JP2015508703A - 鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のための装置 - Google Patents

鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製ならびに/または水のミネラル化のための装置に関し、また、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または水のミネラル化ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のためのこのような装置の使用に関する。

Description

本発明は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製ならびに/または水のミネラル化のための装置に関する。また本発明は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または水のミネラル化ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のためのこのような装置の使用に関する。
純粋な鉱物、顔料および/もしくは充填材は、紙、紙コーティング、プラスチックおよび塗料において広範に使用されているが、食品および飼料業界、水のミネラル化および製薬業界においても使用されている。例えば、炭酸カルシウムは低コストで白色度が高い充填材であるが、紙製品においてシートの白色度および不透明度を高めるために広く用いられている。この使用は、製紙工場において酸性からアルカリ性の製紙に転換したことから、過去数十年の間に劇的に伸びた。天然および合成両方の炭酸カルシウムが紙業界では使用されている。例えば、大理石、白亜および石灰石などの天然炭酸カルシウムは、紙製品に使用する前に小さな粒径に粉砕され、一方で合成炭酸カルシウムは沈降反応により製造され、このため沈降炭酸カルシウムと呼ばれる。
製紙業界での使用に加えて、天然および合成炭酸カルシウムは、他の各種目的のためにも使用されており、例えば塗料業界においては充填材または顔料として、また、プラスチック材料、プラスチゾル、シーリング剤、印刷インク、ゴム、練り歯みがき、化粧、食品、医薬品などの製造に機能性充填材として使用されている。これらに加えて、炭酸カルシウムは水の処理およびミネラル化にも利用され得る。
前述の理由から、業界では、純粋な鉱物、顔料および/もしくは充填材を調製する効率的また経済的な機器およびシステムに対する需要が旺盛である。「純粋な」鉱物、顔料および/もしくは充填材という用語は特に、色のついた不純物は白色度が低いことから、多くの用途において使用を制限している化学薬品の添加剤または望ましくない不純物を含まない、対応する鉱物、顔料および/もしくは充填材の相を指す。このような不純物は、ケイ酸塩および/または浮遊選鉱において用いられる脂肪族アミンや第四級アンモニウム化合物などの工程添加剤に由来する。
この点に関して本出願人は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製のための装置を幾つか認識している。例えば、フロス浮選工程に用いられる装置を参照することができて、例えば、「FROTH FLOTATION」,A Century of Innovation by Maurice C.Fuerstenau,published by Society for Mining,Littleton,Corado,USA,2007,p.635−757に記載されている。
しかし、記載されている装置および工程には、得られた鉱物、顔料および/もしくは充填材の相をやはり汚染する捕収剤や泡立て剤、抑制剤などの特定の添加剤が必要であるという不利な点がある。このような不純物があると、このように得られた鉱物、顔料および/もしくは充填材の相を、例えば食品および飼料中の栄養素として通常は使用できなくなり、もしくは、追加でコストおよび時間のかかる洗浄ステップが必要になる。
さらに、鉱物、顔料および/もしくは充填材の相中において、それぞれの不純物粒子の粉末度が上がると、上記装置および工程の効率は急速に低下し、従って鉱物のブレンドからの鉱物の特定部分の抽出、例えば、純粋でない大理石のブレンドからの炭酸カルシウムの抽出がより複雑になることに留意されたい。特に、異なる鉱物の相が互いに分離する際は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の相中における粒子の相互成長の程度に大きく左右されるため、上記装置および工程の選択性は低下する。
本願の意味において「粒子の相互成長の程度」(単体分離の粒径)という用語は、異なる鉱物、顔料および/もしくは充填材の相が互いに分離している粒子のサイズを指す。
また物理的な分離機器は当技術分野において周知である。しかし、例えば光学的な選別にもまた、粒子の相互成長の程度により選択性が制限され、さらに分離される粒子の色に十分なコントラストが必要であるという不利な点がある。物理的な分離機器には他に、同じ問題に直面するX線による選別、電気的な選別、ふるい分け、および/または濾過が含まれる。
この点に関して、1つの典型的な先行技術の装置を図1による概略図で示す。例示した装置には、撹拌機を備えたタンクなどの混合ユニット(1)、水を導入するための1つの入口(14)、1つのガス入口(図示せず)、例えばCO入口、および好ましくは懸濁液の形態で供給される、精製される鉱物、顔料および/もしくは充填材を導入するための別の入口(6)が含まれる。さらに混合ユニットには、濾過ユニット(4)に独立に接続された1つの入口および1つの出口が含まれる。これに応じてまた、濾過ユニット(4)には、混合ユニット(1)に独立に接続された1つの入口および1つの出口が含まれる。言い換えれば、濾過ユニット(4)および混合ユニット(1)は環状に配置されて備えられており、即ち両方のユニットは互いに流体連通している。さらに、濾過ユニット(4)には、濾過工程により得られる濾液(10)を排出するための別の出口(図示せず)が備えられている。排出された濾液(10)は、物理的および/もしくは化学的な処理ならびに/または添加剤の添加など、さらに処理(16)を施してもよい。一方、膜濾過ユニット(4)内で得られる濾物または濃縮水は、循環して混合ユニット(1)に戻る。
しかしここで、精製される鉱物、顔料および/もしくは充填材はこれまで洗浄できなかったか、または洗浄されてもほとんど効果がなかった。特に、鉱物、顔料および/もしくは充填材の相における粒子の相互成長により選択性、従って、説明した装置の精製効率が制限される。従って、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製には、特定の粉末度を有する微粒子材料のみ出発原料として使用することができたが、このような出発原料は限られた範囲内でのみ入手可能である。
また、前述の物理的な分離機器には、この効率が鉱物、顔料および/もしくは充填材の相における粒子の相互成長の程度に大きく左右されるという制限がある。従って、粒子の相互成長の程度が大きくなると、上記機器の選択性もまた低下する。
さらに、専門家はまた、、鉱物、顔料および/もしくは充填材の相において相互成長した粒子が直ちにおよび/または粒子の相互成長の程度を下回って分割される場合、鉱物、顔料および/もしくは充填材の相における発生粒子が超微細になるという不都合に直面する。特に、急激な粒子の分離は選択性の問題、例えば浮遊選鉱工程において問題となることがあり、この理由は鉱物のスライムが、低下した沈殿の挙動と特徴とするものである可能性があるためである。結果として、これにより、フロス濃縮物を伴った微粉が制御されずにオーバフローする恐れがある。この点に関しては、わずか50重量%か、さらに低い鉱物回収率が頻繁に観察される。前述の内容は今日の業界において周知であり、対応する懸濁液を「デスライミング」と呼ばれる工程ステップにより克服しなければならない。懸濁液のデスライミングとは、懸濁液中の粒子の超微細な部分を全体から機械的に抽出、分離して排出することを意味する。価値のある鉱物は抽出にコストと時間がかかるが、多いときでその半分が尾鉱の山になってしまう。この結果、回収された濃縮物は、生産コストが高い原因になる。
鉱物、顔料および/もしくは充填材の相における相互成長の問題をよりよく理解するには、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,Potassium Compounds,Part 4.1. Inter−growth and Degree of Liberation,June 2002,Wiley−VCH Verlag GmbH & Co. KgaAを参照することができる。
従って今日、既存の機器および装置に関する不利な点は主に、依然として選択性が非常に制限されているということである。特に、鉱物、顔料および/もしくは充填材の相における粒子の相互成長の程度は、決定的に制約となる要因を代表するものである。これに加えて、固形粒子の反応性は粒子表面の化学に大きく左右される。例えば、粒子表面は、雰囲気(例えば空気)、水または他の環境の影響、例えば電子スモッグなどにさらされた場合に変化する可能性があり、従って鉱物、顔料および/もしくは充填材の反応速度、吸着ならびに/または表面特性に影響を与える。この態様は特に、例えば、ドロマイト質の鉱物を使用して脱塩した海水に鉱物成分を再補給する場合に関連があり、これはドロマイトとCOとの反応性がかなりゆっくりであるためである。当技術分野において周知の対応する工業的な工程では、このように変化した粒子表面に関連する問題を克服することができない。
これに加えて本出願人は、水性環境中で気体のCOを用いて酸化カルシウム/水酸化カルシウムを沈降させることによって得ることができる沈降炭酸カルシウム(PCC)などの沈降アルカリ土類炭酸塩を調製するための機器および装置も認識している。図1による概略図に示した先行技術の装置も、沈降炭酸カルシウム(PCC)などの沈降アルカリ土類炭酸塩の調製に用いることができる。しかし、このような装置内での上記沈降反応は、しばしば満足のいくものではなく、この理由は、CaOおよびCa(OH)がカプセル化したもの、またはそれぞれの化学種が、生成したPCCまたは沈降アルカリ土類炭酸塩の凝集体の中に見つかることがあるためである。特に、沈降工程の間に得られる、例えば固形分が15重量%以上の気体/固体/液体の中間相は制御が難しい。この文脈において、さらに、水性環境におけるPCCのような沈降アルカリ土類炭酸塩の沈降および形成の後に残っているこのようなカプセル化したアルカリ性の化学種は、保管中に沈降アルカリ土類炭酸塩の凝集体から水性相に移動することがあり、これによって懸濁液のpHが制御されずにpH12を超えるほどにまで上昇することがあることにも留意されたい。しかし、このようなpHの上昇は沈降アルカリ土類炭酸塩の懸濁液の性能に損害を与え、紙のコーティングや紙への充填など、その後の用途に影響を与える可能性がある。当技術分野において周知の沈降機器および装置では、これらの問題を解決することができない。
当技術分野において、前述の問題を解決するための手法が幾つか提案されている。例えば、EP1764346A1には、沈降後のPCCを粉砕するための機器および工程が記載されている。この残余物処理において、凝集体中にカプセル化されたCaOおよびCa(OH)が放出され、発生懸濁液のpHが上昇する。これによってもまた、紙のコーティングや紙への充填など、その後の用途においてPCC懸濁液の性能が低下する結果となる可能性があるだけでなく、工程内で用いられる粉砕ビーズが損傷および溶解することもある。
前述した内容を考えると、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製を改善することは、依然として当業者にとって重要なままである。より効率的、経済的また環境に優しい方法で適用することができて、また純粋な鉱物、顔料および/もしくは充填材ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩を調製するために十分な選択性および/もしくは反応性を特に提供できる、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製ならびに/または水のミネラル化のための改善された代替のシステムを提供することが特に望ましいであろう。
欧州特許出願公開第1764346号明細書
「FROTH FLOTATION」,A Century of Innovation by Maurice C.Fuerstenau,published by Society for Mining,Littleton,Corado,USA,2007,p.635−757 Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,Potassium Compounds,Part 4.1. Inter−growth and Degree of Liberation,June 2002,Wiley−VCH Verlag GmbH & Co. KgaA
前述の目的および他の目的は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製ならびに/または水のミネラル化のための装置を提供することにより解決され、装置は、流体連通で、
a)少なくとも2つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの混合ユニット、
b)分割手段を含む少なくとも1つの分割ユニット、ならびに
c)少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの膜濾過ユニットを含み、
ここで少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。
先行技術に記載されている装置を示す。 混合ユニット、分割ユニットおよび膜濾過ユニットを含む本発明の装置の実施形態を示し、ここで、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。 混合ユニット内に統合された分割ユニットおよび膜濾過ユニットを含む本発明の装置の実施形態を示し、ここで、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。 本発明による装置と共にガス入口として用いることができるベンチュリインジェクタを示す。
本明細書において用いられる、「流体連通で」という用語は、本発明の装置の1つのユニットおよび/または機器から別の本発明の装置のユニットおよび/または機器への、場合により少なくとも1つの逆エアロゾル(非常に細かい泡など)と組み合わされた懸濁液などの流体の流れが可能であるように本発明の装置の一部であるユニットおよび/または機器が互いに結合されていることを意味する。このような流れは、中間にある(また具体的には述べていない)1つまたは複数の構成品、器具、機器、またはチューブ、パイプおよびポンプのような他の物品によって実現することができる。「逆エアロゾル」という用語は広範に解釈されるべきであり、液体中に懸濁した任意のガス、例えば水中の非常に小さなCOの気泡などを意味する。
