JP2015229292A - 液体収容容器、液体噴射装置 - Google Patents

液体収容容器、液体噴射装置 Download PDF

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瞬 大屋
忠弘 水谷
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【課題】凹部とインク保持部材との組み合わせにおいて不適当な組み合わせが生じた状態で液体収容容器が組み立てられる可能性があった。【解決手段】凹部96Aと、凹部96Aと形状の異なる凹部96Dとを有する第1ケース82と、凹部96Aと凹部96Dとを覆うように第1ケース82に接合される第2ケース83と、凹部96Aに配置される保持部材91Aと、凹部96Dに配置され、保持部材91Aと形状の異なる保持部材91Dと、を有し、保持部材91Aの第2ケース83に対向する面に切欠157が形成され、第2ケース83の保持部材91Aに対向する面に切欠157に向かって突出する誤挿入防止リブ201が形成されている、ことを特徴とする液体収容容器。【選択図】図16

Description

本発明は、液体収容容器、液体噴射装置等に関する。
液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンターでは、印刷用紙などの印刷媒体に、印刷ヘッドから液体の一例であるインクを吐出させることによって、印刷媒体への印刷が行われる。インクジェットプリンターでは、液体収容容器の一例であるインクカートリッジからインクの供給を受けるものが知られている。インクカートリッジの構成の一例として、筐体内にフォームなどの保持部材を収容し、保持部材にインクを含浸させた構成が知られている。そして、このようなインクカートリッジには、従来、複数の凹部が形成された筐体と、複数の凹部のそれぞれに挿入されるインク保持部材と、インク保持部材が挿入された複数の凹部を塞ぐ蓋部材と、を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−74090号公報
上記特許文献1に記載されたインクカートリッジでは、筐体に形成された複数の凹部に、相互に大きさが異なるものが含まれている。このため、複数の凹部のそれぞれに挿入されるインク保持部材にも、相互に大きさが異なるものが含まれる。このインクカートリッジを組み立てるとき、複数の凹部のそれぞれに対応するインク保持部材が用意される。このとき、凹部に挿入されるインク保持部材が、その凹部に対応するインク保持部材とは異なっていると、凹部とインク保持部材との組み合わせにおいて不適当な組み合わせが生じる。このように、従来、凹部とインク保持部材との組み合わせにおいて不適当な組み合わせが生じた状態で液体収容容器が組み立てられる可能性があった。このような課題は、複数の凹部が一体的に1つの筐体に形成されているものに限られず、1つの筐体に1つの凹部が形成されている液体収容容器においても共通する。
本発明は、少なくとも上述の課題を解決することができるものであり、以下の形態又は適用例として実現され得る。
[適用例1]第1の凹部と、前記第1の凹部と形状の異なる第2の凹部とを有する筐体と、前記第1の凹部と前記第2の凹部とを覆うように前記筐体に接合される蓋と、前記第1の凹部に配置される第1の液体保持部材と、前記第2の凹部に配置され、前記第1の液体保持部材と形状の異なる第2の液体保持部材と、を有し、前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面に第1の切欠が形成され、前記蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第1の切欠に向かって突出する第1の誤挿入防止リブが形成されている、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例の液体収容容器では、例えば、第1の液体保持部材を第2の凹部に挿入し、第2の液体保持部材を第1の凹部に挿入したときに、筐体に蓋をかぶせると、第1の誤挿入防止リブが第2の液体保持部材に当たる。このため、筐体と蓋との間に隙間があくため、蓋と筐体とを接合することが困難となる。これにより、凹部と液体保持部材との組み合わせが不適当であることが認識される。この結果、凹部と液体保持部材との組み合わせが不適当な液体収容容器が組み立てられることを避けやすい。
[適用例2]上記の液体収容容器であって、前記液体収容容器を液体噴射装置に装着し使用する状態において前記第1の凹部は前記蓋より鉛直下方に位置し、前記第1の切欠は前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成される、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器を使用する状態において第1の凹部が蓋より鉛直下方に位置しているので、第1の凹部内において液体が蓋よりも下方に集まりやすい。そして、第1の切欠が第1の液体保持部材の蓋に対向する面のうち、第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成されている。つまり、第1の切欠は、第1の液体保持部材のうち鉛直上方の部分に形成されている。このため、第1の切欠は、第1の液体保持部材のうち液体が集まりやすい鉛直下方の部分から離間している。これにより、第1の切欠は、第1の液体保持部材のうち液体が保持されにくい部分に形成されているので、液体保持部材に保持される液体の量が減少することを軽減しやすい。
[適用例3]上記の液体収容容器であって、前記蓋は前記第1の凹部に連通する連通孔を有し、前記蓋は前記第1の液体保持部材が前記連通孔に接触することを防ぐよう前記第1の液体保持部材に向かって突出する保護リブを有し、前記保護リブが前記第1の誤挿入防止リブを兼ねる、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、保護リブと第1の誤挿入防止リブとが、互いに機能を兼用するので、液体収容容器の構造を簡素化しやすい。
[適用例4]上記の液体収容容器であって、前記蓋は前記第1の凹部に連通する連通孔を有し、前記蓋は前記第1の液体保持部材が前記連通孔に接触することを防ぐよう前記第1の液体保持部材に対して突出する保護リブを有し、前記保護リブと前記第1の誤挿入防止リブとは異なる位置に配置され、前記保護リブより前記第1の誤挿入防止リブのほうが前記蓋から前記第1の凹部に突出する長さが長い、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、保護リブと、保護リブよりも突出する長さが長い第1の誤挿入防止リブとで機能を分離することによって、凹部と液体保持部材との組み合わせが不適当であることを検出しやすい。
[適用例5]上記の液体収容容器であって、前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面に第2の切欠が形成され、前記第2の液体保持部材の前記蓋に対向する面に第3の切欠が形成され、前記蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第2の切欠に向かって突出する第2の誤挿入防止リブが形成され、前記蓋の前記第2の液体保持部材に対向する面に前記第3の切欠に向かって突出する第3の誤挿入防止リブが形成されている、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、切欠が誤挿入防止リブに対向する向きに液体保持部材が配置されるので、筐体に対する第1の液体保持部材及び第2の液体保持部材のそれぞれの配置方向を規定しやすい。
[適用例6]上記の液体収容容器であって、前記第1の切欠は前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成され、前記第2の切欠は前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の前記第1の側壁とは異なる第2の側壁に沿う辺に形成されている、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、液体収容容器を使用する状態において第1の凹部が蓋より鉛直下方に位置しているので、第1の凹部内において液体が蓋よりも下方に集まりやすい。そして、第1の切欠が第1の液体保持部材の蓋に対向する面のうち、第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成されている。また、第2の切欠が第1の液体保持部材の蓋に対向する面のうち、第1の凹部の第1の側壁とは異なる第2の側壁に沿う辺に形成されている。つまり、第1の切欠及び第2の切欠は、第1の液体保持部材のうち鉛直上方の部分に形成されている。このため、第1の切欠及び第2の切欠は、第1の液体保持部材のうち液体が集まりやすい鉛直下方の部分から離間している。これにより、第1の切欠及び第2の切欠は、第1の液体保持部材のうち液体が保持されにくい部分に形成されているので、液体保持部材に保持される液体の量が減少することを軽減しやすい。
[適用例7]上記の液体収容容器であって、前記第1の液体保持部材と前記第2の液体保持部材はそれぞれ繊維部材で構成され、前記繊維部材は、前記蓋に対向する面である第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面及び前記第2面に交差する第3面と、前記第1面及び前記第2面に交差し且つ前記第3面に対向する第4面と、前記第1面と前記第2面と前記第3面と前記第4面とに交差する第5面と、前記第1面と前記第2面と前記第3面と前記第4面とに交差し且つ前記第5面に対向する第6面と、を有し、前記第1面と前記第3面と前記第5面とでは、圧力を受けたときの反力が異なり、前記繊維部材において、前記第2の切欠と前記第3の切欠とは、前記第3面から前記第4面に向かう方向に形成されている、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、筐体に対する第1の液体保持部材及び第2の液体保持部材のそれぞれの配置方向を規定しやすい。
[適用例8]第1の液体収容容器と第2の液体収容容器とを含む液体噴射装置であって、前記第1の液体収容容器は、第1の凹部を有する第1筐体と、前記第1の凹部に配置される第1の液体保持部材と、前記第1の凹部を覆うように前記第1筐体に接合される第1の蓋と、を備え、前記第2の液体収容容器は、前記第1の凹部と形状の異なる第2の凹部とを有する第2筐体と、前記第2の凹部に配置され、前記第1の液体保持部材と形状の異なる第2の液体保持部材と、前記第2の凹部を覆うように前記第2筐体に接合される第2の蓋と、を備え、前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面に第1の切欠が形成され、前記第1の蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第1の切欠に突出する第1の誤挿入防止リブが形成されている、ことを特徴とする液体噴射装置。
この適用例の液体噴射装置では、第1の液体収容容器と第2の液体収容容器とにおいて、例えば、第1の液体保持部材を第2の凹部に挿入し、第2の液体保持部材を第1の凹部に挿入したときに、第1筐体に第1の蓋をかぶせると、第1の誤挿入防止リブが第2の液体保持部材に当たる。このため、第1筐体と第1の蓋との間に隙間があくため、第1の蓋と第1筐体とを接合することが困難となる。これにより、凹部と液体保持部材との組み合わせが不適当であることが認識される。この結果、凹部と液体保持部材との組み合わせが不適当な液体収容容器が組み立てられることを避けやすい。
[適用例9]上記の液体噴射装置であって、前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面に第2の切欠が形成され、前記第2の液体保持部材の前記第2の蓋に対向する面に第3の切欠が形成され、前記第1の蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第2の切欠に突出する第2の誤挿入防止リブが形成され、前記第2の蓋の前記第2の液体保持部材に対向する面に前記第3の切欠に突出する第3の誤挿入防止リブが形成されている、ことを特徴とする液体噴射装置。
この適用例では、切欠が誤挿入防止リブに対向する向きに液体保持部材が配置されるので、筐体に対する第1の液体保持部材及び第2の液体保持部材のそれぞれの配置方向を規定しやすい。
[適用例10]上記の液体噴射装置であって、前記液体収容容器を液体噴射装置に装着し使用する状態において前記第1の凹部は前記蓋より鉛直下方に位置し、前記第1の切欠は前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成され、前記第2の切欠は前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の前記第1の側壁とは異なる第2の側壁に沿う辺に形成されている、ことを特徴とする液体噴射装置。
この適用例では、液体収容容器を使用する状態において第1の凹部が蓋より鉛直下方に位置しているので、第1の凹部内において液体が蓋よりも下方に集まりやすい。そして、第1の切欠が第1の液体保持部材の蓋に対向する面のうち、第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成されている。また、第2の切欠が第1の液体保持部材の蓋に対向する面のうち、第1の凹部の第1の側壁とは異なる第2の側壁に沿う辺に形成されている。つまり、第1の切欠及び第2の切欠は、第1の液体保持部材のうち鉛直上方の部分に形成されている。このため、第1の切欠及び第2の切欠は、第1の液体保持部材のうち液体が集まりやすい鉛直下方の部分から離間している。これにより、第1の切欠及び第2の切欠は、第1の液体保持部材のうち液体が保持されにくい部分に形成されているので、液体保持部材に保持される液体の量が減少することを軽減しやすい。
