JP2015521787A - レドックス電池におけるポリオキソメタレートの使用 - Google Patents

レドックス電池におけるポリオキソメタレートの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つのレドックス対としてポリオキソメタレートを含むレドックス電池を提供する。好ましくは、レドックス電池は、イオン交換膜または他のセパレータにより隔てられた2つの電極と、第1のレドックス対をセルの第1の電極領域に供給するための手段と、第2のレドックス対をセルの第2の電極領域に供給するための手段とを備え、第1のレドックス対の電位は、第2のレドックス対の電位よりも高く、少なくともより高い電位のレドックス対は、ポリオキソメタレートを含む。

Description

本発明は、レドックス対としてポリオキソメタレートを含むレドックス電池に関する。また、レドックス電池におけるレドックス対としてのポリオキソメタレートの使用、レドックス電池におけるレドックス対としての使用のためのポリオキソメタレート、および本明細書に記載のレドックス電池を備えるレドックス電池スタックが提供される。
レドックス電池は、当該技術分野において周知であり、広範な用途を有する。一般に、レドックス電池は、イオン交換膜または他のセパレータにより隔てられた2つの電極を有する電気化学セルを備えるエネルギー変換器と、一方は低い酸化還元電位にあり、他方は高い酸化還元電位にある、膜のいずれかの側に位置する2つのレドックス対を備える、エネルギーの化学的貯蔵部とを備える。化学的貯蔵部および変換器は、個別のサイズであってもよく、2つのレドックス対は、変換器から離れた容器内に貯蔵される。
一般に知られているレドックス電池は、バナジウムレドックス電池である。硫酸電解液を使用する現在の形のバナジウムレドックス電池は、1986年に特許を取得した。この電池は、バナジウムの4つの異なる酸化状態で溶液中に存在する能力を利用している。膜の一方の側において、充電中に陽極から電子が除去される際、VO2+がVO2 +に変換される。他方の側において、陰極から電子が導入されると、V3+がV2+に変換される。放電中、このプロセスは逆転し、25℃で1.41Vの開路電圧をもたらす。電極は一般に、グラファイト等の不活性物質、またはチタン等の多孔質金属電極であり、金属電極は炭素で被覆される。両方のハーフセルは、非常に大量の電解液がセルを通して循環され得るように、さらに貯蔵タンクおよびポンプに接続される。
電解液の循環、およびそれを実行するために必要なポンプは、バナジウム電池が一般に大型固定設備に制限され、可動式の用途においては一般に使用されないことを意味する。しかしながら、そのような電池は、貯蔵タンク容積を増加させることにより、ほぼ無制限の容量を提供することができる。さらに、電解液が誤って混合されても、電池は永久的な損傷を受けることはない。また、バナジウム電池は、ほとんど悪影響を伴わずに長期間放電を維持することができ、電解液を交換することにより、または電解液を電気化学的に再充電することにより、容易に再充電することができる。また、バナジウム電池は、電力要件の変化に迅速に対応することができ、電極を損傷することなく何回も放電および再充電することができる。
したがって、バナジウムレドックス電池の大きな容量およびサイズは、それらが風力または太陽光発電等の極めて変動性のあるエネルギー発生源の発電の平均化等の用途において、または発電機が必要とされる大きなサージに対処するのを促進するために使用されることを意味する。また、バナジウムレドックス電池は、電池がほとんどメンテナンスなしで長期間保存されなければならない用途、例えばいくつかの軍用電子機器用途にも好適である。
レドックス電池の主要な特徴は、相対的なコストおよび効率である。典型的には、充電/放電効率は、75%を超える必要がある。主要なコストは、変換器(電力入力/出力に対応する)および対の化学的性質(エネルギー貯蔵に対応する)に起因する。
電力出力/入力当たりのコストは、レドックス電池の電流密度により決定付けられる。セル内の損失は、電流密度の大きさを決定付け、許容される全体的充電/放電効率を維持するために可能な限り低く維持される必要がある。
エネルギー貯蔵を最大化するためには、対の電位を可能な限り引き離すことが望ましい。さらに、ポンピングによる損失を低減するために、レドックス対濃度を可能な限り高くすることも望ましい。
しかし、これには、対が急速な電極反応速度を有することが必要であると共に、セルコンポーネントおよび電解液における抵抗によるもの等の損失が可能な限り低いことが必要である。これを行うために、典型的には電流密度が低く維持され、それにより電力密度が低減されるため、燃料電池と比較して、大型の(したがって高価な)変換器ユニットが必要とされる。したがって、バナジウムレドックス電池は、比較的低いエネルギー対体積比、および当該技術分野において知られている他の電池よりも複雑な構造を有する。
また、バナジウム電池は、使用される様々な種の不溶性により、濃度および温度範囲が限られている。これもまた系の動作効率を制限するが、これはより大型でよりコストの高いエネルギー変換器が必要とされることを意味する。
