JP2015229187A - 消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法、溶接装置 - Google Patents

消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法、溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アークスタートの期間中におけるワイヤ溶断およびワイヤ溶断に伴うスパッタの発生を抑制する。【解決手段】第1時刻t1において溶接ワイヤを被溶接物に向けて送給し、送給される溶接ワイヤが被溶接物に接触することで溶接ワイヤと被溶接物とに溶接電流Iを流し、溶接電流Iにてアークを発生させることにより溶接を開始する消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法において、第2時刻t2において溶接ワイヤと被溶接物とが接触した際に、溶接電流Iとして初期溶接電流Iaを供給し、初期溶接電流Iaの供給を開始してから予め決められた設定期間Tが経過した後、溶接電流Iとして初期溶接電流Iaよりも大きい定常溶接電流Irを供給する。【選択図】図4

Description

本発明は、消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法、溶接装置に関する。
例えば消耗電極式を採用したガスシールドアーク溶接では、溶接動作を開始する際に、溶接ワイヤと被溶接物との間に電圧を印加した状態で両者を接触させることによって短絡電流を流し、この短絡電流にて溶接ワイヤを溶断させて両者の間にアークを発生させることで、アークスタートを行う。
公報記載の従来技術として、溶接ワイヤと被溶接物とが接触すると溶接ワイヤの送給を停止すると共に溶接電源装置から予め定めた大電流の初期短絡電流を通電し、初期短絡電流の通電によって溶接ワイヤの先端部が溶断してアークが発生し、このアーク発生時点で溶接ワイヤを予め定めた定常の送給速度で送給を開始すると共に定常の溶接電流を通電するアークスタート制御方法において、初期短絡電流の通電によって溶接ワイヤの先端部が溶断してアークが発生した時点で、予め定めた燃上り抑制期間を設け、燃上り抑制期間中は溶接ワイヤの送給を停止したままで予め定めた小電流の燃上り抑制電流を通電し、燃上り抑制期間終了後に定常の溶接電流を通電するものが存在する(特許文献1参照)。
また、他の公報記載の従来技術として、アークスタートから負荷電流が安定して定常状態に至るまでの初期期間において、負荷電流の最大値を400A以下に抑えるとともに、短絡の発生間隔を50msec以下とする初期制御を行うものが存在する(特許文献2参照)。
さらに、他の公報記載の従来技術として、溶接開始に際して、溶接トーチから送給される溶接ワイヤを被溶接物に接触させて初期電流を通電し、その後に溶接ワイヤを引き離すことによって初期アークを発生させた後に定常アークへと移行させる消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法において、初期電流の立ち上がりに傾斜をつけるものが存在する(特許文献3参照)。
さらにまた、他の公報記載の従来技術として、アークスタート期間において、ワイヤ送給速度と溶接電圧との変化を同期するように連続的に制御し、さらにワイヤ送給速度に対応付けられた溶接電圧を所定時間の長さ印加するものが存在する(特許文献4参照)。
また、他の公報記載の従来技術として、アークスタート時に溶接電流を検出してその検出結果に基づいて溶接ロボットに取り付けられた溶接用トーチを移動させる溶接ロボットのアークスタート制御方法が存在する。この従来技術は、溶接電流が所定時間連続して流れない場合には溶接ロボットの動作による溶接用トーチの溶接線方向への移動を停止したままとなる。一方、溶接電流が所定時間連続して流れた場合には溶接ロボットの動作による溶接用トーチの溶接線方向への移動を開始する(特許文献5参照)。
特開2004−25265号公報 特開2008−12580号公報 特開2008−149361号公報 特開2009−101370号公報 特開2010−172953号公報
アークスタートの期間中では、アークが発生した直後から定常の状態に移行するまでの間に、溶接ワイヤに溶接電流が流れすぎると、溶接ワイヤが赤熱し、これに伴って溶接ワイヤが溶断するワイヤ溶断と呼ばれる現象が生じる。そして、このようなワイヤ溶断が生じると、アーク切れに伴うスパッタや、溶断した溶接ワイヤの周辺への飛散などが発生する。
本発明は、アークスタートの期間中におけるワイヤ溶断およびワイヤ溶断に伴うスパッタの発生を抑制することを目的とする。
本発明は、溶接ワイヤを被溶接物に向けて送給し、送給される当該溶接ワイヤが当該被溶接物に接触することで当該溶接ワイヤと当該被溶接物とに溶接電流を流し、当該溶接電流にてアークを発生させることにより溶接を開始する消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法において、前記溶接ワイヤと前記被溶接物とが接触した際に、前記溶接電流として初期溶接電流を供給する工程と、前記初期溶接電流の供給を開始してから予め決められた設定期間が経過した後、前記溶接電流として当該初期溶接電流よりも大きい定常溶接電流を供給する工程とを有することを特徴としている。
この消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法において、前記初期溶接電流の大きさが100(A)以上且つ300(A)以下となる範囲から選択され、前記定常溶接電流の大きさが350(A)以上且つ550(A)以下となる範囲から選択されることを特徴とすることができる。
また、前記設定期間が25(msec)以上且つ700(msec)未満となる範囲から選択されることを特徴とすることができる。
さらに、前記初期溶接電流を供給する工程と前記定常溶接電流を供給する工程との間に、立ち上がり傾斜を設ける工程を有することを特徴とすることができる。
さらにまた、前記立ち上がり傾斜を設ける工程では、当該立ち上がり傾斜を1500(A/100msec)以下に設定することを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明の溶接装置は、溶接ワイヤを介して被溶接物に溶接電流を供給する電源部と、前記被溶接物に向けて送給される前記溶接ワイヤが当該被溶接物に接触した際に、前記溶接電流として初期溶接電流を前記電源部から供給させ、当該初期溶接電流の供給を開始してから予め決められた設定期間が経過した後、当該溶接電流として当該初期溶接電流よりも大きい定常溶接電流を当該電源部から供給させる電流制御部とを含んでいる。
