JP2016003218A - 水性クレンジング料 - Google Patents

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Abstract

【課題】落とす対象となる化粧料の剤型タイプを選ばない水性クレンジング料であって、皮膚刺激が少ない水性クレンジング料を提供することを課題とする。【解決手段】2種類の界面活性剤(A)、(B)と、コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル(C)と水を含有する水性クレンジング料。【選択図】なし

Description

本発明は、水性クレンジング料に関する。
洗顔料として、皮膚の皮脂汚れや油性のメイクアップ化粧料を落とす目的で、界面活性剤の作用でメイク汚れを落とす水性クレンジング料や、油性成分の溶解作用でメイク汚れを落とす油性クレンジング料が上市されている。油性クレンジング料は、皮膚にしっかり定着したメイク汚れに対してクレンジング効果を発揮させることを主眼として開発されているため、油性成分の含有量が高い。このため、クレンジング直後に水で洗い流したあとであっても残油感が強く感じられる場合が多い。また、この残油感を取り除くために再度水性の洗顔剤で洗浄しなければならず、過度の皮脂が洗浄されて、肌荒れや刺激感が生じる場合があった。
一方、水性クレンジング料は油性成分を含まないか、もしくは油性成分の配合量が少ないためさっぱりとした使用感である。しかし、クレンジング効果は油性クレンジング料と比較すると若干劣る。洗浄効果の高い界面活性剤を選択した場合や、界面活性剤の配合量を増やすとクレンジング効果を高めることができるが、これらにより皮膚刺激を生じる場合があった。
このような中、水性クレンジング料においてクレンジング力を高める技術が提案されている。例えば、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルとジカルボン酸とのジエステルを含むメイクアップ除去剤の技術(特許文献1)、ポリグリセリン脂肪酸エステルと多価アルコールと界面活性剤と油剤を組み合わせた水性クレンジング料の技術が提案されている(特許文献2)。
メイクアップ化粧料中の粉体や融点の低い液状油は界面活性剤水溶液で容易に分散/溶解されるため、水性クレンジング料で落とすことができる。しかし、メイクアップ化粧料中の、融点の高いワックスや固体脂は、界面活性剤で可溶化して、洗浄することは難しく、油剤によってのみ溶解が可能である。したがってウォータープルーフマスカラのような油性マスカラを落とすには油性クレンジング料を用いる必要があることが指摘されている(非特許文献1)
水性クレンジング料は、さっぱりとした使用感が消費者に好まれるが、洗浄成分として界面活性剤を用いるため洗浄力を上げると安全性が損なわれる恐れがあった。このため油性クレンジング料に匹敵する安全性と洗浄力があり、さっぱりとした使用感の水性クレンジング料が望まれている。
水性クレンジング料は、さっぱりとした使用感から消費者からの開発要望が高い剤型である。このため、クレンジング力(メイク汚れを落とす効果)が強く、皮膚刺激が少ない水性クレンジング料が望まれている。また、落とす対象となる化粧料の剤型を選ばない水性クレンジング料が求められている。
特開2009−035498号公報 特開2012−214406号公報
Fragrance Journal, 36 (7), 59-66 (2008)
本発明は、落とす対象となる化粧料の剤型タイプを選ばない水性クレンジング料であって、皮膚刺激が少ない水性クレンジング料を提供することを課題とする。
すなわち本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)2種類の界面活性剤(A)、(B)と、コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル(C)と水を含有する水性クレンジング料。
(2)界面活性剤(A)としてHLB値7以上12未満の界面活性剤と、(B)としてHLB値12以上20未満の界面活性剤を含む(1)に記載の水性クレンジング料。
(3)界面活性剤(A)がトリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20EO)である(2)に記載の水性クレンジング料。
(4)界面活性剤(B)が、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(EO付加モル数30〜60)から選ばれる1種以上である(2)又は(3)に記載の水性クレンジング料。
(5)コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル(C)を1〜5質量%含有する(1)〜(4)のいずれかに記載の水性クレンジング料。
(6)水を50〜85質量%含有する(1)〜(5)のいずれかに記載の水性クレンジング料。
(7)さらに水溶性高分子を含有する(6)に記載の水性クレンジング料。
(8)ウォータープルーフマスカラとフィルムマスカラの両方を落とす機能を有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の水性クレンジング料。
本発明の構成をとることで、極めて低刺激性で安全性が高い水性クレンジングが得られる。本発明の水性クレンジング料は、幅広い剤型のメイクアップ化粧料に対して優れたクレンジング効果を示す。たとえばウォータープルーフタイプ(油性タイプ)のマスカラとフィルムタイプ(水性タイプ)のマスカラのどちらも落とすことができる。
本発明は、2種類の界面活性剤(A)、(B)と、(C)としてコハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルと水を含有する水性クレンジング料の発明である。
水性クレンジング料において、メイク汚れを落とす成分の主体は界面活性剤である。メイク汚れとのなじみやすさ、クレンジング後に水で洗い流すことを考慮するとHLB値が7以上20未満の界面活性剤を複数組み合わせて用いることが好ましい。
本発明では2種以上の界面活性剤を併用することで、高いクレンジング力および良好な洗浄性を実現する。
以下に本発明の成分を詳述する。
<界面活性剤(A);HLB値7以上12未満の界面活性剤>
HLB値7以上12未満の界面活性剤は油性のメイク汚れとなじんで皮膚から落とす(浮き上がらせる)効果を有し、HLB値8以上11未満が特に好ましい。
皮膚刺激が少ないクレンジング料とするには、細胞毒性の低い界面活性剤を選択する。このような界面活性剤としては、イソステアリン酸と酸化エチレンを付加重合したグリセリンのトリエステルで、酸化エチレンの平均付加モル数は20であるものが好ましい。市販品としては、日本エマルジョン(株)社製のEMALEX GWIS−320(トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル20EO、HLB値8)、日油(株)社製のユニオックスGT−20IS(トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル20EO、HLB値10.2)、日清オイリオグループ(株)製のサラコスGE−318(トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル20EO、HLB値8)等を入手して用いることができる。
