JP2015228975A - 椅子、制御装置、表示部位置調整方法、プログラム、及び、記録媒体 - Google Patents

椅子、制御装置、表示部位置調整方法、プログラム、及び、記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】被測定者の利便性を向上させることができる、ユーザの生体情報を測定するための椅子を提供する。【解決手段】椅子は、上肢部に装着された状態でユーザの生体情報を測定する機器が取り付けられているアームレスト103と、アームレスト103の位置が、ユーザが機器を上肢部に装着するときの第1の位置と、機器によりユーザの生体情報を測定するときの第2の位置との間で可変となるようにアームレスト103を支持するアームレスト支持部105aと、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、生体情報を測定する椅子、そのような椅子を制御する制御装置、及び、制御装置の表示部位置調整方法に関する。また、制御装置としてコンピュータを動作させるためのプログラム、及び、そのようなプログラムが記録されている記録媒体に関する。
近年、生活習慣病の予防および対策として、日常的な健康管理が重要であることが広く認識されている。そして、体重、体脂肪、内臓脂肪、骨密度、体温、血圧、脈拍、酸素飽和度または運動量(歩数、消費カロリー値など)などの生体情報(バイタルデータ)を日常的に測定し記録することにより、各人が自分の健康管理を自分自身で行うことが注目されている。
例えば、特許文献1には、外郭構造により外部の環境の影響を受けることなくユーザの健康に関するデータを測定するヘルスブースが開示されている。
また、特許文献2には、ユーザの現在の身体状態とユーザから得られた問診回答情報とによりユーザの健康状態を分析する健康管理システムが開示されている。
特表2010−538689号公報(2010年12月16日公開) 特開2011−067708号公報(2011年4月7日公開)
しかし、特許文献1に記載のヘルスブースでは、大型であるため広い設置スペースが必要であり、ユーザの健康に関するデータを測定する機器がヘルスブース内の複数の箇所に固定されている。このため、健康に関するデータを測定するためにユーザが各測定機器に合わせて移動したり、姿勢を大きく変えたりする必要がある。このため、安定した状態でユーザの健康情報を得ることが難しい。また、特許文献2に記載の健康管理システムでは、ユーザが自身の身体情報を測定するために、生体信号測定器に対して自分の姿勢を適正に保たなければならない。このように、従来の技術では、ユーザの健康に関するデータを測定するに際し、ユーザの利便性が低いという問題がる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、被測定者の利便性を向上させることができる、ユーザの生体情報を測定するための椅子を提供することにある。
本発明の一態様に係る椅子は、上述の課題を解決するため、被測定者の上肢部を乗せるためのアームレストであって、上記上肢部に装着された状態で上記被測定者の生体情報を測定する測定機器が取り付けられているアームレストと、上記アームレストの位置が、上記被測定者が上記測定機器を上記上肢部に装着するときの第1の位置と、上記測定機器により上記被測定者の生体情報を測定するときの第2の位置との間で可変となるように上記アームレストを支持するアームレスト支持部と、を備えている、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上記アームレストは、上記アームレスト支持部により、上記第1
の位置と上記第2の位置との間で可変に支持されている。
これにより、上記被測定者は、上記アームレストに取り付けられている測定機器を、当該測定機器により生体情報を測定するときの上記アームレストの位置と異なる位置に上記アームレストを動かして、被測定者が安定した姿勢で装着することができる。つまり、上記被測定者は、上記椅子に座った状態で、上記アームレストに取り付けられた測定機器を容易に上記上肢部に装着することができる。また、上記被測定者は、上記測定機器を上記上肢部に装着した後、上記測定機器を装着するために動いた上記アームレストの位置と異なる位置に上記アームレストが動いた状態で、上記測定機器による測定をうけることができる。
従って、上記椅子は、当該椅子を利用する被測定者の利便性(使い勝手)を向上させることができ、被測定者本位の構成を実現することで安静な状態で測定ができ、測定によるバラつきを抑えて信頼性が高い情報を得ることができる。
本発明の一態様に係る椅子において、上記第1の位置は、上記上肢部への上記測定機器の装着に適した位置であり、第2の位置は、上記測定機器による上記生体情報の測定に適した位置である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記アームレストは、上記アームレスト支持部により、当該アームレストに取り付けられた測定機器により上記被測定者の生体情報を測定するとき、当該アームレストに取り付けられた測定機器による測定に適した位置に支持される。
例えば、上記アームレストは、上記アームレストに取り付けられた測定機器が血圧計である場合には、上記被測定者が当該血圧計のカフを装着する際に、血圧計の位置が上記被測定者がカフを取り付け易い位置になるように上記アームレスト支持部により支持される。このように、上記被測定者は、上記椅子に座った状態で、上記アームレストに取り付けられた測定機器を容易に上記上肢部に装着することができる。
上記アームレストは、血圧計により被測定者の血圧計を測定する際には、上記被測定者の心臓の高さに近い高さになるよう、上記アームレスト支持部により支持される。これにより、上記椅子は、上記アームレストに取り付けられた測定機器の装着を容易にすると共に、上記被測定者の生体情報を安静な姿勢で測定することができる。
また、上記アームレストは、当該アームレストに取り付けられた測定機器を上記被測定者が上記上肢部に装着した後、血圧を測定する際に、上記被測定者の上肢部が測定に適した位置、すなわち上記被測定者の心臓の高さに近い位置になるように、上記アームレスト支持部により支持される。このように、上記椅子は、上記アームレストに取り付けられた測定機器により、上記被測定者の生体情報を安静な姿勢で測定することができる。
本発明の一態様に係る椅子において、上記アームレスト支持部は、上記第1の位置と、上記第2の位置との間で、少なくとも鉛直方向に可動となるように上記アームレストを支持する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記アームレスト支持部は、上記上肢部に上記測定機器を装着するときと、上記測定機器により上記生体情報を測定するときとで、高さが異なるように上記アームレストを支持することができる。これにより、上記椅子は、上記被測定者の利便性をより向上させることができる。
本発明の一態様に係る椅子において、上記アームレスト支持部は、上記第1の位置と、
上記第2の位置との間で、更に任意の方向に回転可能となるように上記アームレストを支持する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記アームレスト支持部は、上記上肢部に上記測定機器を装着するときと、上記測定機器により上記生体情報を測定するときとで、上記アームレスト支持部に対する角度が異なるように上記アームレストを支持することができる。これにより、上記椅子は、上記被測定者の利便性をより向上させることができる。
本発明の一態様に係る椅子において、上記アームレスト支持部は、上記第1の位置と、上記第2の位置との間で、更に水平方向に可動となるように上記アームレストを支持する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記アームレスト支持部は、上記上肢部に上記測定機器を装着するときと、上記測定機器により上記生体情報を測定するときとで、水平方向の位置が異なるように上記アームレストを支持することができる。これにより、上記椅子は、上記被測定者の利便性をより向上させることができる。
本発明の一態様に係る椅子において、上記アームレスト支持部は、上記アームレストの位置が、更に、上記被測定者が当該椅子に座るときの第3の位置と、上記第1の位置との間で可変となるように上記アームレストを支持する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記アームレストは、上記アームレスト支持部により、上記被測定者が上記座面に座るときの位置と、上記被測定者の生体情報を測定するときの位置とが可変に支持されている。
これにより、被測定者は、上記アームレストが、当該測定機器により生体情報を測定するときの上記アームレストの位置と異なる位置に支持されている状態で上記座面に座ることができる。例えば、被測定者は、上記アームレストが上記椅子の座面から遠ざかった位置で支持されている状態で上記椅子に座った後、上記アームレストが当該被測定者が座るときの上記アームレストの位置よりも座面に近づいた位置で支持されている状態で測定情報の測定を受けることができる。
従って、上記椅子は、当該椅子に座る際の被測定者の使い勝手を向上させることができ、被測定者本位の構成を実現することができる。
