるエモリエント剤Aが優れているのが明白である。
製造例で比較を行うと、実施例1(製造例1)と比較例3(製造例4)を比べると、糖部は同じマルチトールであるが、脂肪酸エステル部位が本発明の請求の範囲外となることで伸びやツッパリ感の悪化に影響する。
また、マルチトール脂肪酸エステルが請求項1の範囲内であったとしても、飽和脂肪酸エステルの割合が50%を超える実施例4と比較例2より、透明性の求められるリップグロス状組成物の外観が得られず、更には塗布時の伸びが悪化する。反対に不飽和脂肪酸エステルの割合が50%を超える実施例5、6からも明らかなように大幅な使用感の向上が見られる。
また、脂肪酸エステルが不飽和脂肪酸であるものの糖部の異なる実施例1と比較例3、4、5を比較すると、糖部の違いにより、特に塗布時の伸びやツッパリ感に影響を与える。最後に、市販されている糖型ゲル化剤である比較例7、8と実施例1を比べても本発明のマルチトール脂肪酸エステルは、塗布時の伸びに優れていることが明らかである。
本発明の範囲内で以下の処方を作成した。
いずれの処方も塗布時の伸びに優れており、透明性が高く、ツッパリ感が無い優れた性能を示した。
実施例 8 リップグロス
製造例1の化合物 10%
オクチルドデカノール 20%
リンゴ酸ジイソステアリル 17%
シクロペンタシロキサン 3%
水添ポリイソブテン 50%
実施例 8 クレンジングジェルオイル
製造例1の化合物 10%
トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル 10%
ミネラルオイル 40%
エチルヘキサン酸セチル 35%
フェニルトリメチコン 5%
本発明の油性化粧料組成物は、塗布時の伸びに優れており、透明性が高く、ツッパリ感が無いため、唇等の弱い表皮に塗布しても違和感を感じることが無く、リップグロス等の化粧料を提供する。

Claims (6)

  1. (A)一般式(1)で示されるマルチトール脂肪酸エステル
    〔但し式中RCOは不飽和/分岐鎖を含有してもよい炭素数12〜22のアシル基を示し、
    アシル基は1種或いは複数種を含んだ混合物でもよく
    mはマルチトールの水酸基のエステル置換度を示し、1≦m≦3の実数を示す
    −O−[mal]−(OH)9−mはマルチトールのm個の水酸基より水素原子がとれた置換基を示す。〕
    (B)エモリエント剤
    (C)油剤
    を含有する油性化粧料組成物
  2. (A)一般式(1)で示されるマルチトール脂肪酸エステル 5〜30%
    (B)エモリエント剤 5〜50%
    (C)油剤 残分
    からなる請求項1記載の油性化粧料組成物。
  3. 成分(B)のエモリエント剤が高級アルコール類、脂肪酸エステル類、アシルアミノ酸エステル類から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜2記載の油性化粧料組成物。
  4. アシルアミノ酸エステルが一般式(2)及び/又は一般式(3)で示されるアシルアミノ酸エステルが
    [但し、式(2)中、Z及びYの一方は、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、スチグマステロール、その水素化物、及びその誘導体から成る群から選択されるステロールのエステル残基であり、他方は、H、8〜30個の炭素を有するアルキル又はアルケニル、及び12〜38個の炭素を有する一価固体アルコールのエステル残基から選択され、RCOは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、xは1又は2の整数である。
    また、式(2)中、RCOは8〜22個の炭素を有する長鎖アシル基であり、Rは、−(CH2)y−COOX基又はヒドロキシル基を含んで良い炭素数1〜3のアルキル基から選択され、yは1〜3の整数、Xは炭素数2〜4の分岐を含んで良いアルキル基を示す。]
    からなる請求項1〜3記載の油性粧料組成物。
  5. 成分(A)のマルチトール脂肪酸エステルのRCOの50%以上が好きくなくとも1つの不飽和結合を有していることを特徴とするマルチトール脂肪酸エステルを使用する請求項1〜4の油性化粧料組成物。
  6. 油性化粧料がリップグロス、クレンジングジェルオイルである請求項1〜5記載の組成物。

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