JP2015530222A

JP2015530222A - 接着性、洗濯可能、抗菌性の靴用インサートライナー及びその製造方法

Info

Publication number: JP2015530222A
Application number: JP2015535740A
Authority: JP
Inventors: アーキーラジャスティン
Original assignee: ジェイシーエーインベストメントホールディングスインコーポレイティド
Priority date: 2012-10-02
Filing date: 2013-10-01
Publication date: 2015-10-15
Anticipated expiration: 2033-10-01
Also published as: WO2014055531A2; JP2020022758A; EP2903471B1; JP6640560B2; US20140090274A1; US9839259B2; WO2014055531A3; JP6864052B2; EP2903471A4; ES2810933T3; EP2903471A2

Abstract

靴の内部空洞に取外し可能に接着するように構成された靴用インサートライナー又はノーショーソックスを提示する。１つの実施形態において、靴用インサートライナーは、外部表面を有するライナーと、ライナーの外部表面の少なくとも１つに結合された接着剤とを含む。ライナーは、長手部と、長手部の両側から第１の方向へ延びる、互いに反対の側の第１の及び第２の側部と、長手部の両端から第１の方向へ延びる、互いに反対の側の前部及び後部と、を含む。ライナーの長手部、側部、前部及び後部は、一緒になって、使用者の足を受け入れるように構成された内部空洞及び開口部を形成する。【選択図】図１Ｂ

Description

本発明は、靴用インサートライナーソックスに関し、特に取外し可能なインサートライナーソックス及びその製造方法に関する。

カジュアルローファー、フラットシューズ、ドレスシューズ、ボートシューズなど特定のタイプの靴は、一般にソックスなしに履かれる。しかし、ソックスなしに靴を履くと、汗をかいた使用者の足によって生じた水分によってバクテリアが増大して悪臭を発する可能性がある。更に、ソックスなしに靴を履くと、水分の蓄積によって靴の中で使用者の足が滑る可能性がある。更に、使用者の足によって発生した水分のために、使用者の足が靴の内部にくっついて不快である可能性がある。

従来のものは、例えば、使用者がソックスを履いていないような外観を与えることができる「ローファーソックス」などのローカットソックスを含む。しかし、このような従来のローカットソックスは、使用者の踝の周りまで引き上げられないので、使用者が靴を脱ぐときなどに使用者の足からうっかり滑り落ちることがある。更に、このようなローカットソックスは、ソックスが使用者の踝下部及び踵から滑り落ちるのを防止するために、使用者が度々調節しなくてはならない可能性があり、不便である。更に、従来のローカットソックスは、ゴムバンド又はマジックテープ（登録商標）式ファスナなど、ソックスを使用者の踝に固定するための付加的機構を含むことがある。但し、このような機構は、不快又は見苦しい可能性がある。更に、このような機構は、使用者がローカットソックスと一緒に靴を履きたいと思うたびに、ローカットソックスの位置を定めて整えることを要求する。別の従来の解決策は、靴の内部空洞にパウダーを塗布して、使用者の足から余分な水分を吸収することを含む。但し、使用者の靴の内部空洞へのパウダーの塗布は、１日に複数回行う必要があり、付加的な費用を生じ、使用者の不便を増大する。更に、使用者が１日に複数回塗布し直すためにパウダーをすぐに使えるように、パウダーのビンを持ち歩くことは面倒であり煩わしい。

従って、使用者がソックスなしに快適に靴を履けるように、靴の内部空洞に取外し可能に接着するように構成された、取外し可能なインサートライナー又はローカットソックスが必要とされる。また、靴から取り外して、洗濯機で洗濯し、その後使用者がインサートライナー又はソックスを再び洗濯したくなるまで靴の内部空洞に再接着するように構成された、インサートライナー又はローカットソックスが必要とされる。また、使用者の足から水分を逃すことによって、使用者がインサートライナーを洗濯する必要なく、インサートライナーを靴内部に維持したまま何度も靴を履けるように構成された、消臭性抗菌性で接着性のライナーを提供することも必要とされる。

