JP2016003215A - メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物の製造方法 - Google Patents

メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物の製造方法 Download PDF

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和憲 織田
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Abstract

【課題】少ないエネルギーで、エチレンプラント等から得られる粗プロピレンから、メチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造する方法を提供する。
【解決手段】プロピレンを主成分としメチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンを蒸留塔に供給すると共に該蒸留塔内の塔底液を加熱して前記粗プロピレンを蒸留することにより、
蒸留塔の塔頂から塔頂ガスとして、プロピレンが濃縮された濃縮プロピレンを得ながら、
蒸留塔の塔底からの塔底液として、メチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造する方法であって、
前記濃縮プロピレンを断熱的に圧縮することにより凝縮温度を上昇させ、
圧縮された濃縮プロピレンにより前記塔底液を加熱することを特徴とする前記濃縮混合物の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物の製造方法に関する。詳しくは、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含む粗プロピレンから、メチルアセチレンおよびプロパジエンを濃縮して濃縮混合物を製造する方法に関する。
メタクリル酸アルキルエステル、特にメタクリル酸メチルは、合成樹脂の原料等として重要な化合物である。このメタクリル酸メチルは、メチルアセチレン(プロピンとも称される。)を原料として製造することができる。
このメチルアセチレンの製造方法として、特許文献1には、炭素数3以上の炭化水素を熱分解してプロピレン、プロパン、メチルアセチレン、プロパジエン等を含む熱分解混合物を得、この熱分解混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドで抽出蒸留して、N,N−ジメチルホルムアミド、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含む抽出物を得、次いで、この抽出物を精製してメチルアセチレンを得る方法が開示されている。この原料となる熱分解混合物は、例えば石油からエチレンを得るための、いわゆるエチレンプラントから得ることができる。
特開2007−269707号公報
しかし、特許文献1に記載の方法は、抽出蒸留を行うことにより、必要エネルギーが少なくなるが、抽出溶媒であるN,N−ジメチルホルムアミドを除去するための工程が別途必要となり、工程が煩雑になる点で不利である。また、熱分解混合物からメチルアセチレンを製造したのちの副産物であるプロピレンをエチレンプラント等に戻して再利用しようとしても、抽出蒸留を用いた場合、このプロピレンにN,N−ジメチルホルムアミドが含まれ得るので、エチレンプラント等での再利用には必ずしも適していない。
また、メチルアセチレンの製造方法として、図5に示すように、エチレンプラントから得られる粗プロピレンをプロピレン分離塔2に供給し、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含む塔底液をリボイラー22で再加熱して、プロピレン分離塔2に戻すことにより粗プロピレンを蒸留して、塔底液としてメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮物を得、得られた濃縮物をプロパジエン分離塔8にてプロパジエンの分離処理に付し、次いでメチルアセチレン精製塔16にて精製処理に付して、精製メチルアセチレンを得る方法も考えられる。
しかし、図5に示すような方法では、塔底液のリボイラーでの加熱に外部からエネルギーを投入しており、この加熱に大きなエネルギー(例えば、スチーム、電力)を必要とする。また、蒸留塔の塔頂からプロピレンガスが得られるが、このプロピレンガスの凝縮のためにも大きなエネルギー(例えば、電力)を必要とする。
本発明は、エチレンプラント等から得られる粗プロピレンから、少ないエネルギーでメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造する方法を提供する。
本発明者は、鋭意検討した結果、粗プロピレンを蒸留塔で蒸留し、塔頂から得られるガス状の濃縮プロピレンを圧縮することにより凝縮温度を上昇させ、この圧縮した濃縮プロピレンを用いて塔底液を加熱することにより、エネルギー消費量を低減することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は:
[1] プロピレンを主成分としメチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンを蒸留塔に供給すると共に該蒸留塔内の塔底液を加熱して前記粗プロピレンを蒸留することにより、
