JP2015529719A - 亜臨界的に配合された被覆 - Google Patents
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Abstract
本発明は、殊に、臨界顔料体積濃度(CPVC)を下回る低い顔料体積率(PVC)を有する被覆剤(建築塗料)として使用するための、分散系塗料および分散系ワニスに関する。前記塗料は、高い水蒸気透過率および僅かな吸水率を有する。前記塗料は、良好な耐候性および湿式摩耗に対する安定性、色調安定性および耐白亜化ならびに変動しうる、調節可能な光沢度によって傑出している。
Description
発明の分野
本発明は、殊に、塗料およびワニスの臨界顔料体積濃度(CPVC)を下回る低い顔料体積率(PVC)を有する建築塗料として使用するための、分散系水性塗料および分散系水性ワニスに関する。しかし、技術水準とは異なり、本発明による、分散系塗料および分散系ワニスは、高い水蒸気透過率および僅かな吸水率を有する。さらに、前記の本発明による、分散系塗料および分散系ワニスは、良好な耐候性、色調安定性および耐白亜化ならびに機械的安定性、例えば良好な湿式摩耗率によって傑出している。この被覆材料の光沢度は、無光沢、から、光沢あり、まで調節可能である。
本発明は、殊に、塗料およびワニスの臨界顔料体積濃度(CPVC)を下回る低い顔料体積率(PVC)を有する建築塗料として使用するための、分散系水性塗料および分散系水性ワニスに関する。しかし、技術水準とは異なり、本発明による、分散系塗料および分散系ワニスは、高い水蒸気透過率および僅かな吸水率を有する。さらに、前記の本発明による、分散系塗料および分散系ワニスは、良好な耐候性、色調安定性および耐白亜化ならびに機械的安定性、例えば良好な湿式摩耗率によって傑出している。この被覆材料の光沢度は、無光沢、から、光沢あり、まで調節可能である。
技術水準
殊に、エクステリアの用途のために、最適化された建築塗料を開発することは、久しく、工業的開発の目標であった。建築塗料の性質の多くは、顔料体積率により調節されうる。前記顔料体積率は、乾燥された被覆の全容積に対する充填剤および顔料の割合を計算により説明する:
PVC %=(顔料および充填剤の容積×100)/(結合剤の容積+顔料および充填剤の容積)
すなわち、PVCが上昇すると、結合剤の割合は減少する。臨界的顔料体積率は、厳密には、顔料および/または充填剤の間の中間間隙がさらに結合剤で充填されている値である。すなわち、こうして関連する被膜が生じる。CPVCを超過した場合に初めて、前記被膜は、開放気孔を有することとなり、その結果、空隙が生じる。PVCをさらに高めた場合には、結合剤は、なお、顔料および/または充填剤の間の一種の接着剤としてだけ機能する。当業者に公知であるように、CPVCは、充填剤の大きさに依存し、したがって、この概念は、例えば極めて粗大な充填物の場合には、使用されない。CPVCを超過した場合には、前記被覆の多くの性質が劇的に変化する。すなわち、光沢度および耐湿式摩耗性が低下する一方で、前記塗料の水および水蒸気に対する透過率は、突然に上昇する。
殊に、エクステリアの用途のために、最適化された建築塗料を開発することは、久しく、工業的開発の目標であった。建築塗料の性質の多くは、顔料体積率により調節されうる。前記顔料体積率は、乾燥された被覆の全容積に対する充填剤および顔料の割合を計算により説明する:
PVC %=(顔料および充填剤の容積×100)/(結合剤の容積+顔料および充填剤の容積)
すなわち、PVCが上昇すると、結合剤の割合は減少する。臨界的顔料体積率は、厳密には、顔料および/または充填剤の間の中間間隙がさらに結合剤で充填されている値である。すなわち、こうして関連する被膜が生じる。CPVCを超過した場合に初めて、前記被膜は、開放気孔を有することとなり、その結果、空隙が生じる。PVCをさらに高めた場合には、結合剤は、なお、顔料および/または充填剤の間の一種の接着剤としてだけ機能する。当業者に公知であるように、CPVCは、充填剤の大きさに依存し、したがって、この概念は、例えば極めて粗大な充填物の場合には、使用されない。CPVCを超過した場合には、前記被覆の多くの性質が劇的に変化する。すなわち、光沢度および耐湿式摩耗性が低下する一方で、前記塗料の水および水蒸気に対する透過率は、突然に上昇する。
