JP2015227420A - ポリオレフィン樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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慎也 平井
正明 木浦
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正明 木浦
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Mitsufumi Nodono
光史 野殿
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Abstract

【課題】成形加工性に優れ、耐熱分解性が良好なポリオレフィン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 ポリオレフィン樹脂(A)、アルキルメタクリレート(b1)単位を50質量%以上含有するアルキルメタクリレート系重合体(B)、及びゴム含有グラフト共重合体(C)を含むポリオレフィン樹脂組成物。前記アルキルメタクリレート系重合体(B)が、アルキルメタクリレート(b1)単位として、アルキル基の炭素数が4のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有する前記ポリオレフィン樹脂組成物。
前記ポリオレフィン樹脂組成物を成形して得られる成形体。
【選択図】なし

Description

本発明は、成形加工性に優れ、耐熱分解性が良好なポリオレフィン樹脂組成物、及びこのポリオレフィン樹脂組成物を成形して得られる成形体に関する。
近年、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン樹脂は、軽量かつ高剛性であるという優れた基本物性を有することから、自動車、家電等の分野において最も用途が拡大している汎用樹脂の1つである。
しかしながら、その成形加工性は決して満足できるものではなく、成形加工性を改良するため、様々な方法が提案されている。
また、要求性能の高度化により、さまざまな添加物を配合されるようになり、ポリオレフィン樹脂と各種配合物を溶融混練する際の高温化が主流となってきているため、ポリオレフィン樹脂の耐熱分解性の要求も高まってきている。
これらの課題を解決する方法として、特許文献1では、質量平均分子量15万〜2000万のアルキルメタクリレート系重合体をポリオレフィン樹脂に配合する方法が提案されている。
また、特許文献2では、コア−シェルグラフト共重合体をポリオレフィン樹脂に配合する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1及び2で提案されている方法では、ポリオレフィン樹脂の溶融張力は改善されるものの、その効果は十分ではなく、また、各種添加剤とポリオレフィン樹脂とを高温溶融混練する際の耐熱分解性も十分ではなかった。
国際公開第2009/060936号パンフレット 特開平5−339433号公報
本発明の目的は、成形加工性に優れ、耐熱分解性が良好なポリオレフィン樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、ポリオレフィン樹脂(A)、アルキルメタクリレート(b1)単位を50質量%以上含有するアルキルメタクリレート系重合体(B)、及びゴム含有グラフト共重合体(C)を含むポリオレフィン樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記ポリオレフィン樹脂組成物を成形して得られる成形体に関する。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、成形加工性に優れ、耐熱分解性が良好である。
以下、本発明のポリオレフィン樹脂組成物及び成形体について説明する。尚、本明細書において、「(共)重合体」は「単独重合体」又は「共重合体」を意味する。また「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味する。
〔ポリオレフィン樹脂(A)〕
本発明において、ポリオレフィン樹脂(A)としては、公知のポリオレフィン樹脂を用いることができ、例えば以下のものが挙げられる。ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレンのランダム共重合体又はブロック共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテンのランダム共重合体又はブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン又はプロピレンとシクロペンタジエンとの共重合体、エチレン又はプロピレンと50質量%以下のビニル系単量体(例えば、酢酸ビニル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族ビニル単量体等)とから得られるランダム共重合体、ブロック共重合体又はグラフト重合体。これらのポリオレフィン樹脂(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンのランダム共重合体又はブロック共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテンのランダム共重合体又はブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、プロピレンとシクロペンタジエンとの共重合体、プロピレンと50質量%以下のビニル系単量体とから得られるランダム共重合体、ブロック共重合体又はグラフト重合体が好ましく、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンのランダム共重合体又はブロック共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテンのランダム共重合体又はブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体がより好ましい。
