JP2016009776A - 冷却装置及び冷却装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置及び冷却装置の製造方法を提供する。
【解決手段】発熱体41、42を冷却するための冷却装置Cである。そして、冷却装置Cは、冷媒の流路31が形成された樹脂部材3と、第1及び第2の表面11、12を有する第1の金属部材1であって、第1の表面11は樹脂部材3に接するとともに、第2の表面12は第1の発熱体41に接する、第1の金属部材1と、第1及び第2の表面21、22を有する第2の金属部材2であって、第1の表面21は樹脂部材3に接するとともに、第2の表面22は第2の発熱体42に接する、第2の金属部材2と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】発熱体41、42を冷却するための冷却装置Cである。そして、冷却装置Cは、冷媒の流路31が形成された樹脂部材3と、第1及び第2の表面11、12を有する第1の金属部材1であって、第1の表面11は樹脂部材3に接するとともに、第2の表面12は第1の発熱体41に接する、第1の金属部材1と、第1及び第2の表面21、22を有する第2の金属部材2であって、第1の表面21は樹脂部材3に接するとともに、第2の表面22は第2の発熱体42に接する、第2の金属部材2と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、発熱体を冷却するための冷却装置及び冷却装置の製造方法に関するものである。
従来から、電気自動車やハイブリッド自動車などの電気を利用する車両には、インバータやDC−DCコンバータなど(以下、「インバータ等」という)が搭載されている。車両に搭載されるインバータ等には、軽量化が要求される。また、インバータ等には、一般に15年程度の耐久性が求められている。インバータ等の耐久性を高めるためには、冷却装置によって構成部品の温度上昇を抑えることが重要である。
車両用のインバータ等の冷却装置としては、アルミニウムなどの金属筺体を用いた冷却装置が用いられることが多い(例えば、特許文献1参照)。このような冷却装置では、アルミニウム製の凹形の冷却水路と金属製のヒートシンクとを、接合面にガスケットを介在させつつ、ボルト締結(又は接着剤)によって接合しているのが現状であった。
しかしながら、このようなインバータ等の冷却装置は、主に金属部材から構成されるため、重量が重くなってしまう。重量が重くなると、電費が悪化するという問題があった。さらに、冷却水路とヒートシンクとをガスケットを介在させてボルト締結していたため、部品点数も多くなってしまう。部品点数が多くなると、部品の製造や管理が煩雑になるためコストが高くなるという問題があった。
そこで、本発明は、部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置及び冷却装置の製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の冷却装置は、発熱体を冷却するための冷却装置であって、冷媒の流路が形成された樹脂部材と、第1及び第2の表面を有する第1の金属部材であって、前記第1の表面は前記樹脂部材に接するとともに、前記第2の表面は第1の発熱体に接する、第1の金属部材と、第1及び第2の表面を有する第2の金属部材であって、前記第1の表面は前記樹脂部材に接するとともに、前記第2の表面は第2の発熱体に接する、第2の金属部材と、を備えている。
また、本発明の冷却装置の製造方法は、発熱体を冷却するための冷却装置の製造方法であって、冷媒の流路を有する樹脂部材を成形するステップと、第1の金属部材の第1の表面及び第2の金属部材の第1の表面に粗面領域を形成するステップと、前記第1の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップと、加熱された前記第1の金属部材の前記粗面領域に対して前記樹脂部材を押圧して、前記第1の金属部材と前記樹脂部材とを溶着するステップと、前記第2の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップと、加熱された前記第2の金属部材の前記粗面領域に対して前記樹脂部材を押圧して、前記第2の金属部材と前記樹脂部材とを溶着するステップと、を備えている。
さらに、本発明の冷却装置の製造方法は、発熱体を冷却するための冷却装置の製造方法であって、第1の金属部材に孔を形成するステップと、第1の金属部材の第1の表面及び第2の金属部材の第1の表面に粗面領域を形成するステップと、インサート成形によって前記第1の金属部材と樹脂部材とから構成される複合体を形成するステップであって、前記第1の金属部材の前記粗面領域と前記樹脂部材とが接合されており、かつ、前記樹脂部材は冷媒の流路と前記流路のなす面から突出する流入口及び流出口とを有する、複合体を形成するステップと、前記第2の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップと、加熱された前記第2の金属部材の前記粗面領域に対して前記複合体の前記樹脂部材を押圧して、前記第2の金属部材と前記複合体の前記樹脂部材とを溶着するステップと、を備えている。
