JP2015230300A - 光学測定システム - Google Patents

光学測定システム Download PDF

Info

Publication number
JP2015230300A
JP2015230300A JP2014118215A JP2014118215A JP2015230300A JP 2015230300 A JP2015230300 A JP 2015230300A JP 2014118215 A JP2014118215 A JP 2014118215A JP 2014118215 A JP2014118215 A JP 2014118215A JP 2015230300 A JP2015230300 A JP 2015230300A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical waveguide
sensor chip
light
optical
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014118215A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6411080B2 (ja
Inventor
智裕 高瀬
Tomohiro Takase
智裕 高瀬
功 縄田
Isao Nawata
功 縄田
原頭 基司
Motoji Haragashira
基司 原頭
省一 金山
Shoichi Kanayama
省一 金山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Medical Systems Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014118215A priority Critical patent/JP6411080B2/ja
Priority to US14/730,445 priority patent/US10444159B2/en
Publication of JP2015230300A publication Critical patent/JP2015230300A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6411080B2 publication Critical patent/JP6411080B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/75Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated
    • G01N21/77Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator
    • G01N21/7703Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator using reagent-clad optical fibres or optical waveguides
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/22Details, e.g. general constructional or apparatus details
    • G01N29/223Supports, positioning or alignment in fixed situation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/22Details, e.g. general constructional or apparatus details
    • G01N29/225Supports, positioning or alignment in moving situation
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/004Mounting transducers, e.g. provided with mechanical moving or orienting device
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L3/00Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
    • B01L3/50Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
    • B01L3/502Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures
    • B01L3/5027Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures by integrated microfluidic structures, i.e. dimensions of channels and chambers are such that surface tension forces are important, e.g. lab-on-a-chip

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【課題】光学測定システムにおいて、測定ユニットの適正位置に光センサチップを配置させる動作の確実性の向上を図る。
【解決手段】実施形態の光学測定システムは、側面保持部と、保持面と、光送受信部と、2以上の接触センサとを備える。側面保持部は光学センサチップの2つの側面を挟持するための固定挟持部および可動挟持部を含む機構と、2つの側面に直交する光学センサチップの他の2つの側面に接触する一対の接触面とを含む。保持面は、光学センサチップの底面を保持する。光送受信部は、保持面に設けられた第1窓から光学センサチップに光を入射させ、かつ、光導波路部を通じて第1面を経由した光を保持面に設けられた第2窓から受け入れて受信する。2以上の接触センサは、保持面のうち第1窓及び第2窓よりも固定挟持部側に、第1窓及び第2窓の配列方向に沿って設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、光学測定システムに関する。
光源からの光を光学センサ部に入射させ、その入射光に基づく光学センサ部からの出射光を受信して、その受信結果から被検対象の情報を取得する光学測定システムが知られている。このような光学測定システムは、例えば、光学センサチップと測定ユニットとを含んで構成される。
光学センサチップは、試料溶液を収容可能であって、外部と光学センサチップとの間で光が出入り可能に構成される。光学センサチップの内部に入射した光は、光学センサチップ内の試料溶液に含まれる成分によって影響を受ける。またこの影響を受けた光は光学センサチップの外部へ出射される。測定ユニットは、光送受信部と、処理部とを少なくとも備える。光送受信部は、光学センサチップへの入射光を発生し、光学センサチップからの出射光を受信する。処理部は、その受信結果を処理することで試料溶液に含まれる成分の情報を取得する。
光学測定システムの一例として、光導波路型測定システムが挙げられる。光導波路型測定システムは、光学センサチップとして光導波路型センサチップ(以下、単に「センサチップ」と呼ぶことがある)を備える。光導波路型測定システムは、光導波現象を利用することで、例えば、試料溶液に含まれる被検物質の濃度を測定することができる。
光導波路型センサチップは、光導波路部と、この光導波路部と試料溶液収容部との境界面に形成された機能層とを含む。光導波路部に入射した光は、試料溶液に含まれる成分と機能層との反応状態に応じた影響を受け、その影響を受けた光が出射光となり受信される。
特開2007−244736号公報
このような光学測定システムにおいて、着脱可能なものがある。光導波路型測定システムにおいて、測定ユニットに光導波路型センサチップが適正に装着されていない状態で測定が行われると、例えば、光受信部において異常な光が計測される。その結果、その測定は測定エラーとなる。この適正でない装着状態とは、例えば、測定ユニットの保持面に対し、光導波路型センサチップの底面が所定の角度をなして装着がされている状態が挙げられる。この状態で測定が行われると、光導波路部に入射する光の入射角度が、その所定の角度分変化する。そうすると、その光が光導波路部内を適正に伝搬できなくなることがある。その結果、光受信部において異常な光が計測され測定エラーとなる。異常な光とは、例えば、散乱光、迷光が挙げられる。
つまり、測定ユニットに光導波路型センサチップを適正に装着するためには、保持面に対し光導波路型センサチップの底面が平行となるように装着されることが少なくとも必要となる。そのため、操作者は、測定ユニットに光導波路型センサチップを装着する度に、装着された部分が平行であるか目視で確認をする必要があった。しかしながら、感染症の検査等、多くの検査を行う必要がある場合、このような確認作業は操作者にとって大きな負担となっていた。また、確認作業により検査に要する時間が長くなってしまうおそれがあった。
この実施形態は、上記の問題を解決するものであり、その目的は、光学測定システムにおいて、測定ユニットの適正位置に光センサチップを配置させる動作の確実性の向上を図ることにある。
上記課題を解決するために、この実施形態の光学測定システムは、被検対象が収容される空間を画成する複数の面のうち機能層が形成された第1面に沿って光導波路部が設けられた光学センサチップが装着され、前記被検対象の光学測定を行う。さらに、光学測定システムは、側面保持部と、保持面と、光送受信部と、処理部と、2以上の接触センサとを備える。側面保持部は、光学センサチップの2つの側面を挟持するための固定挟持部および可動挟持部を含む機構と、2つの側面に直交する光学センサチップの他の2つの側面に接触する一対の接触面とを含む。保持面は、前記光学センサチップの底面を保持する。光送受信部は、保持面に設けられた第1窓から光学センサチップに光を入射させ、かつ、光導波路部を通じて第1面を経由した光を保持面に設けられた第2窓から受け入れて受信する。処理部は、光送受信部による受信結果を処理することにより、被検対象の情報を取得する。2以上の接触センサは、保持面のうち第1窓及び第2窓よりも固定挟持部側に、第1窓及び第2窓の配列方向に沿って設けられる。
実施形態の光導波路型測定システムの全体構成の一例を示すブロック図。 光導波路型センサチップの一例を示す斜視図。 光導波路型センサチップの一例を示す断面図。 測定ユニットの一例を示す斜視図。 係合部が備えられた着脱部の一例を示す斜視図。 測定ユニットに、光導波路型センサチップが装着された場合の一例を示す斜視図。 測定ユニットに光導波路型センサチップが装着された場合の他の一例を示す斜視図。 測定が可能な状態となった光導波路型測定システムの一例を示す斜視図。 光導波路型測定システムの断面図。 測定ユニットへの光導波路型センサチップの装着の手順を示したフローチャート。 光導波路型センサチップの後面近傍から、一部が露出した第1検知スイッチ及び第2検知スイッチを示す上面図。 測定ユニットから、光導波路型センサチップを取り外す手順を示したフローチャート。 光導波路型センサチップの装着を監視する手順を示したフローチャート。 前後方向における光導波路型センサチップの傾きを検知する一例を示した図。 前後方向における光導波路型センサチップの傾きを検知する一例を示した図。 前後方向における光導波路型センサチップの傾きを検知する一例を示した図。 左右方向における光導波路型センサチップの傾きを検知する一例を示した図。 左右方向における光導波路型センサチップの傾きを検知する一例を示した図。 左右方向における光導波路型センサチップの傾きを検知する一例を示した図。 実施形態の変形例に係る光導波路型測定システムの測定ユニットを示す図。 着脱部の一例を示した上面図。 着脱部の一例を示した上面図。 実施形態の他の変形例に係る光導波路型測定システムの着脱部を示した上面図。 光導波路型センサチップの装着が不適正である場合を示す断面図。 光導波路型センサチップの装着が適正である場合を示す断面図。
この実施形態の光導波路型測定システム10の構成について図1〜図3を参照して説明する。図1は、光導波路型測定システム10の一例の全体構成を示すブロック図である。
[光導波路型測定システム]
図1に示すように、光導波路型測定システム10は、光導波路型センサチップ20と、測定ユニット30とを有する。光導波路型測定システム10では、測定ユニット30から光導波路型センサチップ20に光を入射させる。また、光導波路型センサチップ20から出射された光は測定ユニット30によって受信され、その受信結果が処理される。測定ユニット30は、受信結果を処理することにより、被検体の情報を取得する。光導波路型センサチップ20は、測定ユニット30と別体に形成されている。この実施形態において、光導波路型センサチップ20の構成、測定ユニット30の構成、これらを組合せた構成の順に説明する。
(光導波路型センサチップ)
光導波路型センサチップ20につき、図2を参照して外部構成を説明し、図3を参照して内部構成を説明する。図2は、光導波路型センサチップ20の一例を示す斜視図である。図3は、図2のA−A’断面図である。なお、各図において、x方向は光導波路型センサチップ20の短手方向に平行な方向であり、y方向は光導波路型センサチップ20の長手方向に平行な方向である。z方向は、x方向及びy方向に直交する方向である。説明の便宜上、z方向を「上方向」、「垂直方向」あるいは「鉛直上方向」として説明することがある。また、y方向を「第1方向」として、x方向を「第2方向」として説明することがある。ただし、下記における「上方向」等の説明は、光導波路型センサチップ20の使用状態を限定するものではない。
このように定義した各方向において、図2は、この光導波路型センサチップ20を斜め下方向から見た図である。また、図2におけるA−A’線は窓部610の短手方向の中央位置に対応する。
図3に示すように、光導波路型センサチップ20は、外筐部5と、透明基板1と、光導波路部3と、保護部4とを含んで構成される。外筐部5の下面(底面601)の一部は開口しており、その開口に、透明基板1、光導波路部3及び保護部4が設けられている。また透明基板1が最も下方にあり、その上に光導波路部3が設けられる。さらに光導波路部3の上には保護部4が設けられ、保護部4の一部は開口されている(開口部4a)。また外筐部5、保護部4及び光導波路部3等によって反応空間102が画成される。なお、光導波路型センサチップ20は、内部、すなわち反応空間102に、被検対象(被検物質)を含む試料溶液を収容可能に構成されている。以下、各部の構成について説明する。なお、以下の説明において、光導波路型センサチップ20と外筐部5とを同一視することがある。
<外筐部>
図2に示すように、外筐部5は略直方体に形成される。外筐部5において、下側の面を底面601とし、上側の面を上面602とする。また、外筐部5の短手方向に沿った面を、それぞれ、前面603F、後面603Bとして説明する。また、外筐部5の長手方向に沿った面を、右側面604R及び左側面604Lとして説明する。すなわち、図2は光導波路型センサチップ20を後方から見た図であるため、図における左右方向と、光導波路型センサチップ20の左右方向は逆である。外筐部5の底面601には、光導波路型センサチップ20の内部に光を透過可能な窓部610が設けられている。上記のように、光導波路型センサチップ20には、測定ユニット30からの光が入射される。この光は、外筐部5の窓部610から入射される。窓部610から入射した光は、反応空間102に収容された被検物質の濃度により影響を受ける。この影響を受けた光は、窓部610から出射され、測定ユニット30により受信される。
《窓部》
窓部610は、長方形に形成されている。窓部610の長手方向は、外筐部5の長手方向と平行であり、その短手方向は、外筐部5の短手方向と平行である。窓部610は、例えば、窓部610の長手方向の中心軸と、光導波路型センサチップ20の短手方向の中心軸とが、同一直線上となるような位置に設けられる。また、窓部610は、底面601の長手方向のどの位置に設けられていてもよい。また、前面603Fと、後面603Bとを区別するために、一方の面が斜面を有して構成されていてもよい。例えば、外筐部5の長手方向において、底面601が上面602より短い場合、当該長手方向において、上面602の端縁は、底面601の対応する端縁より突出する。この場合、前面603Fは、傾斜面として形成される。さらに前面603Fにおいて、底面601から上方向に向かう一部が鉛直面として構成され、その他の部分が傾斜面として構成されてもよい。光導波路型センサチップ20は、このように形成されることで、上面602の面積が底面601の面積よりも小さくなる。なお、この実施形態において、窓部610は、外筐部5の底面に形成された開口及び透明基板1によって構成される。ただし、以下において、窓部610が外筐部5の開口のみを示す場合、及び透明基板1のみを示す場合もある。