プロピレンの(共)重合体であると、成形加工性に優れる。
〔アルキルメタクリレート系重合体(B)〕
本発明において、アルキルメタクリレート系重合体(B)は、アルキルメタクリレート(b1)単位を50質量%以上含有する。即ち、当該重合体は、アルキルメタクリレート(b1)単位50〜100質量%と他の単量体(b2)単位50〜0質量%との(共)重合体である。
アルキルメタクリレート(b1)単位の原料となるアルキルメタクリレート(b1)としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルキルメタクリレート系重合体(B)は、アルキルメタクリレート(b1)単位として、アルキル基の炭素数が2以上のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有することが好ましく、アルキル基の炭素数が2〜6のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有することがより好ましく、アルキル基の炭素数が4のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有することがさらに好ましく、i−ブチルメタクリレート単位を50質量%以上含有することが最も好ましい。
アルキル基の炭素数が2以上のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有すると、ポリオレフィン樹脂(A)中でのアルキルメタクリレート系重合体(B)の分散性が良好となり溶融張力に優れる。また、アルキル基の炭素数が6以下のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有すると、得られるアルキルメタクリレート系重合体(B)の粉体取扱性に優れる。
アルキル基の炭素数が4のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有すると、ポリオレフィン樹脂(A)中でのアルキルメタクリレート系重合体(B)の分散性がより良好となり溶融張力がより優れ、i−ブチルメタクリレート単位を50質量%以上含有すると、分散性がさらに良好となり溶融張力がさらに優れる。
共重合性成分として用いられる他の単量体(b2)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体;ベンジル(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸;n−ブチルアクリレート;メチルアクリレート;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル単量体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン類;4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の光安定化能基含有単量体が挙げられる。これらの他の単量体(b2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、アルキルメタクリレート系重合体の熱分解を抑制することから、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体;ベンジル(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート;n−ブチルアクリレートが好ましい。
本発明において、アルキルメタクリレート(b1)単位の含有率は、アルキルメタクリレート系重合体の全単量体単位100質量%中、50質量%以上であり、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
アルキルメタクリレート(b1)単位の含有率が50質量%以上であると、ポリオレフィン樹脂(A)中でのアルキルメタクリレート系重合体(B)の分散性が良好となり溶融張力に優れる。
本発明において、アルキルメタクリレート系重合体(B)の質量平均分子量は、1万〜1000万であることが好ましく、15万〜800万であることがより好ましく、80万〜500万であることがさらに好ましい。アルキルメタクリレート系重合体(B)の質量平均分子量が1万以上であると、アルキルメタクリレート系重合体(B)をポリオレフィン樹脂(A)に配合した際の成形加工性に優れる。また、アルキルメタクリレート系重合体(B)の質量平均分子量が1000万以下であると、ポリオレフィン樹脂(A)中でのアルキルメタクリレート系重合体(B)の分散性が良好となり溶融張力に優れる。尚、アルキルメタクリレート系重合体の質量平均分子量の測定方法は後述する。
本発明において、アルキルメタクリレート系重合体(B)は、同一の重合体を単独で用いてもよく、組成、分子量、粒子径等の異なる重合体を2種以上併用してもよい。
本発明のアルキルメタクリレート系重合体(B)の重合方法としては、例えば、乳化重合、ソープフリー重合、微細懸濁重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合が挙げられる。
これらの中でも、アルキルメタクリレート系重合体(B)を粉体状又は顆粒状の形態で得られることから、乳化重合、懸濁重合が好ましい。
