JP2016007414A - 興奮度検出装置、興奮度検出システム、興奮度検出サーバー装置、興奮度検出装置プログラム、興奮度検出サーバー装置プログラム、興奮度検出端末装置、興奮度検出端末装置プログラム、および、電子装置 - Google Patents
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Abstract
Description
興奮度=(低周波成分)/(基準低周波成分)・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
興奮度=(低周波成分の対数)/(基準低周波成分の対数)・・・・・・・・・・(2)
興奮度=(低周波成分/高周波成分)/(基準低周波成分/基準高周波成分)・・(3)
興奮度={(低周波成分の対数/高周波成分の対数)/(基準低周波成分の対数/基準高周波成分の対数)}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
(3)式では、測定時の低周波成分と予め測定した基準低周波成分の大きさの違いに基づいて興奮度を求めているが、測定時の高周波成分と予め測定した基準高周波成分との大きさの違いも用いて興奮度を求めている。(4)式では、測定時の低周波成分と予め測定した基準低周波成分の大きさの違いに基づいて興奮度を求めているが、測定時の高周波成分と予め測定した基準高周波成分との大きさの違い、測定時の低周波成分および高周波成分の対数と予め測定した基準低周波成分および高周波成分の対数も用い興奮度を求めている。以上の、(1)式、(2)式、(3)式、(4)式のいずれの式に基づき、興奮度を求めるかは、任意に選択できる。
(興奮度検出システムの概要)
本実施形態の興奮度検出システムを一つの実施例に沿って説明をする。本実施例では興奮度検出システムは「サッカー熱狂診断アプリ」を実行するものとして説明をする。図2〜図10は、興奮度検出端末装置として機能するスマートフォン11の液晶画面に表示される画像を示す。
画面2の下部の「同意する」をタッチすると、タッチパネル機能によって「サッカー熱狂診断アプリ」を利用することを同意したことがMPUによって認識され、図3に示す画面3がスマートフォン11の液晶画面に表示される。
画面3は、「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者の情報をユーザ情報として登録するための画面である。
登録に際しては、液晶画面の適当な場所にキーボードとして機能するタッチキーを表示してタッチキーによってMPUに登録情報を認識させる。
属性情報としては、「性別」、「生年月日」及び、「おすまいの都道府県」を取得する。その他登録内容としては、職業(業界・職種)雇用形態、既婚/未婚、家族形態を登録するようにしてもよい。
画面5は、試合の日時、試合の両チームの名前、その試合を放送する放送局の名前を一行とする複数行を表示する画面である。
画面5の一行をタッチすると画面6が表示される。
画面6の下段の「予約する」にタッチすると次の画面が表示される。
通知内容は、「試合(コートジボワール×日本)開始5分前です。Before測定をしましょう!」である。
画面7の下段の「次へ」をタッチすると画面8が表示される。
画面8は、「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者に対する「Before測定」に関する指示の画面である。
「心拍数を測定します。人さし指の先をカメラに当てて、測定開始のボタンを押してください。」との指示が表示される。
「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、この指示に従い、手の指先をカメラのレンズに近接させて指先に流れる血流に応じて変化する皮膚の輝度を、スマートフォン11のカメラ機能を利用して撮影する。
「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、指先が撮像される画面によって指先が撮像されていることを確認し、かつ、輝度信号波形が特徴ある脈波であることを確認する。「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、確認後、「測定開始」にタッチする。
スマートフォン11のMPUは、指先が撮像されていることを確認、または/および、輝度信号波形が特徴ある脈波であることを認識すると、自動的に、血流に応じて変化する皮膚の輝度を撮影して時系列輝度データを取得する時系列輝度データ取得の処理を開始するようにしてもよい。
