JP2015511299A - オイル中での伝動ベルトの使用および関連する伝動システム - Google Patents

オイル中での伝動ベルトの使用および関連する伝動システム Download PDF

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Abstract

全体がポリアラミド繊維で作られた伝動ベルト用の布が開示される。さらに、複数の耐性経線糸状挿入体(3)が埋め込まれた第1の弾性材料から作られた本体(2)と、横糸および縦糸にポリアラミド繊維を含む被覆布(5)で覆われた作用面(4)とを備える伝動ベルト(1)が提供され、有利には、その伝動ベルトは歯付きベルトである。本発明によれば、使用中、ベルトは、連続的にオイルと直に接触しているかまたはオイル中に部分的に浸される。

Description

本発明は、布を備える伝動ベルトと関連する伝動システムとに関し、詳細には、本発明は歯付きベルトに関する。
歯付きベルトは、通常は、弾性材料から作られた本体を備え、その本体には、コードとしても知られる複数の耐性経線糸状挿入体と、被覆布によって覆われた複数の歯とが埋め込まれている。
ベルトの各構成部品は、機械的耐性の観点における性能の向上に寄与し、その結果、ベルトの破損の危険性を低減し、特定の伝動可能な動力を増加させることになる。
コードは、詳細には、ベルトの必要な機械的特性を確保することに寄与し、必然的に、ベルト自体の引張応力に寄与し、具体的には、長期間の性能持続を確保させる。コードは、通常、高弾性繊維を複数回捩ることによって得られる。
コードは、通常、コードを包囲する本体混合物との繊維の親和性を増加させるために、適切な複合物で処理される。
本体混合物は、前述の要素を接続することと、それら要素がベルトの最終的な性能への相乗的な寄与を確保することとを可能にする。
本体混合物は、1つまたは複数の弾性材料に基づいており、好ましくは、硬度を増すために繊維で強化されている。
最後に、ベルトの被覆布は、耐摩耗性を向上する役割があり、そのため、ベルトの歯の側面および表面とベルトが相互作用するプーリの溝の側面および底面との間の摩擦による摩耗から、ベルトの作用面を保護する。
さらに、被覆布は、作用面の摩擦係数を小さくし、歯の変形可能性を小さくし、何より、歯の基部を強化し、それによって歯の破損を防止する。
被覆布を使用することは、具体的には、例えば、ポリアミド繊維を含む横糸を有する横糸材および縦糸材によって構成された単純な構造、または、横糸材が、芯としての弾性糸とその弾性糸の周りに巻かれた一対の複合糸とによって各々が形成された横糸によって構成され、各々の複合糸が、高い耐熱性および機械的耐性の糸と、その高い耐熱性および機械的耐性の糸の周りに巻かれた少なくとも1つの被覆糸とを備えている複合構造を備えているといった歯付きベルトに関しては、現在公知である。各々の複合糸は、高い耐熱性および機械的耐性の糸と、その高い耐熱性および機械的耐性の糸の周りに巻かれた一対の被覆糸とを備えている。弾性糸は、例えば、ポリウレタンから作ることができる。高い耐熱性および機械的耐性の糸は、例えば、パラ型芳香族ポリアミドから作ることができる。
しかしながら、この解決策は、これらの被覆布の製造が、被覆布を作り出す複合構造のため、非常に複雑で高価な技術を必要とするので、特に不都合である。
そのため、代替の材料は、伝動ベルトであって特には歯付きベルトのための被覆布の生産を対象に求められており、その代替の材料は、より単純で、そのためより安価な布構成を得ることを可能にし、歯の表面に完璧に粘着し、公知の布に匹敵するかまたはより優れた機械的特性をなおも維持できる。
また、近年では、より厳しい排出規制により、運転時にエンジン室で益々高い温度に達するエンジンが設計されるようになってきた。
被覆布を作るために現在用いられている材料は、例えば、ベルトの長手方向において単純なナイロン66の糸を含み、これらの高温で最適な性質を示さない。
性能が著しく向上された最新のエンジンでは、歯付きベルトは高温に曝され、この高温により、ベルトの様々な構成部品を構成する材料の劣化が速まる。
さらに、ベルトはオイル中でしばしば使用される。より厳密に言えば、ベルトは、クランクケースの内部にあるため、オイル噴射と直に接しているシステム、または、オイル中に恒久的かつ部分的に浸されて作動するシステムにおいて、しばしば使用される。具体的には、「乾式」で用いられ、低温で短期間のみオイルに耐えるように設計された伝動ベルトの材料は、高温における機械的特性の悪化を回避できず、そのため、歯の破損を生じ、結果的にベルトの平均寿命を短くしてしまう可能性がある。
そのため、特にオイル中で連続して使用されるとき、現在のエンジンの高温に耐性がある被覆布が求められている。
さらに、乾式で使用されるときと、オイル中またはエンジンクランクケース内で使用されるときとの両方で、ベルトは、数多くの化学物質による攻撃に曝される。ベルトがオイルと直に接触してかまたはオイル中に部分的に浸されて使用されるシステムでは、エンジンオイルは、エタノール、ガソリン、およびディーゼル燃料などの汚染物質をしばしば含んでいる。具体的には、極めて高い割合でオイルと混ざったガソリンからの汚染物質は、オイルを希釈し、ベルトを構成する材料を攻撃し、布の材料にとって有害である。
