JP2016011087A - 走行支援装置、走行支援方法、および、走行支援用プログラム - Google Patents

走行支援装置、走行支援方法、および、走行支援用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】後続車両の回避走行を考慮した走行支援をすることができる走行支援装置等を提供する。
【解決手段】前走車両の相対位置および相対速度、および、後続車両の相対位置および相対速度を検出する相対関係検出部42と、予め設定された相対速度と操舵走行可能距離および制動走行可能距離との関係を参照して、前走車両の相対速度に対応した第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離を取得し、後続車両の相対速度に対応した第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離を取得する距離取得部44と、前走車両の相対位置と第1操舵走行可能距離との大小関係と、前走車両の相対位置と第1制動走行可能距離との大小関係と、後続車両の相対位置と第2操舵走行可能距離との大小関係と、後続車両の相対位置と第2制動走行可能距離との大小関係と、の組み合わせに基づいて、自車両および後続車両の走行を支援する走行支援部46と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、走行支援装置、走行支援方法、および、走行支援用プログラムに関する。
車両の衝突を回避する技術としては、下記の特許文献1、2に記載されたものが知られている。
特許文献1には、自車両と前走車両との車間距離および相対速度、後続車両との車間距離および相対速度、自動的に制動を開始する距離および制動力から、前走車両との衝突を回避するよう制動した場合における後続車両との衝突危険度を演算することが記載されている。そして、衝突危険度が所定レベルよりも高い場合に、自動的に制動を開始する距離および制動力を補正することが記載されている。
特許文献2には、後続車両との距離および相対速度から後続車両に衝突される恐れがある場合、前方に障害物がない場合には加速させ、前方に障害物があるが側方に障害物がない場合には操舵させ、前方および側方に障害物がある場合には後続車両に警告することが記載されている。
特開2008−290600号公報 特開2005−182198号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載された技術は、自車両が衝突を回避する際に後続車両が制動や操舵といった回避走行をすることを考慮していない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、後続車両の回避走行を考慮した走行支援をすることができる走行支援装置、走行支援方法、および、走行支援用プログラムを提供することを目的の一つとする。
請求項1記載の発明は、自車両に対する前走車両の相対位置および相対速度、および、自車両に対する後続車両の相対位置および相対速度を検出する相対関係検出部(42)と、予め設定された相対速度と操舵走行可能距離および制動走行可能距離との関係を参照して、前記相対関係検出部により検出された前走車両の相対速度に対応した第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離を取得し、前記相対関係検出部により検出された後続車両の相対速度に対応した第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離を取得する距離取得部(44)と、前記前走車両の相対位置と前記第1操舵走行可能距離との大小関係と、前記前走車両の相対位置と前記第1制動走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2操舵走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2制動走行可能距離との大小関係と、の組み合わせに基づいて、自車両および後続車両の走行を支援するための走行支援処理を実行する走行支援部(46)と、を備える走行支援装置1である。
請求項2記載の発明は、請求項1の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記距離取得部により取得された第1制動走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下および前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避するように走行支援処理を実行するものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1制動走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避し、後続車両が自車両を制動回避するように走行支援処理を実行するものである。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のうちいずれか一項の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1制動走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避し、後続車両が自車両を制動回避するように走行支援処理を実行ものである。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のうちいずれか一項の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1操舵走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下および前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避するように走行支援処理を実行するものである。
請求項6記載の発明は、請求項1から5のうちいずれか一項の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1操舵走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避し、後続車両が自車両を操舵回避するように走行支援処理を実行するものである。
請求項7記載の発明は、請求項1から6のうちいずれか一項の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1操舵走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避し、後続車両が自車両を制動回避するように走行支援処理を実行するものである。
請求項8記載の発明は、請求項2から4のうちいずれか一項の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、自車両が、後続車両とは異なる方向に操舵回避するように走行支援処理を実行するものである。
請求項9記載の発明は、請求項5から7のうちいずれか一項の走行支援装置1であって、前走車両を操舵回避する領域を検出する領域検出部を備え、前記走行支援部は、前記第1操舵走行可能距離に達するまでの距離が、前記第1制動走行可能距離に達するまでの距離より大きく、前記領域検出部により検出された領域がない場合には、前記第1制動走行可能距離を小さくするよう補正するものである。
請求項10記載の発明は、請求項5から7のうちいずれか一項の走行支援装置1であって、前記走行支援部は、前記第1制動走行可能距離に達するまでの第2余裕度が、前記第1操舵走行可能距離に達するまでの第1余裕度よりも大きい場合、前記第2制動走行可能距離を小さくするよう補正するものである。