「精製」という用語は広範に解釈されるべきであり、鉱物、顔料および/もしくは充填材の相の中で許容されない、または望ましくない化合物の任意の除去を意味する。
本発明において用いられる「ミネラル化」という用語は、味のよい水を得るために、ミネラルイオンを全く含まない、または量が不十分な水に含まれる必須のミネラルイオンを増加させることを指す。ミネラル化は、処理される水に少なくとも炭酸カルシウムを加えることにより達成することができる。場合により、例えば健康に関連する利益のため、または幾つか他の必須のミネラルイオンおよび微量元素を適切に摂取するため、別の物質を炭酸カルシウムと混ぜてから、鉱物成分を再補給する工程において水に加えてもよい。人の健康上のおよび飲料水の品質に関する国の指針に従って、鉱物成分を再補給した製品には、例えば、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは必須微量元素を含む他の鉱物など、マグネシウム、カリウムまたはナトリウムを含む別の鉱物が含まれていてもよい。
本発明の意味における「粉砕された炭酸カルシウム(GCC)」とは、大理石、白亜または石灰石を含む天然物から得られ、粉砕、ふるい分け、ならびに/または、例えば、サイクロンによる湿式および/もしくは乾式での分級などの処理により加工された炭酸カルシウムである。
本発明の意味における「沈降アルカリ土類炭酸塩」とは、一般に、水性環境中での二酸化炭素と、例えば石灰との反応に続く沈降により、または、水中でのアルカリ土類と炭酸塩源との沈降により、または、懸濁液からのアルカリ土類イオンと炭酸イオン、例えばCaClとNaCOの沈降により得られる、合成された材料である。例えば、沈降炭酸カルシウムは、3種類の初晶形、方解石、アラゴナイトおよびバテライトで存在し、これらの結晶形のそれぞれに、多くの異なる多形体(晶癖)がある。方解石は三方晶系の構造を有し、典型的な晶癖には、偏三角面体(S−PCC)、菱面体(R−PCC)、六角柱状、卓面、コロイド状(C−PCC)、立方体、および角柱状(P−PCC)などがある。アラゴナイトは斜方晶系の構造であり、典型的な晶癖には六角柱状の双晶ならびに薄く長い角柱状、曲がった刃形、急勾配の錐体、チゼル型の結晶、樹枝状、サンゴまたは蠕虫様の形状とさまざまである。
本発明の発明者らは驚いたことに、このような装置によって当業者が、鉱物、顔料および/もしくは充填材ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩を効率的、経済的また環境に優しい方法で高純度で調製することができることを見出した。さらに本発明の発明者らは驚いたことに、このような装置によって当業者が、経済的また環境に優しい方法で高効率で水をミネラル化することができることを見出した。特に、これは、流体連通で接続された少なくとも1つの混合ユニット、少なくとも1つの分割ユニットおよび少なくとも1つの膜濾過ユニットを備えることによって達成される。さらに、膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口は独立に少なくとも1つの混合ユニットに接続されている。
従って、本装置によって、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のための鉱物、顔料および/もしくは充填材装置において、精製工程の全体的な選択性を向上させることができる。
本発明の別の態様によれば、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または水のミネラル化のための上記装置の使用が提供される。本発明のさらなる態様によれば、沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のための上記装置の使用が提供される。
本発明の有利な実施形態は、対応する従属請求項に定義される。
以下で、本発明の装置の好ましい実施形態または技術的な詳細を参照するとき、これらの好ましい実施形態または技術的な詳細は、本明細書において定義した、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または水のミネラル化ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のための装置の本発明の使用も参照しており、また逆も同様であると理解されるべきである(該当する場合に限る。)。例えば、本発明の装置の少なくとも1つの混合ユニットは、撹拌機器を含むと記載されている場合、本発明の使用の少なくとも1つの混合ユニットも、撹拌機器を含む。
本発明は、特定の実施形態に関して、また、ある特定の図を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されず、請求項によってのみ限定される。特に記載のない限り、以下に記載の用語は一般に、常識的な意味において理解されるべきである。
本明細書および請求項において「を含む(comprising)」という用語が用いられる場合、大小の機能的な重要性を持つ非制限的な他の要素は除外されない。
本発明において、「からなる(consisting of)」という用語は、「を含む(comprising of)」という用語の好ましい実施形態と見なされる。以下で、ある群が、少なくともある一定の数の実施形態を含むよう定義されている場合はまた、これらの実施形態のみからなることが好ましい群を開示するものと理解されるべきである。
「を含有する(including)」または「を有する(having)」という用語が用いられる場合は常に、これらの用語は上で定義した「を含む(comprising)」と等価であることを意図している。
単数名詞を指すときに不定冠詞または定冠詞、例えば「a」、「an」または「the」が用いられる場合、別途具体的に記載しない限り、この名詞の複数形が含まれる。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの混合ユニットは、撹拌機器を含む。
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つの混合ユニットは、少なくとも1つの混合ユニットの内容物を、5℃から90℃の間、好ましくは20℃から50℃の間の温度に加熱することができる加熱機器を含む。
本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは少なくとも1つの粉砕機器および/または少なくとも1つの破砕機器であり、好ましくは少なくとも1つの粉砕機器である。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは少なくとも1つの縦型粉砕機器および/または少なくとも1つの縦型破砕機器または少なくとも1つの横型粉砕機器および/または少なくとも1つの横型破砕機器である。
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは円錐形のアニュラーギャップビーズミルである。
本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは、0.01mmから100mm、好ましくは0.1mmから75mm、最も好ましくは0.5mmから5mmの重量中位粒子径d50値を有する分割手段を含む。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは、分割手段として、場合により少量の別の鉱物を含む、珪砂、ガラス、磁器、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウムおよびこれらの混合物を含む群から選択される材料でできた流動するビーズを含む。
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットの分割手段は、鉱物、顔料および/もしくは充填材材料でできており、好ましくは、分割手段ならびに精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材は同じ材料でできている。
本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの膜濾過ユニットはクロスフロー膜濾過機器であり、好ましくはクロスフロー膜精密濾過機器および/またはクロスフロー膜限外濾過機器である。クロスフロー膜濾過機器は、0.01mmから25mm、好ましくは0.1mmから10mmのチューブの内径を有する少なくとも1つのチューブフィルター膜を含むことが好ましい。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの膜濾過ユニットは、0.01μmから10μmの間、好ましくは0.05から5μmの間、最も好ましくは0.1から2μmの間の孔径を有する少なくとも1つの膜を含む。膜材料は、焼結材料、多孔質磁器、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはテフロン(登録商標)などの合成ポリマーおよびこれらの混合物を含む群から選択されることが好ましい。
本発明の別の実施形態によれば、クロスフロー膜濾過機器の少なくとも1つの膜を通る流速は0.1m/sから10m/sの間、好ましくは0.5m/sから5m/sの間、最も好ましくは1m/sから4m/sの間であり、ならびに/またはクロスフロー膜濾過機器の入口における圧力は0バールから30バールの間、好ましくは0.2バールから10バールの間、最も好ましくは0.5から5バールの間である。
本発明のさらに別の実施形態によれば、装置は、少なくとも3つの出口、好ましくは少なくとも4つの出口、より好ましくは少なくとも5つの出口を含み、および/または装置は、少なくとも4つの入口、好ましくは少なくとも5つの入口、より好ましくは少なくとも6つの入口を含む。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの混合ユニットは、少なくとも2つの出口および/または少なくとも3つの入口、好ましくは少なくとも4つの入口を含む。
本発明の別の実施形態によれば、装置に備えられた少なくとも1つの入口はガス入口であり、好ましくはCO入口である。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの混合ユニットは、液体入口である少なくとも2つの入口、好ましくは少なくとも3つの液体入口、および、より好ましくは少なくとも4つの液体入口を含む。
本発明の別の実施形態によれば、装置は、少なくとも1つの混合ユニットの充填レベル、ポンプ速度、pH、伝導率、カルシウムイオン濃度(例えば、イオン感応性電極による。)および/または温度を調整する少なくとも1つの制御ユニットを含む。
本発明のさらに別の実施形態によれば、装置は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの膜濾過ユニットとの間に位置している少なくとも1つのポンプを含む。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。
本発明の別の実施形態によれば、装置はさらに、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している少なくとも1つのポンプを含む。
本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの膜濾過ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)は、少なくとも1つの混合ユニットの容積の0.01から100倍であり、および/または少なくとも1つの分割ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)と、少なくとも膜濾過ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)の比は、1:1から1:1000の間、および好ましくは1:5から1:250の間である。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは、少なくとも1つの混合ユニット内に統合されている。
本発明の別の実施形態によれば、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間、より好ましくは少なくとも1つの分割ユニットの送液ポンプと少なくとも1つの分割ユニットとの間、最も好ましくは分割ユニットの入口に位置している。
本発明のさらに別の実施形態によれば、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置しているベンチュリインジェクタである。好ましくは、ベンチュリインジェクタは、少なくとも1つの混合ユニットの出口と少なくとも1つの分割ユニットの入口との間に位置している。
本発明の1つの実施形態によれば、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットの撹拌機器の中空軸の上部に位置している。
ここで本発明について詳しく説明する。
従って本発明は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または水のミネラル化ならびに/または沈降炭酸カルシウムの調製のための装置を提供し、装置は、流体連通で、
a)少なくとも2つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの混合ユニット、
b)分割手段を含む少なくとも1つの分割ユニット、ならびに
c)少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの膜濾過ユニットを含み、
ここで少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。
本発明の装置は、粒子の相互成長の程度に関わらず鉱物、顔料および/もしくは充填材を利用する反応器システム内にて実施される任意の精製工程、ならびに/または水のミネラル化、ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製に適用可能である。
例えば、ほぼ純粋な沈降アルカリ土類炭酸塩を、本発明の装置内で純粋でない材料から調製してもよい。
調製することができる沈降アルカリ土類炭酸塩は、好ましくはカルサイト、アラゴナイトまたはバテライトの形態の結晶性炭酸カルシウム、マグネサイトおよびハイドロマグネサイトの中から選択され、または上述の混合物である。
沈降アルカリ土類炭酸塩の精製および調製は、好ましくは水中で実施することができて、少なくとも1つの物質は、例えば少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および場合により少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含み、ここで少なくとも1つの物質は好ましくは、乾燥した形態または水性の懸濁態で提供され、COが組み合わされる。
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および場合により少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質は、好ましくは無機物質もしくは塩を含む天然のカルシウムおよび/もしくは炭酸マグネシウム、または無機物質もしくは塩を含む合成のカルシウムおよび/もしくは炭酸マグネシウムから選択される。