本発明の一態様に係る制御装置は、上記椅子を制御する制御装置であって、上記椅子は、上記測定機器により測定された上記被測定者の生体情報を表示する表示部と、上記被測定者を撮影するカメラと、を更に備え、当該制御装置は、上記カメラにより撮影される被測定者の撮ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記表示部位置調整手段は、上記被測定者の撮影画像に基づいて上記表示部の位置を調整する。
これによって、上記制御装置は、上記表示部の位置を上記被測定者に合わせて調整することができる。上記制御装置は、上記表示部の利用に関して被測定者の利便性をさらに向上させることができる。
本発明の一態様に係る制御装置において、上記カメラは、上記表示部に追従して位置が調整されるように設けられており、上記表示部位置調整手段は、上記カメラにより撮影される上記撮影画像と人の形を模した基準シルエットを含む基準画像とを重ね合せたとき、
上記撮影画像に含まれる上記被測定者と上記基準画像に含まれる基準シルエットとが所定の割合以上重なるように、上記表示部の位置を調整する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記表示部位置調整手段は、上記撮影画像と上記基準画像とを重ね合せたときに上記撮影画像上の上記被測定者と上記基準画像中の上記基準シルエットとが所定の割合以上重なるような撮影画像が得られる方向に、上記表示部の位置を調整する。換言すれば、上記表示部位置調整手段は、上記撮影画像と上記基準画像とを重ね合せたときに上記被測定者と上記基準シルエットとが所定の割合以上重ならないときに、上記被測定者と上記基準シルエットとがより重なり合う方向に、上記表示部の位置を調整する。
これにより、上記制御装置は、上記表示部位置調整手段により、上記表示部の位置を上記被測定者に合わせた調整をより正確に行うことができる。従って、上記制御装置は、上記表示部の利用に関して被測定者の使い勝手をさらに向上させることができる。
本発明の一態様に係る制御装置において、上記椅子は、上記表示部に対する上記椅子の周囲に存在する上記被測定者以外の人物からの視線を遮る視線遮断部を更に備えている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記視線遮断部は、上記表示部に対する上記被測定者以外の人物からの視線を遮ることができる。これにより、上記視線遮断部は、上記表示部に表示される上記被測定者の生体情報が、当該被測定者以外の人物に見られてしまうことを防ぎ、上記被測定者のプライバシーをより適切に保護することができる。
本発明の一態様に係る制御装置は、上記視線遮断部による上記被測定者以外の人物からの視線の遮断を制御する視線遮断制御手段を更に備え、上記視線遮断制御手段は、上記測定機器による測定結果が上記表示部に表示されている場合に、上記視線遮断部による視線の遮断を有効にし、上記測定機器による測定結果が上記表示部に表示されていない場合に、上記視線遮断部による視線の遮断を無効にする、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記視線遮断制御手段は、上記視線遮断部による視線の遮断を、上記椅子の周囲に上記被測定者以外の人物が存在する場合には有効にし、上記被測定者以外の人物が存在しない場合には無効にする。従って、上記制御装置は、上記視線遮断部が常に有効になっていることにより上記被測定者に与える圧迫感を低減することができる。
本発明の一態様に係る制御装置において、上記視線遮断部は、電流の供給の有無により透明と不透明とが切り替わる導電性パネルであり、上記視線遮断制御手段は、上記導電性パネルへの電流の供給及び非供給を切り替えて上記導電性パネルの透明と非透明とを切り替えることにより、上記導電性パネルによる上記被測定者以外の人物からの上記表示部に対する視線の遮断の有効及び無効を制御する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記視線遮断制御手段は、上記導電性パネルである視線遮断部への電流の供給及び非供給を切り替えることによって上記被測定者以外の人物からの上記表示部に対する視線の遮断の有効及び無効を制御することができる。これにより、上記視線遮断制御手段は、上記視線遮断部における視線の遮断の有効及び無効を、より容易に制御することができる。
本発明の一態様に係る制御装置の表示部位置調整方法は、被測定者の上肢部を乗せるためのアームレストであって、上記上肢部に装着された状態で上記被測定者の生体情報を測定する測定機器が取り付けられているアームレストと、上記アームレストの位置が、上記被測定者が上記測定機器を上記上肢部に装着するときの第1の位置と、上記測定機器によ
り上記被測定者の生体情報を測定するときの第2の位置との間で可変となるように上記アームレストを支持するアームレスト支持部と、上記測定機器により測定された上記被測定者の生体情報を表示する表示部と、を備える椅子を制御する制御装置の表示部位置調整方法であって、上記被測定者を撮影するカメラにより撮影画像を撮影する撮影ステップと、上記撮影ステップにおいて撮影される被測定者の撮影画像に基づいて上記表示部の位置を調整する表示部位置調整ステップと、を含んでいる、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上述の制御装置と同様の効果を奏する。
本発明の各態様に係る制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記制御装置が備える各手段として動作させることにより上記制御装置をコンピュータにて実現させる制御装置のプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、上記椅子は、被測定者の利便性(使い勝手)を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る生体情報測定用椅子の外観の一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る生体情報測定用椅子の外観の他の一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る生体情報測定用椅子の備えるアームレスト、及び、アームレスト支持部の構造の一例を示す外観図である。 本発明の一実施形態に係る生体情報測定用椅子の備えるアームレスト、及び、アームレスト支持部の構造の他の一例を示す外観図である。 本発明の一実施形態に係る生体情報測定用椅子の備えるアームレスト、及び、アームレスト支持部の構造の更に他の一例を示す外観図である。 本発明の一実施形態の変形例に係るアームレスト、及び、アームレスト支持部の構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態の他の変形例に係るアームレスト、及び、アームレスト支持部の構造の一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態の他の変形例に係るアームレスト、及び、アームレスト支持部の構造の他の一例を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態に係る生体情報測定用椅子の備える情報管理装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る情報管理装置における表示部位置調整処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る基準画像の一例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る生体情報測定用椅子の備えるプライバシー保護部の一例を示す外観図である。 本発明の更に他の実施形態に係る生体情報測定用椅子の外観の一例を模式的に示す図である。
<実施形態1>
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成は、特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
〔生体情報測定用椅子の概要〕
まず、生体情報測定用椅子100について、その外観および概略構成の一例について図1及び2を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子(椅子)100の外観の一例を模式的に示す図である。図2は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の外観の他の一例を模式的に示す図であり、図2の(a)は、生体情報測定用椅子100および生体情報測定用椅子100に座しているユーザ(被測定者)50を側方から見た概略図である。
以下では、表示部(入力部)20、機器4pとの間の通信機能および表示部20との間の通信機能を有する情報管理装置(制御装置)1、および、座しているユーザ50などを撮影するカメラ(撮像手段)107を備えた生体情報測定用椅子100を例に挙げている。なお、本発明に係る情報管理装置1を、ユーザ50が立位のまま(移動せずに)または臥位のままで、各機器による生体情報の測定、および生体情報の管理ができる健康サポートシステムに適用してもよい。すなわち、健康サポートシステムとしては、ユーザ50の姿勢に限定されない。例えば、健康サポートシステムにおいて、設置するために広い空間を要求しない個室のような空間においてユーザ50が立ったままの姿勢である電話ボックス型であってもよいし、ベッドまたはマットレスの上にユーザ50が寝た姿勢であるベッド型であってもよい。ただし、測定される生体情報の中には、ユーザ50の姿勢に大きく影響を受けるものがあるため、健康管理においては、生体情報を測定する場合の姿勢は変えずに測定することが望ましい。
