JP2015524793A - 炎症阻害用の抗cxcl9、抗cxcl10、抗cxcl11、抗cxcl13、抗cxcr3、及び抗cxcr5作用剤 - Google Patents

炎症阻害用の抗cxcl9、抗cxcl10、抗cxcl11、抗cxcl13、抗cxcr3、及び抗cxcr5作用剤 Download PDF

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Abstract

【選択図】図1

Description

本出願は、一般的に、炎症を阻害するための方法及び組成物に関する。特に、本出願は、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5作用剤、及び/又は炎症性疾患を防止及び治療するための他の抗炎症剤の使用に関する。

炎症プロセス関連研究の最近の進展にも関わらず、慢性炎症性疾患を治療するための療法には、依然として解明すべきことが多く存在する。これは、恐らくは、炎症性状態を開始及び維持する宿主には、多数の複雑な因子があることの結果である。現行の療法は、それらに関連する欠点を有する。そうした欠点には、宿主を、細菌性感染症、ウイルス性感染症、及び寄生虫感染症に対してより感受性する場合がある免疫系の抑制が含まれる。例えば、ステロイドの使用は、慢性炎症を治療するための従来手法である。そのような治療は、体重の変化及び防御免疫の抑制に結びつく場合がある。バイオテクノロジーが進展したことにより、副作用のより少ない標的型生物学的薬剤の開発が促進されている。炎症性疾患の治療を向上させるために、細胞が生成する先天性免疫系及び適応免疫系の両方の因子を変更及び制御する技術の開発が必要とされている。

宿主細胞は、リガンドと結合してシグナルを伝達し、宿主細胞活性を調節する表面受容体を有する。抗TNF−α抗体又は可溶性TNF−α受容体を投与すると、炎症性疾患が阻害されることが示されている。残念ながら、この治療に伴う副作用は、感染症(例えば、結核)のリスク及び完全には理解されていない機序による他の有害反応のリスクの増加をもたらす場合がある。同様に、CD40のような膜結合型分子に着目した抗体療法は、炎症及び移植片−宿主疾患を阻害する傾向を有する。炎症性疾患を予防する他の標的宿主細胞療法が開発されつつあるが、全ての炎症性疾患を停止させる単一の表面又は分泌因子は知られていない。結果的に、新しく特定された特異的な宿主細胞標的を利用する療法の開発が必要とされている。

様々な病原体又は毒素が、粘膜への進入すると直ぐに、マクロファージ、好中球、T細胞、B細胞、単球、NK細胞、パネート細胞、及び腺窩細胞、並びに上皮細胞を活性化する。ケモカインは、加水分解に耐性であり、血管新生又は内皮細胞増殖阻害を促進し、細胞骨格再編成を誘導し、リンパ球を活性化又は不活性化し、Gタンパク質共役受容体との相互作用により走化性を媒介する、小型のサイトカイン様タンパク質のファミリーである。ケモカインは、それらの受容体を発現する宿主細胞の増殖及び遊走を媒介することができる。ケモカインの機能に関与する細胞機序は、Ca2+流入依存性であり、百日咳毒素感受性であることが多いが、完全にそうとは限らない。しかしながら、ケモカイン媒介性事象の正確な機序は、知られていない。

本発明は、炎症性疾患又は状態を治療又は予防するための方法及び組成物に関する。1つの実施形態では、本方法は、炎症性疾患又は状態であると診断された対象に、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害するか、又は(2)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5のいずれか1つとの間の相互作用を阻害するか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害する、有効量の抗炎症剤を投与するステップを含む。

別の実施形態では、本方法は、炎症性疾患又は状態であると診断された対象に、治療上有効量の抗CXCL9抗体、抗CXCL10抗体、抗CXCL11抗体、抗CXCL13抗体、及び抗CXCR3抗体、抗CXCR5抗体、又はそれらの組合せを投与するステップを含む。

1つの実施形態では、上記作用剤又は抗体は、約10μg/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日の用量範囲で投与される。

上記作用剤は、抗体、抗体断片、低分子干渉RNA(siRNA)、アプタマー、シンボディ(synbody)、結合作用剤、ペプチド、アプタマーsiRNAキメラ、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、又は作用剤をコードする発現ベクターを含んでいてもよい。

別の態様では、抗炎症療法の効果を増強するための方法は、抗炎症療法を受けている又は受けた対象に、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害するか、又は(2)CXCR3と、CXCL9、CXCL10、又はCXCL11との相互作用、又はCXCR5とCXCL13との相互作用を阻害するか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害し、抗体、抗体断片、低分子干渉RNA(siRNA)、アプタマー、シンボディ、結合作用剤、ペプチド、アプタマーsiRNAキメラ、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、又は作用剤をコードする発現ベクターを含む、有効量の抗炎症剤を投与することを含む。

1つの実施形態では、対象は、抗炎症療法を受けている。別の実施形態では、対象は、抗炎症療法を受け、抗炎症剤に対する抗炎症薬耐性を示している。

更に別の態様では、本発明は、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害することができるか、(2)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5のいずれか1つとの間の相互作用を阻害することができるか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害することができ、抗体、抗体断片、低分子干渉RNA(siRNA)、アプタマー、シンボディ、結合作用剤、ペプチド、アプタマーsiRNAキメラ、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、又は作用剤をコードする発現ベクター、及び薬学的に許容される担体である抗炎症剤を含む医薬組成物を提供する。

マウス大腸炎罹患中のIFN−γ、IP−10、MIG、I−TAC、及びCXCR3 mRNA発現を示す図である。 CD45RBHI又はCXCR3CD4T細胞を養子移植で受容したTCRβxδ−/−マウスにおけるIBDの組織学的分析を示す図である。 IL−10−/−マウスにおけるSAAレベル及び大腸炎の発症を示す図である。SAA濃度>200μg/mlは、0週目での無症候性大腸炎の発症と関連していた。 IL−10−/−マウスの体重変化を示す図である。 血清IL−6及びSAAレベルとマウス大腸炎との関連性を示す図である。 IL−10−/−マウスにおける総糞量及び血清Abレベルを示す図である。 IBDを有するIL−10−/−マウスにおける、血清IL−12、IFN−γ、IL−2、TNF−α、IL−1α及びIL−1βレベルを示す図である。 IL−10−/−マウスが示した大腸炎の組織学的特徴を示す図である。 抗CXCL10抗体が、重症大腸炎を抑制することを示す図である。 重症大腸炎罹患中の粘膜組織におけるTh1サイトカイン、CXCL10、及びCXCR3 mRNA発現を示す図である。 重症大腸炎進行中のTh1及び炎症性サイトカインの血清レベルを示す図である。 抗CXCL10抗体が大腸炎病理に影響を及ぼすことを示す図である。 CD患者の結腸における、CXCL9、CXCL10、CXCL11、及びTNF−αの組織学的及び免疫蛍光的局在化を示す図である。 自発性大腸炎罹患中のIL−10−/−マウスにおける、M.アビウム亜種パラ結核菌(MAP、M.avium subsp.paratuberculosis)特異的血清Ab応答を示す図である。 M.アビウム亜種パラ結核菌(MAP)で負荷したIL−10−/−マウスの組織学的特徴を示す図である。 MAP負荷後のIL−10−/−マウスの体重変化を示す図である。 MAP負荷後のIL−10−/−マウスの血清サイトカインレベルを示す図である。 IL−10−/−マウス由来のCD4T細胞による抗ペプチド#25Ag(MPT59由来)誘導性増殖及びIL−2産生を示す図である。 IBD患者における血清CXCR3リガンド及びミコバクテリア特異的Ab応答を示す図である。 IBD患者のSAAレベル、及びミコバクテリア負荷後のIL−10−/−マウスのSAAレベルの変化を示す図である。 ミコバクテリアで負荷したIL−10−/−マウスの腸組織学的特徴を示す図である。 IC患者の血清CXCL9、CXCL10、及びCXCL11濃度を示す図である。 CYP誘導性膀胱炎後の組織学的変化を示す図である。 CYP処置マウスにおける、CXCR3、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11 mRNA発現を示す図である。 活性CD罹患中のCXCL10発現の上方制御を示す図である。 活性CD罹患中のCXCL11及びCXCL9発現の上方制御を示す図である。 CD患者における血清アミロイドA(SAA)及びIL−6の血清濃度の上方制御を示す図である。 CD罹患中の血清IL−12p40及びIFN−γレベルが関連することを示す図である。 活性CD罹患中の炎症性サイトカインレベルを示す図である。 高血清CXCR3リガンド濃度を有する健常者及びCD患者の大腸炎の組織学的特徴を示す図である。 病理組織検査による、健常者及びCD患者の結腸におけるCXCR3リガンド及びTNFα発現を示す図である。

以下の詳細な説明は、任意の当業者が本発明を製作及び使用することできるように提示されている。説明のため、特定の用語を示して、本発明の十分な理解を提供する。しかしながら、これらの特定の詳細が本発明の実施に必要でないことは、当業者であれば明白だろう。特定の応用の説明は、単に代表的な例として提供されている。本発明は、示されている実施形態に限定されることが意図されておらず、本明細書で開示された原理及び特徴と一致する、考え得る限り広い範囲が与えられるべきである。

別様に定義されていない限り、本発明に関して使用される科学的及び技術的用語は、当業者により一般的に理解されている意味を有するものとする。更に、状況により別様に必要とされない限り、単数形の用語は複数を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。

定義
本明細書で使用される場合、以下の用語は、以下の意味を有するものとする。

用語「治療する」、「治療すること」、又は「治療」は、本明細書で使用される場合、障害及び/又はその付随する症状を緩和又は阻止するための方法を指す。用語「防止する」、「防止すること」、又は「防止」は、本明細書で使用される場合、対象が、障害及び/又はその付随する症状を獲得するのを妨害するための方法を指す。ある実施形態では、用語「防止する」、「防止すること」、又は「防止」は、障害及び/又はその付随する症状を獲得するリスクを低減するための方法を指す。

本明細書で使用される場合、用語「抗炎症活性」又は「抗炎症応答」は、増殖、活性化、及び遺伝子発現等の細胞の変化を呈する炎症の軽減又は予防を指す。炎症の軽減には以下のものが含まれる:例えば、炎症性サイトカイン、ケモカイン、サイトカイン/ケモカイン受容体;接着分子、プロテアーゼ、及び/又は免疫グロブリンの分泌又は発現の低減;細胞の走化性又は遊走性の低減;単球の血中濃度及び/又は炎症部位でのその局所的蓄積の低減;免疫細胞のアポトーシスの増加;クラスII MHC提示の抑制;自己反応性細胞数の低減;免疫寛容の増加;自己反応性細胞生存能の低減、及びそれらの組合せ等。

本明細書で使用される場合、用語「抗炎症剤」は、炎症活性を軽減又は予防するためのタンパク質に結合して、又は炎症性タンパク質産物をコードする核酸に結合して、炎症性タンパク質産物に対応するmRNA又はタンパク質の発現を低減又は阻止する生物学的作用剤を指す。抗炎症剤は、本明細書中で更に説明されているように、抗炎症低分子化学化合物と区別されるべきである。代表的な抗炎症剤には、抗体、抗体断片、低分子干渉RNA(siRNA)、アプタマー、シンボディ、結合作用剤、ペプチド、アプタマーsiRNAキメラ、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、及び作用剤をコードする発現ベクター等が含まれる。

本明細書で使用される場合、用語「抗体」は、免疫グロブリン分子、及び免疫グロブリン(Ig)分子の免疫学的活性部分、つまり、抗原結合部位、又は抗原に特異的に結合する(免疫反応する)エピトープ結合ドメインを含む分子を指す。用語「抗体」は、最も幅広い意味で使用され、具体的には、それらが標的抗原に対する特異的結合を示す限り、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多特異的抗体(例えば、二重特異性抗体)、及び抗体断片を包含する。「特異的に結合する」又は「免疫反応する」とは、抗体が、所望の抗原の1つ又は複数の抗原決定基と反応し、他のポリペプチドとは反応(つまり、結合)しないか又は他のポリペプチドとの結合親和性が非常に低いことを意味する。また、用語「抗体」は、全長抗体の一部、一般的にはその抗原結合又は可変領域を含む抗体断片を含む。

用語「抗炎症性抗体」は、抗体又は抗体断片作用剤を指す。

用語「モノクローナル抗体」は、本明細書で使用される場合、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を指す。つまり、集団を構成する個々の抗体は、少量で存在する場合がある自然変異を除いて同一である。本明細書中のモノクローナル抗体には、具体的には、重鎖及び/又は軽鎖の一部が、特定の種に由来するか又は特定の抗体クラス又はサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一又は相同性であり、残りの鎖(複数可)が、別の種に由来するか又は別の抗体クラス又はサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一又は相同性である「キメラ」抗体、並びにそれらが所望の生物活性を示す限り、そのような抗体の断片が含まれる。

「ヒト化」型の非ヒト抗体は、非ヒト免疫グロブリンに由来に由来する最小限の配列を含むキメラ抗体である。多くの場合、ヒト化抗体は、レシピエントの超可変領域に由来する残基が、所望の特異性、親和性、及び/又は能力を有するマウス、ラット、ウサギ、又は非ヒト霊長類等の非ヒト種の超可変領域に由来する残基(ドナー抗体)に置換されているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。ヒト化及び他のキメラ抗体を製作する方法は、当技術分野で公知である。

「二重特異性抗体」は、少なくとも2つの異なる抗原に対して結合特異性を有する抗体である。

「ヘテロ結合抗体(heteroconjugate antibody)」の使用も、本発明の範囲内である。ヘテロ結合抗体は、共有結合で結合された2つの抗体で構成される。そのような抗体は、例えば、不要な細胞の免疫細胞を標的とするために提案されている。上記抗体は、橋架剤の使用を伴うものを含む、合成タンパク質化学で知られている方法を使用して、in vitroで調製することができることが企図される。或いは、上記抗体は、当業者に公知の組換えDNA技術により、2つの抗体又はそれらの断片を融合させることにより調製することができる。

本明細書で使用される場合、用語「核酸」は、骨格構造により連結された少なくとも2個、好ましくは10個以上の塩基で構成されるポリデオキシリボヌクレオチド(DNA又はその類似体)又はポリリボヌクレオチド(RNA又はその類似体)を指す。DNAの場合、一般的な塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、及びシトシン(C)であり、RNAの場合、一般的な塩基は、A、G、C、及びウラシル(Tの代わりにU)であるが、核酸は、塩基類似体(例えば、イノシン)及び脱塩基位置(つまり、1つ又は複数の位置でヌクレオチドが欠如しているホスホジエステル骨格)を含んでいてもよい。代表的な核酸には、DNA及びRNAの一本鎖(ss)、二本鎖(ds)、又は三本鎖ポリヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチドが含まれる。

用語「ポリヌクレオチド」は、10個を越えるヌクレオチドを含む核酸を指す。

用語「オリゴヌクレオチド」は、約15個〜約100個のヌクレオチドを含む一本鎖核酸を指す。

用語「プロモーター」は、その最も幅広い文脈でとらえられるべきであり、発生的及び/又は外部刺激及びトランス作動性調節タンパク質又は核酸に応答して、それに作用可能に連結されている遺伝子の活性化又は抑制を調節する更なるTRE(つまり、上流活性化配列、転写因子結合部位、エンハンサー、及びサイレンサー)が存在しても、又はしなくとも正確に転写を開始させるためのTATAボックス又はイニシエーターエレメントを含む、ゲノム遺伝子に由来する転写調節エレメント(TRE)又はそれに由来するキメラTREを含む。プロモーターは、構成的に活性であってもよく、又は発生的に制御された様式で1つ又は複数の組織又は細胞タイプにおいて活性であってもよい。プロモーターは、ゲノム断片を含んでいてもよく、又は共に組み合わせた1つ又は複数のTREのキメラを含んでいてもよい。

薬学的意味において、本発明の状況では、「治療上有効量」の抗炎症性抗体、作用剤、低分子阻害剤、又はそれらの組合せは、その治療用の抗炎症剤又はその組合せが有効である障害の治療又は予防に有効な量を指す。「障害」又は「疾患」は、抗体、作用剤、又は低分子阻害剤による治療から利益を得る可能性のあるあらゆる炎症性状態である。

用語「炎症性腸疾患」又は「IBD」は、一般的に、腹部仙痛及び疼痛、下痢、体重減少、及び腸出血を含む症状を呈する腸の炎症を引き起こす一群の障害を指す。IBDの主な形態は、潰瘍性大腸炎(UC)及びクローン病である。

用語「潰瘍性大腸炎」又は「UC」は、血性下痢を特徴とする大腸及び直腸の慢性、突発性の炎症性疾患である。潰瘍性大腸炎は、結腸粘膜の慢性炎症を特徴とし、位置により分類することができる:「直腸炎」は、直腸にのみ関与し、「直腸S状結腸炎」は、直腸及びS状結腸に影響を及ぼし、「左側大腸炎」は、大腸の左側全体を包含し、「汎大腸炎」は、結腸全体に炎症を起こす。

用語「クローン病」は、「限局性腸炎」とも呼ばれ、胃腸管のあらゆる部分に影響を及ぼすが、最も一般的には回腸(小腸と大腸が出会う区域)に生じる慢性自己免疫疾患である。クローン病は、潰瘍性大腸炎とは対照的に、腸壁の全層を貫通して広がり、腸間膜並びに局所リンパ節に関与する慢性炎症を特徴とする。小腸に関与しようが又は結腸に関与しようが、基本的な病理学的プロセスは同じである。

潰瘍性大腸炎及びクローン病は、症例の90%超が、臨床的に、内視鏡的に、病理学的に、及び血清学的に互いに区別することができ、残りは、不確定IBDであるとみなされる。