典型的には、先行技術のレドックス電池において使用される膜は、水素イオンを通過させ、それにより回路を閉じる陽イオン交換膜である。そのような膜は、完全に選択的ではなく、膜を介したイオンの放出があり、これは時折補正されなければならない。バナジウムレドックス電池は、膜の両側でイオンが類似しているため、他のレドックス電池に勝る利点を有する。しかしながら、膜を通したバナジウム種の交差は、関連した効率損失を伴う自己放電を呈する。
したがって、イオンが大型で負電荷を有するレドックス対を有することが有利となる。したがって、そのようなイオンは、ドナンの原理により膜から排除され、膜通過が強く阻害される。さらに、可能な限り急速であり、したがって可能な限り可逆的である電極反応速度を有するレドックス対、ならびに高い温度および濃度で動作することができるレドックス対が必要とされている。
したがって、本発明の第1の態様は、レドックス対の少なくとも1つとしてポリオキソメタレートを含むレドックス電池を含む。
本発明によるレドックス電池は、好ましくは、イオン交換膜または他のセパレータにより隔てられた2つの電極と、第1のレドックス対をセルの第1の電極領域に供給するための手段と、第2のレドックス対をセルの第2の電極領域に供給するための手段とを備え、第1のレドックス対の電位は、第2のレドックス対の電位よりも高く、少なくともより高い電位のレドックス対は、ポリオキソメタレートを含む。
本発明の一実施形態において、ポリオキソメタレートは、大型構造の形態であり、ポリオキソメタレートは、イオン交換膜または他のセパレータを通した流動が実質的に防止されるように、電荷および/またはサイズにより膜または他のセパレータから実質的に拒絶される。好ましくは、大型構造はケギンイオンである。ケギンイオンは、レドックス電池において使用される膜によりはね返される、大型陰イオン構造である。したがって、そのような構造の使用は、膜を介したイオンの放出の防止に役立つ。別のそのような構造は、典型的には2つの中心原子および18個の金属中心を含有する二核ドーソン−ウェルズ構造である。いくつかの他のより複雑な構造もまた、当該技術分野において知られている。
また、本発明のポリオキソメタレート系は、硫酸等の酸を含む標準的バナジウム系よりも腐食性が低い。例えば、一般的に使用される1つのバナジウム系は、本発明のポリオキソメタレート溶液よりもはるかに腐食性である硫酸および塩酸の混合物を含む。
さらなる実施形態において、少なくともポリオキソメタレートレドックス対は、水溶液中に提供される。
驚くべきことに、レドックス電池におけるポリオキソメタレートの使用によりもたらされる電極反応速度は、対応するバナジウム種よりもはるかに可逆的であることが判明している。好ましくは、動作電流密度は、バナジウムレドックス電池の標準よりも大幅に高い。
一実施形態において、低電位レドックス対は、タングステンポリオキソメタレート等の低電位ポリオキソメタレートを含む。好ましくは、タングステンポリオキソメタレートの構造は、Hx12KO40(式中、Kは、例えば、P、Si、BまたはCo、好ましくはSi、BまたはCoである)である。別の実施形態において、低電位レドックス対は、バナジウム(II)およびバナジウム(III)イオンを含む。
レドックス電池における使用のためのポリオキソメタレート溶液は、不定比であってもよい。一実施形態において、高電位ポリオキソメタレートは、バナジウムポリオキソメタレートである。したがって、本発明の別の実施形態において、バナジウムイオンは、VO2、V24、VOSO4、VO(acac)2、VO(ClO42、VO(BF42、それらの水和型、およびそれらの2つ以上の組合せから選択される少なくとも1種のバナジウム化合物の形態で、ポリオキソメタレート溶液に添加されてもよい。
本発明のさらなる実施形態において、高電位ポリオキソメタレートは、上に概説したような別のバナジウム源と組み合わせて、より低い濃度で存在する。好ましくは、POMは、中心原子で0.075M未満の濃度である。バナジウム濃度は、0.075M以上、0.5M超、1M以上、または2Mと等しくてもよい。
好ましくは、高電位ポリオキソメタレートとバナジウム化合物との間のモル比は、少なくとも約1:10、または少なくとも約1.5:10、または少なくとも約2:10、または少なくとも約2.5:10、または少なくとも約3:10である。特定の実施形態において、VOSO4は、0.5Mから2Mの濃度範囲内で添加される。
ポリオキソメタレートは、式:
a[Zbcd
(式中、Xは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびそれらの2つ以上の組合せから選択され、
Zは、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H2、Te、MnおよびSe、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択され、
Mは、Mo、W、V、Nb、Ta、Mn、Fe、Co、Cr、Ni、Zn、Rh、Ru、Tl、Al、Ga、In、ならびに第一、第二および第三遷移金属系列とランタニド系列とから選択される他の金属、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択される金属であり、