例えば、ある用途では、オイルは最大で30%のガソリンを含む可能性がある。ガソリンの割合は、エンジンの運転条件に応じて変化し、高負荷で低エンジン温度の場合に増加する。
また、現代のいわゆるグリーン燃料は、布の糸を痛める数多くの添加物を含むため、特に攻撃的である。
そのため、オイル中でベルトの寿命全体に作用できつつ、同時に、特には高温において、他の化学物質に耐性がある被覆布が求められている。
国際公開第2004057099号明細書 国際公開第2005080820号明細書
本発明の第1の目的は、乾式および特にはオイル中にあるとき、高温に耐性があり、容易かつ安価に製作される被覆布を得ることである。
本発明の第2の目的は、化学物質であって、特にはエンジンオイル中にある不純物に耐性がある被覆布を得ることである。
本発明のさらなる目的は、長寿命を有し、そのため優れた機械的特性、粘着特性、および噛合精度特性を有する伝動ベルトであって特には歯付きベルトを得ることである。
本発明のさらなる目的は、歯の表面が、温度および化学物質の両方に耐性があって単純な被覆布で覆われた歯付きベルトを備える伝動システムを得ることである。
本発明によれば、これらの目的は、請求項1に記載の伝動ベルトによって達成される。
本発明によれば、請求項18に記載の伝動システムが提供される。
本発明のよりよい理解のために、ここで、添付の図を参照して説明する。
本発明による歯付きベルトの部分的な斜視図である。 本発明による第1の歯付きベルトを使用する第1のタイミング制御システムの線図である。 本発明による第2の歯付きベルトを使用する第2のタイミング制御システムの線図である。 本発明による第3の歯付きベルトを使用する第3のタイミング制御システムの線図である。 10%のガソリンと混ざったオイルに28日間150℃で維持されたポリ−メタ−アラミドから作られた糸と他の材料とに関して測定された引張強度の値を示すグラフである。 公知の技術によるベルトと比較された本発明のベルトのオイル/RME/ディーゼルでの膨潤試験の結果を示すグラフである。 本発明による歯付きベルトと公知の技術による歯付きベルトとにおける寿命試験について使用された伝動システムの図である。
以降において、「弾性材料が必然的に構成される」ことは、弾性材料が小さな割合の他の重合体または共重合体を含むことができ、その重合体または共重合体が、混合物の化学的特性および物理的特性を変えることなく、したがって、本発明の範囲を離れることなく、弾性材料に添加できることを意味することを理解されたい。
以降において、「弾性材料への添加物」は、弾性材料の化学的特性および物理的特性を変化させるために弾性材料に添加されるある種の材料を意味することを理解されたい。
「オイル中」または「連続的にオイルと接触しているかまたは油浴に」は、使用中に、ベルトが、オイル中に部分的に浸されるかまたは連続的にオイルと直に接触していることを意味することを理解されたい。一般的に、使用中に、ベルトはエンジンクランクケース内にあり、例えば、チェーンまたは歯車システムに代用される。
「乾式」の使用は、ベルトが、エンジンクランクケースの外にあり、エンジンオイルと偶発的に接触するのみであり、ガソリンと混ざったオイルとは通常接触していないことを意味することを理解されたい。
「ガソリンと混ざったオイル中」での使用は、歯付きベルトが30%さえも超える割合のガソリンとのオイルの混合物中で使用されることを意味することを理解されたい。
「織られた」は、布が、伸張性および量を増加させるのに適した個別の繊維の永久変形をとるために、熱的および機械的に処理された糸を備えることを意味することを理解されたい。
本発明の範囲内の「縦糸材」は、使用中に、ベルトの緯線方向にある一組の糸を意味すること、すなわち、その一組の糸は、使用中のベルトの移動の方向に対して直交する方向に延在することを理解されたい。
「横糸材」は、使用中に、ベルトの経線方向にある一組の糸を意味すること、すなわち、その一組の糸は、ベルトが移動する方向に関して経線方向に延在することを理解されたい。
歯付きベルトの場合、横糸は、ベルトの加硫ステップの間に歯の形状に追従するために、布を変形させることができるような弾性を有していなければならない。
「ポリアラミド」または「芳香族ポリアミド」は、芳香環を含有する少なくとも1つの単量体から得られたポリアミドを意味することを理解されたい。
「パラ−アラミド」は、重合鎖で並んでパラ配位(原子1および4)で結合された少なくとも2つの芳香環を含有するポリアミドを意味することを理解されたい。
このような材料の例は、Kevlar(登録商標)、Technora(登録商標)、Heracron(登録商標)、およびTwaron(登録商標)である。
「メタ−アラミド」は、重合鎖で並んでメタ配位(原子1および3)で結合された少なくとも2つの芳香環を含有するポリアミドを意味することを理解されたい。
