JP2015506361A - 治療化合物および関連する使用方法 - Google Patents
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D493/00—Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system
- C07D493/12—Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains three hetero rings
- C07D493/20—Spiro-condensed systems
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Abstract
サリノマイシンアナログおよびサリノマイシンアナログを含有する薬学的に許容される組成物。サリノマイシンアナログおよびサリノマイシンアナログを含有する薬学的に許容される組成物を含む剤形およびキット。被験体における増殖性疾患、例えば、がんまたは微生物感染症を処置するために、サリノマイシンアナログ、薬学的に許容される組成物、剤形およびキットを用いる方法。一態様において、本発明は、式(I)の化合物を含む剤形、例えば、医薬剤形を特色とする。一部の実施形態において、剤形は、静脈内にまたは皮下ボーラスとして被験体に投与することができる。
Description
関連出願への相互参照
本願は、2012年1月6日に出願された中国特許出願第CN201210005407.4号、および2012年4月6日に出願された米国仮特許出願第61/613,127号の利益を主張し、これらの出願の各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
本願は、2012年1月6日に出願された中国特許出願第CN201210005407.4号、および2012年4月6日に出願された米国仮特許出願第61/613,127号の利益を主張し、これらの出願の各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
発明の背景
研究により、腫瘍形成および成長が、がん幹細胞(CSC)および間葉系細胞、例えば、間葉系がん性細胞を包含するがん細胞のマイナーな亜集団に影響されることが示唆されている。がん幹細胞(CSC)は、二次性の腫瘍を播種および産生する能力を有する腫瘍塊内の細胞であり、転移および再燃等、がん性過程に関係があるとされている。間葉系細胞は、被験体の身体全体を容易に遊走することができる未分化の自由な細胞であり、適切な環境下では急速に増殖する。近年の研究は、従来のがん療法(例えば、外科手術、放射線照射、化学療法、ホルモン療法)は、腫瘍の大部分を根絶することができるが、CSCおよび/または間葉系細胞は、多くの場合取り残されることを示唆する。残存するCSCおよび/または間葉系細胞は、被験体における元々の組織または他の箇所のいずれかにおいて新たな腫瘍の核となり得る。
研究により、腫瘍形成および成長が、がん幹細胞(CSC)および間葉系細胞、例えば、間葉系がん性細胞を包含するがん細胞のマイナーな亜集団に影響されることが示唆されている。がん幹細胞(CSC)は、二次性の腫瘍を播種および産生する能力を有する腫瘍塊内の細胞であり、転移および再燃等、がん性過程に関係があるとされている。間葉系細胞は、被験体の身体全体を容易に遊走することができる未分化の自由な細胞であり、適切な環境下では急速に増殖する。近年の研究は、従来のがん療法(例えば、外科手術、放射線照射、化学療法、ホルモン療法)は、腫瘍の大部分を根絶することができるが、CSCおよび/または間葉系細胞は、多くの場合取り残されることを示唆する。残存するCSCおよび/または間葉系細胞は、被験体における元々の組織または他の箇所のいずれかにおいて新たな腫瘍の核となり得る。
よって、CSCおよび/または間葉系細胞を特異的かつ選択的に標的とする薬物の必要がある。そのような薬物は、単独で、あるいは旧来のがん療法(例えば、外科手術、放射線照射、化学療法、ホルモン療法)と組み合わせて用いて、腫瘍を破壊し、再燃または転移を回避することができる。
これらの薬物、例えば、CSCおよび/または間葉系細胞を標的とする薬物を用いた処置は、がんの処置ならびに転移および再燃の回避において有用であり得る。そのような治療法は、幹細胞の改善された検出方法からも恩恵を受け、これにより再燃または転移リスクがより大きい被験体を同定することができる。幹細胞を検出する方法は、がんを有すると同定された、あるいはがんを発症するリスクがある被験体のための療法を個別化する能力をさらにもたらす。
発明の要旨
がん幹細胞および/または間葉系細胞を殺傷、結合、成長阻害または増殖防止する化合物ならびにその薬学的に許容される塩および水和物が、本明細書に記載されている。本明細書に記載されている化合物を含む組成物、医薬調製物、例えば、剤形およびキットについても記載されている。これらの化合物を用いた処置方法、例えば、がんを有するまたは微生物に感染していると同定された被験体の処置のための方法が記載されている。処置は、被験体をがん幹細胞および/または間葉系細胞に関連する障害を有すると同定したスクリーニング方法と組み合わせることができる。場合によっては、化合物、組成物、医薬調製物、剤形等は、他のがん療法(例えば、外科手術、放射線照射、化学療法、ホルモン療法)と組み合わせて投与される。
がん幹細胞および/または間葉系細胞を殺傷、結合、成長阻害または増殖防止する化合物ならびにその薬学的に許容される塩および水和物が、本明細書に記載されている。本明細書に記載されている化合物を含む組成物、医薬調製物、例えば、剤形およびキットについても記載されている。これらの化合物を用いた処置方法、例えば、がんを有するまたは微生物に感染していると同定された被験体の処置のための方法が記載されている。処置は、被験体をがん幹細胞および/または間葉系細胞に関連する障害を有すると同定したスクリーニング方法と組み合わせることができる。場合によっては、化合物、組成物、医薬調製物、剤形等は、他のがん療法(例えば、外科手術、放射線照射、化学療法、ホルモン療法)と組み合わせて投与される。
一態様において、本発明は、式I:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)n−C(R3)n−C(R3)n−、−CR3=CR3−C(R3)n−および−C(R3)n−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)n−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し、nは独立に、1または2であり;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり;qは、1または2であり;ただしR1が−C(O)OH、nが2、qが1、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5全てがヒドロキシとは限らず;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2はベンゾキシでもベンジルオキシでもなく;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物を特色とする。
の化合物を特色とする。
一実施形態において、本発明は、式II:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−、−CR3=CR3−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は、H、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5全てがヒドロキシとは限らず;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2はベンゾキシでもベンジルオキシでもなく;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物を特色とする。
の化合物を特色とする。
一実施形態において、本発明は、式II:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−である)
の化合物を特色とする。
の化合物を特色とする。
一実施形態において、本発明は、式II:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−、−CR3=CR3−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−SR10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−である)
の化合物を特色とする。
の化合物を特色とする。
一態様において、本発明は、式(I)の化合物を含む組成物、例えば、医薬組成物を特色とする。
一態様において、本発明は、式(I)の化合物を含む剤形、例えば、医薬剤形を特色とする。一部の実施形態において、剤形は、静脈内にまたは皮下ボーラスとして被験体に投与することができる。
一態様において、本発明は、式(I)の化合物を含むキット、ならびに式(I)の化合物を含有する医薬組成物または剤形、例えば、本明細書に記載されている医薬組成物または剤形を含むキットを特色とする。一部の実施形態において、キットは、薬学的に許容される希釈剤、または化合物、医薬組成物もしくは剤形の投与のための指示を追加的に含む。
一態様において、本発明は、それを必要としている被験体における細胞増殖を調節する方法を特色とする。上記方法は、有効量の式(I)の化合物を投与するステップを含む。一部の実施形態において、上記方法は、上記被験体に、有効量の式(I)の化合物を含有する医薬組成物または剤形、例えば、本明細書に記載されている医薬組成物または剤形を投与するステップを含む。
一実施形態において、本発明は、被験体におけるがんを処置する方法であって、式(I)の化合物を投与するステップを含む方法を特色とする。一部の実施形態において、上記方法は、上記被験体に、有効量の式(I)の化合物を含有する医薬組成物または剤形、例えば、本明細書に記載されている医薬組成物または剤形を投与するステップを含む。一部の実施形態において、方法は、追加のがん療法(例えば、外科手術、放射線照射、化学療法、ホルモン療法、ワクチン、抗体、遺伝子療法または他の標的療法)を投与するステップをさらに含む。
一態様において、本発明は、がん幹細胞または間葉系細胞の増殖を阻害する方法であって、該がん幹細胞または間葉系細胞を式(I)の化合物と接触させるステップを含む方法を特色とする。
一態様において、本発明は、被験体における微生物の成長を調節または低下させる方法であって、式(I)の化合物を投与するステップを含む方法を特色とする。
一態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬組成物もしくは剤形の投与から恩恵を受ける被験体を同定または選択する方法であって、本明細書に記載されているバイオマーカーから選択される1つまたは複数のバイオマーカーに関して該被験体をスクリーニングするステップを含む方法を特色とする。
一態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬組成物もしくは剤形の投与から恩恵を受ける被験体を同定または選択する方法であって、本明細書に記載されているバイオマーカーから選択される1つまたは複数のバイオマーカーに関して該被験体をスクリーニングするステップを含む方法を特色とする。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、ALDEFLUORアッセイ(例えば、本明細書に記載されているアッセイ)において活性である。
一部の実施形態において、本明細書に記載されているバイオマーカーから選択される1つまたは複数のバイオマーカーにより同定された被験体は、式(I)の化合物またはその医薬組成物もしくは剤形を投与される。
詳細な説明
本発明は、以下の説明に表記されているまたは図面に図解されている構成成分の構築および構成の詳細への適用に限定されない。本発明は、他の実施形態も可能であり、様々な仕方で実施または実行することができる。また、本明細書に用いられている語法および用語法は、説明目的のものであり、限定するものとみなすべきではない。
定義
本発明は、以下の説明に表記されているまたは図面に図解されている構成成分の構築および構成の詳細への適用に限定されない。本発明は、他の実施形態も可能であり、様々な仕方で実施または実行することができる。また、本明細書に用いられている語法および用語法は、説明目的のものであり、限定するものとみなすべきではない。
定義
用語「アシル」は、アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニルまたはヘテロアリールカルボニル置換基を指し、これらのいずれもさらに置換されていてよい(例えば、1個または複数の置換基で)。
用語「アルケニル」は、2〜12個の炭素原子(他に断りがなければ)を含有し、1個または複数の二重結合を有する直鎖状または分枝状炭化水素鎖を指す。アルケニル基の例として、アリル(alyl)、プロペニル、2−ブテニル、3−ヘキセニルおよび3−オクテニル基が挙げられるがこれらに限定されない。二重結合炭素の1個は、必要に応じて、アルケニル置換基の結合点となり得る。
用語「アルケニレン」は、二価アルケニル、例えば、−CH=CH−、−CH2−CH=CH−および−CH=CH−CH2−を指す。
用語「アルキニル」は、2〜12個の炭素原子(他に断りがなければ)を含有し、1個または複数の三重結合を有することを特徴とする直鎖状または分枝状炭化水素鎖を指す。アルキニル基の例として、エチニル、プロパルギルおよび3−ヘキシニルが挙げられるがこれらに限定されない。三重結合炭素の1個は、必要に応じて、アルキニル置換基の結合点となり得る。
用語「アルキニレン」は、二価アルキニル、例えば、−CH≡CH−、−CH2−CH≡CH−および−CH=CH−CH2−を指す。
本明細書において使用される用語「アルコキシル」または「アルコキシ」は、酸素ラジカルが結合した、下に定義されるアルキル基を指す。代表的なアルコキシ基として、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、tert−ブトキシその他が挙げられる。用語「アルコキシアルキル」は、1個または複数の水素原子がアルコキシ基により置き換えられたアルキルを指す。
「エーテル」は、酸素が共有結合した2個の炭化水素である。
用語「アルキル」は、直鎖(線状)アルキル基および分枝鎖アルキル基を包含する飽和脂肪族基のラジカルを指す。好ましい実施形態において、直鎖または分枝鎖アルキルは、その骨格に12個以下の、例えば、1〜12、1〜8、1〜6または1〜4個の炭素原子(他に断りがなければ)を有する。例示的なアルキル部分として、メチル、エチル、プロピル(例えば、n−プロピルまたはイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチルまたはt−ブチル)、ペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチルまたはペンタン−3−イル)、ヘキシルおよびヘプチル(hepty)が挙げられる。
用語「アルキレン」は、二価アルキル、例えば、−CH2−、−CH2CH2−および−CH2CH2CH2−を指す。
用語「アルコキシレン」は、CH2が酸素で置換されたアルキレンを指す。例えば、アリールアルコキシレンは、酸素を介してアリール基に結合したアルキレンを有する基を指し、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルコキシレンは、酸素を介してヘテロアリール基に結合したアルキレンを有する基を指す。
用語「アミノ」は、−NH2を指す。
用語「アルキルアミノ」は、それぞれ−NH(アルキル)ラジカルおよび−N(アルキル)2ラジカルを指す。
用語「アラルキルアミノ」は、−NH(アラルキル)ラジカルを指す。用語、アルキルアミノアルキルは、(アルキル)NH−アルキル−ラジカルを指し;用語、ジアルキルアミノアルキルは、(アルキル)2N−アルキル−ラジカルを指す。
用語「アミド」は、−NHC(O)−または−C(O)NH2置換基を指す。
用語「アリール」は、各環の0、1、2、3または4原子が置換基で置換されていてよい、6炭素単環式、10炭素二環式または14炭素三環式芳香族環系を指す。アリール部分の例として、フェニル、ナフチルその他が挙げられるがこれらに限定されない。
用語「アリールアルキル」は、アリールで置換されたアルキルを指す。例示的なアラルキルとして、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、9−フルオレニル、ベンズヒドリル、フェネチルおよびトリチル基が挙げられるがこれらに限定されない。用語「アリールアルケニル」は、アリールで置換されたアルケニルを指す。用語「アリールアルキニル」は、アリールで置換されたアルキニルを指す。「アリールC2〜C6アルキル」等の用語は、アルキル基のサイズに関するさらなる限定として解釈されたい。用語「アリールアルコキシ」は、アリールで置換されたアルコキシを指す。用語「アリールエニル」は、二価アリール(即ち、−Ar−)を指す。
用語「アリール」は、各環の0、1、2、3または4原子が置換基で置換されていてよい、6炭素単環式、10炭素二環式または14炭素三環式芳香族環系を指す。アリール部分の例として、フェニル、ナフチルその他が挙げられるがこれらに限定されない。
用語「アリールアルキル」は、アリールで置換されたアルキルを指す。例示的なアラルキルとして、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、9−フルオレニル、ベンズヒドリル、フェネチルおよびトリチル基が挙げられるがこれらに限定されない。用語「アリールアルケニル」は、アリールで置換されたアルケニルを指す。用語「アリールアルキニル」は、アリールで置換されたアルキニルを指す。「アリールC2〜C6アルキル」等の用語は、アルキル基のサイズに関するさらなる限定として解釈されたい。用語「アリールアルコキシ」は、アリールで置換されたアルコキシを指す。用語「アリールエニル」は、二価アリール(即ち、−Ar−)を指す。
本明細書に用いられている用語「シクロアルキル」または「シクリル」は、3〜12個の炭素、好ましくは3〜8個の炭素、より好ましくは3〜6個の炭素を有する飽和および部分的に不飽和の環式炭化水素基を包含し、該シクロアルキル基は必要に応じて置換されていてよい。例示的なシクリル基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルを限定することなく挙げられる。シクリル部分は、橋架けおよび縮合した環系の両方も包含する。シクリル基は、飽和していても不飽和であってもよい、追加の環系に縮合した基も包含する。よって、シクリル基は、一方の環が飽和または部分的に不飽和であり、他方の環が完全に不飽和である二環式基となり得る(例えば、インダニル)。
本明細書において使用される用語「シクリルアルキル」は、シクリル基で置換されたアルキル基を指す。シクリルアルキルは、アルキル基の2個以上の水素原子がシクリル基により置き換えられた基を包含する。
本明細書において使用される用語「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル基で置換されたアルキル基を指す。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素のいずれかのラジカルを指す。
用語「ハロアルキル」は、ハロゲン原子により置き換えられた基において利用できる任意の数の水素を有し得るアルキル基を指す。代表的なハロアルキル基として、−CH2Cl、−CH2ClCF3、−CHBr2、−CF3、−CH2F、−CHF2および−CH2CF3が挙げられるがこれらに限定されない。用語「フルオロアルキル」は、フッ素原子により置き換えられた基において利用できる任意の数の水素を有し得るアルキル基を指す。代表的なフルオロアルキル基として、−CH2F、−CH2FCF3、−CHF2または−CF3が挙げられるがこれらに限定されない。用語「ハロアルコキシ」は、ハロゲン原子により置き換えられたアルキル基において利用できる任意の数の水素原子を有し得るアルコキシ基を指す。代表的なハロアルコキシ基として、−OCH2Cl、−OCH2ClCF3、−OCHBr2、−OCHF2または−OCF3が挙げられるがこれらに限定されない。用語「フルオロアルコキシ」は、フッ素原子により置き換えられた基において利用できる任意の数の水素を有し得るアルコキシ基を指す。代表的なフルオロアルコキシ基として、−OCH2F、−OCH2FCF3、−OCHF2または−OCF3が挙げられるがこれらに限定されない。
用語「ヘテロアリール」は、芳香族5〜8員の単環式、8〜12員の二環式または11〜14員の三環式環系を指し、単環式の場合は1〜3個のヘテロ原子、二環式の場合は1〜6個のヘテロ原子または三環式の場合は1〜9個のヘテロ原子を有し、上記ヘテロ原子は、O、NまたはSから選択され(例えば、炭素原子と、それぞれ単環式、二環式または三環式の場合、1〜3、1〜6または1〜9個のN、OまたはSのヘテロ原子)、各環の0、1、2、3または4個の原子は、置換基により置換されていてよい。ヘテロアリール基の例として、ピリジル、フリルまたはフラニル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリミジニル、チオフェニルまたはチエニル、キノリニル、インドリル、チアゾリル、オキサゾリルその他が挙げられる。用語「ヘテロアリールアルキル」または用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールで置換されたアルキルを指す。用語「ヘテロアリールアルケニル」は、ヘテロアリールで置換されたアルケニルを指す。用語「ヘテロアリールアルキニル」は、ヘテロアリールで置換されたアルキニルを指す。用語「ヘテロアリールアルコキシ」は、ヘテロアリールで置換されたアルコキシを指す。ヘテロアリール基は、単環式、二環式、三環式または多環式、好ましくは、単環式、二環式または三環式、より好ましくは、単環式または二環式となり得る。ヘテロアリールが、ヒドロキシ基で置換される場合、これは、その相当する互変異性体も包含する。本明細書において使用される用語「ヘテロアリール」は、ヘテロ芳香族が1個または複数のアリール環に縮合した基も包含する。ヘテロアリール基の非限定的な例として、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、プテリジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルおよびピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4Η)−オンが挙げられる。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「ヘテロ芳香族」と互換的に用いることができ、これら用語のいずれも、必要に応じて置換される環を包含する。ヘテロアリールの環窒素原子が酸化されて、相当するN−オキシド化合物を形成することができる。酸化された環窒素原子を有するそのようなヘテロアリールの非限定的な例は、N−オキソピリジルである。
用語「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリールで置換されたアルキル基を指す。ヘテロアリールアルキルは、2個以上の水素原子がヘテロアリール基により置き換えられた基を包含する。
