JP2015229972A - ターボ圧縮機及び回転環位置規制ナット - Google Patents

ターボ圧縮機及び回転環位置規制ナット Download PDF

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Abstract

【課題】ターボ圧縮機において、部品点数の増加を抑えつつ、シャフトの腐食を確実に防止する。【解決手段】被圧縮流体の圧縮を行うインペラと、当該インペラを収容する筐体と、筐体の内部においてインペラと接続されるシャフトと、シャフトを囲って配置されると共にシャフトに沿った被圧縮流体の漏出を防止するドライガスシール機構とを備えるターボ圧縮機であって、筐体の内部に設けられると共にドライガスシール機構が備える回転環のインペラ側への移動を規制する回転環規制部材を備え、回転環規制部材は、筐体の内部に位置するシャフトの先端部位の周面全域を覆うと共にシャフトよりも被圧縮流体に対する耐食性が高い材料により形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ターボ圧縮機及び回転環位置規制ナットに関するものである。
ターボ圧縮機は、種々の流体を圧縮するために用いられており、例えば腐食性ガスを扱うこともある。一般的にはインペラについては腐食性ガスに対する耐食性の高い材料によって形成することができるが、インペラに回転動力を伝達するシャフトについては、他の機構との関係において、このような耐食性の高い材料によって形成することが難しい場合がある。このため、例えば、特許文献1に示すように、二重のスリーブによってシャフトを覆うことによって、シャフトが腐食することを防止している。
特開2000−9091号公報
ところが、特許文献1の方法によると、スリーブを内部スリーブと外部スリーブとに分けて構成する必要があり、部品点数の増加につながる。したがって、特許文献1の方法では、部品点数の増加による組立て作業の煩雑化や信頼性の低下が生じる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ターボ圧縮機において、部品点数の増加を抑えつつ、シャフトの腐食を確実に防止することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、被圧縮流体の圧縮を行うインペラと、当該インペラを収容する筐体と、上記筐体の内部において上記インペラと接続されるシャフトと、上記シャフトを囲って配置されると共に上記シャフトに沿った上記被圧縮流体の漏出を防止するドライガスシール機構とを備えるターボ圧縮機であって、上記筐体の内部に設けられると共に上記ドライガスシール機構が備える回転環の上記インペラ側への移動を規制する回転環規制部材を備え、上記回転環規制部材が、上記筐体の内部に位置する上記シャフトの先端部位の周面全域を覆うと共に上記シャフトよりも上記被圧縮流体に対する耐食性が高い材料により形成されているという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記回転環規制部材が、上記シャフトの先端部位に螺合される環状部材であるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記インペラが上記シャフトと連結される連結部を有し、上記回転環規制部材が上記インペラの上記連結部まで延在する延在部を有し、上記延在部と上記連結部との間に介装されるガスケットを備えるという構成を採用する。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記回転環規制部材が、上記延在部よりも上記回転環側に設けられると共に上記延在部よりも大径とされる大径部を有し、上記延在部が、上記大径部よりも径方向に薄肉化されているという構成を採用する。
第5の発明は、被圧縮流体の圧縮を行うインペラと当該インペラを収容する筐体の内部にて接続されるシャフトの先端部位に螺合されると共に上記シャフトを囲って配置されるドライガスシール機構が備える回転環の上記インペラ側への移動を規制する回転環位置規制ナットであって、上記筐体の内部に位置する上記シャフトの先端部位の周面全域を覆うと共に上記シャフトよりも上記被圧縮流体に対する耐食性が高い材料により形成されているという構成を採用する。
本発明によれば、ドライガスシール機構の回転環の移動を規制する回転環規制部材(回転環位置規制ナット)がシャフトよりも被圧縮流体に対して耐食性が高い材料によって形成されており、この回転環規制部材によってシャフトの先端部位の周面全域が覆われている。つまり、本発明においては、回転環規制部材にシャフトを被圧縮流体から保護する機能が付加されている。このため、本発明によれば、部品点数を増やすことなく、確実にシャフトの腐食を防止することが可能となる。
