本開示による移動無線デバイスの位置を決定するための方法の例が提供される。方法は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信される信号の信号特性を受信することと、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きを判定することと、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きに基づいて補償係数を求めることと、補償係数に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定することとを含む。補償係数は、移動無線デバイスから受信された信号の少なくとも1つの特性に対するユーザ閉塞(user occlusion)の影響を補償する。
そのような方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データを使用して、補償係数(compensation factor)を求めること。補償係数と、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データとに少なくとも一部基づいて、移動無線デバイスの推定される位置(estimated position)を決定すること。移動無線デバイスの向き(orientation)を判定することはさらに、移動無線デバイスが移動無線デバイスの周りの領域の画像を撮影するように指示される位置要求を、移動無線デバイスに送信することと、移動無線デバイスの周りの領域の画像を受信することと、移動無線デバイスから受信された画像中のランドマーク(landmarks)を識別することと、移動無線デバイスによって撮影された画像中のランドマークに基づいて移動無線デバイスの向きを判定することとを含む。移動無線デバイスの向きを判定することは、移動無線デバイスによって収集されるセンサデータに基づいて移動無線デバイスの向きを表すデータを受信することと、慣性センサ(inertial sensor)から受信された情報を使用して移動無線デバイスの向きを判定することとを含む。センサデータは、慣性センサから収集されるセンサデータを備える。センサデータは、磁力計(magnetometer)から収集されるセンサデータを備える。無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きを判定することはさらに、移動無線デバイスの進行方向を判定することと、進行方向に基づいて移動無線デバイスの向きを判定することとを含む。地図上の複数の位置において移動無線デバイスにより経験される閉塞(occlusion to be experienced)の予想範囲(expected extent)に基づいて補償値のセットを導出することと、補償係数および地図データに少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定することはさらに、補償係数を地図データと比較して、移動無線デバイスの推定される場所を決定することを含む。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、受信信号強度指示(RSSI)値と関連付けられる。移動無線デバイスの推定される位置を決定することは、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRSSI値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRSSI値を求めることを含む。移動無線デバイスの推定される位置を決定することは、補償されたRSSI値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRSSI値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定することを含む。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、往復時間(round-trip time)(RTT)値と関連付けられる。移動無線デバイスの推定される位置を決定することは、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRTT値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRTT値を求めることを含む。移動無線デバイスの推定される位置を決定することは、補償されたRTT値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRTT値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定することを含む。移動無線デバイスの進行方向を判定することは、移動無線デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの動きの方向とを使用して、進行方向を判定することを含む。移動無線デバイスの進行方向を判定することは、移動無線デバイスの動きの方向の推定を追跡するように構成された軌跡推定フィルタ(trajectory estimation filter)を使用して、移動無線デバイスの進行方向を判定することを含む。軌跡推定フィルタは、粒子フィルタ(particle filter)である。軌跡推定フィルタは、カルマンフィルタ(Kalman filter)である。
本開示による移動無線デバイスの位置を決定するためのコンピュータ可読命令を記憶した有形なコンピュータ可読媒体の例が提供される。媒体は、コンピュータに、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信される信号の信号特性を受信させ、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きを判定させ、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きに基づいて補償係数を求めさせ、補償係数に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定させるように構成される命令を含み、補償係数は、移動無線デバイスから受信された信号の少なくとも1つの特性に対するユーザ閉塞の影響を補償する。
そのような媒体の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。コンピュータに補償係数を求めさせる命令は、コンピュータに、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データを使用して補償係数を求めさせる命令を含む。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令は、コンピュータに、補償係数と、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データとに少なくとも一部基づいて、移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令を含む。コンピュータに移動無線デバイスの向きを判定させる命令はさらに、コンピュータに、移動無線デバイスが移動無線デバイスの周りの領域の画像を撮影するように指示される位置要求を、移動無線デバイスへ送信させ、移動無線デバイスの周りの領域の画像を受信させ、移動無線デバイスから受信された画像中のランドマークを識別させ、移動無線デバイスによって撮影された画像中のランドマークに基づいて移動無線デバイスの向きを判定させる命令を備える。コンピュータに移動無線デバイスの向きを判定させる命令は、コンピュータに、移動無線デバイスによって収集されるセンサデータに基づいて移動無線デバイスの向きを表すデータを受信させ、慣性センサから受信された情報を使用して移動無線デバイスの向きを判定させる命令を含む。センサデータは、慣性センサから収集されるセンサデータを備える。センサデータは、磁力計から収集されるセンサデータを含む。コンピュータに無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きを判定させる命令は、コンピュータに、移動無線デバイスの進行方向を判定させ、進行方向に基づいて移動無線デバイスの向きを判定させる命令を含む。コンピュータに、地図上の複数の位置において移動無線デバイスにより経験される閉塞の予想範囲に基づいて補償値のセットを導出させる命令と、コンピュータに、補償係数および地図データに少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令はさらに、コンピュータに、補償係数を地図データと比較させて、移動無線デバイスの推定される場所を決定させる命令を備える。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、受信信号強度指示(RSSI)値と関連付けられる。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令は、コンピュータに、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRSSI値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRSSI値を求めさせる命令を含む。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令は、コンピュータに、補償されたRSSI値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRSSI値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令を含む。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、往復時間(RTT)値と関連付けられる。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令は、コンピュータに、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRTT値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRTT値を求めさせる命令を含む。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令は、コンピュータに、補償されたRTT値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRTT値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定させる命令を含む。コンピュータに移動無線デバイスの進行方向を判定させる命令は、コンピュータに、移動無線デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの動きの方向とを使用して、進行方向を判定させる命令を含む。コンピュータに移動無線デバイスの進行方向を判定させる命令は、コンピュータに、移動無線デバイスの動きの方向の推定を追跡するように構成された軌跡推定フィルタを使用して、移動無線デバイスの進行方向を判定させる命令を含む。軌跡推定フィルタは、粒子フィルタである。軌跡推定フィルタは、カルマンフィルタである。