なお、外筐部5の短手方向において、窓部610より上方の空間における、少なくとも上面602側の領域は、窓部610より短く形成されている。当該領域は、反応空間102である。詳細は反応空間102として後述する。
外筐部5は、試料溶液、試薬等に耐性を有する材料で構成することができる。例えば、外筐部5は、樹脂等を用いて構成される。外筐部5は外部から反応空間102、及び光導波路部3に直接入射する光を遮断するように構成される。外筐部5は、例えば、黒色等の暗色材料で構成される。外筐部5を黒色の材料で構成する場合、光導波路型センサチップ20全体の外観は黒色となる。また、この反応空間102を形成する光導波路部3、保護部4、及び外筐部5をまとめて、以下、反応容器700として説明することがある。
《孔部》
図3に示すように、外筐部5の上面602には、その内部の反応空間102に試料溶液、試薬等を導入するための孔部5bと、反応空間102から圧力を逃がすための孔部5cとが設けられている。なお、孔部5b及び孔部5cは、それぞれ複数設けられていてもよい。
<透明基板>
透明基板1は平板状に形成される。透明基板1は、光センサ部25において、その底面が、例えば、外筐部5の底面5aと同一平面となるように設けられる。つまり、透明基板1の底面が、窓部610を構成する。光導波路型センサチップ20は、測定ユニット30から透明基板1を介して光導波路部3に光を入射させ、また透明基板1を介して測定ユニット30へ光が出射される構成であり、この光は少なくとも可視光を含む。したがって、透明基板1としては、例えば可視光の透過率が高い、種々の基板材料が用いられる。また、反応空間102内に外部から侵入しようとする水分やガスを阻止する遮断性能が高く、また、耐溶剤性や耐候性に優れている基板材料を用いることができる。このような基板材料は、例えば、石英、ガラス等の透明無機材料、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリアミド等の透明プラスチックが挙げられる。
<光導波路部>
光導波路部3は、透明基板1における上側の面に積層されて設けられる。光導波路部3において、測定ユニット30から透明基板1を介して入射された光や、反応空間102に収容された被検物質の濃度により影響を受けた光が伝搬される。
また後述のように、光導波路部3の上面の少なくとも一部は、反応空間102を画成する複数の面のうちの底面を構成する。このような構成の一例として、光導波路部3は、窓部610と同一形状を有する、いわゆるスラブ型光導波路のコア部として構成される。すなわち、光導波路部3が透明基板1と保護部4とに挟持され、透明基板1と保護部4とをクラッド部とすることにより、コア・クラッド構造が形成される。あるいは、このような光導波路部3は、透明基板1と反応空間102内に充填された液媒7とに挟持され、透明基板1と液媒7をクラッド部とすることにより、コア・クラッド構造が形成される。
またこのような光導波路部3は、透明基板1、保護部4、及び液媒7よりも高い屈折率を有する透明材料によって構成される。光導波路部3は、上記に挙げた透明材料から適宜選択して形成される。光導波路部3の厚み寸法は、例えば、3μm〜300μmとすることができる。光導波路部3は、上記に挙げた透明材料を適宜用いることができるが、透明基板1が、例えば、無アルカリガラス等のガラスで形成される場合、光導波路部3は、このガラスよりも屈折率の高い透明有機樹脂で形成される。
<グレーティング部>
グレーティング部2aは、窓部610からの入射光L1の光路を光導波路部3において光導波可能なように偏向させる。つまり、グレーティング部2aは、光導波路部3に入射した光を所定の角度に回折させる。光導波路部3からグレーティング部2aに入射した光は、グレーティング部2aで回折され光路が偏向されることで、コア部である光導波路部3とクラッド部を構成する面(透明基板1と、保護部4又は液媒7とにより構成される面)との界面に対し、臨界角の補角以下の角度で入射する。その結果、この入射した光を光導波路部3内部において伝搬させることができる。このようなグレーティング部2a及びグレーティング部2bの構成について以下、説明する。
グレーティング部2aとグレーティング部2bとは、光導波路部3に接する部分に、窓部610の長手方向(x方向)に所定距離を置いて設けられる。これらが設けられる光導波路部3に接する部分とは、例えば、光導波路部3の内部、透明基板1の内部又は保護部4の底面である。グレーティング部2aは、光導波路部3に接する部分のうち、透明基板1から光導波路部3へ光が入射する側の端部近傍に設けられる。またグレーティング部2bは、光導波路部3に接する部分のうち、透明基板1から光導波路部3へ光が出射する側の端部近傍に設けられる。以下の説明においては、グレーティング部2a及びグレーティング部2bが、光導波路部3と保護部4との境界面と接する光導波路部3内部に形成されている形態について説明する。ただし、実施形態は、このような構成に限られない。例えば、グレーティング部2a及びグレーティング部2bは、光導波路部3と透明基板1との境界面と接する光導波路部3の内部に形成されていてもよいし、あるいは、この境界面と接する透明基板1の内部に形成されていてもよい。
グレーティング部2bは、光導波路部3により光導波された光の光路を偏向させることにより、その光を外部に出力可能にする。つまり、グレーティング部2aを介して光導波路部3に入射した光は、光導波路部3において複数回全反射された後にグレーティング部2bに入射される。さらにグレーティング部2bに入射した光は、グレーティング部2bにより回折され、光路が偏向されることにより、光導波路部3から外部へ所定角度を有して出射される。
グレーティング部2a及びグレーティング部2bは、それぞれ所定のピッチ寸法(pitch dimension)の格子が、窓部610の長手方向(x方向)に所定間隔をおいて複数設けられて構成される。この格子は、窓部610の短手方向(y方向)に延びる長尺形状を有する。この格子の上面は、保護部4と接しており、保護部4と光導波路部3との境界面に形成される。このように、これら格子の並ぶ方向の一例は、光導波路型センサチップ20の短手方向(x方向)に平行な方向である。つまり、光導波路部3において光が導波される方向は、光導波路型センサチップ20の短手方向(第2方向;x方向)となる。しかしながら、このような構成に限られず、例えば、これら格子の並ぶ方向を、光導波路型センサチップ20の長手方向(第1方向;y方向)と平行となるように構成することもできる。
グレーティング部2aを構成する格子は、グレーティング部2aから光導波路部3に光が入射可能に構成される。またグレーティング部2bを構成する格子は、光導波路部3からの光をグレーティング部2bから出射可能に構成される。これら格子は、透明基板1より高い屈折率を有する透明材料で形成されている。また、格子へ入射する光の角度等に基づいて、格子を構成する材料、格子の形状が適宜選択される。この格子を構成する材料は、例えば、上記に挙げた透明無機材料、透明プラスチック、酸化チタン(TiO)、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛、ニオブ酸リチウム、ガリウム砒素(GaAs)、インジウム錫酸化物(ITO)等の透明酸化物材料等の透明材料を適宜選択して形成することができる。また、グレーティング部2a及びグレーティング部2bにおいて、それぞれフォトリソグラフィプロセスなどを用いて、光導波路部3の上面に形成された凹凸パターンを用いて格子としたり、凹凸パターンに格子を設けることもできる。
<保護部>
保護部4は、保護部4と透明基板1とで光導波路部3を挟むようにして透明基板1に積層される。保護部4は、光導波路部3に積層されることで、平面保護層を構成する。また、図3に示すように保護部4は、光導波路部3の主面(例えば上面)を露出させるための開口を有する。なお、以下において、その開口を形成する保護部4の内側の鉛直面を開口部4aという。この開口部4aにより露出された主面は後述するセンシング面101に相当する。開口部4aにより形成される保護部4の開口は、例えば矩形状であり、この開口において露出される光導波路部3の主面が、後述するセンシング面101となる。保護部4において光導波路部3に接する面に入射した光は、この面において全反射する。保護部4が、例えば、透明材料から構成される場合、光導波路部3を構成する材料よりも低い屈折率を有する材料を用いて構成することができる。また、保護部4には、反応空間102に収容された液媒7と反応しない材料、例えば上記に挙げた透明材料、フッ素樹脂等が挙げられる。
開口部4aを取り囲むようにして、外筐部5が設けられる。開口部4aが、外筐部5に取り囲まれることによって、次に説明する反応空間102が形成される。
<反応空間>
反応空間102は、保護部4の上記開口から露出された上記主面を底面とし、その底面と外筐部5とに少なくとも挟まれて形成された閉空間である。また、上記主面には複数の第1抗体6(後述)で形成された機能層105が設けられる。機能層105は積層されてセンシング面101を構成する。
反応空間102は、例えば、予め空の状態となっている。光導波路型測定システム10による測定時においては、例えば、孔部5bを介して、外部から反応空間102に対し、液媒7及び抗原14を含む試料溶液と、液媒7及び固体分散体9を含む試薬が注入される。これにより、反応空間102には、機能層105を構成する第1抗体6に加えて、抗原14と、固体分散体9を構成する第2抗体13とが収容される。
光導波路型センサチップ20においては、機能層105と被検物質が反応することにより、光導波路部3を導波する光に影響が与えられる。この光が光導波路部3から、透明基板1(窓部610)から出射される。この影響としては、反応空間102内に収容された抗原14の量に応じて、入射光L1(入力光という場合がある)が減衰されることが挙げられる。機能層105と被検物質が反応するための構成の一例につき、次のセンシングエリア103の説明において示す。
《センシングエリア》
センシングエリア103は、光導波路部3内を光が伝搬する場合に、近接場光(エバネッセント光)が発生可能な領域をいう。具体的に、センシングエリア103は、反応空間102において、光導波路部3の表面から表面近傍に至る領域をいう。光導波路部3は、前述したようにコア・クラッド構造のうちのコア部を構成する。上述のコア・クラッド構造の一例において、光導波路部3を挟む2つのクラッド部は、一方が反応容器700内に満たされた液媒7となり、他方が透明基板1となる。この構成において、センシングエリア103は、液媒7を用いて構成されたクラッド部のうち、コア部とクラッド部との境界付近の領域である。光導波路部3におけるセンシング面101には、前述したように第1抗体6が固定されている。第1抗体6は、抗原14を介して第2抗体13に結合することで、センシング面101と、固体分散体9とが抗原14を介して結合する。これにより、センシング面101の近傍に固体分散体9が保持される。
光導波路部3を光が伝搬すると、光導波路部3の表面に近接場光が生じる。すなわち、センシング面101において、光導波路部3を伝搬する光が全反射する部分に、近接場光が生じる。この近接場光は、センシング面101から、伝搬光の波長の数分の1程度の距離まで染み出す。伝搬光が例えば可視光である場合、この近接場光は、光導波路部3の表面から反応空間102へ、例えば50nm〜500nm程度の範囲にまで染み出す。この場合、センシングエリア103は、光導波路部3の表面から鉛直上方向に50nm〜500nm程度までの領域である。
また、反応空間102は、外部と孔部5cを介して連通している。反応空間102に被検溶液等が供給された場合、反応空間102内の空気は、孔部5cから外部へ排出される。
(抗体,磁性微粒子等)
抗原14及び第1抗体6と、抗原14及び第2抗体13とは、それぞれ抗原抗体反応による引力により特異的に結合する。この抗原抗体反応によって、抗原14を介して第1抗体6と第2抗体13とが結合される。第1抗体6、第2抗体13、及び抗原14は、磁性微粒子12に対し、ごく小さいが、抗原14と、第1抗体6及び第2抗体13との結合反応を模式的に示すため、同様な大きさとして図示することがある(図3等)。
<第1抗体>
第1抗体6は、抗原14と抗原抗体反応により特異的に反応する物質である。センシング面101と第1抗体6とは、例えば、第1抗体6とセンシング面101との疎水性相互作用、化学結合等により固定される。第1抗体6は、抗原14を被検物質としたときに、この被検物質に特異的に結合する。このように被検物質に特異的に結合するものを、第1物質又は第2物質と呼ぶ場合がある。この場合、第1抗体6は、第1物質に相当する。
<固体分散体>
固体分散体9は、第2抗体13を担持した被担持体を有して構成されている。固体分散体9を構成する第2抗体13が、抗原14を介して第1抗体6と結合することで、固体分散体9は、センシング面101近傍に固定化される。このとき、センシング面101において近接場光が発生すると、固体分散体9を構成する被担持体がこの近接場光を散乱、吸収等させる。
この被担持体は、液媒7において分散可能に構成されたものであれば、どのようなものであってもよいが、典型的には固体粒子が選ばれる。固体粒子は、ゲル状、ゾル状の粒子を含む。固体粒子は、平均一次粒径の小さい微粒子とすることができる。この微粒子の平均一次粒径は、例えば、0.05μm〜200μmとすることができる。また、この微粒子の平均一次粒径は、例えば、0.2μm〜20μmとすることができる。このような平均一次粒径を有する微粒子を用いることで、センシング面101近傍の領域であるセンシングエリア103において発生する近接場光の散乱効率を高めることができる。この実施形態においては、この被担持体として磁性特性を有する磁性微粒子12を用いる。磁性微粒子12については後述する。
反応空間102に液媒7が満たされ、この液媒7に固体分散体9が導入されている場合、固体分散体9は、液媒7中を分散可能に移動する。このとき、固体分散体9に掛かる重力が、この重力と逆向きに掛かる浮力、及び液媒7から受ける抵抗力との合計よりも大きくなるように、液媒7及び固体分散体9が選ばれる。液媒7は、液体により構成される。
センシングエリア103における近接場光の散乱、吸収等は、光導波路部3内を伝搬する光に対して影響を及ぼす。センシングエリア103に固体分散体9が進入すると、この近接場光が固体分散体9と散乱される。この近接場光は、この散乱により減衰する。近接場光の減衰は、光導波路部3内を光導波する光にも影響を及ぼす。つまり、近接場光が減衰されると、それに応じて光導波路部3内を光導波する光も減衰される。つまり、センシングエリア103において近接場光が強く散乱、吸収等されると、光導波路部3内を伝搬播する光の強度も低下する。つまり、センシングエリア103における固体分散体9の量が多ければ、光導波路部3から出力される光の強度も低下する。ここで、光導波路部3内を光導波するとは、光が光導波路部3の界面において繰り返し反射ししながら伝播(導波)されることをいう。
このように、光導波路型センサチップ20は、センシング面101を含み、このセンシング面101に接する反応空間102に固体分散体9と抗原14とを収容させる。これにより、センシング面101に発生した近接場光が減衰させられ、光送受信部50から出力される光の強度が変化する。
《磁性微粒子》
磁性微粒子12は、少なくとも一部が磁性体材料で形成されている。磁性微粒子12は、例えば、磁性体材料から形成された粒子の表面が高分子材料で被覆されて構成される。あるいは、磁性微粒子12が、高分子材料から構成された粒子の表面を磁性体材料で被覆するような構成であってもよい。また、磁性微粒子12は、磁性体材料からなる粒子であってもよい。この場合にあっては、この粒子表面に疎水結合や共有結合などによって、第2抗体13を結合させる手段を有する。 磁性微粒子12に用いられる磁性体材料としては、フェリ磁性を有するものであっても、フェロ磁性を有するものであってもよい。例えば、フェリ磁性を有する磁性体材料としては、γ-Fe203等の各種フェライト類等が挙げられる。また、磁性微粒子12に用いられる磁性体材料は、これらの他に、磁場の印加を停止すると速やかに磁性を失う超常磁性の材料を用いることもできる。磁性微粒子12として、超常磁性の材料を用いることにより、磁化されることにより凝集した固体分散体9同士を、容易に分散させることができる。すなわち、後述する測定ユニット30において、測定のために磁場を印加する場合があり、磁場が印加されたとき、磁化されることにより凝集することがある。固体分散体9同士が凝集されたままであると測定に支障をきたすため、分散させる必要がある。固体分散体9同士を分散させるにあたり、磁性微粒子12として超常磁性の材料が用いられていれば、分散を容易に行うことができる。