HLB値7以上12未満の界面活性剤は、クレンジング料の全量に対し10〜20質量%の範囲で配合すると好ましい。10質量%に満たないと、十分なクレンジング効果が得られない恐れがある。20質量%を超えて配合すると皮膚刺激の恐れがある。
<界面活性剤(B);HLB値12以上20未満の界面活性剤>
(B)成分であるHLB値12以上20未満の界面活性剤は、界面活性剤(A)を水に可溶化し安定化する効果と、水洗時にさっぱりと洗い流す効果を有する。成分(B)としてHLB値が15以上19未満の界面活性剤を一種以上含むとさっぱり感が強まるのでより好ましい。
(B)HLB値12以上20未満の界面活性剤として、具体的には、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
特に、皮膚刺激が少ないクレンジング料を得るためには、細胞毒性の低い界面活性剤を選択する。このような界面活性剤としては、イソステアリン酸と酸化エチレンを付加重合したグリセリンのモノエステルで、酸化エチレンの平均付加モル数は30〜60であるものが好ましい。市販品としては、日本エマルジョン(株)社製のEMALEX GWIS−130(イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル30EO)、EMALEX GWIS−160(イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル60EO)等を入手して用いることができる。
(B)HLB値12以上20未満の界面活性剤は、界面活性剤(A)に対して1/2〜1/4量配合する。1/2量より多いと処方のHLB値が高すぎて十分なクレンジング力が得られない恐れがあり、1/4量より少ないと洗い流し性、安定性が悪くなる恐れがある。
<(C)コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル>
(C)コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルは、コハク酸とエチレングリコールエチルエーテルのジエステルである。
コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルは、油剤であって、配合することにより、洗浄対象の化粧料の、様々な剤型に対応できる。
市販品としては、高級アルコール工業(株)社製のハイアクオスターDCS(化粧品表示名称;コハク酸ビスエトキシジグリコール)等を入手して用いることができる。
コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルは、水性クレンジング料全量に対し1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%配合することが好ましい。1質量%に満たないとクレンジング効果が不十分になる恐れがある。10質量%を超えて配合するとさっぱりとした使用感が得られなくなる恐れがある。
<水>
本発明の水性クレンジング料に水は、必須の成分である。水は、50〜85質量%配合することが好ましい。必要に応じて水の一部を水溶性成分で置き換えることができる。
水溶性成分として、例えば、多価アルコール、糖類、糖アルコール類を配合することができる。多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリンなどが例示できる。糖類、糖アルコール類としては、グルコース、フルクトース、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、トレハロース、スクロース、キシリトール、マルトース、ラクトース等を例示できる。多価アルコールは溶剤として作用することがあるので配合することが好ましい。特に1,2−ペンタンジオール、ジプロピレングリコールを配合するとクレンジング力が向上するので好ましい。多価アルコール、糖類、糖アルコール類を配合する場合は水を含む合計量が70〜85質量%となるように調整する。
<水溶性高分子>
本発明に水溶性高分子を配合する場合、配合する水溶性高分子は、天然高分子、半合成高分子、合成高分子のいずれを用いてもよい。たとえば、天然高分子としては、トラガントガム、カラヤガム、キサンタンガム、グアガム、カチオン化グアガム、アニオン化グアガム、タラガム、アラビアガム、タマリンドガム、ジュランガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、クインスシード、デキストラン、等が例示できる。半合成高分子としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン化セルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸ナトリウム、ベントナイト等が例示できる。合成高分子としては、カルボキシビニルポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ジアルキルポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、合成スメクタイト、等が例示できる。中でもカルボキシビニルポリマーやキサンタンガム、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマーを用いることが好ましい。これらは既知物質であり、多くのものが市販されている。例えば、カルボキシビニルポリマーは、和光純薬工業からハイビスワコー103、ハイビスワコー104、ハイビスワコー105、Lubrizol Advanced Materials社製カーボポール934、カーボポール940、カーボポール941、カーボポール980等が上市されている。例えば、キサンタンガムは、大日本住友製薬からエコーガムが上市されている。(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーは、SEPPIC社からSEPINOV EMT10等が上市されている。アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマーは、クラリアント社(Clariant)から入手可能であるアリストフレックス(Aristoflex)AVCという商標名を有するものが挙げられる。これらを購入して使用することも可能であり、市販品を使用するのが好ましく、一種もしくは二種以上を組み合わせて含有させることができる。
水溶性高分子を含ませる第一の目的は、好みの粘度に増粘させ、伸びを改善することである。第二の目的は、皮膚に塗布した時に薄い皮膜を形成し、刺激誘発物質と、皮膚との接触を防ぎ、刺激抑制効果を発現して安全性を向上させることである。水溶性高分子は、水性クレンジング料に0.01〜1質量%配合することが好ましい。0.01質量%より少ないと、のびの改善効果、刺激緩和の効果も得にくくなる場合がある。1質量%より多く配合すると、べたつきやぬるつきなどが生じて使用性が低下する恐れがある。
<任意成分>
本発明の水性クレンジング料には、任意成分として化粧料に常用される各種原料を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
