JP2015522542A - 非小細胞肺癌を処置するための方法 - Google Patents

非小細胞肺癌を処置するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための方法であって、ある量のドセタキセルを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法を提供する。本発明はまた、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物および組合せ、パッケージ、ならびにその使用を提供する。

Description

相互参照
この出願を通して、様々な刊行物が、参照されており、それには括弧内における参照も含まれる。括弧内で参照されている刊行物の完全な列挙は、特許請求の範囲の直前の本明細書の終わりにアルファベット順に列記されているのを見出すことができる。全ての参照刊行物の全体としての開示は、この発明が属する技術分野の技術水準をより完全に記載するために、参照によりこの出願に組み入れられている。
発明の背景
肺癌は、最も一般的に診断される癌であり、加えて、世界で、2008年において、男性の癌死亡原因の第1位であった。女性の間では、それは、4番目に多く診断される癌であり、癌死亡原因の第2位であった。世界中で、肺癌は、2008年において、全症例の13%(160万人)、および癌死の18%(140万人)を占めた。肺新生物の大部分は、非小細胞肺癌(NSCLC)である(Jemalら、2011;D’Addarioら、2010)。NSCLCについてのファーストライン化学療法計画は、プラチナダブレットを含むことが多く、それは、プラチナベースの薬物(シスプラチンまたはカルボプラチン)に第2の化学療法薬(パクリタキセル、ペメトレキセド、ゲムシタビン、ビノレルビンなど)を加えることを意味する(D’Addarioら、2010;National Comprehensive Cancer Network Clinical Practice Guidelines in Oncology,Non−Small Cell Lung Cancer、2巻、2010)。これらのダブレットの間で報告された生存期間中央値は、劇的に異なることはなく、約8〜10カ月の範囲である(D’Addarioら、2010;National Comprehensive Cancer Network Clinical Practice Guidelines in Oncology,Non−Small Cell Lung Cancer、2巻、2010)。いくつかの活性のある化学療法剤を利用できるにも関わらず、長期生存率は、これらの患者において15%未満のままである(D’Addarioら、2010;National Comprehensive Cancer Network Clinical Practice Guidelines in Oncology,Non−Small Cell Lung Cancer、2巻、2010)。したがって、NSCLCで苦しめられている患者の生存期間を有意に延ばす処置が必要とされる。
クラスタリンは、いくつかの腫瘍細胞殺害性介入、特に、化学療法、ホルモン除去治療、および放射線療法に応答して上方制御される分泌性細胞保護性タンパク質である。米国特許出願公開第2008/0119425号(その内容は参照により本明細書に組み入れられている)に記載されているように、クラスタリンは、NSCLC、加えて、前立腺癌、膀胱癌、卵巣癌、腎臓癌、メラノーマ、および膵臓癌を含む多くの悪性腫瘍において発現している。
クスチルセンは、クラスタリン発現を阻害する第2世代アンチセンスオリゴヌクレオチドである。クスチルセンは、クラスタリンmRNAの一部に結合し、その結果、クラスタリンタンパク質の産生の阻害を生じるように特異的に設計されている。クスチルセンの構造は、例えば、米国特許第6,900,187号(その内容は参照により本明細書に組み入れられている)において入手できる。幅広い範囲の研究により、クスチルセンが、強力に、クラスタリンの発現を低下させ、アポトーシスを促進し、癌性ヒト前立腺、乳房、卵巣、肺、腎臓、膀胱、およびメラノーマ細胞を化学療法に対して感作させることが示されており(Miyakeら、2005)、米国特許出願公開第2008/0119425号(その内容は参照により本明細書に組み入れられている)もまた参照されたい。
パクリタキセル、ドセタキセル、およびカルボプラチン
パクリタキセルおよびドセタキセルは、癌の処置において化学療法剤として用いられる有糸分裂阻害剤である(Rowinskyら、1990)。それらは、タキサンと呼ばれる薬物のクラスに属し、微小管を安定化し、それにより、細胞分裂中、それらの機能を乱すことにより作用する(Kuriyama、1986;Rowinskyら、1990)。
カルボプラチンは、DNAと相互作用し、そのことが細胞修復機構に干渉し、最終的に細胞死を生じることにより作用するアルキル化剤である(Knoxら、1986;Teicherら、1989)。カルボプラチンは、プラチナベースの化学療法剤と呼ばれる薬物のクラスに属する。
併用療法
臨床研究は、NSCLCの処置のための、カルボプラチン/パクリタキセルの、作用物質、例えば、ベバシズマブまたはセツキシマブとの組合せを記載している(Sandlerら、2006;Pirkerら、2009);しかしながら、カルボプラチン/パクリタキセルおよびアンチセンスオリゴヌクレオチドの組合せでのNSCLCの処置は、試みられていない。さらに、そのような組合せは、病期IV期NSCLCまたは非扁平上皮組織型のNSCLCを有する患者からなる集団の処置について記載されていない。
所定の状態、例えば、NSCLCを処置するための複数の薬物の投与は、いくつかの潜在的な問題を起こす。複数の薬物の間でのインビボ相互作用は、複雑である。任意の単一の薬物の効果は、それの吸収、分布、および排出に関係している。複数の薬物が身体に導入された場合、各薬物は、その他の薬物の吸収、分布、および排出に影響し、それによって、その他の薬物の効果を変化させることができる。例えば、1つの薬物は、別の薬物の排出の代謝経路に関与する酵素の産生を阻害し、活性化し、または誘導する場合がある(Guidance for Industry、1999)。したがって、2つの薬物が、同じ状態を処置するために投与される場合、それぞれが、ヒト患者において他方の治療活性を補完するか、それに効果を生じないか、またはそれに干渉するかは、予測できない。
複数の薬物間の相互作用が、各薬物の意図された治療活性に影響する可能性があるだけでなく、その相互作用は、毒性代謝産物のレベルを増加させる可能性がある(Guidance for Industry、1999)。その相互作用はまた、各薬物の副作用を高め、または低める可能性がある。したがって、疾患を処置するために2つの薬物を投与した際、各薬物のマイナスの付随的プロファイルにおいてどんな変化が起こるかは予測できない。
加えて、複数の薬物間の相互作用の効果がいつ顕在化となるかを正確に予測することは困難である。例えば、薬物間の代謝的相互作用は、第2の薬物の最初の投与時点で、その2つが定常状態濃度に達した後で、またはそれらの薬物の一方の中断の時点で、明らかになる可能性がある(Guidance for Industry、1999)。
したがって、インビトロモデル、動物モデル、またはヒトにおける1つの薬物、または各薬物単独での成功は、それらの薬物を合わせた組合せの投与の効力へと相関しない可能性がある。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のタキサンを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法を提供する。
本発明はまた、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組合せであって、タキサンを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組合せもまた提供する。いくつかの態様において、その組合せは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物であって、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤からなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための医薬組成物であって、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、医薬組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その医薬組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のためである。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いるパッケージであって、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、ならびに切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌の処置のための抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法の使用についての使用説明書を含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、パッケージもまた提供する。いくつかの態様において、そのパッケージは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いられる。
本発明は、切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いるための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、化学療法;または切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法と組み合わせて用いるための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドもまた提供する。いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用した化学療法は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。いくつかの態様において、化学療法と併用した抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のパクリタキセルおよびある量のカルボプラチンからなる化学療法、ならびに640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法もまた提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組合せであって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組合せを提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物であって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組成物を提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための医薬組成物であって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、医薬組成物を提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いるパッケージであって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、ならびに非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌の処置のための抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法の使用についての使用説明書を含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、パッケージを提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いるための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、化学療法;または非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法と組み合わせて用いるための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを提供する。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のドセタキセルを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法もまた提供する。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組合せであって、ドセタキセルを含む化学療法、および配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組合せもまた提供する。いくつかの態様において、その組合せは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物であって、ドセタキセルを含む化学療法、および配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための医薬組成物であって、ドセタキセルを含む化学療法を含む組成物、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、医薬組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その医薬組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のための、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いるパッケージであって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、ならびに切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌の処置のための抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法の使用についての使用説明書を含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、パッケージもまた提供する。いくつかの態様において、そのパッケージは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いられる。
本発明は、切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いるための、ドセタキセルを含む化学療法であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、化学療法;または切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、ドセタキセルを含む化学療法と組み合わせて用いるための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドもまた提供する。いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。いくつかの態様において、化学療法と併用する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
クスチルセンおよびパクリタキセル/カルボプラチンの組合せについての処置設計の図。 NSCLCの処置のための、クスチルセンおよびパクリタキセル/カルボプラチンの組合せ、またはクスチルセンおよびドセタキセルの組合せの安全性および効力を評価する臨床試験についての研究スケジュールの図。 非扁平上皮組織型の病期IV期NSCLCの処置のための、クスチルセンおよびパクリタキセル/カルボプラチンの組合せの安全性および効力を評価する臨床試験についての処置スキームの図。 NSCLCを有する患者における低い対高いベースラインクラスタリンについての生存曲線の図。低い対高いベースラインクラスタリンについての生存曲線。図は、少なくとも1つのポストベースラインクラスタリン評価に関する、N=55対象についてのカプラン・マイヤー生存曲線を示す。対象は、彼らのベースラインクラスタリンレベルによって層別化された:低い(≦71μg/mL)対高い(>71μg/mL)。ログランク検定はp=0.0002を示した。 NSCLCを有する患者におけるベースラインクラスタリンについての71μg/mLのカットポイントおよび平均クラスタリンについての33μg/mLのカットポイントに対応するカプラン・マイヤー曲線の図。図は、ベースラインとポストベースラインの両方のクラスタリン評価に関する、N=55対象のうちのN=54についてのカプラン・マイヤー生存曲線を示す。対象は、彼らのベースラインクラスタリンレベル(≦71μg/mL対>71μg/mL)により、およびまた、AUCp、彼らのポストベースラインクラスタリンレベルの時間加重平均(≦33μg/mL対>33μg/mL)によって層別化された。3つの曲線を比較するログランク検定はp=0.0003を示した。(欠けている対象に関しては、例2を参照。) ベースラインクラスタリンについての71μg/mLのカットポイントおよび最小クラスタリンについての30μg/mLのカットポイントに対応するカプラン・マイヤー曲線の図。図は、ベースラインとポストベースラインの両方のクラスタリン評価に関する、N=55対象のうちのN=53についてのカプラン・マイヤー生存曲線を示す。対象は、彼らのベースラインクラスタリンレベル(≦71μg/mL対>71μg/mL)により、およびまた彼らの最小の研究中クラスタリンレベル(≦30μg/mL対>30μg/mL)によって層別化された。3つの曲線を比較するログランク検定はp=0.0002を示した。(2人の欠けている対象に関しては、例2を参照。) クスチルセンおよびドセタキセルの組合せについての処置設計の図。
発明の詳細な説明
本発明は、肺癌の処置に有効な新規の方法および組成物を記載する。いくつかの態様において、本発明は、切除不能な、進行型、または転移性(AJCC第7版TNM病期分類による病期IV期)NSCLC、ならびに非扁平上皮組織型のNSCLCおよび病期IV期NSCLCを含む、特定の型のNSCLCの処置に有効な新規の方法および組成物を記載する。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のタキサンを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法を提供する。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性(AJCC第7版TNM病期分類による病期IV期)非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のタキサンを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより切除不能な、進行型、または転移性(AJCC第7版TNM病期分類による病期IV期)非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法を提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のタキサンを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法を提供する。
いくつかの態様において、タキサンはパクリタキセルである。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるパクリタキセルの量は、3時間にわたるヒト患者の静脈内への200mg/m2である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるパクリタキセルの量は、ヒト患者の静脈内への200mg/m2未満である。
いくつかの態様において、化学療法中、パクリタキセルは、最高6回の3週間化学療法サイクルのそれぞれの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、タキサンはパクリタキセル以外である。
いくつかの態様において、タキサンは、ドセタキセル、バッカチンIII、バッカチンV、タキソールB(セファロマンニン)、タキソールC、タキソールD、タキソールE、タキソールF、タキソールG、カバジタキセル、ラロタキセル、オルタタキセル(14β−ヒドロキシデアセチルバッカチンIII)、テセタキソール、10−デアセチルバッカチンIII、7−キシロシル−10−デアセチルセファロマンニン、7−キシロシル−10−デアセチルパクリタキセル、10−デアセチルセファロマンニン、7−キシロシル−10−デアセチルタキソールC、10−デアセチルパクリタキセル、7−キシロシルパクリタキセル、10−デアセチルタキソールC、10−デアセチル−7−エピセファロマンニン、7−キシロシルタキソールC、10−デアセチル−7−エピパクリタキセル、7−エピセファロマンニン、7−エピパクリタキセル、7−O−メチルチオメチルパクリタキセル、7−デオキシドセタキセル、タキサニムM(taxanime M)、PG−パクリタキセル、またはDHA−パクリタキセルである。
いくつかの態様において、タキサンはドセタキセルである。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるドセタキセルの量は、1時間にわたるヒト患者の静脈内への75mg/m2である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるドセタキセルの量は、ヒト患者の静脈内への75mg/m2未満である。
いくつかの態様において、化学療法中、ドセタキセルは、各3週間化学療法サイクルの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、タキサンはカバジタキセルである。
いくつかの態様において、化学療法は、ある量の、プラチナベースの化学療法剤をさらに含む。
いくつかの態様において、プラチナベースの化学療法剤は、シスプラチン、カルボプラチン(パラプラチン)、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチン、サトラプラチン、イプロプラチン、ロバプラチン、またはピコプラチンである。
