JP2015526361A - ヤーンのパッケージングおよび送達システム - Google Patents

Abstract

実質的に均一の除去張力を提供する、少量のヤーンに関するヤーンパッケージを作成する機器および方法を含む。方法は、ヤーンの均一なパッキングを補助するよう、容器の下部に加えられた真空および振動で小さいパッケージへ導入される、２ポンドまでの量のヤーンの提供を含む。【選択図】図１

Description

本発明は、パッケージの端に真空を加えることを含むヤーンパッケージの作成方法に関する。ヤーンを、パッケージから少しまたは全くからみなく取り除くことが可能である。

カーペット（または他の織物）は、複数のビーム上に巻かれたヤーンから、またはある種のクリール内に配置された単一のパッケージから供給されるヤーンの何百もの糸条（織物の幅および繊維の間隔による）を用いて房を付けられ、または織られる。少量生産に関しては、同一の多量の糸条を織物の幅にわたってそれぞれのヤーンに提供しなければならないし、多数の短いヤード数のビームを作成すること、またはヤーンを非常に多数のより小さいパッケージに巻き直しすること（あるいは供給業者はより小さいヤーンパッケージを製造できるが、製造コストは非常に増大する）により作成しなければならないので、これは時間がかかり高価である。少ロットはまた多くの房付器または織機の変更をもたらし、機械能力の損失、および移行時間から低い収益、およびヤーンの結びの変更を通して引っ張ることからの無駄をもたらす。

Ｗｉｌｌｉａｍ Ｏ．Ｉｎｇｒａｍ，ＩＩＩの米国特許第６，６３４，５８５号（Ｃｏｍｐａｃｔ Ｃｒｅｅｌ−２００３年１０月２１日）は、ヤーンの多数の小サイズのパッケージを事前貯蔵し、次の製造オーダーへの変更時に房付器へ移動可能なコンパクトで可動性のクリールを記載する。この機器は、ヤーンがパッケージから取り除かれるときあらゆる引張を強め、これがカーペットの房付けまたは製織の欠陥をもたらし、ヤーンのコアを通るプラスチックチューブを通って戻るチューブ表面からのヤーンの経路付けにより、処理速度を制限する。製造される織物のサイズが減少するとき、供給のヤーンパッケージの直径はパッケージの紙／プラスチックのコアの直径によって広く固定され、ヤーン１ポンドあたりの供給パッケージを格納するのに必要とされるスペースは急速に増加する。ヤーンがパッケージから取り除かれるとき糸条がからまないように、スペースもまたヤーンの近接したパッケージの間に設けなければならない。互いの上方の垂直方向のパッケージが、水平単一繊維分離糸条が提供されるにもかかわらず機械が止められるときにヤーンがパッケージ上に落下することを可能にし、これが機械が再始動するとき近接したパッケージからの糸条の捕捉によって機械の故障を起こしうる。これは出荷費用の上昇、および倉庫および操作室の必要条件の増加をもたらす。

ごく少生産のロットの製造に、管群またはサンプルクリールも使用される。この方法でプラスチックパイプまたは紙チューブ貯蔵容器は、房付器または織機内に入る糸条のそれぞれに接合される。ヤーンが大きなサイズの供給パッケージから取り出され、圧縮空気ヤーン取込装置でそれぞれの容器の上部内に吹き付けられる。非常に限られた長さのヤーンのみをチューブ内に置くことができ、ヤーンが引き抜かれるときそれがからむ頻繁な問題に遭遇する。実際には、この方法は小規模な供試機に、および短い房付けまたは織られた生地にのみ使用される。これらの装置は多数の装置供給業者から市販され、この産業界では公知である。

Ｂｅｒｙｌ Ａａｒｏｎ Ｂｏｇｇｓの米国特許第３，７５９，０１０号（Ｓｃｒｅｗ Ｊｅｔ Ｐａｃｋ Ｆｏｒ Ｔｅｘｔｉｌｅ Ｆｉｂｅｒｓ−１９７３年）は、ヤーンの１つの端を後に繊維が使用されるとき取り除くことが可能なプラスチック外被内に置く機器を記載する。これは複雑なシステムであり、多くの短い長さのパッケージの製造方法および房付器および織機上でそれらを効果的に使用する方法は開示されない。