乳化重合等の、粒子構造体を得ることができる重合方法を用いて重合する場合の粒子構造は、単層構造であっても多層構造であってもよい。粒子構造が多層構造である場合、経済性の観点から、3層構造以下であることが好ましい。
乳化重合に用いる乳化剤としては、例えば、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、高分子乳化剤、分子内にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する反応性乳化剤が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、スルホン酸系塩化合物、硫酸系塩化合物、燐酸エステル系塩化合物等のアニオン性乳化剤が好ましい。
懸濁重合に用いる分散安定剤としては、例えば、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、澱粉末シリカ等の水難溶性無機化合物;ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、セルロース誘導体等のノニオン系高分子化合物;ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、メタクリル酸エステルとメタクリル酸及びその塩との共重合体等のアニオン系高分子化合物が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、極少量で分散安定性を保持できることから、アニオン系高分子化合物が好ましい。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過硫酸塩系化合物;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ系化合物;2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシエチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}及びその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)及びその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピンアミジン)及びその塩類、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]及びその塩類等の水溶性アゾ系化合物;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物;前記過硫酸塩系化合物又は有機過酸化物と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のアルキルメタクリレート系重合体(B)の質量平均分子量の調整方法は、特に限定されるものではなく、例えば、重合開始剤の使用量を調整する方法、連鎖移動剤の使用量を調整する方法が挙げられる。
連鎖移動剤としては、例えば以下のものが挙げられる。n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化合物;α−メチルスチレンダイマー。これらの連鎖移動剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。連鎖移動剤の使用量は、アルキルメタクリレート系重合体(B)の質量平均分子量、用いる連鎖移動剤の種類、単量体の組成比等に応じて、適宜調整することができる。
このようにして製造されたアルキルメタクリレート系重合体(B)は、通常、粉体として回収される。アルキルメタクリレート系重合体(B)の粉体化方法は、特に限定されるものではなく、重合方法に応じて適宜選択できる。例えば、乳化重合の場合の粉体化方法としては、凝析法、スプレードライ法、遠心分離法、凍結乾燥法等が挙げられる。これらの粉体化方法の中でも、粉体の均一性の観点から、凝析法、スプレードライ法が好ましい。
凝析法を用いて粉体化する場合、アルキルメタクリレート系重合体ラテックスを凝析剤に接触させ、攪拌しながら凝析させスラリーとし、脱水乾燥することで、アルキルメタクリレート系重合体(B)の粉体を得ることができる。凝析法における凝析剤としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸類;蟻酸、酢酸等の有機酸類;硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の無機塩類;酢酸カルシウム等の有機塩類が挙げられる。
スプレードライ法を用いて粉体化する場合、アルキルメタクリレート系重合体ラテックスを、入口温度120℃〜220℃、出口温度40〜90℃の条件で、スプレードライヤーにより噴霧乾燥することで、アルキルメタクリレート系重合体(B)の粉体を得ることができる。スプレードライ法における出口温度は、アルキルメタクリレート系重合体(B)の粉体の1次粒子への解砕性に優れることから、40〜90℃であることが好ましく、40〜80℃であることがより好ましい。
アルキルメタクリレート系重合体(B)を懸濁重合で重合した場合においては、濾過して重合体を取り出す方法が簡便である。
本発明のアルキルメタクリレート系重合体(B)の配合量としては、ポリオレフィン樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。
アルキルメタクリレート系重合体(B)の配合量が0.1質量部以上であると、得られるポリオレフィン樹脂組成物の溶融張力に優れる。また、アルキルメタクリレート系重合体(B)の配合量が20質量部以下であると、ポリオレフィン樹脂(A)の本来の特性を損なわない。
〔ゴム含有グラフト共重合体(C)〕
本発明のゴム含有グラフト共重合体(C)は、ゴム状重合体に、ビニル系単量体をグラフト重合して得られた共重合体をいう。