aは、[Mcd]陰イオンを電荷平衡化するために必要なXの数であり、
bは、0から20であり、
cは、1から40であり、
dは、1から180である)
で表すことができる。
本明細書において使用されるそのような式は一般式であること、および溶液中に関連種の分布が存在し得ることを理解されたい。
一般に、Mがバナジウムを含まない場合、ポリオキソメタレートは低電位レドックス対である。Mが少なくとも1種のバナジウム種を含む場合、ポリオキソメタレートは高電位レドックス対である。いかなる数値も整数であるとは限らないこともまた、理解されるべきである。
bの好ましい範囲は、0から15、より好ましくは0から10、さらにより好ましくは0から5、さらにより好ましくは0から3、最も好ましくは0から2である。
cの好ましい範囲は、5から20、より好ましくは10から18、最も好ましくは12である。
dの好ましい範囲は、30から70、より好ましくは34から62、最も好ましくは34から40である。
高電位ポリオキソメタレートのMには、バナジウム、またはバナジウムおよびモリブデンの組合せが特に好ましい。
中心原子Zには、リンが特に好ましい。
Xには、水素ならびにアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の組合せが特に好ましい。1つのそのような好ましい組合せは、水素およびナトリウムである。
ポリオキソメタレートの具体例は、高電位ポリオキソメタレートとして作用するモリブドバナドリン酸(H5PMo10240)、およびモリブドリン酸(H3PMo1240)を含む。
本発明の好ましい実施形態において、高電位ポリオキソメタレートは、バナジウム、より好ましくはバナジウムおよびモリブデンを含む。好ましくは、ポリオキソメタレートは、1つから6つのバナジウム中心を含む。したがって、特に好ましいポリオキソメタレートは、H3Na2PMo10240、H3Na3PMo9340、またはH3Na4PMo8440、および中間的組成の化合物を含む。さらに、これらまたは他のポリオキソメタレート種の混合物もまた想定される。この実施形態のためには、好ましくは、少なくとも1つのXが水素である。さらなる実施形態のためには、少なくとも1つの水素、ならびにアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、およびそれらの2つ以上の組合せから選択される少なくとも1つの他の物質を含むXが好ましい。
代替として、高および低電位レドックス対は、同じ配合を有し得るが異なるレドックス状態にあるだけであり、それにより交差による汚染が防止される。
本発明のレドックス電池において有用な他のポリオキソメタレートは、式:
a[Zbcd
(式中、Xは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびそれらの2つ以上の組合せから選択され、
Zは、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H2、Te、MnおよびSe、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択され、
Mは、Wと、任意選択でMo、V、Nb、Ta、Mn、Fe、Co、Cr、Ni、Zn、Rh、Ru、Tl、Al、Ga、In、ならびに第一、第二および第三遷移金属系列とランタニド系列とから選択される他の金属の1つまたは複数とを含み、
aは、[Zbcda-陰イオンを電荷平衡化するために必要なXの数であり、
bは、0から5であり、
cは、5から30であり、
dは、1から180である)で表すことができる。
先行技術において開示されている他の化合物の使用と比較した、ポリオキソメタレート化合物におけるタングステンの使用は、多くの利益を有する。タングステンポリオキソメタレートは、低pHにおいてより安定であり、モリブデン類似物よりも広範囲で合成的に操作され得ることが判明している。したがって、モリブデンを含有するもの等の他のポリオキソメタレート化合物を使用した場合には得られない、様々な異なる構造を生成すること、およびより広範な材料を使用することが可能である。
さらに、先行技術において知られているポリオキソメタレートのいくつかの組成物は、最大レドックス電池性能に望ましいものよりも低い溶解度を有し得る。驚くべきことに、溶解度は、タングステンポリオキソメタレートレドックス対を使用することにより改善され得ることが判明している。本発明のタングステンポリオキソメタレートはまた、優れた電気化学的性能を提供する。
bの好ましい範囲は、0から5、より好ましくは0から2である。
cの好ましい範囲は、5から30、好ましくは10から18、最も好ましくは12である。
dの好ましい範囲は、1から180、好ましくは30から70、より好ましくは34から62、最も好ましくは34から40である。
