JP2015532895A - Cmp性能を改善するための固定研磨ウェブへの添加剤の配合 - Google Patents

Cmp性能を改善するための固定研磨ウェブへの添加剤の配合 Download PDF

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Abstract

対向する第1及び第2の主表面を有する裏材と、裏材の第1の主表面上に配置され、固定されている構造化研磨層とを有する構造化研磨物品を提供する。構造化研磨層は、ポリマーバインダーと、バインダー中に分散している研磨粒子と、バインダー中に分散している添加剤とを含む。添加剤は、酸化物/窒化物の選択性が高い、除去速度が速い、窒化物の喪失がより少ない、及びウエハ面内不均一性(WIWNU)が改善されることを含む、改善された化学機械平坦化(CMP)磨き性能をもたらす。【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
(関連出願の相互参照)
本出願は、その開示全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2012年9月21日に出願された米国特許仮出願第61/703,815号の利益を主張するものである。
(分野)
本発明は、概して、改善された化学機械平坦化(CMP)磨き性能を有する固定研磨ウェブに関する。具体的には、本発明は、CMP磨き性能を改善する添加剤を含有する固定研磨ウェブに関する。
(背景)
研磨物品は、半導体ウエハの磨き、超小型電気機械(MEMS)デバイスの製作、ハードデイスクドライブ用基材の仕上げ、光学繊維及びコネクタの磨き等のミクロ仕上げ用途にしばしば使用される。例えば、半導体ウエハは典型的に、集積回路の製造時に、金属層及び誘電体層の成膜、層のパターニング、及びエッチングを含む数々の加工工程に供される。各加工工程では、後続の製作又は製造工程に備えウエハの露出面を改質又は改良する必要がある場合、又は改質又は改良することが望ましい場合がある。表面改質プロセスは、成膜された導体(例えば、金属、半導体及び/又は誘電体材料)を改質するために使用されることが多い。表面改質プロセスは、典型的には、導体材料、誘電体材料又は組み合わせの露出されている領域を有するウエハ上に、平坦な外部露出面を作るため使用される。
構造化ウエハの露出面を改質又は改良する1つの方法は、ウエハ表面を固定研磨物品で処理することである。使用時に、固定研磨物品は、典型的には、ウエハ上の材料の層を改質するのに適した動作で、多くの場合、作動液の存在下で半導体ウエハ表面と接触し、平坦で均一なウエハ表面をもたらす。
固定研磨物品は一般的に、バインダーにより接着され、裏材に固定される研磨粒子の研磨層を有する。ある種の固定研磨物品では、研磨層は、「成形研磨複合材」と呼ばれる、別個の隆起構造エレメント(例えば、柱状、畝状、錐体状、又は角錐台状)で構成される。この種の固定研磨物品は、用語「非平坦固定研磨物品」又は「構造化研磨物品」(以下、後者の用語を用いるものとする)により当該技術分野において幅広く知られている。この研磨物品は、米国特許出願第12/560,797号(Wooら)に開示されている通り、架橋ポリマーバインダー中に分散している研磨粒子及び少なくとも1つの非イオン性ポリエーテル界面活性剤を含んでよい。
(概要)
1つの実施形態では、本発明は、対向する第1及び第2の主表面を有する裏材と、裏材の第1の主表面上に配置され、固定されている構造化研磨層とを含む構造化研磨物品である。構造化研磨層は、ポリマーバインダーと、バインダー中に分散している研磨粒子と、バインダー中に分散している第1の添加剤とを含む。第1の添加剤は、多座酸性錯化剤を含んでよく、多座酸性錯化剤は、アミノ酸、アミノ酸から形成されるジペプチド、及びこれらの組み合わせを含む。構造化研磨層は、第2の添加剤を含んでよい。第2の添加剤は、非イオン性界面活性剤、シリコン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、水溶性ポリマー、及びこれらの組み合わせを含む。
添加剤は、酸化物/窒化物の選択性が高い、除去速度が速い、窒化物の損失がより少ない、及びウエハ面内不均一性(WIWNU)が改善されることを含む、改善された化学機械平坦化(CMP)磨き性能をもたらす。
別の実施形態では、本発明は、加工物の研磨方法である。方法は、構造化研磨物品の少なくとも一部と加工物の表面とを接触させることと、加工物又は構造化研磨層のうちの少なくとも一方を他方に対して動かして、加工物の表面の少なくとも一部を研磨することとを含む。構造化研磨物品は、対向する第1及び第2の主表面を有する裏材と、第1の主表面上に配置され、固定されている構造化研磨層とを含む。構造化研磨層は、ポリマーバインダーと、バインダー中に分散している研磨粒子と、バインダー中に分散している第1の添加剤とを含む。第1の添加剤は、多座酸性錯化剤を含んでよく、多座酸性錯化剤は、アミノ酸、アミノ酸から形成されるジペプチド、及びこれらの組み合わせを含む。構造化研磨層は、第2の添加剤を含んでよい。第2の添加剤は、非イオン性界面活性剤、シリコン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、水溶性ポリマー、及びこれらの組み合わせを含む。添加剤は、酸化物/窒化物の選択性が高い、除去速度が速い、窒化物の損失がより少ない、及びWIWNUが改善されることを含む、改善された化学機械平坦化(CMP)磨き性能をもたらす。
本発明の1つの実施形態に係る代表的な構造化研磨物品の斜視図である。 本発明に係るウエハの表面を研磨する代表的な方法の概略側面図である。
(詳細な説明)
以下の説明において、添付の一連の図面を参照するが、それらの図面は説明の一部をなすものであり、また、幾つかの特定の実施形態を実例として示すものである。本発明の範囲又は趣旨を逸脱することなく、他の実施形態が考えられ、また実施することが可能である点は理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
特に断らない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される構造体の大きさ、量、物理的特性を表わす全ての数字は、全ての場合において「約」なる語により修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、そうでないことが示されない限り、上記の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、当業者が本明細書に開示される教示を用いて得ようとする所望の特性に応じて異なり得る近似値である。終点による数の範囲の使用は、その範囲内(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)の全ての数及びその範囲内の任意の範囲を含む。
本発明の構造化研磨物品は、ウェブ自体内に添加剤を含むので、最終製品の設計管理を高め、下流の磨きプロセスにおける一貫性を高め、磨き又は作動液の廃棄物処理の必要性を排除する。添加剤は、酸化物/窒化物の選択性が高い、除去速度が速い、窒化物の損失がより少ない、及びウエハ面内不均一性(WIWNU)が改善されることを含む、改善された化学機械平坦化(CMP)磨き性能をもたらす。
ここで図1を参照すると、構造化研磨物品100は、少なくとも裏材110を含む。研磨層120は、裏材110上に配置され、複数の成形研磨複合材130を含む。成形研磨複合材130は、バインダー(図示せず)中に分散している研磨粒子(図示せず)を含む。
裏材110は、可撓性であっても、剛性であっても、これらの間であってもよい。可撓性裏材及びより剛性な裏材の双方を含む様々な裏材材料が、この目的のために好適である。幾つかの実施形態では、裏材は、少なくとも半透明なフィルムであってよい。有用な半透明なフィルム裏材としては、ポリマーフィルム、それを処理したもの、及びこれらの組み合わせから選択される裏材フィルムが挙げられる。代表的な半透明な裏材フィルムとしては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート又はポリカプロラクトン)、コポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエチレン、セルロース性ポリマー、並びにこれらのブレンド及び組み合わせから作製されるフィルムが挙げられる。幾つかの実施形態では、裏材は、ウレタンエラストマー又は発泡体を含んでよい。
裏材の厚さは、典型的には、約20〜約1000マイクロメートル、具体的には、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、より具体的には、約60マイクロメートル〜約200マイクロメートルの範囲である。裏材の少なくとも1つの表面を、研磨層でコーティングしてもよい。一般的に、裏材は、実質的に均一な厚さである。裏材の厚さが十分に均一でない場合、ウエハ平坦化中に、ウエハ磨き均一性のばらつきがより大きくなる場合がある。
研磨層は、複数の成形研磨複合材を含む。本明細書で使用するとき、用語「成形研磨複合材」とは、バインダーに分散している研磨粒子を含む複数の成形体の1つであり、その成形体は集合的に、非平坦三次元研磨層を提供する。幾つかの実施形態では、成形研磨複合材は「精密に成形されている」。用語「精密に成形された研磨複合材」とは、成形された形状が、それを作製するために用いられる型穴を実質的に反転させた形状である、研磨複合材を指す。典型的には、精密に成形された研磨複合材は、構造化研磨物品が用いられる前に、研磨複合材の露出面から突出している研磨粒子を実質的に含まない。
