先ず図1を参照して、複数(例えば、2つ、3つ、4つ等)の撮像モダリティを含む例示の撮像装置100のトップダウン図を概略的に示す。複数の撮像モダリティは、撮像装置100を形成するために組み合わされている。見やすいように、3つの撮像モダリティ(第1の撮像モダリティ1021、第2の撮像モダリティ1022及び第3の撮像モダリティ102N(これらをまとめて撮像モダリティ102と呼ぶ))しか図示していない。なお、「第1」、「第2」、「第3」…という用語は、要素(例えば、撮像モダリティ)を導入した順番に対応するに過ぎない。
好適な撮像モダリティとしては、限定されないがコンピュータ断層撮影法(CT)、ポジトロン断層法(PET)、核磁気共鳴画像法(MRI)、単光子放射断層撮影法(SPECT)及び超音波法(US)が挙げられる。一例として、装置100の複数の撮像モダリティのそれぞれは異なるモダリティである(例えば、CT、SPECT及びPET等)。他の例として、装置100の複数の撮像モダリティのうちの少なくとも2つは、構成が異なる同じ撮像モダリティ(例えば、アナログPET及びデジタル(固体)PET等)である。
図示の実施形態では、第1の撮像モダリティ1021は固定されており、第1の走査視野(scan field of view)104を含む。第1の走査視野104は、走査軸110に沿って第1の位置108に位置する第1の検査領域106に整合している。第1の撮像モダリティ1021は全身スキャナ又は他のスキャナである。第2の撮像モダリティ1022は第2の走査視野112を含み、少なくとも第2の位置114(第2の走査視野112が第2の検査領域116に整合している位置))と、ホーム位置又は停留位置(park location)118(第2の撮像モダリティ1022が第2の検査領域116外にある位置)との間を、走査軸110の方向に移動するように構成されている。第2の撮像モダリティ1022も全身スキャナ又は他のスキャナである。
第3の撮像モダリティ102Nは第3の走査視野120を含み、少なくとも第2の位置114(第3の走査視野120が第2の検査領域116に整合している位置))と、ホーム位置又は停留位置122(第3の撮像モダリティ102Nが第2の検査領域116外にある位置)との間を、走査軸110を横切る方向(略垂直)に移動するように構成されている。第3の撮像モダリティ102Nは全身スキャナ又は他のスキャナである。図示の実施形態では、第2の撮像モダリティ1022及び第3の撮像モダリティ102Nの双方は、同じ検査領域に対して空間的に位置合わせされており(spatially registered)、第2の検査領域116と、それ故に第2の視野112及び第3の視野120は互いに空間的に位置合わせされている。
下記で詳細に説明するように、第2の撮像モダリティ1022及び第3の撮像モダリティ102Nは、走査を行うために第2の位置114に選択的に配置される(図1では、第2の撮像モダリティ1022及び第3の撮像モダリティ102Nが、それぞれのホーム位置又は停留位置118、122にある状態を示す)。第2の検査領域116との関連で第2の撮像モダリティ1022及び第3の撮像モダリティ102Nを選択的に配置することは、第2の撮像モダリティ1022及び第3の撮像モダリティ102Nのうちの一方のみ、第2の撮像モダリティ1022及び第3の撮像モダリティ102Nのうちの一方と第1の撮像モダリティ1021、3つの撮像モダリティ1021、1022及び102Nの全て等を用いる1つの画像検査(single imaging examination)の一部として行うことができる。
被験者支持体124は撮像モダリティ1021、1022、…102Nに共通のものであり、それらのモダリティによって共有され、検査領域106及び116内での走査の前、最中及び/又は後で被験者又は物体を支持する。被験者支持体124は、据え付けられた固定のベース部126と、ベース部126に摺動可能に取り付けられたテーブルトップ128とを含む。テーブルトップ128は、その上の被験者又は物体を少なくとも第1の位置108と第2の位置114との間で(任意で、被験者を乗せる位置(subject load)、被験者を降ろす位置(subject unload)、被験者支持体停留位置等の1つ以上の他の位置も)移動させるように構成されている。テーブルトップ128は、第2の位置114の第2の検査領域116に延びた状態で図示されている。
