JP2015522539A - 線維芽細胞増殖因子21タンパク質の治療目的の使用 - Google Patents

線維芽細胞増殖因子21タンパク質の治療目的の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヒト線維芽細胞増殖因子21(FGF21)タンパク質の治療目的の使用に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ヒト線維芽細胞増殖因子21(FGF21)タンパク質の治療目的の使用に関する。
FGF21は、グルコースおよび脂質恒常性の重要な代謝調節因子として機能するホルモンである。FGF21は、インスリンの機構とは異なる機構である、GLUT1発現をアップレギュレートすることによる脂肪細胞中へのグルコース取り込みを促進する。糖尿病の齧歯類およびサルにおいては、ヒトFGF21は、空腹時血清中グルコース濃度を低下させ、トリグリセリド、インスリン、およびグルカゴンの空腹時血清中濃度を下げた。さらに、食事性肥満の齧歯類モデルにおいては、FGF21の投与により、用量依存性の様式での累積的な体重の減少がもたらされた。したがって、FGF21は、糖尿病、肥満、脂質異常症、およびメタボリックシンドロームの治療について潜在的有用性がある。
骨は複雑な組織であり、多くの様々な因子および物質が関与している再生および再形成の複雑なプロセスが絶えず行われている。骨形成、および特に再吸収の生成物および/または副生成物は、骨再形成の信頼できる指標を示す。骨代謝回転の生化学的マーカーは、骨芽細胞および破骨細胞の相対活性を反映する血液および尿中の物質である。現在利用できる骨吸収のマーカーとしては、ピリジノリン(PYR)、デオキシピリジノリン(DPD)、1型コラーゲンのN−テロペプチド(NTX)、および1型コラーゲンのC−テロペプチド(CTX−1)が挙げられる。ピリジノリンは尿中で測定され、一方、テロペプチドは尿または血清中で測定することができる。最も一般的な骨形成のマーカーは、オステオカルシン(OCN)、骨アルカリホスファターゼ(骨ALP)、およびプロコラーゲン1型N末端プロペプチド(P1NP)である。骨代謝回転のバイオマーカーの測定は、骨代謝の統合画像(integrated picture)を示す。
FGF21が、骨形成および/または骨沈着を増大させるための1つの手段として研究または調べられている形跡はない。実際、増大したFGF21レベルが骨量減少と実際に関係していることを示唆している研究報告が存在している。例えば、Weiらは、FGF21活性の増大したレベルが骨量減少と関係があると記載している(Weiら、Fibroblast growth factor 21 promotes bone loss by potentiating the effects of peroxisome proliferator−activated receptor γ,Proc Natl Acac Sci,2012年2月,109巻,no.8:3143−3148)。
Weiらは、マウスにおいては、遺伝学的なFGF21機能獲得および薬理学的なFGF21機能獲得のいずれもが、骨量の著しい減少につがなることを開示している。さらに、Weiらは、FGF21機能の喪失が逆の高骨量の(high−bone−mass)表現形をもたらすこと、および機構的には、FGF21が、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR−γ)の活性を強化することにより、骨芽細胞形成を阻害し、骨髄由来間葉系幹細胞による脂肪生成を刺激することを記載している。
本発明の実施例は、in vivoで送達されたFGF21タンパク質が、骨中または骨上の類骨沈着の増大を生じることを明らかにする。さらに、本発明の実施例は、体重について正規化し、野生型マウスと比較した場合に、トランスジェニックマウスにおいては、ヒトFGF21の過剰発現が骨塩量の増大を生じたことを明らかにする。まとめると、これらの結果は、FGF21タンパク質を、骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)および/または類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)の治療に使用することができることを示している。したがって、本発明の目的は、FGF21タンパク質の新規の治療目的の使用を提供することである。
本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨形成および/または骨沈着を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)を治療する方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において、骨折、矯正処置、補綴インプラント(prosthetics implant)、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒を加速させる方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨塩密度を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨塩量を増大させる方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨中または骨上の類骨沈着を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)を治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨量減少を遅延させる、減速させる、および/または予防する方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨粗鬆症を予防および/または治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号1のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクを予防および/または治療する方法を提供する。
