JP2015500823A - Glp−1アゴニスト - Google Patents

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Abstract

それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程を含む、アルコール中毒および薬物嗜癖の予防または治療方法。

Description

本発明は、アルコール中毒および薬物嗜癖を治療または予防するためのGLP-1アゴニストの使用に関する。
強迫的で制御不能なアルコール飲料の消費によりアルコール中毒を起こす可能性があり、そのような場合、人はアルコールに対して身体的依存を有し、身体の健康、精神衛生、および社会的、家族、または仕事上の責任に関する問題にもかかわらずアルコールを飲み続ける。また過剰なアルコール摂取(アルコール乱用)によっても、たとえアルコール依存がなくとも同じような問題が起こる可能性がある。
アルコール中毒およびアルコール性疾患はいずれも、医学上疾患とみなされる。世界保健機関は、世界的にアルコール中毒者は1億4000万人いると見積もっている。アルコール中毒を引き起こす生物学的メカニズムはよく理解されていないが、所定の遺伝子がアルコール中毒のリスクを増大させる可能性があることが調査から示唆されている。しかしながら、アルコール中毒に関連する可能性がある遺伝子は知られていない。
アルコール中毒は、社会環境、ストレス、精神衛生、家族、病歴、年齢、民族、および性別などの精神的な要素と身体的な要素の両方を包含し、全てが状態のリスクに影響を及ぼすことから、「二重の疾患(dual disease)」と呼ばれている。アルコールは、脳を含む体内のほとんど全ての臓器にダメージを与える。長期のアルコール乱用は、脳の化学構造に変化をもたらし、耐性および身体的依存などの結果を招く。これらの変化のために、人はアルコール中毒による強迫的な飲酒が止められない状態のままであり、そのような人が飲酒を止めるとアルコール離脱症候群になる。慢性的なアルコール乱用の毒作用の蓄積は、医学的および精神医学的な問題の両方を引き起こす可能性がある。
Antabuse(登録商標)(ジスルフィラム)という薬物を使用して、アルコールに対して鋭い感覚を生じさせることにより、慢性アルコール中毒の治療を支援することができる。ジスルフィラムの作用下でアルコールを摂取すると、血中アセトアルデヒド濃度が、アルコール単独が代謝される場合に呈する濃度よりも高いレベルに増加する。アセトアルデヒドは、「二日酔い」の症状の主な原因の1つであり、それによりアルコール摂取の否定的な反応が生じて、患者は、例えば心拍の加速、息切れ、吐き気、および嘔吐の症状などの重い二日酔いの作用を呈する。
ナルトレキソンは、アルコール依存およびオピオイド依存の管理に最初に使用されるオピオイド受容体アンタゴニストである。ナルトレキソンは、その塩酸塩として一般的な形態のナルトレキソン塩酸塩として市販されている。ナルトレキソンはオピオイド受容体の競合的アンタゴニストであり、エンドルフィンおよびオピエートの作用を効果的にブロックする。ナルトレキソンは、アルコールへの欲求を低下させて禁酒を助けるのに使用される。アルコールにより体からエンドルフィンが放出され、それに続いてドーパミンが放出され、報酬経路が活性化される。従って、体内にナルトレキソンが存在すると、消費による快い作用が抑制される。一部の患者には経口製剤でうまくいくが、経口製剤は毎日摂取しなければならず、欲求が抑えきれない患者は、乱用を再開する前に服用を省くだけで催眠性の多幸感を得る可能性があるという欠点がある。
ナルメフェンは、アルコールと共に摂取することができ、人の飲酒への欲求を抑える方法として試験がなされているところである。この薬物は、脳のオピオイド受容体によって調節される欲求のメカニズムをブロックすることによって作用する。
アルコールに加えて、薬物は、嗜癖を引き起こすことが知られている。嗜癖は、一次的な慢性の神経生物学的疾患であり、遺伝学的、心理社会的、および環境的な要因がその発達および発現に影響を及ぼす。嗜癖は、以下に示すもの:薬物使用に対する制御障害、強迫的使用、害があるにもかかわらず継続使用すること、および欲求のうち1つまたは複数を包含する行動を特徴とする。
嗜癖を引き起こすことが知られている薬物には、合法薬物および違法薬物の両方、加えて処方薬および市販薬が含まれる。例えば、以下の薬物:アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイドは、嗜癖を引き起こすことが知られている。
WO98/08871 WO93/19175 WO2005/027978 WO99/43706 WO02/46227 WO97/46584 米国特許第5424286号 WO01/04156 WO03/002136 欧州特許第272097号 WO93/18785
J. Pharm. Sci. 1977、 66、2頁 Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、1995年 WilliamsおよびPolli(1984) J. Parenteral Sci. Technol. 38:48〜59頁 Masters(1991)、Spray-Drying Handbook(第5版;Longman Scientific and Technical、Essez、U.K.)、491〜676頁 Broadheadら(1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169〜1206頁 Mumenthalerら(1994) Pharm. Res. 11:12〜20頁 CarpenterおよびCrowe(1988) Cryobiology 25:459〜470頁; Roser(1991) Biopharm. 4:47〜53頁 Handbook of Pharmaceutical Controlled Release (Wise, D.L.編、Marcel Dekker、New York、2000) Drug and the Pharmaceutical Sciences vol. 99:Protein Formulation and Delivery (MacNally, E.J.編、Marcel Dekker、New York、2000) Stability of Protein Pharmaceuticals、Ahern. T.J. & Manning M.C.、Plenum Press、New York 1992
心理カウンセリングやリハビリテーション施設は、時間と費用がかかり、さらに再発の大きなリスクがある。薬物およびアルコールの依存および嗜癖を予防または治療する方法が求められている。
一実施形態において、本発明は、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程を含む、アルコール中毒または薬物嗜癖の予防または治療方法に関する。一実施形態において、本発明は、アルコール中毒または薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストに関する。一実施形態において、本発明は、アルコール中毒または薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストを含む医薬組成物に関する。
本発明によれば、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程を含む、アルコール中毒の予防または治療方法が提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程を含む、薬物嗜癖の予防または治療方法も提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程と、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与する工程とを含む、アルコール中毒の予防または治療方法も提供される。
一実施形態において、治療剤は、アルコール中毒の治療のためであり、ジスルフィラム、カルシウムカルビミド、ナルトレキソン、ナルメフェン、アカンプロセート、およびジアゼパムなどのベンゾジアゼピンからなる群から選択される。
本発明のさらなる実施形態によれば、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程と、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与する工程とを含む、薬物嗜癖の予防または治療方法も提供される。
一実施形態において、治療剤は、薬物嗜癖の治療のためであり、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドン(methodone)などの完全合成のオピオイドからなる群から選択される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、GLP-1ペプチドである。
都合のよい形態としては、GLP-1ペプチドは、式(I):
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19Xaa20GluXaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa3o-Trp-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa4o-Xaa41-Xaa42-Xaa43-Xaa44-Xaa45-Xaa46式(I)
で示されるアミノ酸配列を含み、
式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり;
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa16は、ValまたはLeuであり;
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり;
Xaa19は、TyrまたはGlnであり;
Xaa20は、LeuまたはMetであり;
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり;
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり;
Xaa25は、AlaまたはValであり;
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり;
Xaa27は、GluまたはLeuであり;
Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり;
Xaa33は、ValまたはLysであり;
Xaa34は、Lys、Glu、AsnまたはArgであり;
Xaa35は、GlyまたはAibであり;
Xaa36は、Arg、GlyまたはLysであり;
Xaa37は、Gly、Ala、Glu、Pro、Lys、アミドであるか、または存在せず;
Xaa38は、Lys、Ser、アミドであるか、または存在せず;
Xaa39は、Ser、Lys、アミドであるか、または存在せず;
Xaa40は、Gly、アミドであるか、または存在せず;
Xaa41は、Ala、アミドであるか、または存在せず;
Xaa42は、Pro、アミドであるか、または存在せず;
Xaa43は、Pro、アミドであるか、または存在せず;
Xaa44は、Pro、アミドであるか、または存在せず;
Xaa45は、Ser、アミドであるか、または存在せず;
Xaa46は、アミドであるか、または存在せず;
ただし、Xaa38、Xaa39、Xaa40、Xaa41、Xaa42、Xaa43、Xaa44、Xaa45またはXaa46が存在しない場合、下流の各アミノ酸残基も存在しない。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは、式(II):
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Ala-Xaa26-Glu-Phe-Ile-Xaa3o-Trp-Leu-Val-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37Xaa38
式(II)
で示されるアミノ酸配列を含み、