本開示による移動無線デバイスの位置を決定するための装置の例が提供される。装置は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信される信号の信号特性を受信するための手段と、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きを判定するための手段と、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きに基づいて補償係数を求めるための手段と、補償係数に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段とを含む。補償係数は、移動無線デバイスから受信された信号の少なくとも1つの特性に対するユーザ閉塞の影響を補償する。
そのような装置の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。補償係数を求めるための手段は、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データを使用して補償係数を求めるための手段を含む。移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段は、補償係数と、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データとに少なくとも一部基づいて、移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段を含む。移動無線デバイスの向きを判定するための手段は、移動無線デバイスが移動無線デバイスの周りの領域の画像を撮影するように指示される位置要求を、移動無線デバイスに送信するための手段と、移動無線デバイスの周りの領域の画像を受信するための手段と、移動無線デバイスから受信された画像中のランドマークを識別するための手段と、移動無線デバイスによって撮影された画像中のランドマークに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段とを含む。移動無線デバイスの向きを判定するための手段は、移動無線デバイスによって収集されるセンサデータに基づいて移動無線デバイスの向きを表すデータを受信するための手段と、慣性センサから受信された情報を使用して移動無線デバイスの向きを判定することとを含む。センサデータは、慣性センサから収集されるセンサデータを備える。センサデータは、磁力計から収集されるセンサデータを備える。無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きを判定するための手段は、移動無線デバイスの進行方向を判定するための手段と、進行方向に基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段とを含む。地図上の複数の位置において移動無線デバイスにより経験される閉塞の予想範囲に基づいて補償値のセットを導出するための手段と、補償係数および地図データに少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段とは、補償係数を地図データと比較して、移動無線デバイスの推定される場所を決定するための手段を含む。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、受信信号強度指示(RSSI)値と関連付けられる。移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段は、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRSSI値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRSSI値を求めるための手段を含む。移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段は、補償されたRSSI値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRSSI値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段を含む。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、往復時間(RTT)値と関連付けられる。移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段は、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRTT値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRTT値を求めるための手段を含む。移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段は、補償されたRTT値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRTT値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定するための手段を含む。移動無線デバイスの進行方向を判定するための手段は、移動無線デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの動きの方向とを使用して、進行方向を判定するための手段を含む。移動無線デバイスの進行方向を判定するための手段は、移動無線デバイスの動きの方向の推定を追跡するように構成された軌跡推定フィルタを使用して、移動無線デバイスの進行方向を判定するための手段を含む。軌跡推定フィルタは、粒子フィルタである。軌跡推定フィルタは、カルマンフィルタである。
本開示による移動無線デバイスの位置を決定するための装置の例が提供される。装置は、有形な非一時的コンピュータ可読メモリと、メモリに記憶されたプロセッサ実行可能コードを備える複数のモジュールと、メモリに接続され、メモリに記憶された複数のモジュールにアクセスするように構成されるプロセッサと、位置決定モジュールとを含み、位置決定モジュールは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信される信号の信号特性を受信し、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きを判定し、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きに基づいて補償係数を求め、補償係数に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成される。補償係数は、移動無線デバイスから受信された信号の少なくとも1つの特性に対するユーザ閉塞の影響を補償する。
そのような装置の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。位置決定モジュールは、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データを使用して補償係数を求めるように構成される。位置決定モジュールは、補償係数と、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データとに少なくとも一部基づいて、移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成される。位置決定モジュールは、移動無線デバイスが移動無線デバイスの周りの領域の画像を撮影するように指示される位置要求を、移動無線デバイスに送信し、移動無線デバイスの周りの領域の画像を受信し、移動無線デバイスから受信された画像中のランドマークを識別し、移動無線デバイスによって撮影された画像中のランドマークに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するように構成される。位置決定モジュールは、移動無線デバイスによって収集されるセンサデータに基づいて移動無線デバイスの向きを表すデータを受信し、慣性センサから受信された情報を使用して移動無線デバイスの向きを判定するように構成される。センサデータは、慣性センサから収集されるセンサデータを備える。センサデータは、磁力計から収集されるセンサデータを備える。位置決定モジュールは、移動無線デバイスの進行方向を判定し、進行方向に基づいて移動無線デバイスの向きを判定するように構成される。位置決定モジュールは、地図上の複数の位置において移動無線デバイスにより経験される閉塞の予想範囲に基づいて補償値のセットを導出するように構成され、補償係数および地図データに少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成されている位置決定モジュールはさらに、補償係数を地図データと比較して、移動無線デバイスの推定される場所を決定するように構成される。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、受信信号強度指示(RSSI)値と関連付けられる。移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成されている位置決定モジュールはさらに、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRSSI値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRSSI値を求めるように構成される。位置決定モジュールはさらに、補償されたRSSI値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRSSI値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成される。補償係数は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる、往復時間(RTT)値と関連付けられる。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成されている位置決定モジュールはさらに、移動無線デバイスから受信される信号と関連付けられるRTT値と補償係数とに基づいて、移動無線デバイスの補償されたRTT値を求めるように構成される。移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成されている位置決定モジュールはさらに、補償されたRTT値を、地図データから導出された無線アクセスポイントと関連付けられる推定されるRTT値と比較することによって、移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成される。位置決定モジュールは、移動無線デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの動きの方向とを使用して、進行方向を判定するように構成される。位置決定モジュールは、移動無線デバイスの動きの方向の推定を追跡するように構成された軌跡推定フィルタを使用して、移動無線デバイスの進行方向を判定するように構成される。軌跡推定フィルタは、粒子フィルタである。軌跡推定フィルタは、カルマンフィルタである。