本発明は、骨形成および/または骨沈着を増大させるための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)を治療するための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒を加速させるための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨塩密度を増大させるための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨塩量を増大させるための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨中または骨上の類骨沈着を増大させるための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)を治療するための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨量減少を遅延させる、減速させる、および/または予防するための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨粗鬆症を予防および/または治療するための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクを予防および/または治療するための医薬品の製造における配列番号1のFGF21タンパク質の使用を提供する。
本発明は、骨形成および/または骨沈着の増大に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)の治療に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒の加速に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨塩密度の増大に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらに、本発明は、骨塩量の増大に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらに、本発明は、骨中または骨上の類骨沈着の増大に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらに、本発明は、類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)の治療に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨量減少の遅延、減速、および/または予防に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨粗鬆症の予防および/または治療に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクの予防および/または治療に使用するための配列番号1のFGF21タンパク質を提供する。
配列番号1のFGF21タンパク質は、本明細書中に記載される場合は、単剤として、ならびに/あるいは骨石灰化、骨形成を促進する、および/または骨吸収を低下させる別の物質(単数または複数)との組合せにおいて使用され得る。物質としては、FORTEO(登録商標)、EVISTA(登録商標)、FOSAMAX(登録商標)、ACTONEL(登録商標)、およびBONIVA(登録商標)、ゾレドロン酸、デノスマブ、ブロソスマブ、CDP7851/AMG 785が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨形成および/または骨沈着を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)を治療する方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒を加速させる方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨塩密度を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨塩量を増大させる方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨中または骨上の類骨沈着を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)を治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨量減少を遅延させる、減速させる、および/または予防する方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において骨粗鬆症を予防および/または治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量の配列番号3のFGF21タンパク質を患者に投与する工程を含む、患者において質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクを予防および/または治療する方法を提供する。
本発明は、骨形成および/または骨沈着を増大させるための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)を治療するための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒の加速ための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨塩密度を増大させるための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨塩量を増大させるための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨中または骨上の類骨沈着を増大させるための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)を治療するための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨量減少を遅延させる、減速させる、および/または予防するための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨粗鬆症を予防するおよび/または治療するための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