さらに、本発明の冷却装置の製造方法は、発熱体を冷却するための冷却装置の製造方法であって、第1の金属部材に孔を形成するステップと、第1の金属部材の第1の表面及び第2の金属部材の第1の表面に粗面領域を形成するステップと、インサート成形によって前記第1の金属部材と樹脂部材とから構成される複合体を形成するステップであって、前記第1の金属部材の前記粗面領域と前記樹脂部材とが接合されており、かつ、前記樹脂部材は冷媒の流路と前記流路のなす面から突出する流入口及び流出口とを有する、複合体を形成するステップと、前記第2の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップと、加熱された前記第2の金属部材の前記粗面領域に対して前記複合体の前記樹脂部材を押圧して、前記第2の金属部材と前記複合体の前記樹脂部材とを溶着するステップと、を備えている。
このように、本発明の冷却装置は、冷媒の流路が形成された樹脂部材と、第1の表面は樹脂部材に接するとともに第2の表面は第1の発熱体に接する第1の金属部材と、第1の表面は樹脂部材に接するとともに第2の表面は第2の発熱体に接する第2の金属部材と、を備えている。このような構成によれば、部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置となる。このため、コストを抑制しつつ、電費も改善できるようになる。
さらに、本発明の冷却装置の製造方法は、冷媒の流路を有する樹脂部材を成形するステップと、第1の金属部材及び第2の金属部材に粗面領域を形成するステップと、第1の金属部材の粗面領域を加熱するステップと、第1の金属部材の粗面領域に樹脂部材を押圧して第1の金属部材と樹脂部材とを溶着するステップと、第2の金属部材の粗面領域を加熱するステップと、第2の金属部材の粗面領域に樹脂部材を押圧して第2の金属部材と樹脂部材とを溶着するステップと、を備えている。このような構成によれば、部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置を製造できる。このため、コストを抑制しつつ、電費も改善できるようになる。
そして、本発明の冷却装置の製造方法は、第1の金属部材に孔を形成するステップと、粗面領域を形成するステップと、複合体を形成するステップと、第2の金属部材の粗面領域を加熱するステップと、加熱された第2の金属部材の粗面領域に対して複合体の樹脂部材を押圧して第2の金属部材と複合体の樹脂部材とを溶着するステップと、を備えている。このような構成によれば、部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置を製造できる。このため、コストを抑制しつつ、電費も改善できるようになる。
そして、本発明の冷却装置の製造方法は、第1の金属部材に孔を形成するステップと、粗面領域を形成するステップと、複合体を形成するステップと、第2の金属部材の粗面領域を加熱するステップと、加熱された第2の金属部材の粗面領域に対して複合体の樹脂部材を押圧して第2の金属部材と複合体の樹脂部材とを溶着するステップと、を備えている。このような構成によれば、部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置を製造できる。このため、コストを抑制しつつ、電費も改善できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(冷却装置の構成)
まず、図1及び図2を用いて本実施例の冷却装置Cの全体構成を説明する。本実施例の冷却装置Cは、例えば、電気自動車又はハイブリッド自動車などの電気を利用して走行する車両に搭載されるインバータ又はDC−DCコンバータなどを冷却するものである。このように、車両に搭載される冷却装置Cには、電費を向上させるために軽量化が厳しく要求される。
まず、図1及び図2を用いて本実施例の冷却装置Cの全体構成を説明する。本実施例の冷却装置Cは、例えば、電気自動車又はハイブリッド自動車などの電気を利用して走行する車両に搭載されるインバータ又はDC−DCコンバータなどを冷却するものである。このように、車両に搭載される冷却装置Cには、電費を向上させるために軽量化が厳しく要求される。
本実施例の冷却装置Cは、図1及び図2に示すように、冷媒の流路31が形成された樹脂部材3と、第1の表面11及び第2の表面21を有する第1の金属部材1と、第1の表面21及び第2の表面22を有する第2の金属部材2と、を備えている。そして、冷却装置Cと、第1の発熱体1と、第2の発熱体2と、これらを収容するケース(不図示)とによって電力変換装置IUが形成されている。
電力変換装置IUにおいては、第1の金属部材1の第2の表面12に第1の発熱体41が接するとともに、第2の金属部材2の第2の表面22に第2の発熱体42が接するようになっている。なお、金属部材1、2の表面12、22と、発熱体41、42の表面の間には、薄くグリースが塗られており、密着性を高めて熱を伝導しやすくされている。発熱体41、42としては、例えば、パワー半導体素子が知られている。パワー半導体素子には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などがある。
