JP2015231814A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ骨格体から外装用部材が剥離しにくく、容易に製造可能なタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種;並びに、エチレンプロピレンゴム;を含む樹脂材料で形成され且つ環状のタイヤ骨格体と、前記タイヤ骨格体と少なくとも一部が直接接しており且つエチレンプロピレンゴムを含む外装用部材と、を含むタイヤである。
【選択図】図1

Description

本発明は、リムに装着されるタイヤにかかり、特に、外装用部材の少なくとも一部に樹脂を含むタイヤに関する。
従来、樹脂を含むタイヤ骨格体にゴムを用いたトレッド等の外装用部材を取り付けたタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、従前からタイヤ骨格体に外装用部材を接着するための手段としては接着剤を用いる手法が用いられていた。
特開2012−46032号公報
タイヤ骨格体やタイヤの外装用部材の両方又は一方に樹脂を用いる場合当該樹脂としては種々の樹脂を選択可能である一方、選択された材料には各部材に求められている性能を発揮することが求められる。
また、タイヤ骨格体にトレッド等の外装用部材を固定するために接着剤を用いる場合、両部材に用いられている材料と接着剤との相性を考慮した上で、タイヤとして求められる性能を発揮しうる接着剤を選択しなければならない。しかし、タイヤ骨格体や外装用部材に樹脂を用いると、用いられた樹脂によってそれぞれ性質や相性が異なることから、部材間の接着剤の選択は必ずしも容易ではない。例えば、オレフィン系熱可塑性樹脂をタイヤ骨格体に用いた場合、タイヤ骨格体に外装用部材を十分に固定させるための接着剤の選択は難しく、両部材の固定については未だ改善の余地がある。
更に、両部材を接着剤で固定する場合には接着剤の塗布工程が必要である。このため、接着剤の塗布工程を省略できれば、タイヤの製造工程の効率を更に高めることができる。
本発明は、前記事情を踏まえ、タイヤ骨格体から外装用部材が剥離しにくく、容易に製造可能なタイヤを提供することを目的とする。
[1]ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種;並びに、エチレンプロピレンゴム;を含む樹脂材料で形成され且つ環状のタイヤ骨格体と、前記タイヤ骨格体と少なくとも一部が直接接しており且つエチレンプロピレンゴムを含む外装用部材と、を含むタイヤ。
[2]前記熱可塑性樹脂エラストマーが、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーである[1]に記載のタイヤ。
[3]前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーが、ポリプロピレン又はポリエチレンのホモポリマー、又は、ポリプロピレンとポリエチレンとの共重合体である[2]に記載のタイヤ。
[4]前記外装用部材は樹脂として前記エチレンプロピレンゴムのみを含む[1]〜[3]のいずれか一つに記載のタイヤ。
[5]前記タイヤ骨格体における前記エチレンプロピレンゴムの含有量は、前記タイヤ骨格体中の前記ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種の総量100質量部に対して、10〜30質量部である[1]〜[4]のいずれか一つに記載のタイヤ。
本発明によれば、タイヤ骨格体から外装用部材が剥離しにくく、容易に製造可能なタイヤを提供することができる。
(A)は、第1実施形態に係るタイヤの一部の断面を示す斜視図であり、(B)は、リムに装着したビード部の断面図である。 第1実施形態のタイヤのタイヤケースのクラウン部に補強コードが埋設された状態を示すタイヤ回転軸に沿った断面図である。 第2実施形態に係るタイヤの一部の断面を示す斜視図である。
[タイヤ]
本発明のタイヤは、ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種;並びに、エチレンプロピレンゴム;を含む樹脂材料で形成され且つ環状のタイヤ骨格体と、前記タイヤ骨格体と少なくとも一部が直接接しており且つエチレンプロピレンゴムを含む外装用部材と、を含む。
本発明のタイヤは、タイヤ骨格体と外装用部材との両部材にエチレンプロピレンゴムが含まれている。更に、本発明のタイヤは、タイヤ骨格体と外装用部材とが少なくとも一部において直接接している。本発明のタイヤは、外装用部材がタイヤ骨格体と直接接している部位(界面)において付着されているため、タイヤ骨格体から外装用部材が剥離しにくい構成となっている。タイヤ骨格体と外装用部材との界面で付着力が発生する理由については定かではないが、タイヤ骨格体に含まれるエチレンプロピレンゴムが海島構造の島部分となり、当該エチレンプロピレンゴムで構成される島部分と外装用部材に含まれるエチレンプロピレンゴムとが界面において相溶して一体となることで所謂アンカー効果と同様の効果を発揮しているものと推測される。更に、タイヤ骨格体に含まれるエチレンプロピレンゴムと外装用部材に含まれるエチレンプロピレンゴムとが、同一又は近似の構造を有するため相互作用を発揮することによって両部材間に付着力が発生しているとも推測される。
また、本発明のタイヤは射出成形によってタイヤ骨格体及び外装用部材を形成することができる。特にタイヤ骨格体を構成する材料として熱可塑性樹脂エラストマーを用いた場合には、更に容易に射出成形によってタイヤ骨格体を形成することが可能である。この際、本発明のタイヤによれば、比較的低い温度でタイヤ骨格体上に外装用部材を付着させることができる。このため、例えば、射出成形の後に、加硫工程を施す場合であっても、射出成形時やタイヤ骨格体への装着時に外装用部材中のEPDMが加硫されるのを防止することができる。更に、本発明のタイヤは接着層を設けなくてもタイヤ骨格体に外装用部材を付着させることができる。このため、本発明のタイヤの製造過程においては接着層を塗布する工程を省略することもでき、生産効率に優れる。
《タイヤ骨格体》
前記タイヤは、ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種(以下、「第1の成分」と称する場合がある)と、エチレンプロピレンゴムと、を含む樹脂材料を用いたタイヤ骨格体を有する。
本明細書において「樹脂」とは、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を含む概念であるが、天然ゴムや合成ゴム等の加硫ゴムは含まれない。また、「ゴム」とは、弾性を有する高分子化合物であるが、本明細書では、熱可塑性樹脂エラストマーとは区別される。また、「熱可塑性樹脂エラストマー」とは、弾性を有する高分子化合物であって、結晶性で融点の高いハードセグメント若しくは高い凝集力のハードセグメントを構成するポリマーと、非晶性でガラス転移温度の低いソフトセグメントを構成するポリマーとを有する共重合体からなる熱可塑性樹脂材料を意味する。また、熱可塑性樹脂エラストマーは、ハードセグメントが擬似的な架橋点として振る舞い弾性を発現する(所謂、物理的架橋)。一方、ゴムは分子鎖中に2重結合などを有しており、硫黄等を加えて架橋(加硫)することで、3次元の網目構造を生成し、弾性を発現する(化学的架橋)。この為、熱可塑性樹脂エラストマーは、加熱することでハードセグメントが溶融し、冷却することで再び擬似的な架橋点が形成されるため、回収後に再利用が可能である。