請求項11記載の発明は、自車両に対する前走車両の相対位置および相対速度、および、自車両に対する後続車両の相対位置および相対速度を検出し、予め設定された相対速度と操舵走行可能距離および制動走行可能距離との関係を参照して、前記検出された前走車両の相対速度に対応した第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離を取得し、前記検出された後続車両の相対速度に対応した第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離を取得し、前記前走車両の相対位置と前記第1操舵走行可能距離との大小関係と、前記前走車両の相対位置と前記第1制動走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2操舵走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2制動走行可能距離との大小関係と、の組み合わせに基づいて、自車両および後続車両の走行を支援する走行支援方法である。
請求項12記載の発明は、コンピュータを、予め設定された相対速度と操舵走行可能距離および制動走行可能距離との関係を参照して、現在の前走車両の相対速度に対応した第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離を取得させ、現在の後続車両の相対速度に対応した第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離を取得させ、前記前走車両の相対位置と前記第1操舵走行可能距離との大小関係と、前記前走車両の相対位置と前記第1制動走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2操舵走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2制動走行可能距離との大小関係と、の組み合わせに基づいて、自車両および後続車両の走行を支援させる走行支援用プログラムである。
請求項1、11、12の発明によれば、前走車両の相対関係と前走車両の第1操舵走行可能距離、第1制動走行可能距離との大小関係、後続車両の相対関係と後続車両の第2操舵走行可能距離、第2制動走行可能距離との大小関係に基づいて、自車両および後続車両に対する走行支援処理を変更することができる。これにより、走行支援装置1によれば、自車両が衝突を回避する際に、後続車両が制動や操舵を行うことを考慮して、自車両および後続車両の走行を支援することができる。
請求項2の発明によれば、前走車両の相対位置が第1制動走行可能距離以下であり、後続車両の相対位置が第2操舵走行可能距離以下および第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避するように走行支援処理を実行する。これにより、後続車両が自車両を回避できない状況において、自車両が操舵回避したことにより発生したスペースに後続車両が制動回避を行うことができる。
請求項3の発明によれば、前走車両の相対位置が第1制動走行可能距離以下であり、後続車両の相対位置が第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避し、後続車両が自車両を制動回避するように走行支援処理を実行する。これにより、後続車両が制動する状況であっても、自車両が操舵回避したことにより発生したスペースに後続車両が制動回避を行うことができる。
請求項4の発明によれば、前走車両の相対位置が第1制動走行可能距離以下であり、後続車両の相対位置が第2操舵走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避し、後続車両が自車両Mを制動回避するように走行支援処理を実行する。これにより、後続車両が操舵回避できない状況であって制動回避を行わなければいけない状況であっても、自車両が操舵回避したことにより発生したスペースに後続車両が制動回避を行うことができる。
請求項5の発明によれば、前走車両の相対位置が第1操舵走行可能距離以下であり、後続車両の相対位置が第2操舵走行可能距離以下および第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避するように走行支援処理を実行する。これにより、後続車両が自車両を回避できない状況において、自車両を制動させることによって自車両が前走車両に衝突する多重事故を抑制できる。
請求項6の発明によれば、前走車両の相対位置が第1操舵走行可能距離以下であり、後続車両の相対位置が第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避し、後続車両が自車両を操舵回避するように走行支援処理を実行する。これにより、後続車両が操舵回避する状況においても、自車両が操舵回避せずに制動回避することによって後続車両が自車両に衝突する可能性を抑制することができる。
請求項7の発明によれば、前走車両の相対位置が第1操舵走行可能距離以下であり、後続車両の相対位置が第2操舵走行可能距離以下である場合には、自車両、後続車両の双方が制動回避するように走行支援処理を実行する。これにより、後続車両、自車両の双方によって制動回避をして、自車両が前走車両に追突する多重事故の可能性を抑制することができる。
請求項8の発明によれば、自車両が操舵回避する場合には、後続車両とは異なる方向に走行支援処理を実行するので、自車両が操舵回避したことによって自車両が後続車両と衝突する可能性を抑制することができる。
請求項9の発明によれば、自車両の操舵回避の余裕度が大きくても操舵回避するスペースがない場合に、自車両の第1制動走行可能距離を小さくすることができる。これにより、操舵回避できない状況においては早いタイミングで制動回避を実施することができる。また、変更前の第1制動走行可能距離に達する前に制動回避を行うことができ、自車両が前走車両に衝突することを抑制して多重事故の可能性を抑制できる。
請求項10の発明によれば、自車両の操舵回避の余裕度が小さく制動回避の余裕度が大きい場合に、自車両の第1制動走行可能距離を小さくすることができる。これにより、早いタイミングで制動回避を実施することができ、過剰なブレーキ圧に制御することを抑制できる。また、過剰なブレーキ圧となることを抑制することにより、後続車両TTCが小さくなってしまう前に前走車両との衝突を回避できる。
本発明の実施形態として示す走行支援装置1を搭載した車両の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1の機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において参照される相対速度に対する通常操舵回避下限、通常操舵回避下限、衝突可能性判断ライン、制動回避限界、操舵回避限界、衝突判断ラインの関係を示す図である。 自車両が制動回避、操舵回避した場合の前走車両TTC、後続車両TTC、回避スペースの変化を説明する図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離、自車両と後続車両との車間距離に対する、前走車両、自車両および後続車両の状況、多重事故の可能性、比較制御例の内容、本実施形態の走行支援処理の内容を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離、自車両と後続車両との車間距離に対する、自車両への走行支援処理の内容および後続車両への走行支援処理の内容を示す図である。 自車両と前走車両との車間距離、自車両と後続車両との車間距離、自車両に対する前走車両の相対速度、自車両に対する後続車両の相対速度に応じた事故状態の遷移を示す図である。 自車両と前走車両との車間距離、自車両と後続車両との車間距離、自車両に対する前走車両の相対速度、自車両に対する後続車両の相対速度に応じた他の事故状態の遷移を示す図である。 自車両と前走車両との車間距離、自車両と後続車両との車間距離、自車両に対する前走車両の相対速度、自車両に対する後続車両の相対速度に応じた他の事故状態の遷移を示す図である。 