樹脂部材3は、ポリフェニレンスルファイド(PPS)などの耐熱性・耐薬品性・難燃性を有する合成樹脂によって、全体として薄い枠状に成形される。樹脂部材3は、他にも、ポリメタクリル酸メチル、ポリプロピレン、又は、ポリブチレンテレフタラートなどの熱可塑性樹脂によって構成することもできる。樹脂部材3は、図2に示すように、LLC(Long Life Coolant)等の冷却媒体を流すためのM字形に屈曲した流路31と、流路31の両端に成形された流入口32及び流出口33と、を備えている。
樹脂部材3の流路31は、頂面及び底面において、発熱体41、42に対応する位置を通過する開口領域311、312を有している。すなわち、冷却装置Cとして接合された状態では、流路31の両側の側壁は樹脂部材3によって構成され、頂面及び底面は第1及び第2の金属部材1、2によって構成される。本実施例では、流路31の略全長に開口領域311、312が設けられている。なお、流路31の平面形状は、もちろんM字形でなくてもよく、対応する位置に発熱体41、42が配置されるように形成されればよい。
そして、樹脂部材3の流路31以外の領域は、主として軽量化のためにいわゆる肉盗み(肉抜き)が形成されており、格子状に配置されたリブ部と平面部とから構成される。特に、流路31を囲むリブ部は、他のリブ部よりも厚みが厚くされており、金属部材1、2との間の密着性・水密性を向上させている。
金属部材1は、図2に示すように、金属によって矩形の平板状に形成されている。金属としては、軽量化の点からアルミニウムが好ましいが、他にも鉄、チタン、マグネシウム、銅、又はそれらの合金を用いることができる。
そして、本実施例の第1の金属部材1は、第1の表面11と第2の表面12とを備えている。少なくとも第1の表面11には、面全体を覆うように粗面領域11aが形成されている。粗面領域は、第2の表面12に形成することもできる。粗面領域11aは、金属の表面に微細な凹凸を形成したものである(図10参照)。
粗面領域11aは、後述するように、薬液処理によって形成されるが、レーザ処理によって形成することもできる。レーザ処理によって形成する場合には、流路31の開口領域311、312の周縁に対応する領域のみに、例えば線状に粗面領域11aを形成することもできる。
第2の金属部材2は、第1の金属部材1と全体として類似した構成であるため、説明を省略する。ただし、両者は同一でなくてもよく、付属部品などは異なっていてもよい。
なお、あらかじめ金属部材1、2の厚みを所定量(例えば、0.2mm〜1.0mm程度)だけ厚く形成したうえで薬液処理し、その後、片面(第2の表面12、22)のみを研磨することによって、第2の表面12、22の凹凸をなくして滑らかに仕上げることもできる。
そして、本実施例では、第1の金属部材1の粗面領域11a及び第2の金属部材2の粗面領域21aと、樹脂部材3の開口領域311、312の周縁とが、溶着によって接合されている。すなわち、図10の拡大図に示すように、微細構造において、金属部材1(2)の粗面領域11aである凹凸形状に、溶融した樹脂部材3が入り込んで固化することによって、両者が互いに強固に固定されている。
(冷却装置の製造方法)
次に、図3のフローチャート、及び、図4〜9の説明図を用いて、本実施例の冷却装置の製造方法について説明する。本実施例の冷却装置の製造方法は、樹脂部材3を成形するステップ(S1)、粗面領域11a(21a)を形成するステップ(S2)、加熱するステップ(S3)、溶着するステップ(S4)、取り出すステップ(S5)の5つの工程を備えている。このうち、ステップS2〜S5は、2つの金属部材1、2ごとに繰り返して実施される。また、ステップS1とステップS2は、同時並行的に実施できる。以下、各ステップについて説明する。
次に、図3のフローチャート、及び、図4〜9の説明図を用いて、本実施例の冷却装置の製造方法について説明する。本実施例の冷却装置の製造方法は、樹脂部材3を成形するステップ(S1)、粗面領域11a(21a)を形成するステップ(S2)、加熱するステップ(S3)、溶着するステップ(S4)、取り出すステップ(S5)の5つの工程を備えている。このうち、ステップS2〜S5は、2つの金属部材1、2ごとに繰り返して実施される。また、ステップS1とステップS2は、同時並行的に実施できる。以下、各ステップについて説明する。
成形するステップ(S1)は、図2に示すような冷媒の流路31を有する樹脂部材3を射出成形によって形成するステップである。すなわち、軟化する温度にまで加熱された熱可塑性樹脂に射出圧を加えつつ金型に押込み、型内に充填することで流路31、流入口32、流出口33を有する枠状の構造体が形成される。
粗面領域11a(21a)を形成するステップ(S2)は、図3に示すように、金属部材1(2)を洗浄するステップ(S21)と、金属部材1(2)をエッチング液に接液させて表面を粗化するステップ(S22)と、生じたスマット(不純物の付着物)を除去するステップ(S23)とを含む。洗浄するステップ(S21)では、金属部材1の汚れ(加工油、錆など)が除去される。粗化するステップ(S22)では、エッチング液に接液するだけで微細な凹凸形状が創られる。ここにおいて、「スマット」とは、アルミニウム等をエッチングした際に、アルミニウム等の表面に生じる灰色(乃至黒色)の付着物のことをいう。スマットは、アルミニウム等に含まれているSi、Mg、Feなどの不純物等がアルミニウム上に沈着することによって生じる。
