JP2016007471A - 手術装置および手術装置制御プログラム - Google Patents

手術装置および手術装置制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】手術器具の駆動状態を適切に検出することができる手術装置および手術装置制御プログラムを提供する。
【解決手段】手術装置が駆動する手術器具は、可動することで物質を破壊する可動部と、吸引される物質が通過する吸引経路とを備える。吸引経路の閉塞状態は、可動部の可動に伴って変化する。手術装置のCPUは、吸引流路を通じて吸引される流体の流量である吸引流量、および、吸引流路内の流体に加わる吸引圧の少なくともいずれかを、吸引パラメータとして取得する(S2,S4,S8,S11,S15)。CPUは、取得した吸引パラメータに基づいて、可動部の駆動状態を検出する(S6,S12,S16)
【選択図】図6

Description

本発明は、物質を破壊および吸引するための手術器具を駆動する手術装置、および、前記手術装置を制御するための手術装置制御プログラムに関する。
物質を破壊および吸引するための手術器具を駆動する手術装置が知られている。例えば、特許文献1が開示する硝子体手術装置は、手術器具の内筒刃を外筒刃に沿って移動させることで、外筒刃の吸引口から吸引されている硝子体を切除する。切除された硝子体は、内筒刃の内部の吸引流路を通って廃液袋に引き込まれる。
特開2010−57642号公報
手術器具に適切な動作を実行させるために、手術器具の駆動状態を検出できることが望ましい。しかし、従来の手術装置は、手術器具の駆動状態を適切に検出することは困難であった。
本開示は、手術器具の駆動状態を適切に検出することができる手術装置および手術装置制御プログラムを提供することを目的とする。
本開示における典型的な実施形態が提供する手術装置は、可動することで物質を破壊する可動部と、吸引される物質が通過すると共に、前記可動部の可動に伴って閉塞状態が変化する吸引流路と、を備えた手術器具を駆動する手術装置であって、前記吸引流路を通じて吸引される流体の流量である吸引流量、および、前記吸引流路内の流体に加わる吸引圧のうちの少なくともいずれかを吸引パラメータとして取得する吸引パラメータ取得手段と、前記吸引パラメータ取得手段によって取得された吸引パラメータに基づいて、前記可動部の駆動状態を検出する検出手段と、を備える。
本開示における典型的な実施形態が提供する手術装置制御プログラムは、可動することで物質を破壊する可動部と、吸引される物質が通過すると共に、前記可動部の可動に伴って閉塞状態が変化する吸引流路と、を備えた手術器具を駆動する手術装置によって実行される手術装置制御プログラムであって、前記手術装置のプロセッサによって実行されることで、前記吸引流路を通じて吸引される流体の流量である吸引流量、および、前記吸引流路内の流体に加わる吸引圧のうちの少なくともいずれかを吸引パラメータとして取得する吸引パラメータ取得ステップと、前記吸引パラメータ取得ステップにおいて取得された吸引パラメータに基づいて、前記可動部の駆動状態を検出する検出ステップと、を前記手術装置に実行させることを特徴とする。
本開示に係る技術によると、手術装置は、手術器具の駆動状態を適切に検出することができる。
手術装置1および手術器具2の概略構成を示す図である。 可動部6が可動開始位置にある状態の、可動部6および外筒刃4の先端の拡大断面図である。 可動部6が可動範囲の途中にある状態の、可動部6および外筒刃4の先端の拡大断面図である。 可動部6が可動終端位置にある状態の、可動部6および外筒刃4の先端の拡大断面図である。 手術装置1の電気的構成を示すブロック図である。 第一実施形態の手術装置1が実行する駆動状態検出処理のフローチャートである。 第二実施形態の手術装置1が実行する駆動状態検出処理のフローチャートである。
以下、本開示における典型的な実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、患者眼に対して硝子体手術を行うために使用される手術装置1を例示して説明を行う。詳細には、本実施形態の手術装置1は、白内障手術および硝子体手術を共に実行することができる眼科用の装置である。以下では、手術装置1の構成のうち、硝子体手術を実行するための構成について説明する。
図1〜図4を参照して、本実施形態の手術装置1および手術器具2の概略構成について説明する。図1に示すように、本実施形態の手術装置1には手術器具2が接続される。手術装置1は、接続された手術器具2を駆動する。
<手術器具の概略構成>
手術器具2について説明する。本実施形態の手術器具2は硝子体カッターであり、患者眼の硝子体組織を破壊(本実施形態では切断)すると共に、眼内に供給される灌流液と共に硝子体組織を吸引する。図1に示すように、手術器具2は、ハウジング3、外筒刃4、可動部6、ピストン10、ダイアフラム12、付勢部材15等を備える。ハウジング3は略筒状の部材であり、外筒刃4および可動部6等の各種構成を保持する。ハウジング3は、手術中に術者によって把持される。