生体情報測定用椅子100を利用するユーザ50の身長、年齢には特に制約は無く、大人から子供までの幅広い年齢層のユーザ50が利用可能である。基本的な操作方法を理解することができるユーザ50であれば、該ユーザ50が単独で生体情報測定用椅子100を使用することが可能である。ただし、生体情報測定用椅子100を多数の不特定のユーザ50が使用するような場合、ユーザ50をサポートするスタッフを生体情報測定用椅子100の近くに配することが望ましい。これにより、生体情報の測定中などに体調変化を訴えるユーザ50に対して適切な処置を施すことが可能なる。
(生体情報測定用椅子の構成)
生体情報測定用椅子100は、図2の(a)に示すように、座るだけでユーザ50の複数の生体情報を測定し、その結果をユーザ50が確認できるように表示パネル30上に提示することができる椅子である。ここで、生体情報とは、例えば、体重、体脂肪、体温、血圧、心泊数、脈波、歩数、活動量など、各機器4が数値または計測結果を判定する情報であってもよいし、視覚(視力)、嗅覚、聴覚、触覚などの感覚機能についての検査結果であってもよい。脈波とは、指先や足先の毛細血管の血流量を測定し、動脈硬化の程度などを調べるものである。なお、図1及び図2の(a)は、各機器(測定機器)4の全てを示したものではなく、例示的に、ユーザ50の指先に取り付けられた脈波計などの機器4pのみを示している。また、機器4は、血液成分を分析する血中血糖値センサ、コレステロールセンサーであってもよい。しかし、これに限定されず、様々な各機器4を適用することが可能である。
このような生体情報は、各機器4によって測定される。測定された生体情報は各機器4から情報管理装置1へと送信される。情報管理装置1は、各機器4から送信された生体情報を含む情報を、表示部20へと通知する通知データに変換する。通知データに基づいて、生体情報を含む情報は表示パネル30上に表示される。
生体情報測定用椅子100は、座面101、背凭れ(背部)102、肘掛け(アームレスト)103、および足台(フットレスト)104を備える椅子である。座面101と床
面Fとの間には、生体情報測定用椅子100本体を支持する支持部108、および床面Fと生体情報測定用椅子100の本体との接触部に配されている設置部材109を有している。
座面101の床面Fからの高さは、支持部108が備える昇降機能によって調節され得る。これにより、座面101の高さを、様々な体型および年齢の幅広いユーザにとって座りやすい高さに調節することができる。
座面101、および背凭れ102に挟まれた角度は、生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50の姿勢を規定する。一般に、血圧などの生体情報の測定では、リラックスした状態での測定が好ましい。そこで、座面101に対して背凭れ102が後方に傾斜して、座面101および背凭れ102が、ユーザ50の背中から臀部にかけて支える姿勢(臥位、または臥位に近い姿勢)を選択することができる。
図1及び図2の(a)に示すように、アームレスト103は、例えば、アームレスト支持部105aによって支持部108と連結されている。また、フットレスト104は、例えば、連結部材105bによって支持部108と連結されている。
各機器4(計測機器、機器4pを含む)は、生体情報測定用椅子100の情報管理装置1と通信可能であり、前述の構成の他に、ユーザ50の腕、手、及び指先(上肢部)、並びに、血液などから生体情報を計測する機器を含む。生体情報測定用椅子100は、着脱可能な各種の機器4を取り付けることができる。機器4を取り付ける位置としては、アームレスト103が好適である。
なお、生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50の肩が自然な位置(高さ)(例えば、座面からの距離)に肘掛けの位置を調節できてもよい。これにより、脈拍数、血圧の測定、または脈波の計測を行う機器4の高さは、ユーザ50であるユーザ50の心臓の高さに略等しい高さとなるように、調節することができる。
フットレスト104が連結部材105bによって支持部108と連結されていることによって、生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50の全体重は、支持部108によって支えられる。すなわち、生体情報測定用椅子100に座したユーザ50は、完全に全身が生体情報測定用椅子100に載った状態になる。そして、生体情報測定用椅子100に座したユーザ50は、該生体情報測定用椅子100に座したまま安静な姿勢を保つことが可能である。ユーザ50の足の裏、足首などから生体情報を計測する各種の機器4を、フットレスト104に設置することも可能である。
なお、フットレスト104は、生体情報測定用椅子100の必須の構成ではない。例えば、生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50の体重を測定する場合であれば、該ユーザ50の脚が床面Fから離間しているか、または支持部108に連結されている踏み台(図示せず)などの上に、足を置いて座してもよい。
図1に示すように、支持部108の下には、公知の方法を利用した体重計111が備えられており、生体情報測定用椅子100に該生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50の体重との合計が測定される。計測された合計重量から、ユーザ50が座する前の生体情報測定用椅子100のみの重量を減算して、ユーザ50の体重が算出され得る。なお、一般的な健康診断と同様、着衣分の補正を行ってもよく、例えば、測定された重さから所定の重さ(1kg)を着衣分として減算した値を体重としてもよい。さらに、前述のように、アームレスト103に取り付けられた機器4を変更(交換)する場合には、変更する毎に、生体情報測定用椅子100に取り付けられている機器4の重量の分だけを考慮
した体重を、測定された体重として使用するようにしてもよい。なお、支持部108は、座しているユーザ50の重心の位置、および移動を検出することができるセンサを備え、ユーザ50の姿勢が安定しているか否かを判定する構成であってもよい。
表示部20は、取得した情報を表示する表示パネル30を有する表示装置であり、位置調整部106によって支持されている。なお、位置調整部106による表示部20の位置の調整については後述する。表示パネル30にはタッチパネル(図示せず)が重畳されており、ユーザ50によるタッチ操作を受け付ける。また、表示部20は、各機器4が測定した生体情報、または各種の検査結果を受信して、受信した情報、および検査結果などを表示してユーザ50に提示する。
なお、生体情報測定用椅子100は、必須の構成ではないが、スピーカ(図示せず)をさらに備えてもよく、測定を受けるユーザ50がリラックスできるように好みの音楽などを流してもよい。スピーカを備えている場合には、被測定者に対して、測定操作マニュアル及び測定結果を音声により案内することもできる。また、生体情報測定用椅子100は、必須の構成ではないが、マイク(図示せず)をさらに備えてもよく、座っているユーザ50が医療関係者またはオペレータなどと会話することが可能な構成であってもよい。スピーカ、マイクを用いる使用方法の例については、通信機能を利用する場合の生体情報測定用椅子100における利用方法の例と共に、後に説明する。
(表示部、カメラ)
次に、表示部20の概略の構成について説明する。生体情報測定用椅子100が備える表示部20の表示パネル30の少なくとも一部には、タッチパネルが重畳されており、表示パネル30に対するタッチ操作による入力が可能である。すなわち、表示部20は、情報を表示するとともに、ユーザ50によるタッチ操作を受け付けるユーザ50インタフェースとしても機能する。表示パネル30は、生体情報測定用椅子100に座したユーザ50に対して、測定された各生体情報を一覧表示することも可能である。ユーザ50が、着目した測定値や過去の測定値と大きく異なる数値を見出した場合、ユーザ50は表示パネル30へのタッチ操作により、測定のやり直しを指示することも可能である。すなわち、表示パネル30へのタッチ操作によって、ユーザ50は各機器による生体情報の測定を個別に指示する構成を備えていてもよい。
表示部20は、各機器4が測定した生体情報に関する通知データを情報管理装置1から取得して、生体情報をユーザ50に提示する。
カメラ107は、表示部20に設けられており、生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50の顔または上半身など、体の少なくとも一部が撮影可能である。また、カメラ107によってユーザ50の全身が撮影されてもよい。
カメラ107は、デジタルカメラであり、CCDセンサ、CMOSセンサなどを用いて、生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50などの撮影被撮像者を撮影するカメラモジュールである。カメラ107により撮影されたユーザ50の撮影画像は、生体情報測定用椅子100の処理部10(後述する)に供給される。なお、撮影画像は静止画像であってもよいし動画像であってもよい。また、カメラ107は生体情報測定用椅子100に必ずしも備えられる必要はない。カメラ107は、例えば、各機器4と同様に通信機能を備え、生体情報測定用椅子100からの制御信号を受信し、該信号に応じて撮影可能な外部機器であってもよい。カメラ107が設置される位置は、上記の目的を達成可能であれば、どこに設置されてもよい。