提供される構造化研磨物品は、研磨層120において研磨粒子を高重量で含有し得る。例えば、研磨粒子は、重量基準で、研磨層の少なくとも約50パーセントを構成し、研磨層の少なくとも約60、70、75、約80、又は約90重量パーセントを構成し得る。典型的に、成形研磨複合材中の研磨粒子の重量パーセントが高くなるにつれて、より高い除去速度を達成することができる。
好適な研磨粒子の例としては、溶融酸化アルミニウム、熱処理した酸化アルミニウム、白色溶融酸化アルミニウム、黒色炭化ケイ素、緑色炭化ケイ素、二ホウ化チタン、炭化ホウ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭化チタン、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、六方晶窒化ホウ素、ガーネット、溶融アルミナジルコニア、アルミナ系ゾルゲル誘導研磨粒子等が挙げられる。アルミナ研磨粒子は、金属酸化物改質剤を含有してよい。アルミナ系ゾルゲル誘導研磨粒子の例は、米国特許第4,314,827号、同第4,623,364号、同第4,744,802号、同第4,770,671号、及び同第4,881,951号に見出すことができる。ダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ素研磨粒子は、単結晶質であってもよく、又は多結晶質であってもよい。
好適な無機研磨粒子の他の例としては、シリカ、酸化鉄、クロミア、セリア、ジルコニア、チタニア、酸化スズ、ガンマアルミナ等が挙げられる。誘電体含有ウエハ表面(例えば、二酸化ケイ素含有表面)を平坦化するために、研磨粒子は、8未満のモース硬度を有することが好ましい。このような粒子を研磨物品に適切に配合すると、平坦化中に所望の切断速度及びウエハ上の所望の表面仕上げをもたらす。幾つかのより硬い研磨粒子は、酸化物含有ウエハ表面上に、望ましくない粗い表面仕上げを付与し得るので、適切な研磨材の選択に注意を払うべきであり、これは当業者の能力の範囲内である。誘電体含有ウエハ表面(例えば、二酸化ケイ素含有表面)の場合、セリア研磨粒子が有用である。
研磨粒子は、体積基準で、約250ナノメートル未満、約150ナノメートル未満、約100ナノメートル未満、又は更には約50ナノメートル未満の平均粒径を有するセリア(即ち、酸化セリウム)粒子を含んでよい。1つの実施形態では、研磨粒子は、セリア粒子から本質的になってよい。本文中で使用される語句「本質的になる」は、シリコン含有ウエハのウエハ平坦化において使用する場合、構造化研磨物品の研磨特性に著しく影響を及ぼす量の他の(即ち、非セリア)研磨粒子を除外することを意図する。セリア粒子は、より小さな一次セリア粒子の粒塊及び/又は凝集体を含んでもよいことが認められる。例えば、セリア粒子(一次粒子、粒塊、凝集体、又はこれらの組み合わせのいずれとして存在しようと)は、体積基準で、約1、約5、約10、約20、約30、又は約40ナノメートルから最大約50、約60、約70、約80、約90、約95ナノメートル以上の平均粒径を有し得る。シリカ、ジルコニア、チタニア、及びアルミナを含む、セリアについて記載したサイズスケールの他のナノスケールの研磨粒子を使用してもよい。
セリア粒子は、例えば、粉末、分散液、又はゾルの形態で供給される場合があり、典型的には、分散液又はゾルとして供給される。約250ナノメートル未満の平均粒径を有するセリアゾルを得るための方法及び供給源は、当該技術分野において周知である。本開示で用いるのに好適なセリア分散液及びゾルとしては、例えば、Evonik Degussa Corp.(Parsippany,NJ)、Rhodia,Inc.(Cranberry,NJ)、Ferro Corporation(Independence,OH)、及びUmicore SA(Brussels,Belgium)等の供給元から市販されているセリアゾル及び分散液が挙げられる。
研磨粒子は、ポリマーバインダー中に均一に又は不均一に分散され得る。用語「分散している」とは、研磨粒子がポリマーバインダー全体にわたって分布していることを指す。バインダー中に実質的に均質にセリア粒子を分散させると、典型的には、構造化研磨物品の性能が向上する。したがって、表面改質剤でセリア粒子を処理して、分散を促進及び/又は凝集を抑制し、その後のバインダーへの結合を強化することが、典型的には有用である。セリア用の表面改質剤は、当該技術分野において周知である。表面改質剤の1つの種類としては、カルボン酸(メタ)アクリレートが挙げられる。代表的なカルボン酸(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸のモノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル、マレイン酸、イタコン酸、イソクロトン酸、クロトン酸、シトラコン酸、及びβ−カルボキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
セリア粒子をカルボン酸(メタ)アクリレートで処理する1つの代表的な方法では、セリア粒子の水性媒体(例えば、水)中分散液(例えば、ゾル)を、ポリエーテル酸及びカルボン酸(メタ)アクリレート(それぞれ表面を処理してセリア粒子を安定化させるのに十分な量)、並びに水よりも高い沸点を有する水混和性有機溶媒と組み合わせる。典型的には、ポリエーテル酸とカルボン酸(メタ)アクリレートとの比率は、約3:5〜5:3の範囲であるが、他の比率を用いてもよい。有用な溶媒の例としては、1−メトキシ−2−プロパノール、ジメチルホルムアミド、及びジグリムが挙げられる。これらを組み合わせると、減圧下で蒸発させることで水を実質的に除去されて、セリア分散液が得られ、この分散液中では、セリア粒子がカルボン酸(メタ)アクリレート分子と会合することにより凝集に対して安定化している。得られたセリア分散液は、典型的には、バインダー前駆体、及びバインダー前駆体中に含まれ得る任意の更なるカルボン酸(メタ)アクリレートと容易に組み合わせることができる。
カルボン酸(メタ)アクリレートは、典型的には、バインダーへのセリア粒子の結合を促進する機能を有するが、ポリエーテル酸は、主に、バインダー(又はその前駆体成分)及び/又は溶媒中のセリア粒子の分散安定性を高めるために含まれる。本明細書で使用するとき、用語「ポリエーテル酸」とは、酸性基又はその塩に共有結合しているポリエーテルセグメントを有する化合物を指す。代表的なポリエーテルセグメントとしては、ポリエチレングリコールセグメント、ポリエチレングリコールセグメント、及び混合ポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)セグメントが挙げられる。代表的な酸性基としては、−COH、−POH、−POH、−SOH、及びこれらの塩が挙げられる。特定の実施形態では、ポリエーテル酸は、最大12個の炭素原子を有し得、以下の式により表される。
−(R−O)−X−A
(式中、Rは、H、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基(例えば、メチル、エチル、又はプロピル)、又は1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、又はプロポキシ)を表し、各Rは、独立して、1〜6個の炭素原子を有する二価アルキレン基(例えば、エチレン、プロピレン、又はブチレン)を表し、nは、正の整数(例えば、1、2、又は3)を表し、Xは、二価有機連結基又は共有結合を表し、Aは、酸性基(例えば、上記の通り)を表す)を表す。代表的なポリエーテル酸としては、2’−(2”−メトキシエトキシ)エチルスクシネート(モノエステル)、メトキシエトキシエトキシ酢酸、及びメトキシエトキシ酢酸が挙げられる。バインダーは、更に、カルボン酸(メタ)アクリレートとポリ(メタ)アクリレートとを含む成分の反応生成物を含んでよい。上述のように、カルボン酸(メタ)アクリレートの少なくとも一部は、典型的には、得られた分散液が残りのバインダー成分と組み合わられる前に研磨粒子と組み合わせられが、これは必須ではない。
研磨層は、バインダー中に分散している研磨粒子を含む。本発明の研磨物品用のバインダーは、好ましくは、バインダー前駆体、典型的には、有機バインダー前駆体から形成される。バインダー前駆体は、コーティングできるように十分に流動可能であり、その後、固化できる相を有する。固化は、硬化(例えば、重合及び/若しくは架橋)並びに/又は乾燥(例えば、液体除去)、あるいは単純に冷却することによって達成できる。この前駆体は、有機溶媒系、水系、又は100%固体(即ち、実質的に無溶媒の)組成物であり得る。熱可塑性材料及び熱硬化性材料の両方、並びにこれらの組み合わせが、バインダー前駆体として使用できる。
バインダー前駆体は、好ましくは硬化性有機材料(即ち、熱及び/若しくは他のエネルギー源(例えば、電子ビーム、紫外線、可視光線等)に曝露すると、又は化学触媒、水分等の添加で経時的に、重合及び/又は架橋が可能な材料)である。バインダー前駆体の例としては、アミノ樹脂(例えば、アミノプラスト樹脂)(例えば、アルキル化尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、及びアルキル化ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂)、アクリレート樹脂(アクリレート及びメタクリレートを含む)(例えば、ビニルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、アクリルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニルエーテル、油脂アクリレート、及びシリコーンアクリレート)、アルキド樹脂(例えば、ウレタンアルキド樹脂)、ポリエステル樹脂、反応性ウレタン樹脂、フェノール樹脂(例えば、レゾール樹脂及びノボラック樹脂)、フェノール/ラテックス樹脂、エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールエポキシ樹脂)、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリシロキサン樹脂(アルキルアルコキシシラン樹脂を含む)、反応性ビニル樹脂等が挙げられる。樹脂は、モノマー、オリゴマー、ポリマー、又はこれらの組み合わせの形態であり得る。
