JP2015512514A - 代替特徴イオンの使用による改善された飛行時間型定量法 - Google Patents
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Abstract
質量分析方法が開示され、この方法では、第1の特徴フラグメントイオンの強度が、イオン検出器の検出または不飽和範囲に対応する第1の強度範囲内にある場合、第1の特徴フラグメントイオンの強度を測定することにより分析物の強度が測定される。しかし、イオン検出器が飽和するために第1の特徴フラグメントイオンの強度が第1の強度範囲外にある場合、第2の異なる特徴フラグメントイオンの強度を測定することにより分析物の強度が測定される。【選択図】図5A
Description
関連出願への相互参照
本出願は、2012年3月19日出願の英国特許出願第1204723.9号の優先権を主張する。この英国出願の全内容は、本明細書に開示している。
本出願は、2012年3月19日出願の英国特許出願第1204723.9号の優先権を主張する。この英国出願の全内容は、本明細書に開示している。
本発明は、質量分析方法および質量分析計に関する。
歴史的には、複合試料中の特徴イオンを選択および定量するための多重反応モニタリング(「MRM」)実験は、タンデム四重極機器を使って行われてきた。この機器では、第1の分析四重極マスフィルターが対象となる特定の親または前駆特徴イオンを選択または単離するように配置されている。フラグメンテーション装置は、第1の分析四重極マスフィルターの下流に置き、対象となる親または前駆イオンを断片化し、フラグメントイオンを形成するように配置される。次に、フラグメンテーション装置の下流に置かれた第2の四重極質量分析計が、特徴フラグメントイオンを質量分析するように配置される。
フラグメントイオン遷移に対し望ましい親または前駆イオンは、手法検討段階中に決定される。この段階では、遷移は、液体クロマトグラフィー(「LC」)、ガスクロマトグラフィー(「GC」)またはキャピラリー電気泳動(「CE」)装置、などのクロマトグラフィー装置からの溶離時間の関数として扱われる。一部の用途では、測定成分が実際に正しい成分であるという信頼度を高めるために、親または前駆イオン当たり複数の遷移が準備される場合もある。
最近、一部の環境では、特に、プロテオミクスなどで見られる複合混合物に関連して、タンデム四重極MRM実験の特異性または選択性が不十分であることが明らかになってきた。
この問題に対処するために、第2の四重極質量分析計を、オービトラップ(RTM)質量分析計または直交加速飛行時間型質量分析計などのより高解像度の質量分析計に置き換えた質量分析計を使って、高解像度MRM実験を行うことが知られている。
図1は、高解像度MRM実験を行うために使用可能な現状技術の質量分析計を示す。
図1に示すように、直交加速飛行時間型質量分析計4と連結した四重極マスフィルター2を設けることが知られており、この場合、親または前駆イオンは、四重極ロッドセットマスフィルター2により単離または選択され、その後、ガスセル3中で断片化される。次に、生成した特徴フラグメントイオンは、高解像度直交加速飛行時間型質量分析計4を使って質量分析される。
高解像度直交加速飛行時間型質量分析計4の使用には、分解型四重極質量分析計の使用に比べていくつかの利点がある。
第1に、より高解像度の直交加速飛行時間型質量分析計4は、特徴フラグメントイオンの定量測定に影響を及ぼす干渉の可能性を減らす。
第2に、直交加速飛行時間型質量分析計4は、本質的に、1〜3ppm RMSのオーダーの高質量測定精度を持っている。この質量精度を使って、遷移の特異性を改善できる。
第3に、直交加速飛行時間型質量分析計4は、マスフィルターとは対照的に質量分析計であるという事実のために、複数のイオン(この場合は、特徴フラグメントイオン)を高デューティーサイクルで同時に分析する。生成した全マススペクトルデータは、同じ親または前駆イオンに対し複数の特徴フラグメントイオンを含み、このことも特異性を改善する。また、全マススペクトルには、複数の同位体も含まれ、これも特異性を改善する。
これらの利点にもかかわらず、現状技術の図1の構成に類似の質量分析計は、なおいくつかの特定の問題を抱えている。
現状技術の質量分析計の1つの問題は、直交加速飛行時間型質量分析計4を使ってイオンの質量分析を行う結果として、デューティーサイクルの幾分かの低下を被っていることである。