本開示による移動無線デバイスの進行方向を推定するための方法の例が提供される。方法は、移動無線デバイスの推定される位置を受信することと、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信された信号の信号特性を受信することと、移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定することと、デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの向きとに基づいて移動無線デバイスの進行方向を判定することとを含む。
そのような方法の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定することは、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる受信信号強度指示(RSSI)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定することを含む。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定することは、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる往復時間(RTT)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定することを含む。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定することは、信号特性と移動無線デバイスの推定される位置とを、建物の中の位置および向きと関連付けられる信号特性をマッピングするデータと比較して、移動無線デバイスの推定される向きを導出することを含む。
本開示による移動無線デバイスの進行方向を推定するための装置の例が提供される。装置は、移動無線デバイスの推定される位置を受信するための手段と、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信された信号の信号特性を受信するための手段と、移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段と、デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの向きとに基づいて移動無線デバイスの進行方向を判定するための手段とを含む。
そのような装置の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる受信信号強度指示(RSSI)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段を含む。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる往復時間(RTT)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段を含む。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するための手段は、信号特性と移動無線デバイスの推定される位置とを、建物の中の位置および向きと関連付けられる信号特性をマッピングするデータと比較して、移動無線デバイスの推定される向きを導出するための手段を含む。
本開示による移動無線デバイスの進行方向を推定するための装置の例が提供される。装置は、有形な非一時的コンピュータ可読メモリと、メモリに記憶されたプロセッサ実行可能コードを備える複数のモジュールと、メモリに接続され、メモリに記憶された複数のモジュールにアクセスするように構成されたプロセッサと、位置決定モジュールとを含む。位置決定モジュールは、移動無線デバイスの推定される位置を受信し、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信された信号の信号特性を受信し、移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定し、デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの向きとに基づいて移動無線デバイスの進行方向を判定するように構成される。
そのような装置の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。
移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するように構成されている位置決定モジュールは、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる受信信号強度指示(RSSI)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定するように構成される。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するように構成されている位置決定モジュールは、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる往復時間(RTT)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定するように構成される。移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定するように構成されている位置決定モジュールは、信号特性と移動無線デバイスの推定される位置とを、建物の中の位置および向きと関連付けられる信号特性をマッピングするデータと比較して、移動無線デバイスの推定される向きを導出するように構成される。
本開示による移動無線デバイスの進行方向を推定するためのコンピュータ可読命令を記憶した有形なコンピュータ可読媒体の例が提供される。媒体は、コンピュータに、移動無線デバイスの推定される位置を受信させ、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイントにおいて移動無線デバイスから受信された信号の信号特性を受信させ、移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定させ、デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの向きとに基づいて移動無線デバイスの進行方向を判定させるように構成される命令を含む。
そのような媒体の実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定させるように構成されるコードは、コンピュータに、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる受信信号強度指示(RSSI)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定させるように構成されるコードを含む。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定させるように構成されるコードは、コンピュータに、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号と関連付けられる往復時間(RTT)値に少なくとも一部基づいて移動無線デバイスの向きを判定させるように構成されるコードを含む。コンピュータに移動無線デバイスの推定される位置と信号特性とに基づいて移動無線デバイスの向きを判定させるように構成されるコードは、コンピュータに、信号特性と移動無線デバイスの推定される位置とを、建物の中の位置および向きと関連付けられる信号特性をマッピングするデータと比較させて、移動無線デバイスの推定される向きを導出させるように構成されるコードを含む。
詳細な説明
Wi−Fi測位においてユーザ閉塞(user occlusion)を補償するための技法が提供される。ユーザの移動無線デバイスがWi−Fiアクセスポイントに対して閉塞されているかどうかは、移動無線デバイスにおける信号に影響を与える。ユーザが無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間の信号を閉塞すると、受信信号強度指示(RSSI)の大きな低下が発生し得る。例えば、最大で10dbのRSSIの低下が、ユーザ閉塞により観測されている。この影響の例が、図2A、図2B、および図2Cにおいて示され、これらは以下で詳しく説明される。無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きは、無線通信のためのそのアクセスポイントに対して、ユーザが移動無線デバイスを閉塞している可能性が高いかどうかを示す。
無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間を移動する信号の往復時間(RTT)も、ユーザ閉塞(例えば、無線アクセスポイントに対して、ユーザが移動無線デバイスを閉塞すること)の影響を受け得る。RTTは、移動無線デバイスによって送信される信号が移動無線デバイスから無線アクセスポイントに移動するのにかかる時間と、無線アクセスポイントによって送信される確認応答が無線アクセスポイントから移動無線デバイスに移動するのにかかる時間の量である。あるいは、RTTは、無線アクセスポイントによって送信される信号が無線アクセスポイントから移動無線デバイスに移動するのにかかる時間と、移動無線デバイスによって送信される確認応答が移動無線デバイスから無線アクセスポイントに移動するのにかかる時間の量である。RTTデータは、移動無線デバイスが無線アクセスポイントからどれだけ離れているかを推定することによって、移動無線デバイスの位置を推定するために使用され得る。ユーザ閉塞は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間の信号の送信時間に影響を与え得る。1ナノ秒程度の遅延でも、RTTデータから導出される移動無線デバイスの推定される位置に大きな誤差を引き起こし得る。
従来のワイヤレスナビゲーションシステムにおける測位エンジン(Positioning engines)は、ユーザの向きまたはユーザ閉塞を考慮しない。結果として、移動無線デバイスに対して決定される位置の推定は、ユーザ閉塞が発生すると不正確であり得る。例えば、移動無線デバイスのユーザが無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間の信号を閉塞した場合、最大で8〜10メートルの測位誤差が観測されている。
ユーザ閉塞を推定し補償して改善された測位を実現するための技法が提供される。本明細書で開示される技法は、デバイスの向きおよびアクセスポイントの場所についての情報から推測される1つまたは複数のアクセスポイントに対する動的な閉塞を補償できる。加えて、無線アクセスポイントの位置を含む地図情報は、補償係数の決定を改善することができ、その結果、測位精度を改善できる。移動無線デバイスが地図上の様々な位置に位置するときの各アクセスポイントに対する閉塞の予想範囲を導出するために、地図情報が使用され得る。地図情報はまた、無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間で送信される信号のRSSIおよび/またはRTTを推定する際に使用され得る。地図情報はまた、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトについての情報を含み得る。地図情報は、建物内の壁または他の構造物が無線アクセスポイントの信号と干渉し得る場合を判定するために使用されてよく、壁または他の構造物の場所が、補償係数および移動無線デバイスの位置の決定を改善するために使用されてよい。
