JP2018161626A - 蒸留装置 - Google Patents

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玉平 劉
Yuping Liu
玉平 劉
佐藤 直樹
Naoki Sato
直樹 佐藤
拓哉 吉野谷
Takuya Yoshinoya
拓哉 吉野谷
邦彦 中野
Kunihiko Nakano
邦彦 中野
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Abstract

【課題】装置構成を簡素化して装置の製造コストを低減する。【解決手段】蒸留装置100は、原料液供給口112および原料液供給口112の下方に形成された缶出液排出口114を有する加熱管110と、加熱管110の上方に設けられ、留出蒸気排出口122および留出蒸気排出口122の下方に形成された凝縮液排出口124を有する冷却管120と、加熱管110を加熱する加熱部140と、冷却管120を冷却する冷却部150と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、低沸点成分と高沸点成分とを含んで構成される原料液を、留出蒸気と缶出液とに分離する蒸留装置に関する。
アルコール飲料、食用油、石油化学製品等の蒸留、アンモニアの除去、二酸化炭素の回収、および、医薬品の製造等に蒸留装置が用いられている。蒸留装置は、低沸点成分と高沸点成分とを含んで構成される原料液を、留出液(または留出蒸気)と缶出液とに分離する装置である。
蒸留装置として、原料液が導入される塔と、塔内に設けられた複数の棚と、コンデンサと、リボイラとを備えた棚段塔が知られている(例えば、特許文献1)。棚段塔では、塔頂から排出される蒸気をコンデンサが冷却して凝縮させ、凝縮された留出液は塔内に還流される。また、棚段塔では、塔底から排出される缶出液をリボイラが加熱して蒸発させ、蒸発させたガスは塔内に還流される。
また、棚段塔よりも熱効率を向上させた蒸留装置として、非断熱蒸留塔が開発されている(例えば、非特許文献1)。
特開2003−089674号公報
Optimization of a Diabatic Distillation Column with Sequential Heat Exchangers, Ind. Eng. Chem. Res. 2004, 43, 7566-7571
上記非断熱蒸留塔は、コンデンサとして機能させる多数の伝熱管、および、リボイラとして機能させる多数の伝熱管を塔内の棚間に設置している。このため、装置構成が複雑になり、装置コストが増加するという問題がある。
本開示は、このような課題に鑑み、装置構成を簡素化して装置の製造コストを低減することが可能な蒸留装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る蒸留装置は、留出蒸気排出口と、前記留出蒸気排出口の下方に形成された原料液供給口と、前記原料液供給口の下方に形成された缶出液排出口とを有する1または複数の蒸留管と、前記蒸留管における前記原料液供給口と前記缶出液排出口との間を加熱する加熱部と、前記蒸留管における前記原料液供給口と前記留出蒸気排出口との間を冷却する冷却部と、を備える。
また、前記蒸留管は、前記原料液供給口と、前記缶出液排出口とを有する加熱管と、前記加熱管の上方に配され、前記留出蒸気排出口と、前記留出蒸気排出口の下方に形成された凝縮液排出口とを有する冷却管と、を備えてもよい。
また、前記加熱部は、鉛直方向の位置を異にして設けられる複数の加熱ブロックを備え、相対的に下方に位置する前記加熱ブロックによる前記蒸留管の加熱温度は、相対的に上方に位置する前記加熱ブロックによる前記蒸留管の加熱温度より高くてもよい。
また、前記加熱ブロックは、前記蒸留管が挿通され、内部を熱媒が通過する加熱本体と、前記加熱本体に形成された熱媒供給口および熱媒排出口と、を備え、前記加熱部は、前記熱媒供給口に前記熱媒を供給する熱媒供給部を備えてもよい。