このような材料の例は、Conex(登録商標)、およびNomex(登録商標)である。
図1では、歯付きベルトは、全体として参照符号1によって指示されている。ベルト1は弾性材料から作られた本体2を備えており、本体2では、複数の耐性経線糸状挿入体が埋め込まれている。
本体2は歯4を有し、歯4は被覆布5によって覆われている。被覆布5は、ベルトの背部7にも配置され得る。
歯4の被覆布5または背部7の任意の被覆布は、1つまたは複数の層によって構成でき、例えば2x2ツイルとして知られる製織技法を用いるといった、種々の製織技法によって得ることができる。
布5は、通常、第1、第2、第3、および第4の処理を受ける。
これらの処理は、ベルトが高温でのオイルとの連続した接触において長寿命を有するために、極めて有利であることが分かった。
有利には、第1の処理はポリイソシアニドに基づいている。
第1の処理は、ポリアラミド繊維、したがって本発明の場合には布全体を作る上で、特に効果的であり、本体のエラストマに粘着することが分かった。
有利には、布5はRFLとの第2の処理を続いて受け、そのRFLは、下部の本体混合物への布の粘着能力を向上させる。明らかなのは、RFLは、同じ目的のために有用な他の粘着剤によって置き換えできる。
有利には、布5は、セメントとしても知られ、好ましくは、例えばZetpolといった水素化ニトリルゴムである、ゴムに基づく第3の処理を続いて受ける。この処理の目的は、布と本体混合物との間の親和性を増加させることであり、この理由のため、好ましくは、例えばNBR、HNBR、XHNBRなどといった単量体を含むニトリル基から形成されるものなど、本体混合物と同じ化学型の材料を含む。
また、本発明のベルトは、好ましくは、第4の処理を用いて被覆され、さらにより好ましくは、この処理は、例えば、布の上部での艶出しとされる被膜を形成する。
第3および第4の処理は、例えば、エラストマと、PTFE、さらには黒鉛、二硫化モリブデン、銅粉、および同様物などの減摩材料とを含む単一の処理で置き換えできる。
第4の処理は、有利には、例えばPTFEといったフッ素化ポリマと、例えば本体混合物に使われるのと同様の材料またはフルオロエラストマといった加工エラストマとを含む。
そのため、有利には、ニトリル基含有単量体およびジエンから形成された1つまたは複数の共重合体が、第4の処理のためのエラストマとして使用できる。
有利には、ニトリル基を含有する単量体は、最終的な共重合体の全体に対して15〜60%の間の範囲の割合にある。
有利には、ニトリル基を含有する単量体は、最終的な共重合体の全体に対して33〜51%の間の範囲の割合にある。
より有利には、ニトリル基を含有する単量体は、温度が−40℃まで下がった低温での用途については15〜25重量%の間、乾式での用途のベルトについては33〜39重量%の間、オイル中での用途については39〜51重量%の間にある。
さらにより有利には、オイル中での用途については、ニトリル基を含有する単量体は、例えば50重量%といった、49〜51重量%の間にある一方で、乾式での用途については、ニトリル基を含有する単量体は、例えば重量で21%といった、19〜23重量%の間にある。
より有利には、用いられる加工共重合体は、ニトリルゴムおよび/またはフルオロエラストマであり、さらにより有利には、頭字語NBRによって知られているアクリロニトリルブタジエンゴムである。さらにより有利には、加工共重合体は、水素化アクリロニトリルブタジエンすなわちHNBR、または、XHNBRつまりカルボキシル化された水素化アクリロニトリルブタジエンである。
その形成される材料の量を適切に選択することによって、第4の処理は、以降において耐摩耗被膜8とも呼ばれる、布自体から区別できつつ分離した被覆する被膜を都合よく形成する。耐摩耗被膜8は、ベルトの作用面を構成し、そのため、耐摩耗性をさらに向上し、オイル吸収性を低下させる。
有利には、フッ素化ポリマが、耐摩耗被膜8にフッ素系エラストマと第2の弾性材料との合計より多くのphr量で存在する。
耐摩耗被膜8の標準寸法は、有利には0.03〜0.3mmの間である。
耐摩耗被膜8は、種々の方法で布5の上部に配置できる。好ましくは、耐摩耗被膜8は艶出しステップによって配置される。
粘着材料が、耐摩耗被膜8の布5への粘着性を向上させるために、布5と耐摩耗被膜8との間に配置できる。
好ましくは、必要な耐性を確保するために、耐摩耗被膜8は200〜400gr/mの間の範囲の重量を有する。
好ましくは、ベルトの背部7も、上記と同じように被覆布5によって覆われる。
好ましくは、被覆布5も種々の扱いで処理される。背部7を、前述の作用面を被覆する繊維の第4の処理と同様の処理で処理することが特に有利であることが分かった。より有利には、第4の処理は、布の上部に耐摩耗被膜を形成する。さらにより好ましくは、背部の被覆布5を覆う耐摩耗被膜は、歯の被覆布5を覆うものと同じである。
被覆布5は、横糸材および縦糸材によって構成された構造を有し、横糸材および縦糸材の両方はポリアラミド繊維を含有する糸を含んでいる。