臨界顔料体積濃度(CPVC)を上回る、高い顔料体積率(PVC)を有する、分散系塗料は、高められた表面粗さを示し、したがって、無光沢であるように見える。高い充填度のために、前記被覆は、開放気孔とされ、かつ、それゆえに、良好な、すなわち高い水蒸気透過率を示す。結合剤の割合が低いために、当該塗料は、色調安定性および耐白亜化ならびに機械的安定性についての欠点をもつ。僅かな吸水率は、当業者に公知であるように、例えばワックス、シリコーン樹脂またはアミノシロキサンを使用することによって達成される。
亜臨界的に配合されている、塗料およびワニスは、上記の良好な性質および安定性を有するが、しかし、塗膜の水蒸気透過率は、不十分である(Sd値0.25m超)。
CPVCを測定するために、性質の突然の変化、例えば水蒸気透過率の突然の上昇を利用することができる。別の方法は、細孔内での試験液体の吸収を利用する、いわゆるギルソナイト試験(Gilsonite Test)である。すなわち、多孔質の塗膜は、ギルソナイト溶液をCPVCを上回って不可逆的に吸収し、その結果、CPVCは、変色が開始することにつき確認されうる。ギルソナイト試験は、“KRONOS Titandioxid in Dispersionsfarben”,H.Doerr,F.Holzinger,KRONOS Titan GmbH,Leverkusen 1989により行なわれた。
これまで解決されなかった問題は、一方で、良好な色調安定性(フルトーンの場合も)および良好な耐白亜化を示すだけでなくまた同時に僅かな顔料体積率(CPVCを下回る)および高い水蒸気透過率を示す、分散系ワニスおよび分散系塗料を提供することにある。
Strauss et al.(Surface Coatings Australia 1987,24(11),6−15)には、ファサード塗料におけるRopaqueタイプ(Rohm & Haas社)の乳化重合体の使用が記載されている。しかし、この使用目的は、水蒸気透過率を改善することではなく、被覆の被覆力を高めることである。さらに、Strauss et al.で明らかに記載されているように、記載された生成物は、室温で被膜化しない。
コア−シェル構造、以下、中空球とも呼称されるものとし、を有する、そこで使用される乳化重合体の製造は、欧州特許第0022633号明細書中に記載されている。この粒子は、明らかに20℃の温度では被膜形成性ではない。この中空球は、専ら顔料または艶消し剤として作用しかつシェル中で少なくとも50℃のガラス転移温度を有する。
WO 2011/009875A1には、エクステリア用塗料およびインテリア用塗料の能率および耐湿式摩耗性の上昇を目的とする、被覆剤のための被膜形成性ポリマーおよび有機中空粒子の使用が記載されている。WO 2007/006766には、同様の製造法が記載されている。双方の出版物には、その外側シェルが少なくとも50℃のFoxによるガラス転移温度を有しかつその外側シェルが内側シェルを包む多段階乳化重合体が記載されている。
課題
前記背景に対して、本発明の課題は、同時に良好な水蒸気透過率を有しかつ技術水準に対して、光学的欠点ならびに低減された使用特性を有しない、分散系塗料および分散系ワニスを製造することであった。
前記背景に対して、本発明の課題は、同時に良好な水蒸気透過率を有しかつ技術水準に対して、光学的欠点ならびに低減された使用特性を有しない、分散系塗料および分散系ワニスを製造することであった。
さらに、本発明の課題は、分散系塗料が高い光沢度および良好な耐候性、色調安定性、殊に良好な耐湿式摩耗性によって傑出していることであった。
さらに、本発明の課題は、亜臨界的に配合された、分散系塗料が良好な耐候性、殊に色調安定性によって傑出していることであった。
さらに、本発明の課題は、分散系塗料および分散系ワニスの技術的に簡単に実施しうる製造および使用可能性を保証することであった。
明記しなかったさらなる課題は、以下の明細書、特許請求の範囲または実施例から明らかになるが、これらを個別に記載する必要はない。
解決法
前記課題は、水蒸気透過率を改善するための、分散系塗料における、空隙を有する高分子ミクロ粒子の使用によって解決された。このことは、殊に、分散系塗料が親水性ドメインを有する高分子ミクロ粒子を少なくとも3.0質量%、有利に5質量%、特に有利に少なくとも10質量%含有すること、および前記塗料の顔料体積率(PVC)がCPVCを下回ることによって傑出している。