ユーザーは、オペレータコンソール130により、撮像プロトコルを選択すること、被験者支持体124を移動させること、撮像モダリティ1021、1022、…102Nのうちの1つ以上を介して走査を開始することを含む撮像装置100の制御を行うことができる。一変形形態では、撮像モダリティ1021、1022、…102Nのうちの1つ以上が別のコンピュータによって選択的に操作される。例えば、他の実施形態では、第3の撮像モダリティ102N(又は他のもの)はコンソール130ではなく任意の第2のオペレータコンソール132により制御される。本明細書で説明するように、コンソール130が被験者支持体124を制御して被験者又は物体を第2の検査領域116に配置する場合でも、任意の第2のオペレータコンソール132は、患者を走査するために第3の撮像モダリティ102Nを制御することができる。
一般に、オペレータコンソール130及び/又は任意の第2のオペレータコンソール132は、物理メモリ又は他の非一時的な媒体等のコンピュータ可読記憶媒体上で符号化されたコンピュータ可読命令を実行するための1つ以上のプロセッサを有するコンピュータを含む。あるいは又はそれに加えて、1つ以上のプロセッサは、搬送波、信号又は他の一時的な媒体によって搬送されるコンピュータ可読命令を実行することができる。オペレータコンソール130及び/又は任意の第2のオペレータコンソール132は、モニタ又はディスプレイ等の出力装置、及びキーボード及び/又はマウス等の入力装置も含む。
なお、構成要素及び/又は特徴102〜128の互いに対する相対寸法及び/又は形状は説明を目的としたものであり、これらに限定されない。
第3の撮像モダリティ102N(又は他のもの)は、着脱可能な形で装置100と組み合わせることが可能なのが分かる。例えば、装置100は最初に第1の撮像モダリティ1021及び第2の撮像モダリティ1022のみを含み、第3の撮像モダリティ102Nが後で装置100に組み込まれる。一例として、第3のモダリティ102Nは、開発中でベータテスト又は他のテストを行うべき試作品のスキャナを含み得る。そのため、テストのために第3の撮像モダリティ102Nを装置100に追加し、テストの後で取り外すことができる。そのため、装置100を、第3の撮像モダリティ102Nが組み込まれる前の第3の撮像モダリティ102Nがない状態で用いることができる。
一例として、この構成により、検査室を塞ぐことなく臨床の場で第3のモダリティ102Nを一時的にテストすることができ、既存の装置100、例えば被験者支持体124等を活用することで開発時間やコストを節約することができる。第3の撮像モダリティ102Nを、例えばテストのために一時的に加える場合、装置100に何らかの構造的な変更を加えることなく第3の撮像モダリティ102Nを装置100に組み込むことができる。例えば、一例として、第3の撮像モダリティ102Nは、第2の撮像モダリティ1022が第2の位置118にある場合に第1の撮像モダリティ1021と第2の撮像モダリティ1022との間にフィット可能な形状を有する。その場合、第3の撮像モダリティ102Nは、装置100に機械的及び/又は電気的な変更を加えることなく追加することができる。
さらに、コンソール130のソフトウェアを何ら変更することなく第3の撮像モダリティ102Nを装置100に一時的に組み込むことができるように、第3の撮像モダリティ102Nの制御に別のコンソール(例えば、コンソール130とは別のコンソール132)を用いることができる。この場合、コンソール130は被験者支持体124を依然として制御し得るが、第3の撮像モダリティ102N用のコンソール132がデータの取得及び後処理を制御し得る。この場合、第3のモダリティ102Nを用いた走査と連携して支持体124をコンソール130から操作することができるように、例えば第1の撮像モダリティ1021及び/又は第2の撮像モダリティ1022と位置合わせすることにより、第2の検査領域116に対して第3の撮像モダリティ102Nを予め調整することができる。
