JP2016007307A - 装飾品 - Google Patents

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一人 三井
雅梨 三井
Kari Mitsui
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Abstract

【課題】 スノードームを利用して装飾された装身具、身の回り品、食器などの装飾品において、ドームの内部で液体に浮遊する固形物が沈降堆積して、装飾効果が損なわれるのを防ぐと共に、より装飾効果の優れた装飾品を提供する。
【解決手段】 複数の区画に分割され、外側より内部が透視可能である密閉中空部5に、液体6と固形物7とが封入されている装飾部を有する装飾品。この装飾品は、ブレスレット、眼鏡、扇子、グラスやコップなどに好ましく応用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は装飾品に関し、特にスノードームを応用した装飾品に関する。
装飾品は貴金属、宝石、貴石など高価な宝飾物だけでなく、各種の金属、セラミックス、ガラス、合成樹脂などを用いてデザインされている。そして、きらびやかさを強調するために、液体と固形物とを組み合わせたスノードームを応用した装飾品も作られており、高価な宝飾物を用いることなく、きらきらと輝くブレスレットやネックレスなどの装身具も作られている。
スノードームは密閉された半球形ドーム内の底板に景観やフィギュアなどを固定して配置し、ドーム内部に透明液体と雪などに見立てた固形粉粒物を封入した装飾品である。スノードームを手に取り、上下逆さまにしたり振ったりすることで固形粉粒物が舞い上がり、次に静置することで、舞い上がった粉粒物が沈降するさまは雪が降るようになるため、この様を楽しむ展示装飾品である。スノードームを応用した装飾品は、透明中空体の内部に透明な液体と共に封入した粉粒体や金属箔などの固形物が、外部からの振動などを受けて、液体中に浮遊したり落下したりして、きらきらと輝く装飾効果を有する装飾品であり、高価な宝飾物を用いることもなく、きらびやかな印象を与える装飾品であり、装身具などの身の回り品への応用も行われている。
特許文献1には軟質プラスチックの中空管状物の中空部に液体を封入し、さらにラメ、砂、貝殻、珊瑚、プラスチック成形物などの固形物を一緒に封入し、この中空管状物の両端部を結合して環状としたブレスレットなどの装身具が記載されている。そして、特許文献2には、環状の容器の透明収容部にラメと液体を封入して、装飾性を高め指輪として使用できる容器が記載されている。
これらの文献に示される装身具は、透明中空体の内部に、液体と共に封入された固形物が液体中を浮遊したり、落下したりする際に、外部の光を受けて、きらきらと輝く装飾効果を示すものである。しかし、固形物は水やグリセリンなどの液体に比べ、通常比重の大きい場合が多く、装身具をしばらく静置した場合に、液体中に浮遊している固形物が落下沈降し、装飾効果が低減してしまうことが多かった。さらには、固形物が沈降し堆積したのち、装身具を振とうして固形物を再浮遊させようとしても、一カ所に沈降堆積した固形物は互いに固結して、再浮遊しなかったり、再浮遊してもその一部のみであったりして装飾効果が損なわれる場合が多かった。
一方、液体中の浮遊物を持続的に撹拌、循環させて装飾効果を継続させる装置も提案されている(引用文献3及び4を参照)。しかしながら、このような装置は大掛かりな仕掛けが必要であり、装身具などの身の回り品の装飾に応用することは無理であった。
登録実用新案第3097115号公報 意匠登録第1438360号公報 特開2012−118482号公報 特開2012−130634号公報
本発明の課題は、スノードームを利用し、貴金属、宝石、貴石など高価な宝飾物を用いることなく、きらびやかな印象を与えるように装飾された装身具、身の回り品、食器などの装飾品において、ドームの内部で液体に浮遊する固形物が沈降堆積して、装飾効果が損なわれるのを防ぐと共に、より装飾効果の優れた装飾品を提供することである。
本発明の装飾品は、複数の区画に分割され、外側より内部が透視可能である密閉中空部に、液体と固形物とが封入されている装飾部を有することを特徴とする。そして、この分割された区画の数は、少なくとも3以上であることが好ましく、より好ましくは4以上である。また、この装飾品は装身具、身の回り品、食器として好ましく応用される。
本発明の装飾品は、装身具としてブレスレットに応用することが好ましく、ネックレス、ペンダントとしても応用できる。身の回り品としては眼鏡のフレームや扇子の親骨に前記の装飾部を設けた装飾品として好ましく応用され、傘、印章、文具などの装飾にも応用できる。食器への応用として、グラスやカップなどの側面、底部、把手などに前記装飾部を設けることが好ましい。