より具体的には、MPUは、撮影された画像のR(赤色)、G(緑色)、B(青色)に分離される各成分の割合から肌色を含むことを判断するとともに肌色の部分の画像に占める割合を検出して予め定める所定割合以上であることを検出した後、または/および、時系列輝度データが略一定の周期を有する繰り返し波形であるとともにエンベロープが略一定であることを検出した後に、時系列輝度データの取得を開始する。ここで、肌色の部分の画像に占める割合を確認する理由は、この割合が少ない場合には指先の極一部しか撮像されておらず、この割合が多すぎる場合には指先ではなく、掌を撮像していると判断して測定を開始しないためである。
画面9の上段の図は、測定時間を示すものであり、画面9の中段の波形は、輝度信号波形であり、脈波を測定している間、表示されるようにして測定中であることを「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者に知らせる。「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者はその間、指先をカメラに近接させ続ける。「キャンセル」にタッチすると処理はキャンセルされる。
画面9が表示されている間、スマートフォン11のMPUは、所定時間に渡る脈波の振幅を離散的にサンプリングしディジタル化して時系列輝度信号データとしてスマートフォン11のラムに記憶させる。
画面10には、「測定が終了しました」と表示されるので、「次へ」にタッチすると図7に示す画面11に画面は変わる。「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、指先をカメラに近接させ続ける必要はなくなる。
そして、時系列輝度信号データはサーバー12にアップロードされ、サーバー12における自律神経解析エンジン処理が行われる。自律神経解析エンジン処理の内容は後述する。
「興奮した!」ボタンは試合観戦中にタッチするものである。
試合観戦中に、「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者が興奮したと感るときに、「興奮した!」ボタンをタッチする。試合中、「興奮した!」ボタンは何回押してもよい。連打の制限を設けるかどうかは、任意に設定できる。
画面12は、「After測定」の画面である。「After測定」の画面は、予め設定された試合終了時間に合わせて自動的に表示するものであってもよく、放送局がインターネット13を介してサーバー12に対して試合の終了を通知し、サーバー12がスマートフォン11に対して画面11を表示する画像データを送るようにしてもよい。
画面12には、「試合(コートジボワール×日本)が終了しました。興奮度を測定をしましょう!」と表示される。
画面13は、「After測定」の画面である。「After測定」とは、試合が終了した後における「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者の試合終了後における測定であり、(1)式ないし(4)式における低周波成分または/および高周波成分を求め、(1)式ないし(4)式のいずれかに基づき興奮度を演算する目的のための測定である。「サッカー熱狂診断アプリ」では(4)式を用いた。
画面13の内容は、図5に示す画面8の「Before測定」の画面と同様の「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者に対する指示の画面である。
「心拍数を測定します。人さし指の先をカメラに当てて、測定開始のボタンを押してください。」との指示が表示される。
「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、この指示に従い、手の指先をカメラのレンズに近接させて指先に流れる血流に応じて変化する皮膚の輝度を、スマートフォン11のカメラ機能を利用して撮影する。
「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、指先が撮像される画面によって指先が撮像されていることを確認し、かつ、輝度信号波形が特徴ある脈波であることを確認する。「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、確認後、「測定開始」にタッチする。または、「測定開始」にタッチすることに替えて、スマートフォン11が自動的に測定開始をする様にしてもよい。
画面14は、「After測定中」において表示される画面であり、画面9の「Before測定中」において表示される画面と同様の内容の画面である。