本実施形態におけるプリンターを示す斜視図。 本実施形態におけるプリンターの装置本体を示す斜視図。 本実施形態におけるキャリッジユニットとカートリッジとを示す斜視図。 本実施形態におけるキャリッジユニットを示す斜視図。 本実施形態におけるキャリッジユニットとカートリッジとを示す斜視図。 本実施形態におけるキャリッジユニットを示す断面図。 実施例1のカートリッジを示す斜視図。 実施例1のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例1の第1ケースを示す斜視図。 実施例1の第1ケースと保持部材とを示す斜視図。 実施例1の第1ケースと保持部材とを示す平面図。 実施例1の保持部材を説明する斜視図。 実施例1の第2ケースを示す斜視図。 実施例1の第2ケースを示す平面図。 実施例1のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例1のカートリッジを図15中のA−A線で切断したときの断面図。 実施例1のカートリッジを図15中のB−B線で切断したときの断面図。 実施例1のカートリッジとキャリッジユニットとを示す断面図。 実施例2のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例2の保持部材を説明する斜視図。 実施例2のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例3のカートリッジを示す斜視図。 実施例3のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例3の第1ケースを示す斜視図。 実施例3のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例3のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例3の第3ケースを示す斜視図。 実施例3の保持部材を説明する斜視図。 実施例3の第4ケースを示す斜視図。 実施例4のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例4のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例4のカートリッジを示す分解斜視図。 実施例4の保持部材を説明する斜視図。 実施例4のカートリッジを示す分解斜視図。
液体噴射システムを例に、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、それぞれの構成を認識可能な程度の大きさにするために、構成や部材の縮尺が異なっていることがある。
本実施形態における液体噴射システム1は、図1に示すように、液体噴射装置の一例であるプリンター3と、液体収容容器の一例であるカートリッジ5と、を有している。カートリッジ5は、液体の一例であるインクを収容可能である。なお、図1には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。本実施形態では、X軸とY軸とによって規定される水平な平面(XY平面)にプリンター3を配置した状態が、プリンター3の使用状態である。Z軸は、水平な平面に直交する軸である。プリンター3の使用状態において、Z軸方向が鉛直上方向となる。そして、プリンター3の使用状態では、図1において、−Z軸方向が鉛直下方向である。なお、XYZ軸のそれぞれにおいて、矢印の向きが+(正)の方向を示し、矢印の向きとは反対の向きが−(負)の方向を示している。
本実施形態におけるプリンター3は、図1に示すように、ケース7と、給紙カバー8と、排紙カバー9と、を有している。ケース7と、給紙カバー8と、排紙カバー9とが、プリンター3の外殻を構成している。ケース7内には、後述する機構ユニットが収容されている。
給紙カバー8は、ケース7に対して、図中のR1方向に回動可能に構成されている。これにより、給紙カバー8は、ケース7に対して開閉可能に構成されている。給紙カバー8がケース7に対して開いた状態(以下、開状態と呼ぶ)において、記録用紙などの記録媒体Pを、給紙部11からプリンター3に導入できる状態になる。また、排紙カバー9は、ケース7に対して、図中のR2方向に回動可能に構成されている。これにより、排紙カバー9は、ケース7に対して開閉可能に構成されている。排紙カバー9がケース7に対して開状態のときに、記録媒体Pを、排紙部13からプリンター3の外に排出できる状態になる。なお、図1では、給紙カバー8及び排紙カバー9の開状態が示されている。
また、プリンター3は、操作パネル15を有している。操作パネル15には、電源ボタンや、その他の操作ボタンなどが設けられている。プリンター3を操作する作業者は、給紙カバー8をケース7に対して開いた状態で、電源ボタンや、その他の操作ボタンを介してプリンター3を操作することができる。
機構ユニット21は、図2に示すように、搬送ローラー23と、キャリッジユニット25と、を有している。また、機構ユニット21は、媒体搬送機構(図示せず)と、キャリッジ搬送機構(図示せず)と、を有している。媒体搬送機構は、モーター(図示せず)の動力によって、記録媒体PをY軸方向に沿って搬送する。キャリッジ搬送機構は、モーター(図示せず)の動力によって、キャリッジユニット25をX軸に沿って搬送する。キャリッジユニット25は、キャリッジ搬送機構によって、X軸に沿って、第1待機位置29Aと第2待機位置29Bとの間を往復移動することができる。本実施形態では、第1待機位置29Aと第2待機位置29Bとの間が、キャリッジユニット25の可動領域である。
キャリッジユニット25は、図3に示すように、ホルダー31を有している。ホルダー31には、カートリッジ5が搭載される。ホルダー31には、凹部43が形成されている。凹部43は、−Z軸方向に凹となる向きに形成されている。カートリッジ5は、ホルダー31の凹部43内に装着される。本実施形態では、カートリッジ5は、ホルダー31に対して着脱可能に構成されている。カートリッジ5には、液体の一例であるインクが収容されている。なお、カートリッジ5には、相互に種類が異なる複数のインクが収容されている。本実施形態では、カートリッジ5には、相互に色が異なる複数のインクが収容されている。カートリッジ5に収容されるインクの色として、本実施形態では、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの4種類が採用されている。
凹部43内の底部45には、4つの導入部49が設けられている。ホルダー31は、図4に示すように、Y軸に沿って4つの導入部49を挟んで側壁51の反対側(Y軸方向)に、側壁55を有している。また、4つの導入部49を挟んでX軸に沿って対峙するそれぞれの位置に、側壁57と側壁59とが設けられている。側壁57は、4つの導入部49よりも−X軸方向側に位置している。側壁59は、4つの導入部49よりもX軸方向側に位置している。側壁51と、側壁55と、側壁57と、側壁59とは、それぞれ、底部45からZ軸方向に突出している。底部45は、側壁51と、側壁55と、側壁57と、側壁59とによって囲まれている。これにより、凹部43が区画されている。側壁55には、接点機構63が設けられている。
ここで、カートリッジ5には、図3に示すように、回路基板64が設けられている。回路基板64には、不揮発性メモリーなどの記憶装置(図示せず)が設けられている。接点機構63は、カートリッジ5の回路基板64に設けられた記憶装置と電気的に接続可能に構成されている。そして、カートリッジ5がホルダー31に装着された状態において、カートリッジ5の回路基板64に設けられた記憶装置と、プリンター3の制御回路(図示せず)とが、接点機構63を介して互いに電気的に接続される。これにより、カートリッジ5の回路基板64に設けられた記憶装置と、プリンター3の制御回路との間で種々の情報が授受される。
キャリッジユニット25は、図5に示すように、印刷ヘッド66を有している。キャリッジユニット25において、印刷ヘッド66は、ホルダー31の−Z軸方向に設けられている。印刷ヘッド66には、カートリッジ5から導入部49(図3)を介してインクが供給される。印刷ヘッド66は、カートリッジ5から供給されたインクをノズル(図示せず)からインク滴として吐出する。上述したように、印刷ヘッド66は、キャリッジユニット25に搭載されている。このため、印刷ヘッド66は、キャリッジ搬送機構によって、キャリッジユニット25を介してX軸に沿って搬送され得る。媒体搬送機構及びキャリッジ搬送機構によって、記録媒体Pに対する印刷ヘッド66の相対位置を変化させながら、印刷ヘッド66からインク滴を吐出することによって記録媒体Pに印刷が施される。
なお、プリンター3では、印刷ヘッド66がキャリッジユニット25を介して搬送される方向がX軸方向及び−X軸方向であり、記録媒体Pが搬送される方向がY軸方向であると定義される。そして、X軸方向及びY軸方向の双方に直交する方向がZ軸方向である。プリンター3の使用状態では、X軸方向及びY軸方向が、それぞれ、水平方向になり、Z軸方向が鉛直上方向になる。しかしながら、以下の説明では、Z軸方向が鉛直方向とは異なる(交差する)方向として説明されることがある。
導入部49は、キャリッジユニット25の断面図である図6に示すように、ホルダー31の底部45に設けられている。なお、図6には、導入部49を通るYZ平面でキャリッジユニット25を切断したときの断面が示されている。導入部49は、流路71と、土手部73と、フィルター75と、パッキン77と、を含む。流路71は、カートリッジ5から供給されたインクの通路であり、底部45を貫通する開口として設けられている。土手部73は、底部45に設けられており、底部45からZ軸方向に向かって凸となる向きに突出している。底部45を平面視したときに、土手部73は、凹部43の内側において、流路71を環状に囲んでいる。このため、土手部73は筒状を呈している。筒状の土手部73の開口部78が、カートリッジ5から導入部49へのインクの受入口となる。
本実施形態では、筒状の土手部73が突出する方向、すなわち流路71が延びる方向が、Z軸方向である。つまり、流路71の中心軸が、Z軸に沿って延びている。フィルター75は、土手部73の内側に設けられており、流路71の凹部43側における開口を凹部43側から覆っている。パッキン77は、底部45に設けられており、凹部43の内側において、土手部73を囲んでいる。パッキン77は、例えば、ゴムやエラストマーなどの弾性を有する材料で構成されている。
カートリッジ5の詳細を、カートリッジ5の実施例ごとに説明する。なお、以下においては、カートリッジ5を実施例ごとに識別するために、カートリッジ5の符号に、実施例ごとに異なる文字や記号、数字などを付加する。
(実施例1)
実施例1のカートリッジ5Aは、図7に示すように、ケース81を有している。ケース81は、カートリッジ5Aの外殻を構成している。ケース81は、筐体の一例である第1ケース82と、蓋の一例である第2ケース83と、を含む。本実施形態では、第1ケース82と第2ケース83とによってカートリッジ5Aの外殻が構成される。
また、カートリッジ5Aは、図8に示すように、複数の保持部材84と、複数の保持部材91と、シート部材95と、を有している。第1ケース82は、容器状を呈しており、複数の凹部96を有している。本実施形態では、カートリッジ5Aは、4つの保持部材84と、4つの保持部材91と、を有している。また、第1ケース82は、4つの凹部96を有している。1つの保持部材84及び1つの保持部材91が、1つの凹部96の内部に収容されている。以下において、4つの保持部材84のそれぞれを識別する場合に、4つの保持部材84は、それぞれ、保持部材84A、保持部材84B、保持部材84C、及び保持部材84Dと表記される。また、4つの保持部材91のそれぞれを識別する場合に、4つの保持部材91は、それぞれ、保持部材91A、保持部材91B、保持部材91C、及び保持部材91Dと表記される。また、4つの凹部96のそれぞれを識別する場合に、4つの凹部96は、それぞれ、凹部96A、凹部96B、凹部96C、及び凹部96Dと表記される。
4つの凹部96は、隔壁101及び隔壁102によって、相互に仕切られている。隔壁101は、X軸に沿って延在している。隔壁102は、Y軸に沿って延在している。凹部96Aと凹部96Bとは、隔壁101を挟んでY軸に沿って隣り合っている。凹部96Aは、凹部96BよりもY軸方向に位置している。凹部96Aと凹部96Dとは、隔壁102を挟んでX軸に沿って隣り合っている。凹部96Dは、凹部96AよりもX軸方向に位置している。凹部96Cと凹部96Dとは、隔壁101を挟んでY軸に沿って隣り合っている。凹部96Dは、凹部96CよりもY軸方向に位置している。凹部96Cと凹部96Bとは、隔壁102を挟んでX軸に沿って隣り合っている。凹部96Cは、凹部96BよりもX軸方向に位置している。
第2ケース83は、保持部材84及び保持部材91が、第1ケース82の凹部96に収容された状態で、凹部96をZ軸方向側から塞いでいる。カートリッジ5Aにおいて、インクは、凹部96内に収容される。このため、凹部96は、それぞれ、インクを収容する収容部である。なお、凹部96Aにはブラックのインクが収容され、凹部96Bにはマゼンタのインクが収容され、凹部96Cにはシアンのインクが収容され、凹部96Dにはイエローのインクが収容される。
なお、本実施形態では、4つの凹部96のうち、凹部96B〜凹部96Dは、相互に同じ寸法(大きさ)に形成されている。また、4つの保持部材84は、相互に同じ材料で、且つ相互に同じ大きさに形成されている。4つの保持部材91は、相互に同じ材料で形成されている。また、4つの保持部材91のうち、保持部材91B〜保持部材91Dは、相互に同じ大きさに形成されている。なお、これらの寸法または大きさは相互に完全に一致している必要はなく、多少の誤差が含まれていてもよい。
第1ケース82は、図9に示すように、隔壁103と、隔壁104と、隔壁105と、隔壁106と、隔壁107と、隔壁108と、を有している。隔壁108は、XY平面に沿って拡がっている。隔壁101〜隔壁107は、それぞれ、隔壁108からZ軸方向に突出している。なお、隔壁101〜隔壁107は、隔壁108に対し直交している必要はなく、隔壁108に対し交差していればよい。また、隔壁108を−Z軸方向に平面視したときに、隔壁103〜隔壁107が隔壁108を囲んでいる。隔壁108を−Z軸方向に平面視したときに、隔壁103及び隔壁104は、それぞれ、Y軸に沿って延在している。隔壁105〜隔壁107は、X軸に沿って延在している。隔壁103と隔壁104とは、隔壁101及び隔壁102を挟んでX軸に沿って対向している。隔壁103は、隔壁104よりもX軸方向に位置している。
隔壁105と隔壁106とは、隔壁101を挟んでY軸に沿って対向している。隔壁105と隔壁107とは、隔壁101を挟んでY軸に沿って対向している。隔壁106は、隔壁105よりもY軸方向に位置している。隔壁107は、隔壁105よりもY軸方向に位置している。さらに、隔壁107は、隔壁106よりもY軸方向に位置している。このため、隔壁106と隔壁107との間には段差がある。
隔壁103は、隔壁101と、隔壁105と、隔壁107とに交差している。隔壁104は、隔壁101と、隔壁105と、隔壁106とに交差している。隔壁105は、隔壁102と、隔壁103と、隔壁104とに交差している。隔壁106は、隔壁102と、隔壁104とに交差している。隔壁107は、隔壁102と、隔壁103とに交差している。上記の構成により、第1ケース82において、4つの凹部96が形成されている。