本発明の一実施形態におけるターボ圧縮機の概略構成を模式的に示す全体図である。 本発明の一実施形態におけるターボ圧縮機のシャフトとインペラとの接続箇所の近傍を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態におけるターボ圧縮機が備える回転環位置規制ナットの斜視図である。 (a)が本発明の一実施形態におけるターボ圧縮機が備える回転防止座金を含む図2のさらなる拡大図であり、(b)が回転防止座金の斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るターボ圧縮機及び回転環位置規制ナットの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
まず、図1を参照して、本実施形態のターボ圧縮機1の概要について説明する。図1は、本実施形態のターボ圧縮機1の概略構成を模式的に示す全体図である。この図に示すように、本実施形態のターボ圧縮機1は、モータ2と、伝達部3と、シャフト4と、インペラ5と、ハウジング6と、シールプレート7と、ドライガスシール機構8と、回収装置9と、窒素供給装置10とを備えている。
モータ2は、インペラ5を回転駆動するための動力を生成する。伝達部3は、モータ2で生成された回転動力をシャフト4に伝達するものであり、不図示のギアや当該ギアを収容するハウジング等を備えている。シャフト4は、先端がインペラ5と接続されており、モータ2で生成された回転動力をインペラ5に伝達する。インペラ5は、ハウジング6の内部に収容されたラジアルインペラであり、ハウジング6の内部に吸入された腐食性ガスX(被圧縮流体)の圧縮を行う。このインペラ5は、腐食性ガスXに対する耐食性が高い材料(例えば、チタン合金)によって形成されており、軸方向から供給される腐食性ガスXを径方向外側に向けて吐出する。ハウジング6は、インペラ5を側方から覆っており、内部に腐食性ガスXの流路を有している。このハウジング6は、インペラ5の背面側が開放されている。シールプレート7は、ハウジング6の開放部位を閉じるようにハウジング6に固定され、インペラ5の背面に対して一定の隙間を空けて配置されている。これらのハウジング6及びシールプレート7は、インペラ5を収容する本発明の筐体を構成している。ドライガスシール機構8は、シャフト4を囲って配置されており、ハウジング6の内部からシャフト4に沿って伝達部3側への腐食性ガスXの漏出を防止するものである。回収装置9は、ドライガスシール機構8からの戻りガスを回収するものである。窒素供給装置10は、ドライガスシール機構8に対して窒素ガスを供給するものである。
このような本実施形態のターボ圧縮機1においては、モータ2によって生成された回転動力が伝達部3及びシャフト4を通じてインペラ5に伝達されることでインペラ5が回転駆動される。これによって、ハウジング6内に供給された腐食性ガスXが圧縮され、その後ハウジング6から吐出される。このとき、ドライガスシール機構8によって、ハウジング6内から伝達部3側への腐食性ガスXの漏出が防止される。
続いて、図2〜図4を参照して、本実施形態のターボ圧縮機1の特徴部分について説明する。
図2は、本実施形態のターボ圧縮機1のシャフト4とインペラ5との接続箇所の近傍を拡大した断面図である。この図に示すように、シャフト4は、シールプレート7を貫通して設けられており、シールプレート7とインペラ5の背面との隙間(すなわちハウジング6及びシールプレート7とで構成される筐体の内部)に先端部位4aが位置している。先端部位4aは、の周面には後述する回転環位置規制ナット11が螺合される雄ネジ4bが形成されている。インペラ5は、背面の中央部に、軸方向に膨出した連結部5aを備えている。この連結部5aは、シャフト4と連結される部位である。また、連結部5aの周面には、後述のOリング12(ガスケット)を位置決めするための環状の溝5bが設けられている。シャフト4のインペラ5側の先端面とインペラ5の連結部5aの先端面とには互いに噛合する複数の歯が設けられており、シャフト4とインペラ5とは、カービックカップリング機構によって接続されている。
ドライガスシール機構8は、シールケース8aと、第1スリーブ8bと、第1回転環8cと、第1固定環8dと、第1ホルダ8eと、第2スリーブ8fと、第2回転環8gと、第2固定環8hと、第2ホルダ8iと、第3回転環8jと、第3固定環8kと、第3ホルダ8lとを備えている。