画面14の上段の図は、測定時間を示すものであり、画面14の中段の波形は、輝度信号波形であり、脈波を測定している間、表示されるようにして測定中であることを「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者に知らせる。「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者はその間、指先をカメラに近接させ続ける。「キャンセル」にタッチすると処理はキャンセルされる。
画面14が表示されている間、スマートフォン11のMPUは、所定時間に渡る脈波の振幅を離散的にサンプリングしディジタル化して時系列輝度信号データとしてスマートフォン11のラムに記憶させる。
画面15には、「測定が終了しました」と表示されるので、「次へ」にタッチすると図9に示す画面15に画面は変わる。「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者は、指先をカメラに近接させ続ける必要はなくなる。
そして、時系列輝度信号データはサーバー12にアップロードされ、サーバー12における自律神経解析エンジン処理が行われる。
画面16は、サーバー12における自律神経解析エンジン処理の処理結果をスマートフォン11に示すものである。
自律神経解析エンジン処理の処理結果は、「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者の興奮度がスマートフォン11の液晶画面に画面16に示すように表示される。
興奮度は予め、画面16においてはハート印の画面上に色分けされている。興奮度はハート印の画面の下側の凸部の先端の0からハート印の画面の上側の最上部の100までの間の値であり、100が最も興奮度が高い。
画面16の例では、興奮度は83であり、「熱いキミ、サイコ―」と表示される。
「ランキングを見る」にタッチすると、図10に示す画面18が表示される。
図17は、図16とは異なる興奮度の表示方法を示す図である。興奮度は予め、3段階に分けられ画面17においては半ドーナツ形の画面上で色分けされている。興奮度は0から100までの間の値であり、100が最も興奮度が高い。
画面17の例では、興奮度は83であり、「矢印」で示す興奮度は、3段階の中の最も高い段階の範囲である「高」なので、「熱いキミ、サイコ―」と表示される。
画面18は、試合と興奮度を興奮度が高い順に上から順に表示したものである。
図11〜図13を参照して、興奮度検出システムの興奮度検出端末装置とサーバーとにおける処理の概要を説明する。
ステップST11〜ステップST17の処理は興奮度検出端末装置における処理である。
「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者が「予約する」をタッチすると処理は、ステップST15へ移り、「戻る」をタッチすると処理はステップST13へ戻る。
自動的に脈波測定モードを開始する場合には、MPUは、(1)肌色が画像全体に占める割合を検出し、予め定める所定割合以上であることを検出したことによって指先が撮像されていると判断する。ここで、MPUは、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)に分離される輝度信号の各成分の割合から、肌色であることを判断する。また、MPUは、(2)輝度信号波形が、略一定の周期を有する繰り返し波形であり、そのエンベロープが略一定であることから脈波であると判断する。以上の(1)または(2)のいずれかを判断して自動的に脈波測定モードを開始するようにしてもよく、以上の(1)および(2)の両方を判断して自動的に脈波測定モードを開始するようにしてもよい。
図11のステップST18〜ステップST21、および、図12のステップST22〜ステップST25は、サーバー12における自律神経解析エンジン処理である。
前倒しロジック処理とは、時系列輝度データ信号のピークをより検出しやすいようにする処理であり、時系列輝度データの値が連続して同値である場合には、予め定める所定複数回数以上の同値の連続する時系列輝度データを処理の対象から除く処理である。
時系列輝度データは、離散時間サンプリングデータであり、そのサンプリング時刻はスマートフォン11内の時刻に同期している。関数化処理は、サーバー12内の時刻に同期するために、スマートフォン11で検出する時系列輝度データが存在しない時間における時系列輝度データを関数化して連続的に補間し、リサンプリングを可能とする。リサンプリング可能とすることによってステップST24におけるフーリエ変換処理を精度よく実行できるようにする。