また、前記熱媒供給部は、相対的に下方に位置する前記加熱ブロックの前記熱媒排出口から排出された熱媒を、相対的に上方に位置する前記加熱ブロックの前記熱媒供給口に供給してもよい。
また、前記留出蒸気排出口から排出された蒸気を圧縮する圧縮機を備え、前記熱媒供給部は、前記圧縮機によって圧縮された蒸気を前記熱媒として前記加熱本体に供給してもよい。
また、前記冷却部は、鉛直方向の位置を異にして設けられる複数の冷却ブロックを備え、相対的に上方に位置する前記冷却ブロックによる前記蒸留管の冷却温度は、相対的に下方に位置する前記冷却ブロックによる前記蒸留管の冷却温度より低くてもよい。
また、前記冷却ブロックは、前記蒸留管が挿通され、内部を冷媒が通過する冷却本体と、前記冷却本体に形成された冷媒供給口および冷媒排出口と、を備え、前記冷却部は、前記冷媒供給口に前記冷媒を供給する冷媒供給部を備えてもよい。
また、前記冷媒供給部は、相対的に上方に位置する前記冷却ブロックの前記冷媒排出口から排出された冷媒を、相対的に下方に位置する前記冷却ブロックの前記冷媒供給口に供給してもよい。
また、前記蒸留管の内壁のうち少なくとも一部には、鉛直方向と交差する方向に延在した1または複数の溝が形成されてもよい。
また、前記蒸留管の少なくとも一部に充填された充填材を備えてもよい。
本開示は、装置構成を簡素化して装置の製造コストを低減することが可能となる。
蒸留装置の鉛直断面図である。 加熱管、冷却管、原料供給部、加熱ブロック、冷却ブロック、留出蒸気回収部、凝縮液回収部の斜視図である。 蒸留装置における流体の流れを説明する図である。 第1の変形例の加熱管を説明する図である。 第2の変形例の蒸留装置を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、蒸留装置100の鉛直断面図である。図2は、加熱管110、冷却管120、原料供給部130、加熱ブロック142、冷却ブロック152、留出蒸気回収部160、凝縮液回収部170の斜視図である。本実施形態の図1、図2を始めとする以下の図では、垂直に交わるX軸(水平方向)、Y軸(水平方向)、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。なお、図2中、理解を容易にするために、本体132の内部に配される原料供給管134、原料供給ポンプ136を省略する。
蒸留装置100は、低沸点成分(例えば、メタノール)と、低沸点成分より沸点が高い高沸点成分(例えば、水)とを含んで構成される原料液を、原料液より低沸点成分が高濃度の留出蒸気と、原料液より高沸点成分が高濃度の缶出液とに分離する装置である。
図1に示すように、蒸留装置100は、複数の加熱管110と、複数の冷却管120と、原料供給部130と、加熱部140と、冷却部150と、留出蒸気回収部160と、凝縮部164と、凝縮液回収部170と、蒸発部174とを備える。
加熱管110(蒸留管)は、鉛直方向(図1、図2中Z軸方向)に延在した管である。加熱管110は、上端に原料液供給口112が形成されており、下端に缶出液排出口114が形成されている。詳しくは後述するが、加熱管110の上端(原料液供給口112)は、原料供給部130の本体132に連通される。また、加熱管110の下端(缶出液排出口114)は、凝縮液回収部170に連通される。
冷却管120(蒸留管)は、加熱管110(原料液供給口112)の上方に配される。冷却管120は、鉛直方向に延在した管である。冷却管120は、上端に留出蒸気排出口122が形成されており、下端に凝縮液排出口124が形成されている。冷却管120は、凝縮液排出口124が原料液供給口112と対向するように設けられる。また、詳しくは後述するが、冷却管120の下端(凝縮液排出口124)は、原料供給部130の本体132内に配される。また、冷却管120の上端は、留出蒸気回収部160に連通される。
加熱管110および冷却管120は、内径が0.5mm以上10cm以下であり、好ましくは、内径が0.5mm以上5cm以下である。
原料供給部130は、本体132と、原料供給管134と、原料供給ポンプ136とを含んで構成される。