Ｊｏｓｅｐｈ Ｅ．Ｋｏｓｋｏｌ，ｅｔ ａｌ．のいくつかの米国特許−”Ａｐｐａｒａｔｕｓ Ａｎｄ Ｐｒｏｃｅｓｓ Ｆｏｒ Ｐａｃｋａｇｉｎｇ Ｙａｒｎ Ａｎｄ Ｐｒｏｄｕｃｔ Ｔｈｅｒｅｆｒｏｍ”（米国特許第４，８６３，０２９号）、および”Ａｐｐａｒａｔｕｓ ａｎｄ Ｐｒｏｃｅｓｓ Ｆｏｒ Ｆｏｒｍｉｎｇ Ａ Ｗａｄ Ｏｆ Ｙａｒｎ”（米国特許第４，９５６，９０１号）−がある。これらは、圧縮されたヤーンの束を形成しそれらを層状のヤーンパッケージ内に置く方法を記載する。その機器は複雑であり、大量の非常に小さいヤーンのパッケージではなく大量のヤーンのパッケージングを対象とする。高速の空気または蒸気を用いた束形成噴流にヤーンを通過させること、およびパッケージング前にヤーンをさらに圧縮するときの高温での後処理による供給ヤーンの外見または特性の変化についての懸念がまたある。

Ｈａｓｅｇａｗａ ｅｔ ａｌ．の米国特許第４，０８１，８８８号は、小型のヤーンパッケージを生産する機器を記載する。この処理は、ヤーンの中心を外れた（偏心）導入、およびヤーンパッケージを圧縮するのに円筒状の蓄積チャンバの反対側の頭部を圧迫すること、ならびに他の機能を使用する。チャンバ内にヤーンを置くのに使用される移送ガスは蓄積チャンバの上部区画から出て、加熱液体として蒸気が使用される。これは複雑なメカニズムであり、その目的は、少ロットのカーペットまたは織物の製作の目的の達成に必要とされるよりはるかに重い重量のヤーンのブロックを生産することであった。

ＳｌａｙｔｅｒおよびＡｎｄｅｒｓｏｎの米国特許第２，７４１，００９号は、側部および下部に穿孔を有して、送風器により空気を除去して繊維を所定の位置に保持しそれらをよりしっかりパックする上部が開いた容器内へ、ヤーンの単繊維（特に、グラスファイバ）を落とすことを記載する。この方法でのパッケージングは、ＢＣＦまたは他の同様の繊維には低過ぎる密度をもたらすであろうし、容器は房付けまたは製織をする機器に供給するよう実際に使用するには大き過ぎるであろう。

Ｗａｒｉｎｇの英国特許第１２１７６７１号は、精洗、染色および他の下流処理の間、毛織物を扱う処理を記載し、そこでヤーンは圧縮空気により動力を得る引取装置により金属メッシュで作られたケージ内へ導入され、それからヤーンはファンによりケージの下部から空気を抜くことによって圧縮される。この方法でのパッケージングは、ＢＣＦまたは他の同様の繊維には低過ぎる密度をもたらすであろうし、それで容器は、多数のヤーンのパッケージが製織または房付けに必要とされる房付けまたは製織をする機器に供給するよう実際に使用するには大き過ぎるであろう。

Ｒｏｂｅｒｓｏｎの米国特許第４，０８５，８８１号は、キャニスタの側部および下部から排出された空気を使用して、紡がれた繊維を所定の位置に保持しそれらをより高い密度に圧縮するグラスファイバを処理する装置を記載する。均一の密度と主張される繊維のパッケージを生産する制御メカニズムの記載を含む。この方法でのパッケージングは、ＢＣＦまたは他の同様の繊維には低過ぎる密度をもたらすであろうし、容器は房付けまたは製織をする機器に供給するよう実際に使用するには大き過ぎるであろう。

