JP2015516514A - 希土類金属の製造用電解セル - Google Patents

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Abstract

希土類金属の製造用電解セルが開示される。電解セルは、そこで製造された溶融希土類金属を排出可能な1つ以上の傾斜したチャネルが底部に配置されたセルハウジングを含む。1つ以上のカソードは、1つ以上のチャネルと略垂直な位置関係でセルハウジング内に懸吊される。1つ以上のカソードのそれぞれの対向表面は、垂直からある角度を持って下向きかつ外向きに傾斜している。1つ以上のアノードペアは、セルハウジング内に懸吊される;1つ以上のペアの各アノードは、略一定のアノード-カソード間距離を規定するように、垂直方向から傾斜し、1つ以上のカソードのそれぞれ対向する傾斜表面と平行な位置関係で離間した対峙表面を有する。また、電解セルはチャネルから溶融希土類金属を受容する溜め部を含み、溜め部は1つ以上のカソードおよび1つ以上のアノードから離間・隔離される。カソードおよびアノードから溶融希土類金属を離別することで、アノードから生成される遊離炭素との反応および/またはそれが混入されること、または排出ガスと逆反応することが防止される。

Description

分野
本開示は、一般に電解セルに関し、特に、溶融フッ化物または塩化物電解質浴における電気分解プロセスによる、ネオジウム、プラセオジウム、セリウム、ランタンおよびそれらの混合物などの希土類金属の製造に適した電解セルに関する。
背景
溶融フッ化物または塩化物塩浴におけるアルミニウムの製造用電解セルは公知であり、それらのデザイン上の特徴の多くは、考慮すべき重要な点を示唆している。特に、高度のエネルギー集約的プロセスにおけるエネルギー節約手段として、アノード-カソード間距離(ACD)を安定して小さく維持することは重要である。溶融アルミニウムがカソードの表面に溜まり、強力な磁場により課された流体力学的力の影響下にある場合、一定のACDを維持することは困難であり得る。従って、いくつかのセル構造では、カソードを、溶融アルミニウムが溜まるセル底部の上方に懸下することができる。他の構造では、カソードに、溶融アルミニウムを回収するチャネルを設けることによって、溶融アルミニウムは生成され次第カソード表面から排出され、一定のACDを維持することができる。
また、電解セルは、電気分解の間にアノード表面で発生する二酸化炭素ガスを電極間スペースから除去させるように構成し、カソード表面に生成したアルミニウム金属と「逆反応」して電気分解プロセスの効率が低下することを実質的に阻止することが重要である。
ネオジウム、プラセオジウム、それらの混合物、および他の希土類金属は、現在、溶融フッ化物塩混合物浴における電気分解プロセスにより商業的に製造されている。アルミニウムの電解製造と対照的に、アノードとカソードとは、垂直の方向に配置されており、溶融金属はセル底部上の受容槽の中に回収される。電極間スペースは、溶融金属の蓄積により影響されることはないが、炭素アノード表面での持続する電解による消費により変化する。カソードは通常モリブデンまたはタングステンなどの不活性金属から構成される。
アノードが消費されるので、アノード-カソード分離距離を均一に保持する効果的な手段はない。プロセス熱の大部分は電極間スペースのオーム抵抗により送達されるので、プロセス温度はとても変動しやすく、一般にセルへ供給される電流の低減により制御される。これは、多数のセルが電気的直列に接続される大規模な操作においては実用的ではない。更に、電気分解プロセス中の電流の低下も、セルの製造容量を低減させるので好ましくない。最も重大なことは、プロセス温度を厳密に制御することができないと、プロセス収率、すなわちファラデー効率を低下させ、その結果、不溶性スラッジが生成されてセルの底部に沈殿することである。その結果、電気分解を定期的に停止させてセルからスラッジを除去しなくてはならず、そのため連続した電気分解が不可能となる。
プロセス温度の制御が不良であると、セルからの蒸気の排出も増加してしまい、それが抑制されないならば、作業雰囲気や環境に害を及ぼすことになる。
その上、アノードが消費されるので、電解質におけるそれらによる置換容積は減少し、セル中の電解質レベルが低下する。これは、電解質に浸漬したアノードの作用面積を減少させ、電力消費などのプロセス効率を損ない、高度に汚染するガスを生成する「アノード効果」の可能性を増加させる。