〈第1の成分〉
本発明においては、第1の成分として、ジエン系ゴム、及び、熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種を用いることができる。第1の成分としては、エチレンプロピレンゴムとの相性及び射出成形性等の観点から、熱可塑性樹脂エラストマーを用いることが好ましい。特に、エチレンプロピレンゴムと類似の構造を有する観点から、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーを用いることが更に好ましい。第1の成分としては、ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選らばれる1種を単独で用いてもよいし、適宜2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記タイヤ骨格体中の第1の成分の含有量は、タイヤ骨格体の弾性率や強度の観点から、50質量%〜90質量%であることが好ましく、60質量%〜90質量%であることが更に好ましく、70質量%〜90質量%であることが特に好ましい。
(ジエン系ゴム)
タイヤ骨格体に用いることのできるジエン系ゴムとしては特に限定されるものではないが、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)が挙げられる。
ジエン系ゴムは、加硫された加硫ゴムであってもよい。ゴムの加硫は、公知の方法で行なえばよく、例えば、特開平11−048264号公報、特開平11−029658号公報、特開2003−238744号公報等に記載される方法で行なうことができる。ゴムの加硫は、前記ゴムに、例えば、カーボンブラック等の補強材、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、脂肪酸又はその塩、金属酸化物、プロセスオイル、老化防止剤等を適宜配合し、バンバリーミキサーを用いて混練した後、加熱することで行うことができる。
(熱可塑性樹脂エラストマー)
タイヤ骨格体に用いることのできる熱可塑性樹脂エラストマーとしては、例えば、ポリアミド系熱可塑性樹脂エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性樹脂エラストマー、ポリエステル系熱可塑性樹脂エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーを用いることができるが、上述のようにポリオレフィン系熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
−ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー−
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーは、少なくともポリオレフィンが結晶性で融点の高いハードセグメントを構成し、他のポリマー(例えば、前記ポリオレフィン、他のポリオレフィン、ポリビニル化合物)が非晶性でガラス転移温度の低いソフトセグメントを構成している材料を意味し、例えば、JIS K6418:2007に規定されるポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー(TPO)が挙げられる。
前記ハードセグメントを形成するポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられる。また、前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーのソフトセグメントとしては、ポリオレフィンやポリビニル化合物が挙げられるが、例えば、EPMやEPDM等のエチレンプロピレンゴムをソフトセグメントとして用いてもよい。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとしては、オレフィン−α−オレフィンランダム共重合体、オレフィンブロック共重合体等が挙げられ、例えば、プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−4−メチル−1ペンテン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−ペンテン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、1−ブテン−4−メチル−ペンテン、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、プロピレン−メタクリル酸共重合体、プロピレン−メタクリル酸メチル共重合体、プロピレン−メタクリル酸エチル共重合体、プロピレン−メタクリル酸ブチル共重合体、プロピレン−メチルアクリレート共重合体、プロピレン−エチルアクリレート共重合体、プロピレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー中のポリオレフィン含率は、50質量%以上100質量%以下が好ましい。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとしては、ポリプロピレン又はポリエチレンのホモポリマー、或いは、ポリプロピレンとポリエチレンとの共重合体(エチレン−プロピレン共重合体)であることが好ましい。前記ポリプロピレンとポリエチレンとの共重合体としては、ランダム共重合体とブロック共重合体とが挙げられるが、射出成形性の観点からはランダム共重合体であることが好ましい。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーの数平均分子量としては、5,000〜10,000,000であることが好ましい。ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーの数平均分子量が5,000〜10,000,000にあると、熱可塑性樹脂材料の機械的物性が十分であり、加工性にも優れる。同様の観点から、前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーの数平均分子量は、7,000〜1,000,000であることが更に好ましく、10,000〜1,000,000が特に好ましい。これにより、熱可塑性樹脂材料の機械的物性および加工性を更に向上させることができる。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーにおける、ハードセグメント(x)とソフトセグメント(y)との質量比(x:y)は、成形性の観点から、50:50〜95:5が好ましく、50:50〜90:10が更に好ましい。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーは、公知の方法によって共重合することで合成することができる。