また、磁場の印加を停止した際の分散性を更に向上させるため、磁性微粒子12の表面に正または負の電荷を持たせてもよい。また、液媒7が液体である場合に、液媒7に界面活性剤などの分散剤を添加してもよい。これらは、反応空間102への磁場の印加を停止した際の、固体分散体9の分散に有効である。これにより、例えば、液媒7に混合された抗原14と固体分散体9との撹拌を促進されることができる。その結果、抗原14と固体分散体9との反応が進むことで、さらに高精度の測定を行うことができる。
《第2抗体》
第2抗体13は、抗原14と特異的に反応する物質である。第2抗体13は、第2物質に相当する。第2抗体13は、磁性微粒子12の表面に固定されている。第2抗体13は、第1抗体6と同じものであっても、異なるものであってもよい。第2抗体13は、磁性微粒子12の表面に固定される。この固定は、例えば、物理吸着、あるいはカルボキシル基やアミノ基等を介した化学結合による。第2物質は、例えば、試料溶液中の被検物質が抗原の場合、抗体(二次抗体)とすることができるが、抗原14と、第1物質あるいは第2物質と、の組み合わせは、抗原と抗体の組み合わせに限られない。例えば、抗原14が糖である場合、第1物質及び第2物質はレクチンである。あるいは、抗原14がヌクレオチド鎖である場合、第1物質及び第2物質は、それに相補的なヌクレオチド鎖である。あるいは抗原14がリガンドである場合には、第1物質及び第2物質はそれに対する受容体などである。第2抗体13は、抗原14と抗原抗体反応により特異的に反応する物質である。第2抗体13は、抗原14を被検物質としたときに、この被検物質に特異的に結合する第2物質に相当する。また、第1抗体6及び第2抗体13をまとめて「抗体」と呼ぶ場合がある。
抗原14を介して機能層105と固体分散体9とが結合すると、固体分散体9が、センシングエリア103に留まる。このとき、光導波路部3に光が光導波されていると、センシングエリア103内に生じた近接場光が散乱される。これにより、光導波路部3内を光導波する光は、その光強度が減衰される。
ここで、センシングエリア103に留まる固体分散体9は、測定対象である抗原14を介して機能層105と特異的に結合したものに限られない。そのため、測定に関与しない固体分散体9をセンシングエリア103から遠ざける必要がある。その一例として、磁場による近接作用によって、固体分散体9を移動させる方法がある。このとき、固体分散体9は、磁性微粒子12を含んで構成される。
これらのことにより、光導波路型測定システム10は、この光の強度の値、強度の時系列変化に基づいて、反応空間102に収容された、抗原14の量、濃度等を測定することができる。つまり、光導波路型センサチップ20は、反応空間102の内部環境により、光導波路部3内を伝搬する光が減衰されるように構成されている。また、反応空間102の内部環境は、各種のパラメータで示すことができる。内部環境のパラメータの一例として、被検物質である抗原14の濃度が挙げられる。すなわち、内部環境のパラメータとしての抗原14の濃度値に応じて、光導波路部3内を伝搬する光が減衰の度合いが定まる。
(測定ユニット)
図4は、測定ユニット30の一例を示す斜視図である。図におけるz方向は「上方向」、「垂直方向」あるいは「鉛直上方向」である。x方向は測定ユニット30の右方向であり、y方向は測定ユニット30の後方向である。また、y方向及びその反対側の方向(前後方向)を「第1方向」として、x方向及びその反対側の方向(左右方向)を「第2方向」として説明することがある。ただし、下記における「上方向」等の説明は、説明の便宜上、定義したものであって測定ユニット30の使用状態又は設置状態を限定するものではない。
図4に示すように、測定ユニット30は、xy方向に平行な上面310を有する箱型に形成されている。測定ユニット30の内部には、測定ユニット30の各機能を実現する、光送受信装置、記憶装置、CPU等が収容されている。測定ユニット30の上面310には着脱部300が設けられる。測定ユニット30の正面380には、出力部80として、表示部81、報知部82、複数のスイッチ類75aが備えられる。正面380は視認しやすいように、傾斜面として構成される。また、これらは、上面310の着脱部300が設けられていない部分であれば、どの部分に設けられていてもよい。
<着脱部>
着脱部300は、第1機構340と、第2機構350と、保持面320とを備えて構成されている。第1機構340は、光導波路型センサチップ20の長手方向において、光導波路型センサチップ20を挟持可能に構成されている。第2機構350は、光導波路型センサチップ20の短手方向において、光導波路型センサチップ20を拘束する一対の接触面を備えて構成されている。保持面320は、光導波路型センサチップ20の底面を保持するための面である。
すなわち、第1機構340は、光導波路型センサチップ20の前面603F及び後面603Bを挟持する。第2機構350は、光導波路型センサチップ20の右側面604R及び左側面604Lを拘束する。このように着脱部300は、光導波路型センサチップ20を4方向から取り囲むように保持する。また、保持面320は、上面310のうち、第1機構340と、第2機構350とで囲まれる面である。これにより、光導波路型センサチップ20は、着脱部300によって、少なくとも前後方向、左右、及びz方向に拘束される。
<第1機構>
第1機構340は、可動部305と、可動部305を前後方向(±y方向)に沿って往復移動可能として構成された可動機構330と、可動部305と対向する位置に、第1接触部301を有する。第1機構340は、機構の一例に該当する。また、第1接触部301は、固定挟持部の一例に該当する。また、可動部305及び可動機構330の一方又は双方は、可動挟持部の一例に該当する。
《可動部》
可動部305は、前方を向く可動面305aを含み、着脱部300に光導波路型センサチップ20が装着されたとき、可動面305aは、光導波路型センサチップ20の前面603Fが可動面305aに接する。可動部305は、後述する第1機構340における可動機構330により、前後方向に沿って往復移動される。
《可動機構》
可動機構330は、ガイド部308及びガイド部309と、弾性体306a及び306bと、ストッパー307とを有する。弾性体306a及び弾性体306bは、可動部305のうち可動面305aと反対側の面に接続される。また弾性体306a及び306bは、例えば、前後方向に沿って伸び縮みするばねである。弾性体306a及び306bは、可動部305を前方に付勢する。
ストッパー307は、例えば、弾性体306aと弾性体306bとの間に設けられ、可動面305aの後方への移動距離を制限する。ガイド部308及びガイド部309は、可動部305による左右方向(第2方向)及び鉛直上方向への移動を規制する。可動部305が略直方体に形成されている場合、ガイド部308及びガイド部309は、前後方向に延びる長尺形状を有し、ガイド部308及びガイド部309の側面が可動部305の可動面305aと直交する両側面を挟持する。また、ストッパー307は、可動部305の上面を押さえる張り出し部(図示せず)を有する。これらのことにより、可動部305は、左右方向、及び鉛直上方向への移動が規制される。また、可動部305の後方への移動は、ストッパー307により所定の距離に規制される。
《第1接触部》
第1接触部301は、上面310において可動部305と対向する位置に設けられる。第1接触部301は、可動面305aに、所定距離をおいて対向する前側接触面301aを有する。所定距離とは、設置された光導波路型センサチップ20における外筐部5の長手方向の長さと、弾性体306aと弾性体306bによる可動面305aの移動距離に対応して設定される。つまり、前側接触面301aは後方を向き、着脱部300に光導波路型センサチップ20が装着される場合、後面603Bが前側接触面301aに接する。ここで、可動面305aと前側接触面301aとの距離は、光導波路型センサチップ20の長手方向の長さよりも短くなる。また、付勢力に抗して可動面305aが外部から受ける力が0の場合、光導波路型センサチップ20の長さと、可動面305aと前側接触面301aとの距離との差分は、可動部305が後方へ移動可能な距離よりも短い。これにより、装着されるときの、光導波路型センサチップ20の前面603Fは、可動面305aから後方に力を受ける。これにより、光導波路型センサチップ20の短手方向に沿った前面603F及び後面603Bが第1機構340によって挟持され、光導波路型センサチップ20の後方への移動が規制される。
着脱部300に光導波路型センサチップ20が装着される場合、第1機構340は、光導波路型センサチップ20の鉛直上方向への移動を規制する。この移動の規制は、可動面305aと前面603Fとの摩擦、前側接触面301aと後面603Bとの摩擦による。例えば、第1機構340に係合部を設けることによって、当該移動を規制してもよい。このとき、光導波路型センサチップ20には、この係合部に係合するように構成された係合部が設けられる。光導波路型センサチップ20に係合部が設けられる場合、この係合部は移動規制部の一例に該当する。この係合部は、例えば、光導波路型センサチップ20が装着されるときに、光導波路型センサチップ20の上面602に接することで、光導波路型センサチップ20の鉛直上方向への動きを規制する係止爪である。この係止爪は、光導波路型センサチップ20に対して鉛直下向きの力を与える移動規制部の一例である。このような係止爪の構成の一例として、前側接触面301aから後方に伸びるように設けられる。
図5は、係合部が備えられた着脱部300の一例を示す斜視図である。図5に示す例においては、光導波路型センサチップ20の前面603F及び後面603Bに、それぞれフランジ部603C及びフランジ部603Dが設けられている。この場合、第1機構340は、フランジ部603C及びフランジ部603Dに嵌合する係合部を有する。フランジ部603Cは、前面603Fから光導波路型センサチップ20の長手方向に沿って張り出した凸部である。またフランジ部603Cとしての凸部の底面は、光導波路型センサチップ20の底面601と同一平面上となるように形成される。また、フランジ部603Dは、後面603Bから光導波路型センサチップ20の長手方向に沿って張り出した凸部である。また、またフランジ部603Dとしての凸部の底面は、底面601と同一平面上となるように形成される。
第1機構340に形成される係合部は、可動面305a、及び前側接触面301aの少なくとも一方に設けられる。可動面305aに設けられる係合部は、可動面305aの鉛直方向における中央付近に形成される。この係合部を凸部305bとして説明する。光導波路型センサチップ20のフランジ部603Cは凸部305b、可動面305a、及び保持面320で形成される凹部に嵌合する。図5に示す一例において、凸部305bを備えた可動面305aと、フランジ部603Cを備えた前面603Fとは、L字型に噛み合う。これにより、可動部305は、光導波路型センサチップ20の鉛直上方向への移動を規制する。また、前側接触面301aに設けられる係合部は、前側接触面301aの鉛直方向中央付近に設けられる。この係合部を凸部301bとして説明する。フランジ部603Dは、凸部301bと前側接触面301aとで形成される凹部に嵌合する。これにより、可動部305は、光導波路型センサチップ20の鉛直上方向への移動を規制する。
上記第1機構340は、光導波路型センサチップ20の側面の少なくとも一方にフランジ部(フランジ部603C/フランジ部603D)が設けられている場合、第1機構340の対応する面に、このフランジ部とL字型に噛み合うことにより係合される係合部が設けられる。このような構成によれば、光導波路型センサチップ20の上面602を押さえることなしに、鉛直上方向への移動を規制することができる。そのため、内部に反応空間102を設けることで光導波路型センサチップ20の厚くなる場合であっても、光導波路型センサチップ20側面のフランジ部を上方向から押さえる構成によりこの第1機構340の係合部が鉛直方向に延びる長さを短くすることができる。その結果、光導波路型センサチップ20の鉛直上方向への移動を確実に規制しつつ、係合部の破損を防ぐことができる。
<第2機構>
第2機構350は、左右方向において所定距離をおいて互いに対向して設けられた第2接触部302と、第3接触部303とを有する。第2接触部302及び第3接触部303は、側面保持部の一例に該当する。所定距離とは、設置された光導波路型センサチップ20における外筐部5の短手方向の長さに対応して設定される。ここで、第2接触部302における第3接触部303と対向する面を右接触面302aとして説明する。同様に第3接触部303における第2接触部302と対向する面を左接触面303aとして説明する。右接触面302aと左接触面303aとの距離は、上記第2接触部302と、第3接触部303との間の左右方向における所定距離に相当し、互いに対向する平面である。第2機構350が、光導波路型センサチップ20の右側面604R及び左側面604Lを挟持することにより着脱部300の左右方向において、光導波路型センサチップ20の移動が規制される。
第2機構350は、光導波路型センサチップ20の鉛直上方向への移動を規制する。この移動の規制は、右接触面302aと右側面604Rとの摩擦、左接触面303aと左側面604Lとの摩擦による。例えば、第2機構350に係合部を設けることによって当該移動を規制してもよい。このとき、光導波路型センサチップ20には、この係合部に係合するように構成された係合部が設けられる。光導波路型センサチップ20に係合部が設けられる場合、この係合部は、例えば、第1機構340に形成されたものと同様にして、右接触面302a及び左接触面303aに形成することができる。例えば、光導波路型センサチップ20は、右側面604Rに設けられた第1フランジ部、及び左側面604Lに設けられた第2フランジ部(いずれも図示せず)を含み、これらは、光導波路型センサチップ20の底面601と同一平面上となるように形成される右接触面302a及び左接触面303aには、これらフランジ部が嵌合可能に設けられたガイドレール(図示せず)が設けられている。
右接触面302aに設けられたガイドレールと保持面320とで挟まれた空間に、光導波路型センサチップ20の右側面604Rに設けられた第1フランジ部が挿入されるとともに、左接触面303aに設けられたガイドレールと保持面320とで挟まれた空間に、左側面604Lに設けられた第2フランジ部とが挿入される。このように、光導波路型センサチップ20がガイドレールによって案内されることにより、操作者は、保持面320において光導波路型センサチップ20を前後方向に沿って適切に移動させることができる。また、右接触面302a及び左接触面303aに、保持面320とともにフランジ部を挟持するガイドレールを設けることにより、光導波路型センサチップ20の鉛直上方向への移動を規制することができる。
この場合、測定ユニット30の上面310は、光導波路型センサチップ20が嵌め込まれる凹部を有する。この凹部の底面が保持面320となる。詳細は、実施形態の変形例において説明する。
<保持面>
保持面320は、上面310のうち、第1機構340と、第2機構350に囲まれる部分である。つまり、保持面320は、後方端縁が可動面305aと隣接する。また後方端縁が前側接触面301aと隣接する。右側端縁が、右接触面302aと隣接する。左側端縁が左接触面303aと隣接する。装着された光導波路型センサチップ20の底面601は、保持面320に保持される。保持面320により、光導波路型センサチップ20の鉛直下方向への移動が規制される。
保持面320は、外部から光導波路型センサチップ20へ入射する入射光、及び内部からの迷光の影響を小さくするために、暗色を有する材料で構成される。着脱部300において、少なくとも保持面320が暗色であればよい。ただし、着脱部300を構成する他の部分を暗色で構成してもよい。他の部分は、例えば、第1接触部301、第2接触部302、第3接触部303、可動部305等である。
<光出射部、光入射部>
光出射部51b及び光入射部52bは、保持面320にそれぞれ設けられた窓部である。光出射部51bは、第1窓部の一例に該当する。光入射部52bは、第2窓部の一例に該当する。光導波路型センサチップ20が着脱部300に装着されている場合に、光出射部51bは後述する光源51aから光導波路型センサチップ20に向けて出射された光を透過し、光入射部52bは、光導波路型センサチップ20から出射された光を透過する。光出射部51bは、後述する光発生部51の一部を構成する。光入射部52bは、後述する光受信部52の一部を構成する。
光出射部51bと、光入射部52bとは、例えば、保持面320の前後方向に沿った中心線から等距離に設けられる。この実施形態において、光導波路型センサチップ20が光導波する方向は、光導波路型センサチップ20の短手方向であるため、光出射部51bと光入射部52bとは、測定ユニット30の左右方向に平行に配列される。この場合、光出射部51b及び光入射部52bの前後方向の位置は、どのような位置であってもよい。例えば、光出射部51b及び光入射部52bの前後方向における中心は、右接触面302aの前後方向における中心よりも前方側に位置する。