本開示は、靴の内部空洞に取外し可能に接着するように構成された、靴用の抗菌性インサートライナーに関する。１つの実施形態において、靴用インサートライナーは、外部表面と、ライナーの外部表面の少なくとも一部に結合された接着剤と、を有するライナーを含む。ライナーは、長手部と、長手部の両側から第１の方向へ延びる、互いに反対の側の第１の及び第２の側部と、長手部の両端から第１の方向へ延びる、互いに反対の側の前部及び後部と、を含む。ライナーの長手部、側部、前部及び後部は、一緒になって、使用者の足を受け入れるように構成された開口部を形成する。靴用インサートライナーは、ローファー、ボートブーツ、スリッポンシューズ、型にはまった仕事靴、オックスフォードシューズ、フラットシューズなど、任意のタイプの靴に嵌合するように構成できる。接着剤は、ポリウレタン又はシリコーンなど任意の適切なタイプの接着剤とすることができる。１つの実施形態において、接着剤は、ゲル状接着剤である。ライナーの任意の適切な部分が接着剤を含むことができる。１つの実施形態において、ライナーの前部の一部のみが接着剤を含む。別の実施形態において、ライナーの前部のどの部分も接着剤を含まない。１つの実施形態において、接着剤は、通気を与えるように構成された気孔を含む。更に、ライナーは、任意の適切な材料で構成できる。１つの実施形態において、ライナーは、エラストマー材料を含む。別の実施形態において、ライナーは使用者の足から水分を逃すように構成された布地を含む。更に別の実施形態において、ライナーの約５〜１００％は、抗菌材料を含む。別の実施形態において、靴用インサートライナーは、接着剤を被覆する取外し可能な保護シートを含む。

本開示は、靴組立体にも関する。１つの実施形態において、靴組立体は、内部空洞を有する靴と、靴の内部空洞の少なくとも一部に取外し可能に接着するように構成された靴用インサートライナーとを含む。靴の内部空洞は、１対の互いに反対の側の側壁と、踵部と、踵部とは反対の側のつま先部と、舌部と、つま先部と踵部との間に延在するインソール部と、使用者の足を受け入れるように構成された開口部の周囲に延在するカラー部と、を形成する。靴用インサートライナーは、外部表面を有するライナーと、ライナーの外部表面の少なくとも一部に結合された接着剤とを含む。１つの実施形態において、靴用インサートライナーが靴の内部空洞に取外し可能に接着されたとき、靴用インサートライナーは、靴のカラー部より下に延在する。１つの実施形態において、靴用インサートライナーは、靴の踵部、側壁部、インソール部及び舌部に取外し可能に接着される。別の実施形態において、靴用インサートライナーは、靴の舌部に取外し可能に接着され、靴用インサートライナーは、使用者の足が靴用インサートライナーの中へ挿入されたとき靴用インサートライナーの前部が靴のつま先部へ向かって前方へ伸張するように構成されるように、靴のつま先部へは接着されない。１つの実施形態において、靴用インサートライナーが靴から外されたとき、実質的に全く接着材料が靴の内部空洞に結合したまま残っていないか、又は靴の内部空洞へ滲み出さない。

本開示は、靴用インサートライナーを製造する方法にも関する。１つの実施形態において、方法は、布層を製造するステップと、布層の複数部分に接着剤を塗布するステップと、接着剤を硬化させて靴用インサートライナーを形成するステップと、を含む。１つの実施形態において、布層を製造するステップは、ソックス編み機で布層を編むステップを含む。１つの実施形態において、布層の複数部分に接着剤を塗布するステップは、型の上に布層を装着（dress）するステップと、布層の複数部分をマスキングするステップと、ＭｅｔｅｒＭｉｘ（登録商標）自動噴霧塗装機を用いて、布層のマスキングしていない部分に接着ゲルを噴霧するステップとを含む。別の実施形態において、布層の複数部分に接着剤を塗布するステップは、型の上に布層を装着するステップと、布層の複数部分をマスキングするステップと、布層に接着ゲルを塗布する複合ステーションＭｅｔｅｒＭｉｘ（登録商標）自動噴霧塗装機に布層を通すステップと、を含む。別の実施形態において、噴霧塗装機の精度が高ければ、マスキングは必要ない。別の実施形態において、布層を製造するステップは、打抜きなどによってシート材料を切り取って平型（flat pattern）を形成するステップを含む。平型の周囲は、複数のシーム線を含み、シーム線は、縫い目などによって相互に接合して靴用インサートライナーを形成するように構成される。１つの実施形態において、靴用インサートライナーを製造する方法は、接着材に剥離ライナーを貼付するステップを含む。