本明細書において使用される場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」および「複素環式環」は、互換的に用いられており、飽和または部分的に不飽和の、炭素原子に加えて1個または複数、好ましくは1〜4個の上に定義されているヘテロ原子を有する、安定な3〜8員の単環式または7〜10員の二環式複素環式部分を指す。複素環の環原子に関連して用いられている場合、用語「窒素」は、置換された窒素を包含する。例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する飽和または部分的に不飽和の環において、窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2/y−ピロリルにおける)、NH(ピロリジニルにおける)またはNR+(N−置換ピロリジニルにおける)となり得る。複素環式環は、安定な構造を生じるいずれかのヘテロ原子または炭素原子においてそのペンダント基に結合することができ、その環原子のいずれかは、必要に応じて置換されていてよい。そのような飽和または部分的に不飽和の複素環式ラジカルの例として、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ピペリジニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニルおよびチオモルホリニルが挙げられるがそれに限定されない。ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、三環式または多環式、好ましくは、単環式、二環式または三環式、より好ましくは、単環式または二環式となり得る。さらに、複素環式環は、ヘテロシクリル環が1個または複数のアリール、ヘテロアリールまたはシクリル環に縮合した基も包含する。複素環式環の環窒素原子が酸化されて、相当するN−ヒドロキシ化合物を形成することもできる。
用語「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクリルで置換されたアルキル基を指す。ヘテロシクリルアルキルは、2個以上の水素原子がヘテロシクリル基により置き換えられた基を包含する。
本明細書において使用される用語「ヘトアラルキル(hetaralkyl)」および「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基を指す。例示的なヘテロアラルキル基として、メチルピリジルまたはメチルピリミジルが挙げられるがこれらに限定されない。
用語「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクリルアルキル」は、非芳香族5〜8員の単環式、5〜12員の二環式または11〜14員の三環式環系を指し、単環式の場合は1〜3個のヘテロ原子、二環式の場合は1〜6個のヘテロ原子、または三環式の場合は1〜9個のヘテロ原子を有し、上記ヘテロ原子は、O、NまたはSから選択され(例えば、炭素原子と、それぞれ単環式、二環式または三環式の場合、1〜3、1〜6または1〜9個のN、OまたはSのヘテロ原子)、各環の0、1、2または3個の原子は、置換基で置換されていてよい。ヘテロシクリル基の例として、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルが挙げられ、橋架けおよび縮合された環系の両方が挙げられる。用語「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクリルで置換されたアルキルを指す。
本明細書において使用される用語「ヘテロシクリルアルキル」は、複素環基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書において使用される用語「ヘテロアルキル」は、鎖内の1個または複数の炭素原子が独立にヘテロ原子により置き換えられた、飽和または不飽和の直鎖状(線状)または分枝鎖脂肪族基を指す。例示的なヘテロ原子として、O、S、NおよびPが挙げられる。
必要に応じて置換されたと記載されているアラルキル、ヘテロアルキル等の基において、アリール、アルキルまたはヘテロアリール(heteroraryl)およびアルキルのいずれかまたは両方が、独立に必要に応じて置換もしくは非置換であってよいことが企図されている。
用語「ヒドロキシアルキル」は、1個または複数の水素原子がヒドロキシ基により置き換えられたアルキルを指す。
用語「イミノ」は、炭素との二重結合(−C=N−)を有する置換または非置換の窒素(例えば、NH)を指し、該炭素は、アルキル鎖または環式基(例えば、環式、複素環式、アリール、ヘテロアリール)の一部となり得る。
用語「オキソ」は、炭素に結合するとカルボニルを、窒素に結合するとN−オキシドを、硫黄に結合するとスルホキシドまたはスルホンを形成する酸素原子(=O)を指す。
本明細書において使用される用語「チオアルキル」は、結合点が硫黄原子を介した−S(アルキル)基を指し、アルキル基が上に定義されている通りである、−S(アルキル)基を指す。
用語「チオノ」は、炭素に結合するとチオケトンを形成する硫黄原子(=S)を指す。
用語「置換された」は、骨格の1個または複数の炭素における水素を置き換える置換基を有する部分を指す。「置換」または「で置換された」は、そのような置換が、置換された原子および置換基の許容される原子価に合致し、置換が、例えば、転位、環化、脱離等による転換を自発的に行わない安定な化合物を生じるという暗黙の条件を包含することが理解されよう。本明細書において使用される場合、用語「置換された」は、有機化合物のあらゆる許容できる置換基を包含することが意図される。広範な一態様において、許容できる置換基は、有機化合物の、非環式および環式、分枝状および非分枝状、炭素環式および複素環式、芳香族および非芳香族の置換基を包含する。許容できる置換基は、1つであっても複数であってもよく、適切な有機化合物に対し同一であっても異なっていてもよい。本発明の目的のため、窒素等、ヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満足させる、本明細書に記載されている有機化合物の水素置換基および/またはいずれかの許容できる置換基を有し得る。
用語「置換基」は、本明細書に記載されている部分における「置換された」基を指す。いかなる置換基におけるいかなる原子が置換されてもよい。置換基は、本明細書に記載されているいかなる置換基も包含し得る。例示的な置換基として、アルキル(例えば、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12直鎖または分枝鎖アルキル)、シクロアルキル、ハロアルキル(例えば、CF3等、パーフルオロアルキル)、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルコキシ、ハロアルコキシ(例えば、OCF3等、パーフルオロアルコキシ)、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキシレート、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、SO3H、サルフェート、ホスフェート、メチレンジオキシ(−O−CH2−O−(式中、酸素は隣接原子に結合している))、エチレンジオキシ、オキソ、チオキソ(例えば、C=S)、イミノ(アルキル、アリール、アラルキル)、S(O)nアルキル(式中、nは0〜2である)、S(O)nアリール(式中、nは0〜2である)、S(O)nヘテロアリール(式中、nは0〜2である)、S(O)nヘテロシクリル(式中、nは0〜2である)、アミン(モノ−、ジ−、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリール、ヘテロアリールおよびこれらの組合せ)、エステル(アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリール、ヘテロアリール)、アミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリール、ヘテロアリールおよびこれらの組合せ)、スルホンアミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルおよびこれらの組合せ)が挙げられるがそれに限定されない。一態様において、基における置換基は独立に、上記の置換基のいずれか単一またはいずれかのサブセットである。別の一態様において、置換基それ自体が、上記の置換基のいずれか1つで置換されてよい。
用語「薬学的に許容されるキャリアまたはアジュバント」は、本発明の化合物と共に被験体に投与することができ、治療量の該化合物を送達するのに十分な用量で投与された場合、その薬理学的活性を破壊せず無毒性であるキャリアまたはアジュバントを指す。
本明細書において使用される場合、用語「処置する」または「処置」は、障害(例えば、本明細書に記載されている障害)、該障害の1つもしくは複数の症状または障害の素因を治癒する、癒す、軽減する、緩和する、変化させる、矯正する、寛解させる、改善するまたは影響を与えること(例えば、該障害の少なくとも1つの症状を防止するまたは障害の少なくとも1つの症状の発病を遅延させること)を目的とした、被験体、例えば、該障害、該障害の症状または該障害の素因を有する被験体への単独のまたは第2の化合物と組み合わせた化合物の適用または投与、あるいは、被験体、例えば、該障害、該障害の症状または該障害の素因を有する被験体から単離された組織または細胞、例えば、細胞系への化合物の適用または投与として定義される。
本明細書において使用される場合、障害の処置に有効な化合物の量または「治療上有効量」は、そのような処置の非存在下で予想される効果を超えた、細胞を処置することにおいてまたは障害を有する被験体を治癒する、軽減する、緩和するもしくは改善することにおいて、被験体への単一または複数用量投与の際の有効な化合物の量を指す。
本明細書において使用される場合、障害の防止に有効な化合物の量または該化合物の「予防上有効量」は、障害または該障害の症状の発病または再発の発生の防止または遅延における、上記被験体への単一または複数用量投与の際の有効な量を指す。
本明細書において使用される場合、用語「被験体」は、ヒトおよび非ヒト動物を包含することが企図されている。例示的なヒト被験体として、障害、例えば、本明細書に記載されている障害を有するヒト被験体または正常な被験体が挙げられる。本発明の用語「非ヒト動物」は、あらゆる脊椎動物、例えば、非哺乳類(ニワトリ、両生類、爬虫類等)ならびに非ヒト霊長目、家畜および/または農業上有用な動物、例えば、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ等の哺乳類を包含する。
化合物
式I:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)n−C(R3)n−C(R3)n−、−CR3=CR3−C(R3)n−および−C(R3)n−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)n−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;nは独立に、1または2であり;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり;qは、1または2であり;ただしR1が−C(O)OH、nが2、qが1、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5全てがヒドロキシとは限らず;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2はベンゾキシでもベンジルオキシでもなく;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物が、本明細書に記載されている。
式I:
の化合物が、本明細書に記載されている。
式II:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−、−CR3=CR3−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は、H、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5全てがヒドロキシとは限らず;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2はベンゾキシでもベンジルオキシでもなく;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
式II:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−である)
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
式II:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−、−CR3=CR3−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−SR10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、または−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−である)
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
次式:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;pは、0〜4であり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5全てがヒドロキシとは限らず;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2はベンゾキシでもベンジルオキシでもなく;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
次式:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5全てがヒドロキシとは限らず;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2はベンゾキシでもベンジルオキシでもなく;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
次式:
(式中、R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり;R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;L−M−Tは一緒に、−C(R3)n−C(R3)n−C(R3)n−、−CR3=CR3−C(R3)n−および−C(R3)n−CR3=CR3−から選択される構造を形成し;あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)n−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し;nは独立に、1または2であり;各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり;R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり;R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく;R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり;R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり;R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり;R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり;R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく;R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり;R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり;qは、1または2であり;ただしR1が−C(O)OH、nが2、qが1、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5は全てがヒドロキシとは限らず;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2はベンゾキシでもベンジルオキシでもなく;ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
の化合物もまた、本明細書に記載されている。
本明細書に記載および特許請求されている化合物として、表1に開示されている化合物が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明の化合物、例えば、表1に開示されている化合物は、乳腺(mammory)上皮細胞(HMLE)に発現されるe−カドヘリン(ECad)、TwistまたはGFP等、タンパク質および他の標的に対し結合活性を有し得る。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物、例えば、表1に開示されている化合物は、ALDEFLUORアッセイ(例えば、本明細書に記載されている)において活性である。
本明細書に記載されている化合物は、種々の合成技法を用いて作製することができる。一部の実施形態において、出発材料は、サリノマイシンまたはサリノマイシン塩、例えば、サリノマイシンナトリウムである。粗サリノマイシンまたはサリノマイシン塩は、商業的に購入(例えば、Zhejiang Shenghua Baike Pharmaceutical、中国)し、改変する前にさらに精製(例えば、調製用クロマトグラフィーにより)することができる。サリノマイシンは、Streptomyces albus等、細菌から精製することができる天然物である。サリノマイシンの構造を下に示す。
当業者であれば認められようが、式(I)の化合物を合成する方法は、当業者に明らかである。一部の実施形態において、サリノマイシンの1個または複数のヒドロキシル基を、除去、酸化、アセチル化またはアミノ化することができる。一部の実施形態において、末端カルボン酸を、酸化、還元、アミノ化、アミド化、エステル化、シリル化(silate)、チオール化または保護することができる。一部の実施形態において、ケトおよび近傍のヒドロキシルを、環化、複素環形成、還元、アミノ化またはアミノ化することができる。さらに、様々な合成ステップを代替的な順序(sequence)または順番(order)で行って、所望の化合物を得ることができる。1個または複数の反応部位を、適宜保護または脱保護して、所望の化合物を得ることができる。さらなる合成の詳細を実施例に提示する(以下)。
本明細書に記載されている化合物の合成において有用な合成化学転換(transformation)および保護基の方法論(保護および脱保護)は、本技術分野において公知のものであり、例えば、R. Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers(1989年);T.W. Greene and P.G.M. Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第2版、John Wiley and Sons(1991年);L. Fieser and M. Fieser、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1994年);およびL. Paquette編、Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons(1995年)、ならびにこれらの後続版に記載のものなどを包含する。
本明細書に開示されている化合物は、典型的には、1個または複数の不斉中心を含有するため、ラセミ体およびラセミ混合物、単一のエナンチオマー、個々のジアステレオマーおよびジアステレオマー混合物を生じ得る。原子中心において特異的な立体化学により構造が示されている場合、立体化学は、原子中心に固定されたままであると企図されるが、立体化学なしで原子中心が示されている場合、開示されている化合物は、該原子中心においてあらゆる可能な立体化学、例えば、RおよびSの両方または(+)および(−)の両方を有する化合物を包含することが意図される。本発明の化合物は、結合の回転を制限し得る結合(linkage)(例えば、炭素−炭素結合)または置換基、例えば、環または二重結合の存在に起因する制限を含有することもできる。したがって、あらゆるシス/トランスおよびE/Z異性体が、本発明において明確に包含されている。
本明細書に開示されている化合物は、複数の互変異性形態で表すこともでき、そのような事例において、単一の互変異性形態のみを表すことができる場合であっても、本発明は、本明細書に記載されている化合物のあらゆる互変異性形態を明確に包含する(例えば、環系のアルキル化は、複数の部位におけるアルキル化を生じ得るが、本発明は、そのような反応産物の全てを明確に包含する)。そのような化合物のそのような異性形態の全てが、本発明において明確に包含されている。本明細書に記載されている化合物のあらゆる結晶形が、本発明に明確に包含されている。
本発明の化合物は、化合物それ自体、ならびにその塩およびそのプロドラッグを包含する。塩は、例えば、陰イオンと本明細書に記載されている化合物における正電荷を持つ置換基(例えば、アミノ)との間に形成することができる。適した陰イオンとして、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、クエン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオンおよび酢酸イオンが挙げられる。同様に、塩は、陽イオンと本明細書に記載されている化合物における負電荷を持つ置換基(例えば、カルボキシレート)との間に形成することもできる。適した陽イオンとして、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンおよびテトラメチルアンモニウムイオン等のアンモニウム陽イオンが挙げられる。プロドラッグの例として、被験体に投与されると活性化合物を生じることのできる、エステルおよび他の薬学的に許容される誘導体が挙げられる。本発明の化合物は、化合物の水和物およびその塩の水和物を追加的に含む。水和物は、1個または複数の水分子を含有する化合物の複合体である。
本発明の化合物は、適切な官能性を付け加えることにより改変して、選択された生物学的特性、例えば、特定の組織への標的化を増強することができる。そのような改変は、本技術分野において公知のものであり、所定の生物学的区画(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透を増大させ、経口利用能を増大させ、溶解性を増加させて注射による投与を可能にし、代謝を変化させ、排泄速度を変化させる改変を包含する。