前記課題は、水蒸気透過率を改善するための、分散系塗料における、空隙を有する高分子ミクロ粒子の使用によって解決された。このことは、殊に、分散系塗料が親水性ドメインを有する高分子ミクロ粒子を少なくとも3.0質量%、有利に5質量%、特に有利に少なくとも10質量%含有すること、および前記塗料の顔料体積率(PVC)がCPVCを下回ることによって傑出している。
膨潤されたポリマーの質量%での記載は、本願において、別記しない限り、水を含めずに、全配合物の100%の固体含量に対するものである。
さらに、前記課題は、少なくとも1つの重合段階において酸基を含む多段階乳化重合体の使用によって解決された。その際に、不飽和酸官能性モノマーの割合は、前記重合段階におけるモノマーに対して、有利に5%を上回り、特に有利に30%を上回り、殊に有利に45%を上回る。前記シェルは、50℃未満のガラス転移温度を有する。30℃未満の前記シェルのガラス転移温度が好ましく、20℃未満のガラス転移温度が特に好ましい。さらに、前記乳化重合体は、有利に30nm〜1200nm、有利に50nm〜600nm、特に有利に60nm〜300nmの直径を有する。粒径は、透過電子顕微鏡写真につき統計的に重要な量の粒子の測定および算出によって測定される。
殊に、本発明により使用される乳化重合体は、乳化重合体中の空隙が0℃を上回りかつ50℃を下回る温度、有利に室温での膨潤によって形成されることによって傑出している。
本発明の範囲内での“中空球”の名称は、空隙を含むミクロ粒子を必ずしも説明するものではない。“空隙”の名称は、例えば水で膨潤されうる高分子ミクロ粒子内の親水性ドメインを説明するものである。前記ミクロ粒子のこの範囲におけるポリマー濃度の前記減少は、中空球の名称をもたらす。中空球の製造法は、とりわけ、C.J.McDonaldおよびM.J.Devonによって、Advances in Colloid and Interface Science,Volume 99,Number 3,Pages181−213中に記載されている。完成した被膜において、ミクロ粒子は、少なくとも部分的に特殊な性質を失いうる。それというのも、少なくとも前記シェルは、結合剤と一緒になって被膜を形成するからである。
使用される乳化重合体は、本発明によれば、2つの連続した段階で乳化重合により製造されうる。その際に、前記製造は、たいてい、モノマー混合物の順次の添加により行なわれる。しかし、第一段階の生成物は、別々に製造されてもよく、任意に精製され、かつ第二段階のための種ラテックスとして第二の乳化重合において使用されうる。その際に、ポリマーコア(A)は、1つ以上の不飽和酸官能性モノマーと、任意に、別の非官能性モノマーおよび/または架橋された二官能性モノマーとの共重合により製造される。ポリマーシェル(B)は、主に、非イオン性のエチレン性不飽和モノマーから構成されている。任意に、粒子の核生成は、種ラテックスの添加によって行なうことができる。好ましくは、ポリマーシェル(B)は、該ポリマーシェル(B)が架橋性の二官能性モノマーを少なくとも0.5質量%含有することによって特徴付けられる。
前記ポリマーコアは、有利に引き続き1つ以上の水性の塩基性添加剤を用いて膨潤される。前記膨潤は、さまざまな時点で、例えば合成に引き続いてすぐ行なうことができるが、しかし、特に有利には、完成した配合物において行なうことができる。前記配合物においては、中空球の添加なしでも、有利にpH値は、5を上回る、特に有利に7を上回るように調節される。中和のために、少なくとも一部は、室温で非揮発性の塩基、殊に少なくとも110℃の沸点を有する塩基、例えばアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属(水)酸化物が使用されなければならない。中和度、すなわち使用された酸基に対して脱プロトン化されたカルボキシレート基の数は、有利に3%を上回る、特に有利に8%を上回るべきである。特に有利には、揮発性塩基と非揮発性塩基との混合物、例えばアンモニアと水酸化ナトリウムとの混合物が使用される。
不飽和酸官能性モノマーは、(メタ)アクリレートと共重合可能な酸または無水物、有利にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸および/またはクロトン酸である。それとは別に、加水分解可能な官能基を有するモノマー、例えば不飽和無水物、殊に無水マレイン酸が使用されうる。