第1ケース82において、凹部96Aは、底壁110と、第1側壁111と、第2側壁112と、第3側壁113と、第4側壁114とによって区画されている。第1側壁111〜第4側壁114は、それぞれ、凹部96Aの内壁を構成しており、底壁110からZ軸方向に突出している。なお、第1側壁111〜第4側壁114は、底壁110に対し直交している必要はなく、底壁110に対し交差していればよい。また、底壁110を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁111〜第4側壁114が底壁110を囲んでいる。これによって凹部96Aが区画されている。底壁110を平面視したときに、第1側壁111と第2側壁112とは、それぞれ、Y軸に沿って延在している。同様に、第3側壁113と第4側壁114とは、X軸に沿って延在している。
底壁110は、隔壁108の一部分であり、凹部96A内における壁面である。第1側壁111は、隔壁102の一部分であり、凹部96A内における壁面である。第2側壁112は、隔壁104の一部分であり、凹部96A内における壁面である。第3側壁113は、隔壁101の一部分であり、凹部96A内における壁面である。第4側壁114は、隔壁106の一部分であり、凹部96A内における壁面である。なお、底壁110、及び第1側壁111〜第4側壁114は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
第1ケース82において、凹部96Bは、底壁115と、第1側壁116と、第2側壁117と、第3側壁118と、第4側壁119とによって区画されている。第1側壁116〜第4側壁119は、それぞれ、凹部96Bの内壁を構成しており、底壁115からZ軸方向に突出している。なお、第1側壁116〜第4側壁119は、底壁115に対し直交している必要はなく、底壁115に対し交差していればよい。また、底壁115を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁116〜第4側壁119が底壁115を囲んでいる。これによって凹部96Bが区画されている。底壁115を平面視したときに、第1側壁116と第2側壁117とは、それぞれ、Y軸に沿って延在している。同様に、第3側壁118と第4側壁119とは、X軸に沿って延在している。
底壁115は、隔壁108の一部分であり、凹部96B内における壁面である。第1側壁116は、隔壁102の一部分であり、凹部96B内における壁面である。第2側壁117は、隔壁104の一部分であり、凹部96B内における壁面である。第3側壁118は、隔壁105の一部分であり、凹部96B内における壁面である。第4側壁119は、隔壁101の一部分であり、凹部96B内における壁面である。なお、底壁115、及び第1側壁116〜第4側壁119は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
第1ケース82において、凹部96Cは、底壁120と、第1側壁121と、第2側壁122と、第3側壁123と、第4側壁124とによって区画されている。第1側壁121〜第4側壁124は、それぞれ、凹部96Cの内壁を構成しており、底壁120からZ軸方向に突出している。お、第1側壁121〜第4側壁124は、底壁120に対し直交している必要はなく、底壁120に対し交差していればよい。また、底壁120を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁121〜第4側壁124が底壁120を囲んでいる。これによって凹部96Cが区画されている。底壁120を平面視したときに、第1側壁121と第2側壁122とは、それぞれ、Y軸に沿って延在している。同様に、第3側壁123と第4側壁124とは、X軸に沿って延在している。
底壁120は、隔壁108の一部分であり、凹部96C内における壁面である。第1側壁121は、隔壁103の一部分であり、凹部96C内における壁面である。第2側壁122は、隔壁102の一部分であり、凹部96C内における壁面である。第3側壁123は、隔壁105の一部分であり、凹部96C内における壁面である。第4側壁124は、隔壁101の一部分であり、凹部96C内における壁面である。なお、底壁120、及び第1側壁121〜第4側壁124は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
第1ケース82において、凹部96Dは、底壁125と、第1側壁126と、第2側壁127と、第3側壁128と、第4側壁129とによって区画されている。第1側壁126〜第4側壁129は、それぞれ、凹部96Dの内壁を構成しており、底壁125からZ軸方向に突出している。なお、第1側壁126〜第4側壁129は、底壁125に対し直交している必要はなく、底壁125に対し交差していればよい。また、底壁125を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁126〜第4側壁129が底壁125を囲んでいる。これによって凹部96Dが区画されている。底壁125を平面視したときに、第1側壁126と第2側壁127とは、それぞれ、Y軸に沿って延在している。同様に、第3側壁128と第4側壁129とは、X軸に沿って延在している。
底壁125は、隔壁108の一部分であり、凹部96D内における壁面である。第1側壁126は、隔壁103の一部分であり、凹部96D内における壁面である。第2側壁127は、隔壁102の一部分であり、凹部96D内における壁面である。第3側壁128は、隔壁101の一部分であり、凹部96D内における壁面である。第4側壁129は、隔壁107の一部分であり、凹部96D内における壁面である。なお、底壁125、及び第1側壁126〜第4側壁129は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。また、隔壁104〜隔壁108において、凹部96A〜凹部96Dの外側の面も、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
隔壁108には、複数の供給孔141が形成されている。複数の供給孔141は、それぞれ、隔壁108を貫通している。本実施形態では、凹部96A〜凹部96Dのそれぞれに、少なくとも1つの供給孔141が形成されている。凹部96A〜凹部96Dのそれぞれに形成された供給孔141は、凹部96A〜凹部96Dのそれぞれの内側と第1ケース82の外側との間を貫通している。凹部96A〜凹部96Dのそれぞれに収容されたインクは、供給孔141からカートリッジ5Aの外に排出される。
保持部材84A〜保持部材84Dは、図10に示すように、それぞれ、第1ケース82の凹部96A〜凹部96D内に収容されている。保持部材84Aが凹部96A内に収容され、保持部材84Bが凹部96B内に収容され、保持部材84Cが凹部96C内に収容され、保持部材84Dが凹部96D内に収容されている。保持部材84A〜保持部材84Dの各々は板状を呈しており、ひとつの供給孔141を覆う大きさを有している。保持部材84A〜保持部材84Dは、それぞれ、供給孔141に重なる位置に設けられており、供給孔141を凹部96A〜凹部96Dのそれぞれの内側から覆っている。保持部材84Aは、凹部96Aの底壁110に載置されている。また、保持部材84Bが凹部96Bの底壁115に載置され、保持部材84Cが凹部96Cの底壁120に載置され、保持部材84Dが凹部96Dの底壁125に載置されている。
凹部96A〜凹部96Dのそれぞれにおいて、隔壁108には、Z軸方向に向かって凸となる複数の凸部143が設けられている。本実施形態では、図11に示すように、凹部96A〜凹部96Dのそれぞれに、6つの凸部143が設けられている。保持部材84A〜保持部材84Dは、それぞれ、6つの凸部143によって、X軸に沿った位置と、Y軸に沿った位置とが規制されている。保持部材84A〜保持部材84Dは、それぞれ、インクを吸収し、且つ吸収したインクを保持する性質を有している。なお、保持部材84A〜保持部材84Dの材料としては、例えば、フォーム、フェルト、不織布などの種々の材料が採用され得る。本実施形態では、保持部材84A〜保持部材84Dの材料として不織布が採用されている。
保持部材91A〜保持部材91Dは、図8に示すように、保持部材84A〜保持部材84Dよりも第2ケース83側に設けられている。つまり、保持部材91Aは、保持部材84Aと第2ケース83との間に介在している。保持部材91Bは、保持部材84Bと第2ケース83との間に介在している。保持部材91Cは、保持部材84Cと第2ケース83との間に介在している。保持部材91Dは、保持部材84Dと第2ケース83との間に介在している。凹部96A内において、保持部材91Aと保持部材84Aとは、互いに当接している。凹部96B内において、保持部材91Bと保持部材84Bとは、互いに当接している。凹部96C内において、保持部材91Cと保持部材84Cとは、互いに当接している。凹部96D内において、保持部材91Dと保持部材84Dとは、互いに当接している。
なお、4つの凹部96は、それぞれ、第2ケース83側から−Z軸方向にある第1ケース82側に向かうにつれて狭くなるように構成されている。また、4つの保持部材91は、それぞれ、対応する凹部96よりも大きく形成されている。このため、各保持部材91を対応する凹部96内に収容すると、保持部材91は、隔壁108(図9)に向かうにつれて圧縮されていく。この結果、凹部96内において、保持部材91の毛管力が、第2ケース83側から隔壁108側に向かうにつれて高まる。
保持部材91A〜保持部材91Dの材料としては、それぞれ、例えば、合成樹脂を繊維状に加工したものを束ねた繊維部材や、ポリウレタンのような発泡性樹脂部材などが採用され得る。本実施形態では、保持部材91A〜保持部材91Dの材料として、合成樹脂を繊維状に加工したものを束ねた繊維部材が採用されている。さらに、繊維部材を構成する合成樹脂としては、第1ケース82の材料に含まれるポリプロピレンを含む合成樹脂が好ましい。
保持部材91A〜保持部材91Dは、それぞれ、繊維の向きをそろえた複数の繊維を相互に部分的に接合して板状に成形し、成形した複数の板状部材を積層してから、所定の大きさに裁断した構成を有している。このとき、図12に示すように、繊維の延在方向Uに沿って切断した面は、スライス面145と呼ばれる。また、繊維の延在方向Uとは交差する交差方向Vに切断した面は、カット面146と呼ばれる。そして、繊維の延在方向U及び交差方向Vの双方に交差する面、すなわち板状部材の面は、成形面147と呼ばれる。
保持部材91A〜保持部材91Dは、それぞれ、2つのスライス面145と、2つのカット面146と、2つの成形面147と、を有している。保持部材91A〜保持部材91Dのそれぞれにおいて、2つのスライス面145は、互いに対向している。同様に、2つのカット面146が互いに対向し、2つの成形面147が互いに対向している。
ここで、図8に示すように、保持部材91A〜保持部材91Dのそれぞれにおいて、第2ケース83に対向する面を第1面151と定義する。そして、図12に示すように、第1面151に対向する面を、第2面152と定義する。また、第1面151と第2面152とに交差する面を、第3面153と定義する。また、第1面151と第2面152に交差し、且つ第3面153に対向する面を、第4面154と定義する。また、第1面151と第2面152と第3面153と第4面154とに交差する面を、第5面155と定義する。また、第1面151と第2面152と第3面153と第4面154とに交差し、且つ第5面155に対向する面を、第6面156と定義する。なお、第1面151〜第6面156は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
保持部材91Aにおいて、第2面152が底壁110(図9)に対向し、第3面153が第3側壁113に対向し、第4面154が第4側壁114に対向し、第5面155が第1側壁111に対向し、第6面156が第2側壁112に対向する。また、保持部材91Bにおいて、第2面152が底壁115(図9)に対向し、第3面153が第3側壁118に対向し、第4面154が第4側壁119に対向し、第5面155が第1側壁116に対向し、第6面156が第2側壁117に対向する。なお、第1側壁116と第2側壁117の距離は第2ケース83側から−Z軸方向にある第1ケース82側に向かうにつれて狭くなるように構成されている。このため、保持部材91Aは第1側壁116と第2側壁117によって圧縮される。このとき、成型面である第5面155を第1側壁116に対向させ、第6面156を第2側壁117に対向させると、保持部材91Aのうち第1側壁116と第2側壁117に接触した部分のみだけでなく、保持部材91Aの全体を圧縮することができる。なお、保持部材91B〜保持部材91Dと凹部96B〜凹部96Dについても同様の関係が成立する。
また、保持部材91Cにおいて、第2面152が底壁120(図9)に対向し、第3面153が第3側壁123に対向し、第4面154が第4側壁124に対向し、第5面155が第1側壁121に対向し、第6面156が第2側壁122に対向する。また、保持部材91Dにおいて、第2面152が底壁125(図9)に対向し、第3面153が第3側壁128に対向し、第4面154が第4側壁129に対向し、第5面155が第1側壁126に対向し、第6面156が第2側壁127に対向する。
なお、保持部材91Aでは、第1面151と第5面155との交差部が切欠かれている。これにより、保持部材91Aにおいて、第1面151と第5面155との間に切欠157が形成されている。切欠157は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。そして、保持部材91Aでは、第1面151と第5面155とは、切欠157の切欠面159を介して互いに交差している。本実施形態では、保持部材91Aにおいて、第1面151と第5面155との交差部を切断することによって切欠157が形成されている。なお、切欠面159は、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
保持部材91A〜保持部材91Dのそれぞれにおいて、第1面151及び第2面152は、スライス面145で構成されている。第3面153及び第4面154は、カット面146で構成されている。第5面155及び第6面156は、成形面147で構成されている。なお、繊維の延在方向Uに沿って切断した面がスライス面145であるという定義から、保持部材91Aの切欠面159は、スライス面145によって構成される。
第2ケース83は、図13に示すように、板状を呈している。第2ケース83には、4つの注入孔171と、4つの連通孔172と、4つの中継孔173と、4つの導入溝174と、4つの導入孔175と、土手部176と、が形成されている。4つの注入孔171と、4つの連通孔172と、4つの中継孔173と、4つの導入孔175とは、それぞれ、第2ケース83をZ軸に沿って貫通している。土手部176は、第2ケース83のZ軸方向側に形成されており、第2ケース83からZ軸方向に突出している。