自車両と前走車両との車間距離、自車両と後続車両との車間距離、自車両に対する前走車両の相対速度、自車両に対する後続車両の相対速度に応じた他の事故状態の遷移を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離が制動回避限界以下、自車両と後続車両との車間距離が制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下である場合における自車両および後続車両に対する走行支援処理の内容を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離が制動回避限界以下、自車両と後続車両との車間距離が制動回避限界以下である場合における自車両および後続車両に対する走行支援処理の内容を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離が制動回避限界以下、自車両と後続車両との車間距離が操舵回避限界以下である場合における自車両および後続車両に対する走行支援処理の内容を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離が操舵回避限界以下、自車両と後続車両との車間距離が制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下である場合における自車両および後続車両に対する走行支援処理の内容を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離が操舵回避限界以下、自車両と後続車両との車間距離が制動回避限界以下である場合における自車両および後続車両に対する走行支援処理の内容を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両と前走車両との車間距離が操舵回避限界以下、自車両と後続車両との車間距離が操舵回避限界以下である場合における自車両および後続車両に対する走行支援処理の内容を示す図である。 自車両が制動回避を行った場合におけるブレーキ圧、制動回避予測時間、前走車両TTC、自車両に対する前走車両の相対速度の関係を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、ブレーキ圧を抑制した場合における制動回避予測時間、前走車両TTC、自車両に対する前走車両の相対速度の関係を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、ブレーキ圧の増加タイミングを遅くした場合における制動回避予測時間、前走車両TTC、自車両に対する前走車両の相対速度の関係を示す図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1による走行支援処理の全体動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、前走車両の制御判断ラインを算出する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、後続車両の制御判断ラインを算出する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、自車両の制動回避の制御タイミングを補正する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1において、走行支援処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1の制御によって、自車両が前走車両を操舵回避する様子を示す上面図である。 本発明の実施形態として示す走行支援装置1の制御によって、後続車両が自車両を操舵回避する様子を示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明を適用した走行支援装置1は、例えば図1に示すような自車両Mに搭載されている。この走行支援装置1は、制御装置40、前方カメラ12、前方レーダ14、後方カメラ22、および、後方レーダ24を含む。
前方カメラ12および後方カメラ22は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。
前方カメラ12は、例えば、フロントウインドシールドの上部やルームミラーの裏面等に取り付けられる。前方カメラ12は、例えば所定周期で自車両Mの前方を繰り返し撮像し、撮像した画像の画像データを制御装置40に出力する。後方カメラ22は、例えば、リアウインドシールドの上部等に取り付けられる。後方カメラ22は、例えば所定周期で自車両Mの後方を繰り返し撮像し、撮像した画像の画像データを制御装置40に出力する。
前方レーダ14は、例えば、自車両Mのエンブレムの裏側や、バンパー、フロントグリルの周辺等に取り付けられる。後方レーダ24は、例えば、自車両Mのリアバンパーの上方またはリアバンパーの両端に取り付けられる。前方レーダ14、後方レーダ24は、例えば、ミリ波を自車両Mの前方または後方に放射し、物体によって反射された反射波を受信する。これにより、前方レーダ14、後方レーダ24は、少なくとも物体の位置(距離および方位角または横位置)を検出する。また、前方レーダ14、後方レーダ24は、物体との相対速度を検出可能なものであってよい。前方レーダ14、後方レーダ24は、例えば、FM‐CW(Frequency‐Modulated Continuous‐Wave)方式によって、物体の位置や速度を検出し、検出結果を制御装置40に出力する。
制御装置40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置、車両内で他装置と通信を行うための通信インターフェース等が内部バスによって接続されたコンピュータ装置である。
制御装置40は、ROM、HDD、EEPROM等の記憶部90に記憶された走行支援用プログラム94を読み出して、実行する。これにより、制御装置40は、図2に示すような機能部を備え、後述する走行支援処理を実現する。
図2は、制御装置40の機能構成例を示す図である。制御装置40は、相対関係検出部42、距離取得部44、および、走行支援部46を含む。
相対関係検出部42は、前走車両軌跡算出部422、後続車両軌跡算出部424、および、自車軌跡算出部426を含む。
前走車両軌跡算出部422は、前走車両検知外界センサ10と接続されている。前走車両検知外界センサ10は、上述した前方カメラ12、前方レーダ14の何れかであってもよい。本実施形態において、前方カメラ12によって自車両Mの前方画像を撮像し、前方レーダ14によって前方車両の相対位置、速度を検出する。前走車両軌跡算出部422は、前走車両検知外界センサ10により検出された信号から前方物体情報を検出する。この前走物体情報は、自車両Mに対する前走車両の相対位置、相対速度を含む。前走車両軌跡算出部422は、時間的に連続する前方物体情報から前走車両の軌跡を算出する。
後続車両軌跡算出部424は、後続車両検知外界センサ20と接続されている。後続車両検知外界センサ20は、上述した後方カメラ22、後方レーダ24の何れかであってもよい。本実施形態において、後方カメラ22によって自車両Mの後方画像を撮像し、後方レーダ24によって後続車両の相対位置、速度を検出する。後続車両軌跡算出部424は、後続車両検知外界センサ20により検出された信号から後方物体情報を検出する。この後方物体情報は、自車両Mに対する後続車両の相対位置、相対速度を示す。後続車両軌跡算出部424は、時間的に連続する後方物体情報から後続車両の軌跡を算出する。
自車軌跡算出部426は、車両状態センサ30と接続されている。自車軌跡算出部426は、車両状態センサ30からの信号を自車両Mの位置情報として取得する。自車軌跡算出部426は、時間的に連続する自車両Mの位置情報から自車両Mの軌跡を算出する。
このように相対関係検出部42は、自車両Mに対する前走車両の相対位置および相対速度、および、自車両Mに対する後続車両の相対位置および相対速度を検出する(相対関係検出部)。なお、相対関係検出部42の機能は、路上に設けられた装置であってもよく、自車両Mに設けられたものでもよい。
距離取得部44は、前走車両制御判断ライン算出部442、前走車両TTC算出部444、後続車両制御判断ライン算出部446、および、後続車両TTC算出部448を含む。
前走車両制御判断ライン算出部442は、自車両Mに対する前走車両の制御判断ラインを算出する。前走車両制御判断ライン算出部442は、後述する図3に示すような関係に基づいて前走車両の制御判断ラインを算出する。
前走車両TTC算出部444は、前走車両軌跡算出部422により算出された前走車両の走行軌跡と自車軌跡算出部426により算出された自車両Mの走行軌跡とから、自車両Mと前走車両とが衝突するまでの時間(衝突予測時間)である前走車両TTC(time to collision)を算出する。このTTCは、車間距離を相対速度で除算して求められる。
後続車両制御判断ライン算出部446は、自車両Mに対する後続車両の制御判断ラインを算出する。後続車両制御判断ライン算出部446は、後述する図3に示すような関係に基づいて後続車両の制御判断ラインを算出する。