ポリマーシェルにおける、およびポリマーコアにおける、非イオン性のエチレン性不飽和モノマーは、有利に、アクリレート、メタクリレート、スチレンであり、および/または主に、アクリレートおよび/またはメタクリレートおよび/またはスチレンからなる混合物である。それとは別に、前記混合物は、ブタジエン、ビニルトルエン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルニトリル、アクリルアミドまたはメタクリルアミドを含んでいてもよい。アクリレートまたはメタクリレート(以下、(メタ)アクリレートの概念に統合される)は、有利に(メタ)アクリル酸のC1〜C12アルキルエステルまたはこれらの混合物である。
それとは別の実施態様において、前記ミクロ粒子は、コアの周りに少なくとも2個のシェルB1とB2が配置されている構造を有する。前記シェルは、同様に順次に実現されるかまたは種ラテックス法で実現され、かつ組成の点で互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。前記ポリマーシェルは、個々のシェルBと同様に、そのつど主に、非イオン性のエチレン性不飽和モノマーから構成されている。そのシェルがグラジエントを有するコアシェル型粒子を製出することができる。前記ポリマーシェルは、コアとの距離が増えるにつれて、最も内側のシェルB1および第2のシェルB2ならびに任意にさらなるシェルB3、等々である。
乳化重合、ならびに塩基、例えばアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物ならびにアンモニアまたはアミンを用いる膨潤による前記高分子ミクロ粒子の製造は、同様に、欧州特許第0022633号明細書B1、欧州特許第0073529号明細書B1ならびに欧州特許第0188325号明細書B1中に記載されている。乳化重合による製造の場合には、前記ミクロ粒子は、水性分散液の形で得られる。相応して、分散系塗料への前記ミクロ粒子の添加は、とりわけ同様にこの形で行なわれる。前記塗料を配合する場合、ならびに塗料それ自体において、前記ミクロ粒子の空隙は、任意に水で充填されている。こうして、本発明を制限することなく、分散系塗料の被膜化の際に、前記水が少なくとも部分的に前記粒子を失い、その後に相応してガスまたは空気が充填された中空球が存在するか、そうでなければ破壊されたミクロ粒子が存在することから出発する。
本発明によれば、ミクロ粒子を備えた、分散系塗料および分散系ワニスは、有利に建築ワニスまたは建築塗料として使用される。そのために、分散系塗料は、水蒸気透過率を改善するための、膨潤された乳化重合体の形のミクロ粒子を、少なくとも3.0質量%、殊に少なくとも5.0質量%、有利に少なくとも10.0質量%含有する。
結合剤は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、アクリレートおよび/またはメタクリレートおよび/またはスチレンからなるコポリマー、ポリビニルアセテート、ポリアクリルニトリル、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、非晶質または部分結晶性のポリ−α−オレフィン、EPDM,EPM、水素化されたかまたは水素化されていないポリブタジエン、ABS、SBR、ポリシロキサン、および/またはこれらの高分子量のブロックコポリマー、櫛形コポリマーおよび/または星形コポリマーであることができる。
好ましくは、前記結合剤は、ポリアクリレート、スチレンアクリレートまたはポリビニルアセテートである。
特に有利には、前記中空球の複数または単数の外側シェルは、共通の被膜形成が結合剤を用いて行なわれるように選択される。
高分子ミクロ粒子が大きな割合の被膜形成性シェルを備えている場合には、結合剤の添加を省略することができる。
同様に、本発明の構成要素は、記載された使用に応じて、コアシェル構造を有する、ミクロ粒子、殊に乳化重合体、特に有利に(メタ)アクリレートをベースとする乳化重合体を備えている、分散系塗料および分散系ワニスの製造である。その際に、コアシェル型粒子は、記載したように、室温で塩基性の膨潤可能な酸含有コアおよび50℃未満のガラス転移温度を有するシェルを備えたコアシェル型粒子である。
本発明により使用される乳化重合体および結合剤の他に、希釈剤は、分散系塗料においてさらなる成分として含有されていてよい。この希釈剤は、たいてい、水、または水と他の極性溶剤、例えば水混和性グリコールエーテルおよびこれらとジカルボン酸とのアセテートまたは高沸点エステルとからなる混合物である。
