JP2015533884A - 強化樹脂を含むゴム組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
第1の高度に不飽和なジエンエラストマーをメチレン受容体と混合することによって、メチレン受容体ブロックを調製することを含むタイヤ部材用ゴム組成物の製造方法。この混合物は次に冷却され、その後ゴム組成物の製造に用いられるか、又は後に該製造に用いるために保存され得る。かかる方法は、更に、第2の高度に不飽和なジエンエラストマー、強化充填剤及び上記メチレン受容体ブロックを含む非製品である混合体を混合することを含んでもよい。上記メチレン受容体ブロック自体は、強化充填剤を含まないか、又は実質的に含まない。加硫剤の添加の準備のために、かかる方法は、上記非製品である混合体を冷却し、次に加硫剤及びメチレン供与体を上記冷却された非製品である混合体中に混合して、製品としての混合体を製造することを含む。【選択図】なし
Description
本発明は、概括的にはゴム組成物に関し、より詳細には、ゴム組成物の製造方法に関する。
ゴム製のタイヤ及び他の物品は、ゴム、例えば天然ゴム、合成ゴム又はそれらの組み合わせ、並びに充填剤、可塑剤、架橋剤及び硬化ゴム組成物の物性を向上させる他の化学物質を含むゴム組成物から製造される。該ゴム組成物に添加され得る1種の材料としては、樹脂がある。
樹脂は、(常にではないが)一般的には、天然においては植物により、あるいは合成的には、石油化学製品若しくは他の炭化水素材料源から製造される、不揮発性の固体の有機物質である。ゴム組成物中で用いられるものとして、樹脂は、強化樹脂又は可塑化樹脂のいずれかとして分類され得る。可塑化樹脂は、ゴム組成物の可塑性又は加工性を向上させるためにゴム組成物に添加される。可塑化樹脂は、多くの場合、加工油の代替物として又は加工油に加えて添加され、得られる硬化ゴム組成物の物性を向上させることが知られている。
強化樹脂は、硬化ゴム組成物の剛性を増加させるためにゴム組成物に添加される。これらの強化樹脂は、ゴムのポリマー鎖と混ざり合い、結合剤と又は強化樹脂間で互いに反応した場合に三次元網目構造を形成し、該網目構造が硬化ゴム組成物の物性を向上させる。かかる強化樹脂を使用した例としては、例えば、米国特許出願公開第2005/0222318号及び第2008/0271831号に見ることができる。
本発明の特定の実施形態は、タイヤ部材用のゴム組成物の製造方法を含む。かかる方法は、第1の高度に不飽和なジエンエラストマーをメチレン受容体と混合することによって、メチレン受容体ブロックを調製することを含む。この混合物は次に冷却され、その後ゴム組成物の製造に用いられるか、又は後にゴム組成物の製造に用いるために保存され得る。
かかる方法は、更に、第2の高度に不飽和なジエンエラストマー、強化充填剤及び上記メチレン受容体ブロックを含む非製品である混合体を混合することを含んでもよい。特定の実施形態において、上記メチレン受容体ブロック自体は、強化充填剤を含まないか又は実質的に含まない。
加硫剤の添加の準備のために、かかる方法は、上記非製品である混合体を冷却し、次に加硫剤及びメチレン供与体を、上記冷却された非製品である混合体中に混合して、製品としての混合体を製造することを含む。
上記及びその他の目的、本発明の特徴及び利点は、以下の、本発明の特定の実施形態のより詳細な説明から明らかになろう。
本発明の特定の実施形態は、ゴム組成物であって、その中に有機強化樹脂を有するゴム組成物の製造方法を含む。一般的に、かかるゴム組成物はかなり高い剛性を有し、例えば、アペックス、ビードフィラー及びチェーファーといったビード部、及びタイヤ再生に有用なタイヤ再生用ゴムを始めとするタイヤトレッドにおけるような、多くの場合高い剛性特性が要求されるタイヤ部材の製造に有用である。
驚くべきことに、非製品である混合体中にメチレン受容体ブロックを混合することを含む方法によってかかるゴム組成物を調製することにより、得られる硬化ゴム組成物の剛性及び未硬化の組成物の加工性が顕著に向上することが見出された。なお、本願において用いられる用語「メチレン受容体ブロック」は、メチレン受容体を含み、強化充填剤を含有しない又は実質的に含有しないゴム組成物として定義される。開示される方法において、メチレン受容体ブロックは非製品である混合体中に混合され、硬化に有用な物品に成形されることに好適なゴム組成物を生成する。
本願において用いられる「ジエンエラストマー」及び「ゴム」は同意語であり、互換的に用いることができる。
本願において用いられる「非製品としての」混合体は、ゴム組成物の多くの成分を含むが、加硫剤又は一次加速剤を含まない。「製品としての」混合体は、加硫剤及び任意の一次加速剤が非製品である混合体に添加された後に得られる。
本願において開示されるゴム組成物に添加される成分の量は、一般的にゴム100部当たりの部、phrとして表される、ゴム組成物中のゴム100重量部当たりの当該成分の重量部で表される。
ここで、本発明の説明として提示される、本発明の実施形態を詳細に参照することとする。例えば、一つの実施形態の一部として例証又は説明される特徴は、別な実施形態と共に用いられ、更に第三の実施形態を生み出すことができる。本発明は、これらの及びその他の変更及び変形を包含することが意図される。