後続車両TTC算出部448は、後続車両軌跡算出部424により算出された後続車両の走行軌跡と自車軌跡算出部426により算出された自車両Mの走行軌跡とから、自車両Mと後続車両とが衝突するまでの時間である後続車両TTC(time to collision)を算出する。
走行支援部46は、支援制御判断部462、および、車両制御部464を含む。
支援制御判断部462は、自車両Mおよび後続車両の走行を支援するための走行支援処理の制御内容を判断する。このとき、支援制御判断部462は、図3に示すような予め設定された関係に基づくテーブルデータ92を参照する。このテーブルデータ92は、後述するように、相対速度と操舵走行可能距離および制動走行可能距離との関係に相当する。
図3に示すテーブルデータ92には、相対速度と、前走車両TTCおよび後続車両TTCとの対応関係に対する、制動回避限界[sec]、操舵回避限界[sec]、衝突判断ライン[sec]、通常制動回避下限[sec]、通常操舵回避下限[sec]、衝突可能性判断ライン[sec]が設定されている。
制動回避限界とは、運転者の制動により自車両Mと前走車両との衝突を回避することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間(TTC)をいう。操舵回避限界とは、運転者の操舵により自車両Mと前走車両との衝突を回避することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間をいう。衝突判断ラインとは、同一相対速度における制動回避限界または操舵回避限界のうちいずれか小さいものをいう。
通常制動回避下限とは、自車両Mが前走車両と衝突するおそれがある場合に、通常運転時において運転者が制動により衝突を回避するために制動操作を開始することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間をいう。通常操舵回避下限とは、自車両Mが前走車両と衝突するおそれがある場合に、通常運転時において運転者が操舵により衝突を回避するために操舵操作を開始することができる相対速度ごとの最短の衝突予測時間をいう。衝突可能性判断ラインとは、同一相対速度における通常制動回避下限または通常操舵回避下限のうちいずれか小さいものをいう。
本実施形態において、制御判断ラインは、通常操舵回避下限および通常制動回避下限であってもよく、操舵回避限界および制動回避限界であってもよい。以下の説明では、制御判断ラインは操舵回避限界および制動回避限界として説明する。
前走車両制御判断ライン算出部442は、図3の関係を参照して、自車両Mと前走車両との相対速度から、前走車両の制御判断ラインを算出する。これにより、前走車両制御判断ライン算出部442は、前走車両の相対位置と大小比較される第1操舵走行可能距離、第1制動走行可能距離を導出する。後続車両制御判断ライン算出部446は、図3の関係を参照して、自車両Mと後続車両との相対速度から、後続車両制御判断ラインを算出する。これにより、後続車両制御判断ライン算出部446は、後続車両の相対位置と大小比較される第2操舵走行可能距離、第2制動走行可能距離を導出する。
なお、本実施形態における支援制御判断部462は、テーブルデータ92を参照して走行支援処理の制御内容を判断しているが、予め設定した関数を用いて第1操舵走行可能距離、第1制動走行可能距離、第2操舵走行可能距離、第2制動走行可能距離を導出してもよい。
支援制御判断部462は、前走車両制御判断ライン算出部442により算出された前走車両の操舵回避限界、制動回避限界のそれぞれに対する前走車両の相対位置(車間距離)の大小関係を判断する。このとき、支援制御判断部462は、前走車両の相対速度と操舵回避限界および制動回避限界との乗算によって、制動により衝突を回避できない車間距離である第1制動走行可能距離および操舵により衝突を回避できない車間距離である第1操舵走行可能距離を導出する。支援制御判断部462は、第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離と、前走車両との車間距離(前走車両の相対位置)とを比較する。これにより、支援制御判断部462は、自車両Mと前走車両の相対位置が、第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離よりも大きい正常状態、第1操舵走行可能距離以下、第1制動走行可能距離以下、第1操舵走行可能距離以下且つ第1制動走行可能距離以下の何れであるかを判断する。
これにより、支援制御判断部462は、前走車両の相対位置が、制動回避限界および操舵回避限界よりも大きい正常状態、制動回避限界以下の状態、操舵回避限界以下の状態、制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下の状態の何れかであるかを判断することができる。この前走車両についての判断結果は、走行支援部46における車両制御部464に供給される。
支援制御判断部462は、後続車両制御判断ライン算出部446により算出された後続車両の操舵回避限界、制動回避限界のそれぞれに対する後続車両の相対位置(車間距離)の大小関係を判断する。後続車両の相対速度と操舵回避限界、制動回避限界との乗算によって、制動により衝突を回避できない車間距離である第2制動走行可能距離、操舵により衝突を回避できない車間距離である第2操舵走行可能距離が求められる。支援制御判断部462は、第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離と、後続車両との車間距離(前走車両の相対位置)とを比較する。これにより、支援制御判断部462は、自車両Mと後続車両の相対位置が、第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離よりも大きい正常状態、第2操舵走行可能距離以下、第2制動走行可能距離以下、第2操舵走行可能距離以下且つ第2制動走行可能距離以下の何れかであるかを判断する。
これにより、支援制御判断部462は、後続車両の相対位置が、制動回避限界および操舵回避限界よりも大きい正常状態、制動回避限界以下の状態、操舵回避限界以下の状態、制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下の状態の何れかであるかを判断することができる。この後続車両についての判断結果は、走行支援部46における車両制御部464に供給される。
車両制御部464は、支援制御判断部462から供給された判断結果に応じて、自車両Mおよび後続車両の走行を支援するための走行支援処理を実行する(走行支援部)。支援制御判断部462の判断結果は、前走車両の相対位置と第1操舵走行可能距離との大小関係と、前走車両の相対位置と第1制動走行可能距離との大小関係と、後続車両の相対位置と第2操舵走行可能距離との大小関係と、後続車両の相対位置と第2制動走行可能距離との大小関係とを含む。車両制御部464は、これらの大小関係の組み合わせに基づいて、自車両Mおよび後続車両に対する走行支援処理を変更する。
車両制御部464による走行支援処理は、自車両Mの走行制御、自車両Mの警報制御、後続車両への警報制御を含む。
自車両Mの走行制御は、自車両Mの制動または操舵を制御する。これにより、車両制御部464は、図4に示すように、前走車両TTCおよび後続車両TTC、回避スペースを変化させる。このために、車両制御部464は、車両の各部に制御信号を出力する。本実施形態において、制御信号は、自車両Mの走行制御のために、スロットルアクチュエータ70、ブレーキアクチュエータ72、ステアリングアクチュエータ74に供給される。また、制御信号は、自車両Mの警報制御のために、警報装置80に供給される。
スロットルアクチュエータ70は、車両制御部464からの制御信号に応じて、スロットルバルブ(不図示)の開度を調整する。本実施形態において、スロットルアクチュエータ70は、スロットル開度を調整して、自車両Mが前走車両および後続車両と衝突を回避するよう自車両Mの推進力を調整する。
ブレーキアクチュエータ72は、車両制御部464からの制御信号に応じて、制御信号が示す大きさのブレーキトルクが各車輪に出力されるように調整する。本実施形態において、ブレーキアクチュエータ72は、ブレーキ圧を調整して、自車両Mが前走車両および後続車両と衝突を回避するよう自車両Mの制動力を調整する。