式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり;
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり;
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり;
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり;
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり;
Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり;
Xaa34は、Lys、GluまたはArgであり;
Xaa35は、GlyまたはAibであり;
Xaa36は、ArgまたはLysであり;
Xaa37は、Gly、Ala、GluまたはLysであり;
Xaa38は、Lys、アミドであるか、または存在しない。
都合のよい形態としては、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-35)、GLP-1(7-36)、GLP-1(7-36)-アミド、GLP-1(7-37)、GLP-1(7-38)、GLP-1(7-39)、GLP-1(7-40)、GLP-1(7-41)またはそれらの類似体から選択される。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大15のアミノ酸残基、またはGLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大10のアミノ酸残基を含む。
任意選択で、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大6つのアミノ酸残基を含む。
都合のよい形態としては、GLP-1ペプチドは、遺伝子コードでコードされない最大4つのアミノ酸残基を含む。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、DPPIV保護されているGLP-1ペプチドである。
任意選択で、GLP-1ペプチドは、DPPIV安定化されている。
都合のよい形態としては、GLP-1ペプチドは、8位にAib残基を含む。
一実施形態では、前記GLP-1ペプチドの7位におけるアミノ酸残基は、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、および4-ピリジルアラニンからなる群から選択される。
任意選択で、GLP-1ペプチドは、
Arg34GLP-1(7-37)、Lys38Arg26,34GLP-1(7-38)、Lys38Arg26,34GLP-1(7-38)-OH、Lys36Arg26,34GLP-1(7-36)、
Aib8,22,35GLP-1(7-37)、Aib8,35 GLP-1(7-37)、Aib8,22 GLP-1(7-37)、
Aib8,22,35Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,35Arg 26,34Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22,35Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,35Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22,35Arg26Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,35Arg26Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22Arg26Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22,35Arg34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,35Arg34Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22Arg34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22,35Ala37Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,35Ala37Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22Ala37Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22,35Lys37GLP-1(7-37)、Aib8,35Lys37GLP-1(7-37)およびAib8,22Lys37GLP-1(7-38)
からなる群から選択される。
都合のよい形態としては、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-37)のアミノ酸配列における23位、26位、34位、36位または38位におけるアミノ酸残基を介して前記親水性スペーサーに付着している。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、エキセンジン-4、エキセンジン-4-類似体、またはエキセンジン-4の誘導体である。
任意選択で、GLP-1ペプチドは、以下の式:
H-His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-
Ser-Asp-Leu-Ser-Lys-Gln-Met-
Glu-Glu-Glu-Ala-Val-Arg-Leu
Phe-Ile-Glu-Trp-Leu-Lys-Asn-
Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-
Pro-Pro-Pro-Ser-NH2
で示されるアミノ酸配列を含む。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、ZP-10、すなわちHGEGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPSKKKKKK-アミドである。
都合のよい形態としては、1つのアルブミン結合残基は、前記親水性スペーサーを介して、前記GLP-1ペプチドのC末端のアミノ酸残基に付着している。
一実施形態では、第二のアルブミン結合残基は、C末端のアミノ酸残基ではないアミノ酸残基に付着している。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、リラグルチド、セマグルチド(semaglutide)、タスポグルチド、アルビグルチド、およびデュラグルチド(dulaglitide)からなる群から選択される。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、TTP054である。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、以下の構造:
Figure 2015500823
を有する。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、以下の構造:
Figure 2015500823
を有する。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、以下の構造:
His-Aib-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-
Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Aib-Arg
を有する。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、以下の構造:ヒトアルブミンに遺伝学的に融合した
(His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-
Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg)
2を有する。
一実施形態では、GLP-1ペプチドは、デュラグルチドである。
任意選択で、嗜癖が、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイドからなる群から選択される薬物への嗜癖を含む。
本発明のさらなる実施形態によれば、アルコール中毒の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストが提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストが提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、アルコール中毒の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストを含む医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストを含む医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与することと、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与することとを含む、使用するための医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、治療剤が、アルコール中毒の治療のためであり、ジスルフィラム、カルシウムカルビミド、ナルトレキソン、ナルメフェン、アカンプロセート、およびジアゼパムなどのベンゾジアゼピンからなる群から選択される、使用するための医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与することと、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与することとを含む、使用するための医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態によれば、治療剤が、薬物嗜癖の治療のためであり、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイドからなる群から選択される、使用するための医薬組成物が提供される。
本発明の出願人は、例えばリラグルチドなどのGLP-1アゴニストでの治療は、より制御されたアルコール摂取、すなわちアルコール消費の抑制をもたらして個体の摂取が強迫的で制御不能なものではなくなるようなやり方で、強迫的で制御不能なアルコール飲料の消費に影響を与えると予想されることを見出した。それにより、アルコール過剰消費に伴う身体的問題および精神衛生問題が改善される。またGLP-1アゴニストでの治療は、薬物嗜癖を治療するためにも使用することができる。
GLP-1アゴニストでの治療、例えば1日1回のリラグルチド注射が便利で安全であり、このような治療は、アルコール中毒患者または薬物嗜癖患者だけでなく家族、友人、および従業員の利益のために、アルコールおよび薬物摂取両方に対する強迫的で制御不能な衝動を抑えると予想される。
本内容では、「アルコール中毒」は、広義にはアルコールに関する問題のことであり、一般的には、強迫的で制御不能なアルコール飲料の消費を意味するのに使用される。本発明の目的に関して、「アルコール中毒」という用語は、2つのさらなる用語「アルコール乱用」および「アルコール依存」に分けることができる。アルコール乱用とは、再発性の不利な結果にもかかわらず繰り返しアルコールを使用することである。アルコール依存とは、耐性、離脱、および制御不能な飲酒の欲求を伴うアルコール乱用である。
本内容では、「薬物嗜癖」は、個体が、1種または複数の薬物を、そのような物質の使用に関する問題にもかかわらず使用し続けることを意味する。強迫的な繰り返しの使用は、薬物の作用に対する耐性を引き起こし、使用を抑制するかまたは停止させると禁断症状を引き起こす可能性がある。