この溶接装置において、前記被溶接物に対する溶接作業を制御する制御装置と、前記溶接ワイヤおよび前記被溶接物に前記初期溶接電流が流れたことを検知する判定部と、前記電源部を駆動する電源駆動部と、をさらに備え、前記制御装置は、前記判定部により前記溶接ワイヤおよび前記被溶接物に前記初期溶接電流が流れたと判定され、さらに予め決められた設定時間が経過した後に、前記電源駆動部に対して前記電源部から前記定常溶接電流を供給させる電流設定信号を出力することを特徴とすることができる。
本発明によれば、アークスタートの期間中におけるワイヤ溶断およびワイヤ溶断に伴うスパッタの発生を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る溶接システムの概略構成を示す図である。 溶接システムに設けられた電源制御手段の構成を説明するための図である。 本実施の形態の溶接システムにおけるアークスタートの手順を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態の溶接システムにおけるアークスタートの手順の一例を説明するためのタイミングチャートである。 本実施の形態の溶接システムにおけるアークスタートの手順の変形例を説明するためのタイミングチャートである。 溶接システムに設けられた電源制御手段の他の構成例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る溶接システム1の概略構成を示す図である。この溶接システム1は、消耗電極式(溶極式)のガスシールドアーク溶接法のうち、炭酸ガスをシールドガスとして用いる炭酸ガスアーク溶接法によって、被溶接物200の溶接を行うものである。
溶接装置の一例としての溶接システム1は、溶接ワイヤ100を用いて被溶接物200を溶接する溶接トーチ10と、溶接トーチ10を保持するとともに溶接トーチ10の位置や姿勢を設定するロボットアーム20と、溶接トーチ10に溶接ワイヤ100を送給するワイヤ送給装置30と、溶接トーチ10にシールドガス(ここでは炭酸ガス)を供給するシールドガス供給装置40と、溶接トーチ10を介して溶接ワイヤ100に溶接電流を供給するとともに、溶接電流、送給速度および溶接速度等の制御を行う電源装置50とを備える。
また、この溶接システム1は、溶接トーチ10およびロボットアーム20による被溶接物200に対する溶接作業を制御する制御装置の一例として、ロボットアーム20を制御するためのロボット制御装置60を備える。ロボット制御装置60により、ロボットアーム20に設けられた溶接トーチ10(溶接ワイヤ100)の移動およびその速度(溶接速度)が制御される。なお、ロボット制御装置60と電源装置50とは、データや制御信号の送受信が可能な構成とすることができる。
この溶接システム1で用いる溶接ワイヤ100としては、フラックスを含まないソリッドワイヤあるいはフラックスを含むフラックス入りワイヤのどちらであってもよい。
また、この溶接システム1で用いる溶接電流としては、直流および交流のどちらであってもよい。
図2は、図1に示す溶接システム1に設けられた電源制御手段の構成を説明するための図である。
電源制御手段としての電源装置50は、作業者による溶接開始の指示を受け付けるスイッチ51と、溶接ワイヤ100に供給する溶接電流を設定する溶接電流設定部52と、ワイヤ送給装置30を用いた溶接ワイヤ100の送給速度を設定する送給速度設定部53と、溶接電流設定部52によって設定された溶接電流の設定値を送給速度設定部53における送給速度の設定値に変換する溶接電流/送給速度変換部54とを備える。また、電源装置50は、溶接トーチ10(溶接ワイヤ100)と被溶接物200との間に溶接電流を供給する電源部55と、溶接電流設定部52による設定に基づいて電源部55を駆動する電源駆動部56と、溶接トーチ10から溶接ワイヤ100を介して被溶接物200に流れる溶接電流を検知する溶接電流検知部57とを備える。さらに、電源装置50は、溶接電流検知部57による溶接電流の検知結果に基づいて溶接電流が流れたことを判定し、その判定結果(電流検知結果)を出力する電流判定部58と、電流判定部58による判定結果に基づいて溶接電流が予め決められた時間だけ流れたことを判定し、その判定結果(通電判定結果)を出力する通電判定部59とを備える。なお、本実施の形態では、溶接電流設定部52が、電流制御部としての機能を有している。
次に、本実施の形態の溶接システム1を用いた溶接方法におけるアークスタートの手順について説明を行う。
図3は、本実施の形態の溶接システム1におけるアークスタートの手順を説明するためのフローチャートである。また、図4は、本実施の形態の溶接システム1におけるアークスタートの手順の一例を説明するためのタイミングチャートである。
ここで、図4は、スイッチ51から溶接電流設定部52、送給速度設定部53および電源駆動部56に入力される溶接開始信号Sと、送給速度設定部53がワイヤ送給装置30に出力する送給速度設定信号Fと、送給速度設定信号Fに基づいてワイヤ送給装置30が送給を行う溶接ワイヤ100の実際の送給速度Vと、溶接電流設定部52が溶接電流/送給速度変換部54および電源駆動部56に出力する溶接電流設定信号Cと、溶接電流設定信号Cに基づいて溶接ワイヤ100に実際に流れる溶接電流Iと、溶接電流検知部57による溶接電流Iの検知に基づいて電流判定部58が送給速度設定部53および通電判定部59に出力する電流検知信号Dと、電流判定部58による電流検知信号Dの出力に基づいて通電判定部59が溶接電流設定部52に出力する通電判定信号Jとの関係を示している。ここで、溶接開始信号S、電流検知信号Dおよび通電判定信号Jは、それぞれローレベル(L)およびハイレベル(H)の2状態をとり得る。
なお、アークスタートする前の初期状態において、溶接開始信号S、電流検知信号Dおよび通電判定信号Jは「L」に、送給速度設定信号Fおよび溶接電流設定信号Cは「0」に、それぞれ設定されているものとする。また、その結果として、送給速度Vおよび溶接電流Iも、それぞれ「0」となっているものとする。さらに、アークスタートする前の初期状態において、溶接トーチ10に保持された溶接ワイヤ100の先端は、被溶接物200に対し、予め決められた距離だけ離れた位置に配置されているものとする。
では、図3を参照しつつ、アークスタートにおける処理の手順について説明を行う。
まず、スイッチ51から入力されてくる溶接開始信号Sが「L」か「H」かの識別を行う(ステップ10)。ステップ10において溶接開始信号Sが「L」であった場合(NO)は、ステップ10に戻って処理を続行する。
一方、ステップ10において溶接開始信号Sが「H」であった場合(YES)、溶接電流設定部52は、溶接電流設定信号Cを「0」から「初期溶接電流設定値Ca」に変更する(ステップ20)。また、送給速度設定部53は、送給速度設定信号Fを「0」から「開始時送給速度設定値Fi」に変更する(ステップ30)。