外筒刃4は、ハウジング3の内部から先端側へ真っ直ぐに延びる。外筒刃4はハウジング3に対して固定されている。外筒刃4の形状は、先端が壁部によって閉塞された筒状(例えば円筒状)である。外筒刃4の筒部における先端部近傍には、物質(例えば硝子体組織)を吸引するための開口である吸引口5が形成されている。本実施形態では、外筒刃4の先端部が患者眼の硝子体内に挿入されて、硝子体組織が吸引口5から吸引される。
可動部6は、可動することで物質を破壊する。一例として、本実施形態の可動部6は、外筒刃4の内部において軸方向(図1〜図4における左右方向)に可動可能な筒状の刃(いわゆる内筒刃)である。図2〜図4に示すように、本実施形態の可動部6の外径は、外筒刃4の内径と略一致している。可動部6の先端には開口部7が形成されている。筒状の可動部6の内部は、物質を吸引するための吸引流路8の一部を構成する。つまり、吸引経路8は、外筒刃4の吸引口5から可動部6の内部を通り、後述する廃液袋33(図1参照)へ延びる。
図2に示すように、可動部6に対して切断動力が加えられていない場合、可動部6の先端の開口部7は、吸引口5よりも後端側の可動開始位置にある。この状態では、吸引経路8は完全に開放されているので、吸引経路8内の流体に吸引圧が加えられると、物質が吸引口5から吸引経路8に引き込まれる。
図2および図3に示すように、可動部6に切断動力が加えられると、可動部6は、可動範囲内を可動終端位置に向けて可動する。その結果、吸引口5から引き込まれた物質に可動部6の開口部7が接触し、物質が切断される。つまり、可動部6の開口部7が、物質を切断する刃として機能する。なお、可動部6が可動終端位置に近づくにつれて、吸引口5が徐々に可動部6によって閉塞されていく。
図4に示すように、可動部6に十分な切断動力が加えられると、物質が完全に切断されて、可動部6の開口部7が外筒刃4の先端の壁部に接触する。開口部7が外筒刃4の壁部に接触すると、可動部6の可動は停止する。従って、本実施形態では、可動部6の可動終端位置は、開口部7が外筒刃4の壁部に接触する位置となる。また、本実施形態では、可動部6が可動終端位置に達すると、外筒刃4の吸引口5は可動部6によって完全に閉塞される。
以上のように、本実施形態の手術器具2は、可動部6を可動させることで物質を破壊する。詳細には、可動部6は、切断動力が加えられることで一方向(本実施形態では軸方向の先端側)に可動し、先端の開口部7によって物質を切断する。また、詳細は後述するが、可動部6への切断動力の印加が停止すると、可動部6は反対方向(本実施形態では軸方向の後端側)に可動する。本実施形態の手術装置1は、可動部6の一往復を1つのサイクルとし、このサイクルを繰り返させることで、物質を断続的に切断させる。
また、本実施形態では、吸引流路8の閉塞状態が、可動部6の可動に伴って変化する。詳細には、可動部6の可動に伴って、吸引経路8の入り口に位置する吸引口5の閉塞状態が変化する。吸引経路8の閉塞状態が変化すると、吸引経路8内を通じて吸引される流体の流量である吸引流量、および、吸引流路8内の流体に加わる吸引圧の少なくともいずれかに影響が及ぶ。詳細は後述するが、本実施形態の手術装置1は、吸引流量および吸引圧の少なくともいずれかに基づいて、可動部6の駆動状態(本実施形態では、可動部6が可動範囲内を適切に可動しているか否か)を検出する。
図1に示すように、可動部6の後端部近傍はピストン10に固定されている。ピストン10は、ハウジング3の内部に形成されたシリンダ11内に配置されている。詳細には、ピストン10は、シリンダ11に固定されたダイアフラム12によって、外筒刃4および可動部6の軸方向に移動可能に保持されている。ダイアフラム12よりも後方のシリンダ11内の空間は、圧縮気体が導入される気体導入室13となる。
ダイアフラム12よりも前方に形成されたコンパートメント14には、付勢部材15(圧縮コイルばね)が配置されている。付勢部材15は、コンパートメント14内の先端とピストン10との間に配置され、ピストン10に軸方向後方への付勢力を加える。ハウジング3には、コンパートメント14の内部からハウジング3の外部まで延びる通気孔16が形成されている。従って、ピストン10が軸方向に移動してコンパートメント14の体積が変化しても、コンパートメント14内の圧力は大気圧に保たれる。
気体導入室13に圧縮気体が導入されると、ダイアフラム12によって保持されているピストン10が先端側に移動する。その結果、可動部6が外筒刃4の内部を先端側に可動する。気体導入室13への圧縮気体の導入が停止されて、気体導入室13内から気体が抜かれると、付勢部材15の付勢力によって、ピストン10および可動部6が後端側へ可動する。
ハウジング3の後部には、気体導入チューブ17と吸引チューブ18が接続される。気体導入チューブ17は、手術装置1と気体導入室13との間で気体を移動させる経路の一部となる。吸引チューブ18は、筒状の可動部6内に形成された流体の経路を手術装置1に接続する。
<手術装置の概略構成>
手術装置1について説明する。図1に示すように、本実施形態の手術装置1は、圧縮気体発生源21、レギュレータ22、気体圧センサ23、電磁弁25、マフラー30、吸引ポンプ32、廃液袋33、吸引流量センサ34、および吸引圧センサ35等を備える。