カメラ107によって撮影された画像データは、情報管理装置1において画像解析処理
に用いられる。例えば、生体情報測定用椅子100に座しているユーザ50を撮影した画像データを解析して、ユーザ50の身体の一部の長さ(例えば、座高又は身長など)、体の状態(肩の位置、姿勢など)、並びに、性別及び年齢などを判定する。生体情報測定用椅子100に座したときの各ユーザ50の姿勢を登録することができるように、生体情報測定用椅子100に姿勢情報を記憶してもよい。この構成によれば、生体情報を測定する場合の姿勢を一定に保つことができる。よって、測定される生体情報の信頼性を高く維持することができる。なお、姿勢が、許容範囲に収まるまで生体情報の測定が開始されないように構成してもよい。さらに、表示部20にユーザの姿勢及び位置が測定に適した状態であるか否かを示す姿勢調整用シルエットを表示すると共に、当該姿勢調整用シルエットの色などを変化させることによって、ユーザの姿勢及び位置が測定に適した状態であるか否かをユーザへ通知してもよい。
座面101の材質の硬さは、過度に柔らかくすれば、ユーザ50の重みによって深く沈むため、座高などの測定を正しく行うことができない虞がある。一方、弾性のほとんど無い硬質な材質の座面101では座り心地が悪くなり、生体情報測定用椅子100の魅力が減退してしまう。そこで、これに限定されるものではないが、低反発素材を座面101に適用し、座り心地を損なうことなく、測定結果の正確さも担保することが望ましい。
カメラ107は、例えば、ユーザ50の態勢が所定の時間(5秒間など)変化しなくなったことを撮影のトリガとして利用してもよいし、ユーザ50によって撮影可能の信号の発信を促すように、「撮影OK」などのタッチボタンを表示パネル30に表示させ、このタッチボタンが押下された後に、所定の時間(2秒間など)の後に撮影してもよい。または、「今からヘルスケアチェックを始めます。開始ボタンをタッチしてください。」という文字列ともに、画面上に「開始」という文字列が付与されたボタンが表示され、該「開始」ボタンが押下されたことを撮影開始のトリガとして利用してもよい。
(通信機能を利用する場合の生体情報測定用椅子における利用方法)
健康診断を病院などの医療施設で受ける場合、順番を待ち、身長、体重の測定、血圧測定、などの測定を順次行う。各測定を行う機器4は、大抵別々の場所に設置されており、測定データを記入するシートを手に持って、順に移動する必要がある。一方、生体情報測定用椅子100は、ユーザ50の身長、体重、体温、血圧、脈波などの測定を、椅子に座したまま行うことができる。得られたデータは測定した機器4から自動的に生体情報測定用椅子100に通信され、表示部20の表示パネル30上に表示され、ユーザ50に提示される。
表示部20は、生体情報測定用椅子100の情報管理装置1から通信ネットワークを介して表示する情報を受信してもよいし、無線または有線による通信(ローカルネットワーク)を介して表示する情報を受信してもよい。つまり、表示部20は必ずしも生体情報測定用椅子100に一体として設けられていなくてもよい。例えば、外出中の、または離れた場所に住む家族の携帯端末に送信してもよい。これにより、ユーザ50の測定された生体情報を、家族が確認することが可能である。例えば、高齢者の健康状態を、遠隔地に住む家族が適宜確認し、健康状態の変化が生じている場合に早期に見出して、対処することも可能である。
生体情報測定用椅子100の情報管理装置1は、通信ネットワークを介して表示する情報を複数の表示装置(表示部20を含む)へ送信する。例えば、生体情報測定用椅子100が設置されている場所から離れた病院内の医師または看護師などの医療スタッフ、または家族が使用する表示装置(図示せず)へも送信可能な構成であってもよい。これにより、測定された生体情報を遠隔地の医師も確認することができる。よって、生体情報測定用椅子100に座するユーザ50は、表示された生体情報に基づいて遠隔地の医師からの診
断を受けることができる。
生体情報測定用椅子100に複数の表示部20を設けてもよい。例えば、複数の表示部20の中の少なくとも1つの表示部20は、双方向の画像通信を利用する表示部20であってもよい。そして、他方の表示装置は、通信相手である医師などを撮影している画像を表示したり、測定した生体情報の表示、または医師から提供されるデータ、資料、所見などの画像を表示したりしてもよい。
このように複数の表示部20を備えることにより、通信を介して遠隔地の医師に対して、健康に関する相談をして所見を聞くことも、健康に関する有益なアドバイスを受けることも可能である。このように双方向通信を利用する場合、カメラの位置を移動させて、ユーザ50の顔が撮影されるような方向に向けてもよい。
さらに上述のように通信機能を介して、ユーザ50が登録した医師、介護士、または家族などからの遠隔操作が可能であってもよい。例えば、生体情報測定用椅子100のカメラ107の位置および撮影する方向、表示装置の位置および方向、ズーム機能などを遠隔的に操作して、観察したい部位(例えば、皮膚、眼、舌、指先など)の所見を得るようにしてもよい。また、各機器4によるユーザの生体情報の測定を、遠隔から開始できるように構成してもよい。これにより、ユーザは、表示部20に表示される通りに、生体情報を測定するために用いる各機器4を装着すれば、生体情報の測定が開始される。よって、遠隔地の医師が測定を要求する健康維持および健康診断のために必要な生体情報をユーザに伝達し、該生体情報の測定を促すことができる。
〔アームレスト、アームレスト支持部の構成〕
次に、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるアームレスト103、及び、アームレスト支持部105aについて、図3から図5を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるアームレスト103、及び、アームレスト支持部105aの構造の一例を示す外観図である。図3(a)は、アームレスト103及びアームレスト支持部105aの外観の一例を示す外観図であり、(b)は、アームレスト103及びアームレスト支持部105aの分解斜視図であり、(c)は第2支持部152の備える位置調整部材154’の一例を示す外観図である。
(アームレスト)
アームレスト103は、ユーザ50の上肢部を乗せるためのアームレスト103であって、図1に示すように、複数の機器4p(測定機器)の少なくとも1つが取り付けられている。また、アームレスト103は、アームレスト支持部105aにより生体情報測定用椅子100に支持されている。
(アームレスト支持部)
アームレスト支持部105aは、アームレスト103を支持する支持部材であって、アームレスト103の位置を可変に支持する支持部である。より具体的には、アームレスト支持部105aは、アームレスト103の位置が、ユーザ50が機器4pを装着するときの位置(第1の位置)と、機器4pによりユーザ50の生体情報を測定するときの位置(第2の位置)との間で可変となるようにアームレスト103を支持する。
更に、アームレスト支持部105aは、アームレスト103が、ユーザ50が生体情報測定用椅子100に座るときの位置(第3の位置)と、機器4pによりユーザ50の生体情報を測定するときの位置の間でも可変となるよう支持することもできる。
〔アームレストの位置調整〕
次に、アームレスト103の位置を調整するためのアームレスト支持部105aの構成について説明する。
(アームレストの高さ方向の位置調整)
まず、アームレスト103の、生体情報測定用椅子100の鉛直方向(図1に示すX軸方向)(以降、単に「高さ方向」とも記載する)の位置調整に関するアームレスト支持部105aの構成について説明する。なお、本実施形態における「高さ方向」は、厳密な鉛直方向(及び、生体情報測定用椅子100を設置する床面(又は、設置部材109)に対する厳密な垂直方向)に限られず、鉛直方向に近く、実質的に鉛直方向と同視し得るような方向も含まれる。
アームレスト支持部105aは、図3(a)に示すように、第1支持部151、及び、第2支持部152を備えている。また、図3(b)に示すように、第2支持部152は、第1支持部151が嵌入可能なように筒型に形成されている。また、第1支持部151は、第2支持部152に対して、高さ方向に対して摺動可能に構成されている。
具体的には、第1支持部151の備える位置調整部材154が第2支持部152の内部に形成されている係合部(不図示)に係合することにより、第1支持部151が第2支持部152に対して固定される。また、第2支持部152の備える位置調整ボタン153が押下されると第2支持部152の内部に形成されている係合部と位置調整部材154との係合が解除される。これにより、第1支持部151は、第2支持部152に対して摺動可能になる。
また、図3(b)に示すように、第1支持部151の長手方向に沿って設けられている位置調整部材154の両端が他の位置調整部材154よりも高く形成されている。これにより、第2支持部152に対する第1支持部151の摺動可能な範囲が制限され、第1支持部151が第2支持部152から抜けないよう構成されている。
なお、本実施形態では、位置調整部材154の形状は図3(b)に示す直方体型に限定されるものではなく、例えば、図3(c)に示す位置調整部材154’のように、三角柱型に形成されていてもよいし、特に限定されるものではない。例えば、位置調整部材154’が三角柱の上面及び底面の三角形の1つの角が約90°であり、当該約90°の角が第1支持部151に接するように形成されている場合には、第1支持部151は、高さ方向の摺動において、位置調整ボタン153を押下することなく一方向に摺動でき、他方向に摺動する際にのみ位置調整ボタン153を押下することにより摺動可能なように構成することもできる。
