JP2015520698A - シップの性能の評価ための方法およびシステム - Google Patents

シップの性能の評価ための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、シップの性能を評価するためのコンピュータにより実現される方法およびシステムを提供する。方法において、シップの1つ以上の性能変数と、性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定する。性能変数と動的入力パラメータとの間の従属性は、その後計算によって自動的に学習される。シップの性能をシミュレートする初期モデルは、初期モデルにおける性能変数と動的入力パラメータとの間の従属性によって作成する。シップの操作の間に、センサから測定結果を取得して、初期モデルにおいて使用された前の入力パラメータの代わりに、モデル中で使用されることになる新たな動的入力パラメータのセットを生成させる。さらなる操作においてモデルとして使用されることになる初期モデルを更新し、モデルが使用されることになるモデルに対する事前設定品質基準を満たすまで、モデルをさらに更新する。更新されたモデルを使用して、1つ以上の性能変数に対する、所定の入力パラメータのインパクトを分析する。本発明は、そのような方法を実行するシステムおよびコンピュータプログラムにも関係する。【選択図】図1

Description

本発明は、シップの性能の評価のための方法およびシステムに関する。
背景
遠洋航海のヴェッセルまたはシップにおいては、石油や、ときには天然ガスのような燃料が、ヴェッセルのジェネレータまたはメインプロペラを回転させる、1つ以上のディーゼルエンジンに対するエネルギー源として使用される。港で、または航海の間に燃料タンカーによって、燃料は、海洋ヴェッセルに送り届けられる。
シップの性能に関して最適な効率を達成するために、動力生成および推進システムが、継続的な調整、制御および監視のターゲットとなっている。動力制御は、シップの制御システムの基本的な部分である。同様に、利用可能な電気的および/または主要なエネルギーを使用することによって、推進システムを制御して、要求される動力を生成させる。しかしながら、実際には、十分なエネルギーは、デバイスおよびそれらの制御システムの効率程きわどくはない。
船上の別々のデバイスの動力を制御することによって、エネルギーを効率的に経済的に消費することができる。これは、例えば個々の推進ユニット、ポンピングデバイス、照明機器および熱機器、ならびに、他の補助デバイスに適用される。
多くの他の要因も、海洋ヴェッセルの全体的なエネルギー効率に影響し、シップの動力プラントと、燃料タイプの選択と、シップのトリムおよび傾斜と、計画されたルートとの最適化およびコンフィギュレーションを含むシップの性能において、考慮に入れるべきである。
コンピュータシミュレーションまたはコンピュータモデルは、特定のシステムの抽象モデルをシミュレートするように試行するコンピュータプログラムである。エネルギー消費のようなシップの性能の最適化は、シップの操作上の変動要因とこれらの要因が依存する入力変数を示すパラメータとの間の関係性および従属性を示す、このようなコンピュータにより実現されるシミュレーションモデルを作成することによって実行される。パラメータのセットおよび初期条件からのシステムの挙動の予測を、モデルは可能にする。
このようなモデルを使用している例は、国際公開第2011/161211号において提示されている、設計データに基づく効率的なエネルギー制御のための解決法である。これは、操作データや、ルートデータや、天気予報および異なる環境要因のような、異なる入力データに基づいて、海洋ヴェッセルにおけるエネルギー消費を制御する方法および装置の例を開示している。燃料タイプ、燃料コスト等のような、燃料自体に関連するデータも考慮に入れている。入力データに基づいて算出された予測に基づいて、エネルギー消費デバイスのエネルギーバランスは管理されている。
国際公開第2007/017908号は、シップの設計において支援するツールを、設計者が用いることができるようにすることにより、シップの設計の効率を高める設計ツールを提示している。センサからの信号を受信し、センサ情報にしたがって操作をシミュレートすることによって、操作中のシップの操作コストを最適化して、それにしたがって、エネルギーシステムを調節するためにも、設計ツールは使用されている。公報は、設計データのみに依拠している解決法の見地における改善であり、操作の間のエネルギーバランスを制御するために、センサ情報も考慮に入れている。
このようなコンピュータシミュレーションにおくことができる、信頼性および信頼は、シミュレーションモデルの有効性に依存する。
性能変数と影響する入力変数との間の従属性をモデル化することは複雑であり、経験的な方法に基づいている。先行技術の方法では、人間の活動とパラメータの手動設定とが要求される。
加えてモデルは、個々の要因が総性能にどのように影響を及ぼすかについての情報を提供することには不十分である。
性能評価システムにおいて重要な問題は、ユーザにシステム全体の現在の情報を提供することだけでなく、選択された操作条件に関する性能を評価する基準も与えることだろう。
本発明の目的は、シップの性能に影響する異なる要因についての、より詳細で信頼できる情報を与えるシミュレーションモデルを開発することである。
本願において使用する用語
以下の用語を、本出願のテキストにおいて使用する。
トリム:縦(ピッチ)方向における、シップの浮傾き、すなわち、シップの船首と船尾の沈下の間の差
傾斜:横(ロール)方向における、シップの浮傾き
喫水:シップの中央部の沈下
浮位置:トリム、喫水または傾斜、あるいは、トリム、喫水および傾斜の任意の組み合わせ。浮位置は、シップの排水量、濡れ面、および、水抵抗に影響する。
