JP2016000936A - 地震力減衰ユニット、該ユニットを使用する改良地盤並びにその施工方法 - Google Patents

地震力減衰ユニット、該ユニットを使用する改良地盤並びにその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】相互摺動により地震時に建物に伝わる地震力を低減する振動減衰手段の現場での設置工事を容易にする方策、同方策を備えた改良地盤並びにその施行方法を提供する。
【解決手段】地震力低減用の振動減衰手段10を、地震力減衰ユニット50、60から構成する。該ユニット50、60は、低摩擦係数の摺動材51、66と、摺動材51、66をバックアップする下地調整シート53又は防振ゴム65のいずれか一方もしくは双方とから構成される。摺動材51、66は、下地調整シート53又は防振ゴム65のいずれか一方もしくは双方に被せて密着固定される。施工時、摺動材51、66同士を対向させて基礎8と調整地盤2の間に重ねて敷き詰めて配置される。摺動材51、66は、フッ素樹脂シート又は超高分子ポリエチレンシートのいずれかからなる。減衰ユニット50、60は、搬送と施工取り扱いに適するようたたみ一畳サイズ、たたみ半畳サイズが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、改良地盤およびその施工方法の改善に関するものであり、より詳しくは、基礎に対する地震力を低減させるための地震力減衰ユニット、該ユニットを使用する改良地盤、並びにその施工方法の改善に関する。
戸建て住宅などの小規模の建物の基礎に関して、比較的安価で且つ免震効果に優れた耐震性基礎構造が種々検討されている。かかる耐震性基礎構造としては、例えば、地盤に形成された地盤側基礎と、当該地盤側基礎の上に配置された住宅側基礎と、地盤側基礎と住宅側基礎との間に設けられた摩擦軽減機構とから成り、当該摩擦軽減機構が、地盤側基礎に設けられた板材と、住宅側に設けられ且つ前記の板材との間をスライドする滑動部材とから構成された「住宅減震用基礎構造」が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に開示された基礎構造では、住宅側基礎を構築する際に複数の貫通穴を形成しなければならない点、一度構築した住宅側基礎を摩擦軽減機構の設置の際にジャッキアップしなければならい点、複数箇所に摩擦軽減機構を設置しなければならない点において、施工性に改善の余地が見られた。これらの課題を解消するため、根切り部に敷設した調整地盤と下地調整シートにより支持力を確保し且つ平坦化を図り、シート状の振動減衰手段と平板状の防振ゴムとを積層することにより、地震の際に基礎へ伝わる衝撃力を低減するようにした「改良地盤」が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
図5は、特許文献2に開示された改良地盤の構造の一部を断面で示している。この改良地盤は、例えば、木造や軽量鉄骨造による戸建て住宅などの軽量の建物(図示せず)の基礎8を敷設するための地盤である。具体的には建物および基礎8を含む約50kN/m以下の鉛直荷重を支持する改良地盤であり、基礎8に対する地震力を低減させるために構築される。図5において、当該改良地盤は、地盤1を所望の建築物の平面形状に根切り部11で区画して掘削した内部に構成される。掘削された部分に、50〜250mm厚ほどの調整地盤2が打設され、建築物を支持する地盤部分が形成される。根切り部11は、周囲に側壁61を巡らすことによって強化されている。
この調整地盤2と基礎8との間には振動減衰手段4が設けられ、調整地盤2と基礎8との間で相対摺動(スライド)可能にすることによって、この振動を吸収するものとしている。上記振動を摺動により吸収するため、振動減衰手段4は、下から第1の摺動材41、第2の摺動材42の組み合わせからなり、この振動減衰手段4は、下方に配置される下地調整シート3と、上方に配置される防振ゴム5に挟まれた構成となっている。振動減衰手段4は、基本的に建築物の平面投影形状の全面に渉って延展される。地盤1から調整地盤2に伝播される地震力は、対向する一対の摺動材41、42の間の摺動によって吸収され、基礎8およびその上の図示しない建築物への振動伝播を軽減する。
下地調整シート3は、表面の平坦度が確保できるものであることのほか、建築物の下に敷設されて永年使用されるものであることから、耐久性が高いこと、並びにコンクリートに触れることから耐アルカリ性に強い材料であることなどが望まれ、材料としてはアスファルトシート、ゴムシート、ゴムマットなどが考えられる。一例として、下地調整シート3は、2〜10mm厚のアスファルトシートが利用される。アスファルトシートは屋上等の防水シートとしての実績があり、防水性にすぐれ、地盤1、調整地盤2を介した水の浸入を防ぐ効果が優れる。また制振特性を評価する指標の1つである損失係数(tanδ)が0.35と大きく、防振材料としても好ましい材料であることから採用されている。
下地調整シート3は、通常一定幅(例えば1m幅)のロール状で提供されるため、現場での施工時には一定の方向にまず1つの列が延展され、次の列の下地調整シート3がこれに突合わされて、あるいは重ね合わされて延展されて敷設される。これにより、下地調整シート3には、幾つもの突合せラインが平行に延びることになる。アスファルトシートは自身で粘着性を有するため、この突合せラインは閉塞されることもあるが、地盤1から浸入した水がここを伝わってさらに上層部へ入り込む恐れも生じ得る。一対の摺動材41、42間にまで水が侵入しても、両者間の静摩擦抵抗等に悪影響を及ぼすことはほとんどないが、水の浸入は極力排除することが好ましい。
下地調整シート3の上層に、第1の摺動材41が敷設される。当該摺動材41は、対向する第2の摺動材42との間で振動吸収のための相互摺動をすることから、両者間での静摩擦抵抗が極力低くなる材料であることが必須の条件となる。具体的には、第1と第2の摺動材41、42間の静摩擦係数が0.2ほどであることが好ましく、さらにはこれが0.15であればより好ましい。これを実現できる材料としては、フッ素樹脂系のシート、あるいは超高分子ポリエチレン樹脂系のシートが挙げられる。
