JP2015536913A - 大環状ケトアミド免疫プロテアソーム阻害薬 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式(I)(式中、X、Y、Z、R1、R2、R3及びR3’は、詳細な説明及び特許請求の範囲に定義される)の化合物及びその薬学的に許容し得る塩に関する。加えて、本発明は、式Iの化合物を製造及び使用する方法、並びにそのような化合物を含有する医薬組成物に関する。式Iの化合物は、LMP7阻害薬であり、例えば、関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患のような関連する炎症性疾患及び障害を処置する際に有用であり得る。
Description
発明の分野
本発明は、炎症性疾患又は障害の哺乳動物における治療及び/又は予防のために有用な有機化合物、特に、関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患(IBD)の処置のための大環状ケトアミド化合物、それらの製造法、それらを含有する医薬組成物、並びにLMP7阻害薬としてのそれらの使用に関する。
本発明は、炎症性疾患又は障害の哺乳動物における治療及び/又は予防のために有用な有機化合物、特に、関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患(IBD)の処置のための大環状ケトアミド化合物、それらの製造法、それらを含有する医薬組成物、並びにLMP7阻害薬としてのそれらの使用に関する。
発明の背景
LMP7は、T/Bリンパ球及び単球などの免疫細胞、並びにIFN−γ及びTNFαを含む炎症性サイトカインに曝露されている非免疫細胞において主に発現される、免疫プロテアソームの必須成分である。免疫プロテアソームは、抗原性ペプチドレパートリーの生成及びMHCクラスI拘束性CD8+T細胞応答の形成において重要な役割を果たす(Moebius J. et al. European Journal of Immunology. 2010; Basler, M. et al. Journal of Immunology. 2004. 3925-34)。新生のデータは、LMP7がまた、MHCクラスI媒介性の抗原提示の調節以外に、炎症性サイトカインの産生及び免疫細胞機能を調節することも示唆している。
LMP7は、T/Bリンパ球及び単球などの免疫細胞、並びにIFN−γ及びTNFαを含む炎症性サイトカインに曝露されている非免疫細胞において主に発現される、免疫プロテアソームの必須成分である。免疫プロテアソームは、抗原性ペプチドレパートリーの生成及びMHCクラスI拘束性CD8+T細胞応答の形成において重要な役割を果たす(Moebius J. et al. European Journal of Immunology. 2010; Basler, M. et al. Journal of Immunology. 2004. 3925-34)。新生のデータは、LMP7がまた、MHCクラスI媒介性の抗原提示の調節以外に、炎症性サイトカインの産生及び免疫細胞機能を調節することも示唆している。
小分子LMP7阻害薬であるPR−957は、Th1/17の分化、B細胞のエフェクター機能及び炎症性サイトカイン(IL−6、TNF−α、IL−23)の産生を強く遮断することが示されている(Muchamuel T. et al. Natural Medicine. 2009. 15, 781-787; Basler M. et al. Journal of Immunology. 2010, 634-41)。
加えて、PR−957によるLMP7遮断は、いくつかの前臨床自己免疫疾患モデルにおいて治療的効果をもたらすことが実証されている。最初に、PR−957は、マウスCAIA及びCIA関節炎モデルにおいて、有意に低下した炎症及び骨侵食の特徴と共に、疾患スコアを有意に減少させることが実証された(Muchamuel T. et al. Natural Medicine. 2009. 15, 781-787)。加えて、PR−957は、MRL/lprループス傾向のマウスモデルにおいて形質細胞の数及び抗−dsDNA IgGのレベルを減少させ、これらのマウスにおける疾患進行を抑制した(Ichikawa HT, et al. Arthritis & Rheumatism. 2012. 64, 493-503)。さらに、PR−957は、マウスのDSS誘発大腸炎モデルにおいて炎症及び組織破壊を低下させた(Basler M. et al. Journal of Immunology. 2010, 634-41)。最後に、LMP7ノックアウトマウスはまた、IBDモデルにおいて疾患から守られることが示された(Schmidt N. et al. Gut 2010. 896-906)。
まとめると、データは、LMP7活性がB/Tリンパ球の機能及び炎症性サイトカインの産生(その全ては、関節リウマチ、ループス及びIBDの病因における臨床的に確証された標的/経路である)と密接に関係していることを強く示唆している。従って、既存のデータは、自己免疫疾患の適応のためにLMP7を標的化することについての強い論理的根拠を提供している。自己免疫のような慢性疾患における共有結合性阻害薬の長期使用に伴う潜在的ライアビリティのために、可逆的共有結合性の又は非共有結合性の小分子LMP7阻害薬が自己免疫疾患の適応のために大変望ましい。
発明の概要
本発明は、式(I):
[式中、
Xは、CH2、O又はNHであり;
Yは、CH又はNであり;
Zは、CH又はNであり;
R1は、C1−7アルキル、C3−8シクロアルキル又は−CH2−フェニルであり;
R2は、C1−7アルキル又は−CH2−フェニルであり;そして
R3又はR3’の一方は、水素であり、そして、他方は、C3−8シクロアルキル、非置換C1−7アルキル又はC1−7アルコキシで置換されているC1−7アルキルであるか、又は
R3及びR3’は、これらが結合している炭素原子と一緒に組み合わさり、C3−8シクロアルキル部分を形成する]
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
本発明は、式(I):
[式中、
Xは、CH2、O又はNHであり;
Yは、CH又はNであり;
Zは、CH又はNであり;
R1は、C1−7アルキル、C3−8シクロアルキル又は−CH2−フェニルであり;
R2は、C1−7アルキル又は−CH2−フェニルであり;そして
R3又はR3’の一方は、水素であり、そして、他方は、C3−8シクロアルキル、非置換C1−7アルキル又はC1−7アルコキシで置換されているC1−7アルキルであるか、又は
R3及びR3’は、これらが結合している炭素原子と一緒に組み合わさり、C3−8シクロアルキル部分を形成する]
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
本発明はまた、当該化合物を含む医薬組成物、当該化合物を使用する方法、及び当該化合物を調製する方法を提供する。
引用又は依拠される文献は全て、参照によって本明細書に明示的に組み入れられる。
発明の詳細な説明
特に指示のない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される以下の特定の用語及び表現は、次のように定義される:
特に指示のない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される以下の特定の用語及び表現は、次のように定義される:
用語「部分」は、別の原子又は分子に1つ又は複数の化学結合によって結合されて、それによって分子の一部を形成する、ある原子又は化学的に結合された原子群を指す。例えば、式Iの可変部Rは、式Iの核構造に共有結合によって結合された部分を指す。
1つ又は複数の水素原子を有する特定の部分に関して、用語「置換されている」は、その部分の水素原子の少なくとも1つが別の置換基又は部分に置き換わっていることを指す。例えば、用語「ハロゲンによって置換されているC1−7アルキル」は、C1−7アルキル(以下に定義される)の1つ又は複数の水素原子が1つ又は複数のハロゲン原子に置き換わっていることを指す(例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、クロロメチルなど)。
用語「アルキル」は、1〜20個の炭素原子を有する、脂肪族の直鎖又は分岐鎖飽和炭化水素部分を指す。特定の実施態様において、アルキルは、1〜10個の炭素原子を有する。
用語「C1−7アルキル」は、1〜7個の炭素原子を有するアルキル部分を指す。C1−7アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルを含む。
用語「C1−7アルコキシ」は、式−O−R’(式中、R’は、アルキル基である)で表される基を示す。C1−7アルコキシ部分の例は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ及びtert−ブトキシを含む。
「アリール」は、単環式、二環式又は三環式の芳香族環を有する、一価の環式芳香族炭化水素部分を意味する。アリール基は、本明細書において定義されるように場合により置換されていてよい。アリール部分の例は、特に限定されないが、フェニル、ナフチル、フェナントリル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニル、オキシジフェニル、ビフェニル、メチレンジフェニル、アミノジフェニル、ジフェニルスルフィジル、ジフェニルスルホニル、ジフェニルイソプロピリデニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキシリル、ベンゾピラニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサジノニル、ベンゾピペラジニル(benzopiperadinyl)、ベンゾピペラジニル(benzopiperazinyl)、ベンゾピロリジニル、ベンゾモルホリニル、メチレンジオキシフェニル、エチレンジオキシフェニルなど(各々場合により置換されているその部分水素化誘導体を含む)を含む。
用語「ハロ」、「ハロゲン」及び「ハライド」は、互換的に使用され得、置換基フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを指す。
「C3−8シクロアルキル」は、単環式又は二環式の環を有する、一価の飽和炭素環部分を意味する。C3−8シクロアルキル部分は、1つ又は複数の置換基で場合により置換されていてよい。C3−8シクロアルキル部分の例は、特に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど(その部分不飽和(シクロアルケニル)誘導体を含む)を含む。
特に指示のない限り、用語「水素」又は「ヒドロ」は、H2ではなく、水素原子(−H)の部分を指す。