次に、電流判定部58から入力されてくる電流検知信号Dが「L」か「H」かの判別を行う(ステップ40)。ステップ40において電流検知信号Dが「L」であった場合(NO)は、ステップ40に戻って処理を続行する。
一方、ステップ40において電流検知信号Dが「H」であった場合(YES)、送給速度設定部53は、送給速度設定信号Fを「開始時送給速度設定値Fi」から「初期送給速度設定値Fa」に変更する(ステップ50)。
続いて、通電判定部59から入力されてくる通電判定信号Jが「L」か「H」かの識別を行う(ステップ60)。ステップ60において通電判定信号Jが「L」であった場合(NO)は、ステップ60に戻って処理を続行する。
一方、ステップ60において通電判定信号Jが「H」であった場合(YES)、溶接電流設定部52は、溶接電流設定信号Cを「初期溶接電流設定値Ca」から「定常溶接電流設定値Cr」に変更する(ステップ70)。また、送給速度設定部53は、送給速度設定信号Fを「初期送給速度設定値Fa」から「定常送給速度設定値Fr」に変更する(ステップ80)。
これにより、アークスタートが完了する。
では、上述したアークスタートの手順を、図4に示すタイミングチャートを参照しながら具体的に説明する。
第1時刻t1において、スイッチ51が「オフ」から「オン」に切り換えられると、溶接開始信号Sが、「L」から「H」に変更される(ステップ10においてYES)。溶接開始信号Sが「L」から「H」に変更されることに伴い、溶接電流設定部52は、溶接電流設定信号Cを「0」から「初期溶接電流設定値Ca」に変更し(ステップ20:0<Ca)、且つ、送給速度設定部53は、送給速度設定信号Fを「0」から「開始時送給速度設定値Fi」に変更する(ステップ30:0<Fi)。
第1時刻t1において、溶接電流設定信号Cが初期溶接電流設定値Caに設定される。これに伴い、電源部55は、初期溶接電流設定値Caに応じた溶接電圧を、溶接ワイヤ100と被溶接物200との間に印加する。ただし、この時点では、溶接ワイヤ100の送給が開始されたばかりであり、被溶接物200に溶接ワイヤ100の先端が到達していない。このため、この時点において、溶接電流Iは「0」を維持した状態となっており、電流検知信号Dおよび通電判定信号Jも「L」のままである。
また、第1時刻t1において、送給速度設定信号Fが開始時送給速度設定値Fiに設定されることにより、ワイヤ送給装置30は、溶接ワイヤ100の送給を開始する。ただし、送給速度Vは、0から、開始時送給速度設定値Fiに応じた開始時送給速度Viに直ちに到達するのではなく、加速に時間を要するため、若干の遅れ(ラグ)を伴って開始時送給速度Viに到達する。
次に、第1時刻t1から時間が経過した第2時刻t2にて、送給に伴って溶接ワイヤ100の先端が被溶接物200に到達(接触)すると、初期溶接電流設定値Caに応じて設定された溶接電圧により、溶接ワイヤ100および被溶接物200に、溶接電流Iとして初期溶接電流Iaが流れ始める。また、溶接ワイヤ100に初期溶接電流Iaが流れることに伴って溶接ワイヤ100の先端側が溶融し、溶接ワイヤ100と被溶接物200との間にアーク(図示せず)が発生する。
このようにして溶接電流I(初期溶接電流Ia)が流れ始めたことは、溶接電流検知部57によって検知され、その検知結果が電流判定部58に出力される。これを受けた電流判定部58は、出力する電流検知信号Dを「L」から「H」に変更する(ステップ40においてYES)。電流検知信号Dが「L」から「H」に変更されることに伴い、送給速度設定部53は、送給速度設定信号Fを「開始時送給速度設定値Fi」から「初期送給速度設定値Fa」に変更する(ステップ50:Fi<Fa)。
第2時刻t2において、送給速度設定信号Fが初期送給速度設定値Faに設定されることにより、ワイヤ送給装置30は、溶接ワイヤ100の送給速度Vの変更を開始する。ただし、送給速度Vは、開始時送給速度Viから、初期送給速度設定値Faに応じた初期送給速度Vaに直ちに到達するのではなく、加速に時間を要するため、若干の遅れ(ラグ)を伴って初期送給速度Vaに到達する。
また、第2時刻t2において電流検知信号Dが「L」から「H」に変更されることに伴い、通電判定部59は、計時を開始する。
その後、第2時刻t2から、計時時間が予め決められた設定期間Tを経過した第3時刻t3に到達すると、通電判定部59は、出力する通電判定信号Jを「L」から「H」に変更する(ステップ60においてYES)。通電判定信号Jが「L」から「H」に変更されることに伴い、溶接電流設定部52は、溶接電流設定信号Cを「初期溶接電流設定値Ca」から「定常溶接電流設定値Cr」に変更し(ステップ70:Ca<Cr)、且つ、送給速度設定部53は、送給速度設定信号Fを「初期送給速度設定値Fa」から「定常送給速度設定値Fr」に変更する(ステップ80:Fa<Fr)。
第3時刻t3において、溶接電流設定信号Cが定常溶接電流設定値Crに設定されることにより、溶接ワイヤ100に流れる溶接電流Iは、初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irに移行する(Ia<Ir)。
また、第3時刻t3において、送給速度設定信号Fが定常送給速度設定値Frに設定されることにより、ワイヤ送給装置30は、溶接ワイヤ100の送給速度Vの変更を開始する。ただし、送給速度Vは、初期送給速度Vaから、定常送給速度設定値Frに応じた定常送給速度Vrに直ちに到達するのではなく、加速に時間を要するため、若干の遅れ(ラグ)を伴って定常送給速度Vrに到達する。
これにより、アークスタートが完了する。
なお、図4に示した例では、第3時刻t3において、溶接電流設定信号Cを初期溶接電流設定値Caから定常溶接電流設定値Crに瞬時に切り替えることで、溶接電流Iを初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irに瞬時に切り替えるようにした。しかし、溶接電流Iを初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irに切り替える際の方式は、これに限られるものではない。
図5は、本実施の形態の溶接システム1におけるアークスタートの手順の変形例を説明するためのタイミングチャートである。