いくつかの態様において、プラチナベースの化学療法剤はカルボプラチンである。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるカルボプラチンの量は、30分間にわたるヒト患者の静脈内へのAUC 6mg/mL/分である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるカルボプラチンの量は、30分間にわたるヒト患者の静脈内へのAUC 6mg/mL/分未満である。
いくつかの態様において、化学療法中、カルボプラチンは、最高6回の3週間化学療法サイクルのそれぞれの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、プラチナベースの化学療法剤はシスプラチンである。
いくつかの態様において、プラチナベースの化学療法剤はカルボプラチン以外である。
いくつかの態様において、化学療法中、プラチナベースの化学療法剤は、各3週間化学療法サイクルの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、化学療法中、タキサンは、各3週間化学療法サイクルの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、非小細胞肺癌は病期IV期肺癌である。
いくつかの態様において、非小細胞肺癌は非扁平上皮組織型である。
いくつかの態様において、処置することは、ヒト患者の生存期間を延ばすことを含む。
いくつかの態様において、処置することは、ヒト患者の生存期間を延ばすことを含み、前記の延ばされた生存期間において非小細胞肺癌の進行がない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、胸痛、胸水、肺水腫、呼吸困難、または喀血に悩まされている。
いくつかの態様において、肺癌は肺腺癌または肺大細胞癌腫である。
いくつかの態様において、非小細胞肺癌は肺腺癌または肺大細胞癌腫である。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌は、肺腺癌または肺大細胞癌腫である。
いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、ナトリウムイオンを含む水溶液中でヒト患者へ静脈内に投与される。
いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、化学療法の第1日目前5〜9日以内に3回、その後、化学療法の第1日目から開始して週1回、ヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、肺癌は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌である。
いくつかの態様において、肺癌は、組織学的に、または細胞学的に確認されており、切除不能、進行型、または転移性である(AJCC第7版TNM病期分類による病期IV期)。
いくつかの態様において、肺癌は、治癒目的の手術も放射線療法も受け入れられない病期IV期疾患(以前、病期IIIB期と分類された、胸水を有する対象を含む、IASLC第7版TNM病期分類による)である。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非小細胞肺癌についての処置を少なくとも1年間、受けていない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非小細胞肺癌の処置のための化学療法剤を少なくとも1年間、受けていない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、定期的投与の開始前に、肺癌の処置のための化学療法剤を受けている。
いくつかの態様において、化学療法剤は、プラチナベースの化学療法剤であった。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための本発明の方法は、以下の工程をさらに含む:
i)抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの投与前にヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルを測定する工程;
ii)ヒト患者に存在する血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低いかどうかを決定する工程であって、上限レベルより下のヒト患者が、抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受ける可能性が高い、工程;および
iii)ヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低い場合のみ、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを投与する工程。
いくつかの態様において、工程i)において、測定することは、化学療法の開始後に実施される。
いくつかの態様において、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルは75μg/mLである。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための本発明の方法は、以下の工程をさらに含む:
i)最初の用量および処置プロトコールにおいて抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者に投与する工程;
ii)その後、ヒト患者を検査して、クラスタリン発現を低下させることを意図された抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の血清クラスタリンのレベルを決定する工程;
iii)決定された血清クラスタリンのレベルに基づいて、調整された用量および処置プロトコールを決定する工程;ならびに
iv)調整された用量および処置プロトコールに従って、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者に投与する工程。
いくつかの態様において、クラスタリン発現を低下させることを意図された抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の決定された血清クラスタリンのレベルは、あらかじめ決定された、抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルより上である。
いくつかの態様において、あらかじめ決定された抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルは30μg/mLである。
いくつかの態様において、調整された用量および処置プロトコールは、週あたり2回または3回、ヒト患者への抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの投与を含む。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組合せであって、タキサンを含む化学療法、および配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組合せもまた提供する。いくつかの態様において、その組合せは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物であって、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤からなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための医薬組成物であって、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、医薬組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その医薬組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のためである。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いるパッケージであって、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、ならびに切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌の処置のための抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法の使用についての使用説明書を含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、パッケージもまた提供する。いくつかの態様において、そのパッケージは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いられる。
本発明は、切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いるための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、化学療法;または切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、タキサン、および任意で、プラチナベースの化学療法剤を含む化学療法と組み合わせて用いるための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドもまた提供する。いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。いくつかの態様において、化学療法と併用する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のパクリタキセルおよびある量のカルボプラチンからなる化学療法、ならびに640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法もまた提供する。
いくつかの態様において、処置することは、ヒト患者の生存期間を延ばすことを含む。
いくつかの態様において、処置することは、ヒト患者の生存期間を延ばすことを含み、延ばされた生存期間において非小細胞肺癌の進行がない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌の進行速度がより遅く、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも8週間、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも20週間、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも26週間、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非小細胞肺癌の進行速度がより遅く、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも8週間、非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも20週間、非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも26週間、非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、胸痛、胸水、肺水腫、呼吸困難、または喀血に悩まされている。
いくつかの態様において、非小細胞肺癌は肺腺癌または肺大細胞癌腫である。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌は、肺腺癌または肺大細胞癌腫である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるパクリタキセルの量は、3時間にわたるヒト患者の静脈内への200mg/m2である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるパクリタキセルの量は、ヒト患者の静脈内への200mg/m2未満である。
いくつかの態様において、化学療法中、パクリタキセルは、最高6回の3週間化学療法サイクルのそれぞれの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるカルボプラチンの量は、30分間にわたるヒト患者の静脈内へのAUC 6mg/mL/分である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるカルボプラチンの量は、30分間にわたるヒト患者の静脈内へのAUC 6mg/mL/分未満である。
いくつかの態様において、化学療法中、カルボプラチンは、最高6回の3週間化学療法サイクルのそれぞれの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、ナトリウムイオンを含む水溶液中でヒト患者へ静脈内に投与される。
いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、化学療法の第1日目前5〜9日以内に3回、その後、化学療法の第1日目から開始して週1回、ヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非小細胞肺癌についての処置を少なくとも1年間、受けていない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非小細胞肺癌の処置のための化学療法剤を少なくとも1年間、受けていない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌に苦しめられている。
いくつかの態様において、ヒト患者は、病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられている。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非扁平上皮組織型の病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられている。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための本発明の方法は、以下の工程をさらに含む:
i)抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの投与前にヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルを測定する工程;
ii)ヒト患者に存在する血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低いかどうかを決定する工程であって、上限レベルより下のヒト患者が、抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受ける可能性が高い、工程;および
iii)ヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低い場合のみ、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを投与する工程。
いくつかの態様において、工程i)において、測定することは、化学療法の開始後に実施される。
いくつかの態様において、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルは75μg/mLである。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための本発明の方法は、以下の工程をさらに含む:
i)最初の用量および処置プロトコールにおいて抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者に投与する工程;
ii)その後、ヒト患者を検査して、クラスタリン発現を低下させることを意図された抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の血清クラスタリンのレベルを決定する工程;
iii)決定された血清クラスタリンのレベルに基づいて、調整された用量および処置プロトコールを決定する工程;ならびに
iv)調整された用量および処置プロトコールに従って、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者に投与する工程。
いくつかの態様において、クラスタリン発現を低下させることを意図された抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の決定された血清クラスタリンのレベルは、あらかじめ決定された、抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルより上である。
いくつかの態様において、あらかじめ決定された抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルは30μg/mLである。
いくつかの態様において、調整された用量および処置プロトコールは、週あたり2回または3回、ヒト患者への抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの投与を含む。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組合せであって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組合せを提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物であって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組成物を提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための医薬組成物であって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、医薬組成物を提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いるパッケージであって、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、ならびに非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌の処置のための抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法の使用についての使用説明書を含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、パッケージを提供する。
本発明のいくつかの態様は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いるための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、化学療法;または非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、パクリタキセルおよびカルボプラチンからなる化学療法と組み合わせて用いるための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを提供する。
いくつかの態様において、処置は、ヒト患者が、非扁平上皮組織型のNSCLCの進行がないことを含む。いくつかの態様において、処置は、ヒト患者が、非扁平上皮組織型のNSCLCの進行が実質的にないことを含む。いくつかの態様において、ヒト患者は、測定可能な疾患の進行がない。いくつかの態様において、ヒト患者は、測定不可能な疾患の進行がない。いくつかの態様において、ヒト患者の処置は、非扁平上皮組織型のNSCLCの症状の阻止または寛解を含む。
いくつかの態様において、処置は、ヒト患者が病期IV期NSCLCの進行がないことを含む。いくつかの態様において、処置は、ヒト患者が病期IV期NSCLCの進行が実質的にないことを含む。いくつかの態様において、ヒト患者の処置は、病期IV期NSCLCの症状の阻止または寛解を含む。
いくつかの態様において、NSCLCの進行までの時間は増加する。
いくつかの態様において、肺癌の細胞は、上皮増殖因子(EGFR)突然変異を含む。いくつかの態様において、肺癌の細胞は、v−Ki−ras2 Kirstenラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ(KRAS)突然変異を含む。
いくつかの態様において、ヒト患者は、組織学的または細胞学的に確認された、切除不能な、進行型、または転移性NSCLCを有する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、処置の開始から少なくとも12週間の平均余命を有する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、進行型または転移性NSCLCについての少なくとも1つの先行選択(prior line)のプラチナベースの全身性抗癌治療を受けている。
いくつかの態様において、ヒト患者は、ファーストライン治療中の実証された放射線学的疾患進行を有する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、ファーストライン治療後の実証された放射線学的疾患進行を有する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、下記のように定義される、処置開始から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12週間以内に十分な電解質値、骨髄、腎臓、および肝臓の機能を有する:
・好中球絶対数(ANC)≧1.5×109/L
・血小板≧100×109/L
・ヘモグロビン≧9g/dL
・血清クレアチニン≦1.5×正常上限(ULN)
・総ビリルビン≦1.0×ULN(ただし、良性状態、例えば、ギルバート病に二次的な上昇を除く)
・ASTおよびALT≦1.5×ULN
・アルカリホスファターゼ≦2.5ULN
・電解質値(ナトリウム、カリウム、およびマグネシウム)≧1×LINおよび≦1×ULN。矯正された電解質値を有する患者は適格である。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のドセタキセルを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者へ定期的に投与することを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する、方法もまた提供する。