シールケース8aは、第1スリーブ8b、第1回転環8c(回転環)、第1固定環8d、第1ホルダ8e、第2スリーブ8f、第2回転環8g、第2固定環8h、第2ホルダ8i、第3回転環8j、第3固定環8k及び第3ホルダ8lを囲う筒状のケースである。このシールケース8aは、シールプレート7に対して固定されており、先端部位4aよりも伝達部3側においてシャフト4を囲うように配置されている。
第1スリーブ8bは、シールケース8aの内部において最もインペラ5側に配置された環状部材であり、シールケース8aの内周面に対して一定の隙間を設けて配置されている。この第1スリーブ8bは、内周面をシャフト4と周面に当接させた状態でシャフト4に対して固定されており、シャフト4に伴って回転する。第1回転環8cは、第1スリーブ8bに固定された環状部材であり、伝達部3側の面が第1固定環8dのインペラ5側の面と当接可能とされている。この第1回転環8cは、第1スリーブ8bに固定されていることから、シャフト4に伴って回転する。
第1固定環8dは、第1ホルダ8eを介してシールケース8aに対して固定された環状部材であり、上述のようにインペラ5側の面が第1回転環8cの伝達部3側の面と当接可能とされている。第1ホルダ8eは、シールケース8aに固定されており、第1固定環8dをインペラ5側に付勢しつつ支持している。このような第1固定環8dは、シャフト4に伴って第1回転環8cが回転したときに生じる動圧により、第1回転環8cから僅かに離間するように移動される。これによって、第1回転環8cと第1固定環8dとの間に腐食性ガスXが流れる隙間流路が形成される。
第2スリーブ8fは、シールケース8aの内部において第1スリーブ8bよりも伝達部3側に配置された環状部材であり、シールケース8aの内周面に対して一定の隙間を設けて配置される。この第2スリーブ8fは、内周面をシャフト4と当接させた状態でシャフト4に対して固定されており、シャフト4に伴って回転する。第2回転環8gは、第2スリーブ8fのインペラ5側の部位に固定された環状部材であり、インペラ5側の面が第2固定環8hの伝達部3側の面と当接可能とされている。第3回転環8jは、第2スリーブ8fの伝達部3側の部位に固定された環状部材であり、伝達部3側の面が第3固定環8kのインペラ5側の面と当接可能とされている。これらの第2回転環8gと第3回転環8jとは、第2スリーブ8fに固定されていることから、シャフト4に伴って回転する。
第2固定環8hは、第2ホルダ8iを介してシールケース8aに対して固定された環状部材であり、上述のように伝達部3側の面が第2回転環8gのインペラ5側の面と当接可能とされている。第2ホルダ8iは、シールケース8aに固定されており、第2固定環8hを伝達部3側に付勢しつつ支持している。このような第2固定環8hは、シャフト4に伴って第2回転環8gが回転したときに生じる動圧により、第2回転環8gから僅かに離間するように移動される。これによって、第2回転環8gと第2固定環8hとの間に窒素ガスYが流れる隙間流路が形成される。
第3固定環8kは、第3ホルダ8lを介してシールケース8aに対して固定された環状部材であり、上述のようにインペラ5側の面が第3回転環8jの伝達部3側の面と当接可能とされている。第3ホルダ8lは、シールケース8aに固定されており、第3固定環8kをインペラ5側に付勢しつつ支持している。このような第3固定環8kは、シャフト4に伴って第3回転環8jが回転したときに生じる動圧により、第3回転環8jから僅かに離間するように移動される。これによって、第3回転環8jと第3固定環8kとの間に窒素ガスYが流れる隙間流路が形成される。
このようなドライガスシール機構8によれば、シャフト4が回転すると、第1回転環8cと第1固定環8dとの間に腐食性ガスXが流れる隙間流路が形成され、第2回転環8gと第2固定環8hとの間に窒素ガスYが流れる隙間流路が形成され、第3回転環8jと第3固定環8kとの間に窒素ガスYが流れる隙間流路が形成される。このとき、腐食性ガスXは直接あるいは窒素ガスYと混合されて回収装置9に回収される。また、窒素ガスYは一部が腐食性ガスXと混合されて回収装置9に回収され、残りは伝達部3側に漏出する。このため、ドライガスシール機構8によって、腐食性ガスXが伝達部3側に露出することが防止される。
また、図2に示すように、本実施形態のターボ圧縮機1は、回転環位置規制ナット11(回転環規制部材)を備えている。図3は、回転環位置規制ナット11の斜視図である。この図に示すように、回転環位置規制ナット11は、大径部11aと延在部11bとが一体的とされた形状を有している。大径部11aは、シャフト4の径よりも僅かに大きな径の開口部11cを有する環状の部位であり、延在部11bよりも大径とされている。この大径部11aの外周面には、開口部11cを挟んだ対向位置に2つの溝11dが設けられている。これらの溝11dは、開口部11cの貫通方向と同一方向に大径部11aを貫通するように設けられている。また、これらの溝11dの幅(大径部11aの周方向の大きさ)は、後述する回転防止座金13の舌部13bの幅よりも僅かに広く設定されている。このような大径部11aは、回転環位置規制ナット11が図2に示すようにシャフト4に取り付けられた場合に、延在部11bよりもドライガスシール機構8側(すなわち第1回転環8c側)に配置される。