ＬｏｗｅおよびＢｒｉｎｔｏｎの欧州特許第５８４７８号は、少量縮小端を使用するパターン入り織物の作成に使用するヤーンを容器に詰め込む機器を記載し、そこでは無駄を最小化するよう、ヤーンの長さをそれぞれの容器に対し分けて制御しうる。さらに、垂直方向に方向付けられた容器が、通常２８８のチューブ状の容器を保持する可動性の台車上にともに固定される。ヤーンは、空気噴流および有孔の可動性のゲートを通して下部から出ることが可能な空気により、受入チャンバ内へ送られる。それからラムを押すことによりヤーンの密度が上げられ、ゲートが開かれ、そしてヤーンは有孔の下部プレートを有する第２の容器内へ押した。台車は、チューブ状の容器の一部に詰め込むのを可能にするよう、より小さい数のヤーン供給装置から動かされる。多数のチューブ状の容器を含む十分な数の台車がカーペット織機へ動かされ、そこで個々の糸条が、個々のプラスチックチューブにより織機へ経路付けされる。ＥＰ第５８４７８号は、圧縮空気により動力を得る高速噴流によって容器内へヤーンを置き、それから空気が有孔ゲートを通過して出る前に容器の下部でヤーンの蓄積したかたまりを通過することを可能にすることを教示する。圧縮空気の膨張は、それが噴流を残し容器に入るので再循環につながり、ヤーンが容器内へ落ちるときヤーンのからみがありえる。これは、ヤーンのかたまりが容器内で積み上がりヤーンのかたまりにわたる圧力低下が増したとき、またはより高いヤーン処理速度を達成するため圧縮空気の量を増やさなければならないときに、特に問題になる。鉛直高さが増加するときヤーンのかたまりの圧力低下を解消するため圧縮空気の量を増やさなければならないとき、容器内に蓄積可能なヤーンの高さは、ヤーンの束の表面をかき回すまたはからませることによって限定される。これは達成可能なヤーンのかたまりの密度を制限し、コンパクトな容器内に妥当な量のヤーンを格納するため、その関連する複雑性を有する束を機械的に圧縮する必要がある。ヤーンの束が上部容器から下部容器に押されるとき、上部容器の下部の対の有孔ゲート上にヤーンをつかみまたは捕らえることもまた、細かいデニールの繊維には問題になりうる。

少量生産により引き起こされる問題を解決するため多数の試みがなされてきたが、市場の圧力によりロットのサイズが減少し続けるので、これらの解決は効果的になっていない。非常に低コスト、効率的、および占有体積が少ない方法で、急な変更および高い作動効率もまた可能にする、多数の糸条を房付器または織機に作成、移送、および供給する方法のニーズが存在する。

これらの問題を、以下を含むヤーンパッケージを提供する方法により対処しうる。
（ａ）ゼロより大きく約２ポンドまでの量のヤーンを提供する
（ｂ）前記ヤーンの第１の端を、ヤーンガイドを通して任意の第１の散気装置の狭い端部へ、および第１の散気装置を通して中空の延長部に近接した広い端部へ通過させる
（ｃ）前記ヤーンの第１の端を、中空のヤーン容器の第１の開口部に近接した前記中空の延長部を通して通過させる
（ｄ）ヤーンの第１の端を前記ヤーン容器を通して通過させ、ヤーンの第１の端を前記ヤーン容器の第２の開口部へ取り付け、多孔性の媒体がヤーン容器の第２の開口部にある
（ｅ）第２の散気装置の狭い端部に真空を加え、第２の散気装置の広い端部は前記ヤーン容器の第２の開口部に近接する
（ｆ）ヤーンに振動を加える

いくつかの態様で、少ロットのためのヤーン容器が準備される。これらのヤーン容器を、いくつかの垂直ヤーン容器を含む積上容器内に移すことが可能である。それからヤーンを、容器から直接房付け処理へ取り除くことが可能である。いくつかの態様の方法により準備されたヤーン容器は、従来の方法と比較して張力の急増が著しく低いことを示す。

いくつかの実施形態の機器の側面図である。 いくつかの実施形態のヤーンの容器と延長部の側面図である。 いくつかの実施形態のヤーン容器を含む送達システムの概略である。

いくつかの態様に、積上、格納および房付器または織機での設置が安価な非常にコンパクトな配置の多数の小さいヤーンパッケージを提供する、少ロットの織物生産に関する房付けまたは製織のためのヤーンのパッケージング機器および方法が含まれる。使用中、ヤーンを巻かれたパッケージから取り除くのではなく容器から自由に小出しすることによる本方法によって、効率的な改善が得られる。また、ヤーンの垂直配置および房付器または織機における可動性のクリールからの除去は、容器から房付器または織機への糸条の経路付けを単純化し、ヤーンルーティングチューブまたはガイドからの摩擦により、糸条上にかかる張力を最小化する。ヤーンが取り除かれた後に、容器自身を再使用または再詰込してもよい。