本発明により使用される乳化重合体、任意の希釈剤および結合剤の他に、当該の分散系塗料は、さまざまなさらなる成分を含有することができる。前記のさらなる成分は、そのつどの使用のために選ばれた添加剤、例えば充填剤、染料、顔料、添加物、相溶化剤、共結合剤、共溶剤、可塑剤、耐衝撃性改良剤、増粘剤、消泡剤、分散添加剤、レオロジー改質剤、接着補助剤、防腐剤、耐引掻性における添加剤、触媒または安定剤である。
使用されたミクロ粒子のポリマー含量は、例えば、直径、コア/シェル比および膨潤の効率に依存して、2〜100容量%であることができる。
次の実施例は、本発明を何れの形にせよ限定するものではない。次の実施例は、むしろ、例示的な構成で本発明の技術的効果を明示するために利用される。
例
被膜の多孔度の測定(ギルソナイト試験(Gilsonite Test))
前記塗料をLeneta試験紙(PVCフィルム)上にボックスブレード(Kastenrakel)を用いて塗布する(200μmの湿式被膜)。50℃の炉内での乾燥後に、前記試験紙の半分を7秒間、10%のギルソナイト溶液(Gilsonite−Loesung)(天然アスファルトの溶液)中に浸漬する。引続き、直ちに試験用石油ベンジンで洗い流し、かつ強吸収性の布切れで拭き取る。ギルソナイト溶液中に浸漬された前記試験紙の半分と未変性の面との間の輝度の差(ΔL*値)をX−Rite社のスペクトル光度計で測定する。
被膜の多孔度の測定(ギルソナイト試験(Gilsonite Test))
前記塗料をLeneta試験紙(PVCフィルム)上にボックスブレード(Kastenrakel)を用いて塗布する(200μmの湿式被膜)。50℃の炉内での乾燥後に、前記試験紙の半分を7秒間、10%のギルソナイト溶液(Gilsonite−Loesung)(天然アスファルトの溶液)中に浸漬する。引続き、直ちに試験用石油ベンジンで洗い流し、かつ強吸収性の布切れで拭き取る。ギルソナイト溶液中に浸漬された前記試験紙の半分と未変性の面との間の輝度の差(ΔL*値)をX−Rite社のスペクトル光度計で測定する。
ガラス転移温度の測定
ガラス転移温度をFox式による理論的計算によって定めた。
ガラス転移温度をFox式による理論的計算によって定めた。
pH値の測定
pH値をHanna Instruments社の高精度pH計で測定する。
pH値をHanna Instruments社の高精度pH計で測定する。
吸水率の測定
吸水率(W24値)を400ml/m2の塗料の塗布量の際にEN 1062−3に従って測定する。
吸水率(W24値)を400ml/m2の塗料の塗布量の際にEN 1062−3に従って測定する。
水蒸気拡散率の測定
水蒸気拡散率(Sd値)を400ml/m2の塗料の塗布量の際にEN ISO 7783−2に従って測定する。
水蒸気拡散率(Sd値)を400ml/m2の塗料の塗布量の際にEN ISO 7783−2に従って測定する。
20°での光沢度の測定
前記光沢度を測定するために、前記塗料をガラス板上にボックスブレード(Kastenrakel)を用いて塗布して200μmの被膜とする。室温での乾燥後、光沢度をByk Gardner社のヘイズ−グロス レフレクトメータ−(Reflektometer haze−gloss)を用いて測定する。
前記光沢度を測定するために、前記塗料をガラス板上にボックスブレード(Kastenrakel)を用いて塗布して200μmの被膜とする。室温での乾燥後、光沢度をByk Gardner社のヘイズ−グロス レフレクトメータ−(Reflektometer haze−gloss)を用いて測定する。
ASTM(ストロークス)
測定をASTM D 2486に従って実施する。塗料を黒色のプラスチックフィルム上に200μmの湿式層厚で塗布し、かつ室温で7日間乾燥させる。さらに、ナイロンブラシを装備した、Erichsen社の引掻き試験器 型式 494を用いて、前記プラスチックフィルムの引っ掻かれた縁部上に損傷が確認できるまで、前記プラスチックフィルムを引っ掻く。試験法を加速するために、研摩剤入り洗浄液を使用する。
測定をASTM D 2486に従って実施する。塗料を黒色のプラスチックフィルム上に200μmの湿式層厚で塗布し、かつ室温で7日間乾燥させる。さらに、ナイロンブラシを装備した、Erichsen社の引掻き試験器 型式 494を用いて、前記プラスチックフィルムの引っ掻かれた縁部上に損傷が確認できるまで、前記プラスチックフィルムを引っ掻く。試験法を加速するために、研摩剤入り洗浄液を使用する。