化合物の「有効量」は、本明細書で使用される場合、所定の疾患または状態およびその合併症の臨床症状を治癒させる、緩和する、または部分的に停止させるのに十分な量を意味する。これを達成するのに十分な量が、「有効量」と定義される。各目的での有効量は、疾患または損傷の重症度、さらに、対象の体重および全身状態に左右されるであろう。適切な投薬量の決定は、常套的な実験を使用して、値のマトリックスを構築し、マトリックスの異なるポイントで試験することによって達成することができることは理解されるであろうが、これらは全て、経験を積んだ医師または獣医師の通常の技術の範囲内である。一実施形態において、「有効量」は、「治療的有効量」と称する場合もある。
「治療」および「治療する」という用語は、本明細書で使用される場合、疾患または障害などの状態と闘うことを目的とした患者の管理およびケアを意味する。
この用語は、症状または合併症を緩和するための;疾患、障害、または状態の進行を遅らせるための;症状および合併症を緩和する、または和らげるための;および/または疾患、障害、または状態を治癒または除去するため、加えて状態を予防するための活性化合物の投与などの、患者が罹患している所定の状態に関する治療の全範囲を包含することが意図されている。予防は、疾患、状態、または障害と闘うことを目的とした患者の管理およびケアと理解されるものとし、症状または合併症の発病を予防するための活性化合物の投与を包含する。
本内容では、「対象」は、現在アルコール中毒、アルコール依存または薬物嗜癖に罹っているヒトを指すものと意図される。
本内容では、「投薬計画」は、それにより指示されたタイミング(例えば、1日1回、1日2回、週1回など)および量のパラメーターの範囲内で薬物を投与することを意味するものとする。
「親水性スペーサー」という用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも5つの非水素原子(そのうち30〜50%がNまたはOのいずれかである)を含む化学的な部分で、ペプチドとアルブミン結合残基とを隔てるスペーサーを意味する。
「ポリペプチド」および「ペプチド」という用語は本明細書で使用される場合、ペプチド結合によって接続されている少なくとも5個の構成アミノ酸からなる化合物を意味する。構成アミノ酸は、遺伝コードによってコードされるアミノ酸の群からであってよく、それらは、遺伝コードによってコードされない天然アミノ酸、さらに合成アミノ酸であってよい。
遺伝コードによってコードされない天然アミノ酸は例えば、ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタメート、オルニチン、ホスホセリン、D-アラニンおよびD-グルタミンである。合成アミノ酸は、化学合成によって製造されるアミノ酸、即ちD-アラニンおよびD-ロイシンなどの遺伝コードによってコードされるアミノ酸のD-異性体、Aib(α-アミノイソ酪酸)、Abu(α-アミノ酪酸)、Tie(tert-ブチルグリシン)、p-アラニン、3-アミノメチル安息香酸、アントラニル酸を含む。
「類似体」という用語は、ポリペプチドに関連して本明細書で使用される場合、ペプチドの1個または複数のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されており、かつ/または1個または複数のアミノ酸残基がペプチドから欠失しており、かつまたは1個または複数のアミノ酸残基がペプチドに加えられている修飾されたペプチドを意味する。アミノ酸残基のそのような付加または欠失は、ペプチドのN末端および/またはペプチドのC末端で行っていてよい。簡単な系を使用して、類似体を記載する。例えばArg34GLP-1(7-37)Lysは、34位の天然に存在するリシンがアルギニンで置換されており、C末端(38位)にリシン残基が付加されているGLP-1類似体を表する。ペプチド類似体およびその誘導体の式は、lUPAC-IUB命名法に従って使用されるアミノ酸のための標準の単一文字略語を使用して描写される。
「誘導体」という用語は、ペプチドに関連して本明細書で使用される場合、少なくとも1個の置換基が非修飾ペプチドまたはその類似体には存在しない化学的に修飾されたペプチドまたはその類似体、即ち共有で修飾されたペプチドを意味する。典型的な修飾は、アミド、炭水化物、アルキル基、アシル基、エステルなどである。GLP-1(7-37)誘導体の例は、Nε26-(γ-Glu(Nα-ヘキサデカノイル))-[Arg34,Lys25])GLP-1(7-37)である。
「GLP-1ペプチド」という用語は、本明細書で使用される場合、GLP-1(7-37)、GLP-1類似体、GLP-1誘導体またはGLP-1類似体の誘導体を意味する。
「エキセンジン-4ペプチド」という用語は、本明細書で使用される場合、エキセンジン-4(1-39)、エキセンジン-4類似体、エキセンジン-4誘導体またはエキセンジン-4類似体の誘導体を意味する。
「DPP-IV保護」という用語は、ポリペプチドに関して本明細書で使用される場合、前記化合物を血漿ペプチダーゼジペプチジルアミノペプチダーゼ-4(DPP-IV)に対して耐性にするために化学的に修飾されているポリペプチドを意味する。血漿中のDPP-IV酵素は、数種のペプチドホルモン、例えばGLP-1、エキセンジン-4などの分解に関与していることが知られている。したがって、DPP-IVによる分解速度を低下させるために、DPP-IV媒介加水分解を受けやすいポリペプチドの類似体および誘導体を開発するかなりの努力が成されている。
「同時の」という用語は、本明細書で使用される場合、同じ治療的介入、すなわち2種の錠剤が一緒に与えられること、または両方の薬物が1つの静注バッグ中に含まれることを意味する。
本明細書において使用される「連続的な」という用語は、同じ治療可能時間域(therapeutic window)内であること(例えば24時間、12時間、6時間、4時間または2時間の期間内など)を意味する。
本内容では、「GLP-1アゴニスト」は、ヒトGLP-1受容体を完全にまたは部分的に活性化する、ペプチドおよび非ペプチド化合物を包含するあらゆる化合物を指すものと理解される。一実施形態において、「GLP-1アゴニスト」は、例えば、当業界公知の方法で測定した場合、1μM未満の、例えば100nM未満の親和定数(KD)または効力(EC50)でGLP-1受容体に結合するあらゆるペプチドまたは非ペプチド低分子物質である(例えばWO98/08871を参照)。
GLP-1アゴニストの同定方法は、WO93/19175(Novo Nordisk A/S)で説明されており、本発明に従って使用することができる適切なGLP-1類似体および誘導体の例としては、WO2005/027978(Novo Nordisk A/S)で言及されているものが包含され、これらの教示はいずれも参照によって本明細書に組み込まれる。
さらに他の実施形態において、GLP-1アゴニストは、安定なGLP-1類似体/誘導体である。本出願全体にわたり、「安定なGLP-1類似体/誘導体」は、以下で説明される方法によって決定されたように、ヒトにおいて少なくとも10時間のin vivo血漿中消失半減期を示すGLP-1類似体またはGLP-1類似体の誘導体を意味する。安定なGLP-1類似体/誘導体の例は、WO98/08871、WO99/43706、WO02/46227、およびWO2005/027978で確認することができる。一実施形態において、安定なGLP-1類似体/誘導体は、例えば以下で説明される方法によって決定した場合、ヒトにおいて、少なくとも10時間、例えば少なくとも20時間または少なくとも60時間のin vivo血漿中消失半減期を示す。一実施形態において、安定なGLP-1類似体/誘導体は、長時間作用型GLP-1アゴニストと称する場合もある。
ヒトにおける化合物の血漿中消失半減期の決定方法は、以下の通りである:化合物を、等張緩衝液、pH7.4、PBSまたはその他のあらゆる適切な緩衝液中に溶解させる。所定用量を腹部または大腿上部などの末梢に注入する。最終消失部分(terminal elimination part)をカバーするために、短い間隔で十分な継続時間で活性化合物決定のための血液試料を採取する(例えば、投薬前、投薬後1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、10時間、12時間、24時間(2日目)、36時間(2日目)、48時間(3日目)、60時間(3日目)、72時間(4日目)、および84時間(4日目))。活性化合物の濃度決定は、Wilkenら、Diabetologia 43(51)、2000で説明されているようにして実行される。得られた薬物動態学的パラメーターは、市販のソフトウェアWinNonlinバージョン2.1(Pharsight、Cary、NC、USA)を使用したノンコンパートメント法の使用により、それぞれ個々の対象の濃度-時間データから計算される。最終消失速度定数は、濃度-時間曲線の最終対数線形部分における対数線形回帰で推定され、これを消失半減期の計算に使用する。
GLP-1アゴニストは、上記で考察したように、ヒトにおいて半減期が少なくとも10時間になるように配合されてもよい。これは、当業界公知の持続放出製剤によって達成することができる。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、長期の血漿中曝露がなされる量および頻度で投与される。本明細書で使用される場合、「長期の血漿中曝露」という用語は、GLP-1アゴニストに関して使用される場合、治療的有効量の前記GLP-1アゴニストの連続した血漿中曝露を意味するものとする。一実施形態において、長期の血漿中曝露の例は、ヒトにおいて少なくとも10時間のin vivo血漿中消失半減期を有するGLP-1アゴニストを1日1回投与した後に達成される血漿中曝露である。
さらに他の実施形態において、GLP-1アゴニストは、エキセンジン-4もしくはエキセンジン-3、エキセンジン-4もしくはエキセンジン-3類似体、またはこれらのうちいずれかの誘導体である。本発明の範囲内に包含されるエキセンジン、加えてそれらの類似体、誘導体、および断片の例は、WO97/46584、US5,424,286、およびWO01/04156で開示されたものであり、これらの教示は、参照により本明細書に組み込まれる。開示されたエキセンジンポリペプチドは、HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGX(式中X=PまたはYである)、およびHX1X2GTFITS DLSKQMEEEAVRLFIEW LKNGGPSSGAPPPS(式中XlX2=SD(エキセンジン-3)またはGE(エキセンジン-4)である)を包含する。WO97/46584は、エキセンジンペプチドの末端欠損型を説明している。
本発明の実施形態において、GLP-1アゴニストは、GLP-1、エキセンジン-3またはエキセンジン-4を包含しない。
本発明はまた、GLP-1アゴニストの薬学的に許容される塩も包含する。そのような塩には、薬学的に許容される酸付加塩、薬学的に許容される金属塩、アンモニウムおよびアルキル化アンモニウム塩が包含される。酸付加塩には、無機酸、さらに有機酸の塩が包含される。適切な無機酸の代表的な例には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などが包含される。適切な有機酸の代表的な例には、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ケイ皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などが包含される。薬学的に許容される無機酸または有機酸の付加塩のさらなる例には、J. Pharm. Sci. 1977、66、2頁に列挙されている薬学的に許容される塩が包含される。金属塩の例には、リチウム、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウム塩などが包含される。アンモニウムおよびアルキル化アンモニウム塩の例には、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム塩などが包含される。
また、本発明のGLP-1アゴニストが形成することができる水和物も、薬学的に許容される酸付加塩として意図される。
ペプチドGLP-1化合物は、組換えDNA技術によって、またはペプチド合成およびペプチド化学の分野において知られているようなペプチド合成(例えば、メリフィールドタイプの固相合成)によって生産された適切なペプチド主鎖を適切に誘導体化することによって生産することができる。