図1は、移動無線デバイス110のユーザ112の体が移動無線デバイスと無線アクセスポイント115との間で送信される信号を閉塞する、ユーザ閉塞の例を示す。図1は、無線アクセスポイント105、115に対するユーザ112および移動無線デバイス110の位置が、移動無線デバイス110と無線アクセスポイント105、115との間で送信される信号の品質にどのように影響を与え得るかを示す。図1に示される例では、ユーザ112は、無線アクセスポイント105および115と通信し得る移動無線デバイス110を使用している。ユーザは無線アクセスポイント105に面しており、ユーザ112の前で移動無線デバイス110を保持しているので、ユーザの無線デバイスは、無線アクセスポイント115の方を向いており、無線アクセスポイント105からは離れている。移動無線デバイス110と無線アクセスポイント105との間で送信されるワイヤレス信号は、場合によってはユーザの手を除き、ユーザの体によって閉塞されない。しかしながら、移動無線デバイス110および無線アクセスポイント115によって送信されるワイヤレス信号は、ユーザの体によって閉塞される。結果として、ユーザ閉塞により、移動無線デバイス110と無線アクセスポイント115との間で送信される信号のRSSIは低下する可能性があり、かつ/または、移動無線デバイス110と無線アクセスポイント115との間の信号のRTTは大きく増加する可能性がある。他の信号品質インジケータも、ユーザ閉塞により影響を受け得る。
RSSI、RTT、または他の信号品質インジケータを予測するときに無線アクセスポイントの向きに対する移動無線デバイスの向きを考慮することでさらに、測位精度を改善できる。無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きは、無線アクセスポイントとユーザの移動無線デバイスとの間で送信される信号のユーザ閉塞を推測するために使用され得る。本明細書で説明されるシステムおよび方法は、移動無線デバイスの向きから、または閉塞を検出する他の手段から推測される、ワイヤレス信号の動的な閉塞を補償する。1つまたは複数の補償係数が次いで、無線アクセスポイントに対するデバイスの位置および向きに基づいて求められ得る。移動無線デバイスが複数のアクセスポイントの範囲内にある場合、1つまたは複数の補償係数が、無線アクセスポイントの各々に対して求められ得る。
補償係数は、デバイスの向きと、移動無線デバイスが通信している、または最近通信した1つまたは複数の無線アクセスポイントの位置についての情報とに基づいて、求められ得る。地図情報は、無線アクセスポイントの位置を含んでよく、壁または他の構造要素、家具、または、ワイヤレス信号の閉塞を引き起こし得る建物中の他の地物のような、信号の閉塞を引き起こし得る無線アクセスポイントの近くの他の物体についての情報も含み得る。
無線デバイスの位置を決定する際に使用されるべき補償係数を求めるとき、無線アクセスポイントが設置されている建物の館内地図が、発生し得る閉塞の可能性と範囲とを検出するために調査され得る。例えば、無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間に複数の経路を伴わない廊下では、閉塞の影響は、ユーザ閉塞によってより大きくなり得る。実行される補償は、好ましくは、背後にある使用されているWi−Fiモデルのタイプとは無関係である。例えば、背後にあるモデルは、単純な範囲モデル、ヒートマップ、または他のタイプのモデルであり得る。
図2A、図2B、および図2Cは、オフィスビルにおけるユーザ閉塞の影響を示す。図2A、図2B、および図2Cに示される例では、ユーザの軌跡、または移動無線デバイスによる建物の中を通る経路が、一連の模様付きドット(patterned dots)で示される。キー250は、ドットの模様をRSSI値の範囲にマッピングする。これらドットの各々は、RSSIが測定された移動無線デバイス110のユーザの経路に沿った点(point)を表す。これらドットの各々の模様は、その場所において測定されたRSSI値を表す。図2Aでは、建物地図205の廊下のセクション220が拡大され、拡大された地図セクション220Eにおいて建物地図205の下に表示されている。図2Bは、大きな矢印が除去された、図2Aに示される地図の別の表示を示す。
図2Aおよび図2Bに示される例では、無線アクセスポイント215は、廊下の1つの端部に位置する。ユーザが無線アクセスポイント215に向かって、かつ無線アクセスポイント215から離れて、廊下に沿って動いたのにつれて、一連のRSSI測定が行われた。図2Cに示される例では、第2の無線アクセスポイント235が、無線アクセスポイント215とは反対側の廊下の端部に位置する。
図2A、図2B、および図2Cに示される例示的な実施形態は、ユーザがユーザの前で移動無線デバイス110を保持していると仮定する。例えば、図2Aおよび図2Bでは、ユーザが無線アクセスポイント215から離れて動くとき、ユーザの体が移動無線デバイスと無線アクセスポイント215との間で送信される信号を閉塞する。ユーザが無線アクセスポイント215に向かって動くとき、ユーザの体は、移動無線デバイス110および無線アクセスポイント215によって送信される信号を閉塞しない。地図の拡大された地図セクション220Eにおいて示される模様付きドットの上側のセットは、無線アクセスポイント215に向かって動くユーザの軌跡を表し、ドットの下側のセットは、無線アクセスポイント215から離れて動くユーザを表す。この図において理解され得るように、ユーザが移動無線デバイス110とともに無線アクセスポイント215に向かって動いたときに測定されたRSSI値は、移動無線デバイス110とともに無線アクセスポイント215から離れてユーザが動いた場合のRSSI値よりも高かった。それは、ユーザが無線アクセスポイントから離れて動いたにつれて、ユーザの体が、移動無線デバイス110と無線アクセスポイント215との間で送信される信号を閉塞したからである。
図2Cは、図2Aおよび図2Bに示されるのと同じ建物の廊下の別の部分を通る、ユーザの動きの軌跡の別の例を示す。図2Cにおいて、その模様が模様付きドットによって示される場所において測定されたRSSI値を表す、一連の模様付きドットとして、ユーザの軌跡が再び示される。図2Cでは、建物地図205内の廊下のセクション230が拡大され、追加の詳細を示すために拡大された地図セクション230Eにおいて建物地図205の下に表示されている。図2Cは、移動無線デバイスと無線アクセスポイント235との間で送信される信号に対するユーザ閉塞の影響を示す。無線アクセスポイント235は、図2Aおよび図2Bに示される無線アクセスポイント215とは反対側の廊下の端部に位置する。地図の拡大された地図セクション230Eにおいて示される模様付きドットの上側のセットは、無線アクセスポイント235から離れて動くユーザの軌跡を表し、ドットの下側のセットは、無線アクセスポイント235に向かって動くユーザを表す。この図において理解され得るように、ユーザが無線アクセスポイント235に向かって動いたときに測定されたRSSI値は、無線アクセスポイント235から離れてユーザが動いた場合のRSSI値よりも高かった。それは、ユーザが無線アクセスポイントから離れて動いたにつれて、ユーザの体が、移動無線デバイスと無線アクセスポイント235との間で送信される信号を閉塞したからである。
図2A、図2B、および図2Cに示される例は、ユーザがユーザの前で移動無線デバイス110を保持していると仮定する。他の実施形態では、本明細書で開示されるシステムおよび方法は、デバイスに対するユーザの位置に関する異なる仮定を使用して動作するように構成され得る。例えば、いくつかの状況では、ユーザが、ユーザの耳に向けて移動無線デバイスを保持する、または、デバイスの使用法のタイプに基づいて何らかの他の位置で保持するという、仮定が行われ得る。例えば、ユーザが音声呼を行っている場合、本明細書で開示される技法は、移動無線デバイスの位置を決定するときに、ユーザ閉塞を補償する目的で、ユーザがユーザの耳に向けて移動無線デバイスを保持しているという仮定を行うことができる。
本明細書で開示されるシステムおよび方法は、移動無線デバイスの向きの確率分布を生成できる測位エンジンを利用する。あるいは、または測位エンジンと組み合わせて、移動無線デバイスと関連付けられるセンサは、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの推定される向きを判定するために使用され得る。ユーザが動いているとき、向きは、ユーザの現在の位置および以前の位置から導出され得る。測位エンジンはまた、推定されている状態の一部として向きを含むように実装され得る。
閉塞補償モデル(occlusion compensation model)が、粒子フィルタにおける再サンプリングステップの間に所与のRSSI測定結果の確率(likelihood)を計算するために使用され得る。図3は、図2Cに示される拡大された地図セクション230Eを使用して、無線アクセスポイントに対するユーザの向きに基づいて発生する同様のRSSI測定値の例を示す。図3から理解され得るように、同様のRSSI測定値は同様の模様付きドットによって表される。この例では、−55dbのRSSI値は、移動無線デバイスが無線アクセスポイントに対して第1の向きにありユーザが移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間の信号を閉塞していないときの、選択された無線アクセスポイントから約40フィート離れた粒子(particles)に対応する。対照的に、−55dBのRSSI値はまた、移動無線デバイスが無線アクセスポイントに対して第2の向きにありユーザが移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間の信号を閉塞しているときの、選択された無線アクセスポイントから約15フィート離れた粒子に対応し得る。この例では、ユーザ閉塞は、25フィート程度の誤差のある位置推定をもたらし得る、RSSI値の低下をもたらした。
移動無線デバイス110はまた、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計のような1つまたは複数の慣性センサを含んでよく、移動無線デバイスの向きは、これらのセンサから受信されたセンサデータに基づいて判定され得る。移動無線デバイス110はまた、移動無線デバイスの周りの場所の1つまたは複数の画像を撮影するように構成されてよく、これらの画像は、移動無線デバイスの場所および/または向きを推定するために分析され得る。実際の測定結果によって検証されるように、閉塞された測定結果における差は、測位誤差において最大で8から10メートルに対応し得る。この影響は、図2A、図2B、および図2Cにおいて示される例の場合のような、ユーザがアクセスポイント間の線上に位置する状況において特に現れる。はるかに正確な位置推定が、ユーザ閉塞を補償することによって移動無線デバイスに対して決定され得る。
推定される向きに基づいて、無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間の信号の起こり得るユーザ閉塞をオフセットする、1つまたは複数の補償係数が求められ得る。補償係数は次いで、移動無線デバイスの推定される場所を決定するときに使用され得る。これは、移動無線デバイスの位置推定の精度の大きな向上をもたらし得る。さらに、ユーザの位置の推定およびWi−Fi測定の測定結果が与えられると、移動無線デバイスの向きが既知の情報から導出され得る。