本発明のレドックス電池におけるレドックス対として有用な上記式に従う高電位ポリオキソメタレートは、好ましくは、1つから6つのバナジウム中心を含有する。したがって、例示的な式は、Xa[Z112-xx40](式中、x=1から6である)を含む。本発明の一実施形態において、ポリオキソメタレートは、式Xa[Z19340]を有する。別の実施形態において、ポリオキソメタレートは、式Xa[Z111140]を有する。
Zには、B、P、S、As、Si、Ge、Al、Co、MnまたはSeが特に好ましく、P、S、Si、AlまたはCoが最も好ましい。そのような様々な原子は、例えば、先行技術において概説されるようなモリブデンを含有するポリオキソメタレートでは成功裏に使用することができない。特に、本発明のポリオキソメタレートにおけるタングステンと組み合わせたケイ素およびアルミニウムの使用は、驚くべきことに、燃料電池の性能を大幅に改善することが示されている。例えば、タングステンポリオキソメタレートおよびアルミニウムまたはケイ素は、ある特定の他のポリオキソメタレートと比較して、より高い電位でより可逆的な電気化学的特性を示す。
Mは、1つから3つの異なる元素からなってもよい。一実施形態において、Mは、タングステン、バナジウムおよび/またはモリブデンの組合せである。ポリオキソメタレートは、モリブデンを含まなくてもよく、さらに、タングステンまたはバナジウム以外の任意の金属を含まなくてもよい。代替として、ポリオキソメタレートは、タングステンからなってもよい。Mは、好ましくは、2つを超える、4つを超える、または6つを超えるタングステン原子を含む。
水素、または水素ならびにアルカリ金属および/もしくはアルカリ土類金属の組合せが、特に好ましいXの例である。Xは、好ましくは、水素イオンまたは水素イオンおよびアルカリ金属イオンの組合せを含み、より好ましくは、H+、Na+、K+またはLi+の1つまたは複数を含む。好ましい組合せは、水素、水素およびナトリウム、ならびに水素およびカリウムを含む。
好ましい実施形態において、高電位ポリオキソメタレートは、H6[AlW11140]であってもよい。代替として、高電位ポリオキソメタレートは、X7[SiW9340](式中、例として、Xは、一般式K25[SiW9340]を生成し得る)であってもよい。さらに、これらまたは他のポリオキソメタレート触媒の混合物もまた想定される。
本発明における使用のための高電位ポリオキソメタレートはまた、式:
ay12-yZO40
(式中、Xは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびそれらの2つ以上の組合せから選択され、
Zは、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H2、Te、MnおよびSe、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択され、
Qは、MoまたはWから選択され、
aは、[Vy12-yZO40a-陰イオンを電荷平衡化するために必要なXの数であり、
yは、1から6の間、より好ましくは2から4の間、さらにより好ましくは3から4の間である)で表すことができる。
本発明における使用のための高電位ポリオキソメタレートはまた、式:
3+xy-xy12-yZO40
(式中、Zは、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H2、Te、MnおよびSe、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択され、
Qは、選択されたMoまたはWであり、
Mは、アルカリ金属イオンから選択され、
xは、0から4の間であり、
yは、1から6の間、より好ましくは2から4の間、さらにより好ましくは3から4の間であり、
yは、x以上である)
で表すことができる。
Zは、好ましくはリンである。さらに、xは、好ましくは0からyの間であり、yは、好ましくは2から4の間であり、またはそれらの混合したものである。さらなる実施形態において、そのようなポリオキソメタレートは、一般的にはリンである中心原子(Z)の濃度で約0.6Mまでの濃度で存在する。
別の実施形態において、本発明における使用のための高電位ポリオキソメタレートは、式:
acMoyxb
(式中、aは、[PcMoyxba-陰イオンを電荷平衡化するために必要なHの数であり、
cは、1から3の間であり、
yは、8から20の間であり、
xは、1から12の間であり、
bは、40から89の間である)
で表すことができる。
好ましくは、そのようなポリオキソメタレートは、式H12[P3Mo18785]、H12[P2Mo12682]、H14[P2Mo10862]またはH15[P3Mo18684]を有する。
本発明の1つの好ましい実施形態において、イオン選択的PEMは、他の陽イオンに比べプロトンに対して選択的である陽イオン選択膜である。