圧縮気体発生源(コンプレッサー)21は、手術器具2の可動部6を可動させるための動力源として用いられる。つまり、本実施形態では、圧縮気体発生源21が発生させる圧縮気体が、手術器具2の気体導入室13に導入されることで、手術器具2が駆動される。本実施形態では、圧縮気体発生源21は手術装置1の内部に組み込まれている。しかし、圧縮気体発生源21は、手術装置1の外部に設けられていてもよい。また、本実施形態の手術装置1は空気を圧縮して使用するが、空気以外の気体を用いることも可能である。
レギュレータ22は、圧縮気体発生源21から電磁弁25に延びる気体の経路に設けられている。レギュレータ22は、圧縮気体発生源21から電磁弁25に向けて送られる圧縮気体の圧力を、設定圧力以下にする。本実施形態では、CPU50(図5参照)を含む制御部からの信号によって電動で駆動する電動駆動レギュレータが用いられている。しかし、ユーザが手動で設定圧力を調整するレギュレータを採用してもよい。
気体圧センサ23は、レギュレータ22から電磁弁25に延びる気体の経路に設けられている。気体圧センサ23は、レギュレータ22から電磁弁25に供給される圧縮気体の圧力を検出する。なお、気体圧センサ23は、電磁弁25から気体導入チューブ17に延びる気体の経路に設けられていてもよい。
電磁弁25は、手術器具2の気体導入室13への圧縮気体の導入、および導入の停止を切り換える。本実施形態では、電磁弁25のハウジングには、注入口P、排気口R、出力ポートA、および出力ポートBが設けられている。電磁弁25の電磁コイル26に通電が行われると、可動鉄心が固定鉄心側に引き寄せられて弁が移動する。その結果、注入口Pと出力ポートBが接続される(弁が開く)。電磁コイル26への通電が遮断されると、ばね27の付勢力によって弁が移動する。その結果、排気口Rと出力ポートBが接続されると共に、注入口Pと出力ポートAが接続される。出力ポートAには蓋28が設けられているので、電磁コイル26への通電が遮断されている間は、注入口Pは閉塞状態とされる(弁が閉じる)。CPU50(図5参照)によって電磁コイル26への通電のON/OFFが制御されることで、電磁弁25が開閉され、気体導入室13への圧縮気体の導入と導入の停止とが切り換えられる。
電磁弁25のON/OFFの周期(1サイクルの時間)は、カットレート(カッティング速度)に基づいて設定される。カットレートとは、単位時間あたりに実行されるサイクルの回数であり、本実施形態では「回数/分」の単位で表される。1サイクルにおけるON時間は、デューティー比(つまり、1つのサイクルの時間に対する、切断動力が加えらえるON時間の比)として設定される。本実施形態のCPU50は、設定された値に基づいて、手術器具2の可動部6を繰り返し往復可動させることで、硝子体組織を細かく切断する。
マフラー30は、電磁弁25の排気口Rから延びる気体の経路に接続されている。電磁弁25を通じて手術器具2から排出される圧縮気体は、マフラー30を経て外部に排出される。その結果、排気によって生じる騒音が低減される。
吸引ポンプ32は、吸引経路8内の流体に吸引圧を加えることで、手術器具2の吸引口5から流体を吸引する。吸引ポンプ32には種々の構成を使用することができる。例えば、可撓性を有する流路を押圧しながら回転することで吸引圧を発生させるペリスタリックポンプ(蠕動型ポンプ)を採用できる。また、加圧した気体をベンチュリー管に送って低い圧力を作り出すベンチュリーポンプを採用してもよい。また、手術装置1は、複数種類の吸引ポンプ32を備えてもよい。吸引ポンプ32からの吸引圧によって吸引された流体は、吸引経路8に接続された廃液袋33に排出される。
吸引流量センサ34は、吸引経路8を通じて吸引された流体の流量を検出する。詳細には、本実施形態の吸引流量センサ34は、単位時間あたりに吸引経路8を通じて吸引される流体の体積を検出する。吸引圧が一定の場合、吸引経路8が徐々に閉塞されることに伴い、吸引流量は減少していく。なお、吸引流量を取得するための構成は適宜変更できる。例えば、吸引ポンプ32としてペリスタリックポンプを採用した場合、CPU50は、ポンプの回転量から吸引流量を取得することができる。従って、この場合、吸引流量センサ34を省略してもよい。また、本実施形態の吸引流量センサ34は、手術器具2と吸引ポンプ34の間の吸引経路8に設けられている。しかし、吸引ポンプ34と廃液袋33の間の吸引経路8に吸引流量センサ34が設けられていてもよい。
吸引圧センサ35は、吸引流路8内の流体に加わる吸引圧を検出する。吸引流量を一定とする場合、吸引経路8が徐々に閉塞されることに伴い、吸引圧は増加していく。吸引圧を取得するための構成も、吸引流量を取得するための構成と同様に種々の構成を採用することができる。
なお、前述したように、本実施形態の手術装置1は、手術器具2の可動部6を繰り返し往復可動させる。従って、吸引経路8の閉塞状態は周期的に細かく変動し得る。その結果、吸引流量および吸引圧(本実施形態における吸引パラメータ)も、周期的に変動する可能性がある。この場合、CPU50が吸引パラメータを取得する方法には種々の方法を採用できる。例えば、CPU50は、変動する値の平均値を吸引パラメータとして取得してもよいし、変動する値の最大値と最小値の間を吸引パラメータとして取得してもよい。