蒸留塔の塔頂から塔頂ガスとして、プロピレンが濃縮された濃縮プロピレンを得ながら、
蒸留塔の塔底からの塔底液として、メチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造する方法であって、
前記濃縮プロピレンを圧縮することにより凝縮温度を上昇させ、
圧縮された濃縮プロピレンにより前記塔底液を加熱することを特徴とする前記濃縮混合物の製造方法;
[2] 圧縮された濃縮プロピレンによる塔底液の加熱が、熱交換により為されることを特徴とする、上記[1]に記載の製造方法;
[3] 粗プロピレン中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が、0.5〜15質量%である、上記[1]または上記[2]に記載の製造方法;
[4] 塔底から得られたメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が、10〜80質量%である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法;
[5] 塔底から得られる前記濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が10質量%〜80質量%となるように、圧縮された前記濃縮プロピレンにより前記塔底液を加熱する上記[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法;
[6] 塔頂から得た濃縮プロピレンの一部を蒸留塔に還流させる上記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法であり、
塔底から得られる前記濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が10質量%〜80質量%となるように、前記濃縮プロピレンの還流比を調整する、前記濃縮混合物の製造方法;
[7] メタクリル酸アルキルエステルの製造方法であって、
上記[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法を用いてメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物を得、
得られた濃縮混合物中のプロパジエンをメチルアセチレンに変換し、
濃縮混合物中のメチルアセチレンおよび変換したメチルアセチレンを、一酸化炭素およびアルキルアルコールと反応させること
を含むメタクリル酸アルキルエステルの製造方法;
[8] メタクリル樹脂の製造方法であって、
上記[7]に記載の製造方法を用いてメタクリル酸アルキルエステルを得、
得られたメタクリル酸アルキルエステルを重合させること
を含む、メタクリル樹脂の製造方法;
[9] プロピレンを主成分とし、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンから、メチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造するための蒸留設備であり、
蒸留塔と、
蒸留塔の塔頂から得た濃縮プロピレンを圧縮する圧縮機と、
塔底液を加熱する加熱器とを有し、
前記加熱器は、前記圧縮機により圧縮された濃縮プロピレンが、塔底液と熱交換することにより塔底液を加熱する熱交換器である
ことを特徴とする蒸留設備;
[10] 粗プロピレン中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が、0.5〜15質量%である、上記[9]に記載の蒸留設備;
[11] 前記熱交換器において熱交換した後の濃縮プロピレンを蒸留塔に還流させる還流ラインを備える上記[9]または[10]に記載の蒸留設備
を提供する
本発明の方法によれば、消費エネルギーを抑えて、粗プロピレンからメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮物を得ることができる。また、本発明の方法は、抽出溶媒を用いる必要がない為、塔頂から得られる濃縮プロピレンガスを、エチレンプラントにおいて好適に再利用することもできる。
図1は、本発明の一の実施形態における粗プロピレンからメチルアセチレンを精製するためのフローチャートである。 図2は、本発明の別の実施形態における粗プロピレンからメチルアセチレンを精製するためのフローチャートの一部である。 図3は、本発明の別の実施形態における粗プロピレンからメチルアセチレンを精製するためのフローチャートの一部である。 図4は、本発明の別の実施形態における粗プロピレンからメチルアセチレンを精製するためのフローチャートの一部である。 図5は、考えられる粗プロピレンからメチルアセチレンを精製するためのフローチャートである。
以下、図1を参照しながら、本発明の一の実施形態におけるメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物の製造方法を説明する。