いくつかの態様において、処置することは、ヒト患者の生存期間を延ばすことを含む。
いくつかの態様において、処置することは、ヒト患者の生存期間を延ばすことを含み、前記の延ばされた生存期間において非小細胞肺癌の進行がない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、少なくとも14週間、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌の進行がなく、生存する。
いくつかの態様において、ヒト患者は、胸痛、胸水、肺水腫、呼吸困難、または喀血に悩まされている。
いくつかの態様において、非小細胞肺癌は肺腺癌または肺大細胞癌腫である。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌は、肺腺癌または肺大細胞癌腫である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるドセタキセルの量は、1時間にわたるヒト患者の静脈内への75mg/m2である。
いくつかの態様において、化学療法中、投与されるドセタキセルの量は、ヒト患者の静脈内への75mg/m2未満である。
いくつかの態様において、化学療法中、ドセタキセルは少なくとも1回の3週間化学療法サイクルのそれぞれの第1日目にヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、ナトリウムイオンを含む水溶液中でヒト患者へ静脈内に投与される。
いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、化学療法の第1日目前5〜9日以内に3回、その後、化学療法の第1日目から開始して週1回、ヒト患者へ投与される。
いくつかの態様において、肺癌は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌である。
いくつかの態様において、肺癌は、組織学的に、または細胞学的に確認されており、切除不能、進行型、または転移性である(AJCC第7版TNM病期分類による病期IV期)。
いくつかの態様において、肺癌は、治癒目的の手術も放射線療法も受け入れられない病期IV期疾患(以前、病期IIIB期と分類された、胸水を有する対象を含む、IASLC第7版TNM病期分類による)である。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非小細胞肺癌についての処置を少なくとも1年間、受けていない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非小細胞肺癌の処置のための化学療法剤を少なくとも1年間、受けていない。
いくつかの態様において、ヒト患者は、定期的投与の開始前に、肺癌の処置のための化学療法剤を受けている。
いくつかの態様において、化学療法剤は、プラチナベースの化学療法剤であった。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌に苦しめられている。
いくつかの態様において、ヒト患者は、非扁平上皮組織型の病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられている。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための本発明の方法は、以下の工程をさらに含む:
i)抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの投与前にヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルを測定する工程;
ii)ヒト患者に存在する血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低いかどうかを決定する工程であって、上限レベルより下のヒト患者が、抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受ける可能性が高い、工程;および
iii)ヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低い場合のみ、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを投与する工程。
いくつかの態様において、工程i)において、測定することは、化学療法の開始後に実施される。
いくつかの態様において、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルは75μg/mLである。
いくつかの態様において、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための本発明の方法は、以下の工程をさらに含む:
i)最初の用量および処置プロトコールにおいて抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者に投与する工程;
ii)その後、ヒト患者を検査して、クラスタリン発現を低下させることを意図された抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の血清クラスタリンのレベルを決定する工程;
iii)決定された血清クラスタリンのレベルに基づいて、調整された用量および処置プロトコールを決定する工程;ならびに
iv)調整された用量および処置プロトコールに従って、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドをヒト患者に投与する工程。
いくつかの態様において、クラスタリン発現を低下させることを意図された抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の決定された血清クラスタリンのレベルは、あらかじめ決定された、抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルより上である。
いくつかの態様において、あらかじめ決定された抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルは30μg/mLである。
いくつかの態様において、調整された用量および処置プロトコールは、週あたり2回または3回、ヒト患者への抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの投与を含む。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組合せであって、ドセタキセルを含む化学療法、および配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組合せもまた提供する。いくつかの態様において、その組合せは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物であって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための医薬組成物であって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、医薬組成物もまた提供する。いくつかの態様において、その医薬組成物は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のためである。
本発明のいくつかの態様は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のための、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用に関連する。いくつかの態様において、その組成物の使用は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のためである。
本発明は、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いるパッケージであって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、ならびに切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌の処置のための抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法の使用についての使用説明書を含み、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、パッケージもまた提供する。いくつかの態様において、そのパッケージは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いられる。
本発明は、切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いるための、ドセタキセルを含む化学療法であって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、化学療法;または切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、ドセタキセルを含む化学療法と組み合わせて用いるための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドもまた提供する。いくつかの態様において、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する化学療法は、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。いくつかの態様において、化学療法と併用する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドは、非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌または病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するためである。
パラメータ範囲が提供されている場合、その範囲内の全ての整数、およびその10分の1もまた、本発明によって提供されていることは理解されている。例えば、「0.2〜5mg/kg/日」は、5.0mg/kg/日までの、0.2mg/kg/日、0.3mg/kg/日、0.4mg/kg/日、0.5mg/kg/日、0.6mg/kg/日などの開示である。
タキサン
タキサンは、パクリタキセル、ドセタキセル、バッカチンIII、バッカチンV、タキソールB(セファロマンニン)、タキソールC、タキソールD、タキソールE、タキソールF、タキソールG、カバジタキセル、ラロタキセル、オルタタキセル(14β−ヒドロキシデアセチルバッカチンIII)、テセタキソール、10−デアセチルバッカチンIII、7−キシロシル−10−デアセチルセファロマンニン、7−キシロシル−10−デアセチルパクリタキセル、10−デアセチルセファロマンニン、7−キシロシル−10−デアセチルタキソールC、10−デアセチルパクリタキセル、7−キシロシルパクリタキセル、10−デアセチルタキソールC、10−デアセチル−7−エピセファロマンニン、7−キシロシルタキソールC、10−デアセチル−7−エピパクリタキセル、7−エピセファロマンニン、7−エピパクリタキセル、7−O−メチルチオメチルパクリタキセル、7−デオキシドセタキセル、タキサニムM、PG−パクリタキセル、DHA−パクリタキセルを含む化学療法剤のクラスである。
タキサンは、パクリタキセル(例えば、NSCLC、エイズ関連カポジ肉腫、乳癌、および卵巣癌用)、カバジタキセル(例えば、前立腺癌用)、およびドセタキセル(例えば、NSCLC、乳癌、胃の(gastric)(胃(stomach))癌、前立腺癌、頭頸部の扁平上皮癌腫用)を含め、FDAによって認可されている。
タキサンはまた、これらの化合物の誘導体、特に、それらのエステルおよびエーテル誘導体ならびに薬学的に許容される塩を含む。タキサンはまた、上記タキサンのフレームワークに実質的に同一の炭素フレームワークを有する任意の薬物または薬物の誘導体を含んでもよい。
いかなる特定の理論にも縛られるつもりはないが、タキサンは、微小管におけるチューブリンを安定化することによって細胞分裂に干渉することにより、それらの治療効果を達成することができる。タキサンは、天然に存在する、半合成の、または合成の化合物であってもよい。半合成タキサンは、既知のまたは天然に存在するタキサンの修飾によって調製されてもよい。タキサンは、脂肪酸結合型、ペプチド結合型、アルブミン結合型、もしくは他のタンパク質結合型懸濁液として調製されてもよいし、または溶液、例えば、ポリオキシル35もしくはポリソルベート80に溶解されてもよい。
パクリタキセル
パクリタキセルは、商標名Taxol(登録商標)およびAbraxane(登録商標)で販売されており、NSCLCの処置に用いられている(Taxol(登録商標)能書、Bristol−Myersw Squibb Company(Princeton、NJ、USA);D’Addarioら、2010;National Comprehensive Cancer Network Clinical Practice Guidelines in Oncology、Non−Small Cell Lung Cancer、2巻、2010)。
パクリタキセルは、いくつかの副作用を引き起こすことが知られている。最もよく見られる副作用である、好中球減少は、高度であるが、一般的に持続期間が短い。末梢神経障害、筋肉痛、および関節痛は、通常、より高い用量のパクリタキセル(≧175mg/m2)の数回のサイクルの投与で観察される。パクリタキセルは、急速かつ全面的な脱毛症を引き起こし得る。他の毒性には、軽度〜中等度の悪心、嘔吐、下痢、および粘膜炎が挙げられる。
パクリタキセル治療について、重度の過敏症反応を予防するための標準ステロイド前投薬および制吐薬は、施設内慣行(institutional practice)に従って与えられてもよい。能書によれば、推奨される前投薬は、パクリタキセルの約12時間前および6時間前の2回、経口投与されるデキサメタゾン20mg、パクリタキセルの30〜60分前の静脈内/経口でのジフェンヒドラミン(またはその等価物)50mg、およびパクリタキセルの30〜60分前の静脈内/経口でのシメチジン(300mg)またはラニチジン(50mg)からなる。
ドセタキセル
ドセタキセルは、商標名Taxotere(登録商標)で販売されており、NSCLCのセカンドライン処置に用いられている(Taxotere(登録商標)処方情報、Sanofi−Aventis LLC、2010年5月(Bridgewater、NJ、USA)。ドセタキセルはまた、転移性乳癌、初期乳癌、および転移性アンドロゲン非依存性前立腺癌についての処置としても用いられている。
ドセタキセルは、いくつかの副作用を引き起こすことが知られており、その最も一般的なものは、感染、好中球減少、貧血、発熱性好中球減少、過敏症、血小板減少、神経障害、味覚異常、呼吸困難、便秘、食欲不振、爪障害、体液貯留、無気力、疼痛、悪心、下痢、嘔吐、粘膜炎、脱毛症、皮膚反応、および筋肉痛である。
好中球減少(<2,000個の好中球/mm3)は、60〜100mg/m2のドセタキセルを与えられた、事実上全ての患者において起こり、グレード4好中球減少(<500細胞/mm3)は、100mg/m2を与えられた患者の85%、および60mg/m2を与えられた患者の75%で起こる。
ドセタキセル治療に関連した処置関連死亡率は、肝機能異常をもつ患者、より高い用量を受けた患者、および非小細胞肺癌を有し、かつTaxotere(登録商標)を単剤として100mg/m2の用量で受けるプラチナベースの化学療法での前処置の経歴がある患者において、増加している。
患者は、ドセタキセルの投与ごとに、体液貯留の発生率および重症度を低下させるために、コルチコステロイド、例えば、デキサメタゾンを前投薬されてもよい。
ドセタキセルは、3週間ごとに1時間の注入として、または週1回の投与として処方されてもよい(John D.Hainsworth、「Practical Aspects of Weekly Docetaxel Administration Schedules」2004年9月、9巻、5号、538〜545)。
プラチナベースの化学療法剤
プラチナベースの化学療法剤は、化学療法薬のクラスである。プラチナベースの化学療法剤には、シスプラチン、カルボプラチン(別名パラプラチン)、ネダプラチン、オキサリプラチン、四硝酸トリプラチン、サトラプラチン、イプロプラチン、ロバプラチン、ピコプラチン、およびそれらの組合せが挙げられる。プラチナベースの化学療法剤は、FDAによって認可されており、それらには、シスプラチン(NSCLC、膀胱癌、子宮頸癌、悪性中皮腫、卵巣癌、頭頸部の扁平上皮癌腫、および精巣癌)、オキサリプラチン(結腸直腸癌および病期III期結腸癌)、およびカルボプラチン(NSCLCおよび卵巣癌)が挙げられる。
プラチナベースの化学療法剤はまた、これらの化合物の誘導体、特に、それらのエステルおよびエーテル誘導体、ならびに薬学的に許容される塩も含む。プラチナベースの化学療法剤はまた、上記プラチナベースの化学療法剤のフレームワークに実質的に同一の炭素フレームワークを有する任意の薬物または薬物の誘導体を含んでもよい。
いかなる特定の理論にも縛られるつもりはないが、プラチナベースの化学療法剤は、それらが、DNA修復または複製を阻止し、その結果として、細胞のアポトーシスを生じる、架橋およびプラチナ−DNA付加体形成反応を通して、不可逆的にDNAと相互作用するため、アルキル化剤またはアルキル化様作用物質として分類することができる。
プラチナベースの化学療法剤の一般的な副作用には、腎毒性、神経毒性、悪心および嘔吐、聴器毒性、電解質異常、骨髄毒性、および溶血性貧血が挙げられる。
カルボプラチン
カルボプラチンは、商標名Paraplatin(登録商標)で販売されており、NSCLCの処置に用いられている(カルボプラチン能書、Bedford Labs(Bedford、OH、USA);D’Addarioら、2010;National Comprehensive Cancer Network Clinical Practice Guidelines in Oncology、Non−Small Cell Lung Cancer、2巻、2010)。
骨髄抑制は、カルボプラチンの主要な用量制限毒性である。悪心、嘔吐、および食欲の喪失は、通常、軽度〜中等度である。あまり一般的ではない有害事象には、聴器毒性、腎毒性、神経毒性、低マグネシウム血症、浮腫、脱毛症、無月経、CNS毒性(めまい、霧視)、高カルシウム血症、肝機能検査異常、アレルギー反応、および静脈閉塞症が挙げられる。完全な安全性情報については、カルボプラチン能書(そのコピーは参照により本明細書に組み入れられている)を参照されたい。
用語
本明細書で用いられる場合、他に指定がない限り、以下の用語のそれぞれは、下に示された定義を有するものとする。
本明細書で用いられる場合、「抗クラスタリン治療」は、クラスタリンの発現を低下させる治療である。抗クラスタリン治療は、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであってもよい。
アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)は、標的遺伝子のメッセンジャーリボ核酸(mRNA)領域に相補的な一本鎖デオキシリボ核酸(DNA)のひと続きである。細胞リボソーム機構はmRNAをタンパク質へ翻訳するため、特定のタンパク質の発現は、この翻訳を遮断し、または低下させることにより、低下させることができる。
本明細書で用いられる場合、「抗クラスタリンオリゴヌクレオチド」は、クラスタリン発現を低下させるアンチセンスオリゴヌクレオチドを指し、クラスタリンコード化mRNAに相補的であるヌクレオチド配列を含む。抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの例は、クスチルセンである。
本明細書で用いられる場合、「クスチルセン」は、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)におけるヌクレオチドを有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを指す。クスチルセンは、クスチルセンナトリウムの形をとることができる。
本明細書で用いられる場合、ある状態、例えば、非小細胞肺癌に「苦しめられているヒト患者」とは、その状態を有すると肯定的に診断されているヒト患者を意味する。
本明細書で用いられる場合、「非扁平上皮組織型」を有する癌は、当技術分野において知られた組織学的方法によって決定されるように、扁平上皮組織型が優位ではない癌である。非扁平上皮組織型のNSCLCの亜型には、肺腺癌および肺大細胞癌腫が挙げられるが、それらに限定されない。本明細書で用いられる場合、「扁平上皮の」とは、扁平上皮細胞を優位に含む重層上皮に由来し、それから生じ、および/またはそれからなることを意味する。
本明細書で用いられる場合、「扁平上皮組織が優位である」とは、当技術分野において知られた組織学的方法によって決定されるように、扁平上皮組織型が>50%であることを意味する。
本明細書で用いられる場合、「扁平上皮組織型」を有する癌は、当技術分野において知られた組織学的方法によって決定されるように、扁平上皮組織型が>50%である癌である。扁平上皮組織型の肺癌の非限定的例は、非小細胞肺癌の一種である、扁平上皮細胞肺癌である。
本発明の局面は、非限定的にリンパ節を含む様々な経路を通して転移している、または転移しつつあるNSCLCの処置に適用されてもよい。
本明細書で用いられる場合、「タキサン/プラチナベースの化学療法剤」とは、タキサン、およびプラチナベースの化学療法剤を意味する。
本明細書で用いられる場合、「パクリタキセル/カルボプラチン」は、パクリタキセルおよびカルボプラチンを意味する。
本明細書で用いられる場合、「ドセタキセル/プラチナベースの化学療法」とは、ドセタキセル、およびプラチナベースの化学療法剤を意味する。
「併用」とは、単一の処置計画の一部として、クスチルセンと同じ時点および頻度で、またはより通常には、異なる時点および頻度でのいずれかを意味する。本発明の局面は、タキサンおよび/またはプラチナベースの化学療法剤の投与前、投与後、および/または投与中のクスチルセンの投与を含む。さらに、本発明の局面は、カルボプラチンの投与前、投与後、および/または投与中のクスチルセンの投与を含む。したがって、タキサンおよびプラチナベースの化学療法剤は、本発明によるクスチルセンと組み合わせて用いられてもよいが、クスチルセンとは、および/またはお互いに、異なる時点で、異なる用量で、および異なる頻度で投与されてもよい。本発明の局面はまた、タキサンおよび/またはプラチナベースの化学療法剤の投与前、投与後、および/または投与中のクスチルセンの投与を含む。したがって、タキサンおよびプラチナベースの化学療法剤は、本発明によるクスチルセンと組み合わせて用いられてもよいが、クスチルセンとは、および/またはお互いに、異なる時点で、異なる用量で、および異なる頻度で投与されてもよい。例えば、パクリタキセルおよびカルボプラチンは、本発明によるクスチルセンと組み合わせて用いられてもよいが、クスチルセンとは、および/またはお互いに、異なる時点で、異なる用量で、および異なる頻度で投与されてもよい。別の例として、ドセタキセルは、本発明によるクスチルセンと組み合わせて用いられてもよいが、クスチルセンとは、および/またはお互いに、異なる時点で、異なる用量で、および異なる頻度で投与されてもよい。
