JP2015510025A - 元玉および樹皮を含む針葉樹の材種または硬材から食物繊維であるアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンを単離するための方法 - Google Patents

元玉および樹皮を含む針葉樹の材種または硬材から食物繊維であるアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンを単離するための方法 Download PDF

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Abstract

元玉および樹皮を含む木材からアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を有するアラビノガラクタンを単離するための方法。この方法は、木材粒子と極性溶媒の組み合わせからエキスを抽出する工程およびそのエキスを回収する工程を含む。その木材粒子は、i)元玉をチップに細分することによって得られる粒子に縮小されたチップ画分、およびii)機械的木製品の仕上げの際の残渣として得られる樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分のうちの少なくとも1つを含む。その木材は、針葉樹の硬材、またはカラマツ(Larix)属の木材、トウヒ(Picea)属のトウヒ材、モミ(Abies)属のモミ材、マツ(Pinus)属のマツ材もしくはトガサワラ(Pseudotsuga)属の木材からなる群より選択される針葉樹の木材である。【選択図】図16

Description

本発明は、元玉および樹皮を含む針葉樹の材種または硬材から木材抽出物、すなわち、可溶性食物繊維であるアラビノガラクタン、およびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンを単離するための方法に関する。
森林バイオマス全体および木材変形残渣(residues of wood transformation)が、特に、食事(食餌)の成分の重要な天然資源であることは、現在入手可能なすべての情報源から明らかである。これらの残渣は、疾患予防によって動物およびヒトの健康を増進し得る栄養補助食品および/または機能性食品の開発のための原材料として使用される実際の可能性を有する[(非特許文献1)]。それらは、化粧品および医薬品の開発にも当てはまる[(非特許文献2),(非特許文献3)]。針葉樹の木材変形残渣(例えば、元玉および樹皮)は、主として、高度に分岐した多糖のアラビノガラクタンに対する特に豊富な資源であるので、これらの材料が重視されている[(非特許文献4),(非特許文献5),(非特許文献6),(非特許文献7),(非特許文献8)]。より高いアラビノガラクタン含有量は、より多い量のフラボノイド物質と密接な関係があることが多い[(非特許文献9)]。デンプンではない多糖であるアラビノガラクタンは、その分岐構造が原因で他の多糖類よりも遅い速度で発酵されるプレバイオティクス機能を有する消化されない可溶性食物繊維であり、発酵の結果は、SCFA(短鎖脂肪酸)、主にアセテート、プロピオネートおよびブチレート、気体(二酸化炭素、水素およびメタン)ならびに細菌細胞の集団の生成である[(非特許文献10)]。吸収されない多糖であるアラビノガラクタンは、腸管の微生物叢によって盛んに発酵され、有益な嫌気性生物(例えば、概ね、LactobacillusおよびBifidobacteria)の増加時に特に有効である[(非特許文献11)]。フラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)は、最も有効な天然の抗酸化剤および抗炎症性化合物の1つである[(非特許文献12),(非特許文献13)]。
アラビノガラクタン類は、高密度に分岐した長い低分子および高分子多糖類MW:3,000〜120,000のクラスである。種々の硬材種由来の水溶性アラビノガラクタン類の分子構造が、集中的に調べられた。アラビノガラクタン類は、b−D−(1fi3)−ガラクトピラノース単位(b−D−(1fi3)−Galp)の主鎖からなり、その主鎖単位の大部分は、C−6[fi3,6)−Galp−(1fi]上に側鎖を有する。これらの側鎖のほぼ半数が、b−D−(1fi6)−Galp二量体であり、約4分の1が、単一のGalp単位である。図1を参照のこと。残りは、3つ以上の単位を含む。アラビノースは、アラビノビオシル基[b−L−Arap−(1fi3)−LAraf−(1fi]または末端のa−L−Araf、例えば、単一のL−アラビノフラノース単位または3−O−(β−L−アラビノピラノシル)−α−L−アラビノフラノシル単位として側鎖に付着される、ピラノース(Arap)型とフラノース(Araf)型の両方として存在する[(非特許文献14),(非特許文献15),(非特許文献16),(非特許文献17)]。