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとしては、例えば、市販品の三井化学社製の「タフマー」シリーズ(例えば、A0550S、A1050S、A4050S、A1070S、A4070S,A35070S、A1085S、A4085S、A7090、A70090、MH7007、MH7010、XM−7070,XM−7080、BL4000、BL2481、BL3110、BL3450、P−0275、P−0375、P−0775、P−0180、P−0280、P−0480、P−0680)、三井・デュポンポリケミカル(株)「ニュクレル」シリーズ(例えば、AN4214C、AN4225C、AN42115C、N0903HC、N0908C、AN42012C、N410、N1050H、N1108C、N1110H、N1207C、N1214、AN4221C、N1525、N1560、N0200H、AN4228C、AN4213C、N035C、「エルバロイAC」シリーズ(例えば、1125AC、1209AC、1218AC、1609AC、1820AC、1913AC、2112AC、2116AC、2615AC、2715AC、3117AC、3427AC、3717AC)、住友化学(株)「アクリフト」シリーズ、「エバテート」シリーズ、東ソー(株)「ウルトラセン」シリーズ等を用いることができる。
更に、前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとしては、例えば、市販品の(株)プライムポリマー製の「プライムTPO」シリーズ(例えば、E−2900H、F-3900H、E−2900、F−3900、J−5710、J−5900、E−2910、F−3910、J−5910、E−2710、F−3710、J−5910、E−2740、F−3740、R110MP、R110E、T310E、M142E等)等も用いることができる。
−ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーの酸変性−
前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとしては、例えば、酸性基を有するポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー(酸変性ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー)を用いることもできる。
前記酸変性ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーを用いてタイヤ骨格体を形成すると補強コードがタイヤ骨格体の外周部に直接巻回されている場合や、補強コード層が補強コードをタイヤ骨格体の外周部に埋設して形成されている場合に、補強コードとの密着性を向上させることができる。
前記酸変性ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーが有する酸性基としては、熱可塑性樹脂材料の劣化を抑制する観点から、例えば、弱酸基であるカルボン酸基、硫酸基、燐酸基が挙げられ、カルボン酸基が特に好ましい。
ここで「酸変性」とはカルボン酸基、硫酸基、燐酸基等の酸性基を有する不飽和化合物をオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーに結合させることをいう。例えば、酸性基を有する不飽和化合物として、不飽和カルボン酸(一般的には、無水マレイン酸)を用いるとき、オレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーに、不飽和カルボン酸の不飽和結合部位を結合(例えば、グラフト重合)させることが挙げられる。
通常、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーの酸変性は2軸押出機等を用い、オレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーと、酸性基を有する不飽和化合物(例えば、不飽和カルボン酸)と有機過酸化物とを混練してグラフト共重合させることで行うことができる。前記酸性基を有する不飽和化合物の添加量は、前記オレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー100質量部に対し、0.1質量部〜20質量部が好ましく、更に0.5質量部〜10質量部が好ましい。
前記酸性基を有する不飽和化合物添加量が過少であるとオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーへのグラフト量が低下する。また、添加量が過多になると樹脂中の未反応の不飽和カルボン酸が多くなり、十分な接着強度が得られず、加工性が悪化する。
前記有機過酸化物の添加量はグラフト反応を行うのに十分な量が添加されればよく、例えば、0.01重量部〜5重量部が好ましく、0.03重量部〜1重量部が更に好ましい。
前記有機過酸化物としては、例えば、1,1ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン,t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート,t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート,t−ブチルパーオキシラウレート,2,5ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン,t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブテン,t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ベルオキシ)バレラート、ジ−t−ブチルベルオキシイソフタレート、ジクミルパーオキサイド、α−α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−3−メトキシブチル パーオキシジカルボネート,ジ−2−エチルヘキシル パーオキシジカルボネート、ビス(4−t−ブチル シクロヘキシル)パーオキシジカルボネート、ジイソプロピル パーオキシジカルボネート、t−ブチル パーオキシイソプロピルカーボネート、ジミリスチル パーオキシカルボネート、1,1,3,3−テトラメチル ブチル ネオデカノエート,α―クミル パーオキシ ネオデカノエート,t−ブチル パーオキシ ネオデカノエート等が挙げられ、これらを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
また、前記酸変性ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等をオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーにグラフト重合させたものが挙げられ、特に無水マレイン酸を用いることが好ましい。
前記酸変性ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとしては、例えば、市販品の三井化学社製の「タフマー」シリーズ(MA8510、MH7007、MH7010、MA7020、MP0610、MP0620、等)、同社の「アドマー」シリーズ(例えば、LB548、QB510、QF500、QF551、QE060、QE840、NE065等)を用いることができる。