本発明は、概略的には以下のようにして、メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物を製造する。プロピレンを主成分とし、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンを蒸留塔2(以下、「プロピレン分離塔」ともいう)に供給し、塔頂から塔頂ガスとして濃縮プロピレンを得、これを圧縮機6で圧縮して凝縮温度を上昇させ、圧縮した濃縮プロピレンをリボイラー4に送る。他方、塔底から得られる塔底液の一部をリボイラー4に送り、ここで圧縮された濃縮プロピレンにより加熱し、蒸留塔2に戻す。そして、塔底から得られる塔底液の残部を、メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物として得る。
上記のように、まず、プロピレンを主成分とし、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンを蒸留塔2に供給する。
粗プロピレンは、プロピレンのほかにメチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する混合物であり、構成成分のうちプロピレンの含有量が最も高く、粗プロピレン中のプロピレン含有量は通常、80質量%以上、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。粗プロピレンがプロピレンを主成分とするものであることから、蒸留塔内の塔頂部と塔底部での組成の差が小さくなり、塔頂部と塔底部での温度差が小さくなる。本発明においては、塔頂から得たガス状の濃縮プロピレンを圧縮して凝縮温度を上昇させ、この圧縮した濃縮プロピレンを用いて塔底液を加熱するが、この塔頂部と塔底部での温度差が小さいと、凝縮温度の上昇幅を小さくすることができ、即ち、圧縮量を小さくすることができるので、圧縮に要するエネルギーを少なくすることができる。粗プロピレン中のプロピレン濃度が高いほど、塔頂部と塔底部での温度差がより小さくなり、圧縮に要するエネルギーをより少なくすることができる。
粗プロピレン中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和は、特に限定されないが、好ましくは0.5〜15質量%であり、より好ましくは2〜6質量%である。
粗プロピレン中の他の成分としては、特に限定されないが、例えば炭素数が1〜12の炭化水素、具体的にはメタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン、イソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、1−ブチン、2−ブチンおよびビニルアセチレン等の炭素数4以下の炭化水素、ならびに水が挙げられる。
好ましい態様において、粗プロピレン中の水分は、蒸留塔2に供給される前に除去される。水分を除去することにより、氷点下での操作(例えば、後述する蒸留塔8および蒸留塔16における操作)においても、水分が氷となることによる不具合を回避することができる。
粗プロピレンは、特に限定されないが、エチレンプラントにおける、いわゆるC3ストリーム(炭素数3の炭化水素を主成分とするストリーム)として得ることができる。
プロピレン分離塔2に供給された粗プロピレンは蒸留され、塔頂からガス状の濃縮プロピレンが得られ、塔底からメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された塔底液が得られる。
蒸留の条件は、粗プロピレンの組成、蒸留塔の構造に応じて適宜選択することができる。例えば、特に限定するものではないが、供給される粗プロピレンの温度を−20〜60℃とし、塔内の圧力を0〜3,000kPaG(ゲージ圧)として行うことができる。
塔頂から得られる濃縮プロピレン中には、主成分としてのプロピレンの他、炭素数が2以下の成分、例えばメタン、エタン等、ならびに少量のメチルアセチレンおよびプロパジエンも含まれ得る。
塔頂ガスとして得られた濃縮プロピレンの少なくとも一部、好ましくは全部は、圧縮機6に送られ、圧縮される。圧縮は、非断熱的な圧縮、例えば等温圧縮であってもよいが、通常は断熱的に圧縮される。圧縮後の濃縮プロピレンは、通常はガス状であり、その温度は圧縮により、圧縮前よりも上昇している。圧縮後の濃縮プロピレンは、温度が、塔底液の温度よりも高い温度であり、また、圧縮後の濃縮プロピレンの圧力は、凝縮温度が塔底液の温度よりも高い温度となる圧力である。圧縮後の濃縮プロピレンの凝縮温度は、塔底液の加熱を行う観点からより高い温度であることが好ましく、例えば、塔底液の温度よりも0.1℃以上高い温度であり、より好ましくは10℃以上高い温度である。また、圧縮に要するエネルギーを少なくする観点から、圧縮後の濃縮プロピレンの凝縮温度は、好ましくは塔底液の温度よりも50℃高い温度以下であり、より好ましくは30℃高い温度以下である。このような凝縮温度を示す圧力は、濃縮プロピレン中のプロピレン成分の濃度により異なるが、例えば100kPaG〜5000kPaGである。
圧縮された濃縮プロピレンは通常はガス状のままで、リボイラー4での加熱に用いられる。