有機強化樹脂はタイヤ工業において周知であり、該有機強化樹脂をゴム組成物中で使用することにより、硬化ゴム組成物の剛性が増加することが知られている。好適な有機強化樹脂としては、縮合反応により、共に反応して三次元強化樹脂網目構造を生成する、メチレン受容体/供与体系が挙げられる。開示される方法の特定の実施形態において、上記メチレン受容体は、後に非製品である混合体中に混合されるメチレン受容体ブロック中に混合され、そしてメチレン供与体、すなわち樹脂架橋剤が、加硫剤と共に製品としての混合物中に混合される。
好適なメチレン受容体としては、ベンゼンのヒドロキシル化誘導体及び等価体に対する包括的な名称であるフェノールが挙げられる。この定義は、特に、例えばフェノールすなわちヒドロキシベンゼンなどのモノフェノール、例えばビスフェノール、ジフェニロールプロパン、ジフェニロールメタン、ナフトール、クレゾール、t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、キシレノール、レゾルシノール又は類縁生成物などの、ビスフェノール、ポリフェノール(ポリヒドロキシアレーン)、アルキルフェノール又はアラルキルフェノールなどの置換フェノールに及ぶ。
好適なメチレン供与体としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)、ヘキサメトキシメチルメラミン(HMMM)、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、2−メチル−2−ニトロ−1−プロパナール、N−置換オキシメチルメラミン樹脂などの置換メラミン樹脂、テトラメトキシメチルグリコールウリルなどのグリコールウリル化合物、ブチル化尿素−ホルムアルデヒド樹脂などの尿素−ホルムアルデヒド樹脂、又はそれらの混合物より選択され得る。ヘキサメチレンテトラミン(HMT)、ヘキサメトキシメチルメラミン(HMMM)又はそれらの混合物が、特定の実施形態における好ましいメチレン供与体である。
「ノボラック樹脂」として知られる種類のフェノール樹脂は、本願で開示される方法の特定の実施形態において、メチレン受容体として有用である。ノボラック樹脂は、フェノール性化合物とアルデヒド、特にホルムアルデヒドとの縮合から得られるフェノール−アルデヒド予備縮合体である。これらのノボラック樹脂(「2段階樹脂」とも呼ばれる)は、ゴム組成物中のノボラック樹脂を架橋するための硬化剤としてのメチレン供与体の使用を必要とし、それにより三次元樹脂網目構造を創出する。かかる硬化は90℃付近で起こる。
ノボラック樹脂は、同じくフェノール−アルデヒド予備縮合物であるレゾール樹脂とは、レゾール樹脂がより高いフェノールに対するホルムアルデヒドの比率を有し、1段階工程である点で異なる。1段階工程において、レゾールは加熱時(約120℃)に架橋し、「第2段階」において硬化するためのメチレン供与体の添加を必要としない。ノボラックは、メチレン供与体による架橋の後、特に、レゾールにより形成される三次元網目構造よりもより緊密な三次元格子によって特徴付けられる。
特定の実施形態において、メチレン受容体は、ゴム組成物中に、2phrと30phrとの間、あるいは5phrと25phrとの間、10phrと30phrとの間又は10phrと20phrとの間の量にて存在し得る。メチレン供与体は、所望の架橋を与えるために必要に応じて、例えば、ゴム組成物中のメチレン受容体の全重量の8wt%と80wt%との間、あるいは10wt%と60wt%との間、10wt%と40wt%との間又は15wt%と35wt%との間の量にて存在し得る。
本願において開示される方法の特定の実施形態としては、所与のゴム組成物に対して用いることが好適な、1種又は複数種のメチレン受容体系及び1種又は複数種のメチレン供与体を有する系を始めとする、任意のメチレン供与体/メチレン受容体系の使用が挙げられる。
本願において開示される方法を用いて製造され得るゴム組成物の有用なエラストマーとしては、高度に不飽和なジエンエラストマーが挙げられる。ジエンエラストマーすなわちゴムは、少なくとも一部が(すなわち、単独重合体又は共重合体)ジエンモノマー(共役又は非共役の、2つの炭素−炭素二重結合を有するモノマー)から得られるエラストマーを意味すると解される。実質的に不飽和なジエンエラストマーとは、少なくとも一部が共役ジエンモノマーから得られ、15モル%を超えるジエン(共役ジエン)由来の構成因子すなわち単位の含有量を有するジエンエラストマーを意味すると解される。
従って、例えば、ブチルゴム、ニトリルゴム又はエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)型若しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体型のジエンとα−オレフィンとの共重合体などのジエンエラストマーは、前述の定義には該当せず、特に、「実質的に飽和の」(ジエン由来の単位が低含有量又は非常に低い含有量、すなわち15モル%未満の)ジエンエラストマーと書き表され得る。本発明の特定の実施形態としては、実質的に飽和のジエンエラストマーは含まない。
実質的に不飽和なジエンエラストマーの分類内には、特に50モル%を超えるジエン(共役ジエン)由来の単位の含有量を有するジエンエラストマーと解される、高度に不飽和なジエンエラストマーがある。本発明の特定の実施形態としては、実質的に飽和なジエンエラストマーを含まないのみならず、高度に不飽和ではない実質的に不飽和なジエンエラストマーをも含まないとし得る。