有利には、横糸は、少なくとも1つの弾性糸とポリアラミド繊維の少なくとも1つの繊維糸とを含むことで、加硫ステップの間に歯の形状に追従するように、布の伸縮を容易にしている。さらにより有利には、横糸は、弾性糸とポリアラミド繊維の少なくとも第1および第2の繊維糸とを含む。
本発明の具体的な好ましい実施形態では、ポリアラミド繊維の第1の繊維糸が第1の方向Sで弾性糸の周りに巻かれ、ポリアラミド繊維の第2の繊維糸が反対の方向Zで第1の糸の周りに巻かれた繊維によって作用面が覆われた伝動ベルト1は、オイル中で特に耐性があると証明した。
有利には、弾性糸はポリウレタンから作られ、ポリウレタンは、歯の形成の間に布の弾性を提供する。
有利には、横糸はパラ−ポリアラミド繊維を含む。
例えば、横糸は、例えばTechnora糸といった、一対のパラ−ポリアラミド糸をポリウレタン糸の周りに巻くことで形成され得る。
糸は、芯として弾性糸を用いることを回避するために、織られ得る。
有利には、縦糸はメタ−ポリアラミド繊維を含む。
メタ−ポリアラミド糸の使用は、図5のグラフの結果によって示されるように、メタ−ポリアラミド糸が高温においてガソリンと混ざったオイル中でも優れた張力の値を維持できることが意外にも分かったため、特に有利であることが分かっている。そのグラフは、オイル中での歯付きベルトの運転条件、つまり、歯付きベルトが、エンジンクランクケース内部でチェーンまたは歯車システムの代わりにあり、連続的にオイルと直に接触しているかまたは油浴に部分的に浸されているときを示している。
好ましくは、300〜800dtexの間の範囲の値が、本発明の縦糸に用いられる。
具体的には、Conex糸は、特に有利であり、40/2の構成すなわち500dtexでさらにより好ましいことが分かった。
有利には、ポリ−パラ−アラミドの2本の糸が巻かれたポリウレタンなどの弾性糸から構成された横糸を有する繊維が用いられる。ベルトの経線方向での前処理された布の引張強度は、800〜1400N/25mmの間、さらにより有利には、1000〜1200N/25mmの間の範囲にある。
有利には、ポリ−メタ−アラミドから構成された縦糸を有する繊維が使用される。緯線方向での引張強度は、700〜1300N/25mmの間、さらにより有利には、900〜1100N/25mmの間の範囲にある。
有利には、初めの2つの処理の後では400〜1000grams/mの間の範囲の重量を有する繊維が使用される。さらにより有利には、500〜700grams/mの間である。
有利には、本体2は本体混合物から作られており、本体混合物も1つまたは複数のエラストマによって構成される。
有利には、本体混合物は、ニトリル基含有単量体およびジエンから形成された1つまたは複数の共重合体を含む。
有利には、ニトリル基を含有する単量体は、本体の材料の単量体と同様の割合である。
有利には、ニトリル基を含有する単量体は、最終的な共重合体の全体に対して15から60%の間の範囲の割合にある。
より有利には、ニトリル基を含有する単量体は、温度が−40℃まで下がった低温での用途については15〜25重量%の間、乾式での用途のベルトについては33〜39重量%の間、オイル中での用途については39〜51重量%の間にある。
より有利には、本体混合物として使用される共重合体は、ニトリルゴムであり、有利には、頭字語NBRによって知られているアクリロニトリルブタジエンゴムである。さらにより有利には、加工共重合体は、水素化アクリロニトリルブタジエンすなわちHNBR、または、XHNBRつまりカルボキシル化された水素化アクリロニトリルブタジエンである。
有利には、ベルトが部分的に油浴中にあるかまたはオイルおよび不純物と直に接触している伝動システムを作るために用いられるHNBRは、高水準の水素化を有する。例えば、いわゆる完全飽和HNBRが使用でき、そのHNBRは最大で0.9%の割合の二重結合残存率を有するが、部分飽和HNBRとして知られる4%または5.5%の飽和度のHNBRなど、より飽和度の低いHNBRも使用できる。
本体混合物で使用でき、また、歯付きベルトを形成する様々な要素の種々の処理でも使用できるHNBR共重合体の一部の例には、ニトリル基含有量が34%で水素化度が最大0.9%のTHERBAN 3407、ニトリル基含有量が34%で非飽和度が最大0.9%のTHERBAN 3406、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で0.9%のTHERBAN 3607、ニトリル基含有量が34%で非飽和度が最大で4%のTHERBAN 3446、ニトリル基含有量が34%で非飽和度が最大で5.5%のTHERBAN 3447、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で2%のTHERBAN 3627、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で2%のTHERBAN 3629、およびニトリル基含有量が39%で非飽和度が最大で0.9%のTHERBAN 3907など、LanxessによるTHERBANの製品群に属する共重合体が含まれる。