例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および場合により少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質は、好ましくは大理石、石灰石、白亜、半焼成石灰、生石灰、ドロマイト質石灰石、石灰質ドロマイト、半焼成ドロマイト、焼成ドロマイト、ならびに、例えばカルサイト、アラゴナイトおよび/またはバテライトの鉱物結晶構造を持ち、例えばCa(OH)の添加による水の軟化で得られる沈降アルカリ土類炭酸塩などの沈降アルカリ土類炭酸塩類を含む群から選択される。
天然に生成する有用な無機物質は、例えば大理石、石灰石、白亜、ドロマイト質大理石および/またはドロマイトである。合成物質は、例えばカルサイト、アラゴナイトおよび/またはバテライトの結晶形の沈降炭酸カルシウムである。しかし、天然に生成する無機物質、例えば、大理石、石灰石、白亜、ドロマイト質大理石および/またはドロマイトなどが好ましい。
任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物は、好ましくは水酸化カルシウムおよび/または水酸化マグネシウムである。Ca(OH)と比べてMg(OH)の水への溶解度が非常に小さいため、Mg(OH)とCOの反応速度は非常に制限され、懸濁液中のCa(OH)の存在下で、COとCa(OH)を反応させるのが極めて好ましい。驚いたことに、本発明の装置を用いることにより、懸濁液中のCa(OH)の存在下でも、Mg(HCOに富んだアルカリ土類炭酸水素塩の懸濁液を生成することが可能である。
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質は、好ましくは0.1μmから1mmの範囲、好ましくは0.2μmから100μmの範囲、より好ましくは0.5から25μmの範囲、例えば0.7から3μmの重量中位粒子径(d50)を有する。
追加的または代替的に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質は、好ましくは0.01から200m/gの範囲、より好ましくは1から100m/gの範囲、例えば1から15m/gの比表面積(SSA)を有する。比表面積を求めるために、Malvern Instruments GmbH社(ドイツ)のMastersizer2000機器を使用した。
本発明の意味において、「比表面積(SSA)」という用語は、顔料1グラム当たりの表面積を評価する顔料/鉱物/固形物の材料特性を表す。単位はm/gである。
本発明の意味において、「総粒子表面積(SSAtotal)」という用語は、懸濁液S1メートルトン当たりの総表面積を表す。
本願全体にわたり、鉱物、顔料および/もしくは充填材生成物の「粒径」は、この粒径の分布により表される。d値は、d未満の直径を有する粒子のX重量%に対する直径を表す。このことは、d20値は、全粒子のうちの20重量%がさらに小さい粒径であり、d75値は、全粒子のうちの75重量%がさらに小さい粒径であることを意味する。従って、d50値は重量中位粒子径であり、即ち全ての粒子のうちの50重量%が、この粒径よりもさらに大きいか、さらに小さい。本発明において粒径は、特に記載のない限り、重量中位粒子径d50で示す。これらの値は、Malvern Instruments GmbH社(ドイツ)のMastersizer2000機器を使用して測定した。
さらに、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質は、塩酸(HCl)に不溶の内容物を、乾燥させた物質の全重量に対して0.02から90重量%、好ましくは0.05から15重量%有してもよい。HClに不溶の内容物は例えば、石英、ケイ酸塩、マイカおよび/または黄鉄鉱などの鉱物でもよい。
水は好ましくは、蒸留水、水道水、脱塩水、塩水、かん水、処理排水または、地下水、地表水、海水もしくは雨水などの天然水から選択される。水は、1リットル当たり0から200mgの間の量のNaClを含んでいてもよい。
海水またはかん水は、まず外洋の取水口により海から、または井戸など地下の取水口から汲み上げ、次いで、ふるい分け、沈降または砂の除去工程など物理的な前処理を施すことができる。本発明の装置内で用いる膜に付着する可能性のあるものを減らすため、凝集および綿状沈殿などの追加の処理ステップが必要なこともある。前処理された海水またはかん水はさらに、例えば、多段フラッシュ、多重効用蒸留、または限外濾過もしくは逆浸透などの膜濾過を用いることにより蒸留して、残留する微粒子および溶解物質を除去することができる。
COは好ましくは、気体の二酸化炭素、液体の二酸化炭素、固体の二酸化炭素、または二酸化炭素および少なくとも1つの他のガスの気体の混合物から選択され、好ましくは気体の二酸化炭素である。COが二酸化炭素および少なくとも1つの他のガスの気体の混合物であるときは、気体の混合物は燃焼工程またはか焼工程などの工業的な工程から排出された煙道ガスを含む二酸化炭素である。また、COはアルカリおよび/またはアルカリ土類炭酸塩を酸と反応させて生成することもできる。本発明において用いられる酸は、好ましくは硫酸、塩酸、リン酸などの無機酸であり、好ましくは硫酸またはリン酸である。好ましくはCOを生成するためのアルカリおよび/またはアルカリ土類炭酸塩は、アルカリ土類炭酸塩を含む炭酸カルシウムであり、より好ましくはアルカリおよび/またはアルカリ土類炭酸塩は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩と同じ品質のものである。アルカリおよび/またはアルカリ土類炭酸塩と酸を反応させることによりCOを生成する場合は、酸は好ましくは混合ユニット内(分割ユニットが混合ユニット内に統合されている場合)または混合ユニットの出口の後および分割ユニットの入口の前のシステム内(例えば図2に示すシステム)に直接投入する。さらに、COは、エチルアルコール、木材などの有機物の燃焼または発酵によって生成することができる。二酸化炭素および少なくとも1つの他のガスの気体の混合物を用いるときは、二酸化炭素は8から約99体積%の範囲、好ましくは10から98体積%の範囲、例えば95体積%で存在する。また、COガスは99体積%を超えて、例えば99.9体積%以上含むことができる。
追加的または代替的に、COは好ましくはCO中の炭素1gおよび1時間当たり、少なくとも500の、より好ましくは少なくとも800の、最も好ましくは少なくとも850から890の14C崩壊を有する。
本発明の1つの好ましい実施形態において、材料を含む炭酸カルシウムから水性懸濁液中で少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を1mol生成するために用いるCOの量は、molの単位でわずか0.5から4molの範囲であり、好ましくはわずか0.5から2.5molの範囲、より好ましくはわずか0.5から1.0molの範囲、最も好ましくはわずか0.5から0.65molの範囲である。
特に、6から9の間のpHを有する懸濁液Sを得るために、水、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質ならびにCOを組み合わせることができて、ここで発生懸濁液Sは粒子を含む。少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質のアルカリ性の水性懸濁液を得るために、代替的に、水と、少なくとも1つの土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質とを組み合わせ、引き続き、6から9の間のpHを有する懸濁液Sを得るために、粒子を含むアルカリ性の水性懸濁液をCOと組み合わせる。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩およびアルカリ土類炭酸塩に対して少量の任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む少なくとも1つの物質の水性懸濁液は、水と、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩およびアルカリ土類炭酸塩に対して少量の任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む物質とを混合することにより新たに調製する。
本発明の意味において水性「懸濁液」という用語は、実質的に不溶性の固形物および水、場合によりさらに添加剤を含み、通常大量の固形物を含むため、もとの液体よりも粘性があり、一般に密度が高くなる。しかし、「実質的に不溶性の」という用語によって、ある特定の条件、例えば水処理条件のもとで固形材料の少なくとも一部が水に溶解することは除外されない。
水性懸濁液の予備混合には、安定剤または殺菌剤などの薬剤をさらに添加する必要がある可能性があるため、現場での水性懸濁液の調製が好ましいこともある。殺菌が必要な場合、好ましくは過酸化水素を投入するための入口が必要である。懸濁液にNaClの残余分が含まれる場合、殺菌は、微量のClを殺菌剤として生成する直流電圧(DC)電気分解設備を設置することにより好ましく実現することができる。さらに、直流電圧(DC)電気分解設備は、Cl検出器に接続して、これにより制御することができる。
少なくとも1つの物質の水性懸濁液が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含むように、水と少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む物質との組み合わせおよび混合は、本発明の装置に必要とされる、少なくとも2つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの混合ユニット内で実施されることが好ましい。
この点に関して、少なくとも1つの混合ユニットは、鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液を組み合わせ、および/または混合および/または撹拌するための、当業者に周知の任意の種類のタンクおよび/または容器でもよいと理解される。
例えば、少なくとも1つの混合ユニットは、10Lから100,000kL、好ましくは50Lから50,000kL、より好ましくは1,000Lから25,000kLの範囲のタンクおよび/または容器でもよい。
追加的または代替的に、本発明の装置は、1つの混合ユニットを含む。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットは、撹拌機器を含む。例えば撹拌機器は、タンクおよび/または容器内で鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液を撹拌および混合するために一般に用いられる撹拌翼などの機械的な撹拌機器から選択される。代替的に撹拌機器は、タンクおよび/または容器内で鉱物、顔料および/もしくは充填材を含むさらに高濃度の懸濁液を撹拌および混合するために一般に用いられる粉末−液体混合機器から選択される。
本発明の1つの好ましい実施形態において、撹拌機器は混合機であり、ここで混合機により、水性懸濁液の混合およびガス、例えばCOの投入を同時に行うことが可能になる。
本発明の別の好ましい実施形態において、ガス、例えばCOを少なくとも1つの混合ユニットに導入することによって、水性懸濁液が十分に撹拌されるように、少なくとも1つの混合ユニットにガス入口を備えてもよい。本発明の1つの好ましい実施形態において、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットの撹拌機器の中空軸の上部に位置している。ガス入口が撹拌機器の中空軸の上部に位置しているとき、ガス、例えばCOは、撹拌翼の回転によって生じる真空により、混合ユニット内に導入される。しかし、ガス、例えばCOは、少なくともいくらかの圧力をかけることにより、撹拌機器の中空軸の上部を通じて混合ユニット内に導入することもできる。ガスを導入するための好ましい実施形態は、ガスが、撹拌翼の回転によって生じる真空により、混合ユニット内に導入されるものであることを述べておく。さらに、少なくとも1つの混合ユニットは、撹拌ビーズなどの撹拌手段を含んでもよい。
発生水性懸濁液Sの濃度に応じて、混合時間は5から600分、10から200分、20から100分、または30から50分でもよい。
発生水性懸濁液Sは好ましくは、20℃において6.5から9の範囲、好ましくは6.7から7.9の範囲、最も好ましくは6.9から7.7の範囲のpHを有する。
本発明の1つの実施形態によれば、発生水性「懸濁液S」の水性相は、1から700mg/l、好ましくは50から650mg/l、最も好ましくは70から630mg/lのカルシウムイオン濃度を有する。本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を含む水性「懸濁液S」の水性相は、1から200mg/l、好ましくは2から150mg/l、最も好ましくは3から125mg/lのマグネシウムイオン濃度を有する。
本発明の1つの実施形態によれば、発生水溶液は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの後に1から700mg/l、好ましくは50から650mg/l、最も好ましくは70から630mg/lのカルシウム濃度を有する。本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つの膜濾過ユニットの後の、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を含む水溶液は、1から200mg/l、好ましくは2から150mg/l、最も好ましくは3から125mg/lのマグネシウム濃度を有する。
追加的または代替的に発生水溶液は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの後に1.0NTU未満、好ましくは0.5NTU未満、最も好ましくは0.3NTU未満の濁度値を有する。
本発明の意味において「濁度」とは、肉眼には一般に見えない個々の粒子(懸濁固形物)によって引き起こされる流体の曇りまたはかすみを表す。濁度の測定は、重要な水質の試験であり、比濁計を用いて実施することができる。本発明において用いられる校正済みの比濁計による濁度の単位は、比濁計濁度単位(NTU)で示す。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットは、少なくとも1つの混合ユニットの内容物を所望の温度まで加熱することができる加熱機器を含む。少なくとも1つの混合ユニットの内容物は通常、加熱機器によって5℃から90℃、好ましくは20℃から50℃の温度に調節される。例えば、少なくとも1つの混合ユニットの内容物は、加熱機器によって20℃から40℃、好ましくは20℃から30℃の温度に調節される。
加熱機器は、容器および/またはタンク内の温度を制御および調節するための、当業者に周知の任意の種類の加熱手段でもよいと理解される。