本発明の特定の実施形態において用いることが好適であるゴムエラストマーとしては、高度に不飽和なジエンエラストマー、例えば、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエン共重合体、イソプレン共重合体及びこれらのエラストマーの混合物が挙げられる。ポリイソプレンとしては、合成シス−1,4−ポリイソプレンが挙げられ、該合成シス−1,4−ポリイソプレンは、90モル%を超える、あるいは98モル%を超えるシス−1,4結合を有するものとして特徴付けられ得る。
また、本発明の特定の実施形態において用いることが好適なものとして、共重合体であり、例えば、ブタジエン−スチレン共重合体(SBR)、ブタジエン−イソプレン共重合体(BIR)、イソプレン−スチレン共重合体(SIR)及びイソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBIR)及びこれらの混合物を始めとするゴムエラストマーがある。
なお、いずれの高度に不飽和なエラストマーも、機能化エラストマーとして利用され得ることが留意されるべきである。エラストマーは、当該エラストマーの停止反応に先立って、又は停止反応に代えて、これを適宜の機能化剤と反応させることにより機能化することができる。代表的な機能化剤としては、それらに限定されないが、ハロゲン化金属、ハロゲン化半金属、アルコキシシラン、イミン含有化合物、エステル、エステル−カルボキシレート金属錯体、アルキル−エステル−カルボキシレート金属錯体、アルデヒド又はケトン、アミド、イソシアネート、イソチオシアネート、イミン、及びエポキシドが挙げられる。これらの種類の機能化エラストマーは当業者に公知である。特定の実施形態は、ゴム成分として、1種又は複数種のこれらの機能化エラストマーをそれのみで含んでもよい一方、他の実施形態は、1種又は複数種の機能化されていない、高度に不飽和なエラストマーと混合された、1種又は複数種のこれらの機能化エラストマーを含んでもよい。
本願において開示される方法に従って製造されるゴム組成物中には、ゴム成分及び強化樹脂に加えて、強化充填剤が含まれる。但し、前述のように、本願において開示される方法に従う場合、強化充填剤はメチレン受容体ブロック中には混合されず、メチレン受容体ブロックは実質的に如何なる強化充填剤も含まない。その代わりに、強化充填剤は非製品である混合体中に混合される。
強化充填剤は本技術分野において周知であり、例えば、カーボンブラック及びシリカが挙げられる。当業者に公知の任意の強化充填剤が、それ単独で又は他の強化充填剤との組み合わせのいずれかで、ゴム組成物に用いることができる。本願において開示される方法の特定の実施形態において、非製品である混合体中に混合される充填剤は、実質的にカーボンブラックである。
有機充填剤であるカーボンブラックは、ゴム配合分野の当業者に周知である。本願において開示される方法によって製造されるゴム組成物中に含まれるカーボンブラックとしては、例えば特定の実施形態において、40phrと150phrとの間、あるいは50phrと100phrとの間の量とすることができる。
好適なカーボンブラックとしては、当技術分野で公知の任意のカーボンブラックであり、所与の目的に対して好適である。例えば、HAF、ISAF及びSAF型の好適なカーボンブラックが、従来からタイヤトレッドに用いられている。カーボンブラックの非限定的な例としては、例えば、N115、N134、N234、N299、N326、N330、N339、N343、N347、N375及び、それらに限定されないが、N630、N650及びN660カーボンブラックを始めとする600シリーズのカーボンブラックが挙げられる。
上述のように、シリカもまた強化充填剤として有用であり得る。シリカとしては、例えば、共に450m2/g未満、あるいは30m2/gと400m2/gとの間であるBET表面積及びCTAB吸着比表面積を有する任意の沈降シリカ又は熱分解法シリカを始めとする、当業者に公知の任意の強化用シリカとすることができる。かかるシリカは、硬化ゴム組成物の所望の特性に基づく特定の実施形態に対して好適であり得る。本願において開示される方法によって製造されるゴム組成物の特定の実施形態は、80m2/gと200m2/gとの間、100m2/gと190m2/gとの間、120m2/gと190m2/gとの間又は140m2/gと180m2/gとの間のCTABを有するシリカを含み得る。CTAB吸着比表面積は、規格AFNOR−NFT−45007 1987年11月に準拠して測定される外表面積である。
高分散性の沈降シリカ(「HDS」(Highly Dispersible Silica)と呼ばれる。)が、本願において開示される方法によって製造される、かかるゴム組成物の特定の実施形態において有用であることができ、ここで「高分散性シリカ」とは、凝集を解除しエラストマーマトリクス中に分散する実質的な能力を有する任意のシリカを意味すると解される。かかる分散は、薄い切片に対する電子顕微鏡分析又は光学顕微鏡分析による公知の方法において観察することができる。公知の高分散性シリカの例としては、Akzo社のPerkasil KS 430、Degussa社のシリカBV3380、Rhodia社のシリカZeosil 1165MP及び1115MP、PPG社のシリカHi−Sil 2000及びHuber社のシリカZeopol 8741又は8745が挙げられる。