<手術装置の電気的構成>
図5を参照して、本実施形態の手術装置1の電気的構成について説明する。手術装置1は、手術装置1の制御を司るCPU50を備える。CPU50は、手術機器2の駆動制御および駆動状態の検出処理等を含む各種制御を行う。つまり、CPU50は、手術装置1の制御部の一部である。CPU50には、RAM51、ROM52、不揮発性メモリ53、表示部55、操作部56、フットスイッチ57、外部通信I/F58、圧縮気体発生源21、レギュレータ22、気体圧センサ23、電磁弁25、吸引ポンプ32、吸引流量センサ34、および吸引圧センサ35が、バスを介して接続されている。
RAM51は、各種情報を一時的に記憶する。ROM52には、CPU50が実行するプログラム、および各種初期値等が記憶されている。不揮発性メモリ53は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。後述する駆動状態検出処理(図6および図7参照)を実行するための手術装置制御プログラムは、不揮発性メモリ53に記憶されていてもよい。
表示部55は各種情報を表示する。操作部56は、ユーザによって操作されることで、ユーザからの各種操作指示の入力を受け付ける。操作部56としては、各種ボタン等を備えた操作パネル、表示部55の表面に設けられたタッチパネル、およびマウス等、種々の構成を採用できる。フットスイッチ57は、ユーザ(術者)が手術器具2の動作指示を入力するために、ユーザの足によって操作される。外部通信I/F58は、手術装置1と外部装置100との間の通信(有線通信でも無線通信でもよい)を行うことができる。
<駆動状態検出処理(第一実施形態)>
図6を参照して、第一実施形態の手術装置1が実行する駆動状態検出処理について説明する。駆動状態検出処理では、吸引パラメータが取得されると共に、取得された吸引パラメータに基づいて、手術器具2の可動部6の駆動状態が検出される。特に、第一実施形態では、吸引流量を吸引パラメータとして使用する場合を例示する。また、第一実施形態では、可動部6を駆動しながら流体を吸引させている間の吸引パラメータ(駆動中パラメータ)と、可動部6を駆動させずに流体を吸引させている間の吸引パラメータ(非駆動中パラメータ)の比を用いて駆動状態を検出する場合を例示する。
駆動状態検出処理は、駆動状態の検出を開始する指示が行われることを契機として、CPU50によって実行される。具体的には、本実施形態の駆動状態検出処理は、実際の手術前に手術器具2の駆動状態を確認するためのテストモード中に実行される。CPU50は、不揮発性メモリ53に記憶されている手術装置制御プログラムに従って、図6に例示する駆動状態検出処理を実行する。
まず、CPU50は、吸引経路8から吸引される流体の吸引圧が一定となるように、吸引ポンプ32の駆動方法を設定する(S1)。次いで、CPU50は、可動部6を駆動させずに流体(例えば、水、生理食塩水等)を吸引している間の吸引流量Fsを、非駆動中パラメータとして取得し、RAM51または不揮発性メモリ53に記憶させる(S2)。一例として、本実施形態では、吸引流量センサ34(図1および図5参照)によって検出されている吸引流量が、CPU50によって取得される。しかし、他の方法で吸引流量が取得されてもよい。前述したように、可動部6を駆動させていない状態では、吸引経路8は最も開放された状態となっている。
CPU50は、S2で取得した非駆動中の吸引流量Fsに基づいて、手術装置1に接続されている手術器具2の種別を判別する(S3)。手術器具2の種別が異なると、同一の吸引圧または吸引流量で手術器具2を駆動しても、取得される非駆動中パラメータ(つまり、非駆動中の吸引流量および吸引圧の少なくともいずれか)は変化する場合がある。例えば、同一の吸引圧で流体を吸引しても、手術器具2の可動部6内を通る吸引経路8の太さが異なれば、吸引流量Fsが変化する。可動部6内の吸引経路8の太さは、外筒刃4のゲージに応じて変化する。従って、本実施形態では、CPU50は、取得した吸引流量Fsに基づいて手術器具2のゲージを判別し、記憶手段に記憶させる。
ただし、CPU50が手術器具2の種別を取得する方法は変更してもよい。例えば、手術装置1は、ユーザに操作部56を操作させて、手術器具2の種別を入力させてもよい。また、手術器具2の種別情報を記憶した識別子(例えばICタグ)が手術器具2に設けられている場合、手術装置1は、識別子の情報を読み取ることで種別を取得してもよい。また、CPU50は、非駆動中の吸引圧に基づいて手術器具2の種別を判別してもよい。
次いで、CPU50は、可動部6を駆動しながら流体を吸引している間の吸引流量Fdを、駆動中パラメータとして取得する(S4)。手術器具2に大きな不具合が無ければ、可動部6を駆動させている間の吸引経路8の状態は、可動部6を駆動させていない間に比べて閉塞した状態となる。従って、不具合が無ければ、駆動中の吸引流量Fdは、非駆動中の吸引流量Fsに比べて低下する。