代替の一実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、化合物の誘導体および/または化学物質ライブラリの調製のためのコンビナトリアルケミストリー技法で利用することができるプラットホームまたは足場として用いることができる。化合物のそのような誘導体およびライブラリは、生物活性を有し、特定の活性を保有する化合物の同定および設計に有用である。本明細書に記載されている化合物の利用に適したコンビナトリアル技法は、Obrecht, D. and Villalgrodo, J.M.、Solid−Supported Combinatorial and Parallel Synthesis of Small−Molecular−Weight Compound Libraries、Pergamon−Elsevier Science Limited(1998年)に例証されている通り、本技術分野において公知のものであり、「スプリットプール(split and pool)」または「平行」合成技法、固相および溶液相技法、ならびにコード(encoding)技法等の技法を包含する(例えば、Czarnik, A.W.、Curr. Opin. Chem. Bio.、(1997年)1巻、60号を参照)。よって、一実施形態は、誘導体または化学物質ライブラリを作製するために本明細書に記載されている化合物を用いる方法であって、1)複数のウェルを含む本体を提供するステップと、2)本明細書に記載されている方法によって同定された1つまたは複数の化合物を各ウェルに提供するステップと、3)追加の1つまたは複数の化学物質を各ウェルに提供するステップと、4)得られた1つまたは複数の生成物を各ウェルから単離するステップとを含む方法に関する。代替の一実施形態は、誘導体または化学物質ライブラリを作製するために本明細書に記載されている化合物を用いる方法であって、1)固体支持体に結合した本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物を提供するステップと、2)固体支持体に結合した、本明細書に記載されている方法によって同定された1つまたは複数の化合物を、1つまたは複数の追加の化学物質で処理するステップと、3)得られた1つまたは複数の生成物を該固体支持体から単離するステップとを含む方法に関する。上記の方法において、「タグ」または識別子または標識部分を本明細書に記載されている化合物またはその誘導体に結合および/またはそれから脱離して、所望の生成物またはその中間体の追跡、同定または単離を容易にすることができる。そのような部分は、本技術分野において公知のものである。上記の方法において用いられる化学物質は、例えば、溶媒、試薬、触媒、保護基および脱保護基試薬その他を包含し得る。そのような化学物質の例は、本明細書に参照されている様々な合成および保護基化学の教科書および論文に見られる化学物質である。
組成物および投与ルート
本明細書に記載されている化合物は、薬学的に許容される組成物または剤形として被験体に投与することができる。場合によっては、上記組成物または剤形は、上記化合物を投与するための指示と共に、該組成物または剤形を含有するキットの形態であってよい。キットは、希釈剤と、企図される化合物(例えば、組成物または剤形として)と共に希釈剤を投与するための指示とを追加的に含むことができる。上記薬学的に許容される組成物または剤形は、本明細書に記載されているもの等、疾患または疾患症状の調整の達成に有効な量で、存在する場合、追加の治療剤と共に投与することができる。追加の治療剤は、本明細書に記載されている化合物と同時に投与することができる、あるいはそれらは、本明細書に記載されている化合物と逐次的に投与することができる。
本明細書に記載されている化合物は、薬学的に許容される組成物または剤形として被験体に投与することができる。場合によっては、上記組成物または剤形は、上記化合物を投与するための指示と共に、該組成物または剤形を含有するキットの形態であってよい。キットは、希釈剤と、企図される化合物(例えば、組成物または剤形として)と共に希釈剤を投与するための指示とを追加的に含むことができる。上記薬学的に許容される組成物または剤形は、本明細書に記載されているもの等、疾患または疾患症状の調整の達成に有効な量で、存在する場合、追加の治療剤と共に投与することができる。追加の治療剤は、本明細書に記載されている化合物と同時に投与することができる、あるいはそれらは、本明細書に記載されている化合物と逐次的に投与することができる。
一部の実施形態において、薬学的に許容される組成物は、可溶化剤および/または乳化剤を追加的に含む。例示的な可溶化剤および/または乳化剤として、長鎖両親媒性分子等、両親媒性分子が挙げられる。一部の実施形態において、上記両親媒性分子は、非イオン性である。一部の実施形態において、上記可溶化剤および/または乳化剤は、PEG等、ポリアルキレンオキシドを含む。一部の実施形態において、上記可溶化剤および/または乳化剤は、ポリソルベート、例えば、ソルビタンモノラウレートのポリオキシエチレン誘導体、例えば、Tween(登録商標)80等のTweenである。一部の実施形態において、上記可溶化剤および/または乳化剤は、ポリエチレングリコールおよびヒドロキシステアレートの誘導体、例えば、12−ヒドロキシステアリン酸のモノエステルおよびジエステル、例えば、Solutol(登録商標)HS15等のsolutolの混合物である。一部の実施形態において、上記可溶化剤および/または乳化剤は、ポリエトキシ化ヒマシ油、例えば、Cremophor(登録商標)EL等のCremophor(登録商標)である。適切な規制機関、例えば、米国食品医薬局(Food and Drug Administration)(FDA)により安全と認識された他の可溶化剤および/または乳化剤を用いることもできる。
一部の実施形態において、薬学的に許容される組成物は、混和性有機溶媒、例えば、アルコール、有機酸または極性有機溶媒を追加的に含む。一部の実施形態において、上記混和性有機溶媒は、アルコール、例えば、エタノールまたはプロピレングリコールである。一部の実施形態において、上記混和性有機溶媒は、有機酸、例えば、プロパン酸である。一部の実施形態において、上記混和性有機溶媒は、極性有機溶媒または極性非プロトン溶媒、例えば、DMSOである。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている水性組成物(例えば、化合物または組成物)は、安定剤を含む。例示的な安定剤として、キレート剤、例えば、EDTAまたはEDTA塩、例えば、EDTA二ナトリウム、またはクエン酸が挙げられる。例示的な安定剤は、アスコルビン酸、トコフェロール/トコフェロール誘導体およびメタ重亜硫酸塩、例えば、メタ重亜硫酸ナトリウム等の抗酸化剤ならびにベンジルアルコール、パラベンまたはクロロブタノール(cholorobutanol)等の保存剤も包含する。
上記の構成成分に加えて、薬学的に許容される組成物は、追加の薬学的に許容されるキャリア、アジュバントおよびビヒクル等、追加の成分を包含し得る。例示的な薬学的に許容されるキャリア、アジュバントおよびビヒクルとして、イオン交換体、レシチン、d−アルファ−トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネート等の自己乳化薬物送達系(SEDDS)、Tweenまたは他の同様のポリマー送達マトリクス等の医薬剤形において用いられる乳化剤、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、リン酸塩等の緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド性シリカ、三ケイ酸マグネシウム等の塩または電解質、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマーおよびポリエチレングリコールが挙げられる。α−、β−およびγ−シクロデキストリン、または2−および3−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを包含するヒドロキシアルキルシクロデキストリン等の化学修飾誘導体もしくは他の可溶化誘導体等、シクロデキストリンを有利に用いて、本明細書に記載されている式の化合物の送達を増強することもできる。
薬学的に許容される組成物は、希釈剤、フィラー、塩、バッファー、安定剤、可溶化剤および本技術分野において周知の他の材料を包含し得る。本発明の化合物と併せて用いられる薬学的に許容されるキャリアの選択は、化合物が投与される仕方によって基本的に決定される。ペプチドのための例示的な薬学的に許容されるキャリアが、特に、米国特許第5,211,657号において記載されている。そのような調製物は、塩、緩衝剤、保存剤、適合性キャリアおよび必要に応じて他の治療剤を日常的に含有し得る。医学において用いられる場合、塩は、薬学的に許容されているべきであるが、薬学的に許容されない塩は、その薬学的に許容される塩の調製に都合よく用いることができるため、本発明の範囲から除外されない。そのような薬理学的および薬学的に許容される塩として、次の酸:塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、マレイン酸、酢酸、サリチル酸、クエン酸、ギ酸、マロン酸、コハク酸その他から調製される塩が挙げられるがこれらに限定されない。また、薬学的に許容される塩は、ナトリウム塩、カリウム塩またはカルシウム塩等、アルカリ金属塩またはアルカリ土類塩として調製することができる。化合物を薬学的に許容されるプロドラッグとして提供することができる、あるいは活性代謝産物を用いることができることも理解されよう。さらに、薬剤を、例えば、標的部分や、その取り込み、生物学的半減期を増加させる部分(例えば、ペグ化)等により改変してよいことが認められよう。
本発明の医薬組成物は、経口投与、吸入スプレーにより非経口投与、局所投与、直腸投与、鼻投与、口腔投与、腟投与または植え込まれたリザーバを介して投与、好ましくは、経口投与または注射により投与することができる。医薬組成物は、いかなる従来の無毒性の薬学的に許容されるキャリア、アジュバントまたはビヒクルを含有してもよい。場合によっては、製剤のpHを薬学的に許容される酸、塩基またはバッファーで調整して、製剤化した化合物またはその送達形態の安定性を増強させることができる。本明細書において使用される用語、非経口的は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内(intrasternal)、髄腔内、病巣内および頭蓋内注射または注入技法を包含する。
薬学的に許容される組成物は、例えば、無菌注射用水性または油性懸濁液として、無菌注射用調製物の形態とであってよい。この懸濁液は、適した分散剤または湿潤剤(例えば、Tween80等)および懸濁化剤を用いて、本技術分野において公知の技法に従って製剤化することができる。無菌注射用調製物は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒における無菌注射用溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。許容されるビヒクルおよび溶媒の中でも、用いることのできるものは、マンニトール、水、リンゲル溶液および等張性塩化ナトリウム溶液である。その上、無菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として慣習的に用いられる。この目的のため、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを包含するいかなる刺激のない固定油を用いてもよい。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体等、脂肪酸は、特にポリオキシエチル化バージョンのオリーブ油またはヒマシ油等、天然の薬学的に許容される油と同様に、注射用の調製物において有用である。これらの油溶液または懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤もしくは分散剤、あるいはカルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤(エマルションおよび/または懸濁液等の薬学的に許容される剤形の製剤において一般に用いられる)も含有し得る。TweenまたはSpan等、他の一般に用いられる界面活性剤および/または薬学的に許容される固体、液体もしくは他の剤形の製造において一般に用いられる他の同様の乳化剤もしくはバイオアベイラビリティ増進剤を製剤化目的のために用いることもできる。
本発明の医薬組成物は、いずれかの経口的に許容される剤形において経口投与することができ、経口的に許容される剤形として、カプセル剤、錠剤、エマルションおよび水性懸濁剤、分散剤および液剤が挙げられるがこれらに限定されない。経口使用のための錠剤の場合、一般に用いられるキャリアは、ラクトースおよびコーンスターチを包含する。ステアリン酸マグネシウム等、滑沢剤も典型的に加えられる。カプセル形態における経口投与のため、有用な希釈剤は、ラクトースおよび乾燥コーンスターチを包含する。水性懸濁剤および/またはエマルションが経口投与される場合、乳化剤および/または懸濁化剤と組み合わせて、活性成分を油性相に懸濁または溶解することができる。必要であれば、特定の甘味剤および/または香味剤および/または着色剤を加えてもよい。
本発明の医薬組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、本発明の化合物を、室温では固体だが直腸温度では液体となり、したがって直腸において融解して活性構成成分を放出する、適した非刺激性の賦形剤と混合することにより調製することができる。そのような材料として、カカオバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書に記載されている化合物および医薬組成物の局所投与は、所望の処置が局所的適用により容易に到達できる区域または臓器に関与する場合に有用となり得る。皮膚への局所的適用のため、医薬組成物は、キャリアに懸濁または溶解した活性構成成分を含有する適した軟膏により製剤化するべきである。本発明の化合物の局所投与のためのキャリアとして、鉱油、液体石油、白色石油(white petroleum)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が挙げられるがこれらに限定されない。あるいは、医薬組成物は、適した乳化剤と共にキャリアに懸濁または溶解した活性化合物を含有する適したローションまたはクリームにより製剤化することができる。適したキャリアとして、鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の医薬組成物は、直腸坐剤製剤によりまたは適した注腸製剤において下部腸管へと局所に適用することもできる。局所的経皮パッチも本発明に包含されている。
本発明の医薬組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入により投与することができる。そのような組成物は、医薬品製剤の技術分野において周知の技法に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の適した保存剤、バイオアベイラビリティを増強するための吸収促進剤、フルオロカーボンおよび/または本技術分野において公知の他の可溶化剤もしくは分散剤を用いて、食塩水の液剤として調製することができる。
化合物、組成物および剤形は、障害(例えば、腫瘍)の処置、例えば、寛解、軽減、治癒、治癒維持(即ち、再燃の防止または遅延)、または上記被験体の別の部分への障害の広がり、例えば、転移の防止に用いることができる。障害が開始された後の処置は、障害および/またはその関連症状の低下、寛解または全体的排除、その悪化防止、進行速度を遅らせること、あるいは最初に排除されてからの障害の再度発生の防止(即ち、再燃防止)を目標とする。適した用量および治療レジメンは、用いた特定の化合物、該化合物の送達機序および単独で用いたか組み合わせて用いたかに応じて変動し得る。本明細書において使用される場合、治療上有効量とは、CSC依存性腫瘍形成、進行および/または広がり(例えば、転移)を阻害する化合物または組成物の量である。
治療上有効量は、阻害特性を有する(例えば、CSCおよび/または間葉系細胞の成長および/または生存を阻害する)、本明細書に記載されているまたは本明細書に記載されている方法を用いて発見された化合物または組成物のうちいずれか1つまたは複数を指すことができる。本明細書に記載されている任意の化合物または組成物の治療上有効量を確立するための方法は、当業者に公知である。本明細書において使用される場合、薬理学的組成物は、治療上の有用性および薬学的に許容されるキャリア、即ち、化合物または組成物の送達を容易にするキャリアを有する化合物または組成物を、治療上有効量で含む。いずれか特定の用途のための有効量は、処置されているがん、投与されている特定の化合物、上記被験体のサイズまたは上記疾患もしくは状態の重症度等の要因に応じても変動し得る。当業者は、過度の実験を必要とすることなく、本発明の特定の分子の有効量を経験的に決定することができる。本明細書に提示されている教示と組み合わせて、様々な活性化合物ならびに効力、相対バイオアベイラビリティ、被験体の体重、有害副作用の重症度および好ましい投与機序等の秤量化要因の中から選ぶことにより、実質的な毒性を回避しつつ、依然として特定の被験体の処置に有効であることを目標に、有効な予防的または治療的処置レジメンを計画することができる。一部の実施形態において、有用な化合物は、統計的に有意な様式で、生存の平均長を増加させ、無増悪生存期間の平均長を増加させ、および/または上記化合物で処置した被験体の再発率を低下させる。
本明細書に記載されている化合物の被験体への用量は、1日、1週間、1ヶ月に1回もしくは複数回または他の時間間隔で、典型的には、約0.1μg〜10,000mgに及び、より典型的には、約1μg〜8000mg、例えば、約10μg〜100mgに及ぶ。被験体の体重の観点から述べると、本発明の特定の実施形態における典型的投薬量は、約0.1μg〜20mg/kg/日、例えば、約1〜10mg/kg/日、例えば、約1〜5mg/kg/日に及ぶ。絶対量は、同時処置、用量数ならびに年齢、健康状態、サイズおよび体重を包含する個々の被験体のパラメータ等、種々の要因に依存する。これらの要因は、当業者に周知の要因であり、単なる日常的な実験により取り組むことができる。最大用量、即ち、妥当な医学的判断に従った最高の安全用量が用いられることが多い。用いられる用量は、最大耐量または治療量以下の用量またはその間のいずれかの用量であってよい。本発明の分子の複数用量も意図される。本発明の分子が組み合わせて投与される場合、がんを有するまたはがんの発症リスクがある被験体の処置において、いずれか一方の分子の治療量以下の投薬量または両者の治療量以下の投薬量を用いることができる。2つのクラスの薬物を共に用いる場合、がん医薬を治療量以下の用量で投与して、望ましい治療結果を生じることができる。治療量以下の用量は、他の薬剤の非存在で投与した場合に、上記被験体において治療結果を生じる投薬量に満たない投薬量である。よって、がん医薬の治療量以下の用量は、本発明の分子の投与の非存在で、上記被験体において所望の治療結果を生じない用量である。がん医薬の治療用量は、がんの処置のための医学分野において周知である。これらの投薬量は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、1990年等の参考文献、ならびにがんの処置のためのガイダンスとして医療従事者に信頼されている他の多くの医学参考文献において広範囲にわたって記載されている。
本明細書に記載されている化合物は、例えば、注射により、静脈内、動脈内、真皮下、腹腔内、筋肉内、皮下に;または経口、口腔、鼻、経粘膜、局所に、点眼用調製物で、または吸入により、約0.5〜約100mg/kg体重に及ぶ投薬量で、あるいは1mg〜1000mg/用量の間の投薬量で、4〜120時間毎に、あるいは特定の薬物の要件に従って投与することができる。本明細書における方法は、所望のまたは規定の効果を達成するための、有効量の化合物または化合物の組成物の投与を意図する。典型的には、本発明の医薬組成物は、1日に約1〜約6回、あるいは連続的注入として投与される。そのような投与は、慢性または急性療法として用いることができる。キャリア材料と組み合わせて単一剤形を生じることのできる活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与機序に応じて変動する。典型的な調製物は、約5%〜約95%活性化合物(w/w)を含有する。あるいは、そのような調製物は、約20%〜約80%活性化合物を含有する。
上に列挙されている用量よりも低いまたは高い用量が必要とされる場合もある。いずれか特定の被験体のための特定の投薬量および処置レジメンは、用る特定の化合物の活性、年齢、体重、全身健康状態、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬物組合せ、疾患、状態または症状の重症度および経過、該疾患、状態または症状に対する被験体の素因ならびに処置にあたる医師の判断等、種々の要因に依存する。
被験体の状態が改善したら、必要であれば、維持用量の本発明の化合物、組成物または組合せを投与することができる。その後、症状が所望のレベルまで軽減したら、投薬量もしくは投与頻度またはその両方を、症状に応じて、改善された状態が保持されるレベルまで低下させることができる。しかし、被験体は、疾患症状のいずれかの再発後に、長期ベースで間欠的処置を必要とする場合もある。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物および組成物は、剤形に取り込まれる。一部の実施形態において、剤形は、例えば、被験体への静脈内投与のための非経口的剤形である。一部の実施形態において、剤形は、無菌の密封した容器(例えば、瓶、バイアル)中の組成物である。一部の実施形態において、剤形は、例えば、被験体への経口投与のための経口剤形であってよい。一部の実施形態において、経口剤形は、該経口剤形の味または匂いを改変するために、矯味矯臭剤もしくは芳香剤またはその両方を追加的に含む。
処置方法
本明細書に記載されている化合物および組成物は、例えば、in vitroもしくはex vivoにおいて培養中の細胞に、または、例えば、in vivoにおいて被験体に投与して、本明細書に以下に記載する障害を包含する種々の障害を処置、防止および/または診断することができる。本明細書に記載されている化合物および組成物(compostion)は、がん幹細胞および/または間葉系細胞の増殖を阻害することができる。
本明細書に記載されている化合物および組成物は、例えば、in vitroもしくはex vivoにおいて培養中の細胞に、または、例えば、in vivoにおいて被験体に投与して、本明細書に以下に記載する障害を包含する種々の障害を処置、防止および/または診断することができる。本明細書に記載されている化合物および組成物(compostion)は、がん幹細胞および/または間葉系細胞の増殖を阻害することができる。
新生物障害
本明細書に記載されている化合物および組成物は、がん等、増殖性障害の処置、例えば、寛解、軽減、治癒、治癒維持(即ち、再燃の遅延)に用いることができる。「増殖性障害」は、自律的成長または複製の能力を有する細胞により特徴付けられる疾患または障害、例えば、増殖性細胞成長により特徴付けられる異常な状況または状態である。例示的な増殖性障害として、固形腫瘍および血液のがん、例えば、癌、肉腫、転移性障害(例えば、前立腺、結腸、肺、乳房および肝臓起源から生じる腫瘍)、造血性増殖性障害、例えば、白血病、転移性腫瘍が挙げられる。蔓延しているがんとして、乳がん、前立腺がん、結腸がん、肺がん、肝臓がんおよび膵臓がんが挙げられる。水性組成物による処置は、増殖性障害の少なくとも1つの症状の寛解、例えば、細胞増殖の低下、腫瘍塊の低減等に有効な量であり得る。
本明細書に記載されている化合物および組成物は、がん等、増殖性障害の処置、例えば、寛解、軽減、治癒、治癒維持(即ち、再燃の遅延)に用いることができる。「増殖性障害」は、自律的成長または複製の能力を有する細胞により特徴付けられる疾患または障害、例えば、増殖性細胞成長により特徴付けられる異常な状況または状態である。例示的な増殖性障害として、固形腫瘍および血液のがん、例えば、癌、肉腫、転移性障害(例えば、前立腺、結腸、肺、乳房および肝臓起源から生じる腫瘍)、造血性増殖性障害、例えば、白血病、転移性腫瘍が挙げられる。蔓延しているがんとして、乳がん、前立腺がん、結腸がん、肺がん、肝臓がんおよび膵臓がんが挙げられる。水性組成物による処置は、増殖性障害の少なくとも1つの症状の寛解、例えば、細胞増殖の低下、腫瘍塊の低減等に有効な量であり得る。