(エチレンプロピレンゴム)
タイヤ骨格体には上述の第1の成分と共にエチレンプロピレンゴムが含まれる。エチレンプロピレンゴムには、エチレンとプロピレンとジエン化合物とのゴム状共重合体(EPDM)又はエチレンとプロピレンとのゴム状共重合体(EPM)が含まれ、更に、その変性物(例えば、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム)も含まれる。
EPDMに含まれるジエン化合物としては、例えば、エチリデンノルボルネン(ENB)、1,4ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)等が挙げられる。また、前記変性エチレンプロピレンゴムとしては、例えば、マレイン酸変性EPDM等が挙げられる。前記マレイン酸変性EPDMは、EPDMを無水マレイン酸で処理することで得ることができる。
タイヤ骨格体に含まれるエチレンプロピレンゴムとしては、加硫によって強度を高めやすい観点から、EPDM又はその変性物が好ましい。
前記エチレンプロピレンゴムの数平均分子量としては、射出成形性の観点から、10万〜30万が好ましく、12万〜16万が更に好ましい。また、前記エチレンプロピレンゴムとしては、特に限定はないが、例えば、三井化学(株)の市販品「EPT X−3012P」等を用いることができる。タイヤ骨格体に含まれるエチレンプロピレンゴムは、1種を単独で用いてもよいし、適宜2種以上を組み合わせて用いてもよい。但し、タイヤ骨格体に含まれるエチレンプロピレンゴムは、後述する外装用部材に用いられるエチレンプロピレンゴムとの相性の観点から適宜選定されることが好ましい。
前記タイヤ骨格体中のエチレンプロピレンゴムの含有量は特に限定はないが、本発明の効果を十分に発揮する観点からは、タイヤ骨格体中の第1の成分の総量100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましい。また、後述するようにエチレンプロピレンゴムが分散相(ドメイン)として分散した所謂海島構造を形成するためやタイヤ骨格体の引張弾性率や強度の観点から、前記タイヤ骨格体中のエチレンプロピレンゴムの含有量は、タイヤ骨格体中の第1の成分の総量100質量部に対して10質量部〜30質量部であることが好ましく、10質量部〜25質量部であることが更に好ましく、15質量部〜25質量部であることが特に好ましい。
また、タイヤ骨格体には、第1の成分とエチレンプロピレンゴムとの相溶化剤を用いることもできる。前記相溶化剤は、層間の表面エネルギーを近づける作用を有するものでもよいし、反応性の官能基を有するものでも良い。前記反応性基とは、カルボニル基、ハロゲン基、水酸基、アミノ基、エポキシ基等が好適に用いられる。主な相溶化剤としては、マレイン酸変性ポリオレフィン、ポリオレフィンにアクリル酸又はグリシジルメタクリレートをグラフト重合させたポリマー、ポリオレフィンとナイロンとのブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体のマレイン酸変性体等が挙げられる。
本発明において、タイヤ骨格体に含まれる第1の成分とエチレンプロピレンゴムとは、連続相を形成する第1の成分のマトリックス中に不連続相を形成するエチレンプロピレンゴムが分散相(ドメイン)として分散した所謂海島構造を有していることが好ましい。上述のように、タイヤ骨格体が第1の成分がマトリックス(海相)を形成し、エチレンプロピレンゴムがドメイン(島相)となる海島構造を有していると、タイヤ骨格体と外装用部材との付着力を更に高めることができる。
エチレンプロピレンゴムを含む島相が第1の成分を含む海相中に微分散していることは、SEM(走査型電子顕微鏡、scanning electron microscope)を用いた写真観察から確認することができる。
第1の成分とエチレンプロピレンゴムとは、公知の手法を用いて混練することができる。当該混練に用いることのできる混練機としては、例えば、スクリュー押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。
(その他添加剤)
前記タイヤ骨格体には、使用する材料に応じて、各種充填剤(例えば、シリカ、炭酸カルシウム、クレイ)、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、金属酸化物、プロセスオイル、可塑剤、着色剤、耐候剤、補強材等の各種添加剤を含有させてもよい。前記添加剤の樹脂材料(タイヤ骨格体)中の含有量は特に限定はなく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜用いることができる。
上述の各種添加剤のうち幾つか具体例を挙げると、前記老化防止剤としては、例えば、国際公開WO2005/063482号公報に記載の老化防止剤が挙げられる。具体的には、例えばフェニル−2−ナフチルアミン、フェニル−1−ナフチルアミン等のナフチルアミン系、4,4’−α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p−(P−トルエン・スルフォニルアミド)−ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系などのアミン系老化防止剤や、これらの誘導体もしくは混合物などが挙げられる。
また、前記加硫剤としては、公知の加硫剤、例えば硫黄、有機過酸化物、樹脂加硫剤などを用いることができる。前記加硫促進剤としては、公知の加硫促進剤、例えばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニジン類、チオウレア類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカーバメイト類、キサンテート類などを用いることができる。前記脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸などが挙げられ、また、これらはステアリン酸亜鉛のように塩の状態で配合されてもよい。これらの中でも、ステアリン酸が好ましい。また、金属酸化物としては、亜鉛華(ZnO)、酸化鉄、酸化マグネシウムなどが挙げられ、中でも亜鉛華が好ましい。前記プロセスオイルは、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい。
(タイヤ骨格体に含まれる樹脂材料の物性)
次に、タイヤ骨格体を形成する樹脂材料(第1の成分とエチレンプロピレンゴムとを含む材料)の好ましい物性について説明する。
前記材料(タイヤ骨格体)自体の融点(又は軟化点)としては、通常100℃〜350℃、好ましくは100℃〜250℃程度であるが、タイヤの生産性の観点から120℃〜250℃程度が好ましく、120℃〜200℃が更に好ましい。
このように、融点が120℃〜250℃の樹脂材料を用いることで、例えばタイヤの骨格体を、その分割体(骨格片)を融着して形成する場合に、120℃〜250℃の周辺温度範囲で融着された骨格体であってもタイヤ骨格片同士の接着強度が十分である。このため、本発明のタイヤは耐パンク性や耐摩耗性など走行時における耐久性に優れる。尚、前記加熱温度は、タイヤ骨格片を形成する樹脂材料の融点(又は軟化点)よりも10℃〜150℃高い温度が好ましく、10℃〜100℃高い温度が更に好ましい。