本発明において、ゴム状重合体は特に限定されるものではなく、ゴム弾性を有する重合体から構成されるものであればよい。例えば、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、又はエチレンプロピレン系ゴムが挙げられる。前述したゴムのうち、得られるポリオレフィン樹脂組成物の溶融張力の観点から、ジエン系ゴム、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有するアクリル系ゴム、ポリオルガノシロキサンを含有するシリコーン系ゴムが好ましく、ジエン系ゴムが更に好ましい。
(ジエン系ゴム)
本発明おいて、ジエン系ゴムとは、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系単量体から構成されるジエン系単量体単位を50質量%以上含有する。即ち、当該ジエン系ゴムは、ジエン系単量体50〜100質量%と他の単量体50〜0質量%を重合させて得た(共)重合体からなるゴムである。ジエン系単量体は、得られるポリオレフィン樹脂組成物の溶融張力の観点から、1,3−ブタジエンが好ましい。
ジエン系ゴムに用いる単量体の全量を100質量%とした場合、1,3−ブタジエンが60質量%以上、好ましくは65質量%以上、残余が1,3−ブタジエンと共重合しうる一種以上のビニル系単量体とからなることが好ましい。1,3−ブタジエンの含有量が60質量%であると、得られるポリオレフィン樹脂組成物の溶融張力が優れる傾向にある。
1,3−ブタジエンと共重合しうるビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート;エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアルキルアクリレート;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル;塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体を用いることができる。
更に、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳香族多官能ビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート等の多価アルコール;トリメタクリル酸エステル、トリアクリル酸エステル、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル等のカルボン酸アリルエステル、ジアリルフタレート、ジアリルセバケート、トリアリルトリアジンのジ及びトリアリル化合物等の架橋性単量体を併用することもできる。なお、これらのビニル系単量体及び架橋性単量体は、1種又は2種以上で使用することができる。
また、ジエン系ゴムの重合時には、必要に応じて、t−ドデシルメルカプタン、n−オ
クチルメルカプタン、α−メチルスチレン等の連鎖移動剤を使用することもできる。
ジエン系ゴムの重合方法としては、上述したアルキルメタクリレート系重合体(B)と同様に公知の重合方法が挙げられ、これらの中でも、ゴム含有グラフト共重合体(C)を粉体状又は顆粒状の形態で得られることから、乳化重合が好ましい。
乳化重合に用いる乳化剤としては、上述したアルキルメタクリレート系重合体(B)と同様なものが挙げられる。これらの中でも、脂肪酸系塩化合物、スルホン酸系塩化合物、硫酸系塩化合物、燐酸エステル系塩化合物等のアニオン性乳化剤が好ましい。
(アクリル系ゴム)
本発明おいて、アクリル系ゴムとは、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを含有するゴムであって、(メタ)アクリル系単量体から構成される(メタ)アクリル系単量体単位を50質量%以上含有する。即ち、当該アクリル系ゴムは、(メタ)アクリル系単量体50〜100質量%と他の単量体50〜0質量%を重合させて得た(共)重合体からなるゴム、又は複合ゴムである。当該複合ゴムとは、アクリル系ゴムを構成する単量体2種以上を用いて重合する際に、単に重合するのではなく、段階的に重合することにより得られるゴムのことである。
(メタ)アクリル系単量体としては、特に制限されないが、通常、(メタ)アクリレートが使用される。その具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、トリデシルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
これら単量体のうち、得られるポリオレフィン樹脂組成物の溶融張力の観点から、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート等が好ましい。
アクリル系ゴムとしては、(メタ)アクリル系単量体と以下に示す他の単量体を共重合して得られる共重合ゴムを使用することもできる。他の単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系単量体;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル;塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジルエーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体;ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート等の多官能性単量体等を用いることができる。また、これらは単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。他の単量体の使用量は、アクリル系ゴムを構成する単量体の合計を100質量%とした場合に、50質量%以下であることが好ましい。