開示されている方法は、例えば、固形腫瘍、軟部組織腫瘍およびこれらの転移を包含するがんの処置において有用である。開示されている方法は、非固形がんの処置においても有用である。例示的な固形腫瘍として、肺、乳房、リンパ系、胃腸(例えば、結腸)および尿生殖器(例えば、腎臓腫瘍、尿路上皮腫瘍または精巣腫瘍)管、咽頭、前立腺ならびに卵巣の悪性腫瘍等、様々な臓器系の悪性腫瘍(例えば、肉腫、腺癌および癌(carcinoma))が挙げられる。例示的な腺癌として、結腸直腸がん、腎細胞癌、肝臓がん、肺の非小細胞癌および小腸のがんが挙げられる。
国立がん研究所(national cancer institute)によって記載されている例示的ながんとして、急性リンパ芽球性白血病、成人;急性リンパ芽球性白血病、小児期;急性骨髄性白血病、成人;副腎皮質癌;副腎皮質癌、小児期;AIDS関連リンパ腫;AIDS関連悪性腫瘍;肛門がん;星状細胞腫、小児期小脳;星状細胞腫、小児期大脳;胆管がん、肝外;膀胱がん;膀胱がん、小児期;骨がん、骨肉腫/悪性線維性組織球腫;脳幹神経膠腫、小児期;脳腫瘍、成人;脳腫瘍、脳幹神経膠腫、小児期;脳腫瘍、小脳星状細胞腫、小児期;脳腫瘍、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、小児期;脳腫瘍、上衣腫、小児期;脳腫瘍、髄芽腫、小児期;脳腫瘍、テント上未分化神経外胚葉性腫瘍、小児期;脳腫瘍、視覚路および視床下部神経膠腫、小児期;脳腫瘍、小児期(他);乳がん;乳がんおよび妊娠;乳がん、小児期;乳がん、男性;気管支腺腫/カルチノイド、小児期;カルチノイド腫瘍、小児期;カルチノイド腫瘍、胃腸;癌、副腎皮質;癌、島細胞;未知の原発性(Primaiy)癌;中枢神経系リンパ腫、原発性;小脳星状細胞腫、小児期;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、小児期;子宮頸がん;小児期がん;慢性リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄増殖性障害;腱鞘の明細胞肉腫;結腸がん;結腸直腸がん、小児期;皮膚T細胞リンパ腫;子宮内膜がん;上衣腫、小児期;上皮がん、卵巣;食道がん;食道がん、小児期;ユーイングファミリー腫瘍;頭蓋外生殖細胞腫瘍、小児期;性腺外生殖細胞腫瘍;肝外胆管がん;眼がん、眼内黒色腫;眼がん、網膜芽細胞腫;胆嚢がん;胃の(胃)がん;胃の(胃)がん、小児期;胃腸カルチノイド腫瘍;生殖細胞腫瘍、頭蓋外、小児期;生殖細胞腫瘍、性腺外;生殖細胞腫瘍、卵巣;妊娠性絨毛腫瘍;神経膠腫、小児期脳幹;神経膠腫、小児期視覚路および視床下部;ヘアリー細胞白血病;頭頸部がん;肝細胞(肝臓)がん、成人(原発性);肝細胞(肝臓)がん、小児期(原発性);ホジキンリンパ腫、成人;ホジキンリンパ腫、小児期;ホジキンリンパ腫、妊娠中;下咽頭がん;視床下部および視覚路神経膠腫、小児期;眼内黒色腫;島細胞癌(膵臓内分泌部);カポジ肉腫;腎臓がん;喉頭がん;喉頭がん、小児期;白血病、急性リンパ芽球性、成人;白血病、急性リンパ芽球性、小児期;白血病、急性骨髄性、成人;白血病、急性骨髄性、小児期;白血病、慢性リンパ性;白血病、慢性骨髄性;白血病、ヘアリー細胞;口唇および口腔がん;肝臓がん、成人(原発性);肝臓がん、小児期(原発性);肺がん、非小細胞;肺がん、小細胞;リンパ芽球性白血病、成人急性;リンパ芽球性白血病、小児期急性;リンパ球性白血病、慢性;リンパ腫、AIDS関連;リンパ腫、中枢神経系(原発性);リンパ腫、皮膚T細胞;リンパ腫、ホジキン、成人;リンパ腫、ホジキン、小児期;リンパ腫、ホジキン、妊娠中;リンパ腫、非ホジキン、成人;リンパ腫、非ホジキン、小児期;リンパ腫、非ホジキン、妊娠中;リンパ腫、原発性中枢神経系;マクログロブリン血症、ワルデンストレーム;男性乳がん;悪性中皮腫、成人;悪性中皮腫、小児期;悪性胸腺腫;髄芽腫、小児期;黒色腫;黒色腫、眼内;メルケル細胞癌;中皮腫、悪性;転移性扁平上皮頸部がん、潜伏原発性;多発性内分泌腫瘍症候群、小児期;多発性骨髄腫/形質細胞新生物;菌状息肉腫;骨髄異形成症候群;骨髄性白血病、慢性;骨髄性白血病、小児期急性;骨髄腫、多発性;骨髄増殖性障害、慢性;鼻腔および副鼻腔がん;鼻咽頭がん;鼻咽頭がん、小児期;神経芽細胞腫;非ホジキンリンパ腫、成人;非ホジキンリンパ腫、小児期;非ホジキンリンパ腫、妊娠中;非小細胞肺がん;口腔がん、小児期;口腔および口唇がん;中咽頭がん;骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫;卵巣がん、小児期;卵巣上皮がん;卵巣生殖細胞腫瘍;卵巣低悪性度腫瘍;膵臓がん;膵臓がん、小児期;膵臓がん、島細胞;副鼻腔および鼻腔がん;副甲状腺がん;陰茎がん;褐色細胞腫;松果体およびテント上未分化神経外胚葉性腫瘍、小児期;下垂体腫瘍;形質細胞新生物/多発性骨髄腫;胸膜肺芽細胞腫;妊娠および乳がん;妊娠およびホジキンリンパ腫;妊娠および非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;原発性肝臓がん、成人;原発性肝臓がん、小児期;前立腺がん;直腸がん;腎細胞(腎臓)がん;腎細胞がん、小児期;腎盂および尿管、移行細胞がん;網膜芽細胞腫;横紋筋肉腫、小児期;唾液腺がん;唾液腺がん、小児期;肉腫、ユーイングファミリー腫瘍;肉腫、カポジ肉腫(骨肉腫)/骨の悪性線維性組織球腫;肉腫、横紋筋肉腫、小児期;肉腫、軟部組織、成人;肉腫、軟部組織、小児期;セザリー症候群;皮膚がん;皮膚がん、小児期;皮膚がん(黒色腫);皮膚癌、メルケル細胞;小細胞肺がん;小腸がん;軟部組織肉腫、成人;軟部組織肉腫、小児期;扁平上皮頸部がん、潜伏原発性、転移性;胃(胃の)がん;胃(胃の)がん、小児期;テント上未分化神経外胚葉性腫瘍、小児期;T細胞リンパ腫、皮膚;精巣がん;胸腺腫、小児期;胸腺腫、悪性;甲状腺がん;甲状腺がん、小児期;腎盂および尿管の移行細胞がん;絨毛腫瘍、妊娠性;未知の原発性部位、小児期のがん;小児期の珍しいがん;尿管および腎盂、移行細胞がん;尿道がん;子宮肉腫;腟がん;視覚路および視床下部神経膠腫、小児期;外陰部がん;ワルデンストレームマクログロブリン血症;ならびにウィルムス腫瘍が挙げられる。上記のがんの転移も、本明細書に記載されている方法に従って処置または防止することができる。
一部の実施形態において、上記がんは、がん幹細胞(CSC)、腫瘍開始細胞、がんに関連する間葉系細胞もしくは間葉系様細胞または間葉系がん性細胞を含むまたはそれが富化されている、あるいはそのように特徴付けられる。例えば、上記化合物または組成物は、がんを殺傷、その成長を阻害、その増殖を制限、あるいはがんを有する被験体(例えば、ヒト)に他の有益な変化をもたらすために、被験体に投与することができる。一部の実施形態において、上記がんは、CSCまたは腫瘍開始細胞、がんに関連する間葉系細胞もしくは間葉系様細胞または間葉系がん性細胞に関連する、あるいは上記がんは、CSCおよび/または間葉系細胞が富化されていると特徴付けられる(例えば、CSC富化腫瘍、間葉系細胞による腫瘍または上皮から間葉系への移行を行った細胞による腫瘍)。一実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物による処置は、がん、例えば、転移性がんの広がりを低下させることができる。一実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物による処置は、がん再燃の尤度を低下させることができる、例えば、新たな腫瘍の自己開始の尤度を低下させることができる。障害の診断後に処置が開始された実施形態において、本明細書に記載されている化合物および組成物は、障害および/またはその関連症状を低下、寛解または全体に排除して、悪化させない、進行速度を遅らせる、あるいは一旦最初に排除された障害の再発率を最小化する(即ち、再燃を回避する)ことができる。適した用量および治療レジメンは、用いる特定の組成物、上記化合物の送達機序および単独で用いられているか組み合わせて用いられているかに応じて変動し得る。本明細書において使用される場合、治療上有効量は、がん(例えば、CSC富化腫瘍、間葉系細胞による腫瘍または上皮から間葉系への移行を行った細胞による腫瘍)形成、進行および/または広がり(例えば、転移)を阻害する化合物または組成物の量である。治療上有効量は、CSC富化腫瘍阻害特性(例えば、CSCまたはがん性間葉系細胞の成長および/または生存を阻害する)を有する、本明細書に記載されているまたは本明細書に記載されている方法を用いて発見された化合物または組成物のうちいずれか1つまたは複数を指すことができる。本明細書に記載されている化合物または組成物の有効量は、処置されているがん、上記被験体のサイズ、または上記疾患もしくは状態の重症度および/または進行等の要因に応じて変動し得る。一部の実施形態において、有用な組成物は、統計的に有意な様式で、水性組成物で処置した被験体の生存の平均長を増加、無増悪生存期間の平均長を増加および/または再発率を低下させる。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、例えば、上記がん幹細胞またはがん性間葉系細胞を、本明細書に記載されている化合物または組成物と接触させることにより、がん幹細胞またはがん性間葉系細胞の成長または分化の阻害に用いられる。上記接触させることは、in vitroまたはin vivoで行うことができる。一部の実施形態において、上記がん幹細胞またはがん性間葉系細胞は、Snail1、Snail2、Goosecoid、FoxC1、FoxC2、TWIST、E2A、SIP−l/Zeb−2、dEF1/Zeb1、LEF1、Myc、HMGA2、TAZ、Klf8、HIF−1、HOXB7、SIM2sおよびFosから選択される転写因子における活性により特徴付けられたまたは特徴付けられている。一部の実施形態において、上記がん幹細胞またはがん性間葉系細胞は、TGF−β、Wnt、BMP、Notch、HGF−Met、EGF、IGF、PDGF、FGF、P38−mapk、Ras、PBキナーゼのAkt、SrcおよびNF−kBから選択される経路における活性により特徴付けられたまたは特徴付けられている。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物および組成物は、例えば、in vitroもしくはex vivoにおいて培養中の細胞に投与、または例えば、in vivoにおいて被験体に投与して、本明細書に以下に記載する障害を包含する種々の障害を処置、調整および/または診断することができる。
がん併用療法
特定の実施形態において、本明細書に記載されている化合物および組成物は、単独でまたは他の療法と組み合わせて服用することができる。一実施形態において、2種以上の組成物の混合物を、それを必要としている被験体に投与することができる。さらになお別の一実施形態において、1つまたは複数の組成物を、例えば、がん、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患、血液凝固、炎症、紅潮、肥満、加齢、ストレス等を包含する様々な疾患の処置または回避のための1つまたは複数の治療剤と共に投与することができる。様々な実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物を含む併用療法は、(1)1つまたは複数の治療剤(例えば、本明細書に記載されている1つまたは複数の治療剤)と組み合わせた1つまたは複数の組成物を含む医薬組成物と、(2)1つまたは複数の治療剤と本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物または組成物との共投与であって、該化合物または組成物および治療剤が、同一組成物中に製剤化されていない(ただし、ブリスターパックまたは他の多室型(multi−chamber)パッケージ;使用者が切り離すことができる、連結され別々に密封した容器(例えば、ホイルパウチ);または該化合物もしくは組成物および他の治療剤(複数可)が別々の器に入ったキット等、同一キットまたはパッケージ内に存在していてよい)共投与とを指すことができる。別々の組成物を用いる場合、本明細書に記載されている化合物または組成物は、別の治療剤の投与と同時に、間欠的に、ずらして、それに先立ち、それに引き続いて、または、それと組み合わせて投与することができる。
特定の実施形態において、本明細書に記載されている化合物および組成物は、単独でまたは他の療法と組み合わせて服用することができる。一実施形態において、2種以上の組成物の混合物を、それを必要としている被験体に投与することができる。さらになお別の一実施形態において、1つまたは複数の組成物を、例えば、がん、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患、血液凝固、炎症、紅潮、肥満、加齢、ストレス等を包含する様々な疾患の処置または回避のための1つまたは複数の治療剤と共に投与することができる。様々な実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物を含む併用療法は、(1)1つまたは複数の治療剤(例えば、本明細書に記載されている1つまたは複数の治療剤)と組み合わせた1つまたは複数の組成物を含む医薬組成物と、(2)1つまたは複数の治療剤と本明細書に記載されている1つまたは複数の化合物または組成物との共投与であって、該化合物または組成物および治療剤が、同一組成物中に製剤化されていない(ただし、ブリスターパックまたは他の多室型(multi−chamber)パッケージ;使用者が切り離すことができる、連結され別々に密封した容器(例えば、ホイルパウチ);または該化合物もしくは組成物および他の治療剤(複数可)が別々の器に入ったキット等、同一キットまたはパッケージ内に存在していてよい)共投与とを指すことができる。別々の組成物を用いる場合、本明細書に記載されている化合物または組成物は、別の治療剤の投与と同時に、間欠的に、ずらして、それに先立ち、それに引き続いて、または、それと組み合わせて投与することができる。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、追加のがん処置と共に投与される。例示的ながん処置として、例えば、抗体療法、免疫療法およびホルモン療法等、化学療法、抗生物質、標的療法が挙げられる。例えば、ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、スルホン酸アルキル、ニトロソウレア、トリアゼン、葉酸アナログ、アントラサイクリン、タキサン、COX−2阻害剤、ピリミジンアナログ、プリンアナログ、抗生物質、酵素、エピポドフィロトキシン、白金配位錯体、ビンカアルカロイド、置換尿素、メチルヒドラジン誘導体、副腎皮質抑制薬、ホルモンアンタゴニスト、酵素阻害剤、エンドスタチン、タキソール、カンプトテシン、ドキソルビシンならびにこれらのアナログおよび組合せ。
これらの処置それぞれの例を下に提示する。
化学療法
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、化学療法剤と共に投与される。化学療法は、がん細胞を破壊し得る薬物によるがんの処置である。「化学療法」は通常、標的療法とは対照的に、一般に急速に分裂している細胞に影響する細胞傷害性薬物を指す。化学療法薬物は、様々に可能性のある仕方で細胞分裂に、例えば、DNAの複製にまたは新たに形成された染色体の分離に干渉する。化学療法の大部分の形態は、あらゆる急速に分裂している細胞を標的としており、多くのがん細胞がDNA損傷を修復することができないが、正常な細胞は一般に可能であることによってある程度の特異性は生じ得るが、がん細胞に特異的ではない。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、化学療法剤と共に投与される。化学療法は、がん細胞を破壊し得る薬物によるがんの処置である。「化学療法」は通常、標的療法とは対照的に、一般に急速に分裂している細胞に影響する細胞傷害性薬物を指す。化学療法薬物は、様々に可能性のある仕方で細胞分裂に、例えば、DNAの複製にまたは新たに形成された染色体の分離に干渉する。化学療法の大部分の形態は、あらゆる急速に分裂している細胞を標的としており、多くのがん細胞がDNA損傷を修復することができないが、正常な細胞は一般に可能であることによってある程度の特異性は生じ得るが、がん細胞に特異的ではない。
がん療法において用いられる化学治療剤の例として、例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、イホスファミドおよびメルファラン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ホテムスチン、ロムスチンおよびストレプトゾシン)、白金剤(即ち、アルキル化様剤)(例えば、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、BBR3464およびサトラプラチン)、ブスルファン、ダカルバジン、プロカルバジン、テモゾロミド、チオTEPA、トレオスルファンおよびウラムスチン等、アルキル化剤およびアルキル化様剤;葉酸(例えば、アミノプテリン、メトトレキサート、ペメトレキセドおよびラルチトレキセド)等、代謝拮抗薬;クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、メルカプトプリン、ペントスタチンおよびチオグアニン等、プリン;カペシタビン、シタラビン、フルオロウラシル、フロクスウリジンおよびゲムシタビン等、ピリミジン;タキサン(例えば、ドセタキセル、パクリタキセル、カバジタキセル)およびビンカ(vinca)(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンおよびビノレルビン)等、紡錘体毒/有糸分裂阻害剤;アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ピクサントロンおよびバルルビシン)、streptomyces属の様々な種によって天然に産生される化合物(例えば、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、プリカマイシン)およびヒドロキシ尿素等、細胞傷害性/抗腫瘍性抗生物質;カンプトテカ(camptotheca)(例えば、カンプトテシン、トポテカンおよびイリノテカン)およびポドフィルム(podophyllum)(例えば、エトポシド、テニポシド)等、トポイソメラーゼ阻害剤;抗受容体チロシンキナーゼ(例えば、セツキシマブ、パニツムマブ、トラスツズマブ)、抗CD20(例えば、リツキシマブおよびトシツモマブ)およびその他、例えば、アレムツズマブ、ベバシズマブおよびゲムツズマブ等、がん免疫療法のためのモノクローナル抗体;アミノレブリン酸、アミノレブリン酸メチル、ポルフィマーナトリウムおよびベルテポルフィン等、光増感剤;セジラニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、ソラフェニブ、スニチニブおよびバンデタニブ等、チロシンキナーゼ阻害剤;セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、AbI、c−Kit、インスリン受容体ファミリーメンバー(複数可)、EGF受容体ファミリーメンバー(複数可)、Akt、mTOR(例えば、ラパマイシンまたはそのアナログ、mTORClおよび/またはmTORC2の直接阻害剤)、Rafキナーゼファミリー、PI3キナーゼ等のホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ、PIキナーゼ様キナーゼファミリーメンバー、サイクリン依存性キナーゼファミリーメンバー、オーロラキナーゼファミリーの阻害剤)、成長因子受容体アンタゴニスト、ならびにレチノイド(例えば、アリトレチノインおよびトレチノイン)、アルトレタミン、アムサクリン、アナグレリド、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ(例えば、ペグアスパルガーゼ)、ベキサロテン、ボルテゾミブ、デニロイキンジフチトクス、エストラムスチン、イクサベピロン、マソプロコール、ミトタンおよびテストラクトン、Hsp90阻害剤、プロテアソーム阻害剤、HDAC阻害剤、新脈管形成阻害剤、例えば、ベバシズマブまたはVEGF−Trap等の抗血管内皮成長因子剤、マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤、アポトーシス促進剤(例えば、アポトーシス誘導物質)、抗炎症剤等、その他が挙げられる。
一部の薬物は、単独よりも他と併せた方がより良く働くため、しばしば2種以上の薬物が同時にまたは逐次的に与えられる。多くの場合、2種以上の化学療法剤は、併用化学療法として用いられる。一部の実施形態において、上記化学療法剤(併用化学療法を包含)は、本明細書に記載されている化合物または組成物と組み合わせて用いることができる。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、がん幹細胞の増殖の処置または調整において有効であると同定された別の化学療法剤および別の化合物と共に投与することができる。
標的療法
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、標的療法と共に投与される。標的療法は、がん細胞の調節解除されたタンパク質に特異的な薬剤の使用を構成する。小分子標的療法薬物は一般に、がん細胞内の変異した、過剰発現した、またはその他の形で決定的に重要なタンパク質における酵素ドメインの阻害剤である。一例は、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、上に収載されているキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体療法、例えば、がん細胞表面におけるタンパク質に特異的に結合する抗体を含む治療、例えば、本明細書に収載されているモノクローナル抗体療法である。別の一例は、PARP阻害剤、即ち、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の薬理学的阻害剤である。適したPARP阻害剤は、イニパリブ(iniparib)、オラパリブ(olaparib)、ルカパリブ(rucaparib)、ベリパリブ(veliparib)またはCEP 9722であり得る。一部の実施形態において、上記標的療法は、本明細書に記載されている化合物または組成物と組み合わせて用いることができる。標的療法は、細胞表面受容体または腫瘍周囲の影響を受けた細胞外マトリクスと結合することのできる「ホーミングデバイス」としての小型のペプチドを包含し得る。これらのペプチド(例えば、RGD)に結合した放射性核種は、該核種ががん細胞近傍で自然崩壊する場合、がん細胞を最終的に殺傷する。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、標的療法と共に投与される。標的療法は、がん細胞の調節解除されたタンパク質に特異的な薬剤の使用を構成する。小分子標的療法薬物は一般に、がん細胞内の変異した、過剰発現した、またはその他の形で決定的に重要なタンパク質における酵素ドメインの阻害剤である。一例は、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、上に収載されているキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体療法、例えば、がん細胞表面におけるタンパク質に特異的に結合する抗体を含む治療、例えば、本明細書に収載されているモノクローナル抗体療法である。別の一例は、PARP阻害剤、即ち、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の薬理学的阻害剤である。適したPARP阻害剤は、イニパリブ(iniparib)、オラパリブ(olaparib)、ルカパリブ(rucaparib)、ベリパリブ(veliparib)またはCEP 9722であり得る。一部の実施形態において、上記標的療法は、本明細書に記載されている化合物または組成物と組み合わせて用いることができる。標的療法は、細胞表面受容体または腫瘍周囲の影響を受けた細胞外マトリクスと結合することのできる「ホーミングデバイス」としての小型のペプチドを包含し得る。これらのペプチド(例えば、RGD)に結合した放射性核種は、該核種ががん細胞近傍で自然崩壊する場合、がん細胞を最終的に殺傷する。