延在部11bは、大径部11aと同じ径の開口部11eを有する円筒形状を有しており、開口部11eが大径部11aの開口部11cと直線状に連通するように大径部11aと接続されている。この延在部11bは、大径部11aよりも径方向に薄肉化されている。また、延在部11bの長さは、回転環位置規制ナット11が図2に示すようにシャフト4に取り付けられた場合に、インペラ5の連結部5aの周面に設けられた溝5b(図2参照)に到達するように設定されている。
これらの大径部11aの内周面と延在部11bの内周面とには、大径部11a側から延在部11bの方向に向けて雌ネジ11fが設けられている。この雌ネジ11fは、シャフト4の先端部位4aに設けられた雄ネジ4bと螺合される。
これらの大径部11aと延在部11bとが一体化されてなる回転環位置規制ナット11は、シャフト4よりも腐食性ガスXに対する耐食性が高い材料により形成されている。例えば、腐食性ガスXが酢酸メチルであり、シャフト4がニッケルクロムモリブデン鋼によって形成されている場合に、回転環位置規制ナット11の形成材料としては、ニッケルクロムモリブデン鋼よりも耐食性が高いステンレス鋼によって形成する。
このような回転環位置規制ナット11は、シャフト4の先端部位4aに設けられた雄ネジ4bに雌ネジ11fが螺合することによって、大径部11aをドライガスシール機構8側に向けてシャフト4に対して固定される。このように固定された回転環位置規制ナット11は、大径部11aが後述の回転防止座金13を介してドライガスシール機構8の第1スリーブ8bにインペラ5側から当接するように配置され、第1回転環8cのインペラ5側への移動を規制する。さらに、回転環位置規制ナット11は、シャフト4に取り付けられた状態で、図2に示すように、シャフト4の先端部位4aの周面全域を覆い、これによって腐食性ガスXがシャフト4に触れることを防止する。
このように、回転環位置規制ナット11は、シャフト4の先端部位4aに螺合される環状部材であって、ハウジング6及びシールプレート7で構成される筐体の内部に設けられ、ドライガスシール機構8が備える第1回転環8cのインペラ5側への移動を規制する。さらに、回転環位置規制ナット11は、シャフト4の先端部位4aの周面全域を覆うと共にシャフト4よりも腐食性ガスXに対する耐食性が高い材料により形成されている。
また、本実施形態のターボ圧縮機1は、図2に示すように、Oリング12(ガスケット)を備えている。このOリング12は、インペラ5の連結部5aに設けられた溝5bに配置されており、インペラ5の連結部5aと回転環位置規制ナット11の延在部11bとの間に介装されている。このOリング12は、インペラ5の連結部5aと回転環位置規制ナット11の延在部11bと間に腐食性ガスXが侵入することを防止する。
また、本実施形態のターボ圧縮機1は、図2に示すように、回転防止座金13を備えている。図4(a)は、回転防止座金13を含む図2のさらなる拡大図である。また、図4(b)は、回転防止座金13の斜視図である。
これらの図に示すように、回転防止座金13は、ドライガスシール機構8の第1スリーブ8bと回転環位置規制ナット11との間に介装される座金であり、図4(b)に示すように、径方向中央寄りに設けられた突起部13aと、外縁部に設けられた舌部13bとを備えている。これらの突起部13a及び舌部13bは、シャフト4が通る中央開口13cを挟んで各々が2つずつ設けられている。
図4(a)に示すように、ドライガスシール機構8の第1スリーブ8bには、回転防止座金13の突起部13aが係止可能であると共にシャフト4の周方向に突起部13aの移動を規制する係止溝8b1が設けられている。回転防止座金13は、突起部13aが係止溝8b1に係止されるように第1スリーブ8bのインペラ5側の面に対して当接するように配置される。このように突起部13aが係止溝8b1に係止されることによって、回転防止座金13は、シャフト4に対して周方向に変位しないように位置規制される。
舌部13bは、図4(b)の二点鎖線で示すように、組み付け前は屈曲されておらず、回転防止座金13の径方向外側に向けて突出されている。これらの舌部13bは、回転防止座金13が第1スリーブ8bの係止溝8b1に係止され、その後回転環位置規制ナット11がシャフト4の先端部位4aに螺合されると、回転環位置規制ナット11の大径部11aに設けられた溝11dに嵌合されるように屈曲される。このように、回転防止座金13の舌部13bが屈曲されて回転環位置規制ナット11の大径部11aに設けられた溝11dに嵌合されることによって、回転防止座金13は、回転環位置規制ナット11に対して周方向に変位しないように位置規制される。