このように、第1支持部151が第2支持部152に対して高さ方向に摺動可能に構成されていることにより、ユーザ50は、上肢部に機器4pを装着する際に、アームレスト103の位置を低くすることができる。これにより、ユーザ50は、生体情報測定用椅子100に座った状態で、アームレスト103に取り付けられた機器4pを容易に上肢部に装着することができる。これにより、生体情報測定用椅子100は、生体情報測定用椅子100を利用するユーザ50の利便性(使い勝手)を向上させることができ、ユーザ50本位の構成を実現することができる。
また、上述の構成により、アームレスト支持部105aは、ユーザ50が上肢部に機器4pを装着した後、機器4pによりユーザ50の生体情報を測定する際に、アームレスト103の位置を機器4pを装着する際の位置よりも高くすることができる。例えば、アームレスト支持部105aは、アームレスト103に取り付けられた機器4pによりユーザ50の生体情報を測定するとき、アームレスト103に取り付けられた機器4pによる測
定に適した位置に支持する。これにより、生体情報測定用椅子100は、ユーザ50の生体情報を、アームレスト103に取り付けられた機器4pに適した高さにユーザの上肢部を固定した状態で測定することができる。
例えば、アームレスト支持部105aは、機器4pが血圧計である場合には、ユーザ50の上肢部が心臓の高さと同じ程度の高さになるような高さでアームレスト103を支持すればよい。これにより、血圧計である機器4pは、ユーザ50の血圧をより正確に測定することができる。
また、アームレスト103が、高さが調整可能なようにアームレスト支持部105aに支持されていることにより、アームレスト103は、ユーザ50の上肢部を、ユーザ50が自然な体勢となる高さに支持することもできる。これにより、ユーザ50は、自然な体勢(換言すれば、安静な姿勢または、リラックスした体勢で)で生体情報測定用椅子100による生体情報の測定を受けることができる。このような構成は、機器4pが例えば脈拍計である場合など、その機器の高さ又は位置などが測定結果に及ぼす影響が少ない機器4pが搭載されているアームレスト103の高さを調整する場合に有効である。
なお、本実施形態に係るアームレスト支持部105aは、アームレスト103の摺動範囲を適宜設定可能な機構又は形状などを有していてもよい。これによれば、生体情報測定用椅子100は、ユーザ50の属性(例えば、大人、子供、又はお年寄りなど)などに応じて安全を考慮したアームレスト103の調整範囲を設定することができる。したがって、生体情報測定用椅子100を利用するユーザ50の安全性をより向上させることができる。
(アームレストの全方向の位置調整)
次に、アームレスト支持部105aとアームレスト103との接続部を支点とした、アームレスト103の全方向の位置調整に関するアームレスト支持部105aの構成につい、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるアームレスト103、及び、アームレスト支持部105aの構造の他の一例を示す外観図である。図4(a)は、アームレスト103の可動方向を模式的に示し、(b)は、アームレスト支持部105aとアームレスト103との接続部の一例を模式的に示し、(c)は矢印A方向に対するアームレスト103の回転の一例を模式的に示している。
図4(b)に示すように、アームレスト支持部105aの備える第1支持部151は、アームレスト103との接続部に、アームレスト103を回転可能に支持するボールジョイント155を備えている。また、アームレスト103は、ボールジョイント155と係合する係合部131を備えている。係合部131がボールジョイント155に係合するようにアームレスト103を第1支持部151に固定することにより、アームレスト103は、アームレスト支持部105aに接続部を支点として回転可能に支持される。また、アームレスト支持部105は、アームレスト103に対して、複数設けられてもよい。
これにより、アームレスト103は、図4(c)に示すように、接続部を支点として、図4(a)に示す矢印A方向(図1に示すXZ平面方向)に回転する。また、アームレスト103は、接続部を支点として、矢印B方向(図1に示すYZ平面方向)に回転する。さらに、アームレスト103は、接続部を支点として、矢印C方向(図1に示すXY平面方向)に回転する。また、アームレスト103は、図4(a)に示す矢印A〜C方向を組み合わせた方向に回転することにより、アームレスト支持部105aとアームレスト103との接続部を支点として、全方向に対して位置調整も可能となる。
上記の構成により、アームレスト支持部105aは、アームレスト103との接続部(
ボールジョイント155)を支点として、任意の方向に回転可能となるようにアームレスト103を支持する。これにより、アームレスト103は、ユーザ50が測定機器を利用し易い位置および角度に調整することができる。また、アームレスト103は、ユーザ50の上肢部を、ユーザ50が自然な体勢となる高さに支持することもできる。これにより、ユーザ50は、自然な体勢で生体情報測定用椅子100による生体情報の測定を受けることができる。
なお、本実施形態に係るボールジョイント155及び係合部131は、アームレスト103の適宜回転範囲を設定可能な機構又は形状などを有していてもよい。これによれば、生体情報測定用椅子100は、ユーザ50の属性などに応じて安全を考慮したアームレスト103の回転範囲を設定することにより、ユーザ50の安全性をより向上させることができる。
(アームレストの水平方向の位置調整)
次に、アームレスト103の、生体情報測定用椅子100の設置面に対する水平方向(図1に示すYZ平面方向)(以降、単に「水平方向」とも記載する)の位置調整に関するアームレスト103及びアームレスト支持部105aの構成について、図5を参照して説明する。なお、本実施形態においては、「水平方向」には、厳密な水平方向に限られず、完全な水平方向ではないが水平方向に近く、実質的に水平方向と同視し得るような方向も含まれる。
図5は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるアームレスト103、及び、アームレスト支持部105aの構造の更に他の一例を示す外観図である。図5(a)は、アームレスト支持部105a及びアームレスト103の構成の一例を模式的に示し、(b)はアームレスト103の位置調整の一例を模式的に示している。
本実施形態に係るアームレスト支持部105aの第2支持部152は、図5(a)に示すように、アームレスト103を位置調整可能に支持する支持板160を備えている。また、支持板160は、図5(a)、(b)に示すように、アームレスト103を水平方向に回転可能に支持する軸161、スライド用軸162a、及び、スライド用溝162bを備えている。
スライド用軸162aは、一端がアームレスト103に固定され、他端が支持板160のスライド用溝162bに当該スライド用溝162bに沿ってスライド可能に挿入されている。この構成により、アームレスト103は、軸161を回転の軸として、スライド用軸162aがスライド用溝162bに沿ってスライド可能な範囲で水平方向(特に、図5(b)に示す矢印D方向)に回転することができる。
上記の構成により、アームレスト支持部105aは、水平方向に対する位置調整が可能となるため、ユーザ50が生体情報測定用椅子100に座る際に、生体情報測定用椅子100の前側(背凭れ102と反対側)のアームレスト103が開いた状態で支持することができる。また、アームレスト支持部105aは、ユーザ50が生体情報測定用椅子100に座った後、機器4pによりユーザ50の生体情報を測定する際に適した位置にアームレスト103にアームレスト103を支持することができる。換言すれば、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるアームレスト支持部105aは、ユーザ50が生体情報測定用椅子100に座るときのアームレスト103の位置、及び、アームレスト103に取り付けられた機器4pによりユーザ50の生体情報を測定するときのアームレスト103の位置を、可変に支持することができる。
これにより、例えば、ユーザ50は、アームレスト103の生体情報測定用椅子100
の背凭れ102と逆の端部が座面101から遠ざかった位置で支持されている状態で生体情報測定用椅子100に座ることができる。そして、ユーザ50は、生体情報測定用椅子100に座った後、アームレスト103の背凭れ102と逆の端部が当該ユーザ50が座るときのアームレスト103の位置よりも座面に近づいた位置で支持されている状態で、機器4pによる測定を受けることができる。
従って、生体情報測定用椅子100は、当該生体情報測定用椅子100に座る際のユーザ5050の使い勝手を向上させることができると共に、ユーザ50本位の構成を実現することができる。
なお、本実施形態に係るアームレスト支持部105aの備える支持板160は、アームレスト103の回転範囲を適宜設定可能な機構又は形状などを有していてもよい。これによれば、生体情報測定用椅子100は、ユーザ50の属性などに応じて安全を考慮したアームレスト103の回動範囲を設定することにより、ユーザ50の安全性をより向上させることができる。
