JP2016008416A - アタッチメント稼働監視装置、及びアタッチメント稼働監視用プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、油圧駆動装置を装着した作業機械の作業状態を監視し、実作業の稼働状況の確認評価と的確な情報表示を行うことのできるアタッチメント稼働監視装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るアタッチメント稼働監視用プログラムは、上記のアタッチメント稼働監視装置における処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。なお、当該アタッチメント稼働監視用プログラムは、記憶装置や記憶媒体に格納することが可能である。
(構成)
図1に、作業機械の一例として、本実施形態に係るアタッチメント稼働監視装置を搭載した油圧ショベルの構成例を示す。
油圧ショベルは、油圧ポンプ1と、オイルタンク2と、フットペダル3と、コントロールケーブル4と、コントロールバルブ5と、リリーフバルブ6と、高圧側配管7と、高圧側ストップバルブ8と、油圧駆動装置(アタッチメント)9と、フレーム10と、トップブラケット11と、取付ピンブッシュ12と、低圧側ストップバルブ13と、低圧側配管14と、ラインフィルタ15と、圧力センサ16と、バッテリ17と、キャビン18と、操作装置19と、アタッチメント稼働監視装置20を備える。
アタッチメント稼働監視装置20は、演算部21と、データ保管部22と、評価部23とを備える。
演算部21は、圧力センサ16の出力信号を用いて、油圧駆動装置9の稼働圧力及び稼働時間を算出する。ここでは、演算部21は、プロセッサ21aと、圧力センサバッファ21bと、表示ランプリセットスイッチ21cと、入力端子21dを備える。プロセッサ21aは、演算部21の中核であり、演算処理を実行する。例えば、プロセッサ21aは、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコントローラ(microcontroller)、或いは、専用の機能を有する半導体集積回路(LSI:Large Scale Integration)等である。なお、プロセッサ21aは、処理の負荷を低減し、高度な演算を行うため、アタッチメント稼働監視装置20とは別のコンピュータ30と連携又は通信可能であると好ましい。例えば、プロセッサ21aは、USB(Universal Serial Bus)を介してコンピュータ30と接続していても良い。これにより、プロセッサ21aは、演算処理の一部又は全部を、コンピュータ30に代行させることができる。例えば、コンピュータ30は、パソコン(PC)、アプライアンス(appliance)、ワークステーション、メインフレーム、スーパーコンピュータ等である。圧力センサバッファ21bは、圧力センサ16の出力信号を一時的に保留する。表示ランプリセットスイッチ21cは、スイッチのON/OFFに応じて、表示ランプの点灯状態(点灯、点滅、消灯等)を切り替えるためのリセット信号を出力する。入力端子21dは、操作装置19と電気的に接続するための端子やコネクタである。入力端子21dは、操作装置19でのキースイッチのON/OFF信号をプロセッサ21aに送る。ここでは、エンジン信号(起動/停止信号)として、ACC電源(アクセサリ電源)のON/OFF信号をプロセッサ21aに送る。
稼働圧力については、単位時間(例えば数秒)毎に平均化して稼働時間内の圧力を算出する。これにより、記憶容量を大幅に削減でき、より多くの稼働圧力のデータを格納することができるため、より多くの稼働圧力に基づいて稼働状況の傾向を判断することが可能となる。更に、記憶容量の削減を行うため、過剰圧力のデータのみを格納することも可能である。
評価部23は、アタッチメント稼働監視装置20と電気的に接続された表示装置、音声出力装置、及びランプ等と連携し、演算部21での評価結果をオペレータに通知する。実際には、これらの表示装置、音声出力装置、及びランプ等は、操作装置19に搭載されていても良い。また、評価部23自体が、これらの表示装置、音声出力装置、及びランプ等により構成されていても良い。例えば、表示装置は、LCD(液晶ディスプレイ)やPDP(プラズマディスプレイ)、有機ELディスプレイ等である。音声出力装置は、スピーカやブザー、チャイム、ベル等である。ランプは、LED等の有色光を発する発光素子、又はそれを用いた照明器具である。なお、ランプは表示装置に表示されたものでも良い。