このように、回転防止座金13がシャフト4及び回転環位置規制ナット11に対して位置規制されることによって、回転防止座金13を介して、シャフト4と回転環位置規制ナット11とが周方向に固定される。
このような本実施形態のターボ圧縮機1によれば、ドライガスシール機構8の第1回転環8cの移動を規制する回転環位置規制ナット11がシャフト4よりも腐食性ガスXに対して耐食性が高い材料によって形成されており、この回転環位置規制ナット11によってシャフト4の先端部位4aの周面全域が覆われている。つまり、本実施形態においては、回転環位置規制ナット11にシャフト4を腐食性ガスXから保護する機能が付加されている。このため、本実施形態のターボ圧縮機1によれば、部品点数を増やすことなく、確実にシャフトの腐食を防止することが可能となる。
また、本実施形態のターボ圧縮機1においては、回転環位置規制ナット11は、シャフト4の先端部位4aに螺合される環状部材とされている。このため、回転環位置規制ナット11をシャフト4に容易に固定することができる。また、回転環位置規制ナット11の内周面とシャフト4の周面とが当接され、回転環位置規制ナット11とシャフト4との間に腐食性ガスXが侵入することを防止することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機1においては、回転環位置規制ナット11の延在部11bがインペラ5の連結部5aまで延在し、延在部11bと連結部5aとの間にOリング12が介装されている。このため、回転環位置規制ナット11とシャフト4との間に腐食性ガスXが侵入することをより確実に防止することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機1においては、回転環位置規制ナット11が延在部11bよりも第1回転環8c側に設けられると共に延在部11bよりも大径とされる大径部11aを有している。また、延在部11bが大径部11aよりも径方向に薄肉化されている。シャフト4に伴って回転環位置規制ナット11が回転されると、遠心力によって回転環位置規制ナット11は径方向外側に向けて膨らむ。このとき、遠心力は、質量が大きな箇所には大きく作用する。このため、延在部11bを径方向に薄肉化することによって、延在部11bに作用する遠心力を弱めることができる。この結果、延在部11bが膨らむ量を減少させることができ、延在部11bと連結部5aとの間に腐食性ガスXが侵入することをより確実に防止することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、ドライガスシール機構8が複数の回転環(第1回転環8c、第2回転環8g及び第3回転環8j)や、複数の固定環(第1固定環8d、第2固定環8h及び第3固定環8k)を備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、固定環を備えるドライガスシール機構を備えるターボ圧縮機であれば、他の構成のものに適用することも可能である。
また、上記実施形態においては、本発明の回転環規制部材が、シャフト4に螺合される回転環位置規制ナット11である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、シールプレート7等のシャフト4以外の構成部材に固定される回転環規制部材とすることも可能である。
また、上記実施形態においては、延在部11bが薄肉化された構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、回転環位置規制ナット11の回転時の変形量が小さく、延在部11bと連結部5aとの間に腐食性ガスXが侵入する恐れがない場合には、延在部11bを薄肉化させなくても良い。また、このように回転環位置規制ナット11の回転時の変形量が小さい場合にはOリング12を省略することも可能である。
また、上記実施形態を具体的な例として説明してきた本発明は、以下のように表現することも可能であり、これも当然に本願発明の範囲に含まれる。すなわち、本発明に係るターボ圧縮機は、筐体と、前記筐体の内部に設けられたシャフトと、前記シャフトに接続されたインペラと、前記筐体の内部に設けられ、前記シャフトと接続される回転環を含むドライガスシール機構と、前記インペラ及び前記ドライガスシール機構との間において前記シャフトを覆うと共に、前記ドライガスシール機構に当接して前記シャフトに固定され、前記シャフトよりも腐食性ガスに対する耐食性が高い材料により形成されている回転環規制部材と、を有する。