プロピレン分離塔2の塔底から得られる塔底液中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度は、特に限定されない。しかしながら、経済性の観点から、蒸留により得られる塔底液中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が、より高い方が好ましい。一方、メチルアセチレンおよびプロパジエン、特にメチルアセチレンが自己分解する可能性があるという観点からは、より低い濃度であることが好ましい。具体的には、塔底液中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和は、好ましくは10〜80質量%であり、より好ましくは20〜50質量%である。
得られた塔底液の一部はリボイラー4に送られ、その残部がメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物として得られる。
リボイラー4に送られる塔底液と、濃縮混合物として得られる塔底液の比は、特に限定されず、リボイラーへの配管の抵抗や流通量、濃縮液として塔底液を取り出すための配管の抵抗などに依存して適宜選択することができる。
リボイラー4に送られた塔底液は、そこで上記圧縮した濃縮プロピレンにより加熱される。好ましくは、加熱は、塔底液を圧縮された濃縮プロピレンと熱交換することにより行われる。
塔底液として得られる濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和を上記範囲、即ち好ましくは10質量%〜80質量%、更に好ましくは20質量%〜50質量%の範囲とするには、例えば濃縮プロピレンによる塔底液の加熱量を調整すればよい。塔底液の加熱をより強くすることにより、蒸留により塔底液として得られる濃縮混合物におけるメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和を高くすることができ、塔底液の加熱をより弱くすると、濃度の和を低くすることができる。
リボイラー4を通り加熱されることにより、塔底液中のプロピレン成分が気化し、これにより塔底液は気体成分と液体成分とが混合した気液混合状態となって、プロピレン分離塔2に戻される。このプロピレン分離塔2に戻った塔底液中の気体成分は、そのまま分離塔2内を上昇し、液体成分は塔底に流下する。
一方、リボイラー4での加熱に用いられた後の濃縮プロピレンは、通常は、これにより温度が低下し、凝縮する。この濃縮プロピレンは、還流ライン5を通じて一部がプロピレン分離塔2に還流液として戻され、残部が、例えばエチレンプラントに戻される。プロピレン分離塔2から塔頂ガスとして得られた濃縮プロピレンのうち、還流液としてプロピレン分離塔2に戻される濃縮プロピレンの割合である還流比は、特に限定されないが、例えば、質量比で1/3〜10/11、好ましくは1/2〜8/9、より好ましくは2/3〜6/7である。
この還流比を高くすることにより、より多くの濃縮プロピレンがプロピレン蒸留塔2に戻ることとなって、塔底液として得られる濃縮混合物におけるメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和を高くすることができ、還流比が低いと、濃度の和は低くなる。
濃縮プロピレンは、粗プロピレンと比べて、メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度が低い。従って、粗プロピレンをエチレンプラントのC3ストリームから得、蒸留後濃縮プロピレンをそこに戻した場合、その後のエチレンプラントにおける水添反応の負荷を小さくすることができる。従って、本発明の方法は、エチレンプラントの水添反応の負荷を低減する観点からも有利である。
塔底液の一部として得られたメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度は、当然、プロピレン分離塔における塔底液の濃度と実質的に同じである。また、この濃縮混合物は、炭素数2以下の炭化水素を実質的に含まない。
以上、本発明の一の実施形態におけるメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物の製造方法を説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
本発明のメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物の製造方法の別の実施形態を、図2に示す。なお、省略した箇所は図1と同じである。
この実施形態では、圧縮された濃縮プロピレンを、ストリームH4において分流させることにより、リボイラー4に供給される濃縮プロピレンの量を調整することができる。この際、分流された他方のストリームはストリームH5と合流させてもよい。
ストリームH5と合流するストリームは、クーラー28により冷却してからストリームH5と合流させてもよい。
リボイラー4の下流側には流量調整バルブ26を設けてもよく、またクーラー28の下流側にも流量調整バルブ26’を設けてもよい。これら流量調整バルブ26,26’の開度を調整することにより、リボイラー4への濃縮プロピレンの流量を調整することができる。
本発明のメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物の製造方法のさらに別の実施形態を、図3に示す。なお、省略した箇所は図1と同じである。
この実施形態では、プロピレン分離塔2の塔底は、2つ以上の区画に分割されている。例えば、図3に示されるように、プロピレン分離塔2の塔底は、仕切り板30により区画32と区画34に分割される。