また、上述の説明では、アームレスト支持部105aが、図3から図5に示す各構成をそれぞれ備えている場合について説明したが、本実施形態では、アームレスト支持部105aは、図3から図5に示す各構成を2つ以上組み合わせた構成を備えていてもよい。これによれば、本実施形態に係るアームレスト支持部105aは、アームレスト103の位置の調整を、より細かく柔軟に行うことができる。
また、ユーザ50の性別、年齢(年齢層)などにより、ユーザ50の身長及び腕の長さなどが異なるが、このような場合であっても、生体情報測定用椅子100は、ユーザ50に合わせてアームレスト103に位置を調整することができるため、ユーザ50の利便性をより向上させることができる。
<変形例1>
実施形態1では、アームレスト103が、アームレスト支持部105aの支持板160の備える軸161及びスライド用軸162aにより支持されることにより水平方向の位置調整が可能な構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本変形例では、アームレスト103の水平方向における位置調整を可能にする他の構成について、図6を参照して説明する。
図6は、本変形例に係るアームレスト103、及び、アームレスト支持部105a(第2支持152)の構造の一例を模式的に示す図である。図6(a)は、アームレスト支持部105a(第2支持152)の備える支持板160aの構成の一例を模式的に示し、(b)は、アームレスト103の位置調整の一例を模式的に示している。
図6(a)、(b)に示すように、本変形例に係るアームレスト103は、第1スライド用軸163a、及び、第2スライド用軸164aによって支持板160aに支持されている。第1スライド用軸163aの一端はアームレスト103に固定され、他端は第1スライド用溝163bに当該第1スライド用溝163bに沿ってスライド可能に挿入されている。また、第2スライド用軸164aの一端はアームレスト103に固定され、他端は第2スライド用溝164bに当該第2スライド用溝164bに沿ってスライド可能に挿入されている。
この構成により、本変形例に係るアームレスト103は、第1スライド用溝163bに沿ってスライド可能な第1スライド用軸163aを回転の軸として、第2スライド用軸164aが第2スライド用溝164bに沿ってスライド可能な範囲で水平方向(特に、図6
(b)に示す矢印D方向)に回転することができる。
<変形例2>
また、本変形例において、アームレスト103の水平方向における位置調整を可能にする更に他の構成について、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、本変形例に係るアームレスト103、及び、アームレスト支持部105aの構造の一例を模式的に示す図である。図7(a)は、アームレスト支持部105aの備える支持板160aの構成の一例を模式的に示し、(b)は、本変形例に係る支持板160bの備える第1支持アーム165及び第2支持アーム166の形状の一例を示し、(c)は、アームレスト103の位置調整の一例を模式的に示している。
また、図8は、本変形例に係るアームレスト103、及び、アームレスト支持部105aの構造の他の一例を模式的に示す図である。図8(a)は、本変形例に係るアームレスト103及びアームレスト支持部105の斜視図であり、(b)本変形例に係るアームレスト103及びアームレスト支持部105の側面図である。
図7及び図8に示すように、本変形例に係るアームレスト103は、第1支持アーム165、及び、第2支持アーム166により支持板160bに支持されている。第1支持アーム165、及び、第2支持アーム166の各々は、一端がアームレスト103に固定され、他端が支持板160bに固定されている。なお、第1支持アーム165及び第2支持アーム166の、アームレスト103及び支持板160bに対する固定は、例えば、図8に示すように、ネジなどを利用すればよいが、特に限定されるものではない。
これにより、アームレスト103は、第1支持アーム165及び第2支持アーム166の各々の長さ、形状、及び取付位置などによって規定される範囲内で水平方向の位置調整が可能となる。具体的には、アームレスト103は、第1支持アーム165により図7(c)及び図8(a)に示すF1方向に位置調整され、第2支持アーム166によりF2方向に位置調整されることにより、水平方向(図7(c)に示すD方向)の位置が調整される。
なお、第1支持アーム165及び第2支持アーム166の長さ及び形状は、各々同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、第1支持アーム165及び第2支持アーム166は、アームレスト103の水平方向の位置調整において意図するアームレスト103の可動域を実現するために、図8(b)に示すような直線状に形成されていてもよいし、直線状とは異なる形状(例えば、図7(b)に示すように、曲線状など)に形成されていてもよい。
なお、本変形例では、支持板160bに対してアームレスト103を支持する支持アームが2本(第1支持アーム165及び第2支持アーム166)である場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。支持アームは、例えば、1本であってもよいし、3本以上であってもよいが、2本以上であることが好ましい。
<実施形態2>
本発明の他の実施形態について、図9から図11を参照して以下に説明する。まず、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備える情報管理装置(制御装置)1について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備える情報管理装置1の要部構成を示すブロック図である。
〔情報管理装置の構成〕
本実施形態に係る情報管理装置1は、図9に示すように、処理部10、表示部20、及び、記憶部40を備えている。
処理部10は、各機器4において測定された測定情報を取得する。処理部10は、情報管理装置1と各機器4とが有線接続されている場合には有線通信により、無線接続されている場合には無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標)など)により測定情報を取得す
る。そして、処理部10は、取得した測定情報を解析し、表示部20の表示パネル30に表示する。
また、処理部10は、図9に示すように、表示部位置調整部(表示部位置調整手段)11、及び、プライバシー保護制御部(視線遮断制御手段)12を備えている。なお、プライバシー保護制御部12については、実施形態を変えて後述する。
表示部位置調整部11は、カメラ107により撮影されるユーザ50の撮影画像に基づいて、表示部20の位置を調整する手段である。より具体的には、表示部位置調整部11は、カメラ107により撮影される撮影画像と、人の形を模した基準シルエットを含む基準画像とを重ね合せたとき、撮影画像に含まれるユーザ50の画像と基準画像に含まれる基準シルエットとが所定の割合以上重なるように、表示部20の位置を調整するよう位置調整部106を駆動する。表示部位置調整部11による表示部20の位置の調整に関する処理(以降、表示部位置調整処理とも呼称する)については、後述する。
位置調整部106は、表示部位置調整部11の制御に従い、表示部20の位置を調整するよう駆動する。また、図2(b)に示すようにカメラ107が表示部20に設けられている(備え付けられている)ため、位置調整部106は、カメラ107の位置を表示部20に追従するように調整することにもなる。
なお、カメラ107は、必ずしも表示部20に設けられている必要はなく、表示部20の位置の調整に伴って位置が調整されるように設けられていれば、例えば、表示部20表示部20の近傍に設けられていてもよい。また、表示部20が2つ取り付けられている場合には、カメラ107を、例えば2つの表示部20に挟まれる位置に設けてもよい。
記憶部40には、表示部位置調整部11における表示部20の位置の調整に用いられる基準画像であって、人の形を模した基準シルエットを含む基準画像が格納されている。なお、基準画像および基準シルエットについては後述する。
(表示部位置調整処理)
次に、本実施形態に係る情報管理装置1における表示部位置調整処理について、図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係る表示部位置調整処理の流れを示すフローチャートである。
ユーザ50が着座したことにより表示部位置調整処理が開始されると、まず、情報管理装置1の備える表示部位置調整部11は、記憶部40から基準画像を読み出す(ステップS201)。また、表示部位置調整部11は、カメラ107により撮影されたユーザ50の撮影画像を取得する(ステップS202)。
表示部位置調整部11は、基準画像とユーザ50の撮影画像とを比較し、撮影画像に含まれるユーザ50の画像が基準画像に含まれる基準シルエットに所定の割合(例えば、80%など)以上重なっているか否かを判定する(ステップS203)。なお、以降では、影画像に含まれるユーザ50の画像と基準画像に含まれる基準シルエットとの重なりの度合いを、一致度とも表現する。換言すれば、表示部位置調整部11は、ステップS203
において、影画像に含まれるユーザ50の画像と基準画像に含まれる基準シルエットとの一致度が所定の割合以上であるか否かを判定する。