他の例としては、テストの後で、第3のモダリティ102Nを装置100の一部として、例えば装置100の診断スキャナとして残すことができる。他の例として、第3のモダリティ102Nは購入可能なオプションである。この場合、第3のモダリティ102Nを前もって購入して設置し、装置100と組み合わせることができる。あるいは、第3のモダリティ102Nを後で購入して装置100に加えて、コンソール130及び/又はコンソール132を用いて第3のモダリティ102Nを制御することができる。さらに他の例として、第3のモダリティ102Nは頻繁に使用されないスキャナであり、第1の撮像モダリティ1021及び第2の撮像モダリティ1022と組み合わされる。上記の構成の1つ以上によって、各モダリティが別々の検査室を占領するのではなく、1つの検査室を複数のモダリティで共有することができる。
図2及び図3は装置100の側面図を概略的に示す。ここで、第1のモダリティ1021はCTスキャナであり、第2のモダリティ1022はアナログPETスキャナであり、第3のモダリティ102Nは固体(デジタル)PETスキャナである。図2は、第2のモダリティ1022が第2の検査領域116内の第2の位置114にある構成を示し、図3は、第3のモダリティ102Nが第2の検査領域116内の第2の位置114にある構成を示す。
図2及び図3を参照して、第1のモダリティ1021は、この例では検査室の床204に取り付けられた固定ガントリ部202と、固定ガントリ部202によって回転可能に支持され、走査軸110を中心に回転する回転ガントリ部206とを含む。X線管等の線源208は回転ガントリ部206によって支持され、回転ガントリ部206と共に回転する。線源208は第1の視野104及び第1の検査領域106を横切る放射線を放つ。放射線感受性の検出器アレイ210は第1の視野104を隔てた線源208の反対側に位置している。放射線感受性の検出器アレイ210は第1の視野104を横切るX線を検出し、それを示す第1の信号を生成する。CT再構成器(CT reconstructor)212はその信号を処理し、CT画像を再構成する。
第2のモダリティ1022は、例えば摺動機構214を介して検査室の床204に摺動可能に取り付けられている。摺動機構214はスライドベアリング、ボールベーアリング及び/又は他のベアリング及び/又はホイール等の他の種類の機構を含み得る。第2のモダリティ1022は、少なくとも第1の位置114(第2の視野112が第2の検査領域116に整合している位置(図2))と位置118(第2の視野112が第2の検査領域116外のホーム位置又は停留位置にある位置(図3))との間を走査軸110に沿って摺動機構214上を移動する。第2のモダリティ1022を、コンソール130及び/又は第2のモダリティ1022に位置する制御装置(図示せず)を通して、モーター駆動システム等により移動させることができる。
ガンマ線感応性の検出器リング216は、視野112の周りに配置された複数のアナログ検出器(例えば、光電子倍増管、フォトダイオード等を有するシンチレーター)を含む。検出器リング216は視野112の内側から(例えば、視野112に位置する患者の内側から)放出されたガンマ線を検出し、リストモードデータ又は対応するラインオブレスポンス(LOR)の検出時間、位置及び向きを含む検出した消滅イベントのリスト等の検出したガンマ線を示す信号を生成する。第2の撮像モダリティ1022が飛行時間(TOF)機能を有するように構成されている場合、データは、各LORに沿った消滅の位置の予測も含み得る。アナログPET再構成器218は、PETデータを再構成して第1のPET画像を生成する。
第3のモダリティ102Nは支持体220に摺動可能に取り付けられている。図示の実施形態では、支持体220は撮像装置100の上側で第3のモダリティ102Nを支持するか又は懸架する。図4〜図6により詳細に示すように、支持体220は、検査室の床204に取り付けられる部材を含んでもよいし、あるいは支持体220は検査室の天井、検査室の壁及び/又は他の構成要素に取り付けられる。第3のモダリティ102Nは、第2の位置114(第2の視野112が第2の検査領域116と合致する位置(図3))とホーム位置又は停留位置122との間を、支持体220に沿って走査軸110を横切る方向に移動する。一構成では、第3のモダリティ102Nは、ロック機構又はブレーキ機構を解除した後でオペレータによって手動で、例えば第2のモダリティ1022を押すか又は引くことにより自由に動かすことができるように構成されている。他の実施形態では、第3のモダリティ102Nは、モーター駆動システム等により動かすことができる。
