JP2015229832A - 穿孔ナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 コントローラは、現在穿孔作業の対象となっている切羽(現在切羽)の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽(直前切羽)を含む他の切羽の岩盤の強度を取得する。続いて、コントローラは、取得した強度から現在切羽の岩盤の強度を推定する。続いて、コントローラは、記憶している発破パターンのうちから、取得した強度に対応する発破パターンを選択する。続いて、コントローラは、選択した発破パターンが表す計画孔の位置、及び予測装薬孔の位置を切羽の正面図に重ね合わせてモニターに表示する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、装薬孔をより適切な位置に穿孔可能な穿孔ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
本実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置Aは、爆薬による発破掘削を行うための装薬孔3の穿孔作業を支援するための穿孔支援システムSに適用したものである。
(構成)
図1に示すように、穿孔支援システムSは、装薬孔3を切羽2に穿孔するための作業用車両(以下、「穿孔装置4」とも呼ぶ)に搭載した穿孔ナビゲーション装置Aと、現場事務所が有する収集サーバBと、を備える。穿孔装置4としては、例えば、ドリルジャンボ(商標)を採用できる。穿孔ナビゲーション装置Aと収集サーバBとは、通信路を介して情報の送受信を行う。通信路としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)網がある。
穿孔装置4は、移動台車5と、移動台車5上に取り付けられたブーム6と、ブーム6に取り付けられて穿孔機7を搭載するガイドセル8と、を備える。
ブーム6は、ブーム6を水平方向に揺動させるブームスイング9と、ブーム6を前後に進退動させるブームスライド10と、ガイドセル8を水平方向に揺動させるガイドスイング11と、ガイドセル8を垂直方向に揺動させるガイドチルト12と、ガイドセル8を前後に進退動させるガイドスライド13と、を備える。これにより、ブーム6は、穿孔装置4のオペレータの操作に応じて、穿孔機7の位置及び姿勢を変更可能となっている。
これにより、オペレータは、穿孔装置4を操作し、穿孔ロッド14の先端を切羽2に押し当てる動作と、穿孔ロッド14の後端部に打撃を付与すると共に穿孔機7を前方向に移動させる動作とを繰り返すことで、切羽2に複数の装薬孔3を穿孔可能となっている。
穿孔ナビゲーション装置Aは、水平角検出部17、18と、垂直角検出部19と、進退量検出部20、21と、ナビ装置作動スイッチ22と、切羽切替スイッチ23と、穿孔状態検出部24と、発破パターン記憶部25と、装薬孔位置記憶部26と、装置側通信部27と、モニター28と、コントローラ29と、を備える。
水平角検出部17は、ブームスイング9に配置され、ブーム6の水平方向への揺動角を検出する。そして、水平角検出部17は、検出結果をコントローラ29に出力する。水平角検出部18は、ガイドスイング11に配置され、ガイドセル8の水平方向への揺動角を検出する。そして、水平角検出部18は、検出結果をコントローラ29に出力する。
垂直角検出部19は、ガイドチルト12に配置され、ガイドセル8の垂直方向への揺動角を検出する。そして、垂直角検出部19は、検出結果をコントローラ29に出力する。
ナビ装置作動スイッチ22は、穿孔ナビゲーション装置Aの作動開始時にオペレータに押圧させるスイッチである。そして、ナビ装置作動スイッチ22は、オペレータが押圧すると、穿孔ナビゲーション装置Aの作動開始信号をコントローラ29に出力する。
穿孔状態検出部24は、穿孔機7(ドリフタ15)に配置され、穿孔機7(ドリフタ15)が動作しているか否か、つまり、切羽2に装薬孔3の穿孔が行われているか否かを検出する。そして、穿孔状態検出部24は、検出結果をコントローラ29に出力する。
装置側通信部27は、収集サーバBが送信した情報(後述する強度情報)を通信路を介して取得し、コントローラ29に出力する。また、装置側通信部27は、コントローラ29が生成した情報(後述する穿孔情報)を通信路を介して収集サーバBに送信する。
モニター28は、オペレータから視認可能な位置に配置され、コントローラ29が生成した画像データ(計画孔3aを切羽2の正面図に重ねた画像データ等)を表示する。
収集サーバBは、サーバ側通信部30と、強度情報記憶部31と、演算処理部32と、を備える。
サーバ側通信部30は、装置側通信部27が送信した情報(穿孔情報)を通信路を介して取得し、演算処理部32に出力する。また、サーバ側通信部30は、演算処理部32が生成した情報(強度情報)を、通信路を介して穿孔ナビゲーション装置Aに送信する。
強度情報記憶部31は、切羽2の岩盤の強度の情報(以下、「強度情報」とも呼ぶ)を記憶する。強度情報のそれぞれには、穿孔作業の対象となる複数の切羽2のうちから、切羽2を一意に識別するための識別子(以下、「切羽ID」とも呼ぶ)が対応付けられている。
次に、コントローラ29が実行する穿孔支援処理について図面を参照して説明する。