いくつかの態様で、ヤーンを取り除く間、問題となる障害を引き起こすからみまたはループを形成することなく、また数千ヤードの高デニールのカーペットヤーンを小さいコンパクトな容器内に置くことを可能にする圧縮された形態で、ヤーンは容器内に置かれる。ヤーンは、約６００デニールから約１０，０００デニールのような任意の適切な線密度であってもよい。限定されないが、それらのポリアミド、ポリエステル、コポリマー、およびそれらの組み合わせを含むあらゆるさまざまな異なるヤーンを含むことが可能である。ヤーン自身は、単一のフィラメント、複数のフィラメントであってもよく、撚ったり、空気をからませたりなどしてもよい。

管群／サンプルクリールの使用により直面するようなからみまたはループの防止は、吸気拡散器の使用により容器内にヤーンを引っ張るため使用された空気（または他の液体）を再循環することなくヤーンを容器内に導入し、容器の下部で吸引することにより原動力となる空気を除去することにより達成される。

他の装置は、ヤーンを容器内に「押す」のに使用される空気の再循環によるループおよびからみを被り、ヤーンが容器内に落ちるとき原動力となる空気がヤーンに影響しないように空気を除去するために複雑な手段を使用する。いくつかの態様の方法で、吸引は、最小の圧力低下で空気の自由な移動を可能にする多孔性媒体を通してヤーンを容器内に引っ張るのに使用される空気を除去する一方で、いずれのヤーンも吸引ヘッダ内へ通さないことを可能にする。ヤーンのより高い密度での蓄積は、ヤーンの解放距離の追加で気流から分離し容器内におさまるよう容器上部の延長チューブを使用すること、容器下部のヤーンのかたまりの蓄積を通した圧力低下によるヤーンの圧縮、ヤーンのチューブ内への下降を促進する機器の振動、および最後に機器内へのヤーンの移動が止まった後の延長区間から容器内へヤーンを押し下げるための機械的圧縮装置の使用により得られた。それから容器内へ移動しているヤーンの自由端は切断され、容器の上部開口部の縁部に移動され、それから自由端の捕捉、および積上の間のヤーンの汚染を防ぐため、「キャップ」（図示せず）を容器の上部に付けてもよい。あるいは前述の容器と同一寸法の多数の空洞を有するユニットを、吸気拡散器および排気拡散器の間で動かしまたは移動し、空洞を埋め、扱わなければならない個々の容器の数を減少することを可能にすることができる。

ヤーンが容器内へ置かれた後、それはパッケージング機器から取り除かれ、再使用可能な標準化された積み重ね可能な積上／小出し受口ならびに任意の適切な数の他の容器に置かれる。これは、約３０から約５００、または約５０から約２００の他の容器であってもよい。この数は、下流の扱い、製品設計、または房付器／織機で製造される織物の同一の製造実行に関してヤーンを含む処理の必要条件によって変わりうる。あるいは、複数の空洞を有する多数のユニットを、積上、取扱および小出しのため受口内で組み合わせることが可能である。受口は、取扱、積上および蓄積のためいくつかが高く積層されたときにそれらが連結するように設計される。それから房付器または織機のねじれた糸条に必要な数の糸条を供給するよう、カーペット／織物製造設備で十分な数の受口が可動性のクリール（複数可）内に予め装填される。図３に示されるような可動性のクリールが、ヤーンのそれぞれの容器が、容器から垂直方向に出てヤーンの移送を促進し、プラスチックチューブおよび他のガイドを通した糸条の移動により発生する張力の大きさを最小化する場所の中心線の上方に位置付けられたプラスチックヤーン移送チューブとともに装備される。これは、ヤーンパッケージが水平方向に方向付けられ、ヤーンの近接したパッケージとからまないようにヤーンのためのスペースが必要となる米国特許第６，６３４，５８５号に示されたものよりも、はるかにコンパクトで単純化した構成である。ヤーンのパッケージを「保持する」装置はまた、それらが紙／プラスチックチューブの内部をつかむ、またはヤーン移送チューブを含む必要がないので、はるかに安価でメンテナンスが集約的である。