ステアリングアクチュエータ74は、車両制御部464からの制御信号に応じて操舵輪に与える操舵トルクを調整する。本実施形態において、ステアリングアクチュエータ74は、操舵トルクを調整して、自車両Mが前走車両および後続車両が存在する領域を回避するよう自車両Mの進行方向を調整する。
警報装置80は、自車両Mの運転者に対する警報を出力する。この警報装置80は、自車両Mに搭載された各種のスピーカ、モニタ画面、表示装置等である。警報装置80は、自車両Mを制動または操舵方向を放音、表示等することにより運転者への走行支援をする。
警報装置80は、後続車両に対する警報を出力するものであってもよい。この場合の警報装置80は、自車両Mのウィンカ、ハザートランプ、ブレーキランプ等を含む。これにより、警報装置80は、後続車両が制動または操舵するよう通知し、後続車両に対する走行支援を行う。
さらに、警報装置80は、自車両Mに搭載された車車間通信装置であってもよい。この車車間通信装置は、後続車両が制動または操舵するよう通知する無線信号を発信する。この無線信号は、後続車両の車車間通信装置により受信される。後続車両の警報装置は、受信した無線信号に応じて、後続車両の車両制御や、警報を行うことができる。なお、後続車両は、路上の装置から直接、走行支援のための制御情報を受信してもよい。
つぎに、上述した走行支援装置1において、支援制御判断部462によって、前走車両の制動回避限界および操舵回避限界、後続車両の制動回避限界および操舵回避限界に対する前走車両の相対位置に応じて自車両Mに走行制御を行うことについて説明する。
上述したように、支援制御判断部462の判断結果は、前走車両の相対位置と操舵回避限界(第1操舵走行可能距離)との大小関係と、前走車両の相対位置と制動回避限界(第1制動走行可能距離)との大小関係と、後続車両の相対位置と操舵回避限界(第2操舵走行可能距離)との大小関係と、後続車両の相対位置と制動回避限界(第2制動走行可能距離)との大小関係によって決まる。この判断結果は、図5および図6に示すようなNo.1〜No.16となる。
図5に示すような前走車両との車間距離および後続車両との車間距離となると、前走車両の状態、自車両の状態、後続車両の状態は、安全、危険、または、事故の間で遷移する。さらに、前走車両との車間距離および後続車両との車間距離に応じて多重事故の可能性も遷移する。この状態の遷移は、図7乃至図10に示すようになる。
No.1〜No.16の状態に対し、走行支援装置1は、図5、図6、図11乃至図19に示すように走行支援処理を変更する。
No.1〜No.4は、前走車両との車間距離が、制動回避限界および操舵回避限界より大きい正常な状態である。この場合、前走車両、自車両M、後続車両を巻き込む多重事故の可能性は低い。したがって、走行支援装置1は、前走車両に対して走行支援処理を実施しない。
No.2の場合には、後続車両の相対位置が制動回避限界以下となっている。したがって、図6に示すように、後続車両が自車両Mを操舵回避するよう走行支援をすることが望ましい。No.3の場合には、後続車両の相対位置が操舵回避限界以下となっている。したがって、図6に示すように、後続車両が自車両Mを制動回避するよう走行支援をすることが望ましい。また、No.4の場合には、後続車両の相対位置が制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下であり、図7、図8のように後突事故A1の可能性がある。
No.5、No.9は、後続車両の相対位置(自車両M−後続車両の車間距離)が、制動回避限界および操舵回避限界より大きい正常な状態と判断された場合である。この場合、前走車両、自車両M、後続車両を巻き込む多重事故の可能性は低い。したがって、車両制御部464は、自車両Mの走行制御は実施しない。同様に、後続車両への走行支援も実施しない。
No.13〜No.16は、前走車両の相対位置が制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下と判断された場合である。この場合、図5に示すように、前走車両と自車両Mとが衝突を回避できない状態にあり、急制動を行う場面である。
No.14の場合、図7、図9、図10に示すように、自車両Mが前走車両に前突した後、後続車両に後突される多重事故A3の可能性がある。No.15の場合、図8、図9に示すように、自車両Mが前走車両に前突された後、前走車両に後突する多重事故A3の可能性がある。No.16の場合、図7乃至図10に示すように、自車両Mは前突した後に後突する多重事故A5および後突した後に前突する多重事故A6の可能性がある。
なお、No.14の場合には、後続車両の相対位置が制動回避限界以下となっている。したがって、図6に示すように、後続車両が自車両Mを操舵回避するよう走行支援をすることが望ましい。No.15の場合には、後続車両の相対位置が操舵回避限界以下となっている。したがって、図6に示すように、後続車両が自車両Mを制動回避するよう走行支援をすることが望ましい。
図5には、本実施形態の走行支援処理に対する比較制御例を示した。この比較制御例は、自車両Mが前走車両または後続車両と衝突を回避できないNo.13〜No.16の場合に急制動をするものである。これに対し、本実施形態の走行制御は、No.13〜No.16の場合の制御に加え、No.6〜No.8、No.10〜No.12であっても、走行支援処理として自車両Mおよび後続車両の制御を実施する。このように、本実施形態の走行支援装置1は、比較制御例に対して走行支援処理を行う場面を拡張する。
さらに、本実施形態の走行支援装置1は、図6に示すように、本実施形態の自車両Mに加えて、後続車両への走行支援処理を示す。本実施形態では、No.6、No.7、No.10、No.11の場合に、自車両Mを制御して後続車両への走行支援処理を実施する。
No.8の状況は、図26に示すように、前走車両Mfの相対位置Dfが制動回避限界以下であり、後続車両Mrの相対位置Drが制動回避限界以下かつ操舵回避限界以下である。No.8の状況は、図7乃至図9に示すように、前走車両Mfの相対速度(前走相対速度)が大きく、後続車両Mrの相対速度(後続相対速度)が大きく、後続車両Mrの相対位置Dr(後続距離)が小さい場面に生じ、後続車両Mrが自車両Mに後突した後に自車両Mが前走車両Mfに前突する多重事故A2の可能性がある。
このNo.8の状況において、走行支援装置1は、図11に示すように自車両Mが操舵回避を行うよう走行支援処理を実施する。走行支援装置1は、図25に示すように、自車両Mが前走車両Mfの左側に回避するように走行制御を実施する。このとき、走行支援装置1は、スロットルアクチュエータ70、ブレーキアクチュエータ72、およびステアリングアクチュエータ74を制御して、自車両Mの進行方向を変更してもよい。また、走行支援装置1は、警報装置80を制御して、前走車両Mfを操舵回避するよう警報してもよい。
これにより、後続車両Mrが自車両Mとの衝突が避けられない状況であっても、後続車両Mrの前方に空間を生じさせ、自車両Mと後続車両Mrとが衝突する可能性を低くする。同時に、自車両Mが前走車両Mfに追突することを回避し、後続車両TTCが短くなることを抑制する。
走行支援装置1は、後続車両Mrが制動回避を行うような走行支援処理を実施してもよい。このとき、走行支援装置1は、警報装置80としてのブレーキランプを点灯させ、または、車車間通信により後続車両Mrに無線信号を送信して走行支援処理を行う。これにより、図25に点線で示すように、自車両Mが前走車両Mfを操舵回避することにより発生したスペースに後続車両Mrが制動回避を行うことができる。これにより、自車両Mが後続車両に追突(後突)されても自車両Mが前走車両に追突(前突)する多重事故A2を回避する。
さらに、走行支援装置1は、後続車両Mrが操舵回避をしないよう制御を行ってもよい。このとき、走行支援装置1は、自車両Mの操舵回避方向に、警報装置80としてのウインカーを点灯させ、または、車車間通信により後続車両Mrに無線信号を送信する走行支援処理を行う。なお、後続車両の相対位置は制動回避限界以下かつ操舵回避限界以下であり、後続車両は急制動をすることが望ましい。
No.6の状況は、前走車両Mfの相対位置が制動回避限界以下であり、後続車両Mrの相対位置が制動回避限界以下である。No.6の状況は、図7、図9に示すように、前走車両Mfの相対速度(前走相対速度)および後続車両Mrの相対速度(後続相対速度)が大きい場面に生ずる。
このNo.6の状況において、走行支援装置1は、図12に示すように、自車両Mが操舵回避を行うように走行支援処理を実施する。さらに、走行支援装置1は、後続車両Mrが制動回避をするように走行支援処理を実施する。このとき、走行支援装置1は、No.8の場合と同様に自車両Mが操舵回避をするよう走行支援処理を行う。