陽イオン選択性ポリマー電解質膜は、任意の好適な材料から形成され得るが、好ましくは、陽イオン交換能を有するポリマー基材を含む。好適な例は、フッ素樹脂型イオン交換樹脂および非フッ素樹脂型イオン交換樹脂を含む。フッ素樹脂型イオン交換樹脂は、ペルフルオロカルボン酸樹脂、ペルフルオロスルホン酸樹脂等を含む。ペルフルオロカルボン酸樹脂、例えば「Nafion」(Du Pont Inc.)、「Flemion」(Asahi Glass Ltd)、「Aciplex」(旭化成社)等が好ましい。非フッ素樹脂型イオン交換樹脂は、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド、スチレン−ジビニルベンゼンイオン交換樹脂等、およびそれらの金属塩を含む。好ましい非フッ素樹脂型イオン交換樹脂は、ポリアルキレンオキシド−アルカリ金属塩錯体を含む。これらは、例えば、塩素酸リチウムまたは別のアルカリ金属塩の存在下でエチレンオキシドオリゴマーを重合させることにより得ることができる。他の例は、フェノールスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリトリフルオロスチレンスルホン酸、スルホン化トリフルオロスチレン、α,β,βトリフルオロスチレンモノマーベースのスルホン化コポリマー、および照射グラフト化膜を含む。非フッ素化膜は、スルホン化ポリ(フェニルキノキサリン)、ポリ(2,6ジフェニル−4−フェニレンオキシド)、ポリ(アリールエーテルスルホン)、ポリ(2,6−ジフェニレノール)、酸ドープされたポリベンズイミダゾール、スルホン化ポリイミド、スチレン/エチレン−ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、部分スルホン化ポリアリーレンエーテルスルホン、部分スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリベンジルスルホン酸シロキサン(PBSS)を含む。
いくつかの場合において、イオン選択性ポリマー電解質膜が二重膜を含むことが望ましくなり得る。二重膜は、存在する場合、一般に第1の陽イオン選択膜および第2の陰イオン選択膜を含む。この場合、二重膜は、逆電荷選択膜の隣接する対を含んでもよい。例えば、二重膜は、任意選択で間に隙間を開けて並べて設置されてもよい、少なくとも2つの別個の膜を含んでもよい。好ましくは、隙間のサイズは、存在する場合、本発明のレドックスセルにおいて最小に維持される。二重膜の使用は、本発明のレドックス電池において、アノードとカソード電解溶液との間のpH降下による電位を維持することにより、セルの電位を最大化するように使用され得る。理論に束縛されないが、この電位が膜系において維持されるために、系内のある点において、プロトンが主な電荷移動媒体でなければならない。単一陽イオン選択膜では、膜内のカソード電解溶液からの他の陽イオンの自由運動に起因して、同程度にこれを達成することができない。
この場合、陽イオン選択膜は、二重膜のカソード側に位置してもよく、陰イオン選択膜は、二重膜のアノード側に位置してもよい。この場合、陽イオン選択膜は、セルの作動中、プロトンをアノード側からカソード側へ膜を通過させるように構成される。陰イオン選択膜は、実質的に陽イオン性物質がカソード側からアノード側に膜を通過するのを防止するように構成されるが、この場合、陰イオン性物質は、カソード側からアノード側に陰イオン選択膜を通過することができ、その後それらは、反対方向に膜を通過するプロトンと結合し得る。好ましくは、陰イオン選択膜は、ヒドロキシルイオンに対して選択的であり、したがって、プロトンとの結合は、生成物として水をもたらす。
本発明の第2の実施形態において、陽イオン選択膜は、二重膜のアノード側に位置し、陰イオン選択膜は、二重膜のカソード側に位置する。この場合、陽イオン選択膜は、セルの作動中、プロトンをアノード側からカソード側へ膜を通過させるように構成される。この場合、陰イオンは、二重膜のカソード側から間隙空間内に通過することができ、プロトンは、アノード側から通過する。この場合、二重膜の間隙空間からそのようなプロトンおよび陰イオン性物質を洗浄するための手段を提供することが望ましくなり得る。そのような手段は、陽イオン選択膜における1つまたは複数の孔を備え、直接膜を通してそのような洗浄を可能にしてもよい。代替として、陽イオン選択膜の周囲の洗浄された物質を間隙空間から前記膜のカソード側に導くための手段が提供されてもよい。
また、本発明のレドックス電池は、一般に50mA/cm2から100mA/cm2の間で動作する先行技術のレドックス電池の電流密度と異なる電流密度で動作する。対照的に、本発明のレドックス電池は、少なくとも250mA/cm2、好ましくは少なくとも400mA/cm2、より好ましくは500mA/cm2の電流密度で動作する。
本発明のさらなる態様は、レドックス電池におけるレドックス対としての、上述のようなポリオキソメタレートの使用を提供する。また、上述のようなレドックス電池、およびレドックス電池を備えるレドックス電池スタックにおける使用のための、上述のようなポリオキソメタレートが提供される。
ここで、本発明の実施形態を例示する以下の図を参照しながら、本発明の様々な態様をより具体的に説明する。
全バナジウムおよびPOM1/POM2ポリオキソメタレートフロー電池を使用した、充電および放電サイクルの電圧プロファイルを示すグラフである。 全バナジウムおよびPOM1/POM3ポリオキソメタレートフロー電池を使用した、充電および放電サイクルの電圧プロファイルを示すグラフである。 全バナジウムおよびPOM1/POM2ポリオキソメタレートフロー電池の、充電および放電中のセル電位対開路電位を示すグラフである。 全バナジウムおよびPOM1/POM3ポリオキソメタレートフロー電池の、充電および放電中のセル電位対開路電位を示すグラフである。