更に、生成物の希土類金属は、プロセス温度で炭素と反応する。炭素は、特定の希土類金属生成物の用途においては、大変好ましくない不純物である。セル中の遊離炭素と金属の接触の可能性および/または生成物金属のセル中の滞在時間を低減することは、現行の市販セルデザインにおいて実施されていないデザイン上の望ましい特徴である。この特定の問題は、アルミニウム製造用電解セルのデザインにおいては、アルミニウムがこれらの条件下では炭素と反応しないので、重要ではない。
更に、現行の希土類金属用電解セルのデザインにおいては、好ましい作動温度が生成物である希土類金属の凝固点よりも10〜30℃高いだけなので、生成物の希土類金属を溶融状態に維持することは困難である。この難点は、アルミニウムの電解製造用電解セルにおいては、プロセス温度がアルミニウムの凝固点よりも約300℃高いので、問題とはならず取り組まれていない。
現行の希土類金属の電解製造の商業的な方法は、規模が小さく、労働集約的であり、セミバッチ式で操作される。いくつかの欠点のため、プロセスをスケールアップして、より高い生産性や、連続電気分解、高い標準の環境性能、職業上の安全衛生を達成することが不可能となっている。
第1に、電気分解セルは一般に、低い製造容量に対応する5〜10キロアンペアの限られた電流範囲で作動する。
供給物質である希土類酸化物のセルへの供給制御が悪く、不溶性スラッジが蓄積し、セルの洗浄が頻繁に必要となり、連続した電気分解を妨害している。更に、セル中の現在の酸化物濃度に関する知識なしに、供給物質を手作業でセルに搬入している。
既存の技法は、垂直電極構成を採用している。そのような構成は、高いファラデー効率を達成するのに適していない。例えば、アノード表面から発生・上昇する気泡は、電解質の流れに閉じ込められやすく、カソード板上に形成する生成物金属に接触し、それにより生成した金属が再酸化されプロセス収率が低下する。
米国特許第5,810,993号でKellerは、アノード効果を惹起することなしに作動するようにデザインされた電解セルにおいてネオジウムを製造する方法を記載しており、これによって汚染性の高いパーフルオロカーボン(PFC)ガスの発生・放出が防止される。この発明では、これらの目的は、まず、アノードの電流密度が、アノード効果が起こる電流密度より十分小さく保持されるように多数のアノード板を設けることで達成され、次に、高濃度の溶解ネオジウム酸化物がカソード領域よりもアノード領域に保持できるようにネオジウムイオンが通過できる不活性バリア材を用いて垂直アノードから垂直カソードを物理的に分離させることにより達成される。しかしながら、開示された発明は多数の欠点があり非実用的である。挙げられた例では、バリア材(窒化ホウ素)が、連続電気分解プロセスで必要とされるようにネオジウムイオンを実際に透過できるかどうかを示していない。更に、提案されたアノードのデザインは複雑であり、アノード板の摩耗率は極度に不均一であり、不経済であると予期されるであろう。アノードとカソードのゾーンを区画分離することは、電極間分離距離を増加させ、エネルギー消費の不効率をもたらす。また、この発明は、不活性カソード材として炭素の使用を提案しているが、炭素が生成物の金属と反応して汚染することはよく知られている。
従って、代替のまたは改良された電解セルおよび希土類金属の製造方法が必要とされている。
背景技術で参照した上記文献は、その技術が当業者が共通して有する一般知識であることを認めるものではない。上記文献は、本明細書で開示する電解セルを限定することを意図するものではない。
開示の概要
第1の側面では、希土類金属の製造用電解セルであって:
電解セルで製造された溶融希土類金属を排出可能な1つ以上の傾斜したチャネルを底部に配置したセルハウジングと;
それぞれの対向表面が垂直からある角度で下向きかつ外向きに傾斜しており、1つ以上のチャネルと略垂直な位置関係でセルハウジング内に懸吊した1つ以上のカソードと;
略一定のアノード-カソード間距離を規定するように、垂直から傾斜して、1つ以上のカソードのそれぞれの対向する傾斜表面に対して平行な位置関係で離間した対峙表面を有する、セルハウジング内に懸吊した1つ以上のアノードペアと;
セルハウジング内に懸吊した1つ以上のカソードおよび1つ以上のアノードペアから離間・隔離され、チャネルから溶融希土類金属を受容する溜め部と;
を備える電解セルが開示される。
第2の側面では、希土類金属の製造用電解セルであって:
電解質浴を含むセルハウジングと;