さらに、中空部に封入される固形物として、文字や記号を記載した小片を加え、分割された各区画に、それぞれ文字記号の種類ごとに分けて封入した装飾品も好ましい形態である。
本発明の装飾品では、スノードームを応用した装飾部が複数の区画に分割された密閉中空部から構成されているため、しばらく静置され浮遊する固形物が沈降しても、通常のスノードームのようにまとまって堆積してしまうことはなく、密閉中空部ごとに分離した状態で沈降するだけであり、各密閉中空部で沈降した固形物による装飾効果は維持されている。また、装飾品を少し揺り動かすことで、各密閉中空部の中で沈降した固形物を簡単に再浮遊させることができる。さらには、固形物の構成を密閉中空部ごとに変化させることにより、装飾効果を増大することもできる。例えば、各密閉中空部に封入する固形物をそれぞれ異なる色にするなど、よりきらびやかな装飾品を得るために、多彩なデザイン手法を用いることができる。すなわち、通常のスノードームは、一つのドーム内で固形物を浮遊させ、固形物を舞わせているのに対して、本発明の装飾品では複数の区画の密閉中空部で同時に固形物を舞わせることができるため、視覚的な見栄えの美しさも倍増し、各密閉中空部相互で万華鏡にも対比できる表現とするデザインも可能となる。
また、上記装飾品を装身具、身の回り品、食器として応用した場合には、身に着けたり使用したりする時に揺り動かされたり、上下逆さまにされたりことが多いため、より装飾効果を発揮できる。さらには、ブレスレットとした場合には、封入された固形物は各密閉中空部に分配されているため一方の側に集まってしまうことがない。そのため、固形物による装飾が腕の裏に隠れてしまうことがなく、装飾効果を維持することができる。身の回り品として眼鏡のフレーム、扇子の親骨に前記装飾部を設けた場合には、顔の動きや扇子の動きに応じて、各区画の密閉中空部に封入された固形物が多様な動きを示し、前記のように優れた装飾効果を示すことができる。
さらには、装飾部は複数の区画の密閉中空部に分割されているため、固形物として文字や記号が記載れた小片を加えた場合に、密閉中空部ごとに特定の文字や記号の小片を封入することにより、装飾部全体として、特定の意味を表現することも可能となる。
本発明の装飾品であるブレスレットの斜視外観図。 他の形態のブレスレットの斜視外観図。 図1に示すブレスレットの正面図及び側面図。 図2に示すブレスレットの正面図及び側面図。 分割されている密閉中空部に液体と固形物とを封入する説明図。 ブレスレットのその他の形態を示す説明図。 フレームに装飾部を有する眼鏡の説明図。 親骨に装飾部を有する扇子の説明図。 装飾を有するグラスやカップの実施例を示す説明図。
以下、図を参照にして本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の装飾品の形態例であるブレスレット100の斜視外観図であり、図3に正面図(左図)と側面図(右図)を示す。ブレスレット100の本体は、外面体1と内面体2とから構成される断面が半円形状の中空環状体となっており、環の中央貫通部3に手首を通して装着するタイプである。図1及び3に示したブレスレット100の本体である中空環状体は、隔壁4により4区画に分割され、4つの密閉中空部5から構成されている。本図では4分割された例を示したが、分割数は特に限定されず、少なくとも3区画以上の密閉中空部5から構成されることが好ましい。これらの各密閉中空部5の内部に、液体6と固形物7とが封入され、スノードームを応用した装飾部となる。したがって、密閉中空部5は外部より内部が透視可能である必要があるため、少なくとも外面体1は透明体であることが必要である。内面体2や隔壁4は、必ずしも透明体である必要はないが、透明体であってもよく、デザイン上から適宜選択すればよい。隔壁4による分割の形状も特に限定されることなく、単純な縦割り、横割りだけでなく、螺旋、千鳥格子、チェック柄に区割りするなど自由にデザインすることができる。
また、密閉中空部5に封入される液体6としては、水、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、流動パラフィンなどを無着色のまま、あるいは着色して用いることができる。固形物7としては、砂粒、石、ガラス、ラメ、貝殻、プラスチック成型物などが、粉末状、粒状、成形された固形物片として用いることができ、これらを着色したり、球体や錐体、円柱、方体などの他、星、花、虫などを模した形状としたりして用いる。この場合、固形物7は液体6に溶解したり、膨潤したりすることのないものが好ましく、これらを適宜組み合わせてデザインすることができる。