さらに、本発明は、質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクを予防するおよび/または治療するための医薬品の製造における配列番号3のFGF21タンパク質の使用を提供する。
本発明は、骨形成および/または骨沈着の増大に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)の治療に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒の加速に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨塩密度の増大に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらに、本発明は、骨塩量の増大に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらに、本発明は、骨中または骨上の類骨沈着の増大に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらに、本発明は、類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)の治療に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨量減少の遅延、減速、および/または予防に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨粗鬆症の予防および/または治療に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
さらなる態様において、本発明は、質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクの予防および/または治療に使用するための配列番号3のFGF21タンパク質を提供する。
配列番号3のFGF21タンパク質は、本明細書中に記載される場合は、単剤として、ならびに/あるいは骨石灰化、骨形成を促進する、および/または骨吸収を低下させる別の物質(単数または複数)との組合せにおいて使用され得る。物質としては、FORTEO(登録商標)、EVISTA(登録商標)、FOSAMAX(登録商標)、ACTONEL(登録商標)、およびBONIVA(登録商標)、ゾレドロン酸、デノスマブ、ブロソスマブ、CDP7851/AMG 785が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において骨形成および/または骨沈着を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)を治療する方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒を加速させる方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において骨塩密度を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において骨塩量を増大させる方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において骨中または骨上の類骨沈着を増大させる方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)を治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において骨量減少を遅延させる、減速させる、および/または予防する方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において骨粗鬆症を予防および/または治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、有効量のFGF21タンパク質(ここではアミノ酸は配列番号4である)を患者に投与する工程を含む、患者において質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクを予防および/または治療する方法を提供する。
本発明は、骨形成および/または骨沈着を増大させるための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)を治療するための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒を加速させるための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨塩密度を増大させるための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨塩量を増大させるための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨中または骨上の類骨沈着を増大させるための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)を治療するための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨量減少の遅延、減速、および/または予防のための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらに、本発明は、骨粗鬆症の予防および/または治療のための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
さらに、本発明は、質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクを予防および/または治療するための医薬品の製造におけるFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)の使用を提供する。