特に指示のない限り、用語「式の化合物(a compound of the formula)」又は「式の化合物(a compound of formula)」又は「式の化合物(compounds of the formula)」又は「式の化合物(compounds of formula)」は、その式によって定義される化合物の属(genus)から選択される任意の化合物(特に指定のない場合は、任意のそのような化合物の任意の薬学的に許容し得る塩又はエステルを含む)を指す。
用語「薬学的に許容し得る塩」は、遊離塩基又は遊離酸の生物学的効果及び特性を保持し、生物学的にもその他の面でも望ましくないことはない塩を指す。塩は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、好ましくは塩酸)及び有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、サリチル酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、N−アセチルシステインなど)と形成され得る。加えて、塩は、無機塩基又は有機塩基の遊離酸への付加によっても調製され得る。無機塩基から誘導される塩は、特に限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム及びマグネシウム塩などを含む。有機塩基から誘導される塩は、特に限定されないが、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リシン、アルギニン、N−エチルピペリジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂などの、第一級、第二級及び第三級アミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン並びに塩基性イオン交換樹脂の塩を含む。
本発明の化合物は、薬学的に許容し得る塩の形態で存在することができる。本発明の化合物はまた、薬学的に許容し得るエステル(すなわち、プロドラッグとして使用される式Iの酸のメチル及びエチルエステル)の形態で存在することもできる。本発明の化合物はまた、溶媒和、例えば(i.e.)水和され得る。溶媒和は、製造プロセスの過程で達成され得るか、又は例えば(i.e.)当初無水であった式Iの化合物の吸湿性の結果として起こり得る(水和)。
同じ分子式を有するがそれらの原子の結合の性質若しくは順序又はそれらの原子の空間的配列が異なる化合物は「異性体」と呼ばれ、本発明の範囲内である。それらの原子の空間的配列が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。ジアステレオマーは、1つ又は複数のキラル中心で反対の立体配置を有する立体異性体であり、エナンチオマーではない。互いに重ね合わせることができない鏡像である、1つ又は複数の不斉中心を有する立体異性体は、「エナンチオマー」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有するとき、例えば、炭素原子が4個の異なる基に結合している場合、1対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その不斉中心(1つ又は複数)の絶対配置によって特徴付けられ得、Cahn、Ingold及びPrelogのR及びS順位則によって又はその分子が偏光面を回転させる様式によって記載され、右旋性又は左旋性として(すなわち、それぞれ、(+)−異性体又は(−)−異性体として)表示される。キラル化合物は、個々のエナンチオマー又はそれらの混合物のいずれかとして存在することができる。エナンチオマーを同じ割合で含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
化合物の「治療有効量」という用語は、疾患の症状を予防、緩和又は改善するために、あるいは処置される被検体の生存期間を延長するために効果的な化合物の量を意味する。治療有効量の決定は、当技術分野における技能の範囲内である。本発明に係る化合物の治療有効量又は投与量は、広い範囲内で変えることができ、当技術分野において公知の様式で決定され得る。そのような投与量は、投与される特定の化合物(複数)、投与経路、処置される病態及び処置される患者を含む、それぞれの特定の症例における個別の要件に調整されるだろう。一般に、およそ70Kgの体重の成人への経口又は非経口投与の場合、約0.1mg〜約5,000mg、1mg〜約1,000mg又は1mg〜100mgの一日投与量が適切であり得るが、必要であればその下限及び上限を超えてもよい。一日投与量は、単回用量として又は分割用量で投与され得るか、又は非経口投与の場合には、持続的点滴として与えられ得る。
用語「薬学的に許容し得る担体」は、溶媒、分散媒体、被覆剤、抗菌及び抗真菌剤、等張剤並びに吸収遅延剤を含む、薬剤の投与と適合性のある任意の及び全ての材料、並びに薬剤の投与と適合性のある他の材料及び化合物を含むことが意図される。任意の慣用の媒体又は薬剤が活性化合物と不適合である場合を除いて、本発明の組成物におけるその使用が考慮される。また、補助活性化合物を当該組成物中に組み込むこともできる。
本発明の組成物の調製に有用な薬学的担体は、固体、液体又は気体であり得;従って、当該組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、粉剤、腸溶性コーティング製剤又は他の保護製剤(例えば、イオン交換樹脂に結合しているか又は脂質−タンパク質小胞に封入されている)、徐放性製剤、液剤、懸濁剤、エリキシル剤、エアロゾル剤などの形態をとることができる。担体は、石油、動物、植物又は合成起源の油を含む様々な油、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などから選択され得る。水、生理食塩水、デキストロース水溶液及びグリコールが、特に(血液と等張である場合)注射用液剤のための好ましい液体担体である。例えば、静脈内投与用の製剤は、固体活性成分(複数)を水に溶解させて水溶液を生成し、その溶液を滅菌することにより調製される、活性成分(複数)の無菌水溶液を含む。好適な薬学的賦形剤は、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、乳糖、タルク、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどを含む。当該組成物は、例えば、防腐剤、安定化剤、湿潤剤又は乳化剤、浸透圧調整用の塩、緩衝剤などの慣用の薬学的添加剤に付され得る。好適な薬学的担体及びそれらの製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences by E. W. Martin に記載されている。そのような組成物は、いずれにしても、レシピエントへ適切に投与するための適切な投与剤形を調製するために、有効量の活性化合物を好適な担体と共に含有するだろう。
本発明の方法の実施において、有効量の本発明の化合物のいずれか1つ又は本発明の化合物のいずれかの組み合わせ又はその薬学的に許容し得る塩若しくはエステルは、当技術分野において公知の通常の許容し得る方法のいずれかを介して、単独又は組み合わせのいずれかで投与される。従って、当該化合物又は組成物は、経口(例えば、口腔)、舌下、非経口(例えば、筋肉内、静脈内又は皮下)、直腸(例えば、坐剤又は洗浄剤によって)、経皮(例えば、皮膚エレクトロポレーション)又は吸入(例えば、エアロゾルによって)によって、錠剤及び懸濁剤を含む、固体、液体又は気体の投与剤形で投与され得る。投与は、適宜、単回の単位投与剤形の持続的治療で、又は単回投与治療で実施され得る。当該治療組成物はまた、パモ酸などの親油性の塩と併せた油乳剤又は分散剤の形態であっても、皮下又は筋肉内投与用の生物分解性の徐放性組成物の形態であってもよい。
詳細には、本発明は、式(I):
[式中、
Xは、CH2、O又はNHであり;
Yは、CH又はNであり;
Zは、CH又はNであり;
R1は、C1−7アルキル、C3−8シクロアルキル又は−CH2−フェニルであり;
R2は、C1−7アルキル又は−CH2−フェニルであり;そして
R3又はR3’の一方は、水素であり、そして、他方は、C3−8シクロアルキル、非置換C1−7アルキル又はC1−7アルコキシで置換されているC1−7アルキルであるか、又は
R3及びR3’は、これらが結合している炭素原子と一緒に組み合わさり、C3−8シクロアルキル部分を形成する]
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
[式中、
Xは、CH2、O又はNHであり;
Yは、CH又はNであり;
Zは、CH又はNであり;
R1は、C1−7アルキル、C3−8シクロアルキル又は−CH2−フェニルであり;
R2は、C1−7アルキル又は−CH2−フェニルであり;そして
R3又はR3’の一方は、水素であり、そして、他方は、C3−8シクロアルキル、非置換C1−7アルキル又はC1−7アルコキシで置換されているC1−7アルキルであるか、又は
R3及びR3’は、これらが結合している炭素原子と一緒に組み合わさり、C3−8シクロアルキル部分を形成する]
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
別の実施態様において、本発明は、Xが、CH2である、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、Xが、O又はNHである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、Yが、CHである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、Yが、Nである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、Zが、CHである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、Zが、Nである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、Xが、CH2であり、Y及びZが、CHである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、R1が、メチル、−CH2−フェニル又はシクロプロピルである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、R1が、−CH2−フェニルである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、R2が、ブチル又は−CH2−フェニルである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、R2が、−CH2−フェニルである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、R3又はR3’の一方が、水素であり、そして、他方が、シクロプロピル、メチル又は−CH2OCH3である、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、R3が、メチルであり、そして、R3’が、水素である、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、R3及びR3’が、これらが結合している炭素原子と一緒に組み合わさり、シクロプロピル部分を形成する、式(I)に係る化合物を提供する。