セルハウジング内に懸吊した1つ以上のカソードと;
カソードのそれぞれの対向側面から離間して、セルハウジング内に懸吊した1つ以上の消費可能アノードペアと;
セルハウジングに含まれる電解質浴の高さを制御するための変位装置と;
を備える電解セルが開示される。
ある実施態様では、前記変位装置が、セルハウジングに含まれる希土類金属生成物の量およびアノード消費量に応じて、セルハウジングに含まれる電解質浴の高さを制御する。
第3の側面では、希土類金属の製造用電解セルであって:
セルハウジングと;
セルハウジング内に懸吊した1つ以上のカソードと;
カソードのそれぞれの対向側面から離間して、セルハウジング内に懸吊した1つ以上の消費可能アノードペアと;
アノード消費量に応じてアノードとカソードとの距離を制御するために、1つ以上の消費可能アノードペアと連動する装置と;
を備える電解セルが開示される。
更なる側面では、電解により希土類金属を製造するためのシステムであって:
上記で定義される第1、第2、第3の側面のいずれか1つに記載の電解セルと;
電気分解して希土類金属を製造することが可能な1つ以上の希土類金属化合物を含む供給物質と;
溶融状態で供給物質が溶解可能な電解質と;
供給物質を電気分解して溶融希土類金属生成物を製造するために、電解セルのアノードとカソードとの間に電流を流すよう構成された直流電流源と;
を備えたシステムが開示される。
他の側面では、電解により希土類金属を製造する方法であって:
第2の側面に記載の電解セルを提供すること;
電解セルに、電気分解して希土類金属を製造することが可能な1つ以上の希土類金属化合物を含む供給物質と、供給物質が溶解可能な溶融電解質を含む電解質浴とを充填すること;
電解セルにおいて少なくとも1つの消費可能アノードとカソードとの間に直流電流を流し、供給物質を電気分解して溶融希土類金属生成物を製造すること;および
電解セルにおいて電解質浴の高さを維持するために、電解セル中の溶融電解質を変位させること;
を含む方法が開示される。
ある実施態様では、変位工程が、アノード消費速度および/または電解セルに含まれる希土類金属生成物の量の変化に対応して行われる。
更に他の側面では、電解により希土類金属を製造する方法であって:
第3の側面に記載の電解セルを提供すること;
電解セルに、電気分解して希土類金属を製造することが可能な1つ以上の希土類金属化合物を含む供給物質と、供給物質が溶解可能な溶融電解質とを充填すること;
電解セルにおいて少なくとも1つの消費可能アノードとカソードとの間に直流電流を流し、供給物質を電気分解して溶融希土類金属生成物を製造すること;および
電解セルにおける一定のアノード-カソード間距離を維持するように、アノード消費速度に対応して該または各消費可能アノードをカソード側へ移動させること;
を含む方法が開示される。
開示された実施態様によれば、アノード-カソード間距離(ACD)の制御、従ってプロセス温度の制御能力を改良すること、電解セルにおける電解質浴の高さおよびアノード浸漬の制御を改良すること、電解質の混合を改良して供給物質の溶解を向上させること、製造された金属生成物とアノードのガスとの逆反応の機会を限定することでファラデー効率を向上することが可能となる。
「概要」に記載した開示の要旨の範囲である他の如何なる形態も可能であるが、以下に、具体的な実施態様を、添付の図面を参照して単に例として説明する。
図1は、1つの具体的な実施態様による電解セルの側面図である。
図2は、図1に示す電解セルの断面図である。
具体的な実施態様の詳細な説明
説明は、広義に、溶融電解質塩浴における電気分解プロセスにより希土類金属を製造するよう構成された電解セルに関する。
ここに開示される電解セルで製造される希土類金属には、1100°C未満の融点を有する希土類金属が含まれる。希土類金属の例としては、限定されるものではないが、Ce、La、Nd、Pr、Sm、Eu、およびジジミウムやミッシュメタルなどのそれらの合金があげられる。ここで開示される電解セルは、希土類金属と鉄の合金の製造にも好適である。
溶融電解質塩浴は、供給物質の溶媒として挙動する。溶融電解質塩浴で使用する電解質は、ハロゲン化塩、特にフッ化物塩を含むことができる。「フッ化物塩」の例としては、限定されるものではないが、LaF、CeF、NdF、PrFなどの希土類金属フッ化物、LiF、KFなどのアルカリ金属フッ化物、CaF、BaFなどのアルカリ土類金属フッ化物を含む金属フッ化物塩が挙げられる。