本発明は、骨形成および/または骨沈着の増大に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)の治療に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒の加速に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨塩密度の増大に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらに、本発明は、骨塩量の増大に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらに、本発明は、骨中または骨上の類骨沈着の増大に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらに、本発明は、類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)の治療に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨量減少の遅延、減速、および/または予防に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらなる態様において、本発明は、骨粗鬆症の予防および/または治療に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
さらなる態様において、本発明は、質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクの予防および/または治療に使用するためのFGF21タンパク質(ここではアミノ酸配列は配列番号4である)を提供する。
配列番号4のFGF21タンパク質は、本明細書中に記載される場合は、単剤として、ならびに/あるいは骨石灰化、骨形成を促進する、および/または骨吸収を低下させる別の物質(単数または複数)との組合せにおいて使用され得る。物質としては、FORTEO(登録商標)、EVISTA(登録商標)、FOSAMAX(登録商標)、ACTONEL(登録商標)、およびBONIVA(登録商標)、ゾレドロン酸、デノスマブ、ブロソスマブ、CDP7851/AMG 785が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
本発明の方法および使用には、好ましい配列番号4のFGF21タンパク質が含まれ、ここでは、FGF21タンパク質は、配列番号1および配列番号3からなる群より選択される。最も好ましいFGF21タンパク質は配列番号1である。
用語「治療(treating)」(あるいは「治療する(treat)」または「治療(treatment)」)は、兆候、症候、障害、状態、もしくは疾患の進行または重篤度を、減速させる、停止させる、縮小する、または回復に向かわせることを意味する。
用語「予防(preventing)」(あるいは、「予防する(prevent)」または「予防(prevention)」)は、兆候、症候、障害、状態、もしくは疾患の発生の減少または重篤度の低下、あるいは、被験体における、兆候、症候、障害、状態、もしくは疾患を獲得するリスクの低下、またはそれに付随する兆候および/もしくは症候の減少をいう。
「患者」はヒトである。
用語「有効量」は、患者に単回用量または複数回で投与されると所望される治療を提供する、配列番号1、配列番号3、および/または配列番号4のFGF21タンパク質の量あるいは用量をいう。
以下の実施例は、原則として以下に記載するとおりに行われ得る。
実施例1
研究1
雄および雌のマウス[Crl:CD1(ICR)]を、ステンレス鋼線材で網目状に底が造られたケージ(stainless steel wire−mesh bottomed cages)の中で個別に飼育し、治療の開始前に最短でも10日間、順化させる。環境管理は、12時間の明/暗サイクル、19〜25℃の温度、および30〜70%の相対湿度を提供するように設定する。マウスには、認可されているペレット状の市販されている研究室用餌(Teklad 2014C)と飲料水を適宜提供する。マウスは、治療の開始時にはおよそ10週齢である。治療の開始前に、全てのマウスの体重を測定し、体重についてのグループ平均およびばらつきの均一性を確保するように、治療グループに割り当てる。治療グループはそれぞれ、2mL/kg(0.5mL/kgのグループについて)または10mL/kg(残りのグループについて)の投与容量において0(溶媒対照)、0.5、60、または500mg/kgの配列番号1のFGF21タンパク質の皮下注射を毎日投与する、10匹の雄のマウスと10匹の雌のマウスからなる。配列番号1のFGF21タンパク質は、滅菌注射用蒸留水USP中の10mMのクエン酸ナトリウム、150mMの塩化ナトリウム、pH7の中に処方し、0.22ミリメートルのポリビニリデンジフルオライド(PDVF)フィルターを通して濾過する。配列番号1のFGF21タンパク質を、肩甲骨に、または背側の領域に皮下注射により投与する。治療は14日まで継続する。骨の試料(大腿骨と胸骨)を回収し、固定し、10%の中性緩衝ホルマリン中で保存し、パラフィンワックス中に包埋し、切片化し、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色し、光学顕微鏡によって試験する。
研究2