GLP-1アゴニストの投与経路は、経口、経鼻、頬側、肺、経皮、または非経口などの、適切なまたは所望の作用部位に活性化合物を効果的に運ぶあらゆる経路であってもよい。
リラグルチドなどのGLP-1アゴニストを含有する医薬品または医薬組成物は、それを必要とする患者に非経口投与されてもよい。非経口投与は、シリンジ、場合によってペン型シリンジを用いた皮下、筋肉内または静脈内注射によって行ってもよい。
あるいは、非経口投与は、輸液ポンプを用いて行ってもよい。さらなる選択肢は、鼻用または肺用のスプレーの形態でGLP-1アゴニストを投与するための粉末または液体であり得る組成物である。さらにその他の選択肢として、GLP-1アゴニストは、例えばパッチから、場合によってイオン泳動パッチ(iontophoretic patch)から、または経粘膜、例えば頬側で経皮投与することもできる。上述した可能性のあるGLP-1アゴニストを投与する方法は、本発明の範囲を限定するものとはみなされない。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、アルコール中毒および薬物嗜癖の治療に使用される追加の治療活性化合物と共に投与される。
医薬組成物
本発明の一目的は、約0.1mg/mlから約25mg/mlの濃度で存在する本発明による化合物を含み、pH2.0から10.0を有する医薬製剤を提供することである。医薬製剤は、約0.1mg/mLから約50mg/mlの濃度で存在する本発明による化合物を含んでよく、前記製剤はpH2.0から10.0を有する。製剤は、緩衝剤系、防腐剤、等張化剤、キレート化剤、安定剤および界面活性剤をさらに含んでよい。
本発明の一実施形態では、医薬製剤は、水性製剤、即ち、水を含む製剤である。そのような製剤は典型的には、液剤または懸濁剤である。本発明のさらなる実施形態では、医薬製剤は水性液剤である。「水性製剤」という用語は、少なくとも50%w/wの水を含む製剤と定義される。同様に、「水性液剤」という用語は、少なくとも50%w/wの水を含む液剤と定義され、「水性懸濁剤」という用語は、少なくとも50%w/wの水を含む懸濁剤と定義される。
他の実施形態では、医薬製剤は、医師または患者が使用前に溶媒および/または希釈剤を加える凍結乾燥製剤である。
他の実施形態では、医薬製剤は、事前の溶解を何ら要しないすぐに使用することができる乾燥製剤(例えば、凍結乾燥または噴霧乾燥)である。
さらなる実施形態では、本発明は、本発明による化合物の水溶液および緩衝剤を含む医薬製剤に関し、ここで、前記化合物は、0.1mg/ml以上の濃度で存在し、前記製剤はpH約2.0から約10.0を有する。
さらなる実施形態では、本発明は、本発明による化合物の水溶液および緩衝剤を含む医薬製剤に関し、ここで、前記化合物は、0.1mg/ml以上の濃度で存在し、前記製剤はpH約7.0から約8.5を有する。
本発明のさらなる実施形態では、製剤のpHは、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9および10.0からなるリストから選択される。一実施形態では、製剤のpHは、本発明による化合物の等電点から少なくとも2pH単位であるなど、製剤のpHは、本発明による化合物の等電点から少なくとも1pH単位である。
本発明のさらなる実施形態では、緩衝剤は、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リシン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウムおよびトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、ヘペス、ビシン、トリシン、リンゴ酸、コハク酸塩、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸またはそれらの混合物からなる群から選択される。これらの具体的な緩衝剤のそれぞれが、本発明の代替実施形態を構成する。
本発明のさらなる実施形態では、製剤は、薬学的に許容される防腐剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、2-フェノキシエタノール、p-ヒドロキシ安息香酸ブチル、2-フェニルエタノール、ベンジルアルコール、エタノール、クロロブタノールおよびチオメロザール、ブロノポール、安息香酸、イミド尿素、クロロヘキシジン、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(3p-クロルフェノキシプロパン-1,2-ジオール)またはそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、0.1mg/mLから30mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、0.1mg/mLから20mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、0.1mg/mlから5mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、5mg/mlから10mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、10mg/mlから20mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的な防腐剤のそれぞれ1つが、本発明の代替実施形態を構成する。医薬組成物中での防腐剤の使用は、当業者にはよく知られている。便宜的にはRemington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、1995年を参照されたい。
本発明のさらなる実施形態では、製剤は、等張化剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、等張化剤は、塩(例えば塩化ナトリウム)、糖または糖アルコール、アミノ酸(例えばL-グリシン、L-ヒスチジン、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン)、アルジトール(例えばグリセロール(グリセリン)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール)ポリエチレングリコール(例えばPEG 400)またはそれらの混合物からなる群から選択される。例えばフルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、可溶性デンプン、ヒドロキシエチルデンプンおよびカルボキシメチルセルロース-Naを包含する単糖、二糖もしくは多糖または水溶性グルカンなどの任意の糖を使用することができる。一実施形態では、糖添加剤はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも1個のOH基を有するC4〜C8炭化水素と定義され、例えば、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラシチトール(galacititol)、ズルシトール、キシリトールおよびアラビトールが包含される。一実施形態では、糖アルコール添加剤はマンニトールである。上述の糖または糖アルコールは、個別に、または組み合わせて使用することができる。糖または糖アルコールが液体調剤に可溶性である限り、使用される量に決められた限界はなく、本発明の方法を使用して達成される安定化作用に有害に作用することはない。一実施形態では、糖または糖アルコール濃度は、約1mg/mlから約150mg/mlの間である。本発明のさらなる実施形態では、等張化剤は、1mg/mlから50mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、等張化剤は、1mg/mlから7mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、等張化剤は、8mg/mlから24mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、等張化剤は、25mg/mlから50mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的な等張化剤のそれぞれ1つが、本発明の代替実施形態を構成する。
医薬組成物中での等張化剤の使用は、当業者にはよく知られている。便宜的にはRemington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、1995年を参照されたい。
本発明のさらなる実施形態では、製剤は、キレート化剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、キレート化剤は、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、クエン酸およびアスパラギン酸の塩ならびにそれらの混合物から選択される。
本発明のさらなる実施形態では、キレート化剤は、0.1mg/mlから5mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、キレート化剤は、0.1mg/mlから2mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、キレート化剤は、2mg/mlから5mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的なキレート化剤のそれぞれ1つが、本発明の代替実施形態を構成する。医薬組成物中でのキレート化剤の使用は、当業者にはよく知られている。便宜的にはRemington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、1995年を参照されたい。
本発明のさらなる実施形態では、製剤は、安定剤をさらに含む。医薬組成物中での安定剤の使用は、当業者にはよく知られている。便宜的にはRemington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、1995年を参照されたい。
より詳細には、本発明の組成物は、安定化された液体医薬組成物であり、その治療活性な成分には、液体医薬製剤での貯蔵の間に凝集体形成を示すこともあるポリペプチドが包含される。「凝集体形成」では、溶解したままか、または溶液から沈殿する大きな可視凝集体であり得るオリゴマーの形成をもたらすポリペプチド分子同士の物理的相互作用が意図されている。「貯蔵の間」では、いったん調製された液体医薬組成物または製剤が直ちには対象に投与されないことが意図されている。むしろ調製の後に、液体形態で、凍結状態で、または後で液体形態に再構成するために乾燥された形態で、または対象に投与するために適した他の形態で貯蔵のためにパッケージングされる。「乾燥された形態」では、液体医薬組成物または製剤が、冷凍乾燥(即ち、凍結乾燥;例えば、WilliamsおよびPolli(1984) J. Parenteral Sci. Technol. 38:48〜59頁を参照されたい)、噴霧乾燥(Masters(1991)、Spray-Drying Handbook(第5版;Longman Scientific and Technical、Essez、U.K.)、491〜676頁;Broadheadら(1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169〜1206;およびMumenthalerら(1994) Pharm. Res. 11:12〜20を参照されたい)または空気乾燥(CarpenterおよびCrowe(1988) Cryobiology 25:459〜470頁;およびRoser(1991) Biopharm. 4:47〜53頁を参照されたい)のいずれかによって乾燥されていることが意図されている。液体医薬組成物を貯蔵している間のポリペプチドによる凝集体の形成は、そのポリペプチドの生物学的活性に悪影響を及ぼして、医薬組成物の治療効果を失わせ得る。さらに、ポリペプチド含有医薬組成物が点滴系を使用して投与される場合には、凝集体形成は、配管、膜またはポンプの詰まりなどの他の問題を引き起こすこともある。