上述の化学エッチング処理では、金属部材1(2)はエッチング液中に没入されるため、特別に片面をマスキングしない限り、金属部材1(2)の第1の表面11及び第2の表面12の両面が全面的に粗面領域となる。ただし、粗面領域11aと発熱体41の密着性については、グリースを使用することが想定されるため、熱応力の点を除けば問題は少ない。さらに、粗化によって表面積が増える分、放熱効果が向上する。したがって、片面をマスキングしたうえで化学エッチング処理する必要はない。なお、粗面領域11a(21a)を形成するステップ(S2)は、上述した化学エッチング処理であることが好ましいが、他の手法、例えばレーザ処理などによっても実施できる。
加熱するステップ(S3)は、樹脂部材3及び金属部材1(2)を保持するステップ(S31)と、加熱手段6を挿し込むステップ(S32)と、金属部材1を加熱するステップ(S33)と、加熱手段6を引き抜くステップ(S34)とを含む。
保持するステップ(S31)では、図4に示すように、第1の治具51によって樹脂部材3を保持するとともに、第1の治具51に対向する第2の治具52によって第1(又は第2)の金属部材1(2)を保持する。第1の治具51は、第2の治具52に近づくように移動できるようになっている。
加熱手段6を挿し込むステップ(S32)では、図5に示すように、対向している樹脂部材3と金属部材1(2)の間であって、金属部材1(2)により近い位置に、加熱手段6を横からスライドさせて挿入する。加熱手段6の位置は、金属部材1(2)を加熱しつつ、樹脂部材3を予熱するのに最も適した位置が選択される。
加熱手段6としては、ランプヒータ(短波長赤外線)を用いることが好ましい。加熱手段6としては、他に、熱板による輻射熱を利用した加熱方式も利用できる。ただし、カートリッジヒータでは、ランニングコストが高くなること、また使用温度帯が限定されることから、好ましくない。さらに、金属部材1(2)を電磁誘導で加熱する手法もあるが、特にアルミニウムを用いた場合には非磁性体で温度上昇が遅いため、均一に加熱することが困難となる。
金属部材1を加熱するステップ(S33)では、図6に示すように、加熱手段6としてのランプヒータを樹脂部材3と金属部材1(2)の間に配置した状態で所定時間だけ加熱するか、又は、金属部材1(2)の下面に取り付けた熱電対で温度を計測して目標温度に到達することを確認する。これによって、ヒータの両側に配置された樹脂部材3及び金属部材1(2)を非接触で加熱(予熱)する。金属部材1(2)が300°〜350°になるまで加熱する。
加熱手段6を引き抜くステップ(S34)では、金属部材1(2)が所定の温度まで加熱されると、図7に示すように、加熱手段6を横にスライドさせて引き抜いて次の溶着するステップ(S4)の準備をする。
溶着するステップ(S4)は、図8に示すように、樹脂部材3を保持する第1の治具51を、金属部材1(2)を保持する第2の治具52に近づけていき、サーボプレスによって位置制御しながら、金属部材1(2)に樹脂部材3を加圧するステップを含む。このとき、溶融状態から固化させて結合性を高めるために、外部からエア冷却を行うか、又は、金属部材1(2)を保持する第2の治具52側から冷却する。これによって、図10に示すように、金属部材1(2)の微細な凹凸形状に溶融した樹脂部材3が入り込み、互いに噛み合うことでアンカー効果によって両者が強固に接合される。
取り出すステップ(S5)は、図9に示すように、第2の治具52によって樹脂部材3と金属部材1(2)の複合体(ワーク)を保持したまま、第1の治具51を引き離す。そして、複合体を第2の保持具51から取り出す。この後、第2の金属部材2にも上述したステップS2〜S5を繰り返して実行することで、樹脂部材3の両面に金属部材1、2を溶着する。
なお、図3のフローチャートには特に記載しなかったが、溶着するステップ(S4)及び取り出すステップ(S5)の後に、樹脂部材3と金属部材1(2)の複合体を研磨するステップを実行してもよい。研磨するステップでは、あらかじめ、第1の金属部材1の第2の表面12及び第2の金属部材2の第2の表面22を、所定量(0.2mm〜1.0mm)だけ厚く形成しておいて、複合体の第1の金属部材1の第2の表面12及び第2の金属部材2の第2の表面22を研磨する。これにより、熱や樹脂の変形によって金属部材1(2)の平面度が損なわれても、最終的な製品の平面度は確保される。したがって、発熱体41、42の取り付け精度が向上する。
(効果)
次に、本実施例の冷却装置Cの奏する効果、及び、本実施例の冷却装置の製造方法の奏する効果を列挙して説明する。
次に、本実施例の冷却装置Cの奏する効果、及び、本実施例の冷却装置の製造方法の奏する効果を列挙して説明する。