シリカがゴム組成物に添加される場合、比例する量のシランカップリング剤もまたゴム組成物に添加される。シランカップリング剤は、混合中にシリカのシラノール基と反応し、加硫中にエラストマーと反応して、硬化ゴム組成物の特性の向上を与えるイオウ含有有機ケイ素化合物である。好適なカップリング剤としては、例えば、簡易的な一般式「Y−T−X」を有する、少なくとも2官能性であり、無機充填剤とジエンエラストマーとの間に十分な化学的及び/又は物理的結合を形成することができるものであり、但し、該一般式においてYは、無機充填剤と物理的及び/又は化学的に結合することができる官能基(「Y」官能)を表し、上記結合は、例えば、カップリング剤のケイ素原子と無機充填剤の表面水酸(OH)基(例えば、シリカの場合の表面シラノール)との間に形成されることが可能であり、Xは、例えばイオウ原子により、ジエンエラストマーと物理的及び/又は化学的に結合することができる官能基(「X」官能)を表し、TはYとXとを結合することを可能にする2価の有機基を表わす。
イオウを含有し、当業者に公知の任意の有機ケイ素化合物が、本発明の実施形態を実施するに当たって有用である。シラン分子中に2つのケイ素原子を有する好適なシランカップリング剤の例としては、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド及び(Si69として知られる)3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが挙げられる。これらの両者は、純品ではないが、それぞれX75−S及びX50−SとしてDegussa社より市販される。Degussa社は、X50−Sの分子量は532g/モル、X75−Sの分子量は486g/モルと報告している。これらの市販製品の両方共が、N330カーボンブラックと重量で50/50で混合された活性成分を含む。シラン分子中に2つのケイ素原子を有する好適なシランカップリング剤の他の例としては、2,2’−ビス(トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3,3’−ビス(トリ−t−ブトキシ−シリルプロピル)ジスルフィド及び3,3’−ビス(ジt−ブチルメトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが挙げられる。シラン分子中に1つのみのケイ素原子を有するシランカップリング剤の例としては、3,3’(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド及び3,3’(トリエトキシ−シリルプロピル)テトラスルフィドが挙げられる。シランカップリング剤の量は、当業者に公知なように、適宜の範囲にわたって変化することができる。一般的には、添加される量は、ゴム組成物に添加されるシリカの合計重量の7wt%と15wt%との間、あるいは8wt%と12wt%との間又は9wt%と11wt%との間である。
本願において開示される方法によって製造されるゴム組成物の特定の実施形態は、加工油を含まないか、又は5phr未満という非常に少量を含むようにすることができる。加工油は当業者に周知であり、一般的に石油より抽出され、パラフィン型、芳香族型又はナフテン型加工油に分類され、MES油及びTDAE油を含む。このように製造された一部のゴム組成物は、スチレン−ブタジエンゴムなどの、1種又は複数種のかかる加工油により伸展されたエラストマーを含み得るが、かかる油分は、ゴム組成物中において、ゴム組成物の全エラストマー含有量の10phr以下であるように限定される。
本願において開示される方法によって製造されることが好適なゴム組成物は、既に述べた化合物に加えて、可塑剤、顔料、酸化防止剤及び/又はオゾン劣化防止剤を始めとする種類の保護剤、加硫遅延剤、例えばイオウ又は過酸化物に基づく加硫系、加硫加速剤、加硫活性化剤、伸展油などの、タイヤの製造を意図するジエンゴム組成物中に多くの場合用いられる成分の全て又は一部を更に含んでもよい。所望であれば、1種又は複数種の、クレー、ベントナイト、タルク、チョーク又はカオリンなどの、従来の非強化充填剤が添加されてもよい。
加硫系は、好ましくはイオウ及び加速剤に基づくものである。イオウの存在下におけるエラストマーの加硫の加速剤として作用することのできる任意の化合物、特には、2−メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(「MBTS」と略称)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(「CBS」と略称)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(「DCBS」と略称)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(「TBBS」と略称)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンイミド(「TBSI」と略称)及びこれらの化合物の混合物からなる群より選択されるものを用いることができる。好ましくは、スルフェンアミド型の一次加速剤が用いられる。
この加硫系に加えて、酸化亜鉛、ステアリン酸及びグアニジン誘導体(特にはジフェニルグアニジン)などの、種々の公知の二次加速剤又は加硫活性化剤がある。