アクリル系ゴムは、得られるポリオレフィン樹脂組成物の機械的物性の観点から複合ゴムであることが好ましい。
複合ゴムの好適な例としては、分岐側鎖をもつアルコール又は炭素数が13以上のアルキル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、又は、ヒドロキシル基、メトキシ基又はエトキシ基を含有する(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも1種に由来する単位を含むアクリルゴム(AR1)成分と、n−ブチルアクリレートに由来する単位を含むアクリルゴム(AR2)成分を含む複合ゴムであり、アクリルゴム(AR1)成分由来のガラス転移温度(Tg1)が、アクリルゴム(AR2)成分由来のガラス転移温度(Tg2)よりも低いものが挙げられる。このような複合ゴムは、単純な共重合タイプのゴムに比べて、より高い機械的物性を付与することが可能である。
アクリルゴム(AR1)成分を構成する(メタ)アクリル酸エステルとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、トリデシルメタクリレート、トリデシルアクリレート、ステアリルメタクリレート、ステアリルアクリレートが好ましい。
複合ゴムは、アクリルゴム(AR1)成分5〜95質量%とアクリルゴム(AR2)成分95〜5質量%とを含むことが好ましく、アクリルゴム(AR1)成分10〜90質量%とアクリルゴム(AR2)成分90〜10質量%とを含むことがより好ましく、アクリルゴム(AR1)成分10〜80質量%とアクリルゴム(AR2)成分90〜20質量%とを含むことがさらに好ましい(両成分の合計量は100質量%)。これら範囲は、共重合タイプのゴムに対する優位性の点で意義がある。
(メタ)アクリル系単量体を重合する際は、架橋剤又はグラフト交叉剤として、分子中に2個以上の不飽和結合を有する単量体を含むこともできる。分子中に2個以上の不飽和結合を有する単量体の含有量は、0.01質量%以上2質量%以下が好ましく、0.05質量%以上1.5質量%以下がより好ましい。
架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、多官能メタクリル基変性シリコーンが挙げられる。グラフト交叉剤としては、例えば、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートが挙げられる。アリルメタクリレートは、架橋剤として用いることもできる。これら架橋剤及びグラフト交叉剤は、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
複合ゴムをアクリル系ゴムとして用いる場合、アクリルゴム(AR1)成分及びアクリルゴム(AR2)成分に対する架橋剤又はグラフト交叉剤の使用量は、夫々の成分に対する使用量(質量%)を基準として、(AR1)成分よりも(AR2)成分に対する使用する量の方が多いことが好ましい。
アクリル系ゴムは、0℃以下にガラス転移温度を2つ以上有してもよい。その場合には、アクリルゴム(AR1)成分由来のガラス転移温度(Tg1)が、アクリルゴム(AR2)成分由来のガラス転移温度(Tg2)よりも低いことが好ましい。ガラス転移温度がこのような条件を満たす場合、得られるポリオレフィン樹脂組成物がより高い機械的物性を発現する。このことは、複合ゴムであることの特徴でもあり、単純な共重合体とは異なる点でもある。
ここで、アクリル系ゴムのガラス転移温度は、動的機械的特性解析装置(以下「DMA
」という)によるTanδの転移点として測定される。一般に、単量体から得られた重合体は固有のガラス転移温度を持ち、単独(単一成分又は複数成分のランダム共重合体)では一つの転移点が観測されるが、複数成分の混合物、あるいは複合化された重合体では、夫々に固有の転移点が観測される。例えば、2成分からなる場合、測定により2つの転移点が観測される。DMAにより測定されるTanδ曲線では、2つのピークが観測される。組成比に偏りがある場合や転移温度が近い場合には、夫々のピークが接近する場合があり、ショルダー部分を持つピークとして観測される場合があるが、単独成分の場合に見られる単純な1ピークの曲線とは異なるので判別可能である。
アクリル系ゴムを製造する際には、乳化剤又は分散安定剤として、アニオン性、ノニオン性、カチオン性など、従来知られる各種の界面活性剤を使用できる。また必要に応じて、2種以上の界面活性剤を混合して用いることもできる。
(シリコーン系ゴム)
本発明に使用するシリコーン系ゴムとは、ポリオルガノシロキサンゴムを含有するゴムである。当該シリコーン系ゴムは、ポリオルガノシロキサンゴム、又はポリオルガノシロキサンとポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを複合化したシリコーン/アクリル系複合ゴムである。当該シリコーン/アクリル複合ゴムとは、構成する単量体2種以上を用いて重合する際に、単に重合するのではなく、段階的に重合することにより得られるゴムのことである。
ポリオルガノシロキサンゴムは、オルガノシロキサン及び架橋剤(CI)を用いて乳化重合により調製することができる。オルガノシロキサンとしては、3員環以上の各種の環状体が挙げられ、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサンが挙げられる。中でも、好ましく用いられるのは3〜6員環のものである。これらは単独で又は2種以上を混合して用いられる。オルガノシロキサンの使用量は、ポリオルガノシロキサン成分中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。