電気分解プロセス用の供給物質の選択は、所望される希土類金属生成物および電解質の成分に依存するであろう。電解質がフッ化物塩である場合は、電気分解プロセスに付する供給物質は、希土類金属酸化物を含んでいてもよい。
「希土類金属酸化物」という用語は、広義には、希土類金属のすべての酸化物またはそのような酸化物の前駆体を意味し、希土類金属水酸化物、炭酸塩またはシュウ酸塩も含まれる。希土類金属は、周期表の17個の化学元素のセットであり、具体的には、15個のランタニドとスカンジウムおよびイットリウムである。スカンジウムおよびイットリウムは、ランタニドと同じ鉱床にみられる傾向があり、同様の化学的性質を示すので希土類金属とみなされている。ランタニドには、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムが含まれる。
ネオジウムまたはプラセオジウムの電解製造用供給物質の好適な例としては、ネオジウム酸化物(Nd)とプラセオジウム酸化物(Pr11)が挙げられる。ジジミウムなどの合金が所望の生成物である場合は、供給物質は、所望の合金の所望の化学量論的比率で2つ以上の希土類金属の酸化物(例、NdおよびPr11)を含んでいてもよい。ミッシュメタルは、Ce、La、Nd、Prなどの数種の希土類金属の酸化物から調製してもよく、ここでミッシュメタルにおける希土類金属の比率は、供給物質における希土類金属酸化物の比率に対応する。
あるいは、電解質が塩化物塩からなる場合は、供給物質は希土類金属の塩化物塩を含んでもよい。
ある実施態様では、電解質は、1つ以上の希土類金属フッ化物およびフッ化リチウムを含む。1つ以上の希土類金属フッ化物は、電解質中に約70〜95wt%の範囲で存在することができ、残余はフッ化リチウムである。必要に応じて、電解質は、20wt%までフッ化カルシウムおよび/またはフッ化バリウムを更に含んでもよい。
電解セルの作動温度は、目的希土類金属生成物または希土類金属合金、電解質の組成、従って希土類金属、合金および電解質それぞれの凝固点に依存するであろうことは、当業者には理解されるであろう。ある実施態様では、電解セルの作動温度は、電解質の凝固点よりも5〜50°C高い範囲であってもよく、電解質の融点より10〜20°C高いことが好ましい。電解質の組成は、電解質の液相線が金属の凝固点より5〜50°C高い範囲となるように選択される。
いくつかの実施態様では、目的希土類金属生成物がミッシュメタル(セリウム、ランタン、ネオジウムおよびプラセオジウムの混合物)である場合、凝固点は、ミッシュメタルの組成およびそれに含まれる希土類金属の相対比率によって変化するものであるが、約800°Cである。これらの実施態様では、電解質の液相線をミッシュメタルの凝固点より5〜50°C高い範囲とするために、電解質は上述したようにフッ化バリウムまたはフッ化カルシウムを含んでもよい。
他の実施態様では、希土類金属合金またはその混合物の凝固点が800°C以下の場合、電解質は任意に1つ以上の希土類金属塩化物塩および塩化リチウム塩を含んでもよい。
図1および図2において、同様の部分は同様の符号で示すものであり、希土類金属の製造用電解セル10の実施態様を示す。セル10は、底部14を有するハウジング12、溜め部16、1つ以上のカソード18、および1つ以上のアノードペア20を含む。
上記の段落で記載されているように、ハウジング12は、電解質の組成および作動条件の下で不活性な防食性材料から形成される。特に、ハウジング12の内側のライニングとして使用される防食性材料は、そこで製造された希土類金属との合金の形成に耐性があるべきである。ある実施態様では、ハウジング12の内側を耐火性材料でライニングすることができる。好適な耐火性材料としては、限定されるものではないが、炭素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、または当業者に周知の特定のステンレス鋼が挙げられる。
傾斜した底部14には、電解セル10で製造された溶融希土類金属を排出可能な1つ以上の傾斜したチャネル22が配置される。ある実施態様では、1つ以上の傾斜したチャネル22は、約10°までの角度αで水平方向から傾斜している。
図2に示す実施態様では、チャネル22は矩形状の断面を有する。しかしながら、他の実施態様では、チャネル26の断面はV字形またはU字形などの他の形状でもよいことが理解されるであろう。