Savitzky-Golayフィルタ自体は公知のフィルタリング技術である。スマートフォン11のカメラで検出する時系列輝度データ信号の波形は専用の脈波検出器で検出する脈波波形に比べて精度が悪く、簡単なフィルタリングでは専用の脈波検出器で検出するような脈波のピークを再生することは困難である。ここで、脈波のピークを再生する際に、単純な微分を用いる場合には、高域のノイズが増加してしまいその目的を達することができない。よって、ノイズを増加させることなくピークが明確に表れるようなフィルタとしてSavitzky-Golayフィルタを用いている。
RR間隔時系列データ(アールアール間隔時系列データ)の検出処理は、時系列輝度データ信号をRR間隔時系列データに変換する処理である。RR間隔時系列データの検出処理は、ステップST20のSavitzky-Golayフィルタによって明瞭に再生された時系列輝度データ信号に含まれる脈波のピークを微分演算により検出する処理と、この微分演算により検出された隣接する2つのピーク間の時間を検出する処理とを含んでいる。
ローパスフィルタリング処理は、時系列輝度データからRR間隔時系列データを検出した後において、時系列輝度データが正確に脈波を検出したならば本来得られるであろうRR間隔時系列データに変換する処理である。
RR間隔時系列データの異常値除去処理は、RR間隔時系列データに含まれる異常値を除去する処理である。ここで異常値とは通常は検出されないであろうRR間隔時系列データの値である。異常値の検出には、60をRR間隔時系列データの値で除して得る、RR間隔時系列データの値に逆比例する瞬時心拍数(H.R)を用いる。異常値が検出された場合には、RR間隔時系列データに混入したノイズ(すなわち、時系列輝度データ信号に混入したノイズ)がなせるものとして、ステップST24のフーリエ変換以降の処理において、異常値を示したRR間隔時系列データを用いない。異常値除去処理における異常値をどのようなものであるとみなすかについては、以下の第1のルールないし第3のルールいずれか1つが成立する場合に異常値であるとしてもよく、第1のルールないし第3のルールの任意の2つ以上の組み合わせが成立する場合に異常値であるとしてもよい。第1のルールないし第3のルールについては、より詳しく後述する。
nを正整数、t(n)はn回目に検出するRR間隔時系列データとして、|60/t(n)-60/t(n-1)|≦第1所定値ではないときは、異常値であるする。すなわち、現在の瞬時心拍数と直前の瞬時心拍数との差分が第1所定値よりも大きい場合には、そのときのRR間隔時系列データを除去する。
(meanH.R(N))は移動平均値であり、Nは正整数(例えば、5、8)として、|60/t-meanH.R(N)|≧第2所定値の範囲であるときは、異常値であるとする。すなわち、現在の瞬時心拍数と直前までの瞬時心拍数の移動平均値との差分が第2所定値よりも大きい場合には、そのときのRR間隔時系列データを除去する。
第2のルールを適用した結果、所定回数(例えば、8回)連続して異常値である場合に、meanH.R(8)をリセットして、再び、meanH.R(8)を算出し直す。すなわち、第3のルールは、第2のルールを適用するに際して、現在の瞬時心拍数と移動平均値との差分が第2所定値よりも大きい場合が所定回数連続したときには、その移動平均値をリセットして、新たに、移動平均値を求めるものである。
周知のハミング窓を用い、周知のFFT(高速フーリエ変換)によって、ステップST23で得られた異常値除去処理後のRR間隔時系列データをフーリエ変換処理する。ステップST19において時系列輝度データの関数化処理がなされているので、高速フーリエ変換に際しては、スマートフォン11におけるデータサンプリングタイミングとは異なるタイミングにおいてリサンプリングすることができる。また、異常値除去処理後のRR間隔時系列データをフーリエ変換するので、時系列輝度データ信号にノイズが混入しない場合に本来得られるであろうフーリエ変換後のパワースペクトルを得ることができる。
フーリエ変換した後、高周波成分HF、低周波成分LFを検出する。高周波成分HFは、フーリエ変換され得られた所定周波数範囲の高域のパワースペクトルの積分値である。低周波成分LFは、フーリエ変換され得られた所定周波数範囲の低域のパワースペクトルの積分値である。
ステップST25においては、スマートフォン11の「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者の高周波成分HF値、低周波成分LF値に基づいて、「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者の状態を表示するための解析結果データを生成する。