幾つかの実施形態では、実質的に溶媒を含まないバインダー前駆体が用いられる。この場合、研磨層は、典型的に、低分子量反応性物質(例えば、モノマー及び/又はオリゴマー)を、任意の他の所望の硬化開始剤、硬化促進剤、硬化剤、分散剤、他の添加剤及び/又は充填剤と共に、研磨粒子と混合することによって形成される。研磨粒子をバインダー前駆体に分散させ、次いで、バインダー前駆体/研磨粒子混合物を硬化させて、研磨層を形成する。バインダー前駆体/研磨粒子混合物は、多くの場合、「スラリー」と呼ばれる。好適なバインダー前駆体は、典型的には、周囲条件又は周囲条件に近い条件で、非硬化状態又は非架橋状態であり、且つ流動可能である。研磨粒子を添加した後、次いで、バインダー前駆体は、典型的には、少なくとも部分的にバインダー前駆体を硬化及び/又は架橋(即ち、フリーラジカル重合)させる条件(典型的には、エネルギー源)に曝露され、それによって、分散した研磨粒子を保持することができるバインダーに変換される。代表的なエネルギー源としては、電子線、紫外線、可視光線、赤外線、ガンマ線、熱、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
バインダー前駆体は、1つ以上の多官能性(メタ)アクリレートを含んでよい。有用な多官能性(メタ)アクリレートとしては、少なくとも2つの(メタ)アクリレート基、例えば、トリ(メタ)アクリレート及びテトラ(メタクリレート)等を有するモノマー及び/又はオリゴマーが挙げられるが、これらに限定されない。代表的なポリ(メタクリレート)としては、ジ(メタ)アクリレート、例えば1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレートモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルコキシル化脂肪族ジ(メタ)アクリレート、アルコキシル化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アルコキシル化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン修飾ネオペンチルグリコールヒドロキシピバル酸ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン修飾ネオペンチルグリコールヒドロキシピバル酸ジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシル化(10)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシル化(3)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシル化(30)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシル化(4)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド修飾トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジ(メタ)アクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリ(メタ)(メタ)アクリレート、例えば、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化トリ(メタ)アクリレート(例えば、エトキシル化(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化(6)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化(9)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシル化(20)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシル化トリ(メタ)アクリレート(例えば、プロポキシル化(3)グリセリルトリ(メタ)アクリレート、プロポキシル化(5.5)グリセリルトリ(メタ)アクリレート、プロポキシル化(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシル化(6)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;及び高官能性(メタ)アクリル含有化合物、例えばジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシル化(4)ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン修飾ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;オリゴマー(メタ)アクリル化合物、例えばポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート;並びにこれらの組み合わせが挙げられる。このような化合物は、例えば、Sartomer Co.(Exton,PA)、UCB Chemicals Corporation(Smyrna,GA)、及びAldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)等の販売業者から広く入手可能である。
バインダー前駆体は、例えば、約0.1、約1、又は約3重量パーセントから最大約5、約7、又は更には約10重量パーセント以上の量の、有効量の少なくとも1つの光開始剤を含んでよい。有用な光開始剤としては、(メタ)アクリレートをフリーラジカルにより光硬化させるのに有用であることが既知であるものが挙げられる。代表的な光開始剤としては、ベンゾイン及びその誘導体、例えば、α−メチルベンゾイン;α−フェニルベンゾイン;α−アリルベンゾイン;α−ベンジルベンゾイン;ベンゾインエーテル、例えば、ベンジルジメチルケタール(Ciba Specialty Chemicals,Tarrytown,NYからIRGACURE 651として入手可能)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル;アセトフェノン及びその誘導体、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(Ciba Specialty ChemicalsからDAROCUR 1173として入手可能)及び1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン(Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 184として入手可能);2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン(Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 907として入手可能);2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 369として入手可能);並びに(フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(Ciba Specialty Chemicals,NYからIRGACURE 819として入手可能)が挙げられる。他の有用な光開始剤としては、モノ−及びビス−アシルホスフィン(例えば、Ciba Specialty ChemicalsからIRGACURE 1700、IRGACURE 1800、IRGACURE 1850、及びDAROCUR 4265として入手可能)が挙げられる。
バインダー前駆体は、例えば、約0.1、約1、又は約3重量%から、最大約5、約7、又は更には約10重量%以上の量の、有効量の少なくとも1つの熱反応開始剤を含んでもよい。代表的な熱フリーラジカル反応開始剤としては、アゾ化合物(例えば、2,2−アゾ−ビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(イソブチラート)、アゾビス(ジフェニルメタン)、4,4’−アゾビス−(4−シアノペンタン酸)、(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル(E.I.du Pont de Nemours and Co.(Wilmington,DE)からVAZO 52として入手可能));過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化クミル、過酸化t−ブチル、過酸化シクロヘキサノン、過酸化グルタル酸、及び過酸化ジラウロイル);過酸化水素;ヒドロペルオキシド(例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド及びクメンヒドロペルオキシド);過酸(例えば、過酢酸及び過安息香酸);過硫酸カリウム;並びに過酸エステル(例えば、過炭酸ジイソプロピル)が挙げられる。