架橋剤(CI)としては、3官能性又は4官能性のシラン系架橋剤、例えば、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラブトキシシランが挙げられる。特に、4官能性の架橋剤が好ましく、この中でもテトラエトキシシランが特に好ましい。架橋剤の使用量は、ポリオルガノシロキサン成分中、好ましくは0.1〜30質量%である。
ポリオルガノシロキサンゴムの製造方法としては、特に限定はされないが、乳化重合によって重合することが好ましい。
本発明に使用するシリコーン系ゴムは、得られるポリオレフィン樹脂組成物の機械的物性の観点からシリコーン/アクリル系複合ゴムであることが好ましい。
シリコーン/アクリル系複合ゴムは、ポリオルガノシロキサン成分が1〜99質量%、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分が99〜1質量%(両成分の合計量は100質量%)の範囲内にあることが好ましい。
シリコーン/アクリル系複合ゴムの製造方法としては、特に限定はされないが、乳化重合によってまずポリオルガノシロキサンのラテックスを調製し、次にポリアルキル(メタ)アクリレートゴムを構成する単量体をポリオルガノシロキサンラテックスの粒子に含浸させてからこれを重合すること方法が好ましい。
ポリオルガノシロキサン成分は、上述したオルガノシロキサン及び架橋剤(CI)を用いて乳化重合により調製することができる。その際、さらにグラフト交叉剤(GI)を併用することもできる。
グラフト交叉剤(GI)としては、次式で表される単位を形成し得る化合物等が挙げられる。
CH=C(R2)−COO−(CH)p−SiR1(3−n)/2 (GI−1)
CH=C(R2)−C−SiR1(3−n)/2 (GI−2)
CH=CH−SiR1(3−n)/2 (GI−3)
HS−(CH)p−SiR1(3−n)/2 (GI−4)
(式中、R1は、メチル基、エチル基、プロピル基、又はフェニル基であり、R2は水素原子又はメチル基であり、nは0、1又は2であり、pは1〜6の数を示す。)
上記式(GI−1)の単位を形成し得る(メタ)アクリロイルオキシシロキサンは、グラフト効率が高いため有効なグラフト鎖を形成することが可能であり、得られるポリオレフィン樹脂組成物の機械的物性の観点で有利である。
上記式(GI−1)の単位を形成し得る化合物としては、メタクリロイルオキシシロキサンが特に好ましい。メタクリロイルオキシシロキサンの具体例としては、β−メタクリロイルオキシエチルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチルシラン、δ−メタクリロイルオキシブチルジエトキシメチルシラン等が挙げられる。
上記式(GI−2)の単位を形成し得る化合物としては、p−ビニルフェニルジメトキシメチルシランが挙げられる。
上記式(GI−3)の単位を形成し得る化合物としては、ビニルシロキサンが挙げられ、具体例としては、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンが挙げられる。
上記式(GI−4)の単位を形成し得る化合物としては、γ−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、γ−メルカプトプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メルカプトプロピルジエトキシメチルシラン等が挙げられる。
グラフト交叉剤の使用量は、ポリオルガノシロキサン成分中、好ましくは0〜10質量%であり、より好ましくは0.4〜5質量%である。
ポリオルガノシロキサン成分のラテックスの製造は、例えば、米国特許第2,891,920号公報、米国特許第3,294,725号公報等に記載された方法を用いることができる。本発明においては、例えば、オルガノシロキサン、架橋剤(CI)及び所望によりグラフト交叉剤(GI)の混合溶液を、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸等のスルホン酸系乳化剤の存在下で、例えばホモジナイザー等を用いて水と剪断混合する方法により製造することが好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸はオルガノシロキサンの乳化剤として作用すると同時に重合開始剤ともなるので好適である。この際、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルスルホン酸金属塩等を併用するとグラフト重合を行う際にポリマーを安定に維持するのに効果があるので好ましい。
ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分は、アルキル(メタ)アクリレート、架橋剤(CII)及びグラフト交叉剤(GII)を用いて合成することができる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート等のアルキルアクリレート;ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート等のアルキルメタクリレートが挙げられ、特にn−ブチルアクリレートが好ましい。
架橋剤(CII)としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレートが挙げられる。
グラフト交叉剤(GII)としては、例えば、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートが挙げられる。アリルメタクリレートは架橋剤として用いることもできる。これら架橋剤並びにグラフト交叉剤は単独であるいは2種以上併用して用いられる。これら架橋剤及びグラフト交叉剤の合計の使用量は、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分中、好ましくは0.1〜20質量%である。
ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分の製造は、例えば以下のようにして行われる。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリの水溶液の添加により中和されたポリオルガノシロキサン成分のラテックス中へ、上記アルキル(メタ)アクリレート、架橋剤(CII)及びグラフト交叉剤(GII)を添加し、ポリオルガノシロキサン粒子へ含浸させた後、通常のラジカル重合開始剤を作用させて行う。重合の進行と共にポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分との複合ゴムのラテックスが得られる。
シリコーン/アクリル系複合ゴムは、トルエンにより90℃で4時間抽出して測定したゲル含量が80質量%以上であることが好ましい。
本発明においては、この複合ゴムとして、ポリオルガノシロキサンゴム成分の主骨格がジメチルシロキサンの繰り返し単位を有し、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分の主骨格がn−ブチルアクリレートの繰り返し単位を有する複合ゴムが好ましく用いられる。
本発明において、ゴム含有グラフト共重合体(C)は、上述したゴム状重合体に、ビニル系単量体をグラフト重合することにより得られる。
ビニル系単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメタクリル酸エステル;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物等の各種の単量体が挙げられる。これらの単量体は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
これら単量体のうち、得られるゴム含有グラフト共重合体(C)の粉体特性の観点から、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物が好ましい。
本発明のゴム含有グラフト共重合体(C)において、ゴム状重合体の質量比は、特に限定されるものではないが、ゴム含有グラフト共重合体(C)全体に対して、ゴム状重合体が60質量%以上、95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上、90質量%以下であることがより好ましい。
ゴム状重合体が60質量%以上であると、得られるポリオレフィン樹脂組成物中で分散が良好となり、90質量%以下であれば、得られるゴム含有グラフト共重合体(C)の粉体特性が向上する。
本発明のゴム含有グラフト共重合体(C)の重合方法は、上述したメタクリレート系重合体(B)と同様な方法が挙げられる。これらの重合方法の中でも、構造制御の観点から、乳化重合、ソープフリー乳化重合であることが好ましく、乳化重合であることがより好ましい。
ゴム含有グラフト共重合体(C)を乳化重合により得る場合の乳化剤は、上述したメタクリレート系重合体(B)と同様な乳化剤が挙げられる。これらの中でも、脂肪酸系塩化合物、スルホン酸系塩化合物、硫酸系塩化合物、燐酸エステル系塩化合物等のアニオン性乳化剤が好ましい。
ゴム含有グラフト共重合体(C)は通常ラテックスとして得られる。このラテックスとして得られたゴム含有グラフト共重合体(C)は、特に限定されるものではなく上述したアルキルメタクリレート系重合体(B)と同様な粉体化方法が用いられる。
ポリオレフィン樹脂組成物中におけるゴム含有グラフト共重合体(C)の含有量としては、ポリオレフィン樹脂(B)100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。
ゴム含有グラフト共重合体(C)の含有量が0.1質量部以上であると、得られるポリオレフィン樹脂組成物の溶融張力、及び耐熱分解性に優れる。また、ゴム含有グラフト共重合体(C)の含有量が20質量部以下であると、ポリオレフィン樹脂(B)の本来の特性を損なわない。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は各構成成分を混合することによって得ることができる。
ポリオレフィン樹脂組成物の混合方法は、押出混練、ロール混練等の公知の溶融混練を用いることができる。
溶融混練方法は、特に限定されるものではなく、本発明のポリオレフィン樹脂(A)、アルキルメタクリレート系重合体(B)及びゴム含有グラフト共重合体(C)を同時に溶融混練してもよく、アルキルメタクリレート系重合体(B)とゴム含有グラフト共重合体(C)の全量とポリオレフィン樹脂(A)の一部とで溶融混練してマスターバッチを製造した後、前記マスターバッチ及びポリオレフィン樹脂(A)の残部を溶融混練してもよい。
溶融混練温度は、ポリオレフィン樹脂(A)の種類に応じて、適宜設定することができる。溶融混練温度は、160〜280℃であることが好ましく、180〜260℃であることがより好ましい。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、必要に応じて、充填剤、難燃剤、安定化剤、滑剤、発泡剤、ブロッキング防止、帯電防止等の添加剤をさらに配合してもよい。
ポリオレフィン樹脂組成物中におけるこれら添加剤の含有量としては、ポリオレフィン樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜30質量部であることが好ましい。
これら添加剤の含有量が0.01質量部以上であると、各種添加剤の効果が優れ、30質量部以下であると、得られるポリオレフィン樹脂組成物の本来の特性を損なわない。