少なくとも1つの混合ユニット内で生成する水性懸濁液Sは、発生懸濁液Sの全重量に対して0.1から50重量%の範囲、好ましくは3から35重量%の範囲、より好ましくは5から25重量%の範囲の固形分を有する。発生懸濁液S中に得られる粒子は、発生「懸濁液S」1メートルトン当たり少なくとも5000mの総粒子表面積(SSAtotal)を示す。懸濁液Sは、混合ユニット内で水、鉱物粉末および/または炭酸カルシウムの懸濁液(スラリーとも呼ばれる。)を混合することにより調製することができる。
少なくとも1つの混合ユニット内で得られる発生懸濁液Sの少なくとも一部は、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を含む水溶液を得るために、発生懸濁液Sの少なくとも一部を少なくとも1つの膜濾過ユニットに通過させることにより濾過し、さらに、発生懸濁液Sの粒子の少なくとも一部は、粒子分割ステップを施す。発生懸濁液Sの濾過の少なくとも一部は、粒子分割ステップと並行して行われることに留意しなければならない。
発生懸濁液Sは、少なくとも1つの混合ユニットに位置している少なくとも1つの出口を通じて少なくとも1つの混合ユニットから断続的または連続的に取り出してもよい。断続的な取り出しは例えば、開放弁、回転弁、沈殿レグなどを周期的に用いることにより実施されるよう整えてもよい。連続的な取り出しは通常、作動制御弁を連続的に用いることにより実施されるようにする。断続的または連続的な取り出しに用いられる1つまたは複数の弁の位置は、少なくとも1つの混合ユニット内の発生懸濁液の通常の充填高さよりも低くなるよう調整する。好ましくは、断続的または連続的な取り出しに用いられる1つまたは複数の弁は、少なくとも1つの混合ユニットの底に位置している。
従って、本発明の特定の要件の1つは、装置が、分割手段を含む少なくとも1つの分割ユニットを含むことである。
少なくとも1つの分割ユニットは、得られる懸濁液中で粒子および/または気泡のサイズが減少していることが観察されるように、固形粒子および気泡を分割することができる機器を指すと理解される。
少なくとも1つの分割ユニットは当業者に周知であって、鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液中の固形粒子の粒径を分割および/または低減するために通常用いられる任意の種類の機器であってもよい。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの分割ユニットは、任意の種類の粉砕機器および/または破砕機器である。本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの分割ユニットは粉砕機器である。例えば、少なくとも1つの分割ユニットは、二次的な物体との衝撃により主として精製が行われる任意の従来の粉砕機器、例えばボールミル、ロッドミル、振動ミル、遠心インパクトミル、アニュラーギャップビーズミル、縦型ビーズミル、アトリションミル、または当業者に周知のこのような他の設備でもよい。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの分割ユニットは、縦型粉砕機器および/または縦型破砕機器から選択される。代替的に、少なくとも1つの分割ユニットは、横型粉砕機器および/または横型破砕機器である。
本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは、固形粒子および気泡の両方のサイズを低減することができる少なくとも1つの分割機器である。この実施形態は、2つの工程ステップ、即ち固形粒子のサイズおよび気泡のサイズの低減を、装置のただ1つの構成品内、この場合は分割ユニットで実施することができるという利点を有している。結果として、固形粒子のサイズおよび気泡のサイズの低減を達成するために異なる2つの構成品を必要とせず、この結果、両方の反応物が同時に最適な粒径になるだけでなく、コストおよび空間を節約することができる。
本発明の装置内に特に取り込むことができる1つの分割ユニットは、円錐形のアニュラーギャップビーズミルである。ミルを行うゾーンが、円錐形の加工容器−ステーター−と円錐形のローターとの隙間に作られる円錐形のアニュラーギャップビーズミルが好ましい。この隙間は、好ましくは4mmから25mmの範囲であり、より好ましくは5mmから20mmの範囲、最も好ましくは6mmから15mmの範囲、6.5mmから13mmの範囲である。ローターの動きは、粉砕媒体(金属、ガラスまたはセラミックのビーズ)の半径方向の動きを生み出す。運動量が外向きの動きを増幅し、従ってミリング動作中、生成物のせん断力が着実に上昇する。ミリング(または粉砕)ビーズなどの分割手段は、生成物がミリングチャンバに入る際に生成物の流れの中に自動的に再導入され、従ってミリングチャンバ内で媒体が連続的に循環する。粉砕チャンバの幾何形状により、均一な粒径および分布が確実になる。生成物は、流量可変の外部のポンプによって供給される。ローターの周速、ミリングの隙間の幅、粉砕媒体の材料および直径、媒体の充填量および流速を用いて、粒径の低減の結果に影響を与えることができる。これらのパラメータはそれぞれ任意に変化させて、各生成物に最適な条件をつくることができる。
アニュラーギャップビーズミルは当業者に周知である。本発明の装置に適している可能性のあるアニュラーギャップビーズミルには、FrymaKoruma CoBall MS12、FrymaKoruma CoBall MS18、FrymaKoruma CoBall MS32またはFrymaKoruma CoBall MS50としてRomaco FrymaKoruma(ドイツ)から入手できるアニュラーギャップビーズミルが含まれる。
少なくとも1つの分割ユニットは、分割手段を含むと理解される。分割手段は、一般に湿式粉砕のために用いられる、当業者に周知の任意の種類の粉砕手段から選択されてもよい。湿式粉砕のために用いられる通常条件下、特に中性からアルカリ性の条件下(より正確には6以上のpH、好ましくは6から13の間のpH、より好ましくは6から11の間のpH)で、および/または10℃を超える温度(より正確には10から90℃の間の温度、好ましくは15から70℃の間の温度、より好ましくは20から50℃の間の温度)で耐摩耗性のある、任意の種類の粉砕手段が特に適している。
本発明の1つの好ましい実施形態において、分割手段は流動するビーズ、好ましくは大部分が不規則な形状の流動するビーズである。この点に関して、少なくとも1つの分割ユニットの一部である分割手段は、0.01mmから100mm、好ましくは0.1mmから75mm、最も好ましくは0.5mmから5mmの重量中位粒子径d50値を有すると理解される。
好ましくは流動するビーズの形態であり、少なくとも1つの分割ユニットの一部である分割手段は、鉱物、顔料および/もしくは充填材材料でできている。本発明の1つの好ましい実施形態において、精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材は好ましくは同じ材料でできている。
例えば、精製される鉱物、顔料および/もしくは充填材が大理石である場合、分割手段もまた大理石でできている。精製される鉱物、顔料および/もしくは充填材が石灰石である場合、分割手段もまた石灰石でできている。精製される鉱物、顔料および/もしくは充填材が白亜である場合、分割手段もまた白亜でできている。精製される鉱物、顔料および/もしくは充填材がドロマイトである場合、分割手段もまたドロマイトでできている。従って分割手段は好ましくは、大理石、石灰石、白亜、ドロマイトおよびこれらの混合物でできていると理解される。
代替的に、好ましくは流動するビーズの形態であり、少なくとも1つの分割ユニットの一部である分割手段と、精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材は、好ましくは異なる材料でできている。この場合、ビーズの材料は、精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材の材料から独立に選択されてもよい。
従って、好ましくは流動するビーズの形態であり、少なくとも1つの分割ユニットの一部である分割手段は、場合により少量の別の鉱物を含む、珪砂、ガラス、磁器、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウムおよびこれらの混合物を含む群から選択される材料でできていると理解される。
本発明の1つの好ましい実施形態において、分割手段は酸化ジルコニウムおよび酸化セリウムおよび/または酸化イットリウムの溶融ブレンドであり、最も好ましくは、分割手段は80から84重量%の酸化ジルコニウムおよび20から16重量%の酸化セリウムの混合物からなる。
この点に関して、少なくとも1つの混合ユニット内で調製される懸濁液Sの少なくとも一部は、懸濁液S中に含まれる粒子および気泡のサイズを低減するための上記の少なくとも1つの分割ユニットに供される。好ましい実施形態において、少なくとも1つの分割ユニットは粉砕および/または破砕機器であり、最も好ましくは粉砕機器である。少なくとも1つの分割ユニット内における、懸濁液S中に含まれる粒子および気泡のサイズの低減は、新たに調製され、従って表面が活性のある、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む物質が連続的に生成されることにより、本発明の装置内における(化学)反応速度が増大するという利益をもたらす。さらに、少なくとも1つの分割ユニット内において、懸濁液S中に含まれる粒子および気泡のサイズが低減することにより、工程の連続運転が可能になる。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの分割ユニットの後に得られる水性懸濁液は、5から130°dHの硬度を有し、好ましくは10から60°dH、最も好ましくは15から50°dHである。
本発明において、硬度はドイツの硬度を指し、「ドイツ硬度(degree German hardness)、°dH」で表す。この点に関して、硬度はアルカリ土類炭酸水素塩を含む水溶液中のアルカリ土類イオンの総量を指し、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)および当量点指示薬としてエリオクロムTを用いてpH10で錯滴定により測定する。
少なくとも1つの分割ユニットの後に得られる水性懸濁液は好ましくは、20℃において6.5から9の範囲、好ましくは6.7から7.9の範囲、最も好ましくは6.9から7.7の範囲のpHを有する。
追加的または代替的に、少なくとも1つの分割ユニットの後に得られる水性懸濁液の水性相は、1から700mg/l、好ましくは50から650mg/l、最も好ましくは70から630mg/lのカルシウムイオン濃度を有する。別の実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットの後に得られる水性懸濁液の水性相は、1から200mg/l、好ましくは2から150mg/l、最も好ましくは3から125mg/lのマグネシウムイオン濃度を有する。
本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットの後に得られる水性懸濁液の水性相は、1.0NTU未満、好ましくは0.5NTU未満、最も好ましくは0.3NTU未満の濁度値を有する。
本発明の装置は、少なくとも1つの膜濾過ユニットに対して並列配置に組み立てられるように、または少なくとも1つの混合ユニット内に導入されるように少なくとも1つの分割ユニットを含む。少なくとも1つの分割ユニットは、少なくとも1つの混合ユニット内に含まれる発生懸濁液Sの一部のみが循環して少なくとも1つの混合ユニット(「並列配置」)に戻る前に、少なくとも1つの分割ユニット内を通過するように配置することができる。少なくとも1つの分割ユニットを少なくとも1つの混合ユニット内に導入する場合は、発生懸濁液Sの一部または全てが少なくとも1つの分割ユニットを通過する。
少なくとも1つの混合ユニットの発生懸濁液Sが少なくとも1つの分割ユニットを通過する前および/または後、および/またはこれに並行して、懸濁液Sは少なくとも1つの膜濾過ユニットを通過する。
従って、本発明の特定の要件の1つは、装置が、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの膜濾過ユニットを含むことである。
少なくとも1つの膜濾過ユニットは、少なくとも1つの混合ユニットに接続されている。好ましくは、少なくとも1つの膜濾過ユニット内で得られる濾物または濃縮水が循環して本発明の装置の少なくとも1つの混合ユニット内に戻るように、少なくとも1つの膜濾過ユニットは、少なくとも1つの混合ユニットに接続されている。
本願の意味において「濾物または濃縮水」という用語は、膜濾過ユニットの一部である膜の空孔を通過できないという理由で、少なくとも1つの膜濾過ユニットのフィルターシステムを通過していないため、少なくとも1つの膜濾過ユニット内に保持される懸濁液Sの一部を指す。
装置の一部である少なくとも1つの膜濾過ユニットは、鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む水性懸濁液を濾過するために一般に用いられる、当業者に周知の任意の種類の膜フィルターでもよい。例えば、精密濾過膜および/または限外濾過膜を用いてもよい。
膜濾過ユニットの内側と周囲の環境との間には圧力差があり、従って懸濁粒子は懸濁液から分離され、清浄な溶液が得られると理解される。好ましくは、膜濾過ユニットの内側の圧力は、周囲の環境の圧力よりも高い。
精密濾過膜は、0.1から10μmの間の孔径を有し、懸濁液から懸濁粒子を分離するために一般に用いられる膜である。精密濾過膜は、セラミック、ポリマーまたは他の合成材料のものでもよい。好ましくは、上記膜はバックパルス能力を有し、即ち、膜に加わる圧力による、水性懸濁液の濃縮側への濾液の逆の流れによって、膜の流量を低下させる傾向がある汚染物質の堆積物を除去することができる。これに対して限外濾過膜は、0.001から0.1μmの間の孔径を有し、懸濁液からエマルジョン、蛋白質および巨大分子を分離するために用いられる膜である。構成材料は一般に精密濾過膜用と同じである。限外濾過膜は、上述の通りバックパルスを用いるか、または一定の時間濾液弁を閉じることにより逆洗する。
例えば、少なくとも1つの膜濾過ユニットはクロスフロー膜濾過機器である。本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの膜濾過ユニットはクロスフロー膜精密濾過機器である。追加的または代替的に、少なくとも1つの膜濾過ユニットはクロスフロー膜限外濾過機器である。
クロスフロー膜濾過機器は当業者に周知である。本発明の装置に適している可能性のあるクロスフロー膜濾過機器の1つには、Mycrodyn Modul CMB150としてMicrodyn−Nadir GMBH(ドイツ)から入手できるクロスフロー膜濾過機器が含まれる。