本明細書で用いられる場合、「肺腺癌」は、腺および/または管分化を有する任意の悪性上皮NSCLCを含み、非扁平上皮が優位ではない、いかなるNSCLCも除外する。NSCLCの肺腺癌亜型の下位区分の非限定的例は、腺房腺癌、乳頭腺癌、BAC、および粘液産生充実腺癌である。これらのまたは他の下位区分のうちの2つ以上の組合せを含む肺腺癌が一般的であることを当業者は認識しているだろう。
本明細書で用いられる場合、「肺大細胞癌腫」は、肺腺癌ではない、非扁平上皮組織型のNSCLCを意味する。
NSCLC、加えて、肺腺癌および肺大細胞癌腫を含むそれの亜型は、複数の組織学的バリアントを含み、不均一であることを当業者は認識しているだろう。したがって、用語「非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌」は、非扁平上皮が優位であるNSCLCの全ての型および下位区分を含む。
本明細書で用いられる場合、「病期IV期非小細胞肺癌」とは、腫瘍を含むNSCLCであって、i)NSCLCが、肺の外側の身体の別の領域に、もしくは肺の対側葉に転移しており、ならびに/またはii)悪性胸水、悪性心膜液貯留、および/もしくは胸膜小結節がある、NSCLCを意味する。
本明細書で用いられる場合、「病変」とは、NSCLC増殖または腫瘍を意味する。
「新しい病変」の所見は、明確であるべきであり、すなわち、スキャニング技術における差、画像処理モダリティの変化、または癌増殖以外の何かを表すと考えられる所見に起因するべきではない(例えば、いくつかの新しい骨病変は、単に治癒、もしくは既存の病変の紅斑である場合がある;または肝臓病変の壊死は、本明細書で用いられる場合の「新しい病変」ではなしに、「新しい」嚢胞性病変としてCTスキャン報告書で報告される場合がある)。
本明細書で用いられる場合、「測定可能な疾患」とは、CTスキャン、MRI、もしくはカリパス測定により少なくとも10mmの少なくとも1つの寸法(記録され得る最長径)を有するNSCLC腫瘍、またはCTスキャン、MRI、もしくはカリパス測定により短軸において≧15mmの悪性リンパ節を有することを意味する。
小腫瘍(最長径<10mm、または>10〜<15mmの短軸を有する病的リンパ節)を含む全ての他のNSCLC病変は、本明細書で用いられる場合、「測定不可能な疾患」とみなされる。厳密に測定不可能とみなされる病変には、軟膜性疾患、悪性腹水、悪性胸水または心膜液貯留、炎症性乳房疾患、皮膚または肺のリンパ管合併症、再現性のある画像処理技術によって測定できない身体検査によって同定される腹部腫瘤/腹部臓器肥大が挙げられる。骨病変:骨スキャン、PETスキャン、または単純フィルムは、骨病変を測定するための適切な画像処理技術とはみなされない。しかしながら、これらの技術は、骨病変の存在または消失を確認するために用いることができる。
本明細書で用いられる場合、「測定可能な疾患の進行」は、処置の開始から記録された最小合計(ベースラインまたは最下点)を参照として、全ての測定可能な病変(複数可)の最長径(複数可)の合計において少なくとも20%の増加があって、その合計が少なくとも5mmの絶対的増加があり、または処置が始まった後、1つ以上の新しい軟組織(内臓または結節)の測定可能な病変の出現があるならば、起こっている。これらの判定基準は、他に規定がない限り、例えば、カリパス測定により、胸部、腹部、または骨盤のCTスキャン(複数可)またはMRIにおいて満たされるべきである。
本明細書で用いられる場合、「測定不可能な疾患の進行」は、測定可能な疾患の進行として認定されない1つ以上の新しい病変の出現があるならば、起こっている。
本明細書で用いられる場合、「リンパ節に関与する転移」とは、以前に照射されず、かつCTスキャン、MRI、またはカリパス測定によって評価された場合、短軸において>15mmである、悪性リンパ節を有することを意味する。
本明細書で用いられる場合、測定可能な疾患の「進行までの時間」は、処置の開始から測定可能な疾患の進行までの間の時間量である。測定不可能な疾患の「進行までの時間」は、処置の開始から測定不可能な疾患の進行までの間の時間量である。
本明細書で用いられる場合、「測定可能な疾患の進行がない」とは、他に規定がない限り、例えば、カリパス測定により、胸部、腹部、または骨盤のCTスキャン(複数可)またはMRIによって決定されるように、処置の開始から記録された最小合計(ベースラインまたは最下点)を参照として、全ての測定可能な病変(複数可)の最長径(複数可)の合計において少なくとも20%の増加がなく、その合計が少なくとも5mmの絶対的増加があり、かつ処置が始まった後、1つ以上の新しい軟組織(内臓または結節)腫瘍病変の出現がないことを意味する。
本明細書で用いられる場合、「測定不可能な疾患の進行がない」とは、測定不可能とみなされる1つ以上の新しい病変の出現がないことを意味する。
本明細書で用いられる場合、「非小細胞肺癌の進行がない」とは、測定可能な疾患と測定不可能な疾患の両方の進行がないことを意味する。
本明細書で用いられる場合、「非小細胞肺癌の進行速度」とは、測定可能な疾患および/または測定不可能な疾患の進行が、最初のベースライン観察後、2つ以上の時点の経過にわたって観察される頻度を意味する。測定可能な疾患および/または測定不可能な疾患の進行は、週1回、月1回、および/または任意の他の時点、および/または示された時点を含む、様々な時点で決定されてもよい。測定可能および/または測定不可能な疾患が決定され得る時点の非限定的例には、クスチルセンおよびタキサン、またはクスチルセンおよびタキサンおよびプラチナベースの化学療法剤、またはクスチルセンおよび/もしくはパクリタキセル/カルボプラチン、またはクスチルセンおよびドセタキセル、またはクスチルセンおよびドセタキセルでの処置の開始後1〜26週間目である任意の週、例えば、8、14、20、および/または26週間目が挙げられる。
本明細書で用いられる場合、「測定可能な疾患の実質的進行」は、処置の開始から記録された最小合計(ベースラインまたは最下点)を参照として、全ての測定可能な病変(複数可)の最長径(複数可)の合計において少なくとも30%の増加があって、その合計が、処置が始まった後、少なくとも7.5mmの絶対的増加があるならば、起こっている。これらの判定基準は、他に規定がない限り、胸部、腹部、または骨盤のCTスキャン(複数可)またはMRIにおいて満たされるべきである。
本明細書で用いられる場合、ミリグラムで測定されるようなクスチルセンの「量」または「用量」は、調製物の形に関わらず、調製物に存在するクスチルセンのミリグラムを指す。
本明細書で用いられる場合、タキサン、プラチナベースの化学療法剤、クスチルセン、パクリタキセル、ドセタキセル、もしくはカルボプラチン、またはそれらの任意の組合せの量に言及している場合の「有効な」は、この発明の様式で用いられる場合、合理的な利益/リスクの比と釣り合った、過度の有害な副作用(例えば、毒性、刺激作用、またはアレルギー反応)なしに、所望の治療的応答を生じるのに十分である、タキサン、プラチナベースの化学療法剤、クスチルセン、パクリタキセル、ドセタキセル、もしくはカルボプラチン、またはそれらの任意の組合せの量を指す。
本明細書で用いられる場合、「処置すること」は、例えば、NSCLCの進行の阻害、退行、または滞留を含む。処置することはまた、NSCLCの任意の症状(複数可)の阻止または寛解を含む。
本明細書で用いられる場合、対象における疾患進行または疾患合併症の「阻害」は、対象において疾患進行および/または疾患合併症もしくは症状を阻止すること、または低下させることを意味する。
本明細書で用いられる場合、NSCLCに関連した「症状」は、NSCLCに関連した任意の臨床的または検査的顕在化を含み、対象が感じ、または観察することができるものに限定されない。NSCLCの症状には、胸痛、胸水、肺水腫、呼吸困難、喀血、喘鳴、悪液質、息切れ、および嚥下障害が挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書で用いられる場合、「有害事象」または「AE」とは、医薬品を投与された臨床試験対象における任意の厄介な医学的出来事であって、処置と因果関係をもたない出来事を意味する。したがって、有害事象は、治験医薬品に関係していると考えられるか、考えられないかに関わらず、治験医薬品の使用と時間的に関連した、異常な検査所見、症状、または疾患を含む、任意の好ましくなく、かつ意図せぬ徴候であり得る。新しい状態または既存の状態の悪化はAEとみなされてもよい。研究登録の前に存在し、かつ処置中に悪化しない、安定な慢性状態、例えば、関節炎は、AEとはみなされない。疾患の悪化は、臨床的および放射線学的パラメータによって測定されてもよく、結果が、特定の対象において疾患の正常な経過から通常、予想されることより重篤であるならば、やっとAEといえる。
本明細書で用いられる場合、「薬学的に許容される担体」は、合理的な利益/リスクの比と釣り合った、過度の有害な副作用(例えば、毒性、刺激作用、およびアレルギー反応)なしに、ヒトおよび/または動物に用いられるのに適している担体または賦形剤を指す。それは、当該化合物を対象に送達するための、薬学的に許容される溶媒、沈殿防止剤、または媒体であり得る。薬学的に許容される担体の例は、ナノ粒子である。ナノ粒子は、タンパク質、例えば、アルブミンであってもよい。タキサン、例えば、ドセタキセルもしくはパクリタキセル、および/またはプラチナベースの化学療法剤、例えば、カルボプラチンは、ナノ粒子とコンジュゲートされてもよい。ナノ粒子に結合したタキサンの例には、ナノ粒子パクリタキセル(nab−paclitaxel)(商標名Abraxane(登録商標)で販売されている)が挙げられるが、それに限定されない。
以下の略語が本明細書で用いられる:
AE 有害事象
ALT アラニントランスアミナーゼ(SGPT)
ANC 好中球絶対数
ASCO 米国臨床腫瘍学会
ASO アンチセンスオリゴヌクレオチド
AST アスパラギン酸トランスアミナーゼ(SGOT)
AUC 曲線下面積
AV 房室
AWP 進行なしで生きている(Alive Without Progression)
β hCG βヒト絨毛性ゴナドトロピン
BSA 体表面積
CA 監督官庁
CDMS 臨床データ管理システム
CRA 治験担当者
CRF 症例報告書
CRO 医薬品開発業務受託機関
CRPC 去勢抵抗性前立腺癌
CSU 臨床材料部(Clinical Supplies Unit)
CT コンピュータ断層撮影法
CTCAE 有害事象共通用語規準
CVA 脳血管障害
dl デシリットル
DNA デオキシリボ核酸
DMC データ監視委員会
EC 倫理委員会
ECG 心電図
ECOG 米国東海岸癌臨床試験グループ
EDC 電子データ収集
EGFR 上皮増殖因子受容体
EMA 欧州医薬品庁
EOI 点滴終了
ERCC−1 除去修復交差相補群1
EU 欧州連合
FDA 食品医薬品局
GCP 優良臨床試験基準
G−CSF 顆粒球コロニー刺激因子
GFR 糸球体濾過速度
GGT γグルタミルトランスフェラーゼ
HR 心拍数/ハザード比
IASLC 国際肺癌学会
IB 治験薬概要書
ICF インフォームドコンセント用紙
ICH 医薬品規制ハーモナイゼーション国際会議
IND 治験薬
IMP 試験中の医薬品
IRB 施設内審査委員会
IR&D 革新的研究開発
ITT 治療企図解析
IV 静脈内
IVRS 双方向音声応答システム
IWRS 双方向ウェブ応答システム
K カリウム
kg キログラム
LCM 地域臨床管理
LD 最長径
LDH 乳酸デヒドロゲナーゼ
LFT 肝機能検査
2 平方メートル
MedRA 国際医薬用語集
mg ミリグラム
min 分
ml ミリリットル
MOE メトキシエチル
MRI 磁気共鳴画像法
Na ナトリウム
NCI 国立癌研究所
NSAIDs 非ステロイド性抗炎症薬
NSCLC 非小細胞肺癌
OS 全生存
PE 身体検査
PET ポジトロン放出断層撮影
PO 経口の
PFS 無増悪生存期間
QA 品質保証
RBC 赤血球(数)
RECIST 固形癌の治療効果判定基準
RNA リボ核酸
SAE 重篤有害事象
SAP 統計解析計画書
SD 標準偏差
SGOT 血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ
SGPT 血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ
SOI 点滴開始
SOP 標準業務手順書
SUSAR 予期せぬ重篤な副作用の疑い
TNM 悪性腫瘍のTNM分類(腫瘍、リンパ節、転移)
ULN 正常上限
WBC 白血球(数)
WHO 世界保健機関
本発明のいくつかの態様において、タキサン投与計画の抗腫瘍活性は、クスチルセン誘導性クラスタリン抑制と組み合わされた場合、増強される。本発明のいくつかの態様において、タキサン/プラチナベースの化学療法剤投与計画の抗腫瘍活性は、クスチルセン誘導性クラスタリン抑制と組み合わされた場合、増強される。本発明のいくつかの態様において、パクリタキセル/カルボプラチン投与計画の抗腫瘍活性は、クスチルセン誘導性クラスタリン抑制と組み合わされた場合、増強される。本発明のいくつかの態様において、ドセタキセル投与計画の抗腫瘍活性は、クスチルセン誘導性クラスタリン抑制と組み合わされた場合、増強される。クラスタリン発現の抑制は、次に、アポトーシスの増加をもたらすことができるため、クスチルセンは、本明細書で記載されているように、進行型NSCLCにおいて疾患進行および生存へ効果を生じる。
ベースライン血清クラスタリンの閾値レベル
本発明の方法は、血清クラスタリンのレベルを決定するための少なくとも1つの検査を実施することを含む。この検査は、クラスタリン発現を低下させることを意図された処置の開始前にヒト患者に存在するクラスタリンのレベルである「血清クラスタリンのベースラインレベル」を決定するために行われてもよい。
本明細書で用いられる場合、「上限レベル」は、ヒト患者に存在する血清クラスタリンのベースラインレベルであって、それより下のヒト患者が抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受ける可能性が高い、ベースラインレベルを指す。本発明において、上限レベルより下の集団と上の集団の間に、肺癌(例えば、NSCLC)の処置の有効性における統計的有意差がある。「抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受ける」こととは、症状の寛解または阻止の程度が、ベースラインクラスタリンレベルが上限レベルより上である代表的な患者と比較して、向上している、肺癌の症状の処置を示すことを意味する。例えば、抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受けることとは、ベースラインクラスタリンレベルが上限レベルより上である代表的な患者と比較して、生存期間が延びていることを意味する場合がある。
本発明のいくつかの態様において、ヒト患者をクスチルセンで処置するかどうかの決定は、測定されたベースライン値が、あらかじめ決定された血清クラスタリンの閾値レベルより上であるか、または下であるかに基づいてなされる。いくつかの態様において、この閾値は、30〜75μg/mLであるが、特定の閾値の選択が、肺癌の型、およびまた望まれる治療有効性の予測性のレベルに依存し得ることを当業者は認識しているだろう。
本発明の様々な態様において、ベースラインクラスタリンレベルの決定がなされ、あらかじめ決定された閾値と比較される。閾値は、ベースラインクラスタリンレベルと生存期間の両方が知られている患者の集団についてのデータの統計解析により、決定される。より多くのデータが入手可能になるほど、その特定の数値が正確であり得ることは理解されているだろう。さらに、用いられるその特定の数値は、望まれる生存期間の延長の予測性のレベルに依存する。したがって、クスチルセンの使用がより長い生存期間を提供することを大いに確信したいならば、より長い生存期間の妥当な予想のみが要求される場合より、より低い閾値が選択されるであろう。
本発明のいくつかの態様において、閾値は、最終的な生存期間について選択することなく、患者の集団についてのベースラインクラスタリン中央値として選択される。
本発明のいくつかの態様において、閾値は、ベースライン値および生存期間データを統計モデル、例えば、唯一の予測変数としてベースラインクラスタリンを用いるコックス比例ハザード(PH)モデルに適合させることにより決定される。
本発明のいくつかの態様において、ベースライン血清クラスタリンの閾値レベルは、30〜75μg/mLである。ベースライン血清クラスタリンの閾値レベルは、30、35、40、45、50、55、60、65、70、もしくは75μg/mL、またはこれらの可能なレベルのいずれかの間の任意のレベルであってもよい。
本発明のいくつかの態様において、ベースライン血清クラスタリンの閾値レベルは、30μg/mLである。
本発明のいくつかの態様において、ベースライン血清クラスタリンの閾値レベルは、45μg/mLである。
本発明のいくつかの態様において、ベースライン血清クラスタリンの閾値レベルは、55μg/mLである。
本発明のいくつかの態様において、ベースラインクラスタリンの閾値レベルは、75μg/mLである。
本発明のいくつかの局面において、血清クラスタリンのレベルは、抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、例えば、クスチルセンでの処置の開始後の時点で決定されてもよい。血清クラスタリンのレベルの検査は、ヒト患者について1回または複数回、実施されてもよい。適切には、この検査は、クスチルセンでの処置の開始から1日後、1週間後、2週間後、3週間後、もしくは1カ月後、実施され、または複数回の検査が、1週間間隔で、隔週間隔で、3週間間隔で、もしくは1カ月間隔で実施されてもよい。いくつかの態様において、検査は、化学療法、例えば、タキサン、またはタキサンとプラチナベースの化学療法剤の投与前に実施される。いくつかの態様において、検査は、化学療法の投与後に実施される。いくつかの態様において、検査は、例えば、タキサン/プラチナベースの化学療法剤、またはパクリタキセル/カルボプラチン、またはドセタキセルを含む1つ以上の化学療法サイクルの開始時または終了時に実施され、その化学療法サイクルの間、ヒト患者はまたクスチルセンを受ける。
血清クラスタリン決定の結果に基づいて、クスチルセンの有効用量およびスケジュールが選択される。処置後の血清クラスタリンのレベルが決定されて、用いられる場合、有効用量およびスケジュールは、「調整された用量および処置プロトコール」と本明細書で呼ばれる。「調整された用量および処置プロトコール」は、血清クラスタリンレベルを考慮して、最適化治療有効性を有すると予測されるレベルでヒト患者にクスチルセンを提供する。
いったん、血清クラスタリンの決定が、クスチルセンでの処置の開始後になされたならば、ヒト患者について生存期間を最大限にするために、血清クラスタリン値を考慮に入れる有効な用量およびスケジュールが決定される。一般的に、より高いレベルの血清クラスタリンは、より高い用量および/またはより高頻度のクスチルセン投与を示しているが、ただし、クスチルセンの用量は640mgを超えないという条件である。選択される特定の用量およびスケジュールは、処置されることになっているヒト患者を含むいくつかの因子に依存する。場合によっては、有効な治療として良好な予後を示す「抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値」が設定されてもよい。抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値はまた、「クスチルセン開始後閾値」と呼ばれる場合もある。この場合、この閾値より下のヒト患者は、基本的なクスチルセン用量/プロトコールで処置されてもよい。いくつかの態様において、適切な基本的クスチルセン用量/プロトコールは、ヒト患者の体重に無関係に、用量あたり640mgのクスチルセンであり、週1回の投与スケジュールであり、任意で、最初の週において3回の投薬の初回負荷が先行してもよい。クスチルセン開始後閾値より高いクスチルセン開始後血清クラスタリンレベルを有するヒト患者は、適切には、より高頻度の投薬で、例えば、負荷の週の後でも、週2回または3回、処置される。本発明のいくつかの態様において、640mgクスチルセンより低いクスチルセンの用量が、負荷の週の後、週あたり1回より高い頻度で、送達される。この同じクスチルセン開始後閾値、または異なる閾値は、(例えば、パクリタキセル/カルボプラチンまたはドセタキセルでの)化学療法の開始が、クラスタリン低下の最初の期間中に、遅れることになっている場合に、用いられてもよい。そのような期間は、1週間、2週間、もしくは3週間、またはベースライン血清クラスタリン測定値が、決定された閾値より下に降下するまでであり得る。
血清クラスタリンのクスチルセン開始後閾値レベルは、20μg/mL〜75μg/mLであり得る。クスチルセン開始後閾値レベルは、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、もしくは75μg/mL、またはこれらの可能なレベルのいずれかの間の任意のレベルであってもよい。
血清クラスタリンレベルの決定
本発明の方法において、血清クラスタリンの決定が行われる様式は重要ではない。
血清クラスタリンレベルを決定するための1つの方法は、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)である。1つのそのような検査は、BioVendor(2006)検査キットを用いたマイクロプレート形式で市販されている。このELISAは、2つの抗ヒトクラスタリンマウスモノクローナル抗体、およびヒト血清ベースの標準物質を用いる。標準物質、品質対照(quality controls)、および希釈された試料を、第1の抗ヒトクラスタリンモノクローナル抗体でコーティングされたマイクロタイトレーションウェル内でインキュベートする。徹底的な洗浄後、ビオチン標識された第2の抗ヒトクラスタリンモノクローナル抗体をウェルに加え、固定化された抗体−クラスタリン複合体とインキュベートする。1時間のインキュベーションおよびその後の洗浄ステップ後、ストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲートを加え、30分間、インキュベートする。最後の洗浄ステップ後、結合したコンジュゲートを、基質(H22−テトラメチルベンジジン)と反応させる。その後、反応を、酸の添加によって停止させ、生じた黄色の生成物の吸光度を、分光光度法で450nmにおいて測定する。吸光度は、クラスタリンの濃度と比例する。