任意の時点での分析イオン質量範囲が狭くなる強化デューティーサイクル(「EDC」)操作モードで飛行時間型質量分析計4を操作するか、または代わりに、飛行時間型質量分析計4をダイナミックレンジが低下する高デューティーサイクル(「HDC」)操作モードもしくはscanwave/zenoレンズ操作モードで操作することにより、これを補償する試みが一部で行われていることが知られている。
通常、直交加速飛行時間型質量分析計4と連結して使われるイオン検出システムのダイナミックレンジは、直交加速飛行時間型質量分析計4の高デジタル変換速度要件が原因で、四重極ロッドセット質量分析計より劣る。
アナログ・デジタル変換器(「ADC」)を採用している現状技術の飛行時間型質量分析計は、以前の時間デジタル変換器(「TDC」)を使う質量分析計に比べて、大きな改善が認められる。デジタル化速度および/または複数の利得段ADCにおける今後の進展によりさらなる改善が見込まれる。
プログラマブルダイナミックレンジ強化(「pDRE」)および自動利得制御(「AGC」)による直交加速飛行時間型質量分析計のダイナミックレンジを改善する試みが知られている。しかし、これらの手法は、通常、感度、および/またはデューティーサイクルの低下を伴う。
定量取得法を用いる現状技術の機器は、データの性質に関係なく、定量化のために同じイオンまたは複数イオンを使用する。
既知の(低)濃度の検量剤を有する第1の較正試料を注入した後、低強度信号応答を測定することにより質量分析計を較正することは知られている。第2および次第に高くなる検量剤濃度を含むさらなる較正試料を質量分析計に順次注入するか、または他の方法で導入し、次第に強くなる信号強度または応答を観察する。
ある時点で、イオン検出器が飽和し始め、検出器の応答がそれ以上大きくならなくなる。これが定量の上限の徴候であり、質量分析計の有効なダイナミックレンジに対する上限となる。
改善されたダイナミックレンジを有する質量分析計および質量分析方法を提供することが望まれている。
本発明の態様では、下記を含む質量分析方法が提供される:
第1のイオンの強度が第1の範囲内にある場合、第1の特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定すること(または分析物を定量すること)、および
第1のイオンの強度が第1の範囲外にある場合、第2の異なる特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定すること(または分析物を定量すること)。
第1のイオンの強度が第1の範囲内にある場合、第1の特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定すること(または分析物を定量すること)、および
第1のイオンの強度が第1の範囲外にある場合、第2の異なる特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定すること(または分析物を定量すること)。
第1および第2の特徴イオンは、例えば、異なる種のフラグメントイオンおよび/または異なる同位体の分析物に関するものであり、従って、第1および第2の特徴イオンは、単に、異なる強度の同じ分析物イオンの2つの集団に関するものと解釈されるべきではないことは、理解されよう。従って、第1および第2の特徴イオンの質量対電荷比、および/または化学的構造、および/または中性子の数、および/またはその他の物理化学的性質が異なるのが好ましい。
第1の特徴イオンは、分析物由来のフラグメントイオン、生成イオンまたは付加物イオンを含むのが好ましい。
別の実施形態では、第1の特徴イオンは、分析物の1種または複数種の第1の同位体を含んでもよい。
第2の特徴イオンは、分析物由来のフラグメントイオン、生成イオンまたは付加物イオンを含むのが好ましい。
別の実施形態では、第2の特徴イオンは、分析物の1種または複数種の第2の同位体を含んでもよい。
第1の範囲(例えば、イオン検出器の応答または強度範囲)は、イオン検出器の検出または不飽和範囲に実質的に対応しているのが好ましい。
第1の特徴イオンの強度が第1の範囲外にある場合、第2の異なる特徴イオンの強度は、依然として、実質的にイオン検出器の検出または不飽和範囲内にあるのが好ましい。
方法は、分析物の特定の確認、および/または分析物の特定を行うために、分析物の1種または複数種の同位体比を測定することをさらに含むのが好ましい。
分析物の1種または複数種の同位体比を測定するステップが下記を含むのが好ましい:
第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより、1種または複数種の第1の同位体比を測定すること、および
第2の異なる濃度の分析物を含む第2の異なる試料を分析することにより、1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定すること。
第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより、1種または複数種の第1の同位体比を測定すること、および
第2の異なる濃度の分析物を含む第2の異なる試料を分析することにより、1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定すること。
方法は、第1の特徴イオンの強度またはその他の特性、および/または第2の特徴イオンの強度またはその他の特性の測定に基づいて、質量分析計の機器パラメータを制御することをさらに含むのが好ましい。
機器パラメータは、(i)衝突またはフラグメンテーションエネルギー、(ii)イオン化効率、(iii)イオン透過率、または(iv)イオン検出器利得、を含むのが好ましい。
方法は、物理化学的特性に従って親またはフラグメントイオンを分離することをさらに含むのが好ましい。
物理化学的特性には、イオン移動度、微分イオン移動度、質量、質量対電荷比、または飛行時間を含むのが好ましい。
方法は、多重反応モニタリング(「MRM」)法を含むのが好ましい。
好ましい実施形態に従って、親分析物イオンは、マスフィルターにより選択されるか、または単離されるのが好ましい。マスフィルターは、四重極ロッドセットマスフィルターを含むのが好ましい。
マスフィルターにより選択されるかまたは単離された親分析物イオンは、断片化されるか、または反応して第1の特徴イオンおよび/または第2の特徴イオンを形成するのが好ましい。
第1の特徴イオンの強度を測定するステップが、第1の特徴イオンを質量分析することを含むのが好ましい。
第2の特徴イオンの強度を測定するステップが、第2の特徴イオンを質量分析することを含むのが好ましい。
第1および/または第2の特徴イオンを質量分析するステップが、軸方向加速または直交加速飛行時間型質量分析計を使って第1および/または第2の特徴イオンを質量分析することを含むのが好ましい。
第1および第2の特徴イオンが、異なる質量、および/または異なる質量対電荷比、および/または異なる化学構造、および/または異なる中性子の数、および/またはもう一つの異なる物理化学的性質を有するのが好ましい。
本発明の別の態様では、
(i)第1の特徴イオンの強度が第1の範囲内にある場合、第1の特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定し、および
(ii)第1の特徴イオンの強度が第1の範囲外にある場合、第2の異なる特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定する、
ように配置され、構成された制御システム、
を含む質量分析計が提供される。
(i)第1の特徴イオンの強度が第1の範囲内にある場合、第1の特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定し、および
(ii)第1の特徴イオンの強度が第1の範囲外にある場合、第2の異なる特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定する、
ように配置され、構成された制御システム、
を含む質量分析計が提供される。
質量分析計は、親またはフラグメントイオンを物理化学的特性に応じて分離する分離器をさらに含むのが好ましい。
分離器は、イオン移動度、微分イオン移動度、質量、質量対電荷比または飛行時間型分離器を含むのが好ましい。
制御システムは、多重反応モニタリング(「MRM」)分析を行うように配置され、構成されるのが好ましい。
質量分析計は、親分析物イオンを選択または単離するためのマスフィルターをさらに含むのが好ましい。
質量分析計は、好ましくは、フラグメンテーションまたは反応装置をさらに含み、マスフィルターにより選択または単離された親分析物イオンが、使用中にフラグメンテーションまたは反応装置中で断片化されるか、または反応して第1の特徴イオンおよび/または第2の特徴イオンを形成するのが好ましい。
質量分析計は、第1および/または第2の特徴イオンの質量分析および第1および/または第2の特徴イオンの強度測定のための質量分析計をさらに含むのが好ましい。