前述のように、有機強化樹脂を有するゴム組成物を製造するための、本願において開示される方法は、後に非製品である混合体に添加されてもよいメチレン受容体ブロックを調製することを含む。メチレン受容体ブロックは、第1の高度に不飽和なジエンエラストマーをメチレン受容体と混合することによって調製され得る。特定の実施形態において、メチレン受容体ブロック中のメチレン受容体は、1種又は複数の種類の異なるメチレン受容体及び第1の高度に不飽和なジエンエラストマーであって、1種又は複数種の異なるかかるエラストマーを含み得る上記ジエンエラストマーを含み得る。
メチレン受容体は第1の高度に不飽和なジエンエラストマー中に、本発明によっては限定されず、所与の用途に好適となるような量で混合され得る。例えば、本願において開示される方法の特定の実施形態において、上記ブロック中のメチレン受容体の量は、メチレン受容体の量の、5phrと200phrとの間あるいは、30phrと200phrとの間、30phrと150phrとの間、50phrと120phrとの間又は少なくとも50phrとし得る。
これらの方法の特定の実施形態が、メチレン受容体ブロックが、高度に不飽和なエラストマー及びメチレン受容体のみを含むように限定する一方、他の実施形態は、メチレン受容体ブロック中に、1種又は複数種の加硫活性化剤(例えば、ステアリン酸、酸化亜鉛)、二次加硫加速剤(例えば、グアニジン誘導体)及び/又は加工助剤(例えば、可塑化油、パラフィン)などの追加の成分を含んでもよい。メチレン受容体ブロックに添加されるべきではない成分としては、加硫剤(例えば、イオウ)、一次加硫加速剤及びメチレン供与体が挙げられる。
カーボンブラック及び他の強化充填剤は、メチレン受容体ブロックに添加されるべきではない。本願において開示される方法の特定の実施形態は、カーボンブラック又は他のかかる充填剤をメチレン受容体ブロックに添加することを行わない、あるいは、かかる充填剤を実質的に添加せず、ここで定義が必要であれば、実質的にかかる充填剤を添加しないとは、約5phr以下の強化充填剤、好ましくは2phr以下又は1phr以下とし得る。
メチレン受容体ブロックに他の材料を添加する場合に考慮すべき問題は、上記ブロック中におけるゴムに対する当該添加材料の割合が、必要なメチレン受容体量を提供するために必要な量でメチレン受容体ブロックを添加した後に、非製品である混合体中に必要な量を提供し得ないことである。
高度に不飽和なジエンエラストマーとメチレン受容体との混合は、これらの材料及び任意選択で任意の追加の材料を、バンバリー型の密閉式混合器又は他の適宜の混合機などの混合機に添加し、該材料をそれらがよく混ざり合うまで混合することを含む。特定の実施形態において、該方法は、高度に不飽和なジエンエラストマーを混合機に添加し、該材料を軟化するまで処理し、次にメチレン受容体を、全てを一度に、又は、例えば1/2ずつ若しくは1/3ずつ分割してのいずれかにより混合機に添加することを含む。他の成分を添加する場合、これらも同様の方法で混合機に添加され得る。
特定の実施形態に関し、一般的には、当業者に公知であるように、温度が概ね60℃又は概ね70℃に到達したとき、又は適宜の時間の後に、上記成分がよく混ざり合うことができる。材料がよく混ざり合った後、該方法は、更に、メチレン受容体ブロック材料を混合機から落下させること、及び、該材料を少なくとも40℃まで、あるいは少なくとも35℃まで又は少なくとも30℃まで冷却することを含む。上記冷却は、該材料を2本ロールのミル上で混錬することによって行われてもよく、該冷却において、より速やかな冷却を与えるために、任意選択で混錬機のロールが冷却されてもよい。本発明を限定するものではないが、上記冷却ステップは、後にメチレン受容体ブロックが、例えばカーボンブラックである強化充填剤を含む非製品である混合体中に混合される際に、メチレン受容体がカーボンブラック粒子に吸着/吸収される、又は他の形で相互作用することのないように、メチレン受容体粒子が、高度に不飽和なジエンエラストマー鎖によって良好に囲まれ保護されることを確保することを助けることが考えられる。
メチレン受容体ブロックが冷却された後、本方法の特定の実施形態は、更に、非製品である混合体中への混合が必要となるまでの期間、メチレン受容体ブロックを保存することを含んでもよく、又は、メチレン受容体ブロックを、非製品である混合体中への混合のための密閉式混合器へと移送することを含んでもよい。
非製品である混合体の混合ステップにおいて、非製品である混合体は第2の高度に不飽和なジエンエラストマー、強化充填剤及びメチレン受容体ブロックを含む。第2の高度に不飽和なジエンエラストマーは、メチレン受容体ブロックの製造において用いられた第1の高度に不飽和なジエンエラストマーと同一であっても、又は異なってもよい。非製品である混合体に任意選択で添加されてもよい他の成分としては、加硫活性化剤、二次加硫加速剤、劣化防止添加剤、顔料、非強化充填剤などが挙げられる。
驚くべきことに、全てのメチレン受容体が、非製品である混合体にメチレン受容体ブロックの形態で添加される必要はない。少なくとも一部のメチレン受容体は、好ましい結果を顕著に減じることなく、上記混合体に直接添加され得る。特定の実施形態において、(ゴム組成物中の全メチレン受容体重量を基準として)60wt%までのメチレン受容体、あるいは50wt%まで、25wt%まで、又は10wt%までのメチレン受容体が、初めにメチレン受容体ブロック中に混合されることなく、すなわち、エラストマー混合物中に予備混合されることなく、非製品である混合体に直接添加されてもよい。