用語「粘膜組織」は、粘膜細胞が見出されるあらゆる組織を指し、そのような組織には、例えば、2〜3例を挙げると、胃腸組織(例えば、胃、小腸、大腸、直腸)、泌尿生殖器組織(例えば、膣組織、ペニス組織、尿道)、鼻喉頭組織(例えば、鼻孔組織、喉頭組織)、口腔(頬側組織)が挙げられる。他の粘膜組織は、当業者に知られており、容易に特定可能である。

用語「阻害する」は、相対的な用語であり、応答又は状態が、作用剤の投与後に量的に減少する場合、又は作用剤の投与後に基準作用剤と比較して減少する場合、作用剤は、応答又は状態を阻害するという。同様に、用語「予防する」は、応答又は状態の少なくとも1つの特徴が取り除かれる限り、作用剤は、応答又は症状を完全に除去することを必ずしも意味しない。したがって、炎症応答を低減又は予防する組成物は、そのような応答を完全に除去してもよいが、応答が、例えば、作用剤の非存在下での応答の、又は基準作用剤と比較して、少なくとも約70%、又は約80%、又は更に約90%(すなわち、10%以下)等、少なくとも約50%減少することが測定される限り、そのような応答を必ずしも完全に除去しなくともよい。

用語「レベルの増加」は、慣習的に規定される又は関連技術で使用される正常又は対照レベルより高いレベルを指す。例えば、組織の免疫染色のレベルの増加は、当業者が、対照組織の免疫染色レベルより高いとみなすであろう免疫染色のレベルである。

用語「生体試料」は、本明細書で使用される場合、由来が生物学的である物質を指し、血液、血漿、尿、唾液、髄液、大便、汗、又は呼気等の体液又は身体産物であってもよい。生体試料は、組織試料、細胞試料、又はそれらの組合せを含んでいてもよい。

範囲は、本明細書中では、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までと表わしてもよい。そのような範囲を表わす場合、別の実施形態は、1つの特定の値から、及び/又は別の特定の値までを含む。同様に、前に「約」をつけて使用することにより、値を近似として表わす場合、特定の値は、別の実施形態を形成することが理解されるだろう。範囲の各々の終点は、別の終点と関連して及び別の終点とは無関係に両方で、有意であることが更に理解されるだろう。

また、本明細書には多数の値が開示されており、また、各々の値は、その値自体に加えて、「約」その特定の値としても本明細書に開示されていることが理解される。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。また、値が、その値「以下」、その値「以上」と開示されている場合、当業者であれば適切に理解するように、値間の考え得る範囲も開示されていると理解される。例えば、値「10」が開示されている場合、「10以下」並びに「10以上」も開示されている。

CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5の発現又は活性を阻害する抗炎症剤を使用して炎症を阻害する方法
CXCL9、CXCL10、及びCXCL11ケモカインは、CXCR3ケモカイン受容体のリガンドである。CXCL13ケモカインは、CXCR5ケモカイン受容体のリガンドである。これらケモカインリガンド及びそれらの受容体の各々は、局所的に上方制御され、炎症性腸疾患を含む種々の炎症性疾患に役割を果たす。加えて、CXCL9、−CXCL10、CXCL11、及びCXCL13ケモカインは、in vivo及びin vitroの両方で炎症を増強する。CXCR3及びCXCR3は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)のケモカイン受容体ファミリーのメンバーである。CXCR3と、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11との相互作用、及び/又はCXCR5とCXCL13との相互作用は、炎症を活性化する。

本出願の1つの態様は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5の発現又は活性を阻害する作用剤を使用して、炎症を阻害する方法に関する。「活性」には、例えば、転写、翻訳、細胞内移行、分泌、シグナル伝達、キナーゼによるリン酸化、プロテアーゼによる切断、他のタンパク質へのホモフィリック及びヘテロフィリックな結合、及びユビキチン化等が含まれる。

幾つかの実施形態では、対象の炎症性状態を治療又は予防する方法は、炎症性疾患であると診断された対象に、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害するか、又は(2)CXCR3と、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11のいずれか1つとの相互作用、又はCXCR5とCXCL13との相互作用を阻害するか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害する有効量の抗炎症剤を投与することを含む。

ある実施形態では、治療上有効量の少なくとも1つの抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体は、単独の抗炎症剤としてその必要性のある対象に投与される。他の実施形態では、治療上有効量の少なくとも1つの抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体は、治療上有効量の二次的抗炎症剤の前に、同時に、又は後に、対象の治療と共に一次的抗炎症剤としてその必要性のある対象に投与される。

抗炎症剤は、炎症を軽減又は予防することが可能な生物学的作用剤である。代表的な抗炎症剤には、抗炎症性抗体、低分子干渉RNA(siRNAs)、CXCL9結合作用剤、CXCL10結合作用剤、CXCL11結合作用剤、CXCL13結合作用剤、CXCR5結合作用剤、及びCXCR3結合作用剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、外部ガイド配列、作用剤をコードする発現ベクター、及び抗炎症性低分子化学化合物が含まれる。

好ましい実施形態では、本方法は、炎症性疾患であると診断された対象に、治療上有効量の抗CXCL9抗体、抗CXCL10抗体、抗CXCL11抗体、抗CXCR3抗体、抗CXCL13抗体、抗CXCR5抗体、又はそれらの組合せを投与することを含む。

代表的な炎症性疾患又は状態には、これらに限定されないが、以下のものが含まれる:アナフィラキシー、敗血症ショック、骨関節炎、関節リウマチ、乾癬、ぜん息、アレルギー(例えば、薬物、昆虫、植物、食品)、アテローム性動脈硬化症、遅延型過敏症、皮膚炎、真性糖尿病、若年型糖尿病、移植片拒絶、クローン病、潰瘍性大腸炎、腸炎、及び間質性膀胱炎等の炎症性腸疾患;多発性硬化症、重症筋無力症(myasthemia gravis)、グレーブス病、橋本甲状腺炎、肺炎、前立腺炎、乾癬、腎炎、肺炎、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎鼻炎、脊椎関節症、強皮症(scheroderma)、全身性エリトマトーデス、及び甲状腺炎。好ましい実施形態では、炎症性状態は、クローン病、潰瘍性大腸炎、腸炎、及び間質性膀胱炎(薬物誘導性膀胱炎及び自発性膀胱炎を含む)からなる群から選択される炎症性腸疾患である。

幾つかの実施形態では、対象は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現上昇をもたらす炎症性状態であると診断されている。他の実施形態では、本治療法は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR53発現のレベルが、対象に由来する組織で上昇しているか否かを決定し、上昇している場合は、対象に、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害するか、又は(2)CXCR3と、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11のいずれか1つとの相互作用、又はCXCR5とCXCL13との相互作用を阻害するか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害する、治療上有効量の抗炎症剤を投与するステップを更に含む。

幾つかの実施形態では、治療上有効量の抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗炎症剤は、炎症を阻害する際に、1つ又は複数の更なる治療上有効な作用剤又は低分子作用剤の有効性を増大させる。より特定の実施形態では、治療上有効量の抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗炎症剤は、炎症を阻害するために必要とされる1つ又は複数の更なる治療上有効な作用剤又は低分子作用剤の量を低減させる。

特定の実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR5、及び/又は抗CXCR3抗炎症剤による対象の治療は、ケモカイン、サイトカイン、それらの受容体、又は可溶性受容体を含むそれらの誘導体等に対する治療上有効量の少なくとも1つの二次的作用剤の前に、同時に、後に、対象の治療と共に実施される。

1つの実施形態では、抗炎症療法の効果を増強するための方法は、抗炎症療法を受けている又は受けた対象に、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害するか、又は(2)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5のいずれか1つとの間の相互作用を阻害するか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害し、抗体、抗体断片、低分子干渉RNA(siRNA)、アプタマー、シンボディ、結合作用剤、ペプチド、アプタマーsiRNAキメラ、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、又は作用剤をコードする発現ベクターを含む有効量の抗炎症剤を投与することを含む。

特定の実施形態では、対象は、抗炎症療法を受けている。別の実施形態では、対象は、抗炎症療法を受けたが、抗炎症剤に対する抗炎症剤耐性を示している。

好ましい実施形態では、対象には、治療上有効量の抗CXCL9抗体、抗CXCL10抗体、抗CXCL11抗体、抗CXCL13抗体、抗CXCR3抗体、抗CXCR5抗体、又はそれらの組合せが投与される。

抗炎症剤は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5活性及び/又は発現のあらゆる阻害剤を含んでいてもよい。代表的な抗炎症剤には、抗体、低分子干渉RNA(siRNA)、アプタマーsiRNAキメラ、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、作用剤をコードする発現ベクター、及びそれらの組合せが含まれる。

抗炎症性抗体
抗炎症性抗体は、抗ケモカイン抗体、抗ケモカイン受容体抗体、抗サイトカイン抗体、抗サイトカイン受容体抗体、抗炎症促進性ペプチド抗体、又はそれらの組合せ(例えば、二重特異性抗体)であってもよい。

本出願の好ましい抗炎症性抗体は、ヒトCXCL9、CXCL10、CXCL11、又はCXCL13に結合し、好ましくは、CXCL9、CXCL10、CXCL11、又はCXCL13がCXCR3又はCXCR5受容体と結合及び/又は活性化する能力を阻止する(部分的に又は完全に)ものである。本発明の別の好ましい抗体は、ヒトCXCR3又はCXCR5に結合し、好ましくは、上皮細胞、内皮細胞、又はリンパ球細胞等の受容体を担持する細胞が、CXCL9、CXCL10、CXCL11、及び/又はCXCL13と結合及び/又は活性化される能力を阻止する(部分的に又は完全に)ものである。

1つの実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体は、モノクローナル抗体である。別の実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体は、ヒト化抗体である。別の実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体は、抗体断片である。更に別の実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体は、ヒト化抗体断片である。

他の実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、又は抗CXCR5抗体は、以下の範囲のkd値で、それぞれ、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5に結合する;0.01pM〜10μM、0.01pM〜1μM、0.01pM〜100nM、0.01pM〜10nM、0.01pM〜1nM、0.1pM〜10μM、0.1pM〜1μM、0.1pM〜100nM、0.1pM〜10nM、0.1pM〜1nM、1pM〜10μM、1pM〜1μM、1pM〜100nM、1pM〜10nM、1pM〜1nM、10pM〜10μM、10pM〜1μM、10pM〜100nM、10pM〜10nM、10pM〜1nM、100pM〜10μM、100pM〜1μM、及び100pM〜100nM。幾つかの他の実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、又は抗CXCR5抗体は、100nMを超えるkd値で非標的タンパク質と結合する。特定の実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、又は抗CXCR5抗体は、標的タンパク質、つまり、それぞれ、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5と、0.01pM〜100nM又は0.01pM〜10nMの範囲のKd値で結合し、100nMを超えるKd値で非標的タンパク質と結合する。

抗炎症性抗体は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3及び/又はCXCR5活性を中和するのに好適な任意の形態で投与することができる。代表的な抗体又は抗体由来断片には、以下のものからなる群の任意のメンバーが含まれていてもよい:IgG、抗体可変領域;単離CDR領域;2つのドメイン間の結合が抗原結合部位を形成することを可能にするペプチドリンカーにより連結されたVH及びVLドメインを含む単鎖Fv分子(scFv);二重特異的scFv二量体;CH3ドメインに結合されたscFvを含むミニボディ;ダイアボディ(dAb)断片;VH又はVLドメインで構成される単鎖dAb断片;VL、VH、CL、及びCH1ドメインで構成されるFab断片;抗体ヒンジ領域に由来する1つ又は複数のシステインを含む、重鎖CH1ドメインのカルボキシル末端に少数の残基が付加されていることが、Fab断片と異なるFab’断片;Fab’−SH断片、定常ドメインのシステイン残基(複数可)が、遊離チオール基を有するFab’断片;F(ab’)、2つの連結Fab断片を含む二価断片;VH及びCH1ドメインで構成されるFd断片;これらの誘導体;及び抗原結合機能を保持する任意の他の抗体断片(複数可)。Fv、scFv、又はダイアボディ分子は、VH及びVLドメインを連結するジスルフィド架橋を組み込むことにより安定化されていてもよい。抗体由来断片を使用する場合、その標的化ドメイン及び/又はFc領域のいずれか又は全てが、当業者に周知の方法により「ヒト化」されていてもよい。幾つかの実施形態では、抗炎症性抗体は、Fc領域を除去するように改変されている。

特定の実施形態では、抗CXCR3抗体又はその抗体断片は、CXCR3受容体を担持する標的細胞への結合を強化するために、二次抗体又はその抗体結合断片と結合又は融合されている。

加えて、抗炎症剤は、更なるレベルの抗炎症活性を提供するために、抗炎症性低分子(複数可)等の1つ又は複数の二次的抗炎症剤(複数可)と結合されていてもよい。

低分子干渉RNA(siRNAs)。
siRNAは、上述のケモカイン、サイトカイン、又はそれらの受容体のいずれかの1つに対応するmRNAの配列特異的転写後遺伝子サイレンシングを誘導するように操作されている場合がある二本鎖RNAである。

siRNAsは、標的とされたケモカイン遺伝子、サイトカイン遺伝子、又は受容体遺伝子の遺伝子発現を「サイレンシング」するためのRNA干渉(RNAi)機序を活用する。この「サイレンシング」は、もともと、二本鎖RNA(dsRNA)を細胞に形質移入する状況で観察された。dsRNAは、細胞に進入すると、RNaseIII様酵素、ダイサーにより切断されて、3’末端に2個ヌクレオチドの突出を含む、長さが21〜23個ヌクレオチドの二本鎖低分子干渉RNA(siRNA)になることが見出された。ATP依存性ステップでは、siRNAsは、相補的mRNA配列のAGO2媒介性切断のシグナルを示す多サブユニットRNAi誘導性サイレンシング複合体(RISC)に組み込まれ、それにより、その後、細胞性エキソヌクレアーゼによるその分解が導かれる。

1つの実施形態では、抗炎症剤は、合成siRNAを含む。合成的に生産されるsiRNAは、酵素ダイサーにより細胞中で通常プロセシングされるsiRNAのタイプを構造的に模倣している。合成的に生産されるsiRNAには、siRNA安定性及び機能性を増強することが知られているRNA構造に任意の化学的修飾が組み込まれていてもよい。例えば、幾つか場合には、siRNAsは、ロックド核酸(LNA)修飾siRNAとして合成してもよい。LNAは、リボースの2’酸素を4’炭素に連結するメチレン架橋を含むヌクレオチド類似体である。この二環式構造は、LNA分子のフラノース環を3’−エンドコンフォメーションに固定し、それにより、標準的RNAモノマーを構造的に模倣する。

他の実施形態では、抗炎症剤は、細胞内部で標的siRNAにプロセシングされる短鎖二本鎖ヘアピン様RNA(shRNA)を転写するように操作された発現ベクターを含んでいてもよい。shRNAは、Ambion社のSILENCER(登録商標)siRNA構築キット、Imgenex社のGENESUPPRESSOR(商標)構築キット、及びInvitrogen社のBLOCK−IT(商標)誘導可能RNAiプラスミド及びレンチウイルスベクター等のキットを使用して、好適な発現ベクターにクローニングすることができる。

合成siRNA及びshRNAは、周知のアルゴリズムを使用して設計し、従来のDNA/RNA合成機を使用して合成することができる。様々なケモカイン標的化、サイトカイン標的化、受容体標的化siRNAは、Origen社(ロックビル、メリーラン州)から商業的に取得することができる。

CXCL9−、CXCL10−、CXCL11−、CXCL13−、CXCR3−、及びCXCR5−結合作用剤
幾つかの実施形態では、抗炎症剤は、CXCL9−、CXCL10−、CXCL11−、CXCL13−、CXCR3−、又はCXCR5−結合作用剤である。結合作用剤は、以下のものを含んでいてもよい:CXCR3と、CXCL9、CXCL10、又はCXCL11との相互作用及び/又は活性化を阻害するために;又はCXCR5とCXCL13との相互作用及び/又は活性化を阻害するために、直接的又は間接的にCXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5と特異的に結合することが可能な、又は炎症応答の低減又は予防に関連する、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害する、任意の非抗体タンパク質、ペプチド、又はアプタマー又はシンボディ等の合成結合分子。

CXCL9−、CXCL10−、CXCL11−、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5−結合作用剤は、SELEX、ファージディスプレイ、及び当業者に知られている、コンビナトリアルケミストリー法及び/又はハイスループット法を含む他の方法を含む、高親和性結合リガンドを生成するための任意の従来方法により生産することができる。

アプタマーは、幅広く多様な細胞表面分子、タンパク質、及び/又は巨大分子構造との高親和性結合を示す特定の3次元構造を形成することができるクラスのオリゴヌクレオチドを含む、抗体の核酸版である。アプタマーは、一般的に、試験管内人工進化法又は「SELEX(Systematic Evolution of Ligands by EXponential enrichment)」と呼ばれることがあるin vitro選択法により特定される。SELEXは、典型的には、ランダムポリヌクレオチドの非常に大きな貯留から開始して、一般的には1分子標的当たり1つのアプタマーリガンドへと狭められていく。典型的には、アプタマーは、ステム−ループ又はG−カルテット等の、明確な二次及び三次構造へと折り畳まれる、長さが15〜50塩基の範囲の小型核酸である。