第1の摺動材41の材料としては、上述のように何よりもまず静摩擦係数が低いものであることのほか、耐熱、耐薬品、耐アルカリ性のあるものが好ましい。第1の摺動材12の例として、0.05〜2.0mm厚、好ましくは0.1〜0.5mm厚のフッ素樹脂シートが使用され、これは一般に定尺幅のロール巻き状として供給される。下層となるアスファルトシートからなる下地調整シート3には粘着性があるため、フッ素樹脂シート41はその表面に延展するだけで下地調整シート3に粘着固定される。フッ素樹脂シートを構成するフッ素樹脂材料としては、テトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンポリプロピレンコーポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレンポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコーポリマー(PFA)などが含まれるが、これらには限定されない。
図5において、第1の摺動材41より上の層は、基本的にこれまでの構成を反転したものとなり、すなわち、第1の摺動材41に対向してその上に第2の摺動材42が被せられ、コンクリートで構築される基礎8との間の平坦度を確保するため、さらに防振ゴム5がその上に被せられる。防振ゴム5の上には基礎8のコンクリートが打設されるが、これ以降の手順は従来建築と同様である。なお、ここでは調整地盤2と基礎8の間での相対摺動で振動を吸収するものであることから、この両者が全面で対向していることが好ましく、したがって基礎5は、いわゆる「べた基礎」であることが好ましく、あるいは「連続基礎(布基礎)」であっても良い。
第2の摺動材42は、第1の摺動材41の上に被せるように展開する。この際、第1の摺動材41と同様に、一般に材料は定尺幅のロール巻き状として提供される。第1の摺動材41と同様、第2の摺動材42の例としては摩擦係数の低い0.075mm厚のフッ素樹脂シートが使用される。振動減衰手段4として、このフッ素樹脂シート41、42同士の配置が摩擦力の観点から現状で考えられる最も好ましい組合せとなるが、コスト的な問題もあり、この内のいずれか一方を超高分子樹脂シートに置き換えることも可能である。具体的には超高分子ポリエチレンシートが考えられ、この際の分子量は100万以上であることが好ましい。上記の様な材料で構成されていることにより、第1の摺動材(41)と第2の摺動材(42)との静摩擦係数を0.15〜0.4の範囲に設定することができる。
次に、第2の摺動材42の上層に、基礎8を含む建物(図示省略)の鉛直荷重を支持すると共に、鉛直方向および水平方向の地震の揺れを更に減衰するための平板状の防振ゴム5が配置される。防振ゴム5の素材としては、下地調整シート3と同じアスファルトシートとすることもでもよいが、他の例として耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、耐微生物性、耐油性、耐有機溶剤性に優れたゴムとすることができる。かかるゴムとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリルゴム、多硫化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム−塩化ビニル樹脂ブレンド、ニトリルゴム/EPDMブレンド、並びに、再生ゴム等が挙げられる。一例として、新幹線軌道のスラブ盤下にメンテナンスフリーとして使用されるなどの実績のある、バラストマット(25t×1m×2m)をスライス又は積層し、2mm〜100mm厚みに調整した防振ゴム5が敷設される。防振ゴム5の物性として、1辺10cmの正方形(試料)に形成した場合の水平バネ定数は1〜10kN/cm、鉛直バネ定数は5〜60kN/cmに設定されることが好ましい。
最後に、基礎8のコンクリートが防振ゴム5の上に打設される。コンクリート打設の際、内部の空気穴を除くための特殊用具に振動を与えてコンクリートを突き、あるいは攪拌させる。このような場合にも、アスファルトシートと異なってゴムマット5であれば突き破られて特殊用具が摺動材41、42にまで突き当たる事態が回避され、都合がよい。
また、根切り部(11)の内周部には、当該内周部の崩壊を防止するため、コンクリートブロックや地先ブロックを配列したりコンクリートを打設したりして成る側壁61が設けられてもよい。そして、防振ゴム5及び基礎8の外周部の側壁61との隙間には、基礎8の水平方向の揺動を緩衝するため、例えば、大きな粒径、好ましくは10〜50mmの粒径のゴムチップから成る緩衝材62が充填されていてもよい。なお、緩衝材62としてゴムチップを充填する場合は、振動減衰手段4の第1の摺動材41と第2の摺動材42の間にゴムチップが入り込まない様に、防振ゴム5の外周部および第1の摺動材41の外周部を覆う保護シート63が敷設されることが好ましい。
上記の様な緩衝材62を充填した場合には、地震動による防振ゴム5及び基礎8の水平方向への移動ならびに変形に追従して緩衝材62の層全体が変形し、防振ゴム5の変形を制限することがないため、揺れに対して防振ゴム5の減衰特性を十分に発揮させることが出来る。上記の緩衝材62は、地表面に相当する高さ(グランドレベル)まで充填され、そして、地盤内への雨水などの浸透を防止するため、側壁61及び緩衝材62の上端は、ゴム製防水シートあるいはポリエチレン等の樹脂製の防水シート7で覆われることが好ましい。
以上の様に、特許文献2に開示された改良地盤は、根切り部11に対し、調整地盤2、下地調整シート3、シート状の振動減衰手段4及び防振ゴム5が順次に積層された層構造を備え、且つ振動減衰手段4が防振ゴム5の下面全体に対応させて配置されているため、施工が簡単であるとされる。また、当該改良地盤においては、振動減衰手段4と防振ゴム5とが積層され、しかも、フッ素樹脂シート又は超高分子ポリエチレンシートからそれぞれ成る第1の摺動材41及び第2の摺動材42を重ね合わせて振動減衰手段4が構成されているため、地震の際に地盤1から基礎8へ伝わる地震力を低減でき、特に地震の水平方向の衝撃力を大幅に低減させることが出来る。