本体132は、円柱形状の中空部材である。本体132の上面には、冷却管120が貫通される。冷却管120の凝縮液排出口124(下端)は、本体132内に配される。また、本体132の底面に原料液供給口112が開口するように、本体132に加熱管110が接続される。つまり、本体132の底面と、加熱管110の上端とが面一となるように、本体132および加熱管110が接続される。このように、加熱管110と冷却管120とは、本体132を介して連通する。
原料供給管134は、一部が本体132内に配される管であり、複数のノズル134aが形成されている。複数のノズル134aは、加熱管110の原料液供給口112それぞれに臨んで配される。詳細に説明すると、ノズル134aは、原料液が加熱管110の内壁を伝って流れる位置に配される。
原料供給ポンプ136は、原料供給管134に原料液を供給する。これにより、原料供給管134、ノズル134a、原料液供給口112を介して、原料液が加熱管110に供給される。
加熱部140は、加熱管110における原料液供給口112と缶出液排出口114との間を加熱する。本実施形態において、加熱部140は、鉛直方向の位置を異にして設けられる複数の加熱ブロック142と、熱媒供給部144とを含んで構成される。
加熱ブロック142は、加熱本体142aと、熱媒供給口142bと、熱媒排出口142cとを含んで構成される。加熱本体142aは、円柱形状の中空部材であり、加熱管110が挿通される。つまり、加熱管110は、加熱本体142a内に配される。
熱媒供給口142bおよび熱媒排出口142cは、加熱本体142aの外周に形成される。熱媒供給口142bは、熱媒排出口142cと対向する位置に設けられる。熱媒供給部144は、例えば、ポンプで構成され、熱媒供給口142bを通じて、加熱本体142a内に熱媒を供給する。これにより、加熱本体142aは、所定の高温に維持される。つまり、加熱本体142aに挿通された加熱管110は、所定温度に加熱される。本実施形態において、相対的に下方に位置する加熱ブロック142に供給される熱媒の温度は、相対的に上方に位置する加熱ブロック142に供給される熱媒の温度より高い。つまり、相対的に下方に位置する加熱ブロック142による加熱管110の加熱温度は、相対的に上方に位置する加熱ブロック142による加熱管110の加熱温度より高い。したがって、加熱管110は、上方から下方に向かうに従って温度が高くなる。
冷却部150は、冷却管120における留出蒸気排出口122と凝縮液排出口124との間を冷却する。本実施形態において、冷却部150は、鉛直方向の位置を異にして設けられる複数の冷却ブロック152と、冷媒供給部154とを含んで構成される。
冷却ブロック152は、冷却本体152aと、冷媒供給口152bと、冷媒排出口152cとを含んで構成される。冷却本体152aは、円柱形状の中空部材であり、冷却管120が挿通される。つまり、冷却管120は、冷却本体152a内に配される。
冷媒供給口152bおよび冷媒排出口152cは、冷却本体152aの外周に形成される。冷媒供給口152bは、冷媒排出口152cと対向する位置に設けられる。冷媒供給部154は、例えば、ポンプで構成され、冷媒供給口152bを通じて、冷却本体152a内に冷媒を供給する。これにより、冷却本体152aは、所定の低温に維持される。つまり、冷却本体152aに挿通された冷却管120は、所定温度に冷却される。本実施形態において、相対的に上方に位置する冷却ブロック152に供給される冷媒の温度は、相対的に下方に位置する冷却ブロック152に供給される冷媒の温度より低い。つまり、相対的に上方に位置する冷却ブロック152による冷却管120の冷却温度は、相対的に下方に位置する冷却ブロック152による冷却管120の冷却温度より低い。したがって、冷却管120は下方から上方に向かうに従って温度が低くなる。なお、本体132に隣接する冷却本体152a内を通過する冷媒の温度は、本体132に隣接する加熱本体142a内を通過する熱媒の温度よりも低い。
留出蒸気回収部160は、円柱形状の中空部材である。留出蒸気回収部160は、底面に留出蒸気排出口122が開口するように、冷却管120が接続される。留出蒸気回収部160の上面には、配管162が接続されている。配管162には、凝縮部164が接続されている。