アプタマーは、上述の核酸阻害剤と化学的に連結又は結合させて、アプタマーsiRNAキメラ等の標的化核酸阻害剤を形成することができる。アプタマーsiRNAキメラは、siRNAに結合されているアプタマーの形態である標的化部分を含む。アプタマーsiRNAキメラを使用する場合、細胞内部移行性アプタマーを使用することが好ましい。アプタマーは、特定の細胞表面分子と結合すると、そこで核酸阻害剤が作用する細胞への内部移行を促進させることができる。1つの実施形態では、アプタマー及びsiRNAは両方ともRNAを含む。アプタマー及びsiRNAは、本明細書中に更に記載されているように、任意のヌクレオチド修飾を含んでいてもよい。好ましくは、アプタマーは、リンパ、上皮細胞、及び/又は内皮細胞等の、ケモカイン標的遺伝子、サイトカイン標的遺伝子、及び/又は受容体標的遺伝子を発現する結合細胞に特異的に向けられる標的化部分を含む。

シンボディは、目的の標的タンパク質との結合をスクリーニングした一連のランダムペプチドで構成されるライブラリーから生産される合成抗体である。シンボディは、米国特許出願公開第2011/0143953号及びDiehnelt et al.、PLoS One、5巻(5号):e10728頁(2010年)に記載されている。

アプタマー及びシンボディを含む、CXCL9−、CXCL10−、CXCL11−、CXCL13−、CXCR3、−CXCR5−結合作用剤は、10−10〜10−12MのKdで非常に強固に標的分子と結合するように操作することができる。幾つかの実施形態では、CXCL9−、CXCL10−、CXCL11−、CXCL13−、CXCR3−、又はCXCR5−結合作用剤は、10−6M未満、10−8M未満、10−9M未満、10−10M未満、又は10−12M未満のKdで標的分子と結合する。

アンチセンスオリゴヌクレオチド。
別の実施形態では、抗炎症阻害剤は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害することが可能なアンチセンスオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドを含んでいてもよい。アンチセンスオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、DNA骨格、RNA骨格、又はそれらの化学的誘導体を含んでいてもよい。1つの実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、分解の標的となる一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドを含む。好ましい実施形態では、抗炎症阻害剤は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL12、CXCR3、又はCXCR5 mRNA配列に相補的な一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、合成的に生産してもよく、又は好適な発現ベクターで発現させてもよい。アンチセンス核酸は、RNaseH活性を促進し、それよりmRNAの分解が導かれるように、mRNAセンス鎖への相補的結合で結合するように設計される。好ましくは、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ安定性及び/又は結合性増加を促進するように化学的又は構造的に修飾される。

幾つかの実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、これらに限定されないが、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA)、モルホリノ骨格核酸、メチルホスホナート、二本鎖安定化スチルベン又はピレニルキャップ、ホスホロチオアート、ホスホロアミダート、及びホスホトリエステル等の、非従来型の化学又は骨格付加又は置換を有するオリゴヌクレオチドをもたらすように修飾される。例としては、修飾オリゴヌクレオチドは、類似体で天然ヌクレオチドの1つ又は複数を組込み又は置換していてもよく;例えば、非荷電連結(例えば、メチルホスホナート、ホスホトリエステル、ホスホチオアート(phosphoamidate)、カルバマート等)、又は荷電連結(例えば、ホスホロチオアート、ホスホロジチオアート等)が組み込まれているヌクレオチド間修飾を組込み又は置換していてもよく;インターカレーター(例えば、アクリジン、ソラレン等)、キレート剤(例えば、金属、放射性金属、ホウ素、酸化金属等)、又はアルキル化剤、及び/又は修飾連結(例えば、アルファアノマー核酸等)が組み込まれている修飾を組込み又は置換していてもよい。.

幾つかの実施形態では、一本鎖オリゴヌクレオチドは、その骨格に少なくとも1つの中性電荷を含むように内部的に修飾されている。例えば、オリゴヌクレオチドは、メチルホスホナート骨格又は標的特異的配列に相補的なペプチド核酸(PNA)を含んでいてもよい。これらの修飾は、ヘリカーゼ媒介性解巻き戻しを防止又は低減することが見出されている。非荷電プローブを使用すると、古典的ハイブリダイゼーションでの負荷電核酸鎖の反発を緩和することにより、試料中のポリヌクレオチド標的に対するハイブリダイゼーション割合を更に増加させることができる。

PNAオリゴヌクレオチドは、ホスホジエステル骨格がポリアミドで置換され、PNAが、アミド結合により共に結合される2−アミノエチル−グリシンユニットのポリマーになった非荷電核酸類似体である。PNAは、標準的ペプチド合成で使用されるのと同じBoc又はFmoc化学を使用して合成される。塩基(アデニン、グアニン、シトシン、及びチミン)は、メチレンカルボキシル結合により骨格に連結される。したがって、PNAは、非環式、アキラル性、及び中性である。PNAの他の特性は、核酸と比較して特異性及び融解温度が高く、三重ヘリックスを形成可能であり、酸性pHで安定性であり、ヌクレアーゼ、ポリメラーゼ等のような細胞性酵素により認識されない。

メチルホスホナート含有オリゴヌクレオチドは、非結合性ホスホリル酸素の1つの代わりにメチル基を含む中性DNA類似体である。メチルホスホナート結合を有するオリゴヌクレオチドは、翻訳のアンチセンス阻止によりタンパク質合成を阻害することが報告されたも初期のものの1つである。

幾つかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのリン酸骨格は、ホスホロチオアート結合又はホスホロアミダートを含んでいてもよい。そのようなオリゴヌクレオチド結合の組合せも、本発明の範囲内である。

他の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、ホスホジエステルヌクレオチド間結合により結合された修飾糖の骨格を含んでいてもよい。修飾糖には、これらに限定されないが、2−デオキシリボフラノシド、α−D−アラビノフラノシド、α−2’−デオキシリボフラノシド、及び2’,3’−ジデオキシ−3’−アミノリボフラノシドを含む、フラノース類似体が含まれていてもよい。代替的な実施形態では、2−デオキシ−β−D−リボフラノース基は、他の糖、例えばβ−D−リボフラノースに置換されていてもよい。加えて、β−D−リボフラノースは、リボース部分の2−OHが、C1〜6アルキル基(2−(O−−C1〜6アルキル)リボース)又はC2〜6アルケニル基(2−(O−−C2〜6アルケニル)リボース)でアルキル化されているか、又はフルオロ基(2−フルオロリボース)で置換されている形態で存在している場合がある。

関連オリゴマー形成糖には、上述のようなロックド核酸(LNA)に使用されるものが含まれる。代表的なLNAオリゴヌクレオチドには、米国特許第6,268,490号に記載のもの等の、2’−O−4’−Cメチレン架橋を有する修飾二環式モノマーユニットが含まれる。この文献の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

また、化学的修飾オリゴヌクレオチドには、単独で又は任意の組合せで、以下のものが含まれていてもよい:2’位糖修飾、5位ピリミジン修飾(例えば、5−(N−ベンジルカルボキシアミド)−2’−デオキシウリジン、5−(N−イソブチルカルボキシアミド)−2’−デオキシウリジン、5−(N−[2−(1H−インドール−3イル)エチル]カルボキシアミド)−2’−デオキシウリジン、5−(N−[1−(3−トリメチルアンモニウム)プロピル]カルボキシアミド)−2’−デオキシウリジンクロリド、5−(N−ナプチルカルボキシアミド(napthylcarboxyamide)−2’−デオキシウリジン、及び5−(N−[1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)]カルボキシアミド)−2’−デオキシウリジン)、8位プリン修飾、環外アミンの修飾、4−チオウリジンの置換、5−ブロモウラシル又は5−ヨードウラシルの置換、メチル化、イソバセスイソシチジン(isobases isocytidine)及びイソグアニジン(isoguanidine)等の非天然塩基対合の組合せ等。

リボザイム
リボザイムは、分子内又は分子間のいずれかで、化学反応を触媒することが可能な核酸分子である。したがって、リボザイムは、触媒性核酸である。リボザイムは、分子間反応を触媒することが好ましい。ハンマーヘッド型リボザイム、ヘアピン型リボザイム、及びテトラヒメナリボザイム等の天然系に見出されるリボザイムに基づく、ヌクレアーゼ又は核酸ポリメラーゼ型反応を触媒する多数の異なるタイプのリボザイムが存在する。天然系には見出されないが、新規に特定の反応を触媒するように操作されたリボザイムも多数存在する。好ましいリボザイムは、RNA又はDNA基質を切断し、より好ましくは、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5 mRNA等のRNA基質を切断する。リボザイムは、典型的には、標的基質を認識して結合し、その後切断することにより、核酸基質を切断する。この認識は、ほとんどの場合、正規又は非正規塩基対相互作用に基づくことが多い。この特性により、リボザイムは、核酸の標的特異的切断の特に良好な候補になる。というのは、標的基質の認識が標的基質配列に基づくためである。

三重鎖成形オリゴヌクレオチド(TFO)
三重鎖成形オリゴヌクレオチド(TFO)は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5ゲノムDNA領域又はそれらの対応するmRNAを含む、二本鎖及び/又は一本鎖核酸のいずれかと相互作用することができる分子である。TFOが標的領域と相互作用すると、DNAの3本の鎖が、ワトソン−クリック型及びフーグスティーン型塩基対の両方に依存する複合体を形成する、三重鎖と呼ばれる構造が形成される。TFOは、高親和性及び高特異性で標的領域に結合することができる。好ましい実施形態では、三重鎖形成分子は、10−6、10−8、10−10、又は10−12未満のKdで標的分子に結合する。本発明で使用される代表的なTFOには、PNA、LNA、及びZorro−LNA等のLNA修飾PNAが含まれる。

外部ガイド配列(EGS)
外部ガイド配列(EGS)は、標的核酸分子に結合して、複合体を形成する分子であり、この複合体は、標的分子を切断するRNasePにより認識される。EGSは、目的mRNA分子を特異的に標的とするように設計することができる。RNAsePは、細胞内でのトランスファーRNA(tRNA)のプロセシングを支援する。標的RNA:EGS複合体を天然tRNA基質に類似させるEGSを使用することにより、細菌性RNAsePを動員して、事実上任意のRNA配列を切断することができる。同様に、真核生物EGS/RNAseP指向性RNA切断を使用して、真核細胞内の所望の標的を切断することができる。

作用剤をコードする発現ベクター
1つの実施形態では、対象の炎症性状態を治療又は予防する方法は、炎症性疾患と診断された対象に、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13作用剤、抗CXCR3作用剤、及び/又は抗CXCR5作用剤を発現する有効量の発現ベクターを投与することを含む。特定の実施形態では、本方法は、炎症性疾患と診断された対象に、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体を発現する有効量の発現ベクターを投与することを含む。別の実施形態では、本方法は、炎症性疾患と診断された対象に、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5 siRNAを発現する有効量の発現ベクターを投与することを含む。発現ベクターは、抗体、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、又はポリヌクレオチド等を含む、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR5、及び/又は抗CXCR3作用剤をコードするポリヌクレオチドを送達及び発現することが可能な任意の発現ベクターであり得る。

本明細書で使用される場合、用語「発現ベクター」は、核酸の発現を指図することが可能な、あらゆる核酸を含む。発現ベクターは、2つの主要な送達スキーム:ウイルスベクターを使用するウイルスに基づく送達系、及び例えばプラスミドベクターを使用する非ウイルスに基づく送達系を使用して細胞に送達することができる。そのような方法は当技術分野で周知であり、本明細書に記載の組成物及び方法での使用に容易に適用可能である。特定の場合では、これらの方法を使用して、キャリアに固有であるか又はキャリアに操作された標的化特徴を使用することにより、特定の疾患及び細胞集団を標的とすることができる。

細胞に送達される核酸は、siRNAsの発現を指図するためのプロモーター及び/又はエンハンサーを含む、1つ又は複数の転写調節エレメントを含む。プロモーターは、転写開始部位に対して比較的固定した位置から転写を開始するように機能するDNA配列を含む。プロモーターは、RNAポリメラーゼ及び転写因子の基本的相互作用に必要なTREエレメントを含み、他の上流エレメント及び応答エレメントと共に作動することができる。好ましいプロモーターは、目的の標的細胞の発現を指図することが可能なものである。プロモーターは、構成的プロモーター(例えば、HCMV、SV40、伸長因子−1α(EF−1α))又は目的の特定細胞タイプで優先的発現を示すものが含まれていてもよい。エンハンサーは、一般的に、転写開始部位から遠位で機能するDNA配列を指し、転写単位の5’又は3’のいずれにあってもよい。更に、エンハンサーは、イントロン内並びにコード配列内にあってもよい。それらは、通常は、長さが10〜300bpであり、cisで機能する。エンハンサーは、付近のプロモーターからの転写を増加及び/又は調節するように機能する。

プロモーター及び/又はエンハンサーは、光又は特定の化学的誘導剤のいずれかにより特異的に活性化させることができる。幾つかの実施形態では、例えば、テトラサイクリン又はデキサメタゾンの投与により調節される誘導可能な発現系を使用することができる。他の実施形態では、遺伝子発現は、ガンマ線照射及び外部ビーム放射線療法(EBRT)を含む放射線又はアルキル化化学療法薬との接触により増強される場合がある。

細胞又は組織特異的転写調節エレメント(TRE)を発現ベクターに組み込んで、所望の細胞タイプに対する発現の転写標的化を可能にすることができる。発現ベクターは、一般的に、転写終結用の配列を含んでおり、mRNA安定性に肯定的な影響を及ぼす1つ又は複数のエレメントを更に含んでいてもよい。発現ベクターは、感染又は形質移入した細胞の共通mRNAからの2つ以上のタンパク質発現を促進するために、隣接したタンパク質コード領域間に内部リボソーム侵入部位(IRES)を更に含んでいてもよい。加えて、発現ベクターは、マーカー産物をコードする核酸配列を更に含んでいてもよい。このマーカー産物は、遺伝子が細胞に送達され、発現されているかどうかを判断するために使用することができる。好ましいマーカー遺伝子は、大腸菌lacZ遺伝子であり、これは、β−ガラクトシダーゼ及び緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードしている。

ウイルスに基づく発現ベクター。幾つかの実施形態では、抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、及び/又は抗CXCR5抗体コード配列又はsiRNAコード配列(又は、shRNA)は、ウイルス由来発現ベクターから送達される。代表的なウイルスベクターには、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウィルス、ワクシニアウイルス、ポリオウイルス、ポックスウイルス、HIVウイルス、レンチウイルス、レトロウイルス、シンドビス、及び他のRNAウイルス等が含まれていてもよく、又は由来していてもよい。また、それらをベクターとしての使用に好適なものにするこれらウイルスの特性を共有するあらゆるウイルスファミリーが好ましい。レトロウイルスには、マウスモロニー白血病ウイルス(MMLV)、HIV、及び他のレンチウイルスベクターが含まれる。アデノウイルスベクターは、比較的安定しており、取り扱いが容易であり、力価が高く、エアロゾル調整物で送達することができ、非分裂細胞を形質移入することができる。ポックスベクターは、大型であり、遺伝子を挿入するための幾つかの部位を有し、熱安定的であり、室温で保存することができる。ウイルス送達系は、典型的には、1つ又は複数の遺伝子が除去されており、除去されたウイルスDNAの代わりに、外来性遺伝子及び/又は遺伝子/プロモーターカセットがウイルスゲノムに挿入されているウイルスベクターを利用する。除去された遺伝子(複数可)の必須機能は、transで初期遺伝子の遺伝子産物を発現するように操作された細胞系統により供給することができる。

非ウイルス発現ベクター。他の実施形態では、非ウイルス送達系は、例えば、陽イオン性リポソーム(例えば、DOTMA、DOPE、DC−コレステロール)及び陰イオン性リポソーム等のリポソームを含む脂質調製物を使用した、プラスミドベクター又は他の生物活性非核酸作用剤の送達に使用される。リポソームは、必要に応じて、1つ又は複数のタンパク質又はペプチドに更に結合させて、特定の細胞への標的化を容易にすることができる。化合物及び陽イオン性リポソームを含む組成物の投与は、標的器官に求心性である血液に投与してもよく、又は呼吸器官に吸息させて、呼吸器官の細胞を標的としてもよい。更に、抗炎症剤は、本明細書に記載の標的化部分を使用して目的の細胞タイプを標的とすることができるか、又は1つ若しくは複数の抗炎症剤(複数可)を、所定の放出又は投与速度に従って徐放するように設計することができるマイクロカプセル又はナノ粒子の成分として投与することができる。

他の実施形態では、核酸は、エレクトロポレーションによりin vivoで送達してもよく、そのための技術は、Genetronics,Inc.社(サンディエゴ、カリフォルニア州)から、並びにSONOPORATION機器(ImaRx Pharmaceutical Corp.社、ツーソン、アリゾナ州)から入手可能である。
核酸は、溶液又は懸濁液中に存在していてもよい(例えば、微粒子、リポソーム、又は細胞に組み込まれている)。これらは、抗体、受容体、又は受容体リガンドにより特定の細胞タイプを標的とすることができる。「ステルス」等の担体及び他の抗体結合リポソーム(目的細胞への脂質媒介性薬物標的化を含む)、例えばリンパ球細胞、上皮細胞、又は内皮細胞を標的とする細胞特異的リガンド又はウイルスベクターによるDNAの受容体媒介性標的化。一般的に、受容体は、構成的又はリガンド誘導的のいずれかで、エンドサイトーシスの経路に関与する。これらの受容体は、クラスリン被覆ピットに密集し、クラスリン被覆小胞を介して細胞に進入し、酸性化エンドソームを通過し、そこで受容体は分類され、その後、細胞表面に再使用されるか、細胞内に貯蔵されるか、又はリソソームで分解される。内部移行経路は、養分吸収、活性化タンパク質の除去、巨大分子のクリアランス、ウイルス及び毒素の日和見進入、リガンドの解離及び分解、及び受容体レベル調節等の様々な機能に役立つ。多くの受容体は、細胞タイプ、受容体濃度、リガンドのタイプ、リガンド価、及びリガンド濃度に依存して、複数の細胞内経路に従う。