ガンマ線感応性の検出器リング224は、視野120の周りに配置された複数の固体検出器(例えば、ガイガーモード光検出器、固体光電子倍増管、シリコン光電子倍増管、等)を含む。検出器リング224は、視野120の内側から(例えば、視野120内に位置する患者の内側から)放出されたガンマ線を検出して、それを示す信号を生成する。デジタルPET再構成器226はその信号を再構成し、第2のPET画像を生成する。任意のアライメント装置222が第3のモダリティ102Nと支持体220との間に位置している。以下でより詳細に説明するように、アライメント装置222は第3のモダリティ102Nの並進運動(translational movement)及び/又は回転運動を可能にする。そのような動きは、第3のモダリティ102Nの視野120と第2の検査領域116とを整合させるのに用いることができる。
なお、再構成器212、218及び226は別のコンピュータ装置の一部であり得る。あるいは、再構成器212、218及び226のうちの少なくとも2つは1つのコンピュータ装置の一部であり、再構成器212、218及び226のうちの残りは他のコンピュータ装置の一部である。一例として、コンピュータ装置はコンソール130及び/又はコンソール132を含む。他の例として、コンピュータ装置はコンソール130及び/又はコンソール132とは別個のものであってもよい。再構成器212、218及び226からの対応する再構成データを、個々に視覚的に提示する及び/又は重畳画像、差分画像、及び/又は処理画像等の組み合わせとして視覚的に提示する及び/又はフィルムに収める(filmed)、ネットワーク上でアーカイバーに搬送する及び/又はそれ以外の方法で利用することができる。
図2及び図3の装置100の構成により、即ち、第2の撮像モダリティ1022がアナログPETスキャナで、第3の撮像モダリティ102NがデジタルPETスキャナであることにより、装置100を用いて、アナログPET走査とデジタルPET走査とを、一方が終わった後即座に他方を行って連続的に行うことができる。これにより、2つの走査の間の時間に起因するアイソトープ破壊により本来であれば必要であったかもしれない造影剤の付加投与が軽減され得る。さらに、第2の検査領域116内での撮像モダリティの交換が十分に行われるように被験者又は物体を動かすだけで済むため、被験者又は物体の動きが軽減されて、データセットのレジストレーション及び故に画質が改善し得る。
図4は、図2及び図3の装置100の例示の斜視図を示し、図5は、図2及び図3の装置100の第3の撮像モダリティ102Nの例示の斜視図を示し、図6は、第2の撮像モダリティ1021及び第2の撮像モダリティ1022の例示の斜視図を示す。本明細書で説明するように、装置100は、所望により第3の撮像モダリティ102Nを取り外して及び/又は組み込んだ状態で図4に示すように又は図6に示すように設置することができる。
図4に示す構成により、第3の撮像モダリティ102Nを他の2つのモダリティに影響を与えることなく装置から取り外すことができる。例えば、支持体220は、検査室の床から外し、取り外すことができる。(コンソール130ではなく)コンソール132を用いて第3の撮像モダリティ102Nを制御する場合、コンソール130を通じて第1の撮像モダリティ1021及び第2の撮像モダリティ1022を続けて操作するのに機械的、電気的又はソフトウェア的な面で装置100を変更する必要がない。第3の撮像モダリティ102Nを装置100に再び組み込むこともできる。一例として、同じモダリティが再び又は別のモダリティが上記装置に加えられる。
図6に示す構成により、第3の撮像モダリティ102Nを他の2つのモダリティに影響を与えることなく装置に加えることができる。例えば、支持体220を図4に示すように検査室の床に取り付けることができる。(コンソール130ではなく)コンソール132を用いて第3の撮像モダリティ102Nを制御する場合、コンソール130を通じて第1の撮像モダリティ1021及び第2の撮像モダリティ1022を続けて操作するのに機械的、電気的又はソフトウェア的な面で装置100を変更する必要がないが、装置100はこの状態では第3の撮像モダリティ102Nが提供する機能も有する。