凝縮部164は、留出蒸気排出口122、留出蒸気回収部160、配管162を通じて、冷却管120から送出された気体を冷却する。凝縮部164が冷却することによって生じた液体(留出液)は、外部に送出される。
凝縮液回収部170は、円柱形状の中空部材である。凝縮液回収部170は、上面に缶出液排出口114が開口するように、加熱管110が接続される。凝縮液回収部170の底面には、配管172が接続されている。なお、凝縮液回収部170の底面は、縁部から配管172に向かって鉛直下方に傾斜している。配管172には、蒸発部174が接続されている。
蒸発部174は、缶出液排出口114、凝縮液回収部170、配管172を通じて、加熱管110から送出された液体(凝縮液)を加熱する。蒸発部174が加熱することによって生じた気体は、凝縮液回収部170に還流される。また、蒸発部174によって気体が取り除かれた凝縮液(缶出液)は、外部に送出される。
図3は、蒸留装置100における流体の流れを説明する図である。なお、図3中、熱媒および冷媒の流れを白抜き矢印で示し、液体の流れを実線の矢印で示し、気体の流れを破線の矢印で示す。
図3に示すように、原料供給部130のノズル134aから供給された原料液は、原料液供給口112を通じて加熱管110に導入される。原料液は、自重で加熱管110内(詳細には、加熱管110の内壁)を流下する。上記したように、加熱部140によって加熱管110は、上方から下方に向かうに従って温度が高くなっている。このため、原料液は、加熱管110を流下する過程で加熱され、原料液の一部(低沸点成分および高沸点成分)が蒸発する。そして、蒸発した気体は、加熱管110を上昇する。したがって、加熱管110において、気液接触が為される。
こうして、加熱管110を上昇した気体は、原料液供給口112、原料供給部130の本体132、凝縮液排出口124を通じて冷却管120に導入される。上記したように、冷却部150によって冷却管120は、下方から上方に向かうに従って温度が低くなっている。このため、気体の一部(高沸点成分および低沸点成分)は、冷却管120を上昇する過程で冷却され、凝縮する。そして、凝縮した液体(凝縮液)は、冷却管120を流下する。したがって、冷却管120において、気液接触が為される。そして、冷却管120を流下した凝縮液は、凝縮液排出口124、原料供給部130の本体132、原料液供給口112を通じて加熱管110に導入される。
このように、加熱管110において原料液および凝縮液と気体とが気液接触し、冷却管120において凝縮液と気体とが気液接触することにより、気体中の低沸点成分の濃度が上昇し、凝縮液中の高沸点成分の濃度が上昇する。
そして、冷却管120の留出蒸気排出口122を上昇した気体は、留出蒸気回収部160、配管162を通じて、凝縮部164に送出される。一方、加熱管110の缶出液排出口114から流下した凝縮液は、凝縮液回収部170、配管172を通じて、蒸発部174に送出される。
以上説明したように、本実施形態の蒸留装置100は、加熱部140が複数の加熱管110を纏めて加熱し、冷却部150が複数の冷却管120を纏めて冷却する。これにより、気液接触が為される空間(加熱管110内、冷却管120内)に多数の伝熱管を配することなく、この空間を適切な温度に調整することが可能となる。したがって、従来の非断熱蒸留塔と比較して、装置を簡素化することができる。これにより、従来の非断熱蒸留塔よりも装置の製造コストを低減することが可能となる。
また、上記したように、加熱管110および冷却管120は、内径が0.5mm以上10cm以下である。加熱管110および冷却管120の内径を0.5mm以上とすることで、毛細管現象によって液体の流下を阻害してしまう事態を回避することができる。