少なくとも1つの膜濾過ユニットは、少なくとも1つの板状のフィルターおよび/またはチューブフィルターおよび/またはキャピラリーフィルター膜を含むと理解される。好ましくは、少なくとも1つの膜濾過ユニットは、少なくとも1つのチューブフィルター膜を含む。少なくとも1つの膜濾過ユニットが、少なくとも1つのチューブフィルター膜を含む場合、チューブフィルター膜は好ましくは、0.01mmから25mm、より好ましくは0.1mmから10mm、最も好ましくは0.1から7.5mmのチューブの内径を有する。例えば、チューブフィルター膜は、1mmから7.5mmのチューブ、好ましくは2.5mmから7.5mmの内径を有する。
少なくとも1つの膜濾過ユニットが、少なくとも1つのキャピラリーフィルター膜を含む場合、キャピラリーフィルター膜は好ましくは、0.01mmから0.5mm、より好ましくは0.05mmから0.2mmのキャピラリーの内径を有する。
チューブフィルター膜が好ましく、というのも運転圧力が比較的低く、再循環の流量が多くても固形物の分離に優れた流れ状態になるためであり、乱流が膜表面で形成されるためである。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの膜濾過ユニットは、0.01μmから10μmの間、好ましくは0.05から5μmの間、最も好ましくは0.1から2μmの間の孔径を有する少なくとも1つの膜を含む。
さらに、クロスフロー膜濾過機器の少なくとも1つの膜を通る流速は0.1m/sから10m/sの間、好ましくは0.5m/sから5m/sの間、最も好ましくは1m/sから4m/sの間であると理解される。追加的または代替的に、クロスフロー膜濾過機器の入口における圧力は、0バールから30バールの間、好ましくは0.2バールから10バールの間、最も好ましくは0.5から5バールの間である。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの膜は、焼結材料、多孔質磁器、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはテフロン(登録商標)などの合成ポリマー、およびこれらの混合物を含む群から選択される材料でできている。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの膜濾過ユニットの後に得られる水溶液は、5から130°dH、好ましくは10から60°dH、最も好ましくは15から50°dHの硬度を有する。
少なくとも1つの膜濾過ユニット後に得られる水溶液は、好ましくは20℃において6.5から9の範囲、好ましくは6.7から7.9の範囲、最も好ましくは6.9から7.7の範囲のpHを有する。
追加的または代替的に、少なくとも1つの膜濾過ユニット後に得られる水溶液は、1から700mg/l、好ましくは50から650mg/l、最も好ましくは70から630mg/lのカルシウム濃度を有する。別の実施形態によれば、少なくとも1つの膜濾過ユニット後に得られる水溶液は、1から200mg/l、好ましくは2から150mg/l、最も好ましくは3から125mg/lのマグネシウム濃度を有する。
本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの膜濾過ユニット後に得られる水溶液は、1.0NTU未満、好ましくは0.5NTU未満、最も好ましくは0.3NTU未満の濁度値を有する。
少なくとも1つの分割ユニットが少なくとも1つの混合ユニット内に導入される場合、本発明の装置は、少なくとも1つの分割ユニットに対して並列配置および/または直列配置に組み立てられるように、少なくとも1つの膜濾過ユニットを含む。得られる濾物または濃縮水(即ち、膜濾過ユニットの一部である膜の空孔を通過できないため、少なくとも1つの膜濾過ユニット内に保持される懸濁液Sの一部)が循環して少なくとも1つの混合ユニットに戻る前に、少なくとも1つの混合ユニット内に含まれる発生懸濁液Sの一部のみが、少なくとも1つの膜濾過ユニット内に送液されるように、少なくとも1つの膜濾過ユニットは配置することができる。少なくとも1つの分割ユニットを少なくとも1つの混合ユニット内に導入する場合は、得られる濾物または濃縮水が循環して少なくとも1つの混合ユニット内に導入されている少なくとも1つの分割ユニットに戻るように、発生懸濁液Sの一部または全てが少なくとも1つの膜濾過ユニット内に送液される。本発明の装置の特定の要件の1つは、装置の一部である必要なユニットが流体連通で接続されていることである。言い換えれば、流体接続導管(またはパイプライン)が1つのユニットの出口から延びて別のユニットの入口に接続するように、装置の個々のユニットは、ユニット内に、もしくはユニットを通じて、もしくはユニット間に備えられた1つまたは複数のチューブまたはパイプにより直接または間接に接続されている。
従って装置は、少なくとも3つの出口、好ましくは少なくとも4つの出口、より好ましくは少なくとも5つの出口を含むと理解される。本発明の1つの好ましい実施形態において、装置は、少なくとも3つの出口または少なくとも5つの出口を含む。追加的または代替的に、装置は、少なくとも4つの入口、好ましくは少なくとも5つの入口、より好ましくは少なくとも6つの入口を含む。本発明の1つの好ましい実施形態において、装置は、少なくとも5つの入口または少なくとも6つの入口を含む。
例えば装置は、少なくとも3つの出口、好ましくは少なくとも4つの出口、より好ましくは少なくとも5つの出口、または少なくとも4つの入口、好ましくは少なくとも5つの入口、より好ましくは少なくとも6つの入口を含む。代替的に装置は、少なくとも3つの出口、好ましくは少なくとも4つの出口、より好ましくは少なくとも5つの出口、および少なくとも4つの入口、好ましくは少なくとも5つの入口、より好ましくは少なくとも6つの入口を含む。特に装置は、少なくとも3つの出口および少なくとも5つの入口、例えば3つの出口および5つの入口を含む。代替的に装置は、少なくとも5つの出口および少なくとも6つの入口、例えば5つの出口および6つの入口を含む。
好ましくは、装置に備えられた全ての出口は液体出口である。
本発明の装置の特定の要件の1つは、少なくとも1つの混合ユニットに、少なくとも2つの入口および少なくとも1つの出口が備えられていることである。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットに、少なくとも2つの出口が備えられている。追加的または代替的に、少なくとも1つの混合ユニットに、少なくとも3つの入口、好ましくは少なくとも4つの入口が備えられている。好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットに、少なくとも1つの出口および少なくとも3つの入口、好ましくは少なくとも4つの入口が備えられている。例えば、少なくとも1つの混合ユニットに、1つの出口および3つの入口、好ましくは4つの入口が備えられている。本発明の別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットに、少なくとも2つの出口および少なくとも3つの入口、好ましくは少なくとも4つの入口が備えられている。例えば、少なくとも1つの混合ユニットに、2つの出口および3つの入口、好ましくは4つの入口が備えられている。本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットに、複数の入口および複数の出口が備えられている。
少なくとも1つの混合ユニットに位置する少なくとも1つの入口は、粉末入口であることが好ましい。
さらに、少なくとも1つの膜濾過ユニットに、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口が備えられていると理解される。好ましくは、少なくとも1つの膜濾過ユニットに、少なくとも1つの入口および少なくとも2つの出口が備えられている。より好ましくは、少なくとも1つの膜濾過ユニットに、複数の入口および複数の出口が備えられている。
特定の要件の1つは、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されていることである。この点に関して、少なくとも1つの膜濾過ユニット内において得られる濾物または濃縮水は、再循環して本発明の装置の少なくとも1つの混合ユニット内に戻ると理解される。
本発明の1つの実施形態において、濾液の少なくとも一部、即ち、少なくとも1つの膜濾過ユニットのフィルターシステムに発生懸濁液Sを通過させることにより得られる可溶な鉱物塩、顔料および/もしくは充填材を含む濾過された水溶液は、少なくとも1つの膜濾過ユニットから排出することができる。従って、少なくとも1つの膜濾過ユニットは好ましくは、可溶な鉱物塩、顔料および/もしくは充填材を含む濾過された水溶液の少なくとも一部を排出するのに適した出口が備えられている。
鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製ならびに/または水のミネラル化は、COが装置内に導入されるので実施することができる。本発明の1つの好ましい実施形態において、装置に備えられた少なくとも1つの入口はガス入口である。好ましくは、少なくとも1つのガス入口はCO入口である。例えば、本発明の装置は、1つのガス入口を含む。
少なくとも1つのガス入口は、混合ユニットに、および/または少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置してもよいと理解される。本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つのガス入口は、混合ユニットに、または少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している。
少なくとも1つのガス入口が少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している場合、ガス入口は好ましくはベンチュリインジェクタである。より好ましくは、ベンチュリインジェクタは、少なくとも1つの混合ユニットの出口と少なくとも1つの分割ユニットの入口との間に位置している。本特許出願の意味において、ベンチュリインジェクタは、作動流体の圧力エネルギーを、吸引力により流体を吸引および同伴する低圧ゾーンを作り出す速度エネルギーに変えるための、先細−末広ノズルのベンチュリ効果を利用するポンプ様の機器である。インジェクタののど部を通過後、混合流体は広がり、速度が低下して、この結果、速度エネルギーが圧力エネルギーに戻ることにより混合流体が再圧縮される。作動流体は液体、水蒸気またはその他の任意のガスでもよい。吸引力により同伴される流体は、ガス、液体、スラリー、またはダストを含むガス流でもよい。
ベンチュリインジェクタは、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置する少なくとも1つのポンプの前(即ち混合ユニットにより近い。)または後(即ち分割ユニットにより近い。)に位置することができる。ベンチュリインジェクタを使用する利点の1つは、ガス、例えば発電によって生成するCOを、本発明の装置によって実施することができる工程内に導入することが可能であり、従って工程をほぼCOニュートラルで運転できることである。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つのガス入口は、少なくとも1つの混合ユニットに位置している。例えば、少なくとも1つのガス入口は、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および場合により少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む水性懸濁液内にガスを導入できるように、位置することができる。
本発明の別の好ましい実施形態において、撹拌機器は、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩および場合により少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む水性懸濁液中において十分な混合または撹拌が得られるように、ガス入口と組み合わせる。
例えば、少なくとも1つの分割ユニットが、少なくとも1つの混合ユニット内に統合されている場合、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットの撹拌機器の中空軸の上部に位置している。
流量制御弁またはその他の手段を用いて、精製される鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液中への二酸化炭素の流速を制御してもよい。例えば、CO投入ブロックおよびCOインライン測定機器を用いて、COの流速を制御してもよい。二酸化炭素の投入は好ましくは、生成したアルカリ土類炭酸水素塩水溶液のpHにより制御される。
従って、少なくとも1つの混合ユニットは、液体入口である少なくとも2つの入口を含むと理解される。好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットは、少なくとも3つの液体入口、より好ましくは少なくとも4つの液体入口を含む。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットは、液体入口である少なくとも2つの入口、より好ましくは液体入口である少なくとも3つの入口およびガス入口である少なくとも1つの入口を含む。例えば、少なくとも1つの混合ユニットは、液体入口である2つの入口、より好ましくは液体入口である3つの入口およびガス入口である1つの入口を含む。好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットは、液体入口である3つの入口およびガス入口である1つの入口を含む。
本発明の別の好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットは、液体入口である少なくとも3つの入口、より好ましくは液体入口である少なくとも4つの入口を含む。
少なくとも1つのガス入口が少なくとも1つの混合ユニットに位置している場合、少なくとも1つの混合ユニットに、好ましくはさらに液体入口である少なくとも3つの入口が備えられている。例えば、少なくとも1つの混合ユニットに、ガス入口である1つの入口および液体入口である3つの入口が備えられている。
追加的または代替的に、少なくとも1つの混合ユニットはさらに、粉末入口である少なくとも1つの入口を含む。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットは、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を含む。好ましくは、少なくとも1つの分割ユニットは、1つの入口および1つの出口を含む。本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの分割ユニットに、複数の入口および複数の出口が備えられている。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。
代替的に、少なくとも1つの分割ユニットは、少なくとも1つの混合ユニット内に統合されている。好ましくは、少なくとも1つの分割ユニットが、少なくとも1つの混合ユニット内に統合されている場合、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットの撹拌機器の中空軸の上部に位置している。