(1)本実施例の冷却装置Cは、発熱体41、42を冷却するための冷却装置Cである。そして、冷却装置Cは、冷媒の流路31が形成された樹脂部材3と、第1及び第2の表面11、12を有する第1の金属部材1であって、第1の表面11は樹脂部材3に接するとともに、第2の表面12は第1の発熱体41に接する、第1の金属部材1と、第1及び第2の表面21、22を有する第2の金属部材2であって、第1の表面21は樹脂部材3に接するとともに、第2の表面22は第2の発熱体42に接する、第2の金属部材2と、を備えている。この場合、金属部材1、2と樹脂部材3の接合方法は、後述する熱溶着が好ましいが、射出二次成形であってもよい。さらに、後述する粗面領域を設けず、ガスケットシーリングを介したネジ留めであってもよい。
このような構成によれば、部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置となる。このため、コストを抑制しつつ、電費も改善できるようになる。具体的にいうと、300mm×300mmの大きさの冷却装置Cでは、従来のアルミダイカスト製で957gのところ、本実施例のPPS樹脂製で612gであるから、約2/3の軽量化が実現できる。
さらに、1つの流路31によって立体的に配置された上下両面の発熱体41、42を冷却することができるため、限られた空間を有効に活用できる。すなわち、車両の室内空間を広くするために、内部機器を配置する空間は限られているところ、冷却装置Cによる空間の利用効率が高くなることによって内部機器の配置の自由度が高くなる。
また、上下の金属部材1、2によって樹脂部材3を挟みこむため、樹脂部材3の熱膨張を抑えることができる。つまり、発熱体41、42から熱を伝達された樹脂部材3は膨張しようとするが、金属部材1、2によって上面及び下面を拘束されることで樹脂部材3の膨張を抑制できる。
(2)樹脂部材3に形成された流路31は、第1の金属部材1の第1の表面11及び第2の金属部材2の第1の表面21に接する2面に開口領域311、312を有し、樹脂部材3において第1及び第2の発熱体41、42に対応する位置に開口領域311、312が配置されている。これによって、発熱体41、42を効率よく冷却できる。すなわち、発熱体41、42が配置されている金属部材1、2の背面に冷媒の流路31があることで、金属部材1、2に伝達された熱をすぐに冷媒に伝達できる。
(3)樹脂部材3に形成された流路31は、第1の金属部材1の第1の表面11及び第2の金属部材2の第1の表面21に接する2面に開口領域311、312を有し、第1の金属部材1の第1の表面11及び第2の金属部材2の第1の表面21には、少なくとも開口領域311、312の周縁に対応する位置に粗面領域11a、21aが形成され、樹脂部材3の2面における開口領域311、312の周縁と、第1の金属部材1及び第2の金属部材2の粗面領域11a、21aと、が溶着されている。これによって、樹脂部材3と金属部材1、2との隙間を防止し、液密性を高めることができる。さらに、射出二次成形に比べて工程を著しく短縮できる。
(4)本実施例の電力変換装置は、上述したいずれかの冷却装置Cと、第1の発熱体41と、第2の発熱体42と、冷却装置C、第1の発熱体41、及び第2の発熱体42を収容するケースであって、冷却装置Cの樹脂部材3と一体に形成されるケースと、を備えている。これによって、電力変換装置の全体を樹脂によって一体に構成できるため、装置全体を軽量化することができる。
(5)本実施例の冷却装置の製造方法は、発熱体41、42を冷却するための冷却装置Cの製造方法である。そして、この方法は、冷媒の流路31を有する樹脂部材3を成形するステップ(S1)と、第1の金属部材1の第1の表面11及び第2の金属部材2の第1の表面21に粗面領域11a、21aを形成するステップ(S2)と、第1の金属部材1の粗面領域11aを加熱するステップ(S3)と、加熱された第1の金属部材1の粗面領域11aに対して樹脂部材3を押圧して、第1の金属部材1と樹脂部材3とを溶着するステップ(S4)と、第2の金属部材2の粗面領域21aを加熱するステップ(S3)と、加熱された第2の金属部材2の粗面領域21aに対して樹脂部材3を押圧して、第2の金属部材2と樹脂部材3とを溶着するステップ(S4)とを備えるこのような構成によれば、部品点数を少なくし、かつ、軽量化できる冷却装置を製造できる。このため、コストを抑制しつつ、電費も改善できるようになる。
そして、複雑な工程となる射出二次成形と比べて、工程を単純化してコストを抑制できる。さらに、粗面領域11a、21aを形成するステップ(S2)、加熱するステップ(S3)及び溶着するステップ(S4)は、細かい作業を必要としないため、大面積化にも適している。
(6)第1(又は第2)の金属部材1(2)に粗面領域11a(21a)を形成するステップ(S2)は、第1(又は第2)の金属部材1(2)を脱脂液に接液させて表面を洗浄するステップ(S21)と、洗浄された第1(又は第2)の金属部材1(2)をエッチング液に接液させて表面を粗化するステップ(S22)と、粗化された第1(又は第2)の金属部材1(2)の表面のスマットを除去するステップ(S23)と、を含む。このような化学エッチング処理によれば、第1の表面11、21に、微細な凹凸形状をきわめて容易に作成できる。
さらに、冷媒の流路31の開口領域311、312に相当する領域にも微細な凹凸形状が形成されるため、冷媒に接する表面積が増大することになり、放熱効果が高くなるという効果もある。すなわち、微細な凹凸形状が、一般的なヒートシンクにおけるフィンのような役割を果たすことができる。なお、発熱体41、42が接する反対面にも微細な凹凸形状が形成されるが、通常はグリースを塗布するため熱伝達が低下することはない。