CPU50は、非駆動中の吸引流量Fsと、駆動中の吸引流量Fdとの比「Fd/Fs」が許容範囲内であるか否かを判断することで、可動部6の駆動状態が適切であるか否かを検出する(S6)。第一実施形態では、駆動状態検出処理が実行される時点で、Fd/Fsの許容範囲が予め設定されている。詳細には、本実施形態における許容範囲は、手術装置1の出荷時に設定されている固定範囲である。また、許容範囲は、手術器具2の種別、および吸引ポンプ32による吸引圧に応じて複数設けられている。S6,S12,S16では、S3で判別された種別と、S1で設定された吸引圧とに応じた許容範囲が用いられる。しかし、ユーザが操作部56を操作することで許容範囲を設定または変更できてもよい。
なお、本実施形態では、組織を破壊(切断)する方向に可動部6が可動した際に、吸引経路8が閉塞する。この場合、Fd/Fsの理想値が0.5(50%)だと仮定すると、実際に取得されたFd/Fsの値が0.5よりも小さければ、理想の状態よりも吸引経路8の閉塞の度合いが大きいので、組織の切断が不十分となっている可能性は低い。しかし、Fd/Fsの値が小さすぎる場合は、吸引流量が大幅に減少して手術の効率に悪影響を及ぼす可能性がある。一方、実際に取得されたFd/Fsの値が0.5よりも大きい場合には、0.5より小さい場合に比べて、可動部6が可動終端位置まで達する前に圧縮気体の導入がOFFとされている可能性が高い。可動部6が可動終端位置まで達しないと、組織の切断が不十分となり、手術における不具合が生じやすい。従って、本実施形態では、非駆動中の吸引流量Fsに対する、駆動中の吸引流量Fdの比(Fd/Fs)の許容範囲の中央値が、Fd/Fsの理想値よりも小さくなるように、許容範囲が設定される。例えば、Fd/Fsの理想値が0.5だとすると、許容範囲の一例は0.4〜0.55(この場合、許容範囲の中央値は0.475であり、理想値よりも小さい)となる。その結果、組織の切断が不十分となる可能性は低下し、必要な吸引流量も確保できる。
Fd/Fsの値が許容範囲内であり、可動部6の駆動状態が正常であると判断されると(S6:YES)、処理は終了する。Fd/Fsの値が許容範囲外であれば(S6:NO)、可動部6の駆動を制御するための制御パラメータが調整される(S7〜S16)。一例として、第一実施形態では、デューティー比、切断動力、およびカットレートの3つの制御パラメータが順に調整される。なお、以下の説明では省略するが、CPU50は、制御パラメータを調整すると、調整した制御パラメータの値をユーザに報知する。
まず、CPU50は、デューティー比を調整する余裕があるか否かを判断する(S7)。各種制御パラメータの調整可能範囲は、予め定められていてもよいし、ユーザによって設定または変更できてもよい。また、手術器具2の種別、または他の制御パラメータ等に応じて、複数の調整可能範囲が定められていてもよい。現在のデューティー比と、デューティー比の調整可能範囲とを比較し、調整する余裕があれば(S7:YES)、CPU50はデューティー比を所定量調整し、吸引流量Fdを再度取得する(S8)。処理はS6の判断へ戻り、Fd/Fsの値が許容範囲内となるまでS6〜S8の処理が繰り返される。Fd/Fsの値が許容範囲内となる前に、デューティー比を調整する余裕が無くなると(S7:NO)、処理はS10の判断へ移行する。
CPU50は、切断動力(本実施形態では、気体導入室13に導入される圧縮気体の圧力)を調整する余裕があるか否かを判断する(S10)。現在の切断動力と、切断動力の調整可能範囲とを比較し、調整する余裕があれば(S10:YES)、CPU50は切断動力を所定量調整し、吸引流量Fdを再度取得する(S11)。なお、本実施形態では、電動駆動レギュレータ22が駆動されて圧縮気体の圧力が調整されることで、切断動力が調整される。しかし、切断動力を調整する方法は適宜変更できる。例えば、圧力を手動で調整するレギュレータが用いられている場合には、CPU50は、圧力の調整をユーザに促す内容を表示部55に表示させることで、切断動力をユーザに調整させてもよい。Fd/Fsの値が許容範囲内となれば(S12:YES)、処理は終了する。許容範囲内とならなければ(S12:NO)、S10〜S12の処理が繰り返される。切断動力を調整する余裕が無くなると(S10:NO)、処理はS14の判断へ移行する。
CPU50は、カットレートを調整する余裕があるか否かを判断する(S14)。現在のカットレートと、カットレートの調整可能範囲とを比較し、調整する余裕があれば(S14:YES)、CPU50はカットレートを所定量調整し、吸引流量Fdを再度取得する(S15)。Fd/Fsの値が許容範囲内となれば(S16:YES)、処理は終了する。許容範囲内とならなければ(S16:NO)、S14〜S16の処理が繰り返される。カットレートを調整する余裕が無くなると(S14:NO)、ユーザにエラーが報知されて(S18)、処理は終了する。S18では、例えば、手術器具2の点検、修理、または交換をユーザに促す内容が表示部55に表示されてもよい。手術装置1は、エラーランプ(図示せず)の点灯、点滅等によってエラーを報知してもよいし、音声でエラーを報知してもよい。
<駆動状態検出処理(第二実施形態)>