さらに、走行支援装置1は、後続車両Mrが制動回避するように、警報装置80としてのウインカーを自車両Mの回避スペースの方向に点灯させる。走行支援装置1は、支援制御判断部462により判断をしたタイミングから短時間で警報をすることが望ましい。さらに、走行支援装置1は、車車間通信により後続車両Mrに無線信号を送信して制動回避することを警告してもよい。
これにより、走行支援装置1は、例えば図25と同様に、自車両Mを前走車両Mfの左側に回避させる。これにより、後続車両Mrが制動しても衝突を回避できなくても、後続車両Mrの前方に空間を生じさせ、当該発生した空間に向けて後続車両Mrに制動回避をさせて自車両Mと後続車両Mrとが衝突する可能性を低くする。
図12の△で示したように後続車両Mrに操舵回避行をさせた場合、自車両Mの操舵回避方向と同じ方向に後続車両Mrが操舵回避を行う可能性がある。しかし、後続車両Mrが自車両Mの操舵回避方向とは異なる方向に操舵回避をするように走行支援処理を実施すれば、後続車両Mrに操舵回避をさせてもよい。
No.7の状況は、前走車両Mfの相対位置Dfが制動回避限界以下であり、後続車両Mrの相対位置Drが操舵回避限界以下である。No.7の状況は、図8、図9に示すように、後続車両Mrとの距離が小さく、前走車両Mfの相対速度が大きい場面に生ずる。
このNo.7の状況において、走行支援装置1は、図13に示すように、自車両Mが操舵回避を行うように走行支援処理を実施する。さらに、走行支援装置1は、後続車両Mrが制動回避をするように走行支援処理を実施する。このとき、走行支援装置1は、No.8の場合と同様に自車両Mが操舵回避をするよう走行支援処理を行う。さらに、走行支援装置1は、No.6の場合と同様に後続車両Mrが制動回避するよう走行支援処理を行う。
これにより、走行支援装置1は、例えば図25と同様に、自車両Mが前走車両Mfの左側に回避させる。これにより、後続車両Mrの前方に空間を生じさせ、当該発生した空間に向けて後続車両Mrに制動回避をさせて自車両Mと後続車両Mrとが衝突する可能性を低くする。なお、後続車両Mrに対しては、操舵回避限界であることから制動回避がドライバの運転操作と干渉する可能性がある。この場合、走行支援装置1は、後続車両Mrに対する走行支援処理をしなくてもよい。
No.12の状況は、前走車両Mfの相対位置Dfが操舵回避限界以下であり、後続車両Mrの相対位置Drが制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下である。No.12の状況は、図7、図8、図10に示すように、前走車両Mfおよび後続車両Mrとの距離が小さい場面に生じ、後続車両Mrが自車両Mに後突した後に自車両Mが前走車両Mfに前突する多重事故A2、A4の可能性がある。
このNo.12の状況において、走行支援装置1は、図14に示すように、自車両Mが制動回避を行うように走行支援処理を実施する。このとき、走行支援装置1は、スロットルアクチュエータ70、ブレーキアクチュエータ72、およびステアリングアクチュエータ74を制御して、自車両Mを制動させてもよい。ブレーキアクチュエータ72を制御する場合、走行支援装置1は、前方の障害物を監視して自動的にブレーキアクチュエータ72を制御する通常のブレーキ機能よりも強くブレーキを制御してもよい。また、走行支援装置1は、警報装置80を制御して、ブレーキペダルを操作するよう警報してもよい。
No.12の状況では、自車両Mと後続車両Mrとの距離が制動回避限界以下且つ操舵回避限界以下であるので自車両Mは後続車両Mrとの事故が避けられない。これに対し、自車両Mは後続車両Mrに追突されても前走車両Mfと衝突を抑制するよう強い制動を実施する。これにより、自車両Mが後続車両に追突(後突)されても自車両Mが前走車両に追突(前突)する多重事故A2、A4を回避する。
No.10の状況は、前走車両Mfの相対位置Dfが操舵回避限界以下であり、後続車両Mrの相対位置Drが制動回避限界以下である。No.10の状況は、図7、図10に示すように、前走車両Mfとの距離が小さく、後続車両Mrとの相対速度(後続相対速度)が大きい場面に生ずる。
このNo.10の状況において、走行支援装置1は、図15に示すように、自車両Mが制動回避を行うように走行支援処理を実施する。さらに、走行支援装置1は、後続車両Mrが操舵回避を行うように走行支援処理を実施する。この自車両Mの制動回避、後続車両Mrの操舵回避をさせる走行支援処理は、上述した通りである。
自車両Mを制動回避させるとき、走行支援装置1は、後続車両Mrと自車両Mとの距離が操舵回避限界にならないように制動回避の減速度を制御することが望ましい。これにより、自車両Mが制動回避をすることによる事故を回避する。また、後続車両Mrが操舵回避を実施するように、自車両Mの警報装置80としてのウインカを後続車両Mrの回避スペースの逆側に点灯させることが望ましい。これにより、後続車両Mrが自車両Mを避けるように操舵回避をすることを促す。
これにより、走行支援装置1は、例えば図26に示すように、自車両Mが制動回避しても、後続車両Mrを自車両Mの左側に回避させることができ、前走車両Mfと自車両M、自車両Mと後続車両Mrそれぞれの回避限界に応じた最適な走行支援を選択して行うことができる。
No.11の状況は、前走車両Mfの相対位置Dfが操舵回避限界以下であり、後続車両Mrの相対位置Drが操舵回避限界以下である。No.11の状況は、図8、図10に示すように、前走車両Mfとの距離および後続車両Mrとの距離が小さい場面に生ずる。
このNo.11の状況において、走行支援装置1は、図16に示すように、自車両Mが制動回避を行うように走行支援処理を実施する。さらに、走行支援装置1は、後続車両Mrが制動回避を行うように走行支援処理を実施する。この自車両M、後続車両Mrを制動回避させる走行支援処理は、上述した通りである。
自車両Mを制動回避させるとき、走行支援装置1は、後続車両Mrと自車両Mとの距離が操舵回避限界にならないように制動回避の減速度を制御することが望ましい。これにより、自車両Mが制動回避をすることによる事故を回避する。なお、図16の△で示しているのは、自車両Mの制動走行時のブレーキ制御によっては、後続車両TTCが後続車両Mrの制動回避限界を割り込む可能性あることを表している。また、後続車両Mrが制動回避を実施するように、自車両Mの警報装置80としてのブレーキランプを点灯させることが望ましい。このとき、車両制御部464によるブレーキアクチュエータ72の制御タイミングの前にブレーキランプを点灯させてもよい。さらに、ブレーキランプに加えてハザードランプを高速点滅させてもよい。これにより、後続車両Mrが自車両Mとの距離を小さくしないように操舵回避をすることを促す。
これにより、走行支援装置1は、自車両Mが制動回避しても、後続車両Mrが自車両Mに追突しないよう後続車両Mrを制動回避させることができ、前走車両Mfと自車両M、自車両Mと後続車両Mrそれぞれの回避限界に応じた最適な走行支援を選択して行うことができる。
上述したNo.10、No.11の状況は、自車両Mと前走車両Mfとの車間距離が操舵回避限界以下であり、制動回避限界に対して余裕がある。そこで、走行支援装置1は、後続車両Mrと自車両Mとの車間距離が操舵回避限界または制動回避限界に近づくことを抑制するようブレーキ制御をすることが望ましい。具体的には、走行支援装置1は、自車両Mが制動走行をして前走車両Mfとの相対速度が0になるまでの制動回避予測時刻t11を、前走車両TTCに達するまでの時刻t12に近づける。
先ず、ブレーキ制御をしない場合の制動回避について図17を参照して説明する。No.10、No.11の状況が生じたと判断した後に、自車両Mのブレーキ圧をB1とする制動回避を開始する。これにより、自車両Mと前走車両Mfとの相対速度RV1は次第に低下する。その後、時刻t1から時刻t2に亘り、自車両Mのブレーキ圧をB2まで上昇させる。すると、制動回避予測時刻t11に相対速度RV1が0となる。
本実施形態の制動回避において、図18または図19に示すように、走行支援部46は、制動回避予測時刻t11を前走車両TTCに達する時刻t12に近づけるようにブレーキ制御を行う。このとき、走行支援部46は、図18に示すように、時刻t2以降におけるブレーキ圧をB3に低く変更してもよい。これにより走行支援装置1は、自車両Mと前走車両Mfとの相対速度RV2の減少度合いを緩やかにする。これにより、制動回避予測時刻t11は前走車両TTCに達する時刻t12に近づくようシフトされる。