幾つかの実施形態では、例えば、得られるバインダーの粘度を低下させるため及び/又は架橋密度を低下させるために、バインダー前駆体中に1つ以上のモノエチレン性不飽和フリーラジカル重合性化合物を含むことが望ましい場合がある。代表的なモノエチレン性不飽和フリーラジカル重合性化合物としては、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、又はオクタデシル(メタ)アクリレートを含むモノ(メタ)アクリレート;N−ビニル化合物、例えば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリジノン、又はN−ビニルカプロラクタム;及びこれらの組み合わせが挙げられる。
幾つかの実施形態では、研磨材層は、1つ以上の添加剤も含んでよい。添加剤により、酸化物/窒化物の選択性が高くなり、除去速度が速くなり、窒化物の損失がより少なくなり、WIWNU不均一性が改善される。理論に束縛されるものではないが、典型的に作動液を含むウエハ磨きプロセス中、添加剤は、ウエハと接触している研磨層の表面で維持され、及び/又は作動液中に放出されて、磨かれるウエハ表面と相互作用することにより、磨きプロセスに能動的に影響を与え得ると考えられる。添加剤の作動液への溶解を促進するために、添加剤は、典型的に、100〜1,200グラム/モルの範囲の分子量を有するが、より高い及びより低い分子量を用いてもよい。作動液への添加剤の溶解度は、当該技術分野において公知である通り、溶媒への溶質の溶解度の一般的原理によって影響を受ける。作動液は、多くの場合水溶液であるので、添加剤の化学構造は、水性作動液への溶解を促進するために、優先的に、少なくとも1つの極性官能基又は化学的特徴を有する。
好適な添加剤の例としては、酸性錯化剤、非イオン性界面活性剤、シリコン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及び水溶性ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。上記添加剤のいずれを研磨層の第1又は第2の添加剤とみなしてもよいが、幾つかの実施形態では、酸性錯化剤が、第1の添加剤である。第1の添加剤として酸性錯化剤を含む更なる実施形態では、第2の添加剤は、非イオン性界面活性剤、シリコン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、水溶性ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
典型的に、添加剤は、バインダー前駆体に添加され、バインダー前駆体混合物の一部とみなされる。研磨粒子をバインダー前駆体混合物に添加し、硬化させた後、添加剤を研磨層120及び対応して形成される成形研磨複合材130に配合する。
幾つかの実施形態では、研磨層は、添加剤として1つ以上の酸性錯化剤を含む。好適な酸性錯化剤の例としては、多座酸性錯化剤が挙げられるが、これらに限定されない。好適な多座酸性錯化剤の例としては、アミノ酸、又はアミノ酸から形成されるジペプチドのうちの少なくとも1つが挙げられるが、これらに限定されない。好適なアミノ酸の例としては、アラニン、プロリン、グリシン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、オルニチン、システイン、チロシン、2つのアミノ酸から形成されるジペプチド、酸性多座錯化剤、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特に好適なアミノ酸としては、L−アルギニン及びL−プロリンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な市販のL−アルギニンの例としては、L−アルギニン(Sigma−Aldrich Co.LLC(St.Louis,Missouri))が挙げられるが、これに限定されない。好適な市販のL−プロリンの例としては、L−プロリンが挙げられるが、これに限定されない。酸性錯化剤は、一般的に、約0.1重量%〜約3重量%、具体的には約0.25重量%〜約2重量%、より具体的には、約0.5重量%〜約1.5重量%の量で存在する。
幾つかの実施形態では、研磨層は、添加剤として1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。非イオン性界面活性剤は、バインダー前駆体に分散していてよい。典型的には、界面活性剤とバインダーとの間には共有結合は存在しない。バインダー前駆体は、研磨層に界面活性剤を含有させ、界面活性剤の研磨層からの放出を制御するのを補助するために、更に記載する通り架橋してもよい。研磨層中に存在する非イオン性界面活性剤の量は、研磨層の総重量を基準として、0.75〜2.2重量%、1.0〜2.2重量%、1.3〜2.2重量%、典型的には1.5〜2.0重量%の範囲であり得る。界面活性剤の水性作動液への溶解を容易にするために、非イオン性界面活性剤は、典型的に、1モル当たり300〜1,200グラムの範囲の分子量を有するが、より高い分子量及びより低い分子量の非イオン性界面活性剤を用いてもよい。
幾つかの実施形態では、非イオン性界面活性剤は、ポリエーテル非イオン性界面活性剤であってよい。本明細書中で使用するとき、用語「ポリエーテル非イオン性界面活性剤」とは、典型的には界面活性剤の主鎖の少なくとも一部を形成する(しかし、この特性は必須ではない)ポリエーテルセグメントを有する、1つ以上の非イオン性(即ち、永久荷電を有しない)界面活性剤を指す。一般的な界面活性剤の場合と同様に、ポリエーテル非イオン性界面活性剤は、バインダーに対し共有結合すべきではない。水性流体への溶解を促進するために、ポリエーテル非イオン性界面活性剤は、典型的に、1モル当たり300〜1,200グラムの範囲の分子量を有するが、より高い分子量及びより低い分子量のポリエーテル非イオン性界面活性剤を用いてもよい。
ポリエーテル非イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル−フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアシルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールラウレート、ポリエチレングリコールステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールオレエート、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、及びポリオキシエチレンラウリルアミドが挙げられる。
また、有用なポリエーテル非イオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪族アルコールと約3当量〜約100当量のエチレンオキシドとの縮合生成物(例えば、Dow Chemical Co.から商品名TERGITOL 15−Sとして販売されているもの、例えば、TERGITOL 15−S−20;及びICI Americas(Bridgewater,NJ)から商品名BRIJとして販売されているもの、例えば、BRIJ 58、BRIJ 76、及びBRIJ 97)も挙げられる。界面活性剤BRIJ 97は、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテルであり、界面活性剤BRIJ58は、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテルであり、界面活性剤BRIJ 76は、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテルである。
また、有用なポリエーテル非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルフェノールと約3当量〜約100当量のエチレンオキシドとのポリエチレンオキシド縮合生成物(例えば、Rhodia(Cranbury,NJ)から商品名IGEPAL CO及びIGEPAL CAとして販売されているもの)も挙げられる。IGEPAL CO界面活性剤は、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールを含む。IGEPAL CA界面活性剤は、オクチルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールを含む。また、有用なポリエーテル非イオン性界面活性剤としては、例えば、エチレンオキシドとプロピレンオキシド又はブチレンオキシドとのブロックコポリマー(例えば、BASF Corp(Mount Olive,NJ)から商品名PLURONIC(例えば、PLURONIC L10)及びTETRONICとして販売されているもの)が挙げられる。PLURONIC界面活性剤は、プロピレンオキシドポリマー、エチレンオキシドポリマー、及びエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマーを含んでもよい。TETRONIC界面活性剤は、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマーを含む。