免疫療法
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、免疫療法と共に投与される。がん免疫療法は、被験体自身の免疫系が腫瘍と戦うことを誘導するよう設計した治療戦略の多様なセットを指す。腫瘍に対する免疫応答を生じるための現代の方法は、表在性膀胱がんのための小胞内BCG免疫療法ならびに腎細胞癌および黒色腫の被験体における免疫応答を誘導するためのインターフェロンおよび他のサイトカインの使用を包含する。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、免疫療法と共に投与される。がん免疫療法は、被験体自身の免疫系が腫瘍と戦うことを誘導するよう設計した治療戦略の多様なセットを指す。腫瘍に対する免疫応答を生じるための現代の方法は、表在性膀胱がんのための小胞内BCG免疫療法ならびに腎細胞癌および黒色腫の被験体における免疫応答を誘導するためのインターフェロンおよび他のサイトカインの使用を包含する。
ドナーの免疫細胞はしばしば、移植片対腫瘍効果において腫瘍を攻撃するため、同種異系間造血幹細胞移植は、免疫療法の一形態と考えることができる。一部の実施形態において、免疫療法剤は、本明細書に記載されている化合物または組成物と組み合わせて用いることができる。
ホルモン療法
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、ホルモン療法と共に投与される。一部のがんの成長は、特定のホルモンを与えるまたは遮断することにより阻害することができる。ホルモン感受性腫瘍の一般例として、特定の種類の乳がんおよび前立腺がんが挙げられる。エストロゲンまたはテストステロンの除去または遮断は多くの場合、重要な追加的処置である。特定のがんにおいて、プロゲストゲン等、ホルモンアゴニストの投与は、治療上有益となり得る。ホルモン療法の例として、タモキシフェン(Nolvadex(登録商標)、Istubal(登録商標)、Valodex(登録商標))、アバレリックス(Plenaxis(登録商標))、フルタミド(Eulexin(登録商標))、ビカルタミド(Casodex(登録商標))、ニルタミド(Nilandron(登録商標))、デガレリクス(Firmagon(登録商標))が挙げられる。一部の実施形態において、ホルモン療法剤は、本明細書に記載されている化合物または組成物と組み合わせて用いることができる。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、ホルモン療法と共に投与される。一部のがんの成長は、特定のホルモンを与えるまたは遮断することにより阻害することができる。ホルモン感受性腫瘍の一般例として、特定の種類の乳がんおよび前立腺がんが挙げられる。エストロゲンまたはテストステロンの除去または遮断は多くの場合、重要な追加的処置である。特定のがんにおいて、プロゲストゲン等、ホルモンアゴニストの投与は、治療上有益となり得る。ホルモン療法の例として、タモキシフェン(Nolvadex(登録商標)、Istubal(登録商標)、Valodex(登録商標))、アバレリックス(Plenaxis(登録商標))、フルタミド(Eulexin(登録商標))、ビカルタミド(Casodex(登録商標))、ニルタミド(Nilandron(登録商標))、デガレリクス(Firmagon(登録商標))が挙げられる。一部の実施形態において、ホルモン療法剤は、本明細書に記載されている化合物または組成物と組み合わせて用いることができる。
放射線療法
本明細書に記載されている製剤は、増殖性疾患、例えば、がん、例えば、がん幹細胞に関連するがんの処置のための、定方向エネルギーもしくは粒子または放射性同位元素処置、例えば、放射線療法、例えば、放射線照射オンコロジーと組み合わせて用いることができる。上記製剤は、定方向エネルギーもしくは粒子または放射性同位元素処置と同時にまたは逐次的に被験体に投与することができる。例えば、上記製剤は、上記定方向エネルギーもしくは粒子または放射性同位元素処置の前、その最中もしくはその後にまたはこれらの組合せで投与することができる。上記定方向エネルギーまたは粒子療法は、全身照射、局部照射またはポイント照射を含むことができる。上記定方向エネルギーまたは粒子は、加速器、シンクロトロン、核反応、真空管、レーザーから、または放射性同位元素から発生させることができる。この療法は、外部ビーム照射療法、遠隔療法、近接照射療法、密封線源放射線療法、全身性放射性同位元素療法または非密封線源放射療法を含み得る。この療法は、放射性同位元素、例えば、放射性ヨウ素、コバルト、セシウム、カリウム、臭素、フッ素、炭素の経口摂取または近位置への配置を含み得る。外部ビーム照射は、定方向アルファ粒子、電子(例えば、ベータ粒子)、陽子、中性子、ポジトロンまたは光子(例えば、電波、ミリ波、マイクロ波、赤外、可視、紫外、X線またはガンマ線光子)への曝露を含み得る。放射線照射は、処置を必要としている被験体の任意の部分に向けることができる。放射線照射は、培養細胞または細胞試料に投与する、即ち、in vitro放射線療法であってよい。一実施形態において、培養細胞は、培養がん幹細胞である。
本明細書に記載されている製剤は、増殖性疾患、例えば、がん、例えば、がん幹細胞に関連するがんの処置のための、定方向エネルギーもしくは粒子または放射性同位元素処置、例えば、放射線療法、例えば、放射線照射オンコロジーと組み合わせて用いることができる。上記製剤は、定方向エネルギーもしくは粒子または放射性同位元素処置と同時にまたは逐次的に被験体に投与することができる。例えば、上記製剤は、上記定方向エネルギーもしくは粒子または放射性同位元素処置の前、その最中もしくはその後にまたはこれらの組合せで投与することができる。上記定方向エネルギーまたは粒子療法は、全身照射、局部照射またはポイント照射を含むことができる。上記定方向エネルギーまたは粒子は、加速器、シンクロトロン、核反応、真空管、レーザーから、または放射性同位元素から発生させることができる。この療法は、外部ビーム照射療法、遠隔療法、近接照射療法、密封線源放射線療法、全身性放射性同位元素療法または非密封線源放射療法を含み得る。この療法は、放射性同位元素、例えば、放射性ヨウ素、コバルト、セシウム、カリウム、臭素、フッ素、炭素の経口摂取または近位置への配置を含み得る。外部ビーム照射は、定方向アルファ粒子、電子(例えば、ベータ粒子)、陽子、中性子、ポジトロンまたは光子(例えば、電波、ミリ波、マイクロ波、赤外、可視、紫外、X線またはガンマ線光子)への曝露を含み得る。放射線照射は、処置を必要としている被験体の任意の部分に向けることができる。放射線照射は、培養細胞または細胞試料に投与する、即ち、in vitro放射線療法であってよい。一実施形態において、培養細胞は、培養がん幹細胞である。
外科手術
本明細書に記載されている化合物および組成物は、増殖性疾患、例えば、がん、例えば、がん幹細胞に関連するがんの処置のための外科手術、例えば、外科的診査、介入、生検と組み合わせて用いることができる。上記化合物および組成物は、外科手術と同時にまたは逐次的に被験体に投与することができる。例えば、上記化合物または組成物は、外科手術の前に(手術前)、その最中もしくはその後に(手術後)またはこれらの組合せで投与することができる。上記外科手術は、さらなる分析のために、その間に1個または複数の細胞が収集される生検であってよい。生検は、例えば、小刀、針、カテーテル、内視鏡、スパーテルまたはハサミを用いて達成することができる。上記生検は、切除生検、切開生検、コア生検または針生検、例えば、針穿刺吸引生検であってよい。上記外科手術は、がん性であると疑われるまたはそうであると同定された局在化組織の除去を包含し得る。例えば、その手順は、がん性病変、しこり、ポリープまたは母斑の除去を包含し得る。上記手順は、乳房、骨、皮膚、脂肪または筋肉等、より大量の組織の除去を包含し得る。上記手順は、臓器または節、例えば、肺、咽頭、舌、膀胱、子宮頸部、卵巣、精巣、リンパ節、肝臓、膵臓、脳、眼、腎臓、胆嚢、胃、結腸、直腸または腸の一部または全体の除去を包含し得る。一実施形態において、上記がんは、乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がんであり、上記外科手術は、乳房切除術または腫瘍摘出術である。
本明細書に記載されている化合物および組成物は、増殖性疾患、例えば、がん、例えば、がん幹細胞に関連するがんの処置のための外科手術、例えば、外科的診査、介入、生検と組み合わせて用いることができる。上記化合物および組成物は、外科手術と同時にまたは逐次的に被験体に投与することができる。例えば、上記化合物または組成物は、外科手術の前に(手術前)、その最中もしくはその後に(手術後)またはこれらの組合せで投与することができる。上記外科手術は、さらなる分析のために、その間に1個または複数の細胞が収集される生検であってよい。生検は、例えば、小刀、針、カテーテル、内視鏡、スパーテルまたはハサミを用いて達成することができる。上記生検は、切除生検、切開生検、コア生検または針生検、例えば、針穿刺吸引生検であってよい。上記外科手術は、がん性であると疑われるまたはそうであると同定された局在化組織の除去を包含し得る。例えば、その手順は、がん性病変、しこり、ポリープまたは母斑の除去を包含し得る。上記手順は、乳房、骨、皮膚、脂肪または筋肉等、より大量の組織の除去を包含し得る。上記手順は、臓器または節、例えば、肺、咽頭、舌、膀胱、子宮頸部、卵巣、精巣、リンパ節、肝臓、膵臓、脳、眼、腎臓、胆嚢、胃、結腸、直腸または腸の一部または全体の除去を包含し得る。一実施形態において、上記がんは、乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がんであり、上記外科手術は、乳房切除術または腫瘍摘出術である。
微生物障害
本明細書に記載されている化合物または組成物は、微生物成長または障害の処置に用いることができる。「微生物障害」は、例えば、細菌、ウイルスまたは真菌による、被験体上または被験体内における外来性細胞の成長によって特徴付けられる疾患または障害である。水性組成物は、微生物の細胞壁または細胞膜を標的とし、あるいは必須の経路に干渉し、これによって微生物の成長を制限することができる。例示的な微生物障害として、coccidia、Staphylococcus aureus、Enterococcus faecalisおよびEnterococcus faecium、Streptococcus pneumoniae、E.coli、Salmonella、Klebsiella pneumoniae、Pseudomonas種およびEnterobacter種による感染が挙げられる。
本明細書に記載されている化合物または組成物は、微生物成長または障害の処置に用いることができる。「微生物障害」は、例えば、細菌、ウイルスまたは真菌による、被験体上または被験体内における外来性細胞の成長によって特徴付けられる疾患または障害である。水性組成物は、微生物の細胞壁または細胞膜を標的とし、あるいは必須の経路に干渉し、これによって微生物の成長を制限することができる。例示的な微生物障害として、coccidia、Staphylococcus aureus、Enterococcus faecalisおよびEnterococcus faecium、Streptococcus pneumoniae、E.coli、Salmonella、Klebsiella pneumoniae、Pseudomonas種およびEnterobacter種による感染が挙げられる。
微生物併用療法
一部の実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、別の抗生物質、例えば、セファロスポリン、ペニシリン、キノロン、スルホンアミドまたはテトラサイクリンと共に投与される。適した抗生物質として、アバカビル、アシクロビル、アルベンダゾール、アミカシン、アモキシシリン、アンピシリン、アジスロマイシン、アズトレオナム、ベンジルペニシリン、セフェピム、セフトリアキソン、セファレキシン、クロラムフェニコール、クロロキン、シラスタチン、クリンダマイシン、コトリモキサゾール、ジダノシン、ジオキシジン、ドキシサイクリン、ファムシクロビル、フルコナゾール、ホスホマイシン、フラゾリドン、フシジン酸、ガンシクロビル、ゲンタマイシン、イソニアジド、ジョサマイシン、カナマイシン、ケトコナゾール、ラミブジン、リンコマイシン、リネゾリド、メベンダゾール、メロペネム、メトロニダゾール、モキシフロキサシン、ムピロシン、ナイスタチン、ニトロフラントイン(nitrofuranton)、ニトロキソリン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オルニダゾール、オセルタミビル、ポリミキシンB、ポリミキシンM、プログアニル、リバビリン、リファンピシン、リマンタジン、ロキシスロマイシン、スペクチノマイシン、スルファジミジン(sulfodimidin)、テイコプラニン、テルビナフィン、テトラサイクリン、チニダゾール、バラシクロビル、バルガンシクロビル、バンコマイシン、ザナミビルまたはジドブジンが挙げられる。イオノフォアとして公知の抗生物質の1クラスは、ロノマイシン(lonomycin)、イオノマイシン、ライドロマイシン、ニゲリシン、グリソリキシン、ジアネマイシン(dianemycin)、レノレマイシン(lenoremycin)、サリノマイシン、ナラシン、アルボリキシン(alborixin)、セプタマイシン(septamycin)、マズラミシン(maduramicin)、センデュラマイシン、ラサロシド、ムタロマイシン、イソラサロシドA、リソセリン、テトロナシンおよびエケロマイシン(echeromycin)を包含する。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、別の抗生物質、例えば、セファロスポリン、ペニシリン、キノロン、スルホンアミドまたはテトラサイクリンと共に投与される。適した抗生物質として、アバカビル、アシクロビル、アルベンダゾール、アミカシン、アモキシシリン、アンピシリン、アジスロマイシン、アズトレオナム、ベンジルペニシリン、セフェピム、セフトリアキソン、セファレキシン、クロラムフェニコール、クロロキン、シラスタチン、クリンダマイシン、コトリモキサゾール、ジダノシン、ジオキシジン、ドキシサイクリン、ファムシクロビル、フルコナゾール、ホスホマイシン、フラゾリドン、フシジン酸、ガンシクロビル、ゲンタマイシン、イソニアジド、ジョサマイシン、カナマイシン、ケトコナゾール、ラミブジン、リンコマイシン、リネゾリド、メベンダゾール、メロペネム、メトロニダゾール、モキシフロキサシン、ムピロシン、ナイスタチン、ニトロフラントイン(nitrofuranton)、ニトロキソリン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オルニダゾール、オセルタミビル、ポリミキシンB、ポリミキシンM、プログアニル、リバビリン、リファンピシン、リマンタジン、ロキシスロマイシン、スペクチノマイシン、スルファジミジン(sulfodimidin)、テイコプラニン、テルビナフィン、テトラサイクリン、チニダゾール、バラシクロビル、バルガンシクロビル、バンコマイシン、ザナミビルまたはジドブジンが挙げられる。イオノフォアとして公知の抗生物質の1クラスは、ロノマイシン(lonomycin)、イオノマイシン、ライドロマイシン、ニゲリシン、グリソリキシン、ジアネマイシン(dianemycin)、レノレマイシン(lenoremycin)、サリノマイシン、ナラシン、アルボリキシン(alborixin)、セプタマイシン(septamycin)、マズラミシン(maduramicin)、センデュラマイシン、ラサロシド、ムタロマイシン、イソラサロシドA、リソセリン、テトロナシンおよびエケロマイシン(echeromycin)を包含する。
使用方法
がん、例えば、CSC媒介性腫瘍形成を阻害する化合物または組成物を同定するための方法は、被験細胞を化合物または組成物と接触させるステップと、該被験細胞の成長および/または生存における変化に関してアッセイするステップとを含む。一部の実施形態において、被験細胞は、上皮から間葉系への移行を行った/行っている細胞(例えば、次の細胞系:Ecad、GFP、Hs578T、MCF、Su159由来の細胞)である。スクリーニングは、被験細胞と化合物または組成物との接触ならびに該被験細胞の成長および/または生存における変化に関するアッセイに適していると当業者に公知のアッセイを用いてin vitroまたはin vivoで行うことができる。一部の例示的なスクリーニングアッセイは、その全内容を参照により本明細書に援用するWO2009/126310に記載されているが、これに表記されているアッセイに限定されない。
がん、例えば、CSC媒介性腫瘍形成を阻害する化合物または組成物を同定するための方法は、被験細胞を化合物または組成物と接触させるステップと、該被験細胞の成長および/または生存における変化に関してアッセイするステップとを含む。一部の実施形態において、被験細胞は、上皮から間葉系への移行を行った/行っている細胞(例えば、次の細胞系:Ecad、GFP、Hs578T、MCF、Su159由来の細胞)である。スクリーニングは、被験細胞と化合物または組成物との接触ならびに該被験細胞の成長および/または生存における変化に関するアッセイに適していると当業者に公知のアッセイを用いてin vitroまたはin vivoで行うことができる。一部の例示的なスクリーニングアッセイは、その全内容を参照により本明細書に援用するWO2009/126310に記載されているが、これに表記されているアッセイに限定されない。
投与方法および投薬量
本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、経口、非経口的に、吸入スプレーにより、局所に、直腸に、鼻に、口腔に、腟に投与または植え込まれたリザーバを介して投与、好ましくは、経口投与または注射により投与することができる。
本明細書に記載されている化合物および医薬組成物は、経口、非経口的に、吸入スプレーにより、局所に、直腸に、鼻に、口腔に、腟に投与または植え込まれたリザーバを介して投与、好ましくは、経口投与または注射により投与することができる。
一部の実施形態において、上記化合物または医薬組成物は、被験体に非経口的に投与される。一部の実施形態において、上記化合物または医薬組成物は、0.001〜10mg/kg、例えば、0.005〜5mg/kg、例えば、0.01〜1mg/kg、例えば、0.1〜1mg/kg、例えば、0.1または0.2または0.3または0.4または0.5または0.6または0.7または0.8または0.9または1.0mg/kgの用量で静脈内投薬される。一部の実施形態において、上記被験体は、上記化合物または医薬組成物を経口投与される。一部の実施形態において、上記化合物または医薬組成物は、0.01〜100mg/kg、例えば、0.05〜50mg/kg、例えば、0.1〜10mg/kg、例えば、1〜10mg/kg、例えば、2または2または3または4または5または6または7または8または9または10mg/kgの用量で経口投薬される。本明細書において使用される用語、非経口的は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病巣内および頭蓋内注射または注入技法を包含する。一部の実施形態において、上記化合物または医薬組成物は、静脈内投与のために構成される。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または医薬組成物は、いずれかの経口的に許容される剤形において経口投与するべきものであり、そのような剤形として、液体ゲル(liqui−gel)経口剤形、シロップ剤、エマルションおよび水性懸濁剤が挙げられるがこれらに限定されない。液体ゲルは、適した稠度を達成するために適宜、ゼラチン、可塑剤および/または乳白剤を包含することができ、そのような使用に承認された腸溶コーティング、例えば、セラック(shellac)でコーティングした剤形に取り込むことができる。経口投薬量として用いる場合、追加の増粘剤、例えば、ガム、例えば、キサンタン(xanthum)ガム、デンプン、例えば、コーンスターチ、またはグルテンを添加して、上記化合物または医薬組成物の所望の稠度を達成することができる。所望の場合、特定の甘味剤および/または香味剤および/または着色剤を添加することができる。
一部の実施形態において、上記方法は、本明細書に記載されている化合物または組成物と組み合わせた、追加のがん処置、例えば、放射線療法、化学療法またはホルモン療法を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態において、上記追加のがん処置は、上記化合物または医薬組成物と同時に投与される。一部の実施形態において、上記追加のがん処置は、本明細書に記載されている化合物または医薬(pharmauceutical)組成物と逐次的に投与される。一部の実施形態において、上記追加のがん処置は、化学療法である。一部の実施形態において、上記化学療法は、タキサン、例えば、ドセタキセル(docitaxel)、パクリタキセルまたはカバジタキセルである。一部の実施形態において、上記化学療法は、白金化合物、例えば、シスプラチンである。一部の実施形態において、上記化学療法は、PARP阻害剤、例えば、イナパリブ(inaparib)である。一部の実施形態において、上記化学療法は、アントラサイクリン、例えば、ドキソルビシンである。
本明細書に記載されている化合物または医薬組成物の被験体への用量は、1日、1週間、1ヶ月に1回もしくは複数回または他の時間間隔で、典型的には、約0.1μg〜10,000mg、より典型的には、約1μg〜8000mg、例えば、約10μg〜100mgに及ぶ。被験体の体重の観点から述べると、典型的投薬量は、本発明の特定の実施形態において、約0.1μg〜20mg/kg/日、例えば、約1〜10mg/kg/日、例えば、約1〜5mg/kg/日に及ぶ。一部の実施形態において、上記化合物または医薬組成物は、0.001〜10mg/kg、例えば、0.005〜5mg/kg、例えば、0.01〜1mg/kg、例えば、0.1〜1mg/kg、例えば、0.1または0.2または0.3または0.4または0.5または0.6または0.7または0.8または0.9または1.0mg/kgの用量で静脈内投薬される。一部の実施形態において、上記化合物または医薬組成物は、0.01〜100mg/kg、例えば、0.05〜50mg/kg、例えば、0.1〜10mg/kg、例えば、1〜10mg/kg、例えば、2または2または3または4または5または6または7または8または9または10mg/kgの用量で経口投薬される。絶対量は、同時処置、用量数ならびに年齢、健康状態、サイズおよび体重を包含する個々の被験体のパラメータを包含する種々の要因に依存する。これらは、当業者に周知の要因であり、単なる日常的な実験により取り組むことができる。最大用量、即ち、妥当な医学的判断に従った最高の安全用量が用いられることが多い。用いられる用量は、最大耐量もしくは治療量以下の用量またはその間のいずれかの用量であってよい。本発明の分子の複数用量も意図される。本発明の分子が組み合わせて投与される場合、がんを有するまたはがんの発症リスクがある被験体の処置において、いずれか一方の分子の治療量以下の投薬量または両者の治療量以下の投薬量を用いることができる。2つのクラスの薬物を共に用いる場合、がん医薬を治療量以下の用量で投与して、望ましい治療結果を得ることができる。治療量以下の用量は、他の薬剤の非存在下で投与した場合に、被験体において治療結果を生じる投薬量に満たない投薬量である。よって、がん医薬の治療量以下の用量は、本発明の分子の投与の非存在下で、被験体において所望の治療結果を生じない用量である。がん医薬の治療用量は、がんの処置のための医学の分野において周知である。これらの投薬量は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、1990年等の参考文献、ならびにがんの処置のためのガイダンスとして医療従事者に信頼されている他の多くの医学参考文献において広範囲にわたって記載されている。