本明細書に記載された機器および方法は、多数のヤーン源で有用である。１つの適切な方法は、撚って空気をからませ、それから記載のようなヤーンパッケージに作成されたシングルの使用を含む。代わりにヤーンは、撚糸機を通して動かされそれからその中に入れられた紡績糸であってもよい。ヤーン処理ステップの減少が望まれる場合、いくつかの態様のパッケージング方法をヤーン作成機械と合わせることが可能であり、それで紙チューブに巻く必要をなくす。また、いくつかの態様の方法により、ヤーンを大きいパッケージから取り除いてほどき、小さいパッケージに再パッケージングしてもよい。任意選択的に、いくつかの態様のヤーンパッケージの作成前に、ヤーンに空気をからませ、または撚ってもよい。

図１
ヤーン６がセラミックのハトメまたはベンチュリ形状片のようなヤーンガイド２を通して引っ張られるとき、方向１２にヤーン６は低い張力で入る。いくつかの態様の方法で有用なあらゆるヤーンガイドを、任意の適切な材質で製造してもよい。例は、これらに限定されないが、セラミック、金属、プラスチックおよびそれらの組み合わせを含む。それから、任意の第１の散気装置４を通した再循環を防ぐよう気流速度が低下される。ヤーン６はそれから容器１０の延長部８に入り、容器１０内に蓄積する。ヤーン容器は、必要な少量のヤーンを保持するよう、必要に応じて任意の適切なサイズまたは形状であってもよい。その断面は、円形、正方形、正多角形または正多角形でない多角形のような任意の適切な構成であってもよい。機器内へヤーンを引っ張る空気は、容器１０の下部に位置付けられてヤーン６が容器１０から出るのを防ぐ多孔性媒体または濾過媒体１４（メッシュフィルタ、有孔板またはスクリーンのようなあらゆる適切な素材またはそれらの組み合わせ）を通して、容器１０の下部から引き出される。容器下部にわたり、それから真空源２２内へ向かう流れを均一にするのを促進するよう、第２の散気装置２０が含まれる。図２に示されるように、気流からヤーンを外し、機械的に圧縮される前に蓄積するヤーンの鉛直高さを大きくできるように距離を延長するため、延長部が使用される。容器１０内でのヤーン６の下側への移動およびヤーン６の密度の増加を促進するよう、第２の散気装置２０に振動手段１８を付けてもよい。振動は、不断の振動、断続的な振動、またはそれらの組み合わせであってもよい。振動は、容器１０内でのヤーン６の堆積を補助してもよい。ヤーンを、１分あたり約５００ヤードから１分あたり約１０００ヤードのような任意の適切な速度でヤーン容器内に導入してもよい。

図２
延長部８および容器１０の組み合わせ内に所望の量のヤーンが置かれた後、それらは上部（任意）および下部の散気装置から取り除かれ、ヤーンは圧縮プランジャ２４で機械的に圧迫される。これはヤーン６を容器１０内へ完全に下げ、それから延長部２４を分離点２５で取り除くことが可能である。

図３
いくつかのヤーン容器１０はコンパクトで、高密度の積上／小出し受口内になり、それが房付器／織機でガイド３０を通してヤーンを垂直方向３４に取り除き、単純化して低い張力でヤーンを送ることを可能にする。容器および積上システムは、格納、移送および垂直方向からのヤーンの除去を可能にする。１つの適切な方法で、房を付ける（図示せず）前に、ヤーンをヤーンガイドを通して目板３２へ移してもよい。動作時には、ヤーンの除去張力は実質的に均一となり、張力の上昇、すなわち張力の急増はないことを意味する。

本発明の機能および利点は後述の実施例でより十分に示され、それらは例示の目的で提供され、決して本発明を限定すると解釈されるべきではない。

この概念を示すためなされたテストは、後述のように、単一の容器について２プライの空気をからませたＳＤＮヤーン（すでに処理された１２４５シングルデニールのナイロン６６）と４穴の中空詰込断面を用いたものである。