以上の概要は、下の詳細な説明において更に説明する概念を紹介するためのものである。この概要は、請求する内容の主要な又は基本的特徴を特定しようとするものではなく、また請求する内容の範囲を限定するために使用しようとするものではない。

靴用インサートライナー及びこれを製造する方法の実施形態について、以下の図面を参照して説明する。同じ参照番号は、図面全体を通じて同様の特徴、構成要素及び方法のステップを指示するために使用する。

本開示の実施形態に従った、靴の内部空洞に取外し可能に接着されたインサートライナーの、上面図である。靴の舌部を省略してインサートライナーのつま先部を露出した、図１Ａのインサートライナー及び靴の、斜視図である。図１Ａのインサートライナーの、前からの斜視図である。図１Ａのインサートライナーの、後からの斜視図である。使用者の足が部分的に挿入されている、図１Ｂのインサートライナー及び靴の斜視図である。使用者の足が全部挿入されている、図１Ｂのインサートライナー及び靴の斜視図であり、使用者の足に合わせて伸張したインサートライナーを示す。本開示の実施形態に従った靴用インサートライナーを製造するステップを示す、流れ図である。本開示の別の実施形態に従った靴用インサートライナーを製造するステップを示す、流れ図である。本発明の実施形態に従ったインサートライナーの平型のレイアウトの、上面図であり、最終組立前のインサートライナーのシームパターンを示す。

本発明は、靴用のインサートライナー、特に取外し可能インサートライナー及びその製造方法に関する。靴用インサートライナーは、正圧を加えて靴の内部空洞に取外し可能に接着するように構成される。靴用インサートライナーは、概ね靴の内部空洞の少なくとも一部の輪郭に合致するように構成される。靴用インサートライナーは、使用者が所望のときに靴からインサートライナーを取り外せるように、一時的ボンドで靴の内部空洞の少なくとも一部に固定される。更に、靴用インサートライナーは、靴の内部空洞から取り外し、その後追加の接着材料を塗布する必要なく再挿入できる。更に、接着性靴用インサートライナーは、インサートライナーが洗濯後も接着特性を維持できるように洗濯機で選択可能である。靴用インサートライナーは、靴用インサートライナーが靴のカラー部より上へ延びないように（カラー部は、靴用インサートライナーを他人の目から隠せる）靴の内部空洞の中に完全に引っ込むように構成できる。１つの実施形態において、靴用インサートライナーは、使用者の足から水分を逃がすように構成される。別の実施形態において、靴用インサートライナーは、抗菌材料で構成できる。靴用インサートライナーは、インサートライナーがローファー、ドレスシューズ、ブーツ、オックスフォードシューズ、女性用フラットシューズ、ハイヒールなど多様な靴に使用されるように構成されるように、様々な形状及びサイズで提供できる。

図１Ａ〜２Ｂは、本発明の実施形態に従った靴用インサートライナー１００を示す。靴用インサートライナー１００は、布層１０１と、布層１０１の外部表面の少なくとも一部に結合された圧感接着層１０２と、を備える。圧感接着層１０２は、靴１０４の内部空洞１０３に靴用インサートライナー１００を取外し可能に接着するように構成され、布層１０１は、使用者の足から水分を逃がして使用者に快適さを与えるように構成される。１つの実施形態において、靴用インサートライナー１００は、長手部１０５と、長手部１０５の両側から上向きに延びる、互いに反対の側の側部１０６、１０７と、長手部の両端から上向きに延びる、互いに反対の側の前部１０８及び後部１０９と、を備える。図５を参照して下で詳細に説明するように、ライナー１００の側部１０６、１０７の前縁は、縫うなどの任意の適切な手段によって前部１０８に接合される。同様に、ライナー１００の側部１０６、１０７の後縁は、任意の適切な手段によって後部１０９に接合される。１つ又はそれ以上の別の実施形態において、ライナー１００は、ソックス編み機で製造して、更に縫う必要を無くすことができる。側部１０６、１０７を前部１０８及び後部１０９に接合すると、開口部１１１を介して使用者の足を受け入れるように構成された空洞１１０が形成される。