そして、前記回転環規制部材は、前記インペラ及び前記ドライガスシール機構との間において、前記シャフトに螺合されている環状部材である。
そして、前記回転規制部材は、前記ドライガスシール機構に当接する箇所を含む第1部分と、前記第1部分と前記インペラの間にあって前記第1部分よりも径が小さい第2部分と、を有する。
さらに前記回転環規制部材と前記ドライガスシール機構の間に設けられた回転防止座金をさらに有する。
以上の通り、本発明は、このように説明することも可能である。
1……ターボ圧縮機、2……モータ、3……伝達部、4……シャフト、4a……先端部位、4b……雄ネジ、5……インペラ、5a……連結部、5b……溝、6……ハウジング、7……シールプレート、8……ドライガスシール機構、8a……シールケース、8b……第1スリーブ、8b1……係止溝、8c……第1回転環(回転環)、8d……第1固定環、8e……第1ホルダ、8f……第2スリーブ、8g……第2回転環、8h……第2固定環、8i……第2ホルダ、8j……第3回転環、8k……第3固定環、8l……第3ホルダ、9……回収装置、10……窒素供給装置、11……回転環位置規制ナット(回転環位置規制部材)、11a……大径部、11b……延在部、11c……開口部、11d……溝、11e……開口部、11f……雌ネジ、12……Oリング(ガスケット)、13……回転防止座金、13a……突起部、13b……舌部、13c……中央開口、X……腐食性ガス(被圧縮流体)、Y……窒素ガス

Claims (9)

  1. 被圧縮流体の圧縮を行うインペラと、当該インペラを収容する筐体と、前記筐体の内部において前記インペラと接続されるシャフトと、前記シャフトを囲って配置されると共に前記シャフトに沿った前記被圧縮流体の漏出を防止するドライガスシール機構とを備えるターボ圧縮機であって、
    前記筐体の内部に設けられると共に前記ドライガスシール機構が備える回転環の前記インペラ側への移動を規制する回転環規制部材を備え、
    前記回転環規制部材は、前記筐体の内部に位置する前記シャフトの先端部位の周面全域を覆うと共に前記シャフトよりも前記被圧縮流体に対する耐食性が高い材料により形成されている
    ことを特徴とするターボ圧縮機。
  2. 前記回転環規制部材は、前記シャフトの先端部位に螺合される環状部材であることを特徴とする請求項1記載のターボ圧縮機。
  3. 前記インペラが前記シャフトと連結される連結部を有し、
    前記回転環規制部材が前記インペラの前記連結部まで延在する延在部を有し、
    前記延在部と前記連結部との間に介装されるガスケットを備える
    ことを特徴とする請求項2記載のターボ圧縮機。
  4. 前記回転環規制部材が、前記延在部よりも前記回転環側に設けられると共に前記延在部よりも大径とされる大径部を有し、
    前記延在部は、前記大径部よりも径方向に薄肉化されている
    ことを特徴とする請求項3記載のターボ圧縮機。
  5. 被圧縮流体の圧縮を行うインペラと当該インペラを収容する筐体の内部にて接続されるシャフトの先端部位に螺合されると共に前記シャフトを囲って配置されるドライガスシール機構が備える回転環の前記インペラ側への移動を規制する回転環位置規制ナットであって、
    前記筐体の内部に位置する前記シャフトの先端部位の周面全域を覆うと共に前記シャフトよりも前記被圧縮流体に対する耐食性が高い材料により形成されていることを特徴とする回転環位置規制ナット。
  6. 筐体と、
    前記筐体の内部に設けられたシャフトと、
    前記シャフトに接続されたインペラと、
    前記筐体の内部に設けられ、前記シャフトと接続される回転環を含むドライガスシール機構と、
    前記インペラ及び前記ドライガスシール機構との間において前記シャフトを覆うと共に、前記ドライガスシール機構に当接して前記シャフトに固定され、前記シャフトよりも腐食性ガスに対する耐食性が高い材料により形成されている回転環規制部材と、
    を有するターボ圧縮機。
  7. 前記回転環規制部材は、前記インペラ及び前記ドライガスシール機構との間において、前記シャフトに螺合されている環状部材である、請求項6に記載のターボ圧縮機。
  8. 前記回転規制部材は、前記ドライガスシール機構に当接する箇所を含む第1部分と、前記第1部分と前記インペラの間にあって前記第1部分よりも径が小さい第2部分と、を有する請求項7に記載のターボ圧縮機。
  9. 前記回転環規制部材と前記ドライガスシール機構の間に設けられた回転防止座金をさらに有する請求項6に記載のターボ圧縮機。
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