以下、発明の実施の形態を通じて本発明の一側面を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。また、本願明細書において、「時間」という用語は、時刻を表す場合もあれば、期間を表す場合もある。
図1は、管理システム100の一例を概略的に示す。図1において、供給者サイト102は、発電事業者、売電事業者などの電力供給者の敷地を示す。需要者サイト104は、住宅、集合住宅、事業所、工場などの電力需要者の敷地を示す。本実施形態において、供給者サイト102には、管理サーバ122及び電力供給装置124が配される。また、需要者サイト104には、電気機器132と、電気機器134と、分電装置142と、電力量計144と、需要者端末152と、ゲートウェイ154とが配される。
本実施形態において、管理システム100は、管理サーバ122及び需要者端末152を備える。管理システム100及び管理サーバ122のそれぞれは、電力管理システムの一例であってよい。需要者端末152は、管理装置の一例であってよい。電気機器132及び電気機器134のそれぞれは、1以上の負荷装置の一例であってよい。
本実施形態において、管理サーバ122及び電力供給装置124が同一の敷地内に配される場合を例として、管理システム100について説明する。しかし、管理システム100は本実施形態には限定されない。他の実施形態において、管理サーバ122及び電力供給装置124が、別の敷地内に配されてもよい。
本実施形態において、管理サーバ122が、電力供給装置124により提供される電力又は電力量を管理する場合を例として、管理システム100について説明する。しかし、管理サーバ100は本実施形態に限定されない。管理サーバ122は、複数の電力供給装置により供給される電力及び電力量の少なくとも一方(電力などと称する場合がある。)を管理してよい。管理サーバ122は、複数の電力供給者により供給される電力などを管理してよい。一実施形態において、管理サーバ122は、特定の電力供給者の特定の発電設備又は蓄電設備により供給される電力などと、当該特定の電力供給者の他の発電設備又は蓄電設備により供給される電力などとを管理する。他の実施形態において、管理サーバ122は、特定の電力供給者により提供される電力などと、他の電力供給者により提供される電力などとを管理する。管理サーバ122は、需要者サイト104に配された電気機器又は電力量計だけでなく、需要者サイト104以外の需要者サイトに配された電気機器又は電力量計を管理してもよい。
管理サーバ122は、通信ネットワーク12を介して、需要者サイト104に配された設備との間で情報を送受する。通信ネットワーク12としては、無線通信の伝送路、有線通信の伝送路及びこれらの組み合わせを例示することができる。通信ネットワーク12は、携帯電話回線網などの移動体通信網、無線パケット通信網、インターネット及び専用回線又はこれらの組み合わせであってよい。管理サーバ122は、電力供給装置124との間で情報を送受してもよい。管理サーバ122は、専用回線を介して情報を送受してもよく、通信ネットワーク12を介して情報を送受してもよい。
[負荷装置ごとの管理]
管理サーバ122は、1以上の需要者サイト104のそれぞれにおいて消費される電気の提供元を管理する。一実施形態において、管理サーバ122は、1以上の負荷装置のそれぞれについて、当該負荷装置により消費される電気の提供元を管理する。例えば、管理サーバ122は、特定の期間に電気機器132により消費される電気の提供元と、当該期間に電気機器134により消費される電気の提供元とを管理する。管理サーバ122は、電気機器132及び電気機器134のそれぞれにより消費された電力又は電力量のうち、電力供給装置124又は電力供給装置124を利用して電力を供給する電力供給者(電力供給装置124などと称する場合がある。)から供給されたものとして扱う電力又は電力量を記録することで、電気の提供元を管理してよい。
管理サーバ122は、例えば下記の手順により、1以上の負荷装置のそれぞれについて、当該負荷装置により消費される電気の提供元を管理する。電気機器132の電源がONになると、電気機器132は、電気機器132の電源がONになったことを示す情報を管理サーバ122に送信する。電気機器132は、上記の情報を、電気機器132の識別情報と対応づけて送信してよい。
管理サーバ122は、電気機器132からの上記の情報を受信した後、任意のタイミングにおいて、電気機器132を、電力供給装置124などから電気を提供されているものとして扱う見做し処理(電気機器132の見做し処理などと称する場合がある。)を開始するか否かを決定する。見做し処理が実施されている期間における電気機器132の消費電力又は消費電力量は、電力供給装置124などから提供されているものとして扱われる。
管理サーバ122は、電力供給装置124などにより提供可能な電力又は電力量に基づいて、見做し処理を開始するか否かを決定してよい。例えば、管理サーバ122は、電力供給装置124などにより供給することができる電力又は電力量の予測値と、1以上の需要者サイト104において消費される電力又は電力量の予測値とに基づいて、見做し処理を開始するか否かを決定する。管理サーバ122は、電力供給装置124などが供給している電力又は電力量の現在値、及び、1以上の需要者サイト104において消費されている電力又は電力量の現在値の少なくとも一方をさらに考慮して、見做し処理を開始するか否かを決定してもよい。管理サーバ122は、見做し処理を開始する時刻を決定してもよい。管理サーバ122は、電気機器132の見做し処理を開始することを決定した場合、当該見做し処理が開始される時刻を記録してよい。
同様にして、管理サーバ122は、任意のタイミングにおいて、見做し処理を終了するか否かを決定してよい。見做し処理が終了すると、電気機器132は、電力供給装置124などから電気を提供されているものとして扱われなくなる。
管理サーバ122は、電力供給装置124などにより提供可能な電力又は電力量に基づいて、見做し処理を終了するか否かを決定してよい。例えば、管理サーバ122は、電力供給装置124などにより供給することができる電力の予測値と、1以上の需要者サイト104において消費される電力の予測値とに基づいて、見做し処理を終了するか否かを決定する。管理サーバ122は、電力供給装置124などが供給している電力の現在値、及び、1以上の需要者サイト104において消費されている電力の現在値の少なくとも一方をさらに考慮して、見做し処理を終了するか否かを決定してもよい。管理サーバ122は、見做し処理を終了する時刻を決定してもよい。管理サーバ122は、電気機器132の見做し処理を終了することを決定した場合、当該見做し処理が終了される時刻を記録してよい。
例えば、10時25分になると、管理サーバ122は、10時30分から10時59分までの間に電力供給装置124により提供可能な電力量の予測値と、10時30分から10時59分までの間に管理サーバ122により管理されている電気機器のそれぞれにより消費される電力量の予測値とを取得する。
次に、管理サーバ122は、管理サーバ122により管理されている電気機器のそれぞれにより消費される電力量の予測値の総量が、電力供給装置124により提供可能な電力量の予測値を超えない範囲において、管理サーバ122により管理されている電気機器のそれぞれにより消費される電力量の予測値の総量と、電力供給装置124により提供可能な電力量の予測値との差が、予め定められた条件を満足するように、10時30分から10時59分までの間に見做し処理の対象となる電気機器を決定する。予め定められた条件としては、上記の差が最小になる、上記の差が予め定められた値よりも小さいなどの条件を例示することができる。
10時30分になると、管理サーバ122は、見做し処理を開始する。また、管理サーバ122は、10時30分における積算消費電力量を送信させるための要求を、見做し処理が開始された電気機器に送信する。管理サーバ122は、見做し処理が実行されている全ての電気機器に対して、上記の要求を送信してもよい。なお、この段階において、管理サーバ122は、11時00分における積算消費電力量を送信させるための要求を、事前に送信しておいてもよい。
積算消費電力量を送信させるための要求には、送信時刻を指定する情報が含まれていてもよい。上記の送信時刻は、電気機器又は需要者端末によって異なる時刻が指定されていてもよい。管理サーバ122は、各電気機器に対する各種の要求を、当該電気機器を管理する需要者端末に送信して、当該要求に応じた処理を、需要者端末に実行させてもよい。
例えば、10時55分になると、管理サーバ122は、11時00分から11時29分までの間に電力供給装置124により提供可能な電力量の予測値と、11時00分から11時29分までの間に管理サーバ122により管理されている電気機器のそれぞれにより消費される電力量の予測値とを取得する。前回と同様にして、管理サーバ122は、11時00分から11時29分までの間に見做し処理の対象となる電気機器を決定する。管理サーバ122は、10時30分から10時59分までの間に見做し処理の対象となっていた電気機器のうち、11時00分から11時29分までの間に見做し処理の対象とならない電気機器に対する見做し処理を終了することを決定する。
なお、管理サーバ122は、11時00分から11時29分までの間に見做し処理の対象となる電気機器のうち、10時30分から10時59分までの間に見做し処理の対象となっていなかった電気機器に対する見做し処理を開始することを決定してもよい。また、管理サーバ122は、11時00分から11時29分までの間に見做し処理の対象となる電気機器のうち、10時30分から10時59分までの間に見做し処理の対象となっていた電気機器に対する見做し処理を継続することを決定してもよい。
11時00分になると、管理サーバ122は、11時00分から11時29分までの間に見做し処理の対象となる電気機器に対する見做し処理を開始する。管理サーバ122は、見做し処理を終了することが決定された電気機器の見做し処理を終了する。また、管理サーバ122は、11時00分における積算消費電力量を送信させるための要求を、見做し処理が開始された電気機器に送信する。管理サーバ122は、見做し処理が実行されている全ての電気機器に対して、上記の要求を送信してもよい。なお、管理サーバ122は、見做し処理を継続することが決定された電気機器に対しては、11時00分における積算消費電力量を送信させるための要求を送信しなくてもよい。
管理サーバ122は、11時00分における積算消費電力量を送信させるための要求を、11時00分に見做し処理が終了することが決定した電気機器又は当該電気機器を管理する需要者端末に送信する。管理サーバ122は、上記の要求を、10時30分から10時59分までの間に見做し処理の対象となっていたすべての電気機器又は当該電気機器を管理する需要者端末に送信してもよい。なお、管理サーバ122が、11時00分における積算消費電力量を送信させるための要求を事前に送信していた場合に、管理サーバ122は、この段階で11時00分における積算消費電力量を送信させるための要求を送信しなくてもよい。
管理サーバ122は、各電気機器又は各需要者端末から各時刻における積算消費電力量に関する情報を取得する。管理サーバ122は、取得された情報を利用して、各電気機器の見做し期間における消費電力量を算出する。例えば、管理サーバ122が、各電気機器の10時30分における積算消費電力量と、11時00分における積算消費電力量とを取得する場合、管理サーバ122は、各電気機器の11時00分における積算消費電力量から10時30分における積算消費電力量を引くことで、10時30分から10時59分までの間の各電気機器の消費電力量を算出する。