フラボノイド(Flavonid)であるジヒドロケルセチン(タキシホリン)は、C2−C3二重結合が無く、2位および3位に2つのキラル炭素原子を有する、3炭素結合(three carbon link)によって接合された2つの芳香環からなるC6−C3−C6骨格に基づく、図2に示されているような分子構造を有する化合物である[(非特許文献18)]。フラボノイド構造のA環は、アセテート由来であり(3×C2)、CおよびB環は、桂皮酸誘導体を起源とする(フェニルプロパノイド経路)。その結果として、B環は、(2S)−または(2R)−配置であり得る。ジヒドロフラボノールであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)のC−3原子は、水素原子とヒドロキシル基の両方を有するので、さらなる不斉中心である。したがって、各ジヒドロフラボノール構造に対して4つの立体異性体、(2R,3R)、(2R,3S)、(2S,3R)および(2S,3S)が存在し得る。4つすべての配置が、天然に存在するジヒドロフラボノール類において見出されているが、(2R,3R)−配置が、群を抜いて最も一般的である。図2について、ジヒドロケルセチンは、X線回折を用いて研究された。X線回折解析用のジヒドロケルセチンのサンプルは、脱イオン水から結晶化された。ジヒドロケルセチンの結晶,C1512*2.5HO,単斜;25℃において、a23.612,b5.206,c25.495Å;β103.18O,V3046.3Å,dcalc1.520g cm−3,Z8,空間群C2。ジヒドロケルセチン分子におけるヘテロ環が、O、C、CおよびC原子の平面系を有する非対称性の半いすであることがX線回折データから得られる。B環は、そのヘテロ環に対して68.0°回転している。CおよびC原子におけるプロトンは、trans位であり、H二面角は、178°である。
硬材抽出物は、ほとんどが放射組織(rays)に位置するが[(非特許文献4)]、細胞壁および壁孔にコーティングを形成し得、細胞壁を透過し得る。例えば、カラマツ(Larix)種では、アラビノースおよびガラクトースに基づく高度に分岐した多糖である大量(最大30%)のアラビノガラクタン(arabinogalcatan)が、細胞内腔に見られる[(非特許文献5)]。カラマツの心材由来の有機可溶性抽出物も研究されてきた。見出された優勢なフラボノイド類は、ケルセチン(フラボノイド類の総量の11%)、ジヒドロケルセチン(タキシホリン)(69%)およびジヒドロケンペロールである[(非特許文献19)]。表1において、より高いアラビノガラクタン含有量は、より多い量のフラボノイド物質(例えば、抗酸化剤であるジヒドロケルセチン(タキシホリン))と密接な関係があることが多い[(非特許文献20),(非特許文献21),(非特許文献22)]。
1990年代の初めごろから、木材化学に関するいくつかのパラメータ、すなわち、パルプ収率、セルロースおよびリグニン含有量、ならびに木材抽出物[(非特許文献23)]が、フーリエ変換近赤外(FT−NIR)分光法によって推定されてきた。さらに、研究から、FT−NIR分光法が、基礎密度、機械的強度および剛性を含む物理的機械的特性も測定することができることが示された。ゆえに、天然の耐久性に影響するすべての因子、すなわち、硬材(hardtwood)抽出物、リグニンおよび密度が、FT−NIR分光法によって首尾良く測定され得るので、それは、天然の耐久性を、破壊せずに迅速に予測する潜在能力も有し得ると結論づけられ得る。FT−NIR分光法は、硬材抽出物ならびにリグニン含有量および天然の耐久性の測定について、信頼できる正確かつ迅速な方法であると判明している。多数のサンプルが、破壊せずに測定され得る。7100cm−1〜6900cm−1および5300〜5150cm−1という2つの特徴的な最低値が、木材粉末、固体木材およびすべてのエキスのスペクトルにおいて見出された。熱水エキスおよび純粋なアラビノガラクタンのスペクトルが似ているが、後者では、6465cm−1およびおよそ5900cm−1における最低値がより明確である。ジヒドロケルセチン(タキシホリン)および水−エタノールエキスのスペクトルは、木材サンプルにおいても明白である6044cm−1に異なる最低値を示す。純粋なジヒドロケルセチン(タキシホリン)は、8871cm−1、6994cm−1および6763cm−1ならびに6000cm−1未満のいくつかのより小さい値においてさらなる最低値および最高値を有する[(非特許文献24)]。フラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)(3,3’,4’,5,7−ペンタヒドロキシフラバノン)は、カラマツ硬材中の主要なフェノール化合物であると知られており[(非特許文献25)]、6300〜5300cm−1(1587〜1887nm)の範囲内に強いバンドを示す[(非特許文献24)]。