この実施形態において、粗プロピレンは、まず、プロピレン分離塔2の区画32に供給される。区画32での蒸留により得られたメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された塔底液は、塔底から抜き出され、リボイラー4に送られる。リボイラー4において、前記塔底液は圧縮された濃縮プロピレンにより加熱され、気体成分と液体成分とが混合した気液混合状態となり、プロピレン分離塔2の区画34に戻される。この区画34に戻った塔底液中の気体成分は、そのままプロピレン分離塔2内を上昇し、液体成分は区画34の塔底に流下する。これにより、区画34では、メチルアセチレンおよびプロパジエンがさらに濃縮された塔底液が得られる。この塔底液が、メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物として塔底から抜き出される。
この実施形態においては、プロピレン分離塔2の塔底が、粗プロピレンが供給される区画32と、目的の濃縮混合物が得られる区画34とに分けられているため、目的の濃縮混合物中に、蒸留されていない粗プロピレンが混入すること(いわゆるショートパス)を防止することができる。
一の態様において、上記図2に示した実施形態と同様に、H4ストリームを分流し、リボイラー4に供給される濃縮プロピレンの量を調整してもよい。この際、分流された他方のストリームはストリームH5と合流させてもよい。
この態様においてもストリームH5と合流するストリームは、クーラー28により冷却してからストリームH5と合流させてもよい。
リボイラー4の下流側には流量調整バルブ26を設けてもよく、またクーラー28の下流側にも流量調整バルブ26’を設けてもよい。これら流量調整バルブ26,26’の開度を調整することにより、リボイラー4への濃縮プロピレンの流量を調整することができる。
本発明のメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物の製造方法のさらに別の実施形態を、図4に示す。なお、省略した箇所は図1と同じである。
この実施形態では、プロピレン分離塔2の塔底に、配管36が設けられている。この配管36の少なくとも一部、好ましくは全部は、塔底における液面38の下方に位置する。
配管36には、圧縮された濃縮プロピレン(ストリームH4)が通され、これにより塔底液が加熱される。配管36を通り抜けた濃縮プロピレンは、ストリーム5として排出される。
好ましい態様において、配管36はコイル状であってもよい。配管36をコイル状にすることにより、圧縮された濃縮プロピレンと塔底液の熱交換を効率良く行うことができる。配管36を構成する材料としては、例えば炭素鋼、ステンレス鋼などが挙げられる。
一の態様において、上記図2に示した実施形態と同様に、H4ストリームを分流し、リボイラー4に供給される濃縮プロピレンの量を調整してもよい。この際、分流された他方のストリームはストリームH5と合流させてもよい。
この態様においてもストリームH5と合流するストリームは、クーラー28により冷却してからストリームH5と合流させてもよい。
リボイラー4の下流側には流量調整バルブ26を設けてもよく、またクーラー28の下流側にも流量調整バルブ26’を設けてもよい。これら流量調整バルブ26,26’の開度を調整することにより、リボイラー4への濃縮プロピレンの流量を調整することができる。
本発明の方法によれば、リボイラー4での塔底液の加熱を、圧縮した濃縮プロピレンを用いて行っているので(結果として、濃縮プロピレンは凝縮し得る)、ガス状の濃縮プロピレンの凝縮および塔底液の加熱に要するエネルギーを削減できる。従って、従来のように、凝縮器でガス状の濃縮プロピレンを凝縮し、リボイラーにおいてエネルギーを投入して塔底液を加熱する場合と比較して、大幅にエネルギー量を低減することができる。また、抽出溶媒等、工程において添加される物質がないので、回収したプロピレンを、そのまま粗プロピレンの供給源に戻すことができる。従って、例えば、既存のエチレンプラントのC3成分が流れる箇所に、メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物を製造する設備を設置するのに有利である。
従って、本発明は、プロピレンを主成分とし、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンから、メチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造するための蒸留設備であり、
蒸留塔と、
蒸留塔の塔頂から得た濃縮プロピレンを圧縮する圧縮機と、
塔底液を加熱する加熱器とを有し、
前記加熱器は、塔頂から得られ、圧縮機により圧縮された濃縮プロピレンが、塔底液と熱交換することにより塔底液を加熱する熱交換器である
ことを特徴とする蒸留設備をも提供する。
上記蒸留塔は、図1のプロピレン分離塔2に対応し、圧縮機は、圧縮機6に対応し、加熱器(熱交換器)は、リボイラー4に対応する。