本発明の医薬組成物は、組成物を貯蔵している間のポリペプチドによる凝集体形成を減少させるために十分な量のアミノ酸塩基をさらに含んでよい。「アミノ酸塩基」では、アミノ酸またはアミノ酸の組み合わせが意図されており、その際、任意の所定のアミノ酸が、その遊離塩基の形態で、またはその塩の形態のいずれかで存在する。アミノ酸の組み合わせが使用される場合、全てのアミノ酸が、その遊離塩基の形態で存在してよいか、全てがその塩の形態で存在してよいか、または一部はその遊離塩基の形態で存在してよく、他はその塩の形態で存在する。一実施形態では、本発明の組成物を調製するために使用されるアミノ酸は、アルギニン、リシン、アルパラギン酸およびグルタミン酸などの荷電側鎖を持つものである。一実施形態では、本発明の組成物を調製するために使用されるアミノ酸は、グリシンである。
その特定のアミノ酸がその遊離塩基の形態またはその塩の形態で存在する限り、特定のアミノ酸(例えばメチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニンおよびそれらの混合物)の任意の立体異性体(即ちLまたはD)またはこれらの立体異性体の組み合わせが、本発明の医薬組成物中に存在してよい。一実施形態では、L-立体異性体を使用する。本発明の組成物はまた、これらのアミノ酸の類似体を用いて製剤化することができる。「アミノ酸類似体」では、本発明の液体医薬組成物を貯蔵している間のポリペプチドによる凝集体形成を減少させる所望の効果をもたらす天然に生じるアミノ酸の誘導体が意図されている。適切なアルギニン類似体には例えば、アミノグアニジン、オルニチンおよびN-モノエチルL-アルギニンが包含され、適切なメチオニン類似体には、エチオニンおよびブチオニンが包含され、適切なシステイン類似体には、S-メチル-Lシステインが包含される。
他のアミノ酸と同様に、アミノ酸類似体を、その遊離塩基の形態またはその塩の形態で組成物に組み込む。本発明のさらなる実施形態では、アミノ酸またはアミノ酸類似体を、タンパク質の凝集を防ぐか、または遅延させるのに十分な濃度で使用する。
本発明のさらなる実施形態では、メチオニン残基からメチオニンスルホキシドへの酸化を阻害するために、治療薬として作用するポリペプチドが、そのような酸化を受けやすい少なくとも1個のメチオニン残基を含むポリペプチドである場合には、メチオニン(または他の含硫アミノ酸またはアミノ酸類似体)を加えることができる。「阻害する」では、時間の経過に伴うメチオニン酸化種の蓄積を最小限にすることが意図されている。メチオニン酸化を阻害することで、ポリペプチドのより多くが、その適正な分子形態に維持される。メチオニンの任意の立体異性体(L、Dまたはそれらの混合物)を使用することができる。加えられる量は、メチオニンスルホキシドの量が規制機関に許容されるように、メチオニン残基の酸化を阻害するのに十分な量であるべきである。典型的にはこれは、組成物が約10%から約30%以下のメチオニンスルホキシドを含有することを意味する。一般にこれは、加えられるメチオニンとメチオニン残基との比が10:1から約100:1など、約1:1から約1000:1であるようにメチオニンを加えることによって達成することができる。
本発明のさらなる実施形態では、製剤は、高分子量ポリマーまたは低分子化合物の群から選択される安定剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、安定剤を、ポリエチレングリコール(例えばPEG 3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシヒドロキシセルロースまたはその誘導体(例えば、HPC、HPC-SL、HPC-LおよびHPMC)、シクロデキストリン、モノチオグリセロール、チオグリコール酸および2-メチルチオエタノールなどの硫黄含有物質ならびに種々の塩(例えば塩化ナトリウム)から選択する。これらの具体的な安定剤のそれぞれ1つが、本発明の代替実施形態を構成する。
医薬組成物はまた、その中の治療活性なポリペプチドの安定性をさらに増大させる追加の安定化剤を含んでよい。本発明に特に重要な安定化剤には、これらに限られないが、メチオニン酸化に対してポリペプチドを保護するメチオニンおよびEDTAならびに凍結-解凍または機械的剪断に関連した凝集に対してポリペプチドを保護する非イオン性界面活性剤が包含される。
本発明のさらなる実施形態では、製剤は、界面活性剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、界面活性剤は、洗浄剤、エトキシ化ヒマシ油、ポリグリコリル化グリセリド、アセチル化モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレンブロックポリマー(例えばPluronic F68、ポロキサマー188および407、Triton X100などのポロキサマー)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、星状PEO、アルキル化誘導体およびアルコキシル化誘導体などのポリオキシエチレンおよびポリエチレン誘導体(ツイーン、例えばTween-20、Tween-40、Tween-80およびBrij-35)、ポリオキシエチレンヒドロキシステアレート、モノグリセリドまたはそのエトキシ化誘導体、ジグリセリドまたはそのポリオキシエチレン誘導体、アルコール、グリセロール、レシチンおよびリン脂質(例えば、ホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ジホスファチジルグリセロールおよびスフィンゴミエリン)、誘導体のリン脂質(例えば、ジパルミトイルホスファチジン酸)およびリゾホスホ脂質(例えば、パルミトイルリゾホスファチジル-L-セリンおよびエタノールアミン、コリン、セリンまたはトレオニンの1-アシル-sn-グリセロ-3-ホスフェートエステル)ならびにリゾホスファチジルおよびホスファチジルコリンのアルキル、アルコキシル(アルキルエステル)、アルコキシ(アルキルエーテル)誘導体、例えば、リゾホスファチジルコリンのラウロイルおよびミリストイル誘導体、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ならびに極性ヘッド基、すなわちコリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、トレオニン、グリセロール、イノシトールの修飾体、ならびに正に荷電したDODAC、DOTMA、DCP、BISHOP、リゾホスファチジルセリンおよびリゾホスファチジルトレオニン、ならびにグリセロリン脂質(例えばケファリン)、グリセロ糖脂質(例えば、ガラクトピラノシド)、スフィンゴ糖脂質(例えば、セラミド、ガングリオシド)、ドデシルホスホコリン、鶏卵リゾレシチン、フシジン酸誘導体-(例えば、タウロジヒドロフシジン酸ナトリウムなど)、長鎖(C6〜C12)脂肪酸およびそ
の塩(例えばオレイン酸およびカプリル酸)、アシルカルニチンおよび誘導体、リシン、アルギニンもしくはヒスチジンのN'X-アシル化誘導体またはリシンもしくはアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リシン、アルギニンもしくはヒスチジンおよび中性アミノ酸もしくは酸性アミノ酸の任意の組み合わせを含むジペプチドのN-アシル化誘導体、中性アミノ酸および2種の荷電アミノ酸の任意の組み合わせを含むトリペプチドのN-アシル化誘導体、DSS(ドクセートナトリウム、CAS登録番号[577-11-7])、ドクセートカルシウム、CAS登録番号[128-49-4])、ドクセートカリウム、CAS登録番号[7491-09-0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウムまたはラウリル硫酸ナトリウム)、カプリル酸ナトリウム、コール酸またはその誘導体、胆汁酸およびその塩ならびにグリシンまたはタウリン結合体、ウルソデオキシコール酸、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、N-ヘキサデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート、陰イオン性(アルキル-アリール-スルホネート)一価界面活性剤、両性イオン性界面活性剤(例えば、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホネート、3-コラミド-1-プロピルジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホンネート、陽イオン性界面活性剤(第四級アンモニウム塩基)(例えば、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム)、非イオン性界面活性剤(例えば、ドデシルD-グルコピラノシド)、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドをエチレンジアミンに順次付加することに由来する四官能性ブロックコポリマーであるポロキサミン(例えば、Tetrronic)から選択されるか、または界面活性剤は、イミダゾール誘導体またはそれらの混合物からなる群から選択され得る。これらの特定の界面活性剤のそれぞれ1つが、本発明の代替実施形態を構成する。
医薬組成物中での界面活性剤の使用は当業者によく知られている。便宜的に、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、1995年を参照されたい。
GLP-1化合物を非経口投与するための組成物は、例えばWO03/002136で説明されているようにして調製してもよい。
本発明のペプチド医薬製剤中にその他の成分が存在していてもよい。そのような追加の成分には、湿潤剤、乳化剤、抗酸化剤、充填剤、張性調節剤、キレート化剤、金属イオン、油性ビヒクル、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチンまたはタンパク質)および双性イオン(例えば、ベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リシン、ヒスチジンなどのアミノ酸)が包含され得る。
そのような追加の成分は勿論、本発明の医薬製剤の安定性全体に有害な影響を及ぼすべきではない。
本発明による化合物を含有する医薬組成物をそのような治療を必要とする患者に、いくつかの部位で、例えば局所的部位、例えば皮膚および粘膜部位で、吸収をバイパスする部位で、例えば動脈、静脈、心臓への投与で、かつ吸収を伴う部位で、例えば皮膚、皮下、筋肉または腹部への投与で投与することができる。
本発明による医薬組成物の投与は、いくつかの投与経路を介する、例えば、舌、舌下、頬側で口中への、経口で胃および小腸内への、経鼻で肺への、例えば細気管支および肺胞またはそれらの組み合わせを介する、表皮、皮膚、経皮、膣、直腸、眼で例えば結膜、尿管(uretal)および非経口を介する、そのような治療を必要とする患者への投与であってよい。
本発明の組成物は、いくつかの剤形で、例えば液剤、懸濁剤、乳剤、マイクロエマルション剤、多層乳剤、泡剤、膏薬、ペースト剤、プラスター剤、軟膏剤、錠剤、コーティング錠剤、リンス剤、カプセル剤、例えば、硬質ゼラチンカプセル剤および軟質ゼラチンカプセル剤、坐剤、直腸用カプセル剤、滴剤、ゲル剤、噴霧剤、散剤、エアゾール剤、吸入剤、点眼剤、眼軟膏剤、眼用リンス剤、膣用ペッサリー剤、膣用リング、膣用軟膏剤、注射液、インサイツ形状変換液剤(in situ transforming solution)、例えば、インサイツゲル化、インサイツ硬化、インサイツ沈殿およびインサイツ結晶化、輸液ならびに埋込剤として投与することができる。
化合物の安定性をさらに増大させ、生物学的利用能を高め、溶解性を高め、有害作用を減らし、当業者によく知られている時間治療を達成し、患者の服薬遵守を高めるか、またはそれらの任意の組み合わせのために、例えば共有結合、疎水的および静電的相互作用を介して、本発明の組成物を薬物担体、薬物送達系および高度薬物送達系にさらに混合または結合させることができる。担体、薬物送達系および高度薬物送達系の例には、これらに限られないが、ポリマー、例えばセルロースおよび誘導体、多糖、例えばデキストランおよび誘導体、デンプンおよび誘導体、ポリ(ビニルアルコール)、アクリレートおよびメタクリレートポリマー、ポリ乳酸およびポリグリコール酸ならびにそれらのブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、担体タンパク質、例えばアルブミン、ゲル、例えば熱ゲル化系、例えば当業者によく知られているブロックコポリマー系、ミセル、リポソーム、マイクロスフェア、ナノ微粒子、液晶およびそれらの分散液、脂質-水系の相動態の当業者によく知られているL2相およびそれらの分散液、ポリマーミセル、多層乳剤、自己乳化、自己マイクロエマルション化、シクロデキストリンおよびその誘導体ならびにデンドリマーが包含される。