走行支援部46は、図19に示すように、時刻t2以降におけるブレーキ圧をB2に高めるタイミングを時刻t3まで遅く変更してもよい。これにより走行支援部46は、自車両Mと前走車両Mfとの相対速度RV2の減少タイミングを遅くする。これにより、制動回避予測時刻t11を前走車両TTCに達する時刻t12に近づけるようシフトさせる。
つぎに、上述した走行支援処理を実施する具体的な処理手順を、図20乃至図24のフローチャートを参照して説明する。
図20の処理は、走行支援処理の全体処理を示す。先ずステップS100において、制御装置40は、自車両Mの情報を取得する。このとき、制御装置40は、車両状態センサ30によって自車両Mの位置を取得し、自車軌跡算出部426によって自車両Mの軌跡を算出する。
次のステップS102において、制御装置40は、前方物体情報としての前走車両Mfの相対位置、相対速度を取得する。このとき、制御装置40は、前走車両検知外界センサ10から前走車両Mfの位置情報を取得し、前走車両軌跡算出部422によって前走車両Mfの軌跡を算出する。
次のステップS104において、前走車両TTC算出部444は、前走車両TTCを算出する。このとき、前走車両TTC算出部444は、ステップS100において算出した自車両Mの軌跡とステップS102において算出した前走車両Mfの軌跡との差、自車両Mと前走車両Mfとの相対速度を用いて、前走車両TTCを算出する。
次のステップS106において、前走車両制御判断ライン算出部442は、テーブルデータ92に格納された制御判断ラインを参照して、前走車両に対する制御判断ラインを算出する。このとき、前走車両制御判断ライン算出部442は、図21に示すような処理を行う。
先ずステップS130において、前走車両制御判断ライン算出部442は、ステップS102にて算出した前走車両Mfの相対速度から前走車両Mfの制動回避限界を算出する。次のステップS132において、前走車両制御判断ライン算出部442は、自車両Mと前走車両Mfとの横方向における重なり量であるオーバーラップ量を算出する。次のステップS134において、前走車両制御判断ライン算出部442は、ステップS102にて算出した前走車両Mfの相対速度から前走車両Mfの操舵回避限界を算出する。
次のステップS108において、制御装置40は、後方物体情報としての後続車両Mrの相対位置、相対速度を取得する。このとき、制御装置40は、後続車両検知外界センサ20から後続車両Mrの位置情報を取得し、後続車両軌跡算出部424によって後続車両Mrの軌跡を算出する。
次のステップS110において、制御装置40は、後続車両Mrがあるか否かを判定する。このとき、制御装置40は、後続車両検知外界センサ20によって後続車両Mrが検知されなかった場合にはステップS112に処理を進める。ステップS112において、制御装置40は、ブレーキ作動条件に該当するか否かを判定する。このブレーキ作動条件は、自車両Mが前走車両Mfのみと衝突を回避するための前走車両Mfとの相対位置、相対速度である。ブレーキ作動条件を満たす場合には、走行支援部46は、ステップS114においてブレーキアクチュエータ72を制御して制動走行をさせて、処理を終了する。ブレーキ作動条件を満たさない場合には、走行支援部46は何ら処理をせずに、終了する。
後続車両Mrが検知された場合、ステップS116に処理を進める。ステップS116において、後続車両TTC算出部448は後続車両TTCを算出する。このとき、後続車両TTC算出部448は、ステップS100において算出した自車両Mの軌跡とステップS108において算出した後続車両Mrの軌跡との差、自車両Mと後続車両Mrとの相対速度を用いて、後続車両TTCを算出する。
次のステップS118において、後続車両制御判断ライン算出部446は、テーブルデータ92に格納された制御判断ラインを参照して、後続車両に対する制御判断ラインを算出する。このとき、後続車両制御判断ライン算出部446は、図22に示すような処理を行う。
先ずステップS140において、後続車両制御判断ライン算出部446は、後続車両Mrの相対速度から後続車両Mrの通常制動回避下限を算出する。次のステップS142において、後続車両制御判断ライン算出部446は、自車両Mと後続車両Mrとの横方向における重なり量であるオーバーラップ量を算出する。次のステップS144において、後続車両制御判断ライン算出部446は、後続車両Mrの相対速度から後続車両Mrの通常操舵回避下限を算出する。
次のステップS120において、制御装置40は、自車両Mが制動回避を開始するタイミングである制動開始タイミングを補正する。この制動開始タイミングの補正処理を、図23に示す。
この制御作動タイミングの補正処理では、先ずステップS150において、制御装置40は、自車両Mが制動回避限界まで達するまでの距離である余裕度を算出する。次のステップS152において、制御装置40は、自車両Mが操舵回避限界まで達するまでの距離である余裕度を算出する。ここで、図3に示すように、相対速度が小さい場合には、制動回避限界が小さい。したがって、相対速度が小さい場合には、制動回避限界の方が、操舵回避限界よりも時間的な余裕度は大きくなる。これに対し、相対速度が大きい場合には、制動回避限界が大きい。したがって、相対速度が大きい場合には、制動回避限界の方が、操舵回避限界よりも時間的な余裕度は小さくなる。
次のステップS154において、制御装置40は、ステップS152にて算出した操舵回避の余裕度が、ステップS150にて算出した制動回避の余裕度よりも大きいか否かを判定する。操舵回避の余裕度のほうが大きい場合には、ステップS158において、自車両Mが操舵回避によって回避するスペースを算出する(領域検出部)。このとき、制御装置40は、ステップS132、ステップS142にて算出したオーバーラップ量から操舵回避できるスペースがあるか否かを判定する。オーバーラップ量が小さい場合には、自車両Mが操舵回避するスペースを算出できる。
次のステップS160において、制御装置40は、自車両Mが操舵回避するスペースがあるか否かを判定する。操舵回避するスペースがある場合には処理を図20のステップS122に処理を進める。操舵回避するスペースがない場合には、ステップS162において、前走車両Mfの制動回避限界を補正する。このとき、前走車両制御判断ライン算出部442は、前走車両Mfへの制動回避限界を大きくする。これにより自車両Mが前走車両Mfに近づいたときに制動回避を開始するタイミングを早める。
ステップS154にて操舵回避の余裕度が制動回避の余裕度よりも大きくないと判定された場合、制御装置40は、ステップS156にて後続車両Mrの制動回避限界を補正する。このとき、後続車両制御判断ライン算出部446は、後続車両Mrの制動回避限界を大きくする。これにより自車両Mが後続車両Mrに近づいたときに制動回避を開始するタイミングを早める。
ステップS122において、走行支援処理を行う条件となったか否かを判定する。このとき、支援制御判断部462は、前走車両との相対位置が操舵回避限界または制動回避限界に達したか否かを判定する。また、支援制御判断部462は、後続車両との相対位置が操舵回避限界または制動回避限界に達したか否かを判定する。これらの何れかを満たした場合、ステップS124に処理を進め、何れも満たさない場合には処理を終了する。
ステップS124における自車両M及び後続車両Mrの走行支援処理は、図24に示すような手順によって行われる。
先ずステップS170において、制御装置40は、自車両M及び後続車両Mr制動回避限界まで達するまでの時間である余裕度を算出する。このとき、制御装置40は、ステップS130にて算出した制動回避限界と、前走車両TTCとの差分を算出して余裕度を算出する。また、制御装置40は、ステップS140にて算出した制動回避限界と、自車両Mに対するTTCとの差分を算出して余裕度を算出する。
次のステップS172において、制御装置40は、自車両M及び後続車両Mrが操舵回避限界まで達するまでの時間である余裕度を算出する。このとき、制御装置40は、ステップS134にて算出した操舵回避限界と、前走車両TTCとの差分を算出して余裕度を算出する。また、制御装置40は、ステップS144にて算出した操舵回避限界と、自車両Mに対するTTCとの差分を算出して余裕度を算出する。
次のステップS174において、制御装置40は、制動回避の余裕度と制動回避限界の比較、及び、操舵回避の余裕度と操舵回避限界の比較を行う。