上に列挙されている用量よりも低いまたは高い用量が必要とされる場合もある。いずれか特定の被験体のための特定の投薬量および処置レジメンは、用いる特定の化合物の活性、年齢、体重、全身健康状態、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬物組合せ、疾患、状態または症状の重症度および経過、疾患、状態または症状に対する被験体の素因ならびに処置にあたる医師の判断を包含する種々の要因に依存する。
被験体の状態が改善したら、必要であれば、本発明の化合物、組成物または組合せの維持用量を投与することができる。その後、症状が所望のレベルまで軽減したら、症状に応じて、投薬量もしくは投与頻度またはその両方を、改善された状態が保持されるレベルまで低下させることができる。しかし、被験体は、疾患症状のいずれかの再発の際に、長期ベースで間欠的処置を必要とし得る。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または医薬組成物は、剤形に取り込まれる。一部の実施形態において、上記剤形は、例えば、被験体への静脈内投与のための非経口剤形である。一部の実施形態において、上記剤形は、無菌の密封した容器(例えば、瓶、バイアル)中の組成物である。一部の実施形態において、上記剤形は、例えば、被験体への経口投与のための経口剤形であってよい。一部の実施形態において、経口剤形の味または匂いを改変するために、該経口剤形は、矯味矯臭剤もしくは芳香剤またはその両方を追加的に含む。
化合物の評価方法
本明細書に開示されている化合物の有効性は、被験細胞および対照細胞を対象とする化合物と接触させることにより、その有効性に関して評価することができる。続いて、上記被験細胞および対照細胞を成長および/または生存に関してモニターする。上記対照細胞と比較して上記被験細胞の異なる成長速度をもたらす化合物は、さらなる検査および評価のために選択される。例えば、被験細胞のパネルは、異なる用量の上記化合物と接触させることができる、あるいは被験細胞のパネルは、異なる期間、上記化合物と接触させることができる。一部の実施形態において、上記化合物を用いて応答曲線作成し、この被験用量応答曲線は、いくつかの異なる用量の上記化合物による上記被験細胞の阻害レベルを示す。この分析は、上記被験細胞および/または上記対照細胞に対する上記化合物のEC50値の決定に用いることができる。場合によっては、上記対照細胞に対する上記化合物のEC50値は、上記被験細胞に対する該化合物のEC50値よりも統計的に有意に低い。他の事例において、上記対照細胞に対する上記化合物のEC50値は、上記被験細胞に対する該化合物のEC50値よりも統計的に有意に高い。
本明細書に開示されている化合物の有効性は、被験細胞および対照細胞を対象とする化合物と接触させることにより、その有効性に関して評価することができる。続いて、上記被験細胞および対照細胞を成長および/または生存に関してモニターする。上記対照細胞と比較して上記被験細胞の異なる成長速度をもたらす化合物は、さらなる検査および評価のために選択される。例えば、被験細胞のパネルは、異なる用量の上記化合物と接触させることができる、あるいは被験細胞のパネルは、異なる期間、上記化合物と接触させることができる。一部の実施形態において、上記化合物を用いて応答曲線作成し、この被験用量応答曲線は、いくつかの異なる用量の上記化合物による上記被験細胞の阻害レベルを示す。この分析は、上記被験細胞および/または上記対照細胞に対する上記化合物のEC50値の決定に用いることができる。場合によっては、上記対照細胞に対する上記化合物のEC50値は、上記被験細胞に対する該化合物のEC50値よりも統計的に有意に低い。他の事例において、上記対照細胞に対する上記化合物のEC50値は、上記被験細胞に対する該化合物のEC50値よりも統計的に有意に高い。
一実施形態において、本発明の化合物は、その全内容が参照により援用されるWO2009/126310に開示されている技法を用いて、がん幹細胞および/または間葉系細胞に対して評価することができる。一実施形態において、本発明の化合物は、その全内容が参照により援用される「Identification of Selective Inhibitors of Cancer Stem Cells by High−Throughput Screening」Guptaら著、Cell、138巻、645〜659頁(2009年)に開示されている(dislosed)技法を用いて、がん幹細胞および/または間葉系細胞に対し評価することができる。
さらに、上記の方法を用いて、対照化合物、例えば、他のがん治療薬(例えば、ドキソルビシン、パクリタキセル、カンプトテシン(campothecin)、アクチノマイシンD、スタウロスポリン)、他の抗生物質(例えば、ペニシリン、アモキシシリン、テトラサイクリン)またはこれらの組合せに対し、本明細書に開示されている化合物の有効性を比較することが可能である。
被験体の選択およびモニタリング
本明細書に記載されている一部の実施形態において、例えば、本明細書に記載されている障害を患っているもしくはこれを患っていると疑われる被験体または該被験体から採取した試料は、本明細書に記載されている化合物の投与に先立ち、バイオマーカー、例えば、がん、例えば、がん幹細胞に関連する1つまたは複数のバイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーの存在に関して検査することができる。一部の実施形態において、上記水性組成物は、CSCまたは腫瘍開始細胞またはがんに関連する間葉系細胞もしくは間葉系様細胞または間葉系がん性細胞の蔓延を示す予測的バイオマーカーにより同定された被験体に、あるいは該がんがCSCまたは間葉系細胞が富化されていると特徴付けられた被験体に投与される。
本明細書に記載されている一部の実施形態において、例えば、本明細書に記載されている障害を患っているもしくはこれを患っていると疑われる被験体または該被験体から採取した試料は、本明細書に記載されている化合物の投与に先立ち、バイオマーカー、例えば、がん、例えば、がん幹細胞に関連する1つまたは複数のバイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーの存在に関して検査することができる。一部の実施形態において、上記水性組成物は、CSCまたは腫瘍開始細胞またはがんに関連する間葉系細胞もしくは間葉系様細胞または間葉系がん性細胞の蔓延を示す予測的バイオマーカーにより同定された被験体に、あるいは該がんがCSCまたは間葉系細胞が富化されていると特徴付けられた被験体に投与される。
上記バイオマーカー、例えば、がん幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーを同定または評価するため、上記被験体から臨床試料(例えば、がんの試料)を得ることが必要とる場合がある。典型的には、臨床試料は、腫瘍生検またはそこから単離された細胞である。しかし、本発明は、そのように限定されるものではなく、臨床試料が、がん幹細胞を有する被験体で検出可能ながん幹細胞バイオマーカーを有するのであれば、いかなる適した臨床試料を用いてもよい。例示的な臨床試料として、唾液、毛包(hair folicle)、歯肉分泌物、脳脊髄液、胃腸液、粘液、泌尿生殖器分泌物、滑液、血液、血清、血漿、尿、嚢胞液(cystic fluid)、リンパ液、腹水、胸水、間質液、細胞内液、眼液、精液、乳腺分泌物、硝子体液および鼻の分泌物が挙げられる。
一実施形態において、上記臨床試料は、本明細書に記載されている化合物による処置に適した障害を示す遺伝子マーカーに関して、あるいは本明細書に記載されている化合物による処置に適した障害の発症リスクに相関する1つまたは複数の遺伝子の存在に関してスクリーニングされる。例えば、遺伝子発現分析(例えば、核酸マイクロアレイ、cDNAアレイ、定量的RT−PCR、RNAse保護アッセイ)を用いて、特定の遺伝子を同定するまたは上記障害に関する遺伝子を示すマーカーの位置を決定することができる。一部の実施形態において、次の遺伝子のうち1つまたは複数を同定することができる:ANAPC2、CCNDl(サイクリンDl)、CCNEl(サイクリンEl)、CDC7、CDC34、CDK4、CDK6、CDKNlB(p27)、CDKNlC(p57)、CDKN3、CULl、CUL2、CUL3、CUL4A、CUL5、E2F1、SKP2;S期およびDNA複製:ABLl(C−ABL)、MCM2、MCM3、MCM4(CDC21)、MCM5(CDC46)、MCM6(Mis5)、MCM7(CDC47)、PCNA、RP A3、SUMOl、UBEl;G2期およびG2/M移行:ANAPC2、ANAPC4、ANAPC5、ARHI、BCCIP、BIRC5、CCNAl(サイクリンAl)、CCNBl(サイクリンBl)、CCNGl(サイクリンGl)、CCNH、CCNTl、CCNT2、CDC25A、CDC25C、CDC37、CDK5R1、CDK5R2、CDK5RAP1、CDK5RAP3、CDK2、CDK7、CDKN3、CKSlB、CKS2、DDXl 1、DNM2、GTF2H1、GTSEl、HERC5、KPNA2、MNATl、PKMYTl、RGC32、SERTADl;M期:CCNB2(サイクリンB2)、CCNF、CDC2(CDKl)、CDC16、CDC20(p55cdc)、CDC25A、CDC25C、MREl IA、RAD50、RAD51;細胞周期チェックポイントおよび細胞周期停止:ATM、ATR、BRCAl、BRC A2、CCNA2(サイクリンA2)、CCNE2(サイクリンE2)、CCNG2(サイクリンG2)、CDC2(CDKl)、CDC25A、CDC34、CDC45L、CDC6、CDK2、CDKNlA(p21)、CDKNlB(p27)、CDKNlC(p57)、CDKN2A(pl6)、CDKN2B(pl5)、CDKN2C(pl8)、CDKN2D(pl9)、CDKN3、CHEKl(CHKl)、CHEK2(CHK2/RAD53)、CULl、CUL2、CUL3、CUL4A、CUL5、GADD45A、HUSl、KNTCl、MAD2L1、MAD2L2、NBSl(NIBRIN)、RADl、RAD17、RAD9A、RBl、RBBP8、TP53(p53);細胞周期の調節:ABLl(C−ABL)、ANAPC2、ANAPC4、ANAPC5、ARHI、ATM、ATR、BCCIP、BCL2、BRCA2、CCNAl(サイクリンAl)、CCN A2(サイクリンA2)、CCNBl(サイクリンBl)、CCNB2(サイクリンB2)、CCNC(サイクリンC)、CCNDl(サイクリンDl)、CCND2(サイクリンD2)、CCND3(サイクリンD3)、CCNEl(サイクリンEl)、CCNE2(サイクリンE2)、CCNF(サイクリンF)、CCNH(サイクリンH)、CCNTl、CCNT2、CDC 16、CDC2(CDKl)、CDC20(p55cdc)、CDC25A、CDC25C、CDC37、CDC45L、CDC6、CDK2、CDK4、CDK5R1、CDK5R2、CDK6、CDK7、CDK8、CDKNlA(p21)、CDKNlB(p27)、CKSlB、CUL5、DDXl 1、E2F1、E2F2、E2F3、E2F4、E2F5、E2F6、GADD45A、KNTCl、MKI67(Ki67)、PCNA、PKMYTl、RAD9A、RBl、SKP2、TFDPl(DPI)、TFDP2(DP2);細胞周期の負の調節:ATM、BAX、BRCAl、CDC7、CDKN2B(pl5)、CDKN2D(pl9)、RBLl(plO7 RB)、RBL2(pl30 RB2)、TP53(p53)。例示的な細胞生存/アポトーシス遺伝子として、TNFリガンドファミリーの遺伝子が挙げられる:LTA(TNF−α)、TNF(TNF−a)、TNFSF5(CD40リガンド)、TNFSF6(FasL)、TNFSF7(CD27リガンド)、TNFSF8(CD30リガンド)、TNFSF9(4−IBBリガンド)、TNFSFlO(TRAIL)、TNFSF14(HVEM−L)、TNFSF18;TNF受容体ファミリー:LTBR、TNFRSFlA(TNFRl)、TNFRSFlB(TNFR2)、TNFRSF5(CD40)、TNFRSF6(Fas)、TNFRSF6B、TNFRSF7(CD27)、TNFRSF9(4−1BB)、TNFRSFlOA(DR4)、TNFRSFlOB(DR5)、TNFRSFlOC(DcRl)、TNFRSFlOD(DcR2)、TNFRSFl IB、TNFRSF 12A、TNFRSF 14(HVEM)、TNFRSF 19、TNFRSF21、TNFRSF25;Bcl−2ファミリー:BAD、BAGl、BAG3、BAG4、BAKl、BAX、BCL2、BCL2A1(bfl−1)、BCL2L1(bcl−x)、BCL2L2(bcl−w)、BCL2L10、BCL2L11(bim様タンパク質)、BCL2L12、BCL2L13、BCLAFl、BID、BIK、BNIPl、BNIP2、BNIP3(nip3)、BNIP3L、BOK(Mtd)、HRK、MCLl;カスパーゼファミリー:CASPl、CASP2、CASP3、CASP4、CASP5、CASP6、CASP7、CASP8、CASP9、CASPlO、CASP 14;IAPファミリー:BIRCl(NIAP)、BIRC2(IAP2)、BIRC3(IAPl)、BIRC4(XIAP)、BIRC5(サバイビン)、BIRC6(Bruce)、BIRC7、BIRC8;TRAFファミリー:TRAFl、TRAF2、TRAF3(CRAFl)、TRAF4、TRAF5;CARDファミリー:APAFl、BCLlO(HuElO)、BIRC2、BIRC3、CARD4(NODl)、CARD6、CARD8、CARD9、CARDlO、CARDl 1、CARD12、CARD14、CARD15、CASPl、CASP2、CASP4、CASP5、CASP9、CRADD、NOL3(Nop30)、PYCARD、RIPK2(CARDIAC);デスドメインファミリー:CRADD、DAPKl、DAPK2、FADD、RIPKl、TNFRSFlOA、TNFRSFlOB、TNFRSFl IB、TNFRSFlA、TNFRSF21、TNFRSF25、TNFRSF6、TRADD;CIDEドメインファミリー:CIDEA、CIDEB、DFFA、DFFB;p53およびDNA損傷応答:ABLl、AKTl、APAFl、BAD、BAX、BCL2、BCL2L1、BID、CASP3、CASP6、CASP7、CASP9、GADD45A、TP53(p53)、TP53BP2、TP73、TP73L;ならびにAKTl、BAGl、BAG3、BAG4、BCL2、BCL2A1、BCL2L1、BCL2L10、BCL2L2、BFAR、BIRCl、BIRC2、BIRC3、BIRC4、BIRC5、BIRC6、BIRC7、BIRC8、BNIPl、BNIP2、BNIP3、BRAF、CASP2、CFLAR、GDNF、IGFlR、MCLl、TNF(TNF−a)、TNFRSF6、TNFRSF6B、TNFRSF7、TNFSF 18、TNFSF5。
一実施形態において、幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーは、E−カドヘリン、TWIST発現およびCD44/CD24細胞表面マーカープロファイルから選択される。上記幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示す上記バイオマーカーは、上記被験体から得られるがんの試料において同定することができる。一実施形態において、上記がんにおける上記E−カドヘリンおよび/またはTWIST発現は、該がんにおけるE−カドヘリンおよび/またはTWISTタンパク質および/またはRNA発現のレベルを測定し、必要に応じて、参照標準とのレベルを比較することにより決定される。一実施形態において、参照標準は、がん幹細胞におけるE−カドヘリンおよび/またはTWISTのタンパク質および/またはRNA発現のレベルである。一実施形態において、上記参照標準は、がん幹細胞ではないがん細胞におけるE−カドヘリンおよび/またはTWISTタンパク質および/またはRNA発現のレベルである。
一実施形態において、上記幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーは、CD20、CD24、CD34、CD38、CD44、CD45、CD105、CD133、CD166、EpCAM、ESA、SCA1、PecamおよびStro1から選択される。
場合によっては、がんを有するまたはがんを有すると疑われる被験体におけるがん幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーを評価し、バイオマーカー評価の結果に基づき該被験体の処置を選択することが望ましい場合がある。例えば、上記がん幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーが検出される場合、上記被験体は、有効量の本明細書に開示されている化合物または組成物により処置することができる。一部の実施形態において、上記がん幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーが検出される場合、上記被験体は、必要に応じてパクリタキセルまたはその誘導体(例えば、水溶性もしくは標的化誘導体または構造的に関係する化合物、例えば、ドセタキセル等、アナログ(例えば、WO/2003/045932およびUS2008033189を参照))と組み合わせた、アバメクチン(abamectin)、エトポシドもしくはニゲリシンまたは上記のいずれかの誘導体を含む有効量の医薬組成物により処置することができる。上記の方法におけるがん幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーは、本明細書に開示されている方法または本技術分野において公知のいずれかの適した方法を用いて評価することができる。例示的ながん幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーとして、E−カドヘリン発現、TWIST発現およびCD44+CD24マーカープロファイルが挙げられる。他のバイオマーカーは、TGF−β、Wnt、BMP、Notch、HGF−Met、EGF、IGF、PDGF、FGF、P38−mapk、Ras、PBキナーゼ−Akt、SrcおよびNF−kBから選択される経路における活性を示すことができる。他の例示的ながん幹細胞バイオマーカーまたは間葉系細胞の存在を示すバイオマーカーは、本明細書に開示されており、当業者には明らかである。
一実施形態において、上記臨床試料は、タンパク質レベル、例えば、細胞周期/成長および/または生存遺伝子、例えば、上に収載されている遺伝子にコードされるタンパク質のレベルに関してスクリーニングすることができる。タンパク質レベルは、ウエスタン分析等、当業者に公知の適切な方法によって評価することができる。当業者に公知の他の方法、例えば、免疫組織化学的検査、免疫細胞化学的検査、ELISA、放射免疫アッセイおよび、質量分析または抗体アレイ等のプロテオミクス方法を用いて、タンパク質レベルを分析することができる。
バイオマーカーを用いて同定した後、本明細書に記載されている化合物または組成物を受けている被験体は、例えば、状態の改善および/または有害作用に関して、あるいは上記障害を示すバイオマーカーの発現に関してモニターすることができる。被験体の状態の改善は、例えば、がん(例えば、腫瘍)の成長、成長の非存在または退縮をモニターすることにより評価することができる。一部の実施形態において、上記被験体は、放射線学アッセイまたは溶血性パラメータの評価を用いて評価される。他の実施形態において、上記被験体は、本明細書に記載されている遺伝子またはタンパク質アッセイを用いて評価することができる。上記被験体は、身体検査、マンモグラフィー、生検、結腸内視鏡検査等、従来のスクリーニング方法を用いて評価することもできる。
キット
キット
本発明は、本明細書に記載されている組成物を含むキットを追加的に包含する。一部の実施形態において、上記キットは、該キットに収容されている、水性組成物の希釈を目的とする希釈剤を追加的に含む。一部の実施形態において、上記希釈剤は水である。一部の実施形態において、上記希釈剤は、薬学的に許容されるビヒクル、例えば、本明細書に開示されているビヒクルである。一部の実施形態において、上記希釈剤は、水を含む。一部の実施形態において、上記キットは、該キットに包含されている希釈剤で水性組成物を希釈するための指示を含む。
一部の実施形態において、上記キットは、追加の治療剤、例えば、化学療法剤、例えば、本明細書に記載されている化学療法剤を含む。一部の実施形態において、上記キットは、追加の治療剤と共に上記水性組成物を投与するための指示を追加的に含む。
本明細書に記載されている水性組成物は、化合物または組成物または剤形として被験体に投与することができる。場合によっては、上記水性組成物または剤形は、該水性組成物を投与するための指示と共に、キットの一部であってよい。上記キットは、希釈剤(例えば、水、食塩水または本明細書に記載されているビヒクル)と、企図されている上記水性組成物と共に希釈剤を投与するための指示とを追加的に含むことができる。水性組成物は、存在する場合、追加の治療剤と共に、本明細書に記載されている症状を包含する疾患または疾患症状の調整の達成に有効な量で投与することができる。上記追加の治療剤は、本明細書に記載されている水性組成物と同時に投与することができる、あるいは本明細書に記載されている水性組成物と逐次的に投与することができる。
スキーム1〜7における化合物は、便宜上番号を振っており、表1(上)におけるいずれかの特定の化合物に関係している必要はない。さらに、以下に記載する合成方法は、可能な方法ではあるが、本明細書に記載されている化合物を得るために用いることのできる方法の単なる例示である。当業者であれば、本特許請求されている化合物を達成するために本実施例を容易に改変することができる。下に開示する試薬(例えば、EtOAc、HCl、MeOH等)は、複数のサプライヤー、例えば、Sigma−Aldrich(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から入手することができる。
(実施例1)
サリノマイシンメチルエステル(6)の生成
サリノマイシンナトリウム塩(2、10g、Zhejiang Shenghua Baike Pharmaceutical、中国)をEtOAc(250mL)に溶解し、HCl 0.1N(250mL)で洗浄した。有機相を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をCHCl3−MeOH混合物(1:1、100mL)に溶解し、得られた溶液を0℃まで冷却した。TMSCHN2(Et2O中2.0M、6.30mL)を15分間かけて添加し、得られた溶液を1時間rtで撹拌し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラム(Teledyne Isco、ネブラスカ州リンカーン)でのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、EtOAc−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により粗生成物を精製して、8.32g(84%収率)の生成物6を白色の固体として得た。MS(ESI+):787.70(M+Na)+。
サリノマイシンメチルエステル(6)の生成
代替の合成方法において、n−ニトロソメチルグアニジンの分解によりジアゾメタンを生成した。過剰の黄色のジアゾメタン溶液を、無水ジエチルエーテル(5ml)に溶解したサリノマイシンナトリウム塩(2、0.2g、1.0eq.)の溶液へとピペットを用いて加えた。黄色が持続するようになるまで、この反応液にジアゾメタン溶液を加えた。次に、反応液を周辺温度にて1時間撹拌した。1滴の酢酸により反応をクエンチし、酢酸エチルで希釈した。これを飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中(in vacuo)で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いた25S Biotageシリカカラム(Biotage AB、スウェーデン、ウプサラ)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。純粋な生成物を58%収率で単離した。MS764.5(M+Na);正確な質量の計算値 787.5。