図4を参照して、油圧駆動装置9の稼働状況の記録の手順について説明する。
まず、プロセッサ21aは、入力端子21dを介して操作装置19でのキースイッチのON/OFF信号を検出することで、エンジンキー(アクセサリ電源)のON/OFFを判断する(ステップS101)。エンジンキーがOFFであれば(ステップS101でNo)、プロセッサ21aは、ONになるまで周期的に当該処理を繰り返す。
図5を参照して、稼働時間の評価及び警報の手順について説明する。なお、図5に示すステップS201、S202、S206、S210はそれぞれ、図4に示すステップS106、S115、S116、S117に該当する。すなわち、図5に示す評価及び警報は、図4に示す稼働記録と並行して実施する。
まず、プロセッサ21aは、圧力センサバッファ21bを介して圧力センサ16の出力信号を取得し、稼働圧力の立上を検出したか判断する(ステップS201)。稼働圧力の立上を検出していない場合には(ステップS201でNo)、プロセッサ21aは、検出するまで周期的に当該処理を繰り返す。
上記の処理を経て稼働表示ランプ23aを点灯した場合(ステップS204、S205、S207、S208、S212、S213)、プロセッサ21aは、稼働圧力の立下を検出したか判断する(ステップS214)。稼働圧力の立下を検出していない場合には(ステップS214でNo)、プロセッサ21aは、再度、平均稼働圧力が低圧か判断する(ステップS202)。すなわち、稼働時間の評価を継続する。稼働圧力の立下を検出した場合には(ステップS214でYes)、プロセッサ21aは、稼働時間の評価を終了する。
図6を参照して、メンテナンス時間表示ランプの制御について説明する。
プロセッサ21aは、リアルタイムクロックユニット22bから得た現在時刻を基に、開始日付時刻を一時的に記憶し、この開始日付時刻からメンテナンス時間をカウントする(ステップS301)。
プロセッサ21aは、メンテナンス時間がタイムアップ(制限時間を超過)したか判断する(ステップS302)。メンテナンス時間がタイムアップしていない場合(ステップS302でNo)、プロセッサ21aは、現状を維持し、メンテナンス時間のカウントを継続する(ステップS301)。メンテナンス時間がタイムアップしている場合(ステップS302でYes)、プロセッサ21aは、メンテナンス時間表示ランプ23bを点灯する(ステップS303)。
図7を参照して、評価結果の表示の一例について説明する。
図7の例では、アタッチメント稼働監視装置20は、評価部23の稼働表示ランプ23aとして、本体(筐体)の前面の表示画面上の表示領域の中央部に「稼働圧力表示」を配置している。ここでは、評価部23は、稼働圧力表示として、装着されている油圧駆動装置を簡略化した画像を表示している。この画像には、色を表示するため初期状態では空白である。演算部21は、図5のフローチャートに従い、稼働表示ランプ23aを点灯する。このとき、評価部23は、稼働圧力が適正圧力(適正圧)の場合には「青(Blue)」又は「緑(Green)」、過負荷(過剰圧)の場合には「赤(Red)」、低圧の場合には「黄(Yellow)」を、この枠内に表示する。評価部23は、適正な稼働時間を超過した場合には、表示された枠内の色、又は色を含む画像自体を点滅する。
更に、図8に示すように、アタッチメント稼働監視装置20内に記録されたCSVデータを編集して表示する。なお、アタッチメント稼働監視装置20と電気的に接続された表示装置と、作業機械提供者側の表示装置との両方に表示するようにしても良い。これにより、不具合が発生した際の作業機械提供者と作業オペレータでの見解が相違しても、明確に稼働状況を把握できる。
上記のようなアタッチメント稼働監視装置20の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを、アタッチメント稼働監視用プログラムと呼ぶ。このアタッチメント稼働監視用プログラムは、記憶装置や記憶媒体に格納することが可能である。例えば、データ保管部22に格納しても良い。アタッチメント稼働監視用プログラムは、常駐プログラムでも良い。この場合、プロセッサ21a又はコンピュータ30は、アタッチメント稼働監視用プログラムを実行することで、本実施形態における各処理を実行する。