用量単位
クスチルセンの投与は、裸での投与、および薬学的に許容される脂質担体中での投与を含む、当技術分野において知られた様々な機構を用いて行うことができる。例えば、アンチセンス送達のための脂質担体は、米国特許第5,855,911号および第5,417,978号(参照により本明細書に組み入れられている)に開示されている。一般的に、クスチルセンは、静脈内(i.v.)、腹腔内(i.p.)、皮下(s.c.)、もしくは経口経路、または直接的な局所腫瘍注射によって投与される。いくつかの態様において、クスチルセンは、i.v.注射によって投与される。
投与されるクスチルセンの量は、40mg〜640mgまで、または300mg〜640mgまでであってもよい。クスチルセンの投与は、7日間において1回、週3回、またはより具体的には、7日間の1日目、3日目、および5日目、または3日目、5日目、および7日目であってもよい。いくつかの態様において、アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与は、7日間において1回より少ない頻度である。いくつかの態様において、アンチセンスオリゴヌクレオチドの投与は、7日間において1回より多い頻度である。用量は、患者の体重によって計算されてもよく、したがって、いくつかの態様において、約1〜20mg/kg、または約2〜10mg/kg、または約3〜7mg/kg、または約3〜4mg/kgの用量範囲を用いることができる。この用量は、必要に応じて、間隔を置いて繰り返される。1つの臨床的構想は、週あたり1回の投薬であり、処置の1週間目の間、3回の負荷投与がある。投与されるアンチセンスオリゴヌクレオチドの量は、癌細胞におけるクラスタリンの発現を阻害するのにヒト患者において有効であることが実証されている量である。
用量単位は、単一の化合物、またはその化合物の混合物を含んでもよい。用量単位は、経口、注射、または吸入の剤形として調製することができる。
いくつかの態様において、クスチルセンは、IV投与のための等張性リン酸緩衝食塩液として20mg/mLの濃度で製剤化されてもよい。いくつかの態様において、クスチルセンは、単一のバイアルにおいて640mgのクスチルセンナトリウムを含有する32mL溶液として供給されてもよいし、または単一のバイアルにおいて160mgのクスチルセンナトリウムを含有する8mL溶液として供給されてもよい。クスチルセンナトリウムの薬物製造物および活性成分は、第2世代の4−13−4 MOE−gapmerアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)である。
いくつかの態様において、クスチルセンを、250mLの0.9%塩化ナトリウム(生理食塩水)に加えてもよい。いくつかの態様において、用量は、末梢または中心のいずれかの留置カテーテルを用いて、2時間にわたる注入として静脈内に投与されてもよい。加えて、いくつかの態様において、輸液ポンプを用いてもよい。
いくつかの態様において、対象は、1回以上の21日間処置サイクルの各サイクルの1日目に、定速注入としてパクリタキセル200mg/m2を受けてもよい。投与されるパクリタキセルの量は、100〜250mg/m2であってもよい。投与されるパクリタキセルの量は、100mg/m2、105mg/m2、110mg/m2、115mg/m2、120mg/m2、125mg/m2、130mg/m2、140mg/m2、145mg/m2、150mg/m2、155mg/m2、160mg/m2、165mg/m2、170mg/m2、175mg/m2、180mg/m2、185mg/m2、190mg/m2、195mg/m2、200mg/m2、205mg/m2、210mg/m2、220mg/m2、225mg/m2、230mg/m2、235mg/m2、240mg/m2、245mg/m2、または250mg/m2であってもよい。パクリタキセル定速注入の持続時間は、1時間から3時間まで、または3時間から6時間までであってもよい。パクリタキセル定速注入の持続時間は、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間、または6時間であってもよい。いくつかの態様において、対象は、30分間の定速注入として1分あたり6mg/mLの標的AUCとして計算された用量でIVカルボプラチンを受けてもよい。カルボプラチンの量は、1分あたり2〜8mg/mLの標的AUCとして計算された用量であってもよい。カルボプラチンの量は、1分あたり2mg/mL、1分あたり3mg/mL、1分あたり4mg/mL、1分あたり6mg/mL、1分あたり7mg/mL、または1分あたり8mg/mLの標的AUCとして計算された用量であってもよい。いくつかの態様において、パクリタキセルおよび/またはカルボプラチンは、21日間ごとに1回より少ない頻度で投与されてもよい。いくつかの態様において、パクリタキセルおよび/またはカルボプラチンは、21日間ごとに1回より多い頻度で投与されてもよい。いくつかの態様において、カルボプラチンは、パクリタキセル後すぐに投与される。いくつかの態様において、パクリタキセルは、カルボプラチン後すぐに投与される。
本発明のいくつかの態様において、NSCLCの処置に必要とされるパクリタキセル、カルボプラチン、またはパクリタキセル/カルボプラチンの量は、クスチルセンなしでの、パクリタキセル、カルボプラチン、またはパクリタキセル/カルボプラチンを含む治療について必要とされるだろう量より、クスチルセンと併用すると、より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に摂取されるパクリタキセルの量は、パクリタキセルが単独で投与される場合よりヒト患者を処置にするのにより効果的である。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に摂取されるパクリタキセル/カルボプラチンの量は、パクリタキセル/カルボプラチンが単独で投与される場合よりヒト患者を処置にするのにより効果的である。
いくつかの態様において、クスチルセンと併用したパクリタキセルの量は、単独で、またはクスチルセンなしで、投与される場合の臨床的に有効である量より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと併用したパクリタキセル/カルボプラチンの量は、クスチルセンなしで投与される場合の臨床的に有効である量より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に投与される場合のパクリタキセルの量は、ヒト患者において非扁平上皮組織型のNSCLCの臨床症状を低減するのに有効である。
いくつかの態様において、化学療法剤は、非PVC管およびコネクタを用いる注入制御装置(ポンプ)を介して投与されてもよい。
カルボプラチンの薬物動態学的効果(時間濃度曲線下面積[AUC])および薬力学的効果(血液学的毒性)は、より伝統的な体表面積(BSA)投薬方法と比較して、糸球体濾過速度(GFR)に基づいた投薬によって、より適切に予測される。Calvert式は、望ましい程度の毒性を生じるはずである、成人におけるカルボプラチン用量を決定するための一貫した方法を提供する(Calvertら、1989)。
Calvert式は、カルボプラチン用量を計算するために用いられてもよい:
カルボプラチン用量(mg)=標的AUC×(GFR+25)
Cockcroft−Gault式は、クレアチニンクリアランス(CrCl)を計算するために用いられてもよく(CockcroftおよびGault、1976)、そのクレアチニンクリアランスは、Calvert式における糸球体濾過速度(GFR)と置換することができる。計算は、各サイクルについて処置前の72時間以内に得られる血清クレアチニン値に基づいてもよい。
(140−対象の年齢)×対象のkgでの実際の体重 *
72×対象の血清クレアチニン(mg/dL)
*女性について、その結果に0.85を掛ける
いくつかの態様において、両方の化学療法剤の用量は、処置前の3日以内の対象の実際の体重に基づいてもよい。同じ体重測定値が、両方の薬物の用量を計算するために用いられてもよい。
いくつかの態様において、対象は、1回以上の21日間処置サイクルの各サイクルの1日目に注入としてドセタキセル75mg/m2を受けてもよい。投与されるドセタキセルの量は、25mg/m2から100mg/m2までであってもよい。投与されるドセタキセルの量は、約25mg/m2、30mg/m2、35mg/m2、40mg/m2、45mg/m2、50mg/m2、55mg/m2、60mg/m2、65mg/m2、70mg/m2、75mg/m2、80mg/m2、85mg/m2、90mg/m2、95mg/m2、または100mg/m2であってもよい。ドセタキセル注入の持続時間は、1時間から3時間まで、または3時間から6時間までであってもよい。ドセタキセル定速注入の持続時間は、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間、または6時間であってもよい。いくつかの態様において、ドセタキセル注入は、定速注入である。
いくつかの態様において、対象は、1回以上の21日間処置サイクルの各サイクルの1日目に注入としてタキサン75mg/m2を受けてもよい。いくつかの態様において、対象は、1回以上の21日間処置サイクルの各サイクルの1日目に注入としてタキサン200mg/m2を受けてもよい。投与されるタキサンの量は、25mg/m2から250mg/m2までであってもよい。投与されるタキサンの量は、約25mg/m2、30mg/m2、35mg/m2、40mg/m2、45mg/m2、50mg/m2、55mg/m2、60mg/m2、65mg/m2、70mg/m2、75mg/m2、80mg/m2、85mg/m2、90mg/m2、95mg/m2、100mg/m2、105mg/m2、110mg/m2、115mg/m2、120mg/m2、125mg/m2、130mg/m2、140mg/m2、145mg/m2、150mg/m2、155mg/m2、160mg/m2、165mg/m2、170mg/m2、175mg/m2、180mg/m2、185mg/m2、190mg/m2、195mg/m2、200mg/m2、205mg/m2、210mg/m2、220mg/m2、225mg/m2、230mg/m2、235mg/m2、240mg/m2、245mg/m2、または250mg/m2であってもよい。タキサン注入の持続時間は、1時間から3時間まで、または3時間から6時間までであってもよい。タキサン定速注入の持続時間は、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、4.5時間、5時間、5.5時間、または6時間であってもよい。いくつかの態様において、タキサン注入は、定速注入である。
本発明のいくつかの態様において、NSCLCの処置に必要とされるタキサン、プラチナベースの化学療法剤、または両方の組合せの量は、クスチルセンなしでの、タキサン、プラチナベースの化学療法剤、または両方の組合せを含む治療について必要とされるだろう量より、クスチルセンと併用すると、より少ない。
本発明のいくつかの態様において、NSCLCの処置に必要とされるドセタキセル、プラチナベースの化学療法、またはドセタキセル/プラチナベースの化学療法の量は、クスチルセンなしでの、ドセタキセル、プラチナベースの化学療法、またはドセタキセル/プラチナベースの化学療法を含む治療について必要とされるだろう量より、クスチルセンと併用すると、より少ない。
本発明のいくつかの態様において、NSCLCの処置に必要とされるタキサンの量は、クスチルセンなしでの、タキサンを含む治療について必要とされるだろう量より、クスチルセンと併用すると、より少ない。
本発明のいくつかの態様において、NSCLCの処置に必要とされるドセタキセルの量は、クスチルセンなしでの、タキサン、プラチナベースの化学療法剤、または両方の組合せを含む治療について必要とされるだろう量より、クスチルセンと併用すると、より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に摂取される場合のタキサンの量は、タキサンが単独で投与される場合より、ヒト患者を処置するのにより効果的である。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に摂取される場合のドセタキセルの量は、ドセタキセルが単独で投与される場合より、ヒト患者を処置するのにより効果的である。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に摂取される場合のタキサン/プラチナベースの化学療法の量は、タキサン/プラチナベースの化学療法が単独で投与される場合より、ヒト患者を処置するのにより効果的である。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に摂取される場合のドセタキセル/プラチナベースの化学療法の量は、ドセタキセル/プラチナベースの化学療法が単独で投与される場合より、ヒト患者を処置するのにより効果的である。
いくつかの態様において、クスチルセンと併用したタキサンの量は、単独で、またはクスチルセンなしで、投与される場合の臨床的に有効である量より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと併用したドセタキセルの量は、単独で、またはクスチルセンなしで、投与される場合の臨床的に有効である量より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと併用したタキサン/プラチナベースの化学療法の量は、クスチルセンなしで投与される場合の臨床的に有効である量より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと併用したドセタキセル/プラチナベースの化学療法の量は、クスチルセンなしで投与される場合の臨床的に有効である量より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に投与される場合のタキサンの量は、ヒト患者において非扁平上皮組織型のNSCLCの臨床症状を低減するのに有効である。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に投与される場合のドセタキセルの量は、ヒト患者において非扁平上皮組織型のNSCLCの臨床症状を低減するのに有効である。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に摂取される場合のプラチナベースの化学療法剤の量は、プラチナベースの化学療法剤が単独で投与される場合より、ヒト患者を処置するのにより効果的である。
いくつかの態様において、クスチルセンと併用したプラチナベースの化学療法剤の量は、単独で、またはクスチルセンなしで、投与される場合の臨床的に有効である量より少ない。
いくつかの態様において、クスチルセンと共に投与される場合のプラチナベースの化学療法剤の量は、ヒト患者において非扁平上皮組織型のNSCLCの臨床症状を低減するのに有効である。
本発明の一局面によれば、用量単位の形でパッケージされたクスチルセン含有薬学的組成物であって、各用量単位におけるクスチルセンの量が640mgである、薬学的組成物が提供される。前記薬学的組成物は、タキサンおよび/またはプラチナベースの化学療法剤を含んでもよく、注射用溶液または懸濁液中であってもよく、その注射用溶液または懸濁液は、ナトリウムイオンをさらに含有してもよい。
本発明の一局面によれば、用量単位の形でパッケージされたクスチルセン含有薬学的組成物であって、各用量単位におけるクスチルセンの量が640mgである、薬学的組成物が提供される。前記薬学的組成物は、パクリタキセルおよび/またはカルボプラチンを含んでもよく、注射用溶液または懸濁液中であってもよく、その注射用溶液または懸濁液は、ナトリウムイオンをさらに含有してもよい。
本発明の一局面によれば、用量単位の形でパッケージされたクスチルセン含有薬学的組成物であって、各用量単位におけるクスチルセンの量が640mgである、薬学的組成物が提供される。前記薬学的組成物は、ドセタキセルを含んでもよく、注射用溶液または懸濁液中であってもよく、その注射用溶液または懸濁液は、ナトリウムイオンをさらに含有してもよい。
本発明の別の局面によれば、癌の処置のための薬剤の製造におけるクスチルセンならびにタキサンおよび/またはプラチナベースの化学療法剤の使用であって、その薬剤が、640mgのクスチルセンの用量を患者へ送達するように製剤化されている、使用が提供される。薬剤は、ナトリウムイオンを含有してもよく、および/または注射用溶液の形をとってもよい。
本発明の別の局面によれば、癌の処置のための薬剤の製造におけるクスチルセンならびにパクリタキセルおよび/またはカルボプラチンの使用であって、その薬剤が、640mgのクスチルセンの用量を患者へ送達するように製剤化されている、使用が提供される。薬剤は、ナトリウムイオンを含有してもよく、および/または注射用溶液の形をとってもよい。
本発明の別の局面によれば、癌の処置のための薬剤の製造におけるクスチルセンおよびドセタキセルの使用であって、その薬剤が、640mgのクスチルセンの用量を患者へ送達するように製剤化されている、使用が提供される。薬剤は、ナトリウムイオンを含有してもよく、および/または注射用溶液の形をとってもよい。
本発明において有用な剤形を作製するための一般的な技術および組成物は、以下の参考文献に記載されている:7 Modern Pharmaceutics、9章および10章(Banker & Rhodes編、1979);Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(Liebermanら、1981);Ansel,Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms第2版(1976);Remington’s Pharmaceutical Sciences、第17版(Mack Publishing Company、Easton、Pa.、1985);Advances in Pharmaceutical Sciences(David Ganderton、Trevor Jones編、1992);Advances in Pharmaceutical Sciences 7巻(David Ganderton、Trevor Jones、James McGinity編、1995);Aqueous Polymeric Coatings for Pharmaceutical Dosage Forms(Drugs and the Pharmaceutical Sciences、シリーズ36(James McGinity編、1989);Pharmaceutical Particulate Carriers:Therapeutic Applications:Drugs and the Pharmaceutical Sciences、61巻(Alain Rolland編、1993);Drug Delivery to the Gastrointestinal Tract(Ellis Horwood Books in the Biological Sciences.Pharmaceutical Technologyシリーズ;J.G.Hardy、S.S.Davis、Clive G.Wilson編);Modern Pharmaceutics Drugs and the Pharmaceutical Sciences、40巻(Gilbert S.Banker、Christopher T.Rhodes編)。これらの参考文献は、全体として、参照により本出願に組み入れられている。
本発明は、以下に続く実施例を参照することにより、より良く理解されるだろうが、詳述された特定の実験が、その後に続く特許請求の範囲により完全に記載された本発明の例証となるのみであることを、当業者は容易に認識するであろう。
[実施例]
例1:臨床試験(第III相) − 非扁平上皮NSCLCの進行の阻止におけるクスチルセンと併用したパクリタキセル/カルボプラチンの評価
標準ファーストラインパクリタキセル/カルボプラチン化学療法計画を、クスチルセン(TV−1011)を併用したパクリタキセル/カルボプラチンと比較する、多国籍の無作為化非盲検第III相研究は、病期IV期非扁平上皮NSCLCを有する対象において安全性、耐容性、および有効性を評価するために行われる。
研究タイトル
病期IV期非扁平上皮非小細胞肺癌を有する対象における、標準ファーストラインパクリタキセル/カルボプラチン化学療法計画を、クスチルセン(TV−1011)を併用したパクリタキセル/カルボプラチンと比較する、多国籍の無作為化非盲検第III相研究。
処置期間
クスチルセン治療群に無作為に割り付けられた対象は、最初に、サイクル1の1日目前の5〜9日間の負荷投与期間においてクスチルセンの3回の投与を受ける。両方の研究治療群に無作為に割り付けられた対象は、疾患進行、許容できない毒性、または6サイクルの完了まで21日間化学療法サイクルを受ける;しかしながら、クスチルセン治療群に無作為に割り付けられた対象はまた、疾患進行、許容できない毒性、または全6サイクルの完了まで、21日間化学療法サイクルの各サイクルの1日目から始まるクスチルセンの週1回の投与を受ける。
研究集団
非扁平上皮組織型の病期IV期NSCLC。
研究目的
・主要目的は、クスチルセンを標準パクリタキセル/カルボプラチン化学療法に加えることの全生存利益を評価することである。
・副次的目的は、クスチルセンを標準パクリタキセル/カルボプラチン化学療法に加えることの、14週間目における無増悪生存期間(PFS)率への効果を評価することである。
・追加の目的は以下である:
クスチルセンを標準パクリタキセル/カルボプラチン化学療法に加えることの安全性および耐容性を評価すること。
クスチルセンを標準パクリタキセル/カルボプラチン化学療法に加えることの、生活の質パラメータへの効果を評価すること。
クスチルセンを標準パクリタキセル/カルボプラチン化学療法に加えることの、血清クラスタリン薬力学への効果を評価すること。
バイオマーカーとしての血清クラスタリンと、全生存を含む有効性尺度を評価することについてとの間の関係を探索すること。
クスチルセンを標準パクリタキセル/カルボプラチン化学療法に加えることの、他の疾患パラメータ、例えば、無増悪生存期間および進行までの時間への効果を評価すること。
研究集団のクスチルセンへの曝露を評価すること。
クスチルセンが、パクリタキセル/カルボプラチンの薬物動態を変化させるかどうかを確立すること。
研究デザイン概要
これは、無作為化非盲検の治験依頼者盲検の多国籍治験である。処置は、研究の2つの治療群を構成する、パクリタキセル/カルボプラチン/クスチルセン対パクリタキセル/カルボプラチンからなる。
最高28日間のスクリーニング期間後、対象を、等確率でその2つの治療群へ無作為に割り当てる。層別化された無作為化が、以下の4つの層別化因子にわたる治療群間の不均衡を最小限にするために用いられる:性別、米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータス(0対1)、喫煙状態(以前/現在の喫煙者対喫煙未経験者)、および地理的地域(北米、ヨーロッパ、および東南アジア)。