本発明の特定の実施態様は、式(I’):
[式中、R1、R2及びR3は、上記に定義されるとおりであり、より特定すると、R1は、−CH2−フェニルであり、R2は、−CH2−フェニルであり、そして、R3は、メチルである]
で表される化合物に関する。
[式中、R1、R2及びR3は、上記に定義されるとおりであり、より特定すると、R1は、−CH2−フェニルであり、R2は、−CH2−フェニルであり、そして、R3は、メチルである]
で表される化合物に関する。
別の実施態様において、本発明は、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−オキソエチル)−アミドである、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、治療有効量の式(I)に係る化合物と薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、治療活性物質としての使用のための、式(I)に係る化合物を提供する。
別の実施態様において、本発明は、炎症性疾患又は障害の治療又は予防のための、式(I)に係る化合物の使用を提供し、特に、炎症性疾患又は障害は、関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患から選択される。
別の実施態様において、本発明は、炎症性疾患又は障害の治療又は予防のための医薬の調製のための、式(I)に係る化合物の使用を提供し、特に、炎症性疾患又は障害は、関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患から選択される。
別の実施態様において、本発明は、炎症性疾患又は障害の治療又は予防のための、式(I)に係る化合物を提供し、特に、炎症性疾患又は障害は、関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患から選択される。
別の実施態様において、本発明は、関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患(IBD)から選択される炎症性疾患又は障害を処置するための方法であって、それを必要とする被検体に治療有効量の式(I)に係る化合物を投与する工程を含む方法を提供する。
別の実施態様において、本明細書において上述される発明が提供される。
これらの化合物を調製する際に使用される出発物質及び試薬は、一般に、販売業者(例えば、Aldrich Chemical Co.)から入手可能であるか、又はFieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis; Wiley & Sons: New York, 1991, Volumes 1-15; Rodd's Chemistry of Carbon Compounds, Elsevier Science Publishers, 1989, Volumes 1-5 and Supplementals; 及びOrganic Reactions, Wiley & Sons: New York, 1991, Volumes 1-40 などの参考文献に記載される手順に従って、当業者に公知の方法によって調製されるかのいずれかである。
以下の合成反応スキームは、本発明の化合物が合成され得るいくつかの方法を単に例示するものであり、これらの合成反応スキームに対して様々な変形を行うことができ、これらは本出願に含まれる開示を参照した当業者に示唆されるであろう。
合成反応スキームの出発物質及び中間体は、所望であれば、特に限定されないが、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含む慣用の技術を使用して単離及び精製され得る。そのような物質は、物理定数及びスペクトルデータを含む慣用の手段を使用して特徴付けられ得る。
特に指定のない限り、本明細書に記載の反応は、好ましくは、不活性雰囲気下、大気圧で、約−78℃〜約150℃、より好ましくは、約0℃〜約125℃の反応温度範囲で、最も好ましくかつ好都合には、ほぼ室温(又は周囲温度)、例えば、約20℃で実施される。
本発明の化合物は、多数の慣用の手段によって製造され得る。例えば、これらは、以下のスキーム1〜4に概説されるプロセスに従って製造され得る。
スキーム1に示すように、N−Boc保護アミノ酸1は、ワインレブ(Weinreb)アミド2に変換され得、次に、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)を使用してアルデヒド3に還元され得る。アルデヒドをアセトンシアノヒドリンで直ちに処理すると、新規シアノヒドリン4がジアステレオマーの混合物として形成され得る。Boc保護基の消失を伴うニトリルのカルボン酸への加水分解は、塩酸と共に加熱することによって実施され得る。二炭酸ジ−tert−ブチルを使用してBoc基を再導入すると、酸5が与えられ得、これをその後、HATUなどの活性化剤を使用して適切なアミン6とカップリングさせると、ヒドロキシアミド7が提供され得る。
スキーム2に見られるように、HATUなどの活性化剤を使用して酸8を適切に選択されたアミノ酸9とカップリングさせると、アミド10が与えられ得る。
スキーム3に示すように、適切に保護されたホモフェニルアラニン誘導体11を、イリジウム触媒下、ビス(ピナコラト)ジボロン12を使用して選択的にホウ素化(borolated)すると(Org. Lett. 2010, 12, 3870 に記載される方法と同様にして)、13が主要な位置異性体として与えられ得る。ビアリール誘導体14は、10と13のスズキカップリングによって製造され得る。次に、ビアリール誘導体14をトリフルオロ酢酸(TFA)で脱保護すると、アミノ酸15が現れ得る。化合物16は、HATUなどの活性化剤の存在下、高希釈の条件下での大環状化によって与えられ得る。水酸化トリメチルスズを使用したエステル加水分解(Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 1378)は、重要な酸中間体17を与え得る。
スキーム4に示すように、ヒドロキシアミド7はTFAで処理され得る。このように生成された遊離アミン塩は、HATUなどの活性化剤を使用して、酸17とその場でカップリングさせると、ヒドロキシアミド18が与えられ得る。ケトアミド19は、デス−マーチンペルヨージナンでの酸化によって提供され得る。
実施例
本明細書においては、特定の例示的実施態様を記述及び記載しているが、本発明の化合物は、適切な出発物質を使用し、本明細書に一般的に記載される方法に従って、かつ/又は当業者に利用可能な方法によって調製され得る。空気感受性の試薬が関与する反応は全て、不活性雰囲気下で実施した。試薬は、特に断りのない限り、販売業者から入手したものをそのまま使用した。
本明細書においては、特定の例示的実施態様を記述及び記載しているが、本発明の化合物は、適切な出発物質を使用し、本明細書に一般的に記載される方法に従って、かつ/又は当業者に利用可能な方法によって調製され得る。空気感受性の試薬が関与する反応は全て、不活性雰囲気下で実施した。試薬は、特に断りのない限り、販売業者から入手したものをそのまま使用した。
実施例1
(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−オキソ−エチル)−アミド
(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−オキソ−エチル)−アミド
工程1
DMF(250mL)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−フェニル−プロピオン酸(25g、94.34mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、室温で、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(13.72g、141.50mmol)、HATU(37.64g、99.05mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(50.70mL、283.01mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次に、酢酸エチル(1000mL)で希釈し、水(5×250mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中20%EtOAcを使用したCombiFlashカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−(メトキシ−メチル−カルバモイル)−2−フェニル−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル27.5g(94%)を無色の油状物として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 309.0。
DMF(250mL)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−フェニル−プロピオン酸(25g、94.34mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、室温で、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(13.72g、141.50mmol)、HATU(37.64g、99.05mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(50.70mL、283.01mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次に、酢酸エチル(1000mL)で希釈し、水(5×250mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中20%EtOAcを使用したCombiFlashカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−(メトキシ−メチル−カルバモイル)−2−フェニル−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル27.5g(94%)を無色の油状物として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 309.0。
工程2