なお、蒸留塔としては、特に限定されないが、無堰シーブトレイ、有堰シーブトレイ、泡鐘トレイ、規則充填物、不規則充填物などを用いた蒸留塔が挙げられる。蒸留塔は、図3および図4に示されるように、塔底が複数の区画に分割されたもの、塔底に濃縮プロピレンを通すための配管が設置されたものであってもよい。圧縮機としては、特に限定されないが、容積式圧縮機、遠心式圧縮機などが挙げられる。熱交換器としては、特に限定されないが、Sell&Tube(シェルアンドチューブ)を用いた多管式熱交換器、ケトル型熱交換器などが挙げられ、自己循環式であってもよいし、強制循環式であってもよい。また、図4に示すように、熱交換器は、プロピレン分離塔内に設置された配管であってもよい。
本発明の一の態様において、下記するように、上記で得られたメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物から、さらにメチルアセチレンを濃縮し、精製することができる。
まず、メチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物を、蒸留塔8(以下、「プロパジエン分離塔」ともいう)に供給し、濃縮混合物からプロパジエンを分離して除去する。このとき、濃縮混合物に含まれ得るプロピレンも分離して除去することができる。
蒸留塔8では、塔頂からプロパジエンが濃縮された濃縮プロパジエンが得られ、塔底からメチルアセチレンの濃縮物が得られる。蒸留の条件は、蒸留塔に供給される濃縮混合物の組成、蒸留塔の構造に応じて適宜選択することができる。例えば、特に限定するものではないが、供給されるメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物の温度を0〜60℃とし、塔内の圧力を10〜100kPaG(ゲージ圧)として行うことができる。特に100kPaG以下とすることにより、メチルアセチレンおよびプロパジエンの自己分解を抑制することができる。
塔頂から得られるガス状の濃縮プロパジエンは、凝縮器12において凝縮され、一部は還流ラインを通じてプロパジエン分離塔に還流液として戻され、残部は異性化反応器14に送られる。
異性化反応器14において、濃縮プロパジエンに含まれるプロパジエンは、メチルアセチレンに異性化される。得られた混合物は、プロピレン分離塔に戻され、再利用される。
上記のプロパジエンからメチルアセチレンへの異性化は、例えば、特開平02−290831号公報に記載の方法に準じて行うことができる。反応形態は、特に限定されず、液相懸濁床、液相固定床、気相固定床等、いずれの形態で行ってもよい。この異性化反応は触媒を用いてもよく、触媒としては、異性化能、経済性および工業的入手の容易性の観点から、アルミナ上に担持されたアルカリ金属またはアルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の硝酸塩、アルカリ金属の水素化物、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属の酢酸塩が好ましい。
塔底から得られる塔底液の一部は、リボイラー10で加熱され、蒸留塔8に戻される。塔底から得られる塔底液の残部を、粗メチルアセチレンとして得る。粗メチルアセチレンは、不純物として、炭素数4以上の炭化水素、例えばブタン、イソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、1−ブチン、2−ブチンおよびビニルアセチレン等を含み得る。
プロパジエン分離塔の塔底液におけるメチルアセチレンの濃度は、特に限定されないが、メチルアセチレンの自己分解を抑制するために、好ましくは80質量%以下である。この濃度が80質量%を超える場合、炭素数4の炭化水素、例えばブタン等で希釈してもよい。
得られた粗メチルアセチレンは、さらに蒸留塔16(メチルアセチレン精製塔)に供することにより、精製することができる。
蒸留塔16では、塔頂からメチルアセチレンが得られ、塔底から炭素数4以上の炭化水素が得られる。蒸留の条件は、蒸留塔の構造等に応じて適宜選択することができる。例えば、特に限定するものではないが、供給される粗メチルアセチレンの温度を−30〜10℃とし、塔内の圧力を10〜200kPaG(ゲージ圧)として行うことができる。特に200kPaG以下とすることにより、メチルアセチレンの自己分解を抑制することができる。
塔頂から得られるメチルアセチレンは、凝縮器20において凝縮され、一部はメチルアセチレン精製塔に還流液として戻され、残部を、精製メチルアセチレンとして得る。
得られた精製メチルアセチレンの自己分解を抑制するために、精製後、速やかに有機溶媒、例えばメタノール、エタノールなどのアルキルアルコールで希釈することが好ましい。有機溶媒としてアルキルアルコールを用いる場合は、アルキルアルコールが後述するメタクリル酸アルキルエステルの製造における原料となる点で、有利である。有機溶媒としてアルキルアルコールを使用する場合、その使用量は、メチルアセチレンに対する質量比で通常0.25質量倍以上、通常は4質量倍以下である。
好ましくは、凝縮器20として内部凝縮器が用いられる。内部凝縮器とは、蒸留塔の内部に設置される凝縮器を意味し、蒸留塔内部において凝縮を生じさせるために気体からエネルギーを取り除く表面を有するものであればよい。外部に設置する凝縮器を用いる場合、凝縮した液を還流液として蒸留塔に戻すために、凝縮した液は一時的にドラムに貯蔵される。即ち、精製されたメチルアセチレンの液だまりが存在する。一方、内部凝縮器を用いる場合は、凝縮した液を還流液として戻すためにドラム等に貯蔵する必要がなく、即ち、精製されたメチルアセチレンの液だまりは存在しないので、液だまりにおけるメチルアセチレンの自己分解を防止することができる点で有利である。