以下において、4つの注入孔171のそれぞれを識別する場合に、4つの注入孔171は、それぞれ、注入孔171A、注入孔171B、注入孔171C、及び注入孔171Dと表記される。また、4つの連通孔172のそれぞれを識別する場合に、4つの連通孔172は、それぞれ、連通孔172A、連通孔172B、連通孔172C、及び連通孔172Dと表記される。また、4つの中継孔173のそれぞれを識別する場合に、4つの中継孔173は、それぞれ、中継孔173A、中継孔173B、中継孔173C、及び中継孔173Dと表記される。また、4つの導入溝174のそれぞれを識別する場合に、4つの導入溝174は、それぞれ、導入溝174A、導入溝174B、導入溝174C、及び導入溝174Dと表記される。また、4つの導入孔175のそれぞれを識別する場合に、4つの導入孔175は、それぞれ、導入孔175A、導入孔175B、導入孔175C、及び導入孔175Dと表記される。
図14に示すように、4つの注入孔171と、4つの連通孔172と、4つの中継孔173と、4つの導入溝174と、4つの導入孔175とが、それぞれ、土手部176によって囲まれている。なお、図14では、構成をわかりやすく示すため、土手部176にハッチングが施されている。4つの注入孔171は、それぞれ、単独で土手部176によって囲まれている。連通孔172Aと、導入溝174Aと、中継孔173Aとが、まとまって土手部176によって囲まれている。また、連通孔172Bと、導入溝174Bと、中継孔173Bとが、まとまって土手部176によって囲まれている。また、連通孔172Cと、導入溝174Cと、中継孔173Cとが、まとまって土手部176によって囲まれている。また、連通孔172Dと、導入溝174Dと、中継孔173Dとが、まとまって土手部176によって囲まれている。また、4つの導入孔175が、それぞれ、単独で土手部176によって囲まれている。
第2ケース83には、土手部176側とは反対側に4つの溝177が形成されている。4つの溝177は、それぞれ、第2ケース83からZ軸方向に凹となる向きに形成されている。以下において、4つの溝177のそれぞれを識別する場合に、4つの溝177は、それぞれ、溝177A、溝177B、溝177C、及び溝177Dと表記される。なお、4つの溝177は、シート部材(図示せず)によって、第2ケース83の−Z軸方向側から塞がれている。
導入孔175Aと中継孔173Aとは、それぞれ、溝177Aに通じている。このため、導入孔175Aと中継孔173Aとは、溝177Aを介して互いに通じている。また、導入孔175Bと中継孔173Bとは、それぞれ、溝177Bに通じている。このため、導入孔175Bと中継孔173Bとは、溝177Bを介して互いに通じている。また、導入孔175Cと中継孔173Cとは、それぞれ、溝177Cに通じている。このため、導入孔175Cと中継孔173Cとは、溝177Cを介して互いに通じている。また、導入孔175Dと中継孔173Dとは、それぞれ、溝177Dに通じている。このため、導入孔175Dと中継孔173Dとは、溝177Dを介して互いに通じている。
カートリッジ5Aを−Z軸方向に平面視したときに、注入孔171Aと連通孔172Aとは、それぞれ、第1ケース82の凹部96A(図8)に重なる領域内に形成されている。同様に、注入孔171Bと連通孔172Bとが凹部96Bに重なる領域内に形成されており、注入孔171Cと連通孔172Cとが凹部96Cに重なる領域内に形成されており、注入孔171Dと連通孔172Dとが凹部96Dに重なる領域内に形成されている。4つの注入孔171は、それぞれ、カートリッジ5A内にインクを注入するときの注入口として活用される。注入孔171Aからブラックのインクが凹部96A内に注入される。同様に、注入孔171Bからマゼンタのインクが凹部96B内に注入され、注入孔171Cからシアンのインクが凹部96C内に注入され、注入孔171Dからイエローのインクが凹部96D内に注入される。カートリッジ5Aにインクを注入した後に、4つの注入孔171は、シート部材95(図8)によって塞がれる。
シート部材95は、図8に示すように、第2ケース83のZ軸方向側から第2ケース83に接合される。このとき、シート部材95は、第2ケース83の土手部176(図14)に接合される。シート部材95は、4つの注入孔171(図14)と、4つの連通孔172と、4つの中継孔173と、4つの導入溝174とを覆う大きさを有している。このため、4つの注入孔171と、4つの連通孔172と、4つの中継孔173と、4つの導入溝174とが、シート部材95によって第2ケース83のZ軸方向側から塞がれる。このとき、4つの導入孔175は、シート部材95よりも外側に位置しており、シート部材95によって塞がれない。
これにより、導入孔175Aから溝177A(図14)と中継孔173Aと導入溝174Aとをこの順に経て連通孔172Aから凹部96A内に通じる流路が構成される。導入孔175Aが大気に開放されているので、凹部96Aの内部は、連通孔172A、導入溝174A、中継孔173A、溝177A、及び導入孔175Aを介して大気に通じる。また、導入孔175Bから溝177B(図14)と中継孔173Bと導入溝174Bとをこの順に経て連通孔172Bから凹部96B内に通じる流路が構成される。導入孔175Bが大気に開放されているので、凹部96Bの内部は、連通孔172B、導入溝174B、中継孔173B、溝177B、及び導入孔175Bを介して大気に通じる。
また、導入孔175Cから溝177C(図14)と中継孔173Cと導入溝174Cとをこの順に経て連通孔172Cから凹部96C内に通じる流路が構成される。導入孔175Cが大気に開放されているので、凹部96Cの内部は、連通孔172C、導入溝174C、中継孔173C、溝177C、及び導入孔175Cを介して大気に通じる。また、導入孔175Dから溝177D(図14)と中継孔173Dと導入溝174Dとをこの順に経て連通孔172Dから凹部96D内に通じる流路が構成される。導入孔175Dが大気に開放されているので、凹部96Dの内部は、連通孔172D、導入溝174D、中継孔173D、溝177D、及び導入孔175Dを介して大気に通じる。
第2ケース83の−Z軸方向側、すなわち第2ケース83の第1ケース82側には、図15に示すように、誤挿入防止リブ201が設けられている。誤挿入防止リブ201は、第2ケース83のうち保持部材91Aに対向する面に設けられている。誤挿入防止リブ201は、第2ケース83から−Z軸方向に突出している。つまり、誤挿入防止リブ201は、保持部材91Aに向かって突出している。カートリッジ5Aを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ201は、凹部96A(図9)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Aでは、図15に示すように、誤挿入防止リブ201は、カートリッジ5Aを−Z軸方向に平面視したときに保持部材91Aの切欠157に重なる領域に設けられている。
誤挿入防止リブ201は、カートリッジ5Aを図15中のA−A線で切断したときの断面図である図16に示すように、保持部材91Aの第1面151よりも−Z軸方向側に突出している。しかしながら、誤挿入防止リブ201は、保持部材91Aの切欠157に対向する位置に設けられている。このため、誤挿入防止リブ201は、切欠157と凹部96Aの第1側壁111との間の空間に納まる。
また、図15に示すように、第2ケース83の第1ケース82側には、複数の保護リブ203が設けられている。本実施形態では、4つの保護リブ203が設けられている。4つの保護リブ203は、第2ケース83の第1ケース82側の面に設けられている。4つの保護リブ203は、それぞれ、第2ケース83から−Z軸方向に突出している。4つの保護リブ203は、それぞれ、連通孔172に対応して設けられている。以下において、4つの保護リブ203のそれぞれを識別する場合に、4つの保護リブ203は、それぞれ、保護リブ203A、保護リブ203B、保護リブ203C、及び保護リブ203Dと表記される。
保護リブ203Aは、第1ケース82の凹部96A(図8)に対向する位置に設けられている。保護リブ203Bは、第1ケース82の凹部96B(図8)に対向する位置に設けられている。保護リブ203Cは、第1ケース82の凹部96C(図8)に対向する位置に設けられている。保護リブ203Dは、第1ケース82の凹部96D(図8)に対向する位置に設けられている。つまり、保護リブ203Aは、保持部材91Aに向かって突出している。同様に、保護リブ203Bが保持部材91Bに向かって突出し、保護リブ203Cが保持部材91Cに向かって突出し、保護リブ203Dが保持部材91Dに向かって突出している。
4つの保護リブ203は、カートリッジ5Aを図15中のB−B線で切断したときの断面図である図17に示すように、保持部材91よりも−Z軸方向側に突出している。このため、保護リブ203は、保持部材91を押圧する。これにより、第2ケース83と保持部材91との間に空間が確保される。この結果、連通孔172が保持部材91によって塞がれてしまうことを避けやすい。なお、誤挿入防止リブ201は、4つの保護リブ203とは異なる位置に設けられている。また、誤挿入防止リブ201の第2ケース83からの突出量は、4つの保護リブ203の第2ケース83からの突出量よりも大きい。
カートリッジ5Aがホルダー31に装着されると、図18に示すように、パッキン77がカートリッジ5Aの隔壁108に当接する。このとき、パッキン77は、たわんだ状態で隔壁108に当接する。パッキン77は、供給孔141の外側から供給孔141の周囲を囲んだ状態で隔壁108に当接する。これにより、インクがカートリッジ5Aから流路71に供給されるときに、土手部73に囲まれた領域の外側にこぼれたインクがパッキン77によってせき止められる。これにより、カートリッジ5Aがホルダー31に装着された状態において、カートリッジ5A内のインクがホルダー31に漏出することを避けやすい。カートリッジ5Aがホルダー31に装着されると、土手部73が保持部材84に当接する。本実施形態では、カートリッジ5Aがホルダー31に装着されると、土手部73が保持部材84をカートリッジ5Aの凹部96の内方に押圧する設定になっている。これにより、保持部材84とフィルター75との当接状態が維持されやすい。
ここで、保持部材84のうち供給孔141(図15)を介してカートリッジ5Aの外に露呈している領域がインクの供給部と定義される。そして、インクの供給部のうち、土手部73(図18)の開口部78と保持部材84とが重なる領域がインクの供給口と定義される。カートリッジ5A内のインクは、インクの供給口を介してホルダー31の流路71(図18)に供給される。
実施例1において、第1ケース82が筐体に対応し、第2ケース83が蓋に対応し、凹部96Aが第1の凹部に対応し、凹部96B、凹部96C、及び凹部96Dのそれぞれが第2の凹部に対応している。また、保持部材91Aが第1の液体保持部材に対応し、保持部材91B、保持部材91C、及び保持部材91Dのそれぞれが第2の液体保持部材に対応し、切欠157が第1の切欠に対応し、誤挿入防止リブ201が第1の誤挿入防止リブに対応している。また、第1側壁111が第1の側壁に対応し、第1面151と第5面155との交差部が第1の側壁に沿う辺に対応している。
カートリッジ5Aでは、図16に示すように、保持部材91Aに切欠157が形成され、且つ第2ケース83の切欠157に対向する位置に誤挿入防止リブ201が設けられている。この構成によれば、例えば、保持部材91Aを凹部96D(図8)に挿入し、保持部材91Dを凹部96Aに挿入した状態で、第1ケース82に第2ケース83をかぶせると、誤挿入防止リブ201が保持部材91Dに当たる。このため、第1ケース82と第2ケース83との間に隙間があくため、第1ケース82と第2ケース83とを接合することが困難となる。これにより、凹部96と保持部材91との組み合わせが不適当であることが認識される。この結果、凹部96と保持部材91との組み合わせが不適当なカートリッジ5が組み立てられることを避けやすい。
なお、本実施形態では、保持部材91Aにおいて、第1面151と第5面155との交差部にわたって保持部材91Aを切断することによって切欠157が構成されている。しかしながら、切欠157の構成は、これに限定されない。切欠157の構成としては、例えば、誤挿入防止リブ201に対向する領域だけを切り欠いた構成も採用され得る。この構成によれば、保持部材91Aの減少を軽減できるので、インクを保持する能力(以下、インク保持能力と呼ぶ)の減少を軽減することができる。
また、本実施形態では、プリンター3の使用状態において、凹部96が第2ケース83より鉛直下方に位置している。このため、プリンター3の使用状態において、保持部材91Aが第2ケース83より鉛直下方に位置している。そして、切欠157は、保持部材91Aのうち第2ケース83に対向する面のうち、凹部96Aの第1側壁111に沿う辺、すなわち保持部材91Aの第1面151と第5面155との交差部に形成されている。このため、保持部材91Aの切欠157は、重力方向の上端に位置している。保持部材91に保持されるインクは、重力によって凹部96の下方に集まりやすい。換言すれば、凹部96内において、保持部材91の上方にはインクが保持されにくい。保持部材91Aでは、インクが保持されにくい部分に切欠157が形成されているので、インク保持能力の減少を軽減することができる。
また、前述したように、本実施形態では、各保持部材91を対応する凹部96内に収容すると、保持部材91が隔壁108(図9)に向かうにつれて圧縮されていく。これにより、凹部96内において、保持部材91の毛管力が、第2ケース83側から隔壁108側に向かうにつれて高まる。そのため、隔壁108側とは反対側の第1面151側の領域では、インクが保持されにくい。このようなことから、保持部材91の第1面151と第5面155との境界(交差部)に切欠157を設けることで、インク保持能力の減少を軽減することができる。
(実施例2)
実施例2のカートリッジ5Bについて説明する。カートリッジ5Bは、図19に示すように、第2ケース221と、4つの保持部材223と、を有している。実施例2のカートリッジ5Bは、実施例1のカートリッジ5Aの第2ケース83が第2ケース221に置換され、且つ4つの保持部材91が4つの保持部材223に置換されていることを除いて、カートリッジ5Aと同様の構成を有している。このため、以下において、実施例1と同様の構成については、実施例1と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、以下において、4つの保持部材223を個別に識別する場合に、4つの保持部材223は、それぞれ、保持部材223A、保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dと表記される。この場合、保持部材223Aが凹部96Aに対応し、保持部材223Bが凹部96Bに対応し、保持部材223Cが凹部96Cに対応し、保持部材223Dが凹部96Dに対応する。