実施例１：
ヤーン吸込装置がクリールペグ上のパッケージからスムーズにヤーンを引っ張るよう、ヤーン吸込装置を圧縮空気圧力＝６０ポンド毎平方インチゲージに設定した。

ＰＶＣパイプ容器を、パイプ下部のＨＶＡＣフィルタ媒体の上方およそ２８インチまでヤーンで埋めた。

上部散気装置を取り除き、一方で真空が下部から空気を除去し続けた。またパイプ内のヤーンの高さは気流の増加によりＨＶＡＣフィルタの上方２０インチまで減少した。真空はＳｈｏｐ−Ｖａｃ（登録商標）モデル２０１５湿式／乾式真空により提供した。

パイプの側面をたたいて振動をシミュレーションし、ヤーンの高さは１８インチまで減少した。

ヤーンの容器を取り除き、容器の自重を引いた後に容器内のヤーンの重量＝０．５３ポンドと測定した。

直径２ １１／１６インチまでの非円形の底面を持つ木製のクリールペグを使用し、容器内のヤーンをＨＶＡＣフィルタの上方１１インチの高さまで機械的に圧縮した。適度な力（３０〜４０ポンドと推定される）を使用した。

１分あたり約５０ヤード以下で、もつれまたはからみなしに手で容器からヤーンを取り除いた。

実施例２：
テスト１と同一の条件で、ヤーンをＨＶＡＣフィルタの上方およそ２９インチの高さまで詰め込んだ。

上部散気装置を取り除き、一方で真空をなお加え、ヤーンの高さは２０インチまで減少した。

真空源から除去した後に床上の容器をたたいて振動をシミュレーションし、ヤーンの高さは１６〜１７インチまで減少した。

機械的圧縮装置（木製クリールペグ）を使用し、ヤーンの高さを１０インチまで下げた。

容器内のヤーンの重量＝０．５１ポンドであった。

実施例３：
テスト１と同一の条件。容器にヤーンを詰め込むのに約２分以下をかけた。

容器内のヤーンの重量＝０．５４ポンドであった。

グラム／９０００メートルのデニールの定義に基づくと、２プライ１２４５ＳＤＮの単位長あたりの質量＝０．０００５５７ポンド／ヤードである。

０．５４ポンドのヤーン重量については、計算上の容器内のヤーン長＝０．５４／０．０００５５８＝９６８ヤードである。

容器内へのおよそのヤーンの速度＝９６８ヤード／２分＝１分あたり４８４ヤードである。

実施例からの要約
３．０４２インチＩ．Ｄ．の容器サイズについては、２プライの空気をからませた１２４５デニールＳＤＮシングルで、ヤーンの鉛直高さは１１インチで、０．５３ポンドである。

得られたヤーンの密度＝０．００６６３ポンド／立方インチまたは０．１８３ｇ／立方ｃｍである。

垂直のフィートあたりのヤーン重量＝０．５８ポンドである。

計算された垂直のフィートあたりのヤーン長さ＝１０５６ヤードである。

それで、必要とする場合、１ポンドのヤーンは容器に１．７２フィートの鉛直高さのヤーンを必要とするであろう。

結論
１．少量（１ポンド未満）の巻かれたヤーンパッケージの巻き直しまたは流れ作業の生産と比較した、少ロット房付けまたは製織を補助する多数の計量されたヤーンを効果的に生産する方法。
２．直径が小さい巻かれたパッケージの離れた端を取り除くことと比較して、容器からの垂直のヤーン除去による房付器または織機のヤーン処理を向上した。いくつもの巻取リボンゾーンによるパッケージコア近辺からのヤーンの問題となる除去、横断のストロークあたりのヤーン打数の多さ、およびコア部の端またはコア部端キャップの障害をなくす。
３．停止／開始または動作時にヤーンが落下し、下方に位置するヤーンパッケージとからむ可能性がある水平またはわずかに傾いた方向で支持された巻かれたパッケージと比較して、容器からの垂直のヤーン除去によるヤーン送達を向上した。
４．積上箱または他の容器から除去した後に手動で置かなければならない巻かれたパッケージと比較して、受け入れたとき、房付器または織機クリール内に設置可能なコンパクトな形態。近接したパッケージからヤーンをつかむことなくヤーン除去を可能にするため個々の巻かれたパッケージを互いから分離する必要により、少量のパッケージにかなりのスペースを占有する中空のコアを有する巻かれたパッケージのクリールパッケージングと比較して、コンパクト。
５．クリール内に置かれたヤーンのパッケージからヤーンを引っ張る作動していない機械に、または空気封入機械のようなヤーン処理機器を直接制御して、処理を導入してもよい。ヤーンの速度は１分あたりおよそ５００ヤードを示し、付随する改善は１分あたり１０００メートルまでの速度で処理可能な巻き直しまたは空気封入機械と等しいと予測する。
６．気流／制御の増強を用いた付加的な作業による、テスト１から３で得られたものにわたるヤーンのかたまりの圧縮量の適度の改善。また振動の設定が、第２の機械的圧縮ステップを使用することなく鉛直高さ２４インチ未満の容器内に１ポンドのヤーンを置くことを可能にするはずである。これは、第ＵＳ４０８１８８８号および第ＥＰ０５８４７８号に言及されたものより、はるかに複雑性が少ない低コストの処理をもたらす。