本発明の組成物は、例えば、全て当業者にはよく知られているデバイスである計測用量吸入器、乾燥散剤吸入器およびネブライザーを使用する、化合物を肺投与するための固体、半固体、粉末および溶液の製剤で有用である。
本発明の組成物は、制御、持続、遷延、遅延および遅効放出薬物送達系の製剤において特に有用である。より具体的には、これらに限られないが、組成物は、当業者によく知られている非経口制御放出および持続放出系の製剤(どちらの系も投与回数を数分の一に大きく減らす)において有用である。一実施形態では、皮下投与される制御放出および持続放出系である。本発明の範囲を限定するものではないが、有用な制御放出系および組成物の例は、ヒドロゲル、油性ゲル、液晶、ポリマーミセル、マイクロスフェア、ナノ粒子である。一実施形態において、本組成物は、注射可能なポリマーベースのマイクロスフェアを含む。
本発明の組成物に有用な制御放出系の製造方法には、これらに限られないが、結晶化、濃縮、共結晶化、沈殿、共沈殿、乳化、分散化、高圧均一化、カプセル封入、噴霧乾燥、マイクロカプセル封入、コアセルベーション、相分離、マイクロスフェアを製造するための溶媒蒸発、抽出および超臨界流体法が包含される。Handbook of Pharmaceutical Controlled Release (Wise, D.L.編、Marcel Dekker、New York、2000)およびDrug and the Pharmaceutical Sciences vol. 99:Protein Formulation and Delivery (MacNally, E.J.編、Marcel Dekker、New York、2000)が一般的に参照される。
非経口投与は、シリンジ、場合によってペン型シリンジを用いて、皮下、筋肉内、腹腔内または静脈内注射によって行うことができる。
別法では、非経口投与は、点滴ポンプを用いて行うことができる。さらなる選択肢は、経鼻または肺用噴霧剤の形態で本発明による化合物を投与するための液剤または懸濁剤であってよい組成物である。
なおさらなる選択肢として、本発明の化合物を含有する医薬組成物はまた、例えば無針注射によるか、またはパッチ、場合によってイオン泳動パッチからか、または経粘膜、例えば頬側投与を介しての経皮投与のために適応することができる。
「安定化された製剤」という用語は、高い物理的安定性、高い化学的安定性または高い物理的および化学的安定性を有する製剤を指す。
タンパク質製剤の「物理的安定性」という用語は、本明細書で使用される場合、熱-機械的ストレスへのタンパク質の曝露および/または疎水性界面および表面などの不安定化性の表面および界面との相互作用の結果として、タンパク質が生物学的に非活性で、かつ/または不溶性の凝集体を形成するタンパク質の傾向を指す。
適切な容器(例えばカートリッジまたはバイアル)中に充填された製剤を機械的/物理的ストレス(例えば撹拌)に種々の温度で様々な期間にわたって曝露した後に、視覚的検査および/または混濁度測定によって、水性タンパク質製剤の物理的安定性を評定する。製剤の視覚的検査は、暗い背景で鋭く集束させた光の中で行う。製剤の混濁度は、混濁度の程度を例えば0から3のスケールで格付けする視覚的スコアによって特徴付ける(混濁を示さない製剤は視覚的スコア0に対応し、日光で視覚的混濁を示す製剤は視覚的スコア3に対応する)。日光で視覚的混濁を示す場合には、その製剤を、タンパク質凝集に関して物理的に不安定と分類する。別法では、製剤の混濁度は、当業者によく知られている簡単な混濁測定によって評定することができる。
水溶性タンパク質製剤の物理的安定性はまた、タンパク質の立体配座状態の分光剤(spectroscopic agent)またはプローブを使用することによって評定することができる。プローブは、タンパク質の非天然型の配座異性体に結合することができる低分子物質であってもよい。タンパク質構造の小分子分光学的プローブの1例は、チオフラビンTである。チオフラビンTは、アミロイド原線維を検出するために広く使用されている蛍光色素である。原線維および、もしかすると他のタンパク質構造が存在する場合には、原線維タンパク質形態に結合すると、チオフラビンTは、約450nmで新たな励起最大および約482nmで強い放出を生じる。未結合のチオフラビンTは、それらの波長では本質的に非蛍光である。
他の小分子を、天然から非天然状態へのタンパク質構造の変化のプローブとして使用することができる。例えば、タンパク質の露出疎水性パッチに優先的に結合する「疎水性パッチ」プローブ。疎水性パッチは一般に、その天然状態ではタンパク質の三次構造内に埋もれているが、タンパク質がほどけるか、または変性し始めると、露出される。これらの小分子、分光学的プローブの例は、アントラセン、アクリジン、フェナントロリンなどの芳香族疎水性色素である。他の分光学的プローブは、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、メチオニンおよびバリンなどの疎水性アミノ酸のコバルト金属複合体などの金属アミノ酸複合体である。
タンパク質製剤の「化学的安定性」という用語は、本明細書で使用される場合、天然タンパク質構造と比較した場合に、潜在的な生物学的効力の低下および/または潜在的な免疫原性特性の増大を有する化学的分解産物の形成をもたらすタンパク質構造における化学的共有変化を指す。様々な化学的分解産物が、天然タンパク質の種類および性質ならびにタンパク質が曝露される環境に応じて形成され得る。化学的分解の排除は、おそらく多くの場合に完全に回避することはできず、化学的分解産物の量の増大は多くの場合に、当業者によく知られているとおりタンパク質製剤を貯蔵および使用している間に見られる。多くのタンパク質は、グルタミニルまたはアスパラギニル残基中の側鎖アミド基が加水分解されて遊離カルボン酸を形成する脱アミド化のプロセスを受けやすい。
他の分解経路は、2個以上のタンパク質分子がトランスアミド化および/または二硫化物相互作用を介して互いに共有結合して、共有結合ダイマー、オリゴマーおよびポリマー分解産物の形成をもたらしている高分子量変換生成物の形成を伴う(Stability of Protein Pharmaceuticals、Ahem. T.J. & Manning M.C.、Plenum Press、New York 1992)。酸化(例えばメチオニン残基の)は、化学的分解の他の変種として述べることができる。種々の環境条件に曝露した後の様々な時点で化学的分解産物の量を測定することによって、タンパク質製剤の化学的安定性を評定することができる(分解産物の形成は多くの場合に、例えば温度を上げることによって促進することができる)。多くの場合に、様々なクロマトグラフィー技術(例えばSEC-HPLCおよび/またはRP-HPLC)を使用して、分子サイズおよび/または荷電に応じて分解産物を分離することによって、個々の分解産物のそれぞれの量を決定する。
したがって上記で概説したとおり、「安定化製剤」は、高い物理的安定性、高い化学的安定性または高い物理的および化学的安定性を有する製剤を指す。一般に、有効期限に達するまでは使用および貯蔵(推奨されている使用および貯蔵条件に従って)の間に、製剤は安定でなければならない。
本発明によるGLP-1アゴニストを含有する医薬組成物は、そのような治療を必要とする患者に非経口投与することができる。非経口投与は、シリンジ、場合によってはペン型シリンジを用いて、皮下、筋肉内または静脈内注射によって行うことができる。別法では、非経口投与は、点滴ポンプを用いて行うことができる。さらなる選択肢は、GLP-1誘導体を経鼻または肺噴霧剤の形で投与するための散剤または液剤であってよい組成物である。なおさらなる選択肢として、本発明のGLP-1誘導体はまた、例えばパッチ、場合によってイオン泳動パッチからか、または経粘膜、例えば頬側で、経皮投与することもできる。
したがって、本発明のGLP-1アゴニストの注射用組成物は、成分を適切に溶解および混合して、所望の目的生成物を得ることを伴う医薬工業の慣用の技術を使用して調製することができる。
1つの手順によれば、GLP-1アゴニストを、調製しようとする組成物の最終体積よりいくらか少ない量の水に溶解させる。必要であれば等張剤、防腐剤、および緩衝液を添加し、必要に応じて、溶液のpH値を、酸、例えば塩酸、または塩基、例えば水酸化ナトリウム水溶液を必要に応じて使用して調整する。最後に、溶液の体積を水で調整して、所望の成分濃度を達成する。
上述した構成要素に加えて、本発明によるGLP-1アゴニストを含有する溶液は、GLP-1アゴニストの溶解性および/または安定性を改善するために、界面活性剤を含有していてもよい。
所定のペプチドを経鼻投与するための組成物は、例えば、欧州特許第272097号(Novo Nordisk A/S)またはWO93/18785で説明されているようにして調製することができる。
使用される特定のGLP-1アゴニストおよび任意の患者への最適な用量レベルは、治療される疾患に、かつ使用される具体的なペプチド誘導体の効力、患者の年齢、体重、身体的活性および食事を包含する様々な因子に、他の薬物との可能な組み合わせに、かつ症例の重症度に左右される。本発明のGLP-1アゴニストの投薬量は、個々の患者それぞれに対して当業者が決定することが推奨される。
他の実施形態において、本発明は、アルコール中毒および薬物嗜癖の予防または治療に使用するための、本発明による化合物に関する。
本発明は、アルコール中毒および薬物嗜癖の予防または治療のための医薬品を調製するための本発明による化合物の使用に関する。
本発明の実施形態
以下は、本発明の非限定的な実施形態である。
1.それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程を含む、アルコール中毒の予防または治療方法。
2.それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程を含む、薬物嗜癖の予防または治療方法。
3.それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程と、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与する工程とを含む、アルコール中毒の予防または治療方法。
4.治療剤が、アルコール中毒の治療のためであり、ジスルフィラム、カルシウムカルビミド、ナルトレキソン、ナルメフェン、アカンプロセート、およびジアゼパムなどのベンゾジアゼピンからなる群から選択される、実施形態3による方法。
5.それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程と、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与する工程とを含む、薬物嗜癖の予防または治療方法。
6.治療剤が、薬物嗜癖の治療のためであり、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイドからなる群から選択される、実施形態5による方法。
7.GLP-1アゴニストが、GLP-1ペプチドである、実施形態1から6のいずれか1つによる方法。
8.GLP-1ペプチドが、式(I):
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19Xaa20GluXaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa3o-Trp-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa4o-Xaa41-Xaa42-Xaa43-Xaa44-Xaa45-Xaa46
式(I)
で示されるアミノ酸配列を含み、
式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり;