前記樹脂材料は、必要に応じて各種添加剤を添加して、公知の方法(例えば、溶融混合)で適宜混合することにより得ることができる。
溶融混合して得られた樹脂材料は、必要に応じてペレット状にして用いることができる。
前記樹脂材料(タイヤ骨格体)自体のJIS K7113:1995に規定される引張降伏強さは、5MPa以上が好ましく、5MPa〜20MPaが好ましく、5MPa〜17MPaがさらに好ましい。樹脂材料の引張降伏強さが、5MPa以上であると、走行時などにタイヤにかかる荷重に対する変形に耐えることができる。
前記材料(タイヤ骨格体)自体のJIS K7113:1995に規定される引張降伏伸びは、10%以上が好ましく、10%〜70%が好ましく、15%〜60%がさらに好ましい。樹脂材料の引張降伏伸びが、10%以上であると、弾性領域が大きく、リム組み性をよくすることができる。
前記樹脂材料(タイヤ骨格体)自体のJIS K7113:1995に規定される引張破断伸びとしては、50%以上が好ましく、100%以上が好ましく、150%以上がさらに好ましく、200%以上が特に好ましい。樹脂材料の引張破断伸びが、50%以上であると、リム組み性がよく、衝突に対して破壊しにくくすることができる。
前記樹脂材料(タイヤ骨格体)自体のISO75−2又はASTM D648に規定される荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)としては、50℃以上が好ましく、50℃〜150℃が好ましく、50℃〜130℃がさらに好ましい。樹脂材料の荷重たわみ温度が、50℃以上であると、タイヤの製造において加硫を行う場合であってもタイヤ骨格体の変形を抑制することができる。
前記樹脂材料(タイヤ骨格体)自体の引張弾性率としては、リム組み性および内圧保持性の観点から100MPa〜500MPaが好ましく、200MPa〜400MPaが更に好ましく、200MPa〜350MPaが特に好ましい。
《外装用部材》
本発明のタイヤは、タイヤ骨格体と共に外装用部材を有する。本発明において「外装用部材」とは、タイヤ骨格体の外側に設置され、少なくともタイヤ骨格体の外表面の一部を覆う部材を意味する。外装用部材は、タイヤ骨格体表面に直接接するように設置されていてもよいし、タイヤ骨格体表面に設けられた介在層等の上に設置されていてもよい。但し、本発明のタイヤにおいては、外装用部材の少なくとも一部がタイヤ骨格体に直接接している。前記外装用部材としては、例えば、タイヤ骨格体のクラウン部に設置されるトレッド部材やタイヤ骨格体のサイド部に設置されるサイド部材等が挙げられる。尚、本発明における外装用部材は、必ずしも本発明のタイヤの最外層である必要はなく、例えば、外装用部材の外表面に更に装飾層や保護層が設けられていてもよい。
外装用部材には、エチレンプロピレンゴムが含まれる。外装要部材に用いられるエチレンプロピレンゴムとしては、上述のタイヤ骨格体に用いることのできるエチレンプロピレンゴムと同様のものを用いることができる。また、外装用部材に用いられるエチレンプロピレンゴムとしては、加硫によって強度を高めやすい観点から、EPDM又はその変性物が好ましい。
外装用部材には、本発明の効果を損なわない範囲で、エチレンプロピレンゴムに加えて他のエラストマー等を用いてもよい。当該他のエラストマー等としては、例えば、ジエン系ゴム成分が挙げられる。
また、外装用部材には目的に応じてその他添加剤を加えてもよい。前記添加物としては、例えば、カーボンブラック等の充填剤や老化防止剤等公知のものを目的に応じて適宜選定することができる。
外装用部材中のエチレンプロピレンゴムの含有量は特に限定はなく、トレッド部材やサイド部材等の用途に応じて適宜選定することができる。但し、本発明の効果を十分に発揮する観点からは、外装用部材中のエチレンプロピレンゴムの含有量は、65質量%以上であることが好ましく、70質量%〜90質量%であることが更に好ましく、75質量%〜85質量%であることが特に好ましい。例えば、外装用部材としては、樹脂としてエチレンプロピレンゴムのみを用いこれに添加剤を加えた部材、即ち、樹脂として前記エチレンプロピレンゴムのみを含む外装用部材(添加剤以外、エチレンプロピレンゴム以外のその他の樹脂成分やゴム成分を含まない)を用いることができる。
前記外装用部材は、例えば射出成形で形成することができる。例えば、トレッド部材を形成する場合には、路面との接地面に複数の溝からなるトレッドパターンを有する帯状のトレッド部材を射出成形で形成することができる。この場合、トレッド部材1周分をタイヤ骨格体に巻き付け、ホットランナー等を用いてタイヤ骨格体側の温度よりもトレッド部材側の温度を高く設定し、加熱によってタイヤ骨格体のクラウン部表面にトレッド部材を溶着させることができる。これにより、タイヤ骨格体のクラウン部表面にトレッド部が溶着されたタイヤを形成することができる。その他、タイヤ骨格体を形成した後、当該タイヤ骨格体を金型に設置し、金型中にトレッド部材となるEPDMやカーボンブラック等を含む組成物を注入し、その後冷却して、タイヤ骨格体のクラウン部表面にトレッド部が溶着されたタイヤを形成してもよい。但し、本発明のタイヤの製造方法はこれら方法に限定されるものではなく、公知の方法を適宜組み合わせて利用することができる。
また、材料や目的に応じて、タイヤ骨格体に外装用部材を設置する前又は設置した後に、外装用部材に加硫処理を施してもよい。
前記タイヤ骨格体に含まれるエチレンプロピレンゴムと前記外装用部材に含まれるエチレンプロピレンゴムとの組み合わせは特に制限されるものではなく、同一のエチレンプロピレンゴムを用いてもよいし、異なる種類のエチレンプロピレンゴムを用いてもよい。具体的には、両部材に含まれるエチレンプロピレンゴムの組み合わせはEPDMとEPDMとの組み合わせ、EPDMとEPMとの組み合わせ、EPMとEPMとの組み合わせのいずれであってもよく、更にはどちらか一方又は両方がエチレンプロピレンゴムの変性体であってもよい。
前記タイヤ骨格体と前記外装用部材とは、その接触部位において付着していることが好ましい。また、外装用部材自体は、トレッドとしての性能を十分発揮する観点から柔らかすぎず、且つ、硬すぎないことが好ましい。具体的に外装用部材の引張弾性率としては、0.1〜100MPaが好ましく、0.1〜50MPaが更に好ましく、0.1〜5.0MPaが特に好ましい。
[第1の実施形態]
以下に、図面に従って本発明のタイヤの第1の実施形態に係るタイヤを説明する。
本実施形態のタイヤ10について説明する。図1(A)は、第1実施形態に係るタイヤの一部の断面を示す斜視図である。図1(B)は、リムに装着したビード部の断面図である。図1に示すように、本実施形態のタイヤ10は、従来一般のゴム製の空気入りタイヤと略同様の断面形状を呈している。
図1(A)に示すように、タイヤ10は、図1(B)に示すリム20のビードシート21及びリムフランジ22に接触する1対のビード部12と、ビード部12からタイヤ径方向外側に延びるサイド部14と、一方のサイド部14のタイヤ径方向外側端と他方のサイド部14のタイヤ径方向外側端とを連結するクラウン部16(外周部)と、からなるタイヤケース17を備えている。
ここで、本実施形態のタイヤケース17は、樹脂材料として、例えば、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとEPDMとを9:1の割合で含有した樹脂組成物に各添加剤を含めたものを用いることができる。