図20に示すように、保持部材223Aには、切欠157の他に切欠225が形成されている。切欠225は、保持部材223Aの第1面151と第6面156との交差部に形成されている。切欠225は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。保持部材223Aでは、第1面151と第6面156とは、切欠225の切欠面226を介して互いに交差している。本実施形態では、保持部材223Aにおいて、第1面151と第6面156との交差部を切断することによって切欠225が形成されている。なお、切欠面226は、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dには、それぞれ、切欠227が形成されている。切欠227は、第1面151と第5面155との間に形成されている。切欠227は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dでは、それぞれ、第1面151と第5面155とが、切欠227の切欠面228を介して互いに交差している。保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dでは、第1面151と第5面155との交差部を切断することによって切欠227が形成されている。なお、切欠面228は、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
図21に示すように、第2ケース221には、誤挿入防止リブ201の他に、複数の誤挿入防止リブ231が設けられている。本実施例では、4つの誤挿入防止リブ231が設けられている。4つの誤挿入防止リブ231は、第2ケース221のうち保持部材223(図19)に対向する面に設けられている。4つの誤挿入防止リブ231は、第2ケース221から−Z軸方向に突出している。以下において、4つの誤挿入防止リブ231を個別に識別する場合に、4つの誤挿入防止リブ231は、それぞれ、誤挿入防止リブ231A、誤挿入防止リブ231B、誤挿入防止リブ231C、及び誤挿入防止リブ231Dと表記される。なお、4つの誤挿入防止リブ231は、4つの保護リブ203とは異なる位置に設けられている。また、4つの誤挿入防止リブ231の第2ケース221からの突出量は、4つの保護リブ203の第2ケース221からの突出量よりも大きい。
カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ231Aは、凹部96A(図19)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Bでは、誤挿入防止リブ231Aは、カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに保持部材223Aの切欠225に重なる領域に設けられている。また、カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ231Bは、凹部96B(図19)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Bでは、誤挿入防止リブ231Bは、カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに保持部材223Bの切欠227に重なる領域に設けられている。
また、カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ231Cは、凹部96C(図19)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Bでは、誤挿入防止リブ231Cは、カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに保持部材223Cの切欠227に重なる領域に設けられている。また、カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ231Dは、凹部96D(図19)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Bでは、誤挿入防止リブ231Dは、カートリッジ5Bを−Z軸方向に平面視したときに保持部材223Dの切欠227に重なる領域に設けられている。
実施例2において、第2ケース221が蓋に対応し、保持部材223Aが第1の液体保持部材に対応し、保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dのそれぞれが第2の液体保持部材に対応している。また、切欠225が第2の切欠に対応し、切欠227が第3の切欠に対応している。また、誤挿入防止リブ231Aが第2の誤挿入防止リブに対応し、誤挿入防止リブ231B、誤挿入防止リブ231C、及び誤挿入防止リブ231Dのそれぞれが第3の誤挿入防止リブに対応している。また、第1面151と第6面156との交差部が第2の側壁に沿う辺に対応している。
カートリッジ5Bでは、図21に示すように、保持部材223Aに切欠225が形成され、且つ第2ケース221の切欠225に対向する位置に誤挿入防止リブ231Aが設けられている。この構成によれば、例えば、保持部材223Aを凹部96D(図19)に挿入し、保持部材223Dを凹部96Aに挿入した状態で、第1ケース82に第2ケース221をかぶせると、誤挿入防止リブ231Aが保持部材223Dに当たる。このため、第1ケース82と第2ケース221との間に隙間があくため、第1ケース82と第2ケース221とを接合することが困難となる。これにより、凹部96と保持部材223との組み合わせが不適当であることが認識される。この結果、凹部96と保持部材223との組み合わせが不適当なカートリッジ5が組み立てられることを避けやすい。このように、実施例2のカートリッジ5Bにおいても、実施例1のカートリッジ5Aと同様の効果が得られる。この他にも、実施例2においても実施例1と同様の効果が得られる。
ここで、前述したように、保持部材223を構成する繊維部材には、図20に示すように、スライス面145、カット面146、及び成形面147がある。保持部材223では、スライス面145、カット面146、及び成形面147のそれぞれを同じ力で押圧したときの反力が、スライス面145、カット面146、及び成形面147で相互に異なる。このため、カートリッジ5Bをホルダー31に装着したときに、保持部材223のスライス面145、カット面146、及び成形面147のいずれが導入部49に対向するかによって、導入部49が保持部材223から受ける反力の大きさが異なる。
また、前述したように、4つの凹部96は、それぞれ、第2ケース221側から−Z軸方向に向かうにつれて狭くなるように構成されている。また、4つの保持部材223は、それぞれ、対応する凹部96よりも大きく形成されている。このため、各保持部材223を対応する凹部96内に収容すると、保持部材223は、隔壁108(図9)に向かうにつれて圧縮されていく。このとき、保持部材223のスライス面145、カット面146、及び成形面147のいずれが圧縮されるかによって、保持部材223の変形の形態や繊維部材の粗密状態が異なることがある。
導入部49が保持部材223から受ける反力の大きさが異なったり、凹部96内における保持部材223の変形の形態や繊維部材の粗密状態が異なったりすると、例えば、カートリッジ5から導入部49へ供給されるインクの抵抗がばらつくことが考えられる。このようなことは、印刷ヘッド66へのインクの供給性能のばらつきの要因の1つとなる。このような理由から、凹部96に対する保持部材223の向きや姿勢を統一することが好ましい。
カートリッジ5Bでは、保持部材223Aの切欠157及び切欠225のいずれかを誤挿入防止リブ201及び誤挿入防止リブ231Aのいずれかに対向させた状態でカートリッジ5Bが組み立てられる。このため、第1ケース82の凹部96Aに対する保持部材223Aの向きや姿勢を複数のカートリッジ5B間で統一することができる。このことは、保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dのそれぞれにつても同様である。このため、カートリッジ5Bでは、複数のカートリッジ5B間で、印刷ヘッド66へのインクの供給性能のばらつきを軽減することができる。
また、カートリッジ5Bでは、保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dにおいて、それぞれ、切欠227が、第1面151と第5面155との間に形成されている。また、保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dにおいて、それぞれ、切欠227は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。つまり、保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dにおいて、切欠227の位置及び向きが相互に同じである。このため、1つのカートリッジ5Bにおいて、保持部材223B、保持部材223C、及び保持部材223Dの向きや姿勢を相互に統一することができる。
また、保持部材223Aにおいても、切欠157が第1面151と第5面155との間に形成されており、切欠225が第1面151と第6面156との間に形成されている。そして、切欠157及び切欠225は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。つまり、1つのカートリッジ5Bにおいて、切欠157及び切欠225と、切欠227とが相互に同じ向きに形成されている。このため、1つのカートリッジ5Bにおいて、4つの保持部材223の向きや姿勢を相互に統一することができる。このため、1つのカートリッジ5Bにおいて、印刷ヘッド66へのインクの供給性能がばらつくことを低く抑えることができる。
なお、実施例1や実施例2において、保護リブ203を誤挿入防止リブ201や誤挿入防止リブ231とする構成も採用され得る。この構成によれば、保護リブ203と誤挿入防止リブ201や誤挿入防止リブ231とが、互いに機能を兼用するので、カートリッジ5の構造を簡素化しやすい。
(実施例3)
実施例3のカートリッジ5C及びカートリッジ5Dについて説明する。上述した実施例1や実施例2では、1つのカートリッジ5に4種類のインクが収容されている。実施例3では、図22に示すように、2つのカートリッジ5に4種類のインクが分割して収容されている。実施例3において、実施例1や実施例2と同様の構成については、実施例1や実施例2と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施例3では、カートリッジ5Cにブラックのインクが収容されている。また、カートリッジ5Dには、イエローのインクと、マゼンタのインクと、シアンのインクとが収容されている。しかしながら、2つのカートリッジ5への4種類のインクの分割方法は、これに限定されない。例えば、2つのカートリッジ5に2種類ずつを分割する方法も採用され得る。また、例えば、カートリッジ5Cに、イエロー、マゼンタ、及びシアンのいずれかのインクを収容する分割方法も採用され得る。なお、実施例3では、カートリッジ5Cにおけるブラックのインクの容量は、カートリッジ5Dにおけるイエロー、マゼンタ、及びシアンのそれぞれのインクの容量よりも多い。
カートリッジ5Cは、図23に示すように、第1ケース251と、第2ケース252と、シート部材253と、保持部材84と、保持部材255と、回路基板64と、を有している。第1ケース251は、容器状を呈しており、凹部257を有している。第1ケース251は、図24に示すように、隔壁261と、隔壁262と、隔壁263と、隔壁264と、隔壁265と、を有している。隔壁265は、XY平面に沿って拡がっている。隔壁261〜隔壁264は、それぞれ、隔壁265からZ軸方向に突出している。なお、隔壁265には、供給孔141が形成されている。供給孔141は、隔壁265を貫通している。
隔壁265を−Z軸方向に平面視したときに、隔壁261及び隔壁262は、それぞれ、Y軸に沿って延在している。隔壁263及び隔壁264は、X軸に沿って延在している。隔壁261と隔壁262とは、隔壁265を挟んでX軸に沿って対向している。隔壁261は、隔壁262よりもX軸方向に位置している。隔壁263と隔壁264とは、隔壁265を挟んでY軸に沿って対向している。隔壁264は、隔壁263よりもY軸方向に位置している。隔壁261及び隔壁262は、それぞれ、隔壁263と、隔壁264とに交差している。上記の構成により、第1ケース251において、凹部257が形成されている。
第1ケース251において、凹部257は、底壁280と、第1側壁281と、第2側壁282と、第3側壁283と、第4側壁284とによって区画されている。第1側壁281〜第4側壁284は、それぞれ、凹部257の内壁を構成しており、底壁280からZ軸方向に突出している。底壁280を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁281〜第4側壁284が底壁280を囲んでいる。これによって凹部257が区画されている。底壁280を平面視したときに、第1側壁281と第2側壁282とは、それぞれ、Y軸に沿って延在している。同様に、第3側壁283と第4側壁284とは、X軸に沿って延在している。
底壁280は、隔壁265の一部分であり、凹部257内における壁面である。第1側壁281は、隔壁261の一部分であり、凹部257内における壁面である。第2側壁282は、隔壁262の一部分であり、凹部257内における壁面である。第3側壁283は、隔壁263の一部分であり、凹部257内における壁面である。第4側壁284は、隔壁264の一部分であり、凹部257内における壁面である。なお、底壁280、及び第1側壁281〜第4側壁284は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。また、凹部257は、第2ケース252側から−Z軸方向に向かうにつれて狭くなるように構成されている。
保持部材255は、図23に示すように、保持部材84よりも第2ケース252側に設けられている。つまり、保持部材255は、保持部材84と第2ケース252との間に介在している。保持部材255は、実施例1と同様に繊維部材によって構成されている。保持部材255においても、実施例1と同様に、第2ケース252に対向する面を第1面151と定義する。また、保持部材255においても、第2面152が底壁280(図24)に対向し、第3面153が第3側壁283に対向し、第4面154が第4側壁284に対向し、第5面155が第1側壁281に対向し、第6面156が第2側壁282に対向する。保持部材255では、図23に示すように、第1面151及び第2面152が、カット面146で構成されている。また、保持部材255では、第3面153及び第4面154が、スライス面145で構成されており、第5面155及び第6面156が、成形面147で構成されている。