図4は、本明細書で開示される様々な技法が実装され得る、無線通信システム400のブロック図である。無線通信システム400は、位置決定サーバ(position determination server)405と、ネットワーク410を介して位置決定サーバ405と通信している複数の無線アクセスポイントとを含む。ネットワーク410は、1つまたは複数の有線ネットワークまたはワイヤレスネットワークを備え得る。例えば、ネットワーク410は、1つまたは複数のパブリックネットワークおよび/またはプライベートネットワークを備えてよく、インターネット上に少なくとも一部実装されてよい。
無線アクセスポイント415は、1つまたは複数の無線デバイス420のためのワイヤレスアクセスネットワークを提供する。無線アクセスポイント415は、複数の移動無線デバイス420のためのデータ接続および/または音声接続を提供できる。無線アクセスポイント415は、複数の移動無線デバイス420への接続を提供するための、様々な無線通信規格を実装するように構成され得る。例えば、無線アクセスポイント415は、一般にWi−Fiと呼ばれる、IEEE 802.11規格ファミリーを実装するように構成され得る。無線アクセスポイント415は、Wi−Fiに加えて、またはその代わりに、他の無線通信規格を実装するように構成され得る。
移動無線デバイス420(上で説明された移動無線デバイス110)は、携帯電話、タブレットコンピュータ、PDA、もしくは他の同様のデバイスのようなハンドヘルドコンピュータシステム、ラップトップコンピュータシステム、または、移動無線デバイスから無線アクセスポイント415にデータを送信するための送信機と無線アクセスポイント415からデータを受信するための受信機とを含む他のデバイスを備え得る。移動無線デバイス420は、有形なコンピュータ可読媒体に記憶される命令を実行するためのプロセッサを含み得る。移動無線デバイス420は、様々なソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。これらのソフトウェアアプリケーションは、移動無線デバイス420の位置を利用して、移動無線デバイス420のユーザに場所ベースのサービスまたは情報を提供できる。
位置決定サーバ405は、移動無線デバイス420から1つまたは複数の無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性を分析することによって、移動無線デバイス420の位置を決定するために使用され得る。位置決定サーバ405は、移動無線デバイス420から受信された信号の特性に基づいて、ある特定の無線アクセスポイント415からの移動無線デバイス420の距離を推定できる。例えば、位置決定サーバ405は、無線アクセスポイント415において移動無線デバイス420から受信された信号のRSSIに基づいて、かつ/または、無線アクセスポイント415から移動無線デバイス420に送信され、移動無線デバイス420から無線アクセスポイント415に戻る信号のRTTに基づいて、ある特定の無線アクセスポイント415からの移動無線デバイス420の推定される距離を求めることができる。位置決定サーバ405は、他の信号特性を使用して、無線アクセスポイント415からの移動無線デバイス420の距離を推定できる。
位置推定の精度をさらに上げるために、位置決定サーバ405は、複数の無線アクセスポイント415と関連付けられる信号特性を使用して、移動無線デバイス420に対して決定される位置推定の精度をさらに改善できる。さらに、位置決定サーバ405は、無線アクセスポイント415が展開されている建物の地図情報を使用して、位置推定の精度をさらに改善できる。地図情報は、壁、備品、および、移動無線デバイス420と無線アクセスポイント415との間の信号を完全にまたは部分的に閉塞し得る建物の他の要素についての情報を提供できる。地図情報は、移動無線デバイスが建物内で位置し得る場所を、デバイスのユーザが存在することが実際に可能な場所へと狭めるために使用され得る。例えば、地図情報は、建物内の部屋および廊下が位置する場所を特定するために使用されてよく、位置決定サーバは、この情報を1つまたは複数の無線アクセスポイント415から受信された信号特性情報と相関付けて、建物内での移動無線デバイス420の位置を推定するのを助けることができる。
地図情報は、無線アクセスポイントの位置を特定する情報を含み得る。地図情報はまた、壁、構造物、または、無線アクセスポイントの信号と干渉し得る建物中の他の障害物の場所を特定する情報を含み得る。地図情報は、信号のユーザ閉塞が特に厳しい可能性のある領域を特定するために使用され得る。例えば、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間を信号が移動するための複数の経路がない、図2A〜図2Cおよび図3において示されるような廊下では、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間に複数の経路が存在する他の場所よりも、ユーザ閉塞の影響は大きくなり得る。
位置決定サーバ405はまた、移動無線デバイス420と無線アクセスポイント415との間の信号のユーザ閉塞を補償するための補償係数を求めることができる。上で説明されたように、移動無線デバイス420と無線アクセスポイントとの間の信号のユーザ閉塞は、移動無線デバイス420の位置を推定する際に大きな誤差をもたらし得る。位置決定サーバ405は、ユーザが無線アクセスポイント415の位置に対して移動無線デバイスを動かすにつれて、移動無線デバイス420の向きを追跡し、移動無線デバイス420の位置を推定するときに無線アクセスポイント415から受信される信号特性情報に適用すべき補償係数を動的に求めるように構成され得る。位置決定サーバ405は、移動無線デバイス420から向き情報を受信するように構成され得る。移動無線デバイス420は、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計のような1つまたは複数の慣性センサを含んでよく、移動無線デバイスの向きは、これらのセンサから受信されたセンサデータに基づいて判定され得る。移動無線デバイスはまた、移動無線デバイスの周りの場所の1つまたは複数の画像を撮影するように構成されてよく、これらの画像は、移動無線デバイスの場所および/または向きを推定するために分析され得る。移動無線デバイスは、センサによって提供される向きを分析し、分析された情報を位置決定サーバ405またはに送信するように構成され得る。
位置決定サーバ405は、様々なタイプの移動無線デバイスの向き情報および/またはこれらのデバイスの使用パターンを含む、データベースを含み得る。この情報は、移動無線デバイス420の位置を推定するときに適用するべき補償係数を決定するときに使用され得る。例えば、スマートフォンでインターネットをブラウジングするユーザは、通常、デバイスのスクリーンを見ることができるように、自分の前にデバイスを出して保持し得る。対照的に、ユーザがスマートフォンから電話をかけている場合は、ユーザは通常、デバイスを耳に向けて持ち上げて保持し得る。従って、起こり得る閉塞のパターンは、使用法に依存し得る。
位置決定サーバ405はまた、移動無線デバイス420から1つまたは複数の無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性を分析することによって、移動無線デバイスの向きおよび/または進行方向を判定するように構成され得る。デバイスの向きおよび/または進行方向は、移動無線デバイス420の位置が、無線アクセスポイント415と移動無線デバイスとの間で送信される信号の信号特性をユーザ閉塞の影響について分析することによって知られている場合、デバイスの位置が決定されていれば、決定され得る。位置決定サーバ405は、複数の無線アクセスポイント415の間で送信される信号の信号特性を分析するように構成されてよく、移動無線デバイス420は、信号特性に基づいてあり得るユーザ閉塞を特定することによって、移動無線デバイス420の向きを推定できる。
図5は、図4に示される位置決定サーバ405を実装するために使用され得る、位置決定サーバのブロック図である。位置決定サーバ405は、プロセッサ505と、ネットワークインターフェース510と、メモリ520と、地図情報データベース560と、デバイス情報データベース570とを含む。
プロセッサ505は、メモリ520にアクセスするように構成される1つまたは複数のマイクロプロセッサを備え得る。プロセッサ505は、メモリ520からデータを読み取り、メモリ520にデータを書き込むことができる。プロセッサ505はまた、メモリ520から実行可能プログラムコードを読み取り、プログラムコードを実行できる。
メモリ520は、ネットワークインターフェースモジュール522と、位置決定モジュール524と、データアクセスモジュール526と、ユーザインターフェースモジュール528とを含む。メモリ520は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、またはこれらの組合せのような、1つまたは複数のタイプの有形な非一時的コンピュータ可読メモリを備え得る。モジュールは、プログラム505によって実行され得るプロセッサ実行可能命令を備え得る。
ネットワークインターフェース510は、位置決定サーバ405が、ネットワーク410および/または他のネットワーク接続デバイスを介して無線アクセスポイント415と通信することを可能にする。ネットワークインターフェースモジュール522は、無線アクセスポイント415、および/またはネットワーク410に接続された他のデバイスとの間で、データを送信し受信できる。ネットワークインターフェースモジュール522は、ネットワーク510によって受信されたデータを、処理のためにメモリ520中の他のモジュールに提供することができ、無線アクセスポイント415および/または他のネットワーク接続デバイスに送信されるべきデータを他のモジュールから受信できる。
地図情報データベース560は、無線アクセスポイント415が展開される場所と関連付けられる地図情報を記憶するように構成され得る。例えば、地図情報データベース560は、壁、備品、および、移動無線デバイス420と無線アクセスポイント415との間で送信される信号を完全にまたは部分的に閉塞し得る建物の他の要素についての情報を含み得る。地図情報は、移動無線デバイスが建物内で位置し得る場所を、デバイスのユーザが存在することが実際に可能な場所へと狭めるために、位置決定モジュール524によって使用され得る。例えば、地図情報は、建物内の部屋および廊下が位置する場所を特定するために使用されてよく、位置決定サーバは、この情報を1つまたは複数の無線アクセスポイント415から受信された信号特性情報と相関付けて、建物内での移動無線デバイス415の位置を推定するのを助けることができる。地図情報は、少なくとも一部、移動無線デバイスの推定される位置を決定するのを助けるために使用され得る補償係数を決定するために、位置決定モジュール524によって使用され得る。例えば、無線アクセスポイントが設置されている建物の館内地図が、ユーザ閉塞が起こり得る領域とそのような閉塞の可能な範囲とを特定するために、調査され得る。例えば、無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間に複数の経路が存在しない廊下では、ユーザ閉塞の影響はより大きく現れ得る。地図情報は、補償係数を求めるために、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きと組み合わされ得る。例えば、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号のRSSIまたは他の信号特性が測定されてよく、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きが、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスのあり得る場所を狭めるために判定される。地図情報は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号を閉塞し得る建物中の壁および/または他の構造物の場所を考慮することによって、移動無線デバイスの推定される場所をさらに改善するために使用され得る。地図情報はまた、移動無線デバイスのユーザが位置し得ない建物の部分、例えば、壁の内側または建物の他の進入不可能な部分を考慮から除くことによって、推定される位置の精度をさらに改善するために使用され得る。