THF(180mL)中の(S)−1−(メトキシ−メチル−カルバモイル)−2−フェニル−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(15g、48.70mmol)の撹拌溶液に、0℃で、LiAlH4(THF中1.0M、57mL、57mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次に、ガス発生が止むまで、硫酸ナトリウム十水和物の一部ずつの(portionwise)添加によって慎重にクエンチした。EtOAcを加え、反応混合物を室温で30分間激しく撹拌し、次に、濾過した。濾液を乾燥させ、減圧下で濃縮して、((S)−1−ベンジル−2−オキソ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル11.0g(91%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく使用した。
THF(180mL)中の(S)−1−(メトキシ−メチル−カルバモイル)−2−フェニル−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(15g、48.70mmol)の撹拌溶液に、0℃で、LiAlH4(THF中1.0M、57mL、57mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次に、ガス発生が止むまで、硫酸ナトリウム十水和物の一部ずつの(portionwise)添加によって慎重にクエンチした。EtOAcを加え、反応混合物を室温で30分間激しく撹拌し、次に、濾過した。濾液を乾燥させ、減圧下で濃縮して、((S)−1−ベンジル−2−オキソ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル11.0g(91%)を白色の固体として与え、これをさらに精製することなく使用した。
工程3
DCM(80mL)中の((S)−1−ベンジル−2−オキソ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(7.0g、28.1mmol)の溶液に、アセトンシアノヒドリン(7.16g、84.3mmol)及びトリエチルアミン(2.36mL、16.86mmol)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、次に、水を加え、有機物を減圧下で除去した。水性残渣を酢酸エチルで抽出し、水で2回洗浄した。有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中20%EtOAcを移動相として使用したCombiFlashカラムクロマトグラフィーによって精製して、((S)−1−ベンジル−2−シアノ−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル5.0g(58%)を黄色の油状物として得た。LC/MS: (M+H)+ = 277.4。
DCM(80mL)中の((S)−1−ベンジル−2−オキソ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(7.0g、28.1mmol)の溶液に、アセトンシアノヒドリン(7.16g、84.3mmol)及びトリエチルアミン(2.36mL、16.86mmol)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、次に、水を加え、有機物を減圧下で除去した。水性残渣を酢酸エチルで抽出し、水で2回洗浄した。有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中20%EtOAcを移動相として使用したCombiFlashカラムクロマトグラフィーによって精製して、((S)−1−ベンジル−2−シアノ−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル5.0g(58%)を黄色の油状物として得た。LC/MS: (M+H)+ = 277.4。
工程4
6M HCl(90mL)中の((S)−1−ベンジル−2−シアノ−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(5.0g、18.11mmol)の溶液を100℃で16時間加熱し、次に、室温まで冷やし、真空下で濃縮して、(S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸塩酸塩4.0g(95%)をオフイエローの固体として与え、これをさらに精製することなく使用した。LC/MS: (M+H)+ = 196.2。
6M HCl(90mL)中の((S)−1−ベンジル−2−シアノ−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(5.0g、18.11mmol)の溶液を100℃で16時間加熱し、次に、室温まで冷やし、真空下で濃縮して、(S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸塩酸塩4.0g(95%)をオフイエローの固体として与え、これをさらに精製することなく使用した。LC/MS: (M+H)+ = 196.2。
工程5
1,4−ジオキサン(150ml)及び水(150mL)中の(S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸塩酸塩(18.0g、77.9mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(65.45g、779mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(25.48g、116.9mmol)を加えた。混合物を室温で16時間激しく撹拌した。有機相を減圧下で除去した。残っている不均一な水層を水(200mL)で希釈し、Et2Oで抽出した(2×200mL、廃棄した)。次に、2M HCl水溶液の添加によって水層をpH=3にし、EtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ、減圧下で濃縮して、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸18.0g(78%)をオフホワイトの固体として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 296.6。
1,4−ジオキサン(150ml)及び水(150mL)中の(S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸塩酸塩(18.0g、77.9mmol)の溶液に、重炭酸ナトリウム(65.45g、779mmol)及び二炭酸ジ−tert−ブチル(25.48g、116.9mmol)を加えた。混合物を室温で16時間激しく撹拌した。有機相を減圧下で除去した。残っている不均一な水層を水(200mL)で希釈し、Et2Oで抽出した(2×200mL、廃棄した)。次に、2M HCl水溶液の添加によって水層をpH=3にし、EtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ、減圧下で濃縮して、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸18.0g(78%)をオフホワイトの固体として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 296.6。
工程6
DMF(150mL)中の(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸(10.0g、33.89mmol)の撹拌溶液に、ベンジルアミン(4.35g、40.67mmol)、HATU(14.16g、37.28mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.56g、50.84mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、室温で3時間撹拌し、次に、酢酸エチル(800mL)で希釈し、氷冷水(2×950mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中30%EtOAcを使用したCombiFlashカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル7.3g(56%)を白色の固体として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 385.2。
DMF(150mL)中の(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸(10.0g、33.89mmol)の撹拌溶液に、ベンジルアミン(4.35g、40.67mmol)、HATU(14.16g、37.28mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.56g、50.84mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、室温で3時間撹拌し、次に、酢酸エチル(800mL)で希釈し、氷冷水(2×950mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ヘキサン中30%EtOAcを使用したCombiFlashカラムクロマトグラフィーによって精製して、(S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル7.3g(56%)を白色の固体として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 385.2。
工程7
DMF(8ml)中の3−(3−ブロモフェニル)プロパン酸(800mg、3.49mmol)、2−アミノプロパン酸(S)−tert−ブチル塩酸塩(698mg、3.84mmol)及びHATU(1.46g、3.84mmol)の溶液に、0℃で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.83ml、10.5mmol)を加えた。黄色の反応混合物を室温で一晩撹拌し、次に、水でクエンチし、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機物を水(3×)及びブラインで洗浄し、次に、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(10%〜30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、(S)−2−[3−(3−ブロモ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオン酸tert−ブチルエステル1.11g(89%)を粘性の無色の油状物として与えた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.30 - 7.38 (m, 2H), 7.10 - 7.21 (m, 2H), 5.99 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.46 (quin, J = 7.1 Hz, 1H), 2.86 - 3.04 (m, 2H), 2.36 - 2.62 (m, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.32 (d, J = 7.2 Hz, 3H)。