多数の植物性副産物をスクリーニングした後、果実および他の植物材料からひときわ優れた生物学的抗酸化能力を有する数多くの食物繊維が得られた。これらの繊維は、食物繊維と抗酸化剤の両方の生理学的効果を単一の材料中に併せ持つ[(非特許文献26)]。硬材、主として、Larix dahurica(Larix gmelinii)、Larix sibirica、Larix sukaczewiiカラマツ材種由来の食物繊維であるアラビノガラクタン、すなわち、カラマツアラビノガラクタンは、かなりの量の天然の抗酸化剤、主として、以下の具体的な特徴を有する、繊維マトリックスに天然に会合されているジヒドロケルセチン(タキシホリン)を含む繊維として定義され得る(図4を参照のこと):1.乾物基準で70%より高い食物繊維含有量。2.1グラムの食物繊維カラマツアラビノガラクタンが、ORAC値に基づいて少なくとも1,000μmolTE/グラムおよび通常2,000〜4,000μmolTE/グラムに等しい、脂質酸化を阻害する能力を有するべきである。3.1グラムの食物繊維カラマツアラビノガラクタンが、1グラムあたり少なくとも6CAP−e単位という、生細胞を酸化ダメージから保護する細胞ベースの抗酸化保護能力(CAP−e)を有するべきである(ここで、CAP−e値は、没食子酸当量(GAE)単位である)。4.その抗酸化能力は、加えられた抗酸化剤または従前の化学的もしくは酵素的処理によるものではない、材料(消化液に可溶性)の天然の構成物に由来する固有の特性でなければならない。
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1つの全体的な態様において、本発明は、針葉樹の材種または元玉および樹皮を含む硬材からの可溶性プレバイオティクス食物繊維であるアラビノガラクタン(arabonogalactan)およびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンの単離を組み合わせる方法に関する。したがって、本発明の目的は、i)この有用なアラビノガラクタン物質に対する実際に有用な供給源を提供すること、およびii)本発明より前はエネルギー生産および他の非抽出目的のためにだけ使用されていた副産物が、可溶性プレバイオティクス食物繊維であるアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンに対する供給源としての新しい用途を提供するという点において、機械的木製品の製造プロセスに対する経済性を改善することである。
したがって、その全体的な態様において、本発明は、元玉および樹皮と呼ばれる樹幹の下部を含む木材から、アラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンを単離するための方法である。その方法は、
a)
i)元玉をチップにチップ細分することによって得られる粒子に縮小されたチップ画分(particle−reduced chip fraction)、または
ii)機械的木製品の仕上げの際の残渣として得られる樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分
を、極性溶媒を用いて抽出する工程、および
b)エキスを回収する工程
を含み、ここで、その木材は、
−カラマツ(Larix)属の木材;
−トウヒ(Picea)属のトウヒ材;
−モミ(Abies)属のモミ材;
−マツ(Pinus)属のマツ材;
−トガサワラ(Pseudotsuga)属の木材
からなる群より選択される針葉樹の木材であるか、またはその木材は、硬材である。
述べられたすべての属から単離される主な物質は、アラビノガラクタンおよびジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンであり、ここで、後者の含有量は、5%以上50%まで、好ましくは、5%〜10%、10%〜15%および15%〜20%である。
上記の態様、利点および特色は、単なる代表的な実施形態である。それらは、請求項によって定義されるような本発明に対する限定として見なされるべきでないことが理解されるべきである。本発明のさらなる特色および利点は、図面および請求項から以下の説明において明らかになるだろう。
本発明は、類似の参照符号が類似の部分または対応する部分を示す添付の図面の図によって、限定ではなく例として例証される。