また、加熱管110および冷却管120の内径を10cm以下とすることにより、管の比表面積を相対的に大きくすることが可能となる。つまり、熱媒や冷媒との熱交換面積を相対的に大きくすることができる。したがって、同一の原料液を同一の分離効率で蒸留する場合であっても、熱媒や冷媒と、原料液(低沸点成分、高沸点成分)との熱交換温度差を、従来の非断熱蒸留塔より小さくすることが可能となる。これにより、従来の非断熱蒸留塔と比較して、熱媒の温度を低くすることができ、また、冷媒の温度を高くすることができる。したがって、蒸留装置100全体のエクセルギー損失を小さくすることができ、省エネルギー化を図ることが可能となる。
また、比表面積が大きいため、気体と液体との界面を相対的に大きくすることができる。これにより、界面における物質の移動速度を向上することが可能となる。したがって、低沸点成分と高沸点成分の分離効率(蒸留効率)を向上することが可能となる。
さらに、塔径が数m程度の従来の蒸留塔と比較して、加熱管110の壁面と、中心との距離が短い。つまり、加熱管110の壁面を流下する液体と、加熱管110の中心を上昇する気体との距離が短い。これにより、気液接触効率を高くすることができ、低沸点成分と高沸点成分の分離効率(蒸留効率)を向上することが可能となる。
また、加熱管110および冷却管120の内径を10cm以下とすることにより、蒸留装置100を小型化することができる。さらに、蒸留装置100は、少量の原料液を蒸留することが可能となる。
(第1の変形例)
図4は、第1の変形例の加熱管110を説明する図である。図4に示すように、第1の変形例の加熱管110は、内壁110aに溝210が複数形成されている。溝210は、水平方向(図4中XY方向)に延在している。複数の溝210は、互いに離隔して内壁110aに形成されている。
加熱管110に供給された液体(原料液および凝縮液)は、溝210に導入される。そうすると、液体は、溝210に沿って水平方向に移動する。その後、さらに液体が溝210に導入されると、液体は、溝210から溢れ、溝210の下方に位置する内壁110aを流下する。このように、加熱管110の内壁110aに溝210を備えることにより、加熱管110における液体の流下時間を延長することができる。したがって、液体への伝熱効率を向上させることが可能となる。なお、溝210の深さは、伝熱効率および原料液の供給量に応じて適宜設計される。
また、冷却管120の内壁に、複数の溝210を形成してもよい。これにより、冷却管120における液体(凝縮液)の流下時間を延長することができる。
(第2の変形例)
図5は、第2の変形例の蒸留装置300を説明する図である。なお、図5中、熱媒および冷媒の流れを白抜き矢印で示し、液体の流れを実線の矢印で示し、気体の流れを破線の矢印で示す。図5に示すように、蒸留装置300は、複数の加熱管110と、複数の冷却管120と、原料供給部130と、加熱部140と、冷却部150と、留出蒸気回収部160と、圧縮機310と、凝縮液回収部170と、蒸発部174とを備える。なお、上記蒸留装置100と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
蒸留装置300は、蒸留装置100と比較して、凝縮部164に代えて圧縮機310を含んで構成される。
圧縮機310は、留出蒸気排出口122から排出された蒸気を圧縮する。そして、熱媒供給部144は、圧縮機310によって圧縮された蒸気を熱媒として加熱ブロック142に供給する。これにより、熱媒に要するコスト、および、熱媒を加熱するためのエネルギーを削減することが可能となる。
(第3の変形例)
熱媒供給部144は、相対的に下方に位置する加熱ブロック142の熱媒排出口142cから排出された熱媒を、相対的に上方に位置する加熱ブロック142の熱媒供給口142bに供給してもよい。
また、冷媒供給部154は、相対的に上方に位置する冷却ブロック152の冷媒排出口152cから排出された冷媒を、相対的に下方に位置する冷却ブロック152の冷媒供給口152bに供給してもよい。
これにより、熱媒を加熱するためのエネルギー、および、冷媒を冷却するためのエネルギーを削減することができる。
(第4の変形例)