発明のいくつかの形態では、底部14には、図2で示すように、2つ以上の傾斜したチャネル22が設けられてもよい。これらの具体的な形態では、チャネル22は互いに隣接して横方向に平行な位置関係で構成されている。一般に、チャネル22は、ハウジング12における底部14の長さ方向の中心線に沿って整列しているか、またはそれから等距離で離間していてもよい。この構成では、底部14のチャネル22は、1つ以上のカソード18上で製造された溶融希土類金属を受容するように、1つ以上のカソード18の下面24の近位に配置してもよい。
底部14、すなわち底部14の上面は、セルハウジング12のライニングに選択した材料と同様または同一の防食性材料から形成することができる。チャネル22および溜め部16などの、希土類金属生成物と直接接触するすべての表面は、電解質浴で製造された希土類金属との合金の形成に耐性があるべきである。チャネル22および溜め部16に好適なライニング材料としては、限定されるものではないが、タングステン、モリブデン、またはタンタルなどの金属が挙げられる。
溜め部16は、使用時に、1つ以上のカソード18上で製造され、チャネルに回収され、チャネル22の下端26側へ排出される溶融希土類金属を受容するよう構成される。溜め部16は、1つ以上のカソード18および1つ以上のアノード20から離間・隔離される。
溜め部16には、溶融希土類金属の液相線よりも高い温度を維持するためにヒーターを設けても良い。また、溜め部16には、必要に応じて溶融希土類金属を取り出すためのポート(図示せず)を設けてもよい。溜め部16は、ハウジング12に使用したものと同様の不活性金属から形成することができる。
この構成により、溶融希土類金属生成物をセル10の底部14から連続的に除去することが可能となり、溶融希土類金属生成物の貯留を防止し、その結果として、いくつかの利点を提供する。特にセルの底部またはカソード表面に溶融希土類金属生成物の貯留部が形成される従来の電解セルでは、溶解されず部分的に溶融した希土類供給物質と、反応中間体と、副生物とからなる「スラッジ」が溶融希土類金属生成物に混入することがよくある。本明細書で開示される電解セル10においては、溶融希土類金属生成物の不在下に、スラッジは溶融電解質と接触し続けるので、溶融電解質中に再溶解する機会が与えられる。
溜め部16に回収された溶融希土類金属生成物は、1つ以上のカソード18および1つ以上のアノード20から離間・隔離されている。従って、溶融希土類金属は、1つ以上のアノード20から発生する遊離炭素が反応および/または混入することや、1つ以上のアノード20からの排出ガスと逆反応することが回避される。
1つ以上のカソード18は、チャネル22上でそれと略垂直の位置関係で、セルハウジング12内に含まれる電解質浴11中に懸吊される。図示の態様では、カソード18は、上面28および対向する細長い表面30を有するカソード材料のプレートからなり、対向表面30上で製造された溶融希土類金属が下に横たわるチャネル22の中へ重力で直接落下することができるように下面24がチャネル22の上に配置される。カソード18の対向表面30は、不活性耐火性フィラー材料32により支持され、それによりセル10中の不活性電解質ゾーンの形成が更に回避される。
カソード18は、互いに隣接する位置関係に構成され、それによって隣接するカソード18の対向する細長い表面30は、それぞれ長さ方向で相互に整列しており、隣接するカソード18のそれぞれの対向する端面は互いに対峙している。隣接するカソード18の対峙している対向端面間の間隔は、できる限り狭くすることは当業者には理解されるであろう。
カソード材料のプレートは、上述のような構成において、隣接して配置したカソード18の有効長さがチャネル22の長さと略同一か、わずかに短いように、それぞれに応じてサイズが決められる。
あるいは、チャネル22と同様の長さを持つ1つのカソード18を、ここで開示されるような電解セル10に使用してもよい。
カソード18の対向する細長い表面30は、垂直からある角度で下向きかつ外向きに傾斜しており、それにより、カソード18の断面形状は略三角形となる。対向する細長い表面30は、約45°までの角度β、好ましくは2°〜10°で垂直方向から傾斜していてもよい。
傾斜角度は、供給物質との良好な混合を達成するために最適な電解質の気泡による流れと高いファラデー収率の維持に基づいて選択される。所望の角度βは、具体的なセル形状の計算モデルにより求めることができる。