代替として、名称ZETPOLで日本ゼオンにより作製されたHNBRを使用することも可能である。具体的には、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で0.9%のZETPOL 2000、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で0.9%のZETPOL 2000L、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で4%のZETPOL 2010、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で4%のZETPOL 2010L、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で4%のZETPOL 2010H、ニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で5.5%のZETPOL 2020、およびニトリル基含有量が36%で非飽和度が最大で5.5%のZETPOL 2020Lである。
さらにより有利には、ジエン単量体およびニトリル基含有単量体から得られた、1つまたは複数の共重合体の混合物から形成される重合体が使用される。これらの共重合体の1つまたは複数では、有利には、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸の塩がその共重合体に添加される。
より有利には、不飽和カルボン酸はアクリル酸またはメタクリル酸であり、塩はアクリル酸またはメタクリル酸の亜鉛塩である。
さらにより有利には、メタクリル酸の亜鉛塩が使用される。
さらにより有利には、メタクリル酸の亜鉛塩が、10〜60phrの間の量で添加される。
例えば、以下の名称でゼオンによって販売されるエラストマは、有利に使用される。ZSC 1295、ZSC 2095、ZSC 2195、ZSC 2295、ZSC 2295L、ZSC 2295R、および、ZSC 2395である。
具体的には、先に述べたHNBRすなわちZETPOLおよび/またはTHERBANを、不飽和カルボン酸と酸化亜鉛とを含むZSCで、ならびに/あるいは、不飽和カルボン酸性塩を含むTHERBAN ARTで、部分的または全体的に置き換えることができる。
代替として、ベルトが乾式である伝動システムの製作については、15〜25%の間の範囲の割合のアクリロニトリルを含むNBRまたはHNBRに基づいた重合体が使用される。
第1の弾性材料の混合物は、例えば、補強剤、充填剤、顔料、ステアリン酸、促進剤、加硫剤、抗酸化物質、活性剤、開始剤、可塑剤、ワックス、早期加硫防止剤、劣化防止剤、プロセス油、および同様物などの従来の添加物も含み得る。
有利には、カーボンブラックが充填剤として使用でき、カーボンブラックは、有利には0〜80phrの間の量で、より有利には約40phrで、添加される。有利には、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、およびケイ酸塩などの淡色の補強充填剤が、有利には0〜80phrの間の量で、有利には約40phrで、添加される。シランも、0〜5phrの間の量で有利に使用できる。
有利には、酸化亜鉛および酸化マグネシウムが0〜15phrの間の量で添加される。
有利には、トリメリテートまたはエチルエステルなどのエステル可塑剤が、有利には0〜20phrの間の量で、添加される。
有利には、トリアリルイソシアヌレート、金属塩などの有機および無機のメタクリル酸を有利には0〜20phrの間の量で、または、例えばイソプロピルベンゼン過酸化物などの有機過酸化物を有利には0〜15phrの間の量で、加硫助剤が添加され得る。
有利には、コードとしても知られる耐性挿入体3を使用することができ、その耐性挿入体3は、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、PBO繊維から成る群から選択された材料から作られ、また、いわゆる「ハイブリッド」式のコード、つまり、上記の材料から有利に選択された異なる材料の糸を含むコードを使用することもできる。
好ましくは、コードを構成する繊維は、水溶性過酸化物で加硫処理されたHNBRラテックスで、日本板硝子によって保有される特許文献1に記載される工程を用いて処理される。
本発明による歯付きベルト1は、公知の製作工程を用いて作られる。
本発明の繊維を備える歯付きベルトは、具体的には乾式用途においてだが、オイル、オイル/ディーゼルの混合物、オイル/バイオディーゼルの混合物、ガソリン、E25、および、使用されるすべての種類の燃料中においても、化学物質に対して、そのため経年劣化に対して、優れた耐性を示す。
有利には、伝動ベルト用の被覆布での横糸材および縦糸材の両方でのポリアラミド繊維の使用は、先行技術の複合繊維の生産で用いられた技術に対して、簡単でより安価な技術を用いることができる。