動力プラントコンフィギュレーション:異なる動力発生および消費デバイス(ディーゼルジェネレータ、シャフトジェネレータ、廃熱回収システム等)間の負荷の分担/分配
最適な動力プラントコンフィギュレーション:燃料消費や排気等のような最適化基準を満たす、異なる動力発生および消費デバイス間の負荷の分配
シップの挙動/シップの性能:例えば、シップの動きや、エネルギー消費や、燃料消費や、排気を含む、シップの実際の機能を示している。
シップの操作:エンジンおよび電気デバイスを駆動してシップを動かすために、シップの操縦、操舵、制御アクションを示している。
ヴェッセルはシップと同義で使用している。
海況:波高、波の周期、波の方向、うねり、風に引き起こされた波等によって決定される、海の状態。
本発明は、シップの性能を評価するためのコンピュータにより実現される方法およびシステムを提供する。方法において、シップの1つ以上の性能変数と、性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定する。性能変数と動的入力パラメータとの間の従属性は、その後計算によって自動的に学習される。シップの性能をシミュレートする初期モデルは、初期モデルにおける性能変数と動的入力パラメータとの間の従属性によって作成する。シップの操作の間に、センサから測定結果を取得して、初期モデルにおいて使用された前の入力パラメータの代わりに、モデル中で使用されることになる新たな動的入力パラメータのセットを生成させる。さらなる操作においてモデルとして使用されることになる初期モデルを更新し、使用されることになるモデルに対する事前設定品質基準をモデルが満たすまで、モデルをさらに更新する。更新されたモデルを使用して、1つ以上の性能変数に対する、所定の入力パラメータのインパクトを分析する。
本発明のシステムは、トレーニングデータを入力として取り入れる学習アルゴリズムを規定し、これは、初期モデルを作るときに、最初の入力データを構成するために、先の知識に基づいていてもよい。モデルの更新の際に、センサ信号からの新たな入力データのセットは、初期モデルにおいてで使用されたデータの代わりに、新たなトレーニングデータとして使用される。学習アルゴリズムは、入力パラメータがどのように性能変数に影響するかを学習した後に、トレーニングデータからモデルを出力する。モデルは、パラメータのセットと、性能変数との間の従属性の定義とともに、可能性ある特徴の仕様を含んでいる。学習アルゴリズムは、一般的なものであり、異なるトレーニングデータが入力として与えられたとき、異なるモデルが生成されるだろう。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項の特徴を有している。
モデルを作成する際に、従属性の規定のために、本発明は計算学習方法を使用する。
したがって、モデルは、予め規定された完了および品質基準を満たすまで、モデル自体を改善することを続ける。例えば、入力信号の変動の予期される範囲と比較した入力信号の変動範囲や、以前に見られたデータと比較した新たな入力データの追加の情報コンテンツや、モデルの予測性能や、モデルパラメータの統計上の意義や、データ量の統計上の意義等を、停止基準は含むことができる。予測された値と測定された値との間の差のダイナミックスとともに、入力信号の挙動に基づいて、測定信号の信頼性を評価するように、モデルは、入力データの品質も監視する。さらに、入力信号と出力信号との間の相互従属性を、モデルによって監視することができ、測定された入力信号間の従属性が変化した場合、モデルは、測定履歴と現在の値に基づいて、量を推定することができる。推定に加えて、いったんモデルがトレーニングされると、モデルを使用することによって、センサの故障を認識することが可能である。
品質制御において、測定と、測定の自己のダイナミックと、測定の物理的な変動との間の関連性を監視する。これは、例えばシップのスピードによる例とすることができる。シップは全体が非常に大きいので、そのスピードは非常に速く変化することができない。モデルは、不可能な変化および無意味な変化を、または、大きすぎると規定された差を考慮に入れることができ、スピード測定をシップの前の状態および他の測定と比較することによって、測定が信頼できるか否かを決定することができる。測定が信頼できない場合、モデルは、例えばそれを無視することを決定できる。
別の例は、測定の誤りに関連する。シップの最大スピードが既知であり、例えば、測定が物理的に不可能な値になり得る値を超えた場合、トレーニングデータから削除することができる。モデルを使用することによって、または、他の測定からの情報およびダイナミックスと、前の値と、測定を示す関連性とに基づいて、これらの測定は無視でき、あるいは、他の何らかの値であると推定できる。
性能変数とセンサからの動的入力パラメータとの間の従属性を規定するために、センサデータまたはデータベースからのような経験的データに基づいて、アルゴリズムはコンピュータに挙動を進化させるように命令する。パターンを識別するために計算することによって、システムに供給される新たな入力データに沿って有用な出力を作成することによって、従属性は自動的に学習される。挙動は、複合多次元システムから典型的に記録される経験的データに基づいているので、従属性は、通常多次元であり、非線形である。
先の知識は、特性の未知の基礎となる確率分布の対象とする特性を取り込むために使用することができる。最初の入力データは、観測された変数の間の関連性の例からなることができる。学習の結果、入力を所望の出力にマッピングする関数が発生される。
へたな操作に関してよりも、操作条件に関して、シップの機器の性能がかなり変化することは、海洋アプリケーションでは非常に典型的である。例えば、遠洋で、ヴェッセルの推進力における最大変動は、ヴェッセルの速度とともに、風、天気、および波から生じる。性能を評価するときに、これらの操作条件を考慮する必要がある。