幾つかの実施形態では、ポリエーテル非イオン性界面活性剤としては、例えば、1分子当たり20個のエチレンオキシド単位(例えば、TWEEN 60として販売)又は1分子当たり20個のエチレンオキシド単位(例えば、TWEEN 80として販売)等の様々なエトキシル化度を有し得るポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、及びポリオキシエチレンステアレート(例えば、Uniqema(New Castle,DE)によって商品名TWEEN及びMYRJとして販売されているもの)が挙げられる。TWEEN界面活性剤は、ポリ(エチレンオキシド)C12〜C18ソルビタンモノエステルを含む。界面活性剤MYRJは、ポリ(エチレンオキシド)ステアレートを含む。
幾つかの実施形態では、ポリエーテル非イオン性界面活性剤は、成形研磨複合材中、又は研磨時の水性流体中に存在する唯一の界面活性剤である。場合によっては、Dow Chemical Co.からTRITON H55として入手可能なアニオン性リン酸ポリエーテルエステル等のアニオン性界面活性剤をより少量添加することが望ましい場合もある。
一般的に、非イオン性界面活性剤は、界面活性剤分子中の親水性物質の重量パーセントを5で除することによって計算される、親水性−親油性バランス(即ち、HLB)の計算値が、少なくとも約4、具体的には少なくとも約6、より具体的には少なくとも約8、より具体的には少なくとも約10である。一般に、計算されたHLBは20以下である。非イオン性界面活性剤は、有利には、直鎖状一級アルコールエトキシレート、二級アルコールエトキシレート、分枝状二級アルコールエトキシレート、オクチルフェノールエトキシレート、アセチレン一級アルコールエトキシレート、アセチレン一級ジアルコールエトキシレート、アルカンジアルコール、ヒドロキシル末端エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダムコポリマー、フルオロ脂肪族ポリマーエステル、及びこれらの混合物から選択してよい。好適な市販のエチレンオキシド非イオン性界面活性剤の例としては、Tergitol 15−S−7(Sigma−Aldrich Co.LLC,St.Louis,Missouri)及びTitron X−100(Sigma−Aldrich Co.LLC,St.Louis,Missouri)が挙げられるが、これらに限定されない。非イオン性界面活性剤酸は、一般的に、約0.1重量%〜約3重量%、具体的には約0.25重量%〜約2重量%、より具体的には約0.5重量%〜約1.5重量%の量で存在する。
幾つかの実施形態では、研磨層は、添加剤として1つ以上のシリコン界面活性剤を含む。好適な市販のシリコン界面活性剤の例としては、Silwet L−7200、Silwet L−7280(Momentive Performance Material,Friendly,West Virginia)が挙げられるが、これらに限定されない。シリコン界面活性剤は、一般的に、約0.1重量%〜約3重量%、具体的には約0.25重量%〜約2重量%、より具体的には約0.5重量%〜約1.5重量%の量で存在する。
幾つかの実施形態では、研磨層は、添加剤として1つ以上のフッ素系界面活性剤を含む。好適な市販のフッ素系界面活性剤の例としては、FC 9(3M Company,St.Paul,Minnesota)及びZonyl(Dupont,Wilmington,Delaware)が挙げられるが、これらに限定されない。フッ素系界面活性剤は、一般的に、約0.1重量%〜約3重量%、具体的には約0.25重量%〜約2重量%、より具体的には約0.5重量%〜約1.5重量%の量で存在する。
幾つかの実施形態では、研磨層は、添加剤として1つ以上の水溶性ポリマーを含む。好適な水溶性ポリマーの例としては、ポリマー酸、例えば、ポリアクリル酸及びポリリン酸が挙げられるが、これらに限定されない。水溶性ポリマーは、一般的に、約0.1重量%〜約3重量%、具体的には約0.25重量%〜約2重量%、より具体的には約0.5重量%〜約1.5重量%の量で存在する。
1つ以上の添加剤の組み合わせ(酸性錯化剤、非イオン性界面活性剤、シリコン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及び水溶性ポリマー)を用いてもよい。好ましい組み合わせは、酸性錯化剤と非イオン性界面活性剤である。より具体的には、アミノ酸、アミノ酸から形成されるジペプチド、及びこれらの組み合わせを含む多座酸性錯化剤を、非イオン性界面活性剤と併用する。アミノ酸は、アラニン、プロリン、グリシン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、オルニチン、システイン、チロシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択してよい。非イオン性界面活性剤は、ポリエーテル非イオン性界面活性剤であってよい。非イオン性界面活性剤は、直鎖状一級アルコールエトキシレート、二級アルコールエトキシレート、分枝状二級アルコールエトキシレート、オクチルフェノールエトキシレート、アセチレン一級アルコールエトキシレート、アセチレン一級ジアルコールエトキシレート、アルカンジアルコール、ヒドロキシル末端エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダムコポリマー、フルオロ脂肪族ポリマーエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択してよい。
酸化防止剤、着色剤、熱及び光安定剤、又は充填剤(研磨性能に対して実質的に影響を与えない充填剤)のうちの1つ以上を含む他の材料が、研磨層中に含まれていてよい。
成形研磨複合材を含む提供される構造化研磨物品は、当該技術分野において既知の一般的な方法から作製することができる。例えば、1つの具体化された方法では、スラリー形態のバインダー前駆体及び研磨粒子を、所望の成形研磨複合材の寸法を有する生産工具の補完的な空洞に入れてよい。次いで、半透明なフィルム裏材をスラリー、及び幾つかの例では生産工具と接触させてよい。バインダー前駆体は、生産工具から成形研磨複合材を除去するために、少なくとも十分に硬化させてよい。あるいは、生産工具、少なくとも半透明なフィルム裏材、及びスラリーを、同時にニップを通して供給することができる。所望により、更なる硬化(例えば、熱後硬化)をこの段階で実施して、硬化の程度を更に進行させ、バインダーの特性を改善することができる。成形研磨複合材を形成する方法に関する更なる詳細は、例えば、米国特許第5,152,917号(Pieperら)に見出すことができる。
個々の成形研磨複合材は、種々の幾何学的固体又は不規則な形状のいずれの形態であることができる。典型的には、成形研磨複合材は、精密に成形されている(上記定義の通り)。典型的には、成形研磨複合材は、成形研磨複合材の基部、成形研磨複合材の一部が、半透明なフィルム裏材と接触し、半透明なフィルム裏材に固定されるように形成される。成形研磨複合材の近位部は、典型的には、基部又は裏材の遠位の成形研磨複合材の部分と同じ又はより大きな表面積を有する。
精密に成形された研磨複合材は、研磨層の露出面に凸部又は凹部の少なくとも一方が形成される任意の三次元形状を有してよい。有用な形状としては、例えば、立方体、角柱(例えば、六角柱)、角錐(例えば、四角錐又は六角錐)、角錐台、円錐、円錐台、半球形、十字形、又は遠位端に柱状断面が挙げられる。角錐複合材料は、4つ、5つ、又は6つの側面を有してよい。異なる形状及び/又は大きさの研磨複合材の組み合わせを使用してよい。構造化研磨材の研磨層は、連続的なものであっても不連続的なものであってもよい。成形研磨複合材は、1列に並んで、同心円に、らせん状に、若しくは格子型に配置されてもよく、又はランダムに定置されてもよい。精密に成形された研磨複合材を有する構造化研磨物品及びその製造方法に関する更なる詳細は、例えば、米国特許第5,435,816号(Spurgeonら)、同第5,454,844号(Hibbardら)、同第5,851,247号(Stoetzelら)、及び同第6,139,594号(Kincaidら)に見出され得る。
成形研磨複合材を形成する側部は、裏材に対して垂直であっても、裏材に対して傾斜していても、遠位端に向かって幅が漸減するよう先細になっていてもよい。しかし、側部が先細になっている場合、成形型又は生産用具の空洞から成形研磨複合材をより容易に取り外すことができる。実質的に垂直な角度であると、複合材が摩耗しても一貫して公称接触面積が得られることから、実質的に垂直な角度が好ましい。
各成形研磨複合材の高さは、典型的には実質的に同じであるが、単一の構造化研磨物品において高さの変動する複合材を有することも想定される。裏材又は複合材間のランドに関する複合材の高さは、一般に約2,000マイクロメートル未満、例えば、約10マイクロメートル〜約250マイクロメートルの範囲であってもよい。個々の成形研磨複合材の基部寸法は、約5,000マイクロメートル以下、具体的には、約1,000マイクロメートル以下、より具体的には、500マイクロメートル未満であってよい。個々の成形研磨複合材の基部寸法は、典型的には、約50マイクロメートル超、具体的には、約100マイクロメートル超である。成形研磨複合材の基部は、互いに接していてもよいし、又はいくらかの特定の距離だけ互いから離れていてもよい。