本発明によるベルトは、オイルと直に接触するかまたはオイルに部分的に浸されるシステムで使用するために、特に適している。具体的には、最適な結果は、ベルトが、クランクケースの内部で、その全寿命の間、オイル噴射との連続した接触に曝され、必要により、油浴に部分的に浸される従来の歯車またはチェーンのシステムの代わりに用いられる場合に達成される。
この場合、被覆布5は背部7上にあり、特には第2、第3、および第4の処理も、背部7上で有利に行われる。また、第4の処理が耐摩耗被膜を形成する場合は、特に好ましい。
この場合、耐摩耗被膜8は、歯付きベルト1の背部7からのオイル浸透を防止できると共に、ベルトの背部7が滑走部または張力調整装置と接触している制御システムで歯付きベルト1が用いられるとき、特に有利である。実際、これらのシステムでは、オイルは、滑走部または張力調整装置の接触表面とベルトの背部との間に残ったままであり、そのため、本体を構成する混合物内への浸透が好ましいとされる。
好ましくは、歯付きベルト1は、例えばENDURLAST(登録商標)といった耐膨潤ゴムで、外表面すべてにおいて、具体的には、本体混合物がオイルの攻撃に最も曝される側面10において、処理され得る。
本発明によるベルト1は、例えば、図2に示す種類の動力車用のタイミング制御システムで、有利に使用できる。図では、タイミング制御システムは、全体として、参照符号11によって指示されており、図示していない駆動シャフトに堅く留め付けられた駆動プーリ12と、第1の従動プーリ13aと、第2の従動プーリ13bと、歯付きベルト用の張力調整装置14とを備えている。
図3に示す第2の代替の実施形態によれば、本発明による歯付きベルトが、参照符号20によって指示され、両面に歯を有しているため、両方の歯を覆う耐性布を有する。
歯付きベルト20は、例えば、図3に示す種類の動力車用のタイミング制御システムで使用できる。図では、タイミング制御システムは、全体として、参照符号21によって指示されており、図示していない駆動シャフトに堅く留め付けられた駆動プーリ22と、第1の従動プーリ23aと、第2の従動プーリ23bと、第3の従動プーリ24とを備えている。
図4に示す本発明の第3の実施形態によれば、本発明による歯付きベルト30が、図において全体として参照符号31によって指示されたタイミング制御システムにおいて有利に使用でき、そのタイミング制御システムは、図示していない駆動シャフトに堅く留め付けられた駆動プーリ32と、第1の従動プーリ33aと、第2の従動プーリ33bと、滑走張力調整装置34と、滑走部35とを備えている。
具体的には、本発明の伝動ベルトは、一般的にバランスシャフトシステムとして知られる伝動システムで使用されるとき、特に効果的であると分かった。
使用中、制御システム11、21、および31におけるそれぞれの歯付きベルト1、20、および30は、オイルと直に接触しており、エンジンクランクケースの内部にある。
図2〜図4は、バランスカウンタシャフトの動作の制御と関連した制御システムを引用しているが、本発明によるベルトは、いわゆる「カムトゥカム(cam to cam)」システムで、または、オイルポンプを駆動するために、使用されてもよい。これらの場合、ベルトは、運転中に油浴に部分的に浸されている。
また、本発明のベルトを、カムの動作を制御するために、また、ディーゼルエンジンにおいて噴射ポンプを駆動するために、主要な伝動で使用することも可能である。
代替として、本発明によるベルトは、エンジンタイミングのための乾式ベルトとしても使用できる。
本発明による布の使用は、高温での効果的な耐油性の達成も可能にし、そのため、歯付きベルトを動力車で使用するために受けさせる寿命試験を通過させることができ、それによって、連続的にオイルと接触して使用されるときのベルトのすべての問題、具体的には、機械的特性の低下、粘着性の低化、噛合位の悪化、および耐摩耗性の低下を防止する。
さらに、本発明のベルトは、タイミングシステムにおいて130℃を超える高温で、乾式ベルトとして使用できる。
本発明に従って作製されたベルトの特性の調査から、このベルトで達成できる利点は明確である。
有利には、前述のベルトは、結果的に、例えば特に攻撃的なグリーン燃料といった汚染物質があったとしても、乾式用途およびオイル中の用途の両方に関して高温で使用できる。
ある実施形態は、本発明を図示する目的のために説明されたが、当分野の専門者は、繊維の種類および繊維が形成される繊維の材料と共に、本体混合物の材料と、歯付きベルトの他の構成部品とに、本発明の範囲を離れることなく、変更を行うことができることは明白である。本発明による布およびベルトを、以降において、実施例によっても説明するが、本発明が実施例に限定されることはない。
(実施例)
(実施例1)
全体にポリ−メタ−アラミドの繊維で作られた縦糸は、具体的には、40/2構成のConexの紡糸であり、ここで、40は、メートル単位、より厳密に言えば、1kgとなる1000メートル巻の数であり、2は縦糸として使用される糸における紡糸の数である(dtexでは、500dtexに等しい)。