本実施形態において、管理サーバ122が、10時30分から見做し処理が開始される電気機器に対して、10時30分における積算消費電力量を送信させるための要求を10時30分に送信し、11時00分に見做し処理が終了する電気機器に対して、11時00分における積算消費電力量を送信させるための要求を11時00分に送信することで、見做し期間における消費電力量を決定するための情報を取得する場合について説明した。しかし、見做し期間における消費電力量を決定するための処理は、本実施形態に限定されない。
他の実施形態において、管理サーバ122は、10時30分から10時59分までの間に見做し処理の対象となる電気機器又は当該電気機器を管理する需要者端末に対して、10時30分における積算消費電力量及び11時00分における積算消費電力量を、11時05分に管理サーバ122に送信する処理を実行させるための要求を、10時25分に送信してもよい。上記の要求は、電気機器又は需要者端末に対して、10時30分における積算消費電力量を記憶する処理を実行させるための命令と、11時00分における積算消費電力量を記憶する処理を実行させるための命令と、記憶している積算消費電力量を管理サーバ122に送信する処理とを実行させるための命令とを含んでもよい。他の実施形態において、管理サーバ122は、11時00分に見做し処理が終了することを決定した電気機器又は当該電気機器を管理する需要者端末に対して、当該電気機器の見做し期間における消費電力量を、11時05分に管理サーバ122に送信する処理を実行させるための要求を、10時55分に送信してもよい。
[電力量計ごとの管理]
他の実施形態において、管理サーバ122は、電力量計により消費電力量を計測される1以上の負荷装置からなるグループごとに、当該1以上の負荷装置により消費される電気の提供元を管理する。例えば、特定の期間に、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器132及び電気機器134からなるグループにより消費される電気の提供元と、当該期間に、他の電力量計により消費電力量を計測される1以上の電気機器からなるグループにより消費される電気の提供元とを区別して管理する。
本実施形態によれば、電力量計により計測される消費電力又は消費電力量と、当該電力量計への電気の提供元とを対応付けて管理する。本実施形態によれば、電力量計により計測される消費電力又は消費電力量のうち、電力供給装置124などから供給されたものとして扱う電力又は電力量を記録することで、電気の提供元を管理してよい。なお、本実施形態において、電力量計144により計測される消費電力又は消費電力量は、電気機器132及び電気機器134の両者により消費される電力又は電力量である。
他の実施形態において、管理サーバ122は、複数の負荷装置の一部について、電力量計により消費電力量を計測される1以上の負荷装置からなるグループごとに、当該1以上の負荷装置により消費される電気の提供元を管理してよい。また、管理サーバ122は、上記のグループに属さない負荷装置のそれぞれについて、当該負荷装置により消費される電気の提供元を管理してもよい。
管理サーバ122は、例えば下記の手順により、1以上の電力量計のそれぞれについて、当該電力量計により計測される消費電力又は消費電力量の電気の提供元を管理する。電力量計144の電源がONになると、電力量計144は、電力量計144の電源がONになったことを示す情報を管理サーバ122に送信する。電力量計144は、上記の情報を、電力量計144の識別情報と対応づけて送信してよい。
管理サーバ122は、電力量計144からの上記の情報を受信した後、任意のタイミングにおいて、電力量計144により計測される消費電力量の少なくとも一部を、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱う見做し処理(電力量計144の見做し処理と称する場合がある。)を開始するか否かを決定する。見做し処理が実施されている期間において、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器132及び電気機器134が、電力供給装置124などから電気を提供されているものとして扱われてよい。
管理サーバ122は、電力供給装置124などにより提供可能な電力又は電力量に基づいて、見做し処理を開始するか否かを決定してよい。例えば、管理サーバ122は、電力供給装置124などにより供給することができる電力又は電力量の予測値と、1以上の需要者サイト104において消費される電力又は電力量の予測値とに基づいて、見做し処理を開始するか否かを決定する。管理サーバ122は、電力供給装置124などが供給している電力又は電力量の現在値、及び、1以上の需要者サイト104において消費されている電力又は電力量の現在値の少なくとも一方をさらに考慮して、見做し処理を開始するか否かを決定してもよい。管理サーバ122は、見做し処理を開始する時刻を決定してもよい。管理サーバ122は、電気機器132の見做し処理を開始することを決定した場合、当該見做し処理が開始される時刻を記録してよい。
同様にして、管理サーバ122は、任意のタイミングにおいて、見做し処理を終了するか否かを決定してよい。見做し処理が終了すると、電力量計144により計測される消費電力量は、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われなくなる。また、見做し処理が終了すると、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器132及び電気機器134は、電力供給装置124などから電気を提供されているものとして扱われなくなる。
管理サーバ122は、電力供給装置124などにより提供可能な電力又は電力量に基づいて、見做し処理を終了するか否かを決定してよい。例えば、管理サーバ122は、電力供給装置124などにより供給することができる電力又は電力量の予測値と、1以上の需要者サイト104において消費される電力又は電力量の予測値とに基づいて、見做し処理を終了するか否かを決定する。管理サーバ122は、電力供給装置124などが供給している電力又は電力量の現在値、及び、1以上の需要者サイト104において消費されている電力又は電力量の現在値の少なくとも一方をさらに考慮して、見做し処理を終了するか否かを決定してもよい。管理サーバ122は、見做し処理を終了する時刻を決定してもよい。管理サーバ122は、電気機器132の見做し処理を終了することを決定した場合、当該見做し処理が終了される時刻を記録してよい。管理サーバ122は、見做し期間における電気機器の消費電力量を決定するための処理を実行させるための要求と同様にして、見做し期間において電力量計により計測される消費電力量を決定するための処理を実行させるための要求を、当該電力量計又は当該電力量計を管理する需要者端末に送信してよい。
一般に、電力供給装置124などにより電力ネットワーク14に供給された電力は、他の供給者サイトから供給される電力とともに需要者サイト104に送電される。そのため、現実には、電気機器132において消費される電気の供給者を特定することはできない。これに対して、本実施形態によれば、例えば、管理サーバ122において、電気機器132の見做し処理、又は、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器の見做し処理が開始される時刻と、電気機器132の見做し処理、又は、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器の見做し処理が終了する時刻とを記録しておくことで、電気機器132、又は、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器において消費された電力量のうち、電力供給装置124などにより提供された電力量を特定することができる。
本実施形態によれば、複数の電力供給装置又は複数の電力供給者が、電力ネットワーク14に電気を提供している場合であっても、電気機器132、又は、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器への電力の提供元を論理的に切り替えることができる。これにより、(1)電力供給装置124若しくは電力供給装置124を利用して電力を供給する電力供給者から、電気機器132若しくは電力量計144により消費電力量を計測される電気機器に対して電気が提供されていた期間、又は、(2)当該期間において、電気機器132若しくは電力量計144により消費電力量を計測される電気機器により消費された電力量を特定することができる。その結果、例えば、電気料金を容易に精算することができる。
本実施形態によれば、電気機器132、又は、電力量計144により消費電力量を計測される電気機器への電力の提供元を物理的に切り替える必要がない。そのため、電力需要者は、利便性を犠牲にすることなく、経済的なメリットを享受することができる。
本実施形態によれば、電力供給装置124などにより供給することができる電力又は電力量に応じて、電力供給装置124などにより電気を提供される1以上の負荷装置が選定される。これにより、電力供給装置124が、太陽光発電設備、風力発電設備などの発電量が比較的不安定な発電設備を備えている場合であっても、発電した電気を有効に利用することができる。
なお、管理サーバ122は、電力供給装置124により供給される電気の提供先を管理してもよく、電力供給装置124を利用して電力を供給する電力供給者が、他の電力供給者から購入した電気の提供先を管理してもよい。電力供給装置124により供給される電気の提供先は、1以上の需要者サイト104であってもよく、他の電力供給者であってもよい。ここで、他の電力供給者に電気を提供するとは、電力ネットワーク14を介して、現実に他の電力供給者の供給者サイトに電気を送電する場合だけでなく、帳簿上、他の電力供給者に電気を提供したものとして扱う場合を含む。
他の実施形態において、管理サーバ122は、電力供給装置124などにより供給することができる電力又は電力量を、他の供給者サイトに設置された他の管理サーバにより管理される電気機器に対して提供するか否かを管理してもよい。例えば、管理サーバ122は、他の供給者サイトに設置された他の管理サーバから、当該他の管理サーバにより管理される電気機器又は電力量計のうち、電源がONになっており、かつ、当該他の供給者により電気を提供されているものとして扱われていない電気機器又は電力量計に関する情報を取得する。
管理サーバ122は、管理サーバ122により管理される電気機器に対して電力を提供しても余剰電力が発生することが見込まれる場合に、他の管理サーバから取得した情報と、当該余剰電力に関する情報とに基づいて、他の管理サーバにより管理される電気機器の中から、電力供給装置124などにより電気を提供される機器を決定してよい。このように、管理サーバ122は、管理サーバ122により管理される電気機器に対して優先順位を設けてもよい。
管理サーバ122の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。また、プログラムが実行されることにより、コンピュータが、管理サーバ122の一部として機能してもよい。プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM、メモリ、ハードディスクなどのコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されていてもよく、ネットワークに接続された記憶装置に記憶されていてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体又はネットワークに接続された記憶装置から、管理サーバ122のコンピュータにインストールされてよい。