他の例として、光導波路型センサチップ20が光導波する方向は、光導波路型センサチップ20の長手方向であってもよい。この場合、保持面320に設けられる光出射部51bと光入射部52bとは、前後方向と平行に配列される。
<検知スイッチ>
また、保持面320上には、対になって設けられた第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bとを有する。第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、光導波路型センサチップ20の適正な装着を検知する接触センサである。第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bとは、保持面320において、光出射部51b及び光入射部52bが設けられた位置と、前側接触面301aが設けられた位置とに挟まれる領域に設けられる。第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bとは、例えば、左右方向に沿って直線となる位置に設けられている。また、第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bとは、例えば、保持面320の上記中心線に対し、線対称となる位置に設けられている。なお、これらの配置は線対称である場合に限られない。
この場合、第1検知スイッチ90aは第1検知センサの一例に該当する、第2検知スイッチ90bは第2検知センサの一例に該当する。第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、鉛直上下方向に可動するボタンスイッチである。このボタンスイッチとしては、例えば、機械的検出スイッチが挙げられる。この機械的検出スイッチは、鉛直方向において所定の検知位置を有する。この機械的検出スイッチは、例えば、押下されることで所定の検知位置よりも下の位置となると検知信号を発生させる。
光導波路型センサチップ20が適正に着脱部300に装着がされると、保持面320に底面601が接する。そうすると、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bのいずれもが、底面601により、所定の検知位置まで押下される。所定の検知位置まで押下された第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bはいずれも検知信号を発生させる。つまり、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの両方から発生された検知信号に基づいて、測定ユニット30は、適正な装着を判断することができる。また、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bのいずれか一方、若しくは両方が検知信号を発生させない場合、測定ユニット30は、装着が異常であると判断することができる。
装着の異常とは、例えば、保持面320に対し、光導波路型センサチップ20の底面601が浮いた状態となることにより、保持面320と、底面601とが角度を有して装着されることが挙げられる。そうすると、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bのいずれか、若しくは両方が所定の検知位置まで押下されない。これにより、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bのいずれか一方、若しくは両方が検知信号を発生させない状態となる。この状態から、測定ユニット30は光導波路型センサチップ20の装着の異常を判断することができる。これら判断は、後述する判定部85の説明において詳述する。
第1検知スイッチ90aと、第2検知スイッチ90bとは、保持面320において左右方向における距離が最大となるような位置に設けることができる。この位置は、例えば、右接触面302a及び左接触面303aのそれぞれ近傍である。つまり、第1検知スイッチ90aが右接触面302aの近傍、第2検知スイッチ90bが左接触面303aの近傍にそれぞれ設けることができる。これにより、これら検知スイッチは、光導波路型センサチップ20の短手方向の一端部及び他端部の位置をそれぞれ検出することができる。その結果、保持面320において光導波路型センサチップ20の短手方向における垂直方向に生じた傾きを精度よく検出することができる。
また、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、前側接触面301aの近傍に設けることができる。これにより、これら検知スイッチは、光導波路型センサチップ20の前方の端部の位置を検出することができる。その結果、保持面320において光導波路型センサチップ20の長手方向において垂直方向に生じた傾きを精度よく検出することができる。
つまり、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが設けられる位置は、前側接触面301aの近傍であって、かつ、第1検知スイッチ90aは右接触面302aの近傍、第2検知スイッチ90bは左接触面303aの近傍が好ましい。
第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bにより、光導波路型センサチップ20の適正な装着を検知する場合、前述した係合部である凸部305bが少なくとも可動面305aに備えられていることが好ましい。この場合、光導波路型センサチップ20の後面603Bにはフランジ部603Cである凸部が設けられている。この場合、光導波路型センサチップ20を測定ユニット30に、例えば、以下に示すようにして装着することができる。
(装着方法)
光導波路型センサチップ20は、着脱部300に対し、前面603Fが保持面320に向くように傾斜させて着脱部300に挿入される。次に、可動面305aと凸部305bとで形成された凹部に、フランジ部603Cである凸部が嵌合され、光導波路型センサチップ20が光導波路型センサチップ20の長手方向の手前側から奥側に向かう方向に移動されることで、可動部305が、弾性体306a及び306bの付勢する方向と反対方向に押し込まれる。これにより、保持面320の前後方向の長さが、光導波路型センサチップ20の長手方向の長さよりも長くなる。このとき、底面601が保持面320に当接される。これにより、底面601が第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを、所定の検出位置まで押下する。次に、底面601を保持面320に当接させつつ、可動部305を上記反対方向に押し込む。
押し込まれた可動部305は、ストッパー307に当接することでその移動が規制される。このとき、光導波路型センサチップ20の前面603Fは、保持面320の前後方向において、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの前方端部と後方端部の間に位置する。つまり、このときの前面603Fの前後方向における位置は、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bそれぞれの上部投影面の幅に含まれる位置となる。
第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは光導波路型センサチップ20の長手方向の長さ、可動部305の後方への可動距離を勘案して、前述した位置に設けられる。これにより、光導波路型センサチップ20により第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが検知位置まで押下されたときであって、操作者は、上部から押下された第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを確認することができる。この状態は、光導波路型センサチップ20が適正に装着されうる状態の前段階の状態となる。そのため、操作者は、光導波路型センサチップ20が適正に装着されうる状態か否かを、この前段階において判断することができる。また、この状態で、可動部305に対し押し込む力が解除されることで、光導波路型センサチップ20の後面603Bが前側接触面301aに当接する。これにより、操作者は、光導波路型センサチップ20を着脱部300に適正に装着することができる。
また、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、例えば、白色等の明色で構成される。この場合、保持面320は、黒色等の暗色で構成されるので、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを容易に視認することができる。これにより、操作者が光導波路型センサチップ20を着脱部300に装着するとき、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが目印となるため、操作者が、着脱部300の位置を容易に把握可能である。また、装着のための光導波路型センサチップ20の押しこみ方向が、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの配列方向と直交しているので、操作者は当該押し込み等を容易に把握することができる。また、第1検知スイッチ90aを第2接触部302の近傍に、第2検知スイッチ90bを第3接触部303の近傍に、それぞれ設けることができる。この場合、操作者は、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの設置位置を視認することで、これらが光導波路型センサチップ20の短手方向の両端部に対応する位置であると容易に把握することができる。
図6は、測定ユニット30に、光導波路型センサチップ20が適正に装着された場合の一例を示す斜視図である。図6に示すように、光導波路型センサチップ20の前面603F及び後面603Bは、第1機構340によって挟持される。また、光導波路型センサチップ20の右側面604R及び左側面604Lは第2機構350によって挟持される。すなわち、光導波路型センサチップ20は、第1機構340及び第2機構350により、その側面が取り囲まれるようにして挟持される。このとき、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bはいずれも検知信号を発生させている。この検知信号は、底面601と保持面320とが接し、これら面が平行であることを意味する。
前述したように、光導波路型センサチップ20にから出力される光の強度は、センシングエリア103内に存在する固体分散体9の量に対応する。しかしながら、センシングエリア103に存在する固体分散体9の量は、抗原14の量と必ずしも一致しない。つまり、センシングエリア103内において、抗原14を介してセンシング面101と結合していない固体分散体9が存在する場合がある。この固体分散体9は、例えば、分子間力や疎水性相互作用などによって、非特異的にセンシング面101に吸着した固体分散体9等が挙げられる。また、センシングエリア103の近傍で浮遊している固体分散体9が挙げられる。これら固体分散体9は、抗原14を介してセンシング面101と結合していないので、反応空間102内に収容された抗原14の量を測定する際の誤差要因となる。そのため、この要因となる固体分散体9を選択的に除去する必要がある。一例として、反応空間102に収容された固体分散体9は、第2抗体13を担持した磁性微粒子12によって構成される。さらに、測定ユニット30は、反応空間102に対して磁場を印加することで、固体分散体9に対して磁場による力を発生させる。これにより、固体分散体9を選択的に除去する。
図7は、測定ユニット30に光導波路型センサチップ20が適正に装着された場合の他の一例を示す斜視図である。図7に示すように、測定ユニット30は、磁場ユニット35を含んでいる。磁場ユニット35には、磁場発生部21及び駆動制御部40に対応する装置が内蔵されている。また、磁場ユニット35は箱型に形成され、測定ユニット30の上面310の上方に設けられる。磁場ユニット35は、磁場発生ユニット36と、磁場駆動ユニット37とを含む。磁場ユニット35において、磁場発生ユニット36は、前方側にある。磁場発生ユニット36は、鉛直上方向の磁場を発生させる上磁場印加部21aに対応する装置が内蔵されている。磁場ユニット35において、磁場駆動ユニット37は、後方側にある。磁場駆動ユニット37は、磁場発生ユニット36に内蔵された上磁場印加部21aに対応する装置を、制御及び駆動可能な構成を有する装置が内蔵されている。
図8は、測定が可能な状態となった光導波路型測定システム10の一例を示す斜視図である。図8に示すように、磁場ユニット35は、測定ユニット30に設けられたスライド機構に接続されることにより、後方(第1方向)、及び前方(第1方向と逆方向;‐y方向)にスライド可能に構成されている。磁場ユニット35が、前方にスライドされることにより、磁場発生ユニット36が光導波路型センサチップ20の上方に移動する。これにより、磁場発生ユニット36に内蔵された上磁場印加部21aに対応する装置は、光導波路型センサチップ20に対して上向きの磁場を印加可能となる。これにより、測定誤差の要因となる固体分散体9を選択的に除去することができる。
[光導波路型測定システムの構成]
次に、測定ユニット30に適正に光導波路型センサチップ20が装着された、光導波路型測定システム10の構成について、図1〜図9を適宜参照して説明する。図9は、光導波路型測定システム10を示す図8のB−B’断面図である。また図8ではB−B’断面とともに、測定ユニット30の制御構成を示す。図8のB−B’断面は、測定ユニット30における光出射部51b及び光入射部52bのx−y切断面に対応する。
図1及び図9に示すように、光導波路型測定システム10の要部を構成する測定ユニット30は、磁場発生部21と、駆動制御部40と、光送受信部50と、処理部60と、システム制御部70と、操作部75と、出力部80と、判定部85と、装着検知部90とを有する。光導波路型測定システム10は、光送受信部50から出射された光を、光導波路型センサチップ20の光導波路部3に入射させる。また、光導波路型測定システム10は、その光を光導波路部3において光導波させる。光導波された光は光導波路部3から外部へ出力され、この光を光送受信部50が検知する。このとき、光導波路型センサチップ20は、反応空間102に収容された抗原14の量に応じて、光導波路部3内を伝搬する光を減衰させる構成を有する。光導波路型測定システム10は、検知した光の情報から、反応空間102に収容された抗原14に関する情報を得ることができる。抗原14に関する情報とは、例えば、抗原14の種別、量、濃度等が挙げられる。
(光送受信部)
光送受信部50は、光発生部51と、光受信部52とを有する(図1参照)。光発生部51は、光導波路型センサチップ20の光導波路部3に光を入射させて、その光を光導波路部3において光導波させる。光受信部52は、光導波路部3において光導波された後に光導波路部3から出力された光を受信する。
<光発生部>
光発生部51は、外部に光を出射する構成を有する。測定ユニット30において、光発生部51は、光源51aと光出射部51bとを含んで構成される。光源51aは、光導波路型センサチップ20に入射させる光を発生させる。光源51aで発生した光は、光出射部51bへ進み、光出射部51bから光導波路型センサチップ20へ導かれる。このとき、光導波路型センサチップ20が着脱部300に適正に装着されていると、入射側のグレーティング部2aの所定の位置に入射光L1が入射される。光源51aから光導波路部3へ入射された光は、グレーティング部2aにより回折され、光導波路部3により光導波される。
入射光L1は、グレーティング部2aにより規定の回数回折されることで、光導波路部3においてその光が適正に光導波される。この規定の回数は、例えば、1回である。そのため、光導波路部3に入射するビーム光は、グレーティング部2aのどの位置に入射してもよいというわけではなく、所定の位置に所定の角度で入射させる必要がある。入射側に設けられるグレーティング部2aは、上述の通り、窓部610の長手方向(x方向)に所定間隔をおいて複数設けられた所定のピッチ寸法の格子で構成される。上記所定の位置とは、規定の回数が1回である場合、グレーティング部2aにおける、当該長手方向の端部にある格子の位置である。
また、入射光L1がグレーティング部2aに入射する位置については、光導波路部3において適正に光導波されるような任意の範囲に設定することもできる。適正に光導波された状態は、センシング面101に対応した光導波路部3の面において、全反射する回数が適正である場合を示す。この回数は予め設定されている。なお、センシング面101に対応した光導波路部3の面について、以下「センシング対応面」と呼ぶことがある。