ここで図5に戻ると、デバイス情報データベース570は、様々なタイプの移動無線デバイスについての情報を含み得る。デバイス情報データベース570は、移動無線デバイスの使用法に関連する向き情報を含み得る、様々なタイプの移動無線デバイスの使用パターン情報を含み得る。例えば、スマートフォンでインターネットをブラウジングするユーザは、通常、デバイスのスクリーンを見ることができるように、自分の前にデバイスを出して保持し得る。対照的に、ユーザがスマートフォンから電話をかけている場合は、ユーザは通常、デバイスを耳に向けて持ち上げて保持し得る。従って、起こり得る閉塞のパターンは、使用法に依存し得る。
位置決定サーバ405は、推定される位置が要求されている移動無線デバイスのタイプを特定する情報を受信するように構成され得る。この情報はまた、デバイスの使用法のタイプを含み得る。例えば、使用法情報は、デバイスが電話をかけるために使用されているか、インターネットをブラウジングするために使用されているか、ゲームをプレイするために使用されているか、または別のタイプのアプリケーションを使用するために使用されているかを示し得る。使用法情報は、その特定のタイプの使用法に典型的なユーザ閉塞パターンと関係付けられ得る。使用法情報は、一部には、移動無線デバイス420の位置を推定するときに適用されるべき補償係数を決定するために使用され得る。
位置決定モジュール524は、移動無線デバイス420の位置および/または進行方向を推定するように構成され得る。位置決定モジュール524は、1つまたは複数の無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で送信される信号の信号特性を受信して、移動局の位置を推定できる。位置決定モジュール524はまた、1つまたは複数の無線アクセスポイント415を介して移動無線デバイス420によって提供される向き情報を受信できる。位置決定モジュール524は、移動無線デバイス420の推定される位置を決定するときに向き情報を使用できる。位置決定モジュール524はまた、データアクセスモジュール526を介して、地図情報データベース560に記憶された地図情報にアクセスするように構成され得る。位置決定モジュール524は、この地図情報を使用して、デバイスの位置を決定するときに、移動無線デバイス420のあり得る場所を狭めることができる。位置決定モジュール524はまた、移動無線デバイス420から1つまたは複数の無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性を分析することによって、移動無線デバイスの向きおよび/または進行方向を判定するように構成され得る。デバイスの向きおよび/または進行方向は、移動無線デバイス420の位置が、無線アクセスポイント415と移動無線デバイスとの間で送信される信号の信号特性をユーザ閉塞の影響について分析することによって知られていれば、決定され得る。位置決定モジュール524は、移動無線デバイス420の推定される位置に基づいて、かつ、移動無線デバイス420から無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性に基づいて、移動無線デバイス420の進行方向を判定するように構成され得る。移動無線デバイスの向きは、信号特性と移動無線デバイス420の推定される位置とに基づいて判定され得る。推定される進行方向が次いで、移動無線デバイス420の向きに基づいて判定され得る。
位置決定モジュール524は、移動無線デバイスの向きを推定するように構成されてよく、移動無線デバイスの向きはまた、移動無線デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの動きの方向とに基づいて推定されてよい。位置決定モジュール524は、デバイスの動きと推定される位置とを追跡するために使用され得る軌跡推定フィルタを実装するように構成されてよく、この情報を使用して、フィルタは、ユーザデバイスの向きを推定できる。軌跡推定フィルタは、粒子フィルタまたはカルマンフィルタを使用して実装され得る。
データアクセスモジュール526は、メモリ520に記憶された、かつ/または、地図情報データベース560またはデバイス情報データベースのような他のデータストアに記憶されたデータにアクセスするように構成され得る。データアクセスモジュール526はまた、メモリ520、地図情報データベース570、またはデバイス情報データベース570に記憶された情報を更新するように構成され得る。
ユーザインターフェースモジュール528は、管理者が位置決定サーバ405を構成することを可能にするユーザインターフェースを提供するように構成され得る。例えば、ユーザインターフェースモジュール528は、管理者からログイン認証情報を受け入れ、ログイン認証情報を認証のために認証モジュール530に渡す、ユーザインターフェースを提供できる。ユーザインターフェースモジュール528はまた、管理者が、地図情報データベース560に記憶された地図情報を見ること、追加すること、修正すること、および/または削除することを可能にする、ユーザインターフェースを提供するように構成され得る。上で説明されたように、位置決定モジュール524は、移動無線デバイス420の位置を推定するときにこの地図情報を使用できる。
図6は、図4に示される移動無線デバイス420を実装するために使用され得る、移動無線デバイスのブロック図である。移動無線デバイス420は、プロセッサ605と、ワイヤレスインターフェース610と、メモリ620と、方位センサ660と、カメラ670とを含む。
プロセッサ605は、メモリ620にアクセスするように構成される1つまたは複数のマイクロプロセッサを備え得る。プロセッサ605は、メモリ620からデータを読み取り、メモリ620にデータを書き込むことができる。プロセッサ605はまた、メモリ620から実行可能プログラムコードを読み取り、プログラムコードを実行できる。
メモリ620は、ネットワークインターフェースモジュール522と、位置要求モジュール624と、方位モジュール626とを含む。メモリ620は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、またはこれらの組合せのような、1つまたは複数のタイプの有形な非一時的コンピュータ可読メモリを備え得る。モジュールは、プログラム605によって実行され得るプロセッサ実行可能命令を備え得る。
ワイヤレスインターフェースモジュール622は、移動無線デバイス420が、ワイヤレスインターフェース610を介して複数の無線アクセスポイント415とワイヤレスに通信することを可能にする。ワイヤレスインターフェースモジュール622はまた、移動無線デバイス420が無線通信ネットワークの基地局と通信することを可能にするように構成され得る。無線通信ネットワークは、移動無線デバイス420と無線通信ネットワークの基地局との間で音声および/またはデータを送信するために使用され得る、ワイヤレス接続を提供するように構成され得る。ワイヤレスインターフェース610は、移動無線デバイス420が無線アクセスポイント415および/または1つまたは複数の無線通信ネットワークからデータを受信することを可能にする、1つまたは複数の受信機を含み得る。
位置要求モジュール624は、移動無線デバイス420上で実行されるアプリケーションから、かつ/または他のデバイスから、位置要求を受信するように構成され得る。例えば、移動無線デバイス420の場所に対する要求は、別の移動無線デバイス420から、または、無線通信ネットワーク上の別のデバイスから生じ得る。位置要求メッセージは、無線アクセスポイント415を介して、または、無線通信ネットワークの基地局へのワイヤレス接続を介して、移動無線デバイス420によって受信され得る。
移動無線デバイス420は、1つまたは複数の方位センサ(orientation sensors)660を含み得る。方位センサ660は、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計のような慣性センサを備え得る。方位モジュール(orientation module)626は、1つまたは複数の方位センサ660からデータを受信し、この情報に基づいて移動無線デバイス420の向きを判定するように構成され得る。
方位モジュール626はまた、カメラ670を使用して、移動無線デバイス420の周りの場所の1つまたは複数の画像を撮影するように構成されてよく、これらの画像は、移動無線デバイスの場所および/または向きを推定するために分析され得る。例えば、方位モジュール626は、部屋番号、扉の上の銘板、または、建物中の他のランドマークのような、画像中のランドマークを識別し、そのランドマークを使用して、移動無線デバイスの向きおよび/または位置を推定するように構成され得る。方位モジュール626はまた、位置決定サーバ405から情報を要求し、位置および/または向きの推定を行うように構成されてよく、または、位置決定サーバ405に画像を送信するように構成されてよく、位置決定サーバ405は、画像に基づいてデバイスの場所および/または向きを推定できる。
いくつかの実施形態では、上で説明された位置決定サーバ405の論理機能の一部またはすべてが、移動無線デバイス420によって実装され得る。そのような実施形態では、移動無線デバイス420は、移動無線デバイスの推定される位置および/または移動無線デバイスの推定される進行方向を、位置決定サーバ405の支援を伴わずに、または、位置決定サーバ405の限られた支援を伴って、判定できる。例えば、いくつかの実施形態では、移動無線デバイス420は、位置決定サーバ405の位置決定モジュール524と同様の機能を実行する、位置決定モジュール628を含み得る。移動無線デバイス420はまた、データアクセスモジュール472と、地図情報データベース675と、デバイス情報データベース680とを含み得る。
位置決定モジュール628は、移動無線デバイス420の位置および/または進行方向を推定するように構成され得る。位置決定モジュール628は、1つまたは複数の無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で送信される信号の信号特性を受信して、移動局の位置を推定できる。位置決定モジュール628はまた、1つまたは複数の無線アクセスポイント415を介して移動無線デバイス420によって提供される向き情報を受信できる。位置決定モジュール628は、移動無線デバイス420の推定される位置を決定するときに向き情報を使用できる。位置決定モジュール628はまた、データアクセスモジュール672を介して、地図情報データベース675に記憶された地図情報にアクセスするように構成され得る。位置決定モジュール628は、この地図情報を使用して、デバイスの位置を決定するときに、移動無線デバイス420のあり得る場所を狭めることができる。位置決定モジュール628はまた、移動無線デバイス420から1つまたは複数の無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性を分析することによって、移動無線デバイスの向きおよび/または進行方向を判定するように構成され得る。デバイスの向きおよび/または進行方向は、移動無線デバイス420の位置が、無線アクセスポイント415と移動無線デバイスとの間で送信される信号の信号特性をユーザ閉塞の影響について分析することによって知られていれば、決定され得る。