図7を参照して、第二実施形態の手術装置1が実行する駆動状態検出処理について説明する。第二実施形態では、可動部6の駆動状態を検出するための吸引パラメータとして吸引圧を使用する場合を例示する。また、第二実施形態では、可動部6を駆動させている間の吸引パラメータ(駆動中パラメータ)が許容範囲内にあるか否かを判断することで、駆動状態が検出される。なお、図7に例示する駆動状態検出処理の一部は、前述した第一実施形態における駆動状態検出処理(図6参照)の一部と共通する。従って、図7の説明では、図6と同様の処理については図6と同一のステップ番号を付し、その説明を簡略化する。
まず、CPU50は、手術装置1に接続されている手術器具2の種別(例えば、ゲージ、吸引口5の大きさ等の少なくともいずれか)を取得する(S31)。CPU50は、ユーザが操作部56を操作することで入力された種別を取得してもよいし、手術器具2の識別子から読み取られた種別を取得してもよい。次いで、CPU50は、吸引経路8から吸引される流体の吸引流量が一定となるように、吸引ポンプ32の駆動方法を設定する(S32)。CPU50は、可動部6を駆動しながら流体を吸引している間の吸引圧Pdを、駆動中パラメータとして取得する(S33)。
CPU50は、接続されている手術器具2の種別に対応する吸引圧Pdの許容範囲を特定する(S34)。第二実施形態では、手術器具2の種別と吸引流量とに応じて、吸引圧Pdの許容範囲が実験等によって予め複数設定されている。S34では、S31で取得された種別と、S32で設定された吸引流量とに応じた許容範囲が特定される。なお、許容範囲はユーザによって設定または調整されてもよい。
可動部6の駆動中の吸引圧Pdが許容範囲内であるか否かが判断される(S36)。許容範囲内であれば(S36:YES)、処理は終了する。吸引圧Pdが許容範囲外であれば(S36:NO)、デューティー比を調整する余裕があるか否かが判断される(S7)。調整する余裕があれば(S7:YES)、CPU50はデューティー比を所定量調整し、吸引圧Pdを再度取得する(S8)。吸引圧Pdが許容範囲内となるまで、S36,S7,S8の処理が繰り返される。吸引圧Pdが許容範囲内となる前に、デューティー比を調整する余裕が無くなると(S7:NO)、処理はS10の判断へ移行する。
次いで、切断動力を調整する余裕があるか否かが判断される(S10)。調整する余裕があれば(S10:YES)、CPU50は切断動力を所定量調整し、吸引圧Pdを再度取得する(S11)。吸引圧Pdが許容範囲内となれば(S42:YES)、処理は終了する。許容範囲内とならなければ(S42:NO)、処理はS10の判断へ戻る。切断動力を調整する余裕が無くなると(S10:NO)、カットレートを低下させることをユーザに推奨する内容が表示部55に表示されて(S48)、処理は終了する。
以上説明したように、上記実施形態(第一実施形態および第二実施形態)では、可動部6の可動に伴って、吸引経路8の閉塞状態が変化する。従って、可動部6の駆動状態は、吸引経路8の閉塞状態に影響する。詳細には、本実施形態の可動部6は反復して可動することで物質を破壊する。吸引経路8の閉塞状態は、可動部6が停止している間と、可動部6が駆動されて反復可動している間とで変化する。吸引経路8の閉塞状態が変化すると、吸引流量および吸引圧の少なくともいずれかが変化する。本実施形態の手術装置1は、吸引流量および吸引圧のうちの少なくともいずれかを吸引パラメータとして取得する。取得した吸引パラメータに基づいて、可動部6の駆動状態を検出する。従って、本実施形態の手術装置1は、手術器具2の駆動状態を適切に検出することができる。例えば、駆動状態を検出する検出手段が手術器具2に設けられていない場合でも、手術装置1は手術器具2の駆動状態を検出することができる。また、駆動状態を検出する検出手段が手術器具2に設けられている場合でも、吸引パラメータに基づく駆動状態の検出を併せて行うことで、より正確に手術器具2の駆動状態を検出することができる。
上記第二実施形態の手術装置1は、可動部6を駆動している間の吸引パラメータ(駆動中パラメータ)が許容範囲内に収まっているか否かに応じて、可動部6の駆動状態が適切であるか否かを検出することができる。従って、吸引パラメータに基づく駆動状態の検出を、簡易な処理で適切に行うことができる。
上記第一実施形態の手術装置1は、非駆動中パラメータと駆動中パラメータの比が許容範囲内に収まっているか否かに応じて、可動部6の駆動状態が適切であるか否かを検出することができる。従って、非駆動中および駆動中の吸引パラメータの変化に応じて、より適切に駆動状態を検出することができる。
本実施形態の手術装置1は、装着されている手術器具2の種別に応じて可動部6の駆動状態を検出する。従って、複数の手術器具2が選択的に装着される場合であっても、手術器具2の種別に応じてより正確に駆動状態を検出することができる。
上記第一実施形態の手術装置1は、非駆動中の吸引パラメータに基づいて手術器具2の種別を取得することができる。従って、ユーザに種別を入力させる処理等を行わせなくても、手術器具2の種別を適切に取得することができる。また、手術器具2の種別を判別するためのセンサ等を用いる必要も無い。
本実施形態の手術装置1は、可動部6の駆動状態が適切でない旨が検出された場合に、可動部6の駆動を制御するための制御パラメータを調整することができる。従って、手術装置1は、駆動状態が一時的に適切でない状態となっても、制御パラメータを調整することで、可動部6の駆動状態を適切な状態に近づけることができる。また、手術装置1は、手術器具2の製造誤差等の影響を低下させて、安定した手術を術者に実行させることができる。