本発明に従い、異なる材料の縦糸をオイルおよびバイオディーゼルが90:10の中に150℃で28日間において、その引張強度を測定するための試験を行った。
試験に使用した燃料は、オイル(5W30 Mobil 1 − 5W−30 ESP Formula)およびバイオディーゼル(菜種メチルエステル)である。
試験は、150:5のオイルと汚染物質との比でオイルおよび汚染物質を収容する約200mlの封管で行った。封管はオーブン内に28日間置いた。試験の終了時、オイルを取り除き、40〜60℃でミネラルターペンとしても知られる石油スピリットによってサンプルを洗浄し、引張強度を測定する前に乾燥した。
Conex糸で得られた結果は、すべて伝動ベルト被覆布を作製するために使用したポリアミド6.6、PPS、およびPEEK糸で得られたものと比較した。
比較試験の結果を図5に示す。
図5で認めることができるように、Conex糸、つまり、ポリ−メタ−アラミドの糸は、ポリアミド6.6について測定した引張強度だけでなく、他の通常使用される糸についての引張強度に対しても、より高い水準の引張強度の維持を示し、そのため、歯付きベルト用の布の縦糸材として使用する場合、特に効果的であることを示した。
(実施例2)
Table 2は、本発明による伝動ベルトで利用可能な布の例を示し、その布は、ベルトが使用中にエンジンクランクケース内部でオイルと直に接触しているかまたは油浴に少なくとも部分的にあるとき、摩耗および化学物質への耐性の観点において、優れた結果を達成できる。
布は、2x2ツイルの構成と、Table 2に示す特性を有する横糸材および縦糸材によって構成された構造とを有する。
Table 3は、代わりに、公知の技術による布の例を示している。この繊維も2x2ツイルの構成を有している。
縦糸は、実施例1で試験した種類のポリアミド66HTの糸によって形成されている。ベルトの経線方向に、つまり、ベルトの動く方向に延在する横糸は、一対の複合糸が周りに巻かれた、具体的にはElastanといったポリウレタンの芯によって形成されている。各々の複合糸は、具体的にはTechnoraのポリ−パラ−アラミドである高い機械的耐性および耐熱性の糸から構成され、その糸の周りに、具体的には織られたポリアミド6である被覆糸が巻かれている。
布の構造の詳細をTable 3に示す。
行った試験は、ベルトの残りの要素は互いに完全に一致しているため、異なり得るので、布の通常の性質を示している。
本実施例の場合では、ベルトはオイルと接触してかまたは油浴中で連続的に使用される。ベルトは、特許文献2に従って作製されている。
以下の試験については、部品番号03L115264Aで販売されているベルトが、1つの構成部品すなわち布だけが異なる状態で使用された。
具体的には、オイル中でベルトに膨潤試験または膨出試験を実施するために、Table 4に明記した伝動システムで試験を行った。この試験および次の試験で試験したベルトのピッチは、自動車分野で一般的に使用されているもの、すなわち9.525mmである。
試験を行うシステムは、電気駆動されるエンジンを、90秒間で2500回転から4500回転にし、次に4500回転で10秒間保ち、90秒間で4500回転から2500回転にし、次に2500回転で10秒間保ち、そして同じサイクルを繰り返す。
使用するオイルは、AGIP 70045W40オイルである。RMEは公知のバイオディーゼルである。
図6に示す膨潤試験から、本発明によるベルトが、公知の技術に従って作製されたベルトに対して、オイル中ではるかに小さい膨潤の値を有することは明白である。
(実施例4)
寿命試験も、高温(90℃および120℃)のオイル中で行った。
実施例3のTable 2およびTable 3で先に記載したものと同一のベルトで試験を行った。
歯の破損を確認するための試験は、ここでも伝動システムを用いて行った。
試験に使用したシステムは、試験速度[rpm]を、120秒間で3000回転から5000回転にし、次に、120秒間で5000回転から3000回転にした。
使用した伝動システムを図7に示した。参照符号200で示した伝動システムは、駆動プーリ201と、2つのカム202および203と、歯付きベルト204とを備えている。噴射ポンプは、カム203の反対側にある。伝動システムは、クランクケース205の内部にあり、自動張力調整装置206および遊動輪207も備えている。
試験の結果をTable 6に示す。
Table 6から分かるように、オイルの温度が高くなるにつれて、先行技術によるベルトの寿命時間に対する本発明によるベルトの寿命時間の差が大きくなる。
そのため、用いられる試験、伝動システム、または、ベルトを構成する様々な構成部品と関係なく、本発明によるベルトは、歯の破損が遅くなっている。
1 歯付きベルト、伝動ベルト
2 本体
3 耐性挿入体
4 歯
5 被覆布
7 背部
8 耐摩耗被膜
11 タイミング制御システム
12 駆動プーリ
13a 第1の従動プーリ
13b 第2の従動プーリ
14 張力調整装置
20 歯付きベルト