位置決定モジュール628は、移動無線デバイスの向きを推定するように構成されてよく、移動無線デバイスの向きはまた、移動無線デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの動きの方向とに基づいて推定されてよい。位置決定モジュール628は、デバイスの動きと推定される位置とを追跡するために使用され得る軌跡推定フィルタを実装するように構成されてよく、この情報を使用して、フィルタは、ユーザデバイスの向きを推定できる。軌跡推定フィルタは、粒子フィルタまたはカルマンフィルタを使用して実装され得る。位置決定モジュール524は、移動無線デバイス420の推定される位置に基づいて、かつ、移動無線デバイス420から無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性に基づいて、移動無線デバイス420の進行方向を判定するように構成され得る。移動無線デバイスの向きは、信号特性と移動無線デバイス420の推定される位置とに基づいて判定され得る。推定される進行方向が次いで、移動無線デバイス420の向きに基づいて判定され得る。
データアクセスモジュール672は、メモリ620に記憶された、かつ/または、地図情報データベース675またはデバイス情報データベース680のような他のデータストアに記憶されたデータにアクセスするように構成され得る。データアクセスモジュール672はまた、メモリ620、地図情報データベース675、またはデバイス情報データベース680に記憶された情報を更新するように構成され得る。
地図情報データベース675は、無線アクセスポイント415が展開される場所と関連付けられる地図情報を記憶するように構成され得る。例えば、地図情報データベース675は、壁、備品、および、移動無線デバイス420と無線アクセスポイント415との間で送信される信号を完全にまたは部分的に閉塞し得る建物の他の要素についての情報を含み得る。地図情報は、移動無線デバイスが建物内で位置し得る場所を、デバイスのユーザが存在することが実際に可能な場所へと狭めるために、位置決定モジュール628によって使用され得る。例えば、地図情報は、建物内の部屋および廊下が位置する場所を特定するために使用されてよく、位置決定サーバは、この情報を1つまたは複数の無線アクセスポイント415から受信された信号特性情報と相関付けて、建物内での移動無線デバイス415の位置を推定するのを助けることができる。地図情報は、少なくとも一部、移動無線デバイスの推定される位置を決定するのを助けるために使用され得る補償係数を決定するために、位置決定モジュール628によって使用され得る。例えば、無線アクセスポイントが設置されている建物の館内地図が、ユーザ閉塞が起こり得る領域とそのような閉塞の可能な範囲とを特定するために、調査され得る。例えば、無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間に複数の経路が存在しない廊下では、ユーザ閉塞の影響はより大きく現れ得る。地図情報は、補償係数を求めるために、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きと組み合わされ得る。例えば、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号のRSSIまたは他の信号特性が測定されてよく、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きが、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスのあり得る場所を狭めるために判定される。地図情報は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号を閉塞し得る建物中の壁および/または他の構造物の場所を考慮することによって、移動無線デバイスの推定される場所をさらに改善するために使用され得る。地図情報はまた、移動無線デバイスのユーザが位置し得ない建物の部分、例えば、壁の内側または建物の他の進入不可能な部分を考慮から除くことによって、推定される位置の精度をさらに改善するために使用され得る。
図7は、図4〜図6に示されるシステムを使用して実施され得る、移動無線デバイスの位置を決定するための方法の流れ図である。図7に示される方法は、位置決定サーバ405、移動無線デバイス420、またはこれらの組合せで実施され得る。
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイント415において、移動無線デバイス420から受信された信号の信号特性が受信される(段階705)。無線アクセスポイント415は、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で送信される信号の信号特性を測定し、その信号特性を位置決定サーバ405または移動無線デバイス420に送信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、位置決定サーバ405は、移動無線デバイスの位置を決定するように構成され、無線アクセスポイント415から無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性を受信するように構成される。他の実施形態では、移動無線デバイス420は、移動無線デバイス420の位置を決定するように構成され、無線アクセスポイント415から信号特性を受信するように構成される。
無線アクセスポイント415は、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で信号のユーザ閉塞が発生したかどうかを識別するために位置決定サーバ405によって使用され得る、様々な信号特性を測定するように構成され得る。無線アクセスポイントは、移動無線デバイス420から無線アクセスポイント415において受信された信号のRSSIを測定するように構成され得る。無線アクセスポイントは、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間を移動する信号の往復時間(RTT)を測定するように構成され得る。上で説明されたように、ユーザ閉塞は、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で送信される信号のRSSIの大きな低下および/またはRTTの増加をもたらし得る。
方法は、無線アクセスポイント415に対する移動無線デバイスの向きを判定することに続く(段階710)。位置決定サーバ405が移動無線デバイス420の位置を決定するように構成される実施形態では、移動無線デバイス420は、位置要求メッセージに応答して、無線アクセスポイントに向き情報を提供するように構成されてよく、無線アクセスポイント415は、この情報を位置決定サーバ405に提供するように構成されてよい。そうではなく、移動無線デバイス420が移動無線デバイス420の位置を決定するように構成される場合、移動無線デバイスの推定される向きは、移動無線デバイスによって判定されてよく、移動無線デバイス420の位置決定モジュールに提供されてよい。
移動無線デバイス420は、加速度計、ジャイロスコープ、および/または磁力計のような1つまたは複数の慣性センサを含んでよく、移動無線デバイスの向きは、これらのセンサから受信されたセンサデータに基づいて判定され得る。移動無線デバイス420はまた、移動無線デバイス420のカメラを使用して画像を撮影し、部屋番号、事務所の扉の上の名前、または建物内の他のランドマークのような、画像中のランドマーク識別することによって、移動無線デバイスの向きを推定するように構成され得る。移動無線デバイスの向きはまた、移動無線デバイスの進行方向に基づいて判定され得る。進行方向は、無線アクセスポイントの位置に対する移動無線デバイスの移動の方向を表す。例えば、移動無線デバイスのユーザは、歩いてユーザデバイスを持ち運び、移動無線デバイスが接続されている無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの位置を変化させ得る。
移動無線デバイスの向きはまた、移動無線デバイスの推定される位置と移動無線デバイスの動きの方向とに基づいて推定されてよい。軌跡推定フィルタは、デバイスの動きと推定される位置とを追跡するために使用されてよく、この情報を使用して、フィルタは、ユーザデバイスの向きを推定できる。軌跡推定フィルタは、粒子フィルタまたはカルマンフィルタを使用して実装され得る。
無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きに基づく補償係数が求められ得る(段階715)。補償係数は、移動無線デバイスの推定される位置を決定するときに、ユーザ閉塞を補償するために使用され得る。補償係数は、無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きに基づいてよく、補償係数は、移動無線デバイスから受信された信号の少なくとも1つの特性に対するユーザ閉塞の影響を補償する。補償係数は、1つまたは複数の測定信号特性に対するユーザ閉塞の影響を補償できる。ある例では、第1の向きを向いている特定の移動無線デバイスが無線アクセスポイントから約40フィートの場所にある場合、約−55dbのRSSI値が予想され得るが、移動無線デバイスが反対の方向を向いている場合は、ユーザ閉塞により、約15フィートにおいて同様のRSSI値が測定されることになり得る。ユーザ閉塞の影響において第2の向きを向いていることが考慮されない場合、移動無線デバイスの推定される位置は、約25フィート分だけ不正確に推定され得る。補償係数は、少なくとも一部、無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データを使用して、求められ得る。無線アクセスポイントに対する移動無線デバイスの向きと組み合わされた地図情報が、無線アクセスポイントと移動無線デバイスとの間で送信される信号へのユーザ閉塞の影響を推測するために使用され得る。地図情報は、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号を閉塞し得る、無線アクセスポイントが設置されている建物の構造要素を特定するために使用され得る。具体的な実施形態に応じて、位置決定サーバ405が、補償係数を求めるように構成されてよく、または移動無線デバイス420が、補償係数を求めるように構成されてよい。