そして、保持部材255では、第1面151と第5面155との交差部が切欠かれている。これにより、保持部材255において、第1面151と第5面155との間に切欠285が形成されている。切欠285は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。そして、保持部材255では、第1面151と第5面155とは、切欠285の切欠面286を介して互いに交差している。本実施形態では、保持部材255において、第1面151と第5面155との交差部を切断することによって切欠285が形成されている。
なお、保持部材255は、第1部分255Aと、第2部分255Bと、第3部分255Cと、を含む。第3部分255Cと、第1部分255Aと、第2部分255Bとは、Y軸方向に沿って並んでおり、一連している。カートリッジ5Cを−Z軸方向に平面視したとき、第1部分255Aは、供給孔141(図24)に重なる位置に設けられている。第1部分255Aは、保持部材84の供給孔141側とは反対側から保持部材84を覆っている。このため、第1部分255Aは、保持部材84の供給孔141側とは反対側から供給孔141を覆っている。すなわち、第1部分255Aは、凹部257側から第1部分255A越しに供給孔141を覆っている。
第2部分255Bは、第1部分255AよりもY軸方向側、すなわち第1部分255Aよりも隔壁264側に設けられている。第2部分255Bは、第1部分255Aと隔壁264との間に位置している。第3部分255Cは、第1部分255Aよりも−Y軸方向側、すなわち第1部分255Aよりも隔壁263側に設けられている。第3部分255Cは、第1部分255Aを介して第2部分255Bに対峙する位置に設けられている。第3部分255Cは、第1部分255Aと隔壁263との間に位置している。
ここで、第1部分255Aの細孔密度が第2部分255Bの細孔密度や第3部分255Cの細孔密度よりも高いこと(以下、第1の関係と呼ぶ)が好ましい。または、第1部分255Aの毛管力が第2部分255Bの毛管力や第3部分255Cの毛管力よりも高いこと(以下、第2の関係と呼ぶ)が好ましい。これによれば、第1部分255Aと第2部分255Bとが接触し、且つ第1部分255Aと第3部分255Cとが接触した状態において、第2部分255Bや第3部分255Cから第1部分255Aにインクを効率よく移動させることができる。上記の第1の関係や第2の関係は、少なくとも次に説明する第1条件と第2条件とを満たすことで説明することができる。
第1条件とは、第1部分255Aのバブルポイント圧が、第2部分255Bや第3部分255Cのバブルポイント圧よりも高いことである。また、第2条件とは、第1部分255Aの圧力損失が、第2部分255Bや第3部分255Cの圧力損失よりも大きいことである。バブルポイント圧とは、管状の流路に所定長さの保持部材255を配置し、管状の流路のうち保持部材255の上流側に液体を満たし、上流から下流に向かって液体に圧力を付与していったとき、保持部材255から下流に液体が漏れ出始めたときに液体にかかった圧力BPとして定義され得る。第1部分255Aに相当する保持部材255の圧力BPを圧力BP1とし、第2部分255Bに相当する保持部材255の圧力BPを圧力BP2とし、第3部分255Cに相当する保持部材255の圧力BPを圧力BP3とする。このとき、第1部分255Aのバブルポイント圧が、第2部分255Bや第3部分255Cのバブルポイント圧よりも高いというのは、圧力BP1が、圧力BP2や圧力BP3よりも大きいことを意味する。
また、圧力損失とは、管状の流路に所定長さの保持部材255を配置し、管状の流路のうち保持部材255の上流側と下流側とに液体を満たし、上流側の液体に上流から下流に向かって圧力P1を付与していったとき、下流側の液体にかかる圧力P2と圧力P1との差異であるΔPとして定義され得る。第1部分255Aに相当する保持部材255の圧力損失ΔPを圧力損失ΔP1とし、第2部分255Bに相当する保持部材255の圧力損失ΔPを圧力損失ΔP2とし、第3部分255Cに相当する保持部材255の圧力損失ΔPを圧力損失ΔP3とする。このとき、第1部分255Aの圧力損失が、第2部分255Bや第3部分255Cの圧力損失よりも大きいというのは、圧力損失ΔP1が、圧力損失ΔP2や圧力損失ΔP3よりも大きいことを意味する。
したがって、保持部材255では、下記式(1)から式(4)に表される条件が満たされる。
BP1>BP2…(1)
BP1>BP3…(2)
ΔP1>ΔP2…(3)
ΔP1>ΔP3…(4)
なお、式(1)から式(4)において、BP1、BP2、及びBP3は、それぞれ、第1部分255A、第2部分255B、及び第3部分255Cのバブルポイント圧である。また、ΔP1、ΔP2、ΔP3は、それぞれ、第1部分255A、第2部分255B、及び第3部分255Cの圧力損失である。
第2ケース252は、図23に示すように、板状を呈しており、注入孔171と、連通孔172と、中継孔173と、導入溝174と、導入孔175と、土手部176とを有している。注入孔171と、連通孔172と、中継孔173と、導入溝174と、導入孔175と、土手部176とは、実施例1と同様の機能を有しているので、詳細な説明を省略する。シート部材253は、第2ケース252のZ軸方向側から第2ケース252に接合される。シート部材253も、実施例1と同様の機能を有しているので、詳細な説明を省略する。
第2ケース252の−Z軸方向側、すなわち第2ケース252の第1ケース251側には、図25に示すように、誤挿入防止リブ291が設けられている。誤挿入防止リブ291は、第2ケース252のうち保持部材255に対向する面に設けられている。誤挿入防止リブ291は、第2ケース252から−Z軸方向に突出している。つまり、誤挿入防止リブ291は、保持部材255に向かって突出している。カートリッジ5Cを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ291は、保持部材255の切欠285に重なる領域に設けられている。なお、誤挿入防止リブ291及び切欠285は、実施例1の誤挿入防止リブ201及び切欠157と同様の機能を有する。このため、誤挿入防止リブ291については、詳細な説明を省略する。また、第2ケース252においても、実施例1と同様に、連通孔172に対応して保護リブ203が設けられている。
カートリッジ5Dは、図26に示すように、第3ケース301と、第4ケース302と、シート部材303と、3つの保持部材84と、3つの保持部材305と、回路基板64と、を有している。第3ケース301は、容器状を呈しており、3つの凹部307を有している。以下において、3つの保持部材305のそれぞれを識別する場合に、3つの保持部材305は、それぞれ、保持部材305A、保持部材305B、及び保持部材305Cと表記される。また、3つの凹部307のそれぞれを識別する場合に、3つの凹部307は、それぞれ、凹部307A、凹部307B、及び凹部307Cと表記される。
3つの凹部307は、隔壁311及び隔壁312によって、相互に仕切られている。隔壁311は、X軸に沿って延在している。隔壁312は、Y軸に沿って延在している。凹部307Aと凹部307Bとは、隔壁311を挟んでY軸に沿って隣り合っている。同様に、凹部307Aと凹部307Cとは、隔壁311を挟んでY軸に沿って隣り合っている。凹部307Aは、凹部307Bや凹部307CよりもY軸方向に位置している。凹部307Bと凹部307Cとは、隔壁312を挟んでX軸に沿って隣り合っている。凹部307Cは、凹部307BよりもX軸方向に位置している。3つの凹部307は、相互に同じ寸法(大きさ)に形成されている。また、3つの保持部材305は、相互に同じ材料で、且つ相互に同じ大きさに形成されている。保持部材305は、実施例1と同様に繊維部材によって構成されている。
第3ケース301は、図27に示すように、隔壁313と、隔壁314と、隔壁315と、隔壁316と、隔壁317と、隔壁318と、を有している。隔壁318は、XY平面に沿って拡がっている。隔壁311〜隔壁317は、それぞれ、隔壁318からZ軸方向に突出している。隔壁318を−Z軸方向に平面視したときに、隔壁313、隔壁314及び隔壁317は、それぞれ、Y軸に沿って延在している。隔壁315及び隔壁316は、X軸に沿って延在している。隔壁313と隔壁314とは、隔壁311及び隔壁312を挟んでX軸に沿って対向している。隔壁313は、隔壁314よりもX軸方向に位置している。隔壁317と隔壁314とは、X軸に沿って対向している。隔壁317は、隔壁314よりもX軸方向に位置している。隔壁313と隔壁317とは、X軸に沿って対向している。隔壁313は、隔壁317よりもX軸方向に位置している。なお、隔壁318には、複数の供給孔141が形成されている。供給孔141は、凹部307ごとに形成されている。供給孔141は、隔壁318を貫通している。
隔壁315と隔壁316とは、隔壁311、隔壁312及び隔壁317を挟んでY軸に沿って対向している。隔壁316は、隔壁315よりもY軸方向に位置している。隔壁313は、隔壁311と、隔壁315と、隔壁316とに交差している。隔壁314は、隔壁311と、隔壁315と、隔壁316とに交差している。隔壁315は、隔壁312と、隔壁313と、隔壁314とに交差している。隔壁317は、隔壁311と、隔壁316とに交差している。上記の構成により、第3ケース301において、3つの凹部307が形成されている。
第3ケース301において、凹部307Aは、底壁330と、第1側壁331と、第2側壁332と、第3側壁333と、第4側壁334とによって区画されている。第1側壁331〜第4側壁334は、それぞれ、凹部307Aの内壁を構成しており、底壁330からZ軸方向に突出している。底壁330を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁331〜第4側壁334が底壁330を囲んでいる。これによって凹部307Aが区画されている。底壁330を平面視したときに、第1側壁331と第2側壁332とは、それぞれ、X軸に沿って延在している。底壁330を平面視したときに、第3側壁333と第4側壁334とは、Y軸に沿って延在している。
底壁330は、隔壁318の一部分であり、凹部307A内における壁面である。第1側壁331は、隔壁311の一部分であり、凹部307A内における壁面である。第2側壁332は、隔壁316の一部分であり、凹部307A内における壁面である。第3側壁333は、隔壁314の一部分であり、凹部307A内における壁面である。第4側壁334は、隔壁317の一部分であり、凹部307A内における壁面である。なお、底壁330、及び第1側壁331〜第4側壁334は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
第3ケース301において、凹部307Bは、底壁335と、第1側壁336と、第2側壁337と、第3側壁338と、第4側壁339とによって区画されている。第1側壁336〜第4側壁339は、それぞれ、凹部307Bの内壁を構成しており、底壁335からZ軸方向に突出している。底壁335を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁336〜第4側壁339が底壁335を囲んでいる。これによって凹部307Bが区画されている。底壁335を平面視したときに、第1側壁336と第2側壁337とは、それぞれ、Y軸に沿って延在している。底壁335を平面視したときに、第3側壁338と第4側壁339とは、X軸に沿って延在している。
底壁335は、隔壁318の一部分であり、凹部307B内における壁面である。第1側壁336は、隔壁312の一部分であり、凹部307B内における壁面である。第2側壁337は、隔壁314の一部分であり、凹部307B内における壁面である。第3側壁338は、隔壁315の一部分であり、凹部307B内における壁面である。第4側壁339は、隔壁311の一部分であり、凹部307B内における壁面である。なお、底壁335、及び第1側壁336〜第4側壁339は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
第3ケース301において、凹部307Cは、底壁340と、第1側壁341と、第2側壁342と、第3側壁343と、第4側壁344とによって区画されている。第1側壁341〜第4側壁344は、それぞれ、凹部307Cの内壁を構成しており、底壁340からZ軸方向に突出している。底壁340を−Z軸方向に平面視したときに、第1側壁341〜第4側壁344が底壁340を囲んでいる。これによって凹部307Cが区画されている。底壁340を平面視したときに、第1側壁341と第2側壁342とは、それぞれ、Y軸に沿って延在している。底壁340を平面視したときに、第3側壁343と第4側壁344とは、X軸に沿って延在している。
底壁340は、隔壁318の一部分であり、凹部307C内における壁面である。第1側壁341は、隔壁313の一部分であり、凹部307C内における壁面である。第2側壁342は、隔壁312の一部分であり、凹部307C内における壁面である。第3側壁343は、隔壁315の一部分であり、凹部307C内における壁面である。第4側壁344は、隔壁311の一部分であり、凹部307C内における壁面である。なお、底壁340、及び第1側壁341〜第4側壁344は、それぞれ、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。また、3つの凹部307は、それぞれ、第4ケース302(図26)側から−Z軸方向に向かうにつれて狭くなるように構成されている。
3つの保持部材305は、図26に示すように、それぞれ、保持部材84よりも第4ケース302側に設けられている。つまり、凹部307A内において、保持部材305Aは、保持部材84と第4ケース302との間に介在している。凹部307B内において、保持部材305Bは、保持部材84と第4ケース302との間に介在している。凹部307C内において、保持部材305Cは、保持部材84と第4ケース302との間に介在している。
保持部材305は、実施例1と同様に繊維部材によって構成されている。保持部材305においても、実施例1と同様に、第4ケース302に対向する面を第1面151と定義する。また、保持部材305においても、実施例1と同様に、隔壁318(図27)に対向する面を第2面152と定義する。保持部材305では、図28に示すように、第1面151及び第2面152がカット面146で構成されている。また、保持部材305では、第3面153及び第4面154が、スライス面145で構成されており、第5面155及び第6面156が、成形面147で構成されている。