雄および雌のラット(Sprague Dawley CD/IGS)を、ステンレス鋼製の換気式ケージで個別に飼育する。環境管理は、12時間の明/暗サイクル、68〜79°Fの温度、および30〜70%の相対湿度を提供するように設定する。実験室法を中断する場合を除き、ラットには、Harlan Teklad Global Diet − Rodent 2014Cと飲料水を適宜提供する。ラットを、体重の階層化に基づいて治療グループに割り当て、ラットは治療の開始時にはおよそ7〜9週齢である。治療グループはそれぞれ、1mL/kg(0.5mg/kgおよび5mg/kgのグループについて)または10mL/kg(残りのグループについて)の投与容量において0(溶媒対照)、0.5、5、50、または500mg/kgの配列番号1のFGF21タンパク質の皮下注射を毎日投与する、5匹の雄のラットと5匹の雌のラットからなる。配列番号1のFGF21タンパク質は、滅菌注射用蒸留水USP中の10mMのクエン酸ナトリウム、150mMの塩化ナトリウム、pH7の中に処方し、0.22ミリメートルのポリビニリデンジフルオライド(PDVF)フィルターを通して濾過する。配列番号1のFGF21タンパク質を、14日間にわたり、背側の肩甲骨または背側の腰椎の領域への皮下注射により毎日投与する。骨の試料(大腿骨と胸骨)を回収し、固定し、10%の中性緩衝ホルマリン中で保存し、パラフィンワックス中に包埋し、切片化し、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色し、そして光学顕微鏡により試験する。
過類骨症が以下のように組織学的に見られる:
・研究1においては、過類骨症は、500mg/kgのグループから試験した全てのマウスの大腿骨において発症した。
・研究2においては、過類骨症は、500mg/kgのグループの全てのラットの大腿骨および胸骨において発症した。
大腿骨の過類骨症は、骨幹端の柵状織中、および大腿骨の骨幹に沿った好酸性原線維マトリックス(eosinophilic fibrillar matrix)(類骨)の沈着の増大を特徴としていた。胸骨においては、この所見は、骨内膜および/または骨膜表面に沿った類骨沈着として明らかであった。類骨沈着の増大は、新しい骨形成の初期段階である。
実施例2
雄のラット[Crl:CD(SD)Sprague−Dawley]を、適切な飼育用敷材を含むポリカーボネート容器(polycarbonate bin)の中で個別に飼育する。環境管理は、12時間の明/暗サイクル、19〜25℃の温度、および30〜70%の相対湿度を提供するように設定する。実験室法を中断する場合を除き、ラットには、Harlan Teklad Global Diet − Rodent 2014Cと飲料水を適宜提供する。ラットを、体重の階層化に基づいて治療グループに割り当て、ラットは治療の開始時にはおよそ12〜13週齢である。治療グループはそれぞれ、5mL/kg(0、20、および250mg/kgのグループについて)または0.4mL/kg(残りのグループについて)の投与容量において0(溶媒対照)、0.2、2、20、または250mg/kgの配列番号1のFGF21タンパク質の皮下注射を毎日投与する、時点あたり10匹の雄のラットからなる。配列番号1のFGF21タンパク質は、滅菌注射用蒸留水中の10mMのクエン酸ナトリウム、150mMの塩化ナトリウム、pH7の中に処方し、0.22ミリメートルのポリビニリデンジフルオライド(PDVF)フィルターを通して濾過する。配列番号1のFGF21タンパク質は、28日間までにわたり、背側の肩甲骨または背側の腰椎の領域に、皮下注射により毎日投与する。様々なグループによるラットを示した時点の後に評価する(すなわち、3回、7回、14回、または28回の1日1回の用量を投与した後)。血清および尿の試料を得、骨形成のバイオマーカー(例えば、OCN)および骨吸収のバイオマーカー(例えば、CTX−1)の濃度を決定する。骨の試料を回収し、固定し、10%の中性緩衝ホルマリン中で保存し、パラフィンワックス中に包埋し、切片化し、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色し、そして光学顕微鏡により試験する。
OCN(骨形成のバイオマーカー)の血清中濃度の増大は、20mg/kg以上の用量レベルで、3回の1日1回の投与後に生じた。OCN濃度は28日の治療期間の間上昇したままであった。CTX−1(骨吸収のバイオマーカー)の尿中濃度の低下もまた、2mg/kg以上の用量で見られた。過剰量の淡い色に染まっている類骨として定義される過類骨症が、3回の1日1回の投与のような少ない回数の投与の後に、複数の骨の中で組織学的に見られ、治療期間が長くなるに伴いその大きさが拡大した。28日の治療の後では、過類骨症は20mg/kg以上の用量で観察された。罹患した骨には、大腿骨、脛骨、胸骨、および脊椎骨が含まれていた。類骨沈着の増大は新しい骨形成における初期段階である。1カ月または1.5カ月の回復期の後、投与期間の間に沈着した過剰の類骨は石灰化および/または再構築された。一部のラットの大腿骨は、対照ラットと比較して増大した皮質厚を有していた。
実施例3
ヒトFGF21を過剰発現している11〜12週齢の雄のトランスジェニックマウスにおける骨格の表現形と、骨形成および再吸収のバイオマーカーを、野生型マウスと比較する。これらの評価にはまた、内因性のマウスFGF21遺伝子が不活化されているFGF21ノックアウト(KO)マウスも含める。骨格の表現形を、腰椎の脊椎骨(LV)、近位の脛骨の骨幹端(PTM)、および脛骨の骨幹上の2点(TX1およびTX2)のマイクロコンピュータ断層映像法(CT)スキャンを使用して評価する。骨形成のバイオマーカーはP1NPおよびOCNであり、一方、骨吸収のバイオマーカーはCTX−1である。Maら、Teriparatide[rhPTH(1−34)],But Not Strontium Ranelate,Demonstrated Bone Anabolic Efficacy in Mature,Osteopenic,Ovariectomized Rats,Endocrinology 2011,152:1767−1778を参照のこと。
マイクロCT骨スキャンの結果は、体重について正規化した場合には、FGF21トランスジェニックマウスにおける平均の骨の面積値が、測定した全ての時点(LV、PTM、TX1、TX2)で増大したことを示しており、この増大はLVおよびTX2で統計学的に有意であった。対照的に、骨面積(体重に対して調整した)は、測定した全ての時点でFGF21 KOマウスにおいては減少しており、この減少はPTMおよびTX1の時点で統計学的に有意であった。FGF21トランスジェニックマウスにおける平均の骨塩量値(体重に対して正規化した)は、LVでは骨梁骨について、およびTX2では皮質骨について増大しており、この変化はTX2で統計学的有意に達した。逆に、平均骨塩量(体重に対して正規化した)はFGF21 KOマウスにおいては減少し、この変化はPTMにおいては骨梁骨について、およびTX1では皮質骨について統計学的に有意であった。加えて、骨形成のバイオマーカー(P1NPおよびOCN)は3カ月齢および4カ月齢で増大し、その後、5カ月齢までに月齢が一致する野生型のレベルにまで戻り、そして骨吸収のバイオマーカー(CTX−1)は、3カ月齢で、わずかであるが有意に減少し、その後、FGF21トランスジェニックマウスにおいては5カ月齢までに月齢が一致する野生型レベルにまで戻った。P1NPは、FGF21 KOマウスにおいては3カ月齢で統計学的に有意に低下し、その後、この値は、野生型マウスの値と相違なかった。FGF21 KOマウスにおけるOCN値およびCTX−1値は、3〜6カ月齢の間は、野生型のレベルと有意には異ならなかった。