地震発生時の動作としては、地盤1から調整地盤2へ地震動が伝わった際、下地調整シート3の上面の振動減衰手段4は、加速度(衝撃力)が所定の大きさ(例えば、約200gal)に至らない弱い揺れに対しては調整地盤2及び下地調整シート3に追従して共に挙動する。しかしながら、地震動の加速度(衝撃力)が所定の大きさを越えると、振動減衰手段4において、第1の摺動材41と第2の摺動材42の相互の摩擦力が極めて低いため、基礎8の荷重が掛かる第2の摺動材42は、その慣性力により調整地盤2及び下地調整シート3と共に振動する第1の摺動材41に追従して振動することがなく、当初の位置を中心に微動する。更に、基礎8の荷重が掛かる防振ゴム5は、それ自体の弾性変形により、基礎8へ伝わる鉛直方向の振動を低減させる。その結果、上記の様に基礎8に対する地震の衝撃力を低減することが出来る。しかも、当該改良地盤においては、シート状および板状の部材の積層によって構成され、機械構造部分がないため、優れた耐久性能を発揮できるものとなる。
特許第3761799号公報 特許第4983326号公報 特開2010−059690号公報
しかしながら、上述した改良地盤にもさらなる改善の余地があった。積層される要素の内、下地調整シート3、振動減衰手段4を構成する第1の摺動材41と第2の摺動材42、並びに防振ゴム5は、夫々材料に応じてロール状、板状の異なった形態で提供される。現場ではこれを順次延展して積層するものとなるが、長尺材もしくは幅広シート材のものでは実はこの延展が必ずしも容易ではない。風が強い場合などにはシート類(特には極めて薄い摺動材41、42)が風にあおられて施工が困難な事態も発生する。このため、施工者には熟練度が要求され、さらに施工時には多人数を必要とするなどの問題もある。一旦シート類が風にあおられると、それを戻すために施工者が積層の一部に土足で踏み込むこともあり、その際に積層内部に異物が混入することもあって、これが振動減衰効果を減退させることにも成りかねない。また、振動減衰効果を有効に機能させるために、詳細なる敷設施工図の手配も必要とされている。
さらに加えて、積層されるシート類の搬送形態の差異に起因する現場での作業性の悪さが見られる。上述のように、下地調整シート3は通常一定幅(例えば1mまたは1.2m幅)のロール状で供給され、第1及び第2の摺動材41、42は一定幅のロール巻き状で供給され、厚みのある防振ゴム5は例えば平面寸法が1m×2mの大きさの板材として供給される。このような三者三様の搬送形態とすると、搬送、荷下ろし、保管等において手間がかかり、パレットなどもそれぞれに応じて準備する必要があるなど、作業性を著しく低下させる要因となっていた。
以上の事態に鑑み、本発明はこれら従来技術に内在する課題を解消し、簡易に実施が可能となる地震力を低減させる改善された改良地盤、ならびにその施工方法を提供することを目的としている。
本発明は、地震力を低減させる改良地盤の内、振動を吸収するための振動減衰機構をユニット化することによって上述した課題を解消するもので、具体的には以下の内容を含む。
すなわち、本発明に係る第1の態様は、建物の基礎と、根切り部の底に敷設された捨てコンクリートから成る調整地盤との間に配置され、地震時に建物へ伝わる地震力を低減させる地震力減衰ユニットであって、低摩擦係数の摺動材と、前記摺動材をバックアップする下地調整シート又は防振ゴムのいずれか一方もしくは双方とから構成され、前記摺動材が表面に現れるよう、前記下地調整シート又は防振ゴムのいずれか一方もしくは双方に被さるように前記摺動材が固着されて配置され、前記調整地盤と前記基礎の少なくともいずれか一方の側に、他方の側の摺動材との間で摺動材同士が対向するよう複数が敷き詰めて配置され使用されることを特徴とする地震力減衰ユニットに関する。
前記摺動材は、フッ素樹脂シート又は超高分子ポリエチレンシートのいずれかから構成することができる。また、前記地震力減衰ユニットの概略平面形状は、搬送と現場での取り扱いに適するよう、たたみ一畳サイズ、たたみ半畳サイズ、約1m×約1m、約1m×約2mのいずれかの大きさとすることが好ましい。
前記地震力減衰ユニットの端縁は、相互につき合わされた際に異物の貯めを可能とするよう直線に対して僅かに弓状に湾曲していること、もしくは相互に対向する側の平面形状の縁にアール面が形成されていることのいずれかの処理がされていることが好ましい。これにより、対向する地震力減衰ユニット間での端縁の段差による干渉や、浸入する異物、水分の混入による悪影響を回避することができる。
本発明に係る他の態様は、建物の基礎に対する地震力を低減させる改良地盤であって、建物の基礎と根切り部の底に敷設された捨てコンクリートから成る調整地盤との間で対向する一対の摺動材を含む振動減衰手段を配し、該振動減衰手段の作用により建物の基礎に伝わる地震力を低減させる改良地盤において、前記振動減衰手段として上述したいずれかの地震力減衰ユニットが前記建物の基礎又は前記調整地盤の少なくともいずれか一方の側に配置され、いずれか他方の側の摺動材と対向するよう重ねて構成されていることを特徴とする改良地盤に関する。
調整地盤側の地震力減衰ユニットの端縁同士が突き合わされて生ずる境界線と、建物の基礎側の地震力減衰ユニットの端縁同士が突き合わされて生ずる境界線とが重ならないよう、相互の地震力減衰ユニットは、境界線の位置をずらして配置すること、あるいは相互の境界線の間に角度を設けるよういずれか一方が他方に対して傾斜して配置することができる。
地震時の相対ずれにより変化する建物の基礎と根切り部の側壁との間隙である埋め戻し部に、プラスチック廃材から再生した小口径パイプ材を短く切断して形成された通称「排水パイプ」を緩衝材として多数充填してもよい。
本発明に係るさらに他の態様は、根切り部の底に敷設された調整地盤と、該調整地盤の上に配置される建物の基礎との間に一対の摺動材を対向して配置し、該一対の摺動材間の摺動により、調整地盤側から建物側へ伝わる地震力を低減させる地震力減衰手段を備えた改良地盤を施工する施工方法であって、前記調整地盤と前記建物の基礎の少なくともいずれか一方の側に、防振ゴム又は下地調整シートのいずれか一方もしくは双方と摺動材とからなる地震力減衰ユニットを、他方の側の摺動材と対向するよう複数敷き詰めて配置することにより、請求項5から請求項8のいずれか一に記載の改良地盤を施工することを特徴とする改良地盤の施工方法に関する。前記調整地盤上に敷き詰めて配置された地震力減衰ユニットの境界線部分には、粘着フッ素樹脂テープを貼付して対向する前記建物の基礎側に配置された摺動材との間での円滑な摺動性を確保することができる。