質量分析計は、軸方向加速または直交加速飛行時間型質量分析計を含むのが好ましい。
第1および第2の特徴イオンは、異なる質量、および/または異なる質量対電荷比、および/または異なる化学構造、および/または異なる中性子の数、および/またはもう一つの異なる物理化学的性質を有するのが好ましい。
本発明の別の態様では、
第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより1種または複数種の第1の同位体比を測定すること、および
第2の異なる濃度の分析物を含む第2の異なる試料を分析することにより1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定すること、
を含む質量分析方法が提供される。
第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより1種または複数種の第1の同位体比を測定すること、および
第2の異なる濃度の分析物を含む第2の異なる試料を分析することにより1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定すること、
を含む質量分析方法が提供される。
1種または複数種の第1の同位体比および/または1種または複数種の第2の同位体比を使って、分析物の特定の確認、および/または分析物の特定を行うのが好ましい。
1種または複数種の第1および/または第2の同位体比を測定するステップが、軸方向加速または直交加速飛行時間型質量分析計を使って行われるのが好ましい。
本発明の別の態様では、
(i)第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより1種または複数種の第1の同位体比を測定し、および
(ii)第2の異なる濃度の分析物を含む第2の試料を分析することにより1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定する、
ように配置され、構成された制御システム、
を含む質量分析計が提供される。
(i)第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより1種または複数種の第1の同位体比を測定し、および
(ii)第2の異なる濃度の分析物を含む第2の試料を分析することにより1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定する、
ように配置され、構成された制御システム、
を含む質量分析計が提供される。
好ましい実施形態は、質量分析計のダイナミックレンジの改善に関し、イオン移動度分離器(「IMS」)装置および飛行時間型質量分析計の両方を含む機器などの高ピーク容量タンデム型機器に特に有用である。
本発明の実施形態に従って、代替特徴フラグメントイオンを使うことにより改善された飛行時間型定量化は、既存の機器配置および将来の新規機器配置に対する新規操作モードである。
好ましい実施形態は、定量化に使うべき特徴イオンを理知的に決定することにより、定量モードで動作する飛行時間型機器のダイナミックレンジを改善する機能を提供する。
この好ましい手法は、イオン移動度などの追加の分離手段を採用する配置には特に有用である。
例示の目的でのみ提供されている配置に加えて種々の本発明の実施形態が、付随する図に言及しながら、例示のみを目的として、以降で記載される。
以降で、図2を参照しながら、好ましい本発明の実施形態がより詳細に説明される。好ましい本発明の実施形態は、質量分析計の検出器システムのダイナミックレンジの改善を目指している。質量分析計は、イオン移動度分離器5、四重極マスフィルター2、ガスセル3および直交加速飛行時間型質量分析計4を含むのが好ましい。
好ましい実施形態による直交加速飛行時間型質量分析計4のダイナミックレンジの改善の利点は、図2に示すようなIMS−四重極−飛行時間型質量分析計などの複数の分離装置を採用した機器配置を考慮すると明らかになろう。図1に示すような既知の質量分析計に比べて、この配置によってデューティーサイクルおよびMRM実験の特異性が顕著に改善できる。
また、本発明は、その他の配置に拡張でき、例えば、IMS装置5および四重極マスフィルター2の順番を図2に示す順番と逆にすることができる。例えば、あまり好ましくない実施形態では、四重極−IMS−飛行時間型質量分析計が提供でき、同様に、改善されたデューティーサイクルおよびフラグメントイオンの特異性を提供できる。