解析結果データの作成に際しては、スペクトルを正規分布に近づけ、基準低周波成分から、低周波成分が極端に大きく、または、極端に小さくなる場合には、個人間のばらつきを圧縮するために、高周波成分HFを対数表示するLnHF、低周波成分LFを対数表示するLnLFを用いる。以下、LnHFを高周波成分LnHFと称し、LnLFを低周波成分LnHFと称する。なお、基準となる平常心における測定の結果得られる基準高周波成分HFを対数表示するのが基準高周波成分LnHFであり、基準となる平常心における測定の結果得られる基準低周波成分LFを対数表示するのが基準低周波成分LnLFである。
θ(°)= 2×tan-1{K4×(低周波成分LF)/(基準低周波成分LF)}・・(5)
θ(°)= 2×tan-1{K5×(低周波成分LF/高周波成分LH)/(基準低周波成分LF/基準高周波成分LH)}・・・・(6)
θ(°)= [90 + tan-1{K6×(低周波成分LnLF)/(基準低周波成分LnLF)}]・・・・・・・・・・・・・・・・・(7)
θ(°)= [90 + tan-1{K7×(低周波成分LnLF/高周波成分LnLH)/(基準低周波成分LnLF/基準高周波成分LnLH)}]・・・(8)
興奮度= (100/90) × tan-1{K8×(低周波成分LF)/(基準低周波成分LF)}・・・・・・・・・・・・・・・(9)
興奮度= (100/90) × tan-1{K9×(低周波成分LF/高周波成分LH)/(基準低周波成分LF/基準高周波成分LH)}・・・・(10)
興奮度= − 100 + (200/90) × tan-1{K10×(低周波成分LF)/(基準低周波成分LF)}・・・・・・・・・・・・・・・(11)
興奮度= - 100 + (200/90) × tan-1{K11×(低周波成分LF/高周波成分LH)/(基準低周波成分LF/基準高周波成分LH)}・・・・(12)
興奮度= (100/180) ×[90 + tan-1{K12×(低周波成分LnLF)/(基準低周波成分LnLF)}]・・・・・・・・・・・・・・・(13)
興奮度= (100/180) ×[90 + tan-1{K13×(低周波成分LnLF/高周波成分LnLH)/(基準低周波成分LnLF/基準高周波成分LnLH)}・・・・(14)
興奮度= (100/90) × tan-1{K14×(低周波成分LnLF)/(基準低周波成分LnLF)}・・・・・・・・・・・・・・・(15)
興奮度= (100/90) × tan-1{K15×(低周波成分LnLF/高周波成分LnLH)/(基準低周波成分LnLF/基準高周波成分LnLH)}・・・・(16)
ステップST26、ステップST27、ステップST29の処理は興奮度検出端末装置における処理である。
そして、スマートフォン11のMPUは、画面11を表示させるとともに、「興奮した!」が、「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者によってタッチされる毎にサーバー12に対して興奮したボタンがクリック(タッチ)されたことを知らせる。
ステップST28(興奮した時刻データを保存 )では、サーバー12のCPUは、タッチされた時刻を記憶する。CPUは、時刻とその時に「サッカー熱狂診断アプリ」を利用する者が観戦していたシーン(画像)とを対比して関連づけることができる。
そして、スマートフォン11のMPUは、時系列輝度信号データをサーバー12にアップロードする。
ステップST30では、サーバー12のCPU(中央演算装置)が、ステップST18〜ステップST25と同様の各処理を実行する。
サーバー12のCPUは、前倒しロジック処理をおこなう(ステップST18と同様の内容)。
CPUは、時系列輝度データの関数化処理をおこなう(ステップST19と同様の内容)。
CPUは、Savitzky-Golay(サビツキ・ゴレイ)フィルタによるノイズ除去およびピーク検出処理をおこなう(ステップST20と同様の内容)。
CPUは、RR間隔時系列データの検出処理をおこなう(ステップST21と同様の内容)。
CPUは、ローパスフィルタリング処理をおこなう(ステップST22と同様の内容)。
CPUは、RR間隔時系列データの異常値除去処理をおこなう(ステップST23と同様の内容)。
CPUは、フーリエ変換処理 をおこなう(ステップST24と同様の内容)。
CPUは、高周波成分HF・低周波成分LFの検出処理をおこなう(ステップST25と同様の内容)。
ステップST31(興奮度を画面に表示)では、スマートフォン11のMPUは、図9の画面16を表示させる。
ステップST33(各試合の興奮度を集計)では、サーバー12のCPUが、興奮度、興奮した回数等のランキングを集計する。