本実施形態においてタイヤケース17は、単一の樹脂材料で形成されているが、本発明はこの構成に限定されず、従来一般のゴム製の空気入りタイヤと同様に、タイヤケース17の各部位毎(サイド部14、クラウン部16、ビード部12など)に異なる特徴を有する熱可塑性樹脂材料を用いてもよい。また、タイヤケース17(例えば、ビード部12、サイド部14、クラウン部16等)に、補強材(高分子材料や金属製の繊維、コード、不織布、織布等)を埋設配置し、補強材でタイヤケース17を補強してもよい。
本発明においては、本発明におけるタイヤ骨格体が単一の樹脂材料で形成されているが、本発明におけるタイヤ骨格体のクラウン部、サイド部などについて複数の素材を組み合わせてタイヤ骨格体を構成することもできる。
この際、タイヤ骨格体の前記クラウン部の厚みは、前記曲げ弾性率を調整するために適宜選択できるものであるが、タイヤ重量等を考慮すると、0.5mm〜10mmが好ましく、1mm〜5mmが更に好ましく、1mm〜4mmが特に好ましい。同様にタイヤ骨格体の前記サイド部の厚みは、0.5mm〜10mmが更に好ましく、1mm〜5mmが特に好ましい。これらタイヤ骨格体のクラウン部及びサイド部の厚みについては、前記曲げ弾性率を測定する際の試験片の平均厚さを基準とすることができる。尚、タイヤ骨格体の厚さは公知の方法及び装置を用いて適宜測定してもよい。
本実施形態のタイヤケース17は、樹脂材料で形成された一対のタイヤケース半体(タイヤ骨格片)17A同士を接合させたものである。タイヤケース半体17Aは、一つのビード部12と一つのサイド部14と半幅のクラウン部16とを一体として射出成形等で成形された同一形状の円環状のタイヤケース半体17Aを互いに向かい合わせてタイヤ赤道面部分で接合することで形成されている。なお、タイヤケース17は、2つの部材を接合して形成するものに限らず、3以上の部材を接合して形成してもよい。
前記樹脂材料で形成されるタイヤケース半体17Aは、例えば、真空成形、圧空成形、インジェクション成形、メルトキャスティング等で成形することができる。このため、従来のようにゴムでタイヤケースを成形する場合に比較して、加硫を行う必要がなく、製造工程を大幅に簡略化でき、成形時間を省略することができる。
また、本実施形態では、タイヤケース半体17Aは左右対称形状、即ち、一方のタイヤケース半体17Aと他方のタイヤケース半体17Aとが同一形状とされているので、タイヤケース半体17Aを成形する金型が1種類で済むメリットもある。
本実施形態において、図1(B)に示すようにビード部12には、従来一般の空気入りタイヤと同様の、スチールコードからなる円環状のビードコア18が埋設されている。しかし、本発明はこの構成に限定されず、ビード部12の剛性が確保され、リム20との嵌合に問題なければ、ビードコア18を省略することもできる。なお、スチールコード以外に、有機繊維コード、樹脂被覆した有機繊維コード、又は硬質樹脂などで形成されていてもよい。
本実施形態では、ビード部12のリム20と接触する部分や、少なくともリム20のリムフランジ22と接触する部分に、タイヤケース17を構成する樹脂材料よりもシール性に優れた材料、例えば、ゴムからなる円環状のシール層24が形成されている。このシール層24はタイヤケース17(ビード部12)とビードシート21とが接触する部分にも形成されていてもよい。タイヤケース17を構成する樹脂材料よりもシール性に優れた材料としては、タイヤケース17を構成する樹脂材料に比して軟質な材料を用いることができる。シール層24に用いることのできるゴムとしては、従来一般のゴム製の空気入りタイヤのビード部外面に用いられているゴムと同種のゴムを用いることが好ましい。また、タイヤケース17を形成する樹脂材料のみでリム20との間のシール性が確保できれば、ゴムのシール層24は省略してもよく、前記樹脂材料よりもシール性に優れる他の熱可塑性樹脂(熱可塑性樹脂エラストマー)を用いてもよい。このような他の熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂やこれら樹脂とゴム若しくはエラストマーとのブレンド物等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂エラストマーを用いることもでき、例えば、ポリエステル系熱可塑性樹脂エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性樹脂エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性樹脂エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー、或いは、これらエラストマー同士の組み合わせや、ゴムとのブレンド物等が挙げられる。
図1に示すように、クラウン部16には、タイヤケース17を構成する樹脂材料よりも剛性が高い補強コード26がタイヤケース17の周方向に巻回されている。補強コード26は、タイヤケース17の軸方向に沿った断面視で、少なくとも一部がクラウン部16に埋設された状態で螺旋状に巻回されており、補強コード層28を形成している。補強コード層28のタイヤ径方向外周側には、EPDMにカーボンブラック等の添加剤を加えた樹脂組成物からなるトレッド30が配置されている。
図2を用いて補強コード26によって形成される補強コード層28について説明する。図2は、第1実施形態のタイヤのタイヤケースのクラウン部に補強コードが埋設された状態を示すタイヤ回転軸に沿った断面図である。図2に示されるように、補強コード26は、タイヤケース17の軸方向に沿った断面視で、少なくとも一部がクラウン部16に埋設された状態で螺旋状に巻回されており、タイヤケース17の外周部の一部と共に図2において破線部で示される補強コード層28を形成している。補強コード26のクラウン部16に埋設された部分は、クラウン部16(タイヤケース17)を構成する樹脂材料と密着した状態となっている。補強コード26としては、金属繊維や有機繊維等のモノフィラメント(単線)、又は、スチール繊維を撚ったスチールコードなどこれら繊維を撚ったマルチフィラメント(撚り線)などを用いることができる。なお、本実施形態において補強コード26としては、スチールコードが用いられている。
また、図2において埋設量Lは、タイヤケース17(クラウン部16)に対する補強コード26のタイヤ回転軸方向への埋設量を示す。補強コード26のクラウン部16に対する埋設量Lは、補強コード26の直径Dの1/5以上であれば好ましく、1/2を超えることがさらに好ましい。そして、補強コード26全体がクラウン部16に埋設されることが最も好ましい。補強コード26の埋設量Lが、補強コード26の直径Dの1/2を超えると、補強コード26の寸法上、埋設部から飛び出し難くなる。また、補強コード26全体がクラウン部16に埋設されると、表面(外周面)がフラットになり、補強コード26が埋設されたクラウン部16上に部材が載置されても補強コード周辺部に空気が入るのを抑制することができる。なお、補強コード層28は、従来のゴム製の空気入りタイヤのカーカスの外周面に配置されるベルトに相当するものである。