好ましい実施形態では、イオン信号の分離と圧縮を遅れずに行うことにより、デューティーサイクルおよび特異性の改善が達成される。この圧縮は、直交加速飛行時間型質量分析計4の取得システムのダイナミックレンジに対しより高い要求を課す。
好ましい実施形態による飛行時間型質量分析計4のダイナミックレンジを改善できる能力は、特に有用である。
好ましい本発明の実施形態は、手法検討段階の間に、それぞれの親または前駆イオンに対する広範囲の特徴フラグメントイオン、生成イオンまたはその他のイオンをモニターし、測定することにより、MRM実験のダイナミックレンジを改善することを目指している。
応答対試料濃度の較正曲線は、特徴フラグメントイオン、生成イオンまたはその他のイオンの範囲に対して決定される。いずれの較正曲線を使用するかの選択は、取得される分析物データによる。
分析物データから利点が見込まれる場合には、単一成分に対し単一実験内で複数の較正曲線を使用、または組み合わせることができる。リアルタイムに、または取得後手法の一部として、較正曲線を切り替える選択を行うことができる。
図3〜5は、どのようにこの手法を利用して、本発明の実施形態に従って質量分析計のダイナミックレンジを改善できるかをより詳細に示す。
図3のデータは、3種の遷移、すなわち、全てが同じ種の親または前駆イオンのフラグメンテーションにより得られた3種の異なる特徴フラグメントイオンを示す。データは、図1に示すような既知の四重極飛行時間型質量分析計を使って取得される。
この実施例では、最高強度種の特徴フラグメントイオンは、最低強度種の特徴フラグメントイオンより10倍を超える強度を有する。この差異は、図3のlog−logプロットのオフセットとして認められる。
任意の最小イオン数(例えば、100)が定量化に必要であるとして要求され、任意のイオン数(例えば、10,000)が、この値を超えるとイオン検出器の飽和が発生する上限であるとして選択される場合、この試料では、ダイナミックレンジが100:1または2桁分であると定義できる。最高強度種のフラグメントイオンのダイナミックレンジは、図3の矢印で示されている。
ADCベース検出システムを考慮すると、図3の応答対濃度曲線は、図3Aに示すようになるであろう。
100任意単位の応答が定量化、質量精度の下限として、または検出下限として定義される場合、応答は、その点から応答が高濃度で飽和し始めるまで2桁分の濃度にわたり直線的である。
同じ手法を最低強度種の特徴フラグメントイオンに適用した場合を図4に示す。100:1の同じダイナミックレンジが得られるが、濃度範囲は、高濃度側に1桁分ずれる。
図4Aは、ADCベース検出システムに対する対応する応答対濃度曲線を示す。最低強度種のフラグメントイオンでは、直線的範囲がまだ2桁の大きさであるが、この場合は、高濃度側範囲にずれている。
図5は、好ましい実施形態による較正または分析物試料の定量化方法を示す。特に、図5は、質量分析計を較正するかまたは分析物試料を定量化するために異なる濃度で存在するのが好ましい特徴フラグメントイオンの2つの異なる種の組み合わせを使う利点を示す。
図5を参照すると、最高強度種の特徴フラグメントイオンを使って、イオン検出器に到達するイオンがクロマトグラフイオンピーク当たり100〜10,000イオンである範囲の応答に対し較正または対象分析物を定量化することができ、一方、最強種の特徴フラグメントイオンの応答が10,000を超える場合、最低強度種の特徴フラグメントイオンを使って、ダイナミックレンジを拡張することおよび対象分析物を定量化することができる。
結果として、好ましい実施形態によりダイナミックレンジの10倍の拡張を達成することができる。
図5Aは、ADCベース検出システムの応答対濃度曲線を示し、クロマトグラフピーク当たり10,000を超えるイオンがイオン検出器に到達する場合、どのようにイオン検出器が飽和するかを示す。図5Aから、好ましい実施形態により、試料は、この場合には、3桁分の濃度にわたり定量化できる(2桁分の濃度範囲を定量化できるに過ぎない従来の手法とは対照的に)ことが明らかである。
対象分析物を定量化するために、どの特徴フラグメントイオンが直線的応答領域にあるかに応じて、どの特徴フラグメントイオンを使うかの選択により、ダイナミックレンジの1桁分の拡張に繋げることができることが明らかである。
従って、本発明により、分析物試料を定量化する従来の手法に比べて、ダイナミックレンジの顕著な改善が得られる。