DMF(8ml)中の3−(3−ブロモフェニル)プロパン酸(800mg、3.49mmol)、2−アミノプロパン酸(S)−tert−ブチル塩酸塩(698mg、3.84mmol)及びHATU(1.46g、3.84mmol)の溶液に、0℃で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.83ml、10.5mmol)を加えた。黄色の反応混合物を室温で一晩撹拌し、次に、水でクエンチし、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機物を水(3×)及びブラインで洗浄し、次に、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(10%〜30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、(S)−2−[3−(3−ブロモ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオン酸tert−ブチルエステル1.11g(89%)を粘性の無色の油状物として与えた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.30 - 7.38 (m, 2H), 7.10 - 7.21 (m, 2H), 5.99 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.46 (quin, J = 7.1 Hz, 1H), 2.86 - 3.04 (m, 2H), 2.36 - 2.62 (m, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.32 (d, J = 7.2 Hz, 3H)。
工程8
MeOH(20ml)中の(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−フェニルブタン酸(1.0g、3.58mmol)の溶液に、0℃で、トリメチルシリルジアゾメタン(Et2O中2.0M、3.6ml、7.2mmol)を滴下した。追加のトリメチルシリルジアゾメタン(Et2O中2.0M)をアリコート1mLで淡黄色が持続する限り(until)加えた。合計9mL(約5当量)の試薬を加えた。反応を数滴の酢酸でクエンチしたところ、溶液は無色になった。混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルに吸収させ、クロマトグラフィー(10%〜30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−フェニル−酪酸メチルエステル1.03g(98%)を無色の油状物として与えた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.27 - 7.33 (m, 2H), 7.15 - 7.24 (m, 3H), 5.07 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.31 - 4.44 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.64 - 2.73 (m, 2H), 2.09 - 2.25 (m, 1H), 1.88 - 2.03 (m, 1H), 1.46 (s, 9H)。
MeOH(20ml)中の(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−フェニルブタン酸(1.0g、3.58mmol)の溶液に、0℃で、トリメチルシリルジアゾメタン(Et2O中2.0M、3.6ml、7.2mmol)を滴下した。追加のトリメチルシリルジアゾメタン(Et2O中2.0M)をアリコート1mLで淡黄色が持続する限り(until)加えた。合計9mL(約5当量)の試薬を加えた。反応を数滴の酢酸でクエンチしたところ、溶液は無色になった。混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルに吸収させ、クロマトグラフィー(10%〜30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−フェニル−酪酸メチルエステル1.03g(98%)を無色の油状物として与えた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.27 - 7.33 (m, 2H), 7.15 - 7.24 (m, 3H), 5.07 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.31 - 4.44 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.64 - 2.73 (m, 2H), 2.09 - 2.25 (m, 1H), 1.88 - 2.03 (m, 1H), 1.46 (s, 9H)。
工程9
35mLの圧力管に、ビス(ピナコラト)ジボロン(952mg、3.75mmol)、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(37mg、0.14mmol)及び[Ir(OMe)COD)]2(45mg、0.07mmol)を入れた。ヘキサン(16ml)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−フェニル−酪酸メチルエステル(1.0g、3.41mmol)の溶液を加えた。管を窒素でパージし、次に、密閉して、65℃で16時間加熱した。暗い栗色の反応物を室温まで冷やし、CH2Cl2で希釈し、フラスコに移して濃縮した。残渣をシリカゲルに吸収させ、クロマトグラフィー(10%〜25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、粘性の無色の油状物900mgを単離した。NMR分析は、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−酪酸メチルエステル:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.66 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.31 - 7.33 (m, 1H), 7.21 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.38 (br. s., 1H), 3.75 (s, 3H), 2.65 - 2.74 (m, 2H), 2.11 - 2.23 (m, 1H), 1.89 - 2.02 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.37 (s, 12H);(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−酪酸メチルエステル:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.31 - 7.35 (m, 2H), 5.08 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.38 (br. s., 1H), 3.75 (s, 3H), 2.65 - 2.74 (m, 2H), 2.11 - 2.23 (m, 1H), 1.89 - 2.02 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.36 (s, 12H);及び(S)−4−[3,5−ビス−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−酪酸メチルエステル:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.14 (s, 1H), 7.73 (s, 2H), 5.08 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.38 (br. s., 1H), 3.74 (s, 3H), 2.65 - 2.74 (m, 2H), 2.11 - 2.23 (m, 1H), 1.89 - 2.02 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.36 (s, 24H)の約3:1:1の混合物を示した。
35mLの圧力管に、ビス(ピナコラト)ジボロン(952mg、3.75mmol)、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(37mg、0.14mmol)及び[Ir(OMe)COD)]2(45mg、0.07mmol)を入れた。ヘキサン(16ml)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−フェニル−酪酸メチルエステル(1.0g、3.41mmol)の溶液を加えた。管を窒素でパージし、次に、密閉して、65℃で16時間加熱した。暗い栗色の反応物を室温まで冷やし、CH2Cl2で希釈し、フラスコに移して濃縮した。残渣をシリカゲルに吸収させ、クロマトグラフィー(10%〜25%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、粘性の無色の油状物900mgを単離した。NMR分析は、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−酪酸メチルエステル:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.66 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.31 - 7.33 (m, 1H), 7.21 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.38 (br. s., 1H), 3.75 (s, 3H), 2.65 - 2.74 (m, 2H), 2.11 - 2.23 (m, 1H), 1.89 - 2.02 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.37 (s, 12H);(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−酪酸メチルエステル:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.31 - 7.35 (m, 2H), 5.08 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.38 (br. s., 1H), 3.75 (s, 3H), 2.65 - 2.74 (m, 2H), 2.11 - 2.23 (m, 1H), 1.89 - 2.02 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 1.36 (s, 12H);及び(S)−4−[3,5−ビス−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−酪酸メチルエステル:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.14 (s, 1H), 7.73 (s, 2H), 5.08 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.38 (br. s., 1H), 3.74 (s, 3H), 2.65 - 2.74 (m, 2H), 2.11 - 2.23 (m, 1H), 1.89 - 2.02 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.36 (s, 24H)の約3:1:1の混合物を示した。