図5に示すように、第3時刻t3において、溶接電流設定信号Cを初期溶接電流設定値Caから定常溶接電流設定値Crに切り替える際の溶接電流設定信号Cに傾斜設定値Csを設け、第3時刻t3から所定の時間が経過した第4時刻t4において、定常溶接電流設定値Crに到達させるようにしてもよい。この場合には、第3時刻t3において初期溶接電流Iaとなっている溶接電流Iが、第3時刻t3から第4時刻t4に向けて立ち上がり傾斜Isにて漸次増加し、第4時刻t4において定常溶接電流Irに到達することになる。また、この例においては、溶接電流設定信号Cに傾斜設定値Csが設けられることに伴って、送給速度設定信号Fにも傾斜設定値Fsが設定されることになり、結果として、送給速度Vにも立ち上がり傾斜Vsが設定されることになる。
本実施の形態の溶接システム1では、被溶接物200と溶接ワイヤ100とが接触する際に、溶接電流Iとして定常溶接電流Irよりも小さい初期溶接電流Iaを流すとともに、初期溶接電流Iaを予め決められた設定期間Tの間だけ流した後に、初期溶接電流Iaを目的とする定常溶接電流Irに切り替えるようにした。
これにより、アークスタート直後の溶接電流Iによって生じる溶接ワイヤ100の溶断(ワイヤ溶断)、および、ワイヤ溶断に伴うスパッタの増加を抑制することができる。
また、本実施の形態の溶接システム1における図5に示した例では、初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irへの切り替え時に立ち上がり傾斜Isを設けた。
初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irへの切り替え時においては、溶接ワイヤ100に供給される電流量が一時的に多くなる。これに伴い、切り替え時においては、溶接ワイヤ100の赤熱が大きくなることで、溶接ワイヤ100が軟化しやすくなるとともに、ワイヤ溶断が生じやすくなる。
このため、立ち上がり傾斜Isを設けることにより、溶接ワイヤ100の急峻な赤熱を抑制できる。その結果、特に定常溶接電流Irが高く設定される場合にあっては、ワイヤ溶断およびこれに伴うバーンバックを抑制することが可能となり、スパッタの増加も抑制することが可能になる。
ではここで、本実施の形態の溶接システム1を用いたガスシールドアーク溶接のアークスタート制御方法における各種条件の特徴について、説明を行っておく。
<初期溶接電流Ia>
初期溶接電流Iaを流す期間は、定常溶接電流Irに至る前にアークを安定させるために設けられる。溶接電流Iが小さいほど、溶接ワイヤ100に生じるジュール熱が小さく、かつ安定した溶滴移行となるため、下限は規定しない。ただし、溶接電流Iが350(A)を超えると、溶接ワイヤ100に発生するジュール熱が高くなってワイヤ溶断が生じやすくなり、更に溶滴移行もワイヤ直下の溶滴が大きくなるグロビュール移行溶接になるため、ワイヤ溶断が発生しやすくなりスパッタも増加しやすくなる。よって、初期溶接電流Iaは300(A)以下とすることが好ましい。加えて、短絡移行は、溶接電流Iが100(A)〜250(A)となる範囲内において最もアークが安定することから、初期溶接電流Iaのより好ましい範囲は、100(A)〜250(A)となる。なお、初期溶接電流Iaは0(A)を含まない。
<定常溶接電流Ir>
初期溶接電流Iaから移行する定常溶接電流Irの値によって、ワイヤ溶断の頻度が変わり、定常溶接電流Irが高くなるほど、赤熱効果によるワイヤ溶断が生じやすい傾向となる。ここで、定常溶接電流Irが350(A)を下回る場合においては、赤熱が生じ難いため、本発明の効果が現れにくい。一方、定常溶接電流Irが600(A)を超える場合には、溶接が安定しない。よって、定常溶接電流Irの範囲は350(A)〜600(A)と規程する。さらに、安定した溶接を行うには、350(A)〜550(A)であることがより好ましい。
<設定期間T>
設定期間Tを20(msec)以上とした場合、初期溶接電流Iaを流している間にアークが安定することから、初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irに移行する際のワイヤ溶断をより抑制することが可能になる。よって、設定期間Tは20(msec)以上とすることが好ましく、50msec以上とすると、よりアークが安定するため、より好ましい。ただし、初期溶接電流Iaを流す設定期間Tを長くしすぎても、効率の低下を招くため、設定期間Tについては、700(msec)未満とすることが好ましい。
<立ち上がり傾斜Is>
定常溶接電流Irと初期溶接電流Iaとに差がある場合は、溶接ワイヤ100が赤熱しやすくなり、両者の電流差が大きいほど、溶接ワイヤ100が赤熱によって軟化しやすくなる。これに伴い、初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irに移行する際にワイヤ溶断が発生し易くなるため、初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irへの移行において、1500(A/100msec)以下の立ち上がり傾斜Isを設けることが好ましい。このような立ち上がり傾斜Isをつけることにより、急峻なワイヤの赤熱が抑制できるため、50(A/100msec)以上の傾きを設けることがより好ましい。
なお、立ち上がり傾斜Isは、図5に示したような直線的で連続した値(時間の一次関数)である必要はなく、曲線状、ステップ状などであってもよい。
なお、上述した説明においては、アークスタートにおける溶接速度の設定については、特に詳述しなかった。ただし、ビード始端部の溶着量を合わせるために、初期溶接電流Iaを供給している期間と定常溶接電流Irを供給している期間とで、溶接速度を変化させる制御を行ってもよい。例えば、初期溶接電流Iaを供給している期間の溶接速度を、定常溶接電流Irを供給している期間の溶接速度(本条件の溶接速度)以下とする。これにより、初期溶接電流Iaを供給している期間と定常溶接電流Irを供給している期間とで溶着量を整合させることが可能となり、スタート部のビード形状が安定することになる。
例として、定常送給速度Vrが20(mpm)且つ初期送給速度Vaが10(mpm)の場合に、定常溶接電流Irを供給している期間の溶接速度(本条件の溶接速度)が0.6(mpm)であるとき、初期溶接電流Iaを供給している期間の溶接速度は0.3(mpm)に制御される。
また、上述した説明においては、定常溶接電流Irを一定値に制御していたが、これに限られるものではなく、ベース電流に対しピーク電流をある一定の周波数で繰り返し印加するパルス電流としてもかまわない。
次に、本実施の形態における溶接システム1の他の構成例について説明する。
図2に示した構成例では、電源装置50に設けられた機能により、本実施の形態によるアークスタートの制御を実現した。これに対し、本実施の形態によるアークスタートの制御を実現する機能の一部をロボット制御装置60にて担う構成とすることもできる。
図6は、本発明の実施の形態に係る溶接システム1に設けられた電源制御手段の他の構成例を説明するための図である。