塔底から得られる塔底液は、一部リボイラー18で加熱して、蒸留塔16に戻され、残部がC4類として得られる。
上記の方法に用いられる図1に示すような設備の蒸留塔、圧縮機、異性化反応器、リボイラー、凝縮器および配管の材料は、各箇所での条件、例えば温度、圧力等に応じて、適宜選択される。これらの設備に用いられる材料は、特に限定されないが、オーステナイト系ステンレス鋼、低温炭素鋼、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、炭素鋼等が用いられる。特に低温となり得る箇所、例えば0℃以下の温度になり得る箇所では、低温耐性を有する材料を用いることが好ましい。低温となり得る箇所は、図1における、蒸留塔8および16、リボイラー10、凝縮器12および20、ならびにストリームH8、H9およびH12が流れる配管が挙げられる。低温耐性を有する材料としては、オーステナイト系ステンレス鋼および低温炭素鋼が挙げられ、特にオーステナイト系ステンレス鋼が好ましい。オーステナイト系ステンレス鋼としては、特に限定するものではないが、例えばSUS304、304L、316、316L等が挙げられる。
本発明は、別の要旨において、メタクリル酸アルキルエステルの製造方法であって、
上記の製造方法を用いてメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物を得、
得られた濃縮混合物中のプロパジエンをメチルアセチレンに変換し、
濃縮混合物中のメチルアセチレンおよび変換したメチルアセチレンを、一酸化炭素およびアルキルアルコールと反応させること
を含むメタクリル酸アルキルエステルの製造方法を提供する。
プロパジエンのメチルアセチレンへの変換は、上記異性化反応器14と同様の操作により行うことができる。
メタクリル酸アルキルエステルは、好ましくは、低級アルキルエステルであり、例えばメタクリル酸C1−6アルキルエステル、具体的には、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル等であり、より好ましくはメタクリル酸メチルエステルである。
上記アルキルアルコールは、好ましくは、低級アルキルアルコール、例えばC1−6アルキルアルコール、具体的には、メタノール、エタノール等であり、より好ましくはメタノールである。
メチルアセチレンと、一酸化炭素およびアルキルアルコールとの反応は、例えば、特開2010−120921号公報および特開2013−193992号公報に記載の方法により行うことができる。
本発明は、さらに、メタクリル樹脂の製造方法であって、上記の製造方法によりメタクリル酸アルキルエステルを得、
得られたメタクリル酸アルキルエステルを重合させること
を含む、メタクリル樹脂の製造方法を提供する。
メタクリル酸アルキルエステルは、上記したものが挙げられ、メタクリル酸メチルが好ましい。このメタクリル酸アルキルエステルは、単独であっても2種以上の混合物であってもよい。
メタクリル樹脂は、好ましくは、メタクリル酸低級アルキル樹脂、例えばメタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸エチル樹脂であり、より好ましくはメタクリル酸メチル樹脂である。
メタクリル酸樹脂は、メタクリル酸アルキルエステルのホモポリマーであってもよく、他のメタクリル酸アルキルエステルまたは他の単量体とのコポリマーであってもよい。コポリマーである場合、これはブロックコポリマーであってもよく、ランダムコポリマーであってもよい。
他の単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸アルキルエステル、例えばメタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
この重合反応の条件は、用いる原料、目的のメタクリル酸アルキルエステルの種類等に応じて、適宜選択することができる。
以下、本発明の方法について、実施例を通じてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
エチレンプラントから得た粗プロピレンを原料として、図1に示すようなプロセスで、精製メチルアセチレンを製造するプロセスについて、コンピューターによるシミュレーションを行った。各蒸留塔の内圧は、プロピレン分離塔の塔頂が850kPaG、塔底が870kPaGであり、プロパジエン分離塔が50kPaGであり、メチルアセチレン精製塔が30kPaGであった。ストリームH1〜H12における温度、圧力、流速、組成のシミュレーション結果を下記表1に示す。
Figure 2016003215
比較例1
エチレンプラントから得た粗プロピレンを原料として、図5に示すようなプロセスで、精製メチルアセチレンを製造するプロセスについて、コンピューターによるシミュレーションを行った。図5に示すプロセスは、蒸留塔2から得られた塔底液をリボイラー22においてスチーム等により加熱し、塔頂から得られた濃縮プロピレンを凝縮器24により凝縮すること以外は、図1のプロセスと同じである。比較例におけるストリームN1〜N8における温度、圧力、流速、組成のシミュレーション結果を下記表2に示す。