(7)第1の金属部材1の粗面領域11aを加熱するステップ(S3)(又は、第2の金属部材2の粗面領域21aを加熱するステップ)は、第1の治具51によって樹脂部材3を保持するとともに、第1の治具51に対向する第2の治具52によって第1(又は第2)の金属部材1(2)を保持するステップ(S31)と、第1の治具51と第2の治具52との間であって、第2の治具52の近くに加熱手段6を挿し込むステップ(S32)と、挿し込まれた加熱手段6によって、樹脂部材3及び第1(又は第2)の金属部材1(2)を加熱するステップ(S33)と、加熱手段6を引き抜くステップ(S34)と、を含み、かつ、溶着するステップ(S4)は、第1の治具51を第2の治具52に近づけて、樹脂部材3に第1(又は2)の金属部材1(2)を加圧するステップを含む。このように、複数の単純な工程を繰り返して実行することにより、容易に樹脂部材3と金属部材1、2の複合体を作成できる。また、1つの装置を繰り返し用いて樹脂部材3の両面に金属部材1、2を接合できる。さらに、いずれの工程も大面積化に適した工程となっている。
(8)第1の金属部材1の第2の表面12及び第2の金属部材2の第2の表面22は、あらかじめ所定量だけ厚く形成されており、それぞれ溶着するステップ(S4)の後に、第1の金属部材1の第2の表面12及び第2の金属部材2の第2の表面22を研磨するステップをさらに備える。これにより、熱及び樹脂の変形で金属部材1、2の平面度が損なわれても、平面度を確保できるようになる。
以下、図11〜図13を用いて、実施例1とは別の形態の冷却装置C1について説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
まず、構成について説明する。本実施例の冷却装置C1は、図11及び図12に示すように、薄い枠形状である樹脂部材3と、板状の第1の金属部材1と、板状の第2の金属部材2と、を備えている。そして、本実施例の樹脂部材3は、流路31のなす面から突出する円筒状の流入口32及び流出口33を備えている。換言すると、流入口32及び流出口33は、第1の金属部材1に略直交するように延びている。そして、樹脂部材3の流路31の流入口32及び流出口33は、第1の金属部材1に設けた2つの円形の孔13、14を貫通して延びている。
すなわち、樹脂部材3には、交互に設けられた隔壁によってジグザグに流れる流路31が設けられる。発熱体(不図示)は、金属部材1、2の表面に接して流路31に対応する位置に配置される。そして、流路31の両端に、流入口32及び流出口33が、流路のなす面から面外方向に突出するように形成される。さらに、第1の金属部材1には、流入口32及び流出口33に対応する両端近傍の位置にそれぞれ円形の孔13、14が設けられている。そして、流路31のなす面から突出する流入口32及び流出口33が、第1の金属部材1に設けた孔13、14を貫通して延びている。
次に、図13のフローチャートを用いて、本実施例の冷却装置の製造方法について説明する。
本実施例の冷却装置の製造方法は、第1の金属部材1に孔13、14を形成するステップ(S10)、粗面領域11a(21a)を形成するステップ(S2)、第1の金属部材1と樹脂部材3とをインサート成形により一体化して複合体を形成するステップ(S30)、複合体及び第2の金属部材2を加熱するステップ(S3)、複合体と第2の金属部材2とを溶着するステップ(S4)、複合体を取り出すステップ(S5)の6つの工程を備えている。以下、各ステップについて説明する。
第1の金属部材1に孔13、14を形成するステップ(S10)は、平板状に形成された第1の金属部材1において、樹脂部材3の流路31の流入口32及び流出口33に対応する両端近傍の位置に、レーザ加工又は機械加工等によって2つの円形の孔13、14を貫通させて設ける。
粗面領域11a(21a)を形成するステップ(S2)は、実施例1と略同様であるから説明を省略する。
次に、第1の金属部材1と樹脂部材3とをインサート成形により一体化して複合体を形成するステップ(S30)について説明する。複合体を形成するステップ(S30)は、孔13、14を有する第1の金属部材1を、粗面領域11aを流路31のキャビティ側に向けた状態で、あらかじめ金型内に設置する。次に、射出成形によって、金型内の第1の金属部材1の周囲に溶融樹脂を充填する。これによって、粗面領域11aの凹凸の内部に溶融樹脂が入り込むため、第1の金属部材1と樹脂部材3とが一体化される。
複合体を形成するステップ(S30)では、一体化と同時に、金型内において、流路31、流入口32、及び流出口33に対応するキャビティにも溶融樹脂が入り込んで、流路31、流入口32、及び流出口33を有する樹脂部材3が成形される。
複合体及び第2の金属部材2を加熱するステップ(S3)、複合体と第2の金属部材2とを溶着するステップ(S4)、複合体を取り出すステップ(S5)は、実施例1と略同様であるから説明を省略する。
次に、本実施例の冷却装置C1の奏する効果、及び、本実施例の冷却装置の製造方法の奏する効果を列挙して説明する。