コンピュータを管理サーバ122の一部として機能させるプログラムは、管理サーバ122の各部の動作を規定したモジュールを備えてよい。これらのプログラム又はモジュールは、プロセッサ、通信インターフェース、GPS情報取得装置等に働きかけて、コンピュータを管理サーバ122の各部として機能させたり、コンピュータに管理サーバ122における情報処理方法を実行させたりする。
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータに読込まれることにより、ソフトウエアと、管理サーバ122の各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータの使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた管理サーバ122を構築することができる。
管理サーバ122として用いられるコンピュータは、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、タッチパネル、マイク、GPS情報取得装置などの入力装置と、表示装置、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。データ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。
電力供給装置124は、電力ネットワーク14を介して、需要者サイト104に配された設備に電力を供給する。電力供給装置124は、発電設備、蓄電設備又はこれらの組み合わせであってよい。発電設備としては、火力発電設備、水力発電設備、地熱発電設備、太陽光発電設備、風力発電設備及びこれらの組み合わせを例示することができる。
電気機器132及び電気機器134のそれぞれは、電力を消費する機器であればよく、特に限定されない。電気機器132及び電気機器134の少なくとも一方は、消費電力又は消費電力量を記録する機能を有してもよい。電気機器132及び電気機器134の少なくとも一方は、時間に関する情報と、当該時間における消費電力又は消費電力量とを対応付けて記録してもよく、時間に関する情報と、当該時間における積算消費電力量とを対応づけて記録してもよい。電気機器132及び電気機器134の少なくとも一方は、管理サーバ122からの要求に応じて、消費電力又は消費電力量を記録してもよく、予め定められた時刻の到来又は予め定められた期間の経過に伴って、消費電力又は消費電力量を記録してもよい。
本実施形態において、電気機器132は、ゲートウェイ154を介して、管理サーバ122との間で情報を送受する。電気機器134は、需要者端末152及びゲートウェイ154を介して、管理サーバ122との間で情報を送受する。電気機器132及び電気機器134のそれぞれは、管理サーバ122から配信される広告情報を出力してもよい。電気機器132及び電気機器134のそれぞれは、広告情報を表示画面に表示してもよく、広告情報をスピーカから音声として出力してもよい。
分電装置142は、電力ネットワーク14から受電した電気を電気機器132及び電気機器134のそれぞれに分配する。電力量計144は、例えば、電力ネットワーク14と分電装置142との間に配され、需要者サイト104における消費電力量を記録する。電力量計144は、時間に関する情報と、当該時間における消費電力とを対応付けて記録してもよく、時間に関する情報と、当該時間における積算消費電力量とを対応づけて記録してもよい。
電力量計144は、ECHONET Lite規格に対応したスマートメータであってもよい。電力量計144は、通信機能を有してよい。電力量計144は、予め定められたイベントが発生した場合に、記録した情報を需要者端末152に送信する。予め定められたイベントとしては、管理サーバ122又は需要者端末152から、電力量計144に記録された情報を送信することを要求する送信要求を受信した場合、予め定められた時刻が到来した場合、前回の送信から予め定められた時間が経過した場合などを例示することができる。本実施形態において、電力量計144は、記録した情報を、定期的に需要者端末152に送信する。
需要者端末152は、電気機器134と管理サーバ122との間の情報の送受を中継する。需要者端末152は、無線通信により上記の情報を送受してもよく、有線通信により上記の情報を送受してもよい。本実施形態において、需要者端末152は、電気機器134との間で情報を送受する。また、需要者端末152は、電力量計144との間で情報を送受する。需要者端末152は、ゲートウェイ154及び通信ネットワーク12を介して、管理サーバ122との間で情報を送受する。
需要者端末152は、需要者サイト104における電気の利用を管理してもよい。需要者端末152は、需要者サイト104に配された電力量計、電気機器、発電機器、蓄電機器などにおける電気の利用状況に関する情報を収集する。一実施形態において、需要者端末152は、需要者端末152と通信可能に配された1以上の電気機器のそれぞれについて、特定の時刻を基準とした場合の積算消費電力量を収集する。他の実施形態において、需要者端末152は、電力量計144により計測された、特定の時刻を基準とした場合の積算消費電力量を収集する。需要者端末152は、特定の時刻を基準とした場合の積算消費電力量の代わりに、特定の期間において消費された電力量を収集してもよい。
需要者端末152は、管理サーバ122からの要求に応じて、需要者サイト104における電気の利用状況に関する情報を収集してもよい。需要者端末152は、予め定められた時刻の到来又は予め定められた期間の経過に伴って、需要者サイト104における電気の利用状況に関する情報を収集してもよい。
予め定められた時刻又は予め定められた期間は、同時同量を達成すべき期間に基づいて決定されてもよい。同時同量制度においては、特定の期間(同時同量を達成すべき期間と称する場合がある。)における実発電量の合計値と実需要量の合計値とのそれぞれを一致させることが要求される。特定の期間は、例えば30分に設定される。需要者端末152が、予め定められた時刻の到来又は予め定められた期間の経過に伴って、需要者サイト104における電気の利用状況に関する情報を収集することにより、同時同量を達成すべき期間における実需要量に関する情報を取得することができる。取得された実需要量に関する情報は、将来の需要電力量の予測に利用されてもよい。
需要者端末152は、管理サーバ122からの要求に応じて、収集した情報を管理サーバ122に送信してよい。需要者端末152は、収集した情報を一旦記憶しておき、任意のタイミングで管理サーバ122に送信してもよい。需要者端末152は、収集した情報を、予め定められた期間の間におけるランダムなタイミングにおいて、管理サーバ122に送信してもよい。例えば、需要者端末152は、12時29分に収集したデータを記憶しておき、12時30分から12時35分までの間でランダムに決定された時刻において、当該データを管理サーバ122に送信する。これにより、管理サーバ122におけるデータ処理を円滑化することができる。
需要者端末152は、管理サーバ122からの要求に応じて、需要者サイト104に配された電気機器への電気の供給を制御してもよい。例えば、需要者端末152が管理サーバ122から節電要請を受信した場合、需要者端末152は、電気の供給を現実に停止又は減少させる電気機器を決定する。需要者端末152は、上記の決定に従って、電気機器に対する電気の供給を停止又は減少させる。
需要者端末152の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。また、管理サーバ122の場合と同様に、プログラムが実行されることにより、コンピュータが、需要者端末152の一部として機能してもよい。需要者端末152は、ECHONET Lite規格に対応した機器であってもよい。需要者端末152は、ゲートウェイ154と、電気機器134との間に配される機器であってもよく、コンセントと、電気機器134との間に配される機器であってもよい。需要者端末152は、HEMS(Home Energy Management System)、BEMS(Building Energy Management Systems)、FEMS(Factory Energy Management Systems)、CEMS(Cluster/Community Energy Management Systems)などを制御するための機器であってもよい。
本実施形態において、電気機器132、電気機器134、電力量計144及び需要者端末152が、ゲートウェイ154を介して通信ネットワーク12に接続される場合について説明した。しかし、上記の機器は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、電気機器132、電気機器134、電力量計144及び需要者端末152の少なくとも1つが、無線通信機能を有し、無線LANのアクセスポイント、移動体通信網の基地局などを介して、通信ネットワーク12に接続されてもよい。また、電気機器132、電気機器134、電力量計144及び需要者端末152の少なくとも1つが、ゲートウェイ154の機能を兼ね備えてもよい。
図2は、管理サーバ122の一例を概略的に示す。本実施形態において、管理サーバ122は、供給量予測部212と、機器情報取得部214と、電力提供管理部216と、要求送信部218と、利用履歴生成部222と、情報格納部224と、電力融通部226と、配信部228とを備える。機器情報取得部214は、情報取得部の一例であってよい。電力提供管理部216は、選定部、開始決定部又は終了決定部の一例であってよい。電力融通部226は、電力調達部の一例であってよい。なお、管理サーバ122の各部における処理は、本実施形態に限定されない。管理サーバ122の特定の部材における処理を、管理サーバ122の他の部材が実行してもよい。
供給量予測部212は、特定の期間において、電力供給装置124などにより提供することのできる電力又は電力量を予測する。例えば、将来の30分間における電力又は電力量を予測する。供給量予測部212は、天気予報などの情報に基づいて事前に予測した発電量と、電力供給装置124から取得した直近の実発電量とに基づいて、上記の電力又は電力量を予測してよい。供給量予測部212は、さらに、電力融通部226から取得した外部の電力供給者から調達できる電力又は電力量を考慮して、上記の電力又は電力量を予測してもよい。
機器情報取得部214は、電気機器132及び電気機器134に関する情報を取得する。機器情報取得部214は、電力量計144に関する情報を取得してもよい。機器情報取得部214は、1以上の電力量計のそれぞれについて、当該電力量計により消費電力を計測される1以上の電気機器に関する情報を取得してもよい。
本実施形態において、機器情報取得部214は、電気機器132及び電気機器134の電力の利用状況に関する情報を取得する。機器情報取得部214は、ユーザから入力された情報、各電気機器の製造者により提供される情報を取得して、各電気機器の仕様に関する情報を取得してもよい。本実施形態において、機器情報取得部214は、通信ネットワーク12を介して、電気機器132に関する情報を電気機器132から取得する。機器情報取得部214は、通信ネットワーク12を介して、電気機器134に関する情報を需要者端末152から取得する。