加熱管110および冷却管120のいずれか一方または両方に充填材を充填してもよい。これにより、気液接触効率を向上させることができる。充填材は、例えば、金属の多孔質、ハニカム形状の金属、金属ビーズで構成される。これにより、伝熱効率を向上させることが可能となる。なお、金属は、例えば、アルミニウムやステンレスである。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、蒸留管が、加熱管110および冷却管120で構成される例について説明した。しかし、加熱管110および冷却管120は、一体で構成されてもよい。この場合、1の蒸留管に、原料液供給口112、留出蒸気排出口122、缶出液排出口114が形成されればよい。なお、原料液供給口112は、留出蒸気排出口122の下方に位置し、缶出液排出口114は、原料液供給口112の下方に位置すればよい。
また、上記実施形態において、加熱管110および冷却管120の内径が同一である場合を例に挙げて説明した。しかし、加熱管110と、冷却管120との内径は異なっていてもよい。また、上記実施形態において、加熱管110および冷却管120が同数設けられる構成を例に挙げて説明した。しかし、加熱管110の数と、冷却管120の数とが異なってもよい。加熱管110の数(容積)と、冷却管120の数(容積)とは、蒸留効率に応じて適宜設計される。例えば、留出液を缶出液より多量にする場合には、冷却管120より加熱管110の本数(容積)を多くする。また、缶出液を留出液より多量にする場合には、加熱管110より冷却管120の本数(容積)を多くする。また、加熱管110は1以上設けられていればよく、冷却管120も1以上設けられていればよい。つまり、蒸留管は、1以上設けられていればよい。
また、上記実施形態において、加熱管110および冷却管120が鉛直方向に延在した直管で構成される場合を例に挙げて説明した。しかし、加熱管110は、原料液供給口112の下方に缶出液排出口114が形成されていればよい。同様に、冷却管120は、留出蒸気排出口122の下方に凝縮液排出口124が形成されていればよい。加熱管110、冷却管120は、例えば、らせん形状であってもよい。
また、上記実施形態において、冷却管120の凝縮液排出口124が水平方向に亘って形成される場合を例に挙げて説明した。しかし、凝縮液排出口124は、鉛直方向に傾いて形成されてもよい(斜めに形成されてもよい)。また、加熱管110が、原料液供給口112から下方に向かって径が漸減するテーパ部と、テーパ部から缶出液排出口114まで連続する同径の同径部とで構成されてもよい。
また、上記実施形態において、加熱ブロック142および冷却ブロック152が複数設けられる構成を例に挙げて説明した。しかし、加熱ブロック142および冷却ブロック152は、少なくとも1以上設けられていればよい。
また、上記実施形態において、熱媒供給口142bおよび熱媒排出口142cがそれぞれ1ずつ加熱本体142aに形成される構成を例に挙げて説明した。しかし、熱媒供給口142bおよび熱媒排出口142cの数に限定はない。同様に、冷媒供給口152bおよび冷媒排出口152cの数に限定はない。
また、上記実施形態において、加熱部140が、熱媒を通過させることで加熱管110を加熱する構成を例に挙げて説明した。しかし、加熱部140は、加熱管110を加熱することができれば構成に限定はない。加熱部140は、例えば、電気ヒータやペルチェ素子で構成されてもよい。同様に、冷却部150が、冷媒を通過させることで冷却管120を冷却する構成を例に挙げて説明した。しかし、冷却部150は、冷却管120を冷却することができれば構成に限定はない。冷却部150は、例えば、ペルチェ素子で構成されてもよい。
また、上記実施形態において、原料液がメタノールと水との混合液である場合を例に挙げて説明した。しかし、原料液は、沸点が異なる物質が2以上含まれていればよい。例えば、蒸留装置100、300は、原料液として食用油、生理活性物質等を蒸留することができる。
また、上記第1の変形例において、溝210同士が互いに離隔する構成を例に挙げて説明した。しかし、溝210同士が連通していてもよい。例えば、溝210をネジ溝としてもよい。溝210をネジ溝とすることにより、容易に加工することができる。