図2は別形態のブレスレット101の斜視外観図であり、図4に正面図(左図)と側面図(右図)を示す。ブレスレット101では、中空環状体に開口部8を設けたもので、図4の正面図に示すように、中空環状体はC字状の形状となっており、この開口部8から手首を入れるようになっている。ブレスレット101の本体であるC字状の中空環状体もブレスレット100と同様に、隔壁4により4区画に分割され、4つの密閉中空部5から構成されている。そして、同様に各密閉中空部5の内部に、液体6と固形物7とが封入されて、スノードーム応用した装飾部となっている。この形態では、本体を構成する外面体1と内面体2とを、プラスチックで形成することにより、その弾性を利用して、手首への装着に際して、開口部8を広げて装着を容易にすることができる。この形態での密閉中空部5の数や透明性などについては、前記したブレスレット100と同様であり、密閉中空部5に封入される液体と固形物についても同様である。
密閉中空体5に液体6と固形物7を封入して、スノードームを応用した装飾部を作成する方法としては、図5に示すように、密閉中空体5に設けた注入口9より、液体6と固形物7とを注入し、ついで注入口9を密閉する方法を示すことができる。
ブレスレット本体を構成する密閉中空部5や隔壁4は、プラスチック材料が好ましく適用され、軟質や硬質プラスチックが用いられ、周知のプラスチック成型方法により各部品を作成し、これらの部品を組み立て、結合して作成することができる。その他、ガラス、セラミックス、金属、木、竹なども併用して組み立てることもできる。この場合、密閉中空部5は、外部より内部が透視可能である必要があるため、ガラス又は透明プラスチックを部品として組み込む必要がある。透明プラスチックとしては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂などが用いられる。
図6には、さらに別の形態のブレスレットを示し、図6(a)にはブレスレット101における開口部8をさらに広げた形態のブレスレット102を示し、この形態では本体である装飾部10は半円状となっているが、隔壁4で分割された区画から成る複数の密閉中空部5から成ることは、前記のブレスレット100,101と同様である。装飾部10はほぼ半円状となっており、連結部12を介して装着紐11が設けられている。このブレスレット102では、そのまま手首を挿入してもよいし、連結部12にて装着紐11を外して、手首に装着後連結部12を連結するタイプとしてもよい。
図6(b)に示すのは、密閉中空部5が完全に独立して、それぞれの密閉中空部5を数珠のように連結することで、複数の区画に分割された密閉中空部5から装飾部を有するブレスレット103としたものである。本図の密閉中空部5は、前記のブレスレット100、101、102における密閉中空部5と同様に液体と固形物とが封入されており、スノードームを応用した装飾部となっており、これらは数珠糸13により、本図の下図に示すように連結され、ブレスレット103を構成している。
以上説明したブレスレットは、いずれも液体と固形物とが封入され装飾部を構成する密閉中空部が複数の区画に分割されているため、ブレスレットをしばらく静止させ、封入された固形物が沈降した場合でも、複数区画に分割されているために、封入された固形物が一方の側に集まってしまうことがなく、装飾効果を維持している。さらに、沈降した固形物を再浮揚させる場合にも、簡単に固形物を液体中に再浮揚させることができ、当初の装飾効果を取り戻すことも簡単にできる。
図7はフレームにスノードームを応用した装飾部を有する眼鏡を示したものである。図7(a)に示す眼鏡200は、フレームのテンプル21全体が装飾部となっており、左右のテンプル21は中空体となっており、隔壁22で複数の区画に分割され密閉中空部23を形成している。この各密閉中空部23に液体と固形物が封入され、装飾部となることは前記のブレスレットと同様であり、用いられる材料も同様である。
図7(b)、(c)には、テンプルの一部が装飾部となっている形態であって、非装飾部24が存在し、隔壁22で複数の区画に分割された密閉中空部23による装飾部はテンプルの一部である。いずれの形態の眼鏡であっても、装飾部は隔壁22で複数の区画に分割されており、前記のブレスレットと同様に、封入された固形物が沈降した場合でも、封入された固形物が一カ所に集まってしまうことがなく、装飾効果を維持しており、さらに、簡単に固形物を液体中に再浮揚させることができ、当初の装飾効果を取り戻すことも簡単である。そのため、この眼鏡を装着した場合には、顔のわずかな動きで、液体中の固形物を舞い上がらせることができ、優れた装飾効果が見られる。