ここで、保持部材305Aでは、第3面153が第3側壁333(図27)に対向する面であると定義され、第4面154が第4側壁334に対向する面であると定義される。同様に、保持部材305Aでは、第5面155が第1側壁331に対向する面であると定義され、第6面156が第2側壁332に対向する面であると定義される。また、保持部材305Bでは、第3面153が第3側壁338(図27)に対向する面であると定義され、第4面154が第4側壁339に対向する面であると定義される。同様に、保持部材305Bでは、第5面155が第1側壁336に対向する面であると定義され、第6面156が第2側壁337に対向する面であると定義される。また、保持部材305Cでは、第3面153が第3側壁343(図27)に対向する面であると定義され、第4面154が第4側壁344に対向する面であると定義される。同様に、保持部材305Cでは、第5面155が第1側壁341に対向する面であると定義され、第6面156が第2側壁342に対向する面であると定義される。
第4ケース302は、図29に示すように、板状を呈しており、3つの注入孔171と、3つの連通孔172と、3つの中継孔173と、3つの導入溝174と、導入孔175と、土手部176とを有している。注入孔171と、連通孔172と、中継孔173と、導入溝174と、導入孔175と、土手部176とは、実施例1と同様の機能を有しているので、詳細な説明を省略する。シート部材303は、第4ケース302のZ軸方向側から第4ケース302に接合される。シート部材303も、実施例1と同様の機能を有しているので、詳細な説明を省略する。なお、第4ケース302においても、実施例1と同様に、3つの連通孔172のそれぞれに対応して保護リブ203(図示せず)が設けられている。
以下において、3つの注入孔171のそれぞれを識別する場合に、3つの注入孔171は、それぞれ、注入孔171A、注入孔171B、及び注入孔171Cと表記される。また、3つの連通孔172のそれぞれを識別する場合に、3つの連通孔172は、それぞれ、連通孔172A、連通孔172B、及び連通孔172Cと表記される。また、3つの中継孔173のそれぞれを識別する場合に、3つの中継孔173は、それぞれ、中継孔173A、中継孔173B、及び中継孔173Cと表記される。また、3つの導入溝174のそれぞれを識別する場合に、3つの導入溝174は、それぞれ、導入溝174A、導入溝174B、及び導入溝174Cと表記される。
カートリッジ5Dにおいても、注入孔171A、連通孔172A、中継孔173A、及び導入溝174Aが凹部307Aに対応している。また、注入孔171B、連通孔172B、中継孔173B、及び導入溝174Bが凹部307Bに対応している。注入孔171C、連通孔172C、中継孔173C、及び導入溝174Cが凹部307Cに対応している。なお、カートリッジ5Dでは、1つの導入孔175が設けられている。導入孔175は、3つの中継孔173に通じている。このため、3つの凹部307は、それぞれ、1つの導入孔175を介して大気に通じる。
実施例3において、カートリッジ5Cが第1の液体収容容器に対応し、カートリッジ5Dが第2の液体収容容器に対応している。また、第1ケース251が第1筐体に対応し、凹部257が第1の凹部に対応し、保持部材255が第1の液体保持部材に対応し、第2ケース252が第1の蓋に対応している。また、切欠285が第1の切欠に対応し、誤挿入防止リブ291が第1の誤挿入防止リブに対応している。また、第3ケース301が第2筐体に対応し、凹部307が第2の凹部に対応し、保持部材305が第2の液体保持部材に対応し、第4ケース302が第2の蓋に対応している。
カートリッジ5Cでは、図25に示すように、保持部材255に切欠285が形成され、且つ第2ケース252の切欠285に対向する位置に誤挿入防止リブ291が設けられている。この構成によれば、例えば、保持部材255を第3ケース301の凹部307(図26)に挿入し、保持部材305を第1ケース251の凹部257に挿入した状態で、第1ケース251に第2ケース252をかぶせると、誤挿入防止リブ291が保持部材305に当たる。このため、第1ケース251と第2ケース252との間に隙間があくため、第1ケース251と第2ケース252とを接合することが困難となる。これにより、凹部257と保持部材255との組み合わせが不適当であることが認識される。この結果、凹部257と保持部材255との組み合わせが不適当なカートリッジ5C、及び凹部307と保持部材305との組み合わせが不適当なカートリッジ5Dが組み立てられることを避けやすい。
なお、本実施形態では、保持部材255において、第1面151と第5面155との交差部にわたって保持部材255を切断することによって切欠285が構成されている。しかしながら、切欠285の構成は、これに限定されない。切欠285の構成としては、例えば、誤挿入防止リブ291に対向する領域だけを切り欠いた構成も採用され得る。この構成によれば、保持部材255の減少を軽減できるので、インクを保持する能力(以下、インク保持能力と呼ぶ)の減少を軽減することができる。
また、本実施形態では、プリンター3の使用状態において、凹部257が第2ケース252より鉛直下方に位置している。このため、プリンター3の使用状態において、保持部材255が第2ケース252より鉛直下方に位置している。そして、切欠285は、保持部材255のうち第2ケース252に対向する面のうち、凹部257の第1側壁281に沿う辺、すなわち保持部材255の第1面151と第5面155との交差部に形成されている。このため、保持部材255の切欠285は、重力方向の上端に位置している。保持部材255に保持されるインクは、重力によって凹部257の下方に集まりやすい。換言すれば、凹部257内において、保持部材255の上方にはインクが保持されにくい。保持部材255では、インクが保持されにくい部分に切欠285が形成されているので、インク保持能力の減少を軽減することができる。
また、前述したように、本実施形態では、保持部材255を対応する凹部257内に収容すると、保持部材255が隔壁265(図24)に向かうにつれて圧縮されていく。これにより、凹部257内において、保持部材255の毛管力が、第2ケース252側から隔壁265側に向かうにつれて高まる。そのため、隔壁265側とは反対側の第1面151側の領域では、インクが保持されにくい。このようなことから、保持部材255の第1面151と第5面155との境界(交差部)に切欠285を設けることで、インク保持能力の減少を軽減することができる。
(実施例4)
実施例4のカートリッジ5E及びカートリッジ5Fについて説明する。カートリッジ5Eは、図30に示すように、第2ケース361と、保持部材363と、を有している。実施例4のカートリッジ5Eは、実施例3のカートリッジ5Cの第2ケース252が第2ケース361に置換され、且つ保持部材255が保持部材363に置換されていることを除いて、カートリッジ5Cと同様の構成を有している。このため、カートリッジ5Eにおいて、実施例3と同様の構成については、実施例3と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
また、カートリッジ5Fは、図31に示すように、第4ケース364と、3つの保持部材367と、を有している。実施例4のカートリッジ5Fは、実施例3のカートリッジ5Dの第4ケース302が第4ケース364に置換され、且つ3つの保持部材305が3つの保持部材367に置換されていることを除いて、カートリッジ5Dと同様の構成を有している。このため、カートリッジ5Fにおいて、実施例3と同様の構成については、実施例3と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、以下において、3つの保持部材367を個別に識別する場合に、3つの保持部材367は、それぞれ、保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cと表記される。この場合、保持部材367Aが凹部307Aに対応し、保持部材367Bが凹部307Bに対応し、保持部材367Cが凹部307Cに対応する。
図30に示すように、保持部材363には、切欠285の他に切欠371が形成されている。切欠371は、保持部材363の第1面151と第6面156との交差部に形成されている。切欠371は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。保持部材363では、第1面151と第6面156とは、切欠371の切欠面372を介して互いに交差している。本実施形態では、保持部材363において、第1面151と第6面156との交差部を切断することによって切欠371が形成されている。なお、切欠面372は、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
図32に示すように、第2ケース361には、誤挿入防止リブ291の他に、誤挿入防止リブ375が設けられている。誤挿入防止リブ375は、第2ケース361のうち保持部材363に対向する面に設けられている。誤挿入防止リブ375は、第2ケース361から−Z軸方向に突出している。つまり、誤挿入防止リブ375は、保持部材363に向かって突出している。カートリッジ5Eを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ375は、保持部材363の切欠371に重なる領域に設けられている。誤挿入防止リブ375は、保護リブ203とは異なる位置に設けられている。なお、誤挿入防止リブ375及び切欠371は、実施例2の誤挿入防止リブ231及び切欠225と同様の機能を有する。このため、誤挿入防止リブ375については、詳細な説明を省略する。
図33に示すように、保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cには、それぞれ、切欠381が形成されている。切欠381は、第1面151と第5面155との間に形成されている。切欠381は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cでは、それぞれ、第1面151と第5面155とが、切欠381の切欠面382を介して互いに交差している。保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cでは、第1面151と第5面155との交差部を切断することによって切欠381が形成されている。なお、切欠面382は、平坦面に限られず、凹凸を含んでいたり、曲面を含んでいたりしてもよい。
図34に示すように、第4ケース364には、複数の誤挿入防止リブ383が設けられている。本実施例では、3つの誤挿入防止リブ383が設けられている。3つの誤挿入防止リブ383は、第4ケース364のうち保持部材367(図31)に対向する面に設けられている。3つの誤挿入防止リブ383は、第4ケース364から−Z軸方向に突出している。以下において、3つの誤挿入防止リブ383を個別に識別する場合に、3つの誤挿入防止リブ383は、それぞれ、誤挿入防止リブ383A、誤挿入防止リブ383B、及び誤挿入防止リブ383Cと表記される。なお、3つの誤挿入防止リブ383は、3つの保護リブ203とは異なる位置に設けられている。また、3つの誤挿入防止リブ383の第4ケース364からの突出量は、3つの保護リブ203の第4ケース364からの突出量よりも大きい。
カートリッジ5Fを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ383Aは、凹部307A(図31)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Fでは、誤挿入防止リブ383Aは、カートリッジ5Fを−Z軸方向に平面視したときに保持部材367Aの切欠381に重なる領域に設けられている。また、カートリッジ5Fを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ383Bは、凹部307B(図31)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Fでは、誤挿入防止リブ383Bは、カートリッジ5Fを−Z軸方向に平面視したときに保持部材367Bの切欠381に重なる領域に設けられている。また、カートリッジ5Fを−Z軸方向に平面視したときに、誤挿入防止リブ383Cは、凹部307C(図31)に重なる領域内に設けられている。カートリッジ5Fでは、誤挿入防止リブ383Cは、カートリッジ5Fを−Z軸方向に平面視したときに保持部材367Cの切欠381に重なる領域に設けられている。
実施例4において、カートリッジ5Eが第1の液体収容容器に対応し、カートリッジ5Fが第2の液体収容容器に対応している。また、保持部材363が第1の液体保持部材に対応し、第2ケース361が第1の蓋に対応している。また、切欠371が第2の切欠に対応し、誤挿入防止リブ375が第2の誤挿入防止リブに対応している。また、保持部材367が第2の液体保持部材に対応し、第4ケース364が第2の蓋に対応している。また、切欠381が第3の切欠に対応し、誤挿入防止リブ383が第3の誤挿入防止リブに対応している。また、第1面151と第5面155との交差部が第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に対応し、第1面151と第6面156との交差部が第1の凹部の第1の側壁とは異なる第2の側壁に沿う辺に対応している。
カートリッジ5E及びカートリッジ5Fにおいても、実施例3と同様に、凹部257と保持部材363との組み合わせが不適当なカートリッジ5E、及び凹部307と保持部材367との組み合わせが不適当なカートリッジ5Fが組み立てられることを避けやすい。
カートリッジ5Eでは、保持部材363の切欠285及び切欠371のいずれかを誤挿入防止リブ291及び誤挿入防止リブ375のいずれかに対向させた状態でカートリッジ5Eが組み立てられる。このため、第1ケース251の凹部257に対する保持部材363の向きや姿勢を複数のカートリッジ5E間で統一することができる。このため、カートリッジ5Eでは、複数のカートリッジ5E間で、印刷ヘッド66へのインクの供給性能のばらつきを軽減することができる。
また、カートリッジ5Fでは、保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cのそれぞれの切欠381を誤挿入防止リブ383A、誤挿入防止リブ383B、及び誤挿入防止リブ383Cのそれぞれに対向させた状態でカートリッジ5Fが組み立てられる。このため、第3ケース301の凹部307に対する保持部材367の向きや姿勢を複数のカートリッジ5F間で統一することができる。このため、カートリッジ5Fでは、複数のカートリッジ5F間で、印刷ヘッド66へのインクの供給性能のばらつきを軽減することができる。