希土類金属単体または希土類金属合金が所望の電解生成物である実施態様では、カソード18は、溶融希土類金属の自由な流動をそれらの融点よりわずかに高い温度で確保するのに十分な抵抗熱特性を持つ電気伝導性材料から形成することができる。そのような材料は、電解質浴において製造された希土類金属と合金を形成することに耐性があるべきである。好適な材料としては、限定されるものではないが、タングステン、モリブデン、またはタンタルなどの金属が挙げられる。
1つ以上の希土類金属を有する鉄の合金が所望される他の実施態様では、カソード18は鉄から形成してもよい。これらの具体的な実施態様では、カソード18は、鉄‐希土類金属合金製造のための電解プロセス中に消費されるであろうことは当業者には理解されるであろう。
図1および図2に示す実施態様では、複数のアノードペア20が、セルハウジング12内に懸吊される。ペアの各アノード20は、カソード18のそれぞれ対向する細長い表面30から離間される。図示した形態では、アノード20は、上面32、下面34、対向する遠位および近位の細長い表面36a、36bおよび対向する端部38を有する消費可能なアノード材料のプレートからなる。各アノード20の遠位の細長い表面36aは、略垂直であっても、または垂直方向から傾斜していてもよい。近位の細長い表面36bは、垂直方向から傾斜している。近位の細長い側面36bは、約45°まで、好ましくは2°〜10°の角度β’で垂直方向から傾斜していてもよく、アノード20の下面34の方へ先細りする。
アノード18の近位の細長い表面36bは、カソード18のそれぞれ対向する細長い表面30に対峙している。両表面36b,30は、それらの間に略一定のアノード-カソード間距離を規定するよう該表面36b,30が相互に平行な位置関係で離間するように対応する角度β’で垂直方向から傾斜している。
アノード20は、相互に隣接する位置関係で構成されており、それによって隣接するアノード20の対向する細長い表面36a,36bは、それぞれ長さ方向に相互に整列され、隣接するアノード20のそれぞれ対向する端部38は相互に対峙している。隣接するアノード20の対峙する対向端部38間の距離は、できる限り狭くすることは当業者には理解されるであろう。
アノードの材料のプレートは、ここに記載する構成において、隣接して配置されたアノード20の有効長さがチャネル22の長さと略同一かまたはわずかに短くなるように、それぞれ対応してサイズが決定される。
あるいは、チャネル22と同様の長さを有する単一ペアのアノード20を、ここで開示されるような電解セル10に使用することができる。
消費可能アノード材料の好適な例としては、それに限定されるものではないが、炭素系材料、特に高純度炭素、電極グレードグラファイト、焼成石油コークス-コールタールピッチ組成物が挙げられる。そのような組成物は、希土類金属およびアルミニウムなどの他の金属の電解製造分野における当業者には周知であろう。
アノードは電気分解プロセスが進行するにつれて消費され、近位の細長い側面36bの傾斜角度βは略一定に保たれる。従って、図2に示すような近位の細長い表面36bの傾斜プロファイルのために、気泡は電解質表面へ上昇するので、アノード20から放出された気泡は、近位の細長い表面36bの近辺に保持される。有利なことに、このため、発生したガスがカソード18上に形成される金属と接触する機会を減少させ、そのためファラデー効率が改善され、それとの逆反応で形成される不溶性スラッジが回避される。
ほとんどの作動条件下では、ここで開示されるような電解セルにおけるACDは、約30mm〜約200mmの間であることができるが、ACDは約50mm〜約100mmの間であることが好ましい。電解質ゾーンにおける所望の熱発生、供給物質の最適な溶解度のための電解質流量、およびプロセス収率(ファラデー効率)の最適化に依存した適切なACDは、当業者によって容易に決定できるであろう。
アノードは電気分解の間に消費されるので、電気分解が進行するに従ってACDは増加するであろう。ここで開示される電気分解セル10には、ACDを制御するため、特にACDを略一定に維持するために1つ以上のアノード20と連動する装置40を設けることができる。該装置40は、1つ以上のアノード20に連動・連結する水平方向位置決め器具を備えることができる。使用時に、水平方向位置決め器具は、ACDを略一定に維持するようアノード20が消費される速度に対応して1つ以上のアノード20をカソード18側へ横方向に移動させることができる。アノード消費速度は、電流の流量を参照して決定することができる。あるいは、水平方向位置決め器具は、セル抵抗値の所定値からの変量に対応して、1つ以上のアノード20を移動させることができる。