(1)本実施例の冷却装置C1は、発熱体を冷却するための冷却装置C1である。冷却装置C1は、樹脂部材3と、第1の金属部材1と、第2の金属部材2と、を備えている。そして、本実施例の冷却装置C1は、さらに、樹脂部材3には流路31の流入口32及び流出口33が流路31のなす面から突出するように設けられるとともに、第1の金属部材1には流入口32及び流出口33に対応する位置に孔13、14が設けられて、流入口32及び流出口33が孔13、14を貫通して延びている。このため、冷却装置C1の側方に空間的な余裕が少ない場合でも、第1の金属部材1の上方に空間的な余裕があれば、冷媒の管路を配置できる。逆にいうと、側方に空間の余裕が少ない場合でも、冷却装置C1を配置できる。
(2)本実施例の冷却装置の製造方法は、発熱体(41、42)を冷却するための冷却装置C1の製造方法である。そして、この方法は、第1の金属部材に孔を形成するステップ(S10)と、第1の金属部材1の第1の表面11及び第2の金属部材2の第1の表面21に粗面領域11a、21aを形成するステップ(S2)と、インサート成形によって第1の金属部材1と樹脂部材3とから構成される複合体を形成するステップ(S30)であって、第1の金属部材1の粗面領域11aと樹脂部材3とが接合されており、かつ、樹脂部材3は冷媒の流路31と流路31のなす面から突出する流入口32及び流出口33とを有する、複合体を形成するステップ(S30)と、第2の金属部材2の粗面領域21aを加熱するステップ(S3)と、加熱された第2の金属部材2の粗面領域21aに対して複合体の樹脂部材3を押圧して、第2の金属部材2と複合体の樹脂部材3とを溶着するステップ(S4)と、を備えている。このように、突出部(流入口32及び流出口33など)を有する樹脂部材3であっても、突出部を有する側はインサート成形によって金属部材1と接合し、突出部を有しない側は溶着によって金属部材2と接合できる。
(3)第2の金属部材2の粗面領域21aを加熱するステップ(S3)は、第1の治具51によって複合体を保持するとともに、第1の治具51に対向する第2の治具52によって第2の金属部材2を保持するステップ(S31)と、第1の治具51と第2の治具52との間であって、第2の治具52の近くに加熱手段6を挿し込むステップ(S32)と、挿し込まれた加熱手段6によって、複合体の樹脂部材3及び第2の金属部材2を加熱するステップ(S33)と、加熱手段6を引き抜くステップ(S34)と、を含み、かつ、溶着するステップ(S4)は、第1の治具51を第2の治具52に近づけて、複合体の樹脂部材3に第2の金属部材2を加圧するステップを含む。このため、容易に樹脂部材3と金属部材1、2の複合体を作成できる。さらに、いずれの工程も大面積化にも適した工程となっている。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例では説明の便宜上、「上」や「下」などの表現を用いているが、これらは「車両上方向」や「車両下方向」を意味するものである。
また、冷却装置の製造方法として、熱溶着を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ネジとガスケットシーリングによる従来の固定方法を用いて冷却装置を製造することもできる。
さらに、実施例では説明しなかったが、溶着(圧着)の際の熱膨張差を緩和するために、金属部材の材料及び樹脂部材の材料は、熱膨張係数を考慮して選択することが好ましい。
C 冷却装置
1 第1の金属部材
11 第1の表面
11a 粗面領域
12 第2の表面
13、14 孔
2 第2の金属部材
21 第1の表面
21a 粗面領域
22 第2の表面
3 樹脂部材
31 流路
311 開口領域
312 開口領域
32 流入口
33 流出口
41 第1の発熱体
42 第2の発熱体
51 第1の治具
52 第2の治具
6 加熱手段
1 第1の金属部材
11 第1の表面
11a 粗面領域
12 第2の表面
13、14 孔
2 第2の金属部材
21 第1の表面
21a 粗面領域
22 第2の表面
3 樹脂部材
31 流路
311 開口領域
312 開口領域
32 流入口
33 流出口
41 第1の発熱体
42 第2の発熱体
51 第1の治具
52 第2の治具
6 加熱手段
Claims (10)
- 発熱体を冷却するための冷却装置であって、
冷媒の流路が形成された樹脂部材と、
第1及び第2の表面を有する第1の金属部材であって、前記第1の表面は前記樹脂部材に接するとともに、前記第2の表面は第1の発熱体に接する、第1の金属部材と、
第1及び第2の表面を有する第2の金属部材であって、前記第1の表面は前記樹脂部材に接するとともに、前記第2の表面は第2の発熱体に接する、第2の金属部材と、を備える冷却装置。 - 前記樹脂部材に形成された前記流路は、前記第1の金属部材の前記第1の表面及び前記第2の金属部材の前記第1の表面に接する2面に開口領域を有し、前記樹脂部材において前記第1及び第2の発熱体に対応する位置に前記開口領域が配置されている、請求項1に記載された冷却装置。
- 前記樹脂部材に形成された前記流路は、前記第1の金属部材の前記第1の表面及び前記第2の金属部材の前記第1の表面に接する2面に開口領域を有し、
前記第1の金属部材の前記第1の表面及び前記第2の金属部材の前記第1の表面には、前記開口領域の周縁に対応する位置に粗面領域が形成され、