二次的抗炎症剤
幾つかの実施形態では、治療上有効量の少なくとも1つの抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、及び/又は抗CXCR3抗体は、二次的抗炎症剤と共に、その必要性のある対象に投与される。二次的抗炎症剤は、1つ又は複数の抗体の投与前、投与と同時に、又は投与後に投与することができる。好ましくは、二次的抗炎症剤は、ケモカイン、サイトカイン、それらの受容体、又はそれらの組合せに向けられる。

二次的抗炎症剤は、抗炎症性抗体、低分子干渉RNA(siRNA)、ケモカイン及びケモカイン受容体結合作用剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、作用剤をコードする発現ベクター、又は抗炎症低分子化学化合物を含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、二次的抗炎症剤は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の決定基に対する別の抗炎症性抗体を含む。他の実施形態では、二次的抗炎症剤は、二次的ケモカイン、サイトカイン、又はそれらの受容体に対する抗体又は作用剤を含む。

幾つかの実施形態では、二次的抗炎症剤は、ケモカイン、サイトカイン、又はそれらの受容体に対する抗炎症剤である。本発明により標的とされる代表的なケモカイン又はケモカイン受容体には、NIH−NCBI GenBankからのタンパク質及びcDNAの配列がそれぞれ含まれ、それらは、表1に記載されている。
表1

幾つかの実施形態では、二次的抗炎症剤は、サイトカイン又はサイトカイン受容体に特異的に結合する。代表的なサイトカイン又はサイトカイン受容体標的、及び/又はそれらの反応性阻害産物には、これらに限定されないが、以下のものが含まれる:インターフェロン−α、−β、又は−γ;腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、例えば(インフリキシマブ(REMICADE(登録商標))、アダリムマブ(HUMIRA(登録商標))、D2E7(BASF Pharma社)、及びHUMICADE(登録商標)(Celltech社));可溶型のTNF受容体(エタネルセプト(ENBREL(登録商標));リツキシマブ(RITUXAN(登録商標))、ヒト化2H7、2F2(Hu−Max−CD20)、ヒトCD20抗体(Genmab社)、及びヒト化A20抗体(Immunomedics社)を含むCD20;TNFベータ;ダクリズマブを含むインターロイキン2(IL−2);IL−2受容体、インターロイキン−4(IL−4)、及びIL−4受容体;インターロイキン−6(IL−6)及びIL−6受容体;アナキンラ(KINERET(登録商標))等のIL−1受容体作用剤を含むインターロイキン−1(IL−1)受容体;抗CD11a、抗CD18抗体、及びLFA−3結合ドメインを含む可溶性ペプチドを含むLFA−1;抗L3T4抗体;インターロイキン−1β(IL−1β);インターロイキン−8(IL−8);インターフェロン−γ(IFN−γ);血管内皮増殖因子(VEGF);白血病抑制因子(LIF);単球走化性タンパク質−1(MCP−1);RANTES;インターロイキン−10(IL−10);インターロイキン−12(IL−12);マトリックスメタロプロテアーゼ2(MMP2);IP−10;マクロファージ炎症性タンパク質1α(MIP1α);マクロファージ炎症性タンパク質1β(MIP1β);抗CD3又は抗CD4/CD4a抗体を含むpan−T;BAFF(zTNF4、BLyS)及びBAFF受容体、BR3;MHC抗原及びMHC断片の抗イディオタイプ抗体;CD40受容体及び抗CD40リガンド(CD154);CTLA4−Ig;T10B9等のT細胞受容体抗体;異種性抗リンパ球グロブリン;ストレプトキナーゼ;形質転換増殖因子−ベータ(TGF−ベータ);ストレプトドマーゼ(streptodomase);宿主由来RNA又はDNA;クロラムブシル;デオキシスパガリン;T細胞受容体;及びT細胞受容体断片。

抗炎症低分子化学化合物。二次的抗炎症剤として使用することができる代表的な低分子抗炎症剤には、これらに限定はされないが、以下のものから選択される低分子化合物又は薬剤が含まれる:アスピリン又はTYLENOL(登録商標)(アセトアミノフェン)等の鎮痛薬;2−アミノ−6−アリール−5−置換ピリミジン;非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、例えば、アセメタシン、アムトルメチン、アザプロパゾン、ベノリラート、ベノキサプロフェン、塩酸ベンジダミン、ブロムフェナール(bromfenal)、ブフェキサマク、ブチブフェン、カプロフェン、セレコキシブ、サリチル酸コリン、ジクロフェナクジピオン(diclofenac dipyone)、ドロキシカム、エトドラク、エトフェナメート、エトリコキシブ、フェルビナク、フェンチアザク、フロクタフェニン、イブプロフェン、インドプロフェン、イソキシカム、ロモキシカム(lomoxicam)、ロキソプロフェン、リコフェロン、フェプラジノール、サリチル酸マグネシウム、メクロフェナム酸、メロキシカム、モルニフルメート、ニフルム酸、ニメスリド、オキサプロゼン(oxaprozen)、ピケトプロフェン、ピラゾラク(priazolac)、ピルプロフェン、プロピフェナゾン、プロカゾン、ロフェコキシブ、サララート(salalate)、サリチル酸ナトリウム、チオサリチル酸ナトリウム、スプロフェン、テニダップ、チアプロフェン酸、トロラミンサリチラート、ゾメピラック、アロキシプリン、アロキシプリン、ナプロキセン、アプロキセン(aproxen)、アスピリン、ジフルニサル、フェノプロフェン、インドメタシン、メフェナム酸、ピロキシカム、フェニルブタゾン、サリチルアミド、サリチル酸、スリンダク、デスオキシスリンダク(desoxysulindac)、テノキシカム、トラマドール、ケトララク(ketoralac)、クロニキシン、フェンブフェン、塩酸ベンジダミン、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、又はトルメチン;ガンシクロビル;コルチゾール又はアルドステロン等のグルココルチコイド;シクロオキシゲナーゼ阻害剤等の抗炎症剤;5−リポキシゲナーゼ阻害剤;ロイコトリエン受容体作用剤;アザチオプリン及びミコフェノール酸モフェチル(MMF)等のプリン作用剤;シクロホスファミド等のアルキル化剤;ブロモクリプチン;ダナゾール;ダプソン;グルタルアルデヒド;シクロスポリン;6メルカプトプリン;経口グルココルチコステロイド又はグルココルチコイド類似体、例えばプレドニゾンを含むコルチコステロイド;SOLU−MEDROL(登録商標)及びメチルプレドニゾロンコハク酸ナトリウム、トリアムシノロン、及びベータメタゾン、デキサメタゾンを含むメチルプレドニゾロン;アミノサリチラート;シクロスポリン、タクロリムス(FK−506)、及びシロリムス(ラパマイシン)等のアザチオプリン、カルシニューリン阻害剤;RS−61443(ミコフェノール酸モフェチル);メトトレキサート(経口又は皮下)等のジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤;クロロキン及びヒドロキシクロロキン等の抗マラリア剤;スルファサラジン;レフルノミド;スルファサラジン(AZULFIDINE);ヒドロキシクロロキン(PLAQUENIL);ミトキサントロン(NOVANTRONE(登録商標);Immunex Corporation社)、インターフェロンβ−1a(AVONEX(登録商標);Ares−Sorono Group社)、interferonβ−1b(BETASERON(登録商標);Berlex Laboratories,Inc.);酢酸グラチラマー(COPAXONE(登録商標);Teva Pharmaceuticals社);FLAGYL(登録商標)(メトロニダゾール)又はCIPRO(登録商標)(シプロフロキサシン)等の抗生物質;並びにそれらの組合せ及び誘導体。

幾つかの実施形態では、一次的抗炎症剤及び二次的抗炎症剤は、同じケモカイン/ケモカイン受容体に対して向けられる。他の実施形態では、一次的抗炎症剤及び二次的抗炎症剤は、異なるケモカイン/ケモカイン受容体に対して向けられる。表2には、炎症性疾患と特定のケモカインとケモカイン受容体との関連性が記載されている。
表2

抗炎症剤の投与
抗炎症剤は、ボーラスによる又はある期間にわたる持続点滴による静脈内投与、筋肉内、腹腔内、脳脊髄内(intracerobrospinal)、皮下、関節内、滑液包内、髄腔内、経口、局所的、又は吸入経路による等の公知の方法で、対象に投与することができる。ある実施形態では、抗炎症剤は、炎症組織(inflammed tissue)に直接投与してもよい。例えば、炎症性腸障害の場合、抗炎症剤(複数)を、粘膜組織に直接接触させてもよい。乾癬等の皮膚炎症性疾患の場合、クリーム剤、ローション剤、又は軟膏剤中の抗炎症剤(複数可)を、真皮組織に直接接触させてもよい。喘息の場合、液体又は粉末吸引剤の吸入により、肺組織、例えば気管支肺胞組織と接触させてもよい。また、抗炎症剤を、スポンジ又はガーゼ等の固体支持体に配置し、患部組織の標的ケモカインに対して投与してもよい。

即時適用の抗炎症剤は、通常容認される薬学的に許容される担体で投与することができる。許容される担体には、これらに限定されないが、生理食塩水、緩衝生理食塩水、及びグルコース生理食塩水が含まれる。また、固体支持体、リポソーム、ナノ粒子、微粒子、ナノスフェアー、又はミクロスフェアを、抗炎症剤投与用の担体として使用することができる。

抗炎症剤の適切な用量(「治療上有効量」)は、例えば、治療しようとする状態、状態の重症度及び経過、投与方法、予防又は治療目的のために抗体が投与されたか又は作用剤が投与されたか、特定の作用剤(複数可)の生物学的利用能、以前の療法、患者の年齢及び体重、患者の病歴及び抗体への応答性、使用された抗炎症剤のタイプ、主治医の判断等に依存することになるだろう。抗炎症剤は、一度に又は一連の治療で患者(patent)に適切に投与され、診断された後であればいつでも患者に投与することができる。抗炎症剤は、唯一の治療として、又は問題の状態を治療するのに有用な他の薬物又は療法と共に投与してもよい。

一般的な提案として、治療上有効量の抗炎症剤(例えば、抗体及び/又は抗炎症低分子化合物)は、1回の投与か又は複数回の投与かに関わらず、約1ng/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日の範囲だろう。特定の実施形態では、各抗炎症剤は、下記の範囲で投与される:約1ng/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日、約1ng/kg体重/日〜約1mg/kg体重/日、約1ng/kg体重/日〜約100μg/kg体重/日、約1ng/kg体重/日〜約10μg/kg体重/日、約1ng/kg体重/日〜約1μg/kg体重/日、約1ng/kg体重/日〜約100ng/kg体重/日、約1ng/kg体重/日〜約10ng/kg体重/日、約10ng/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日、約10ng/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日、約10ng/kg体重/日〜約1mg/kg体重/日、約10ng/kg体重/日〜約100μg/kg体重/日、約10ng/kg体重/日〜約10μg/kg体重/日、約10ng/kg体重/日〜約1μg/kg体重/日、10ng/kg体重/日〜約100ng/kg体重/日、約100ng/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日、約100ng/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日、約100ng/kg体重/日〜約1mg/kg体重/日、約100ng/kg体重/日〜約100μg/kg体重/日、約100ng/kg体重/日〜約10μg/kg体重/日、約100ng/kg体重/日〜約1μg/kg体重/日、約1μg/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日、約1μg/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日、約1μg/kg体重/日〜約1mg/kg体重/日、約1μg/kg体重/日〜約100μg/kg体重/日、約1μg/kg体重/日〜約10μg/kg体重/日、約10μg/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日、約10μg/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日、約10μg/kg体重/日〜約1mg/kg体重/日、約10μg/kg体重/日〜約100μg/kg体重/日、約100μg/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日、約100μg/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日、約100μg/kg体重/日〜約1mg/kg体重/日、約1mg/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日、約1mg/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日、約10mg/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日。

他の実施形態では、抗炎症剤(例えば、抗体及び/又は抗炎症低分子化合物)は、3日毎に500μg〜20g、又は3日毎に25mg/kg体重の用量で投与される。

他の実施形態では、各抗炎症剤は、下記の範囲で投与される:個々の投与当たり約10ng〜約100ng、個々の投与当たり約10ng〜約1μg、個々の投与当たり約10ng〜約10μg、個々の投与当たり約10ng〜約100μg、個々の投与当たり約10ng〜約1mg、個々の投与当たり約10ng〜約10mg、個々の投与当たり約10ng〜約100mg、1注射当たり約10ng〜約1000mg、個々の投与当たり約10ng〜約10,000mg、個々の投与当たり約100ng〜約1μg、個々の投与当たり約100ng〜約10μg、個々の投与当たり約100ng〜約100μg、個々の投与当たり約100ng〜約1mg、個々の投与当たり約100ng〜約10mg、個々の投与当たり約100ng〜約100mg、1注射当たり約100ng〜約1000mg、個々の投与当たり約100ng〜約10,000mg、個々の投与当たり約1μg〜約10μg、個々の投与当たり約1μg〜約100μg、個々の投与当たり約1μg〜約1mg、個々の投与当たり約1μg〜約10mg、個々の投与当たり約1μg〜約100mg、1注射当たり約1μg〜約1000mg、個々の投与当たり約1μg〜約10,000mg、個々の投与当たり約10μg〜約100μg、個々の投与当たり約10μg〜約1mg、個々の投与当たり約10μg〜約10mg、個々の投与当たり約10μg〜約100mg、1注射当たり約10μg〜約1000mg、個々の投与当たり約10μg〜約10,000mg、個々の投与当たり約100μg〜約1mg、個々の投与当たり約100μg〜約10mg、個々の投与当たり約100μg〜約100mg、1注射当たり約100μg〜約1000mg、個々の投与当たり約100μg〜約10,000mg、個々の投与当たり約1mg〜約10mg、個々の投与当たり約1mg〜約100mg、1注射当たり約1mg〜約1000mg、個々の投与当たり約1mg〜約10,000mg、個々の投与当たり約10mg〜約100mg、1注射当たり約10mg〜約1000mg、個々の投与当たり約10mg〜約10,000mg、1注射当たり約100mg〜約1000mg、個々の投与当たり約100mg〜約10,000mg、及び個々の投与当たり約1000mg〜約10,000mg。PBMナノ粒子に含まれる化学療法剤は、毎日、又は2、3、4、5、6、及び7日毎に、又は1、2、3、若しくは4週毎に投与することができる。

他の特定の実施形態では、抗炎症剤の量は、下記の用量で投与される:約0.0006mg/日、0.001mg/日、0.003mg/日、0.006mg/日、0.01mg/日、0.03mg/日、0.06mg/日、0.1mg/日、0.3mg/日、0.6mg/日、1mg/日、3mg/日、6mg/日、10mg/日、30mg/日、60mg/日、100mg/日、300mg/日、600mg/日、1000mg/日、2000mg/日、5000mg/日、又は10,000mg/日。予想の通り、用量は、患者の状態、大きさ、年齢、及び状態に依存するだろう。

用量は、潰瘍性大腸炎を部分的に模倣することができる幾つかの動物モデルで試験することができる。最も広く使用されるモデルは、2,4,6−トリニトロベンスルホン酸(trinitrobenesulfonic acid)/エタノール(TNBS)誘導性大腸炎モデルであり、これは、結腸に慢性炎症及び潰瘍を誘導する。TNBSは、直腸内点滴注入法により敏感マウスの結腸に導入されると、結腸粘膜にT細胞媒介性免疫応答を誘導し、この場合、大腸壁全体にわたってT細胞及びマクロファージの密集した浸潤を特徴とする広範囲な粘膜炎症に結び付く。更に、この組織病理学像には、体重減少(消耗)の進行、血性下痢、直腸脱、及び大腸壁肥厚の臨床像が伴う。

別の大腸炎モデルでは、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)が使用され、これは、血性下痢、体重減少、結腸の短縮、及び好中球浸潤による粘膜潰瘍を症状とする急性結腸炎を誘導する。DSS誘導性大腸炎は、組織学的には、リンパ球過形成、局所的陰窩損傷、及び上皮潰瘍を伴う、固有層への炎症細胞の浸潤を特徴とする。これらの変化は、上皮に対するDSSの毒性効果により、固有層細胞の食作用並びにTNF−アルファ及びIFN−ガンマの産生により発生すると考えられている。一般的に使用されているにも関わらず、ヒト疾患との関連性に関するDSS機序の幾つかの問題は、依然として未解決である。DSSは、SCIDマウス等のT細胞欠損動物で観察されるため、T細胞非依存性モデルであると見なされている。

本出願の抗炎症剤の投与は、胃腸疾患の寛解をTNBS又はDSSモデルで評価することができる。CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及びCXCR5は、大腸炎を含む炎症性腸障害の炎症応答に役割を果たすと考えられており、本出願の抗炎症剤を投与することによるCXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及びCXCR5活性の中和は、IBDを含む胃腸炎症性疾患の有望な治療手法を提供することができる。

表2に示されるように、炎症性疾患を生じさせる特定のケモカインは、その疾患により異なる。また、それらは、個体間で異なる。したがって、個体を治療する場合、患者組織で増加する特定のケモカインを特定することが賢明である。患者組織試料を、上記ケモカインの各々に対する特定の抗体に接触させ、抗体/ケモカイン結合の量を評価することにより、各ケモカインの発現レベルを評価して、所与の炎症性疾患に投与するための抗体の適切なタイプ及び量を決定することが可能である。

抗体は、必要に応じて又は適用に応じて、ボーラスとして単一用量で、又は持続点滴で、又はボーラスによる若しくは持続点滴による複数用量で投与することができる。複数用量は、例えば、1日数回、1日1回、2、3、4、5、6、又は7日毎に、週1回、又は2、3、4、5、若しくは6週毎に、又は毎1回で投与することができる。しかしながら、他の投与計画が、有用である場合がある。この療法の進行は、従来技術により容易にモニターされる。