他の例としては、第1又は第2のモダリティはMRスキャナである。
他の例としては、第1又は第2のモダリティはSPECTスキャナである。
図7A、図7B、図7C及び図7Dはアライメント装置222の例を示す。
先ず図7Aを参照して、アライメント装置222はブロック(block)702、3次元アライメント部704及びガントリ搭載用フレーム706を含む。ブロック702は3次元アライメント部704に機械的に連結され、支持体220に機械的に且つ摺動可能に固定されている(図2)。ガントリ搭載用フレーム706は3次元アライメント部704に機械的に連結され、撮像モダリティ102Nを支持する。3次元アライメント部704は、撮像モダリティ1021のアイソセンターに対する撮像モダリティ102Nの位置及び向きの微調整(図1、図2、図4及び図6)に加えて、強固な連結(stiff connection)及び/又はX軸及びZ軸を中心とした回転における角度変化、及びY軸に沿った直線整合(linear alignment)を少なくとも提供する。
図7B及び図7Cは、3次元アライメント部704のより詳細な図を示す。一般に、傾斜角及び天板802と底板804との間の距離を、3対のアライメント用のネジ及びナット(alignment screw-nut pairs)806を用いて調整することによりアライメントが得られる。天板と底板との間の傾斜角の変化を補償するために、球状のワッシャー対がボルトと板との各界面で用いられている。板802及び804の4辺に強固に固定された板バネ808により、天板802と底板804との間の6自由度の全てで剛性が実現されている。調整工程の間に板バネ808の上側のネジ810が緩められ、調整工程の完了後に固定される。板バネ808には、ネジ810の界面で垂直位置の変化が可能なように垂直に方向付けられたスロット(vertically oriented slots)(図示せず)が設けられている。
図7Dは、図7Bの線A−Aに沿った断面図を示す。アライメント用の天板802及び底板804と平行にそれらの間で固定された板バネ812は、X、Z、及びY軸を中心とした回転及びそれらの間の自由度を取り除くため、アライメントの間に不要な変化が避けられる。撮像モダリティの検出器の重力の負荷がかかった垂直のネジ806は、他の3自由度における支持を提供する(このユニットのアライメント方向と同じ)。通常の動作の間、検出器の重さは主に板バネ808によって支えられるが、垂直のネジ806もその一部を支えている。
変形形態も考えられる。
図1〜図6では、モダリティの1つが走査軸110に沿って移動し、モダリティの1つが走査軸110を横切る軸に沿って移動する。図8では、2つ以上(図示の3つ(1022、102I及び102N))の撮像モダリティが、走査軸110を横切る軸に沿って移動する。この変形形態では、撮像モダリティ1022、102I及び102Nは、検査室の床、検査室の天井、検査室の壁及び/又は他の構成要素に取り付けられた軌道902に沿って移動する。
一例として、軌道902は、図2及び図3に示す床に設置された摺動機構214と同様のものである。他の例として、撮像モダリティ1022、102I及び102Nは、図2〜図6に示す床の上側で懸架した架空支持体(overhead support)220に沿って移動する。さらに他の例としては、支持体220及び摺動機構902の組み合わせが用いられる。例えば、両方の機構を1つの撮像モダリティに対して用いるか又は一方を1つの撮像モダリティに対して、他方を別の撮像モダリティに対して用いることができる。
図9は、図8の変形形態を示す。この変形形態では、撮像モダリティ1022、102I及び102Nが、被験者支持体124と固定の第1の撮像モダリティ1021との間に位置する。撮像モダリティ1022、102I及び102Nは、それらが共有する検査領域の外側に示されており、被験者支持体124は、固定の第1の撮像モダリティ1021の検査領域に延びている。
図10では、撮像モダリティ1022及び102Nはターンテーブル1002様の機構上に位置しており、所望の撮像モダリティが走査軸110に沿って整合するまでターンテーブル1002を回転させることによって走査を行うように選択的に配置されている。図10では、撮像モダリティが走査軸110に沿って整合している。