図1は、アラビノガラクタンの構成要素の単位(供給源:硬材)を示している。 図2は、ジヒドロケルセチン分子の立体構造を示している。 図3は、様々な齢のダフリカカラマツ(Larix dahurica)(グイマツ(Larix gmelinii))の木材における抽出物の量を示している表1を示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図4は、λ(UV)288nmにおけるLAG5のHPLCクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図5は、λ(UV)288nmにおけるDHQ−ピークのUVクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図6は、λ(UV)254nmにおけるLAG5のHPLCクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図7は、λ(UV)340nmにおけるLAG5のHPLCデータを示している表2を示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図8は、λ(UV)340nmにおけるLAG5のHPLCクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図9は、λ(UV)340nmにおけるLAG5のHPLCデータを実証している表3を示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図10は、λ(UV)288nmにおけるLAG10のHPLCクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図11は、λ(UV)288nmにおけるDHQ−ピークのUVクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図12は、λ(UV)254nmにおけるLAG10のHPLCクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図13は、λ(UV)254nmにおけるLAG10のHPLCデータを実証している表4を示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図14は、λ(UV)340nmにおけるLAG10のHPLCクロマトグラムを示している。 5%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンおよび10%のジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るカラマツアラビノガラクタンのHPLCクロマトグラムおよび一覧にしたデータを示している。図15は、λ(UV)340nmにおけるLAG10のHPLCデータを実証している表5を示している。 図16は、木材からアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンを単離するプロセスにおいて使用されるシステムの模式図を示している。
用語「多糖」は、3,000〜120,000ダルトンの分子量を有する高密度に分岐した長い低分子および高分子多糖類のクラスであるアラビノガラクタン、およびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンを包含すると理解されるものとし、ここで、多糖含有量は、乾物基準で70%より高い。用語「フラボノイド」は、ジヒドロケルセチン(タキシホリン)を包含すると理解されるものとし、ジヒドロフラボノールのクラスは、C2−C3二重結合が無く、2位および3位に2つのキラル炭素原子を有する、3炭素結合によって接合された2つの芳香環からなるC6−C3−C6骨格に基づく。
これらの群のすべてが、主として、極性、すなわち、親水性の溶媒で抽出され得る親水性物質である。
用語「元玉」は、土壌表面から最大1メートルの高さにまで及ぶ樹木の樹幹の下部を含むと理解されるものとする。
用語「樹皮」は、「維管束形成層の外側の組織」、すなわち、木本の幹および根の最外層を含むと理解されるものとする。
「粒子に縮小されたチップ画分」は、機械的木製品の製造プロセスに照準をあてた好ましい寸法のチップにサイジングすることまたは粉砕することによって得られる無用とされた破片のことを意味する。このチップ画分は、元玉に加えて、かなりの量の「通常の木材」、すなわち、機械的木製品の製造プロセスにおいて使用可能な木材を含み、好ましくは約5mm〜約20mmの平均長および約3mm〜10mmの平均幅を有するチップに木材を細分した後、材料として使用される。粒子に縮小された樹皮画分(particle reduced bark fraction)は、機械的木製品の製造プロセスにおいて使用可能な樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分を含む。
粒子に縮小されたチップ画分、および樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分を、多糖物質、およびジヒドロケルセチン(タキシホリン)などのフラボノイド物質を伴う多糖の抽出のためにそのまま使用することが可能であるが、まず、その材料を元玉画分および樹皮画分に分離し、これらの画分を各画分の抽出のために使用することが好ましい場合がある。「元玉画分」は、機械的木製品を得るプロセスに導かれ得る「通常の木材」のことを意味する。「樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分」は、機械的木製品の製造プロセスにおいて使用可能な材料のことを意味する。この画分の分離は、材料から直接行うことができ、チップに細分する前または粉末化の段階の前に、まず、清浄にされ得る。