中空球を有する分散液の製造
実施例1:種ラテックスの製出
モノマーエマルジョンの製造のために、エルレンマイヤーフラスコ中にメチレンメタクリレート450g、Disponil SUS IC 875 5.38g(ジイソオクチルスルホスクシネートをベースとする乳化剤)および脱塩水193gを計量供給する。混合物を1分間強力に攪拌し、5分間の静置の後に、さらに10分間、エマルジョンが完全に形成されるまで強力に攪拌する。
実施例1:種ラテックスの製出
モノマーエマルジョンの製造のために、エルレンマイヤーフラスコ中にメチレンメタクリレート450g、Disponil SUS IC 875 5.38g(ジイソオクチルスルホスクシネートをベースとする乳化剤)および脱塩水193gを計量供給する。混合物を1分間強力に攪拌し、5分間の静置の後に、さらに10分間、エマルジョンが完全に形成されるまで強力に攪拌する。
1 lの反応器中に、Disponil SUS IC 875 4.22gおよび脱塩水360gを予め装入し、N2を通過させて150rpmで攪拌しながら74℃の内部温度へ加熱する。反応温度の達成後、前記エマルジョン51gを急速にQuikfitフラスコ中へポンプ輸送する。次に、出発試薬である、10%のペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液2.1mlおよび10%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液2.0mlを添加する。直ちに、約80℃の温度ピークで温度上昇が続いて生じる。1分間の待ち時間の後に、さらなるモノマーエマルジョンを3.0g/分の計量供給速度で10分間さらに計量供給する。この時間のうちに、内部温度を75℃へ低下させる。引続き、さらなる82分間で、モノマーエマルジョンを6.9g/分の計量供給速度で計量供給する。プロセス温度を計量供給の間、75℃±1℃に維持する。30分の後反応時間の後に、分散液を室温へ冷却し、かつ250μmのガーゼを介してろ過する。
実施例2:中空球を有する分散液の製出
第1の反応段階のために、メチルメタクリレート35.3gとメタクリル酸25.5gとn−ブチルアクリレート3.2gとからなるモノマー混合物を製造する。第2の反応段階のために、エマルジョンを、次の成分:メチルメタクリレート161.15g(MMA)、エチルヘキシルアクリレート161.15g(EHA)、ジビニルベンゼン13.44g、15質量%のDisponil SDS水溶液20.00g(ラウリル硫酸ナトリウムをベースとする乳化剤)、脱塩水128.2gおよびペルオキソ二硫酸ナトリウム0.26gから製造する。混合物を1分間強力に攪拌し、5分間の静置の後に、さらに10分間、エマルジョンが形成されるまで強力にさらに攪拌する。
第1の反応段階のために、メチルメタクリレート35.3gとメタクリル酸25.5gとn−ブチルアクリレート3.2gとからなるモノマー混合物を製造する。第2の反応段階のために、エマルジョンを、次の成分:メチルメタクリレート161.15g(MMA)、エチルヘキシルアクリレート161.15g(EHA)、ジビニルベンゼン13.44g、15質量%のDisponil SDS水溶液20.00g(ラウリル硫酸ナトリウムをベースとする乳化剤)、脱塩水128.2gおよびペルオキソ二硫酸ナトリウム0.26gから製造する。混合物を1分間強力に攪拌し、5分間の静置の後に、さらに10分間、エマルジョンが形成されるまで強力にさらに攪拌する。
実施例1による種ラテックス25.7g、15質量%のDisponil SDS水溶液0.51gおよび脱塩水456gを1 lのフラスコ中に予め装入し、窒素での不活性化の下に攪拌(150rpm)しながら84〜85℃の内部温度へ加熱する。次に、水浴の温度を一定に維持する。10質量%のペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液2.8mlを添加する。1分間の静止後、モノマー混合物を第1の反応段階のために3.2g/分の速度で計量供給する。内部温度は、20分間の計量供給中に87℃へ上昇する。20分間の後反応時間に引き続いて、10%のペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液3mlを添加する。1分間後に、2.5g/分で30分間の第2の反応段階のエマルジョンの計量供給を開始する。引続き、51分間、計量供給速度を8.0g/分へと高める。88℃を上回る温度への内部温度の上昇を、水温の低下によって停止させる。30分間の後反応時間後、分散液を室温へ冷却し、かつ250μmのガーゼを介してろ過する。