実施例4
3T3−L1−βKlotho線維芽細胞を、野生型マウスβKlothoおよびブラストサイジン耐性マーカーのコード配列を含有しているCMV駆動型哺乳動物発現ベクターのレトロウイルス形質導入により、3T3−L1線維芽細胞から作製する。ブラストサイジン耐性細胞を15μMのブラストサイジンの存在下での14日間の増殖後に選択し、βKlothoタンパク質の発現を抗βKlotho抗体を用いる免疫ブロットにより確認する。3T3−L1−βKlotho線維芽細胞を、10%のウシ血清、および15μMのブラストサイジンを含むDulbecco’s Modified Eagle Medium(DMEM)中で、実験での使用のためにプレートするまで維持する。
グルコースの取り込みについて、3T3−L1−βKlotho線維芽細胞を96ウェルプレート中に20,000細胞/ウェルでプレートし、10%のウシ血清を含むDMEM中で48時間インキュベートする。細胞を、目的のFGF21タンパク質を含む0.1%のウシ血清アルブミン(BSA)を含むDMEM中、または目的のFGF21タンパク質を含まない0.1%のウシ血清アルブミン(BSA)を含むDMEM中で3時間インキュベートし、続いて、FGF21タンパク質を含むか、あるいはFGF21タンパク質を含まない、100μMの2−デオキシ−D−(14C)グルコースを含有しているKrebs−Ringerリン酸(KRP)緩衝液(15mMのHepes(pH7.4)、118mMのNaCl、4.8mMのKCl、1.2mMのMgSO、1.3mMのCaCl、1.2mMのKHPO、0.1%のBSA)の中で1時間インキュベートする。非特異的結合を、1mMの2−デオキシ−D−(14C)グルコースを含有しているKrebs−Ringer重炭酸塩/Hepes(KRBH)緩衝液中での選択ウェルのインキュベーションにより決定する。反応を、細胞への20μMのサイトカラシンBの添加により終結させ、グルコースの取り込みを液体シンチレーションカウンターを使用して測定する。
3T3−L1−βKlotho線維芽細胞のグルコースの取り込みアッセイにおける配列番号1のFGF21タンパク質のin vitroでの効力(EC50)は、0.026nMであった。
実施例5
293−βKlotho−SRE lucレポーター細胞の構築:
HEK−293細胞(ヒト胎児由来腎臓細胞)を、Dulbecco’s改変Eagle’s培地中に10%のウシ胎仔血清(FBS)を含有している増殖培地(GM)中で、37度、5%のCOで培養する。細胞を、CMVプロモーター駆動型ヒトβKlotho発現カセットを含有しているプラスミドおよびSerum Response Element(SRE)駆動型ルシフェラーゼ発現カセットを含有しているプラスミドで同時トランスフェクトする。βKlotho発現プラスミドはまた、SV40プロモーター駆動型ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ発現カセットも、アミノグリコシド抗生物質G418に対する耐性を付与するために含む。トランスフェクトしたHEK−293細胞を、トランスフェクトされたプラスミドがゲノム中に組み込まれた細胞を選択するために、600μg/mLのG418で選択する。選択した細胞を希釈によりクローニングし、FGF21の添加後24時間に、ルシフェラーゼの生産の増大について試験する。ルシフェラーゼの最も大きなFGF21依存性の増大を示しているクローンを、相対的なFGF21タンパク質活性を測定するために使用する細胞株として選択する。
293−βKlotho−SRE luc FGF21活性のアッセイ:
293−βKlotho−SRE luc細胞をリンスし、CD 293懸濁培養培地(Invitrogen)にプレートする。細胞を、37℃、6%のCO、125rpmで一晩、懸濁液中で増殖させる。細胞をカウントし、遠心分離によりペレット状にし、そして0.1%のBSAを含有しているCD293培地中に再懸濁する。細胞を、白色の96ウェルプレートにウェルあたり25,000細胞でプレートする。CD293/0.1%BSA中での4倍の段階希釈物を各FGF21タンパク質について調製して、100nMから0.006nMまでの最終濃度を持つ8つの希釈物を作製した。これらの希釈物を細胞に対して3連で添加し、37℃、5%のCOで16〜20時間インキュベートする。ルシフェラーゼレベルを、等容量のOneGlo(商標)ルシフェラーゼ基質(Promega)の添加、および相対的発光の測定により決定する。データを、曲線をフィットさせるための4パラメーターロジスティックモデル(XLfitバージョン5.1)を使用して分析し、EC50を決定する。
ヒト293細胞βKlotho−SRE lucアッセイにおける配列番号1のFGF21タンパク質のin vitro効力(EC50)は0.25nMであった。
配列
配列番号1 − FGF21タンパク質
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTECHLEIREDGTVGCAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFREDLLEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGDKSPHRKPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLRLVEPSQLLSPSFLG

配列番号2 − 野生型FGF21(ヒト)