一致度が所定の割合以上でないと判定した場合(ステップS203においてNO)、表示部位置調整部11は、表示部20の位置を移動させる(ステップS204)。このとき、表示部位置調整部11は、表示部20に備えられているカメラ107により撮影される撮影画像に含まれるユーザ50の画像と基準画像に含まれる基準シルエットとの一致度がより高くなる方向(すなわち、撮影画像に含まれるユーザの基準シルエットが基準画像に含まれる基準シルエットにより重なる方向)に表示部20を移動させる。
表示部20の位置を移動させると、表示部位置調整部11は、再びステップS202からの処理を繰り返す。つまり、表示部位置調整部11は、一致度が所定の割合以上であると判定されるまで、ステップS202〜S204の処理を繰り返す。
また、一致度が所定の割合以上であると判定した場合(ステップS203においてYES)、表示部位置調整部11は、表示部20の位置を固定する(表示部20の位置の移動を停止させる)(ステップS205)。表示部位置調整部11は、これにより、表示部位置調整処理を終了する。
なお、ここではユーザ50が着座した際に表示部位置調整処理が実行され、表示部位置調整部11によりユーザ50に合わせて表示部20の位置が調整される構成を例に挙げて説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、着座した後のユーザ50の姿勢の変化に応じて表示部20の位置を調整するために表示部位置調整処理が実行されてもよい。
これにより、例えば、ユーザ50が座面に浅く座した状態から深く座した状態へ姿勢を変化させた場合などに表示部位置調整処理が実行され、表示部位置調整部11によりユーザ50の姿勢に合わせて表示部20の位置が調整される。従って、生体情報測定用椅子100に着座した後にユーザ50が姿勢を変えても、変えた姿勢に応じて表示部20の位置が調整されるため、ユーザ50は、変えた姿勢のまま表示部20を快適に使用することができる。
一方、表示部位置調整処理では、上述のようにステップS203において一致度が所定の割合以上であると判定された場合には、表示部20の位置調整は行われない。つまり、座った後のユーザ50の姿勢の変化が僅か(一致度が所定の割合未満にならない程度の変化)である場合には、表示部20の位置調整は行われない。従って、ユーザ50が姿勢を少し変える度に表示部20の位置調整が行われ、表示部20が頻繁に動いてしまうことを防ぐことができる。
また、ユーザ50が着座した際に実行される表示部位置調整処理は、ユーザ50が初めて生体情報測定用椅子100を利用する(生体情報測定用椅子100に初めて座る)場合にのみ実行されてもよい。この場合には、表示部位置調整部11は、ユーザ50が初めて生体情報測定用椅子100に着座した際に実行された表示部位置調整処理により調整された表示部20の位置を示す初期位置情報を、ユーザ50のユーザIDなどユーザ50を特定するための情報と関連づけて記憶部40に格納しておくことが好ましい。
これによれば、2回目以降にユーザ50が生体情報測定用椅子100を利用する場合には、表示部位置調整部11は、例えばユーザ50に関連付けられている初期位置情報を記憶部40から読み出すことにより、表示部位置調整処理を実行することなくユーザ50に応じて表示部20の位置を調整することができる。
なお、この場合であっても、着座した後のユーザ50の姿勢の変化に応じて表示部位置調整処理が実行され、表示部20の位置が調整されることが好ましい。これによって、表示部位置調整部11は、ユーザ50の着座時に初期位置情報に基づいて表示部20の位置を調整した後も、ユーザ50の姿勢の変化に応じて表示部20の位置を調整することができる。
(基準画像)
ここで、基準画像について、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態に係る基準画像の一例を示す図である。図11(a)は、表示部位置調整処理実行前の基準画像と撮影画像との比較結果の一例を模式的に示し、(b)は、表示部位置調整処理実行後の基準画像と撮影画像との比較結果の一例を模式的に示している。
基準画像は、上述のように、カメラ107により撮影されたユーザ50の撮影画像と比較する画像であり、図11に示すように、撮影画像に含まれるユーザ50の画像と比較するための人の形を模した基準シルエット(図11に示す点線)を含んでいる。
撮影画像と基準画像とを重ね合せて比較すると、表示部位置調整処理を実行する前は、図11(a)に示すように、撮影画像中のユーザ50の画像の位置と、基準画像中の基準シルエットの位置とが、大きくずれている。
これに対し、表示部位置調整部11において表示部位置調整処理が実行されることにより、図11(b)に示すように、撮影画像中のユーザ50の画像の位置と、基準画像中の基準シルエットの位置との一致度が所定の割合以上となる。
上述の構成ように、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100は、表示部20の位置をユーザ50に合わせて調整することができるため、表示部20の利用に関してユーザ50の利便性を更に向上させることができる。
なお、性別および年齢層などに応じて基準シルエットの異なる複数の基準画像が容易されていることが好ましい。例えば、表示部位置調整部11は、表示部位置調整処理が実行される前にユーザ50から性別および年齢の入力を受け付けることにより、ユーザ50に適した基準画像を記憶部40から抽出することにより、より正確に表示部位置調整処理を行うことができる。
また、複数の基準画像に含まれる各基準シルエットは、各性別および各年齢層における平均の人の体形よりも少し大きくしておくことが好ましい。表示部位置調整処理では、撮影画像に含まれるユーザ50の画像と基準シルエットとが所定の割合上重なっているか否かが判定されるため(ステップS203)、基準シルエットの大きさを平均の人の体形に対して余裕を持たせることで、平均よりも体格の大きいユーザについても適切に表示部位置調整処理を行うことができる。
例えば、表示部20の位置の調整のために用いられる基準画像として、年齢別に、男性用、女性用、子供用の3つの基準シルエットをそれぞれ含む3つの基準画像を用意しておくことにより、ユーザの性別及び年齢に適した基準画像を用いることができる。これにより、表示部位置調整部11は、ユーザにより適した位置に表示部20を調整することができる。
また、本実施形態では、表示部位置調整部11における表示部位置調整処理において、撮影画像に含まれるユーザ50の画像と、基準画像に含まれる基準シルエットとを比較す
る構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、表示部位置調整部11は、表示部位置調整処理において、撮影画像に含まれるユーザ50の輪郭と、基準画像に含まれる人の形の輪郭とを比較してもよい。
<実施形態3>
本発明の他の実施形態に係る生体情報測定用椅子100は、さらに、プライバシー保護部(視線遮断部)110を備えている。本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるプライバシー保護部110の構成について、図1、図12及び図13を参照して説明する。図12は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるプライバシー保護部110の一例を示す外観図である。また、図13は、本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の外観の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備えるプライバシー保護部110は、表示部20に対するユーザ50以外の人物(例えば、生体情報測定用椅子100の周囲に存在する他のユーザなど)からの視線を遮るものである。プライバシー保護部110としては、例えば、生体情報測定用椅子100全体を覆うような卵型の部材、生体情報測定用椅子100の周囲を覆うように設けられるカーテン、及び、図12に示すような上部の空いたバイザーなどを利用することができるが、特に限定されるものではない。
プライバシー保護部110を備えることにより、生体情報測定用椅子100は、表示部20に表示されている、各機器4において測定されたユーザ50の生体情報の測定結果が、他のユーザから見られることを防ぐことができる。また、プライバシー保護部110がカーテン及びバイザーなど、生体情報測定用椅子100の上部が覆われないものである場合には、プライバシー保護部110が生体情報測定用椅子100の全体を覆うことによりユーザ50に圧迫感を与えてしまうこともない。
なお、本実施形態では、プライバシー保護部110は、図1に示すように、床面と生体情報測定用椅子100の本体との接触部に配されている設置部材109’(台座)と一体に形成されているフレームにより支持されているが、これに限定されるものではない。例えば、プライバシー保護部110は、図13に示すように、支持部108’と一体に形成されているフレームにより支持されていてもよい。
<実施形態4>
実施形態3では、生体情報測定用椅子100がプライバシー保護部110を備えている構成を説明したが、生体情報測定用椅子100の処理部10は、さらに、プライバシー保護部110を制御することができてもよい。本実施形態に係る処理部10について、図9及び図12を参照して説明する。
本実施形態に係る生体情報測定用椅子100の備える処理部10は、図9に示すように、プライバシー保護制御部(視線遮断制御手段)12を備えている。プライバシー保護制御部12は、プライバシー保護部110の動作を制御する。