本実施形態において、機器情報取得部214は、電源がONになっている電気機器又は電力量計の識別情報が格納されたデータテーブル(エントリ機器リストと称する場合がある。)を生成する。エントリ機器リストは、特定の期間の間において、管理サーバ122に対して、電源がONになったことを示す情報又は電源がOFFになったことを示す情報を送信した電気機器又は電力量計のリストであってもよい。エントリ機器リストは、管理サーバ122が管理する全ての電気機器及び電力量計のリストであってもよく、現在、電源がONになっている電気機器又は電力量計のリストであってもよい。
例えば、機器情報取得部214は、電気機器132の電源がONになった場合に、電気機器132から、電気機器132の識別情報と電源の状態を示す情報とを含む通知を受信する。この場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストに電気機器132の識別情報が含まれているか否かを確認する。エントリ機器リストに電気機器132の識別情報が含まれている場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、当該識別情報により識別される電気機器の電源がONであることを示す情報を追加する。エントリ機器リストに電気機器132の識別情報が含まれていない場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、電気機器132の識別情報と、当該識別情報により識別される電気機器の電源がONであることを示す情報とを追加する。
一方、機器情報取得部214は、電気機器132の電源がOFFになった場合に、電気機器132から、電気機器132の識別情報と電源の状態を示す情報とを含む通知を受信する。この場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストに電気機器132の識別情報が含まれているか否かを確認する。エントリ機器リストに電気機器132の識別情報が含まれている場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、当該識別情報により識別される電気機器の電源がOFFであることを示す情報を追加する。エントリ機器リストに電気機器132の識別情報が含まれていない場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、電気機器132の識別情報と、当該識別情報により識別される電気機器の電源がOFFであることを示す情報とを追加する。これにより、各電気機器の電源がOFFである期間に関する情報の解析を効率よく実行することができる。
なお、エントリ機器リストが現在、電源がONになっている電気機器のリストである場合、エントリ機器リストは、例えば下記の手順により更新されてよい。まず、電気機器132の電源がONになった場合に、機器情報取得部214が、電気機器132の識別情報と電源の状態を示す情報とを含む通知を受信する。機器情報取得部214は、エントリ機器リストに当該識別情報を追加する。電気機器132の電源がOFFになった場合に、機器情報取得部214が、電気機器132の識別情報と電源の状態を示す情報とを含む通知を受信する。機器情報取得部214は、エントリ機器リストから電気機器132の識別情報を削除する。
同様に、機器情報取得部214は、電気機器134の電源がONになった場合に、需要者端末152から、電気機器134の識別情報を含む通知を受信する。機器情報取得部214は、電気機器134の電源がOFFになった場合に、需要者端末152から、電気機器134の識別情報を含む通知を受信する。機器情報取得部214は、電気機器134の識別情報を含む通知を受信したことに応じて、エントリ機器リストを更新する。
同様に、機器情報取得部214は、電力量計144の電源がONになった場合に、電力量計144又は需要者端末152から、電力量計144の識別情報及び電源の状態を示す情報を含む通知を受信する。この場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストに電力量計144の識別情報が含まれているか否かを確認する。エントリ機器リストに電力量計144の識別情報が含まれている場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、当該識別情報により識別される電気機器の電源がONであることを示す情報を追加する。エントリ機器リストに電力量計144の識別情報が含まれていない場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、電力量計144の識別情報と、当該識別情報により識別される電気機器の電源がONであることを示す情報とを追加する。
一方、機器情報取得部214は、電力量計144の電源がOFFになった場合に、電力量計144又は需要者端末152から、電力量計144の識別情報と電源の状態を示す情報とを含む通知を受信する。この場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストに電力量計144の識別情報が含まれているか否かを確認する。エントリ機器リストに電力量計144の識別情報が含まれている場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、当該識別情報により識別される電気機器の電源がOFFであることを示す情報を追加する。エントリ機器リストに電力量計144の識別情報が含まれていない場合、機器情報取得部214は、エントリ機器リストを更新して、電力量計144の識別情報と、当該識別情報により識別される電気機器の電源がOFFであることを示す情報とを追加する。これにより、各電気機器の電源がOFFである期間に関する情報の解析を効率よく実行することができる。
同様に、機器情報取得部214は、電力量計144の電源がONになった場合に、電力量計144又は需要者端末152から、電力量計144の識別情報を含む通知を受信する。機器情報取得部214は、電力量計144の電源がOFFになった場合に、需要者端末152から、電力量計144の識別情報を含む通知を受信する。機器情報取得部214は、電力量計144の識別情報を含む通知を受信したことに応じて、エントリ機器リストを更新する。
なお、機器情報取得部214は、電力量計144により計測された消費電力量が予め定められた値よりも大きい場合に、電力量計144の電源がONであると判断してもよい。機器情報取得部214は、電力量計144により計測された消費電力量が予め定められた値よりも小さい場合に、電力量計144の電源がOFFであると判断してもよい。
電力提供管理部216は、1以上の需要者サイト104のそれぞれにおいて消費される電気の提供元を管理する。本実施形態において電力提供管理部216は、電気機器132及び電気機器134のそれぞれにより消費される電気の提供元を管理する。電力提供管理部216は、電気機器132及び電気機器134のそれぞれにより消費された電力又は電力量のうち、電力供給装置124などから供給されたものとして扱う電力又は電力量を記録することで、電力の提供元を管理してよい。
電力提供管理部216は、機器情報取得部214から、電気機器132、電気機器134又は電力量計144の電源がONになったことを示す情報を受信する。電力提供管理部216は、機器情報取得部214から、電気機器132、電気機器134又は電力量計144の電源がOFFになったことを示す情報を受信する。
一実施形態において、電力提供管理部216は、電気機器132又は電気機器134の見做し処理を開始するか否かを決定する。また、電力提供管理部216は、電気機器132又は電気機器134の見做し処理を終了するか否かを決定する。電力提供管理部216は、電気機器132又は電気機器134のユーザが予め定められた商品又はサービスのユーザである場合に、電力供給装置124などから電気を提供されるものとして扱われる確率、及び、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われる消費電力量の少なくとも一方が、当該ユーザが予め定められた商品又はサービスのユーザでない場合よりも大きくなるように、見做し処理を開始するか否かを決定してよい。例えば、予め定められた商品又はサービスのそれぞれのユーザに対して予め定められたポイントを付与し、当該ポイントの合計数に応じて、上記の確率又は消費電力量を決定してよい。
他の実施形態において、電力提供管理部216は、電力量計144の見做し処理を開始するか否かを決定する。また、電力提供管理部216は、電力量計144の見做し処理を終了するか否かを決定する。電力提供管理部216は、電力量計144のユーザが予め定められた商品又はサービスのユーザである場合に、電力量計144により計測される消費電力量の少なくとも一部が電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われる確率、及び、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われる消費電力量の少なくとも一方が、当該ユーザが予め定められた商品又はサービスのユーザでない場合よりも大きくなるように、見做し処理を開始するか否かを決定してよい。例えば、予め定められた商品又はサービスのそれぞれのユーザに対して予め定められたポイントを付与し、当該ポイントの合計数に応じて、上記の確率又は消費電力量を決定してよい。
本実施形態において、電力提供管理部216は、例えば、電気機器132の見做し処理を開始することを決定した場合、電気機器132の識別情報を利用履歴生成部222に通知する。また、電力提供管理部216は、電気機器132の見做し処理を終了することを決定した場合、電気機器132の識別情報を利用履歴生成部222に通知する。
同様に、電力提供管理部216は、電力量計144の見做し処理を開始することを決定した場合、電力量計144の識別情報を利用履歴生成部222に通知する。また、電力提供管理部216は、電力量計144の見做し処理を終了することを決定した場合、電力量計144の識別情報を利用履歴生成部222に通知する。
本実施形態において、電力提供管理部216は、機器情報取得部214から電気機器132の電源がOFFになったことを示す情報を受信した場合、電気機器132の識別情報を利用履歴生成部222に通知する。電力提供管理部216は、電気機器134及び電力量計144についても同様の処理を実行する。
要求送信部218は、電気機器132又は需要者端末152に対して、各種の要求を送信する。要求送信部218は、需要者端末152を介して、電気機器134又は電力量計144に対して、各種の要求を送信してもよい。
一実施形態において、電力提供管理部216が電気機器132の見做し処理を終了することを決定した場合、要求送信部218は、電力供給装置124などから電気機器132に電気が提供されているものとして扱われていた期間における消費電力量を決定するための処理を、電気機器132に実行させるための要求を生成する。電力供給装置124などから電気機器132に電気が提供されているものとして扱われていた期間は、電気機器132の見做し処理が開始されてから終了されるまでの期間であってよい。要求送信部218は、生成された要求を電気機器132に送信してよい。
なお、要求送信部218は、電力提供管理部216が電気機器132の見做し処理を開始することを決定した場合に、上記の要求を生成及び送信してもよい。この場合、上記の処理は、電力提供管理部216が電気機器132の見做し処理を終了することを決定した場合に実行されるように設定されてよい。