図8は親骨にスノードームを応用した装飾部を設けた扇子300を示したものである。図に示されるように扇子300の親骨31は隔壁32により複数の区画に分割された密閉中空部33から構成されている。前記のブレスレットと同様に、この各密閉中空部33に液体と固形物が封入され装飾部となっている。扇子300において、親骨31は扇子を閉じていても開いていても、常に最外部に位置し、装飾部が見られるようになっており、親骨31を装飾部とすることは非常に有用である。この場合に用いられる材料は、前記のブレスレットと同様である。
図9には食器にスノードームを応用した装飾部を設けた形態例を示す。食器としてはグラスやカップに好ましく設けられ、(a−1)〜(a−3)にはグラスに応用した例を、(b−1)〜(b−3)にはワイングラスに応用した例を、(c)にはマグカップの把手に応用した例を示す。
(a−1)では、グラスの側面全体を装飾部としたもので、グラスの側面は隔壁41により複数の区画に分割された密閉中空部42で構成されている。この複数の密閉中空部42にはそれぞれ前記のブレスレットと同様に液体と固形物が封入されてスノードームとなっている。(a−2)は側面の一部が装飾部となっており、側面の一部が隔壁41により分割された密閉中空部42で構成されている。(a−3)は底部が装飾部となっている例を示し、底部が隔壁41により分割された密閉中空部42となっている。これらの密閉中空部42には同様に液体と固形物が封入されてスノードームとなっている。これらのグラスにおいて隔壁41のデザインは縦横斜めと自由に設定することができ、デザインに応じて適宜に設定すればよい。グラスの材質としては、ガラスだけでなくプラスチック製のものであってもよく、前述したような透明プラスチックが用いられる。
(b−1)には、ワイングラスの本体側面全体を装飾部としたものであり、(b−2)は本体の底部を装飾部とし、(b−3)は台を装飾部としたものであり、何れの装飾部も隔壁41により複数の区画に分割された密閉中空部42により構成されている。(c)はマグカップの把手を装飾部とした形態を示している。この装飾部も分割された密閉中空部42により構成されている。これらの密閉中空部42に液体と固形物が封入されてスノードームとなっている。この場合の隔壁41のデザイン、グラスやカップの材質については前記グラスと同様である。
また、装身具、身の回り品、又は食器などの装飾品にスノードームを応用する場合にはドームの大きさは限定される。そのため、ドーム内に封入する固形片に文字や記号を記載しても、読み取れることを前提とすると、一つの固形片に記載する文字数は限定され、複数の固形片に文字を分けて記入することになり、舞い上がっている各固形片に記載された文字群から、意味のある文章を読み解くことは困難である。しかし、本発明においては、装飾部は複数の区画に分割された密閉中空部から構成されているため、密閉中空部ごとに特定の文字や記号を区分けすることができる。そのため、密閉中空部の順序に従って文字が記載された小片を封入することにより、意味のある文章とすることも可能であり、固形物として文字や記号が記載された小片を用いることは有用である。
以上述べたように、本発明の装飾品は装身具であるブレスレット、身の回り品である眼鏡、扇子など、又は食器であるグラス、カップに好ましく応用されるが、その他にも傘の中棒や把手、ステッキのシャフトやグリップ、文具、印章などの装飾にも応用することができる。
100、101、102、103 ブレスレット
1 外面体
2 内面体
3 中央貫通部
4 隔壁
5 密閉中空部
6 液体
7 固形物
8 開口部
9 注入口
10 装飾部
11 装着紐
12 連結部
13 数珠糸
200 眼鏡
21 テンプル
22 隔壁
23 密閉中空部
24 非装飾部
300 扇子
31 親骨
32 隔壁
33 密閉中空部
41 隔壁
42 密閉中空部

Claims (7)

  1. 複数の区画に分割され、外側より内部が透視可能である密閉中空部に、液体と固形物とが封入されている装飾部を有する装飾品。
  2. 請求項1に記載の装飾部を有する装身具、身の回り品、又は食器。
  3. 請求項1に記載の装飾部を有するブレスレット。
  4. 請求項1に記載の装飾部をフレームに有する眼鏡。
  5. 請求項1に記載の装飾部を親骨に有する扇子。
  6. 請求項1に記載の装飾部を有するグラス又はカップ。
  7. 封入される固形物として、文字や記号が記載された小片が加えられていることを特徴とする請求項1に記載の装飾品。
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EP3671704A1 (de) 2018-12-21 2020-06-24 Capolavoro GmbH Dekorationsvorrichtung und verfahren zum herstellen einer dekorationsvorrichtung

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