前述したように、センシング対応面において、光が全反射すると、全反射した位置に対応するセンシング面101に近接場光が発生する。この近接場光が反応空間102内の状態によって影響を受けることで、光導波路部3により光導波される光が減衰する。測定ユニット30は、この減衰した光を受信して、その減衰の度合いを求めることにより、反応空間102における被検物質の濃度等を知ることができる。センシング対応面における全反射の回数を予め適正な範囲に設定することで、反応空間102に発生する近接場光の大きさをその設定値の大きさにすることができる。その近接場光で反応空間102の被検物質の濃度等をセンシングすることによって、反応空間102における被検物質の濃度等を適正に計測することができる。
一方で、センシング対応面において、光が全反射する回数が適正回数よりも多いと、前述した光が減衰する回数も増えることとなる。その結果、光導波路部3により光導波される光の減衰が、抗原14の量に応じた本来の減衰よりも大きくなってしまう。そうすると、例えば、反応空間102における実際の被検物質の濃度よりも、高い値が計測されるといった問題が生じる。このように、センシング対応面における全反射の回数が予め設定された範囲から外れると、測定ユニット30は、反応空間102における被検物質の濃度等を適正に計測することができない。このような理由から、グレーティング部2aに入射する光は、適正に光導波される位置及び角度において、光導波路部3に入射される必要がある。
光源51aから出射される光は、例えば、LED光、レーザ光等のビーム光である。この光は、時系列に強度が実質的に変化しない連続光である。光源51aから出射される光がビーム光の場合、そのビーム幅を光導波路部3の幅よりも狭くすることで、光源51aから出射される光を漏れなく光導波路部3内に入射させることができる。これにより、光源51aから出射される光の強度を、光導波路部3への入射光L1(入力光)の強度と見なすことができる。光源51aとしては、例えば、各種の発光素子が挙げられる。発光素子としては、例えば、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)等が挙げられる。
<光受信部>
図9に示すように、光受信部52は、外部から入射した光を受信する。光受信部52は、受光装置52aと光入射部52bとを含んで構成される。光受信部52は、光導波路型センサチップ20が適正に計測ユニットに装着された場合、出射側のグレーティング部2bから外部に向けて出射された出射光L2を受信可能な位置に設けられる。受光装置52aは、例えば、フォトダイオード等の受光素子(フォトセンサ)を備える。この受光素子は、出射側のグレーティング部2bを介して出射された光を受けることができる位置に設けられる。光源51aから出射される光がレーザ光の場合、受光素子として、その幅(大きさ)が光導波路部3内から出射される光のビーム幅よりも大きいものが用いられる。このような受光素子によれば、光導波路部3内から出射された光を漏れなく受光できる。これにより、受光装置52aで受光した光の強度を、光導波路部3内から出射される光の強度、つまり、出射光L2の強度と見なすことができる。光受信部52は、受光装置52aで受光された出射光L2の情報を、処理部60に出力する。つまり、光導波路型センサチップ20は、光源51aからの入射光L1を受けて、センシングエリア103においてセンシングを行い、そのセンシング情報を含む光を出射光L2として受光装置52aに出力する。
(システム制御部)
システム制御部70は、光送受信部50と、駆動制御部40と、処理部60と、判定部85と、出力部80とを統括して制御する。操作部75は、システム制御部70に対して各種コマンド信号の入力操作等を行う。
(処理部)
処理部60は、光受信部52において受信した出射光L2の情報を受けて、この光の情報を処理する。処理部60は、当該処理によって、例えば、光受信部52において受信した光の強度、波長、位相等の情報を取得することができる。また、処理部60は、例えば、光発生部51から、光導波路型センサチップ20に出力された光の強度を光導波路型センサチップ20への入力光の情報として取得する。これにより、処理部60は、光導波路型センサチップ20に入射された光の強度と、光導波路型センサチップ20から出力された応答信号との強度比を示す情報を生成することもできる。また、処理部60は、入力された出射光L2の強度を経時的に処理することで、出射光L2の強度の時系列情報を取得することができる。処理部60において生成された各種の情報は、例えば、出力部80である表示部81等に出力される。
<磁場発生部>
磁場発生部21は、反応空間102に対し磁場を印加することで、反応空間102内に収容された固体分散体9(磁性微粒子12)に対し力を生じさせる。磁場発生部21は、反応空間102を鉛直方向に貫く磁束を発生する。磁場発生部21は、例えば、永久磁石、電磁石等、又は、これらを組み合わせたもので構成することができる。また一例として、磁場発生部21は、反応空間102を鉛直方向に貫く、上方向の磁束を発生可能な上磁場印加部と、反応空間102を鉛直方向に貫く、下方向の磁束を発生可能な下磁場印加部とを含んで構成される。
《上磁場印加部》
図9に示すように、磁場発生部21の一部としての測定ユニット30には上磁場印加部21aが設けられている。上磁場印加部21aは、光導波路型センサチップ20の上方に設けられている。反応空間102に含まれる固体分散体9(磁性微粒子12)は、上磁場印加部21aにより発生された磁界の強さにより、鉛直上方向に力を受ける。固体分散体9は、鉛直上向きに力を受けることにより鉛直上方に移動される。この場合、固体分散体9が受ける力を、第1抗体6と抗原14との結合力、及び第2抗体13と抗原14との結合力よりも小さい力とすることで、誤差要因となる固体分散体9を選択的にセンシングエリア103から遠ざけることができる。
例えば上磁場印加部21aが永久磁石で構成される場合、この永久磁石の極を構成する端部は、反応空間102を形成する光導波路部3の表面と対向するように設けられる。また、上磁場印加部21aは、極の方向を揃えて並列配置された複数の永久磁石によって構成されてもよく、さらに棒状のコイルで構成されてもよい。この場合、このコイルの端部は、反応空間102を形成する光導波路部3の表面と対向するように設けられる。このような上磁場印加部21aにより、反応空間102に対し磁場が印加されると、複数の棒状のコイルには、それぞれ同方向に同じ量の電流が流される。
また、測定ユニット30に下磁場印加部(図示せず)を設けることもでき、その場合、この下磁場印加部は、光導波路型センサチップ20を挟んで上磁場印加部21aと反対側の位置に設けることができる。
<駆動制御部>
駆動制御部40は、制御部41と、駆動部42とを含み、測定ユニット30を構成する各部、例えば上磁場印加部21aの制御及び駆動を行う。
《制御部》
制御部41は、駆動部42に含まれる各種の駆動部に対し指示を与えることで、この駆動部に対応する測定ユニット30を構成する各部の駆動を制御する。
《駆動部》
駆動部42は、制御部41からの指示を受けて、上磁場印加部21aを駆動する。駆動部42により上磁場印加部21aが駆動されると、上述の通り、反応空間102において、鉛直上向きの磁場が発生される。鉛直上向きの磁場により反応空間102内の固体分散体9が受ける磁力は、第1抗体6と抗原14との結合力、及び第2抗体13と抗原14との結合力よりも小さい力であって、誤差要因となる固体分散体9を選択的にセンシングエリア103から遠ざけるに十分な力である。この場合、固体分散体9がセンシングエリア103から遠ざけられる距離は、例えば、センシングエリア103の鉛直上方に数百nmの距離である。これにより、抗原14を介してセンシング面101と特異的に結合した固体分散体9を引き剥がすこと無く、測定誤差の要因となる固体分散体9を選択的にセンシングエリア103から遠ざけることができる。
装着検知部90は、測定ユニット30への光導波路型センサチップ20の装着を検知する。装着検知部90は、前述した第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを含んで構成される。第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bのそれぞれは検知信号を判定部85に出力する。また、装着検知部90は、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bだけでなく、検知スイッチをさらに備えていてもよい。
<判定部>
判定部85は、装着検知部90から受けた検知信号を受けて、測定ユニット30への光導波路型センサチップ20の装着が適正であるか否かを判定する。判定部85が装着検知部90から受けた信号に、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの双方からの検知信号が含まれている場合、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30へ適正に装着されたと判定する。一方、それ以外の場合、判定部85は、光導波路型センサチップ20が適正に装着されなかったと判定する。
また、測定終了を示す所定の入力を受けた後、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの双方から検知信号が入力されている状態から、一方又は双方から検知信号が入力されない状態に移行すると、判定部85は、測定ユニット30から光導波路型センサチップ20が取り外されたと判定する。そして判定部85は、次の光導波路型センサチップ20の装着まで待機する。また、判定部85は、測定中において、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bから入力される検知信号を監視することもできる。つまり、光導波路型センサチップ20が適正に装着されたと判定した後であって、測定終了を示す所定の入力を受ける前に、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの双方から検知信号が入力されている状態から、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの少なくとも一方から検知信号が入力されない状態に移行すると、光導波路型センサチップ20の装着状態が正常状態から異常状態に移行したと判定する。例えば判定部85は、その判定結果をシステム制御部70に出力する。システム制御部70は、その判定結果を受けて出力部80を制御する。出力部80は一例として、報知部82を制御することにより、この装着状態の移行を外部に報知する。他の例として、出力部80は表示部81を制御することにより、表示画面にこの装着状態の移行を示す情報を表示することも可能である。
[光導波路型測定システムの動作]
以下、光導波路型測定システム10によって、反応空間102に収容された抗原14の濃度を測定する場合について説明する。この説明には、図1〜図9を適宜用いる。
反応空間102に収容された、抗原14及び固体分散体9は重力により、反応空間102中を自然沈降する。このとき、抗原14と、固体分散体9を構成する第2抗体13とが抗原抗体反応する。抗原抗体反応により、抗原14と固体分散体9とが結合する。抗原14は、第1抗体6を保持するセンシング面101まで沈降し、この第1抗体6と抗原抗体反応する。この抗原抗体反応により、センシング面101と抗原14とが結合する。さらに、センシング面101と結合した抗原14が固体分散体9と結合したり、固体分散体9と結合した抗原14がセンシング面101と結合したりすることで、抗原14を介して固体分散体9とセンシング面101とが結合する。これにより、固体分散体9が、センシングエリア103内に保持される。この状態において、光発生部51から光導波路部3内に光が出射され、入射側のグレーティング部2aにより適正に回折され、光導波路部3によりこの光が光導波されているときに、センシングエリア103内に、この光導波を起因とする近接場光が発生する。
センシングエリア103内において、この近接場光が固体分散体9によって散乱、吸収されることで、光導波路部3により光導波される光の強度が減衰する。減衰した光は、出射側のグレーティング部2bで適正に回折されることで、光受信部52に入射する。光受信部52で受信した光の情報は、処理部60に出力される。
処理部60は、例えば、光受信部52で受信した光強度と初期の光強度とに基づいて、光強度の減衰の度合いを求める。ここで、光受信部52で受信した光強度は、センシングエリア103内に存在する固体分散体9の量に対応する。
測定対象となるのは、抗原14を介してセンシング面101と結合した固体分散体9であるが、センシングエリア103にはそれ以外の固体分散体9も存在し、これらは測定誤差の要因になる。これは固体分散体9が自然沈降することにより、センシングエリア103に堆積したことに起因する。固体分散体9は磁性微粒子12を含んでいるため、上磁場印加部21aが反応空間102に対して上向きの磁場を印加することにより、鉛直上方に力を受ける。これによりセンシング面101と結合していない固体分散体9は、センシングエリア103から遠ざけられる。このようにして、測定誤差の要因となる固体分散体9は、選択的にセンシングエリア103の外に移動させられる。
測定ユニット30は、センシング面101と結合していない固体分散体9が移動された後においても、光受信部52で受信した光の強度を処理部60に出力する。この光の強度は、抗原14の濃度に対応する光の強度に相当する。処理部60は、例えば、抗原14の濃度に対応する光強度と、測定開始直後の光強度とを比較することにより光強度の減衰を算出する。
処理部60は、この光強度の減衰から反応空間102に収容された抗原14の濃度を算出する。処理部60は、抗原14の濃度の算出結果を出力部80に出力する。操作者は、出力部80に出力された、抗原14の濃度の算出結果を参照することで、反応空間102に収容された抗原14の濃度(量)を把握することができる。
[測定ユニットへの光導波路型センサチップの装着]
ここで、光導波路型センサチップを装着するための操作者の動作について説明する。図10は、測定ユニット30への光導波路型センサチップ20の装着の手順を示したフローチャートである。このフローチャートは、図4〜図9に示した、測定ユニット30の着脱部300への光導波路型センサチップ20の装着の手順について示す。この説明には、図4〜図9を適宜使用する。
図10に示すように、まず、光導波路型センサチップ20の前方を右接触面302aと左接触面303aとの間に挿入する(ステップS001)。光導波路型センサチップ20の前側を操作者が把持し、右接触面302a及び左接触面303aに沿って光導波路型センサチップ20を後方に移動させる(ステップS002)。
底面601が載置されるのに十分な大きさだけ保持面320が露出された後、操作者は、底面601を保持面320に接触させるように、後面603Bと底面601との境界で形成される角部を保持面320に滑らせるようにして、光導波路型センサチップ20を下方に移動させる。このとき、右側面604Rが右接触面302aに概ね接し、左側面604Lが左接触面303aに概ね接するように光導波路型センサチップ20の下方に移動される。操作者は、光導波路型センサチップ20を傾けつつ後面603Bを可動面305aに当接させる(ステップS003)。
操作者は、ステップS003の状態で光導波路型センサチップ20を、さらに後方に移動させることで、光導波路型センサチップ20を後方に押し込む(ステップS004)。これにより、可動面305aは後方に移動される。
ストッパー307により、可動面305aの後方への移動が規制される(ステップS005)。このとき、光導波路型センサチップ20の底面601が保持面320に接し、かつ後面603Bが可動面305aに接するように、光導波路型センサチップ20の前側部分を下方に移動させる(ステップS006)。この操作は操作者が後方に可動面305aを押し込む力を維持したまま行われる。光導波路型センサチップ20が保持面320に適正に接すると、保持面320に光導波路型センサチップ20の底面601が接する。その結果、保持面320に設けられた第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが光導波路型センサチップ20の底面601と前面603F都の境界である角部によって押下される。
光導波路型センサチップ20の前側部分を下方に移動させる動作は、ストッパー307により可動面305aの後方への移動が止められる前であっても行うことができる。すなわちステップS004において、底面601が載置されるのに十分な距離だけ、可動面305aが後方に移動された後であれば、光導波路型センサチップ20を下方に移動させることができる。