データは、別個の加熱されたアノード電解液槽およびカソード電解液槽を有する試験スタンドを使用して得られた。金メッキ銅電流コレクタ、ステンレススチール終板、栓流流動場を有する炭素アノードおよびカソードブロック、ならびにシリコーンガスケットを使用して、31cm2の有効面積を有するレドックスセルを構築した。アノードおよびカソード電極は共に、厚さ1.15mmまで圧縮した2.5mm GFD 2.5炭素フェルト(SGL)から作製した。NRE−212膜(Ion Power)を使用して、アノードおよびカソードを隔てた。アノード電解液槽およびカソード電解液槽を、充填の3分前に窒素でパージした。50mlのアノード電解液および100mlのカソード電解液を測り取り、それぞれの槽に注ぎ込んだ。次いで10分毎に槽を窒素でパージし、パージしていない間は封止した。
Bio−Logicポテンショスタットを使用して、電池を充電および放電させた。開路電位もまたこの機器を使用して測定した。
レドックス電池は、a)アノード電解液およびカソード電解液の両方としてバナジウム/硫酸塩+硫酸溶液を、b)アノード電解液としてケイタングステン酸およびカソード電解液としてNa43[Mo84PO40]ポリオキソメタレートを、ならびにc)アノード電解液としてケイタングステン酸およびカソード電解液としてH10[P24Mo844]ポリオキソメタレートを使用して構築および試験した。使用した溶液は以下の通りであった。
超純水中の1.6Mバナジウムおよび4.0M SO4(プロトン対イオン)、
超純水中の0.3Mケイタングステン酸(2.4Mタングステン、100%酸化)(POM1)、
超純水中の0.3M Na43[Mo84PO40](1.2Mバナジウム、50%酸化)(POM2)、ならびに
超純水中の0.45M H10[P24Mo844](1.8Mバナジウム、50%酸化)(POM3)。
それぞれの異なるアノード電解液/カソード電解液の組合せに対して、新たなセルを構築した。セルのカソード電解液およびアノード電解液の入口圧力は、1000±150mbarゲージに維持した。セル、カソード電解液およびアノード電解液温度は、同じ系温度±2℃に制御した。全ての実験における電流は、2.50Aまたは80.6mA/cm2であった。
40℃を超える温度でのV(V)の限られた溶解度のため、バナジウム/SO4フロー電池の性能は35℃でのみ評価した。ポリオキソメタレート溶液の使用により、この溶解度問題は回避され、したがって、より高い温度での系の動作が可能である。高電流密度において、少なくとも1回の充電−放電サイクルに対し35℃および70℃で測定を行った。
図1は、35℃で全バナジウムフロー電池を、ならびに35℃および70℃でPOM1/POM2ポリオキソメタレートフロー電池を使用した、2.5A(80.6mA/cm2)での充電(実線)および放電(点線)サイクルの電圧プロファイルを示す。図2は、35℃で全バナジウムフロー電池を、ならびに35℃および70℃でPOM1/POM3ポリオキソメタレートフロー電池を使用した、2.5A(80.6mA/cm2)での充電(実線)および放電(点線)サイクルの電圧プロファイルを示す。
図1および2は、ポリオキソメタレートフロー電池が、標準的バナジウムレドックス電池系に対して推定されるものと異ならない負荷下E対Q曲線を示すことを示しているが、ポリオキソメタレート電池の測定電位が、バナジウム系より低いことは明らかである。しかしながら、ポリオキソメタレート電池の電位は、
− POM1をさらに還元すること、および/または
− カソード電解液およびアノード電解液の両方の配合を最適化することにより上昇させることができると推定される。
図3は、35℃における全バナジウム、POM1/POM2ポリオキソメタレート、および70℃におけるPOM1/POM2ポリオキソメタレートの、80.6mA/cm2での充電(点線付きの丸)および放電(実線付きの四角)中のセル電位対開路電位を示す。図4は、35℃における全バナジウム、POM1/POM3ポリオキソメタレート、および70℃におけるPOM1/POM3ポリオキソメタレートの、80.6mA/cm2での充電(点線付きの丸)および放電(実線付きの四角)中のセル電位対開路電位を示す。
図3および4は、POM1/POM3ポリオキソメタレート電池が、POM1/POM2ポリオキソメタレート電池よりも低い充電および放電過電位を有することを示している。また、開路範囲の一部において、POM1/POM3ポリオキソメタレート電池の過電位が、全バナジウム電池の過電位よりも低いことが明らかである。
クーロン効率は、全ての系に対して、以下のように計算されている。
式中、
ΔQd=OCP=xからOCP=yまでの2.5Aでの放電中に通過した電荷
ΔQc=OCP=yからOCP=xまでの2.5Aでの充電中に通過した電荷
である。