炎症状態を治療又は予防するための組成物及びキット
本出願の別の態様は、炎症状態を治療又は予防するための組成物及びキットに関する。1つの態様では、本組成物は、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR5、及び/又はCXCR3の発現を阻害することができるか、(2)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR5、及び/又はCXCR3のいずれか1つとの間の相互作用を阻害することができるか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR5、及び/又はCXCR3の生物活性を阻害することができ、抗体、抗体断片、低分子干渉RNA(siRNA)、アプタマー、シンボディ、結合作用剤、ペプチド、アプタマーsiRNAキメラ、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、作用剤をコードする発現ベクター、及び薬学的に許容される担体である抗炎症剤を含む。

本発明の組成物は、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR5、及びCXCR3のいずれか1つに対する単一タイプの抗体、同じケモカイン又はケモカイン受容体、異なるケモカイン又はケモカイン受容体に対する2つ以上の抗体、又は上述のような、それらの組合せを含んでいてもよい。また、組成物は、上述のような、治療上有効量の他の抗炎症剤を含んでいてもよい。

本明細書で使用される場合、語句「薬学的に許容される担体」は、薬品投与に適合する、ありとあらゆる溶媒、可溶化剤、充填剤、安定化剤、結合剤、吸収剤、塩基、緩衝剤、潤滑剤、徐放担体、希釈剤、乳化剤、保湿剤、潤滑剤、分散媒、被覆剤、抗菌剤又は抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤等を含むことが意図される。そのような媒体及び作用剤を薬学的活性物質に使用することは、当技術分野で周知である。任意の従来の媒体又は作用剤が活性化合物と適合しない場合を除いて、それらを組成物に使用することが企図される。また、補助的な作用剤を組成物に組み込むことができる。ある実施形態では、薬学的に許容される担体は、血清アルブミンを含む。

本発明の医薬組成物は、その意図されている投与経路と適合するように製剤化される。投与経路の例には、非経口、例えば、髄腔内、動脈内、静脈内、皮内、皮下、経口、経皮(局所)、及び径粘膜投与が含まれる。

非経口、皮内、皮下投与に使用される溶液又は懸濁液には、以下の成分が含まれ得る:注射用蒸留水、生理食塩溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン等の無菌希釈剤;プロピレングリコール又は他の合成溶媒;ベンジルアルコール又はメチルパラベン等の抗菌剤;アスコルビン酸又は重硫酸ナトリウム等の酸化防止剤;エチレンジアミン四酢酸等のキレート剤;アセタート、シトラート、又はホスファート等の緩衝液、及び塩化ナトリウム又はデキストロース等の浸透圧を調整するための作用剤。pHは、塩酸又は水酸化ナトリウム等の酸又は塩基で調整することができる。非経口製剤は、ガラス又はプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器、又は多用量バイアルに封入することができる。

注射に使用するのに好適な医薬組成物には、無菌注射用溶液又は分散液の即時調製用の無菌水溶液(水溶性の場合)又は分散液、及び無菌散剤が含まれる。静脈内投与の場合、好適な担体には、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF社、パーサイパニ、ニュージャージー州)、又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれる。全ての場合で、注射用組成物は、無菌であるべきであり、容易な注射性が存在する程度に流動性であるべきである。注射用組成物は、製造及び保管条件下で安定的でなければならず、細菌及び真菌等の微生物の汚染作用に対して保存されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール等)、及びそれらの好適な混合物を含む溶媒又は分散媒であってもよい。適切な流動度は、例えば、レシチン等の被覆剤を使用することにより、分散剤の場合は、要求される粒径を維持することにより、及び界面活性剤を使用することにより、維持することができる。微生物作用の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、及びチメロサール等により達成することができる。多くの場合、組成物中に、等張剤、例えば糖、マンニトール(manitol)、ソルビトール等の多価アルコール、及び塩化ナトリウムを含むことが好ましいだろう。注射用組成物の長期間吸収は、吸収を遅延させる作用剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを組成物に含めることにより、もたらされる場合がある。

無菌注射用溶液は、必要とされる量の活性化合物(例えば、ニューレグリン)を、上記で列挙した成分の1つ又は組合せを有する適切な溶媒に組み込み、必要に応じて、その後ろ過滅菌することにより調製することができる。一般的に、分散剤は、基本分散媒及び上記に列挙されているもの中から必要とされる他の成分を含有する無菌担体に活性化合物を組み込むことにより調製される。無菌注射用溶液を調製するための無菌散剤の場合、好ましい調製法は、真空乾燥及び凍結乾燥であり、以前に無菌ろ過されたその溶液から、活性成分の粉末及び任意の追加所望成分が産出される。

経口組成物は、一般的に、無菌希釈剤又は食用担体を含む。経口組成物は、ゼラチンカプセルに封入してもよく、又は圧縮して錠剤にしてもよい。経口治療投与のためには、活性化合物を、賦形剤に組み込み、錠剤、トローチ剤、又はカプセル剤の形態で使用することができる。また、経口組成物は、口内洗浄液として使用される流動担体を使用して調製することができ、その場合、流動担体中の化合物は、経口で適用され、口をゆすぎ、はき出すか又は飲み込むことになる。薬学的に適合する結合作用剤及び/又はアジュバント物質を、組成物の一部として含むことができる。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤等は、下記の成分のいずれか、又は類似の性質を持つ化合物を含有することができる:微結晶性セルロース、トラガカントゴム、又はゼラチン等の結合剤;デンプン又はラクトース等の賦形剤、アルギン酸、Primogel、又はコーンスターチ等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム又はSterte等の潤滑剤;コロイド状二酸化ケイ素等の流動促進剤;スクロース又はサッカリン等の甘味料;又はペパーミント、サリチル酸メチル、又はオレンジ香味料等の香味料。

吸入による投与の場合、化合物は、好適な噴霧剤、例えば、二酸化炭素等のガスを含有する加圧容器又はディスペンサー、又は噴霧器からエアゾルスプレーの形態で送達される。

また、全身性投与は、径粘膜的又は経皮的手段によることができる。径粘膜的又は経皮的投与の場合、透過させようする障壁に適切な浸透剤が、製剤に使用される。そのような浸透剤は、当技術分野で一般的に知られており、例えば、径粘膜的投与の場合、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が含まれる。径粘膜的投与は、鼻腔スプレー又は坐剤を使用することにより達成することができる。経皮的投与の場合、医薬組成物は、当技術分野で一般的に知られているのものとして、軟膏剤、膏薬、ゲル剤、又はクリーム剤に製剤化される。

ある実施形態では、医薬組成物は、活性成分の徐放又は放出制御用に製剤化される。エチレンビニルアセテート、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸等の、生分解性生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤を調製するための方法は、当業者であれば明白であろう。また、物質は、例えば、Alza Corporation社及びNova Pharmaceuticals,Inc.社から商業的に取得することができる。また、リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体で感染細胞を標的とするリポソームを含む)を、薬学的に許容される担体として使用することができる。これらは、当業者に公知の方法により調製することができる。

投与のし易さ及び用量の均一性の観点で、経口又は非経口組成物は、用量単位形態で製剤化することが特に有利である。用量単位形態は、本明細書で使用される場合、治療しようとする対象の単位用量として好適な物理的に個別な単位を含み、各単位は、必要とされる医薬担体と共に、所望の治療効果を生じさせると計算された所定量の活性化合物を含有する。本発明の用量単位形態の仕様は、活性化合物の固有な特徴、及び達成しようとする特定の治療効果、及び個体治療用のそのような活性化合物を配合する当技術分野に固有な限界により決定され、直接依存する。

そのような化合物の毒性及び治療効力は、例えばLD50(集団の50%に致死的な用量)、及びED50(集団の50%に治療上有効な用量)を決定するための、細胞培養又は実験動物での標準的な医薬プロトコールにより決定することができる。毒性及び治療効果間の用量比は、治療指標であり、比率LD50/ED50として表わすことができる。高い治療指標を示す化合物が好ましい。毒性副作用を示す化合物を使用してもよいが、非感染細胞への損傷の可能性を最小限に抑え、それにより副作用を低減するために、そのような化合物を患部組織の部位へと標的化する送達系を設計するように注意を払うべきである。

細胞培養アッセイ及び動物研究から得られたデータを使用して、ヒトで使用するための用量の範囲で製剤化することができる。そのような化合物の用量は、好ましくは、毒性がほとんど又は全くない、ED50を含む一連の循環濃度内である。用量は、使用される剤形及び使用される投与経路に応じて、この範囲内で変動してもよい。本発明の方法で使用される任意の化合物の場合、治療上有効量は、まず細胞培養アッセイで評価することができる。用量は、細胞培養で決定したIC50(つまり、症状の最大半量阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するように、動物モデルに処方することができる。そのような情報を使用して、ヒトで有用な用量をより正確に決定することができる。医薬組成物は、投与の説明書と共に、容器、パック、又はディスペンサーに含まれていてもよい。

本発明は、下記の例により更に説明されるが、それらは、限定として解釈されるべきでない。本出願の全体にわたって引用された参考文献、特許、及び公開特許出願全ての内容、並びに図及び表は、参照により本明細書に組み込まれる。

実施例1:炎症性疾患におけるケモカイン及びそれらの受容体の上方制御
物質及び方法
プライマー設計。CXCL9、CXCL10、CXCL11、CCRL1、CCRL2、CCR5、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL4L1、CCL5、CCL7、CCL8、CCL14−1、CCL14−2、CCL14−3、CCL15−1、CCL15−2、CCL16、CCL19、CCL23−1、CCL23−2、CCL24、CCL26、CCR6、CCL20、及びCCL25、CCL25−1、CCL25−2のメッセンジャーRNA配列は、NIH−NCBI gene bankデータベースから取得した(表1)。プライマーは、BeaconJ 2.0コンピュータプログラムを使用して設計した。プライマーの熱力学分析は、コンピュータプログラム:Primer PremierJ及びMIT Primer 3を使用して実施した。その結果生じるプライマーセットを、全ヒトゲノムと比較して、特異性を確認した。

リアルタイムPCR分析。リンパ球又は炎症組織を、非必須アミノ酸、L−グルタメート、及びピルビン酸ナトリウムで補完された、10%ウシ胎仔血清、2%ヒト血清を含有するRMPI−1640(完全培地)で培養した。加えて、原発性炎症及び正常な対となる一致組織は、臨床分離株(Clinomics Biosciences社、フレデリック、メリーランド州、及びUAB Tissue Procurement社、バーミンガム、アラバマ州)から得た。メッセンジャーRNA(mRNA)を、製造業者のプロトコールに従ってTriReagent(Molecular Research Center社、シンシナティ、オハイオ州)を使用し、10個の細胞から単離した。37℃で15分間、10U/μlのRNase除去DNase(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア)で処理することにより、ゲノムDNA汚染の可能性を、これらの試料から除去した。その後、RNAを沈殿させ、RNA Secure(Ambion社、オースティン、テキサス州)に再懸濁した。製造業者のプロトコールに従って、Taqman7逆転写試薬(AppliedBiosystems社、フォスターシティ、カリフォルニア州)を使用し、全RNAのおよそ2μgを逆転写することにより、cDNAを生成した。その後、製造業者のプロトコールに従って、SYBR7 Green PCRマスターミックス試薬(Applied Biosystems社)を使用し、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CCRL1、CCRL2、CCR5、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL4L1、CCL5、CCL7、CCL8、CCL14−1、CCL14−2、CCL14−3、CCL15−1、CCL15−2、CCL16、CCL19、CCL23−1、CCL23−2、CCL24、CCL26、CCR6、CCL20、及びCCL25、CCL25−1、CCL25−2に対する、特異的ヒトcDNAプライマーでcDNAを増幅した。これらの標的のmRNAのコピー数のレベルを、BioRad Icycler及びソフトウェア(ハーキュリーズ、カリフォルニア州)を使用して、リアルタイムPCR分析により評価した。

抗血清調製。ケモカインCXCL9、CXCL10、CXCL11、CCRL1、CCRL2、CCR5、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL4L1、CCL5、CCL7、CCL8、CCL14−1、CCL14−2、CCL14−3、CCL15−1、CCL15−2、CCL16、CCL19、CCL23−1、CCL23−2、CCL24、CCL26、CCR6、CCL20、及びCCL25、CCL25−1、CCL25−2(表1)に由来する15個のアミノ酸ペプチドを合成し(Sigma Genosys社、ウッドランド、テキサス州)、ニワトリ卵リゾチーム(Pierce社、ロックフォード、イリノイ州)に結合させ、その後で免疫して抗血清を調製又はモノクローナル抗体を産生するための抗原を生成した。ケモカインペプチド結合体のエンドトキシンレベルを、発色性リムルスアメボサイトライセートアッセイ(Cape Cod,Inc.社、ファルマス、マサチューセッツ州)で定量化し、<5EU/mgであることを示した。100μgの抗原を、完全フロイントアジュバントRibiアジュバントシステム(RAS)と共に、1.0mlの最終容積で初回免疫に免疫原として使用した。その後、この混合物を、ウサギの背中の2つの部位に100mlの分割量で皮下投与し、400mlを各後肢筋肉に筋肉内投与した。3〜4週間後、ウサギは、その後の3回の免疫では、不完全フロイントアジュバントに加えて、100μgの抗原を受容した。抗体力価が1:1,000,000に達した時、抗血清を収集した。続いて、正常又は抗血清を熱不活性化し、PBSで1:50に希釈した。

モノクローナル抗体調製。ケモカインCXCL9、CXCL10、CXCL11、CCRL1、CCRL2、CCR5、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL4L1、CCL5、CCL7、CCL8、CCL14−1、CCL14−2、CCL14−3、CCL15−1、CCL15−2、CCL16、CCL19、CCL23−1、CCL23−2、CCL24、CCL26、CCR6、CCL20、及びCCL25、CCL25−1、CCL25−2(配列1から30)に由来する15個のアミノ酸ペプチドを合成し(Sigma Genosys社)、ニワトリ卵リゾチーム(Pierce社)に結合させ、その後免役して抗血清を調製又はモノクローナル抗体を産生するための抗原@を生成した。ケモカインペプチド結合体のエンドトキシンレベルを、発色性リムルスアメボサイトライセートアッセイ(Cape Cod,Inc.社、ファルマス、マサチューセッツ州)で定量化し、<5EU/mgであることを示した。100μgの抗原を、完全フロイントアジュバントRibiアジュバントシステム(RAS)と共に、200μlの最終容積で初回免疫に免疫原として使用した。この混合物を、ラット、マウス、又は免疫グロブリンヒト化マウスの背中の2つの部位に100μlの分割量で皮下投与した。2週間後、動物は、その後の3回の免疫では、不完全フロイントアジュバントに加えて、100μgの抗原を受容した。血清を収集し、抗−CXCL9、−CXCL10、−CXCL11、−CCRL1、−CCRL2、−CCR5、−CCL1、−CCL2、−CCL3、−CCL4、−CCL4L1、−CCL5、−CCL7、−CCL8、−CCL14−1、−CCL14−2、−CCL14−3、−CCL15−1、−CCL15−2、−CCL16、−CCL19、−CCL23−1、−CCL23−2、−CCL24、−CCL26、−CCR6、−CCL20、及び−CCL25、−CCL25−1、−CCL25−2抗体力価が、1:2,000,000に達した時に、宿主を犠牲にし、脾細胞をハイブリドーマ産生用に単離した。

免疫宿主の脾臓又はリンパ節に由来するB細胞を、不死化ミエローマ細胞系統(例えば、YB2/0)と融合した。次に、ハイブリドーマを、選択培養条件(つまり、HAT補完培地)及びハイブリドーマクローニングの限界希釈法後に単離した。所望の特異性を有する抗体を産生する細胞を、ELISAを使用して選択した。正常なラット又はマウスに由来するハイブリドーマを、一般的に使用されている分子生物学的技術でヒト化した。高親和性で増殖能力の高いハイブリドーマをクローニングした後、抗体を、腹水又は培養液上清から単離し、1:2,000,000の力価に調整し、PBSで1:50に希釈した。

抗血清又はモノクローナル抗体処置。自然に又は処置の際に炎症性疾患を発症したノックアウト又はトランスジェニックマウス(8〜12週齢、Charles River Laboratory社、ウィルミントン、マサチューセッツ州)を、上記ケモカインの各々に特異的な抗血清又はモノクローナル抗体のいずれかを3日毎に200μlで腹腔内注射することにより処置した。次に、宿主の炎症性疾患状態を、疾患の進行又は退縮についてモニターした。

ELISAによるサイトカイン分析。IL−2、−IL−6、−TNF−α、及び−IFN−γの血清レベルを、製造業者の説明書(E−Biosciences社、サンディエゴ、カリフォルニア州)に従って、ELISAにより決定した。プレートを、0.1M重炭酸塩緩衝液(pH9.5)中の各捕捉抗体100μlでコーティングし、4℃で終夜インキュベートした。吸引し、洗浄緩衝液で洗浄した後、ウェルを、アッセイ希釈剤で室温にて1時間ブロッキングした。試料及び標準物質を加え、室温で2時間インキュベートした。次に、100μlの検出抗体溶液を加え、1時間インキュベートした。100μlのアビジン−HRP溶液を加え、30分間インキュベートした。続いて、100μlのテトラメチルベンジジン(TMB)基質溶液を加え、20分間反応させた。50μlの停止液を加え、プレートを450nmで測定した。サイトカインELISAアッセイは、各アッセイで、>15pg/mlを検出することが可能だった。