図11は、光導波路型センサチップ20の前面603Fの近傍から、一部が露出した第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを示す上面図である。第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bのうち露出していない部分は、底面601と接している。
つまり、この状態において第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの後方端部の位置Pは、光導波路型センサチップ20の前面603Fよりも後方に位置し、底面601の下方に位置する。また、このとき第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの前方端部の位置Qは、光導波路型センサチップ20の前面603Fよりも前方に位置し、露出している。このような構成によれば、光導波路型センサチップ20を前方にスライドさせるときに、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bに後面603Bが引っかかるおそれを回避することが可能である。
また、この状態において、操作者は、後面603Bと、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bとの位置関係を視認することにより、光導波路型センサチップ20が適正に装着されうる状態であるか否かを判断することができる。
次に、操作者は、保持面320と底面601との接触を維持したまま、可動面305aを後方に押し込む力を解除する(ステップS007)。可動面305aは弾性体306a及び弾性体306bを含む付勢機構により、前方に付勢されているので、光導波路型センサチップ20は前方にスライドされ、光導波路型センサチップ20の前面603Fが、前側接触面301aに当接する(ステップS008)。これにより、光導波路型センサチップ20が第1機構340により挟持される。また、前側接触面301aに係止爪301Cが設けられているので、ステップS007の動作によって、係止爪301Cが光導波路型センサチップ20の上面602に接する。またこの場合、ステップS007の動作によって、前面603Fのフランジ部603Dが、係止爪301Cの下方に形成された溝(係合部)に嵌合する。これにより、光導波路型センサチップ20の前側が上方へ移動することを規制できる。同様に光導波路型センサチップ20の後面603Bのフランジ部603Cが、可動面305aの凸部305bのか方に形成された溝(係合部)に嵌合されるので、光導波路型センサチップ20の後側が上方へ移動することを規制できる。このような前後の係合手段により、光導波路型センサチップ20の全体が上方への位置ずれを防止することができる。
装着動作が終了した時点で、判定部85が受けた信号に、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの双方からの信号が含まれていれば(ステップS009;YES)、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に適正に装着されたと判定される(ステップS012)。適正装着と判定された場合、光導波路型測定システム10は測定可能な状態に移行する。そして、所定の測定開始トリガを受けて光導波路型測定システム10は、測定を開始する(ステップS013)。なお、測定開始トリガは、例えば判定部85により適正装着の判定結果が得られたことでもよいし、その他の自動又は手動で入力される指示であってもよい。手動で入力される指示としては、光導波路型センサチップ20の識別操作(バーコード読み取り操作等)や測定の開始操作等が挙げられる。
一方、判定部85が受けた信号に、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの一方又は双方による信号が含まれていない場合(ステップS009;NO)、判定部85は、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に適正に装着されていないと判定する(ステップS010)。この判定結果を受けたシステム制御部70は、報知部82を制御して、装着の異常を外部に報知させる(ステップS011)。
ここで装着が異常である例について説明する。光導波路型センサチップ20の底面601が第2接触部302に乗り上げ、かつ前面603Fのフランジ部603Dが前側接触面301aの係止爪301Cと係合している場合がありうる。この場合、保持面320に対し斜めに装着されているので実際には装着は不適正である。しかしながら、一見、適正に装着されているように見える。このような場合、右側の第1検知スイッチ90aは押下されておらず、その結果、装着の異常が報知される。操作者は、この報知情報によって異常を認識し、装着動作をやり直すことができる。
光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に適正に装着されている状態で測定が完了した場合に、この一連の処理は終了する。一方、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に適正に装着されていない場合、例えば、ステップS011の報知と同時にこの一連の処理は終了する。あるいは、操作者が装着動作をやり直した場合には装着の適否が再度判定される。
[測定ユニットからの光導波路型センサチップの取り外し]
図12は、光導波路型センサチップ20が装着された測定ユニット30から、光導波路型センサチップ20を取り外す手順を示したフローチャートである。
光導波路型測定システム10による測定が終了すると(ステップS020)、測定終了の情報が判定部85に入力される。測定終了とするタイミングは、例えば、光導波路型センサチップ20に上磁場が印加された後に測定がされ、その測定が終了したタイミングである。操作者は、表示部81の表示等により、測定の終了を認識し、測定ユニット30に装着された光導波路型センサチップ20を後方にスライドさせる(ステップS021)。光導波路型センサチップ20が後方にスライドされることで、可動面305aが後方に押し込まれる(ステップS022)。これにより、前面側の係合が解除される。
ストッパー307により、可動面305aの後方への移動が規制された後(ステップS023)、操作者は光導波路型センサチップ20の前側部分を上方に移動させつつ、可動面305a側の係合を解除する(ステップS024)。これにより、保持面320から光導波路型センサチップ20の底面601が離れ、光導波路型センサチップ20が取り外し可能となる。
光導波路型センサチップ20の前側部分の上方移動がなされると、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが共に検知信号を出力しなくなり(ステップS025)、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30から外れたと判定される(ステップS026)。この判定結果を受けて、測定ユニット30は、次に測定される光導波路型センサチップ20の装着動作が開始されるまで、装着待ち状態(初期状態)となる(ステップS027)。また、ステップS026の判定結果を受け、システム制御部70は、例えば、光導波路型センサチップ20が取り外されたことを表示部81に表示させる。
[光導波路型センサチップの装着の監視]
図13は、測定ユニット30に装着された光導波路型センサチップ20の装着を監視する手順を示したフローチャートである。光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に適正に装着され、光導波路型測定システム10による測定が開始されると(ステップS040)、判定部85は、光導波路型センサチップ20の装着状態の変化の監視を開始する(ステップS041)。監視の開始時点においては、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの双方から判定部85に検知信号が入力されている。
監視の開始後、例えば、振動、衝撃等の外力によって光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に対して移動し、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bのうちの少なくとも一方から検知信号が入力されない状態になることがありうる(ステップS042;YES)。その場合、判定部85は、光導波路型センサチップ20の装着状態が適正状態から不適性状態に移行したと判定する(ステップS043)。
判定部85は、装着が適正でなくなったという判定結果をシステム制御部70に出力する。この判定結果を受けたシステム制御部70は、出力部80を制御することにより、装着が適正でなくなったことを外部に報知する(ステップS044)。また、この場合、システム制御部70が、計測を中止するようにしてもよい。
一方、ステップS042の判定において、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの双方から検知信号が入力されていると判定され(ステップS042;NO)、かつ測定が継続している間(ステップS045;NO)、判定部85は、ステップS042の判定(監視)を繰り返し実行する。測定の終了を受けて(ステップS045;YES)、この一連の処理は終了する。
[変形例1]
上記実施形態では、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、前側接触面301aの近傍に設けられる。また、第1検知スイッチ90aは、右接触面302aの近傍に、第2検知スイッチ90bは、左接触面303aの近傍に設けることができる。これにより、測定ユニット30における前後及び左右における光導波路型センサチップ20の傾きを精度よく検知できる。しかしながら、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが設けられる位置は、このような位置に限られない。保持面320における光出射部51bと光入射部52bとを結ぶ線と前側接触面301aとの間での任意の場所に設けることができる。すなわち、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが設けられる位置は、それぞれが押下されて検出信号を出力する契機となる高さHを設定することで、例えば、以下に示すようにして設定することができる。
第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、前後において、光送受信部50と前側接触面301aとに挟まれる保持面320の領域に設けられる。第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、測定ユニット30に、光導波路型センサチップ20が装着される場合の、前後方向における光導波路型センサチップ20の傾きを検知する。
図14〜図16は、測定ユニット30に光導波路型センサチップ20が装着される場合、前後方向における光導波路型センサチップ20の傾きを検知する一例を示した図である。これら図は、測定ユニット30を、第1検知スイッチ90aを通り前後方向に平行な線で切った断面を示す。また、この断面の位置に対応する光導波路型センサチップ20の断面を示す。図中、斜線部は、光導波路型センサチップ20を区別して示すものである。
図14及び図15に示すように、まず、前側接触面301aの高さをC、前側接触面301aと可動面305aとの前後方向における距離をA、前側接触面301aと第2検知スイッチ90bの中心軸との前後方向における距離をLとする。第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bの前後方向における位置は同じである。また、第1検知スイッチ90aが押下されることでオンとなる高さをHとする。第1検知スイッチ90aは、押下されて高さがH以下となることでオンとなり、押下が解除されて高さHよりも高くなるとオフとなる。この高さHは第2検知スイッチ90bにおいても同じである。
図16は、光導波路型センサチップ20が第1接触部301に乗り上げた状態で、測定ユニット30に装着された場合を示した図である。この場合、第1検知スイッチ90aにより、この不具合を検出する方法について説明する。光導波路型センサチップ20が第1接触部301に乗り上げた状態では、第2検知スイッチ90bの位置において、保持面320と光導波路型センサチップ20の底面601との間に、高さIの隙間ができる。このとき、 A:C=(A−L):I の関係が成立する。そのため、保持面320と底面601との隙間I=C×(A−L)/Aを得ることができる。ここで、隙間の高さIが、検出スイッチがオフになる高さHよりも高ければ、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に適正に装着されていないことを検知できる。
つまり、I=C×(A−L)/A>Hの関係が成立するので、
L<A(1−(H/C))…(1)
の関係を得ることができる。第1検知スイッチ90aの前側接触面301aからの、前後方向における距離Lは、上式(1)を満たすように確定させることができる。また、第2検知スイッチ90bの位置についても、第1検知スイッチ90aと同様にして設定することができる。
図17〜図19は、測定ユニット30に光導波路型センサチップ20が装着される場合、左右方向における光導波路型センサチップ20の傾きを検知する一例を示した図である。これら図は、測定ユニット30を、第2検知スイッチ90bを通り左右方向に平行な線で切った断面を示す。また、この断面の位置に対応する光導波路型センサチップ20の断面を示す。図中、斜線部は、光導波路型センサチップ20を区別して示すものである。また、図中、第1検知スイッチ90aの表示を省略している。
図17及び図18に示すように、まず、左接触面303aの高さをD、第3接触部303と右接触面302aとの左右方向における距離をB、第3接触部303と第2検知スイッチ90bの中心軸との左右方向における距離をMとする。第2検知スイッチ90bは、押下されて高さがH以下となることでオンとなり、押下が解除されて高さHよりも高くなるとオフとなる。
図19は、光導波路型センサチップ20が第3接触部303に乗り上げた状態で、測定ユニット30に装着された場合を示した図である。この場合、第2検知スイッチ90bにより、この不具合を検出する方法について説明する。光導波路型センサチップ20が第3接触部303に乗り上げた状態では、第2検知スイッチ90bの位置において、保持面320と光導波路型センサチップ20の底面601との間に、高さJの隙間ができる。このとき、 B:D=(B−M):J の関係が成立する。そのため、保持面320と底面601との隙間J=D×(B−M)/Bを得ることができる。ここで、隙間の高さJが、検出スイッチがオフになる高さHよりも高ければ、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に適正に装着されていないことを検知できる。
つまり、J=D×(B−M)/B>Hの関係が成立するので、
M<(1−B(H/D))…(2)
の関係を得ることができる。第2検知スイッチ90bの第3接触部303からの、左右方向の距離Mは、上式(2)を満たすように確定させることができる。また、第2接触部302に光導波路型センサチップ20が乗り上げることを想定することにより、第2検知スイッチ90bと同様にして、第1検知スイッチ90aの左右方向の位置を確定させることができる。
[変形例2]
図20は、この実施形態の他の変形例に係る光導波路型測定システム10の測定ユニット30を示す図である。図20に示すように、この測定ユニット30は、上面310に凹部500が設けられており、この凹部500によって着脱部300が形成されている。また、凹部によって、前側接触面301a、右接触面302a、及び左接触面303aが形成されている。前側接触面301aと対向する位置に可動面305aが設けられている。また、凹部500の底面が保持面320を構成している。また、右接触面302a、及び左接触面303aには、それぞれ、ガイドレール302b、及びガイドレール303bが設けられている。また、前側接触面301aの上辺に接する傾斜面301dを有する。傾斜面301dは、後方に向かって傾斜している。測定ユニット30の後方上部には、光導波路型センサチップ20に磁場を印加するための磁場ユニット35が備えられている。この磁場ユニット35が、前方にスライドすることで、上磁場印加部21aに対応する装置が光導波路型センサチップ20の上方に移動され、反応空間102に対し上磁場が印加可能となる。