図6に示す構成例では、図2に示した構成例で電源装置50に設けられていたスイッチ51、溶接電流設定部52および通電判定部59が、ロボット制御装置60に設けられている。また、電源装置50はロボット制御装置60との間で各種信号の授受を行うための電源装置インタフェース部501を備えており、ロボット制御装置60は電源装置50との間で各種信号の授受を行うための制御装置インタフェース部601を備えている。
ここで、図6に示すロボット制御装置60に設けられたスイッチ51、溶接電流設定部52および通電判定部59のそれぞれが有する機能は、図2に示す電源装置50に設けられていたものと基本的に同じであるため、ここでは、その詳細な説明を省略する。また、図6に示す例においては、電源装置50とロボット制御装置60との間で、溶接開始信号S、溶接電流設定信号Cおよび電流検知信号Dの授受が行われる。
なお、本実施の形態における溶接電流設定部52や送給速度設定部53の機能は、アナログ回路やデジタル回路にて実現することが可能である。ここで、溶接電流設定部52や送給速度設定部53をデジタル回路にて実現する場合、例えば、図3および図4に基づいて説明した各タイミングにおける各制御信号の出力の手順を記述したプログラムを溶接電流設定部52や送給速度設定部53に設けられるメモリに格納することにより、本実施の形態の機能を実装することができる。そして、溶接電流設定部52や送給速度設定部53に設けられるCPUがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、各機能が実現される。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<アーク切れ調査>
本発明者は、図1に示す溶接システム1を用い、溶接条件として、溶接ワイヤ100の種別、溶接ワイヤ100の線径、溶接ワイヤ100に供給する初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Ir、設定期間T、立ち上がり傾斜Isを種々異ならせて被溶接物200を溶接する実験を行い、アークスタート時におけるアーク切れの発生状態について評価を行った。
なお、この実験では、溶接ワイヤ100の種別(ワイヤ種)として、フラックスを含まないソリッドワイヤと、フラックスを含むフラックス入りワイヤとを用いた。
また、この実験では、溶接ワイヤ100の線径として、φ1.2(mm)、φ1.4(mm)のものを用いた。
さらに、この実験では、シールドガスとして炭酸ガス(100%CO)を用いた。
さらにまた、この実験では、溶接対象となる被溶接物200として、JIS G3106 SM490Aで規定される鋼板を用いた。
また、この実験では、100(A)以上550(A)以下の範囲から、初期溶接電流Iaを選択した。
さらに、この実験では、250(A)以上550(A)以下の範囲から、定常溶接電流Irを選択した。
さらにまた、この実験では、0(mesc)以上800(msec)以下の範囲から、設定期間Tを選択した。
そして、この実験では、傾き無しから1500(A/100msec)以下の範囲から、立ち上がり傾斜Isを選択した。
また、この実験では、各条件について、ビードオンプレートの下向き溶接にて溶接長10cmの溶接を30回ずつ行い、30回中で生じたアーク切れの回数をカウントし、アーク切れ発生率(アーク切れ回数/30回×100%)を求めた。そして、アーク切れ発生率が0%となったものを良として評価「◎」とし、アーク切れ発生率が20%以下となったものを可として評価「○」とし、アーク切れ発生率が20%超となったものを不可として評価「×」とした。
以下に示す表1〜表17は、この実験で用いた336個(No.1〜No.336)の溶接条件と得られた評価結果との関係を示すものである。なお、表1〜表17においては、ソリッドワイヤを「Solid」と表記し、フラックス入りワイヤを「Cored」と表記した。
Figure 2015229187
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ここで、No.1〜No.50(表1〜表5)は本発明の比較例を示しており、残りが本発明の実施例を示している。
まず、表1〜表4について説明を行う。
表1は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のソリッドワイヤを用い、従来のアークスタート法である初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irを同じ大きさとした場合(Ia=Ir)を示している。なお、このときの初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大きさは、250(A)〜500(A)とした。
また、表2は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のフラックス入りワイヤを用い、従来のアークスタート法である初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irを同じ大きさとした場合(Ia=Ir)を示している。なお、このときの初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大きさは、250(A)〜500(A)とした。
さらに、表3は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のソリッドワイヤを用い、従来のアークスタート法である初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irを同じ大きさとした場合(Ia=Ir)を示している。なお、このときの初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大きさは、250(A)〜550(A)とした。
さらにまた、表4は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のフラックス入りワイヤを用い、従来のアークスタート法である初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irを同じ大きさとした場合(Ia=Ir)を示している。なお、このときの初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大きさは、250(A)〜550(A)とした。