クスチルセン治療群に無作為に割り付けられた対象は、サイクル1の1日目前の5〜9日間の負荷投与期間を有する。対象は、疾患進行、許容できない毒性、または6サイクルの完了まで、3週間サイクルにおいてパクリタキセル/カルボプラチンを単独か、または週1回のクスチルセン注入と共にかのいずれかで受ける。疾患進行または死亡以外の任意の理由で研究処置から外される対象は、疾患進行の確認のために追跡される。いったん疾患進行が確認されたならば、対象は、生存追跡調査期間に入り、その間、データが、さらなる癌処置および彼らの生存状態に関して収集される。
研究処置に対する腫瘍応答および疾患進行は、固形癌の治療効果判定基準(RECIST)のためのガイドライン1.1によって提案された判定基準に基づいている。全ての対象は、胸部および上腹部、加えて臨床的に指示された任意の他の領域のCTまたはMRIスキャンを、スクリーニング時において、その後、8週間目から始まって最初の26週間の間、6週間ごとに(8週間目、14週間目、20週間目、および26週間目)、その後、26週間目のスキャン後、疾患進行まで12週間ごとに、受ける。これらの時点は、処置スケジュールに関わらず、+1週間の枠内で保持される。26週間目のスキャンは、患者がまだ処置期間中である(すなわち、処置遅延による)か、またはすでに処置来診の終了に達しているかに関わらず、予定された通りに実施される。いったん患者が、疾患進行が確認されたため、研究処置を中止されたならば、スキャニングはもはや必要とされない。これらのスキャンの評価は、Central Imaging Labによって、盲検様式で行われる。
注意:CTスキャンが好ましい;しかしながら、MRIは、それらが、個々の対象の評価のために一貫して実施される限り、疾患評価のために用いることができる。
注意:CTスキャンは、連続したスライス厚が5mm以下の切断で実施される。
有害事象は、研究中の各来診時および研究処置の最後の投薬から28日後に、記録される。病歴は、スクリーニング時に評価され、心電図が実施される。身体検査、ECOGパフォーマンスステータスの評価、生命徴候、および実験室評価が、スクリーニング時、および研究を通じて、行われる。有害事象は、対象がインフォームドコンセント用紙に署名したときから研究の間中、処置来診の終了(最後の投薬から28日後)まで、記録される。それらは、それぞれの次の来診時、および対象との任意の電話連絡中に再調査され、アップデートされる。
対象によって報告されるような一般的健康状態は、EuroQoL(EQ−5D)およびFACT−L質問表によって評価される。医療資源利用もまた、処置群間で比較される。EQ−5Dは、健康アウトカムの尺度として用いられる標準化道具である。広範な健康状態および処置に適用できるため、それは、ヘルスケア、加えて集団健康調査の臨床的および経済的評価に用いることができる、健康状態についての単純な記述的プロファイルおよび単一指標値を提供する。EQ−5Dは、対象による自己記入式用に設計されている。この研究において、その道具は、自己管理されている。
血清クラスタリンについての薬力学的血液試料は、血清クラスタリンの治療群特異的レベルを評価し、有効性尺度と関連があるかどうかを探索するために、引き出される。全ての血清クラスタリン検査は、中央検査室で行われる。
クスチルセン、パクリタキセルおよびカルボプラチン(治療群A)、またはパクリタキセルおよびカルボプラチン(治療群B)の血液レベルについての薬物動態学的検査が実施される。これらの試料は、クスチルセンとパクリタキセル/カルボプラチンの組合せとの間の相互作用を調べるために、およびクスチルセンへの曝露(すなわち、クスチルセン注入の終了時点での血清クスチルセンレベル)とアウトカム尺度(例えば、臨床的有効性および毒性パラメータ)との間の、パクリタキセル/カルボプラチン/クスチルセン処置群内における関係をモデル化するために、クスチルセンの薬物動態学的プロファイルのさらなる探索を可能にする。
対象の数
非扁平上皮組織型の病期IV期非小細胞肺癌(NSCLC)を有する約950人の対象。
選択/除外基準
選択基準
1.対象は、非扁平上皮(腺癌、大細胞など)組織構造のNSCLCの組織学的または細胞学的に確定された診断を受けていなければならない。
2.スクリーニング時において≧18歳の男性または女性。
3.治癒目的の手術も放射線療法のいずれも受け入れられない病期IV期の疾患(IASLC第7版TNM病期分類による。したがって、以前、病期IIIB期と分類された、胸水を有する患者を含む。)。
4.>12週間の平均余命。
5.対象は、測定可能な疾患のRECIST 1.1判定基準を満たす少なくとも1つの病変を有しなければならない。
6.患者が事前の放射線療法を受けている場合には、以下の全部:
・応答の決定に用いられた病変(複数可)が、以前には照射されず、または放射線療法の完了からサイズが(最長径が少なくとも30%)増加している。
・応答の決定に用いられた病変(複数可)への放射線療法が、無作為化の少なくとも6週間前に完了した;他の部位への放射線療法は、無作為化の少なくとも4週間前に完了した。
7.0または1のECOGパフォーマンスステータス。
8.以下によって定義されているような十分な骨髄予備能を有する:
・好中球絶対数(ANC)≧1.5×109/L
・血小板≧100×109/L
・ヘモグロビン≧9g/dL
9.以下によって定義されているような十分な肝機能を有する:
・ビリルビン≦1.5×ULN(ただし、良性状態、例えば、ギルバート病に二次的な上昇を除く)
・ASTおよびALT≦3×ULN(スクリーニング時に肝臓転移を有する患者においては≦5×ULN)
10.Cockcroft−Gault式によるクレアチニンクリアランス≧50mL/分によって定義されるような十分な腎機能を有する。
11.無作為化時点において、事前の大手術から少なくとも4週間、経過している。
12.無作為化時点において、任意の治験薬を受けてから少なくとも4週間(または研究物質の排出半減期の5倍、どちらか長い方)、経過している。
13.妊娠の可能性のある女性は、処置期間中および処置期間後3カ月間、非常に効果的な受胎調節方法を実行する。
14.妊娠の可能性のある女性の男性パートナーは、外科的に不妊であり得るか、または彼らの女性パートナーが、処置期間中および処置期間後3カ月間、非常に効果的な避妊方法を利用していることを保証することができるかのいずれかである。
15.対象は、任意のプロトコール特異的手順が実施される前に書面によるインフォームドコンセントを示し、研究の期間中、プロトコール要求を遵守する。
除外基準
1.扁平上皮組織型が優位(>50%)であるNSCLCを有する対象。
2.進行型NSCLCについての(認可された、または実験的な)任意の事前の全身性抗癌治療を受けた対象。アジュバント化学療法を受けている対象が、その事前のアジュバント療法の最後の投与が、無作為化より少なくとも1年前にあった場合には適格である。
3.症候性であり、またはステロイドもしくは抗けいれん薬での進行中の処置を必要とする脳転移を有する対象。脳転移を除外するために、脳画像化が症候性患者について必要とされるが、無症候性患者においては必要とされない。
4.活性続発性悪性腫瘍(子宮頸部の上皮内癌腫、十分処置された非黒色腫性皮膚癌、臨床的限局性前立腺癌、表在性膀胱癌、または少なくとも2年前に処置された、再発のエビデンスがない他の悪性腫瘍を除く)を有する対象。
5.事前治療に関係した持続性グレード2以上の毒性(脱毛症または貧血を除く)を有する対象。
6.グレード2以上の末梢神経障害を有する対象。
7.無作為化後3カ月以内の病状、例えば、心不全、心筋梗塞、管理不良高血圧、管理不良糖尿病、脳血管障害、もしくは急性肝炎、または無作為化後1カ月以内の大きな活動性感染の処置、薬物療法を必要とする進行中の重篤な心不整脈、加えて、治験責任医師の意見によりプロトコール治療を妨げると思われる任意の他の有意な同時発生した内科的疾患。
8.実験的作用物質、ワクチン、または装置の別の臨床試験における計画された同時的参加。観察的研究における同時的参加は受け入れられる。
9.妊娠中または授乳中である女性対象。
10.パクリタキセルまたはカルボプラチンの任意の成分に対する感受性であることがわかっている、対象。
用量および投与経路
研究物質:クスチルセンナトリウム
250mL生理食塩水中640mg、2時間にわたるIV。
化学療法:パクリタキセルおよびカルボプラチン
パクリタキセル200mg/m2、3時間にわたるIV。
カルボプラチンAUC6.0mg/ml/分、30分間にわたるIV。
クスチルセン負荷投与期間
治験治療群(治療群A)へ無作為に割り付けられた場合、対象はクスチルセンを受ける。クスチルセンの投与のスケジュールは、負荷投与期間から始まる。負荷投与期間についてのクスチルセンの初回投与は、無作為化後4日以内に投与される。
640mgクスチルセンの3回の投与が、負荷投与期間中(−9日目〜−1日目)、IV投与される。負荷投与期間中クスチルセンの各投与間に(すなわち、1日おきに)、およびクスチルセンの3回目の負荷投与とサイクル1の1日目との間に、少なくとも1日の「非注入」日がある。サイクル1の1日目の前日(0日目)は、「処置なし」日である。最後の負荷投与とサイクル1の1日目との間に最高4日間ある。一般的なスケジュールは、月曜日、水曜日、および金曜日にクスチルセンの3回の負荷投与を与え、サイクル1の1日目が次の月曜日に始まることである。0日目より前に3回の負荷投与を完了するために、来診、週末、および休日からなる最高9日間が許容される。対象は、2時間の注入としてクスチルセンの各用量を受ける。グレード1〜2全身症状(例えば、発熱および悪寒)が、最初の2〜3回のクスチルセン注入の間、対象の50〜60%において見られるため、全対象に、負荷投与期間中のみ、クスチルセンの3回の負荷投与の各回の30〜60分前、および各回後24時間の間で4〜6時間ごとに、イブプロフェン(400mg)またはアセトアミノフェン(500〜1000mg)を前投薬する。
21日間(3週間)処置サイクル
治療群A対象のみ:
負荷投与期間の完了後で、かつ最高4日以内に、640mgのクスチルセンを、各21日間サイクルの1日目、8日目、および15日目に週1回、IVに与える。クスチルセンを、各サイクルの1日目に、パクリタキセルおよびカルボプラチンより前に投与する。
治療群B対象のみ:
パクリタキセルおよびカルボプラチンの初回用量を無作為化後4日以内に投与する。
治療群Aと治療群Bの両方の対象:
パクリタキセル(200mg/m2)およびカルボプラチンAUC6.0mg/ml/分、IVを、各21日間サイクルの1日目にIV投与する。
処置サイクルは、疾患進行、許容できない毒性、または6サイクルの完了まで、継続する。
毒性のための用量改変
毒性を、NCI CTCAE、バージョン4.0を用いてグレード付けする。
一般的に、用量改変についての必要性は、各サイクルの1日目における処置より前の72時間以内に得られた検査値または身体的徴候に基づいて評価される。用量低減はパクリタキセルおよびカルボプラチンについて採用され、一方、クスチルセンは、常に、640mg用量で与えられるが、その投薬を、必要に応じて、控える場合がある。1日目の化学療法が、パクリタキセルまたはカルボプラチンによる血液学的毒性のために遅延される場合には、クスチルセンを差し控える判定基準に合わない限り、週1回のクスチルセン投与は続く(本明細書、下記)。毒性からの回復を可能にするために最高3週間まで処置を遅延させてもよい。対象が、任意の理由で、研究処置において3週間より長く中断する場合には、対象は、「処置の終了」と評価され、疾患進行まで「処置なしの追跡調査期間」に入る。
パクリタキセルまたはカルボプラチンの用量は、いったんその用量が低減されたならば、再び段階的に増加させることはない。パクリタキセルまたはカルボプラチンの2回より多い用量低減が必要とされる場合には、その対象は研究処置から外される。クスチルセン、パクリタキセル、またはカルボプラチンが中止された場合には、その対象は研究処置から外される。これらの対象は、「処置の終了」と評価され、疾患進行まで「処置なしの追跡調査期間」に入る。
任意の研究処置(クスチルセン、パクリタキセルおよび/またはカルボプラチン)の用量を改変することについての理由は記録される。
パクリタキセルおよびカルボプラチン改変についての特定の用量レベル
以下の表は、パクリタキセルおよびカルボプラチンについての特定の用量レベル改変を定義する。
Figure 2015522542
血液学的毒性
G−CSFおよび他の増殖因子は、対象管理において役に立てることができる。以下のセクションは、各サイクルの1日目における血液学結果および臨床所見に基づいてパクリタキセルおよびカルボプラチンの用量を改変し、または差し控える方法を描写する。
1日目の化学療法が血液学的毒性のために遅延される場合には、クスチルセンを差し控える判定基準に合っていない限り、週1回のクスチルセン投与は続く。
貧血に用量低減は必要とされない。対象は、彼らのヘマトクリットを許容レベルに維持するために輸血またはエリスロポエチンを用いて援助されてもよい。
治療の各サイクルを受ける前に、対象は、好中球絶対数(ANC)≧1.5×109細胞/LおよびPLT≧100×109細胞/Lを有しなければならない。処置は、血液学的回復を可能にするために最高3週間、遅延されてもよい。3週間後、ANC<1.5×109細胞/Lおよび/またはPLT<100×109細胞/Lである場合には、化学療法は中止される。
サイクルの1日目において、ANCが<1.5×109細胞/Lであり、および/または血小板数が<100×109細胞/Lである場合には、パクリタキセルとカルボプラチンの両方が控えられる。血算は毎週、繰り返される。いったん、ANCが≧1.5×109細胞/Lまで回復し、かつ血小板数が≧100×109細胞/Lであるならば、パクリタキセルおよびカルボプラチンでの処置は再開される。これが1週間より長い間、続く場合には、化学療法用量は、1用量レベル分、低減される。
前のサイクル中のいかなる時点でも以下のうちの1つが生じている場合には、化学療法用量はまた、1用量レベル分、低減される:
・グレード3発熱性好中球減少症(ANC<1.0×109細胞/Lおよび体温>38.5℃と定義される)
・グレード3好中球減少症(ANC<1.0×109細胞/Lと定義される)を伴う、確認された感染
・7日間以上続くグレード4好中球減少症(ANC<0.5×109細胞/Lと定義される)
・7日間以上続くグレード4血小板減少症(血小板数<25×109/L)
上記の4つの症例のいずれにおいても、週1回のクスチルセン注入もまた差し控えられ、いったん毒性がグレード2以下まで回復したならば、完全640mg用量で再開される。
化学療法用量低減が、21日間サイクルの開始時点で必要とされる場合、パクリタキセルおよびカルボプラチンは、一緒に低減され、将来のサイクルにおいて、用量を再び、段階的に増加することは許可されない。
以下のうちのいずれかが生じる場合には、その対象は研究処置から外される:
・グレード4発熱性好中球減少症またはグレード4好中球減少症を伴う感染
・血小板数<50×109/Lを伴う血小板減少性出血(肉眼的には潜血なし)
肝毒性
各サイクルの1日目におけるLFT値(AST、ALT、およびビリルビン)は、用量低減が必要であるかどうかを決定するのに用いられる。化学療法(パクリタキセルおよびカルボプラチン)およびクスチルセンは、グレード3以上へのLFT上昇(AST、ALT、および/またはビリルビン)のいかなる場合においても差し控えられ、いったん毒性がグレード2以下まで回復したならば、再開される。その後、パクリタキセルの用量は、次のサイクルにおいて1用量レベル分、低減される。カルボプラチンおよびクスチルセンでの処置は、完全用量で再開される。処置が控えられる場合には、LFT値は、3週間以内に回復しなければならず、さもなければ、その対象のプロトコール処置は中止される。
腎毒性
試験に入るために、対象は、Cockcroft−Gault式によりクレアチニンクリアランス≧50ml/分によって定義されているような十分な腎機能を有することが要求される。
30ml/分までのクレアチニンクリアランスにおける研究中の減少(グレード2)について、カルボプラチン用量は、Calvert式に従って調整される。パクリタキセルおよびクスチルセンは、完全用量で継続される。
クレアチニンクリアランスにおける(30ml/分より下への)グレード3減少またはクレアチニンにおけるグレード3増加(>3×ベースライン値または>4.0mg/dl)について、毒性が≦グレード2まで解消されるまで、全てのプロトコール処置は控えられる。≦グレード2までの解消により、パクリタキセルおよびカルボプラチンは1レベルの用量低減で、クスチルセンは完全用量で、再開される。
毒性が3週間以内に解消されない場合には、その対象は、研究処置を中止される。毒性が、その後のサイクルにおいてグレード3以上で再発する場合には、その対象は研究処置から外され、疾患進行について追跡される。
いかなるグレード4腎毒性(クレアチニンクリアランス<15ml/分または透析または腎移植が必要であると定義される)についても、その対象はプロトコール処置から外される。
パクリタキセルおよびカルボプラチン − 神経毒性についての用量改変
グレード4神経毒性について、その対象は、プロトコール処置から外されるべきである。
グレード3神経毒性について、毒性が≦グレード2まで解消するまで、パクリタキセルおよびカルボプラチンは控えられる。その後、両方は、1レベルの用量低減で再開される。
パクリタキセルおよびカルボプラチン − 下痢および/または嘔吐についての用量改変
グレード4(生命を脅かす)下痢および/または嘔吐の場合、その対象はプロトコール処置から外される。
グレード3下痢(ベースラインを超える、1日あたり≧7便;失禁;IV輸液>24時間の必要性;制限的セルフケアADLまたは入院)の場合、≦グレード2まで解消されるまで、パクリタキセルおよびカルボプラチンは差し控えられ、その対象は、その後のサイクルにおいて予防的止痢治療を受ける。
最大限の予防的処置(例えば、アトロピン、オクトレオチドと共にロペラミド、塩酸ジフェノキシラート)にも関わらず、グレード3下痢が再発する場合には、その対象はプロトコール処置から外される。
グレード3嘔吐[24時間における>=6回のエピソード(5分間、隔てられている);経管栄養、TPN、または入院が必要である]の場合、≦グレード2まで解消されるまで、パクリタキセルおよびカルボプラチンは差し控えられ、その対象は、その後のサイクルにおいて予防的制吐治療を受ける。
最大限の予防的処置(例えば、オンダンセトロン、メトクロプラミド、デキサメタゾン)にも関わらず、グレード3嘔吐が再発する場合には、その対象はプロトコール処置から外される。
パクリタキセル − 心血管毒性
心調律障害は、パクリタキセルを受けた対象においてまれに発生している。たいていの対象は無症候性であったので、心モニタリングは必要とされない。一過性無症候性徐脈は、多くも対象の3分の1において観察されている。より重大な房室(AV)ブロックはまれにしか観察されていない。心イベントは、以下のように管理されるべきである:
・無症候性徐脈 − 処置は必要とされない
・注入中の無症候性AVブロックまたは任意の症候性不整脈 − パクリタキセル注入は停止され、不整脈は標準的技法に従って管理される。全てのプロトコール処置は中止される。
・胸痛および/または症候性低血圧(90/60mmHgより下、または補液を必要とする) − パクリタキセル注入は停止される。ECGが実施される。その患者は、過敏症が考えられる場合には、上記のように静脈内ジフェンヒドラミンおよびデキサメタゾンを与えられる。また、胸痛が心臓性であるとは考えられない場合には、エピネフリンまたは気管支拡張剤が検討される。全てのプロトコール処置は中止される。
パクリタキセル − アレルギー反応/過敏症
軽度〜中等度の過敏症反応を生じた対象は、パクリタキセルの再負荷に成功しているが、予防への慎重な注意および生命徴候のベッドサイドモニタリングが推奨される。
軽度の症状:パクリタキセル注入を完了する。ベッドサイドで監督する。処置は必要とされない。
中等度〜重度の症状(グレード2または3):パクリタキセル注入は停止される。ジフェンヒドラミン25〜50mgおよび静脈内デキサメタゾン10mgが与えられる。パクリタキセル注入は、症状の回復後、低速で再開され、20mL/時で15分間、その後、40mL/時で15分間、その後、さらなる症状がなければ、注入が完了するまで完全投与速度で行われる。症状が再発する場合には、パクリタキセル注入は停止され、プロトコール処置は中止される。パクリタキセルに対するグレード3過敏症を経験する対象は、その後のサイクルについてステロイド前投薬の用量を2回受ける。パクリタキセル投与は、注入の最初の時間の間はよりゆっくり(通常の速度の半分)である。注入速度は、その後の2時間の間、増加される。パクリタキセル注入の総持続時間は、変わらないままであり、すなわち、3時間である。
重度の生命を脅かす症状(グレード4、アナフィラキシー):パクリタキセル注入は停止され、対象は、本明細書の上記のようにジフェンヒドラミンおよびデキサメタゾンをIVに与えられる。指示されたプロトコール処置が中止される場合には、エピネフリンまたは気管支拡張剤が加えられる。
非血液学的グレード3または4毒性についての用量改変
「生命を脅かす」毒性を表す任意のグレード4 NCI CTCAEについて、対象は、研究処置を中止され、疾患進行について追跡される。
以下に定義された任意のグレード3または4事象(注意:これは、脱毛症、悪心、咳、頭痛、不眠、爪の変化、味覚の変化、および無症候性検査値[例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム]を含まない)について、パクリタキセル、カルボプラチン、およびクスチルセンは、≦グレード2まで解消されるまで、差し控えられる。
・グレード4 NCI CTCAEは、「活動不能」(耳鳴り、疲労、無力症、嗜眠、倦怠感、関節痛、筋肉痛、めまい、振戦)を表す;または
・グレード3 NCI CTCAEは、上記のセクションにおいて言及されておらず、治験責任医師によって臨床的に有意であるとみなされる。
≦グレード2までの解消により、パクリタキセルとカルボプラチンの両方は、1用量レベル、低減して再開される。毒性が3週間以内に解消されない場合には、その対象は、研究処置を中止される。毒性が次のサイクルにおいてグレード3以上で再発した場合には、その対象は研究処置から外され、疾患進行について追跡される。
統計解析
主要アウトカム
主要アウトカム尺度は全生存(OS)である。任意の原因による死亡までの時間は、主要な有効性エンドポイントである。一次解析は、層別ログランク検定(上記で同定された層別化因子によって層別化される)である。
副次的アウトカム
無作為化から14週間目における無増悪生存期間(PFS)。各対象について、14週間目の無増悪生存期間(PFS)状態変数「進行なしで生きている(AWP)」は、対象が生きており、かつ本明細書上記で定義されているような進行のエビデンスがないことが見出されている場合にはone(1)として定義され、そうでない場合にはゼロ(0)と定義される。AWP=1である各治療群における対象の割合は、有効性の二次解析として比較される。上記で定義された層別化因子でのCochran−Mantel−Haenszel検定が検査に用いられる。
結果