光導波路型センサチップ20が着脱部300に挿入される場合、保持面320に対し傾斜面301dに沿って斜め方向に挿入される。光導波路型センサチップ20は、底面601を共通とするフランジ部が備えられており、保持面320に対し斜めに挿入された光導波路型センサチップ20は、フランジ部がガイドレール302b、及びガイドレール303bに挿入されることで、後方へ案内される。ガイドレール302b、及びガイドレール303bがそれぞれの面に設けられる高さはフランジ部の厚さよりも大きい。光導波路型センサチップ20が後方に進むと、光導波路型センサチップ20の後面603Bが、可動面305aに当接する。後面603Bが可動面305aに当接した後も、光導波路型センサチップ20を後方に進行させると、可動面305aの移動がストッパー307(図示せず)により規制される。これ以降の装着手順は、例えば、図10に示したフローチャートのステップS008〜S012と同様な手順により行うことができる。
図21及び図22は、着脱部300の一例を示した上面図である。着脱部300の保持面320には、バーコードリーダ360、光送受信部50、第1検知スイッチ90a、及び第2検知スイッチ90bを有する。バーコードリーダ360は、光導波路型センサチップ20に付されたバーコードを読取ることで、光導波路型センサチップ20を識別する。光送受信部50は、光出射部51bと、光入射部52bとを有する。光出射部51bと、光入射部52bとは、保持面320において前後方向に対し並列に設けられている。光出射部51bからは、例えば、レーザ光が出射される。光入射部52bは、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に装着されたときに、光導波路型センサチップ20から出射された光を受信する。また、前側接触面301aには、複数の係止爪301Cが備えられている。
また、前述したように、右接触面302aに、前方から後方へ延びるガイドレール302b、左接触面303aに、同様に延びるガイドレール303bが備えられている。ガイドレール302b及びガイドレール303bは、例えば、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bよりも後方の位置から、さらに後方へ延びるようにして設けられる。また、ガイドレール302b及びガイドレール303bは、光送受信部50よりも後方の位置から、さらに後方へ延びるようにして設けることもできる。光導波路型センサチップ20が、着脱部300に装着される場合、これらガイドレールに乗り上げる場合があるが、その検出は前述した第2接触部302及び第3接触部303に乗り上げて装着された場合と同様にして行うことができる。
また、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、ストッパー307により、光導波路型センサチップ20による可動面305aの後方への移動が止められたとき、光導波路型センサチップ20の後部から露出するような位置に設けることができる。このとき、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bは、光導波路型センサチップ20の底面601により押下されている。
この場合における、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの前後方向の位置は、例えば、以下に示すようにして確定することができる。図22に示すように、光導波路型センサチップ20の長手方向の長さをG、可動面305aが後方に押し込まれていない時の可動面305aと前側接触面301aとの前後方向の距離をE、可動面305aが後方に押し込まれ、ストッパー307により後方への移動が規制されたときの可動面305aと前側接触面301aとの前後方向の距離をF、第1検知スイッチ90aの前後方向の幅をKとする。
第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bとは同一の検出スイッチを使用する。また、第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bとは、前後方向において同じ位置に設けられている。そのため、以下においては第1検知スイッチ90aの位置の設定について説明する。
距離Eは、長さGよりも小さい。そのため、着脱部300に光導波路型センサチップ20が装着された場合、可動面305aは、後方に距離G−E押し込まれる。そうすると、付勢機構により、光導波路型センサチップ20の前面603Fは、可動面305aから前方に力を受ける。これにより、光導波路型センサチップ20はその長手方向において、第1機構340に確実に挟持される。
光導波路型センサチップ20の前面603Fにより、可動面305aが後方に押し込まれ、ストッパー307により後方への移動が規制されたとき、後面603Bの位置は、前側接触面301aから、後方に向かって距離F−Gの位置となる。そうすると、第1検知スイッチ90aは、保持面320のうち、前側接触面301aから後方に距離F−Gの位置までの領域にある必要がある。また、第1検知スイッチ90aは、光導波路型センサチップ20の底面601によって押下されている必要があるので、第1検知スイッチ90aの後方側の端部の位置Pが、前側接触面301aから後方に向かって距離F−Gの位置よりも後方の位置である必要がある。そのため、第1検知スイッチ90aは、位置Pの位置が、前側接触面301aから後方に向かって距離F‐Gの位置から、前側接触面301aから後方に向かって距離F−G+Kの位置となるように範囲に設けることができる。
図23は、実施例の他の形態に係る光導波路型測定システム10の着脱部300を示した上面図である。この実施例においては、光送受信部50が、2つの独立した光送受信機能を備えている。つまり、光出射部51bから複数のビーム光(光束)を出射することができる。光出射部51bは、例えば、独立した2つの光源51aを備える。また、光入射部52bは、光導波路型センサチップ20から出射された複数のビーム光(光束)を受信することができる。受光装置52aは、例えば、独立した2つの受光装置52aを備える。また、光出射部51bと、光出射部51bとが左右方向に配列した光送受信部50が、前後方向にそれぞれ2つ備えられていてもよい。このとき、光導波路型センサチップ20は、窓部610の短手方向に2つの独立したセンシング面101を含み、これらセンシング面101にそれぞれビーム光が入射される。例えば、光導波路型センサチップ20において、2つの独立したセンシング面101に形成される機能層105を別のものとすることで、1つの被検溶液から2つの測定項目を測定することができる。例えば、糖尿病の検査において、ヘモグロビンの測定とA1Cの測定とを行う必要があるが、この場合、1つの光導波路型センサチップ20によって、これらの測定を行うことができる。
この場合、光導波路型センサチップ20において、窓部610の短手方向に2つの独立したセンシング面101を有する。そのため、1つのセンシング面101を形成する光導波路部3の短手方向の幅が半分となる。また、光導波路部3に入射する光はレーザ光であって、このレーザ光は所定の幅を有する。そのため、光導波路型センサチップ20の装着が、前後方向にずれると、このレーザ光が光導波路部3に適正に入射せず、光導波路部3内を適正に光導波できなくなる場合がある。例えば、光導波路部3に入射した光が光導波路部3の側面に当たり乱反射することで、入射光がセンシングエリア103以外の場所で減衰し、さらに、この乱反射した光が迷光となってしまう場合が挙げられる。この迷光は、測定とは無関係な光であるので測定結果に悪影響を及ぼす。そのため、測定ユニット30に光導波路型センサチップ20を装着する場合、前後方向に対しても適正に装着される必要がある。この実施形態の光導波路型測定システム10は、第1機構340により、光導波路型センサチップ20を長手方向において確実に挟持することができので、光導波路型センサチップ20を、前後方向に対しても適正に装着することができる。
この実施形態において、光導波路型測定システム10を「第1方向」がy方向に、「第2方向」がx方向にそれぞれ対応するように構成したが、この構成に限定されるものではない。光導波路型測定システム10は、例えば、「第1方向」をx方向に対応させ、「第2方向」をy方向に対応させて、上述したものと同様に構成することもできる。
[光導波路型測定システムの作用、効果]
上記実施形態及びその変形例にかかる光導波路型測定システム10又は測定ユニット30の作用及び効果について説明する。
上記実施形態の効果を説明するにあたり、まず測定ユニット30への光導波路型センサチップ20が適正に装着された場合の図25を参照しつつ、図24により、適正に装着されない場合の比較を例に挙げて説明する。図24は、光導波路型センサチップ20が適正に装着されなかった場合の例を示している。すなわち図24は、測定ユニット30の保持面320に対し、光導波路型センサチップ20の底面601が所定の角度を有して装着された場合を示す断面図である。図25は、光導波路型センサチップ20が適正に装着された場合の例を示している。
また、図24及び図25において、実線で示す光路は、測定ユニット30への光導波路型センサチップ20が適正に装着されたときの光路であり、入射光をL1とし、出射光をL2として示す。また、図24において破線で示す光路は、光導波路型センサチップ20が適正に装着されなかった場合の出射光Laである。
<不適正装着の例>
図24に示すように、光導波路型センサチップ20の底面601は、保持面320に対し角度を有して装着されている。つまり、光導波路型センサチップ20の底面601の少なくとも一部が、保持面320に対し浮いた状態となっている。このとき、保持面320の光出射部51b(図示せず)から出射した光は、適正装着のときにグレーティング2aに入射される適正な光路(図25参照)よりも大きな入射角度で窓部610に入射する。窓部610に入射した光は、屈折することで、さらに大きな入射角で光導波路部3に入射する。光導波路部3に入射した光は、例えば、入射側のグレーティング部2aに入射することで回折される。このとき、入射側のグレーティング部2aに入射した光の入射角度は、適正な光路となる場合と比較して大きいため、回折された光は光導波路部3内を光導波できずに、光導波路部3から外部に出射される(例えば出射光La)。この出射光Laは、反応空間102や、窓部610を介して外部に放出されることで、適正に光入射部52bに入射しない。このように、光導波路型センサチップ20が測定ユニット30に装着される場合、光導波路型センサチップ20の底面601は、保持面320とは平行である必要がある。
《左右方向のずれ》
また、光導波路型センサチップ20は、適正装着されることにより、入射光が、グレーティング部2aにより規定の回数回折されることを前提としているため、左右方向にずれて装着されると、光導波路部3において正常に光を光導波させることができなくなる。例えば、入射光がグレーティング部2aに当たらなかったり、入射側のグレーティング部2aにおいて規定の回数以外の回数で回折されたりすることによって、光導波が正常でなくなるおそれがある。前者の場合、入射光は、光導波路部3の界面において全反射できずに外部に放出される。また、後者の場合、入射側のグレーティング部2aにおいて規定の回数以外の回数で回折された入射光は、センシング面101において予め設定された量の近接場光を発生させることができない。
また、入射側のグレーティング部2aにおいて規定の回数で回折されても、入射側のグレーティング部2aにおける入射位置、入射角度が適正位置からずれることで、センシング対応面における全反射の回数が適正ではなくなる。この回数が適正でないと、前述したように、センシング対応面における全反射の回数が予め設定された範囲から外れる。その結果、測定ユニット30は、反応空間102における被検物質の濃度等を適正に計測することができない。これらのことにより、測定ユニット30に対し、光導波路型センサチップ20が左右方向にずれて装着されると、光導波路型測定システム10において正確な測定を行うことができなくなる。そのため、光導波路型センサチップ20は、少なくとも左右方向において測定ユニット30に適正に装着される必要がある。
《前後方向のずれ》
また、光導波路型センサチップ20が、前後方向において測定ユニット30に適正に装着されない場合においても、光導波路部3の側面に入射光が照射されるため、光導波路部3において正常に光を光導波させることができなくなる。そのため、光導波路型センサチップ20は、前後方向においても測定ユニット30に適正に装着される必要がある。つまり、入射側のグレーティング部2aに入射する光は、適正に光導波される位置及び角度において、光導波路部3に入射される必要がある。
<作用・効果>
この実施形態による光導波路型測定システム10によれば、測定ユニット30の着脱部300を、第1機構340と、第2機構350とで、光導波路型センサチップ20を取り囲むようにして挟持する。そのため、測定ユニット30に対し光導波路型センサチップ20の装着において、前後方向及び左右方向における、ずれを防止することが可能である。また、第1機構340の一方の面を可動面305aとしたので、測定ユニット30からの光導波路型センサチップ20の着脱を容易に行うことができる。
さらに、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを保持面320に設けた。これら検知スイッチを前側接触面301aの近傍に設けることにより、測定ユニット30に、光導波路型センサチップ20が装着されるときの、前後方向における光導波路型センサチップ20の傾きを精度よく検知できる。また、保持面320において、第1検知スイッチ90aを、右接触面302a、第2検知スイッチ90bを左接触面303aの近傍に設けることにより、測定ユニット30に、光導波路型センサチップ20が装着されるときの、左右方向における光導波路型センサチップ20の傾きを精度よく検知できる。測定ユニット30は、光導波路型センサチップ20が着脱部300に装着されるときに、この2つの検出スイッチの少なくとも一方から検知信号が出力されない場合を装着不良と判定することで、光導波路型センサチップ20の底面601が、保持面320に対し浮いている状態を検知可能とした。そのため、操作者が装着の確認をする作業を軽減する事が可能である。
このように、この実施形態の光導波路型測定システム10は、第1機構340、及び第2機構350の構成に加えて、測定ユニット30の保持面320に第1検知スイッチ90aと第2検知スイッチ90bとを設けた。このような構成によれば、装着動作が終了した光導波路型センサチップ20について、前後方向及び左右方向においては挟持によりずれを防止し、上下方向においては光導波路型センサチップ20の浮き状態を検知することで、不適正装着を操作者に認識させずれを防止する。そのため、光導波路型センサチップ20を、測定ユニット30の所定位置に安定して装着が可能となる。
このように、光導波路型センサチップ20を、測定ユニット30に適正に装着可能としたので、入射光L1がグレーティング部2aにおいて入射する位置、入射する角度も適正となる。そのため、入射光L1を光導波路部3内に適正に光導波させることができる。さらに、センシング対応面における全反射の回数を適正な回数とすることができる。その結果、反応空間102に発生する近接場光の大きさを、予め設定した大きさにすることができる。その近接場光で反応空間102の被検物質の濃度等をセンシングすることによって、反応空間102における被検物質の濃度等を適正に計測することができる。
また、可動部305が後方に押し込まれた場合の可動面305aと、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの後方側の端部の位置との距離を、光導波路型センサチップ20の長手方向の長さよりも短くした。そのため、光導波路型センサチップ20を着脱部300に装着する場合に、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bに、光導波路型センサチップ20の後面603Bが引っかかることを防止している。また、可動部305が後方に押し込まれた場合の可動面305aと、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの前方側の端部の位置との距離を、光導波路型センサチップ20の長手方向の長さよりも長くした。そのため、光導波路型センサチップ20を着脱部300に装着する場合に、光導波路型センサチップ20の後面603Bか近傍から第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bの上面の一部が露出する。そのため、操作者は、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを検知位置まで押下しつつも、保持面320の上部から押下された第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを確認することができる。この状態は、光導波路型センサチップ20が適正に装着されうる状態の前段階の状態となる。そのため、操作者は、光導波路型センサチップ20が適正に装着されうる状態か否かを、この前段階において判断することができる。