この表は、この一連の実験において試験された全てのレドックス電池系のクーロン効率の計算値を示す。ポリオキソメタレートレドックス電池のクーロン効率は、この高い電流密度でのバナジウム系のクーロン効率と同様であったことは明らかである(35℃でのPOM1/POM3ポリオキソメタレートの結果は異常値の可能性がある)。
全バナジウム系の電極反応速度はポリオキソメタレート系よりも低いため、ポリオキソメタレート系のクーロン効率および全体的電気効率の利点は、より高い動作電流密度においてより明確となることが推定される。したがって、より高い電流密度での電圧損失は、ポリオキソメタレート系よりも、全バナジウム系においてより高くなる。
ポリオキソメタレートフロー電池の充電および放電電流密度は、
− 動作温度を70℃超に増加させること、
− カソード電解液およびアノード電解液の配合を最適化すること、ならびに/または
− 例えばより薄い膜または活性化電極を有するセル構造を改善すること
により、(効率の損失なしに)さらに増加させることができることが予想される。

Claims (33)

  1. 少なくとも1つのレドックス対としてポリオキソメタレートを含むレドックス電池。
  2. イオン交換膜または他のセパレータにより隔てられた2つの電極と、第1のレドックス対をセルの第1の電極領域に供給するための手段と、第2のレドックス対をセルの第2の電極領域に供給するための手段とを備え、第1のレドックス対の電位は、第2のレドックス対の電位よりも高く、少なくともより高い電位のレドックス対は、ポリオキソメタレートを含む、請求項1に記載のレドックス電池。
  3. ポリオキソメタレートが、イオン交換膜または他のセパレータを通した流動が実質的に防止されるように、電荷および/またはサイズにより膜または他のセパレータから実質的に拒絶される、請求項1または請求項2に記載のレドックス電池。
  4. 大型構造が、ケギンイオンである、請求項3に記載のレドックス電池。
  5. 大型構造が、二核ドーソン−ウェルズ構造である、請求項3に記載のレドックス電池。
  6. 少なくともポリオキソメタレートレドックス対が、水溶液中に提供される、請求項1から5のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  7. 動作電流密度が、バナジウムレドックス電池の標準よりも大幅に高い、請求項1から6のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  8. 低電位レドックス対が、タングステンポリオキソメタレートを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  9. タングステンポリオキソメタレートが、構造Hx12KO40(式中、Kは、例えば、P、Si、BまたはCo、好ましくはSi、BまたはCoである)を有する、請求項8に記載のレドックス電池。
  10. 低電位レドックス対が、バナジウム(II)およびバナジウム(III)イオンを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  11. 不定比ポリオキソメタレート溶液が使用される、請求項1から10のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  12. ポリオキソメタレートが、中心原子の濃度で0.075M未満の濃度で存在する、請求項1から11のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  13. 高電位ポリオキソメタレートが、バナジウムポリオキソメタレートである、請求項1から12のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  14. バナジウムイオンが、VO2、V24、VOSO4、VO(acac)2、VO(ClO42、VO(BF42、それらの水和型、およびそれらの2つ以上の組合せから選択される少なくとも1種のバナジウム化合物の形態で、高電位ポリオキソメタレート溶液に添加される、請求項1から13のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  15. バナジウム化合物の濃度が、少なくとも約0.075M、少なくとも約0.5M、少なくとも約1M、または約1Mに等しい、もしくは2Mに等しい、請求項14に記載のレドックス電池。
  16. 高電位ポリオキソメタレートとバナジウム化合物との間のモル比が、少なくとも約1:10、または少なくとも約1.5:10、または少なくとも約2:10、または少なくとも約2.5:10、または少なくとも約3:10である、請求項14または請求項15に記載のレドックス電池。
  17. VOSO4が、0.5Mから2Mの濃度範囲内で添加される、請求項14から16のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  18. 高電位ポリオキソメタレートが、式:
    a[Zbcd
    (式中、
    Xは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびそれらの2つ以上の組合せから選択され、