本開示の靴用インサートライナー１００は、靴１０４の内部空洞１０３に受け入れられるように構成される。靴１０４の内部空洞１０３は、互いに反対の側の短い側壁１３１、１３２と、前方つま先部１３３と、舌部１３０と、後部踵部１３４と、つま先部１３３と踵部１３４との間に長手方向に延び、互いに反対の側の側壁１３１、１３２の下端の間に側方に延びる、底部／インソール部１３５と、を備える。靴用インサートライナー１００が靴１０４の内部空洞１０３に挿入されたとき、ライナー１００の長手部１０５、側部１０６、１０７、前部１０８及び後部１０９は、それぞれ靴のソール部、側壁部、舌部及び踵部に実質的に合致するように構成される。１つの実施形態において、インサートライナー１００は、靴１０４の舌部１３０の上縁から靴１０４のつま先部１３３と舌部の上縁との際のほぼ中間の領域まで延在する。別の実施形態において、ライナー１００は、靴１０４のつま先部１３３と舌部１３０の上縁との間に延在する内部空洞１０３の部分全体を被覆できる。但し、ライナー１００は、靴１０４のつま先部１３３と舌部１３０との間で任意の所望の量延在するように構成できる。

また、下で更に詳細に述べるように、接着剤１０２は、布層１０１の所望の量に塗布できる。接着層１０２と靴１０４の内部空洞１０３との間の接点は、ライナー１００を靴１０４に取外し可能に接着する。図２Ａ及び２Ｂに図示する実施形態において、接着剤１０２は、布層１０１の後部１０９と、互いに反対の側の側部１０６、１０７と、前部１０８の一部のみと、に塗布される。図示する実施形態において、接着剤１０２は、インサートライナー１００が靴１０４の内部空洞１０３に挿入されたとき靴１０４の舌部１３０に係合する前部１０８の部分のみに塗布される。図示する実施形態において、接着剤１０２は、靴１０４のつま先部１３３に対応する布層１０１の前部１０８には塗布されない。これによって、靴用インサートライナー１００の前部１０８は、図３Ａ及び３Ｂに示すように、使用者の足がインサートライナー１００の空洞１１０へ挿入されるとき前方へ伸張できる。即ち、靴１０４のつま先部１３３に対応する布製ライナー１００の前部１０８の部分は、前部１０８が従来のドレスソックス又はノーショーソックスのつま先部と同様に機能するように構成されるように、一切接着剤１０２を塗布されない。従って、図１Ｂに示す実施形態において、靴用インサートライナー１００の前部１０８は、使用者の足がインサートライナー１００の空洞１１０に挿入されていない時、靴１０４のつま先部から離間する。使用者の足がインサートライナー１００の空洞１１０へ挿入されるとき、インサートライナー１００の前部１０８は、靴１０４のつま先部１３３へ向かって前方へ伸張して、使用者の足の形状に合致して、布層１０１が使用者の足をぴったり把握するように構成される。これによって、糸の吸水性及び抗菌能力が強化される。図３Ａは、使用者の足を靴用インサートライナー１００へ入れるところを示しており、前部１０８は伸張していない。図３Ｂは、使用者の足が靴用インサートライナー１００及び靴１０４へ完全に挿入されて、靴用インサートライナー１００の前部が使用者の足の周りに伸張しているところを示す。更に、靴用インサートライナー１００の前部１０８の接着剤は、靴の舌部１３０に接着し、これによって、使用者が素足でも靴用インサートライナー１００の空洞１１０へ容易に挿入できるように、靴用インサートライナー１００の開口部１１１を維持する。更に、靴用インサートライナー１００と靴１０４の舌部１３０との間の接着結合は、使用者の足が靴用インサートライナー１００の空洞１１０へ挿入されるとき引張り対抗力を与え、これによって、靴用インサートライナー１００の前部１０８が使用者の足の周りで心地よく伸張できるようにする（即ち、靴用インサートライナー１００は、使用者の足が靴１０４の空洞１１０へ挿入されるとき靴１０４の舌部１３０に接着したままであるように構成されるので、靴用インサートライナー１００の前部１０８は、靴１０４のつま先部へ向かって伸張して、使用者の足の一部の形に合わせられる）。