また、補強コード層28のタイヤ径方向外周側にはトレッド30が配置されている。トレッド30にはEPDMが用いられている。図2に示すように、本実施形態においてトレッド30はタイヤケース17のクラウン部16において直接接している。トレッド30とクラウン部16とはその界面において溶着されている。トレッド30としては、タイヤケース17を構成する樹脂材料よりも耐摩耗性に優れることが好ましい。また、トレッド30には、従来のゴム製の空気入りタイヤと同様に、路面との接地面に複数の溝からなるトレッドパターンが形成されている。
以下、本実施形態のタイヤの製造方法について説明する。
(タイヤケース成形工程)
まず、上述のようにポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとEPDMとを含む樹脂材料を用いて、タイヤケース半体を形成する。これらタイヤケースの形成は、射出成形で行うことが好ましい。次に、薄い金属の支持リングに支持されたタイヤケース半体同士を互いに向かい合わせる。次いで、タイヤケース半体の突き当て部分の外周面と接するように図を省略する接合金型を設置する。ここで、前記接合金型はタイヤケース半体17Aの接合部(突き当て部分)周辺を所定の圧力で押圧するように構成されている。次いで、タイヤケース半体の接合部周辺を、タイヤケースを構成する樹脂材料の融点(又は軟化点)以上で押圧する。タイヤケース半体の接合部が接合金型によって加熱や加圧されると、前記接合部が溶融しタイヤケース半体同士が融着しこれら部材が一体となってタイヤケース17が形成される。尚、本実施形態においては接合金型を用いてタイヤケース半体の接合部を加熱したが、本発明はこれに限定されず、例えば、別に設けた高周波加熱機等によって前記接合部を加熱したり、予め熱風、赤外線の照射等によって軟化又は溶融させ、接合金型によって加圧して。タイヤケース半体を接合させてもよい。
(補強コード部材巻回工程)
次に、図を省略するが、補強コード26を巻き付けたリール、コード加熱装置、各種ローラ等を備えたコード供給装置を用い、加熱した補強コード26をクラウン部16の外周面に埋設しながら巻き付けることで、タイヤケース17のクラウン部16の外周側に補強コード層28を形成することができる。
(外装用部材設置工程)
次に、タイヤケース17の外周面にトレッド30が設置される。トレッド30の形成方法やタイヤケース17への装着方法については特に限定はないが、例えば、予め射出成形によって路面との接地面に複数の溝からなるトレッドパターンを有する帯状のトレッド30を形成し、トレッド30の1周分をタイヤケース17に巻き付け、ホットランナー等を用いてトレッド30を加熱することでタイヤケース17の外周面にトレッド30を溶着させることができる。トレッド30は、射出形成後に加硫されていてもよい。
そして、タイヤケース17のビード部12に、加硫済みのゴムからなるシール層24を、接着剤等を用いて接着すれば、タイヤ10の完成となる。
(作用)
本実施形態のタイヤ10では、タイヤケース17が、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーとEPDMとを含む樹脂材料によって形成され、更にトレッド30がEPDMを用いて形成されているため、接着剤を用いなくてもタイヤケース17からトレッド30(外装用部材)が剥離しにくい。また、タイヤ10は従来のゴム製のタイヤに比して構造が簡易であるため重量が軽い。このため、本実施形態のタイヤ10は、耐摩擦性及び耐久性が高い。更に、タイヤケース17及びトレッド30を射出成形でき、更に、トレッド30をタイヤケース17に直接溶着させていることから、トレッド30をタイヤケース17に装着する際に接着剤を塗布する工程を省略することができる。このため、本実施形態のタイヤ10は生産性にも非常に優れる。
また、本実施形態のタイヤ10では、樹脂材料で形成されたタイヤケース17のクラウン部16の外周面に前記樹脂材料よりも剛性が高い補強コード26が周方向へ螺旋状に巻回されていることから耐パンク性、耐カット性、及びタイヤ10の周方向剛性が向上する。なお、タイヤ10の周方向剛性が向上することで、樹脂材料で形成されたタイヤケース17のクリープが防止される。
また、タイヤケース17の軸方向に沿った断面視(図1に示される断面)で、樹脂材料で形成されたタイヤケース17のクラウン部16の外周面に補強コード26の少なくとも一部が埋設され且つ樹脂材料に密着していることから、製造時のエア入りが抑制されており、走行時の入力などによって補強コード26が動くのが抑制される。これにより、補強コード26、タイヤケース17、及びトレッド30に剥離などが生じるのが抑制され、タイヤ10の耐久性が向上する。
そして、図2に示すように、補強コード26の埋設量Lが直径Dの1/5以上となっていることから、製造時のエア入りが効果的に抑制されており、走行時の入力などによって補強コード26が動くのがさらに抑制される。
さらに、ビード部12には、金属材料からなる環状のビードコア18が埋設されていることから、従来のゴム製の空気入りタイヤと同様に、リム20に対してタイヤケース17、すなわちタイヤ10が強固に保持される。
またさらに、ビード部12のリム20と接触する部分に、タイヤケース17を構成する樹脂材料よりもシール性のあるゴム材からなるシール層24が設けられていることから、タイヤ10とリム20との間のシール性が向上する。このため、リム20とタイヤケース17を構成する樹脂材料のみとでシールする場合と比較して、タイヤ内の空気漏れがより一層抑制される。また、シール層24を設けることでリムフィット性も向上する。
また、第1実施形態では、補強コード26を加熱する構成としたが、例えば、補強コード26の外周をタイヤケース17と同じ樹脂材料で被覆する構成としてもよく、この場合には、被覆補強コードをタイヤケース17のクラウン部16に巻き付ける際に、補強コード26と共に被覆した樹脂材料も加熱することで、クラウン部16への埋設時におけるエア入りを効果的に抑制することができる。
また、補強コード26は螺旋巻きするのが製造上は容易だが、幅方向で補強コード26を不連続とする方法等も考えられる。
第1実施形態のタイヤ10は、ビード部12をリム20に装着することで、タイヤ10とリム20との間で空気室を形成する、所謂チューブレスタイヤであるが、本発明はこの構成に限定されず、完全なチューブ形状であってもよい。
[第2の実施形態]
次に、図面に従って本発明のタイヤの第2の実施形態に係るタイヤを説明する。
本実施形態のタイヤ200について説明する。図3は、第2実施形態に係るタイヤの一部の断面を示す斜視図である。図3に示すように、本実施形態のタイヤ200は、第1実施形態のタイヤ10に対して、両サイド部14の幅方向外側に外装用部材としてサイド部材15が設けられている。尚、図3において図1と共通する部材については同一の符号を付しその説明を省略する。
本実施形態のタイヤ200は、EPDMを用いて形成されたトレッド30に加えて、外装用部材としてサイド部14の表面にサイド部材15が装着されている。サイド部材15は、トレッド30と同一の材料、即ちEPDMにカーボンブラック等の添加剤を加えた樹脂組成物を用いて形成されている。サイド部材15はトレッド30と同様にタイヤケース17を構成する樹脂材料よりも耐摩耗性に優れることが好ましい。サイド部材15は、サイド部14の表面と直接接しており、その界面において溶着されている。