アノードが消費される結果、電解セル10におけるアノード20が占める容積は減少し、それにより、ハウジング12における電解質浴の高さは低下する。同様に、使用済みのアノードを新しいアノードと交換したり、セルから希土類金属生成物を除去したりなどのセルの作動を断続することは、電解質浴の高さおよび電極浸漬深さに実質的で好ましくない変化をもたらすであろう。ここで開示される電気分解セル10には、ハウジング12における電解質浴の高さを制御するため、特にハウジング12における電解質浴の高さを略一定に維持するための変位装置42を設けても良い。変位装置42は、ハウジング12に懸吊され、垂直方向に位置決め可能な不活性体を備えてもよい。使用時には、電解質浴の高さが略一定に保たれるように特定のセル作動に対応して不活性体を上方または下方に変位させることができる。不活性体は、例えば図に示すような棒状など任意の適切な形状をとることができる。
変位装置42は、前述したようなハウジング12のインナーライニングと同様の耐火性材料から形成してもよい。
使用時には、電気分解プロセスは、ここに記載するような電解セル10に溶融電解質を充填することにより実施できる。交流をカソード18およびアノード20間に供給してもよく、電極18,20の抵抗により、電解セル10の作動温度を所定の温度に上昇させる。その後、供給物質を電解セル10に充填し、溶融電解質に溶解する。5〜100キロアンペアの範囲の直流をアノード20に供給すると、溶解した供給物質の電気分解が開始される。電解反応では、供給物質は、カソード18の対向する細長い表面30上で溶融希土類金属に還元される。その後、溶融希土類金属はチャネル22の中へ落下し、チャネル22に沿って溜め部16へ排出され、そこから必要に応じて取り出される。供給物質は、ほぼ消費速度に対応する速度で、電解質の流量の大きい領域へ、定期的に電解セル10に充填してもよい。供給速度は、電解質中の供給物の所望の濃度に対応する目的セル抵抗値を達成するために微細に制御できることは当業者には理解されるであろう。
電気分解プロセスは、電解セル10内において、不活性または低酸素雰囲気下で実施することができる。不活性雰囲気は、不活性ガスまたは混合ガスを電解セル10に供給してそこから空気を排除することにより達成・維持され、それによって溶融電解質および/または電極18,20との好ましくない反応を防止することができる。不活性ガスの好適な例としては、限定されるものではないが、ヘリウム、アルゴン、窒素が挙げられる。
多数の変形および変更は、発明の基本的な概念を越えない限り、既に述べたもの以外にも、当業者には自明であろう。そのような変形および変更のすべては、本発明の要旨の範囲内とみなされるべきであり、その本質は上記から決定されるべきである。
以下の請求項および上記の記載において、言語の表現または必要な含意により文脈上異なる場合を除いて、「備える」という用語および「備え」や「備えている」などの語尾変化形は、包括的な意味で使用されており、すなわちここで開示されるような装置および方法の様々な実施態様に記載された特徴が存在することを特定するが、更なる特徴の存在または追加を除外するものではない。

Claims (17)

  1. 希土類金属の製造用電解セルであって:
    電解セルで製造された溶融希土類金属を排出可能な1つ以上の傾斜したチャネルを底部に配置したセルハウジングと;
    それぞれの対向表面が垂直からある角度で下向きかつ外向きに傾斜しており、1つ以上のチャネルと略垂直な位置関係でセルハウジング内に懸吊した1つ以上のカソードと;
    略一定のアノード-カソード間距離を規定するように、垂直から傾斜して、1つ以上のカソードのそれぞれの対向する傾斜表面に対して平行な位置関係で離間した対峙表面を有する、セルハウジング内に懸吊した1つ以上のアノードペアと;
    1つ以上のカソードおよび1つ以上のアノードから離間・隔離され、チャネルから溶融希土類金属を受容する溜め部と;
    を備える電解セル。
  2. 希土類金属の製造用電解セルであって:
    電解質浴を含むセルハウジングと;
    セルハウジング内に懸吊した1つ以上のカソードと;
    カソードのそれぞれの対向側面から離間して、セルハウジング内に懸吊した1つ以上の消費可能アノードペアと;
    セルハウジングに含まれる電解質浴の高さを制御するための変位装置と;
    を備える電解セル。
  3. 希土類金属の製造用電解セルであって:
    セルハウジングと;