例えば、コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル以外の油剤、防腐剤、pH調整剤、中和剤、(A)及び(B)以外の界面活性剤、酸化防止剤、香料等を配合することができる。pH調整剤としては、クエン酸、リン酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、及びその塩を例示することができる。中和剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミンを例示することができる。酸化防止剤としては、トコフェロールを例示することができる。
本発明の水性クレンジング料に油剤を配合する場合は、配合量に注意が必要である。油剤は水性クレンジング料全量に対し、(C)のコハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルとの合計量で10質量%までとすることが好ましい。好ましい油剤としては、シリコーン油としてジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、エステル油として(カプリル/カプリン酸)カプリリルなどが例示できる。
本発明の水性クレンジング料は、使用性や使用感を考慮して様々な剤型に設計される。水性の特性を活かす液状、ジェル状にすることが好ましい。
以下に実施例を挙げて、本発明の特徴と効果をさらに詳細に説明する。
本実施例において、まず、界面活性剤について皮膚刺激性の低いものを細胞毒性によりスクリーニングした例を示す。次に選別した界面活性剤を用いて水性クレンジング料を調製しクレンジング力を試験した実施例を示す。さらにまた、水性クレンジング料の皮膚刺激性を評価した実施例を示す。
(1)界面活性剤の評価
HLB7〜19の界面活性剤を選択し、細胞毒性試験を行った。参考のため低刺激物と言われている界面活性剤であるTween20の試験も合わせて行った。
[単細胞毒性試験]
正常ヒト線維芽細胞を96穴プレートに3.5×104播種し、5日間培養する。コンフルエントの状態で、検体を試験濃度に調整した培地に交換して細胞に暴露させる。24時間暴露後MTTアッセイ法を用いて細胞生存率からEC50(細胞が50%死滅する濃度)を求め評価した。結果を表1に示す。
一般的に低刺激物と言われているTween20のEC50は0.1であった。
次に、表1で皮膚刺激性が低いと評価した界面活性剤を用いて水性クレンジング料を調製し、クレンジング力を評価した。
(2)水性クレンジング料の評価
表2に示す組成にて実施例1〜4の水性クレンジング料、比較例1〜4のクレンジング料を調製した。比較例3は界面活性剤を主体とした水性クレンジング料の典型的な処方例であり、比較例4は油性クレンジング料の典型的な処方例である。表3の実施例5〜7、比較例5〜8はコハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルに着目して様々な濃度に調製した水性クレンジング料である。
[調製方法]
成分すべてを常法により混合し、水性クレンジング料を調製した。
[評価]
<クレンジング力評価試験>
上腕内側部のφ9mmの領域にマスカラを5mg塗布し、指で上下方向に所定の回数なじませた後、流水で30秒間洗い流した。マスカラは、フィルムマスカラとウォータープルーフマスカラの2種を別々に評価した。フィルムマスカラはスタイリングマスカラb(色番11 ブラック)(株式会社ファンケル製)を使用した。ウォータープルーフマスカラはスポーツビューティ ファシオ カールロックマスカラ(ボリューム)BK001(コーセーコスメニエンス株式会社製)を使用した。ウォータープルーフマスカラの試験では上下方向の移動回数は100回とし、フィルムマスカラの試験では上下方向の移動回数は30回とした。
皮膚に残ったマスカラの状態を下記基準により評価した。
○;落ちる
△;若干マスカラが残る
×;ほとんど落ちない
<官能評価試験(洗い流した後の感触)>
試験品を皮膚に塗布し、指で上下方向に30回移動させてなじませた後、水で洗い流した。水洗後の皮膚の感触を下記基準により評価した。
○;残油感がない
×;残油感がある
結果
[皮膚刺激性]
表2の実施例1〜4の水性クレンジング料の細胞毒性試験のEC50値は12〜16であり、極めて皮膚刺激性の低い水性クレンジング料であると判断した。
これに対して、比較例1〜3の水性クレンジング料は、細胞毒性試験のEC50値は0.7〜8.6であり、実施例よりも一桁低い値をとり、低刺激性の水性クレンジング料とは言えないと判断した。
[クレンジング力、残油感]
実施例1〜3の水性クレンジング料は、ウォータープルーフマスカラとフィルムマスカラのいずれもよく落とし、クレンジング力に優れていた。水で洗い流した後の感触も、残油感がなくさっぱりとしており、優れた使用感であった。
これに対して、比較例1および2は、フィルムマスカラは良く落ちたが、ウォータープルーフマスカラは若干落とせず皮膚に残った。比較例3は界面活性剤を主体とした水性クレンジング料の典型的な処方例であるが、フィルムマスカラは落ちたが、ウォータープルーフマスカラを落とすことができなかった。比較例4は油性クレンジング料の典型的な処方例であるが、ウォータープルーフマスカラ、フィルムマスカラも落としたが、水で洗い流した後の残油感があり、さっぱりしなかった。
次にコハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルを種々の濃度に調整した水性クレンジング料について、クレンジング力、残油感を評価した。
結果を表3に示す。
<結果>
表3の結果から、(C)のコハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルは、ウォータープルーフマスカラを落とすことにも寄与しており、その効果を発揮するために有効なコハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルの配合量は1質量%以上であることがわかった。
また表2の実施例1の細胞毒性試験結果を考慮すると、極めて皮膚刺激性の低い水性クレンジング料であってウォータープルーフマスカラとフィルムマスカラのいずれもよく落とす為にはコハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステルの配合量は1〜5質量%であることが判明した。
本発明の構成をとることで、細胞毒性が低く、極めて低刺激性の皮膚に安全な水性クレンジング料が得られた。本発明の水性クレンジング料は、クレンジング効果に優れており、落とす対象物となるメイクアップ化粧料の剤型を選ばない。たとえばマスカラを例にとると、ウォータープルーフタイプ(油性タイプ)のマスカラとフィルムタイプ(水性タイプ)のマスカラのどちらも落とすことができた。
以下に本発明の構成を使用した水性クレンジング料の処方例、特性を示す。
処方例1 液状水性クレンジング料
成分 配合量(質量%)
1.トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20EO) 10
2.イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(30EO) 3
2.イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20EO) 3
3.コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル 2
4.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 0.5
5.ジプロピレングリコール 15
6.1,2−ペンタンジオール 3
7.クエン酸 0.02
8.クエン酸ナトリウム 0.2
9.精製水 残余