隣接する成形複合材は、共通の成形研磨複合材ランド又は橋状構造を共有してもよく、それらは接触し、複合材の向かい合う側壁間に延在する。典型的には、ランド構造は、各隣接した複合材の垂直高さ寸法の約33%以下の高さを有する。成形研磨複合材ランドは、成形研磨複合材を形成するために用いられるのと同じスラリーから形成されてよい。複合材の中心間に引かれた真っ直ぐな想像線上に位置し得る複合材を介在するものが存在していないという意味で、複合材は「隣接」している。成形研磨複合材の少なくとも一部が、複合材の隆起部分間に凹部領域をもたらすように、互いから分離されていてもよい。
成形研磨複合材の直線間隔は、直線1cm当たり約1個の成形研磨複合材が存在するものから直線1cm当たり約200個の成形研磨複合材が存在するものまでの範囲であってよい。直線間隔は、一箇所で複合材の濃度が他の箇所での濃度より大きくなるように変更させてもよい。例えば、濃度は、研磨物品の中心で最大になり得る。複合材の面密度は、幾つかの実施形態では、1平方センチメートル当たり約1〜約40,000個の複合材の範囲であってもよい。裏材の1つ以上の領域が露出していてもよく、即ち、その領域は少なくとも半透明なフィルム裏材に接触している研磨コーティングを有さない。
成形研磨複合材は、典型的に、裏材上において所定のパターンで設計されるか、又は裏材上において所定の位置で設計されるが、これは必須ではない。例えば、裏材とその中に空洞を有する生産工具との間にスラリーを供給することにより作製される研磨物品では、複合材料の所定のパターンは、生産工具のキャビティのパターンに対応する。したがって、パターンは、物品から物品に再現可能であり得る。1つの実施形態では、成形研磨複合材は、ある配列又は配置を形成してもよく、この配列又は配置は、複合材が、整列した横列及び縦列、又は交互に片寄っている横列及び縦列等の規則的な配列であることを意味する場合がある。所望の場合、成形研磨複合材の1の列が、成形研磨複合材の第2列の前に直接整列されてもよい。典型的には、成形研磨複合材の1の列が、成形研磨複合材の第2の列から片寄っていてもよい。
別の実施形態では、成形研磨複合材が「ランダム」な配列又はパターンで設計されてもよい。これは、複合材料が、前述のような横及び縦列の規則的な配列ではないことを意味し得る。例えば、成形研磨複合材は、米国特許第5,672,097号及び同第5,681,217号(いずれもHoopmanら)に開示されているような方法で設計され得る。しかし、研磨物品上の複合材の位置が予め定められ、研磨物品を作成するために使用される生産工具内の空洞の位置に対応し得るという点で、この「ランダム」な配列は所定のパターンであり得ることが理解される。
代表的な生産工具としては、ロール、エンドレスベルト、及びウェブが挙げられ、例えば、金属(例えば、ロールの場合)又はポリマーフィルム(例えば、エンドレスベルト及びウェブの場合)等の好適な材料で作成され得る。
提供される構造化研磨物品は、一般的に、例えば研磨ディスクの形態において、丸い形状であり得る。研磨ディスクの外縁部は、典型的には、平滑である、又は波打っていてもよい。構造化研磨物品は、楕円形、又は三角形、正方形、長方形等の任意の多角形形状の形態であってもよい。あるいは、研磨物品は、ベルトの形態であってもよい。研磨物品は、研磨技術分野で一般的に研磨テープロールと呼ばれるロールの形態でもたらされてもよい。広くは、研磨テープロールは、ウエハ平坦化プロセス時に割送りされ又は連続的に移動されてもよい。研磨物品には、穿孔して研磨コーティング及び/又は裏材を貫く開口部を作製し、使用前、使用中、及び/又は使用後に作動液を通過させることができるが、有利な実施形態では、構造化研磨物品は、かかる穿孔を実質的に有しない又は更には全く有しない。
研磨層は、裏材の前面、即ち、第1の主表面に適用してよい。裏材の第2の主表面、即ち、裏材の研磨層とは反対の側は、典型的に、使用中にサブパッドと接触してよい。場合によっては、構造化研磨物品は、サブパッドに固定することができる。取付インターフェース層は、裏材の第2の主表面に直接接着してよい。取付インターフェース層を用いて、構造化研磨物品を別の基材、例えば、サブパッド又は圧盤に接着してよい。取付インターフェース層は、接着剤、感圧性接着剤、又は接着剤転写テープ(即ち、両面テープ)であってよく、これらは、裏材の反対面に適用してよい。好適な機械的締結装置を用いてもよい。好適なサブパッドは、例えば、米国特許第5,692,950号及び同第6,007,407号(双方共にRutherfordら)に開示されている。光学的検出方法を用いる場合、サブパッド、及びそれを載せる任意の圧盤は、少なくとも1つの適切な大きさのウィンドウ(例えば、開口部又は透明な挿入物)を備え、光源(例えば、レーザー)から圧盤及びサブパッドを通る連続的な光路が得られるようにすべきである。
提供される構造化研磨物品は、シリコンを含有するウエハ(例えば、シリコンウエハ、ガラスウエハ等)、又は他の金属を含有するウエハ、及びその外表面上に酸化物層を有するウエハ等の加工物を研磨する及び/又は磨くために用いることができる。例えば、構造化研磨物品は、ウエハ上及び/又はウエハ自体に堆積した誘電体材料を研磨する及び/又は磨くのに有用なものであってもよい。更には、提供される研磨物品は、サファイヤ又は他の鉱物等の他の物質を研磨する又は磨くのに有用であり得ると考えられる。ウエハ磨き速度及び特性に影響を及ぼす変数としては、例えば、ウエハ表面と研磨物品との間の適切な接触圧の選択、作動液の種類、ウエハ表面と研磨物品との間の相対速度及び相対運動、並びに作動液の流速が挙げられる。これらの変数は独立しており、典型的には、処理される個々のウエハ表面に基づき選択される。
本開示に係る構造化研磨物品は、例えば、ウエハ平坦化プロセス前に、及び/又はウエハ平坦化プロセス時に断続的に、パッドコンディショナー(例えば、金属マトリクス中に保持されているダイヤモンド粗粒を含む)を用いて表面を研磨することにより、コンディショニングすることができる。1つの有用なコンディショナーは、CMPパッドコンディショナー(典型的には、剛性裏材板に実装される)、型番CMP−20000TS(Morgan Advanced Ceramics(Hayward,CA)から入手可能)である。
一般に、1枚の半導体ウエハに対して多数のプロセス工程が存在し得るため、半導体製造産業では、材料除去速度が比較的高速であるプロセスが期待される。特定の研磨物品で得られる材料除去速度は、典型的には、機械の条件及び加工されるウエハ表面の種類により変化する。しかし、典型的には、伝導体又は誘電体材料の高い除去速度を有することが望ましいが、伝導体又は誘電体材料除去速度は、所望の表面仕上げ及び/又はウエハ表面のトポグラフィーを損なわないように選択されてもよい。
ここで図2を参照すると、磨き装置200は、ウエハ表面を研磨する代表的な方法で用いられる。この方法では、構造化研磨物品100は、サブパッド210に接触し、固定されており、サブパッドは、圧盤220に固定されている。発泡体(例えば、ポリウレタン発泡体)又は他の圧縮可能な材料を含み得るサブパッド210は、その中に第1のウィンドウ212を有し、圧盤220は、その中に第2のウィンドウ222を有する。ウエハホルダ233は、モータ(図示せず)に接続されているヘッドユニット231に実装されている。ジンバルチャック232は、ヘッドユニット231からウエハホルダ233に延在する。ウエハホルダ233は、ウエハ240をヘッドユニット231に固定するのを補助し、また半導体ウエハが平坦化中に外れるのを防ぐ。ウエハホルダ233は、環状部233aにおいてウエハ240と平行に延在している。環状部233a(任意である)は、別々の部品であってもよく、又はウエハホルダ233と一体化していてもよい。ウエハ240は、構造化研磨物品100の研磨層120と接触させられ、ウエハ240及び研磨層120は、互いに対して移動する。磨き(polishing)/研磨(abrading)の進行は、第2のウィンドウ222、第1のウィンドウ212、及び構造化研磨物品100を通過し、ウエハ240の酸化物表面242から反射され、次いでその経路を引き返すレーザービーム250を用いてモニタされる。任意の作動液260を用いて、研磨プロセスを促進してもよい。リザーバ237は、半導体ウエハと研磨層との間の界面に管238を通して汲み上げられる任意の作動液260を保持する。有用な作動液としては、例えば、米国特許第5,958,794号(Bruxvoortら)に列挙されているものが挙げられる。
一般的に、ウエハの表面仕上げは、引っ掻き傷及び欠陥を実質的に含まないことが望ましい。ウエハの表面仕上げは、既知の方法によって評価され得る。1つの方法は、粗さの基準を提供し、引っ掻き傷又は他の表面欠陥を示すことのできるRt値を測定することである。ウエハ表面は、典型的には、約0.4ナノメートル以下、より典型的には、約0.2ナノメートル以下、更により典型的には、約0.05ナノメートル以下のRt値が得られるように改質される。Rtは、典型的には、Wyko RST PLUS干渉計(Wyko Corp.,Tucson,AZ)等のレーザー干渉計又はTencor表面計(KLA−Tencor Corp.,San Jose,CA)を用いて測定される。引っ掻き傷検出は、暗視野顕微鏡により測定され得る。引っ掻き傷の深さは、原子間力顕微鏡により測定され得る。
ウエハ表面加工は、ウエハ表面の組成に基づき選択することができる作動液の存在下で行われてもよい。幾つかの用途では、作動液は典型的には、水を含む。作動液を、研磨物品と組み合わせて化学的機械的磨きプロセスによる加工を補助してもよい。磨きの化学的工程の間、作動液は、ウエハの外表面又は露出面と反応してもよい。そして、加工の機械的工程の間、研磨物品は、この反応生成物を除去することができる。