    セルハウジング内に懸吊した1つ以上のカソードと;
    カソードのそれぞれの対向側面から離間して、セルハウジング内に懸吊した1つ以上の消費可能アノードペアと;
    アノード消費量に応じてアノードとカソードの対向側面との距離を制御するために、1つ以上の消費可能アノードペアと連動する装置と;
    を備える電解セル。
  4. セルハウジングに含まれる電解質浴の高さを制御するための変位装置を更に備える、請求項1または請求項3に記載の電解セル。
  5. アノード消費量に応じてアノードとカソードの対向側面との距離を制御するために、1つ以上のアノードと連動する装置を更に備える、請求項1または請求項2に記載の電解セル。
  6. 変位装置が、ハウジングに懸吊されて垂直方向に位置決め可能な不活性体を備える、請求項2または請求項4に記載の電解セル。
  7. 1つ以上のアノードと連動する装置が、水平方向位置決め器具を備える、請求項3または請求項5に記載の電解セル。
  8. 水平方向位置決め器具が、使用時には、アノードが消費される速度に対応して1つ以上のアノードをカソード側に横方向に移動させるように構成されている、請求項7に記載の電解セル。
  9. セルハウジングに、セルハウジングの底部に配置されて、電解セルで製造された溶融希土類金属を排出可能な1つ以上の傾斜したチャネルと、チャネルからの溶融希土類金属を受容する溜め部とが設けられ、溜め部は、カソードおよび1つ以上のアノードから離間・隔離されている、請求項2または請求項3に記載の電解セル。
  10. 1つ以上のチャネルが、約10°までの角度で水平方向から傾斜している、請求項1または請求項9に記載の電解セル。
  11. 1つ以上のチャネルが、矩形、V字形またはU字形の断面形状を有する、請求項1または請求項9に記載の電解セル。
  12. 1つ以上のカソードが垂直からある角度で下向きかつ外向きに傾斜しており、1つ以上のアノードペアの各アノードが、略一定のアノード-カソード間距離を規定するように、垂直方向から傾斜し、1つ以上のカソードのそれぞれ対向する傾斜表面に対して平行な位置関係で離間した対峙表面を有する、請求項2または請求項3に記載の電解セル。
  13. カソードの対向側面およびアノードの対峙側面は、垂直方向から45°まで傾斜している、請求項1または請求項12に記載の電解セル。
  14. カソードの対向側面およびアノードの対峙側面は、垂直方向から2°〜10°傾斜している、請求項13に記載の電解セル。
  15. 電解により希土類金属を製造するためのシステムであって:
    前記請求項のいずれか1つに記載の電解セルと;
    電気分解して希土類金属を製造することが可能な1つ以上の希土類金属化合物を含む供給物質と;
    供給物質が溶解可能な溶融電解質と;
    電解セルにおいて供給物質を電気分解して溶融希土類金属生成物を製造するために、電解セルにおいてアノードとカソードとの間に電流を流すよう構成された直流電流源と;
    を備えたシステム。
  16. 電解により希土類金属を製造する方法であって:
    電解セルを提供すること;
    電解セルに、電気分解して希土類金属を製造することが可能な1つ以上の希土類金属化合物を含む供給物質と、供給物質が溶解可能な溶融電解質を含む電解質浴とを充填すること;
    電解セルにおいて少なくとも1つの消費可能アノードとカソードとの間に直流電流を流し、供給物質を電気分解してカソード上に溶融希土類金属生成物を製造すること;および
    電解セルにおいて電解質浴の高さを維持するために、電解セル中の溶融電解質を変位させること;
    を含む方法。
  17. 電解により希土類金属を製造する方法であって:
    請求項3〜14のいずれか1つに記載の電解セルを提供すること;
    電解セルに、電気分解して希土類金属を製造することが可能な1つ以上の希土類金属化合物を含む供給物質と、供給物質が溶解可能な溶融電解質とを充填すること;
    電解セルにおいて少なくとも1つの消費可能アノードとカソードとの間に直流電流を流し、供給物質を電気分解してカソード上に溶融希土類金属生成物を製造すること;および
    電解セルにおける一定のカソード-アノード間距離を維持するように、アノード消費速度に対応して該または各消費可能アノードをカソード側へ移動させること;
    を含む方法。
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