本発明は、シップの性能と性能上の個々の要因の影響とを評価するために、操作の間のリアルな条件を考慮する、評価の解決法を提供する。
この発明における本質的な概念は、変数に影響する操作条件を考慮に入れる基準に関連して与えられる傾向または数として、それぞれの性能変数を示すことができることである。これは、例えば、所定の環境における変数の変動範囲に基づいて性能変数に対するターゲットを提示することによって、することができる。
シップの操作の間に収集されたリアルなデータに基づいて機器の性能を評価しようとするときに、多次元と非線形との関連性が原因で、他のすべての変化する条件を形成する1つの特定の条件要因のインパクトを分離することは難しい。機器は、測定を取得する任意の装置またはデバイス、例えば冷却を生成させる機械、を意味するとともに、その動力ニーズは、環境および状況、ならびに、シップの推進システムに依存し、その動力は例えばスピード、風、喫水に依存する。
この発明は、異なる条件の作用を評価できるように、性能測定のさまざまな条件付き要因のインパクトを取り除く正規化方法を使用する。本発明は、システムが効率的に操作されているかをチェックするためとともに、測定された動的パラメータに関して、デバイスの性能を評価するために使用することもできる。
悪い操作または劣化故障が原因の性能の低下が認識できるように、測定されたデータにおける環境および他の要因を考慮に入れることにより正規化することによって、データは修正される。
シップの性能の評価のための現在の先行技術の解決法は、シップのモデル化された性能にインパクトがあるすべての要因から、所望の条件付きインパクトの要因を分離する方法を提供していない。
したがって、本発明は、先行技術のシステムと比較して、異なる入力データと所定の性能変数との間の従属性を自動的に学習するような、いくつかの利点を提供する。さらに、入力値の性能変数への作用を評価できる。
本発明は、自己学習アルゴリズムによって、および、個々の要因のインパクトを予測できるようにデータを正規化することによって、シップの性能に対する実用的で簡略化されたモデル化解決法も提供する。性能および条件の測定の正規化は、選択された外部条件のインパクトをモデルから取り除くことによって実施される。
またさらに、本発明は、機器の条件、機器の同調状態、および/または、機器を使用する方法によって、システムの性能がどのように影響されるかについての可視性を提供する。
開発されたシステムは、海洋ヴェッセル上の比較可能な状態に対し、任意の所定の条件に関して、任意の性能変数を正規化する。正規化された条件は、ヴェッセル間の、ヴェッセル上の機器間の、または、ヴェッセルまたは機器の現在および以前の状態間の、信頼性ある比較に使用することができる。
異なる環境および条件の作用が、測定から正規化されているとき、異なる条件で進んでいるシップを、互いに比較することができる。異なる条件および操作ポイントが考慮されるとき、1つのシップ中または他のシップ中の類似した装置を比較することができる。
条件付き確率分布を使用することにより、性能の条件付き分布を予測するために、モデルを使用できる。性能変数に対する予期される値を予測することができ、その変動は、条件付き(例えば、固定された、測定された、現在の)環境中である。
モデルがこれ以上トレーニングされないときに、個々の装置またはデバイスの低下を認識できる。モデルは、取得した測定に基づいて、性能変数に対する基準または変動範囲またはターゲットを与えることから、基準からの偏差が長期にわたって起こるか否かを、認識することが可能である。例えば、所定のデバイスの動力消費が、測定された環境中の所定の基準またはターゲットから系統的に偏差している場合、デバイスに故障があると疑うことができる。
現在の測定された性能変数と性能変数の条件付き分布とは、条件付き分布のパラメータによって正規化されるインデックスを計算するために使用することができる。
本発明の方法が実現できるシップの性能に多くの異なる変数が影響を及ぼす。実際の性能変数は、監視されることになる装置に依存する。エネルギー消費は、そのような変数の1つである。他の可能性ある性能変数は、例えば、動力消費、時間、圧力等に関連する。したがって、本発明は、例えば、単一のシャフトの機械的シャフトラインヴェッセル中の、メインエンジンの燃料消費における、トルクおよび回転スピードのインパクトを算出するために実現される。トルクおよび回転スピードは、シャフト動力を特徴付け、それは、メインエンジンの燃料消費において数学的関連を有すべきである(環境条件を考慮する)。関連性が変化する場合、例えばメインエンジンが、モデルが予測するよりも系統的に消費する場合、エンジンはメンテナンスが必要かもしれない。モーターがモデルによって予測された所定のスピードでよりも振動する場合、ベアリングが摩耗したという表示かもしれない。さらに別の例は、環境条件(天気、風、波、海水温度、湿度等)および操作条件(スピード、喫水、深度、等)の関数である、ヴェッセル全体の燃料消費であるかもしれない。ヴェッセルがモデルによって予測されたよりも卓越した環境で、より多く消費する場合、原因は、ヴェッセル(プロセス、デバイス等)のへたな操作とともに、機器の性能の低下であることがある。一般的に、性能値は、(換気装置に要求される総消費のような)プロセスレベル上、装置レベル(個々のデバイスの消費)上、または、操作レベル(シップ全体のエネルギー消費)上の目標とすることがあり、あるいは、ポイントAからポイントBへの消費、時間等であることもある。異なる外部条件は、異なる性能値においてインパクトを有し、これは、モデルを作成するときに考慮することができる。
したがって、本発明は、任意の性能変数上で実現することができ、任意の性能変数の変動または変化は、一定の条件における装置の、性能、設定、または、操作の低下について表している。本発明のモデルベースのアプローチは、この性能変数に対する条件の従属性をモデル化し、これによって、悪い操作によって生じる変動、装置の技術的作動条件がより明らかになる。