(実施例2)
20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(6a)の生成
メチルエステル6(実施例1)に類似した仕方で、アセテート11から出発して、サリノマイシンメチルエステル6aを調製した。クロマトグラフィー後に、生成物6aを60%収率で単離した。MS829.5(M+Na);正確な質量の計算値 806.5。
20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(6a)の生成
(実施例3)
20−オキソ−サリノマイシン(7)の生成
MnO2(163mg、15.0eq.)を、CH2Cl2(1.5mL)中のサリノマイシンナトリウム塩(2、100mg、1.0eq.)の溶液に加え、この混合物を24時間rtで撹拌し、セライトで濾過し、濃縮した。残渣をCH2Cl2(1.5mL)に溶解し、MnO2(163mg、15.0eq.)を加えた。得られた混合物を48時間rtで撹拌し、セライトで濾過し、濃縮した。残渣をEtOAc(5mL)に溶解し、HCl 0.1N(2mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2−MeOH)により粗生成物を精製して、54mg(54%収率)の生成物7を白色の固体として得た。MS(ESI−):747.54(M−H)−。
(実施例4)
18,19−ジヒドロ−20−オキソ−サリノマイシン(8)の生成
20−オキソ−サリノマイシン(7)の生成
(実施例4)
18,19−ジヒドロ−20−オキソ−サリノマイシン(8)の生成
20−オキソ−サリノマイシン(7、50mg、1.0eq.)(実施例3)をEtOAc(1mL)に溶解し、Pd/C(10%、50%湿潤、50mg)を加えた。この混合物においてH2を10分間通気させ、その後、反応液を16時間撹拌した。N2を10分間通気させ、この混合物をセライト(登録商標)で濾過し、濾液を真空下で濃縮して、48mg(96%)の生成物8を白色の固体として得た。MS(ESI+):773.53(M+Na)+。
(実施例5)
サリノマイシンカルボキサミド(9)の生成
サリノマイシンナトリウム塩(2、300mg、1.0eq)、二炭酸ジ−t−ブチル(439mg、5.2eq.)、NH4HCO3(398mg、5.0eq.)およびMeCN(1.3ml)の混合物を混合し、ピリジン(0.02mL、0.5eq.)を加えた。この混合物を60時間rtで撹拌した。二炭酸ジ−t−ブチル(439mg、5.2eq.)、NH4HCO3(398mg、5.0eq.)およびピリジン(0.03mL、0.75eq.)を加え、この混合物を40℃で2時間加熱した。二炭酸ジ−t−ブチル(439mg、5.2eq.)、NH4HCO3(398mg、5.0eq.)およびMeCN(1mL)を加え、この混合物を40℃で16時間加熱した。EtOAc(100mL)を加え、生成した混合物を水(50mL)、次いで塩水(25mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル−ヘキサン−アセトン)により粗生成物を精製して、125mg(43%)の生成物を得た。アセトンにより磨砕して、92mgの9を白色の粉末として生成した(32%)。MS(ESI+):772.65(M+Na)+。
サリノマイシンカルボキサミド(9)の生成
(実施例6)
11−メチルオキシム−サリノマイシンナトリウム塩(10)の生成
サリノマイシンナトリウム塩(2、300mg、1.0eq)、O−メチルヒドロキシルアミン(470mg、14.5eq.)、ピリジン(0.86mL、27eq.)およびMeOH(3.9ml)の混合物を84時間rtで撹拌した。EtOAc(50mL)を加え、生成した混合物を水性HCl 1N(25mL)、水(25mL)、飽和水性NaHCO3(25mL)および塩水(25mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル−ヘキサン−アセトン)により粗生成物を精製して、78mg(26%)の10を油状物として得た。MS(ESI+):802.60(M+H)+。
11−メチルオキシム−サリノマイシンナトリウム塩(10)の生成
(実施例7)
20−アセトキシ−サリノマイシンナトリウム塩(11)の生成
Ac2O(2.44mL、8.0eq.)を、サリノマイシンナトリウム塩(2、2.50g、1.0eq)およびDMAP(20mg)を含むピリジン(12mL)溶液に0℃で徐々に加えた。反応混合物を16時間rtで撹拌し、次いで0℃に冷却し、その後、水(20mL)を加えた。この混合物を30分間rtで撹拌し、その後、EtOAc(50mL)およびHCl 6N(24mL)を加えた。相を分離し、有機相をHCl 0.1N(20mL)、塩水(20mL)、飽和水性NaHCO3(2×20mL)、次いで塩水(20mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。アセトン−水混合物から粗生成物を結晶化させて、1.95g(74%)の11を白色の固体として得た。MS(ESI+):815.70(M+H)+。
20−アセトキシ−サリノマイシンナトリウム塩(11)の生成
代替の合成方法において、乾燥ピリジン(1ml)中のサリノマイシンナトリウム塩(2、0.15g、1.0eq.)の溶液を、無水酢酸(0.075ml)に氷冷下で加えた。この反応液を周辺温度にて窒素下で18時間撹拌した。その後、反応液を氷水に注ぎ、0.05N HClでpH3に酸性化した。水性層を酢酸エチル(2回)で逆抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いた25M Biotageシリカカラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。純粋な生成物11を41%収率で単離した。MS814.5(M+Na);正確な質量の計算値 792.5。
サリノマイシンナトリウム塩(2、325mg、1.0eq.)をTHF(5mL)に溶解し、Pd/C(10%、50mg)を加えた。この混合物においてH2を10分間通気させ、その後、反応液を16時間撹拌した。2ミクロンフィルターで混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、313mg(96%)の12を白色の固体として得た。MS(ESI+):775.61(M+H)+。
代替の合成方法において、酢酸エチル(10ml)中のサリノマイシンナトリウム塩(2、0.2g、0.26mmol、1.0eq.)の溶液を、酸化白金(0.1eq)に加えた。反応液を排気し、水素ガス(3回)で充填した。反応液を周辺温度にて水素バルーン下で18時間撹拌した。次に、セライトに通して反応混合物を濾過し、真空中で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いた25S Biotageシリカカラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。純粋な生成物(白色の泡)を30%収率で単離した。MS777.2(M+Na)。
(実施例9)
18,19−ジヒドロ−20−アセトキシ−サリノマイシンナトリウム塩(13)の生成
Ac2O(0.26mL、8.0eq.)を、(12、268mg、1.0eq)(実施例8)およびDMAP(1mg)を含むピリジン(1.3mL)溶液に0℃にて徐々に加えた。この反応混合物を16時間rtで撹拌し、次いでAc2O(0.13mL、4.0eq.)を加えた。反応混合物を5時間rtで撹拌し、EtOAc(5mL)を加えた。混合物を30分間rtで撹拌し、その後、ヘキサン(5mL)を加えた。相を分離し、有機相をHCl 1N(15mL)、HCl 0.1N(10mL)、塩水(10mL)、飽和水性NaHCO3(10mL)および塩水(10mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。アセトンから粗生成物を結晶化させて、140mg(49%)の13を白色の固体として得た。MS(ESI+):817.63(M+H)+。
18,19−ジヒドロ−20−アセトキシ−サリノマイシンナトリウム塩(13)の生成
(実施例10)
サリノマイシンベンジルエステル(14)の生成
サリノマイシンナトリウム塩(2、1.00g、1.0eq.)、BnBr(0.77mL、5.0eq.)、NaHCO3(1.08g、10.0eq.)およびDMF(5ml)の混合物を、光から保護しつつ80時間rtで撹拌した。EtOAc(75mL)を加え、生成した混合物を水(5×50mL)、次いで塩水(25mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、酢酸エチル−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により粗生成物を精製して、0.83g(76%収率)の14を白色の固体として得た。MS(ESI+):863.7(M+Na)+。
サリノマイシンベンジルエステル(14)の生成
代替の合成方法において、DMF(2ml)中のサリノマイシンナトリウム塩(2、0.15g、0.19mmol、1.0eq.)の溶液を、炭酸水素ナトリウム(32mg、2.0eq.)およびベンジルブロミド(0.16g、5.0eq.)に加え、反応液を周辺温度にて窒素下で18時間撹拌した。その後、反応液を水で希釈し、酢酸エチル(2回)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いた25M Biotageシリカカラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。純粋な生成物を40%収率で単離した。MS862.5(M+Na);正確な質量の計算値 840.5。
(実施例11)
サリノマイシン4−メトキシベンジルエステル(15)の生成
サリノマイシンナトリウム塩(2、2.00g、1.0eq.)、PMBBr(1.56g、3.0eq.)、NaHCO3(0.84g、4.0eq.)、DMF(5.2ml)の混合物を、光から保護しつつ80時間rtで撹拌した。EtOAc−ヘキサン混合物(3:1、20mL)を加え、生成した混合物を水(4×25mL)、次いで塩水(25mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、酢酸エチル−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により粗生成物を精製して、1.88g(84%収率)の15を白色の固体として得た。MS(ESI+):888.69(M+NH4)+。
サリノマイシン4−メトキシベンジルエステル(15)の生成
(実施例12)
20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(16)の生成
Ac2O(5.90mL、12.0eq.)を、(6、4.00g、1.0eq)(実施例1)およびDMAP(20mg)を含むピリジン(20mL)溶液に0℃にて徐々に加えた。反応混合物を1時間rtで撹拌し、EtOAc(250mL)で希釈し、HCl 1N(250mL)、HCl 0.1N(100mL)、飽和水性NaHCO3(100mL)、次いで塩水(100mL)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、酢酸エチル−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により粗生成物を精製して、3.81g(90%収率)の16を白色の粉末として得た。MS(ESI+):829.69(M+Na)+。
20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(16)の生成
(実施例13)
20−p−トルエンスルホニルオキシ−サリノマイシンメチルエステル(17)の生成
サリノマイシンメチルエステル(6)(267mg、1.0eq)(実施例1)およびDMAP(2.1mg)をピリジン(1.3mL)中0℃で混合し、塩化p−トルエンスルホニル(533mg、8.0eq.)を1度に加えた。この反応混合物を4時間rtで撹拌した。次に、混合物を0℃に冷却し、その後、水(5mL)およびEtOAc(5mL)を加えた。混合物を30分間rtで撹拌し、ヘキサン(5mL)を加えた。相を分離し、有機相をHCl 1N(15mL)、HCl 0.1N(10mL)、塩水(10mL)、飽和水性NaHCO3(10mL)および塩水(10mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、316mg(98%収率)の17を白色の固体として得た。MS(ESI+):936.66(M+NH4)+。
20−p−トルエンスルホニルオキシ−サリノマイシンメチルエステル(17)の生成
(実施例14)
20−メトキシ−サリノマイシンメチルエステル(18)の生成
サリノマイシンメチルエステル(6)(104mg、1.0eq.)(実施例1)および1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(Proton Sponge(登録商標)、Sigma−Aldrich、38mg、1.3eq.)をCH2Cl2(1.1mL)にrtで溶解し、その後、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(24mg、1eq.)を加えた。反応混合物を16時間rtで撹拌し、Proton Sponge(登録商標)(190mg、6.5eq.)、4Å分子ふるい(500mg)およびトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(120mg、6.0eq.)を加えた。この混合物を16時間撹拌し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、酢酸エチル−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により混合物を精製して、15mg(14%収率)の18を得た。MS(ESI+):796.62(M+NH4)+。
20−メトキシ−サリノマイシンメチルエステル(18)の生成
(実施例15)
18,19−メチレン−サリノマイシン(19)の生成
ジエチル亜鉛(PhMe中1.1M、0.70mL、6.0eq.)を、CH2Cl2(2mL)中のClCH2I(112μL、12.0eq.)の溶液に0℃にて加えた。得られた混合物を10分間0℃で撹拌し、その後、CH2Cl2(1mL)中のサリノマイシンナトリウム塩(2、100mg、1.0eq.)の溶液を加えた。この混合物を96時間rtで撹拌した。飽和水性NH4Cl(2mL)を加え、反応混合物をCH2Cl2で抽出した。有機相を濃縮し、残渣をEtOAc(5mL)に溶解し、HCl 0.1N(5mL)を加えた。層を分離し、有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、88mg(86%収率)の19を得た。MS(ESI+):787.63(M+Na)+。
18,19−メチレン−サリノマイシン(19)の生成
(実施例16)
18,19−メチレン−サリノマイシンメチルエステル(20)の生成
ジエチル亜鉛(PhMe中1.1M、0.30mL、5.0eq.)を、CH2Cl2(1mL)中のClCH2I(47μL、10.0eq.)の溶液に0℃にて加えた。得られた混合物を10分間0℃で撹拌し、その後、CH2Cl2(1mL)中のサリノマイシンメチルエステル(6、50mg、1.0eq.)(実施例1)の溶液を加えた。混合物を60時間rtで撹拌した。飽和水性NH4Cl(1mL)を加え、反応混合物をCH2Cl2で抽出した。有機相を濃縮し、残渣をEtOAc(5mL)に溶解し、HCl 0.1N(5mL)を加えた。層を分離し、有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、酢酸エチル−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により粗生成物を精製して、34mg(67%収率)の生成物20を白色の固体として得た。MS(ESI+):801.74(M+Na)+。
18,19−メチレン−サリノマイシンメチルエステル(20)の生成
CH2Cl2(2mL)中のDMP(64mg、2.4eq.)の溶液を、CH2Cl2(1mL)中の(16、50mg、1.0eq.)(実施例12)およびNaHCO3(52mg、10eq.)の混合物にrtで加えた。混合物を60時間rtで撹拌した。飽和水性NaHCO3(1mL)および飽和水性Na2S2O3(1mL)を加え、この二相性混合物を1時間撹拌し、その後、反応混合物をCH2Cl2で抽出した。有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、酢酸エチル−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により粗生成物を精製して、40mg(80%収率)の21を得た。MS(ESI+):827.66(M+Na)+。
(実施例18)
9−11−ピラゾール−20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(22)および9−11−ピラゾール−サリノマイシンメチルエステル(23)の生成
9−オキソ−20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(21、216mg、1.0eq.)(実施例17)および無水硫酸ナトリウムをEt2O(2.5mL)中rtで混合し、ヒドラジン水和物(24μL、1.5eq.)を加えた。混合物を20時間rtで撹拌し、減圧下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(トリエチルアミン、酢酸エチル−ヘキサンで飽和したシリカゲル)により粗生成物を精製して、133mg(66%収率)の生成物22、MS(ESI+):801.67(M+H)+および25mg(12%収率)の生成物23、MS(ESI+):759.58(M+H)+を得た。
9−11−ピラゾール−20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(22)および9−11−ピラゾール−サリノマイシンメチルエステル(23)の生成
(実施例19)
9−11−ピラゾール−20−アセトキシ−サリノマイシンナトリウム塩(24)の生成
9−11−ピラゾール−20−アセトキシ−サリノマイシンメチルエステル(22、43mg、1.0eq.)(実施例18)および水酸化リチウム水和物(49mg、22eq.)をTHF(1.0mL)、MeOH(0.5mL)および水(0.5mL)中rtで混合した。混合物を2時間rtで撹拌し、50℃に64時間加熱した。混合物をrtに冷却し、水(5mL)およびヘキサン(5mL)を加え、相を分離した。有機相をHCl 0.1N(5mL)、塩水(5mL)、飽和水性NaHCO3(2×5mL)および塩水(5mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。Teledyne Isco精製システムを用いたRediSep(登録商標)Goldカラムでのクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル−ヘキサン−アセトン)により粗生成物を精製して、15mg(43%収率)の24を得た。MS(ESI+):745.62(M+H)+。
9−11−ピラゾール−20−アセトキシ−サリノマイシンナトリウム塩(24)の生成
(実施例20)
20−アセトキシ−サリノマイシンジメチルアミド(25)の生成
乾燥DCM(3ml)中のサリノマイシンアセテート(11、0.1g、0.13mmol)(実施例7)の溶液に、ジメチルアミン(0.3ml、THF中2M)、続いてPyBrop(0.06g、0.13mmol)を加え、反応液を周辺温度にて窒素下で18時間撹拌した。その後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いた12M Biotageシリカカラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。純粋な生成物25を28%収率で単離した。MS842.6(M+Na);正確な質量の計算値 819.56。
20−アセトキシ−サリノマイシンジメチルアミド(25)の生成
(実施例21)
20−アセトキシ−サリノマイシンメチルアミド(26)の生成
アミド25(実施例20)に類似した仕方でサリノマイシンアミド26を調製した。クロマトグラフィー後に、生成物26を46%収率で単離した。MS828.5(M+Na);正確な質量の計算値 805.5。
20−アセトキシ−サリノマイシンメチルアミド(26)の生成
(実施例22)
サリノマイシンジメチルアミド(27)の生成
乾燥DCM(5ml)中の0.2g(0.27mmol)サリノマイシンの溶液に、ジメチルアミン(0.6ml、THF中2M)、続いてPyBrop(0.125g、0.27mmol)を加え、反応液を周辺温度にて窒素下で18時間撹拌した。その後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いた25SM Biotageシリカカラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。純粋な生成物27を38%収率で単離した。MS800.5(M+Na);正確な質量の計算値 777.5。
サリノマイシンジメチルアミド(27)の生成
(実施例23)
サリノマイシンメチルアミド(28)の生成
乾燥メタノール(3ml)中の0.07g(0.09mmol)サリノマイシンアミド26(実施例25)の溶液に、無水炭酸カリウム(0.06g、0.43mmol)を加え、反応液を周辺温度にて窒素下で4時間撹拌した。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、酢酸エチルで再希釈した。これを塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いた12M Biotageシリカカラムを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製した。純粋な生成物28を17%収率で単離した。MS786.5(M+Na);正確な質量の計算値 763.5。
サリノマイシンメチルアミド(28)の生成
(実施例24)
増殖アッセイ(HMLE GFP/Ecad、SUM159、Hs578T用)
細胞生存率の阻害における化合物の効力を決定するため、96ウェルまたは384ウェルプレートフォーマットで細胞を典型的に一晩蒔き、用量依存性様式において化合物で72時間処理し、次に、製造業者の指示に従ってPromega Cell Titer Gloキットによりアッセイする;このアッセイは、細胞に存在するATPの量が発生した光の量と相関する、ルシフェラーゼベースの反応を用いる。次に、EnVisionプレートリーダーにおいて読み取られた発光計数を、未処理DMSO対照に対する%として正規化して、各用量における%生存率を決定する。これらのデータを、Prism GraphPadソフトウェアを用いて対数用量の関数としてプロットし、非線形回帰曲線と適合させて、50%の有効濃度(EC50)および/または50%の阻害濃度(IC50)を計算する。
増殖アッセイ(HMLE GFP/Ecad、SUM159、Hs578T用)
細胞生存率の阻害における化合物の効力を決定するため、96ウェルまたは384ウェルプレートフォーマットで細胞を典型的に一晩蒔き、用量依存性様式において化合物で72時間処理し、次に、製造業者の指示に従ってPromega Cell Titer Gloキットによりアッセイする;このアッセイは、細胞に存在するATPの量が発生した光の量と相関する、ルシフェラーゼベースの反応を用いる。次に、EnVisionプレートリーダーにおいて読み取られた発光計数を、未処理DMSO対照に対する%として正規化して、各用量における%生存率を決定する。これらのデータを、Prism GraphPadソフトウェアを用いて対数用量の関数としてプロットし、非線形回帰曲線と適合させて、50%の有効濃度(EC50)および/または50%の阻害濃度(IC50)を計算する。