具体的には、プライバシー保護制御部12は、(1)機器4pによる測定結果が表示部20に表示されている場合に、プライバシー保護部110によるユーザ50以外の人物からの視線の遮断を有効にし、(2)機器4pによる測定結果が表示部20に表示されていない場合に、プライバシー保護部110による視線の遮断を無効にするよう制御する。
例えば、プライバシー保護部110が電流の供給の有無により透明と不透明とが切り替わる導電性パネルにより構成されるバイザーである場合には、プライバシー保護制御部12は、機器4pによる測定結果が表示部20に表示されている場合に、バイザーに電流を
供給する(又は電流の供給を停止する)ことによりバイザーが不透明になるよう制御し、バイザーによるユーザ50以外の人物からの視線の遮断を有効にする。また、プライバシー保護制御部12は、機器4pによる測定結果が表示部20に表示されていない場合に、バイザーへの電流の供給を停止する(又は電流を供給する)ことによりバイザーが透明になるよう制御し、バイザーによるユーザ50以外の人物からの視線の遮断を無効にする。
また、プライバシー保護部110がカーテンである場合には、プライバシー保護制御部12は、機器4pによる測定結果が表示部20に表示されている場合に、カーテンを閉めることによりバイザーによるユーザ50以外の人物からの視線の遮断を有効にする。また、プライバシー保護制御部12は、機器4pによる測定結果が表示部20に表示されていない場合には、バイザーへの電流の供給を停止する(又は電流を供給する)ことによりバイザーが透明になるよう制御し、バイザーによるユーザ50以外の人物からの視線の遮断を無効にする。
さらに、プライバシー保護制御部12は、図12(b)に示すように、プライバシー保護部110の一部(矢印Pの示す領域)についてのみ視線の遮断を有効にし、他の部分(矢印Qの示す領域)については視線の遮断を無効にするよう、プライバシー保護部110を制御してもよい。この場合には、プライバシー保護制御部12は、例えば、生体情報測定用椅子100の周囲に存在する人物の位置を特定し、当該特定した位置からの人物の視線を遮断可能なように、プライバシー保護部110の一部の視線の遮断を有効に制御すればよい。
もちろん、上述の実施形態1〜4に記載の構成は、各々組み合わせて用いることも可能である。具体的には、実施形態1の構成によりアームレスト103の位置調整を可能にしつつ、実施形態2の構成により表示部20の位置調整を可能にし、更に実施形態3、4の構成によりプライバシー保護部110によりユーザのプライバシーを保護することも可能である。
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報管理装置1の処理部10の各ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、処理部10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、生体情報を計測することのできる椅子に好適に利用することができる。
1 情報管理装置(制御装置)
10 処理部
11 表示部位置調整部(表示部位置調整手段)
12 プライバシー保護制御部(視線遮断制御手段)
20 表示部
40 記憶部
100 生体情報測定用椅子(椅子)
101 座面
102 背凭れ
103 アームレスト
105a アームレスト支持部
107 カメラ
110 プライバシー保護部(視線遮断部)

Claims (14)

  1. 被測定者の上肢部を乗せるためのアームレストであって、上記上肢部に装着された状態で上記被測定者の生体情報を測定する測定機器が取り付けられているアームレストと、
    上記アームレストの位置が、上記被測定者が上記測定機器を上記上肢部に装着するときの第1の位置と、上記測定機器により上記被測定者の生体情報を測定するときの第2の位置との間で可変となるように上記アームレストを支持するアームレスト支持部と、を備えている、
    ことを特徴とする椅子。
  2. 上記第1の位置は、上記上肢部への上記測定機器の装着に適した位置であり、第2の位置は、上記測定機器による上記生体情報の測定に適した位置である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の椅子。
  3. 上記アームレスト支持部は、上記第1の位置と、上記第2の位置との間で、少なくとも鉛直方向に可動となるように上記アームレストを支持する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の椅子。
  4. 上記アームレスト支持部は、上記第1の位置と、上記第2の位置との間で、更に任意の方向に回転可能となるように上記アームレストを支持する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の椅子。
  5. 上記アームレスト支持部は、上記第1の位置と、上記第2の位置との間で、更に水平方向に可動となるように上記アームレストを支持する、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の椅子。
  6. 上記アームレスト支持部は、上記アームレストの位置が、更に、上記被測定者が当該椅子に座るときの第3の位置と、上記第1の位置との間で可変となるように上記アームレストを支持する、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の椅子。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載の椅子を制御する制御装置であって、
    上記椅子は、
    上記測定機器により測定された上記被測定者の生体情報を表示する表示部と、
    上記被測定者を撮影するカメラと、を更に備え、
    当該制御装置は、
    上記カメラにより撮影される被測定者の撮影画像に基づいて上記表示部の位置を調整する表示部位置調整手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の制御装置。
  8. 上記カメラは、上記表示部に追従して位置が調整されるように設けられており、
    上記表示部位置調整手段は、上記カメラにより撮影される上記撮影画像と人の形を模した基準シルエットを含む基準画像とを重ね合せたとき、上記撮影画像に含まれる上記被測定者と上記基準画像に含まれる基準シルエットとが所定の割合以上重なるように、上記表示部の位置を調整する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の制御装置。
  9. 上記椅子は、上記表示部に対する上記椅子の周囲に存在する上記被測定者以外の人物からの視線を遮る視線遮断部を更に備えている、
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の制御装置。
  10. 上記視線遮断部による上記被測定者以外の人物からの視線の遮断を制御する視線遮断制御手段を更に備え、
    上記視線遮断制御手段は、
    上記測定機器による測定結果が上記表示部に表示されている場合に、上記視線遮断部による視線の遮断を有効にし、
    上記測定機器による測定結果が上記表示部に表示されていない場合に、上記視線遮断部による視線の遮断を無効にする、
    ことを特徴とする請求項9に記載の制御装置。
  11. 上記視線遮断部は、電流の供給の有無により透明と不透明とが切り替わる導電性パネルであり、
    上記視線遮断制御手段は、上記導電性パネルへの電流の供給及び非供給を切り替えて上記導電性パネルの透明と非透明とを切り替えることにより、上記導電性パネルによる上記被測定者以外の人物からの上記表示部に対する視線の遮断の有効及び無効を制御する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  12. 被測定者の上肢部を乗せるためのアームレストであって、上記上肢部に装着された状態で上記被測定者の生体情報を測定する測定機器が取り付けられているアームレストと、
    上記アームレストの位置が、上記被測定者が上記測定機器を上記上肢部に装着するときの第1の位置と、上記測定機器により上記被測定者の生体情報を測定するときの第2の位置との間で可変となるように上記アームレストを支持するアームレスト支持部と、
    上記測定機器により測定された上記被測定者の生体情報を表示する表示部と、を備える椅子を制御する制御装置の表示部位置調整方法であって、
    上記被測定者を撮影するカメラにより撮影画像を撮影する撮影ステップと、
    上記撮影ステップにおいて撮影される被測定者の撮影画像に基づいて上記表示部の位置を調整する表示部位置調整ステップと、を含んでいる、
    ことを特徴とする表示部位置調整方法。
  13. 請求項7から11の何れか一項に記載の制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるためのプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111050635A (zh) * 2017-06-23 2020-04-21 殷巴迪股份有限公司 血压测量装置
EP3851033A1 (de) * 2020-01-15 2021-07-21 Elke Fellenberg Armauflage
CN113639870A (zh) * 2020-04-24 2021-11-12 比亚迪股份有限公司 座椅、体温测量方法、存储介质及电子设备

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