本実施形態の手術装置1は、デューティー比、切断動力の大きさ、およびカットレートの少なくともいずれかを調整することで、可動部6の駆動状態を調整することができる。従って、手術装置1は、ユーザに制御パラメータの調整操作等を行わせなくても、可動部6の駆動状態を適切な状態に近づけることができる。
本実施形態の手術装置1は、可動部6の駆動状態が適切でない旨が検出されたことをユーザに報知することができる。従って、ユーザは、報知された内容に応じて、手術器具1の交換等の適切な処置を行うことができる。詳細には、本実施形態の手術装置1は、調整可能範囲内で制御パラメータを調整する。制御パラメータが調整可能範囲内で調整されたにも関わらず、可動部の駆動状態が適切でない旨が検出された場合には、その旨を報知する。従って、手術装置1は、より適切な報知をユーザに対して行うことができる。
上記実施形態で開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で開示された内容を変更することも可能である。例えば、上記実施形態では、硝子体組織を切断する手術器具2の駆動状態を検出する場合を例示した。しかし、上記実施形態で例示した技術は、他の物質を破壊するための手術器具を駆動する場合にも適用できる。例えば、物質の粉砕、変形等を行う手術器具を駆動する場合にも、上記実施形態で例示した技術は適用できる。患者眼以外の生体組織(例えば内臓)を手術するための手術装置にも、上記実施形態で例示した技術を適用できる。
上記実施形態の手術器具2は、可動部6(内筒刃)を外筒刃4に対して直線に沿って往復移動させる。しかし、可動部の構成も適宜変更できる。例えば、手術器具は、筒状である外筒刃4の軸を中心として可動部を回転させてもよい。可動部は、回転運動を繰り返すことで物質を断続的に破壊してもよい。可動部は、曲線等に沿って可動してもよい。また、可動部が同一の動作を繰り返さず、1回ずつ組織の破壊動作を行う場合でも、可動部が可動することで吸引経路8の閉塞状態が変化する場合には、上記実施形態で例示した技術を適用できる。
上記実施形態では、可動部6の可動に伴って、吸引経路8の入り口に位置する吸引口5の閉塞状態が変化する。しかし、吸引経路8の途中の閉塞状態が可動部の可動に伴って変化する場合でも、上記実施形態で例示した技術を適用できる。
上記実施形態の手術装置1は、圧縮気体を手術器具2に導入することで手術器具2を駆動する。しかし、手術器具2を駆動する方法も変更できる。例えば、物質を破壊する方向に可動部6を可動させるための動力に加え、反対方向に可動部6を可動させるための動力にも圧縮気体が用いられてもよい。また、モータ、ソレノイド等の他の動力源を用いる手術装置にも、上記実施形態で例示した技術を適用できる。
上記実施形態では、手術器具2の駆動状態が適切でない旨が検出されると、手術器具2の駆動を制御するための制御パラメータが調整される。しかし、手術装置1は、制御パラメータを調整せずに、エラーを報知したり、制御パラメータの調整をユーザに促したりしてもよい。また、制御パラメータを調整する場合、調整する制御パラメータの種類および数は適宜選択すればよい。例えば、手術装置1は、調整する制御パラメータをユーザに選択させてもよい。また、複数の制御パラメータを調整する場合、調整するパラメータの優先順位(調整する順番)も変更できる。
エラーを報知する方法も変更できる。例えば、CPU50は、取得した吸引パラメータが明らかに異常な値であった時点でエラーを報知してもよい。また、CPU50は、制御パラメータを調整したにも関わらず吸引パラメータに変化が全く生じなかった場合、その時点でエラーを報知してもよい。
上記実施形態では、手術装置1のCPU50が、図6および図7に例示した駆動状態検出処理を実行する。しかし、手術器具2を駆動するためのデバイスとは別のデバイス(例えばパーソナルコンピュータ)が、手術器具2の駆動状態を検出する処理を行ってもよい。この場合、パーソナルコンピュータ等のデバイスが手術装置の一部を担う。
上記第一実施形態では、吸引流量に基づいて駆動状態が検出される。また、上記第二実施形態では、吸引圧に基づいて駆動状態が検出される。しかし、手術装置1は、吸引流量と吸引圧を共に用いて駆動状態を検出してもよい。
上記第一実施形態では、非駆動中の吸引流量Fsと、駆動中の吸引流量Fdとの比に基づいて駆動状態が検出される。しかし、手術装置1は、吸引流量Fsと吸引流量Fdの差に基づいて駆動状態を検出してもよい。この場合も、例えば、FsとFdの差が許容範囲内にあるか否かに基づいて駆動状態を検出する方法等、種々の検出方法を採用できる。また、手術装置1は、非駆動中の吸引圧と、駆動中の吸引圧との比または差に基づいて駆動状態を検出することも可能である。
上記第一実施形態の手術装置1は、可動部6を駆動しない状態で、実際に吸引流路8を通じて吸引を行いながら、センサによる検出結果等を用いて非駆動中パラメータを取得する。しかし、非駆動中パラメータの取得方法も変更できる。例えば、手術器具2が正常に駆動する場合の非駆動中パラメータが、記憶手段に予め記憶されていてもよい。この場合、手術装置1は、実際に吸引を行わずに非駆動中パラメータを取得することができる。