Figure 2016003215
実施例1および比較例1のプロピレン分離塔における必要熱量を計算し、比較した。
Figure 2016003215
表1および表2から、両者ともにメチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物(それぞれ、H2およびN2)、ならびに、精製アセチレン(それぞれ、H12およびN8)を得ることができることが確認された。しかしながら、表3の結果から、実施例1の方法は、比較例1の方法と比較して、プロピレン分離塔における必要エネルギーを大幅に低減できることが確認された。
本発明は、メチルアセチレンを製造するのに利用可能である。
2…蒸留塔(プロピレン分離塔)
4…リボイラー
5…還流ライン
6…圧縮機
8…蒸留塔(プロパジエン分離塔)
10…リボイラー
12…凝縮器
14…異性化反応器
16…蒸留塔(メチルアセチレン精製塔)
18…リボイラー
20…凝縮器
22…リボイラー
24…凝縮器
26,26’…バルブ
28…クーラー
30…仕切り板
32…区画
34…区画
36…配管
38…液面

Claims (11)

  1. プロピレンを主成分としメチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンを蒸留塔に供給すると共に該蒸留塔内の塔底液を加熱して前記粗プロピレンを蒸留することにより、
    蒸留塔の塔頂から塔頂ガスとして、プロピレンが濃縮された濃縮プロピレンを得ながら、
    蒸留塔の塔底からの塔底液として、メチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造する方法であって、
    前記濃縮プロピレンを圧縮することにより凝縮温度を上昇させ、
    圧縮された濃縮プロピレンにより前記塔底液を加熱することを特徴とする前記濃縮混合物の製造方法。
  2. 圧縮された濃縮プロピレンによる塔底液の加熱が、熱交換により為されることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. 粗プロピレン中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が、0.5〜15質量%である、請求項1または請求項2に記載の製造方法。
  4. 塔底から得られたメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が、10〜80質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 塔底から得られる前記濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が10質量%〜80質量%となるように、圧縮された前記濃縮プロピレンにより前記塔底液を加熱する請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 塔頂から得た濃縮プロピレンの一部を蒸留塔に還流させる請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法であり、
    塔底から得られる前記濃縮混合物中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が10質量%〜80質量%となるように、前記濃縮プロピレンの還流比を調整する、前記濃縮混合物の製造方法。
  7. メタクリル酸アルキルエステルの製造方法であって、
    請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法を用いてメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃縮混合物を得、
    得られた濃縮混合物中のプロパジエンをメチルアセチレンに変換し、
    濃縮混合物中のメチルアセチレンおよび変換したメチルアセチレンを、一酸化炭素およびアルキルアルコールと反応させること
    を含むメタクリル酸アルキルエステルの製造方法。
  8. メタクリル樹脂の製造方法であって、
    請求項7に記載の製造方法を用いてメタクリル酸アルキルエステルを得、
    得られたメタクリル酸アルキルエステルを重合させること
    を含む、メタクリル樹脂の製造方法。
  9. プロピレンを主成分とし、メチルアセチレンおよびプロパジエンを含有する粗プロピレンから、メチルアセチレンおよびプロパジエンが濃縮された濃縮混合物を製造するための蒸留設備であり、
    蒸留塔と、
    蒸留塔の塔頂から得た濃縮プロピレンを圧縮する圧縮機と、
    塔底液を加熱する加熱器とを有し、
    前記加熱器は、前記圧縮機により圧縮された濃縮プロピレンが、塔底液と熱交換することにより塔底液を加熱する熱交換器である
    ことを特徴とする蒸留設備。
  10. 粗プロピレン中のメチルアセチレンおよびプロパジエンの濃度の和が、0.5〜15質量%である、請求項9に記載の蒸留設備。
  11. 前記熱交換器において熱交換した後の濃縮プロピレンを蒸留塔に還流させる還流ラインを備える請求項9または請求項10に記載の蒸留設備。
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