望ましい本発明の実施形態であると現在思われるものを記載したが、本発明の趣旨から逸脱することなくそれらに変更および改良をなしうることを当業者は理解するだろうし、全てのそのような変更および改良は本発明の真の範囲内に入ることを意図する。

Claims (15)

1. （ａ）ゼロより大きく２ポンドまでの量のヤーンを提供することと、
   （ｂ）前記ヤーンの第１の端を、ヤーンガイドを通して第１の散気装置の狭い端部、および前記第１の散気装置を通して中空の延長部に近接した広い端部へ通過させることと、
   （ｃ）前記ヤーンの前記第１の端を、中空のヤーン容器の第１の開口部に近接した前記中空の延長部を通して通過させることと、
   （ｄ）前記ヤーンの前記第１の端を、前記ヤーン容器を通して通過させ、前記ヤーンの前記第１の端を前記ヤーン容器の第２の開口部へ取り付けることであって、多孔性の媒体が前記ヤーン容器の前記第２の開口部にあることと、
   （ｅ）第２の散気装置の狭い端部に真空を適用することであって、前記第２の散気装置の広い端部は前記ヤーン容器の前記第２の開口部に近接することと、
   （ｆ）前記ヤーンに振動を加えることと
   を含む、ヤーンパッケージを提供する方法。
2. 前記ヤーン容器が、円形、正方形、正多角形または正多角形でない多角形から選択された断面を有する、請求項１に記載の方法。
3. 前記ヤーンガイドが、セラミック、金属、プラスチックおよびそれらの組み合わせから選択された材質を有する、請求項１に記載の方法。
4. 前記ヤーンガイドがセラミックのハトメである、請求項３に記載の方法。
5. 前記ヤーンパッケージが、実質的に均一でありかつ張力の上昇をもたらさない除去張力を有する、請求項１に記載の方法。
6. 前記ヤーンが、６００デニールから１０，０００デニールの密度を有する、請求項１に記載の方法。
7. 前記ヤーンパッケージが、それらのポリアミド、ポリエステル、それらのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるポリマーを有する、請求項１に記載の方法。
8. 複数の前記ヤーンパッケージを、積上のため組立物上に垂直方向に置くことをさらに含む、請求項１に記載の方法。
9. 前記ヤーンをプランジャで圧縮することをさらに含む、請求項１に記載の方法。
10. 前記ヤーンが撚られ、からまれ、またはそれらの組み合わせである、請求項１に記載の方法。
11. 前記多孔性媒体が、メッシュ、フィルタ、有孔板またはスクリーンを有する、請求項１に記載の方法。
12. 前記振動が、前記ヤーン容器内のヤーンの堆積を補助するため加えられる、請求項１に記載の方法。
13. 前記振動が、不断の振動、断続的な振動、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項１に記載の方法。
14. 前記ヤーンを前記パッケージから除去すると、前記パッケージが再詰込可能である、請求項１に記載の方法。
15. 前記ヤーンが、前記ヤーンガイドを通って、前記第１の散気装置を通って、前記ヤーン容器内へ、１分あたり５００ヤードから１分あたり１０００ヤードの速度で移動する状態が引き起こされる、請求項１に記載の方法。