現在、メモリ記憶装置及び他の電子機器は、小型化される傾向にある。非常に小さなフィーチャーを有するウエハを、欠陥を生じさせることなく磨くことができる研磨物品が必要とされている。幾つかの代表的な装置は、32nm、28nm、又は更には20nmもの小さなフィーチャーを有する。これらのウエハを磨くために、研磨物品が、ほとんど欠陥のない滑らかな表面を比較的高速で作ることができることが重要である。更に、磨き後に、直径100mm以上であり得るウエハは、段差が最小である均一なプロファイルを有する必要がある。驚くべきことに、酸性錯化剤及び任意に非イオン性界面活性剤が中に分散している研磨層を含む構造化研磨物品は、欠陥が少なく、窒化物除去速度が遅く、WIWNUの良好な、500Å/分を超える速度で熱酸化物ウエハから物質を除去できることが見出された。
以降の非限定的な実施例によって本開示の目的及び利点を更に例示するが、これら実施例で引用される特定の材料及びそれらの量、並びに他の条件及び詳細は、本開示を不当に制限するものと解釈されるべきではない。
本発明について以下の実施例でより具体的に説明するが、本発明の範囲内での多数の修正及び変形が当業者には明らかとなるため、以下の実施例は例示のみを目的としたものである。別段の指定がない限り、以下の実施例で報告されるすべての部、百分率、及び比率は、重量を基準としたものである。
Figure 2015532895
試験方法
ウエハの磨き
固定研磨ウェブを用いて、直径300mmの熱性酸化ケイ素、及びPECVD窒化ケイ素ブランケットウエハ、並びにMIT764試験パターンを有する酸化物/窒化物パターンウエハを、Applied Materials,Inc.(Santa Clara,CA)から商品名REFLEXIONポリッシャーとして入手可能なCMPポリッシャーを用いて磨いた。ウェブツールの磨きステーションの1つは、磨き工具にFAウェブを実装し、移動させるのに好適なウェブキャリッジを備えていた。商品名「3M CMP FIXED ABRASIVE P7100 SUB PAD」として3M Company(St.Paul,Minnesota)から入手可能なサブパッドを、ポリッシャーの圧盤に実装した。ウェブが、圧盤に実装されているサブパッドと並ぶように、固定研磨ウェブをポリッシャーのキャリッジアセンブリに実装した。プロセス条件は、以下の通りであった:
圧盤速度:40rpm
ヘッド速度:32rpm
ヘッド圧:保持リング4.2psi(0.03MPa)、ゾーン1 3.4psi(0.02MPa)、ゾーン2 1.9psi(0.01MPa)、ゾーン3 2.0psi(0.01MPa)、ゾーン4 2.0psi(0.01MPa)及びゾーン5 2.0psi(0.01MPa)
磨き時間:ブランケットウエハ当たり60秒、パターンウエハ当たり30秒
ウェブインクリメント:ウエハ当たり3mm
磨き液(標準):pH 10.5のDI水中2.5重量%L−プロリン
流速:200mL/分
場合によっては、上記標準磨き溶液に添加剤を添加した。使用した種々の添加剤及び濃度については、表1を参照。溶液のpHを、水酸化カリウムを用いて10.5に調整した。酸化物除去速度及び不均一性を、300mmのブランケット酸化物ウエハ上で測定した。酸化ケイ素及び窒化ケイ素パターンウエハ上の50μmの線における窒化ケイ素の平均損失を表1に示す。
ブランケットウエハ及びパターンウエハの両方についての酸化物及び窒化物除去速度の測定を、REFLEXIONポリッシャーと一体化されており、Applied Materialsから供給されたNovaScan 3060エリプソメーターを用いて行った。ブランケット酸化物及び窒化物ウエハを、3mmの縁部を除いて直径25−ptをスキャンすることによって測定した。窒化物損失の測定は、50マイクロメートルの線/50マイクロメートルの空隙の配列の中心線近傍で行った。パターンウエハを、ウエハ中心で開始し、最外ダイに移動する7つの異なるダイで測定した。各新たなウェブを、最低25個のブランケット酸化物ウエハ、次いで、パターンウエハ、次いで、ブランケット窒化物ウエハで試験した。最後の10個のブランケット酸化物からの平均除去速度を、酸化物除去速度として報告した。窒化物除去速度のデータ及び窒化物損失のデータは、それぞれ、単一の窒化物ブランケットウエハ及びパターンウエハから得た。異なる磨き液を用いて同じウェブで更なる試験を行う場合、10個のブランケット酸化物ウエハのみを磨き、最後の5個のウエハの平均を酸化物除去速度として報告したことを除いて、同じ試験順序を用いた。
実施例1:バインダー中にL−アルギニンを含む固定研磨ウェブ
セリア分散液1の調製
以下の通りセリア分散液を調製した:11.4045kgのCe−Aを混合容器に注ぎ、次いで、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたブレードを用いて混合しながら、703gの2−2−MEEAA、568gのβ−CEA、及び2.7907kgの1−M−2−Prをゆっくり添加した。混合物を50℃に加熱し、一晩混合した。次いで、混合物をロータリーエバポレータに移し、減圧下で過剰の水を除去した。得られた分散液、セリア分散液1は、49.54パーセントの固形分含量を有していた。
スラリー1の調製
1,243.4gのセリア分散液1及び18.5gのD−111を混合容器に添加し、混合した。この混合物に、20gの1−M−2−Prに溶解している3.49gの2−HEMA、8.85gのSR 339、67.86gのSR 351、3.81gのβ−CEA、14.0gのL−Arg、及び0.42gのPhthを添加した。混合物を、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたブレードを用いて30分間混合し、次いでロータリーエバポレータに移して、1−M−2−Prを除去した。溶媒を除去した後、スラリーを室温に冷却し、次いで、0.71gのIRG 819、0.71gのVAZO 52、及び0.18gのHQMEを添加し、次いで、2時間混合して、スラリー1を得た。
固定研磨ウェブ1の調製
本発明の固定研磨物品を、米国特許第5,152,917号(Pieperら)に記載の微細複製製作技術を用いて形成した。幅30インチ(76cm)のポリプロピレン生産工具のロールを提供した。ポリプロピレン生産工具は、10パーセントのキャビティ面積に相当する、六角柱状キャビティ(幅125μm、深さ30μm)の六角形の配列(中心において350マイクロメートル)を有したポリプロピレンフィルムであった。生産工具は、本質的に、最終的な構造化研磨物品の研磨複合材に望ましい形状、寸法、及び配置を反転させたものであった。キャスティングロール及びニップロール(1,300ポンド(5.78kN)のニップ力)を用いて生産工具のキャビティと裏材1との間をスラリー1でコーティングし、次いで、10フィート/分(3.0m/分)のライン速度及び6.0kW/インチ(15.2kW/cm)の合計露光で、紫外線源(V電球、モデルEPIQ、Fusion UV Systems,Inc.(Gaithersburg,Maryland)から入手可能)を有するUV硬化ステーションに通した。ポリプロピレン工具を裏材1から分離させたところ、裏材1に接着している正確に成形された研磨複合材を有する硬化した接着層、固定研磨ウェブ1、即ち、実施例1が得られた。実施例1で磨いたウエハについての磨き結果を表1に示す。
実施例2:バインダー中にL−アルギニン及びTergitolを含む固定研磨ウェブ
スラリー2の調製
969.6gのCe−A及び9.8gのD−111を混合容器に添加し、混合した。この混合物に、20gの1−M−2−Prに溶解している4.49gの2−HEMA、11.37gのSR 339、87.24gのSR 351、3.0グラムのL−Arg、6.0gのT−15−7−S、及び0.54gのPhthを添加した。混合物を、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたブレードを用いて30分間混合し、次いでロータリーエバポレータに移して、1−M−2−Prを除去した。溶媒を除去した後、スラリーを室温に冷却し、次いで、0.99gのIRG 819、0.99gのVAZO 52、及び0.25gのHQMEを添加し、次いで、2時間混合して、スラリー2を得た。
固定研磨ウェブ2の調製
スラリー1の代わりにスラリー2を用いたことを除いて、実施例1に記載したものと同一の手順を用いて固定研磨ウェブを製作した。得られた固定研磨を、固定研磨ウェブ2、即ち、実施例2と指定した。実施例2で磨いたウエハについての磨き結果を表1に示す。
実施例3:バインダー中にL−プロリンを含む固定研磨ウェブ
スラリー3の調製
1,253.8gのセリア分散液1、及び18.5gのD−111を混合容器に添加し、混合した。この混合物に、20gの1−M−2−Prに溶解している3.49gの2−HEMA、8.85gのSR 339、67.86gのSR 351、3.81gのβ−CEA、50/50比の水/1_M−2−Pr中20% L−プロリン溶液70g、及び0.42gのPhthを添加した。混合物を、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたブレードを用いて30分間混合し、次いでロータリーエバポレータに移して、1−M−2−Prを除去した。溶媒を除去した後、スラリーを室温に冷却し、次いで、0.74gのIRG 819、0.74gのVAZO 52、及び0.185gのHQMEを添加し、次いで、2時間混合して、スラリー3を得た。
固定研磨ウェブ3の調製
スラリー1の代わりにスラリー3を用いたことを除いて、実施例1に記載したものと同一の手順を用いて固定研磨ウェブを製作した。得られた固定研磨材を、固定研磨ウェブ3、即ち、実施例3と指定した。実施例3で磨いたウエハについての磨き結果を表1に示す。