前記樹脂部材の2面における前記開口領域の周縁と、前記第1の金属部材及び前記第2の金属部材の前記粗面領域と、が溶着されている、請求項1又は請求項2に記載された冷却装置。 - 前記樹脂部材には前記流路の流入口及び流出口が前記流路のなす面から突出するように設けられるとともに、前記第1の金属部材には前記流入口及び前記流出口に対応する位置に孔が設けられて、前記流入口及び前記流出口が前記孔を貫通して延びている、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された冷却装置。
- 発熱体を冷却するための冷却装置の製造方法であって、
冷媒の流路を有する樹脂部材を成形するステップと、
第1の金属部材の第1の表面及び第2の金属部材の第1の表面に粗面領域を形成するステップと、
前記第1の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップと、
加熱された前記第1の金属部材の前記粗面領域に対して前記樹脂部材を押圧して、前記第1の金属部材と前記樹脂部材とを溶着して複合体を形成するステップと、
前記第2の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップと、
加熱された前記第2の金属部材の前記粗面領域に対して前記複合体の前記樹脂部材を押圧して、前記第2の金属部材と前記複合体の前記樹脂部材とを溶着するステップと、を備える冷却装置の製造方法。 - 前記第1又は第2の金属部材に前記粗面領域を形成するステップは、
前記第1又は第2の金属部材を脱脂液に接液させて表面を洗浄するステップと、
洗浄された前記第1又は第2の金属部材をエッチング液に接液させて表面を粗化するステップと、
粗化された前記第1又は第2の金属部材の表面の不純物の付着物を除去するステップと、を含む請求項5に記載された冷却装置の製造方法。 - 前記第1の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップ、又は、前記第2の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップは、
第1の治具によって前記樹脂部材を保持するとともに、前記第1の治具に対向する第2の治具によって前記第1又は第2の金属部材を保持するステップと、
前記第1の治具と前記第2の治具との間であって、前記第2の治具の近くに加熱手段を挿し込むステップと、
挿し込まれた前記加熱手段によって、前記樹脂部材及び前記第1又は第2の金属部材を加熱するステップと、
前記加熱手段を引き抜くステップと、を含み、かつ、
前記溶着するステップは、
前記第1の治具を前記第2の治具に近づけて、前記樹脂部材に前記第1又は前記2の金属部材を加圧するステップを含む、請求項5又は請求項6に記載された冷却装置の製造方法。 - 前記第1の金属部材の第2の表面及び前記第2の金属部材の第2の表面は、あらかじめ所定量だけ厚く形成されており、前記溶着するステップの後に、前記第1の金属部材の第2の表面及び前記第2の金属部材の第2の表面を研磨するステップをさらに備える、請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載された冷却装置の製造方法。
- 発熱体を冷却するための冷却装置の製造方法であって、
第1の金属部材に孔を形成するステップと、
第1の金属部材の第1の表面及び第2の金属部材の第1の表面に粗面領域を形成するステップと、
インサート成形によって前記第1の金属部材と樹脂部材とから構成される複合体を形成するステップであって、前記第1の金属部材の前記粗面領域と前記樹脂部材とが接合されており、かつ、前記樹脂部材は冷媒の流路と前記流路のなす面から突出する流入口及び流出口とを有する、複合体を形成するステップと、
前記第2の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップと、
加熱された前記第2の金属部材の前記粗面領域に対して前記複合体の前記樹脂部材を押圧して、前記第2の金属部材と前記複合体の前記樹脂部材とを溶着するステップと、を備える冷却装置の製造方法。 - 前記第2の金属部材の前記粗面領域を加熱するステップは、
第1の治具によって前記複合体を保持するとともに、前記第1の治具に対向する第2の治具によって前記第2の金属部材を保持するステップと、
前記第1の治具と前記第2の治具との間であって、前記第2の治具の近くに加熱手段を挿し込むステップと、
差し込まれた前記加熱手段によって、前記複合体の前記樹脂部材及び前記第2の金属部材を加熱するステップと、
前記加熱手段を引き抜くステップと、を含み、かつ、
前記溶着するステップは、
前記第1の治具を前記第2の治具に近づけて、前記複合体の前記樹脂部材に前記2の金属部材を加圧するステップを含む、請求項10に記載された冷却装置の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2014
- 2014-06-25 JP JP2014129948A patent/JP2016009776A/ja active Pending
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