また、アタッチメント稼働監視装置20は、油圧ショベル等の作業機械の内部に限らず、外部に存在していても良い。例えば、アタッチメント稼働監視装置20は、油圧ショベル等の作業機械の内部と外部の両方に存在していても良い。外部のアタッチメント稼働監視装置20は、作業機械提供者(所有者を含む)側で管理されていても良い。このとき、外部のアタッチメント稼働監視装置20は、通信機器及びネットワークを介して、油圧ショベル等の作業機械内の圧力センサ16等の出力信号を受信する。又は、外部のアタッチメント稼働監視装置20は、通信機器及びネットワークを介して、油圧ショベル等の作業機械内のアタッチメント稼働監視装置20から、油圧駆動装置9の平均稼働圧力及び連続稼働時間に関する情報を受信する。若しくは、内部のアタッチメント稼働監視装置20の演算部21が、データ同期により、内部のアタッチメント稼働監視装置20のデータ保管部22に格納されたデータを、外部のアタッチメント稼働監視装置20のデータ保管部22に格納しても良い。
本実施形態では、以下のような効果を奏する。
本実施形態に係るアタッチメント稼働監視装置は、油圧圧砕機及び油圧ブレーカ等の着脱可能な油圧駆動装置を装着した油圧ショベル等の作業機械に搭載されている。油圧ショベル等の作業機械は、油圧駆動装置の使用圧力が適正な稼働圧力であることを常時監視するため、油圧駆動装置に供給される油圧配管部に圧力センサ等が取付けられている。このアタッチメント稼働監視装置は、油圧駆動装置の稼働圧力の情報から、油圧駆動装置の平均稼働圧力及び連続稼働時間を算出して監視し、格納したデータから、適正な稼働圧力や稼働時間、メンテナンス時間を的確に表示し、油圧駆動装置の稼働状況を確認評価できるようにした。
Claims (5)
- 作業機械に装着された着脱可能な油圧駆動装置の稼働状況を監視するアタッチメント稼働監視装置であって、
前記油圧駆動装置に圧油を伝達するための高圧側配管に取り付けられた圧力センサの出力信号を用いて、前記油圧駆動装置の稼働圧力及び稼働時間を算出する演算部と、
前記稼働圧力及び前記稼働時間を記憶するデータ保管部と、
前記演算部により前記油圧駆動装置の運用が不適切であると判定された場合に、記憶された前記稼働圧力及び前記稼働時間を基に、前記油圧駆動装置の稼働状況を判別可能に明示する評価部と、
を備えることを特徴とするアタッチメント稼働監視装置。 - 前記評価部は、前記油圧駆動装置の作業毎に、前記稼働圧力が適正圧力か不適正圧力かに応じて稼働表示ランプを色別に点灯し、前記稼働時間が既定時間を超過すると前記稼働表示ランプを点滅して警報を発し、
前記油圧駆動装置のメンテナンス時間毎にメンテナンス時間表示ランプを点灯することを特徴とする請求項1に記載のアタッチメント稼働監視装置。 - 前記演算部は、前記稼働圧力の情報から、前記油圧駆動装置の平均稼働圧力及び連続稼働時間を算出し、前記平均稼働圧力及び前記連続稼働時間から、前記油圧駆動装置の稼働状況を確認評価することを特徴とする請求項1又は2に記載のアタッチメント稼働監視装置。
- 前記評価部は、前記稼働圧力及び前記稼働時間が適正であれば、メンテナンス時間表示ランプを通常の基準時間で点灯し、反対に、前記稼働圧力及び前記稼働時間が不適正であれば、前記メンテナンス時間表示ランプを前記通常の基準時間より早く点灯することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアタッチメント稼働監視装置。
- コンピュータに、作業機械に装着された着脱可能な油圧駆動装置の稼働状況を監視させるためのアタッチメント稼働監視用プログラムであって、
前記油圧駆動装置に圧油を伝達するための高圧側配管に取り付けられた圧力センサの出力信号を用いて、前記油圧駆動装置の稼働圧力及び稼働時間を算出するステップと、
前記稼働圧力及び前記稼働時間を保持するステップと、
前記油圧駆動装置の運用が不適切であると判定した場合に、保持している前記稼働圧力及び前記稼働時間を基に、前記油圧駆動装置の稼働状況を判別可能に明示するステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするアタッチメント稼働監視用プログラム。
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