特徴フラグメントイオンの選択を決定する場合、異なる特徴フラグメントイオンに基づく検出限界または飽和限界の選択に加えて、干渉、特定の質量精度の達成に必要なイオン数およびより良い検出限界を得るためにどのフラグメントイオンを評価するか、などのその他の判断基準を使用可能であることがわかる。
重要なさらなる実施形態では、特徴フラグメントイオンを使う代わりに、同じ種の親イオンの異なる同位体ピークを定量用基準点として使用可能である。関連実施形態は、図6および7を参照して以下でさらに詳細に記載される。
一実施形態では、上述の手法は、選択イオン記録(「SIR」)などのその他の実験にも適用可能である。これらの実験では、質量分析計の前にマスフィルターは必要ない。定量は、イオン源内で、またはイオン化プロセス中に形成された前駆体イオンまたはフラグメントイオンを使って行われる。あるいは、イオン源と質量分析計との間にフラグメンテーション装置を設置し、特徴フラグメントまたは生成物イオンを形成できる。
一実施形態では、分析物試料の定量を行うために使用する特徴イオンの選択は、取得後または処理後ルーチンの一部として実行できる。あるいは、定量を行うために使用する特徴イオンの選択は、プッシュベースによるプッシュを含むスペクトルベースによるスペクトルに対しリアルタイムに実行できる。
一実施形態では、好ましい定量方法は、オービトラップ(RTM)質量分析計、FT−ICR質量分析計および四重極質量分析計などのその他の質量分析計で実行できる。
一実施形態では、強化デューティーサイクル(「EDC」)および高デューティーサイクル(「HDC」)などの飛行時間モードと連結して好ましい手法を使うことができる。
一実施形態では、多段および非線形ADCならびに時間デジタル変換器(「TDC」)を含むアナログ・デジタル変換器(「ADC」)などの異なる検出スキームと一緒に好ましい手法を使うことができる。
一実施形態では、検出器飽和ならびにADCまたはTDC飽和を補償するために好ましい手法を使うことができる。
一実施形態では、特徴フラグメントイオンの範囲に関連するデータのみが保存されるのが好ましい。
一実施形態では、MRMまたはSIRに関連する強度対時間の従来のデータ形式を模倣するマススペクトルデータは、保存しない場合がある。
一実施形態では、選択されたまたは特徴フラグメントもしくはその他のイオンは、同位体またはフラグメントイオン比の測定などの非定量的理由のためにも使用でき、また、確認の目的のために使用できる。
一実施形態では、選択されたまたは特徴イオンは、同位体またはフラグメントイオン比の追加の確認用検査を含む定量的理由のために使用できる。
別の実施形態では、分析の目的は、標的化合物の量を定量し、その後、確認用同位体比を得ることであってよい。10個の同位体を含む標的化合物のマススペクトルの例は、図6に示されている。同位体は、290、291、292、293、294、295、296、297、298および299の整数質量を有する。最高強度の同位体は、292の整数質量であり、2番目に高い強度の同位体は、290の整数質量であり、3番目に高強度の同位体は、294の整数質量であり、最低強度の同位体は299の整数質量である。
10個の同位体I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7、I8、I9、I10を含む化合物は、45の生じ得る異なる同位体比(すなわち、I1:I2、I1:I3、I1:I4、など)を持つことになる。45の異なる同位体比は、固有の指紋のように機能し、種々の同位体比の測定は、対象の標的化合物の存在の正確な確認を可能とする。
分析され、図6に示された対象の化合物の生じ得る45の異なる同位体比を、それらの検出確率の順に並べて図7に示す。漸増濃度の3種の試料(A、BおよびC)に対するそれぞれの45の同位体比が許容可能であるかが示される。
最低強度の分析物試料(A)は、最初の3つの同位体比(I3:I1、I3:I5、I1:I5)のみが許容可能比である。理由は、3種の最も豊富な同位体(290、292および294の整数質量を持つ)のみが検出下限を超えたからである。
中程度または中間的濃度の2つ目の分析物試料(B)は、生じ得る45の全ての同位体比が許容可能比であることを示す。
最も濃縮されたまたは最大濃度の分析物試料(C)は、多くの同位体比で検出器飽和となり、従って、最も豊富なイオンに基づく比では、誤った値になるであろう。しかし、より低強度の同位体は、質量分析計のダイナミックレンジ内であり、全部で15の同位体比が許容可能であることがわかる。