本発明に係る改良地盤によれば、基本的には防振ゴムと摺動材とが積層して組み合わせた地震力減衰ユニットと、摺動材と防振ゴムとが積層して組み合させた地震力減衰ユニットとを、双方の摺動材同士が対向するよう調整地盤と建物の基礎との間に敷き詰めるように配置されるため、両減衰ユニットは同一仕様から構成されるため部品点数も少なく管理も容易となり、これによって振動減衰手段の施工が極めて簡単となる。また、摺動材として低摩擦係数のフッ素樹脂シート又は超高分子ポリエチレンシートを使用することで、地震の際に地盤から基礎へ伝わる衝撃力を低減できる。特に地震の水平方向の衝撃力を大幅に低減させることが出来るほか、防振ゴムの作用によって鉛直方向の衝撃力をも同時に低減させる効果を奏する。しかも、振動減衰手段がユニット化されているため、機械構造部分がなく、優れた耐久性能を発揮できるという各種効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る地震力減衰ユニットの内部構造を示す斜視図である。 図1に示す地震力減衰ユニットを改良地盤に適用する状態を示す平面図(a)及び側面断面図(b)である。 地震力減衰ユニットの端縁境界線が下部減衰ユニットと上部減衰ユニットの間で干渉しないための方策を示す説明図である。 本発明に係る改良地盤に適用される位置調整機構を示す側面断面図である。 従来技術による摺動式振動減衰手段を採用した改良地盤の側面断面図である。
本発明に係る改善された改良地盤、並びにその施工方法の一実施の形態につき図面を参照して説明する。本発明に係る改良地盤は、基本的に特許文献2に開示された主に摺動を利用する振動減衰手段の構成を踏襲するものであり、但し、上述した従来技術にて使用される下地調整シート3、振動減衰手段4、防振ゴム5をユニット化した点を特徴としている。すなわち、本発明に係る地震力を低減させる改良基盤は、基本的には従来技術を示す図5に示すように、地盤1に掘削された部分に打設された調整地盤2と基礎8との間に設けられた振動減衰手段4によって、調整地盤2と基礎8との間で相対摺動(スライド)させることによって主に振動を吸収するよう構成されている。図5に表示された振動減衰手段4では、第1の摺動材41と第2の摺動材42とが組み合わされ、この振動減衰手段4が下方に配置される下地調整シート3と上方に配置される防振ゴム5とにより挟まれた構造となっているが、本実施の形態は当該積層された構成要素をそれぞれユニット化したことを特徴とするものである。以下、図面を参照してさらにその詳細を説明する。
図1は、本実施の形態に係る振動減衰手段10を示している。振動減衰手段10は、調整地盤2側に配置される下部地震力減衰ユニット50と(以下、地震力減衰ユニットを単に「減衰ユニット」という。)、下部減衰ユニット50の上側である建物および基礎8側に下部減衰ユニット50に対向して配置される上部減衰ユニット60とから構成されている。この内、下部減衰ユニット50は、基本的に従来技術における下地調整シート3又は防振ゴム5のいずれか一方と第1の摺動材41とを組み合わせてユニット化したものに、そして上部減衰ユニット60は、同じく第2の摺動材41と防振ゴム5又は下地調整シート3のいずれか一方とを組み合わせてユニット化したものになぞらえることができる。本実施の形態では、下部、上部の両減衰ユニット50、60共に防振ゴム+摺動材の組み合わせとして説明するが、これは防振ゴムがバックアップ材として機能できる点、下部、上部共に同一の組み合わせとすることで管理が容易となる点で好ましい。ただし、本発明の減衰ユニットの材料の組合せがこれに限定されるものではない。
具体的に、図1において下部減衰ユニット50は、後述するような搬送、現場での取り扱いに適した大きさの防振ゴム53の上に摺動材51を被せた構造となっている。防振ゴム53は、従来技術で説明したバラストマットを基調とする防振ゴム5と同様な材料で構成可能である。摺動材51は、同じく従来技術で説明した摺動材41、42と同様な材料で構成可能であり、本実施の形態では0.5〜3mm厚のフッ素樹脂シートまたは高密度ポリエチレンシートが使用されている。
摺動材51を防振ゴム53に被せる場合は、図示のように摺動材51の周囲を折り畳むかもしくは角に切欠きを入れて防振ゴム53の少なくとも上面、好ましくは上面と側面を覆い、さらに背後に回り込ませて背面もしくは背面と側面で接着して固定することでよい。
接着は、防振ゴム53の端部で摺動材51を両面接着テープ止めするか、あるいは背面に回り込んだ摺動材51の端縁をガムテープ止めすることが考えられる。但し、摺動材51が下地調整シート53から容易に剥がれないよう密着固定されている限り、その他の接合方法が適用されてもよい。例えば、防振ゴム53の代わりに従来技術で説明した下地調整シートが使用される場合には、下地調整シート53の粘着性を利用して接着を省略することもできる。下部減衰手段50の上面が摺動面となるため、摺動材51の上面には皺が生じないよう貼り付ける配慮が必要であり、また切欠きを入れた場合にはその一部が上面に表れないよう貼り付ける配慮が必要である。したがってこの様に密着固定するためのユニット化は、道具や環境の整った工場において予め行うものとし、そのユニットを積み重ねてパレット等で現場に供給することが作業性を高める上で好ましい。
上部減衰ユニット60もこれと同様に、防振ゴム65に摺動材66を被せる構造となっており、図示の例では下部減衰ユニット50と対向するよう摺動材66が下面に現れる。防振ゴム65は、従来技術で説明した防振ゴム5と同様な材料で構成可能であり、本実施の形態では1mm〜25mm厚のゴム板、軌道ゴム用品であるバラスマット、多孔質ゴム板等のゴム材が使用されている。これらの材料は、環境耐久性の良い物が選択されるが、中でもバラストマットのスライス品の使用が好ましい。板厚については、水平方向の摺動による振動吸収に加え、鉛直方向の衝撃、振動吸収効果を加味する場合に考慮される要素であり、これは上記の防振ゴム53の板厚においても同様なことが言える。摺動材66は、基本的に下部減衰ユニット50で使用される摺動材51と同様でよい。ただし、両摺動材51、66の共にフッ素樹脂シートとする組み合わせが摩擦係数を最小化する上で好ましく、フッ素樹脂シートと高密度ポリエチレンシートの組み合わせがこれに次ぎ、両者共に高密度ポリエチレンシートとする組み合わせも可能ではあるが摩擦係数の点で必ずしも推奨はされない。