好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口が、少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの出口が、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている場合、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している。より好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口が、少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの出口が、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている場合、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの分割ユニットの送液ポンプと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している。最も好ましくは、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの分割ユニットの入口に位置している。
ガス入口である少なくとも1つの入口が、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している場合、少なくとも1つの混合ユニットは好ましくは、液体入口が備えられているのみである。好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットは、少なくとも3つの液体入口、より好ましくは少なくとも4つの液体入口が備えられている。例えば、少なくとも1つの混合ユニットは、4つの液体入口が備えられている。
本発明の1つの好ましい実施形態において、装置は、少なくとも1つの混合ユニットの充填レベル、ポンプ速度、pH、伝導率、カルシウムイオン濃度(例えば、イオン感応性電極による。)および/または温度を調整する少なくとも1つの制御ユニットを含む。少なくとも1つの混合ユニットの充填レベル、ポンプ速度、pH、伝導率、カルシウムイオン濃度(例えば、イオン感応性電極による。)および/または温度を調整する少なくとも1つの制御ユニットは、まとめてまたは個別に運転してもよい。
装置の一部である1つのユニットから装置の一部である別のユニットへの流体の流れは、中間にある(また具体的には述べていない)1つまたは複数の機器、ポンプまたは器具によって実現することができる。さらに、このような流れは、弁、スイッチ、制御ユニットおよび/またはその他の適した構成品などによる選択的な遮断が可能であっても、可能でなくてもよい。
本発明の1つの好ましい実施形態において、装置は、装置の1つのユニットから装置の一部である別のユニットへ水性懸濁液Sを導くための、少なくとも1つのポンプ、好ましくは少なくとも2つのポンプ、最も好ましくは少なくとも3つのポンプを含む。例えば、装置は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの膜濾過ユニットとの間に位置している少なくとも1つのポンプを含む。ポンプは好ましくは、水性懸濁液Sが少なくとも1つの混合ユニットから少なくとも1つの膜濾過ユニットへ導かれるように設計される。
追加的または代替的に、装置は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置する少なくとも1つのポンプを含む。ポンプは好ましくは、水性懸濁液Sが少なくとも1つの混合ユニットから少なくとも1つの分割ユニットへ導かれるように設計される。少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの膜濾過ユニットとの間に位置する少なくとも1つのポンプは、好ましくはベンチュリインジェクタであると理解される。より好ましくは、ベンチュリインジェクタは、少なくとも1つの混合ユニットの出口と少なくとも1つの分割ユニットの入口との間に位置している。例えば、ベンチュリインジェクタは、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間にあるチューブまたはパイプなどの接続部に位置している。前述の内容は、少なくとも1つの分割ユニットが混合ユニット内に統合されていない実施形態にのみ適用されることを述べておく。
本発明の1つの好ましい実施形態において、装置は、少なくとも2つのポンプを含み、1つは少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの膜濾過ユニットとの間に位置し、1つは少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置する。
例えば、少なくとも1つの分割ユニットが、少なくとも1つの混合ユニット内に統合されている場合、装置は好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの膜濾過ユニットとの間に位置するポンプを1つだけ含む。その他の場合は、装置は好ましくは2つのポンプを含む。装置が、2つのポンプを含む場合、1つのポンプは好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの膜濾過ユニットとの間に位置し、一方でもう1つのポンプは好ましくは、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している。
さらに、少なくとも1つの膜濾過ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)は、少なくとも1つの混合ユニットの容積の0.01から100倍であると理解される。
追加的または代替的に、少なくとも1つの分割ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)と、少なくとも膜濾過ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)の比は、1:1から1:1000の間である。好ましくは、少なくとも1つの分割ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)と、少なくとも膜濾過ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(単位m/hでの合計)の比は、1:5から1:250の間である。
本発明の好ましい実施形態において、装置は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製が連続的に実現されるように提供される。しかし、本発明の装置はまた、鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のためのセミバッチモードが実現されるように提供されることもできる。この場合、発生懸濁液Sは例えば、およそ1000000m/メートルトンの総粒子表面を示すことができて、本発明の装置に供給される。次いで、生成物、即ちアルカリ土類炭酸水素塩の水溶液は、発生懸濁液Sの残留分が、およそ1000m/メートルトンの総粒子表面を示すまで装置から排出され、さらに少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩およびアルカリ土類炭酸塩に対して少量の任意選択の少なくとも1つのアルカリ土類水酸化物を含む、新たな量の少なくとも1つの物質が本発明の装置に供給される。総粒子表面は、連続的な装置の各点を通じて、水性懸濁液Sならびに水性懸濁液Sの乾燥した内容物の比表面積(SSAtotal)を求めることにより評価できることを述べておく。
装置が、連続的な形式で提供される場合、装置は好ましくは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を含む水溶液の排出量により制御される。少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を含む水溶液の排出量は、容積法、例えば流量計で、または重量法、例えば、はかりを用いて求めてもよい。この値、即ち、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を含む水溶液の排出量は好ましくは、(新たな)供給水の弁の制御に用いられる。
水性懸濁液Sの固形分の測定は、重量法で実施する。
本発明の1つの好ましい実施形態において、装置の各種ユニットに、まとめてまたは個別に運転用の電気を供給してもよい。好ましくは、本発明の装置に必要な電力の少なくとも一部または全ては、太陽エネルギー、例えば熱および/またはボルタンメトリー太陽パネルから得られる。
得られる発生懸濁液Sは、発生懸濁液Sの全重量に対して好ましくは0.1から80重量%の範囲、好ましくは3から50重量%の範囲、より好ましくは5から35重量%の範囲の固形分を有する。追加的または代替的に、少なくとも1つの分割ユニットの後で得られる懸濁液S中の粒子は、5000から5000000m/発生懸濁液Sメートルトン、好ましくは10000から5000000m/メートルトン、より好ましくは70000から500000m/発生懸濁液Sメートルトン、例えば100000から500000m/メートルトンの比表面積(SSAtotal)を示す。
少なくとも1つの分割ユニットおよび/または少なくとも1つの膜濾過ユニットの後で得られる発生懸濁液Sおよび/または水溶液は好ましくは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸水素塩を含む。
本発明の1つの実施形態によれば、少なくとも1つの分割ユニットおよび/または少なくとも1つの膜濾過ユニットの後で得られる水性懸濁液Sおよび/または水溶液は好ましくは、炭酸水素カルシウムを好ましくは25から150mg/lの量で含み、および/または炭酸水素マグネシウムを好ましくは0を超え50mg/lまでの量で含む。追加的または代替的に、少なくとも1つの分割ユニットおよび/または少なくとも1つの膜濾過ユニットの後で得られる水性懸濁液Sおよび/または水溶液は好ましくは、炭酸水素カルシウムおよびマグネシウムの混合物を、好ましくは総量で25から200mg/lまで含む。
本発明の1つの好ましい実施形態において、少なくとも1つの分割ユニットおよび/または少なくとも1つの膜濾過ユニットの後で得られる水性懸濁液Sおよび/または水溶液は好ましくは、炭酸水素カルシウムを45mg/l、または炭酸水素カルシウムを80から120mg/l、および炭酸水素マグネシウムを20から30mg/lまで含む。
材料を含むドロマイト、半焼成および/または完全に焼成したドロマイトを、アルカリ土類炭酸塩を含む物質として用いるとき、炭酸水素カルシウムおよびマグネシウムの混合物を得ることができる。本発明の意味において焼成ドロマイトは、酸化カルシウム(CaO)および酸化マグネシウム(MgO)を含み、一方、半焼成ドロマイトは、酸化マグネシウム(MgO)の形態でMgを、炭酸カルシウム(CaCO)の形態でCaを含むが、少量の酸化カルシウム(CaO)も幾分含むことができる。
少なくとも1つの分割ユニットおよび少なくとも1つの膜濾過ユニットの後で得られる発生透過水溶液を加熱することにより、水は溶液から蒸発し、ある時点でアルカリ土類炭酸塩が溶液から沈降し始める。
少なくとも1つの分割ユニットおよび少なくとも1つの膜濾過ユニットの後で得られる発生透過水溶液の上記加熱は、加熱機器を含む少なくとも1つの混合ユニット内で実施してもよい。代替的に、少なくとも1つの分割ユニットおよび少なくとも1つの膜濾過ユニットの後で得られる発生透過水溶液は、加熱機器を含む別の混合ユニットへ導くこともできる。
本発明の1つの好ましい実施形態において、透過水溶液は通常、加熱機器を用いて45℃から90℃、好ましくは55℃から80℃の温度に調整される。
図面と共に装置の2つの実施形態を参照して、本発明を以下で詳しく説明する。
図2に示す通り、本発明の装置の1つの実施形態は、撹拌機(2)を備えた混合ユニット(1)、水(14)ならびに乾燥した形態または水性の形態のいずれかの精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材(6)のための少なくとも1つの入口を含む。混合ユニット(1)の出口に接続されて、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備えた膜濾過ユニット(4)があり、ここに、混合ユニット(1)内で得られる発生懸濁液Sの少なくとも一部が送液される。膜濾過ユニット(4)では好ましくは、水性懸濁液S中に含まれる粗い粒子、即ち少なくとも0.2μmのサイズを有する全粒子が保持される。膜濾過ユニット(4)を出る発生懸濁液Sの少なくとも一部は再循環されて、チューブまたはパイプなどの接続部(12)を通じて混合ユニット(1)内に戻る。従って、膜濾過ユニット(4)は、膜濾過ユニット(4)の内容物が混合ユニット(1)に再循環可能なように混合ユニットに接続される。特に、膜濾過ユニット(4)内で得られる濾物または濃縮水は、再循環されて混合ユニット(1)内へ戻ることに留意されたい。従って、本発明の装置の特定の要件の1つは、混合ユニット(1)の少なくとも1つの出口が、膜濾過(4)ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、膜濾過ユニット(4)の少なくとも1つの出口が、混合ユニット(1)の少なくとも1つの入口に接続されていることである。
場合により、精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む濾過された水溶液の少なくとも一部、即ち濾液(10)は、膜濾過ユニット(4)から出口を通じて排出されてもよい。従って、膜濾過ユニット(4)は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む水溶液の少なくとも一部、即ち、少なくとも1つの膜濾過ユニット(4)のフィルターシステムに発生懸濁液Sを通過させることにより得られる濾液(10)を排出するための別の出口が備えられていてもよい。
鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む排出された溶液、即ち濾液(10)は、場合により、さらに処理(16)、例えば機械的な処理などを、好ましくは脱気機器、例えば超音波および/または真空機器などにより施してもよい。最も好ましくは、脱気機器により得られる発生気相は、ベンチュリインジェクタにより、混合ユニット(1)と分割ユニット(18)の間のチューブまたはパイプなどのガス管を経由して工程内に再び注入され、また、真空は好ましくは、このベンチュリインジェクタにより発生させる。加えて、溶液のpH(例えば、NaOHなどの塩基の添加)、溶液の伝導率または溶液の硬度を変えるために、殺生物剤または他の添加剤を工程に加えることができる。その他の選択肢として、膜濾過ユニット(4)から排出された鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む透明な水溶液、即ち濾液(10)は、さらに水で希釈することができる。水性懸濁液S中に含まれ、また濾過機器内に保持される粗い鉱物、顔料および/もしくは充填材粒子は、さらなる転換および/または精製に利用できるようにするために、場合により反応器、即ち少なくとも1つの混合ユニット(1)内へ再循環することができる。