以上のことから、好ましい本発明の実施形態に従って、飛行時間型質量分析計のダイナミックレンジ内にある同位体を選択することにより、いずれか1つの同位体比を選択する場合に比べて、分析のダイナミックレンジを広げることが可能である。
種々のさらなる実施形態が意図されている。あまり好ましくない代替実施形態では、飛行時間型質量分析計は、本発明にとって必須ではない。また、上述のような定量に対する手法は、イオン移動度分光計(「IMS」)、微分移動度分光計(「DMS」)およびフィールド非対称波イオン移動スペクトロメトリ(「FAIMS」)装置などのその他のタイプの質量分析計および分離装置と一緒に利用することも可能である。
また、特徴フラグメントイオンから集められた情報を使って、ダイナミックレンジを改善するために、衝突エネルギーまたはイオン化効率、イオン透過率または検出器利得などの機器パラメータを制御できる。
本発明は、好ましい実施形態に言及して記載されてきたが、付随する請求項で定められる本発明の範囲を逸脱することなく、形態および詳細の種々の変更を行うことができることは、当業者には理解されよう。
Claims (32)
- 第1の特徴イオンの強度が第1の範囲内にある場合、前記第1の特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定すること、および
前記第1の特徴イオンの強度が前記第1の範囲外にある場合、第2の異なる特徴イオンの強度を測定することにより前記分析物の強度を測定すること、
を含む質量分析方法。 - 前記第1の特徴イオンが、前記分析物由来のフラグメントイオン、生成イオンまたは付加物イオンを含む請求項1に記載の方法。
- 前記第1の特徴イオンが、1種または複数種の前記分析物の第1の同位体を含む請求項1または2に記載の方法。
- 前記第2の特徴イオンが、前記分析物由来のフラグメントイオン、生成イオンまたは付加物イオンを含む請求項1、2または3に記載の方法。
- 前記第2の特徴イオンが、1種または複数種の前記分析物の第2の同位体を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第1の範囲が、イオン検出器の検出または不飽和範囲に実質的に対応する請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第1の特徴イオンの強度が前記第1の範囲外にある場合に、前記第2の異なる特徴イオンの強度が、依然として実質的にイオン検出器の検出または不飽和範囲内にある請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記分析物の特定の確認、および/または前記分析物の特定を行うために、1種または複数種の前記分析物の同位体比を測定するステップをさらに含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 1種または複数種の前記分析物の同位体比を測定するステップが、
前記第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより1種または複数種の第1の同位体比を測定すること、および
前記第2の異なる濃度の分析物を含む第2の異なる試料を分析することにより1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定すること、
を含む請求項8に記載の方法。 - 前記第1の特徴イオンの強度またはその他の特性、および/または前記第2の特徴イオンの強度またはその他の特性の測定に基づいて質量分析計の機器パラメータを制御することをさらに含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記機器パラメータが、(i)衝突もしくはフラグメンテーションエネルギー、(ii)イオン化効率、(iii)イオン透過率、または(iv)イオン検出器利得を含む請求項10に記載の方法。
- 物理化学的性質に従って親またはフラグメントイオンを分離することをさらに含む請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記物理化学的特性が、イオン移動度、微分イオン移動度、質量、質量対電荷比または飛行時間を含む請求項12に記載の方法。