21 タイミング制御システム
22 駆動プーリ
23a 第1の従動プーリ
23b 第2の従動プーリ
24 第3の従動プーリ
30 歯付きベルト
31 タイミング制御システム
32 駆動プーリ
33a 第1の従動プーリ
33b 第2の従動プーリ
34 滑走張力調整装置
35 滑走部
200 トランスミッションシステム
201 駆動プーリ
202 カム
203 カム
204 歯付きベルト
205 クランクケース
206 自動張力調整装置
207 遊動輪

Claims (18)

  1. 連続的にオイルと接触しているかまたは油浴に浸される伝動ベルトであり、第1の弾性材料から作られた本体(2)と、歯(4)と、前記伝動ベルトの前記本体に埋め込まれた複数の耐性経線挿入体(3)と、背部(7)と、を備え、
    前記伝動ベルトは作用面を有し、前記作用面は、横糸および縦糸を備える被覆布(5)によって覆われる、伝動ベルトの使用であって、前記横糸および前記縦糸はポリアラミドを含むことを特徴とする伝動ベルトの使用。
  2. 前記横糸は弾性糸によって形成されると共に、第1の糸および第2の糸によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  3. 前記横糸は、ポリ−パラ−アラミドによって形成されることを特徴とする、請求項2に記載のベルト(1)の使用。
  4. 第1のポリ−パラ−アラミド繊維の糸は前記弾性糸の周りに第1の方向で巻かれ、第2のポリ−パラ−アラミドの糸は前記第1の糸の周りに反対の方向で巻かれることを特徴とする、請求項3に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  5. 前記縦糸は、ポリ−メタ−アラミドによって形成されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  6. 前記伝動ベルトは歯付きベルトであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のベルト(1)の使用。
  7. 前記背部(7)は前記被覆布で覆われることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  8. 前記第1の弾性材料はジエン単量体およびニトリル基含有単量体から得られることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  9. 前記ニトリル基は、33〜51重量パーセントの間の範囲の割合であることを特徴とする、請求項8に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  10. 前記第1の弾性材料は、NBR、HNBR、XHNBR、またはそれらの混合物から成る群から選択されることを特徴とする、請求項8または9に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  11. 前記第1の弾性材料は、不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸の塩を含む重合体を含むことを特徴とする、請求項10に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  12. 前記被覆布は第1の処理および第2の処理を受けることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  13. 前記第1の処理はポリイソシアネートを含むことを特徴とする、請求項12に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  14. 前記第2の処理は粘着剤を含むことを特徴とする、請求項12または13に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  15. 第3の処理を含むことを特徴とする、請求項13または14に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  16. 前記第3の処理は、NBR、HNBR、XHNBR、またはそれらの混合物から成る群から選択されるエラストマを含むことを特徴とする、請求項15に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  17. 第4の処理を含むことを特徴とする、請求項15または16に記載の伝動ベルト(1)の使用。
  18. 少なくとも1つの駆動プーリ(12、22、32)と、従動プーリ(13a、13b、23a、23b、24、33a、33b)と、請求項1から17のいずれか一項に記載の伝動ベルトを連続的にオイルと接触させるまたは連続的に油浴に浸すように採用された手段と、を備えることを特徴とする、動力車用のタイミング制御システム。
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