他の実施形態において、電力提供管理部216が電力量計144の見做し処理を終了することを決定した場合、要求送信部218は、電力量計144において計測される消費電力量の少なくとも一部が、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われていた期間における消費電力量を決定するための処理を、電力量計144又は需要者端末152に実行させるための要求を生成する。電力量計144において計測される消費電力量の少なくとも一部が、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われていた期間は、電力量計144の見做し処理が開始されてから終了されるまでの期間であってよい。要求送信部218は、生成された要求を需要者端末152に送信してよい。
なお、要求送信部218は、電力提供管理部216が電力量計144の見做し処理を開始することを決定した場合に、上記の要求を生成及び送信してもよい。この場合、上記の処理は、電力提供管理部216が電力量計144の見做し処理を終了することを決定した場合に実行されるように設定されてよい。
電力供給装置124などから電気機器132に電気が提供されているものとして扱われていた期間、又は、電力量計144において計測される消費電力量の少なくとも一部が、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われていた期間(見做し期間と称する場合がある。)における消費電力量を決定するための処理は、見做し期間における消費電力量を決定する一連の処理の少なくとも一部を構成する処理であってよい。見做し期間は、見做し処理が開始されてから当該見做し処理が終了されるまでの時間であってもよい。見做し期間における消費電力量を決定するための処理としては、(1)見做し期間における消費電力量を送信させる処理、(2)見做し処理が開始された時点における積算消費電力量を送信させる処理、(3)見做し処理が終了した時点における積算消費電力量を送信させる処理、(4)見做し処理が開始されてから見做し処理が終了するまでの間、予め定められた時刻における積算消費電力量を送信させる処理、(5)見做し処理が開始されてから見做し処理が終了するまでの間、予め定められた時間間隔で積算消費電力量を送信させる処理、及びこれらの組み合わせなどを例示することができる。
利用履歴生成部222は、例えば、電気機器132及び電気機器134のそれぞれにつき、利用履歴を生成する。利用履歴生成部222は、電力量計144により消費電力量を計測される1以上の電気機器からなるグループごとに、利用履歴を生成してもよい。
本実施形態において、利用履歴生成部222は、電力提供管理部216から、電気機器132、電気機器134及び電力量計144を含む複数の機器における電気の利用状況に関する情報を取得する。利用履歴生成部222は、電力供給装置124などにより電気を提供される電気機器の識別情報、及び、当該電気機器の消費電力量を計測する電力量計の識別情報の少なくとも一方が格納されたデータテーブル(電力提供機器リストと称する場合がある。)を生成してよい。電力提供機器リストは利用履歴の一例であってよい。
利用履歴生成部222は、特定の電力量計の識別情報、及び、当該特定の電力量計により消費電力量を計測される1以上の電気機器の識別情報のいずれか一方が、電力提供機器リストに格納されるように、電力提供機器リストを生成してよい。例えば、電力量計144により計測される消費電力量の少なくとも一部が、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱われている場合、電力提供機器リストには、電力量計144の識別情報が格納される一方、電気機器132及び電気機器134の識別情報は格納されない。これにより、特定の電力量計により消費電力量を計測される1以上の電気機器の消費電力量が重複して計上されることを防止することができる。
他の実施形態において、電力量計144により計測される消費電力量の少なくとも一部が、電力供給装置124など提供されるものとして扱われていない場合、電力量計144の識別情報は、電力提供機器リストに格納されない。この場合において、電気機器132及び電気機器134の識別情報が電力提供機器リストに格納されなくてもよく、電気機器132及び電気機器134の少なくとも一方の識別情報が、電力提供機器リストに格納されてもよい。電気機器132及び電気機器134の少なくとも一方の識別情報が、電力提供機器リストに格納された場合、電気機器132及び電気機器134の少なくとも一方において消費される電力又は電力量は、電力供給装置124などにより提供されている電力又は電力量として扱われる。
電力提供機器リストは、例えば、下記の手順により更新される。電力提供管理部216が、電気機器132の見做し処理を開始することを決定した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電気機器132の識別情報に対応付けて、電力の提供が開始される時刻に関する情報を格納する。電気機器132の見做し処理が開始される時刻は、電力提供管理部216が、電気機器132の見做し処理を開始することを決定した時刻であってもよい。
電力提供管理部216が、電気機器132の見做し処理を終了することを決定した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電気機器132の識別情報に対応付けて、電気機器132の見做し処理が終了した時刻に関する情報を格納する。電気機器132の見做し処理が終了した時刻は、電力提供管理部216が、電気機器132の見做し処理を終了することを決定した時刻であってもよい。
電力提供管理部216が、電気機器132の電源がOFFになったことを示す情報を受信した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電気機器132の識別情報に対応付けて、当該情報を受信した時刻を、電気機器132の見做し処理が終了した時刻として格納してもよい。なお、電力提供管理部216が、電気機器132の電源がOFFになった時刻に関する情報を受信した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電気機器132の識別情報に対応付けて、当該情報に含まれる時刻を、電力の提供が終了した時刻として格納してもよい。
電力提供管理部216が、電力量計144の見做し処理を開始することを決定した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電力量計144の識別情報に対応付けて、電力の提供が開始される時刻に関する情報を格納する。電力量計144の見做し処理が開始される時刻は、電力提供管理部216が、電力量計144の見做し処理を開始することを決定した時刻であってもよい。
電力提供管理部216が、電力量計144の見做し処理を終了することを決定した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電力量計144の識別情報に対応付けて、電力量計144の見做し処理が終了した時刻に関する情報を格納する。電力量計144の見做し処理が終了した時刻は、電力提供管理部216が、電力量計144の見做し処理を終了することを決定した時刻であってもよい。
電力提供管理部216が、電力量計144の電源がOFFになったことを示す情報を受信した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電力量計144の識別情報に対応付けて、当該情報を受信した時刻を、電力量計144の見做し処理が終了した時刻として格納してもよい。なお、電力提供管理部216が、電力量計144の電源がOFFになった時刻に関する情報を受信した場合、利用履歴生成部222は、電力提供機器リストを参照して、電力量計144の識別情報に対応付けて、当該情報に含まれる時刻を、電力の提供が終了した時刻として格納してもよい。
他の実施形態において、利用履歴生成部222は、電力提供管理部216から、電力供給装置124などにより電気を提供されうる電気機器又は電力量計の選定結果に関する情報を取得する。選定結果には、選定された電気機器又は電力量計の識別情報が含まれる。利用履歴生成部222は、選定結果に含まれる識別情報を利用して、電力提供機器リストを更新してよい。
電力提供機器リストは、電気機器の識別情報と、当該電気機器が電力供給装置124などにより電気を提供されていたものとして扱われる期間に関する情報と、当該期間における消費電力量と、当該期間における電力の単価とを対応付けて格納してよい。電力提供機器リストは、電力量計の識別情報と、当該電力量計により計測される消費電力量の少なくとも一部が電力供給装置124などにより提供されていたものとして扱われる期間に関する情報と、当該期間における消費電力量と、当該期間における電力の単価とを対応付けて格納してよい。利用履歴生成部222は、需要者サイト104の需要者に対する電力料金の精算処理を実行してもよい。
情報格納部224は、管理サーバ122の各部において使用される情報を格納する。管理サーバ122の各部は、情報格納部224を参照して、各部における処理に必要な情報を抽出する。
電力融通部226は、電力供給装置124を利用して電力を供給する電力供給者以外の他の電力供給者との間で電力を融通する。電力融通部226は、他の電力供給者から個別に電力を調達してもよく、電力オークション市場を通じて電力を調達してもよい。電力融通部226は、他の電力供給者に個別に電力を供給してもよく、電力オークション市場を通じて電力を供給してもよい。電力融通部226は、例えば、電力を融通する時間、当該時間において融通する電力又は電力量及び単価を決定する。電力融通部226は、融通する電力に関する情報を電力提供管理部216に通知してよい。電力融通部226は、上記の情報を記録しておき、予め定められた期間ごとに、他の電力供給者との間で精算処理を実行してよい。なお、当該精算処理は、通信ネットワーク12に接続されたサーバ上で実行されてもよい。
配信部228は、電気機器132、電気機器134、電力量計144及び需要者端末152の少なくとも一つのユーザに対して、広告情報を配信してよい。配信部228は、電気機器132、電気機器134、電力量計144及び需要者端末152の少なくとも一つに広告情報を配信してもよく、上記のユーザの情報処理端末に広告情報を配信してよい。情報処理端末は携帯端末であってよい。配信部228は、上記のユーザがアクセスすることのできるWebサイトに広告情報を配信してもよい。配信部228は、電気機器132及び電気機器134の仕様、利用状況などに関する情報に基づいて、配信する広告情報を選択してよい。
広告情報は、上記のユーザに対して告知される情報であれば、その内容は特に限定されない。広告情報は、広告提供者の商品又はサービスに関する情報であってもよい。商品又はサービスに関する情報は、商品又はサービスの割引情報(クーポン情報と称される場合がある。)、イベントの告知情報などであってよい。
商品又はサービスに関する情報の他の例としては、広告提供者が公共交通機関である場合には、広告情報は、運休情報、遅延情報、渋滞情報などであってよい。また、広告提供者が天気予報サービスを提供する事業者又は行政庁である場合には、広告情報は、局所的な豪雨、落雷、突風などに関する警報又は注意報であってよい。広告情報は、災害に関する情報であってもよい。広告情報は、特定の地域に関する情報であってもよい。広告情報は、電気機器132、電気機器134、電力量計144及び需要者端末152の少なくとも一つに関する情報であってもよい。