初めにエラストマー混合物中に予備混合されることなく非製品である混合体に添加された追加のメチレン受容体を有する特定の実施形態において、該追加のメチレン受容体は、ブロックを用いて混合されたメチレン受容体と同一の種類のものであってもよく、異なる種類のものであってもよい。
非製品である混合体の混合は、バンバリー型の密閉式混合器などの混合機に非製品である混合体の成分を添加し、該材料をよく混ざり合うまで混合することを含む。上記成分を全て同時に添加してもよく、又は混合過程の間の複数の異なる時間に添加してもよい。例えば、特定の実施形態において、メチレン受容体ブロックは、強化充填剤が少なくとも部分的にエラストマー全体に分散された後に混合機に添加されてもよい。
非製品である混合体は、上記成分を混合機中で、全ての成分がよく混ざり合うまで、すなわち、高度に不飽和なジエンエラストマー全体によく分散されるまで、混合することによって処理される。かかる非製品である混合体の混合の知見は本技術分野で周知であり、当業者は、なかんずく混合体の温度及び/又は混合時間の長さに基づいて、混合ステップが完了する(全ての成分がよく混ざり合う)時期を決定することができる。かかる時間及び温度は、混合機の種類及び効率、並びに高度に不飽和なジエンエラストマーの種類及び非製品である混合体中に組み入れられる充填剤及び他の成分の量に基づく。
該方法は、非製品である混合体の混合が完了した際に、非製品である混合体を混合機から落下させる又は取り出すことを含み、更に、非製品である混合体を、加硫剤及びメチレン供与体を添加するのに適した温度まで冷却することを含む。冷却器の温度は、当業者に公知であるように、製品としての混合体を混合して、スコーチ、時期尚早の硬化の発生又はメチレン供与体とメチレン受容体との間の反応を防止するために必要である。
該方法は、更に、メチレン供与体を、加硫剤及び一次加速剤が添加されるのと同時又は異なる時間に、製品としての混合体中に添加及び混合することを含む。加硫活性化剤及び/又は二次加硫加速剤などの、非製品である混合体中に添加されなかった他の成分が、任意選択で製品としての混合体中に混合されてもよい。非製品である混合体を冷却するステップ及び製品としての混合体中にメチレン供与体を添加又は混合するステップは、例えば、水冷であってもよい2本ロールのミルなどの任意の適宜の装置上で行うことができる。
ゴム組成物が完全に混合された後、上記方法は、当該ゴム組成物をタイヤ部材に成形し、該部材を硬化することを更に含んでもよい。該タイヤ部材は、未硬化のタイヤ中に組み込まれる場合には、タイヤと共に硬化されてもよく、あるいは、本願において開示される方法の実施形態によって形成され、バフ研磨されたタイヤカーカスに接合される再生タイヤの場合におけるように、該部材が硬化タイヤ中に組み込まれる場合には、タイヤの硬化とは別に硬化されてもよい。かかる成形は、例えば、ゴム組成物を押出してタイヤトレッドを成形することを含んでもよい。
本発明は、以下の実施例により更に例証されるが、該実施例は、例証としてのみ捉えられるべきものであり、本発明を何ら限定するものではない。実施例において開示される組成物の特性は、以下に記載されるようにして評価された。
ムーニー可塑性(ML 1+4)はASTM規格D1646に準拠して測定した。一般的に、未硬化の状態の組成物を円筒状の容器内に注型し100℃に加熱する。1分間の予熱の後に、試験試料内で回転子が2rpmで回転し、この回転を維持するために用いられるトルクを4分間の回転後に測定する。ムーニー可塑性は、「ムーニー単位」(MU、但し、1MU=0.83ニュートン・メートル)で表される。
スコーチは、ASTM規格D1646に準拠して130℃で測定した。一般的に、ムーニースコーチは、粘度が、測定される温度における最低粘度を超える、ムーニー単位での設定された数値まで上昇するのに要する時間として報告される。
引張弾性率(MPa)は、ダンベル型試験片を用い、ASTM規格D412に基づき、23℃の温度で、10%において測定した(10%弾性率、MA10)。測定値は、2回目の引張時、すなわち、馴化サイクル後のものを採用した。これらの測定値は、MPaで表された、試験片の当初の断面積に基づく正割弾性率である。
ヒステリシス損失(HL)は、以下の式に従い、60℃、6回目の衝突時における反発のパーセントとして求めた。
HL(%)=100(W0−W1)/W1
式中、W0は供給されたエネルギーであり、W1は回復されたエネルギーである。
HL(%)=100(W0−W1)/W1
式中、W0は供給されたエネルギーであり、W1は回復されたエネルギーである。
引張特性は、引張破断点伸び(%)及び相当する引張応力(MPa)として測定したが、これらは、ASTM C試験片を用い、23℃でASTM規格D412に従って測定する。
加工性は、観測者の主観的な基準により測定したが、ここで、劣る加工性とは、混合物がバンバリー混合機から落下させることができない場合、又は混合物のローターへの顕著な付着が起こる場合に生じた。混合物がバンバリー混合機からより容易に排出される程、より高い加工性の評価とした。
実施例1
この例は、ゴム及びメチレン受容体を含有するメチレン受容体ブロックの調製方法を例証する。メチレン受容体はノボラック強化用樹脂であり、これを、表1に示す量でゴムと混合して、メチレン受容体ブロックを調製した。
この例は、ゴム及びメチレン受容体を含有するメチレン受容体ブロックの調製方法を例証する。メチレン受容体はノボラック強化用樹脂であり、これを、表1に示す量でゴムと混合して、メチレン受容体ブロックを調製した。