治療群A対象に投与されたクスチルセンおよびパクリタキセル/カルボプラチンの併用処置は、安全で、かつ耐容性が良く、有害事象プロファイルは許容範囲である。治療群A対象(クスチルセン+パクリタキセル/カルボプラチン)は、治療群B対象(パクリタキセル/カルボプラチン)と比較して、生存期間が延びている。さらに、無増悪生存期間は、治療群A対象において増加しており、治療群B対象と比較して、治療群A対象の統計的に有意に高い割合が、少なくとも14週間、進行なしに生存している。全体的な無増悪生存期間は、治療群A対象において向上している。NSCLCの1つ以上の症状、例えば、胸痛、胸水、肺水腫、呼吸困難、または喀血が、治療群B対象と比較して治療群A対象において、往々にして改善されている。さらに、生活の質は、治療群B対象と比較して、治療群A対象において改善している。
例2:NSCLCにおける血清クラスタリンレベルと個体の生存期間との相関
この例において、例1の治療群A内で処置を受けた患者におけるベースラインクラスタリンレベルを解析し、臨床成績と比較する。71μg/mL未満のベースラインクラスタリンレベルを有するこれらの患者の部分集団は、71μg/mLより上のベースラインレベルを有する患者と比較して、抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受ける可能性がより高い。具体的には、71μg/mL未満のベースラインクラスタリンレベルを有する患者は、71μg/mLより上のベースラインクラスタリンレベルを有する患者より長く生存する傾向にある。これらのデータは、患者血清中のベースラインクラスタリンの予測閾値レベルを示した前の研究(本明細書の以下に記載されている)と一致している。この閾値未満のベースラインクラスタリンレベルを有する患者は、その閾値より上のレベルを有する患者より抗クラスタリン治療からより多く恩恵を受ける可能性が高かった。
血清クラスタリンレベルと個体の生存期間の間の関係は、病期IIIB期またはIV期NSCLCを有する患者において、週1回のクスチルセン、加えて、ゲムシタビン/プラチナベースの投与計画の第1〜2相研究中、評価された。この研究における患者の全部が、クラスタリンのベースラインレベルを測定されたとは限らなかった。しかしながら、ベースラインクラスタリンレベルの測定を受けたN=69対象で開始され、唯一の予測因子としてベースラインクラスタリンを用いるコックス比例ハザード(PH)モデルへの適合により、p=0.10が示されている;係数が正であるので、より高いクラスタリンが、生存リスクの増加と関連している。ベースライン後のデータも収集されているN=55対象の中で、同じPHモデルへの適合により、p=0.05が示されており、この場合も前と同様に、正の係数を有する。
ベースラインクラスタリンレベルを低い層と高い層へ分割することにより、測定されたクラスタリンレベルより効果的な二分予測因子を生じた。ベースラインクラスタリンレベルを有する全てのN=69対象を用いて、可能なカットポイントについて慎重な検索により、有力な候補として71μg/mLが示された。
ベースラインクラスタリンレベルを有する全てのN=69対象の中で、クラスタリン≦71μg/mLを有するN=45(生存期間中央値は18.8カ月間であった)、およびベースラインクラスタリン>71μg/mLを有するN=26対象(生存期間中央値は10.2カ月間であった)があった;ログランクp値=0.004。N=14の早期に中止した者を除くと、ベースラインクラスタリン≦71μg/mLを有するN=35対象(生存期間中央値は28.7カ月間であった)、およびベースラインクラスタリン>71μg/mLを有するN=20対象(生存期間中央値は12.2カ月間であった)が残る;ログランクp値=0.0002。図4は、71μg/mLカットポイントに対応するカプラン・マイヤー曲線を示す。
生存期間の予測因子としてのベースラインクラスタリンの関連性をさらに評価するために、その研究からのデータを、処置中に達した平均および最低クラスタリンレベルに基づいてさらに分離した。図5は、ベースラインクラスタリンについての71μg/mLカットポイントおよび平均クラスタリンについての33μg/mLカットポイントに対応するカプラン・マイヤー曲線を示す。図6は、ベースラインクラスタリンについての71μg/mLカットポイントおよび最低クラスタリンについての30μg/mLカットポイントに対応するカプラン・マイヤー曲線を示す。どちらの場合も、低ベースラインクラスタリンおよび治療中の低レベルの組合せが、生存期間延長の最も大きい可能性を与えた。
例1および3に記載されているように、異なる治療での異なる患者集団の処置に関して類似した結果が観察されることは驚くべきことである。さらに、より高いクラスタリンを有する患者が、より強く必要としており、したがって、より低いレベルを有する患者より抗クラスタリン治療からより多くの恩恵を受けることを予想するであろう。したがって、タキサン/プラチナベースの化学療法併用、例えば、パクリタキセル/カルボプラチン、またはタキサンベースの化学療法、例えば、ドセタキセルに加えて、クスチルセンを受けた、ベースライン閾値レベルより低い患者が実質的に恩恵を受ける可能性が高いという観察は、重要かつ新規な発見である。
例3:臨床試験(第III相) − 肺癌の処置についてのドセタキセルと併用したクスチルセン対ドセタキセルの評価
研究タイトル
進行型または転移性(病期IV期)非小細胞肺癌を有する患者における、セカンドライン処置としてのドセタキセルと併用したクスチルセン(TV−1011/OGX−011)対ドセタキセルの多国籍の無作為化非盲検第III相研究。
処置期間
クスチルセン治療群(治療群A)に無作為に割り付けられた対象は、サイクル1の1日目前の5〜9日間の負荷投与期間においてクスチルセンの3回の投与を受ける。治療群Aにおける患者は、21日間サイクルの1日目、8日目、および15日目にクスチルセンを受け、1日目にドセタキセルを受ける。治療群Bにおける患者は、21日間サイクルの1日目にドセタキセルのみを受ける。両方の治療群に無作為に割り付けられた患者は、疾患進行、許容できない毒性、同意の撤回、または処置を停止するべきプロトコール特定化パラメータまで、21日間化学療法サイクルを有する。
研究集団
1つの先行選択のプラチナベースの全身性抗癌治療を受けている進行型または転移性(病期IV期)非小細胞肺癌(NSCLC)を有する患者。
研究目的
主要目的:
・1つの先行選択のプラチナベースの全身性抗癌治療を受けている進行型または転移性(病期IV期)NSCLCを有する患者の全生存(OS)を向上させることにおける、クスチルセンおよびドセタキセルの併用投与計画の利益を評価すること。
副次的目的:
有効性:
・クスチルセン有りまたはなしでドセタキセルを受ける患者間の無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、および奏効期間(CRまたはPR)を比較すること。
・生活の質(QoL)パラメータに関して治療群を比較すること。
安全性:
・ドセタキセルと併用したクスチルセンの安全性プロファイルを評価すること。
探索的目的:
・疾患パラメータおよび遺伝子マーカーにより、患者のサブセットにおいてクスチルセンの臨床的有効性(PFS、OS)を探索すること。
・クスチルセンへの曝露(すなわち、血漿クスチルセンレベル)とアウトカム尺度(例えば、臨床的有効性および毒性パラメータ)の間の治療群A内の関係をモデル化すること。
・クスチルセンの薬物動態を探索すること。
・血漿試料においてクスチルセンの薬力学的バイオマーカーへの効果を探索すること。
・血清クラスタリンの治療群特異的レベルを比較し、有効性尺度との関連性があるかどうかを探索すること。
研究デザイン概要
これは、以前にファーストラインのプラチナベースの治療で処置された、進行型または転移性(病期IV期)NSCLC患者における、多国籍の無作為化非盲検第III相研究である。
最高28日間のスクリーニング期間後、患者を、ドセタキセルおよびクスチルセン(治療群A)またはドセタキセル(治療群B)のいずれかを受けるように1:1に無作為化する。無作為化は、無作為化における不均衡を最小限にするために、性別(男性対女性)、NSCLC組織構造(扁平上皮対非扁平上皮)、ファーストラインのプラチナベースの治療に対する最良総合効果(SD/CR/PR対PD)、およびECOG PS(0対1)によって層別化される。治療群Aに無作為に割り付けられた患者は、サイクル1の1日目前の5〜9日間の負荷投与期間において投与される、3用量のクスチルセンを受ける。負荷投与期間後、治療群Aにおける患者は、21日間サイクルの1日目、8日目、および15日目にクスチルセンを、1日目にドセタキセルを受ける。治療群Bにおける患者は、21日間サイクルの1日目にドセタキセルのみを受ける。両方の研究治療群に無作為に割り付けられた対象は、疾患進行、許容できない毒性、研究処置からの離脱、または処置を停止するべきプロトコール特定化パラメータまで、21日間化学療法サイクルを有する。疾患進行または死亡以外の任意の理由により研究処置から外される患者は、放射線学的疾患進行の確認のために追跡される。研究処置を中止した全ての患者は、死亡、追跡不能、同意の撤回、または研究中の最後の患者についての処置来診の終了後12カ月までのいずれか早い方まで、さらなる抗癌処置および生存情報を収集するために追跡される。
研究処置に対する腫瘍応答および疾患進行は、固形癌の治療効果判定基準(RECIST)のためのガイドライン(バージョン1.1)によって提案された判定基準に基づいている。全ての患者は、胸部および上腹部、加えて臨床的に指示された任意の他の領域のCTまたはMRIスキャンを、スクリーニング時において、その後、無作為化後8週間目から始まって疾患進行まで、6週間ごとに、受ける。腫瘍測定は、それが前の6週間以内に行われていない場合には、処置来診の終了の間にも実施される。疾患進行以外の理由で研究処置を中止する患者は、疾患進行、新しい抗癌治療の開始、同意の撤回、追跡不能、または死亡のいずれか早い方まで、RECIST v1.1による腫瘍測定を受け続ける。これらのスキャンの評価は、治験依頼者によって指定されたCentral Imaging Labによって、盲検様式で行われる。
有害事象および併用薬は、研究を通じて、研究処置の最後の投薬後28日まで、収集される。病歴は評価され、可能な場合は、EGFRおよびKRAS突然変異状態の確認された結果が収集され、心電図がスクリーニング時に実施される。身体検査、ECOGパフォーマンスステータスの評価、生命徴候、および実験室評価が、スクリーニング時点および研究を通じて、行われる。
患者によって報告されるような一般的健康状態は、癌療法の機能的評価・肺用(FACT−L)質問表によって評価される。
血清クラスタリンについての薬力学的血液試料は、血清クラスタリンの治療群特異的レベルを比較し、有効性尺度との関連性があるかどうかを探索するために、引き出される。全ての血清クラスタリン検査は、中央検査室で行われる。
薬物動態学的評価:治療群Aにおける患者のサブセットは、クスチルセンレベル決定のためにPK試料採取を受ける。
研究停止判定基準:
2つの形式的中間解析は、臨床的有用性または無益性の不十分なエビデンスに基づいて早期に治験を停止する場合がある:
1.早期に停止することについての第1の評価は2ステップを経て生じる。最初のステップにおいて、14週間目におけるPFS率(疾患進行なしで生きている患者の割合)が、最初の170人の無作為化された患者が、機会を得て、14週間目に予定された腫瘍評価を完了した後、解析され、評価は、独立した放射線科医によって再判定される。この最初の判定基準が、前定義された判定基準に基づいて14週間目においてPFS率の向上(すなわち、PFS率を比較するカイ二乗検定における片側p値≦0.1)を示す場合には、治験は停止されない。しかしながら、14週間目の判定基準においてPFS率の必要とされる向上が観察されない場合には、最初の100の死亡事象に関する早期生存無益性解析が、治験を早期に停止するか、または継続するかのいずれかのために第2のステップとして実施される。注意:前定義された判定基準を評価しながら、研究登録は続く。PFS率の必要とされる向上を保証する第1の判定基準が満たされる場合には、生存無益性解析の第2のステップは実施されない。
2.第2の中間解析は、無益性についてであり、50%の死亡事象(425人の死亡)が発生している場合、実施される。
盲検は、全ての中間解析について、かつDSMCに関する第1の中間解析において研究継続に導く判定基準まで維持される。研究が、第1の中間解析において早期に停止されない場合には、最高200箇所のサイトを促して、研究の完了のために1100人の患者の登録を加速する。
治験は、有効性を主張するために早期には停止されない。
選択/除外基準
選択基準
1.患者は、組織学的または細胞学的に確定された、切除不能な、進行型、または転移性(AJCC第7版TNM病期分類により病期IV期)NSCLCを有しなければならない。
2.スクリーニング時において≧18歳の男性または女性。
3.治験責任医師の評価によるスクリーニング時点から>12週間の平均余命。
4.患者は、進行型または転移性NSCLCについての1つの先行選択のプラチナベースの全身性抗癌治療を受けていなければならない。先行維持治療が許可され、処置計画の開始後、中断なしに継続される場合、同じラインの治療としてみなされる。
5.患者は、ファーストライン治療中または治療後のいずれかで放射線学的疾患進行が確認されていなければならない。
6.患者は、RECIST 1.1判定基準により少なくとも1つの測定可能な病変を有しなければならない。
7.スクリーニング時において0または1のECOGパフォーマンスステータス。
8.以下によって定義されているように、スクリーニング時に、十分な電解質値、骨髄機能、腎機能、および肝機能を有する:
・好中球絶対数(ANC)≧1.5×109/L
・血小板≧100×109/L
・ヘモグロビン≧9g/dL
・血清クレアチニン≦1.5×正常上限(ULN)
・総ビリルビン≦1.0×ULN(ただし、良性状態、例えば、ギルバート病に二次的な上昇を除く)
・ASTおよびALT≦1.5×ULN
・アルカリホスファターゼ≦2.5ULN
・電解質値(ナトリウム、カリウム、およびマグネシウム)≧1×LINおよび≦1×ULN。矯正された電解質値を有する患者は適格である。
9.NCI CTCAE、v4.0によるグレード≦1までの先行治療の任意の毒性効果の解消(脱毛症および≦グレード2末梢神経障害を除く)。
10.妊娠の可能性のある女性は、無作為化前の72時間以内に陰性の血清妊娠検査を有しなければならない。
11.妊娠の可能性のある女性は、化学療法/クスチルセンの最後の投薬中、および投薬後3カ月間、非常に効果的な受胎調節方法を実施する。妊娠の可能性のある女性の男性パートナーは、外科的に不妊であり得るか、または彼らの女性パートナーが、化学療法/クスチルセンの最後の投薬中、および投薬後3カ月間、非常に効果的な避妊方法を利用していることを保証することができるかのいずれかである。
12.患者は、任意のプロトコール特異的手順が実施される前に書面によるインフォームドコンセントを示す意思があり、かつ示すことが可能でなければならず、研究の期間中、プロトコール要求を遵守しなければならない。
除外基準
1.無作為化前の21日以内にNSCLCについての任意の全身性抗癌治療で処置された患者。
2.無作為化前の2週間以内の放射線療法。患者は、全ての放射線療法関連毒性から回復していなければならない。
3.無作為化前の4週間以内の大きな外科手術。患者は、全ての手術関連合併症から回復していなければならない。
4.CNS転移がわかっている患者(CNS転移の任意の臨床徴候を有する患者は、研究の参加に適格であるために、CNS転移を除外するための脳のCTまたはMRIを受けなければならない。放射線療法で処置された、または外科的に除去された脳転移を有したことがある患者は、無作為化より少なくとも3週間前にコルチコステロイド処置を止めて、臨床的に安定しているべきである)。
5.別の活動性原発性悪性腫瘍の病歴を有する患者(子宮頸部の上皮内癌腫、十分処置された非黒色腫性皮膚癌、臨床的限局性前立腺癌、表在性膀胱癌、または再発のエビデンスがなく、少なくとも5年前に処置された他の悪性腫瘍を除く)。
6.無作為化後3カ月以内の病状、例えば、心不全、心筋梗塞、管理不良高血圧、管理不良糖尿病、脳血管障害、もしくは急性肝炎、または無作為化後1カ月以内の大きな活動性感染の処置、加えて、薬物療法を必要とする進行中の心不整脈(NCI CTCAE v4.0による≧グレード2)または治験責任医師の意見により、プロトコール治療を妨げると思われる任意の他の有意な同時発生した内科的疾患。
7.実験的作用物質、ワクチン、または装置の別の臨床試験における計画された同時的参加。観察的研究における同時的参加は受け入れられる。
8.授乳中である女性患者。
9.NSCLCについてドセタキセルで以前処置された患者、またはタキサン治療に対する感受性がわかっている患者。
用量および投与経路
研究物質:サイクル1の1日目前の5〜9日間に投与される、2時間にわたるクスチルセン640mg IVの3回の負荷投与、その後、21日間サイクルの1日目、8日目、および15日目における2時間にわたってのクスチルセン640mg IV。
化学療法:21日間サイクルの1日目における1時間にわたってのドセタキセル75mg/m2 IV。
治療群Aにおいて、ドセタキセルは、クスチルセン注入後すぐに投与される。
負荷投与期間中のみのクスチルセンについての前投薬(治療群A):
イブプロフェン(400mg)が、負荷投与期間中のクスチルセンの各注入の30〜60分前、および各注入後の24時間の間、4〜6時間ごとに投与される。患者がイブプロフェンを許容できない場合には、イブプロフェンの代わりにアセトアミノフェン(650mg)が用いられる。負荷投与期間後の前投薬のさらなる投与は、治験責任医師の裁量による。
ドセタキセル処置についての前投薬:
全ての患者は、下記のように、または地域施設内標準により、経口コルチコステロイドで前投薬される:
体液貯留の発生率および重症度、加えて過敏症反応の重症度を低下させるために、ドセタキセル投与の1日前から始まって3日間、1日2回、デキサメタゾン8mg。
併用薬物療法
支持療法としてみなされる、以下の併用薬物療法は、この研究に参加している間、受け入れられる:
・治験責任医師の裁量による制吐剤の予防的または治療的使用。
・造血成長因子は、施設内標準によって他に規定がない限り、米国臨床腫瘍学会(ASCO)によって確立されたガイドラインに従って用いられるべきである。
・症候性非標的骨病変についての緩和放射線療法。
・抗凝固療法は認められ、治験責任医師の裁量による。
・併発した病状についての標準非外科的治療。
・高用量のコルチコステロイドでの短期間処置は、COPDまたは他の炎症悪化の処置として許可される。
以下の併用治療は、この治験に参加している間、許可されない:
・他の治験薬。
・化学療法、標的病変についての放射線療法、手術、ホルモン治療、または免疫療法を含む任意の併用抗癌治療。
・ドセタキセルは、CYP3A4基質である。ドセタキセルと、CYP3A4を阻害する薬物との併用は、ドセタキセルへの曝露を増加させる可能性があり、避けられるべきである。
アウトカム尺度
主要な有効性変数およびエンドポイント:
研究についての主要なエンドポイントおよび変数は、無作為化の日から任意の原因による死亡の日までの時間として定義される全生存(OS)である。
副次的な有効性変数およびエンドポイント:
無作為化の日から、RECIST v1.1による最初の客観的な確認された進行、または任意の原因による死亡のいずれか早い方までの時間として定義される、無増悪生存期間(PFS)である。
客観的奏効(objective response)(OR)は、RECIST v1.1を用いて定義されているように、完全奏効(CR)または部分奏効(PR)の最良総合効果を達成しているとして定義される。
総合効果(CRまたはPR)期間は、CRまたはPRの最初の発生から、最初の確認された疾患進行(進行性疾患についての参照として、研究中に記録される最小の測定値を採用する)または死亡の日までの時間として定義される。
生活の質パラメータ:癌療法の機能的評価・肺用(FACT−L)
安全変数:
研究を通じての有害事象の発生
臨床検査値
生命徴候および体重測定値
薬物動態学的変数:
集団PK解析のためのクスチルセンレベル
統計的考察:
サンプルサイズ
この研究についての最大サンプルサイズを、最終解析のためにOSに基づいて計算した。このサイズは、必要とされる死亡事象の数に依存する。0.025の片側有意レベル(α)および90%の検出力において0.8のハザード比(HR)を検出するために、合計850の死亡事象が必要とされる。対照治療群における9カ月間の生存期間中央値を有する指数関数的生存期間分布、(約70箇所のサイトで開始し、約200箇所のサイトまで増加させ、1カ月あたり1サイトにつき0.18人の患者の加入速度と仮定された)48カ月間の加入期間、加えて追跡調査の8カ月間の仮定に基づいて、必要とされるサンプルサイズは1100人の患者(治療群あたり550人)である。標的事象の計算を、EASTソフトウェアを用いて、事象の50%における無益性解析を考慮に入れて、実行した。
第1の中間評価についてのサンプルサイズおよびタイミング
14週間目の解析における進行なしで生きていること(AWP)についてのサンプルサイズを、170人の評価可能な患者(治療群あたり85人の患者)で決定した。早期OS無益性解析についてのサンプルサイズを、約235人の患者の無作為化に対応する100の死亡事象において決定した。研究を早期に停止すること、ならびに関連した偽陽性(差がないにも関わらず、ゴーサインの決定)および偽陰性(真の利益があるにも関わらず、治験を停止すること)確率についての法則の特定化は、統計解析計画に提供されており、下記の運用特性セクションに詳述されている。(上記で特定化されているように)加入速度および9カ月間の中央値を有する対照治療群についての指数関数的生存期間分布に基づいて、無作為化の開始から約19〜20カ月目において、100の死亡事象の現実化が生じる。最初の170人の登録患者についての14週間目の進行評価の完了は、無作為化の開始後約18.5カ月目に生じる。PFS評価(事象なしに生きている)は、無益性評価前に中央で再判定され、かつ死亡事象は遅延なしに評価することができるため、両方の解析を一緒に行ってもよい。
多重比較および多重度
この第III相研究において、有効性を実証するためにたった1つの解析であってもよい。有効性解析は、850の死亡事象の前定義された標的が現実化された時点で、片側0.025の第1種過誤確率を用いて実施される。
治験を早期に停止することについての2つの正式の中間解析は、臨床的有益性または無益性の不十分なエビデンスについての前定義された評価に基づいている。治験処置が不十分または無益であることを示す結果が見出されている場合のみ、これらの解析は、治験に関する行動を指示するため、最終解析についての第1種過誤の調整は行われない。治験は、有効性を主張するために早期には停止されない。
副次的有効性目的は、主要目的に関して成功している場合のみの制御的目標に関係している。副次的有効性解析は、主要有効性解析が有意であるという条件で、それらの階層に従って、片側0.025を用いて検定される。多重度のさらなる考慮はなく、追加の検定結果は、予備とみなされる。
主要な有効性変数解析