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa16は、ValまたはLeuであり;
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり;
Xaa19は、TyrまたはGlnであり;
Xaa20は、LeuまたはMetであり;
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり;
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり;
Xaa25は、AlaまたはValであり;
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり;
Xaa27は、GluまたはLeuであり;
Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり;
Xaa33は、ValまたはLysであり;
Xaa34は、Lys、Glu、AsnまたはArgであり;
Xaa35は、GlyまたはAibであり;
Xaa36は、Arg、GlyまたはLysであり;
Xaa37は、Gly、Ala、Glu、Pro、Lys、アミドであるか、または存在せず;
Xaa38は、Lys、Ser、アミドであるか、または存在せず;
Xaa39は、Ser、Lys、アミドであるか、または存在せず;
Xaa40は、Gly、アミドであるか、または存在せず;
Xaa41は、Ala、アミドであるか、または存在せず;
Xaa42は、Pro、アミドであるか、または存在せず;
Xaa43は、Pro、アミドであるか、または存在せず;
Xaa44は、Pro、アミドであるか、または存在せず;
Xaa45は、Ser、アミドであるか、または存在せず;
Xaa46は、アミドであるか、または存在せず;
ただし、Xaa38、Xaa39、Xaa40、Xaa41、Xaa42、Xaa43、Xaa44、Xaa45またはXaa46が存在しない場合、下流の各アミノ酸残基も存在しない、実施形態7による方法。
9.前記ポリペプチドが、式(II):
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Ala-Xaa26-Glu-Phe-Ile-Xaa3o-Trp-Leu-Val-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37Xaa38
式(II)
で示されるアミノ酸配列を含むGLP-1ペプチドであり、
式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり;
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり;
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり;
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり;
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり;
Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり;
Xaa34は、Lys、GluまたはArgであり;
Xaa35は、GlyまたはAibであり;
Xaa36は、ArgまたはLysであり;
Xaa37は、Gly、Ala、GluまたはLysであり;
Xaa38は、Lys、アミドであるか、または存在しない実施形態7による方法。
10.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-35)、GLP-1(7-36)、GLP-1(7-36)-アミド、GLP-1(7-37)、GLP-1(7-38)、GLP-1(7-39)、GLP-1(7-40)、GLP-1(7-41)またはそれらの類似体から選択される、実施形態7による方法。
11.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大15のアミノ酸残基、またはGLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大10のアミノ酸残基を含む、実施形態7による方法。
12.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大6つのアミノ酸残基を含む、実施形態7による方法。
13.前記GLP-1ペプチドが、遺伝子コードでコードされない最大4つのアミノ酸残基を含む、実施形態7による方法。
14.前記GLP-1ペプチドが、DPPIV保護されているGLP-1ペプチドである、実施形態7による方法。
15.GLP-1ペプチドが、DPPIV安定化されている、実施形態7による方法。
16.前記GLP-1ペプチドが、8位にAib残基を含む、実施形態7による方法。
17.前記GLP-1ペプチドの7位におけるアミノ酸残基が、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、および4-ピリジルアラニンからなる群から選択される、実施形態7から16のいずれか1つによる方法。
18.前記GLP-1ペプチドが、
Arg34GLP-1(7-37)、Lys38Arg26,34GLP-1(7-38)、Lys38Arg26,34GLP-1(7-38)-OH、Lys36Arg26,34GLP-1(7-36)、
Aib8,22,35GLP-1(7-37)、Aib8,35 GLP-1(7-37)、Aib8,22 GLP-1(7-37)、
Aib8,22,35Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,35Arg 26,34Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22,35Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,35Arg26,34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22,35Arg26Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,35Arg26Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22Arg26Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22,35Arg34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,35Arg34Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22Arg34Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22,35Ala37Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,35Ala37Lys38GLP-1(7-38)、Aib8,22Ala37Lys38GLP-1(7-38)、
Aib8,22,35Lys37GLP-1(7-37)、Aib8,35Lys37GLP-1(7-37)およびAib8,22Lys37GLP-1(7-38)
からなる群から選択される、実施形態7から16のいずれか1つによる方法。
19.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-37)のアミノ酸配列における23位、26位、34位、36位または38位におけるアミノ酸残基を介して前記親水性スペーサーに付着している、実施形態7から16のいずれか1つによる方法。
20.GLP-1ペプチドが、エキセンジン-4、エキセンジン-4-類似体、またはエキセンジン-4の誘導体である、実施形態7による方法。
21.GLP-1ペプチドが、以下の式:
H-His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-
Ser-Asp-Leu-Ser-Lys-Gln-Met-
Glu-Glu-Glu-Ala-Val-Arg-Leu
Phe-Ile-Glu-Trp-Leu-Lys-Asn-
Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-
Pro-Pro-Pro-Ser-NH2
で示されるアミノ酸配列を含む、実施形態20による方法
22.前記GLP-1ペプチドが、ZP-10、すなわちHGEGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPSKKKKKK-アミドである、実施形態7による方法。
23.1つのアルブミン結合残基は、前記親水性スペーサーを介して、前記GLP-1ペプチドのC末端のアミノ酸残基に付着している、実施形態7による方法。
24.第二のアルブミン結合残基が、C末端のアミノ酸残基ではないアミノ酸残基に付着している、実施形態23による方法。
25.GLP-1ペプチドが、リラグルチド、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド、およびデュラグルチドからなる群から選択される、実施形態7による方法。
26.GLP-1ペプチドが、TTP054である、実施形態7による方法。
27.GLP-1ペプチドが、以下の構造:
Figure 2015500823
を有する、実施形態7による方法
28.GLP-1ペプチドが、以下の構造:
Figure 2015500823
を有する、実施形態7による方法。
29.GLP-1ペプチドが、以下の構造:
His-Aib-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-
Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Aib-Arg
を有する、実施形態7による方法。
30.GLP-1ペプチドが、以下の構造:ヒトアルブミンに遺伝学的に融合した
(His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-
Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg)
2を有する、実施形態7による方法。
31.GLP-1ペプチドが、デュラグルチドである、実施形態7による方法。
32.薬物嗜癖が、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイドからなる群から選択される薬物への嗜癖を含む、実施形態2による方法。
33.アルコール中毒の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニスト。
34.GLP-1アゴニストが、実施形態7から32のいずれかで定義された通りである、実施形態33に記載の使用するためのGLP-アゴニスト。
35.薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニスト。
36.GLP-1アゴニストが、実施形態7から32のいずれかで定義された通りである、実施形態35に記載の使用するためのGLP-1アゴニスト。
37.アルコール中毒の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストを含む医薬組成物。
38.GLP-1アゴニストが、実施形態7から32のいずれかで定義された通りである、実施形態37に記載の使用するための医薬組成物。
39.薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストを含む医薬組成物。
40.GLP-1アゴニストが、実施形態7から32のいずれかで定義された通りである、実施形態39に記載の使用するための医薬組成物。
41.前記使用が、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与することと、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与することとを含む、実施形態37に記載の使用するための医薬組成物。