本質的な概念は、性能値とそれに影響するパラメータとを規定することと、それらのすべてのデータを収集することと、モデルとパラメータとの間の関連性を示すモデルを作成することである。その後モデルは、正規化に対して使用され、性能変数によって示されたシステムまたはデバイスの性能がどれだけ良いかを評価する。
以下では、本発明が詳細な実施形態によって示され、エネルギー消費が性能変数の例として利用されている。独立請求項によって限定されている本発明の範囲により、上記に提示したように多くの他の実施形態が可能であることから、本発明は、図面の実施形態の詳細に決して制限されない。
図1は、本発明の第1の例示実施形態を、ブロックダイヤグラムの形態で表わしている。 図2は、本発明のフロースキームを表わしている。
詳細な説明
図1は、本発明の第1の例示実施形態を、ブロックダイヤグラムの形態で表わし、シップの性能のモデルの作成を図示しており、エネルギー消費が性能変数として選択されている。モデルを改善する本発明の概念にしたがって、船上の条件がどのように考慮されるかを示す。
ヴェッセル中のエネルギー消費デバイスは推進エネルギーに関連するものであり、これらの役割は、ヴェッセルを出発港から到着港まで動かし、導くことである。照明や、ポンプや、加熱や、冷却や、換気等、のための補助デバイスのような、他のエネルギー消費デバイスは、ヴェッセルの動きから部分的に独立している。
例えば、シップのエネルギー消費に関連するいくつかの要因およびパラメータを、シップの実際の操作において考慮に入れるとともに、船上の異なるエンジンと補助デバイスとのエネルギー負荷の分配において考慮に入れる。
エネルギー消費は、異なるデバイスの同時のアクションによってのみ決定されるのではなく、天気と、海流と、海深のような、シップの操作の間の外部条件によっても影響され、スピードや、排気ターゲットや、操作時間や、操作モードのような、操作パラメータによっても影響され、操作モードは、港における駆動や、外海駆動や、または、操縦駆動のようなものであり、これらは異なる種類の需要を有する。
本発明において、シップの性能をシミュレートするために、初期のシミュレーションモデルが作成される。モデルは、操作の間のシップに関連する(エネルギー負荷およびエネルギー分配のような)要因と、前記要因に依存する動的入力データを表わすパラメータとの間の関連性を規定する。
図1のブロックダイヤグラムは、機械と、センサと、制御および管理ユニットと、データを取り扱うユニットとを表わすブロックからなる。ブロックからの矢印はブロックの出力を示し、ブロックへの矢印はブロックの入力を示している。
動力発生/電気システムユニット2は、ヴェッセルの必要性のために要求される電気的動力を発生させて、プロペラのための推進動力を作成させる。したがって、推進ユニット3に、および、補助ユニット4として表わされているすべての電気的動力消費デバイスに、動力発生/電気システムユニットはエネルギーを供給する。
シップの性能に対する初期シミュレーションを作成するときに、システム上の正しいエネルギーバランスに対するモデルを発見するために、動力発生/電気システムユニット2からの情報は、モデルを作成するためのプロセッサユニット1に転送されて、負荷ポイントから利用可能な動力までのすべての基本データを得る。シミュレーションモデルにおいて、できる限り効率良く、要求された動力を生成させるために、例えば、ジェネレータの数が決められる。港データのような初期ルート情報7、天気予報のような天気情報8、海流データ14、海況13、海深も、初期モデルの作成において考慮に入れられる。
港データ7は、出発ポイントから到着港までの港についての利用可能な情報、および、これらのポイント間の任意の中間ポイントの利用可能な情報を与える。入力データを考慮してルートプランが作成され、出発ポイントから終了ポイントまでの航海の間に海洋ヴェッセルが直面するであろう外部の力を算出するとともに、シップの現在の操作において使用されることになる、エネルギー消費に対する推定を算出するだろう。
これらを前もって予測することができる場合、例えば、外海モードまたは港モードのような、海洋ヴェッセルがそれにしたがって操作される事項を規定する、データおよび命令からなる操作モード11やシップのスピードデータ9のような、外部の力以外を初期モデルを作成するときに考慮することもできる。操作時間12は、異なる操作モードの期間と、それらのシーケンスとを規定し、操作時間12は初期モデル中で使用することもできる。燃料コスト10は、使用されることになる燃料のタイプおよびプロセスを与える。
最も効果的な操作の方法を発見するために、燃料/燃料品質ユニット6は、利用可能な燃料およびそれらの特性の情報を有している。ユニットは、効率的な方法でエンジンを操作するのを可能にし、排気ターゲットを考慮に入れる。
シップの操作の間、継続的に収集された最新の情報を利用することによって、シミュレーションモデル1は、継続的に改善される。したがって、ルート7、天気8、スピード9、燃料コスト10、操作モード11、操作時間12、(示されていない)排気、エンジン5、海況13、海流14についての最新の情報が収集され、モデル1の更新のために入力として供給される。
さらに、シミュレーションモデル1はエンジン3からの入力を有することができ、その入力は、動力プラントの最適化の効率曲線からなる。スピード/動力レポートは、ヴェッセルを操作する実際の外部の力に基づいて発生される。ユニット毎の動力は、ヴェッセルのスピードの関数である。航海の間に、例えばヴェッセルがコースを変える、または浅水に入る、または海流が変化するとき、実際のスピード/動力の値は何回か変化するだろう。