また、カートリッジ5Fでは、保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cにおいて、それぞれ、切欠381が、第1面151と第5面155との間に形成されている。また、保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cにおいて、それぞれ、切欠381は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。つまり、保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cにおいて、切欠381の位置及び向きが相互に同じである。このため、1つのカートリッジ5Fにおいて、保持部材367A、保持部材367B、及び保持部材367Cの向きや姿勢を相互に統一することができる。
また、カートリッジ5Eにおいても、保持部材363の切欠285が第1面151と第5面155との間に形成されており、切欠371が第1面151と第6面156との間に形成されている。そして、切欠285及び切欠371は、第3面153から第4面154に向かって形成されている。つまり、1組のカートリッジ5E及びカートリッジ5Fにおいて、切欠285及び切欠371と、切欠381とが相互に同じ向きに形成されている。このため、1組のカートリッジ5E及びカートリッジ5Fにおいて、保持部材363及び3つの保持部材367の向きや姿勢を相互に統一することができる。このため、1組のカートリッジ5E及びカートリッジ5Fにおいて、印刷ヘッド66へのインクの供給性能がばらつくことを低く抑えることができる。
なお、実施例3や実施例4において、保護リブ203を誤挿入防止リブ291や誤挿入防止リブ375、誤挿入防止リブ383とする構成も採用され得る。この構成によれば、保護リブ203と、誤挿入防止リブ291や誤挿入防止リブ375、誤挿入防止リブ383とが、互いに機能を兼用するので、カートリッジ5の構造を簡素化しやすい。
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射(吐出)する任意の印刷装置(液体吐出装置)及びそのカートリッジにも適用することができる。例えば、以下のような各種の印刷装置及びそのカートリッジに適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置。(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射する印刷装置。(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材を噴射する印刷装置。(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する印刷装置。(5)精密ピペットとしての試料印刷装置。(6)潤滑油の印刷装置。(7)樹脂液の印刷装置。(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する印刷装置。(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する印刷装置。(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する印刷装置。(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド(液体吐出ヘッド)を備える印刷装置。
なお、「液滴」とは、印刷装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、「液体」とは、印刷装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。上記のような「液体」を、「液状体」とも表現することができる。液体や液状体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
1…液体噴射システム、3…プリンター、5,5A,5B,5C,5D,5E,5F…カートリッジ、7…ケース、8…給紙カバー、9…排紙カバー、11…給紙部、13…排紙部、15…操作パネル、21…機構ユニット、25…キャリッジユニット、29A…第1待機位置、29B…第2待機位置、31…ホルダー、43…凹部、45…底部、49…導入部、51…側壁、55…側壁、57…側壁、59…側壁、63…接点機構、64…回路基板、66…印刷ヘッド、71…流路、73…土手部、75…フィルター、77…パッキン、78…開口部、81…ケース、82…第1ケース、83…第2ケース、84,84A,84B,84C,84D…保持部材、91,91A,91B,91C,91D…保持部材、95…シート部材、96,96A,96B,96C,96D…凹部、101…隔壁、102…隔壁、103…隔壁、104…隔壁、105…隔壁、106…隔壁、107…隔壁、108…隔壁、110…底壁、111…第1側壁、112…第2側壁、113…第3側壁、114…第4側壁、115…底壁、116…第1側壁、117…第2側壁、118…第3側壁、119…第4側壁、120…底壁、121…第1側壁、122…第2側壁、123…第3側壁、124…第4側壁、125…底壁、126…第1側壁、127…第2側壁、128…第3側壁、129…第4側壁、141…供給孔、143…凸部、145…スライス面、146…カット面、147…成形面、151…第1面、152…第2面、153…第3面、154…第4面、155…第5面、156…第6面、157…切欠、159…切欠面、171,171A,171B,171C,171D…注入孔、172,172A,172B,172C,172D…連通孔、173,173A,173B,173C,173D…中継孔、174,174A,174B,174C,174D…導入溝、175,175A,175B,175C,175D…導入孔、176…土手部、177,177A,177B,177C,177D…溝、201…誤挿入防止リブ、203…保護リブ、221…第2ケース、223,223A,223B,223C,223D…保持部材、225…切欠、226…切欠面、227…切欠、228…切欠面、231,231A,231B,231C,231D…誤挿入防止リブ、251…第1ケース、252…第2ケース、253…シート部材、255…保持部材、255A…第1部分、255B…第2部分、255C…第3部分、257…凹部、261…隔壁、262…隔壁、263…隔壁、264…隔壁、265…隔壁、280…底壁、281…第1側壁、282…第2側壁、283…第3側壁、284…第4側壁、285…切欠、286…切欠面、291…誤挿入防止リブ、301…第3ケース、302…第4ケース、303…シート部材、305,305A,305B,305C…保持部材、307,307A,307B,307C…凹部、311…隔壁、312…隔壁、313…隔壁、314…隔壁、315…隔壁、316…隔壁、317…隔壁、318…隔壁、330…底壁、331…第1側壁、332…第2側壁、333…第3側壁、334…第4側壁、335…底壁、336…第1側壁、337…第2側壁、338…第3側壁、339…第4側壁、340…底壁、341…第1側壁、342…第2側壁、343…第3側壁、344…第4側壁、361…第2ケース、363…保持部材、364…第4ケース、367,367A,367B,367C…保持部材、371…切欠、372…切欠面、375…誤挿入防止リブ、381…切欠、382…切欠面、383,383A,383B,383C…誤挿入防止リブ、P…記録媒体。

Claims (10)

  1. 第1の凹部と、前記第1の凹部と形状の異なる第2の凹部とを有する筐体と、
    前記第1の凹部と前記第2の凹部とを覆うように前記筐体に接合される蓋と、
    前記第1の凹部に配置される第1の液体保持部材と、
    前記第2の凹部に配置され、前記第1の液体保持部材と形状の異なる第2の液体保持部材と、を有し、
    前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面に第1の切欠が形成され、
    前記蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第1の切欠に向かって突出する第1の誤挿入防止リブが形成されている、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  2. 請求項1に記載の液体収容容器において、
    前記液体収容容器を液体噴射装置に装着し使用する状態において前記第1の凹部は前記蓋より鉛直下方に位置し、
    前記第1の切欠は前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成される、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  3. 請求項1または2に記載の液体収容容器において、
    前記蓋は前記第1の凹部に連通する連通孔を有し、
    前記蓋は前記第1の液体保持部材が前記連通孔に接触することを防ぐよう前記第1の液体保持部材に向かって突出する保護リブを有し、
    前記保護リブが前記第1の誤挿入防止リブを兼ねる、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  4. 請求項1または2に記載の液体収容容器において、
    前記蓋は前記第1の凹部に連通する連通孔を有し、
    前記蓋は前記第1の液体保持部材が前記連通孔に接触することを防ぐよう前記第1の液体保持部材に対して突出する保護リブを有し、
    前記保護リブと前記第1の誤挿入防止リブとは異なる位置に配置され、
    前記保護リブより前記第1の誤挿入防止リブのほうが前記蓋から前記第1の凹部に突出する長さが長い、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の液体収容容器において、
    前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面に第2の切欠が形成され、
    前記第2の液体保持部材の前記蓋に対向する面に第3の切欠が形成され、
    前記蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第2の切欠に向かって突出する第2の誤挿入防止リブが形成され、
    前記蓋の前記第2の液体保持部材に対向する面に前記第3の切欠に向かって突出する第3の誤挿入防止リブが形成されている、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  6. 請求項5に記載の液体収容容器において、
    前記第1の切欠は前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成され、
    前記第2の切欠は前記第1の液体保持部材の前記蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の前記第1の側壁とは異なる第2の側壁に沿う辺に形成されている、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  7. 請求項5または6に記載の液体収容容器において、
    前記第1の液体保持部材と前記第2の液体保持部材はそれぞれ繊維部材で構成され、
    前記繊維部材は、
    前記蓋に対向する面である第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面及び前記第2面に交差する第3面と、前記第1面及び前記第2面に交差し且つ前記第3面に対向する第4面と、前記第1面と前記第2面と前記第3面と前記第4面とに交差する第5面と、前記第1面と前記第2面と前記第3面と前記第4面とに交差し且つ前記第5面に対向する第6面と、を有し、
    前記第1面と前記第3面と前記第5面とでは、圧力を受けたときの反力が異なり、
    前記繊維部材において、前記第2の切欠と前記第3の切欠とは、前記第3面から前記第4面に向かう方向に形成されている、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  8. 第1の液体収容容器と第2の液体収容容器とを含む液体噴射装置であって、
    前記第1の液体収容容器は、
    第1の凹部を有する第1筐体と、
    前記第1の凹部に配置される第1の液体保持部材と、
    前記第1の凹部を覆うように前記第1筐体に接合される第1の蓋と、を備え、
    前記第2の液体収容容器は、
    前記第1の凹部と形状の異なる第2の凹部とを有する第2筐体と、
    前記第2の凹部に配置され、前記第1の液体保持部材と形状の異なる第2の液体保持部材と、
    前記第2の凹部を覆うように前記第2筐体に接合される第2の蓋と、を備え、
    前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面に第1の切欠が形成され、
    前記第1の蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第1の切欠に突出する第1の誤挿入防止リブが形成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  9. 請求項8に記載の液体噴射装置において、
    前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面に第2の切欠が形成され、
    前記第2の液体保持部材の前記第2の蓋に対向する面に第3の切欠が形成され、
    前記第1の蓋の前記第1の液体保持部材に対向する面に前記第2の切欠に突出する第2の誤挿入防止リブが形成され、
    前記第2の蓋の前記第2の液体保持部材に対向する面に前記第3の切欠に突出する第3の誤挿入防止リブが形成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  10. 請求項9に記載の液体噴射装置において、
    前記液体収容容器を液体噴射装置に装着し使用する状態において前記第1の凹部は前記蓋より鉛直下方に位置し、
    前記第1の切欠は前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の第1の側壁に沿う辺に形成され、
    前記第2の切欠は前記第1の液体保持部材の前記第1の蓋に対向する面のうち、前記第1の凹部の前記第1の側壁とは異なる第2の側壁に沿う辺に形成されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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