多重サイトカインELISAによるサイトカイン分析。また、血清中のTヘルパー細胞由来サイトカイン、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−12、IFN−γ、TNF−αを、製造業者の説明書に従って、BioRad社より提供されたBeadlyteマウス多重サイトカイン検出系キットにより決定した。フィルター底プレートを、100μlのbio−plexアッセイ緩衝液ですすぎ、Hgを5にセットしたMillipore社製マルチスクリーン分離真空マニホールドシステム(ベッドフォード、マサチューセッツ州)を使用して除去した。アッセイ緩衝液中のIL−1α、IL−1β、IL−2;IL−12、IFN−γ、TNF−αビーズを、ウェルに加えた。次に、50μlの血清又は標準溶液を加え、プレートを密閉した後、Lab−Line Instrument社製タイタ−プレートシェーカー(メルローズ、イリノイ州)を使用して連続的に震とうさせながら(設定3)、プレートを室温で30分間インキュベーションした。フィルター底プレートを、前と同じように2回洗浄し、30秒間300×gで遠心分離した。続いて、50μlの抗マウスIL−1α、IL−1β、IL−2、IL−12、IFN−γ、TNF−α抗体−ビオチンリポーター溶液を各ウェルに加え、その後、連続的に震とうしながら30分間インキュベーションし、その後、30秒間300×gで遠心分離した。プレートを、前と同じように、100μlのbio−plexアッセイ緩衝液で3回洗浄した。次に、50μlのストレプトアビジン−フィコエリトリン溶液を、各ウェルに加え、連続的に振とうしながら、室温で10分間インキュベートした。125μlのbio−plexアッセイ緩衝液を加え、Beadlyte測定は、Luminexl instrument(オースティン、テキサス州)を使用して測定した。その結果生じたデータを収集し、Bio−plexlソフトウェア(Bio−Rad社)を使用して計算した。サイトカインBeadlyteアッセイは、各アッセイで、>5pg/mlを検出することが可能だった。

血清アミロイドタンパク質A(BAA)ELISA。SAAレベルを、Biosource International社(カマリロ、カリフォルニア州)により提供されたキットを使用して、ELISAにより決定した。手短に言えば、50μlのSAA特異的モノクローナル抗体溶液を使用して、SAAを捕捉するために、マイクロタイターストリップをコーティングした。試料及び標準物質をウェル加え、室温で2時間インキュベートした。アッセイ緩衝液で洗浄した後、HRP結合抗SAAモノクローナル抗体溶液を加え、37℃で1時間インキュベートした。洗浄した後、100μlのテトラメチルベンジジン(TMB)基質溶液を加え、室温で15分間インキュベーションした後、反応を停止した。停止液を加えた後、プレートを450nmで測定した。

組織学的及び病理学的スコアリング。固定組織を、6μmに切片化し、光顕微鏡検査用にヘマトキシリン及びエオジンで染色した。腸病変は、多巣性であり、重症度は様々であった。任意の腸切片に与えられたグレードは、病変の数並びにそれらに重症度を考慮に入れた。下記の診断基準に基づいてスコア(0〜4)を付与した:(グレード0)正常組織に変化はない。(グレード1)多巣性単核細胞浸潤が1つ又は少数であり、過形成が最小限であり、及び粘膜の減少がない。(グレード2)病変は、粘膜のより多くの部分に関与する傾向があり、多巣性だが、軽症の炎症細胞浸潤が、単核細胞で構成される固有層に幾つか見られ、軽症の過形成、上皮びらんが低頻度で存在したが、粘膜下層には炎症が認められなかった。(グレード3)病変は、広範囲の粘膜に関与しているか、又はグレード2よりも頻度が高く、炎症は中程度であり、粘膜下層に関与していることが多く、上皮過形成は中程度であり、単核細胞と好中球とが混在していた。(グレード4)病変は、通常、切片のほとんどに関与しており、グレード3病変よりの重症だった。加えて、グレード4炎症はより重症であり、単核細胞及び好中球を含んでいた。上皮過形成は、伸長した腺に上皮細胞が密集していることが特徴だった。これらのスコアを加算することにより、1匹マウス当たりの合計炎症性疾患スコアを得た。疾患スコアは、0(全ての区画で変化がない)から、グレード4病変の区画を有する最大12までの範囲であり得た。

データ分析。SigmaStat2000(シカゴ、イリノイ州)ソフトウェアを使用して、データの統計的有意性を分析及び確認した。その後、データを、2因子独立試験を使用した、スチューデントt検定により分析した。この分析では、処置試料を、未処置対照と比較した。有意水準は、p<0.05に設定した。

結果
分子標的の半定量的RT−PCR特定。CXCL9−、CXCL10−、CXCL11−、CCRL1−、CCRL2−、CCR5−、CCL1−、CCL2−、CCL3−、CCL4−、CCL4L1−、CCL5−、CCL7−、CCL8、CCL14−1−、CCL14−2−、CCL14−3−、CCL15−1−、CCL15−2−、CCL16−、CCL19−、CCL23−1−、CCL23−2−、CCL24−、CCL26−、CCR6−、CCL20、及びCCL25、CCL25−1−、CCL25−2−特異的プライマーセットを使用して得たRT−PCR産物は、宿主配列にアニーリングしたプライマーを排除したため、他の遺伝子標的と交差反応しなかった。使用したプライマーは、CCL4対CCL4L1、CCL14−1、CCL14−2、対CCL14−3、CCL15−1対CCL15−2、CCL23−1対CCL23−2、及びCCL25、CCL25−1、対CCL25−2をもたらした遺伝子多型に関連する様々なサイズのアンプリコン産物を産生した。そのために、アナフィラキシー、関節炎(例えば、リューマチ、乾癬)、喘息、アレルギー(例えば、薬物、昆虫、植物、食品)、アテローム性動脈硬化症、遅延型過敏症、皮膚炎、糖尿病(例えば、真性、若年発症性)、移植片拒絶、炎症性腸疾患(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、腸炎)、多発性硬化症、重症筋無力症、肺炎、乾癬、腎炎、鼻炎、脊椎関節症、強皮症、全身性エリテマトーデス、又は甲状腺炎を示す対象に由来する組織のRT−PCRは、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CCRL1、CCRL2、CCR5、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL4L1、CCL5、CCL7、CCL8、CCL14−1、CCL14−2、CCL14−3、CCL15−1、CCL15−2、CCL16、CCL19、CCL23−1、CCL23−2、CCL24、CCL26、CCR6、CCL20、及びCCL25、CCL25−1、CCL25−2が、炎症宿主細胞により、差別的に発現されたことを明らかにした。

in vivo炎症性疾患阻害。アナフィラキシー、敗血症ショック、関節炎(例えば、リューマチ、乾癬)、喘息、アレルギー(例えば、薬物、昆虫、植物、食品)、アテローム性動脈硬化症、気管支炎、慢性肺閉塞性疾患、遅延型過敏症、皮膚炎、糖尿病(例えば、真性、若年発症性)、移植片拒絶、グレーブス病、橋本甲状腺炎、炎症性腸疾患(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、腸炎)、間質性膀胱炎、多発性硬化症、重症筋無力症、肺炎、乾癬、腎炎、鼻炎、脊椎関節症、強皮症、全身性エリテマトーデス、又は甲状腺炎を発症する動物に、目的の炎症性疾患を発症させた。CXCL9、CXCL10、CXCL11、CCRL1、CCRL2、CCR5、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL4L1、CCL5、CCL7、CCL8、CCL14−1、CCL14−2、CCL14−3、CCL15−1、CCL15−2、CCL16、CCL19、CCL23−1、CCL23−2、CCL24、CCL26、CCR6、CCL20、又はCCL25、CCL25−1、CCL25−2に対する抗体は、組織学的スコアリングにより、及びTNF−γ、IL−1α、IL−1β、IL−6、IL−12、TNF−α、アミロイドタンパク質Aの処置前及び処置後の血清レベルを比較することにより決定すると、炎症性疾患の進行及び退縮に与える影響が異なっていた。CXCL9、CXCL10、CXCL11、CCRL1、CCRL2、CCR5、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL4L1、CCL5、CCL7、CCL8、CCL14−1、CCL14−2、CCL14−3、CCL15−1、CCL15−2、CCL16、CCL19、CCL23−1、CCL23−2、CCL24、CCL26、CCR6、CCL20、又はCCL25、CCL25−1、CCL25−2に対する抗体は、組織学的スコアリングにより、及びTNF−γ、IL−1α、IL−1β、IL−6、IL−12、TNF−α、アミロイドタンパク質Aの処置前及び処置後の血清レベルを比較することにより決定すると、炎症性疾患の退縮及び進行遅延を両方とも効果的にもたらした。

以前に示したように、本発明の方法で使用されるケモカインは、公知である。タンパク質配列のそれらの受入番号は表1に示されている。

表に示されているように、炎症性疾患を生じさせる特定のケモカインは、疾患により異なる。また、それらは、個体間で異なる。したがって、個体を治療する場合、患者組織で増加する特定のケモカインを特定することが賢明である。上記ケモカインの各々に対して生成された抗体を使用し、患者由来の組織試料を特定の抗体と接触させ、その後、抗体/ケモカイン結合の量を評価すれば、各ケモカインの発現レベルを評価し、過剰ケモカインに結合することになる特定の抗体を患者に投与することが可能である。炎症性疾患の治療に対するこの個別化手法は、新規であり、本発明の特に価値のある態様である。

実施例2:マウス大腸炎におけるIFN−γ、CXCL10、MIG、I−TAC、CXCR3のmRNA発現
図1は、マウス大腸炎罹患中のIFN−γ、CXCL10、MIG、I−TAC、及びCXCR3のmRNA発現を示す図である。大腸炎を自然発症させるために、C57BL/6バックグラウンドのIL−10−/−マウスの飼育ケージから、ラミナフローバリア(laminar flow barrier)を取り除いた。犠牲にした後、全RNAを、大腸炎の発症前(無菌状態、白抜き四角)、及び大腸炎の進行後(黒抜き四角)のマウスに由来する結腸又は腸間膜リンパ節から単離した。IFN−γ、IP−10、MIG、I−TAC、及びCXCR3 mRNA発現のレベルを、>20コピーの転写cDNAを検出することが可能だったRT−PCR分析後に確認した。図1では、転写物のLog10コピー数は、18S rRNAの実際のコピー数に比べて表されている。

図1に示されているように、CXCR3及びCXCL10発現の著しい増加が、大腸炎を発症しているIL−10−/−マウスの炎症結腸で観察された。加えて、CXCL10発現の著しい増加が、大腸炎を発生しているIL−10−/−マウスの腸間膜リンパ節で観察された。

実施例3:CD45RBHI又はCXCR3CD4T細胞を養子移植で受容したTCRβxδ−/−マウスにおけるIBDの組織学的分析
図2は、CD45RBHI又はCXCR3CD4T細胞を養子移植で受容したTCRβxδ−/−マウスにおけるIBDの組織学的分析を示す図である。正常C57BL/6マウスに由来するCD45RBLOCD4T細胞(パネルA)、CD45RBHICD4T細胞(パネルB)、又はCXCR3CD4T細胞(パネルC)を受容したTCRβxδ−/−マウスの腸炎症の60×拡大図。腸断面には、6μmパラフィン切片のヘマトキシリン−エオシン染色を使用すると、壁厚、粘膜層の拡張、陰窩奇形、及び白血球浸潤に差異があることが示されている。

この分析は、両CD45RB集団を含むCXCR3CD4T細胞が、TCRβxδ−/−マウス(パネルC)に大腸炎の誘導を誘発したことを示す。

実施例4:IL−10−/−マウスのSAAレベル及び大腸炎の発症
図3は、IL−10−/−マウスにおける血清アミロイドA(SAA)レベル及び大腸炎の発症を示す図である。SAA濃度>200μg/mlは、0週目での無症候性大腸炎の発症と関連していた。マウスは、200μlの免疫前(白抜き円)又は抗マウスCXCL10(黒抜き円)Ab溶液を3日毎に受容した。血清を2週毎に収集し、示したデータは、平均SAA濃度±SEMである。

図3の結果は、抗マウスCXCL10抗体によるCXCL10阻止が、IBDに関連するSAAレベル上昇を阻害したことを示す。

実施例5:IL−10−/−マウスの体重変化
図4は、IL−10−/−マウスの体重変化を示す図である。マウスCDに関連する消耗性疾患が、初期体重の変化をモニターすることにより0週目に観察された。IL−10−/−マウスは、200μlの免疫前(白抜き円)又は抗マウスCXCL10(黒抜き円)Ab溶液を3日毎に受容した。体重を2週毎に記録し、初期体重からの変化をパーセントとして表した:1、3、5、7、9、又は11週目の体重から0週目の体重を引き、0週目の体重で割る。

図4の結果は、抗マウスCXCL10抗体によるCXCL10阻止が、IBDに関連する体重減少を阻害したことを示す。

実施例6:血清IL−6及びSAAレベルとマウス大腸炎との関連性
図5は、血清IL−6及びSAAレベルとマウス大腸炎との関連性を示す図である。IL−10−/−マウスは、200μlの免疫前(白抜き円)又は抗マウスCXCL10(黒抜き円)Ab溶液を3日毎に受容した。11週目のSAA及び血清IL−6のレベルを、ELISAにより決定した。示したデータは、平均SAA又はIL−6濃度±SEMである。

図5の結果は、抗マウスCXCL10抗体によるCXCL10阻止が、対照マウスと比較して、SAA及びIL−6血清濃度を有意に低下させたことを示す。こうした結果は、このCDマウスモデルにおいて、急性(つまり、無症候性)から慢性大腸炎に切り替わる指標として、SAAレベルを使用する有用性を更に示唆する。

実施例7:IL−10−/−マウスにおける総糞量及び血清Abレベル
図6は、IL−10−/−マウスにおける総糞量及び血清Abレベルを示す図である。5匹のIL−10−/−マウスの群は、200μlの免疫前(白抜き四角)又は抗マウスIP−10(黒抜き四角)Ab溶液のいずれかを3日毎に受容した。示したデータは、総Ig Ab(ng/ml)の平均濃度±SEMである。糞抽出物中の全IgA及びIgG Ab、又は血清中のIgM、IgG1、IgG2a、IgG2b、及びIgG3 Abを11週目に収集し、ELISAによりレベルを決定した。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、2群間でp<0.05()。

全糞IgG及びIgAレベルを決定して、CD罹患中の腸Abの変化と関連付けた。図6に示されるように、糞抽出物中のIgA Abレベルは、比較的一定だった。糞IgG Abの著しい減少が、IP−10 Ab溶液を受容したIL−10−/−マウスで観察された(図6)。これらの結果は、IP−10の阻止が、マウスCD罹患中の末梢から腸粘膜の管腔へのIgG Abの排出を減少させたことを示す。加えて、全IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3、及びIgM抗体レベルを、対照マウスの血清と抗CXCL10 Abで処置したマウスの血清との間で比較した。対照及びCXCL10 Ab処置マウスは、同様レベルのIgM、IgG1、IgG2b、及びIgG3 Abを有していた。しかしながら、全血清IgG2aレベルは、抗CXCL10 Ab処置マウスと比較して、活性大腸炎を有するマウスにおいて有意により高かった(図6)。こうした結果は、CXCL10の阻止が、CD罹患中の全IgG2aレベル及びIgG Abの排出を減少させたことを示し、これは、CD罹患中はTh1>>Th2サイトカインレベルの不均衡が予測されることと一致する。

実施例8:IBDを有するIL−10−/−マウスにおける、血清IL−12、IFN−γ、IL−2、TNF−α、IL−1α、及びIL−1βレベル
図7は、IBDを有するIL−10−/−マウスにおける、血清IL−12、IFN−γ、IL−2、TNF−α、IL−1α、及びIL−1βレベルを示す図である。IL−10−/−マウスは、200μlの免疫前(白抜き四角)又は抗マウスIP−10(黒抜き四角)Ab溶液のいずれかを3日毎に受容した。11週目の血清サイトカインレベルを、ELISAにより決定した。示したデータは、平均サイトカイン濃度±SEM(ng/ml)である。

対照群は、IP−10 Ab処置マウスと比較して、わずかにより高いレベルの血清IL−12p40を示した(図7)。対照的に、抗CXCL10 Ab療法は、IL−10−/−マウスのIFN−γレベル並びにIL−2、TNF−α、IL−1α、及びIL−1βレベルを劇的に減少させた。IBD罹患中のIL−2、IL−12、TNF−α、IL−1α、及びIL−1βの過剰産生は、十分に確認されている。CXCL10阻止による血清IL−2、TNF−α、IL−1α、及びIL−1βレベルの有意な減少は(図7)、抗CXCL10 Ab処置により活性大腸炎が著しく低減されている宿主の炎症状態と一致する。

実施例9:IL−10−/−マウスが示した大腸炎の組織学的特徴
図8は、IL−10−/−マウスが示した大腸炎の組織学的特徴を示す図である。200μlの免疫前(C又はD)又は抗マウスIP−10(A又はB)Ab溶液のいずれかを3日毎に受容したマウスにおける変化。11週めに犠牲した後、腸を固定し、6μmに切片化し、染色した。切片を、40×(A及びC)又は200×(B及びD)の拡大視野で顕微鏡検査した。

観察された病理学的変化には、上行結腸及び横行結腸の固有層の小さな多巣性浸潤が含まれていた。これらの浸潤は、リンパ球及び低頻度で少数の好中球を含んでいた。上皮細胞は、IP−10阻害群では肥大しなかった。多核性の肥大した上皮性細胞及び伸長した腺細胞は、対照マウスにも存在した。しかしながら、大腸炎進行は、大腸、特に結腸の全ての領域にある多巣性病変により示されるように、対照群でより侵襲性であった。こうした結果は、大腸炎の著しい改善がCXCL10阻止と関連していることを示す。