- 前記方法が多重反応モニタリング(「MRM」)法を含む請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 親分析物イオンがマスフィルターにより選択または単離される請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記マスフィルターにより選択または単離された前記親分析物イオンが、断片化されるかまたは反応して、前記第1の特徴イオンおよび/または前記第2の特徴イオンを形成する請求項15に記載の方法。
- 前記第1の特徴イオンの強度を測定するステップが、前記第1の特徴イオンを質量分析することを含む請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第2の特徴イオンの強度を測定するステップが、前記第2の特徴イオンを質量分析することを含む請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第1および/または第2の特徴イオンを質量分析するステップが、軸方向加速または直交加速飛行時間型質量分析計を使って前記第1および/または第2の特徴イオンを質量分析することを含む請求項17または18に記載の方法。
- 前記第1および第2の特徴イオンが、異なる質量、および/または異なる質量対電荷比、および/または異なる化学構造、および/または異なる中性子の数、および/またはもう一つの異なる物理化学的性質を有する請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
- (i)第1の特徴イオンの強度が第1の範囲内にある場合、前記第1の特徴イオンの強度を測定することにより分析物の強度を測定し、さらに
(ii)前記第1の特徴イオンの強度が前記第1の範囲外にある場合、第2の異なる特徴イオンの強度を測定することにより前記分析物の強度を測定する、
ように配置され、構成された制御システム、
を含む質量分析計。 - 物理化学的性質に従って親またはフラグメントイオンを分離するための分離器をさらに含む請求項21に記載の質量分析計。
- 前記分離器が、イオン移動度、微分イオン移動度、質量、質量対電荷比または飛行時間型分離器を含む請求項22に記載の質量分析計。
- 前記制御システムが、多重反応モニタリング(「MRM」)分析を行うように配置され、構成された請求項21、22または23のいずれか1項に記載の質量分析計。
- 親分析物イオンを選択または単離するためのマスフィルターをさらに含む請求項21〜24のいずれか1項に記載の質量分析計。
- フラグメンテーションまたは反応装置をさらに含み、前記マスフィルターにより選択または単離された前記親分析物イオンが、使用中に前記フラグメンテーションまたは反応装置内で断片化されるか、または反応して前記第1の特徴イオンおよび/または前記第2の特徴イオンを形成する請求項25に記載の質量分析計。
- 前記第1および/または第2の特徴イオンの質量分析を行い、前記第1および/または第2の特徴イオンの強度を測定するための質量分析計をさらに含む請求項21〜26のいずれか1項に記載の質量分析計。
- 前記質量分析計が、軸方向加速または直交加速飛行時間型質量分析計を含む請求項27に記載の質量分析計。
- 前記第1および第2の特徴イオンが、異なる質量、および/または異なる質量対電荷比、および/または異なる化学構造、および/または異なる中性子の数、および/または1種または複数種の異なる物理化学的性質を有する請求項21〜28のいずれか1項に記載の質量分析計。
- 第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより1種または複数種の第1の同位体比を測定すること、および
第2の異なる濃度の前記分析物を含む第2の異なる試料を分析することにより1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定すること、
を含む質量分析方法。 - 前記1種または複数種の第1の同位体比、および/または前記1種または複数種の第2の同位体比を使って、前記分析物の特定の確認、および/または前記分析物の特定が行われる請求項30に記載の方法。
- (i)第1の濃度の分析物を含む第1の試料を分析することにより1種または複数種の第1の同位体比を測定し、さらに
(ii)第2の異なる濃度の前記分析物を含む第2の異なる試料を分析することにより1種または複数種の第2の異なる同位体比を測定する、
ように配置され、構成された制御システム、
を含む質量分析計。
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