摺動材66により防振ゴム65を被せる方式は、基本的に上述した下部減衰ユニット50の摺動材51による防振ゴム53の覆いと同様である。そして下部減衰ユニット50と同様にこれも工場にて予めこのユニット化工程を行った後、積み重ねられてパレット等により現場に搬送されることが効率的である。
下部減衰ユニット50と上部減衰ユニット60の寸法(図1中のL:長さ、W:幅)に関しては、両者を同じ寸法(L1=L2、W1=W2)とすることも可能であり、この場合、特に日本の家屋のモジュールに合わせて畳のサイズと同じ寸法とすることが取扱い上好ましい。一般に1畳の大きさはL=182cm、W=91cm(中京間)であるが、この他にも京間(191cm×95.5cm)、江戸間(176cm×88cm)、その他の寸法もあり、これらに合わせることでもよい。特に日本家屋においては、このような寸法とすることで家の大きさに合わせて減衰ユニットの必要枚数を容易に算出することができ、また敷設時においても畳と同様に扱うことができて便利である。但し、1畳の大きさに合わせることは単なる一例であって、寸法は搬送や取扱いの便宜を考えて、例えば1m×2m又は91cm×91cmなどの他の大きさとすることもできる。
下部減衰ユニット50と上部減衰ユニット60の寸法を相互に異なるものとすることも勿論可能である。例えば、いずれか一方を1畳の大きさとし、他方を半畳の大きさ(中京間の例で91×91cm)とすることも可能である。同様に、いずれか一方の大きさを1m×2m、他方の大きさを1m×1mとすることもできる。このように両者の寸法に差異を設けることで両者の識別が容易となるほか、敷設時の取り扱いに柔軟性を持たすことができる。また、両者ともに1畳と半畳の2種類を準備するなどの組み合わせとすることでもよい。
下部減衰ユニット50の摺動材51と上部減衰ユニット60の摺動材66とは水平面で対向して接し、地震の際には相互に摺動するものとなる。従来技術における各要素の積層とする場合とは異なり、モジュール化された下部および上部の減衰ユニット50、60では、それぞれの端縁を突き合わせるように敷き詰めて配置されるため、この端縁の突き合わせによって境界線が形成され、この境界線同士が両減衰ユニット間で対向することがある。境界線では隣接する減衰ユニットとの間で僅かではあっても段差が生まれ易く、地震時の摺動によってこの境界線同士の段差が相互に干渉する事態も生じ得る。このような干渉は、地震力の低減に悪影響を及ぼすことが想定され、また激しい場合には摺動材51、66に裂け目が生じて応答性が悪くなることも懸念される。したがって、境界線同士が対向するような減衰ユニット50、60の配置はできるだけ避けるものとし、一方の減衰ユニットの境界線は他方の減衰ユニットの平面に位置するように配置することが好ましい。あるいは、減衰ユニット50の合せ目上に摺動材と同一仕様のフッ素テープを連結貼付し、境界線の段差の乗り越える際の摺動をスムーズにすることもできる。
図2は、これら減衰手段50、60を、実際に地盤に配置した時の概要を示しており、(a)は平面図、(b)は図5に対応して描いた側面図である。両図において、側壁61の内側の調整地盤2(図2(b)参照)の上に下部減衰ユニット50が配置されており、図示の例では1畳サイズのものが図2(a)上では縦長に突き合わせて配置されている。その上に重ねるように、上部減衰ユニット60を配置するが、下部減衰ユニット50と上部減衰ユニット60の敷設開始端面が、同一でもよいが、ここでは下部減衰ユニット50より、上部減衰ユニット60の敷設面積を狭く施工する施工例を引例する。ここでは、地震時における相対移動幅を見越して縦・横共にl1(エル1)だけ引き込んだ位置から配置され、さらに下部減衰ユニット50とは異なって横長となるように配置されている。これによって、減衰手段50と減衰手段60とが地震時に最大移動するに至るまで両者の境界線同士が対向しない配置とすることができる。万一対向する瞬間があるとしても、これによる影響度を最低限度に抑えることができる。ちなみに、l1は30〜40cmほどが見込まれる。
下部減衰ユニット50を全面敷設し、境界線の段差を乗り越えられるよう前記したように、摺動面がスムーズになるように、シリコン粘着剤付テフロン(登録商標)テープ50mm幅を境界面全体に貼付する。また上部減衰ユニット60の敷設位置が決ったところで、基礎8を構成する際、生コンクリートが境界から落下し、摺動を阻害することのないよう、あらかじめ上部減衰ユニット60の上面境界面全体にブチル系、ガムテープを貼付する。
次に、下部減衰ユニットのL1で形成された、露出部に土壌、水分、石など異物が摺動面フッ素樹脂シートを切傷、引き裂きを誘発するのを防止するため、0.2mmのポリエチレンシートからなる保護シート71を図2(b)に示したように露出部全体に延展する。これに関しては追って詳述する。異物混入防止をさらに徹底したい場合は、下部減衰ユニット50と、上部減衰ユニット60の端部回り全体を保護シートで覆うことも効果を奏する。
図3は、下部減衰ユニット50と上部減衰ユニット60の境界線同士が重なることによる悪影響を回避する他の対応策の例を示している。この内図3(a)は、各減衰手段50(破線で示す)、60(実線で示す)を突き合わせることによって生ずる境界線の角度を相互に傾斜させるよう構成するものである。図示の例では、両減衰手段50、60とも半畳の大きさとし、これを下部減衰ユニット50については境界線が縦・横に形成されるように配置し、他方上部減衰ユニット60はその境界線がこれと45°で交差するよう傾斜して配置されている。これによって両境界線は相互に傾斜して交わることはあっても一直線上で両境界線が並ぶことは回避され、摩擦力への悪影響を配置することができる。なお、半畳の大きさや45°の傾斜角は一例であって、縦・横で相互に一致することがない限りその組み合わせは任意である。また、傾斜させる側は、上部減衰ユニット60の方に限定されることなく、下部減衰ユニットの方を傾斜させることでもよい。下部減衰ユニット50と上部減衰ユニット60の敷設面積を同一とし、上部減衰ユニット60側の端部用のみ異形としたものを準備し、敷設することも一考である。