図3は、電力提供管理部216の一例を概略的に示す。本実施形態において、電力提供管理部216は、イベント検出部312と、選定部314と、開始決定部316と、終了決定部318とを備える。また、本実施形態において、情報格納部224には、エントリ機器リスト332と、電力提供機器リスト334と、機器情報データベース336と、選定条件338とが格納されている。なお、電力提供管理部216の各部における処理は、本実施形態に限定されない。電力提供管理部216の特定の部材における処理を、電力提供管理部216の他の部材が実行してもよい。
イベント検出部312は、予め定められたイベントの発生を検出する。予め定められたイベントとしては、予想発電量の急増若しくは急減、予想消費電力量の急増若しくは急減、予め定められた時刻の到来、予め定められた時間の経過などを例示することができる。予め定められたイベントは、機器情報取得部214が、電気機器又は電力量計の電源がON又はOFFになったことを示す情報を取得したことであってもよい。
予め定められた時間は、発電量の変動に基づいて設定されてよい。例えば、天候が急変することが予想される場合には、当該時間を短く設定してよい。これにより、需給バランスを良好に維持することができる。また、電力供給装置124が、昼間は主に太陽光発電設備により発電し、夜間は主に風力発電設備により発電する場合のように、昼間の発電量の変動と比較して夜間の発電量の変動が少ない場合には、夜間の設定値を昼間の設定値よりも長くしてよい。これにより、異なる発電方式を組み合わせて、需給バランスを良好に維持することができる。
選定部314は、イベント検出部312が予め定められたイベントの発生を検出した場合に、見做し処理の対象となりうる少なくとも1つの電気機器又は電力量計を選定する。本実施形態おいて、選定部314は、電力供給装置124などが提供することのできる電力又は電力量に基づいて、情報格納部224に格納されているエントリ機器リスト332に含まれる1以上の電気機器又は電力量計の中から、少なくとも1つの電気機器又は電力量計を選定する。選定部314は、選定結果を利用履歴生成部222に通知してよい。
電力供給装置124などが提供することのできる電力又は電力量は、電力融通部226により調達することのできる電力又は電力量を含んでもよい。選定部314は、さらに、電力供給装置124により提供可能な電力若しくは電力量及び単価と、電力融通部226が調達することのできる電力若しくは電力量及び単価とに基づいて、少なくとも1つの電気機器又は電力量計を選定してもよい。
本実施形態において、選定部314は、供給量予測部212により予測された電力又は電力量と、各電力機器の定格電力及び各電力機器又は各電力量計の予測消費電力量の少なくとも1つとに基づいて、見做し処理の対象となりうる少なくとも1つの電気機器又は電力量計を選定してよい。選定部314は、情報格納部224に格納されている機器情報データベース336を参照して、各電力機器の定格電力及び各電力機器又は各電力量計の予測消費電力量の少なくとも1つを取得してよい。
選定部314は、さらに、情報格納部224に格納されている選定条件338に基づいて、見做し処理の対象となりうる少なくとも1つの電気機器又は電力量計を選定してよい。選定条件338としては、特定の種類の電気機器に優先的に電気を提供するという条件、電気が提供される需要者サイト104の個数が特定の条件を満たすという条件、機器の利用状況が特定の条件を満たすという条件、特定の属性を有するユーザに優先的に電気を提供するという条件などを例示することができる。
特定の種類の電気機器は、冷蔵庫のように、1日のうち、電源がONになっている時間の割合が特定の値よりも大きな機器であってよい。これにより、消費電力予測が容易になる。その結果、電力提供機器リスト334の更新頻度を低減することもできる。
電気が提供される需要者サイト104の個数に関する条件としては、電力提供契約を締結している需要者サイト104の全体に対する、電気が提供される需要者サイト104の割合が特定の値よりも大きくなるという条件、電気が提供される需要者サイト104の個数を最大化するという条件などを例示することができる。これにより、電力供給装置124などにより供給される電気の提供先が特定の顧客に偏ることを防止できる。
機器の利用状況に関する条件は、過去の利用状況に関する統計情報が特定の条件を満足するという条件であってよい。当該条件としては、例えば、1回あたりの平均利用時間が特定の値よりも小さい機器を優先する、特定の時間帯における利用確率が特定の値より大きい機器を優先するなどの条件を例示することができる。これにより、電力供給装置124などの供給曲線と、1以上の需要者サイト104における需要曲線との差を小さくすることができる。
ユーザの属性としては、電力供給装置124などからの節電要請に協力的か否か、特定の商品を購入又は利用しているか否か、特定のサービスに加入しているか否か、特定のサービスの契約期間が特定の期間よりも長いか否か、特定のエリアに存在するか否か、提供された電力量の実績値が特定の条件を満足するか否かなどを例示することができる。特定のエリアは、供給者サイト102の近隣のエリアであってよい。例えば、供給者サイト102の近隣のエリアに存在する需要者サイト104に対して優先的に電力を供給することで、発電設備の普及又は誘致を促進させることができる。
開始決定部316は、選定部314により選定された電気機器又は電力量計の少なくとも1つに対して見做し処理を開始することを決定する。例えば、開始決定部316は、選定部314により選定された電気機器又は電力量計のうち、電力提供機器リスト334に含まれない電気機器又は電力量計に対して、見做し処理を開始することを決定する。開始決定部316は、選定部314により選定された電気機器のうち、電力提供機器リスト334に含まれない電力量計により消費電力量を計測される電気機器に対して、見做し処理を開始することを決定してもよい。見做し処理の開始時刻は、選定時刻と同一であってもよく、異なってもよい。開始決定部316は、決定結果に関する情報を利用履歴生成部222に通知してよい。
開始決定部316は、電力量計144の見做し処理が実施されている場合、選定部314により選定された電気機器のうち、電力量計144により消費電力量を計測されていない電気機器の少なくとも1つにおいて消費される電力又は電力量を、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱うことを決定してもよい。開始決定部316は、電力量計144の見做し処理が実施されていない場合、選定部314により選定された電気機器の少なくとも1つにおいて消費される電力又は電力量を、電力供給装置124などにより提供されるものとして扱うことを決定してもよい。
終了決定部318は、1以上の電気機器又は電力量計の少なくとも1つに対する見做し処理を終了することを決定する。例えば、終了決定部318は、電力提供機器リスト334に含まれる電気機器のうち、選定部314に選定されなかった電気機器又は電力量計に対する見做し処理を終了することを決定する。終了決定部318は、開始決定部316が特定の電力量計に対して見做し処理を開始することを決定した場合、当該特定の電力量計により消費電力量を計測される1以上の電気機器に対する見做し処理を終了することを決定してもよい。見做し処理の終了時刻は、選定時刻と同一であってもよく、異なってもよい。
終了決定部318は、機器情報取得部214から、1以上の電気機器又は電力量計の電源がOFFになったことを示す情報を受信してよい。上記の情報は、1以上の電気機器又は電力量計のそれぞれを識別する識別情報であってよい。この場合、終了決定部318は、受信した識別情報により識別される電気機器又は電力量計に対する見做し処理を終了することを決定してよい。終了決定部318は、決定結果に関する情報を利用履歴生成部222に通知してよい。
本実施形態において、選定部314が、情報格納部224に格納されているエントリ機器リスト332に含まれる1以上の電気機器又は電力量計の中から、少なくとも1つの電気機器又は電力量計を選定する場合について説明した。しかし、選定部314は本実施形態に限定されない。
他の実施形態において、選定部314は、他の供給者サイトに設置された他の管理サーバから、当該他の管理サーバによって管理される電気機器又は電力量計のリストを取得してもよい。選定部314は、他の管理サーバにより管理される電気機器又は電力量計のうち、電源がONになっており、他の電力供給装置又は他の電力供給者により電気を提供されているものとして扱われていない機器の中から、電力供給装置124などにより電気を提供されているものとして扱われる機器を選定してもよい。
他の実施形態において、選定部314は、複数のエントリ機器リスト332に含まれる電気機器又は電力量計の中から、少なくとも1つの電気機器又は電力量計を選定してもよい。複数のエントリ機器リスト332には、優先順位が設定されていてもよい。
図4は、配信部228の一例を概略的に示す。本実施形態において、配信部228は、情報収集部412と、広告情報格納部414と、抽出部416と、広告送信部418とを備える。
情報収集部412は、1以上の電気機器又は電力量計に関する情報及び1以上の電気機器又は電力量計の利用状況に関する情報の少なくとも一方を収集する。情報収集部412は、例えば、ユーザから入力された情報、各電気機器又は各電力量計の製造者により提供されるWEBサイト上の情報などを取得して、各電気機器又は各電力量計の仕様に関する情報を収集する。情報収集部412は、例えば、利用履歴生成部222により生成される利用履歴を解析して、各電気機器又は各電力量計の利用状況に関する情報を収集する。
広告情報格納部414は、1以上の広告情報を格納する。抽出部416は、情報収集部412により収集された情報に基づいて、広告情報格納部414に格納されている1以上の広告情報のうち、1以上の電気機器又は電力量計の少なくとも1つのユーザに適した情報を抽出する。広告送信部418は、抽出部416により抽出された広告情報を上記ユーザに送信する。広告送信部418は、上記ユーザの電気機器、電力量計、需要者端末、携帯端末などに広告情報を送信してよい。
図5は、需要者端末152の一例を概略的に示す。本実施形態において、需要者端末152は、要求受信部512と、要求処理部514と、負荷管理部516と、消費電力格納部518とを備える。
要求受信部512は、管理サーバ122からの要求を受信する。要求受信部512は、管理サーバ122との通信インターフェースであってよい。要求処理部514は、要求受信部512により受信された要求に従って、各種の情報処理を実行する。
負荷管理部516は、需要者端末152と通信が確立された電気機器又は電力量計における電気の利用を管理する。本実施形態において、負荷管理部516は、電気機器134における消費電力量、及び、電力量計144により計測された消費電力量の少なくとも一方を管理する。例えば、負荷管理部516は、予め定められた時間間隔で、電気機器134の積算消費電力量を取得する。負荷管理部516は、予め定められた時間間隔で、電力量計144により計測された積算消費電力量を取得してもよい。積算消費電力量は、特定の時刻を基準とした積算消費電力量であってよい。積算消費電力量は、見做し処理が開始された時刻を基準とした積算消費電力量であってもよい。
負荷管理部516は、取得した情報を管理サーバ122に送信する。負荷管理部516は、取得した情報を消費電力格納部518に格納しておき、ランダムな時間間隔で管理サーバ122に送信してもよい。これにより、複数の需要者サイト104に配された需要者端末152から、短期間の間に管理サーバ122に集中的に送信されることを防止できる。負荷管理部516は、管理サーバ122との間で通信を確立することができなかった場合、再度、送信処理を実行してもよい。負荷管理部516は、管理サーバ122との間で通信を確立することができなかった場合、送信処理を実行することができなかったことを示す通信ログを生成してよい。負荷管理部516は、管理サーバ122との間の通信が確立された場合に、通信ログを管理サーバ122に送信してよい。