サイド部材15は、トレッド30と同様に射出成形等によって形成することができる。また、サイド部材15は射出成形後に加硫されていてもよい。
図3に示すように、本実施形態において、サイド部材15のクラウン部16側の端部は、トレッド30の端部と重なるように接着されている。この際、サイド部材15のクラウン部16側の端部は、トレッド30の端部よりもタイヤ径方向内側に位置するように設置されていることが好ましい。また、トレッド30とサイド部材15とは、重なり合う端部の界面において溶着するように構成することができる。
本実施形態において、タイヤケース17にサイド部材15とトレッド30とを装着するには、まずサイド部材15をタイヤケース17のサイド部14に溶着する。サイド部材15の装着方法は特に限定はないが、例えば、射出形成によって形成したサイド部材15を、ホットランナー等を用いてサイド部材15を加熱することで、サイド部14の外表面にサイド部材15を溶着させることができる。次いで、末端がサイド部材15の末端と重なるように、帯状のトレッド30タイヤケース17に巻き付け、ホットランナー等を用いてトレッド30を加熱することでタイヤケース17の外周面にトレッド30を溶着させることができる。
尚、本実施形態においてはタイヤケース17のサイド部14両面にサイド部材15が設置された態様を示したが、本発明のタイヤは本実施形態に限定されるものではなく、タイヤ200のタイヤ幅方向片面のみにサイド部材15を設ける態様であってよい。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
以下、本発明について実施例を用いてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、上述の第1実施形態に示す構造を有する実施例および比較例のタイヤを形成した。この際、タイヤケース及び外装用部材(トレッド)を形成する材料については下記表1〜3に記載の材料を用いた。尚、接着層を設けた場合(この場合、タイヤ骨格体と外装用部材とは直接接していない)を除き、タイヤケースとトレッドとは表中の温度(溶着温度)で加熱することによって両部材を溶着した。
前記表中の略称は以下を意味する。尚、前記表において、各成分を示す数値は“質量部”を意味する。
・ポリプロピレンA:酸変性ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー、三井化学(株)製(製品名タフマーQE060)
・ポリプロピレンB:ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマー、(株)プライムポリマー製(製品名プライムTPO「J−5710」)
・ジエン系ゴムA:ブタジエンゴム、JSR(株)製(製品名:BR01)
・ゴムB:天然ゴム
・エラストマーA:三井化学(株)製(製品名:ミラストマー「7030NS」)
・ポリエチレンA:宇部丸善ポリエチレン(株)製(製品名:ユメリット「1540F」)
・EPDM:三井化学(株)製(製品名:EPT X−3012P)
・酸変性EPDM:Addivant Japan製(製品名:ROYALTUF「498」)
・EPM:三井化学(株)製(製品名:EPT 0045)
・カーボンブラック:旭カーボン(株)製(製品名:#80)
[引張せん断試験]
各実施例及び比較例に用いられたタイヤ骨格体を形成する材料及びトレッドに用いられる材料を用い、射出成型により、骨格体を形成する材料を用いて作成された板状試験片とトレッドに用いられる材料が、面積ハーフインチ(25mm×12.5mm)で接着された試験片を作製した。次いで、引張試験装置(装置名:万能試験機オートグラフAG−X、島津製作所製)を用いて、引張速度100mm/min,チャック間20mm,23℃の条件において引張せん断試験を行った。各試料片は、各実施例及び比較例毎に3つ作製し、その結果に基づき下記基準に従って評価を行った。本評価は“C”以上であればタイヤとした際に許容される性能を有することとなる。
《基準》
A:試料片が3つとも材料破壊されており、両部材の溶着力は良好であった。
B:材料破壊された試料片は1つ又は2つのみであったが、両部材の溶着力は十分であった。
C:試料片は部材間の界面において剥離されたが、剥離の際に力(剥離エネルギー)を要した。
D:剥離の際に力(剥離エネルギー)を要さず容易に試料片が部材間の界面において剥離された。
[引張弾性率]
実施例及び比較例で作製したタイヤケース(タイヤ骨格体)及びトレッド(外装用部材)とそれぞれ同じ組成のペレットを用いて、住友重工社製、SE30Dを用い、射出成形を行い、成形温度180℃〜260℃、金型温度50℃〜70℃とし、各実施例及び比較例に対応するタイヤ骨格体及び外装用部材について100mm×30mm、厚さ2.0mmのサンプルを得た。尚、実施例29のタイヤ骨格体及び比較例2の外装用部材については、プレス成型にて試料片を作製した。
各サンプルを打ち抜き、JISK6251:1993に規定されるダンベル状試料片(5号形試料片)を作製した。
次いで、島津製作所社製、島津オートグラフAGS−J(5KN)を用いて、引張速度を200mm/minに設定し、前記各ダンベル状試料片の80℃における引張弾性率を測定した。結果を表1〜3に示す。
10,200 タイヤ、12 ビード部、14 サイド部、15 サイド部材、16 クラウン部(外周部)、18 ビードコア 、20 リム、21 ビードシート、22 リムフランジ、17 タイヤケース(タイヤ骨格体)、24 シール層(シール部)、26 補強コード(補強コード部材)、28 補強コード層、30 トレッド、D 補強コードの直径(補強コード部材の直径)、L 補強コードの埋設量(補強コード部材の埋設量)

Claims (5)

  1. ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種;並びに、エチレンプロピレンゴム;を含む樹脂材料で形成され且つ環状のタイヤ骨格体と、
    前記タイヤ骨格体と少なくとも一部が直接接しており且つエチレンプロピレンゴムを含む外装用部材と、
    を含むタイヤ。
  2. 前記熱可塑性樹脂エラストマーが、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーである請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂エラストマーが、ポリプロピレン又はポリエチレンのホモポリマー、又は、ポリプロピレンとポリエチレンとの共重合体である請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記外装用部材は樹脂として前記エチレンプロピレンゴムのみを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  5. 前記タイヤ骨格体における前記エチレンプロピレンゴムの含有量は、前記タイヤ骨格体中の前記ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂エラストマーから選ばれる少なくとも1種の総量100質量部に対して、10〜30質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ。
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