エンジン5からの入力も排気の情報からなり、これにより、ルールまたは機関によって設定された排気ターゲットと排気を比較して、ターゲット値より下に排気の量を制限するために、エンジンの排気はモデルに入力される。
シップの操作に対するベースとなる初期モデルを作成する際に、効率曲線および排気についての初期情報も考慮に入れられるかもしれない。
シミュレーションモデル1のための入力は、シップの操作のための現在の操作パラメータの情報と、船上の実際の条件の情報の両方からなることがある。船上の条件の情報は、シップの操作の間に、船上のセンサからの信号によって与えられる。信号は直接プロセッサユニット1によって受信され、プロセッサユニット1は、モデルを作成し、入力データを処理する。シップの性能に影響を及ぼす動的パラメータの、最新の情報を使うように作成されたシステム中で使用されるシミュレーションモデルによって、信号は処理される。
取得した信号は、シップの操作の間のセンサからの測定結果を表わし、シミュレーションモデルの更新中で使用されることになる、新たな動的入力データのセットを生成させるために使用される。シップの操作に対する最適化されたシミュレーション結果はその後、シミュレーションモデル中で、生成された入力データを使用して算出される。最適化されたシミュレーション結果は、その後、システム中の(示されていない)制御ユニットからの入力として受信されている実際のシップの操作と比較される。
シミュレーション結果と実際の操作との間の差が、規定されたしきい値基準を超える場合、負荷の分配と、外部の要因ならびに操作および排気に関連する要因のような動的入力データとの間の関連性を再規定することによって、モデルは改善される。
改善されたモデルを作るために、モデルの更新の際に、新たな入力データを考慮に入れる。操作の前に、初期モデルを作成させる際に使用されたのと同じ種類の入力データ、すなわち、天気7およびルート8のデータ、港データ、ヴェッセルのスピード9、ヴェッセルの操作モード10、操作時間についての情報11、燃料コスト13、ならびに、効率曲線およびエンジン3からの排気を、センサによって与えられたような新たな入力データは含む。もちろん、いくつかの入力データは変化しないかもしれない。ケースおよび実際の条件に依存して、モデルは、ここで言及したものとは別の入力を有していてもよい。いくつかの実施形態では、言及したこれらのすべての入力は、モデル中で使用されないかもしれない。すべてのバリエーションは、本発明の範囲に属している。
本発明において作成されるモデルは、性能変数に対する、1つ以上の選択された入力パラメータのインパクトを分析するために利用することができる。図2中では、より詳細にこれを示す。
図2は、本発明をフロースキームの形態で示す。
本発明は、コンピュータにより実現可能な方法を使用してシップの性能を評価し、特に、ある性能変数またはいくつかの性能変数における、ある条件または変数パラメータのインパクトを評価する。このような性能変数は、例えば、シップ上の機器のエネルギー消費、燃料コスト、または、シップ上のコンシューマーデバイス上のエネルギー分配、あるいは、他の何らかの変数であってもよく、その例は、概要セクションにおいて言及している。
方法では、したがって、ステップ1、2それぞれにおいて、シップの1つ以上の性能変数と性能変数に影響するかもしれない動的変数入力パラメータとが、規定されている。ルートや天気および海のデータやシップのスピードや燃料コストについての情報と、操作モードや操作時間についての情報と、エネルギー消費データの形態でのエンジンからの情報と、排気やターゲット排気についての情報のような、可能性ある入力パラメータが、図1に関連して示されている。
ステップ3において、その後、予測された操作のデータとともに、性能変数の先のデータおよび最初の入力データが、プロセッサに供給される。
初期シミュレーションモデルの作成のために、本発明のシステムは、入力トレーニングデータとして取り入れる学習アルゴリズムを規定し、それは、初期モデルを作る際に、述べたとおり、先の知識に基づいて、最初の入力データと、入力データに依存する性能変数とを構成してもよい。
ステップ4において、その後、アルゴリズムは、最初の入力パラメータと性能変数との間の従属性を自動的に学習し、初期シミュレーションモデルの作成において使用されることになる、これらの従属性を示す関数を規定できる。
ステップ5において、その後、性能変数と、初期モデルにおいて動的入力パラメータとして使用されることになる最初の入力データとの間の従属性によって、シップの性能をシミュレートする初期モデルをアルゴリズムにより作成できる。
ステップ6において、プロセッサはシップの操作の間にセンサから測定結果を取得して、最初の入力データの代わりにモデル中で使用されることになる新たな動的入力パラメータのセットを生成させる。
ステップ8において、ステップ7においてシミュレートされたモデルの性能が品質基準と比較される。比較は、シップの実際の操作とシミュレーション結果とを比較することによって起こり、差が事前設定しきい値を超えて、ステップ8において考慮したようにモデルに対する設定品質基準が満たされない場合には、初期モデルを作成する代わりに、品質基準がステップ5における差を満たすまで、ステップ5〜8を繰り返すことによってモデルは更新され、それで、更新されたモデルが作成される。すなわち、モデルを作成する際に入力データの新たなセットを使用することにより、初期モデルが改善される。
したがって、本発明は、操作条件と船上の機器の性能測定との間の関連性を取り込む自己学習モデルを提供する。モデルは、何らかの人間の活動なしで、操作の間に、性能変数と操作条件との間の従属性を自動的に学習することができる。いったん、十分であるとみなされる程度までコンシューマーの挙動をモデルが予測できると、モデルは、機器の性能を分析し始めることができる。
ステップ10において、更新されたモデルを使用して、性能変数に対する、入力パラメータのインパクトを分析する。