負荷管理部516は、電気機器134又は電力量計144が電力供給装置124などにより電気を提供されているものとして扱われているか否かに関する情報を保持してもよい。これにより、負荷管理部516は、管理サーバ122からの要求を処理する場合において、電気機器134又は電力量計144が電力供給装置124などにより電気を提供されているものとして扱われているか否かによって異なる処理を実行することができる。
一実施形態において、負荷管理部516は、電気機器134から電源がOFFになったことを示す情報を受信した場合において、電気機器134が電力供給装置124などにより電気を提供されているものとして扱われている場合には、電気機器134の電源がOFFになったことを管理サーバ122に通知する前に、電気機器134に対して現在の積算消費電力量を通知するように要求する。これにより、負荷管理部516は、管理サーバ122に対して、電気機器134の電源がOFFになったことと、電気機器134の現在の積算消費電力量とを同時に送信することができる。これにより、通信量を大幅に削減することができる。
他の実施形態において、負荷管理部516は、予め定められた時刻の到来又は予め定められた期間の経過に伴って、需要者サイト104における電気の利用状況に関する情報を収集する場合において、電力供給装置124などにより電気を提供されているものとして扱われている電気機器又は電力量計についてのみ、当該情報を収集することができる。これにより、電気機器又は電力量計の情報を効率的に収集することができる。
本実施形態において、負荷管理部516は、電力量計144に対して各種の要求を送信する。負荷管理部516は、電力量計144から送信された情報を受信する。負荷管理部516は、電力量計144と管理サーバ122との間の通信を仲介してもよい。負荷管理部516は、電気機器134及び電力量計144との通信インターフェースであってもよい。
図6は、情報格納部224に格納されるエントリ機器リスト332のデータテーブル600の一例を概略的に示す。データテーブル600は、需要者ID602と、機器ID604と、機器ID604により識別される電気機器又は電力量計の電源の状態606と、当該電気機器又は電力量計の電力の提供状況608と、当該電気機器又は電力量計が最後にONになった時刻610と、当該電気機器又は電力量計が最後にOFFになった時刻612とに関する情報を対応付けて格納する。なお、機器ID604により識別される機器が電力量計である場合、当該電力量計により計測された消費電力量が予め定められた値よりも大きい場合に、ONであると判断してもよい。また、当該電力量計により計測された消費電力量が予め定められた値よりも小さい場合に、OFFであると判断してもよい。
図7は、情報格納部224に格納される電力提供機器リスト334のデータテーブル700の一例を概略的に示す。データテーブル700は、需要者ID702と、機器ID704と、機器ID704により識別される電気機器又は電力量計に対する見做し処理が開始された時刻706と、当該電気機器又は電力量計に対する見做し処理が終了した時刻708と、時刻706から時刻708の間の消費電力量710と、時刻706から時刻708の間に提供されたものとみなされた電気の単価712に関する情報とを対応付けて格納する。
データテーブル700の各行には、1つの電力量計又は電気機器の情報(レコードと称する場合がある。)が格納される。これにより、同一の需要者サイト104に対して複数の電力供給装置又は複数の電力供給者により提供される電気が供給される場合であっても、各電力供給装置又は各電力供給者から提供されたものとみなされる電力量を特定することができる。
データテーブル700は、データテーブル700は、機器ID704に対応付けて、機器ID704により識別される電気機器又は電力量計の電源がONになった時刻と、当該電気機器又は電力量計の電源がOFFになった時刻とを格納してもよい。これにより、電気機器又は電力量計に対する見做し処理が開始されてから当該見做し処理が終了するまでの時間とは別に、電気機器又は電力量計の電源がONになってから電源がOFFになるまでの時間を管理することができる。なお、機器ID704と、機器ID704により識別される電気機器又は電力量計の電源がONになった時刻と、当該電気機器又は電力量計の電源がOFFになった時刻とを対応付けて格納する他のデータテーブルが用意されてもよい。
一実施形態において、特定の電力量計の見做し期間中のレコードがデータテーブル700に格納されている場合、当該特定の電力量計により消費電力量を計測される電気機器の当該見做し期間中のレコードは、データテーブル700に格納されない。他の実施形態において、特定の電力量計の見做し期間中のレコードがデータテーブル700に格納されている場合、当該特定の電力量計により消費電力量を計測される電気機器の当該見做し期間中のレコードにおいて、消費電力量710の欄には0kWhと記入される。
図8は、データテーブル800の一例を概略的に示す。データテーブル800は、エントリ機器リスト332の他の例であってよい。データテーブル800は、電源がONになっている電気機器又は電力量計の情報を格納する。データテーブル800は、需要者ID802と、機器ID804と、機器ID804により識別される電気機器又は電力量計が最後にONになった時刻806とを対応付けて格納する。
図9は、データテーブル900の一例を概略的に示す。データテーブル900は、電力提供機器リスト334の他の例であってよい。データテーブル900は、電力供給装置124などにより電気が提供されているものとみなされている電気機器又は電力量計の情報を格納する。データテーブル900は、需要者ID902と、機器ID904と、機器ID904により識別される電気機器又は電力量計に対して見做し処理が開始された時刻906とを対応付けて格納する。
図10は、情報格納部224に格納されている機器情報データベース336のデータテーブル1000の一例を概略的に示す。データテーブル1000は、需要者ID1002と、機器ID1004と、機器ID1004により識別される機器の仕様情報1006と、当該機器の統計情報1008と、当該機器の消費電力量を計測する電力量計の電力量計ID1010とを対応付けて格納する。上記の仕様情報1006は、各機器の製造者1062、型番1064、定格消費電力1066などに関する情報を含む。統計情報1008は、各機器の利用状況を解析して得られた統計情報であってよい。統計情報1008は、各機器の平均消費電力1082、平均利用時間1084、時間帯ごとの利用確率1086などに関する情報を含んでよい。
本実施形態において、データテーブル1000は、機器ID1004と、当該機器の消費電力量を計測する電力量計の電力量計ID1010とを対応付けて格納する。これにより、特定の電力量計により消費電力を計測される1以上の電気機器を特定することができる。その結果、例えば、電力提供機器リスト334に、電力量計のレコードと、当該電力量計により消費電力を計測される電気機器のレコードとが含まれる場合に、電力提供機器リスト334及びデータテーブル1000を参照して、特定の電力量計により消費電力を計測される電気機器のレコードを抽出することができる。なお、本実施形態において、電力量計のレコードにおいて、電力量計ID1010には当該電力量計の機器ID1004が記入されている。電力量計のレコードにおいて、電力量計ID1010には、当該機器が電力量計であることを示す情報が記入されてもよく、NONEが記入されてもよい。
図11は、管理サーバ122における処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、ステップ1102(ステップをSと省略する場合がある。)において、イベント検出部312が、予め定められたイベントの発生を検出する。S1104において、電力提供管理部216の選定部314が、電力供給装置124などにより供給することができる電力又は電力量に応じて、エントリ機器リスト332に含まれる電気機器又は電力量計のうち、データテーブル600の電源の状態606に電源がONになっていることを示す情報が付与されている電気機器又は電力量計の中から、電力供給装置124などにより電気が提供されるものとして扱われる電気機器又は電力量計を選定する。選定部314は、情報格納部224に格納されている選定条件338に基づいて、見做し処理の対象となる電気機器又は電力量計を選定してもよい。
S1104において、選定部314は、エントリ機器リスト332を参照して、今回の選定において選定された電気機器又は電力量計のうち、データテーブル600の電力の提供状況608の欄に、電力の提供状況が「未提供」であることを示す情報が付与されている電気機器又は電力量計の識別情報を抽出する。選定部314は、抽出された識別情報を開始決定部316に通知する。当該通知を受領した開始決定部316は、当該通知に含まれる識別情報で識別される電気機器又は電力量計に対して見做し処理を開始することを決定する。見做し処理の開始時刻が到来すると、開始決定部316は見做し処理を開始する。
同様に、選定部314は、エントリ機器リスト332を参照して、データテーブル600の電力の提供状況608に電力の提供状況が「提供中」であることを示す情報が付与されている電気機器又は電力量計のうち、今回の選定において選定されなかった電気機器又は電力量計の識別情報を抽出する。選定部314は、抽出された識別情報を終了決定部318に通知する。当該通知を受領した終了決定部318は、当該通知に含まれる識別情報で識別される電気機器に対する見做し処理を終了することを決定する。見做し処理の終了時刻が到来すると、終了決定部318は見做し処理を終了する。
選定部314は、選定結果に基づいて、データテーブル600の電力の提供状況608を更新してよい。開始決定部316及び終了決定部318は、決定結果に基づいて、データテーブル600の電力の提供状況608を更新してよい。
S1106において、要求送信部218は、見做し処理を終了することが決定された電気機器又は電力量計に対して、見做し期間における消費電力量を決定するための処理を実行させるための要求を生成する。要求送信部218は、上記の電気機器又は電力量計に、生成した要求を送信する。なお、要求送信部218は、見做し処理を開始することが決定された電気機器又は電力量計に対して、将来、消費電力量を決定するために必要となる処理を実行させるための要求を生成してもよい。要求送信部218は、上記の電気機器又は電力量計に生成した要求を送信してよい。
S1108において、利用履歴生成部222は、開始決定部316及び終了決定部318のそれぞれから、決定結果に関する情報を取得する。利用履歴生成部222は、取得した情報に基づいて、電力提供機器リスト334を更新してよい。
本実施形態によれば、管理サーバ122は、まず、特定の電力供給装置又は特定の電力供給者により供給することのできる電力又は電力量に応じて、当該特定の電力供給装置又は特定の電力供給者により電気を提供されるものとして扱われうる1以上の電気機器又は電力量計を選定する。次に、管理サーバ122は、選定された1以上の電気機器又は電力量計が、当該特定の電力供給装置又は特定の電力供給者により電気を提供されているものとして扱うことを決定する。これにより、電力供給曲線と、電力需要曲線との乖離を小さくすることができる。