１つの実施形態において、布層１０１の約５％〜約１００％は、抗菌材料を含む。但し、布層１０１が抗菌材料を含む比率は、上記の量に限定されず、靴用インサートライナー１００が使用される条件次第で任意の所望の量の抗菌材料を含むことができることが分かるはずである。１つの実施形態において、布層１０１は、使用者の足から水分を逃すように構成された材料を含む。別の実施形態において、布層１０１は、スパンデックスなどのエラストマー材料を含む。１つの実施形態において、布層１０１の約５％はスパンデックスを含む。但し、布層１０１は、靴用インサートライナー１００の所望の弾性次第でもっと大きい又は小さい比率のエラストマー材料で構成できる。

１つの実施形態において、接着層１０２は、シリコーン接着剤を含む。別の実施形態において、接着層１０２は、粘着性の表面を持つ硬化シリコーンラバーゲルを含む。別の実施形態において、接着層１０２は、二液型ポリウレタンゲルを含む。二液型ポリウレタンゲル接着剤１０２は、硬化して、靴用インサートライナー１００を靴１０４に取外し可能に接着するように構成された粘着性表面を持つ。また、二液型ポリウレタンゲル接着剤１０２は、硬化して、靴用インサートライナー１００の全体形状を維持するのに充分な硬度を持つように構成できる（即ち、ポリウレタンゲル接着層１０２は、靴用インサートライナー１００が靴１０４から取り外されても、インサートライナーが靴１０４の内部空洞１０３の形状に概ね合致するように、インサートライナー１００の形状を維持するように構成できる）。１つの実施形態において、靴用インサートライナー１００が靴１０４から外されたとき、実質的に全く接着剤が靴１０４に残らない又は靴１０４の内部空洞１０３へ滲み出さない。更に、１つの実施形態において、接着剤１０２は、使用者の足のために通気を与えるように構成された複数の小さい穴又は孔１３６を含む（即ち、接着層１０２の孔１３６は、使用者の足への空気の循環を許容するように構成される）。孔１３６は、例えば、図６に示すように靴用インサートライナー１００の長手部１０５に沿って設置された接着層１０２の部分など、通気が望まれる接着層１０２の任意の部分に沿って設置できる。また、孔１３６は、靴用インサートライナー１００の後部１０９、互いに反対の側の側部１０６、１０７及び／又は前部１０８に沿って設置された接着層１０２の部分にも設置できる。

再び図１Ｂに示す実施形態を参照すると、本発明の靴用インサートライナー１００は、靴用インサートライナー１００が靴１０４の内部空洞１０３に接着されたとき靴１０４のカラー部１２５より上へ延びないように構成できる（即ち、靴用インサートライナー１００は、靴１０４のカラー部１２５の上縁の僅か下に延在するように構成できる）。靴用インサートライナー１００を靴１０４のカラー部１２５の上縁１２６より下へ後退させることは、他人の目から靴用インサートライナー１００を隠し易くする。即ち、靴用インサートライナー１００は、靴用インサートライナー１００が使用時に見えないように構成できる。このように、靴用インサートライナー１００は、所望のソックスなしの外観を維持するように構成される。

本開示の靴用インサートライナー１００は、貼り付け装置の助けなしに靴１０４の内部空洞１０３に接着できる。１つの実施形態において、使用者は、手を使って、靴用インサートライナー１００を、従来の土踏まずサポートのように靴１０４へ挿入した後、靴用インサートライナー１００の圧感接着層１０２を靴１０４の内壁に取外し可能に接着するために必要な圧力を与えることができる。１つの実施形態において、使用者は、その後、靴用インサートライナー１００の空洞１１０へ足を入れて、靴１０４の中へ踏み入れることができる。その後、使用者は、多方向へ脚を動かして、靴用インサートライナー１００を靴１０４に取外し可能に接着するために必要な圧力を加えることができる。又は、使用者は、手を用いて、靴用インサートライナー１００を靴１０４の内部空洞１０３に取外し可能に接着するために必要な圧力を加えることができる。靴用インサートライナー１００の前部１０８が靴１０４のつま先部１３３に接着しないように構成される実施形態において、使用者は、靴用インサートライナー１００が靴１０４の内部空洞１０３の踵部１３４、インソール／底部１３５、側壁部１３１、１３２及び舌部１３０に接着するように、それぞれ靴用インサートライナー１００の後部１０９と、長手部１０５と、側部１０６、１０７と、前部１０８の一部のみとに圧力を加える必要があることが分かるはずである。