このような傾斜配置とした場合、端部に三角状の隙間が形成されるものとなるが、これが摺動時の最大移動幅内(例えば、30〜50cm)に収まるようにしてこの隙間を無視するか、あるいは三角状の異形の減衰ユニットを別途準備してこれを充てるようにしてもよい。なお、このような異形減衰ユニットは、縦・横方向にビッシリ並べる場合においても最終端で幅寸法の不足が生じるのが常であり、ある程度の種類の端部用の異形減衰ユニットをいずれにせよ準備しておくことが望ましい。あるいは、端部用の減衰ユニットのみを現場合わせでその場で手配するようにしてもよい。なお、このような寸法調整は、端部でするよりも周囲から中央に追い込んでセンター位置で調整することの方が一般には容易であり、好ましい。
図3(b)は、減衰ユニットの境界線による悪影響を回避する他の方策を示すもので、ここでは例として上部減衰ユニット60の断面を示している。図において、防振ゴム65の下部減衰ユニット50に対向する側の端部コーナには、アール面65aが周囲を巡るよう形成されている。これにより、摺動材66に包まれた状態で境界線には凹部が形成されるものとなり、たとえ対向する下部減衰ユニット50の境界線と重なることによっても両境界線が干渉し合って摩擦力に悪影響を与えることにはならない。さらに、両減衰ユニット50、60の間に砂、埃などの異物が混入した際にも、減衰ユニットが突き合わされることで両アール面65によって形成される凹部にこれら異物が入り込んで悪影響を回避する効果も期待され得る。
アール面65aは、防振ゴム65を加硫する際に型により形成するか、曲面カッタで各コーナ部分を削ぎ落とすか、あるいは可能であればプレスで圧縮して形成することができる。なお、本実施の形態では、板厚のある上部減衰ユニット60の防振ゴム65の側にアール面を設けるものとしているが、下部減衰ユニット50の下地調整シート53の側に設けても良く、あるいはこの両者に設けてもよい。
なお、図面には表示しないが、下部、上部の両減衰ユニット50、60の境界線が重ならないようにする他の配置も考えられる。例えば、両減衰ユニット50、60の縦・横寸法を同一にすることであっても、相互の境界位置の位相をずらすことによって重なりを回避することができる。縦・横寸法が非同一の場合にあっても、可能な限り重なりを回避するその他の配置の設定も可能である。
以上のように構成された本実施の形態に係る減衰手段を使用した改良地盤の施工方法について、主に図2(a)、(b)を参照して説明する。先ず、地盤1を掘削し、計画されている基礎8よりも平面形状が所定寸法(例えば40〜50cm)だけ大きな根切り部11を所定深さ(例えば30〜50cm)で形成する。次いで、根切り部11の底を床付けし、かかる床付け面に例えば捨てコンクリートを所定の厚さ(5〜25cmほど)に打設し、これを養生して調整地盤2を構築する。更に、調整地盤2の上面外周部にブロックを配列する等して側壁61を構築してもよい。
続いて、調整地盤2の上面全体に、モジュール化された下部減衰ユニット50を摺動材51が上に向くように敷き詰める。この際、下部減衰ユニット50の境界線に、フッ素樹脂テープを貼付して境界線を塞ぐようにしてもよい。次に、敷き詰められた下部減衰ユニット50の上面に、同じくモジュール化された上部減衰ユニット60を、摺動材66が下部減衰ユニット50の摺動材51と対向するよう下向きにして敷き詰める。なお、上部減衰ユニット60の面積は、図示のように基礎8よりも大きく且つ調整地盤2よりも幾分小さく設定してもよい。上部減衰ユニット60を配置した後は、上部減衰ユニット60の上面において基礎8の敷設位置を決定し、基礎8を構築する。基礎8は、配筋工を施し且つコンクリート型枠を組んで内部にコンクリートを打設する従来公知の施工方法により構築可能である。
調整地盤2と側壁61との間の処理は、図5に示す従来技術と同様にすることができる。すなわち、図5において、上部減衰ユニット(図5では符号5+符号42に相当)の外周部に保護シート63を張設し、上部減衰ユニット及び基礎8の外周面と側壁61との間にゴムチップからなる緩衝材62を充填し、更に、側壁61と緩衝材62の上面に防水シート7を被せる。防水シート7の施工においては、側壁61を構築する際、防水シート7の一端を側壁61の外周面に挟み込み、また、防水シート7の他端を基礎8の外周面に貼着することにより、簡単に施工でき且つ防水シート7の施工後の剥がれを防止できる。また、防水シート7を敷設した後は、防水シート7を保護し且つ建物周りの美観を向上するため、図示のように防水シート7の上に砂利や小石を配置してもよい。
図1および図2に戻って、上記の様に本発明の改良地盤は、根切り部11に対し、調整地盤2、下部減衰ユニット50、上部減衰ユニット60が順次に積層された層構造を備え且つ下部減衰ユニット50が上部減衰ユニット60の下面全体に対応させて配置されているため、施工が極めて簡単である。また、本発明の改良地盤においては、下部減衰ユニット50と上部減衰ユニット60とが積層され、しかも、フッ素樹脂シート又は超高分子ポリエチレンシートからそれぞれ成る摺動材51及び62が対向するよう振動減衰手段10が構成されているため、地震の際に地盤1から基礎8へ伝わる衝撃力を低減でき、特に地震の水平方向の衝撃力を大幅に低減させることが出来る。
より具体的には、地震発生時に地盤1から調整地盤2へ地震動が伝わった場合、上部減衰ユニット60は、加速度(衝撃力)が所定の大きさ(例えば約200gal)に至らない弱い揺れに対しては調整地盤2及び下部減衰ユニット50と共に挙動する。しかしながら、地震動の加速度(衝撃力)が所定の大きさを越えると、振動減衰手段10において、対向する両摺動材51、66の相互の摩擦力が極めて低いため、基礎8の荷重が掛かる上部減衰ユニット60の摺動材66は、その慣性力により、調整地盤2と共に振動する下部減衰ユニット50の摺動材51に追従して振動することがなく、当初の位置を中心に微動する。更に、基礎8の荷重が掛かる上部減衰ユニット60の防振ゴム65は、それ自体の弾性変形により、基礎8へ伝わる振動を低減させる。その結果、上記の様に基礎8に対する地震の衝撃力を低減することが出来る。しかも、本発明の改良地盤においては、シート状および板状の部材の積層によって構成され、機械構造部分がないため、優れた耐久性能を発揮できる。以上の地震時における地震力減衰効果は、特許文献2に記載された改良地盤によるものと基本的に変わるところはない。