実施例10:抗CXCL10抗体は重症大腸炎を抑制する
図9は、抗CXCL10抗体が、重症大腸炎を抑制することを示す図である。IL−10−/−マウスは、マウスが初期体重の約10〜15%を喪失し、SAAレベルがピークに到達した、徴候性大腸炎を発症した14週間後から開始して、200μlの対照Ab(白抜き円)又は抗マウスCXCL10 Ab(黒抜き円)を3日毎に受容し、マウスが26週目にで犠牲にされるまで継続した。IL−10−/−マウスのSAA±SEMレベル及び体重を毎週記録し、初期体重からの変化は、その後の週の体重から大腸炎発症前の体重(週−2)を引き、大腸炎発症前の体重で割ったパーセントとして表わした(±SEM)。示したデータは、1群当たり5匹のマウスに関する、3つの独立実験の平均を表わす。星印は、抗CXCL10 Ab群及び対照Ab処置群間の統計的有意差(p<0.01)を示す。

IL−10−/−マウスの慢性大腸炎は、SAAレベルの増加(>300μg/mL)(図9A)、初期体重と比較して10%〜15%のマウスの体重低下(図9B)と対応していた。慢性大腸炎を有するマウスのCXCL10阻止は、対照Abで処置した慢性大腸炎を有するIL−10−/−マウスが示した体重減少と比較して、体重減少を緩和した。

実施例11:重症大腸炎罹患中の粘膜組織におけるTh1サイトカイン、CXCL10、及びCXCR3 mRNA発現
図10は、重症大腸炎罹患中の粘膜組織におけるTh1サイトカイン、CXCL10、及びCXCR3 mRNAの発現を示す図である。大腸炎の慢性進行後、マウスは、200μlの対照Ab(中黒バー)又は抗CXCL10 Ab(ハッシュドバー(hashed bar))又は正常WTマウス(白抜きバー)のいずれかを、マウスが初期体重の約15%を失った、徴候性大腸炎を発症した14週間後から開始して、3日毎に受容した。マウスを犠牲にした後、対照Ab、野生型、又は抗CXCL10 Abのいずれかで処置したマウスの結腸及び腸間膜リンパ節(MLN)から全RNAを単離した。IFN−γ、CXCL−10、TNF−a、IL−12p40、及びCXCR3 mRNA発現のレベルを、>20コピーの転写cDNAを検出することが可能なRT−PCR分析により確認した。図10には、転写物のLog10コピー数が、18S rRNA±SEMの実際のコピー数と比べて表されている。示したデータは、1群当たり5匹のマウスに関する、3つの独立実験の平均を表わす。星印は、抗CXCL10 Ab処置群及び対照Ab処置群間の統計的有意差(p<0.01)を示す。

図10に示されているように、抗CXCL10 Ab処置マウスと比較して、TNF−α及びIL−12p40 mRNAの発現の有意な増加が、慢性大腸炎を有するIL−10−/−マウスのMLN及び結腸で認められた。また、結腸及びMLNによるCXCL10 mRNA発現は、抗CXCL10 Ab処置マウスと比較して、慢性大腸炎罹患中に、対照Abで処置したIL−10−/−マウスで有意に上昇した。IFN−γレベルは、抗CXCL10 Abで処置した後、対照Ab処置と比較して、重症大腸炎を有するマウスのMLNで低下した。しかしながら、このTh1関連サイトカインは、両群の結腸で検出可能なレベル未満だった。CXCR3 mRNA発現は、CXCL10阻害後に、大腸炎を有するIL−10−/−マウスの結腸で有意に低下したが、MLNでのそのレベルは、対照Ab処置マウスと比較して、同じ処置中に低下しなかった。

実施例12:重症大腸炎進行中のTh1及び炎症性サイトカインの血清レベル
図11は、重症大腸炎進行中のTh1及び炎症性サイトカインの血清レベルを示す図である。IL−10−/−マウスは、200μlの対照Ab(白抜き円)又は抗CXCL10 Ab(黒抜き円)のいずれかを、徴候性大腸炎を発症した14週間後から開始して3日毎に受容し、26週目まで継続した。犠牲にする前に、26週目の血清サイトカインレベルを、>10pg/mlのIL−12p40、IL−2、TNF−α、IFN−γ、IL−1α、及びIL−1βを検出することが可能なELISAにより決定した。示したデータは、平均濃度±SEMである。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、2群間でp<0.01()。実験群は5匹のマウスで構成され、実験は3回繰り返した。示したデータは、3つの独立実験の平均を表わす。

図10のRT−PCR分析と一致して、抗CXCL10 Ab処置は、慢性大腸炎を有するIL−10−/―マウスのIFN−γ及びIL−12p40血清レベルを減少させた(図11)。また、血清IL−2、TNF−α、IL−1α、及びIL−1βレベルは、対照Abマウスと比較して、慢性大腸炎を有するIL−10−/−マウスではCXCL10阻止後に低下した。これらのデータは、CXCL10阻止が、慢性大腸炎を有するIL−10−/−マウスのSAA、IL−6、IL−12p40、IFN−γ、IL−2、TNF−α、IL−1α、及びIL−1β血清レベルの低下を引き起こしたことを示す。

実施例13:抗CXCL10抗体は大腸炎病理に影響を及ぼす
図12は、抗CXCL10抗体が大腸炎病理に影響を及ぼすことを示す図である。以前と同様に、対照Ab(パネルA及びB)又は抗CXCL10 Ab(パネルC〜D)のいずれかで処置した慢性大腸炎を有するIL−10−/−マウスに由来する結腸の組織病理。切片を光顕微鏡で検査した。実験群は5匹のマウスで構成され、3回繰り返した。

抗CXCL10 Abを受容したマウスは、腸炎症の著しい軽減を示した。白血球浸潤細胞の増加(図12A)及び腺状構造の歪み(図12B)が、慢性大腸炎罹患中の腸で観察された。抗CXCL10 Abは、リンパ球浸潤を軽減し、腺状及び杯状細胞構造(図12C)を部分的に修復した。これは、腸陰窩の延長とも一致していた(図12D)。加えて、対照Abを受容した重症大腸炎を有するIL−10−/−マウスの平均組織学的スコアは、抗CXCL10 Abで処置したマウスのスコアより有意に高かった(データ非表示)。同様に、SAAレベルは、組織学的分析により決定すると、大腸炎の重症度と関連していた。病理学的変化には、対照Ab処置IL−10−/−マウスの結腸のLPにおける白血球浸潤細胞が含まれており、こうした浸潤細胞の数は、CXCL10阻止後に低減されている。まとめると、こうした結果は、CXCL10阻止後に、慢性大腸炎に関連する特徴的な腸炎症が著しく改善したことを示す。

CD患者の結腸における、CXCL9、CXCL10、CXCL11、及びTNF−αの組織学的及び免疫蛍光的局在化
図13は、CD患者の結腸における、CXCL9、CXCL10、CXCL11、及びTNF−αの組織学的及び免疫蛍光的局在化を示す図である。CD患者及び正常対照の腸における結腸変化の組織病理学試料を固定し、6μmに切片化し、ヘマトキシリン及びエオジン又は抗CXCL9、CXCL10、CXCL11、又はTNF−α抗体で染色した。切片を130×の拡大視野で検査した。炎症結腸は、正常患者及びCD患者間で、粘膜壁厚、陰窩奇形、白血球浸潤、及び腺伸長に差異があることを示す。

対照試料の結腸病理は、複数部位で上皮層肥大を示し、炎症性浸潤はほんの少数であり、CXCL9、CXCL10、CXCL11、及びCXCR3の発現は低かった(図13)。対照的に、高レベルの血清CXCL9、CXCL10、及びCXCL11を有するCD患者は、有意水準のCXCL11>>CXCL9も示し、結腸中のCXCl10の増加はわずかだった。

実施例15:自発性大腸炎罹患中のIL−10−/−マウスにおけるMAP特異的血清Ab応答
図14は、自発性大腸炎罹患中のIL−10−/−マウスにおける、M.アビウム亜種パラ結核菌(MAP、M.avium subsp.paratuberculosis)特異的血清Ab応答を示す図である。示したデータは、3つの別々の実験のMAP特異的IgGサブクラスの平均±SD濃度(ng/ml)である。星印()は、統計的有意差を示す。つまり、対照と比較してp<0.01。マウス実験群は、15匹のマウスで構成されていた。アッセイは、3回繰り返した。

図14は、MAP特異的IgG2a Ab応答が、無菌条件下で飼育した類似の対照無疾患マウスよりも、従来の飼育箱で飼育した自発性大腸炎を有するマウスで有意により高かったことを示す。これは、以前に記載されている大腸炎罹患中のサイトカインレベル(Th1>Th2)の不均衡と一致しており、大腸炎の進行に関連するTh1バイアス体液性応答が存在することを示唆する。

実施例16:MAPで負荷したIL−10−/−マウスの組織学的特徴
図15は、MAPで負荷したIL−10−/−マウスの組織学的特徴を示す図である。負荷の14週間後、1回量が200μlの対照媒体(クリームのみ)、クリーム中の10CFUの生菌MAP、又はクリーム中の10CFUの熱不活化MAPを経管栄養で受容し、それ以外は無菌条件下で飼育したIL−10−/−マウスに由来する結腸の組織病理学試料を固定し、6μmに切片化し、ヘマトキシリン及びエオジンで染色した。軽度(白抜き三角形)及び重度(中黒三角形)細胞浸潤が、群中に認められた(つまり、生菌MAP>>熱不活化MAP>対照)。生菌MAPで負荷したマウスでは、細胞浸潤の凝集塊は、典型的には、局所病変及び陰窩長が低減した肥大上皮細胞と関連していた。切片を光顕微鏡で検査した(40×倍率)。実験群は、15匹のマウスで構成されていた。代表的な試料が示されている。

図15は、生菌M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷したマウスの腸組織が、リンパ球及び低頻度の多核白血球を含む細胞浸潤レベルの増加を示したことを示す。大腸炎進行は、大腸の全領域に多巣性病変又は細胞浸潤の凝集塊があることにより示されるように、生菌M.アビウム亜種パラ結核菌を受容したマウスでより侵襲性だった。加えて、生菌M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷したマウスの上皮細胞は肥大し、腸陰窩長は減少し、また、伸長した腺細胞は、粘膜及び粘膜下層の両方に存在した。

実施例17:MAP負荷後のIL−10−/−マウスの体重変化
図16は、MAP負荷後のIL−10−/−マウスの体重変化を示す図である。マウス大腸炎に関連する消耗性疾患は、大腸炎進行中に体重をモニターすることにより観察した。B6バックグランドのIL−10−/−マウスは、1回量が200μlの正常対照(クリーム、白抜き円)、クリーム中の10CFUの生菌MAP(中黒円)、又はクリーム中の10CFUの不活化MAP(三角形)を受容し、それ以外は無菌条件下で飼育した。IL−10−/−マウスの初期体重のパーセントを、2週毎に記録した。示したデータは、3つの別々の実験の平均±SDである。星印()は、統計的有意差を示す。つまり、対照と比較してp<0.01。実験群は15匹のマウスで構成され、アッセイは3回繰り返した。

図16は、生菌M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷し、それ以外は無菌条件下で飼育したマウスは、熱不活化M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷したか又は対照媒体を投与した負荷類似マウスよりも、より多くの体重を喪失し、より高いSAAレベルを示した。熱不活化M.アビウム亜種パラ結核菌と接触したマウスは、生菌M.アビウム亜種パラ結核菌と接触したマウスよりも少ない体重減少を示したが、ほんのわずかなSAAレベルの増加を示した。こうした結果は、生菌M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷したマウスが、対照群と比較して、SAAレベル上昇及び体重減少と関連する急速な大腸炎進行を示すことを示す。

実施例18:MAP負荷後のIL−10−/−マウスの血清サイトカインレベル
図17は、MAP負荷後のIL−10−/−マウスの血清サイトカインレベルを示す図である。B6バックグランドのIL−10−/−マウスは、1回量が200μlの対照媒体(つまり、クリーム)、クリーム中の10CFUの生菌MAP、又はクリーム中の10CFUの熱不活化MAPを受容し、それ以外は無菌条件下で飼育した。負荷した14週間後の血清TNF−α及びIFN−γ、及びCXCL9、CXCL10、及びCXCL11のレベルを、>10pg/mlのTNF−α、IFN−γ、又はCXCR3リガンドを検出することが可能なELISAにより決定した。示したデータは、平均TNF−α、IFN−γ、及びCXCR3リガンド濃度±SD(ng/ml)である。星印()は、統計的有意差を示す。つまり、対照と比較してp<0.01。実験群は、15匹のマウスで構成されていた。アッセイは、3回繰り返した。

M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷した後、IFN−γ及びTNF−αレベルは、対照マウスよりも、生菌M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷したIL−10−/−マウスの血清で有意により高かった(約6倍)。熱不活化M.アビウム亜種パラ結核菌と接触させたマウスは、対照マウスよりも、約2倍高いIFN−α及びTNF−γ応答を示したが、これらの差異は有意ではなかった(図17)。CXCL10及びCXCL11の血清レベルは、対照群のマウスの血清レベルと比べて、生菌又は熱不活化M.アビウム亜種パラ結核菌で負荷したマウスで有意に増加したが、CXCL9の血清レベルは増加しなかった。こうした結果は、M.アビウム亜種パラ結核菌との接触が、全身性IFN−γ、TNF−α、CXCL10、及びCXCL11の産生を増加させたことを示す。

実施例19:IL−10−/−マウス由来のCD4T細胞による抗ペプチド#25Ag(MPT59由来)誘導性増殖及びIL−2産生
図18は、IL−10−/−マウス由来のCD4T細胞による抗ペプチド#25Ag(MPT59由来)誘導性増殖及びIL−2産生を示す図である。B6バックグランドのIL−10−/−マウスは、1回量が200μlの対照媒体(白抜きバー、クリームのみ)、クリーム中の10CFUの生菌MAP(斜線バー)、又はクリーム中の10CFUの熱不活化MAP(中黒バー)を受容し、それ以外は無菌条件下で飼育した。マウスのMLN及びPPに由来するCD4リンパ球を精製し、ペプチド#25(μg/ml)と共に5×10細胞/mlの密度で3日間、γ−照射APC(10細胞/ml)と共に培養した。培養液上清中に存在するサイトカインを、ELISAで決定した。増殖は、BrdUとり込みにより測定した。示したデータは、4重培養での増殖応答の平均OD450又はIL−2分泌(pg/ml)の平均±SDである。星印()は、統計的有意差を示す。つまり、対照と比較してp<0.01。実験群は15匹のマウスで構成され、試験は3回繰り返した。

図18は、生菌又は熱不活化M.アビウム亜種パラ結核菌のいずれかで以前に負荷したマウスのMLN及びPPに由来するペプチド25刺激CD4T細胞が、クリームのみで負荷したマウスに由来する類似のCD4T細胞と比較して、BrdUとり込みの有意な増加を示したことを示す。こうした結果は、M.アビウム亜種パラ結核菌との接触後のAg再刺激が、CD4T細胞増殖を増強することを示唆する。

実施例20:IBD患者における血清CXCR3リガンド及びミコバクテリア特異的Ab応答
図19は、IBD患者における血清CXCR3リガンド及びミコバクテリア特異的Ab応答を示す図である。治療を一切受けていない62人のCD女性患者及び88人のUC女性患者及び32人の正常健康女性ドナーに由来する血清を単離し、CXCR3リガンド(つまり、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11)及びミコバクテリア特異的IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4 Abの存在を評価した。これらのレベルは、10>pg/mlのこれらリガンドを検出することが可能なELISAにより決定した。示したデータは、濃度±SEMである。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、健常ドナー及びIBD患者間でp<0.01。

全IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4サブクラスAbは、健常ドナーと比較して、IBD患者の血清において有意により高かった(データ非表示)。また、IBD患者のIgG体液性応答の特性は、ミコバクテリア特異的IgG1及びIgG2 Abの増加を明らかにした(図19)。CD患者におけるこれらの応答は、UC患者又は正常健康ドナーにおける応答よりも有意に高かった。また、CXCR3リガンドは、健常ドナーと比較して、これらの試料で増加した。こうした結果は、IBD患者が、より高いCXCL9、CXCL10、及びCXCL11レベル、並びにミコバクテリア特異的IgG1及びIgG2 Ab応答を有することを示唆する。更に、これらの知見は、従来型飼育箱下のIL−10−/−マウスの自発性大腸炎では、より高いレベルのミコバクテリア特異的IgG2a及びCXCR3リガンドを示すという以前の知見と関連する。

実施例21:IBD患者のSAAレベル及びミコバクテリア負荷後のIL−10−/−マウスのSAAレベルの変化
図20は、IBD患者のSAAレベル及びミコバクテリア負荷後のIL−10−/−マウスのSAAレベルの変化を示す図である。B6バックグラウンドのIL−10−/−マウスは、200μlのクリームミルクのみ(白抜き円;対照)又は10CFUの生菌(黒抜き円)若しくは熱不活化(黒抜き三角形)M.アビウム亜種パラ結核菌を含有するクリームミルクを受容した。ミコバクテリア増強大腸炎罹患中の並びにIBD患者及び健常ドナーのSAAレベルを、ELISAにより測定した。実験群は5匹のマウスで構成され、試験は3回繰り返した。示したデータは、平均±SEMである。星印は、統計的有意差を示す。つまり、対照及びミコバクテリア処置群間又は健常ドナー及びIBD患者間でp<0.01。

図20の結果は、それ以外は特定病原体除去条件下にて生菌ミコバクテリアで負荷したマウスが、熱不活化ミコバクテリアで負荷した類似マウス又は対照マウスと比較して、SAAの有意な上昇を示したことを示す。