このように、表1と表2とでは、線径が同じであるもののワイヤ種が異なっており、表1と表3とでは、ワイヤ種が同じであるものの線径が異なっている。また、表2と表4とでは、ワイヤ種が同じであるもの線径が異なっており、表3と表4とでは、線径が同じであるもののワイヤ種が異なっている。なお、表1〜表4では、従来のアークスタート法であって、初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irが同じ大きさとなるので、必然的に、設定期間Tは「0」となり、立ち上がり傾斜Isは「無し」となる。
次に、表5について説明を行う。
表5は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のソリッドワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくした場合(Ia<Ir)を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは500(A)とし、初期溶接電流Iaの大きさは100(A)とした。
このように、表1と表5とでは、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大小関係が異なっている。なお、表5では、設定期間Tを700(msec)〜800(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを1500(A/100msec)とした。
次いで、表6〜表8について説明を行う。
表6は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のソリッドワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを100(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、350(A)〜500(A)とした。
また、表7は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のソリッドワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを200(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、350(A)〜500(A)とした。
さらに、表8は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のソリッドワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを300(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、350(A)〜500(A)とした。
このように、表1と表6〜8とでは、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大小関係が異なっている。また、表6〜表8では、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaの大きさが異なっている。なお、表6では、設定期間Tを0(msec)〜650(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを150(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。また、表7では、設定期間Tを0(msec)〜350(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを100(A/100msec)〜1000(A/100msec)とした。さらに、表8では、設定期間Tを0(msec)〜250(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを50(A/100msec)〜1000(A/100msec)とした。
続いて、表9〜表11について説明を行う。
表9は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のフラックス入りワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを100(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、350(A)〜500(A)とした。
また、表10は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のフラックス入りワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを200(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、350(A)〜500(A)とした。
さらに、表11は、溶接ワイヤ100としてφ1.2のフラックス入りワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを300(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、350(A)〜500(A)とした。
このように、表2と表9〜表11とでは、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大小関係が異なっている。また、表6〜表8と表9〜表11とでは、線径が同じであるもののワイヤ種が異なっている。さらに、表9〜表11では、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaの大きさが異なっている。なお、表9では、設定期間Tを0(msec)〜250(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを50(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。また、表10では、設定期間Tを0(msec)〜325(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを100(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。さらに、表11では、設定期間Tを0(msec)〜175(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを50(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。
今度は、表12〜表14について説明を行う。