ステップST34(各試合の興奮度をランキング表示する)では、スマートフォン11のMPUは、興奮度、興奮した回数等のランキングを画像として表示する。
図10の画面17は、興奮度のランキングを表示する例である。
上述したステップST18ないしステップST25に記載の自律神経解析エンジン処理の詳細について順に説明をする。
図14は、前倒しロジック処理を模式的に示す図である。
時系列輝度データの関数化は、全ての時系列輝度データのサンプル点を通過するB-スプライン関数によっておこなう。B-スプライン関数を用いることによってスマートフォン11で検出する時系列輝度データが存在しない時間における時系列輝度データも滑らかに連続関数として補間できるので、サーバー12のCPUのクロック信号を基準としてステップST20以降の処理をおこなうことができる。また、FFT(高速フーリエ変換)をおこなうための一定サンプル周期(10msec(ミリ秒))毎の時系列輝度データを新たな時系列データとして得ることができる。B-スプライン関数自体は公知の関数である。なお、データ補間の手法としては、直線補間も知られているが、B-スプライン関数を用いることによってデータの補間精度は直線補間に比べてより向上する。
Savitzky-Golayフィルタは、ディジタル平滑化多項式フィルタ、または、最小二乗平滑化フィルタとも称されている。時間領域で設計される平滑フィルタであり、かつ微分フィルタである。実施形態のSavitzky-Golayフィルタは、例えば、窓は0.9(秒)、3次多項式で近似して2階微分を実行する。
時系列輝度データ信号のピーク検出をおこなった後、隣接するピーク間の時間であるRR間隔時系列データの検出をおこなう。ピーク検出のロジックは、公知技術である単純な符号逆転としている。隣接するピーク間の時間の検出は、クロック信号に同期して動作するカウンタによっておこなう。ここで、単純な符合逆転ロジックでピーク検出が可能となり、RR間隔時系列データの検出が可能となったのは、ステップST23におけるSavitzky-Golayフィルタの効果が寄与している。
カメラに入射する周囲の光は迷光としてノイズ発生原となる。スマートフォン11のカメラは、通常の風景、人物を写すカメラの機能を発揮するように設計されている。よって、カメラがとらえるごくわずかな皮膚の輝度の変化に対してノイズとなる迷光のレベルは相対的に大きく、ステップST21において時系列輝度データから検出したRR間隔時系列データ(RRI)にはノイズが含まれるので、ステップST21において得られるRR間隔時系列データの中から適切にノイズを除かないとRR間隔時系列データを精度よく分離することができない。
表1は、RR間隔時系列データの異常値除去処理を説明するための表である。表1を参照して以下に説明をする。
フーリエ変換処理は、窓として、周知技術の方形窓(窓なし)、ハニング窓、ハミング窓の3種類の窓を試みた。その結果、ハミング窓が後述する高周波成分HFと低周波成分LFとの分離において最も良好な結果が得られので、ハミング窓を用いる。RR間隔時系列データは、関数化処理がなされているので、一定の周期でリサンプリングをおこなう高速フーリエ変換が可能となる。
高周波成分HFは副交感神経の活動を表し、低周波成分LFは交感神経の活動を表す指標として定義されて既住の論文、文献において用いられている。高周波成分HFは、フーリエ変換した後、0.15〜0.4Hzの帯域を通過させるフィルタによって得られる0.15〜0.4Hzのパワースペクトルの積分値である。低周波成分LFは、0.04〜0.15Hzの帯域を通過させるフィルタによって得られるパワースペクトルの積分値である。
(ハードウエアの変形例)
上述した実施形態においては、興奮度検出システムのクライアントとサーバーとの接続は、インターネット回線を用いるものとして説明をしたが、両者の接続はこれに限るものではなく、専用回線、公衆回線を問わず、有線通信回線、無線回線を問わず、あらゆる回線を用いることができる。例えば、LAN、専用の微弱電波を用いた専用回線、電話回線等も用いることができる。
第1実施形態においては、クライアント・サーバー・システムとして興奮度検出システムを構成した。第2実施形態は、第1実施形態のサーバー側における全ての処理をクライアント側に移すようにする実施形態である興奮度検出装置に関する。このような興奮度検出装置は、例えば、図1に記載されたスマートフォン11がサーバー12の支援を受けることなく、単独で全ての処理をおこなう場合に相当する。興奮度検出装置として機能するスマートフォンが単体で上述した処理の全てをおこなう場合には、サーバーを用いなくともよい。
第1実施形態、第2実施形態、および、第1、第2実施形態の変形例における、興奮度を演算する技術は、一般的な電子装置に応用することができる。