また、上記の様な本発明に係る改良地盤の施工方法によれば、根切り部11の底に敷設した調整地盤2に対し、予め摺動材51が貼着された下部減衰ユニット50、予め摺動材66が貼着された上部減衰ユニット60を敷き詰めて積層するだけの簡単な施工により、地震動に対する減衰効果に優れた改良地盤をより容易に構築することができる。
なお、以上述べた本発明に係る改良地盤によれば、建物(あるいは基礎8)が地盤1に対して移動自在であることから、地震や台風などの影響で建物が本来あるべき位置からずれてしまうという問題も生じ得る。この問題を解消するための方策として、特許文献3には図4に示すような位置調整機構が開示されている。図4において、位置調整機構30は、調整地盤4(本明細書添付図面の符号2に相当)に埋め込まれた基準心棒31と、当該基準心棒31の周囲を囲むよう基礎5に開口した調整穴32とから構成されている。図示の例では、調整穴32は、円柱状の基準心棒31の周囲から片側で215mmの間隔を設けて形成された同心円形状に形成されているが、その平面形状は四辺形、その他多角形などは任意に選択できる。
調整地盤2と基礎8との相対ずれが判明した場合、両者間で間隔が狭くなった箇所に図示しないジャッキをかまして当該間隙を押し広げることで位置調整ができる。なお、調整地盤2と基礎8との間の相対ずれは、単純な平行移動ばかりでなく捩れを伴うずれとなることもあり得る。この捩れをも元の状態に戻すため、上述した位置調整機構30は、1つの建物に対して少なくとも2箇所、それも建物形状を略矩形と見れば、当該矩形の対角線付近で両者がなるべく離れた位置が選択されることが好ましい。
この位置調整機構30はさらに、図の破線で示す抑止ブロック35を周囲に配することで台風の襲来時などの非常時に建物(基礎8)が地盤2に対して不用意に移動することを防止する移動防止機能を果たすことができ、あるいは、ブロックの代わりにスプリングを周囲に介在させることで相対ずれが生じた後の自動位置機能を果たすよう構成することもできる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る改良地盤について図面を参照して説明する。本実施の形態にかかる改良地盤は、調整地盤2と側壁61との間隙(以下、これを「埋め戻し部」とも呼ぶ。)の改善された処理に関する。従来技術における当該処理に関しては、図5を参照して先に説明した通りである。すなわち、従来技術における当該処理を示す図5では、緩衝材61と、保護シート63と、防水シート7を構成要素とし、この内保護シート63は減衰ユニットの外周部に張設され、減衰ユニット及び基礎8の外周面と側壁61との間に緩衝材62が充填され、その上面に防水シート7が被せられている。
図2(b)は、本実施の形態に係る埋め戻し部が改善された改良地盤を示している。同図において、基礎8の外周面と側壁61との間の底には保護シート71が敷設されている。保護シート71の一端は上部減衰ユニット60の上面に延び、さらに基礎8の下側にまで延びて固定されている。また、保護シート71の他端は、側壁61に沿って上方に延び、更にU字状に反転して後述する緩衝材72の上方を覆うように配置されている。このように構成することで、埋め戻し部は保護シート71によって二重に覆われるものとなり、特には振動減衰手段10を構成する下部減衰ユニット50、上部減衰ユニット60の間に水分やその他の異物が混入することを確実に防ぐものとなる。保護シート71は、地震時の上部減衰ユニット50と下部減衰ユニット60との相対移動に追従できる柔軟性と伸長性が求められ、本実施の形態では0.2mm厚のポリエチレンシートが用いられているが、ゴム材など他のシート材が用いられてもよい。
次に、保護シート71の二重に覆われた空隙の中には緩衝材72が充填されている。本実施の形態ではこの緩衝材72として、「排水マット」の材料として不織布の袋に詰めて使用される通称「排水パイプ」と呼ばれるプラスチック製小口径の中空円筒材を多数充填して用いられている。「排水パイプ」は、ポリエチレンなどのプラスチック廃材をペレット状にし、特殊加工によって例えば外径約8mm、肉厚約1.5mm、長さ約10mm程度の中空円筒状に再生した材料で、新潟県新潟市にある株式会社オリスほかから入手可能である。
緩衝材72として「排水パイプ」を使用することのメリットは、廃材利用であるために資源的、コスト的に有利であることのほか、土、砂、砂利を充填材とした場合にはこれらがブレーキとなって地震時に振動減衰手段10のすべり性能を阻害させることがあるのに対し、「排水パイプ」にはそれが見られず、良好な干渉特性を得ることができる点が挙げられる。また特に寒冷地において、土、砂、砂利を緩衝材として使用されると水が内部に進入した際にこれが凍結して減衰手段のすべり性能に更なる悪影響を及ぼすことになるのに対し、「排水パイプ」では透水性に優れるためにこのような悪影響が生じ難く、また「排水パイプ」自身が凍結しても僅かなショックでこれが破砕されるため、干渉特性が大きく損なわれることがない。加えて、土等と異なって「排水パイプ」自身が弾性材料であることから、振動のショックを吸収することと共にある程度の原点復帰効果をも期待することができる。従来技術で述べたゴムチップからなる緩衝材62と比べても、中空材であるために柔軟性と排水性が高まり、特には凍結時の干渉特性に優れている。
さらに図示の例では、緩衝材72を覆うように保護シート71が被り、その上に1mm厚の防水シート73が被せられ、その上から砕石又は砂利74を敷設して外観上の処理をしている。例えば緩衝材72の厚さ(深さ)を10cm、砕石74の厚さを5cmとすることで、踏み込み感もフワフワ感もなく、普通に歩行することができるようになり、改善地盤による外観上の違和感がなくなるために一見して一般の建物との見分けができないほどとなる。なお、図2(b)では地震時における摺動を見越して上部減衰ユニット60よりも下部減衰ユニット50の長さを長くしているが、両者の長さを同じにすることも可能である。また、この際には保護シート71を側壁61に沿って上方に折り曲げる代わりに、下部減衰ユニット50の下側に回り込ませ、両減衰ユニット50、60間への異物の混入を防ぐようにしても良い。