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTEAHLEIREDGTVGGAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFRELLLEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGNKSPHRDPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLSMVGPSQGRSPSYAS

配列番号3 − FGF21タンパク質
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTECHLEIREDGTVGCAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFREDLKEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGDKSPHRKPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLRLVEPSQLRSPSFE

配列番号4 − コンセンサスFGF21タンパク質
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTECHLEIREDGTVGCAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFREXLXEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGDKSPHRKPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLRLVEPSQLXSPSFX

は、LまたはDである。
は、LまたはKである。
は、RまたはLである。
は、LまたはEである。
は、Gであるか、または存在しない。

Claims (22)

  1. 骨形成および/または骨沈着の増大に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  2. 骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)の治療に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  3. 骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒の加速に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  4. 骨塩密度の増大に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  5. 骨塩量の増大に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  6. 骨中または骨上の類骨沈着の増大に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  7. 類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)の治療に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  8. 骨量減少の遅延、減速、および/または予防に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  9. 骨粗鬆症の予防および/または治療に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  10. 質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクの予防および/または治療に使用するための、配列番号1のFGF21タンパク質。
  11. 前記配列番号1のFGF21タンパク質を、骨石灰化、骨形成を促進する、および/または骨吸収を減少させる単数または複数の別の薬剤と組み合わせた、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用。
  12. 骨形成および/または骨沈着の増大に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  13. 骨組織形成機能低下(hypo−ostosis)の治療に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  14. 骨折、矯正処置、補綴インプラント、歯科インプラント、および/または脊椎固定術の治癒の加速に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  15. 骨塩密度の増大に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  16. 骨塩量の増大に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  17. 骨中または骨上の類骨沈着の増大に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  18. 類骨組織形成機能低下(hypo−osteoidosis)の治療に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  19. 骨量減少の遅延、減速、および/または予防に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  20. 骨粗鬆症の予防および/または治療に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  21. 質の悪い骨および/または骨量減少が原因である骨折の高いリスクの予防および/または治療に使用するための、配列番号4のFGF21タンパク質。
  22. 前記配列番号4のFGF21タンパク質を、骨石灰化、骨形成を促進する、および/または骨吸収を減少させる単数または複数の別の薬剤と組み合わせた、請求項12〜21のいずれか一項に記載の使用。
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