この治験に無作為化された全ての患者は、無作為に割り付けられた治療群に従って、主要解析に含まれる(「治療企図」解析)。データカットオフの前に死亡として報告されていない患者、または生存追跡調査から離脱している患者は、彼の最後のわかっている生存日において打ち切られる。主要解析は、層別ログランク検定である(前に同定された層別化因子により層別化される)。ハザード比およびそれの95%信頼区間(CI)は、層別化コックス比例ハザードモデルを用いて推定される(前に同定された層別化因子により層別化される)。推定生存確率を示すためにカプラン・マイヤープロットが用いられる。
無作為化
患者は、上記のように無作為化の前に層別化される。集中的無作為化は、2つの処置群へ1:1比でのブロックを用いて実施される。無作為化は、無作為化における不均衡を最小限にするために、性別(男性対女性)、NSCLC組織構造(扁平上皮対非扁平上皮)、ファーストラインのプラチナベースの治療に対する最良総合効果(SD/CR/PR対PD)、およびECOG PS(0対1)によって層別化される。
1.臨床的有益性または無益性の不十分なエビデンスについての第1の中間評価の運用特性
ステップ1:14週間目における二元性進行評価。
170人の評価可能な患者を用いて、実際、2つの治療群間で14週間目において進行率の差がない場合には、10%偽陽性確率を提供するように、統計的法則を選択した。
したがって、PFS率を比較するカイ二乗検定における片側p値≦0.1は、ステップ2(早期生存無益性評価)へ進むことなく、治験を前進させることを許可する。
(セカンドライン設定においてドセタキセルで処置された患者における約3カ月間のPFS中央値に関する報告から予想されるように)14週間目におけるPFS率が対照治療群において50%であると仮定すると、10%有意レベル判定基準は、10%の臨界絶対差へ変換される。
真の利益を正しく検出し、かつ研究継続を可能にするための提案された法則の検出力は、対照治療群の率が50%であると仮定して、18%、16%、および15%の治療群間の真の絶対差について、それぞれ、87%、80%、および76%である。
注意:診療所内処置来診スケジュールは、ドセタキセル対照治療群(3週間ごと)と比較して、その実験治療群についてより頻度が高いため(毎週)、事象までの時間のPFS解析に対抗するものとして、約14週間目時点における二元性(PFS)評価を選択したが、進行についての予定される評価(14週間目まで)は、2時点(8週間目および14週間目)のみであるので、処置群についての予定外の週1回の進行評価の可能性があるが、対照治療群についてその可能性はない(事象までの時間において偏りをもたらす)。
ステップ2:100の事象における全生存(事象までの時間の解析)(ステップ1が、率の差について片側p値>0.1を示す場合のみ、解析される)。100の死亡事象を用いて、実際、2つの治療群間でOSの差がない場合には、28%偽陽性確率を提供し、したがって、実際、無益である場合には治験を正しく停止させる72%確率をもたらすように統計的法則を選択した。公表される無益性についての対応する臨界HRは、HR=0.890である。
したがって、失敗を含む無益性判定基準は、OS解析において、≧0.890の観察されたHRを有するとして定義され、または等価に、観察されたHR<0.890ならば、治験は継続することを許される。
下記の表は、真のハザード比の様々な特定化についての、提案された無益性法則を用いた、治験を継続する推定確率を示す。表からわかるように、真のHR=0.75ならば、誤って無益性を示す確率は、20%であり、真のHR=0.8ならば、それは高くても30%であろう。
Figure 2015522542
2.無益性についての第2の中間評価の運用特性
第2の無益性解析は、無作為化の開始後約39〜40カ月目において、約800人の患者が治験に登録されている場合、50%の死亡事象が生じている(425の事象)時点で生じ得る。停止境界は、真のHR=0.8の場合には、無益として治験を誤って停止する1%の確率を有するように、かつ真のHR=1の場合には、治験を正しく停止する49%の確率を与えるように計算された。対応する臨界HRは、1.0025である。
3.第1の中間評価における解析方法
二元性PFS変数解析
解析は、ベースラインにおいて測定可能な疾患を有すると定義され(研究への適格性判定基準)、かつ研究処置の少なくとも1回の投与を受けた、170人の評価可能な患者に基づいている。各患者について、14週間目の「疾患進行なしで生きている」(AWP)状態変数は、14週間目の評価において、患者が生きており、かつ放射線学的疾患進行のエビデンスがない場合には、one(1)と定義され、そうでない場合にはゼロ(0)と定義される。AWP=1である、各治療群における患者の割合は、カイ二乗検定を用いて比較される。予後変数の不均衡を調整する支援解析は、ロジスティック回帰分析を用いて実施される。このエンドポイントについての進行の評価は、Central Imaging Labの盲検の独立した中央の再判定の結果に基づいている。この判定基準が満たされず、かつPFS率の要求される向上が観察されない場合には、早期OS無益性解析は、治験が停止されるべきであるかどうかを決定するために正当化される。
100の死亡事象における早期OS無益性解析:
100の死亡事象の現実化までの無作為化された全ての患者は、その解析に含まれる。データカットオフの前に死亡として報告されていない患者、または生存追跡調査から離脱している患者は、彼の最後のわかっている生存日において打ち切られる。2つの治療群間のOS分布の差は、コックス比例ハザードモデル(非層別化)から推定されるように、HRを用いて要約される。重要な予後変数における不均衡を調整する支援解析は、そのような共変量をそのモデルへ含めることによって実施される。
Figure 2015522542
a 治療群A患者のみ:負荷投与期間中、3回のクスチルセン注入が、−9日目から−1日目の間で与えられなければならない。1回目の投与は、無作為化後4日以内に与えられなければならない。−9日目から−1日目の間のクスチルセンの各投与は、最低1日間、離れていなければならない。最後の負荷投与とサイクル1の1日目の間に、少なくとも1日の非注入日(0日目)があり、かつ4日間以下でなくてはならない。
b 治療群B患者について、サイクル1の1日目は、無作為化後4日以内に与えられなければならない。全ての患者について、処置は、疾患進行、許容できない毒性、同意の撤回、または処置を停止するという治験責任医師の決定まで継続するべきである。
c 入手可能ならば、EGFRおよびKRAS突然変異状態結果を収集する。
d 身長は、スクリーニング来診時のみ測定される。その後の身体検査は省略される(すなわち、体重、ならびに疾患または毒性の徴候および症状の評価に限定される)。
e 生命徴候には、血圧、心拍数、および体温が挙げられる。治療群A患者のみ:生命徴候は、クスチルセン負荷投与期間中および各サイクルの1日目のクスチルセン注入の完了前および完了後に実施される。生命徴候はまた、注入中、または注入直後にいかなる徴候または症状(例えば、潮紅、悪寒)に関しても取り上げられるべきである。全ての患者について:生命徴候は、スクリーニング時点、研究処置前の各サイクルの1日目、処置来診の終了時に実施される。
f 診療所に到着次第、いずれの研究手順も検査も実施される前に患者によって完了されること。
g 全ての患者は、胸部および上腹部、加えて臨床的に指示された任意の他の領域のCTまたはMRIスキャンを、スクリーニング時に、その後、(処置スケジュールに関わらず)無作為化後8週間目から始まって、6週間(±1週間)ごとに、疾患進行まで受ける。注意:CTスキャンが好ましい;しかしながら、MRIは、それらが、個々の患者の評価のために一貫して実施される限り、疾患評価のために用いることができる。この研究に対する同意の前にケアの標準として実施される胸部および上腹部CTスキャン(適切な場合には、MRI)は、無作為化前の28日以内に得られるならば、およびその後のスキャンが実施される同じ施設を利用できるならば、およびCentral Imaging Centerの要求に従って、それがその後の評価のための十分な品質があるならば、スクリーニング検査として用いられてもよい。
h ECGは、全ての患者について、スクリーニング時、および処置来診の終了時に実施される。ECGは、ECGについての臨床的指示がある場合にはいずれの来診時でも繰り返すことができる。
i 血液学[白血球(WBC)数、ヘモグロビン、血小板数、好中球絶対数、およびリンパ球数]および化学[アルブミン、血清クレアチニン、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、アルカリホスファターゼ、LDH、ビリルビン(総および直接)、SGOT(AST)、およびSGPT(ALT)]が、スクリーニング時、最初の負荷投与クスチルセン注入の前(ただし、スクリーニング採血が無作為化後14日以内に収集された場合を除く)、各サイクルの1日目における注入の前、および処置来診の終了時に引き出される。血液学および血清化学臨床検査は、各サイクルの1日目における注入の72時間前までに実施することができ、その時の処置の開始前に入手することができる。
j スクリーニング試料が、無作為化前の14日以内に収集されたならば、投与は繰り返される必要はない。
k 妊娠の可能性のある女性について。検査は、無作為化前の72時間以内に完了される。
l PK試料採取(クスチルセン)は、治療群Aにおける患者のサブセットにおいて、以下の6時点に実施される;最初の負荷投与前、サイクル1の1日目(クスチルセン注入の終わり)、およびサイクル3の1日目(投与前、クスチルセン注入の終わり、およびドセタキセル注入の終わり)、およびサイクル8の8日目(投与前)。
m 治療群A患者のみについて、イブプロフェン(400mg)またはアセトアミノフェン(パラセタモール)(500〜1000mg)が、負荷投与期間中のクスチルセンの各注入の30〜60分前、および各注入後の24時間の間、4〜6時間ごとに与えられる。負荷投与期間後の前投薬のさらなる投与は、治験責任医師の裁量による。
n 有害事象は、NCI CTCAEバージョン4.0を用いてグレード付けされ、負荷投与ごとに、および各サイクルにおいて処置前の1日目に報告される。有害事象報告期間は、インフォームドコンセントの署名から始まり、研究処置の最後の投与から28日後に終わる。処置来診の終了時に進行中である重篤な有害事象およびグレード3以上の有害事象は、それぞれの事象が解消されるまで、または慢性として評価されるまで、追跡される。
研究処置の中止後、さらなる抗癌処置および生存情報を収集するために12週間ごとに、全ての患者に連絡を取らなければならない。
結果
治療群A対象へ投与されたクスチルセンおよびドセタキセルの併用処置は、安全で、かつ耐容性が良く、有害事象プロファイルは許容範囲である。治療群A対象(クスチルセン+ドセタキセル)は、治療群B対象(ドセタキセル)と比較して生存期間が延びている。さらに、無増悪生存期間は、治療群A対象において増加しており、治療群B対象と比較して、治療群A対象の統計的に有意に高い割合が、少なくとも14週間、増悪なしに生存する。全体的な無増悪生存期間は、治療群A対象において向上している。NSCLCの1つ以上の症状、例えば、胸痛、胸水、肺水腫、呼吸困難、または喀血が、治療群B対象と比較して治療群A対象において、往々にして、改善している。さらに、生活の質は、治療群B対象と比較して、治療群A対象において改善している。
考察
本明細書に提供される実験的例は、クスチルセンと併用した場合、タキサンは、追加の化学療法剤の非存在下で投与されようと、プラチナベースの化学療法剤と併用して投与されようと、肺癌の処置に特に有効であることを示している。例1は、クスチルセンのパクリタキセル(タキサンの一種)およびカルボプラチン(プラチナベースの化学療法剤の一種)との併用が、非扁平上皮組織型のNSCLCを処置することに有効であることを示し、例2は、クスチルセンのドセタキセルとの併用が、追加のプラチナベースの化学療法剤なしでも、NSCLCを処置するのに有効であることを示している。したがって、本明細書に開示された、タキサン、およびタキサンとプラチナベースの化学療法剤との組合せは、クスチルセンと併用した場合、肺癌を処置するために特に有効であろうことが理解されるだろう。
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Claims (32)

  1. 切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置する方法であって、ある量のドセタキセルを含む化学療法、および640mgの、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを前記ヒト患者へ定期的に投与することを含み、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有し、それにより切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられている前記ヒト患者を処置する、方法。
  2. 前記処置することが、前記ヒト患者の生存期間を延ばすことを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記処置することが、前記ヒト患者の生存期間を延ばすことを含み、前記の延ばされた生存期間において前記非小細胞肺癌の進行がない、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ヒト患者が、少なくとも14週間、前記非小細胞肺癌の進行がなく、生存する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ヒト患者が、胸痛、胸水、肺水腫、呼吸困難、または喀血に悩まされている、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
  6. 前記非小細胞肺癌が肺腺癌または肺大細胞癌である、請求項1から5の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記化学療法中、投与されるドセタキセルの量が、1時間にわたる前記ヒト患者の静脈内への75mg/m2である、請求項1から6の何れか一項に記載の方法。
  8. 前記化学療法中、投与されるドセタキセルの量が、前記ヒト患者の静脈内への75mg/m2未満である、請求項1から6の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記化学療法中、前記ドセタキセルが少なくとも1回の3週間化学療法サイクルのそれぞれの第1日目に前記ヒト患者へ投与される、請求項1から8の何れか一項に記載の方法。
  10. 前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、ナトリウムイオンを含む水溶液中で前記ヒト患者へ静脈内に投与される、請求項1から9の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、化学療法の第1日目前5〜9日以内に3回、その後、化学療法の第1日目から開始して週1回、前記ヒト患者へ投与される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記肺癌が、切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌である、請求項1から11の何れか一項に記載の方法。
  13. 前記ヒト患者が、非小細胞肺癌についての処置を少なくとも1年間、受けていない、請求項1から12の何れか一項に記載の方法。
  14. 前記ヒト患者が、非小細胞肺癌の処置のための化学療法剤を少なくとも1年間、受けていない、請求項1から13の何れか一項に記載の方法。
  15. 前記ヒト患者が、前記定期的投与の開始前に、肺癌の処置のための化学療法剤を受けている、請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
  16. 前記化学療法剤が、プラチナベースの化学療法剤であった、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ヒト患者が病期IV期非小細胞肺癌に苦しめられている、請求項1から16の何れか一項に記載の方法。
  18. 前記ヒト患者が非扁平上皮組織型の非小細胞肺癌に苦しめられている、請求項1から17の何れか一項に記載の方法。
  19. 以下の工程をさらに含む、請求項1から18の何れか一項に記載の方法:
    i)前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの前記投与の前に前記ヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルを測定する工程;
    ii)前記ヒト患者に存在する血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低いかどうかを決定する工程であって、前記上限レベルより下のヒト患者が、抗クラスタリン治療から実質的に恩恵を受ける可能性が高い、工程;および
    iii)前記ヒト患者の血液中に存在する血清クラスタリンのレベルが、前記あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルより低い場合のみ、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを投与する工程。
  20. 工程i)において、前記測定することが、前記化学療法の開始後に実施される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記あらかじめ決定されたベースライン血清クラスタリンの上限レベルが75μg/mLである、請求項19に記載の方法。
  22. 以下の工程をさらに含む、請求項1から21の何れか一項に記載の方法:
    i)最初の用量および処置プロトコールにおいて前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを前記ヒト患者に投与する工程;
    ii)その後、前記ヒト患者を検査して、クラスタリン発現を低下させることを意図された前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の血清クラスタリンのレベルを決定する工程;
    iii)前記決定された血清クラスタリンのレベルに基づいて、調整された用量および処置プロトコールを決定する工程;ならびに
    iv)前記調整された用量および処置プロトコールに従って、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを前記ヒト患者に投与する工程。
  23. クラスタリン発現を低下させることを意図された前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドでの処置期間後の前記決定された血清クラスタリンのレベルが、あらかじめ決定された、抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルより上である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記あらかじめ決定された抗クラスタリンオリゴヌクレオチド開始後閾値レベルが30μg/mLである、請求項22または23に記載の方法。
  25. 前記調整された用量および処置プロトコールが、週あたり2回または3回、前記ヒト患者への前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドの投与を含む、請求項22から24の何れか一項に記載の方法。
  26. 切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組合せであって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組合せ。
  27. 切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための組成物であって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、組成物。
  28. 切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者を処置するための医薬組成物であって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含み、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、医薬組成物。
  29. 切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用。
  30. 切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための薬剤の調製のための、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドを含む組成物の使用であって、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、使用。
  31. 切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置に用いるパッケージであって、ドセタキセルを含む化学療法、ならびに配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチド、ならびに切除不能な、進行型、または転移性非小細胞肺癌の前記処置のための前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと併用する前記化学療法の前記使用についての使用説明書を含み、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、パッケージ。
  32. 切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いるための、ドセタキセルを含む化学療法であって、前記抗クラスタリンオリゴヌクレオチドが、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、化学療法;または切除不能な、進行型、もしくは転移性非小細胞肺癌に苦しめられているヒト患者の処置のための、ドセタキセルを含む化学療法と組み合わせて用いるための、配列CAGCAGCAGAGTCTTCATCAT(配列番号1)を有する抗クラスタリンオリゴヌクレオチドであって、全体を通してホスホロチオエートバックボーンを有し、2’−O−メトキシエチル修飾を有するヌクレオチド1〜4および18〜21の糖部分を有し、2’デオキシヌクレオチドであるヌクレオチド5〜17を有し、ヌクレオチド1、4、および19において5−メチルシトシンを有する、抗クラスタリンオリゴヌクレオチド。
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