モデルにおいて、コンシューマー測定からの操作条件の作用を正規化することにより、例えば、機器の摩耗またはへたな操作が原因である、性能の低下を簡単に見分けることができる。
示しているように、ステップ5〜8は、品質基準を満たさない場合のみに繰り返される。したがって、ステップ9における最初の比較の後に品質基準が既に満たされている場合、理論的には、初期モデルでさえも性能を評価するために使用できる。
モデルを使用して、性能変数に対するそれぞれの入力変数の作用を分離することによって、そして、対象ではない入力変数の作用を取り除くことによって、ステップ10は実行される。
取得された結果は、不必要な影響を及ぼす要因が取り除かれている、正規化された性能変数である。
したがって、本発明のモデルは、性能変数の条件付き分布を予測することができる。現在の測定された性能変数と性能変数の条件付き分布とを使用して、条件付き分布のパラメータにより正規化されたインデックスを計算できる。
言い換えると、これらの条件において、どの範囲内で性能変数が変化するかを予測できる。簡略化された例として、シップの操作の間に、周囲の温度は大いに変化する。シップのHVAC(加熱、換気、および空調)のエネルギー消費をモデルが予測し、予期された消費に加えて、HVACシステムのエネルギー消費の条件付き(測定された周囲の温度に条件付けられる)変動範囲を予測する場合、例えば、測定された周囲の温度条件における、予期されたHVACエネルギー消費およびその変動範囲が、対象の目的である場合、測定された周囲の温度が、入力としてモデルに与えられ、モデルは、それによって、卓越した条件における、予期されたHVAC消費と変動範囲とを与える。その後、インデックスを与えることができ、測定されたHVAC消費は変動範囲に比例する。例えば、0〜100とすることができるインデックスが取得されると、100は、予期されたよりもかなり少なくHVACが消費することを意味し、0は、予期されたよりもかなり多くHVACが消費したことを意味する。このような方法で、インデックスが100に近づいたときに、同じ操作条件における履歴性能と比較すると、HVACシステムの性能と操作は非常に良いということが非常に迅速に見える。
言い換えると、これらの条件において、どの範囲内で性能変数が変化するかを予測できる。簡略化された例として、シップの操作の間に、周囲の温度は大いに変化する。シップのHVAC(加熱、換気、および空調)のエネルギー消費をモデルが予測し、予期された消費に加えて、HVACシステムのエネルギー消費の条件付き(測定された周囲の温度に条件付けられる)変動範囲を予測する場合、例えば、測定された周囲の温度条件における、予期されたHVACエネルギー消費およびその変動範囲が、対象の目的である場合、測定された周囲の温度が、入力としてモデルに与えられ、モデルは、それによって、卓越した条件における、予期されたHVAC消費と変動範囲とを与える。その後、インデックスを与えることができ、測定されたHVAC消費は変動範囲に比例する。例えば、0〜100とすることができるインデックスが取得されると、100は、予期されたよりもかなり少なくHVACが消費することを意味し、0は、予期されたよりもかなり多くHVACが消費したことを意味する。このような方法で、インデックスが100に近づいたときに、同じ操作条件における履歴性能と比較すると、HVACシステムの性能と操作は非常に良いということが非常に迅速に見える。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] シップの性能を評価するためのコンピュータにより実現される方法において、
a)シップの1つ以上の性能変数と、前記性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定するステップと、
b)前記性能変数と前記動的入力パラメータとによって、前記シップの性能をシミュレートする初期モデルを作成させるステップと、
c)前記シップの操作の間に、センサから測定結果を取得して、新たな動的入力パラメータのセットを生成させるステップと、
d)前記性能変数と前記動的入力パラメータとの間の従属性を自動的に学習するステップと、
e)前記モデルが事前設定品質基準を満たすまで、さらなる操作において使用されることになる前記モデルを更新するステップと、
f)前記更新されたモデルを使用して、性能変数に対する、入力パラメータのインパクトを分析するステップとを含む方法。
[2] 前記性能変数に対する、さらなる入力パラメータのインパクトを分析することによって特徴付けられる[1]記載の方法。
[3] 前記測定結果に関して、前記更新されたモデルを使用して、デバイスの性能を評価する点で特徴付けられる[1]記載の方法。
[4] 前記モデルを用いて、前記測定から、選択された条件または要因の作用を取り除くことによって、および、
前記作用のない、前記性能変数の値に対する推定を提示することによって、特徴付けられる[1、2、または3]記載の方法。
[5] 前記モデルを使用して、性能を評価することによって特徴付けられる[1、2、3または4]記載の方法。
[6] 前記モデルを使用して、前記性能変数の条件付き分布を予測することによって特徴付けられる[1、2、3、4または5]記載の方法。
[7] 現在の測定された性能変数と前記性能変数の前記条件付き分布とを使用して、前記条件付き分布のパラメータにより正規化されたインデックスを計算することによって特徴付けられる[6]記載の方法。
[8] 性能値が、プロセスレベル上、装置レベル上、または操作レベル上の対象であるという点で特徴付けられる[6または7]記載の方法。