得られた液状水性クレンジング料は、クレンジング効果に優れ、皮膚刺激が全くなく安全性に優れていた。
処方例2 ジェル状水性クレンジング料
成分 配合量(質量%)
1.トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20EO) 15
2.イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(30EO) 5
3.コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル 3
4.(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30クロスポリマー)) 0.3
5.キサンタンガム 0.03
6.水酸化カリウム 0.8
7.ジプロピレングリコール 20
8.精製水 残余

得られたジェル状水性クレンジング料は、クレンジング効果に優れ、皮膚刺激が全くなく安全性に優れていた。

Claims (8)

  1. 2種類の界面活性剤(A)、(B)と、コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル(C)と水を含有する水性クレンジング料。
  2. 界面活性剤が、(A)としてHLB値7以上12未満の界面活性剤と、(B)としてHLB値12以上20未満の界面活性剤を含む請求項1に記載の水性クレンジング料。
  3. 界面活性剤(A)がトリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20EO)である請求項2に記載の水性クレンジング料。
  4. 界面活性剤(B)がイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(EO付加モル数30〜60)から選ばれる1種以上である請求項2又は3に記載の水性クレンジング料。
  5. コハク酸ビス(ジエチレングリコールエチルエーテル)エステル(C)を1〜5質量%含有する請求項1〜4のいずれかに記載の水性クレンジング料。
  6. 水を50〜85質量%含有する請求項1〜5のいずれかに記載の水性クレンジング料。
  7. さらに水溶性高分子を含有する請求項6に記載の水性クレンジング料。
  8. ウォータープルーフマスカラとフィルムマスカラの両方を落とす機能を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性クレンジング料。
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