伐木プロセスの廃材または副産物として得られる「元玉」および「樹皮」は、伐採、集材、樹皮、枝および頂部を含む樹木全体を利用した現場での加工を含む。使用される材料は、さらにチップにされ得るかまたは粉末化され得、クリーンな電気または熱の生産のために使用され得る。
「極性溶媒」は、単一の極性物質または2つ以上の極性物質の混合物であり、ここで、前記極性物質は、摂氏25度において測定されたとき、3より高い誘電率を有する。極性溶媒の例としては、純水のみ、および水とアルコール(例えば、水とエタノール)との混合物が挙げられ得る。
乾燥された木材または未加工の木材材料が、抽出のために使用され得る。
抽出は、機械的木製品の製造中の木材の利用と物理的に統合することができるが、代わりに、元玉および樹皮、特に、元玉の粒子に縮小されたチップ画分ならびに樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分は、容易に運搬され得、後の加工のために保管され得るので、その抽出は、別個のプロセスとして行うこともできる。
元玉および樹皮中の多糖およびフラボノイド物質の量は、大きく変動し、当該の適格の各木材材料および使用される木材種に依存する。ゆえに、抽出段階から得られるエキスは、かなりの濃度の多糖およびフラボノイド物質を含み得るので、目的に応じて、粗多糖およびフラボノイド生成物とともに成る多糖を得るためにさらに精製せずにそのまま使用され得る。
さらなる精製が必要な場合、使用されるべき方法は、とりわけ、その物質の所望の純度に依存する。有用な精製方法の例としては、クロマトグラフィーおよび/または結晶化が挙げられ得る。
本発明の方法によって単離されるべき重要な多糖物質としては、高密度に分岐した長い低分子および高分子多糖類MW:3,000〜120,000のクラスであるアラビノガラクタン、およびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るアラビノガラクタンが挙げられ得、ここで、アラビノガラクタン含有量は、乾物基準で70%より高い。アラビノガラクタンは、b−D−(1fi3)−ガラクトピラノース単位(b−D−(1fi3)−Galp)の主鎖からなり、その主鎖単位の大部分は、C−6[fi3,6)−Galp−(1fi]上に側鎖を有する。これらの側鎖のほぼ半数が、b−D−(1fi6)−Galp二量体であり、約4分の1が、単一のGalp単位である。図1を参照のこと。残りは、3つ以上の単位を含む。アラビノースは、アラビノビオシル基[b−L−Arap−(1fi3)−LAraf−(1fi]または末端のa−L−Araf、例えば、単一のL−アラビノフラノース単位または3−O−(β−L−アラビノピラノシル)−α−L−アラビノフラノシル単位として側鎖に付着される、ピラノース(Arap)型とフラノース(Araf)型の両方として存在する。ジヒドロケルセチン(タキシホリン)は、C2−C3二重結合が無く、2位および3位に2つのキラル炭素原子を有する、3炭素結合によって接合された2つの芳香環からなるC6−C3−C6骨格に基づく分子構造を有するフラボノイド化合物である。フラボノイド構造のA環は、アセテート由来であり(3×C2)、CおよびB環は、桂皮酸誘導体を起源とする(フェニルプロパノイド経路)。その結果として、B環は、(2S)−または(2R)−配置であり得る。ジヒドロフラボノールであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)のC−3原子は、水素原子とヒドロキシル基の両方を有し、ゆえに、さらなる不斉中心である。したがって、各ジヒドロフラボノール構造に対して4つの立体異性体、(2R,3R)、(2R,3S)、(2S,3R)および(2S,3S)が存在し得る。4つすべての配置が、天然に存在するジヒドロフラボノール類において見出されているが、(2R,3R)−配置が、群を抜いて最も一般的である。
元玉および樹皮からの多糖物質およびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴う多糖物質の単離は、他の供給源の利用に比べて非常に好都合である。これらの「元玉画分」および「樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分」において、多糖およびフラボノイド物質の濃度は、通常の木材よりも2〜20倍高い。これらの物質の多くは、通常の木材に少しも存在することはない。結果として、この方法に従って得られるエキスの約70〜80%は、多糖物質であり得ることから、多糖物質が、フラボノイド物質とともに成ることが示唆される。別の興味深い特色は、ある特定の物質が、得られた多糖群の物質の優勢な化合物であり得る点である。例えば、アラビノガラクタンが、その多糖類の約90〜98%であり得、ジヒドロケルセチン(タキシホリン)が、カラマツ材の元玉に由来するフラボノイド類の約75〜85%であり得る。