次のステップS176において、制御装置40は、自車両M及び後続車両Mrの走行支援処理を行う。この走行支援処理は、図11〜16を参照して説明したように、自車両M及び後続車両Mrを制動制御又は操舵制御させる。
以上のように、本実施形態として示した走行支援装置1によれば、前走車両、後続車両とともに多重事故となってしまうNo.13〜No.16のような状況に加えて、多重事故に陥る手前の状態であるNo.6〜No.8、No.10〜No.12の状況にも自車両Mおよび後続車両Mrに対して走行支援処理を実施できる。これにより、走行支援装置1は、未然に多重事故の可能性を低減できる。さらに、この走行支援装置1によれば、走行支援処理を実施する場合に、後続車両の制動回避、操舵回避を考慮して自車両Mの走行を制御することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1…走行支援装置、10…前走車両検知外界センサ、12…前方カメラ、14…前方レーダ、20…後続車両検知外界センサ、22…後方カメラ、24…後方レーダ、30…車両状態センサ、40…制御装置、42…相対関係検出部、44…距離取得部、46…走行支援部、70…スロットルアクチュエータ、72…ブレーキアクチュエータ、74…ステアリングアクチュエータ、80…警報装置、90…記憶部、92…テーブルデータ、94…プログラム、422…前走車両軌跡算出部、424…後続車両軌跡算出部、426…自車軌跡算出部、442…前走車両制御判断ライン算出部、444…前走車両TTC算出部、446…後続車両制御判断ライン算出部、448…後続車両TTC算出部、462…支援制御判断部、464…車両制御部

Claims (12)

  1. 自車両に対する前走車両の相対位置および相対速度、および、自車両に対する後続車両の相対位置および相対速度を検出する相対関係検出部と、
    前記相対関係検出部により検出された前走車両の相対速度に対応した第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離を導出すると共に、前記相対関係検出部により検出された後続車両の相対速度に対応した第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離を導出する距離取得部と、
    前記前走車両の相対位置と前記第1操舵走行可能距離との大小関係と、前記前走車両の相対位置と前記第1制動走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2操舵走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2制動走行可能距離との大小関係と、の組み合わせに基づいて、自車両および後続車両の走行を支援するための走行支援処理を実行する走行支援部と、
    を備える、走行支援装置。
  2. 前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記距離取得部により取得された第1制動走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下および前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避するように走行支援処理を実行する、請求項1に記載の走行支援装置。
  3. 前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1制動走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避し、後続車両が自車両を制動回避するように走行支援処理を実行する、請求項1または請求項2に記載の走行支援装置。
  4. 前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1制動走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を操舵回避し、後続車両が自車両を制動回避するように走行支援処理を実行する、請求項1から3のうちいずれか一項に記載の走行支援装置。
  5. 前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1操舵走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下および前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避するように走行支援処理を実行する、請求項1から4のうちいずれか一項に記載の走行支援装置。
  6. 前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1操舵走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2制動走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避し、後続車両が自車両を操舵回避するように走行支援処理を実行する、請求項1から5のうちいずれか一項に記載の走行支援装置。
  7. 前記走行支援部は、前記前走車両の相対位置が前記第1操舵走行可能距離以下であり、前記後続車両の相対位置が前記第2操舵走行可能距離以下である場合には、自車両が前走車両を制動回避し、後続車両が自車両を制動回避するように走行支援処理を実行する、請求項1から6のうちいずれか一項に記載の走行支援装置。
  8. 前記走行支援部は、自車両が、後続車両とは異なる方向に操舵回避するように走行支援処理を実行する、請求項2から4のうちいずれか一項に記載の走行支援装置。
  9. 前走車両を操舵回避する領域を検出する領域検出部を備え、
    前記走行支援部は、前記第1操舵走行可能距離に達するまでの距離が、前記第1制動走行可能距離に達するまでの距離より大きく、前記領域検出部により検出された領域がない場合には、前記第1制動走行可能距離を小さくするよう補正する、請求項5から7のうちいずれか一項に記載の走行支援装置。
  10. 前記走行支援部は、前記第1制動走行可能距離に達するまでの余裕度が、前記第1操舵走行可能距離に達するまでの余裕度よりも大きい場合、前記第2制動走行可能距離を小さくするよう補正する、請求項5から7のうちいずれか一項に記載の走行支援装置。
  11. 自車両に対する前走車両の相対位置および相対速度、および、自車両に対する後続車両の相対位置および相対速度を検出し、
    前記検出された前走車両の相対速度に対応した第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離を導出すると共に、前記検出された後続車両の相対速度に対応した第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離を導出し、
    前記前走車両の相対位置と前記第1操舵走行可能距離との大小関係と、前記前走車両の相対位置と前記第1制動走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2操舵走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2制動走行可能距離との大小関係と、の組み合わせに基づいて、自車両および後続車両の走行を支援する、
    走行支援方法。
  12. コンピュータに、
    予め設定された相対速度と操舵走行可能距離および制動走行可能距離との関係を参照して、現在の前走車両の相対速度に対応した第1操舵走行可能距離および第1制動走行可能距離を取得させ、現在の後続車両の相対速度に対応した第2操舵走行可能距離および第2制動走行可能距離を取得させ、
    前記前走車両の相対位置と前記第1操舵走行可能距離との大小関係と、前記前走車両の相対位置と前記第1制動走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2操舵走行可能距離との大小関係と、前記後続車両の相対位置と前記第2制動走行可能距離との大小関係と、の組み合わせに基づいて、自車両および後続車両の走行を支援させる、
    走行支援用プログラム。
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