以上、本発明に係る減衰ユニット、改良地盤、並びに同施工方法について説明してきたが、上記内容には各種の変形対応を想定することができる。例えば、先の実施の形態では振動減衰手段の内、調整地盤側と基礎側の双方共にユニット化するものとしているが、いずれか一方、例えば調整地盤側は従来技術と同様に下地調整シート、摺動材を順次延展して敷設し、これに対向する基礎側の上部の減衰手段のみを上記実施の形態で示すようなユニット化をしても良い。あるいは逆に、調整地盤側をユニット化し、その上に上部の減衰手段として従来技術と同様に摺動材、防振ゴムを配置するようにしてもよい。
他の変形として、両減衰ユニット50、60の内、いずれか一方を矩形、正方形以外の平面形状とし、上述した各減衰ユニット50、60の突き合わせによって生ずる端面同士の境界線が両者対向して重なる事態を回避することができる。具体的例として、いずれか一方の形状を矩形、正方形のままとし、他方の形状を三角形、六角形、長円、あるいは八角形、その他の幾何学形状とすることが考えられる。長円、八角形などとした場合には、これを突き合わせた際に隣接するユニットの端面との間に隙間が生ずるものとなるが、これを下部減衰ユニット50の側に利用することで、下方の調整地盤2側から上がってくる恐れのある水分をこの隙間に貯め、水分が摺動材51、62の間隙にまで浸入することを防止する効果が生まれる。同様な効果は、矩形または正方形とした場合であっても、幾つかの辺を直線状ではなくて僅かに弓状に凹入する曲線状とすることでも得ることができる。
本発明に係る地震力減衰ユニット、改良地盤及びその施行方法は、免震構造を備えた建物の開発、製造、販売、利用を図る産業分野において広く利用することができる。
1:地盤、 2:調整地盤、 3:下地調整シート、 4:振動減衰手段、 5:防振ゴム、 7:防水シート、 8:基礎、 10:振動減衰手段、 11:根切り部、 30:位置調整機構、 31:基準心棒、 32:調整穴、 41:第1の摺動材、 42:第2の摺動材、 50:下部減衰ユニット、 51:摺動材、 53:下地調整シート、 61:側壁、 62:緩衝材、 63:保護シート、 65:防振ゴム、 66:摺動材、 71:保護シート、 72:緩衝材、 73:防水シート、 74:砕石又は砂利。

Claims (10)

  1. 建物の基礎と、根切り部の底に敷設された捨てコンクリートから成る調整地盤との間に配置され、地震時に建物へ伝わる地震力を低減させる地震力減衰ユニットであって、
    低摩擦係数の摺動材と、前記摺動材をバックアップする下地調整シート又は防振ゴムのいずれか一方もしくは双方とから構成され、
    前記摺動材が表面に現れるよう、前記下地調整シート又は防振ゴムのいずれか一方もしくは双方に被さるように前記摺動材が固着されて配置され、
    前記調整地盤と前記基礎の少なくともいずれか一方の側に、他方の側の摺動材との間で摺動材同士が対向するよう複数が敷き詰めて配置され使用されることを特徴とする地震力減衰ユニット。
  2. 前記摺動材が、フッ素樹脂シート又は超高分子ポリエチレンシートのいずれかからなる、請求項1に記載の地震力減衰ユニット。
  3. 前記地震力減衰ユニットの概略平面形状が、搬送と現場での取り扱いに適するよう、たたみ一畳サイズ、たたみ半畳サイズ、約1m×約1m、約1m×約2mのいずれかの大きさである、請求項1に記載の地震力減衰ユニット。
  4. 前記地震力減衰ユニットの端縁が、相互につき合わされた際に異物の貯めを可能とするよう直線に対して僅かに弓状に湾曲していること、もしくは相互に対向する側の平面形状の縁にアール面が形成されていることのいずれかの処理がされている、請求項1に記載の地震力減衰ユニット。
  5. 建物の基礎に対する地震力を低減させる改良地盤であって、建物の基礎と根切り部の底に敷設された捨てコンクリートから成る調整地盤との間で対向する一対の摺動材を含む振動減衰手段を配し、該振動減衰手段の作用により建物の基礎に伝わる地震力を低減させる改良地盤において、
    前記振動減衰手段が、請求項1から請求項4のいずれか一に記載の地震力減衰ユニットが前記建物の基礎又は前記調整地盤の少なくともいずれか一方の側に配置され、いずれか他方の側の摺動材と対向するよう重ねて構成されていることを特徴とする改良地盤。
  6. 調整地盤側の地震力減衰ユニットの端縁同士が突き合わされて生ずる境界線と、建物の基礎側の地震力減衰ユニットの端縁同士が突き合わされて生ずる境界線とが重ならないよう、相互の地震力減衰ユニットの境界線の位置をずらして配置されていること、あるいは相互の境界線の間に角度を設けるよういずれか一方が他方に対して傾斜して配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の改良地盤。
  7. 地震時の相対ずれにより変化する建物の基礎と根切り部の側壁との間隙である埋め戻し部に、プラスチック廃材から再生した小口径パイプ材を短く切断して形成された通称「排水パイプ」を緩衝材として多数充填したことを特徴とする、請求項5に記載の改良地盤。
  8. 地震時の相対ずれにより移動した建物を元の位置へ復帰させるよう、調整地盤側に埋め込まれた基準心棒と、該基準心棒を囲むようべた基礎に開口した調整穴とからなる位置調整機構をさらに含む、請求項5に記載の改良地盤。
  9. 根切り部の底に敷設された調整地盤と、該調整地盤の上に配置される建物の基礎との間に一対の摺動材を対向して配置し、該一対の摺動材間の摺動により、調整地盤側から建物側へ伝わる地震力を低減させる地震力減衰手段を備えた改良地盤を施工する施工方法であって、
    前記調整地盤と前記建物の基礎の少なくともいずれか一方の側に、防振ゴム又は下地調整シートのいずれか一方もしくは双方と摺動材とからなる地震力減衰ユニットを、他方の側の摺動材と対向するよう複数敷き詰めて配置することにより、請求項5から請求項8のいずれか一に記載の改良地盤を施工することを特徴とする改良地盤の施工方法。
  10. 前記調整地盤上に敷き詰めて配置された地震力減衰ユニットの境界線部分に粘着フッ素樹脂テープを貼付し、対向する前記建物の基礎側に配置された摺動材との間での円滑な摺動性を確保する、請求項9に記載の改良地盤の施行方法。
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