12 サーバー、
13 インターネット
Claims (15)
- 血流に応じて変化する皮膚の輝度を撮影して時系列輝度データを取得する時系列輝度データ取得部と、
画像表示をする画像表示部と、
前記時系列輝度データからRR間隔時系列データを検出するRR間隔時系列データ検出処理部と、
前記RR間隔時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換処理部と、
前記フーリエ変換処理された信号の高周波成分と低周波成分とを分離する高周波成分・低周波成分検出処理部と、
前記低周波成分と予め測定した基準低周波成分との大きさの違いに基づいて興奮度を求める興奮度検出部と、を備える、
興奮度検出装置。 - 前記RR間隔時系列データに含まれるノイズを除去するためのローパスフィルタリング処理部を備える、請求項1に記載の興奮度検出装置。
- 前記時系列輝度データに含まれるノイズを除去しピーク検出をするためのサビツキ・ゴレイフィルタを備える、請求項1または請求項2に記載の興奮度検出装置。
- 前記時系列輝度データの連続補間をするための関数化処理部を備える、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の興奮度検出装置。
- 前記時系列輝度データの値が連続して同値である場合には、予め定める所定複数回数以上の前記時系列輝度データを処理の対象から除く前倒しロジック処理部を備える、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の興奮度検出装置。
- 前記時系列輝度データの検出をおこなうに際して前記ディスプレイに前記時系列輝度データの波形を表示する、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の興奮度検出装置。
- 前記RR間隔時系列データの値に逆比例する瞬時心拍数を得て、
現在の瞬時心拍数と直前の瞬時心拍数との差分が第1所定値よりも大きい場合には、現在のRR間隔時系列データを処理の対象から除去するRR間隔時系列データの異常値除去処理部を備える、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の興奮度検出装置。 - 前記RR間隔時系列データの値に逆比例する瞬時心拍数を得て、
現在の瞬時心拍数と直前までの瞬時心拍数の移動平均値との差分が第2所定値よりも大きい場合には、現在のRR間隔時系列データを処理の対象から除去するRR間隔時系列データの異常値除去処理部を備える、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の興奮度検出装置。 - 血流に応じて変化する皮膚の輝度を撮影して時系列輝度データを取得する時系列輝度データ取得部と、画像表示をする画像表示部とを有する興奮度検出装置のコンピュータに実行させる興奮度検出装置プログラムであって、
前記時系列輝度データからRR間隔時系列データを検出するRR間隔時系列データ検出処理部と、
前記RR間隔時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換処理部と、
前記フーリエ変換処理された信号の高周波成分と低周波成分とを分離する高周波成分・低周波成分検出処理部と、
前記低周波成分と予め測定した基準低周波成分との大きさの違いに基づいて興奮度を求める興奮度検出部と、を備えるように前記コンピュータを機能させる、
興奮度検出装置プログラム。 - 興奮度検出端末装置と興奮度検出サーバー装置とを備える興奮度検出システムであって、
前記興奮度検出端末装置は、
血流に応じて変化する皮膚の輝度を撮影して時系列輝度データを取得する時系列輝度データ取得部と、
前記皮膚の輝度に応じた時系列輝度データを興奮度検出サーバー装置に対して出力する時系列輝度データ出力処理部と、
前記サーバーから出力される興奮度を表示する画像表示部と、を具備し、
前記興奮度検出サーバー装置は、
前記時系列輝度データからRR間隔時系列データを検出するRR間隔時系列データ検出処理部と、
前記RR間隔時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換処理部と、
前記フーリエ変換処理された信号の高周波成分と低周波成分とを分離する高周波成分・低周波成分検出処理部と、
前記低周波成分と予め測定した基準低周波成分との差に基づいて前記興奮度を求める興奮度検出部と、を具備する、
興奮度検出システム。 - 興奮度検出システムにおいて興奮度検出端末装置と協調して動作する興奮度検出サーバー装置であって、