図3に示すように、ステップS101では、コントローラ29は、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(以下、「現在切羽2」とも呼ぶ)に切羽IDを設定する。
続いてステップS102では、コントローラ29は、装置側通信部27を介して、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(現在切羽2)の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽2(以下、「直前切羽2」とも呼ぶ)の岩盤の強度情報(強度)を送信させる指令(以下、「強度情報送信指令」とも呼ぶ)と、直前切羽2の切羽IDとを収集サーバBに送信する。
続いてステップS105に移行して、コントローラ29は、ステップS104で取得した強度情報(強度)が表す強度から現在切羽2の岩盤の強度を推定する。具体的には、コントローラ29は、取得した強度情報が表す強度を現在切羽2の岩盤の強度とする。
ここで、直前切羽2の岩盤と現在切羽2の岩盤とが連続している場合、直前切羽2の岩盤の強度と現在切羽2の岩盤の強度とは、大きく異なることはまれで、むしろほぼ同一になる可能性が高いと考えられる。そのため、本実施形態では、取得した直前切羽2の岩盤の強度を現在切羽2の岩盤の強度として推定し、推定した現在切羽2の岩盤の強度に対応する発破パターンを、現在切羽2の発破掘削に用いる発破パターンとして選択する。
続いてステップS108に移行して、コントローラ29は、ステップS107で検出した穿孔機7の位置及び姿勢から穿孔機7で穿孔した場合に現在切羽2に穿孔されると予測される装薬孔3(以下、「予測装薬孔3b」とも呼ぶ)の位置を算出する。予測装薬孔3bの位置としては、例えば、切羽面における予測装薬孔3bの位置(すなわち、予測装薬孔3bの開口部の位置)を検出する。具体的には、コントローラ29は、穿孔機7の位置及び姿勢に基づき、穿孔ロッド14の位置及び姿勢を算出する。続いて、コントローラ29は、算出した穿孔ロッド14の位置及び姿勢に基づき、穿孔ロッド14の延長線と切羽面との交点を予測装薬孔3bの位置(予測装薬孔3bの開口部の位置)とする。
続いてステップS110に移行して、コントローラ29は、穿孔装置4が装薬孔3の穿孔を開始したか否かを判定する。具体的には、コントローラ29は、穿孔状態検出部24が出力した検出結果に基づき、穿孔機7が穿孔動作を行っているか否かを判定する。そして、コントローラ29は、穿孔機7が穿孔動作を行っていると判定した場合には(Yes)、穿孔装置4が装薬孔3の穿孔を開始したと判定し、ステップS111に移行する。一方、コントローラ29は、穿孔機7が穿孔動作を行っていないと判定した場合には(No)、穿孔装置4が装薬孔3の穿孔を開始していないと判定し、ステップS107に戻る。
続いてステップS114では、コントローラ29は、切羽切替スイッチ23が押圧されたか否かを判定する。具体的には、コントローラ29は、切羽切替スイッチ23が切羽切替信号を出力したか否かを判定する。そして、コントローラ29は、切羽切替スイッチ23が切羽切替信号を出力したと判定した場合には(Yes)、切羽切替スイッチ23が押圧されたと判定し、ステップS101に戻る。一方、コントローラ29は、切羽切替スイッチ23が切羽切替信号を出力していないと判定した場合には(No)、切羽切替スイッチ23が押圧されていないと判定し、ステップS107に戻る。
次に、演算処理部32が実行する強度検出処理について図面を参照して説明する。
図5に示すように、ステップS201では、演算処理部32は、穿孔ナビゲーション装置Aが強度情報送信指令と切羽IDとを送信してくるまで待機する。具体的には、演算処理部32は、穿孔ナビゲーション装置Aが送信した強度情報送信指令と直前切羽2の切羽IDとがサーバ側通信部30から出力されるまで待機し、強度情報送信指令と直前切羽2の切羽IDとがサーバ側通信部30から出力されると、ステップS202に移行する。
ステップS205に移行して、演算処理部32は、ステップS204で検出した強度の情報(強度情報)を強度情報記憶部31に記憶させた後、ステップS201に戻る。強度情報には、ステップS204で取得した切羽IDを対応付ける。
次に、穿孔支援システムSの動作について図面を参照して説明する。
発破掘削の実行中、オペレータが、穿孔作業の対象とする切羽2を切り替えるために、切羽切替スイッチ23を操作したとする。すると、穿孔ナビゲーション装置A(コントローラ29)が、切羽切替スイッチ23が押圧されたと判定する(図3のステップS114「Yes」)。続いて、穿孔ナビゲーション装置A(コントローラ29)が、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(現在切羽2)に切羽IDを設定する(図3のステップS101)。続いて、穿孔ナビゲーション装置Aが、装置側通信部27を介して、強度情報送信指令と直前切羽2の切羽IDとを収集サーバBに送信する(図3のステップS102)。
送信パラメータが送信されると、収集サーバBが、送信された穿孔情報と切羽IDとを取得する(図5のステップS203、S204)。続いて、収集サーバBが、取得した穿孔情報に基づき穿孔完了切羽2の岩盤の強度を検出する(ステップS204)。続いて、収集サーバBが、検出した強度の情報(強度情報)を強度情報記憶部31に記憶させる(図5のステップS205)。強度情報には、取得した切羽IDを対応付ける。