工程10
1,4−ジオキサン(12ml)中の(S)−2−[3−(3−ブロモ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオン酸tert−ブチルエステル(918mg、2.58mmol)及び(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−酪酸メチルエステル(工程3からの混合物の主成分、900mg、2.15mmol)の溶液に、Pd(PPh3)4(124mg、0.11mmol)及び2.0M 炭酸ナトリウム水溶液(3.2ml、6.4mmol)を加えた。二相性混合物を90℃で3.5時間撹拌し、次に、室温まで冷やし、水でクエンチし、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルに吸収させ、クロマトグラフィー(20%〜40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、粘性の無色の油状物647mg(53%)を単離した。NMR分析は、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−{3’−[2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニル−エチルカルバモイル)−エチル]−ビフェニル−3−イル}−酪酸メチルエステル及び(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−{3’−[2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニル−エチルカルバモイル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−酪酸メチルエステルの約3:1の混合物を示した。LC/MS: (M+Na)+ = 591。
1,4−ジオキサン(12ml)中の(S)−2−[3−(3−ブロモ−フェニル)−プロピオニルアミノ]−プロピオン酸tert−ブチルエステル(918mg、2.58mmol)及び(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−酪酸メチルエステル(工程3からの混合物の主成分、900mg、2.15mmol)の溶液に、Pd(PPh3)4(124mg、0.11mmol)及び2.0M 炭酸ナトリウム水溶液(3.2ml、6.4mmol)を加えた。二相性混合物を90℃で3.5時間撹拌し、次に、室温まで冷やし、水でクエンチし、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルに吸収させ、クロマトグラフィー(20%〜40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、粘性の無色の油状物647mg(53%)を単離した。NMR分析は、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−{3’−[2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニル−エチルカルバモイル)−エチル]−ビフェニル−3−イル}−酪酸メチルエステル及び(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−{3’−[2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニル−エチルカルバモイル)−エチル]−ビフェニル−4−イル}−酪酸メチルエステルの約3:1の混合物を示した。LC/MS: (M+Na)+ = 591。
工程11
ジクロロメタン(8ml)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−{3’−[2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニル−エチルカルバモイル)−エチル]−ビフェニル−3−イル}−酪酸メチルエステル(工程4からの混合物の主成分、647mg、1.14mmol)の溶液に、TFA(2ml、26.0mmol)を加えた。明黄色の反応混合物を室温で2.5時間撹拌した。追加のTFA(2ml)を加え、撹拌を2.5時間続け、次に、混合物を濃縮し、ジクロロメタン(3×)で追い出した(chased)。残渣をジクロロメタン(200ml)及びDMF(50ml)に溶解した。次に、HATU(519mg、1.37mmol)、続いて、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.6ml、9.1mmol)を加えた。黄色の反応混合物を室温で96時間撹拌した。ジクロロメタンを減圧下で除去した。氷冷しながら、水(200mL)を加えた。水層をEt2O(200mL)、次に、EtOAc(200mL)で抽出した。合わせた有機物を水(4×)及びブラインで洗浄し、次に、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣をシリカゲルに吸収させ、最初に50%〜100%EtOAc/ヘキサン、次に、0%〜2%MeOH/CH2Cl2を用いてクロマトグラフィーによって精製して、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン(hexaene)−9−カルボン酸メチルエステル83mg(19%)を白色の固体として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 395; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.27 - 7.47 (m, 5H), 7.04 - 7.11 (m, 3H), 6.64 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.86 - 5.00 (m, 1H), 4.18 (ddd, J = 11.4, 7.6, 4.0 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.20 (ddd, J = 13.8, 10.8, 2.6 Hz, 1H), 2.86 (ddd, J = 13.8, 8.5, 2.6 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 8.5, 4.5 Hz, 2H), 2.55 - 2.63 (m, 1H), 2.34 - 2.46 (m, 1H), 2.15 - 2.30 (m, 1H), 1.94 - 2.08 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
ジクロロメタン(8ml)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−{3’−[2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニル−エチルカルバモイル)−エチル]−ビフェニル−3−イル}−酪酸メチルエステル(工程4からの混合物の主成分、647mg、1.14mmol)の溶液に、TFA(2ml、26.0mmol)を加えた。明黄色の反応混合物を室温で2.5時間撹拌した。追加のTFA(2ml)を加え、撹拌を2.5時間続け、次に、混合物を濃縮し、ジクロロメタン(3×)で追い出した(chased)。残渣をジクロロメタン(200ml)及びDMF(50ml)に溶解した。次に、HATU(519mg、1.37mmol)、続いて、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.6ml、9.1mmol)を加えた。黄色の反応混合物を室温で96時間撹拌した。ジクロロメタンを減圧下で除去した。氷冷しながら、水(200mL)を加えた。水層をEt2O(200mL)、次に、EtOAc(200mL)で抽出した。合わせた有機物を水(4×)及びブラインで洗浄し、次に、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣をシリカゲルに吸収させ、最初に50%〜100%EtOAc/ヘキサン、次に、0%〜2%MeOH/CH2Cl2を用いてクロマトグラフィーによって精製して、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン(hexaene)−9−カルボン酸メチルエステル83mg(19%)を白色の固体として与えた。LC/MS: (M+H)+ = 395; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.27 - 7.47 (m, 5H), 7.04 - 7.11 (m, 3H), 6.64 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.86 - 5.00 (m, 1H), 4.18 (ddd, J = 11.4, 7.6, 4.0 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.20 (ddd, J = 13.8, 10.8, 2.6 Hz, 1H), 2.86 (ddd, J = 13.8, 8.5, 2.6 Hz, 1H), 2.66 (dd, J = 8.5, 4.5 Hz, 2H), 2.55 - 2.63 (m, 1H), 2.34 - 2.46 (m, 1H), 2.15 - 2.30 (m, 1H), 1.94 - 2.08 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。