実施例3
Mowilith 7714(Celanese社)をベースとする亜臨界的(メタ)アクリレート分散液の配合。粉砕物(予備段階1)の製造のために、水を容器中に予め装入し、かつ全てのさらなる成分(第1表参照)を攪拌しながら添加する。攪拌集成装置として、のこぎり状ディスクを備えたディソルバーを使用した。
Mowilith 7714(Celanese社)をベースとする亜臨界的(メタ)アクリレート分散液の配合。粉砕物(予備段階1)の製造のために、水を容器中に予め装入し、かつ全てのさらなる成分(第1表参照)を攪拌しながら添加する。攪拌集成装置として、のこぎり状ディスクを備えたディソルバーを使用した。
引き続いて、塗料化(Auflackung)が行なわれる。
比較例1には、約20%のPVCを有する亜臨界的建築塗料の古典的な配合物が記載されている。この組成物と同様に、実施例3において、結合剤のMowilith 7714の一部を、実施例2による、本発明による中空球を有する分散液ならびに中空球の膨潤に必要とされる量の苛性ソーダ液によって置き換えた(第3表参照)。この結果、ほとんど不変の光沢度および不変の耐水研磨性で、比較例1に比べて、水蒸気拡散率(SD値)の明らかな改善が生じる。ギルソナイト試験(Gilsonite Test)による輝度の差(ΔL*値)につき、双方の被膜は開放気孔を有していないこと、および前記配合物が臨界的CPVCを下回ることが証明されうる。
実施例4:膨潤された中空球を有する分散液の製出
実施例2による、本発明による中空球を有する分散液を水で20質量%に希釈し、pH値を10質量%の苛性ソーダ液により8.5のpH値へ調節した。
実施例2による、本発明による中空球を有する分散液を水で20質量%に希釈し、pH値を10質量%の苛性ソーダ液により8.5のpH値へ調節した。
実施例5:透明塗料のための配合例
この一連の試験において、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステルコポリマー分散液である、Ecronova社のEcrylic RA 111をベースとする、顔料入りでない分散系塗料を試験する。
この一連の試験において、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステルコポリマー分散液である、Ecronova社のEcrylic RA 111をベースとする、顔料入りでない分散系塗料を試験する。
第4表および第5表に記載された分散液を記載された割合で互いに混合し、かつSpeedmixerで均一化した。結合剤対中空球の比についての記載は、互いの固体含量の割合に対するものである。
比較例2:
比較例において、Dow Chemical Company社のRhopaque Ultra Eを使用した。これは、NaOHで中和されている、400nmの粒径を有する非被膜形成性中空球を有する分散液である。混合物を実施例5の記載と同様に製造した。
比較例において、Dow Chemical Company社のRhopaque Ultra Eを使用した。これは、NaOHで中和されている、400nmの粒径を有する非被膜形成性中空球を有する分散液である。混合物を実施例5の記載と同様に製造した。
実施例5での一連の例において、本発明による中空球は、Ecronova Polymer社の結合剤Ecrylic RA 111をベースとする、顔料入りでない透明塗料において、水蒸気透過性に対する著しい影響を有することが証明される。中空球を有する分散液を使用した場合には、例えば既に、結合剤の割合に対して、20質量%の中空球の割合で、ほとんど変わらない光沢度の際に水蒸気透過率の明らかな向上が見出せる。実施例4による中空球を有する分散液の割合がさらに上昇した場合には、被膜の光沢度があまり影響を受けることなく、水蒸気透過率は、さらに高まる。