移動無線デバイスの推定される位置が次いで、補償係数を使用して決定され得る(段階720)。無線アクセスポイントが位置する建物のレイアウトを表す地図データを使用して、移動無線デバイスの推定される位置が決定され得る。建物のレイアウトを含む地図情報はまた、移動無線デバイスと無線アクセスポイントとの間で送信される信号を閉塞し得る建物中の壁および/または他の構造物の場所を考慮することによって、移動無線デバイスの場所の推定を改善するために使用され得る。地図情報はまた、移動無線デバイスのユーザが位置し得ない建物の部分、例えば、壁の内側または建物の他の進入不可能な部分を考慮から除くことによって、推定される位置の精度をさらに改善するために使用され得る。上で説明されたように、いくつかの実施形態では、移動無線デバイスの推定される位置は、位置決定サーバ405または移動無線デバイス420によって決定され得る。移動無線デバイス420が移動無線デバイスの推定される位置を決定するように構成される実施形態では、移動無線デバイスは、デバイスにおいてアクセス可能な無線アクセスポイント415の場所を有し得る。場所情報は、無線アクセスポイント415が位置する建物のレイアウトを表す地図情報を含み得る。移動無線デバイスは、1つまたは複数の無線アクセスポイントの位置に対して移動無線デバイスの位置が推定され得る領域に近づくと、またはそのような領域に入ると、ワイヤレスネットワークからの場所情報を要求するように構成され得る。移動無線デバイスはまた、構造物中の地図場所がまだ移動無線デバイス420において利用可能ではない場合に移動無線デバイスの位置が推定されることになる時間において、無線アクセスポイントの場所情報を要求するように構成され得る。
図8は、図4〜図6に示されるシステムを使用して実施され得る、移動無線デバイスの推定される進行方向を判定するための方法の流れ図である。図8に示される方法は、位置決定サーバ405、移動無線デバイス420、またはこれらの組合せで実施され得る。
移動無線デバイス420の推定される位置が受信され得る(段階805)。位置決定サーバ405が移動無線デバイス420の進行方向を推定するように構成される実施形態では、位置決定サーバ405は、無線アクセスポイント415から移動無線デバイスの推定される位置を受信できる。位置決定サーバ405はまた、移動無線デバイス420が接続される無線アクセスポイント415の位置に基づいて、移動無線デバイス420の位置を推定するように構成され得る。無線アクセスポイント415の場所に基づいて、位置決定サーバ405は、移動無線デバイス420の場所が無線アクセスポイント415の周囲のある半径以内の範囲にあると、推定できる。移動無線デバイス420が移動無線デバイス420の進行方向を判定するように構成される実施形態では、移動無線デバイス420は、1つまたは複数の無線アクセスポイント415から受信された信号に基づいて、デバイスの推定される位置を決定するように構成され得る。移動無線デバイス420はまた、無線アクセスポイント415から移動無線デバイス420の推定される位置を要求し、無線アクセスポイント415から移動無線デバイス420の推定される位置を受信するように構成され得る。
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線アクセスポイント415において、移動無線デバイスから受信された信号の信号特性が受信される(段階810)。無線アクセスポイント415は、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で送信される信号の信号特性を測定し、その信号特性を位置決定サーバ405または移動無線デバイス420に送信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、位置決定サーバ405は、移動無線デバイスの位置を決定するように構成され、無線アクセスポイント415から無線アクセスポイント415において受信された信号の信号特性を受信するように構成される。他の実施形態では、移動無線デバイス420は、移動無線デバイス420の位置を決定するように構成され、無線アクセスポイント415から信号特性を受信するように構成される。
無線アクセスポイント415は、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で信号のユーザ閉塞が発生したかどうかを識別するために位置決定サーバ405によって使用され得る、様々な信号特性を測定するように構成され得る。無線アクセスポイントは、移動無線デバイス420から無線アクセスポイント415において受信された信号のRSSIを測定するように構成され得る。無線アクセスポイントは、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間を移動する信号の往復時間(RTT)を測定するように構成され得る。上で説明されたように、ユーザ閉塞は、無線アクセスポイント415と移動無線デバイス420との間で送信される信号のRSSIの大きな低下および/またはRTTの増加をもたらし得る。
移動無線デバイス420の推定される向きが次いで、判定され得る(段階815)。移動無線デバイス420の推定される向きは、無線アクセスポイント415において受信される信号の信号特性と移動無線デバイス420の位置とに基づいて判定され得る。無線アクセスポイント415に対する移動無線デバイスの推定される向きは、信号のRSSIまたはRTTのような、上で説明された1つまたは複数の様々な信号インジケータに基づいて判定され得る。無線アクセスポイントに対するデバイスの推定される位置は知られているので、移動無線デバイス420の向きは、移動無線デバイス420から無線アクセスポイント415において受信される信号の信号特性に基づいて求められ得る。デバイスの向きは、移動無線デバイス420と無線アクセスポイント415との間の信号のユーザ閉塞により、信号特性に影響を与え得る。
位置決定サーバ405が移動無線デバイスの推定される進行方向を判定するように構成される実施形態では、位置決定サーバ405は、移動無線デバイス420の推定される位置における移動無線デバイス420の信号特性を、建物全体の複数の場所における信号特性を様々な向きと相関付けるデータと、比較できる。位置決定サーバ405は、移動無線デバイス420の場所の信号特性を記憶された情報と比較して、移動無線デバイス420の推定される向きを導出できる。移動無線デバイス420が移動無線デバイス420の推定される進行方向を判定するように構成される実施形態では、移動無線デバイスは、移動無線デバイス420の推定される位置における移動無線デバイス420の信号特性を、建物全体の複数の場所における信号特性を様々な向きと相関付けるデータと、比較できる。移動無線デバイス420は、移動無線デバイス420の場所の信号特性を記憶された情報と比較して、移動無線デバイス420の推定される向きを導出できる。
移動無線デバイスの推定される進行方向が判定され得る(段階820)。移動無線デバイス420の推定される進行方向(移動の方向 (direction of travel))は、無線アクセスポイント415に対する移動無線デバイス420の向きに基づいて判定され得る。いくつかの実施形態では、位置決定サーバ405が、移動無線デバイスの推定される進行方向を判定するために使用されるが、他の実施形態では、移動無線デバイス420が、移動無線デバイス420の推定される進行方向を判定するように構成される。移動無線デバイスがたどる軌跡を表す、移動無線デバイス420の以前に取得された位置情報も、移動無線デバイス420の現在の進行方向を判定するときに使用され得る。移動無線デバイス420の推定される進行方向は、複数の無線アクセスポイント415の間のハンドオフを調整し、方向の情報を移動無線デバイス420に提供するのに有用であり得る。例えば、建物をナビゲートするためにターンバイターン指示(turn by turn directions)を与える屋内ナビゲーションアプリケーションが、移動無線デバイスに提供され得る。移動無線デバイスの推定される進行方向はまた、移動無線デバイス420に対するナビゲーション指示(navigational directions)を生成するために使用され得る。
移動無線デバイス420はまた、位置決定サーバ405の支援を伴うことなく、図8に示される方法を実施するように構成され得る。例えば、移動無線デバイス420は、建物の地図と、移動無線デバイス420が移動無線デバイスの進行方向を導出し推定するために使用できる、建物全体の様々な場所における移動無線デバイス420の様々な向きに対する推定される信号特性のマッピングとを表す、データを含むように構成され得る。
説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、およびアルゴリズム段階は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、および段階が、上では概してそれらの機能に関して説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、全体的なシステムに課される設計制約に依存する。説明される機能は、様々な方法で実装され得る。加えて、モジュール、ブロック、または段階の中での機能のグルーピングは、説明を簡単にするためのものである。本開示から逸脱することなく、特定の機能が1つのモジュールまたはブロックから移され得る。
説明された様々な例示的な論理ブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せによって、実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサは、任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としても実装され得る。
説明された方法またはアルゴリズムの動作は、直接ハードウェアで具現化されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで具現化されるか、またはその2つの組合せで具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または任意の他の形態の記憶媒体中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。
本開示の範囲または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正が、上で与えられた説明に対して行われ得る。例えば、要素は単数形で説明され請求され得るが、複数形も含まれ得る。加えて、態様および/または実施形態のすべてまたは部分が、他の態様および/または実施形態とともに利用され得る。
特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、「のうちの少なくとも1つ」で終わる項目の列挙中で使用される「または」は、例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という列挙がAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような、選言的列挙を示す。無線通信ネットワークは、ワイヤレスに送信されるすべての通信を有さず、ワイヤレスに送信される少なくともいくつかの通信を有するように構成される。
他の例および実施形態は、本開示および添付の特許請求の範囲および趣旨内に入る。例えば、ソフトウェアの性質により、上で説明された機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が、異なる物理的場所において実装されるように分散されることを含めて、様々な場所に物理的に配置され得る。また、特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、「のうちの少なくとも1つ」で終わる項目の列挙中で使用される「または」は、例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の列挙が、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、あるいは2つ以上の特徴をもつ組合せ(例えば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような、選言的列挙を示す。
さらに、2つ以上の発明が開示され得る。