膜濾過ユニット(4)と並行して、装置は、分割手段を含む分割ユニット(18)を含む。粉砕機器(18)は、分割ユニット(18)の内容物の少なくとも一部が混合ユニット(1)へ再循環できるように、混合ユニット(1)に接続されている。従って、混合ユニット(1)の少なくとも1つの出口は、分割ユニット(18)の少なくとも1つの入口に接続されている。さらに、分割ユニット(18)の少なくとも1つの出口は、混合ユニット(1)の少なくとも1つの入口に接続されている。
混合ユニット(1)内で得られる、6から9の間のpHを有する発生懸濁液Sの一部は、チューブまたはパイプなどの接続部(8)を通じて、膜濾過ユニット(4)へと送液され、一方で、混合ユニット(1)内で得られる、6から9の間のpHを有する発生懸濁液Sの別の一部は、分割ユニット(18)へと送液される。本実施形態において、CO(22)は好ましくは、分割ユニット(18)の前の装置内に供給される。分割ユニット(18)の後で得られる粉砕された発生水性懸濁液は、次いで循環されて(24)分割ユニット(18)から混合ユニット(1)へ戻る。
図3に示す通り、本発明の装置の1つの実施形態は、内部に分割ユニット(1)が統合された混合ユニットを含む。複合混合/分割ユニット(1)は、撹拌機(2)および粉砕ビーズなど別の分割手段が備えられている。さらに装置は、水(14)ならびに乾燥した形態または水性の形態のいずれかの精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材(6)のための少なくとも1つの入口を含む。複合混合/分割ユニット(1)の出口に接続されて、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備えた膜濾過ユニット(4)があり、ここを、複合混合/分割ユニット(1)内で得られる発生懸濁液Sの少なくとも一部が通過する。膜濾過ユニット(4)では好ましくは、水性懸濁液中に含まれる粗い粒子、即ち少なくとも0.2μmのサイズを有する全粒子が保持される。膜濾過ユニット(4)を出る発生懸濁液Sの少なくとも一部は再循環されて、チューブまたはパイプなどの接続部(12)を通じて複合混合/分割ユニット(1)内に戻る。従って、膜濾過ユニット(4)は、膜濾過ユニット(4)の内容物が複合混合/分割ユニット(1)に再循環可能なように複合混合/分割ユニット(1)に接続される。特に、膜濾過ユニット(4)内で得られる濾物または濃縮水は、循環されて複合混合/分割ユニット(1)内へ戻ることに留意されたい。従って、本発明の装置の特定の要件の1つは、複合混合/分割ユニット(1)の少なくとも1つの出口が、膜濾過(4)ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、膜濾過ユニット(4)の少なくとも1つの出口が、複合混合/分割ユニット(1)の少なくとも1つの入口に接続されていることである。
場合により、精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む濾過された水溶液の少なくとも一部、即ち濾液(10)は、膜濾過ユニット(4)から出口を通じて排出されてもよい。従って、膜濾過ユニット(4)は、鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む水溶液の少なくとも一部、即ち、少なくとも1つの膜濾過ユニット(4)のフィルターシステムに発生懸濁液Sを通過させることにより得られる濾液(10)を排出するための別の出口が備えられていてもよい。
鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む排出された溶液、即ち濾液(10)は、溶液のpH(例えば、NaOHなどの塩基の添加)、溶液の伝導率または溶液の硬度を変えるために、場合により、さらに処理(16)、例えば機械的な処理、または殺生物剤もしくは他の添加剤の添加などを施してもよい。その他の選択肢として、膜濾過ユニット(4)から排出された鉱物、顔料および/もしくは充填材の可溶な塩を含む透明な水溶液は、さらに水で希釈することができる。懸濁液中に含まれ、また濾過機器内に保持される粗い鉱物、顔料および/もしくは充填材粒子は、さらなる転換および/または精製に利用できるようにするために、場合により反応器、即ち複合混合/分割ユニット(1)内へ再循環することができる。
従って、複合混合/分割ユニット(1)内で得られる、6から9の間のpHを有する発生懸濁液Sの少なくとも一部は、チューブまたはパイプなどの接続部(8)を通じて、膜濾過ユニット(4)へと送液される。本実施形態において、CO(22)は好ましくは、装置の複合混合/分割ユニット(1)内に供給される。好ましくは、撹拌機(2)は混合機であり、ここで水性懸濁液の混合およびCO(4)の投入を同時に行うことが可能である。
図4は、本発明による装置と共にガス入口として用いることができるベンチュリインジェクタ(26)を示す。ベンチュリインジェクタは、作動流体の圧力エネルギーを、吸引力により流体を吸引および同伴する低圧ゾーンを作り出す速度エネルギーに変えるための、先細−末広ノズルのベンチュリ効果を利用するポンプ様の機器である。インジェクタののど部を通過後、混合流体は広がり、速度が低下して、この結果、速度エネルギーが圧力エネルギーに戻ることにより混合流体が再圧縮される。作動流体は液体、水蒸気またはその他の任意のガスでもよい。吸引力により同伴される流体は、ガス、液体、スラリー、またはダストを含むガス流でもよい。
この場合には、COの泡を含む水性懸濁液Sを得るために、ベンチュリインジェクタを用いて混合ユニットから来る懸濁液S中にCOガスを吸引する。
ベンチュリインジェクタは、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置する少なくとも1つのポンプの前(即ち混合ユニットにより近い。)または後(即ち分割ユニットにより近い。)に位置することができる。ベンチュリインジェクタを使用する利点の1つは、ガス、例えば発電によって生成するCOを、本発明の装置によって実施することができる工程内に導入することが可能であり、従って工程をほぼCOニュートラルで運転できることである。
(図面)
図1は、先行技術に記載されている装置を示す。
図2は、混合ユニット、分割ユニットおよび膜濾過ユニットを含む本発明の装置の実施形態を示し、ここで、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。
図3は、混合ユニット内に統合された分割ユニットおよび膜濾過ユニットを含む本発明の装置の実施形態を示し、ここで、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続されており、また少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている。
図4は、本発明による装置と共にガス入口として用いることができるベンチュリインジェクタを示す。
本発明の範囲および利益は、本発明の特定の実施形態を説明するための以下の実施例に基づいてよりよく理解されるであろうが、これらに限定されない。
材料の比表面積(SSA)
比表面積(SSA)は、Malvern製Mastersizer2000(フラウンホーファーの式に基づく。)を用いて測定した。
粒径分布(直径X未満の粒子質量%)および微粒子材料の重量中位径(d50
微粒子材料の重量中位粒径および粒径質量分布は、Malvern製Mastersizer2000(フラウンホーファーの式に基づく。)を用いて求めた。
水性懸濁液または溶液のpH
pHは、メトラー・トレド製pH計を用いて測定した。pH電極の校正は、pH値が4.01、7.00、9.21の標準液を用いて実施した。
水性懸濁液の固形分
懸濁液の固形分(「乾燥重量」とも言う。)は、メトラー・トレド社(スイス)の水分分析計HR73を使用して求めた。用いた設定は以下の通り。:温度120℃、自動スイッチ・オフ3、標準乾燥、懸濁液は5から20g。
濁度
濁度はHach Lange 2100AN IS Laboratory Turbidimeterを用いて測定し、校正は0.1未満、20、200、1000、4000および7500NTUのStabCal濁度標準液(ホルマジン標準液)を用いて実施した。
硬度の決定(ドイツ硬度;「°dH」で表記)
硬度は、アルカリ土類炭酸水素塩を含む水性懸濁液中のアルカリ土類イオンの総量を指し、エチレンジアミン四酢酸(EDTA;商品名Titriplex III)および当量点指示薬としてエリオクロムTを用いて錯滴定により測定する。
EDTA(キレート剤)は、Ca2+イオンおよびMg2+イオンと、可溶で安定なキレート錯体を形成する。25%アンモニア懸濁液2ml、アンモニア/酢酸アンモニウム緩衝液(pH10)およびエリオクロムブラックT指示薬を、試験する水のサンプル100mlに加えた。指示薬および緩衝液は、いわゆる「指示薬−緩衝液錠剤」として一般に入手できる。指示薬は、黄色染料でマスクされたとき、Ca2+イオンおよびMg2+イオンと赤色の錯体を形成する。滴定終了時、これは全てのイオンがキレート剤と結合したときであるが、残りのエリオクロムブラックT指示薬は縁色を示す遊離型である。指示薬がマスクされていないときは、色はマゼンタから青に変化する。全硬度は、使用されたEDTAの量から計算することができる。
下の表1は、各種単位の水の硬度の換算を示す。
Figure 2015508703
比較例の装置
比較例のために用いた装置の一般的な工程フローシートを図1に示す(機器A)。装置は、撹拌機を含む混合ユニットとして50Lの送液タンク容積を有し45Lの懸濁液を入れた送液タンクおよびクロスフロー膜精密濾過器を含み、ここで混合ユニット内に導入される鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液は、混合ユニットに位置する出口を通じて取り出され、クロスフロー膜精密濾過器に導かれ、またこれを通過する。クロスフロー膜精密濾過器を出る濾液の少なくとも一部は導かれて混合ユニットに戻る。クロスフロー膜精密濾過器は、総膜面積0.6m(0.2m/モジュールを3モジュール直列)およびチューブ内径6mmを有する。
本発明の装置
本発明による装置の1つの一般的な工程フローシートを図2に示す(機器B)。装置は、撹拌機を含む混合ユニットとして50Lの送液タンク容積を有し45Lの懸濁液を入れた送液タンクおよびクロスフロー膜精密濾過器および分割ユニットを含み、これらは並列に設置される。従って、混合ユニット内に導入される鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液は、混合ユニットに位置している少なくとも2つの出口を通じて同時または独立に取り出されてもよく、クロスフロー膜精密濾過器および/または分割ユニットに導かれ、またこれらを通過してもよい。クロスフロー膜精密濾過器を出る濾液および/または分割ユニットを出る懸濁液の少なくとも一部は、導かれて混合ユニットに戻る。クロスフロー膜精密濾過器は、総膜面積0.6m(0.2m/モジュールを3モジュール直列)およびチューブ内径6mmを有する。
本発明による別の装置の一般的な工程フローシートを図3に示す(機器C)。装置は、分割ユニットが内部に統合されており、また撹拌機および酸化ジルコニウムでできた粉砕ビーズを備えた混合ユニットを含む。さらに装置は、混合/分割ユニット内に導入される鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液が混合/分割ユニットに位置している出口を通じて取り出され、クロスフロー膜精密濾過器に導かれ、またこれを通過するようにクロスフロー膜精密濾過器を含む。クロスフロー膜精密濾過器を出る濾液の少なくとも一部は導かれて混合/分割ユニットに戻る。
本発明の実施例で用いられる供給水は、Christ社(スイス、Aesch)のイオン交換設備、Elite 1BTHタイプから得たが、供給水はイオン交換設備後に以下の水の仕様を有していた。
ナトリウム 169mg/l
カルシウム 2mg/l
マグネシウム <1mg/l
°dH 0.3
[実施例1]
Microdol A extra(ドロマイト)
本実施例では、Company Norwegian Talc(Knarrevik)から入手したMicrodol A extraドロマイトを少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩として用いた。
実施例1における試験の目標は、周囲温度でpH7.2±0.1のアルカリ土類炭酸水素塩の懸濁液をドロマイトから生成することであった。試験の最初にドロマイト供給材料が有するd10は0.35μm、d50は2.75μm、d90は10.53μmであった。
反応および運転条件を表2および表3に示す。
比較例:
試験a)機器A、(タンク温度23℃)
クロスフロー膜精密濾過器への送液流量:2.0m/h
Figure 2015508703
本発明:
試験b)機器B、(タンク温度25℃)
クロスフロー膜精密濾過器への送液流量:2.0m/h
分割機器への送液流量:0.20m/h
Figure 2015508703
表3(本発明)から、本発明の設備を用いた、単位l/h/mでの透過水の容量は、表2(先行技術)にて概説した先行技術の設備において得られる透過水の容量と比べて、1.5倍に増加すると推論することができる。特に、本発明の設備内で得られる懸濁液S中の粒子の媒体粒径(d50)は1.05μmであることが明らかになったが、一方で先行技術の設備を用いた懸濁液S中の粒子の媒体直径(d50)は、ほぼ一定のままである。本発明の設備内で得られ、165分後に採取された透過水のサンプルの濁度は0.3NTU未満であった。
[実施例2]
Microdol A extra(ドロマイト)
本実施例では、実施例1に記載されているMicrodol A extraドロマイトを少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩として用いた。
実施例2における試験の目標は、40℃に上昇させた温度でpH7.8±0.1のアルカリ土類炭酸水素塩の懸濁液をドロマイトから生成することであった。
試験の最初にドロマイト供給材料が有するd10は0.35μm、d50は2.75μm、d90は10.53μmであった。
反応および運転条件を表4に示す。
本発明:
試験c)機器B、(タンク温度40℃)
クロスフロー膜精密濾過器への送液流量:2.0m/h
分割機器への送液流量:0.20m/h
Figure 2015508703
表4から、本発明の設備を40℃で用いた、単位l/h/mでの透過水の容量は、本発明の設備内で25℃で得られる透過水の容量と比べて1.33倍、表2(先行技術)にて概説した先行技術の設備と比べて2.0倍にも増加すると推論することができる。実施例は、試験a)に対して試験b)およびc)の本発明の装置の効率が改善していることを明確に示している。
[実施例3]
未加工の大理石(オーストリア、カリンシア産)