比較例2として、Dow社の分散液のRopaque Ultra Eが使用される。これは、NaOHで中和されている、約400nmの粒径を有する非被膜形成性中空球を有する分散液である。予想しうるように、Ropaque Ultra Eの添加によって、80:20の混合比の際に、Sd値は、あまり低下されない。Ropaqueタイプのより高い添加量は、被膜内に亀裂をまねき、したがって、水蒸気透過率は、試験されえなかった。非被膜形成性中空球を有する分散液の使用は、光沢度の強い低下および被膜の混濁をまねいた。
Claims (14)
- 水蒸気透過率を改善するための、分散系塗料または分散系ワニスにおけるミクロ粒子の使用において、前記の分散系塗料または分散系ワニスが、膨潤されたミクロ粒子を少なくとも3.0質量%含有すること、および前記ミクロ粒子が1個以上のシェルを有する、コアシェル構造を有する乳化重合体であり、その際に、コアは、酸基を有し、かつ最も外側のシェルは、50℃未満のガラス転移温度を有することを特徴とする、前記使用。
- 前記塗料の顔料体積率は、CPVCを下回ることを特徴とする、請求項1記載のミクロ粒子の使用。
- 前記ミクロ粒子を50℃未満の温度で膨潤させることを特徴とする、請求項1記載のミクロ粒子の使用。
- 前記ミクロ粒子が1個を上回るシェルを有すること、および少なくとも1つの内部重合段階が該重合段階に対して、5質量%を上回る、有利に30質量%を上回る、特に有利に45質量%を上回る割合の酸官能性モノマーを有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のミクロ粒子の使用。
- 前記乳化重合体は、30nm〜1200nm、有利に50nm〜600nm、特に有利に60nm〜300nmの直径を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のミクロ粒子の使用。
- 前記乳化重合体は、水性塩基により膨潤された、1つ以上の不飽和酸官能性モノマーを共重合させて製造されたポリマーコア(A)と、主に非イオン性のエチレン性不飽和モノマーからなるポリマーシェル(B)とを含むことを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のミクロ粒子の使用。
- 前記水性塩基の少なくとも一部が少なくとも110℃の沸点を有する塩基、例えばアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属(水)酸化物であることを特徴とする、請求項6記載のミクロ粒子の使用。
- 不飽和酸官能性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸および/またはクロトン酸であることを特徴とする、請求項6記載のミクロ粒子の使用。
- ポリマーシェルにおける、非イオン性のエチレン性不飽和モノマーは、アクリレート、メタクリレート、スチレンであり、および/または主に、アクリレートおよび/またはメタクリレートおよび/またはスチレンから構成された混合物であることを特徴とする、請求項6記載のミクロ粒子の使用。
- ポリマーシェル(B)は、架橋性の二官能性モノマーを少なくとも0.5質量%含有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載のミクロ粒子の使用。
- 前記ミクロ粒子が1個のコアの周りに少なくとも2個のシェルが配置されている構造を有することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載のミクロ粒子の使用。
- 前記の分散系塗料または分散系ワニスがその後に建築塗料として使用されることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の使用。
- 請求項1から12までのいずれか1項の記載により使用可能な、分散系塗料および分散系ワニスにおいて、前記の、分散系塗料または分散系ワニスが、結合剤を少なくとも10.0質量%および水蒸気透過率を改善するためのミクロ粒子を少なくとも3.0質量%含有することを特徴とする、前記の、分散系塗料および分散系ワニス。
- 乳化重合体が室温で塩基的に膨潤可能な酸含有コアおよび50℃未満のガラス転移温度を有するシェルを有する、(メタ)アクリレートをベースとするコアシェル型粒子であることを特徴とする、請求項13記載の分散系塗料および分散系ワニス。
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