本実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置Aは、次のような効果を奏する。
(1)本実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置Aによれば、コントローラ29は、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(現在切羽2)の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽2(直前切羽2)を含む他の切羽2の岩盤の強度を取得する。続いて、コントローラ29は、取得した強度から現在切羽2の岩盤の強度を推定する。続いて、コントローラ29は、発破パターン記憶部25で記憶している発破パターンのうちから、推定した強度に対応する発破パターンを選択する。続いて、コントローラ29は、選択した発破パターンが表す計画孔3aの位置、及び予測装薬孔3bの位置を切羽2の正面図に重ね合わせてモニター28に表示する。
なお、本実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置Aは、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(現在切羽2)の岩盤の強度を推定し、推定した強度の岩盤を発破掘削するための複数の装薬孔3(計画孔3a)の位置を表す発破パターンを生成する構成としてもよい。具体的には、本変形例では、図6に示すように、図3のステップS106に代えて、ステップS301が設けられている。また、ステップS109では、ステップS106で選択した発破パターンに代えて、ステップS301で生成した発破パターンを用いる。
本変形例に係る穿孔ナビゲーション装置Aは、次のような効果を奏する。
(1)本変形例に係る穿孔ナビゲーション装置Aによれば、コントローラ29は、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(現在切羽2)の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽2(直前切羽2)を含む他の切羽2の岩盤の強度を取得する。続いて、コントローラ29は、取得した強度から現在切羽2の岩盤の強度を推定する。続いて、コントローラ29は、推定した強度の岩盤を発破掘削するための複数の装薬孔3(計画孔3a)の位置を表す発破パターンを生成する。続いて、コントローラ29は、生成した発破パターンが表す計画孔3aの位置、及び予測装薬孔3bの位置を切羽2の正面図に重ね合わせてモニター28に表示する。
7 穿孔機
25 発破パターン記憶部
28 モニター
29 コントローラ
Claims (2)
- 穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能なブームとを備えた穿孔装置を用いて行われる、切羽への装薬孔の穿孔作業を支援する穿孔ナビゲーション装置であって、
切羽の岩盤の強度と、その強度の岩盤を発破掘削するための複数の装薬孔である計画孔の位置を表す発破パターンとを対応付けて記憶する発破パターン記憶部と、
現在穿孔作業の対象となっている切羽の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽を含む他の切羽の岩盤の強度を取得する岩盤強度取得部と、
前記岩盤強度取得部で取得した強度から現在穿孔作業の対象となっている切羽の岩盤の強度を推定する現在強度推定部と、
前記発破パターン記憶部で記憶している前記発破パターンのうちから、前記現在強度推定部で推定した強度に対応する前記発破パターンを選択する発破パターン選択部と、
現在の位置及び姿勢から前記穿孔機で穿孔した場合に切羽に穿孔されると予測される装薬孔である予測装薬孔の位置を算出する装薬孔位置算出部と、
前記発破パターン選択部で選択した前記発破パターンが表す複数の計画孔の位置、及び前記装薬孔位置算出部で算出された予測装薬孔の位置を切羽の正面図に重ね合わせて表示する装薬孔位置表示部と、を備えることを特徴とする穿孔ナビゲーション装置。 - 穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能なブームとを備えた穿孔装置を用いて行われる、切羽への装薬孔の穿孔作業を支援する穿孔ナビゲーション装置であって、
現在穿孔作業の対象となっている切羽の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽を含む他の切羽の岩盤の強度を取得する岩盤強度取得部と、
前記岩盤強度取得部で取得した強度から現在穿孔作業の対象となっている切羽の岩盤の強度を推定する現在強度推定部と、
前記現在強度推定部で推定した強度の岩盤を発破掘削するための複数の装薬孔である計画孔の位置を表す発破パターンを生成する発破パターン生成部と、
現在の位置及び姿勢から前記穿孔機で穿孔した場合に切羽に穿孔されると予測される装薬孔である予測装薬孔の位置を算出する装薬孔位置算出部と、
前記発破パターン生成部で生成した前記発破パターンが表す複数の計画孔の位置、及び前記装薬孔位置算出部で算出された予測装薬孔の位置を切羽の正面図に重ね合わせて表示する装薬孔位置表示部と、を備えることを特徴とする穿孔ナビゲーション装置。
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