したがって、本発明は、所望の多糖物質またはフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成る多糖物質をエキス中に高濃度で得るための独特の方法を提供する。この利点のほかに、抽出に使用される木材材料は、従来、エネルギー源としてのみ有用な木材画分と考えられていた材料である。
単離方法
例証目的で、カラマツの樹木の木材からの、多糖アラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴う多糖アラビノガラクタンの単離が、例として本明細書中に記載されるが、しかしながら、この方法は、他の繊維質の植物材料(例えば、他のタイプの針葉樹の樹木)からの化合物の単離に容易に適合することができる。処理の前に、当該分野において利用可能な方法を使用して、例えばカラマツ(Larix)属の樹木に由来する繊維質の植物材料(例えば、木材または樹皮)を必要に応じて好ましい寸法にサイジングしてよい。典型的なシステムにおいて、木材材料の元玉および樹皮は、未加工の木材材料を木材粒子に細かく砕くために、切断および粉砕されなければならないか、または当該分野で公知の機械によらなければならない。カラマツ材の粒子の好ましいサイズは、木材粒子を処理するために使用される装置のタイプに依存する。次いで、木材粒子が次の工程に必要になるまで、未加工の木材粒子を、貯蔵のためにホッパー入口に供給する。
適切にサイジングされ、粉砕され、準備された木材粒子は、処理される用意ができており、ホッパー入口からシュート12を介して抽出器ユニット10に運搬される。図16を参照のこと。抽出器ユニット10は、当該分野で周知であり、典型的には、入口および出口、レベル制御のためのレベル検出器、ならびに必要に応じて、調製された溶媒混合物を木材粒子と混合するための溶媒前処理用入口を備える。その溶媒混合物による前処理は、木材粒子を温めて柔らかくする(thaw)または柔らかくする(soften)ために使用され、その結果、後の処理工程において木材粒子から滲出物を得るために必要なエネルギーが減少する。
所望の多糖物質またはアラビノガラクタンおよびジヒドロケルセチン(タキシホリン)を伴うアラビノガラクタンを得るための方法は、木材粒子から多糖物質を抽出するために、エネルギーを使用して、木材粒子と接触した溶媒混合物、2つ以上の極性物質の混合物を加熱する真空システムにおいて抽出が行われることを好む。固体/液体比、抽出時間、抽出温度および真空の程度を含む抽出条件は、最適化され得る。最適化された条件は、固体/液体比が1:2から1:20まで、好ましくは、1:4、1:6および1:12であると考えられ、抽出は、38℃〜40℃の温度において、溶媒剤として水および/または水−エタノール混合物を使用して、行われる。
真空における抽出溶媒剤の沸点は、通常の大気圧における沸点より低い。したがって、抽出は、25℃〜最高40℃のより低い温度において行われる。これは、感熱性の化合物であるジヒドロケルセチン(タキシホリン)の分解を防ぐためにふさわしい。また、溶媒剤は、30℃〜38℃の最適範囲などにおけるより低い温度において煮沸および還流を維持され得る。これは、木材材料を溶媒剤と混合し、木材材料から化合物を抽出するためにふさわしい。さらに、抽出システム内の空気は、ほとんど排出されるので、抽出プロセス中にほとんど酸素が存在しないことから、感熱性の化合物の酸化は、回避されるかまたは減少する。
真空の程度および抽出温度は、アラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を有するアラビノガラクタンの抽出収量に明らかな影響を及ぼす。真空の程度は、溶媒剤がそのような温度においてより高い能力を有し、かつ溶媒を継続的に還流させるのに十分な、30℃〜38℃の温度における抽出に従って調整され得る。さらに、抽出前の段階において溶媒および木材粒子を混合することにより、多糖物質のより高い抽出収量がもたらされる。
真空システムにおける固体−液体抽出の原理は、固体材料が、溶媒剤と接触するとき、固体の木材粒子内の、混合物成分に可溶性の物質(例えば、アラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を有するアラビノガラクタン)が、溶媒に移動するというものである。したがって、真空下での木材材料の溶媒抽出は、溶媒剤への可溶性の有効成分の物質移動をもたらし、これにより、濃度勾配が生じる。有効成分であるアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を有するアラビノガラクタンの物質移動は、溶媒剤におけるその溶解性にも依存することから、溶媒混合物の加熱によって、その物質移動が増大し得る。