次に、図４は、本開示の１つの実施形態に従った靴用インサートライナー１００を製造する方法２００の流れ図を示す。図示する実施形態において、方法２００は、布層１０１を製造するステップ２１０を含む。布層１０１を製造するステップ２１０は、例えば、ソックス編み機で編むなど、任意の適切な手段によって実施できる。また、方法２００は、布層１０１に接着層１０２を塗布するステップ２２０を含む。布層１０１に接着層１０２を塗布するステップは、任意の適切な手段によって実施できる。１つの実施形態において、ステップ２２０は、布層１０１を靴１０４の内部空洞１０３の形状の型の上に装着するステップを含む。型は、接着層１０２の塗布を受けない予定の布層１０１の部分を被覆する外側マスキングも含む。布層１０１に接着層１０１を塗布するステップ２２０は、マスキングされた型に装着された布層１０１を、インラインコンベアの上に置くステップも含む。インラインコンベアは、型及び布層１０１をロボットアーム及び多軸自動噴霧機へ向けて輸送するように構成される。マスキングされた型及び布層１０１が噴霧機に到着した時、ロボットアームは、マスキングされた型及び布層１０１を自動噴霧機の噴霧ゾーンの中へ持ち上げる。自動噴霧機は、布層１０１に例えばシリコーン又はプリウレタンなどの接着ゲル材料を噴霧する。別の実施形態において、マスキングされた型に装着された布層１０１は、塗布（dispensing）ゾーンの中を通過する。このゾーンにおいて、ＭｅｔｅｒＭｉｘ（登録商標）塗布塗装装置は異なる段階において布層１０１の異なる側面及び輪郭を塗装する。接着ゲル材料は、型の上の外側マスキングによって被覆されない布層１０１の部分のみに塗布されることが分かるだろう。１つの実施形態において、外側マスキングは、図２Ａ及び２Ｂに示すように、接着ゲル材料が靴用インサートライナー１００の後部１０９、長手部１０５、側部１０６、１０７及び靴１０４の舌部１３０に対応する前部１０８の部分のみに塗布されるように、構成される。１つ又はそれ以上の別の実施形態において、型の上の外側マスキングは、布層１０１の他の任意の適切な部分が接着剤１０２の塗布を受けるように、他の任意の適切な形態を持つことができる。更に、マスキングは、上で説明し図６に示すように複数の小さい穴又は孔１３６が接着層１０２に形成されて使用者の足のために通気を与えるように、構成できる。また、方法２００は、布層１０１の上の接着層を硬化して、靴用インサートライナー１００完成品を形成するステップ２３０を含む。１つの実施形態において、接着層１０２を硬化するステップ２３０は、接着剤塗装された布層１０１が装着された型をインラインコンベアオーブンの上に置くステップを含む。インラインコンベアオーブンの上への型及び接着剤塗装された布層１０１の配置は、例えば手動的に又は自動ロボットアームなどを使用して機械的になど、任意の適切な手段によって実施できる。

図５は、本発明の別の実施形態に従った靴用インサートライナー１００を製造する方法３００の流れ図を示す。図示する実施形態において、方法３００は、スプールから布シートを広げて、布シートを接着剤塗装機へ給送するステップ３１０を含む。接着剤塗装機は、シリコーン又はポリウレタンなどの接着剤１０２を布層１０１の片面に塗布する。１つの実施形態において、布層１０１の反対面は、布層１０１の片面が露出したままであるように塗装されない。上述のように、布層１０１の片面を露出することは、靴用インサートライナー１００の使用時に使用者の足から水分を逃がすのを促す。１つの実施形態において、接着剤１０２は、布層１０１の片面の実質的に全てを被覆する（即ち、接着層１０２は、実質的に布層１０１と同一の広がりを持つ）。別の実施形態において、接着剤１０２は、布層１０１の方面の局部的領域のみに塗布できる。１つの実施形態において、接着剤１０２は、図２Ａ及び２Ｂに示すように、靴用インサートライナー１００の後部１０９、長手部１０５、側部１０６、１０７及び靴１０４の舌部１３０に対応する前部１０８の部分のみに塗布される。靴１０４のつま先部１３３に対応する靴用インサートライナー１００の部分に沿って接着剤を塗布しないことは、図３に示すように靴用インサートライナー１００のこの部分の形状を使用者の足に合わせ易くし、これによって、使用者の足から水分を逃す助けとなり易い。塗布される接着剤の量及び場所は、靴用インサートライナー１００と靴１０４との間の所望の接着強度によって決まる。１つの実施形態において、布シートは、約１２インチの幅を持つが、布シートは、靴用インサートライナー１００が使用される予定の靴１０４のサイズ次第でもっと狭くても広くても良い。靴用インサートライナー１００を製造する方法３００は、布層１０１の片面に形成された接着層１０２を硬化するステップ３２０も含む。１つの実施形態において、硬化機は、布層１０１に接着層１０２を硬化させる熱源を供給するように構成される。１つの実施形態において、靴用インサートライナー１００を製造する方法３００は、接着層１０２を保護するための薄膜などの保護被覆を貼付するステップ３３０も含む。保護被覆は、残りの製造工程及び梱包及び出荷時に接着層の汚染を防止するように構成される。更に、保護被覆は、靴用インサートライナーを靴１０４の内部空洞１０３へ挿入する前に接着層１０２から外されるように構成される。