測定ユニット30において、外部からの光、迷光等が測定に与える影響を小さくするために、少なくとも保持面320を、光を吸収しやすい黒色等の暗色で構成した。この実施形態による光導波路型測定システム10は、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bを、白色等の明色で構成した。そのため、操作者が光導波路型センサチップ20を着脱部300に装着する場合に、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが目印となるため、操作者は着脱部300の位置を容易に把握することができる。また、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが、それぞれ、第2接触部302、及び第3接触部303の近傍に設けられているので、操作者は、第1検知スイッチ90a及び第2検知スイッチ90bが設けられている位置が、光導波路型センサチップ20の短手方向の両端部に対応する位置であると容易に把握することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
2a、2b グレーティング部
3 光導波路部
5 外筐部
10 光導波路型測定システム
20 光導波路型センサチップ
30 測定ユニット
51 光発生部
85 判定部
90 装着検知部
90a 第1検知スイッチ
90b 第2検知スイッチ
300 着脱部
301 第1接触部
301a 前側接触面
301b 凸部
301C 係止爪
301d 傾斜面
302 第2接触部
302a 右接触面
302b,303b ガイドレール
303 第3接触部
303a 左接触面
305 可動部
305a 可動面
305b 凸部
306a,306b 弾性体
307 ストッパー
308,309 ガイド部
310 上面
320 保持面
330 可動機構
340 第1機構
350 第2機構
601 底面
602 上面
603B 後面
603C,603D フランジ部
603F 前面
604R 右側面
604L 左側面
610 窓部
700 反応容器

Claims (10)

  1. 被検対象が収容される空間を画成する複数の面のうち機能層が形成された第1面に沿って光導波路部が設けられた光学センサチップが装着され、前記被検対象の光学測定を行う光学測定システムであって、
    前記光学センサチップの2つの側面を挟持するための固定挟持部および可動挟持部を含む機構と、前記2つの側面に直交する前記光学センサチップの他の2つの側面に接触する一対の接触面とを含む側面保持部と、
    前記光学センサチップの底面を保持する保持面と、
    前記保持面に設けられた第1窓から前記光学センサチップに光を入射させ、かつ、前記光導波路部を通じて前記第1面を経由した光を前記保持面に設けられた第2窓から受け入れて受信する光送受信部と、
    前記光送受信部による受信結果を処理することにより、前記被検対象の情報を取得する処理部と、
    前記保持面のうち前記第1窓及び前記第2窓よりも前記固定挟持部側に、前記第1窓及び前記第2窓の配列方向に沿って設けられた2以上の接触センサとを備えた、
    光学測定システム。
  2. 前記機構は、前記可動挟持部を前記固定挟持部に向かって付勢する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学測定システム。
  3. 前記機構は、前記光学センサチップの鉛直上方向への移動を規制する移動規制部を備え、
    前記接触センサは、前記光学センサチップの底面により押下されるボタンスイッチである、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学測定システム。
  4. 前記接触センサは、前記側面保持部それぞれの近傍に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  5. 前記接触センサは、前記固定挟持部の近傍に設けられている、
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  6. 前記移動規制部は、前記光学センサチップの側面に設けられた係合部と係合可能であり、
    かつ前記側面保持部のそれぞれに、前記接触センサよりも前記可動挟持部側の位置から、前記可動挟持部側に向かって延びるようにして設けられたガイドレールである、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  7. 前記光学センサチップは、
    前記光導波路部へ入射する前記光を偏向する前記第1窓側の第1のグレーティング部と、
    前記光導波路部から出射する前記光を偏向する前記第2窓側の第2のグレーティング部と、
    を含み、
    前記固定挟持部および可動挟持部の配列方向は、前記第1のグレーティング部と前記第2のグレーティング部の配列方向に直交する方向である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  8. 前記光学センサチップは、
    前記光導波路部へ入射する前記光を偏向する前記第1窓側の第1のグレーティング部と、
    前記光導波路部から出射する前記光を偏向する前記第2窓側の第2のグレーティング部と、
    を含み、
    前記固定挟持部および可動挟持部の配列方向は、前記第1のグレーティング部と前記第2のグレーティング部の配列方向に平行な方向である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  9. 前記保持面の色と前記接触センサの色とが異なる、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光学測定システム。
  10. 前記光送受信部は、前記第1窓から複数の光束を出射し、かつ、前記光導波路部を通じて前記第1面を経由した前記複数の光束を前記第2窓から受け入れて受信し、
    前記処理部は、前記光送受信部による前記複数の光束のそれぞれの受信結果を処理することにより複数の情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の光学測定システム。
JP2014118215A 2014-06-06 2014-06-06 光学測定システム Active JP6411080B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014118215A JP6411080B2 (ja) 2014-06-06 2014-06-06 光学測定システム
US14/730,445 US10444159B2 (en) 2014-06-06 2015-06-04 Optical measurement system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014118215A JP6411080B2 (ja) 2014-06-06 2014-06-06 光学測定システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015230300A true JP2015230300A (ja) 2015-12-21
JP6411080B2 JP6411080B2 (ja) 2018-10-24

Family

ID=54769362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014118215A Active JP6411080B2 (ja) 2014-06-06 2014-06-06 光学測定システム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10444159B2 (ja)
JP (1) JP6411080B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017187417A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 東芝メディカルシステムズ株式会社 臨床検査装置
JP2021131274A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 日本ピラー工業株式会社 液体センサ

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9702813B2 (en) * 2014-07-23 2017-07-11 Infineon Technologies Ag Sensing systems and methods using a coupling structure
US11037382B2 (en) * 2018-11-20 2021-06-15 Ford Global Technologies, Llc System and method for evaluating operation of environmental sensing systems of vehicles
US11693208B2 (en) * 2019-02-01 2023-07-04 Tdk Taiwan Corp. Optical sensing system
JP2021039102A (ja) * 2019-08-30 2021-03-11 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 検体検査装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007178325A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Toshiba Corp 光学測定装置検査用チップ、光学測定装置の検査方法、光学測定装置の製造方法、及び光学測定装置の使用方法
JP2007244736A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Toshiba Corp 生体成分測定装置及び生体成分測定方法
WO2013033466A1 (en) * 2011-09-01 2013-03-07 Flextronics Ap, Llc System and method for the interoperability of personal electrical appliances
JP2013195404A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Toshiba Corp 測定方法、センサチップ、および測定装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6510263B1 (en) * 2000-01-27 2003-01-21 Unaxis Balzers Aktiengesellschaft Waveguide plate and process for its production and microtitre plate

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007178325A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Toshiba Corp 光学測定装置検査用チップ、光学測定装置の検査方法、光学測定装置の製造方法、及び光学測定装置の使用方法
JP2007244736A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Toshiba Corp 生体成分測定装置及び生体成分測定方法
WO2013033466A1 (en) * 2011-09-01 2013-03-07 Flextronics Ap, Llc System and method for the interoperability of personal electrical appliances
JP2013195404A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Toshiba Corp 測定方法、センサチップ、および測定装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017187417A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 東芝メディカルシステムズ株式会社 臨床検査装置
JP2021131274A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 日本ピラー工業株式会社 液体センサ
JP7368265B2 (ja) 2020-02-19 2023-10-24 日本ピラー工業株式会社 液体センサ

Also Published As

Publication number Publication date
US10444159B2 (en) 2019-10-15
US20150355089A1 (en) 2015-12-10
JP6411080B2 (ja) 2018-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6411080B2 (ja) 光学測定システム
JP6205041B2 (ja) マイクロエレクトロニクスセンサデバイス、読み取り装置及び検出方法
EP3064929B1 (en) Surface plasmon resonance fluorescence analysis method and surface plasmon resonance fluorescence analysis device
US10018563B2 (en) Sample plate and analyzing method
US11009457B2 (en) Microplate reader
US20170153182A1 (en) Surface-plasmon enhanced fluorescence measurement method, surface-plasmon enhanced fluorescence measurement device, and analytical chip
WO2008075578A1 (ja) 表面プラズモンセンサ
JP2007298375A (ja) 開閉装置及び全反射減衰を利用した測定装置並びに開閉方法
US20220113254A1 (en) An apparatus and method for detecting photoluminescent light emitted from a sample
US8570518B2 (en) Methods and materials for detection of target species
JP6415893B2 (ja) 検体測定装置及び検体測定方法
KR20120000070A (ko) 광조사장치 및 광측정장치
US9134201B2 (en) Fluid providing apparatus
JPWO2018051863A1 (ja) 測定方法
JP7455529B2 (ja) 検体測定装置及び検体測定装置の制御方法
JP2004077411A (ja) 表面プラズモン・センサー及びspr装置
JP5283364B2 (ja) センシング装置
US7860354B2 (en) Optical sensor
JP7362345B2 (ja) 検体検査装置
KR101036619B1 (ko) 프리즘의 소산파를 이용한 바이오 시편 측정 장치 및 그 방법
JP2009133717A (ja) 分析素子チップ、及びこれを用いた分析装置
JP2021135226A (ja) 検体検査装置
JP6747850B2 (ja) 臨床検査装置
US10935497B2 (en) Detection device for luminescence analysis and automated analyzer
JP2015102455A (ja) センサ装置および測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160527

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6411080

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150