抽出のために、溶媒または溶媒剤は、必要とされるアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を有するアラビノガラクタンのタイプに応じて選択される。極性は、ここで考慮すべき重要な事柄である。より極性のフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)は、エタノールまたはエタノール−水混合物を用いて抽出され、水溶性アラビノガラクタンは、主として、水および水−エタノール混合物によって抽出される。多糖含有材料の抽出の大半は、真空システムにおける単純な直接的な溶媒抽出によって行われている。
上記プロセスの結果として得られる溶媒滲出物またはエキスは、セルロース粒子を含むことが多い。その結果として、スクリーニング工程が必要である。そのように得られたエキスは、それを当該分野のスクリーニング装置で覆われた抽出器の一体型の二重底14を通じて貯蔵タンク16内に少しずつゆっくり流すことによって、絞りかす(使い果たされた木材材料)から分離される。その絞りかすは、二重底に保持され、エキスは、貯蔵タンク16に受けられる。そのエキスは、貯蔵タンクからスパークラー濾過器(sparkler filter)18に投入されて、エキスからセルロース粒子が除去される。次いで、スクリーニングされたエキスは、エキス貯蔵タンク20に送られ、そこで精製水が加えられる。次いで、そのエキスは、真空下でさらに加熱された後、ポールセパレーター(pall separator)22を通じて送られる。この分離からの浸透液は、10〜12重量%アラビノガラクタンを含む。次いで、この希薄な溶液は、真空蒸発器24に送られる。最先端技術(state of art)は、蒸発温度が45℃を超えない慎重な真空蒸発である。蒸発時間に関係する温度は、特にエキスがフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)のような熱不安定性の構成物を含む場合、この工程の良否にとって特に重要である。
その濃縮エキスをさらに真空チャンバードライヤー26に供給することにより、溶媒を含まない固体ペースト塊が生成される。真空蒸発器24および真空チャンバードライヤー26から回収された溶媒は、再利用され、次のバッチの木材材料のために抽出器に戻される。その蒸発器のエキスは、50〜60%のアラビノガラクタン物質を含む。このようにして得られた濃縮エキスは、アラビノガラクタンおよび/またはフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)とともに成るアラビノガラクタンを単離するためのさらなる処理のためにそのまま使用される。
必要に応じて、この濃縮エキスは、イオン交換工程を通して送られて、その液体がさらに精製され得、その後、噴霧乾燥もしくは凍結乾燥されるか、または脱色され、色、臭気および香味を低減するためにさらに処理され得る。脱色は、所定量の40〜45%水酸化カリウムおよび30〜35%過酸化水素溶液で生成物を処理することによって達成されるか、あるいは;様々な濃度の水酸化カルシウムが、水酸化カリウムの代わりに用いられ得る。次いで、生成物は、脱色の後、冷却水によって冷却される。冷却後、溶液中のバルクのアラビノガラクタン物質の濃度は、40〜45%である。この生成物は、脱色および冷却の後のいくつかの流れのうちの1つに入り得る:1)そのまま、噴霧または凍結によって凝塊形成され得るか;2)炭素フィルターを通して送られた後、噴霧または凍結によって凝塊形成され得るか;3)炭素フィルターおよびイオン交換工程を通して送られた後、噴霧または凍結によって凝塊形成され得るか;または4)そのまま、イオン交換工程、噴霧乾燥工程もしくは凍結乾燥工程を経て、凝塊形成され得る。
噴霧乾燥:濾過されたエキスを、制御された供給速度および温度において高圧ポンプを用いる噴霧乾燥に供することにより、乾燥粉末を得る。チャンバーの内部温度を制御することおよびポンプの圧力を変化させることによって、生成物の所望の粒径が得られる。
水性の濃縮エキスは、好ましくは、例えばGulf晶析装置を使用して凍結することによって、2段階でも濃縮され得る。第1段階の後、エキスは、汲出し可能なスラリーの形態であり、それは、遠心分離されて、約40%の総固体を含む濃縮液を提供し、さらにそれは、第2段階において約50%の総固体に濃縮される。次いで、アラビノガラクタンエキスは、下記に記載されるように凍結される。凍結された生成物は、分割され、0.1〜0.2mmの粒径に粉砕される。凍結乾燥の後、好適な凝塊形成チャンバーにおいて粉末を塊りにする。最大0.7g/cmの密度を有する塊にされた粉末は、不活性雰囲気において気密容器内に詰められ得る。