引き続き図５を参照すると、靴用インサートライナー１００を製造する方法３００は、切断機構を用いて接着層１０２を有する布シート１０１を平型に切断するステップ３４０を含む。切断機構は、打抜き機又はレーザー切断機など、布を切断するのに適する任意の機械とすることができる。１つの実施形態において、接着層１０２を有する布シート１０１は、図６に示す平型１２２に切断される。平型１２２は、靴用インサートライナー１００仕上げ品の前部１０８、互いに反対の側の側部１０６、１０７、長手部１０５及び後部１０９に対応する部分を有する。図６に示すように平型１２２の周囲は、シーム部Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ及びＧを含む。１つの実施形態において、方法３００は、例えば縫う又は接着することによって、同様の参照文字を持つシーム部を接合して、靴用インサートライナー１００を形成するステップ３５０を含む。明確に言うと、平型１２２の対向する縁Ｃは、接合されて靴用インサートライナー１００の側部１０６、１０７を形成するように構成される。縁Ａ及びＢは、それぞれ接合されて靴用インサートライナー１００の後部１０９を形成するように構成される。縁Ｄ、Ｅ、Ｆ及びＧは、それぞれ接合されて、靴用インサートライナー１００の前部１０８を形成するように構成される。平型１２２の縁は、同じ方向に折り曲げて、使用者の足を受け入れるように構成された靴用インサートライナー１００の空洞１１０を形成しなければならないことが、当業者には分かるだろう。更に、平型１２２の縁は、接着層１０２が靴用インサートライナー１００の外側表面に配置されるように折り曲げられなければならない。即ち、平型１２２の縁は、接着層１０２から離れるように折り曲げられる。平型１２２は図６において単一ピースとして示すが、別の実施形態において、平型１２２は、２つ又はそれ以上の別個のピースを含み、これらを相互に接合して靴用インサートライナー１００を形成できる。

本発明について、代表的実施形態を特に参照して詳細に説明したが、本出願において説明する代表的実施形態は網羅的である又は本発明の範囲を開示されるままの形式に限定することを意図しない。本発明が属する技術分野の当業者は、説明した構造及び組立及び操作方法に対して、以下の請求項において示す本発明の原則、主旨及び範囲から逸脱することなく変更及び修正を加えられることが分かるだろう。「外側」、「内側」、「上側」、「下側」、「より下」、「より上」、「垂直」、「水平」などの相対的用語は、本出願において、ある要素の別の要素に対する空間的関係を説明するために使用するが、これらの用語は、図に示す方向に加えて装置の様々な要素及び構成部品の様々な方向を包含することを意図する。１つの実施形態において、靴用インサートライナーを製造する方法は、上に説明し図４及び５においてそれぞれ示すステップの各々を含むが、別の実施形態において、ステップの１つ又はそれ以上を省き、及び／又は、追加のステップを実施できる。更に、本出願に含まれる図面は、必ずしも縮尺通りではない。