図11は、少なくとも3つの撮像モダリティ1022、102I及び102Nがターンテーブル1002上に位置し、少なくとも3つの撮像モダリティ1022、102I及び102Nが互いに角度オフセット(angular offset)で配置されている点を除いて図10と同様である。
他の変形形態では、装置100において固定の第1の撮像モダリティ1021が省略され、装置100は可動式の撮像モダリティのみを含む。
さらに他の変形形態では、第1の撮像モダリティ1021も可動式となっている。
図12は、1つの撮像装置の複数の撮像モダリティで被験者又は物体を走査するための例示の方法を示す。
なお、本明細書に記載の方法の工程の順番は限定されない。そのため、ここでは他の順番も考えられる。それに加えて、1つ以上の工程を省略してもよいし及び/又は1つ以上の工程を含めてもよい。
1202で、撮像装置の第1の撮像モダリティを撮像装置の検査領域内に移動させる。
1204で、被験者支持体が被験者又は物体を検査領域内に移動させる。
1206で、被験者又は物体を第1の撮像モダリティで走査する。
1208で、被験者支持体が被験者又は物体を検査領域外に移動させる。
1210で、第1の撮像モダリティを検査領域外に移動させる。
1212で、撮像装置の第2の撮像モダリティを検査領域に移動させる。
1214で、被験者支持体が被験者又は物体を検査領域内に移動させる。
1216で、被験者又は物体を第2の撮像モダリティで走査する。
1218で、被験者支持体が被験者又は物体を検査領域外に移動させる。
1220で、第2の撮像モダリティを検査領域外に移動させる。
任意で、被験者又は物体を、撮像装置の他の検査領域で撮像装置の他の撮像モダリティを用いて走査することもできる。
1以上の被験者又は物体に対して工程1202〜1220を1回以上繰り返し行ってもよい。
図13は他の例示の方法を示す。
なお、本明細書に記載の方法の工程の順番は限定されない。そのため、ここでは他の順番も考えられる。それに加えて、1つ以上の工程を省略してもよいし及び/又は1つ以上の追加の工程を含めてもよい。
1302で、撮像システムの第1の撮像モダリティ、第2の撮像モダリティ及び第3の撮像モダリティを、物体又は被験者を走査するための走査領域に予め整合させる。ここで、第1の撮像モダリティは走査領域と走査領域外の位置との間を移動可能である。
1304で、第1の走査のために、第1の撮像モダリティを走査領域外の位置に移動させる。例えば、第1の走査は臨床走査であり得る。その場合、第1の撮像モダリティは非臨床の(又は研究用の若しくは試作品の)スキャナを含む。
1306で、第2の走査のために第1の撮像モダリティを走査領域に移動させる。例えば、第2の走査は非臨床の又は研究用の走査であり得る。その場合、第1の撮像モダリティは非臨床の(又は研究用の若しくは試作品の)スキャナである。
1308で、第1の撮像モダリティを撮像システムから取り外して、第4の撮像モダリティに取り換える。第4の撮像モダリティは非臨床スキャナを含み、走査領域に整合している。
1310で、第3の走査のために、第4の撮像モダリティを走査領域外の位置に移動させる。例えば、第4の走査は臨床走査であり得る。
1312で、第4の撮像モダリティを第4の走査のために走査領域に移動させる。例えば、第4の走査は非臨床の又は研究用の走査であり得る。
1314で、第4の撮像モダリティを撮像システムから取り外して、第5の撮像モダリティに取り換える。第5の撮像モダリティは臨床スキャナを含み、走査領域に整合している。
1316で、第5の走査のために第5の撮像モダリティを走査領域外の位置に移動させる。
1318で、第6の走査のために第5の撮像モダリティを走査領域に移動させる。
上記は、コンピュータ可読記憶媒体上で符号化されたか又は組み込まれ、コンピュータのプロセッサによって実行されると、プロセッサに上記の工程を行わせるコンピュータ可読命令で実施してもよい。あるいは又はそれに加えて、コンピュータ可読命令の少なくとも1つは、信号、搬送波又は他の一時的な媒体によって搬送される。
好ましい実施形態を参照して本発明を説明してきた。当業者が前述の詳細な説明を読みそれを理解した際に、改良点及び変更点を思い付くことがあり得る。そのような改良点及び変更点の全ては添付の請求項又はそれらの同等物の範囲内にあることから、本発明はそれらの改良点及び変更点の全てを含むと解釈すべきである。