それぞれのメチレン受容体ブロックを、表1に示すゴム成分と混合し、三番目のメチレン受容体ブロックB3に関しては、他の材料が、それらが強化充填剤又はイオウなどの加硫剤でない限りにおいて、メチレン受容体ブロック中に混合され得ることを示すために、更に100phrの酸化亜鉛を混合した。
メチレン受容体ブロックを混合するために、上記エラストマーをバンバリー混合機中に導入し、軟化するまで混合し、次にノボラックの半量を混合機中に導入した。混合機の温度が50℃に到達した後、ノボラックの残りの半量を添加し、温度が60℃に到達するまで混合を続けた。当該混合物を混合機外に落下させ、2本ロールのミル上で10分間混錬した。
B3配合物に関しては、酸化亜鉛を半量ずつ、ノボラックのそれぞれの半量を混合物に添加するのと同時に添加した。但し、60℃において混合物を混合機から落下させることに代えて、70℃において混合物を混合機から落下させ、その後2本ロールのミル上で10分間混錬した。
実施例2
この実施例は、実施例1で調製したメチレン受容体ブロックを用いて、ゴム組成物を混合する方法を例証する。配合物を、表2に示す成分量で調製した。
この実施例は、実施例1で調製したメチレン受容体ブロックを用いて、ゴム組成物を混合する方法を例証する。配合物を、表2に示す成分量で調製した。
表2に記載の各配合物に関しては、まずエラストマーをバンバリー混合機に添加し、該エラストマーが軟化するまで処理した。次に、ノボラック(W1)及びメチレン受容体ブロック(F1〜F3)、加硫パッケージ及びメチレン供与体を除く他の全ての原料成分をバンバリー混合機に添加した。該材料を混合物の温度が90℃になるまで混合した。ノボラック(W1)及びメチレン受容体ブロック(F1〜F3)をバンバリー混合機に添加した。温度が155℃に到達するまで混合を続け、該温度に到達した時点で混合物を混合機から落下させ、2本ロールのミルに移動させた。
加硫パッケージ及びメチレン供与体をミル上の混合物中に添加し、製品としての混合体を約7分間混錬した。次に、生成物を、上述の試験手順に従ってその特性について試験した。硬化物の特性については、150℃で25分間硬化を行った。
物性から見て取れるように、未硬化組成物の加工性は、対照組成物に対して大幅に向上しており、硬化ゴム組成物の物性もまた、全体として向上が見られる。
実施例3
この実施例は、実施例1のメチレン受容体ブロックを用いて、高濃度の有機強化樹脂及び高濃度のカーボンブラックを有するゴム組成物を提供する方法を例証する。配合物を、表3に示す成分量で調製した。
この実施例は、実施例1のメチレン受容体ブロックを用いて、高濃度の有機強化樹脂及び高濃度のカーボンブラックを有するゴム組成物を提供する方法を例証する。配合物を、表3に示す成分量で調製した。
表3に記載の配合物を実施例2に記載するようにして調製した。予想されたように、対照配合物W2はバンバリー混合機に強く付着したが、驚くべきことに、まずメチレン受容体ブロックを調製し、次に該ブロックを非製品である混合体中に混合することによって調製した混合物は装置に付着せず、容易に加工されるゴム組成物を与えた。更に、驚くべきことに、未硬化及び硬化ゴム組成物の物性は、対照組成物に対して顕著に向上していた。
実施例4
この実施例は、実施例1のメチレン受容体ブロックを用いて、ゴム組成物中に組み入れられた、メチレン受容体の半量のみを提供し、メチレン受容体の残量が、初めに上記ブロック中に組み入れられることなく、混合体に直接添加される方法を例証する。この実施例のゴム組成物は、正に高濃度のメチレン受容体を含む。該配合物は表5に示す成分量で調製された。
この実施例は、実施例1のメチレン受容体ブロックを用いて、ゴム組成物中に組み入れられた、メチレン受容体の半量のみを提供し、メチレン受容体の残量が、初めに上記ブロック中に組み入れられることなく、混合体に直接添加される方法を例証する。この実施例のゴム組成物は、正に高濃度のメチレン受容体を含む。該配合物は表5に示す成分量で調製された。
表5に記載した配合物は実施例2に記載するようにして調製した。対照となるW2は、17phrのメチレン受容体の全てを非製品である混合体に添加した場合であり、非常に乏しい加工性を有していた。しかし、ノボラックの50wt%を、メチレン受容体ブロックを介して添加した場合は(F8、F10)、加工性が大幅に向上し、得られる硬化特性の物性が向上した。
本願の特許請求の範囲及び明細書中で用いられる用語「含む」、「包含する」及び「有する」は、特定されない他の要素を包含してもよい、開いた群を示すと考えられるべきである。本願の特許請求の範囲及び明細書中で用いられる用語「から実質的になる」は、特定されない他の要素であって、それらの他の要素が特許請求の範囲の発明の基本的且つ新規な特徴を実質的に変更しない限りにおいて、上記要素を包含してもよい、部分的に開かれた群を示すと考えられるべきである。用語「a」、「an」及び単語の単数形は、該用語が、1又は複数の何かが提供されることを意味するように、同一の単語の複数形を包含するものと解されるべきである。「少なくとも1」及び「1又は複数」は同義で用いられる。用語「一つの」又は「単一の」は、一つであり唯一の何かを意図することを示すために用いられるべきである。同様に、他の特定の整数、例えば「二つ」は、特定の数のものを意図する際に用いられる。用語「好ましくは」、「好ましい」、「より好ましい」、「任意選択で」、「であってもよい」及び類似の用語は、言及される事項、条件又はステップが、発明の任意選択的な(必要要件ではない)特徴であることを示すために用いられる。「aとbとの間」として記載される範囲は、「a」及び「b」の値を含む。