上記第二実施形態の手術装置1は、駆動中の吸引圧Pdが許容範囲内にあるか否かを判断することで、手術器具2の駆動状態を検出する。しかし、手術装置1は、駆動中の吸引流量Fdが許容範囲内にあるか否かを判断することで駆動状態を検出してもよい。
1 手術装置
2 手術器具
5 吸引口
6 可動部
8 吸引経路
13 気体導入室
21 圧縮気体発生源
25 電磁弁
32 吸引ポンプ
34 吸引流量センサ
35 吸引圧センサ
50 CPU

Claims (9)

  1. 可動することで物質を破壊する可動部と、
    吸引される物質が通過すると共に、前記可動部の可動に伴って閉塞状態が変化する吸引流路と、
    を備えた手術器具を駆動する手術装置であって、
    前記吸引流路を通じて吸引される流体の流量である吸引流量、および、前記吸引流路内の流体に加わる吸引圧のうちの少なくともいずれかを吸引パラメータとして取得する吸引パラメータ取得手段と、
    前記吸引パラメータ取得手段によって取得された吸引パラメータに基づいて、前記可動部の駆動状態を検出する検出手段と、
    を備えたことを特徴とする手術装置。
  2. 請求項1に記載の手術装置であって、
    前記吸引パラメータ取得手段は、前記可動部を駆動しながら前記吸引流路を通じて流体を吸引させている間の吸引パラメータである駆動中パラメータを少なくとも取得し、
    前記検出手段は、前記駆動中パラメータが許容範囲内に収まっているか否かに応じて、前記可動部の駆動状態が適切であるか否かを検出することを特徴とする手術装置。
  3. 請求項1に記載の手術装置であって、
    前記吸引パラメータ取得手段は、前記可動部を駆動しながら前記吸引流路を通じて流体を吸引させている間の吸引パラメータである駆動中パラメータ、および、前記可動部を駆動させずに前記吸引流路を通じて流体を吸引させている間の吸引パラメータである非駆動中パラメータを少なくとも取得し、
    前記検出手段は、前記非駆動中パラメータと前記駆動中パラメータとの比または差が許容範囲内に収まっているか否かに応じて、前記可動部の駆動状態が適切であるか否かを検出することを特徴とする手術装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の手術装置であって、
    装着されている前記手術器具の種別を取得する種別取得手段をさらに備え、
    前記検出手段は、前記種別取得手段によって取得された種別に応じて前記可動部の駆動状態を検出することを特徴とする手術装置。
  5. 請求項4に記載の手術装置であって、
    前記種別取得手段は、前記可動部を駆動させずに前記吸引流路を通じて流体を吸引させている間の吸引パラメータに基づいて、前記手術器具の種別を取得することを特徴とする手術装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の手術装置であって、
    前記可動部の駆動状態が適切でない旨が前記検出手段によって検出された場合に、前記可動部の駆動を制御するための制御パラメータを調整する調整手段をさらに備えたことを特徴とする手術装置。
  7. 請求項6に記載の手術装置であって、
    前記可動部は、動力源によって切断動力が加えられることで一方向に可動して物質を切断すると共に、前記一方向への可動と、前記一方向の反対方向への可動とを1つのサイクルとして前記サイクルを繰り返すことで物質を断続的に切断し、
    前記調整手段は、
    1つの前記サイクルの時間に対する、前記切断動力が加えられる時間の比であるデューティー比、
    前記切断動力の大きさ、
    および、単位時間あたりに実行される前記サイクルの回数
    のうちの少なくともいずれかの制御パラメータを調整することを特徴とする手術装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の手術装置であって、
    前記可動部の駆動状態が適切でない旨が前記検出手段によって検出されたことを報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする手術装置。
  9. 可動することで物質を破壊する可動部と、
    吸引される物質が通過すると共に、前記可動部の可動に伴って閉塞状態が変化する吸引流路と、
    を備えた手術器具を駆動する手術装置によって実行される手術装置制御プログラムであって、
    前記手術装置のプロセッサによって実行されることで、
    前記吸引流路を通じて吸引される流体の流量である吸引流量、および、前記吸引流路内の流体に加わる吸引圧のうちの少なくともいずれかを吸引パラメータとして取得する吸引パラメータ取得ステップと、
    前記吸引パラメータ取得ステップにおいて取得された吸引パラメータに基づいて、前記可動部の駆動状態を検出する検出ステップと、
    を前記手術装置に実行させることを特徴とする手術装置制御プログラム。

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