また、上記第1の変形例において、溝210が水平方向に延在する構成を例に挙げて説明した。しかし、溝210は、鉛直方向と交差する方向に延在していればよい。
また、熱媒供給部144は、蒸発部174が加熱することで生じた蒸気を熱媒として加熱ブロック142に供給してもよい。
本開示は、低沸点成分と高沸点成分とを含んで構成される原料液を、留出蒸気と缶出液とに分離する蒸留装置に利用することができる。
100 蒸留装置
110 加熱管(蒸留管)
110a 内壁
112 原料液供給口
114 缶出液排出口
120 冷却管(蒸留管)
122 留出蒸気排出口
124 凝縮液排出口
140 加熱部
142 加熱ブロック
142a 加熱本体
142b 熱媒供給口
142c 熱媒排出口
144 熱媒供給部
150 冷却部
152 冷却ブロック
152a 冷却本体
152b 冷媒供給口
152c 冷媒排出口
154 冷媒供給部
210 溝
300 蒸留装置
310 圧縮機

Claims (11)

  1. 留出蒸気排出口と、前記留出蒸気排出口の下方に形成された原料液供給口と、前記原料液供給口の下方に形成された缶出液排出口とを有する1または複数の蒸留管と、
    前記蒸留管における前記原料液供給口と前記缶出液排出口との間を加熱する加熱部と、
    前記蒸留管における前記原料液供給口と前記留出蒸気排出口との間を冷却する冷却部と、
    を備える蒸留装置。
  2. 前記蒸留管は、
    前記原料液供給口と、前記缶出液排出口とを有する加熱管と、
    前記加熱管の上方に配され、前記留出蒸気排出口と、前記留出蒸気排出口の下方に形成された凝縮液排出口とを有する冷却管と、
    を備える請求項1に記載の蒸留装置。
  3. 前記加熱部は、鉛直方向の位置を異にして設けられる複数の加熱ブロックを備え、
    相対的に下方に位置する前記加熱ブロックによる前記蒸留管の加熱温度は、相対的に上方に位置する前記加熱ブロックによる前記蒸留管の加熱温度より高い請求項1または2に記載の蒸留装置。
  4. 前記加熱ブロックは、
    前記蒸留管が挿通され、内部を熱媒が通過する加熱本体と、
    前記加熱本体に形成された熱媒供給口および熱媒排出口と、
    を備え、
    前記加熱部は、前記熱媒供給口に前記熱媒を供給する熱媒供給部を備える請求項3に記載の蒸留装置。
  5. 前記熱媒供給部は、相対的に下方に位置する前記加熱ブロックの前記熱媒排出口から排出された熱媒を、相対的に上方に位置する前記加熱ブロックの前記熱媒供給口に供給する請求項4に記載の蒸留装置。
  6. 前記留出蒸気排出口から排出された蒸気を圧縮する圧縮機を備え、
    前記熱媒供給部は、前記圧縮機によって圧縮された蒸気を前記熱媒として前記加熱本体に供給する請求項4または5に記載の蒸留装置。
  7. 前記冷却部は、鉛直方向の位置を異にして設けられる複数の冷却ブロックを備え、
    相対的に上方に位置する前記冷却ブロックによる前記蒸留管の冷却温度は、相対的に下方に位置する前記冷却ブロックによる前記蒸留管の冷却温度より低い請求項1から6のいずれか1項に記載の蒸留装置。
  8. 前記冷却ブロックは、
    前記蒸留管が挿通され、内部を冷媒が通過する冷却本体と、
    前記冷却本体に形成された冷媒供給口および冷媒排出口と、
    を備え、
    前記冷却部は、前記冷媒供給口に前記冷媒を供給する冷媒供給部を備える請求項7に記載の蒸留装置。
  9. 前記冷媒供給部は、相対的に上方に位置する前記冷却ブロックの前記冷媒排出口から排出された冷媒を、相対的に下方に位置する前記冷却ブロックの前記冷媒供給口に供給する請求項8に記載の蒸留装置。
  10. 前記蒸留管の内壁のうち少なくとも一部には、鉛直方向と交差する方向に延在した1または複数の溝が形成される請求項1から9のいずれか1項に記載の蒸留装置。
  11. 前記蒸留管の少なくとも一部に充填された充填材を備える請求項1から10のいずれか1項に記載の蒸留装置。
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