表12は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のソリッドワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを100(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、400(A)〜550(A)とした。
また、表13は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のソリッドワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを200(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、400(A)〜550(A)とした。
さらに、表14は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のソリッドワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを300(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、400(A)〜550(A)とした。
このように、表3と表12〜表14とでは、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大小関係が異なっている。また、表6〜表8と表12〜表14とでは、ワイヤ種が同じであるものの線径が異なっている。さらに、表12〜表14では、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaの大きさが異なっている。なお、表12では、設定期間Tを0(msec)〜275(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを250(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。また、表13では、設定期間Tを0(msec)〜225(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを200(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。さらに、表14では、設定期間Tを0(msec)〜225(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを200(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。
最後に、表15〜表17について説明を行う。
表15は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のフラックス入りワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを100(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、400(A)〜550(A)とした。
また、表16は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のフラックス入りワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを200(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、400(A)〜550(A)とした。
さらに、表17は、溶接ワイヤ100としてφ1.4のフラックス入りワイヤを用い、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくする(Ia<Ir)とともに、初期溶接電流Iaを300(A)に固定した場合を示している。なお、このときの定常溶接電流Irの大きさは、400(A)〜550(A)とした。
このように、表4と表15〜表17とでは、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Irの大小関係が異なっている。また、表9〜表11と表15〜表17とでは、ワイヤ種が同じであるものの線径が異なっている。さらに、表15〜表17では、ワイヤ種および線径が同じであるものの、初期溶接電流Iaの大きさが異なっている。なお、表15では、設定期間Tを0(msec)〜175(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを250(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。また、表16では、設定期間Tを0(msec)〜125(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを250(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。さらに、表17では、設定期間Tを0(msec)〜200(msec)とし、立ち上がり傾斜Isを150(A/100msec)〜1500(A/100msec)とした。
次に、結果について説明を行う。
表1〜表4から明らかなように、定常溶接電流Irが比較的小さい条件(線径φ1.2の場合にはIr≦300(A)、線径φ1.4の場合にはIr≦325(A))では、アークスタートにおけるアーク切れ発生率が低下(良化)する。ただし、この範囲は、本発明に係る課題の範囲外となる。一方、定常溶接電流Irが比較的大きい条件(線径φ1.2の場合にはIr≧325(A)、線径φ1.4の場合にはIr≧350(A))では、アークスタートにおけるアーク切れ発生率が上昇(悪化)する。
表5から明らかなように、定常溶接電流Irに比べて初期溶接電流Iaを小さくした場合であっても、設定期間Tが比較的長い条件では、アークスタートにおけるアーク切れ発生率が上昇(悪化)する。
表6〜表8から明らかなように、全ての条件において、アークスタートにおけるアーク切れ発生率が低下(良化)する。
表9〜表11から明らかなように、全ての条件において、アークスタートにおけるアーク切れ発生率が低下(良化)する。
表12〜表14から明らかなように、全ての条件において、アークスタートにおけるアーク切れ発生率が低下(良化)する。
表15〜表17から明らかなように、全ての条件において、アークスタートにおけるアーク切れ発生率が低下(良化)する。
<飛散物調査>