本実施例では、オーストリアのカリンシア地域産の未加工の大理石を用いた。HClに不溶の内容物は7.5重量%であった(マイカ約90重量%および石英10重量%。XRDによる測定)。
試験の最初に大理石供給材料が有するd10は1.0μm、d50は24.5μm、d90は104μmであった。比表面積(SSA)は0.1m/g未満であった。
装置の反応および運転条件は表5より知ることができる。
試験d)、機器B、(混合タンク温度24℃)
クロスフロー膜精密濾過器への送液流量:2.0m/h
分割機器への送液流量:0.065m/h
Figure 2015508703
本発明の設備内で得られ、105分後に採取された懸濁液Sの総粒子表面積(SSAtotal)は、懸濁液S1メートルトン当たり185000mを示した。
本発明の設備内で得られ、165分後に採取された透過水のサンプルの濁度は0.3NTU未満であった。
180分後に得られた透明な透過水2リットルを70℃で2時間加熱し、発生沈降物を直径50mm、孔径0.2μmを有する実験用膜フィルターディスク(ミリポア製)を用いて濾過し、収集した。
発生沈降物のXRD分析は以下を示している。:
アラゴナイトPCC 97.3重量%
カルサイトPCC 2.7重量%
シリカ/ケイ酸塩(マイカ) <0.1重量%
HCl不溶性 <0.1重量%
従って、XRD結果およびHClに不溶の内容物は、HClに不溶の内容物(不純物)を7.5重量%含む出発原料から、非常に清浄なCaHCO溶液ならびに非常に純粋な沈降炭酸カルシウムが得られることを示している。
この実施例は、本発明の装置により、純粋でない出発原料から、非常に純粋な抽出溶液ならびに鉱物、顔料および/もしくは充填材が生成されることを明確に実証している。この実施例は、本発明の装置を使用すると、化学薬品を用いて鉱物、顔料および/もしくは充填材の相を分離する工程に対して費用効果のある代替になることを示している。
[実施例4]
ドロマイト/石灰石ブレンド
パイロットプラント試験
本実施例では、実施例1に記載されているMicrodol A extraドロマイト1部をフランスのアビニョン地域の石灰石2部と混合して、アルカリ土類炭酸塩のブレンドとして使用した。
実施例4における試験の目標は、パイロットプラントの規模でpH6.5から6.7のアルカリ土類炭酸水素塩の溶液を生成することであった。
試験の最初にアルカリ土類炭酸塩のブレンドが有するd10は0.43μm、d50は2.43μm、d90は6.63μmであった。
ブレンドは水中の50重量%懸濁液として送液した。
装置の反応および運転条件は表6より知ることができる。
本発明:
試験e)機器B、(タンク温度18.5℃)
装置は、撹拌機を含む混合ユニットとして1,000Lの送液タンク容積を有する送液タンクおよびクロスフロー膜精密濾過ユニットとしてクロスフローポリエチレン膜精密濾過器および分割ユニットを含み、これらは並列に設置される。従って、混合ユニット内に導入される鉱物、顔料および/もしくは充填材を含む懸濁液は、混合ユニットに位置している少なくとも2つの出口を通じて同時または独立に取り出されてもよく、クロスフロー膜精密濾過ユニットおよび/または分割ユニットに導かれ、またこれらを通過してもよい。クロスフロー膜精密濾過ユニットを出る濾液および/または分割ユニットを出る懸濁液の少なくとも一部は、導かれて混合ユニットに戻る。クロスフローポリエチレン膜精密濾過器は、総膜面積8m、チューブ内径5.5mmおよびチューブ長さ3mを有する。さらに、精密濾過器は空孔直径1.0μmを有し、174本のチューブを並列に含む(SeprodynフィルターモジュールSE 150 TP 1L/DF、Microdyn製)。
供給水:Christ社(スイス、Aesch)のイオン交換設備から得られる脱イオン水(アルカリ土類炭酸塩<1mg/l)。
懸濁液Sのクロスフロー膜ユニットへの送液流量:36m/h、膜通過速度:3m/s。
クロスフロー膜入口での圧力:1バール
クロスフロー膜出口での圧力:0.3バール
溶液出口での圧力:0.05バール
懸濁液Sの分割機器への送液流量:0.40m/h
分割ユニット入口での圧力:0.7から0.8バール
CO投入:2.0リットル/分(圧力1.5から1.6バール時)。
懸濁液Sの送液固形分:15重量%
結果は44時間の連続運転後に測定する。
Figure 2015508703
本発明の装置内で得られ、44時間後に採取した懸濁液Sの粒子の比表面は、懸濁液S1メートルトン当たり408,000mであった。
アルカリ土類炭酸塩(CaCO/MgCOの合計)45mg/lを含む水道水の第1の品質は、この試験の透過水を供給水で希釈することにより得た。この試験の発生容量は、アルカリ土類炭酸塩の濃度が45mg/l時の約6.7m/hに対応する。
100mg/lのアルカリ土類炭酸塩1(CaCO)および10から15mg/lのアルカリ土類炭酸塩2(MgCO)を含む水道水の第2の品質は、この試験の透過水を供給水で希釈することにより得た。この試験の発生容量は、濃度がCaCOは100mg/l、MgCOは10から15mg/lの時の約2.7m/hに対応する。
第2の品質の水道水1mを得るための本発明の装置の総電力消費量は、品質2の水道水1m当たり0.07から0.12kWhであった。
第2の品質の水道水1mを得るための本発明の装置のミル部分の電力消費量は、品質2の水道水1m当たり0.06から0.09kWhであった。

Claims (29)

  1. 鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または沈降アルカリ土類炭酸塩の調製ならびに/または水のミネラル化のための装置であって、流体連通で、
    a)少なくとも2つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの混合ユニット、
    b)分割手段を含む少なくとも1つの分割ユニット、ならびに
    c)少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備えた少なくとも1つの膜濾過ユニット
    を含み、前記少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、前記少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの入口に接続され、および前記少なくとも1つの膜濾過ユニットの少なくとも1つの出口は、前記少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている、装置。
  2. 請求項1に記載の装置であって、少なくとも1つの混合ユニットは、撹拌機器を含む、装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の装置であって、少なくとも1つの混合ユニットは、前記少なくとも1つの混合ユニットの内容物を5℃から90℃の間、および好ましくは20℃から50℃の間の温度に加熱することができる加熱機器を含む、装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの分割ユニットは、少なくとも1つの粉砕機器および/または少なくとも1つの破砕機器であり、および好ましくは少なくとも1つの粉砕機器である、装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの分割ユニットは、少なくとも1つの縦型粉砕機器および/または少なくとも1つの縦型破砕機器または少なくとも1つの横型粉砕機器および/または少なくとも1つの横型破砕機器である、装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの分割ユニットは、円錐形のアニュラーギャップビーズミルである、装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの分割ユニットは、0.01mmから100mm、好ましくは0.1mmから75mmおよび最も好ましくは0.5mmから5mmの重量中位粒子径d50値を有する分割手段を含む、装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの分割ユニットは、分割手段として、場合により少量の別の鉱物を含む、珪砂、ガラス、磁器、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウムおよびこれらの混合物を含む群から選択される材料でできた流動するビーズを含む、装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの分割ユニットの分割手段は、鉱物、顔料および/もしくは充填材材料でできており、好ましくは前記分割手段と精製ならびに/または調製される鉱物、顔料および/もしくは充填材とが同じ材料でできている、装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの膜濾過ユニットはクロスフロー膜濾過機器であり、および好ましくはクロスフロー膜精密濾過機器および/またはクロスフロー膜限外濾過機器である、装置。
  11. 請求項10に記載の装置であって、クロスフロー膜濾過機器は、0.01mmから25mm、好ましくは0.1mmから10mmのチューブの内径を有する少なくとも1つのチューブフィルター膜を含む、装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの膜濾過ユニットは、0.01μmから10μmの間、好ましくは0.05μmから5μmの間および最も好ましくは0.1μmから2μmの間の孔径を有する少なくとも1つの膜を含む、装置。
  13. 請求項12に記載の装置であって、膜材料は、焼結材料、多孔質磁器、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはテフロン(登録商標)などの合成ポリマーおよびこれらの混合物を含む群から選択される、装置。
  14. 請求項10から請求項13のいずれか一項に記載の装置であって、クロスフロー膜濾過機器の少なくとも1つの膜を通る流速は0.1m/sから10m/sの間、好ましくは0.5m/sから5m/sの間、および最も好ましくは1m/sから4m/sの間であり、ならびに/または前記クロスフロー膜濾過機器の入口における圧力は0バールから30バールの間、好ましくは0.2バールから10バールの間、および最も好ましくは0.5から5バールの間である、装置。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも3つの出口、好ましくは少なくとも4つの出口、および、より好ましくは少なくとも5つの出口を含み、ならびに/または、少なくとも4つの入口、好ましくは少なくとも5つの入口、および、より好ましくは少なくとも6つの入口を含む、装置。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの混合ユニットは、少なくとも2つの出口および/または少なくとも3つの入口、好ましくは少なくとも4つの入口を含む、装置。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つのガス入口、好ましくはCO入口を含む、装置。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの混合ユニットは、液体入口である少なくとも2つの入口、好ましくは少なくとも3つの液体入口、および、より好ましくは少なくとも4つの液体入口を含む、装置。
  19. 請求項1から18のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの混合ユニットの充填レベル、ポンプ速度、pH、伝導率、カルシウムイオン濃度(例えば、イオン感応性電極による。)および/または温度を調整する少なくとも1つの制御ユニットを含む、装置。
  20. 請求項1から19のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの混合ユニットおよび少なくとも1つの膜濾過ユニットの間に位置している少なくとも1つのポンプを含む、装置。
  21. 請求項1から20のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの出口は、少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの入口に接続され、および前記少なくとも1つの分割ユニットの少なくとも1つの出口は、前記少なくとも1つの混合ユニットの少なくとも1つの入口に接続されている、装置。
  22. 請求項1から21のいずれか一項に記載の装置であって、さらに、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している少なくとも1つのポンプを含む、装置。
  23. 請求項20から請求項22のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの膜濾過ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(m/hでの合計)は、少なくとも1つの混合ユニットの容積の0.01から100倍であり、ならびに/または少なくとも1つの分割ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(m/hでの合計)と、少なくとも膜濾過ユニットに送液する少なくとも1つのポンプのポンプ容量(m/hでの合計)の比は、1:1から1:1000の間、および好ましくは1:5から1:250の間である、装置。
  24. 請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の装置であって、少なくとも1つの分割ユニットは、少なくとも1つの混合ユニット内に統合されている、装置。
  25. 請求項1から24のいずれか一項に記載の装置であって、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間、より好ましくは前記少なくとも1つの分割ユニットの送液ポンプと前記少なくとも1つの分割ユニットとの間、および最も好ましくは前記分割ユニットの入口に位置している、装置。
  26. 請求項1から25のいずれか一項に記載の装置であって、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットと少なくとも1つの分割ユニットとの間に位置している、および好ましくは前記少なくとも1つの混合ユニットの出口と前記少なくとも1つの分割ユニットの入口との間に位置しているベンチュリインジェクタである、装置。
  27. 請求項24に記載の装置であって、ガス入口である少なくとも1つの入口は、少なくとも1つの混合ユニットの撹拌機器の中空軸の上部に位置している、装置。
  28. 鉱物、顔料および/もしくは充填材の精製ならびに/または水のミネラル化のための請求項1から請求項27のいずれか一項に記載の装置の使用。
  29. 沈降アルカリ土類炭酸塩の調製のための請求項1から請求項27のいずれか一項に記載の装置の使用。
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