(実施例25)
ALDEFLUORアッセイ
ALDEFLUORアッセイは、米国特許第5,876,956号;同第6,627,759号;同第6,537,807号;および同第6,991,897号に記載されている。
ALDEFLUORアッセイ
ALDEFLUORアッセイは、米国特許第5,876,956号;同第6,627,759号;同第6,537,807号;および同第6,991,897号に記載されている。
概要および原理
AldagenのALDEFLUORは、高レベルのアルデヒド脱水素酵素(ALDHbrightまたはALDHbr)を発現する幹細胞および前駆細胞の同定、評価および単離に用いられる。蛍光ALDEFLOUR試薬は、細胞内に自由に拡散する、ALDHの無毒性基質である。細胞に蓄積する蛍光ALDH反応産物の量は、これらの細胞におけるALDH活性と直接相関する。この反応産物の負電荷は、その細胞からの拡散を妨げるが、ATP結合カセット(ABC)トランスポーター系によって細胞から能動的にポンピング(流出)され得る。この能動流出は、ALDEFLUORアッセイバッファーの特別な配合によって阻害される。したがって、ALDEFLUOR反応産物は、無傷膜を有する細胞によってのみ保持されることになり、凝固した(fixed)、透過性の上がったまたは死んだ細胞は、ALDH陰性に見える。
AldagenのALDEFLUORは、高レベルのアルデヒド脱水素酵素(ALDHbrightまたはALDHbr)を発現する幹細胞および前駆細胞の同定、評価および単離に用いられる。蛍光ALDEFLOUR試薬は、細胞内に自由に拡散する、ALDHの無毒性基質である。細胞に蓄積する蛍光ALDH反応産物の量は、これらの細胞におけるALDH活性と直接相関する。この反応産物の負電荷は、その細胞からの拡散を妨げるが、ATP結合カセット(ABC)トランスポーター系によって細胞から能動的にポンピング(流出)され得る。この能動流出は、ALDEFLUORアッセイバッファーの特別な配合によって阻害される。したがって、ALDEFLUOR反応産物は、無傷膜を有する細胞によってのみ保持されることになり、凝固した(fixed)、透過性の上がったまたは死んだ細胞は、ALDH陰性に見える。
ALDEFLUORアッセイにより、生きた幹細胞および前駆細胞は、フローサイトメトリーによってより高いALDH発現を有する細胞として同定される。そのような細胞は、被験試料における蛍光を、ALDHの特異的阻害剤であるジエチルアミノベンズアルデヒド(DEAB)を含有する対照における蛍光と比較することにより認識される。次に、標準フローサイトメーターの緑色蛍光チャネルにおいて、アッセイ反応を測定する。
ALDEFLUOR試薬は、安定な、不活性型(BODIPY(登録商標)−アミノアセトアルデヒド−酢酸ジエチル、BAAA−DA)で提供される。使用のため、乾燥ALDEFLUOR試薬をDMSOに溶解し、2N HClで処理することにより活性基質(BODIPY−アミノアセトアルデヒド、BAAA)に変換し、ALDEFLUORアッセイバッファーで作業濃度まで希釈する。アッセイを行うため、活性化基質のアリコートを、ALDEFLUORアッセイバッファーに懸濁した細胞に加える。この細胞混合物のアリコートを、対照のため、DEABを含有するチューブへと直ちに移す。これらの混合物をインキュベートして、その基質を蛍光生成物(BODIPY−アミノアセテート、BAA)に変換させる。次に、フローサイトメーターを用いて細胞内蛍光生成物の量を測定する。
プロトコール
あらゆる必要な補給品(例えば、試薬)を先ず集め、使用前に室温(RT)、18〜22℃とした。次に、1)25μlのDMSOを乾燥ALDEFLUOR試薬のバイアルに添加することにより、ALDEFLUOR試薬を活性化させた。次に、この混合物を十分に混合した。2)混合物を1分間RTにて放置した。3)次に、25μlの2N HClを加え、十分に混合した。4)次に、混合物を15分間RTでインキュベートした。30分間を超えないこと。360μlのALDEFLUORアッセイバッファーをバイアルに加え、混合した。使用中、活性化した試薬を2〜8℃に維持した。残りの活性化したALDEFLUOR基質を−20℃以下で貯蔵した。
あらゆる必要な補給品(例えば、試薬)を先ず集め、使用前に室温(RT)、18〜22℃とした。次に、1)25μlのDMSOを乾燥ALDEFLUOR試薬のバイアルに添加することにより、ALDEFLUOR試薬を活性化させた。次に、この混合物を十分に混合した。2)混合物を1分間RTにて放置した。3)次に、25μlの2N HClを加え、十分に混合した。4)次に、混合物を15分間RTでインキュベートした。30分間を超えないこと。360μlのALDEFLUORアッセイバッファーをバイアルに加え、混合した。使用中、活性化した試薬を2〜8℃に維持した。残りの活性化したALDEFLUOR基質を−20℃以下で貯蔵した。
標準手順に従って、新鮮なまたは凍結した被験試料を調製した。細胞を溶解し、次に5分間250×gで遠心分離した。次に、上清を除去し、細胞を1mLのALDEFLUORアッセイバッファーに懸濁した。次に、細胞計数を行い、ALDEFLUORアッセイバッファーで細胞濃度を1×106細胞/mLに調整した。
1本の「被験」および1本の「対照」12×75mmチューブを、検査する試料毎にラベル表示した。試料に、5uLのDEAB溶液を加えた。対照チューブおよびDEABバイアルの蓋を直ちに再び閉めた。次に、試料1ミリリットル当たり5uLの活性化ALDEFLUOR基質を、「被験」チューブに加えた。次に、0.5mLの試料を混合し、DEAB「対照」チューブへと直ちに移した。次に、記載されている対照および基質溶液を、検査する試料毎に加えた。「対照」および「被験」試料を30〜60分間37℃で(60分間を超えない)インキュベートした。インキュベーション後に、チューブを5分間250×gで遠心分離した。次に、上清を除去し、細胞ペレットを0.5mLのALDEFLUORアッセイバッファーに再懸濁した。試料に蓋をして、直ちに氷上または冷蔵庫に置いた。試料は、2〜8℃で24時間安定であった。次に、製造業者の指示に従ってフローサイトメーター機器をセットアップした。試料当たり少なくとも100,000イベントを取得した。
読み取り値を得るため、DEAB対照試料をセットアップモードのサイトメーターに置いた。FSCおよびSSC電圧を調整し、増幅率を設定して、有核細胞集団をFSC対SSCプロット内の中央に置いた。R2領域を、散乱に基づき有核細胞集団を網羅するよう調整した。FL1対SSCプロットにおいて、染色した集団の右端が、ドットプロット上の2番目の対数目盛(second log decade)に置かれるように、FL1光電子増倍管(photo−multiplier tube)電圧を調整した。次に、チューブを取り出した。次に、対応するALDH被験試料をサイトメーターに置いた。次に、領域R2を、ALDHbrである細胞集団を網羅するよう作成し、チューブを取り出した。被験試料のデータ取得のため、分析機器をセットアップモードから除去し、同一機器設定を用いて、ALDHおよびDEAB試料毎にR1において100,000イベントを収集した。
このように、本発明の少なくとも一実施形態のいくつかの態様を記載してきたが、当業者であれば様々な変更、修正および改善を容易に行えることが認められよう。このような変更、修正および改善は、本開示の一部として企図されており、本発明の精神および範囲内にあるものとして企図されている。したがって、上記の説明および図面は、単なる一例である。
Claims (41)
- 式I:
R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり、
R1は、R3、R5またはR6およびこれらが結合する原子と一緒に、必要に応じて、ヘテロシクリル環を形成していてよく、
R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
L−M−Tは一緒に、−C(R3)n−C(R3)n−C(R3)n−、−CR3=CR3−C(R3)n−および−C(R3)n−CR3=CR3−から選択される構造を形成し、あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)n−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し、nは独立に、1または2であり、
各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
R6は独立に、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり、
R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく、
R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり、
R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり、
R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり、
R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり、
R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく、
R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり、
qは、1または2であり、
ただしR1が−C(O)OH、nが2、qが1、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5は、全てがヒドロキシとは限らず、ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2は、ベンゾキシでもベンジルオキシでもなく、ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物。 - 式II:
R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり、
R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−、−CR3=CR3−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し、あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し、
各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
R6は、H、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、シクリルアルキルまたはアリールであり、
R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく、
R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり、
R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり、
R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり、
R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり、
R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく、
R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−であり、
ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチルである場合、R2、R3およびR5は、全てがヒドロキシとは限らず、ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R3およびR5がヒドロキシである場合、R2は、ベンゾキシでもベンジルオキシでもなく、ただしR1が−C(O)OH、R6がオキソ、R7がメチル、R2がヒドロキシルである場合、R3またはR5は、−OCH2Clでも、−OCH2Brでも−OC(O)CH2Clでもない)
の化合物である、請求項1に記載の化合物。 - R1が、−CH2OR10、−C(O)R10、−C(O)OR10または−C(O)NR11R12である、請求項2に記載の化合物。
- R1がヘテロアリールである、請求項2に記載の化合物。
- R2が−OR10である、請求項2〜4のいずれかに記載の化合物。
- R2がヒドロキシである、請求項2〜4のいずれかに記載の化合物。
- L−M−Tが、−CR3=CR3−C(R3)2−である、請求項2〜6のいずれかに記載の化合物。
- R3が、−OR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OC(O)NR11R12または−OP(R15R16)OR10である、請求項2〜7のいずれかに記載の化合物。
- R3が、−OC(O)R10である、請求項8に記載の化合物。
- R10がメチルである、請求項9に記載の化合物。
- R3が、−N3、−NR11R12、−NNR11、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12または−NHP(R15R16)OR10である、請求項2〜7のいずれかに記載の化合物。
- R3がハロである、請求項2〜7のいずれかに記載の化合物。
- R5が、オキソ、−OR10、−OC(O)R10、−OC(O)OR10または−OC(O)NR11R12である、請求項2〜12のいずれかに記載の化合物。
- R6が、オキソ、−OR10、−OC(O)R10、−OC(O)OR10または−OC(O)NR11R12である、請求項2〜13のいずれかに記載の化合物。
- R6が、−NR11R12または=NR11である、請求項2〜13のいずれかに記載の化合物。
- R5およびR6が一緒に、置換または非置換の5員のヘテロアリール環を形成する、請求項2〜13のいずれかに記載の化合物。
- R7がメチルである、請求項2〜16のいずれかに記載の化合物。
-
各R3は独立に、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
pは、0〜4である)
である、請求項1に記載の化合物。 -
各R3は独立に、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
pは、0〜4である)
である、請求項18に記載の化合物。 - R7がメチルである、請求項19に記載の化合物。
- R2が−OHである、請求項19または20に記載の化合物。
- R1が、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10または−C(O)NR11R12である、請求項19〜21のいずれかに記載の化合物。
- R1が−COOHである、請求項22に記載の化合物。
-
各R3は独立に、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルである)
である、請求項1に記載の化合物。 -
各R3は独立に、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルである)
である、請求項24に記載の化合物。 - R7がメチルである、請求項25に記載の化合物。
- R2が−OHである、請求項25または26に記載の化合物。
- R1が、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10または−C(O)NR11R12である、請求項25〜27のいずれかに記載の化合物。
- R1が−COOHである、請求項28に記載の化合物。
- 式II:
R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり、
R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し、あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し、
各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
R6は、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり、
R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく、
R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり、
R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり、
R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり、
R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり、
R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく、
R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−である)
の化合物である、請求項1に記載の化合物。 - 式II:
各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルである)
の化合物である、請求項30に記載の化合物。 - 式II:
R1は、−OR10、−CH2OR10、−CH2NR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OC(O)OR10、−NR11R12、−OC(O)NR11R12、オキソ、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、ハロ、ハロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ニトロまたはシアノであり、
R2は、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
L−M−Tは一緒に、−C(R3)2−C(R3)2−C(R3)2−、−CR3=CR3−C(R3)2−および−C(R3)2−CR3=CR3−から選択される構造を形成し、あるいはL−M、M−TまたはL−M−T、およびこれらが結合している1〜3個の追加のC(R3)2−、−O−、−NR11−または−S−は一緒に、3〜6員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成し、
各R3は独立に、H、ハロ、オキソ、−SR10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−OS(O)2R10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R5は、H、ハロ、オキソ、−OR10、−SR10、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10または−NHP(R15R16)OR10であり、
R6は、H、オキソ、−OR10、−SR10、−COR10、−CNR11R12、−C(O)R10、−C(O)OR10、−C(O)NR11R12、−OC(O)R10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、−NR11R12、=NR11、−OC(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−NH2、シアノ、C1〜C8アルキル、シクリルアルキルまたはアリールであり、
R5およびR6は一緒に、必要に応じて、置換もしくは非置換の5〜8員のシクリル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリール環を形成していてよく、
R7は、H、ハロ、C1〜C8アルキルまたはC1〜C8ヘテロアルキルであり、
R10は、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ヘテロアルキル、置換もしくは非置換のC3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルまたはアミノ酸側鎖であり、
R11、R11’およびR12はそれぞれ独立に、H、置換もしくは非置換のC1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、−OR13、−C(O)OR13、−OC(O)R13、−C(O)R13、−S(O)R13、−S(O2)R13、−NR13R14、シアノまたはアミノ酸側鎖であり、
R13およびR14はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、−C(O)R10、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはシアノであり、
R15およびR16はそれぞれ独立に、=O、=S、−OR17、−SR17または−NR17R18であり、ただしR15およびR16がどちらも二重結合部分という訳ではなく、
R17およびR18はそれぞれ独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8ヘテロアルキル、C3〜C8シクリル、C3〜C8ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
R19は、−O−、−S−、−NR17−、−N(OH)−または−N(OR10)−である)
の化合物である、請求項1に記載の化合物。 - 式II:
各R3は、H、ハロ、オキソ、−SR10、−OS(O)R10、−OC(O)OR10、−OS(O)OR10、シアノ、−N3、−NR11R12、−NNR11、−OC(O)NR11R12、−NR11C(O)OR12、−NR11’C(O)NR11R12、−SC(O)NR11R12、−NR11’S(O2)NR11R12、−P(R15R16)OR10、−OP(R15R16)OR10、−SP(R15R16)OR10、−NHP(R15R16)OR10、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルである)
の化合物である、請求項32に記載の化合物。 - 請求項1〜34のいずれかに記載の化合物を含む医薬組成物。
- 請求項1〜35のいずれかに記載の化合物または医薬組成物を含む剤形。
- 請求項1〜36のいずれかに記載の化合物、医薬組成物または剤形を含むキット。
- それを必要としている被験体における細胞増殖を調節する方法であって、有効量の請求項1〜34のいずれかに記載の化合物を該被験体に投与し、これにより該被験体における細胞増殖を調節するステップを含む方法。
- 被験体におけるがんを処置する方法であって、有効量の請求項1〜34のいずれかに記載の化合物を該被験体に投与するステップを含む方法。
- がん幹細胞の増殖を阻害する方法であって、該がん幹細胞を請求項1〜34のいずれかに記載の化合物と接触させ、これによりがん幹細胞の増殖を阻害するステップを含む方法。
- 被験体における微生物の成長を調節または低下させる方法であって、有効量の請求項1〜34のいずれかに記載の化合物を該被験体に投与し、これにより被験体における微生物の成長を調節または低下させるステップを含む方法。
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