本発明の実施形態に対して、その真の趣旨から逸脱しない限りにおいて、種々の変更及び改変がなされ得ることが、前述の明細書から理解されるべきである。前述の明細書は、例証のみを目的として提示されるものであり、限定的な意味で解釈されるべきものではない。以下の特許請求の範囲の文言のみが、本発明の範囲を限定するべきである。
Claims (21)
- 第1の高度に不飽和なジエンエラストマーをメチレン受容体と混合し、該混合物を冷却することによりメチレン受容体ブロックを調製することと、
第2の高度に不飽和なジエンエラストマー、強化充填剤及び前記メチレン受容体ブロックを含む非製品である混合体を混合することと、
前記非製品である混合体を冷却することと、次に
前記冷却された非製品である混合体中に加硫剤及びメチレン供与体を混合し、製品としての混合体を製造することと
を含む、タイヤ部材用ゴム組成物の製造方法。 - 前記メチレン受容体ブロックを調製することが、前記第1の高度に不飽和なジエンエラストマーに対して、30phrと200phrとの間の前記メチレン受容体を混合することを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記メチレン受容体ブロックが如何なる強化充填剤も含まない、請求項1に記載の方法。
- 前記混合物が少なくとも35℃の温度まで冷却される、請求項1に記載の方法。
- 前記メチレン受容体が、フェノール−アルデヒド予備縮合体、ジフェニロールプロパン、ジフェニロールメタン、クレゾール、レゾルシノール及びそれらの組み合わせより選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記メチレン受容体がノボラック樹脂である、請求項5に記載の方法。
- 前記メチレン供与体が、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン及びそれらの組み合わせより選択される、請求項6に記載の方法。
- 前記第1及び第2の高度に不飽和なジエンエラエストマーが同一である、請求項1に記載の方法。
- 前記第1及び第2の高度に不飽和なジエンエラエストマーが、それぞれ1種又は複数種の高度に不飽和なジエンエラエストマーを含有する、請求項1に記載の方法。
- 前記1種又は複数種の高度に不飽和なジエンエラエストマーが、ポリブタジエン、合成ポリイソプレン、天然ゴム、ブタジエン−スチレン共重合体及びそれらの組み合わせより選択される、請求項9に記載の方法。
- 非製品である混合体の混合が、追加量の前記メチレン受容体を前記非製品である混合体中に混合することを更に含み、前記追加量の前記メチレン受容体が、エラストマー混合物中に予備混合されない、請求項1に記載の方法。
- 前記追加量の前記メチレン受容体が、前記ゴム組成物中の全メチレン受容体の60wt%以下である、請求項11に記載の方法。
- 前記追加量の前記メチレン受容体が、前記ゴム組成物中の全メチレン受容体の50wt%以下である、請求項11に記載の方法。
- 前記追加量のメチレン受容体と前記ブロックのメチレン受容体とが異なる種類である、請求項11に記載の方法。
- 非製品である混合体を混合することが、
前記第2の高度に不飽和なジエンエラエストマーと前記強化充填剤とを、前記強化充填剤を前記高度に不飽和なジエンエラエストマー中に少なくとも部分的に分散させるための時間混合することと、
前記メチレン受容体ブロックを、前記少なくとも部分的に分散された、前記強化充填剤と前記高度に不飽和なジエンエラエストマーとの混合体に添加することと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。 - 前記メチレン供与体が、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ホルムアルデヒド及びそれらの組み合わせより選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記強化充填剤がカーボンブラックである、請求項1に記載の方法。
- 非製品である混合体を混合することが、前記非製品である混合体中に、40phrと150phrとの間の前記カーボンブラックを混合することを更に含む、請求項17に記載の方法。
- 前記ゴム組成物が、2phrと30phrとの間の前記メチレン受容体を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ゴム組成物が、10phrと30phrとの間の前記メチレン受容体を含む、請求項19に記載の方法。
- 前記製品としての混合体からタイヤ部材を形成することと、
前記タイヤ部材をタイヤ中に組み込むことと、
前記タイヤ部材を硬化することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
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JP5460033B2 (ja) | 自己縮合性樹脂を含むシリカ含有トレッドを有するタイヤ |
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