濃縮されたアラビノガラクタンエキスの乾燥は、好ましくは、完成した生成物が適切な密度および色を有するような制御された条件下で行われるべきである。エキスは、例えば、冷却された金属ベルト上で好ましくは10〜40mmの層の厚さで広げられた固体の塊に凍結される。好ましくは、冷却は、例えば、異なる温度である2つの区画を備えるベルト上において2段階で行われる。したがって、そのベルトの第1区画は、−12℃〜−29℃の温度に冷却される一方で、第2区画は、より低い温度、例えば、−40℃〜−70℃であり得る。通常、冷却ベルト段階の全体が約7分以上であること、および25分もの長さであり得ることが好ましい。
ベルトの終わりに、エキスを連続的な硬質シートとして取り出し、次いで、それを、粉砕に適した断片に分割し得る。これらの断片を、例えば、好ましくは上記範囲内の粒径に粉砕し得る。次いで、粉砕された粒子を、従来のキャビネットにおいて、例えば、25mmの層の厚さに載せられたトレイの上で凍結乾燥する。約150〜175ミクロンの氷晶の昇華を、高真空下で行い、通常、およそ7時間継続する。その後、生成物を、所望のとおり詰め得る。このプロセスの変法では、凍結されたエキスを、板または塊の形態に凍結乾燥し得、引き続いてそれらを<100μmの所望の粒径に粉砕する。この方法によって、多い量の微細粒子の生成が可能である。白色から淡いベージュ色の色および0.3〜0.7g/cmの密度の<100μmの微粉粒子の外観を有する乾燥粉末が得られる。
前述の明細書では、本発明を、その特定の例示的な実施形態を参照して記載してきた。しかしながら、以下の請求項に示されるような本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、それに対して様々な改変および変更が行われ得ることが明らかだろう。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例証の様式で見なされるべきである。
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Claims (13)

  1. 元玉および樹皮を含む木材からアラビノガラクタンおよびフラボノイドであるジヒドロケルセチン(タキシホリン)を有するアラビノガラクタンを単離するための方法であって、該方法は、
    a)
    i)該元玉をチップに細分することによって得られる粒子に縮小されたチップ画分、および
    ii)機械的木製品の仕上げの際の残渣として得られる樹皮または粉末化された樹皮の乾燥コルク画分
    のうちの少なくとも1つを含む木材粒子と極性溶媒の組み合わせからエキスを抽出する工程、および
    b)該抽出する工程の結果として得られたエキスを回収する工程
    を含み、
    該木材は、針葉樹の硬材、またはカラマツ(Larix)属の木材、トウヒ(Picea)属のトウヒ材、モミ(Abies)属のモミ材、マツ(Pinus)属のマツ材もしくはトガサワラ(Pseudotsuga)属の木材からなる群より選択される針葉樹の木材であり、
    該抽出する工程および回収する工程は、該属のいずれかから単離された主な物質をもたらし、該単離された主な物質は、アラビノガラクタンおよびジヒドロケルセチン(タキシホリン)を有するアラビノガラクタンであり、該アラビノガラクタンの含有量は、乾物基準で70%より高く、該ジヒドロケルセチン(タキシホリン)の含有量は、5%〜50%の範囲である、方法。
  2. 前記ジヒドロケルセチン(タキシホリン)の前記含有量は、5%〜50%の範囲である、請求項1記載の方法。
  3. 前記ジヒドロケルセチン(タキシホリン)の前記含有量は、10%〜15%の範囲である、請求項1記載の方法。
  4. 前記ジヒドロケルセチン(タキシホリン)の前記含有量は、15%〜20%の範囲である、請求項1記載の方法。
  5. 前記抽出する工程が、有機溶媒の純粋なまたは水性の混合物を用いて行われる、請求項1記載の方法。
  6. 前記極性溶媒が、エタノールである、請求項1記載の方法。
  7. 溶媒として水が使用される、請求項1記載の方法。
  8. 前記抽出する工程および回収する工程が、連続的な加熱真空抽出の工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  9. 前記硬材が、カラマツ(Larix)属の植物の木材または樹皮を含む、請求項1記載の方法。
  10. 前記抽出する工程において得られたエキスが、最も新鮮な植物材料と予浸混合体積で接触される、請求項1記載の方法。
  11. 前記抽出する工程の間の反応温度が、約25℃〜40℃の範囲である、請求項1記載の方法。
  12. 回収されたエキスを凍結乾燥する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  13. 前記硬材が、カラマツである、請求項1記載の方法。
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