実施例22:ミコバクテリアで負荷したIL−10−/−マウスの腸組織学的特徴
図21は、ミコバクテリアで負荷したIL−10−/−マウスの腸の組織学的特徴を示す図である。B6バックグラウンドのIL−10−/−マウスは、200μlのクリームミルクのみ(白抜き円;対照)又は10CFUの生菌(黒抜き円)若しくは熱不活化(黒抜き三角形)M.アビウム亜種パラ結核菌を含有するクリームミルクを受容した。犠牲にした後、腸を固定し、6μmに切片化し、ヘマトキシリン及びエオジンで染色した。切片を光顕微鏡で検査した。実験群は5匹のマウスで構成され、実験は3回繰り返した。

ミコバクテリアで負荷したマウスの腸組織は、生菌ミコバクテリア負荷群と熱不活化ミコバクテリア負荷群とを比べると、リンパ球及び低頻度の多形核細胞並びにより高頻度のリンパ濾胞を含む白血球浸潤のより大きな増加を示した(図21)。更に、大腸炎は、大腸中の多巣性病変及び白血球浸潤の凝集塊により示されるように、対照マウスと比較して、生菌ミコバクテリアを受容したマウスでより侵襲性だった。

実施例23:IC患者の血清CXCL9、CXCL10、及びCXCL11濃度
図22は、IC患者の血清CXCL9、CXCL10、及びCXCL11濃度を示す図である。パネルA:IC患者(n=32)及び正常健康ドナー(n=16)に由来する血清を単離し、>10 pg/mlの各CXCR3リガンドを検出することが可能なELISAにより、CXCR3リガンドの存在を評価した。示したデータは、IC患者及び正常健康ドナーの平均CXCL9、CXCL10、及びCXCL11濃度±SEMである。星印()は、統計的有意差を示す。つまり、健常ドナー及びIC患者間でp<0.01。パネルB:対照又は抗CXCL10 Ab溶液を、CYPで負荷する2日前に投与し、その後2日毎に投与した。CYPを投与した5日後に、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11の血清レベルを、ELISAにより決定した。示したデータは、各群の平均濃度±SEMである。星印()は、未感染群及びCYP誘導群間の統計的有意差(p<0.01)を示す。三角形は、CYPを投与した対照Ab処置群と抗CXCL10 Ab処置群との統計的有意差(p<0.01)を示す。

図22Aに示されているように、IC患者のCXCL9及びCXCL10の血清レベルは、未感染健常ドナーのレベルよりも有意に高かった。特に、IC患者及び健常ドナー間の血清レベルの差は、CXCL9(p<0.001)が最も高く、次いでCXCL10(p<0.01)及びCXCL11(p>0.1)だった。これらのCXCR3リガンドレベルも、個々の患者の病理学的報告書により明らかなように(データ非表示)、疾患重症度と関連していた(統計的に有意でないが)。更に、これらの患者は、尿路上皮露出、粘膜浮腫、及び/又は白血球浸潤を含むことが多い、組織損傷の複数の病理学的特徴を示した。

マウスのCYP誘導性膀胱炎は、未感染対照のレベルと比較して、CXCL10>>CXCL9の血清レベルの相当な増加に結びついた(図22B)。IC患者の血清CXCR3リガンドレベルで裏付けられるように、マウスCXCL11レベルは、CYPで誘導された群では有意に変化しなかった。要約すると、CYP誘導性膀胱炎を有するマウスは、未感染対照よりも高い血清CXCL10>CXCL9を示したが、IC患者は、未感染個体よりも高いCXCL9>CXCL10血清レベルを示した。

実施例24:CYP誘導性膀胱炎後の組織学的変化
図23は、CYP誘導性膀胱炎後の組織学的変化を示す図である。対照又は抗マウスCXCL10 Ab溶液を、CYPで処置する2日前に投与し、その後2日毎に投与した。CYPを投与した5日後に、マウスの膀胱を固定し、6μmに切片化し、ヘマトキシリン及びエオジンで染色した。切片を、10×又は100×の拡大視野で顕微鏡検査した。パネルA及びCには、対照Ab処置マウスの拡大した切片が示されており、パネルB及びDには、炎症膀胱を例示するためにCYPを投与した抗CXCL10 Ab処置マウスに由来する類似の切片が示されており、粘膜壁厚、粘膜層の拡大、白血球浸潤、及び腺伸長の差異が特徴付けられている。

CYPを投与した対照Ab処置マウスは、膀胱炎(つまり、膀胱炎症、不連続尿路上皮(discontinuous uroepitheium))の病理学的徴候を示した。しかしながら、抗CXCL10 Abで処置した感染マウスは、膀胱白血球浸潤の減少により示されるように、膀胱炎の軽減を示した(図23)。CYP誘導性膀胱炎を有する対照Ab処置マウスと抗CXCL10 Ab処置マウスとの組織学的差異は、有意であると考えられ、CXCL10阻止が、CYP誘導性膀胱炎を有意に軽減したことを示した。

実施例25:CYP処置マウスにおける、CXCR3、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11 mRNA発現
図24は、CYP処置マウスにおける、CXCR3、CXCL9、CXCL10、及びCXCL11 mRNA発現を示す図である。対照又は抗マウスCXCL10 Ab溶液を、CYPで処置する2日前に投与し、その後2日毎に投与した。CYPを投与した5日後に、全RNAを、マウスの脾臓、腸骨リンパ節、又は膀胱から単離した。パネルA:CXCR3、CXCL9、CXCL10、又はCXCL11 mRNA発現のRT−PCR分析を実施した。パネルB:IFN−γ、IL−12p40、又はTNF−α mRNA発現のRT−PCR分析を実施した。転写物のLog10コピー数±SEMは、18S rRNAの実際のコピー数と比べて表わされている。星印()は、未感染群及びCYP誘導群間の統計的有意差(p<0.01)を示す。三角形は、CYPを投与した対照Ab処置群と抗CXCL10 Ab処置群との統計的有意差(p<0.01)を示す。

図24Aに示されているように、マウスのCYP誘導性膀胱炎は、正常未処置マウスと比較して、膀胱白血球によるCXCL10、CXCL11、及びCXCR3 mRNA発現の相当な増加、並びに腸骨リンパ節リンパ球によるCXCL9及びCXCR3転写物発現のわずかな増加に結び付いた。対照的に、これらのIFN−γ誘導性及び核内因子カッパB(NFκB)誘導性ケモカイン及びCXCR3 mRNAの発現は、対照マウスに由来する類似の細胞と比較して、CYP処置マウスに由来する脾細胞で有意に低減した。抗CXCL10 Ab処置は、腸骨リンパ節白血球によるCXCL9及びCXCR3 mRNAsの発現を有意に減少させ、膀胱白血球によるCXCL9、CXCL10、CXCL11、及びCXCR3 mRNAの産生を低減させた。

CYP誘導性膀胱炎罹患中のTh1及び炎症性サイトカイン発現の局所及び末梢変化を調査するために、脾臓、腸骨リンパ節、及び膀胱から単離した白血球により発現されるIFN−γ、IL−12p40、及びTNF−α mRNAのレベルを、定量的RT−PCR分析により測定した。対照Abを受容したCYP誘導性マウスは、脾細胞によるIFN−γ、IL−12p40、及びTNF−α mRNAの発現を相当な減少を示したが、この処置は、未感染マウスと比較して、膀胱白血球によるサイトカインの発現を有意に増加させた(図24B)。CYP誘導性膀胱炎を有するマウスは、未感染マウスに由来する類似の細胞と比較して、腸骨リンパ節リンパ球によるIFN−γ mRNA発現の増加を示した。しかしながら、膀胱炎を有するマウス由来の膀胱リンパ球によるIFN−γ、IL−12p40、及びTNF−α mRNAの発現は、CYP誘導性マウスに由来する類似の細胞と比較して、抗CXCL10 Ab処置後に有意に減少した。

実施例26:活性クローン病(CD)罹患中の血清CXCL10濃度
図25は、活性CD罹患中のCXCL10発現の上方制御を示す図である。処置を受けていないCD患者(n=120)及び正常健康ドナー(n=30)の血清を単離し、CXCL10の存在を評価した。CXCL10のレベルは、>20pg/mlのCXCL10を検出することが可能なELISAアッセイにより決定した。示したデータは、CD患者及び健常ドナーの平均CXCL10濃度±SEMである。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、2群間でp<0.05()。

図25の結果は、CD患者が、健常ドナーと比較して、レプチン及びCXCL10の有意な増加を示したことを示す。

実施例27:活性クローン病罹患中の血清CXCL10及びCXCL9濃度
図26は、活性CD罹患中のCXCL11及びCXCL9発現の上方制御を示す図である。処置を受けていないCD患者(n=120)及び正常健康ドナー(n=30)の血清を単離し、CXCL11及びCXCL9の存在を評価した。血清CXCL11及びCXCL9のレベルは、>20pg/mlの各Th1サイトカインを検出することが可能だったELISAにより決定した。示したデータは、CD患者及び健常ドナーの平均CXCL11(図26A)及びCXCL9(図26B)濃度±SEMである。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、2群間でp<0.05()。

図26の結果は、CD患者が、健常ドナーと比較して、レプチン及びCXCL11及びCXCL9の有意な増加を示したことを示す。

実施例28:活性クローン病罹患中の血清アミロイドタンパク質A(SAA)及びIL−6濃度
図27は、CD患者における血清アミロイドA(SAA)及びIL−6の血清濃度の上方制御を示す図である。処置を受けていないCD患者(n=120)及び正常健康ドナー(n=30)の血清を単離し、SAA及びIL−6の存在を評価した。血清SAA及びIL−6のレベルは、>20pg/mlのSAA及びIL−6濃度を検出することが可能だったELISAにより決定した。示したデータは、CD患者及び健常ドナーのSAA(図27A)及びIL−6(図27B)濃度の平均±SEMである。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、2群間でp<0.05()。このデータは、SAA及び血清IL−6レベル上昇が、CDの重症度と対応することと一致している。

図27の結果は、CD患者が、健常ドナーと比較して、SAA及びIL−6の有意な増加を示したことを示す。

実施例29:活性クローン病罹患中の血清IL−12p40及びIFN−yレベルは関連する。
図28は、CD罹患中の血清IL−12p40及びIFN−γレベルが関連することを示す図である。処置を受けていないCD患者(n=120)及び正常健康ドナー(n=30)の血清を単離し、IL−12p40及びIFN−γの存在を評価した。血清IFN−γ及びIL−12p40のレベルは、>20pg/mlの各サイトカインを検出することが可能だったELISAにより決定した。示したデータは、CD患者及び健常ドナーの平均IL−12p40(図28A)及びIFN−γ(図28B)濃度±SEMである。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、2群間でp<0.05()。

図28の結果は、CD患者が、健常ドナーと比較して、IFN−γ及びIL−12p40の有意な増加を示したことを示す。

実施例30:活性クローン病罹患中の炎症性サイトカインレベル
図29は、活性CD罹患中の炎症性サイトカインレベルを示す図である。処置を受けていないCD患者(n=120)及び正常健康ドナー(n=30)の血清を単離し、TNF−α及びIL−1βの存在を評価した。血清TNF−α及びIL−1βのレベルは、>20pg/mlの各サイトカインを検出することが可能だったELISAにより決定した。示したデータは、CD患者及び健常ドナーの血清に由来する平均TNF−α(図29A)及びIL−1β(図29B)濃度±SEMである。星印(複数可)は、統計的有意差を示す。つまり、2群間でp<0.05()。

図29の結果は、CD患者が、健常ドナーと比較して、TNF−α及びIL−1βのレベルの有意な増加を示したことを示す。

実施例31:健常者及びCD患者による大腸炎の組織学的特徴
図30は、高血清CXCR3リガンド濃度を有する健常者及びCD患者の大腸炎の組織学的特徴を示す図である。正常健康ドナー及びCD患者に由来する結腸生検の組織病理学試料を固定し、6μmに切片化し、ヘマトキシリン及びエオジンで染色した。切片を顕微鏡で検査した。

図30には、CD患者の結腸が、健常者とCD患者との間で、陰窩奇形、白血球浸潤、腺伸長/過形成、及び浮腫における差異を示すことが示されている。

実施例32:CD患者の結腸におけるCXCL9、CXCL10、CXCL11、及びTNFα発現
図31は、病理組織検査による、健常者及びCD患者の結腸におけるCXCR3リガンド及びTNFα発現を示す図である。健常者及びCD患者に由来する結腸を凍結し、固定し、6μmに切片化し、CXCL9陽性細胞、CXCL10陽性細胞、CXCL11陽性細胞、及びTNFα陽性細胞を蛍光染色した。切片を、蛍光共焦点顕微鏡で検査した。

図31には、CD患者に由来する結腸が、正常対照患者と比較して、白血球浸潤の増加を示すことが示されている。これらの顕微鏡写真は、正常対照患者の結腸におけるCXCR3リガンド及びTNFα発現の免疫反応染色の低減を更に示す。

上述の説明は、本発明を実施する方法を当業者に教示するためのものであり、当業者であれば上記の説明を読むと理解するであろう自明な改変及びその変法を全て詳述することは意図されていない。しかしながら、そのような自明な改変及び変法は全て、添付の特許請求の範囲で規定されている本発明の範囲内に含まれることが意図されている。請求項は、状況が具体的に矛盾を示さない限り、意図されているその目的を満たすために効果的なあらゆる成分及びステップを任意の順序で包含することが意図されている。本明細書で引用した文献は全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

Claims (22)

  1. 対象の炎症性状態又は疾患を治療するための方法であって、
    そのような治療を必要性とする対象に、抗CXCL9抗体、抗CXCL10抗体、抗CXCL11抗体、抗CXCL13抗体、抗CXCR3抗体、及び抗CXCR5抗体からなる群から選択される、治療上有効量の少なくとも1つの抗体を投与することを含み、
    前記抗体が、約10μg/kg体重/日〜約10mg/kg体重/日の用量範囲で投与される方法。
  2. 前記炎症性疾患が、アナフィラキシー、敗血症ショック、骨関節炎、関節リウマチ、乾癬、ぜん息、アレルギー、アテローム性動脈硬化症、遅延型過敏症、皮膚炎、真性糖尿病、若年型糖尿病、移植片拒絶、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、腸炎、間質性膀胱炎、多発性硬化症、重症筋無力症、グレーブス病、橋本甲状腺炎、肺炎、前立腺炎、乾癬、腎炎、肺炎、慢性閉塞性肺疾患、慢性気管支炎鼻炎、脊椎関節症、強皮症、全身性エリトマトーデス、及び甲状腺炎からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記炎症性疾患が、クローン病、潰瘍性大腸炎、腸炎、及び間質性膀胱炎からなる群から選択される炎症性腸疾患である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つの抗体が、二次的作用剤と共に投与される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記二次的作用剤が、抗炎症性抗体、低分子干渉RNA(siRNA)、ケモカイン及びケモカイン受容体結合作用剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、三重鎖成形オリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列、作用剤をコードする発現ベクター、及び低分子抗炎症化合物からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記二次的作用剤が、サイトカイン、ケモカイン、又はそれらの受容体に対する抗体を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記二次的作用剤が、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR、又はCXCR3の発現を阻害するsiRNAを含むか又はコードする、請求項5に記載の方法。
  8. 前記二次的作用剤が、低分子抗炎症化合物を含む、請求項5に記載の方法。
  9. 前記低分子抗炎症化合物が、鎮痛性又は非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記対象が、CXCL9、CXCL10、CXCL11、及び/又はCXCR3発現の上昇をもたらす炎症性状態であると診断される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、又は抗CXCR5抗体が、0.1pM〜1μMの範囲のkd値で、それぞれCXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5に結合する、請求項1に記載の方法。
  12. 対象の炎症性状態を治療又は予防するための方法であって、
    前記対象に、(1)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の発現を阻害するか、又は(2)CXCR3とCXCL9、CXCL10、又はCXCL11との相互作用、及び/又はCXCR5とCXCL13との相互作用を阻害するか、又は(3)CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、及び/又はCXCR5の生物活性を阻害する有効量の抗炎症剤を投与することを含む方法。
  13. 前記抗炎症剤が、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5に特異的に結合する抗体を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記抗炎症剤が、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5に特異的に結合する複数の抗体を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記作用剤が、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5の発現を阻害するsiRNAを含むか又はコードする、請求項12に記載の方法。
  16. 前記抗炎症剤が、二次的抗炎症剤と共に投与される、請求項12に記載の方法。
  17. 前記二次的抗炎症剤が、低分子抗炎症化合物を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 抗炎症療法の効果を増強するための方法であって、
    抗炎症療法を受けている対象に、抗CXCL9抗体、抗CXCL10抗体、抗CXCL11抗体、抗CXCL13抗体、抗CXCR3抗体、及び抗CXCR5抗体からなる群から選択される、有効量の1つ又は複数の抗体を投与することを含む方法。
  19. 前記対象が、抗炎症剤に対する耐性を示している、請求項18に記載の方法。
  20. 抗CXCL9抗体、抗CXCL10抗体、抗CXCL11抗体、抗CXCL13抗体、抗CXCR3抗体、及び抗CXCR5抗体からなる群から選択される1つ又は複数の抗体、及び
    薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  21. 低分子抗炎症化合物を更に含む、請求項20に記載の医薬組成物。
  22. 前記抗CXCL9、抗CXCL10、抗CXCL11、抗CXCL13、抗CXCR3、又は抗CXCR5抗体が、0.01pM〜1Mの範囲のkd値で、それぞれCXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL13、CXCR3、又はCXCR5に結合する、請求項20に記載の医薬組成物。
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