    Zは、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H2、Te、MnおよびSe、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択され、
    Mは、Mo、W、V、Nb、Ta、Mn、Fe、Co、Cr、Ni、Zn、Rh、Ru、Tl、Al、Ga、In、ならびに第一、第二および第三遷移金属系列とランタニド系列とから選択される他の金属、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択される金属であり、
    aは、[Mcd]陰イオンを電荷平衡化するために必要なXの数であり、
    bは、0から20であり、
    cは、1から40であり、
    dは、1から180である)
    で表される、請求項1から17のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  19. 高電位ポリオキソメタレートが、式:
    ay12-yZO40
    (式中、
    Xは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびそれらの2つ以上の組合せから選択され、
    Qは、選択されたMoまたはWであり、
    Zは、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H2、Te、MnおよびSe、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択され、
    aは、[Vy12-yZO40a-陰イオンを電荷平衡化するために必要なXの数であり、
    yは、1から6の間である)
    で表される、請求項1から18のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  20. 高電位ポリオキソメタレートが、式:
    3+xy-xy12-yZO40
    (式中、
    Zは、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H2、Te、MnおよびSe、ならびにそれらの2つ以上の組合せから選択され、
    Qは、選択されたMoまたはWであり、
    Mは、アルカリ金属イオンから選択され、
    xは、0から4の間であり、
    yは、1から6の間、より好ましくは2から4の間、さらにより好ましくは3から4の間であり、
    yは、x以上である)
    で表される、請求項19に記載のレドックス電池。
  21. xが、0からyの間であり、yが、2から4の間である、請求項20に記載のレドックス電池。
  22. Zが、リンである、請求項18から21のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  23. ポリオキソメタレートが、中心原子(Z)の濃度で約0.6Mまでの濃度で存在する、請求項18から22のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  24. 高電位ポリオキソメタレートが、式:
    acMoyxb
    (式中、
    aは、[PcMoyxba-陰イオンを電荷平衡化するために必要なHの数であり、
    cは、1から3の間であり、
    yは、8から20の間であり、
    xは、1から12の間であり、
    bは、40から89の間である)
    で表される、請求項1から18のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  25. ポリオキソメタレートが、リンの濃度で約0.6Mまでの濃度で存在する、請求項24に記載のレドックス電池。
  26. ポリオキソメタレートが、式H12[P3Mo18785]を有する、請求項24または請求項25に記載のレドックス電池。
  27. ポリオキソメタレートが、式H12[P2Mo12682]を有する、請求項24または請求項25に記載のレドックス電池。
  28. ポリオキソメタレートが、式H14[P2Mo10862]を有する、請求項24または請求項25に記載のレドックス電池。
  29. ポリオキソメタレートが、式H15[P3Mo18684]を有する、請求項24または請求項25に記載のレドックス電池。
  30. 電流密度が、少なくとも250mA/cm2、好ましくは少なくとも400mA/cm2、より好ましくは500mA/cm2である、請求項1から29のいずれか一項に記載のレドックス電池。
  31. レドックス電池内のレドックス対としての、請求項1から30のいずれか一項に記載のポリオキソメタレートの使用。
  32. 請求項1から30のいずれか一項に記載のレドックス電池における使用のためのポリオキソメタレート。
  33. 請求項1から30のいずれか一項に記載のレドックス電池を備えるレドックス電池スタック。
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