42.治療剤が、アルコール中毒の治療のためであり、ジスルフィラム、カルシウムカルビミド、ナルトレキソン、ナルメフェン、アカンプロセート、およびジアゼパムなどのベンゾジアゼピンからなる群から選択される、実施形態41に記載の使用するための医薬組成物。
43.前記使用が、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与することと、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与することとを含む、実施形態39に記載の使用するための医薬組成物。
44.治療剤が、薬物嗜癖の治療のためであり、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイドからなる群から選択される、実施形態43に記載の使用するための医薬組成物。
(実施例)
(実施例1)
GLP-1化合物の調製
Nε37-(2-(2-(2-(17-スルホヘキサデカノイルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)-[Aib8,22,35,Lys37]GLP-1(7-37)アミド
Figure 2015500823
上記の化合物を以下の方法に従って調製した。樹脂(リンク(Rink)アミド、0.68mmol/g Novabiochem 0.25mmole)を使用して、AB1433A装置で製造元のガイドラインに従って一次配列を生産した。全ての保護基は酸不安定性であったが、例外として、その他のどのリシンでもなく、37位に使用された残基(FmocLys(ivDde)-OH、Novabiochem)中のリシンを特定的に脱保護した。
GLP-1類似体のアミノ酸配列を含有する上記の調製された樹脂(0.25mmole)を手動の振盪機/ろ過器具中に入れ、N-メチルピロリドン中の2%ヒドラジン(2×12分、2×20ml)で処理し、Dde基を除去した。樹脂をN-メチルピロリドン(4×20ml)で洗浄した。Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸(Neosystem FA03202)(樹脂に対して4モル当量)をN-メチルピロリドン(pyrroldone)/塩化メチレン(1:1、20ml)中に溶解させた。ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(樹脂に対して4モル当量)およびジイソプロピルカルボジイミド(樹脂に対して4モル当量)を添加し、この溶液を15分撹拌した。この溶液を樹脂に添加し、ジイソプロピルエチルアミン(樹脂に対して4モル当量)を添加した。樹脂を室温で24時間振盪した。樹脂をN-メチルピロリドン(4×20ml)で洗浄した。N-メチルピロリドン中の20%ピペリジンの溶液(3×20ml、それぞれ10分)を振盪しながら樹脂に添加した。樹脂をN-メチルピロリドン(4×20ml)で洗浄した。
ドデカン酸(樹脂に対して4モル当量)をN-メチルピロリドン/塩化メチレン(1:1、20ml)中に溶解させた。ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt;H20)(樹脂に対して4モル当量)およびジイソプロピルカルボジイミド(樹脂に対して4モル当量)を添加し、この溶液を15分撹拌した。この溶液を樹脂に添加し、ジイソプロピルエチルアミン(樹脂に対して4モル当量)を添加した。樹脂を室温で24時間振盪した。樹脂を、N-メチルピロリドン(2×20ml)、N-メチルピロリドン/塩化メチレン(1:1)(2×20ml)、および塩化メチレン(2×20ml)で洗浄した。トリフルオロ酢酸、水、およびトリイソプロピルシランの混合物(95:2.5:2.5、15ml)と共に室温で180分撹拌することによって、樹脂からペプチドを切断した。この切断混合物を濾過し、ろ液を真空中で濃縮して油状物を得た。45mlのジエチルエーテルによりこの油状物から粗製ペプチドを沈殿させ、45mlのジエチルエーテルで3回洗浄した。粗製ペプチドを、7μのC-18シリカが充填された20mm×250mmのカラムを用いた分取用HPLCで精製した。粗製ペプチドを5mlの50%酢酸水溶液中に溶解させ、H20で20mlに希釈し、カラム上に注入し、続いて10ml/分で40〜60%(0.1%TFAを含むCH3CN水溶液)の勾配で、40℃で50分溶出させた。ペプチド含有画分を回収した。溶出液を水で希釈した後、精製したペプチドを凍結乾燥した。
HPLC:(方法A1):RT=45.5分 LCMS:m/z=792.9(M+5H)5+、990.9(M+4H)4+、1320.9(M+3H)3+ 計算値(M+H)+=3959.9。
試験
ラットは、アルコールか水かを選ぶ機会が与えられると、アルコールを好むことが示されている。所定のラット系統はアルコール依存性であり、選ぶ機会が与えられると大量のアルコールを消費する。リラグルチドでの処置は、ラットにおいて、アルコールか水かを選ぶ機会が与えられた際に、アルコール摂取をビヒクルで処置されたラットと比較して有意に抑制することが見出された。
(実施例2)
正常なSPD雄ラットにおけるアルコール消費に対するリラグルチドの作用
アッセイの説明:
正常な雄のSprague Dawleyラットを個別に収容し、通常のラット用の餌を供給した。各ラットは2つの飲用ボトルに接近することができ、それらの一方は水を含有し、もう一方は10%アルコール飲料(希釈したALDI(登録商標)のトフィー(Toffee)リカー)を含有していた。ラットを少なくとも1週間アルコール飲料に適応させた。水およびアルコール飲料の消費を、BIOdaq摂餌摂水量モニタリングシステム(food and water intake monitoring system)http://www.biodaq.com/(登録商標)を使用してオンラインで連続的に記録した。
基準の水およびアルコール飲料消費を24時間(1日)単位で記録した。それが安定したら、水およびアルコール飲料の消費を24時間にわたり記録した。ラットを2つのグループに分け、そのうち第一のグループはビヒクル投与に割り当てられ、第二のグループはリラグルチド投与に割り当てられた。ラットにビヒクルまたはリラグルチド溶液のいずれかを皮下投与した(0.3mg/ml、Novopen(登録商標)により投与)。リラグルチドが投与されたラットには、30μg/kgリラグルチドが与えられた。注射の24時間後、水およびアルコール消費を記録した。24時間における水およびアルコール溶液の累積消費を、ビヒクルおよびリラグルチド投与の前後で比較した。
結果:
Table 1(表1)に結果を示す。ビヒクルで処置した後の24時間における水およびアルコール摂取には差は見出されなかった。それに対して、リラグルチドでの処置では、アルコール飲料の摂取が有意にかつ選択的に減少し、水摂取は減少しなかった。
Figure 2015500823
上記の教示を考慮して本発明の多数の改変およびバリエーションが可能である。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲内で、本明細書で具体的に説明されたものとは異なる方式で実施可能であることが理解されよう。特に、本明細書では本発明の所定の特徴が例示され説明されているが、当業者であれば、多くの改変、置換、変化、および等価物を想到するであろう。それゆえに、添付の特許請求の範囲は、このような全ての改変および変化を本発明の真の本質の範囲内であるとして包含するよう意図されていることが理解されよう。

Claims (12)

  1. それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程を含む、アルコール中毒または薬物嗜癖の予防または治療方法。
  2. それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与する工程、およびその他の治療剤、例えば、
    a)アルコール中毒の予防または治療のための:
    a.ジスルフィラム、カルシウムカルビミド、ナルトレキソン、ナルメフェン、アカンプロセート、およびジアゼパムなどのベンゾジアゼピン
    からなる群から選択される治療剤;または
    b)薬物嗜癖の予防または治療のための:
    a.アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;
    b.アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;
    c.モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;
    d.ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイド
    からなる群から選択される治療剤
    を同時にまたは連続的に投与する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. GLP-1アゴニストが、GLP-1ペプチドであり、例えば、GLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大15のアミノ酸残基、またはGLP-1(7-37)と比較して交換、付加もしくは欠失された最大10のアミノ酸残基を含むGLP-1ペプチドである、請求項1または2に記載の方法。
  4. GLP-1アゴニストが、
    a)DPPIV保護されているGLP-1ペプチドであり;
    b)DPPIV安定化されており;
    c)8位にAib残基を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. GLP-1アゴニストが、リラグルチド、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド、およびリラグルチドなどのデュラグルチドからなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. GLP-1アゴニストが、ヒトにおいて少なくとも10時間のin vivo血漿中消失半減期を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. GLP-1アゴニストが、長期の血漿中曝露を示す、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 薬物嗜癖が、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、およびカフェインなどの刺激剤;アルコール、バルビツール酸誘導体、ならびにベンゾジアゼピンなどの鎮静剤および催眠剤;モルヒネならびにコデインなどのオピエートおよびオピオイド鎮痛剤;ヘロインなどのオピエート、ならびにメタドンなどの完全合成のオピオイドからなる群から選択される薬物への嗜癖を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. アルコール中毒または薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストであって、請求項1から8のいずれか一項で定義されたものであってもよい、上記GLP-1アゴニスト。
  10. 使用が、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与することと、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与することとを含み、その他の治療剤は、任意選択で請求項2で定義されたものであってもよい、請求項9に記載の使用のためのGLP-1アゴニスト。
  11. アルコール中毒または薬物嗜癖の予防または治療に使用するためのGLP-1アゴニストを含む医薬組成物であって、GLP-1アゴニストは、請求項1から10で定義されたものであってもよい、上記医薬組成物。
  12. 使用が、それを必要とする対象に、治療的有効量のGLP-1アゴニストを投与することと、その他の治療剤を同時にまたは連続的に投与することとを含み、その他の治療剤は、任意選択で請求項2で定義されたものであってもよい、請求項11に記載の使用のための医薬組成物。
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