[9] 前記性能値は、前記シップの総エネルギー消費と、前記シップ上の1つ以上の個々のデバイスのエネルギー消費と、前記シップの動力消費と、前記シップ上の1つ以上の個々のデバイスの動力消費と、操作を完了させる時間と、パイプ、ダクト、および煙突中の圧力(圧力差、流れ、温度)と、石油または他の液体の、デブリまたは清浄度と、前記シップの1つ以上の個々のデバイスの燃料消費と、前記シップ上の回転デバイスの振動エネルギーと、前記シップの1つ以上のデバイス中の操作の抵抗と、デバイスによって生成されるトルクまたは力とであるという点で特徴付けられる[1、2、3、4、5、6、7、または8]記載の方法。
[10] 前記動的入力パラメータは、ルートと、天気と、海流と、スピードと、海深と、周囲の温度と、空気の湿度と、ヴェッセルの動きと、浮位置(喫水、トリム、傾斜)と、前記ヴェッセル中の推進および補助機器のセットポイントと、燃料コストと、操作モードや操作時間や排気のような操作条件と、あるいは、回転スピードや温度や流れやデブリまたは清浄度や振動や加速や時間や抵抗や動力や電流やトルクや力や物理的負荷や圧力または圧力差のような物理的測定と、についての情報からなるという点で特徴付けられる[1、2、3、4、5、6、7、8、または9]記載の方法。
[11] 前記測定データの品質および信頼性とともに、前記モデルの品質およびモデリング結果を、継続的に監視して評価することによってと、
取得した測定が誤っているものであると評価された場合に、測定を無視するか、あるいは、他の測定からのダイナミックスおよび情報に、前の値に、および/または、前記測定を示す関連性に基づいて、他の何らかの値となる測定を推定することによって、さらに特徴付けられる[1、2、3、4、5、6、7、8、9または10]記載の方法。
[12] シップの性能の評価のためのシップ中のシステムにおいて、
a)−シップの前記性能をシミュレートし、
−シップの1つ以上の性能変数と、前記性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定し、
−前記性能変数と前記動的入力パラメータとの間の従属性を自動的に学習する手段を有し、
−前記シップの操作の間に、測定結果を継続的に取得し、前記測定結果を使用して、モデル中で先に使用された入力パラメータの代わりに、前記モデル中で使用されることになる新たな動的入力パラメータのセットを生成させる手段と、
−さらなる操作において前記モデルとして使用されることになる前記モデルを更新して、前記モデルが事前設定品質基準を満たすまで、前記モデルをさらに更新する手段と、
−1つ以上の性能変数に対する、入力パラメータのインパクトを分析する手段とを有する、コンピュータモデルを有するプロセッサユニットと、
b)前記シップの前記操作の間、測定結果を前記プロセッサにシグナリングするセンサとを具備するシステム。
[13] 前記モデルは、前記モデルから非重要な入力変数の作用を取り除き、正規化された性能変数を示すモデルを提示する手段を有するという点でさらに特徴付けられる[12]記載のシステム。
[14] 前記モデルは、測定データの品質および信頼性とともに、前記モデルの品質およびモデル化結果を継続的に監視して評価する手段を有するという点でさらに特徴付けられる[12または13]記載のシステム。
[15] 前記モデルは、
前記測定データの品質および信頼性とともに、前記モデルの品質および前記モデル化結果を継続的に監視して評価し、取得した測定が誤っているものであると評価された場合に、測定を無視するか、あるいは、他の測定からのダイナミックスおよび情報に、前の値に、および/または、前記測定を示す関連性に基づいて、他の何らかの値となる測定を推定する手段を有するという点で特徴付けられる[12、13または14]記載のシステム。
[16] シップの操作をシミュレートするモデルを構成する、シップ中のプロセッサユニットにおいて実行するコンピュータプログラムプロダクトにおいて、
前記モデルは、
シップの1つ以上の性能変数と、前記性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定し、
−前記性能変数と前記動的入力パラメータとの間の従属性を自動的に学習するステップと、
−シミュレーションにおいて、先に使用された入力パラメータの代わりに、新たな動的入力パラメータのセットを継続的に使用するステップと、
−前記モデルが事前設定品質基準を満たすまで、前記モデルを更新するステップと、
−1つ以上の性能変数に対する、1つ以上の入力パラメータのインパクトを分析するステップとを実行し、
前記新たな動的入力パラメータは、前記シップの前記操作の間に、センサからの測定結果から生成されるコンピュータプログラムプロダクト。

Claims (16)

  1. シップの性能を評価するためのコンピュータにより実現される方法において、
    a)シップの1つ以上の性能変数と、前記性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定するステップと、
    b)前記性能変数と前記動的入力パラメータとによって、前記シップの性能をシミュレートする初期モデルを作成させるステップと、
    c)前記シップの操作の間に、センサから測定結果を取得して、新たな動的入力パラメータのセットを生成させるステップと、
    d)前記性能変数と前記動的入力パラメータとの間の従属性を自動的に学習するステップと、
    e)前記モデルが事前設定品質基準を満たすまで、さらなる操作において使用されることになる前記モデルを更新するステップと、
    f)前記更新されたモデルを使用して、性能変数に対する、入力パラメータのインパクトを分析するステップとを含む方法。
  2. 前記性能変数に対する、さらなる入力パラメータのインパクトを分析することによって特徴付けられる請求項1記載の方法。
  3. 前記測定結果に関して、前記更新されたモデルを使用して、デバイスの性能を評価する点で特徴付けられる請求項1記載の方法。
  4. 前記モデルを用いて、前記測定から、選択された条件または要因の作用を取り除くことによって、および、