本発明者は、図1に示す溶接システム1を用い、溶接条件として、溶接ワイヤ100の種別、溶接ワイヤ100の線径、溶接ワイヤ100に供給する初期溶接電流Iaおよび定常溶接電流Ir、設定期間T、立ち上がり傾斜Isを種々異ならせて被溶接物200を溶接する実験を行い、アークスタート時における飛散物の発生状態について評価を行った。ここで、飛散物は、溶接のスタートからエンドまでに発生するスパッタやワイヤ溶断時に飛散する溶接ワイヤ100のワイヤ片等を指す。
なお、この実験では、溶接ワイヤ100の種別(ワイヤ種)として、フラックスを含まないソリッドワイヤを用いた。
また、この実験では、溶接ワイヤ100の線径として、φ1.2mmのものを用いた。
さらに、この実験では、シールドガスとして炭酸ガス(100%CO)を用いた。
さらにまた、この実験では、溶接対象となる被溶接物200として、JIS G3106 SM490Aで規定される鋼板を用いた。
また、この実験では、250(A)以上500(A)以下の範囲から、初期溶接電流Iaを選択した。
さらに、この実験では、350(A)以上500(A)以下の範囲から、定常溶接電流Irを選択した。
さらにまた、この実験では、0(mesc)以上50(msec)以下の範囲から、設定期間Tを選択した。
そして、この実験では、傾き無しから200(A/100msec)以下の範囲から、立ち上がり傾斜Isを選択した。
そして、この実験では、各条件について、ビードオンプレートの下向き溶接にて溶接長10cmの溶接を30回ずつ行い、30回中で生じたφ0.72mm以上の飛散物の数をカウントし、定常溶接電流Irを同じ大きさに設定した従来のアークスタート法を用いた場合に対する減少率を求めた。そして、減少率が80%以上となったものを良として評価「◎」とし、減少率が30%以上となったものを可として評価「○」とし、減少率が30%未満となったものとを不可として評価「×」とした。
以下に示す表18および表19は、この実験で用いた8個(No.337〜No.344)の溶接条件と得られた評価結果との関係を示すものである。なお、表18に示すNo.337〜N0.340の溶接条件は、表1に示したNo.5、No.7、No.9、No.11のそれぞれに対応している。また、表19に示すNo.341の減少率は表18に示すNo.337の結果に基づいて決まり、表19に示すNo.342の減少率は表18に示すNo.338の結果に基づいて決まり、表19に示すNo.343の減少率は表18に示すNo.339の結果に基づいて決まり、表19に示すNo.344の減少率は表18に示すNo.340の結果に基づいて決まる。
Figure 2015229187
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次に、結果について説明を行う。
表18および表19から明らかなように、定常溶接電流Irよりも初期溶接電流Iaを小さく設定し、且つ、初期溶接電流Iaから定常溶接電流Irへの移行において立ち上がり傾斜Isを設けることにより、アークスタート中における飛散物の量が減少することが理解される。また、定常溶接電流Irと初期溶接電流Iaとの差が大きい場合に、飛散物の減少率がより大きくなることがわかる。
1…溶接システム、10…溶接トーチ、20…ロボットアーム、30…ワイヤ送給装置、40…シールドガス供給装置、50…電源装置、51…スイッチ、52…溶接電流設定部、53…送給速度設定部、54…溶接電流/送給速度変換部、55…電源部、56…電源駆動部、57…溶接電流検知部、58…電流判定部、59…通電判定部、60…ロボット制御装置、100…溶接ワイヤ、200…被溶接物

Claims (7)

  1. 溶接ワイヤを被溶接物に向けて送給し、送給される当該溶接ワイヤが当該被溶接物に接触することで当該溶接ワイヤと当該被溶接物とに溶接電流を流し、当該溶接電流にてアークを発生させることにより溶接を開始する消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法において、
    前記溶接ワイヤと前記被溶接物とが接触した際に、前記溶接電流として初期溶接電流を供給する工程と、
    前記初期溶接電流の供給を開始してから予め決められた設定期間が経過した後、前記溶接電流として当該初期溶接電流よりも大きい定常溶接電流を供給する工程と
    を有することを特徴とする消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法。
  2. 前記初期溶接電流の大きさが100(A)以上且つ300(A)以下となる範囲から選択され、
    前記定常溶接電流の大きさが350(A)以上且つ550(A)以下となる範囲から選択されること
    を特徴とする請求項1記載の消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法。
  3. 前記設定期間が25(msec)以上且つ700(msec)未満となる範囲から選択されることを特徴とする請求項1または2記載の消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法。
  4. 前記初期溶接電流を供給する工程と前記定常溶接電流を供給する工程との間に、立ち上がり傾斜を設ける工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法。
  5. 前記立ち上がり傾斜を設ける工程では、当該立ち上がり傾斜を1500(A/100msec)以下に設定することを特徴とする請求項4記載の消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法。
  6. 溶接ワイヤを介して被溶接物に溶接電流を供給する電源部と、
    前記被溶接物に向けて送給される前記溶接ワイヤが当該被溶接物に接触した際に、前記溶接電流として初期溶接電流を前記電源部から供給させ、当該初期溶接電流の供給を開始してから予め決められた設定期間が経過した後、当該溶接電流として当該初期溶接電流よりも大きい定常溶接電流を当該電源部から供給させる電流制御部と
    を含む溶接装置。
  7. 前記被溶接物に対する溶接作業を制御する制御装置と、
    前記溶接ワイヤおよび前記被溶接物に前記初期溶接電流が流れたことを検知する判定部と、
    前記電源部を駆動する電源駆動部と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記判定部により前記溶接ワイヤおよび前記被溶接物に前記初期溶接電流が流れたと判定され、さらに予め決められた設定時間が経過した後に、前記電源駆動部に対して前記電源部から前記定常溶接電流を供給させる電流設定信号を出力することを特徴とする請求項6記載の溶接装置。
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