工程12
1,2−ジクロロエタン(3ml)中の(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸メチルエステル(80mg、0.20mmol)の溶液に、水酸化トリメチルスズ(183mg、1.01mmol)を加えた。濁った反応混合物を80℃で6時間撹拌し、次に、室温まで冷やし、濃縮した。残渣をEtOAcと1.0M HClで分液した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を1.0M HCl(5×)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次に、濃縮し、高真空下で乾燥させて、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸を白色の半固体として与え、これをさらに精製することなく使用した。
1,2−ジクロロエタン(3ml)中の(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸メチルエステル(80mg、0.20mmol)の溶液に、水酸化トリメチルスズ(183mg、1.01mmol)を加えた。濁った反応混合物を80℃で6時間撹拌し、次に、室温まで冷やし、濃縮した。残渣をEtOAcと1.0M HClで分液した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を1.0M HCl(5×)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次に、濃縮し、高真空下で乾燥させて、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸を白色の半固体として与え、これをさらに精製することなく使用した。
工程13
ジクロロメタン(2ml)中の((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(93mg、0.24mmol)の溶液に、TFA(0.50ml、6.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次に、濃縮し、ジクロロメタン(2×)で追い出し、高真空下で乾燥させて、淡黄色の油状物を得た。油状物に、DMF(2ml)中の(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸(工程6からの粗物質、77mg、0.20mmol)の溶液を加えた。次に、HATU(85mg、0.22mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.18ml、1.01mmol)を加えた。黄色の反応混合物を室温で一晩撹拌し、次に、水でクエンチした。得られた沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄し、吸引により、次に、高真空下で乾燥させて、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−アミド110mg(84%)をオフホワイトの固体及びエピマーの混合物として与えた。LC/MS: (M+Na)+ = 669。
ジクロロメタン(2ml)中の((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(93mg、0.24mmol)の溶液に、TFA(0.50ml、6.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次に、濃縮し、ジクロロメタン(2×)で追い出し、高真空下で乾燥させて、淡黄色の油状物を得た。油状物に、DMF(2ml)中の(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸(工程6からの粗物質、77mg、0.20mmol)の溶液を加えた。次に、HATU(85mg、0.22mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.18ml、1.01mmol)を加えた。黄色の反応混合物を室温で一晩撹拌し、次に、水でクエンチした。得られた沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄し、吸引により、次に、高真空下で乾燥させて、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−アミド110mg(84%)をオフホワイトの固体及びエピマーの混合物として与えた。LC/MS: (M+Na)+ = 669。
工程14
ジクロロメタン(8ml)中の(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−アミド(105mg、0.16mmol)のわずかに濁った溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(103mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その間に、濃厚な沈殿物が生じた。飽和NaHCO3(5ml)及び10%Na2S2O3(5ml)の添加によってクエンチした。二相性混合物を20分間激しく撹拌し、次に、層を分離した。水層をジクロロメタン(2×)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3で洗浄し、次に、MgSO4で乾燥させ、明黄色の固体まで濃縮した。MeOH/Et2Oでのトリチュレーションは、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−オキソ−エチル)−アミド38mg(36%)を白色の固体として与えた。LC/MS: (M+Na)+= 667; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.20 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.16 - 7.52 (m, 14H), 7.08 - 7.15 (m, 4H), 5.12 - 5.19 (m, 1H), 4.70 - 4.81 (m, 1H), 4.31 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.79 - 3.88 (m, 1H), 3.02 - 3.09 (m, 1H), 3.00 (dd, J = 9.3, 6.1 Hz, 1H), 2.78 - 2.88 (m, 2H), 2.75 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.53 - 2.59 (m, 1H), 2.15 (ddd, J = 12.9, 9.5, 2.9 Hz, 1H), 1.83 - 1.92 (m, 2H), 1.16 (d, J = 7.1 Hz, 3H)。
ジクロロメタン(8ml)中の(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−ヒドロキシ−エチル)−アミド(105mg、0.16mmol)のわずかに濁った溶液に、デス−マーチンペルヨージナン(103mg、0.24mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その間に、濃厚な沈殿物が生じた。飽和NaHCO3(5ml)及び10%Na2S2O3(5ml)の添加によってクエンチした。二相性混合物を20分間激しく撹拌し、次に、層を分離した。水層をジクロロメタン(2×)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3で洗浄し、次に、MgSO4で乾燥させ、明黄色の固体まで濃縮した。MeOH/Et2Oでのトリチュレーションは、(9S,12S)−12−メチル−11,14−ジオキソ−10,13−ジアザ−トリシクロ[15.3.1.12,6]ドコサ−1(20),2(22),3,5,17(21),18−ヘキサエン−9−カルボン酸((S)−1−ベンジル−2−ベンジルカルバモイル−2−オキソ−エチル)−アミド38mg(36%)を白色の固体として与えた。LC/MS: (M+Na)+= 667; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.20 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.16 - 7.52 (m, 14H), 7.08 - 7.15 (m, 4H), 5.12 - 5.19 (m, 1H), 4.70 - 4.81 (m, 1H), 4.31 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.79 - 3.88 (m, 1H), 3.02 - 3.09 (m, 1H), 3.00 (dd, J = 9.3, 6.1 Hz, 1H), 2.78 - 2.88 (m, 2H), 2.75 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 2.53 - 2.59 (m, 1H), 2.15 (ddd, J = 12.9, 9.5, 2.9 Hz, 1H), 1.83 - 1.92 (m, 2H), 1.16 (d, J = 7.1 Hz, 3H)。
実施例2
以下の化合物は、実施例1に記載される手順と同様(analogous)の手順によって製造される:
以下の化合物は、実施例1に記載される手順と同様(analogous)の手順によって製造される:
実施例3
アッセイプロトコール及び結果
細胞ベースのプロテアソーム活性/選択性アッセイ
細胞ベースのプロテアソームサブユニット活性/選択性アッセイは、培養細胞中のプロテアソーム複合体と関連するβ5c又はβ5i(キモトリプシン様活性)、β2c/2i(トリプシン様)、及びβ1c又はβ1i(カスパーゼ様)プロテアーゼ活性の活性を独立に測定する一連の5種の蛍光アッセイであった。具体的には、それぞれのサブユニット活性に以下の基質を使用した:β1i:(PAL)2Rh110、β1c:(LLE)2Rh110、β2c/2i:(KQL)2Rh110、β5c:(WLA)2Rh110、β5i:(ANW)2Rh110。次の手順に従った:
アッセイプロトコール及び結果
細胞ベースのプロテアソーム活性/選択性アッセイ
細胞ベースのプロテアソームサブユニット活性/選択性アッセイは、培養細胞中のプロテアソーム複合体と関連するβ5c又はβ5i(キモトリプシン様活性)、β2c/2i(トリプシン様)、及びβ1c又はβ1i(カスパーゼ様)プロテアーゼ活性の活性を独立に測定する一連の5種の蛍光アッセイであった。具体的には、それぞれのサブユニット活性に以下の基質を使用した:β1i:(PAL)2Rh110、β1c:(LLE)2Rh110、β2c/2i:(KQL)2Rh110、β5c:(WLA)2Rh110、β5i:(ANW)2Rh110。次の手順に従った:
細胞の調製:Ramos細胞(DPBS中2×106/ml)25μlを、ハーフエリアプレート(PerkinElmer Cat 6005569)中、最終5×104細胞/ウェルにプレーティングした。100×4倍段階希釈した試験化合物又はDMSO0.5μlを各ウェルに加えた。試験した化合物の最大濃度は、20μMであり、従って、化合物の段階希釈を200mMから開始した。37℃で30分間インキュベートした。次に、室温で15分間平衡化した。0.025%ジギトニン、各基質20μM及びDPBS中の0.5Mスクロースからなる2×反応混合物25μlを加えた。@700rpmで1分間振盪した。室温で120分間インキュベートした。次に、Envisionマルチラベルプレートリーダー(PerkinElmer)によって500nm励起/519nm発光でプレートを読み取った。
改変PBMCプロテアソーム活性アッセイ
この細胞ベースのプロテアソーム活性アッセイは、先のRamos細胞ベースのアッセイと基質は同様であるが、反応バッファーとしての10%FBS含有完全RPMIとの関連でヒトPBMCを使用した。このアッセイは、初代ヒト細胞中の試験化合物の細胞透過のレベルを評価するように設計された。次の手順に従った:健康なドナーから新たに単離したPBMCを、V底96プレート中、10%FBS含有完全RPMI100μl中に1×105細胞/ウェルでプレーティングした。100×4倍段階希釈化合物1μl/ウェルを加え、1時間インキュベートした。試験した最大化合物濃度は、20μM(100×作業溶液を2mMから開始する)であった。細胞を@2000rpmで5分間スピンダウンした。上清を全て除去した。次に、細胞をDPBS25μlに再懸濁し、細胞を新たなハーフエリアプレート(PerkinElmer Cat 6005569)に移した。最終反応において、容量は、細胞懸濁液25μl、100×阻害薬又はDMSO0.5μl、基質混合物(0.025%ジギトニン、20uM基質(基質:(PAL)2Rh110、(LLE)2Rh110、(KQL)2Rh110、(WLA)2Rh110、又は(ANW)2Rh110)/10%FBS及び0.5Mスクロース混合物)を含有する)25μlを含む50μlであった。1分間(@700rpm)振盪した。2時間インキュベートし、次に、Envisionプレートリーダーで500nm励起/519nm発光を使用してプレートを読み取った。
この細胞ベースのプロテアソーム活性アッセイは、先のRamos細胞ベースのアッセイと基質は同様であるが、反応バッファーとしての10%FBS含有完全RPMIとの関連でヒトPBMCを使用した。このアッセイは、初代ヒト細胞中の試験化合物の細胞透過のレベルを評価するように設計された。次の手順に従った:健康なドナーから新たに単離したPBMCを、V底96プレート中、10%FBS含有完全RPMI100μl中に1×105細胞/ウェルでプレーティングした。100×4倍段階希釈化合物1μl/ウェルを加え、1時間インキュベートした。試験した最大化合物濃度は、20μM(100×作業溶液を2mMから開始する)であった。細胞を@2000rpmで5分間スピンダウンした。上清を全て除去した。次に、細胞をDPBS25μlに再懸濁し、細胞を新たなハーフエリアプレート(PerkinElmer Cat 6005569)に移した。最終反応において、容量は、細胞懸濁液25μl、100×阻害薬又はDMSO0.5μl、基質混合物(0.025%ジギトニン、20uM基質(基質:(PAL)2Rh110、(LLE)2Rh110、(KQL)2Rh110、(WLA)2Rh110、又は(ANW)2Rh110)/10%FBS及び0.5Mスクロース混合物)を含有する)25μlを含む50μlであった。1分間(@700rpm)振盪した。2時間インキュベートし、次に、Envisionプレートリーダーで500nm励起/519nm発光を使用してプレートを読み取った。
PBMC IP−10アッセイ
次のように、全血からPBMCを単離した:血液を無菌環境でヘパリン処理した(heparinized)管中に集めた。血液を当容量のPBS/2%FCSで希釈し、この混合物30mlを、800gで30秒間遠心しかつ室温まで温めておいた、Histopaque-1077 15mlを含有するACCUSPIN管に加えた。次に、管を、室温にて800gで20分間、ノーブレーキで遠心した。ポリエチレンフリットの真上の単核細胞のバンドを、パスツールピペットによって取り出した。これらの単核細胞を滅菌PBSで3回洗浄し、カウントし、10%加熱不活性化したウシ胎仔血清、10mM HEPES、1mM ピルビン酸ナトリウム、ペニシリン(50U/ml)、ストレプトマイシン(50μg/ml)及びグルタミン(2mM)を補填したRPMI1640中、約1.5×106/mlに再懸濁した。96ウェル組織培養プレート(BD Falcon 353072)に約2×105細胞/ウェルをプレーティングし、最終濃度1%DMSOで、化合物の滴定物と共に60分間/37℃でプレインキュベートした。次に、細胞を、A型CpG(Invivogen, Cat # tlrl-2216; ODN 2216)により最終濃度2.5μMで刺激した。細胞を一晩インキュベートし、上清を除去した。ウェル中に残留しているPBMC細胞の生存率を、ATPliteルミネッセンスアッセイ(Perkin-Elmer)で製造業者の説明書によって測定した。ルミネッセンスをPerkin-Elmer Envisionでルミネッセンスフィルターを使用して測定した。IP10レベルを、CXCL10/IP10 AlphaLISAキット(Perkin-Elmer)で、総容量を半分にする以外は製造業者の説明書によって測定した。蛍光を、EnvisionマルチラベルプレートリーダーでAlphaScreen標準設定を使用して測定した。
次のように、全血からPBMCを単離した:血液を無菌環境でヘパリン処理した(heparinized)管中に集めた。血液を当容量のPBS/2%FCSで希釈し、この混合物30mlを、800gで30秒間遠心しかつ室温まで温めておいた、Histopaque-1077 15mlを含有するACCUSPIN管に加えた。次に、管を、室温にて800gで20分間、ノーブレーキで遠心した。ポリエチレンフリットの真上の単核細胞のバンドを、パスツールピペットによって取り出した。これらの単核細胞を滅菌PBSで3回洗浄し、カウントし、10%加熱不活性化したウシ胎仔血清、10mM HEPES、1mM ピルビン酸ナトリウム、ペニシリン(50U/ml)、ストレプトマイシン(50μg/ml)及びグルタミン(2mM)を補填したRPMI1640中、約1.5×106/mlに再懸濁した。96ウェル組織培養プレート(BD Falcon 353072)に約2×105細胞/ウェルをプレーティングし、最終濃度1%DMSOで、化合物の滴定物と共に60分間/37℃でプレインキュベートした。次に、細胞を、A型CpG(Invivogen, Cat # tlrl-2216; ODN 2216)により最終濃度2.5μMで刺激した。細胞を一晩インキュベートし、上清を除去した。ウェル中に残留しているPBMC細胞の生存率を、ATPliteルミネッセンスアッセイ(Perkin-Elmer)で製造業者の説明書によって測定した。ルミネッセンスをPerkin-Elmer Envisionでルミネッセンスフィルターを使用して測定した。IP10レベルを、CXCL10/IP10 AlphaLISAキット(Perkin-Elmer)で、総容量を半分にする以外は製造業者の説明書によって測定した。蛍光を、EnvisionマルチラベルプレートリーダーでAlphaScreen標準設定を使用して測定した。
結果:
本発明の代表化合物についての上記アッセイの結果を以下の表1に提供し、表中のIC50及びEC50活性値は、μMにおけるものである:
本発明の代表化合物についての上記アッセイの結果を以下の表1に提供し、表中のIC50及びEC50活性値は、μMにおけるものである:
表1
特定の実施態様の変更を行うことができ、これが依然として添付の特許請求の範囲の範囲内にあることから、本発明は上述した本発明の特定の実施態様に限定されないことを理解されたい。
特定の実施態様の変更を行うことができ、これが依然として添付の特許請求の範囲の範囲内にあることから、本発明は上述した本発明の特定の実施態様に限定されないことを理解されたい。
Claims (23)
- Xが、CH2である、請求項1に記載の化合物。
- Xが、O又はNHである、請求項1に記載の化合物。
- Yが、CHである、請求項1に記載の化合物。
- Yが、Nである、請求項1に記載の化合物。
- Zが、CHである、請求項1に記載の化合物。
- Zが、Nである、請求項1に記載の化合物。
- Xが、CH2であり、Y及びZが、CHである、請求項1に記載の化合物。
- R1が、メチル、−CH2−フェニル又はシクロプロピルである、請求項1に記載の化合物。
- R1が、−CH2−フェニルである、請求項1に記載の化合物。
- R2が、ブチル又は−CH2−フェニルである、請求項1に記載の化合物。
- R3又はR3’の一方が、水素であり、そして、他方が、シクロプロピル、メチル又は−CH2OCH3である、請求項1に記載の化合物。
- R3が、メチルであり、そして、R3’が、水素である、請求項1に記載の化合物。
- R3及びR3’が、これらが結合している炭素原子と一緒に組み合わさり、シクロプロピル部分を形成する、請求項1に記載の化合物。
- 治療有効量の請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物と薬学的に許容し得る担体とを含む、医薬組成物。
- 治療活性物質としての使用のための、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
- 関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患から選択される炎症性疾患又は障害の治療又は予防のための、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- 関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患から選択される炎症性疾患又は障害の治療又は予防のための医薬の調製のための、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- 関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患から選択される炎症性疾患又は障害の治療又は予防のための、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
- 関節リウマチ、ループス及び過敏性腸疾患から選択される炎症性疾患又は障害を処置するための方法であって、それを必要とする被検体に治療有効量の請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物を投与する工程を含む方法。
- 本明細書に上述される発明。
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