    前記作用のない、前記性能変数の値に対する推定を提示することによって、特徴付けられる請求項1、2、または3記載の方法。
  5. 前記モデルを使用して、性能を評価することによって特徴付けられる請求項1、2、3または4記載の方法。
  6. 前記モデルを使用して、前記性能変数の条件付き分布を予測することによって特徴付けられる請求項1、2、3、4または5記載の方法。
  7. 現在の測定された性能変数と前記性能変数の前記条件付き分布とを使用して、前記条件付き分布のパラメータにより正規化されたインデックスを計算することによって特徴付けられる請求項6記載の方法。
  8. 性能値が、プロセスレベル上、装置レベル上、または操作レベル上の対象であるという点で特徴付けられる請求項6または7記載の方法。
  9. 前記性能値は、前記シップの総エネルギー消費と、前記シップ上の1つ以上の個々のデバイスのエネルギー消費と、前記シップの動力消費と、前記シップ上の1つ以上の個々のデバイスの動力消費と、操作を完了させる時間と、パイプ、ダクト、および煙突中の圧力(圧力差、流れ、温度)と、石油または他の液体の、デブリまたは清浄度と、前記シップの1つ以上の個々のデバイスの燃料消費と、前記シップ上の回転デバイスの振動エネルギーと、前記シップの1つ以上のデバイス中の操作の抵抗と、デバイスによって生成されるトルクまたは力とであるという点で特徴付けられる請求項1、2、3、4、5、6、7、または8記載の方法。
  10. 前記動的入力パラメータは、ルートと、天気と、海流と、スピードと、海深と、周囲の温度と、空気の湿度と、ヴェッセルの動きと、浮位置(喫水、トリム、傾斜)と、前記ヴェッセル中の推進および補助機器のセットポイントと、燃料コストと、操作モードや操作時間や排気のような操作条件と、あるいは、回転スピードや温度や流れやデブリまたは清浄度や振動や加速や時間や抵抗や動力や電流やトルクや力や物理的負荷や圧力または圧力差のような物理的測定と、についての情報からなるという点で特徴付けられる請求項1、2、3、4、5、6、7、8、または9記載の方法。
  11. 前記測定データの品質および信頼性とともに、前記モデルの品質およびモデリング結果を、継続的に監視して評価することによってと、
    取得した測定が誤っているものであると評価された場合に、測定を無視するか、あるいは、他の測定からのダイナミックスおよび情報に、前の値に、および/または、前記測定を示す関連性に基づいて、他の何らかの値となる測定を推定することによって、さらに特徴付けられる請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の方法。
  12. シップの性能の評価のためのシップ中のシステムにおいて、
    a)−シップの前記性能をシミュレートし、
    −シップの1つ以上の性能変数と、前記性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定し、
    −前記性能変数と前記動的入力パラメータとの間の従属性を自動的に学習する手段を有し、
    −前記シップの操作の間に、測定結果を継続的に取得し、前記測定結果を使用して、モデル中で先に使用された入力パラメータの代わりに、前記モデル中で使用されることになる新たな動的入力パラメータのセットを生成させる手段と、
    −さらなる操作において前記モデルとして使用されることになる前記モデルを更新して、前記モデルが事前設定品質基準を満たすまで、前記モデルをさらに更新する手段と、
    −1つ以上の性能変数に対する、入力パラメータのインパクトを分析する手段とを有する、コンピュータモデルを有するプロセッサユニットと、
    b)前記シップの前記操作の間、測定結果を前記プロセッサにシグナリングするセンサとを具備するシステム。
  13. 前記モデルは、前記モデルから非重要な入力変数の作用を取り除き、正規化された性能変数を示すモデルを提示する手段を有するという点でさらに特徴付けられる請求項12記載のシステム。
  14. 前記モデルは、測定データの品質および信頼性とともに、前記モデルの品質およびモデル化結果を継続的に監視して評価する手段を有するという点でさらに特徴付けられる請求項12または13記載のシステム。
  15. 前記モデルは、
    前記測定データの品質および信頼性とともに、前記モデルの品質および前記モデル化結果を継続的に監視して評価し、取得した測定が誤っているものであると評価された場合に、測定を無視するか、あるいは、他の測定からのダイナミックスおよび情報に、前の値に、および/または、前記測定を示す関連性に基づいて、他の何らかの値となる測定を推定する手段を有するという点で特徴付けられる請求項12、13または14記載のシステム。
  16. シップの操作をシミュレートするモデルを構成する、シップ中のプロセッサユニットにおいて実行するコンピュータプログラムプロダクトにおいて、
    前記モデルは、
    シップの1つ以上の性能変数と、前記性能変数に影響する動的入力パラメータとを規定し、
    −前記性能変数と前記動的入力パラメータとの間の従属性を自動的に学習するステップと、
    −シミュレーションにおいて、先に使用された入力パラメータの代わりに、新たな動的入力パラメータのセットを継続的に使用するステップと、
    −前記モデルが事前設定品質基準を満たすまで、前記モデルを更新するステップと、
    −1つ以上の性能変数に対する、1つ以上の入力パラメータのインパクトを分析するステップとを実行し、
    前記新たな動的入力パラメータは、前記シップの前記操作の間に、センサからの測定結果から生成されるコンピュータプログラムプロダクト。
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