比較例4:添加剤を含まない固定研磨ウェブ
スラリー4の調製
1,243.4gのセリア分散液1及び18.5gのD−111を混合容器に添加し、混合した。この混合物に、20gの1−M−2−Prに溶解している3.48gの2−HEMA、8.85gのSR 339、67.86gのSR 351、3.81グラムのβ−CEA、及び0.42グラムのPhthを添加した。混合物を、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたブレードを用いて30分間混合し、次いでロータリーエバポレータに移して、1−M−2−Prを除去した。スラリーを室温に冷却し、次いで、0.74gのIRG 81、0.74gのVAZO 52、及び0.18gのHQMEを添加し、次いで、2時間混合して、スラリー4を得た。
比較固定研磨ウェブ4の調製
スラリー1の代わりにスラリー4を用いたことを除いて、実施例1に記載したものと同一の手順を用いて固定研磨ウェブを製作した。得られた固定研磨材を、比較固定研磨ウェブ4、即ち、比較例4と指定した。比較例4で磨いたウエハについての磨き結果を表1に示す。実施例1及び実施例3の一般組成、即ち、指定の変更を含まない組成は、比較例4と同等であることに留意すべきである。
比較例5:添加剤を含まない固定研磨ウェブ
スラリー5の調製
825.3gのCE−A、295.9gの1−M−2−Pr、及び8.2gのD−111を混合容器に添加し、混合した。この混合物に、20gの1−M−2−Prに溶解している3.64gの2−HEMA、8.78gのSR 339、68.34gのSR 351、8.24グラムのβ−CEA、及び0.45gのPhthを添加した。混合物を、ポリテトラフルオロエチレンでコーティングされたブレードを用いて30分間混合し、次いでロータリーエバポレータに移して、1−M−2−Pr及び水を除去した。溶媒を除去した後、スラリーを室温に冷却し、次いで、0.80gのIRG 819、0.80gのVAZO 52、及び0.44gのHQMEを添加し、次いで、2時間混合して、スラリー5を得た。
比較固定研磨ウェブ5の調製
スラリー1の代わりにスラリー5を用いたことを除いて、実施例1に記載したものと同一の手順を用いて固定研磨ウェブを製作した。得られた固定研磨材を、比較固定研磨ウェブ5、即ち、比較例5と指定した。比較例5で磨いたウエハについての磨き結果を表1に示す。実施例2の一般組成、即ち、指定の変更を含まない組成は、比較例5と同等であることに留意すべきである。
Figure 2015532895
表1のデータを調べたところ、驚くべきことに、本発明の研磨物品を用いることによって低い窒化物損失値を得ることができる。
本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本発明の様々な改変及び変更が当業者には明らかとなるであろう。本発明は、本明細書に記載される代表的な実施形態及び実施例によって不当に限定されるものではない点、また、こうした実施例及び実施形態はあくまで例示を目的として示されるにすぎないのであって、本発明の範囲は本明細書において以下に記載する「特許請求の範囲」によってのみ限定されるものである点は理解すべきである。本開示で引用したすべての参考文献は、参照によってそのすべてが本明細書に組み込まれる。

Claims (23)

  1. 対向する第1及び第2の主表面を有する裏材と、
    前記第1の主表面上に配置され、固定されている構造化研磨層と、
    を含む、構造化研磨物品であって、
    前記構造化研磨層は、ポリマーバインダー、前記バインダー中に分散している研磨粒子、及び、前記バインダー中に分散している第1の添加剤を含み、
    第1の添加剤は、多座酸性錯化剤であり、
    前記多座酸性錯化剤は、アミノ酸、アミノ酸から形成されるジペプチド、及びこれらの組み合わせを含む、構造化研磨物品。
  2. 前記アミノ酸が、アラニン、プロリン、グリシン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、オルニチン、システイン、チロシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の構造化研磨物品。
  3. 前記アミノ酸が、L−プロリン、L−アルギニン、及びこれらの組み合わせのうちの1つである、請求項2に記載の構造化研磨物品。
  4. 前記酸性錯化剤が、前記構造化研磨層の約0.1〜3.0重量%を構成する、請求項1に記載の構造化研磨物品。
  5. 前記研磨層が、第2の添加剤を更に含み、前記第2の添加剤が、非イオン性界面活性剤、シリコン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、水溶性ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の構造化研磨物品。
  6. 前記第2の添加剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項5に記載の構造化研磨物品。
  7. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリエーテル非イオン性界面活性剤である、請求項6に記載の構造化研磨物品。
  8. 前記非イオン性界面活性剤が、前記構造化研磨層の約0.1〜3.0重量%を構成する、請求項6に記載の構造化研磨物品。
  9. 前記非イオン性界面活性剤が、直鎖状一級アルコールエトキシレート、二級アルコールエトキシレート、分枝状二級アルコールエトキシレート、オクチルフェノールエトキシレート、アセチレン一級アルコールエトキシレート、アセチレン一級ジアルコールエトキシレート、アルカンジアルコール、ヒドロキシル末端エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダムコポリマー、フルオロ脂肪族ポリマーエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項6に記載の構造化研磨物品。
  10. 前記非イオン性界面活性剤が、約4〜20の親水性−親油性バランスを有する、請求項6に記載の構造化研磨物品。
  11. 前記非イオン性界面活性剤が、少なくとも約10の親水性−親油性バランスを有する、請求項6に記載の構造化研磨物品。
  12. 前記ポリマーバインダーが、アクリルポリマーを含む、請求項1に記載の構造化研磨物品。
  13. 前記第2の主表面に直接結合している取付インターフェース層を更に含む、請求項1に記載の構造化研磨物品。
  14. 構造化研磨物品の少なくとも一部と加工物の表面とを接触させることと、
    前記加工物又は前記構造化研磨層のうちの少なくとも一方を他方に対して動かして、前記加工物の前記表面の少なくとも一部を研磨することと、を含む、加工物の研磨方法であって、
    前記構造化研磨物品が、対向する第1及び第2の主表面を有する裏材と、前記第1の主表面上に配置され、固定されている構造化研磨層と、を含み、
    前記構造化研磨層が、ポリマーバインダー、前記バインダー中に分散している研磨粒子、及び、前記バインダー中に分散している第1の添加剤を含み、
    前記第1の添加剤が、多座酸性錯化剤であり、
    前記多座酸性錯化剤が、アミノ酸、アミノ酸から形成されるジペプチド、及びこれらの組み合わせを含む、加工物の研磨方法。
  15. 前記加工物が、誘電体含有ウエハ表面を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記酸性錯化剤が、前記構造化研磨層の約0.1重量%〜3重量%を構成する、請求項14に記載の方法。
  17. 前記アミノ酸が、アラニン、プロリン、グリシン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、オルニチン、システイン、チロシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
  18. 前記研磨層が、第2の添加剤を更に含み、前記第2の添加剤が、非イオン性界面活性剤、シリコン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、水溶性ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
  19. 前記第2の添加剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリエーテル非イオン性界面活性剤である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記非イオン性界面活性剤が、直鎖状一級アルコールエトキシレート、二級アルコールエトキシレート、分枝状二級アルコールエトキシレート、オクチルフェノールエトキシレート、アセチレン一級アルコールエトキシレート、アセチレン一級ジアルコールエトキシレート、アルカンジアルコール、ヒドロキシル末端エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダムコポリマー、フルオロ脂肪族ポリマーエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
  22. 前記非イオン性界面活性剤が、前記構造化研磨層の約0.1〜3重量%を構成する、請求項19に記載の方法。
  23. 前記非イオン性界面活性剤が、約4〜20の親水性−親油性バランスを有する、請求項19に記載の方法。
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