Claims

靴の内部空洞に受け入れられるように構成された靴用インサートライナーであって、外部表面を有するライナーを備え、
前記ライナーが、
長手部と、
前記長手部の両側から第１の方向へ延びる、互いに反対の側の第１の及び第２の側部と、
前記長手部の両端から前記第１の方向へ延びる、互いに反対の側の前部及び後部と、
を備え、
前記靴用インサートライナーが、更に、前記ライナーの前記外部表面の少なくとも一部に結合された接着剤を備える、
靴用インサートライナー。
前記靴が、ローファー、ボートブーツ、スリッポンシューズ、型にはまった仕事靴、オックスフォードシューズ及びフラットシューズから成る靴の群から選択される、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記接着剤が、ポリウレタンを含む、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記接着剤が、シリコーンを含む、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記ライナーの前記前部のどの部分も接着剤を含まない、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記ライナーの前記前部の一部のみが接着剤を含む、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記接着剤が、前記ライナーの前記外部表面の全体を被覆する、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記ライナーが、エラストマー材料を含む、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記ライナーが、使用者の足から水分を逃すように構成された布を含む、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
前記ライナーの５％〜１００％が、抗菌材料を含む、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
更に、前記接着剤を被覆する取外し可能な保護シートを備える、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
更に、通気を与えるように構成された複数の孔を、前記接着剤に備える、請求項１に記載の靴用インサートライナー。
靴であって、１対の互いに反対の側の側壁と、踵部と、前記踵部とは反対の側のつま先部と、舌部と、前記つま先部と踵部との間に延在するインソール部と、使用者の足を受け入れるように構成された開口部の周りに延在するカラー部と、を形成する内部空洞を備える、靴と、
靴用インサートライナーであって、前記靴の前記内部空洞の少なくとも一部に取外し可能に接着されるように構成された、靴用インサートライナーと、
を備え、
前記靴用インサートライナーが、
外部表面を有するライナーと、
前記ライナーの前記外部表面の少なくとも一部に結合された接着剤と、
を備える、
靴組立体。
前記靴用インサートライナーが前記靴の前記内部空洞に取外し可能に接着されたとき、前記靴用インサートライナーが、前記靴の前記カラー部より下に延在する、請求項１３に記載の靴組立体。
前記靴用インサートライナーが、前記靴の前記踵部、側壁部、インソール部及び舌部に取外し可能に接着される、請求項１３に記載の靴組立体。
前記靴用インサートライナーが、前記靴の前記舌部に取外し可能に接着され、
前記靴用インサートライナーが、前記靴の前記つま先部に接着されず、使用者の足が前記靴用インサートライナーへ挿入されたとき、前記靴用インサートライナーの前部が、前記靴の前記つま先部へ向かって前方へ伸張することができる、
請求項１３に記載の靴組立体。
前記靴用インサートライナーが前記靴から取り外されたとき、接着剤が前記靴の前記内部空洞に結合したまま残るということがなく、又は、前記靴の前記内部空洞へ滲み出すことがない、請求項１３に記載の靴組立体。
取外し可能な靴用インサートライナーを製造する方法であって、前記方法が、
布層を製造するステップと、
前記布層の複数部分に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤を硬化して、前記靴用インサートライナーを形成するステップと、
を含む、方法。
前記布層を製造するステップが、ソックス編み機で前記布層を編むステップを含む、請求項１８に記載の方法。
前記布層の複数部分に接着剤を塗布するステップが、
前記布層を型に装着するステップと、
前記布層の複数部分をマスキングするステップと、
自動噴霧塗装機を用いて前記布層のマスキングされていない部分に接着ゲルを噴霧するステップと、
を含む、請求項１８に記載の方法。
前記布層の複数部分に接着剤を塗布するステップが、
前記布層を型に装着するステップと、
前記布層の複数部分をマスキングするステップと、
前記布層に接着ゲルを塗布する、複合ステーションＭｅｔｅｒＭｉｘ（登録商標）塗布塗装装置に、前記布層を通すステップと、
を含む、請求項１８に記載の方法。
前記接着剤に剥離ライナーを貼付する、請求項１８に記載の方法。
前記布層を製造するステップが、シート材料を切り取って平型を形成するステップを含み、前記平型の周囲が複数のシーム線を含む、請求項１８に記載の方法。
前記シート材料を切り取るステップが、打抜きを含む、請求項２３に記載の方法。
更に、前記複数のシーム線を相互に接合して前記靴用インサートライナーを形成するステップを含む、請求項２３に記載の方法。
前記シーム線を接合するステップが、縫うステップを含む、請求項２５に記載の方法。