図12は、情報格納部224に格納される電力提供機器リスト334のデータテーブル1200の一例を概略的に示す。データテーブル1200は、需要者ID1202と、機器ID1204と、機器ID1204により識別される電気機器又は電力量計に対する見做し処理が開始された時刻1206と、当該電気機器又は電力量計に対する見做し処理が終了した時刻1208と、時刻1206から時刻1208の間において、電気を提供するものとみなされた電力供給者の供給者ID1210と、時刻1206から時刻1208の間において、供給者ID1210により識別される電力供給者により提供されるものとみなされた電力量1212と、時刻1206から時刻1208の間の消費電力量1214とを対応付けて格納する。
これにより、同一の需要者サイト104に対して複数の電力供給装置又は複数の電力供給者により提供される電気が供給される場合であっても、各電力供給装置又は各電力供給者から提供されたものとみなされる電力量を特定することができる。なお、供給者ID1210の代わりに、時刻1206から時刻1208の間において電気を提供するものとみなされた電力供給装置のIDが利用されてもよい。
一実施形態として、電力量計144の需要者ID1202が「0001」であり、機器ID1204が「0101」である場合を例として、データテーブル1200について説明する。例えば、10時25分になると、電力提供管理部216は、10時30分から10時59分までの間に、電力量計144により消費電力を計測される電気機器132及び電気機器134により消費される電力量のうち、1以上の電力供給者のそれぞれにより提供されるものとみなされる見做し電力量を決定する。
電力提供管理部216は、決定された電力量をデータテーブル1200の見做し電力量1212の欄に記入する。本実施形態においては、供給者ID1210が「S001」である電力供給者により提供される電力量が20kWhであり、供給者ID1210が「S002」である電力供給者により提供される電力量が10kWhであり、供給者ID1210が「S003」である電力供給者により提供される電力量が20kWhであるものとみなされる。
例えば、10時35分になると、電力提供管理部216は、需要者端末152から、10時30分に電力量計144により計測された積算消費電力量の情報を受信する。また、11時05分になると、電力提供管理部216は、需要者端末152から、11時00分に電力量計144により計測された積算消費電力量の情報を受信する。電力提供管理部216は、11時00分における積算消費電力量から、10時30分における積算消費電力量を引いて、10時30分から10時59分までの間に電気機器132及び電気機器134により消費された電力量を算出する。
電力提供管理部216は、算出された消費電力量をデータテーブル1200の消費電力量1214の欄に記入する。これにより、例えば、利用履歴生成部222は、見做し電力量1212に記入された電力量と、当該時刻における当該供給者により提供される電気料金とを利用して、電力料金の精算処理を実行することができる。
他の実施形態として、電力量計144の需要者ID1202が「0003」であり、機器ID1204が「0103」である場合を例として、データテーブル1200について説明する。例えば、10時25分になると、電力提供管理部216は、10時30分から10時59分までの間に、電力量計144により消費電力を計測される電気機器132及び電気機器134により消費される電力量のうち、1以上の電力供給者のそれぞれにより提供されるものとみなされる見做し電力量を決定する。
電力提供管理部216は、決定された電力量をデータテーブル1200の見做し電力量1212の欄に記入する。本実施形態においては、供給者ID1210が「S001」である電力供給者により提供される電力量が20kWhであり、供給者ID1210が「S002」である電力供給者により提供される電力量が10kWhであるものとみなされる。一方、供給者ID1210が「S003」である電力供給者により提供される電力量については特定されていない。
例えば、10時35分になると、電力提供管理部216は、需要者端末152から、10時30分に電力量計144により計測された積算消費電力量の情報を受信する。また、11時05分になると、電力提供管理部216は、需要者端末152から、11時00分に電力量計144により計測された積算消費電力量の情報を受信する。電力提供管理部216は、11時00分における積算消費電力量から、10時30分における積算消費電力量を引いて、10時30分から10時59分までの間に電気機器132及び電気機器134により消費された電力量を算出する。また、電力提供管理部216は、算出された消費電力量と、供給者ID1210が「S001」及び「S002」で表される電力供給者の見做し電力量とに基づいて、供給者ID1210が「S003」で表される電力供給者の見做し電力量を算出する。
電力提供管理部216は、算出された消費電力量を、データテーブル1200の消費電力量1214の欄に記入する。電力提供管理部216は、算出された供給者ID1210が「S003」で表される電力供給者の見做し電力量を、データテーブル1200の見做し電力量1212の欄に記入する。これにより、例えば、利用履歴生成部222は、見做し電力量1212に記入された電力量と、当該時刻における当該供給者により提供される電気料金とを利用して、電力料金の精算処理を実行することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。
各実施形態において、各ステップを実施する順序及びタイミングは、技術的に矛盾が生じない範囲において、適宜、変更することができる。さらに、技術的に矛盾が生じない範囲において、A又はBという事項を、A及びBの少なくとも一方と読み替えてもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
[項目1]
通信ネットワークを介して、電源がONになっている1以上の負荷装置又は上記1以上の負荷装置の電力消費状況を管理する管理装置から、上記1以上の負荷装置のそれぞれの識別情報を取得する情報取得部と、
上記1以上の負荷装置に提供可能な電力又は電力量に基づいて、上記識別情報により識別される上記1以上の負荷装置の中から、複数の電力供給装置のうちの第1の電力供給装置又は複数の電力供給者のうちの第1の電力供給者により電気を提供されるものとして扱われうる少なくとも1つの負荷装置を選定する選定部と、
上記選定部により選定された負荷装置の少なくとも1つに対して、上記第1の電力供給装置又は上記第1の電力供給者により電気が提供されるものとみなす見做し処理を開始するか否かを決定する開始決定部と、
上記1以上の負荷装置の少なくとも1つに対する上記見做し処理を終了するか否かを決定する終了決定部と、
上記終了決定部により上記見做し処理を終了することが決定された負荷装置又は上記管理装置に対して、上記見做し処理が開始されてから上記見做し処理が終了されるまでの期間における、上記終了決定部により上記見做し処理を終了することが決定された負荷装置の消費電力量を決定するための処理を実行させるための要求を送信する要求送信部と、
を備える、
電力管理システム。
[項目2]
上記情報取得部は、上記1以上の負荷装置の少なくとも1つの電源がOFFになった場合に、電源がOFFになった負荷装置の識別情報を取得し、
上記終了決定部は、上記電源がOFFになった負荷装置の識別情報により識別される負荷装置に対する見做し処理を終了することを決定する、
項目1に記載の電力管理システム。
[項目3]
上記要求送信部は、上記開始決定部により上記見做し処理を開始することが決定された負荷装置又は上記管理装置に対して、上記見做し処理が開始されてから上記見做し処理が終了されるまでの期間における、上記開始決定部により上記見做し処理を開始することが決定された負荷装置の消費電力量を決定するための処理を実行させるための要求を送信する、
項目1又は項目2に記載の電力管理システム。
[項目4]
予め定められたイベントの発生を検出するイベント検出部を更に備え、
上記選定部は、上記イベント検出部が上記予め定められたイベントの発生を検出した場合に、上記第1の電力供給装置又は上記第1の電力供給者により電気を提供されるものとして扱われうる少なくとも1つの負荷装置を選定する、
項目1から項目3までの何れか一項に記載の電力管理システム。
[項目5]
上記1以上の負荷装置のそれぞれの識別情報と、上記見做し処理が開始されてから上記見做し処理が終了されるまでの期間に関する情報と、上記期間における消費電力量と、上記期間における電力の単価とが対応付けられた利用履歴を格納する利用履歴格納部を更に備える、
項目1から項目4までの何れか一項に記載の電力管理システム。
[項目6]
第2の電力供給装置又は第2の電力供給者から電力を調達する電力調達部を更に備え、
上記選定部は、上記電力調達部が調達することのできる電力量を含む、上記1以上の負荷装置に提供可能な電力量に基づいて、上記第1の電力供給装置又は上記第1の電力供給者により電気を提供されるものとして扱われうる少なくとも1つの負荷装置を選定する、
項目1から項目5までの何れか一項に記載の電力管理システム。
[項目7]
上記1以上の負荷装置に関する情報及び上記1以上の負荷装置の利用状況に関する情報の少なくとも一方を収集する情報収集部と、
1以上の広告情報を格納する広告情報格納部と、
上記情報収集部により収集された情報に基づいて、上記1以上の広告情報のうち、上記1以上の負荷装置の少なくとも1つのユーザに適した情報を抽出する抽出部と、
抽出部により抽出された広告情報を上記ユーザに送信する広告送信部と、
を更に備える、
項目1から項目6までの何れか一項に記載の電力管理システム。
[項目8]
上記開始決定部は、上記1以上の負荷装置のそれぞれのユーザが、予め定められた商品又はサービスのユーザである場合に、上記1以上の負荷装置のそれぞれが上記第1の電力供給装置又は上記第1の電力供給者により電気を提供されるものとして扱われる確率、及び、上記第1の電力供給装置又は上記第1の電力供給者により提供されるものとして扱われる消費電力量の少なくとも一方が大きくなるように、上記見做し処理を開始するか否かを決定する、
項目1から項目7までの何れか一項に記載の電力管理システム。
[項目9]
上記管理装置を更に備える、
項目1から項目8までの何れか一項に記載の電力管理システム。
[項目10]
コンピュータを、項目1から項目9までの何れか一項に記載の電力管理システムとして機能させるためのプログラム。
[項目11]
通信ネットワークを介して、電源がONになっている1以上の負荷装置又は上記1以上の負荷装置の電力消費状況を管理する管理装置から、上記1以上の負荷装置のそれぞれの識別情報を取得する情報取得段階と、
上記1以上の負荷装置に提供可能な電力又は電力量に基づいて、上記識別情報により識別される上記1以上の負荷装置の中から、複数の電力供給装置のうちの第1の電力供給装置又は複数の電力供給者のうちの第1の電力供給者により電気を提供されるものとして扱われうる少なくとも1つの負荷装置を選定する選定段階と、
上記選定部により選定された負荷装置の少なくとも1つに対して、上記第1の電力供給装置又は上記第1の電力供給者により電気が提供されるものとみなす見做し処理を開始するか否かを決定する開始決定段階と、
上記1以上の負荷装置の少なくとも1つに対する上記見做し処理を終了するか否かを決定する終了決定段階と、
上記終了決定部により上記見做し処理を終了することが決定された負荷装置又は上記管理装置に対して、上記見做し処理が開始されてから上記見做し処理が終了されるまでの期間における、上記終了決定部により上記見做し処理を終了することが決定された負荷装置の消費電力量を決定するための処理を実行させるための要求を送信する要求送信部と、
を備える、
電力管理方法。