血流に応じて変化する皮膚の輝度を前記興奮度検出端末装置において撮影して得られる時系列輝度データからRR間隔時系列データを検出するRR間隔時系列データ検出処理部と、
前記RR間隔時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換処理部と、
前記フーリエ変換処理された信号の高周波成分と低周波成分とを分離する高周波成分・低周波成分検出処理部と、
前記低周波成分と予め測定した基準低周波成分との大きさの違いに基づいて興奮度を求める興奮度検出部と、を備える、
興奮度検出サーバー装置。 - 興奮度検出システムにおいて興奮度検出端末装置と協調して動作する興奮度検出サーバー装置のコンピュータに実行させる興奮度検出サーバー装置プログラムであって、
血流に応じて変化する皮膚の輝度を前記興奮度検出端末装置において撮影して得られる時系列輝度データからRR間隔時系列データを検出するRR間隔時系列データ検出処理部と、
前記RR間隔時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換処理部と、
前記フーリエ変換処理された信号の高周波成分と低周波成分とを分離する高周波成分・低周波成分検出処理部と、
前記低周波成分と予め測定した基準低周波成分との大きさの違いに基づいて興奮度を求める興奮度検出部と、を備えるように前記コンピュータを機能させる、
興奮度検出サーバー装置プログラム。 - 興奮度検出システムにおいて興奮度検出サーバー装置と協調して動作する興奮度検出端末装置であって、
血流に応じて変化する皮膚の輝度を撮影して時系列輝度データを取得する時系列輝度データ取得部と、
前記皮膚の輝度に応じた時系列輝度データを興奮度検出サーバー装置に対して出力する時系列輝度データ出力処理部と、
前記サーバーから出力される興奮度を表示する画像表示部と、を備え、
前記時系列輝度データ取得部は、
撮影された画像のR(赤色)、G(緑色)、B(青色)に分離される各成分の割合から肌色を含むことを判断するとともに前記肌色の部分の前記画像に占める割合を検出して予め定める所定割合以上であることを検出した後、または/および、前記時系列輝度データが略一定の周期を有する繰り返し波形であるとともにエンベロープが略一定であることを検出した後に、前記時系列輝度データの取得を開始する、
興奮度検出端末装置。 - 興奮度検出システムにおいて興奮度検出サーバー装置と協調して動作する興奮度検出端末装置のコンピュータに実行させる興奮度検出端末装置プログラムであって、
血流に応じて変化する皮膚の輝度を撮影して時系列輝度データを取得する時系列輝度データ取得部と、
前記皮膚の輝度に応じた時系列輝度データを興奮度検出サーバー装置に対して出力する時系列輝度データ出力処理部と、
前記サーバーから出力される興奮度を表示する画像表示部と、を備えるように前記コンピュータを機能させ、
前記時系列輝度データ取得部においては、
撮影された画像のR(赤色)、G(緑色)、B(青色)に分離される各成分の割合から肌色を含むことを判断するとともに前記肌色の部分の前記画像に占める割合を検出して予め定める所定割合以上であることを検出した後、または/および、前記時系列輝度データが略一定の周期を有する繰り返し波形であるとともにエンベロープが略一定であることを検出した後に、前記時系列輝度データの取得を開始する、処理をおこなう、
興奮度検出端末装置プログラム。 - 血流に応じて変化する皮膚の輝度を撮影して時系列輝度データを取得する時系列輝度データ取得部と、
前記時系列輝度データからRR間隔時系列データを検出するRR間隔時系列データ検出処理部と、
前記RR間隔時系列データをフーリエ変換するフーリエ変換処理部と、
前記フーリエ変換処理された信号の高周波成分と低周波成分とを分離する高周波成分・低周波成分検出処理部と、
前記低周波成分と予め測定した基準低周波成分との大きさの違いに基づいて興奮度を求める興奮度検出部と、を備える、
電子装置。
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JP2019129913A (ja) * | 2018-01-29 | 2019-08-08 | 富士ゼロックス株式会社 | 情報処理装置、情報処理システム及びプログラム |
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- 2014-06-25 JP JP2014130264A patent/JP6481130B2/ja active Active
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