本発明の成形体は、本発明のポリオレフィン樹脂組成物を成形して得られる。本発明の成形体の成形方法としては、公知の成形方法を用いることができ、例えば、押出成形、射出成形、カレンダー成形、ブロー成形、熱成形、発泡成形、溶融紡糸が挙げられる。
本発明の成形体は、光学シート等のシート材、食品フィルム等のフィルム材、自動車用部材、家電用部材、医療用部材、建築部材に好適である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を示す。
(1)質量平均分子量
アルキルメタクリレート系重合体(B)のテトラヒドロフラン可溶分を試料として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて分子量の測定に供した。
GPCの測定条件は下記の通りであり、標準ポリスチレンによる検量線から質量平均分子量を求めた。
装置:東ソー(株)製「HLC8220」、
カラム:東ソー(株)製「TSKgel SuperMultiporeHZ−H」 (内径4.6mm×長さ15cm×2本、排除限界4×10(推定))、
溶離液:THF、
溶離液流量:0.35ml/分、
測定温度:40℃、
試料注入量:10μl(試料濃度0.1%)。
(2)溶融張力
得られたポリオレフィン樹脂組成物を、キャピラリー式レオメーター(機種名「ツインキャピラリーレオメーター RH−7型」、ROSAND社製)を用いて、ダイス径=φ1mm、L/D=16、温度190℃の条件で、一定量(1.57cm/分)で押出し、ストランドを一定速度(6m/分)で引き取り、溶融張力を測定した。
なお、溶融張力は、押出成形性、ブロー成形性、発泡成形性等の成形加工性を判断する指標の一つであり、溶融張力の向上は、成形加工性の向上と見なし得る。
[製造例1]アルキルメタクリレート系重合体(B1)の製造
温度計、窒素導入管、冷却管及び攪拌装置を備えたセパラブルフラスコ(容量5リットル)に、イオン交換水300部(3000グラム)、i−ブチルメタクリレート98部、n−ブチルアクリレート2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.1部を投入し、このセパラブルフラスコに窒素気流を通じることにより、フラスコ内雰囲気の窒素置換を行なった。次いで、内温を60℃まで昇温させ、過硫酸カリウム0.15部、脱イオン水5部を加えた。その後、加熱攪拌を2時間継続して重合を終了し、アルキルメタクリレート系重合体(B1)のラテックスを得た。
得られたラテックスを25℃まで冷却した。その後、酢酸カルシウム5部と水495部を含む70℃の溶液中にこのラテックスを滴下し、液温を90℃まで昇温させて重合体を凝析させた。得られた凝析物を分離して、水で洗浄した後、60℃で12時間乾燥させて、アルキルメタクリレート系重合体(B1)の粉体を得た。このアルキルメタクリレート系重合体(B1)の質量平均分子量は300万であった。
[製造例2]アルキルメタクリレート系重合体(B2)の製造
連鎖移動剤量として、n−オクチルメルカプタン1部を加えたこと以外は、製造例1と同様にして、アルキルメタクリレート系重合体(B2)を得た。このアルキルメタクリレート系重合体(B2)の質量平均分子量は3万であった。
[製造例3]ジエン系ゴム含有グラフト共重合体(C1)の製造
第一単量体として以下の物質を70Lオートクレーブに仕込み、昇温して43℃になったらレドックス系開始剤をオートクレーブ内に添加し反応を開始後、さらに60℃まで昇温した。
第一単量体
1,3−ブタジエン 100部
t−ドデシルメルカプタン 0.4部
ロジン酸カリウム 0.75部
オレイン酸カリウム 0.75部
ジイソプロピルベンゼンパーオキサイド 0.24部
脱イオン水 70部
レドックス系開始剤
硫酸第一鉄 0.003部
デキストローズ 0.3部
ピロリン酸ナトリウム 0.3部
脱イオン水 5部
重合開始から8時間反応させて、ジエン系ゴム重合体ラテックスを得た。
ジエン系ゴム重合体ラテックスを75部(固形分)に対し、メタクリル酸−ブチルアクリレート共重合体を固形分として2部添加し、室温にて30分攪拌することによって肥大化し、その後オレイン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.6部をフラスコ内に仕込み、内温を70℃に保持して、メチルメタクリレート13部及びn−ブチルアクリレート2部及びクメンハイドロキシパーオキサイド0.03部の混合物を1時間かけて滴下した後1時間保持した。
その後、前段階で得られた重合体の存在下で、第2段目としてスチレン17部及びクメンハイドロキシパーオキサイド0.034部の混合物を1時間かけて滴下した後3時間保持した。
しかる後、第1段目及び第2段目で得られた重合体の存在下で、第3段目としてメチルメタクリレート3部及びクメンハイドロキシパーオキサイド0.003部の混合物を0.5時間かけて滴下した後1時間保持してから重合を終了してジエン系ゴム含有グラフト共重合体(C1)ラテックスを得た。
得られたジエン系ゴム含有グラフト共重合体(C1)ラテックスにブチル化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してジエン系ゴム含有グラフト共重合体(C1)の粉体を得た。
[製造例4]アクリル系ゴム含有グラフト共重合体(C2)の製造
下記原料混合物(c2−1)をホモミキサーにて10000rpmで5分間予備分散した後、ゴーリンホモジナイザーにより20MPaの圧力で乳化、分散させ、2−エチルヘキシルアクリレートプレエマルションを調製した。
(原料混合物(c2−1))
2−エチルヘキシルアクリレート:99.5部、
アリルメタクリレート:0.5部、
アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム塩(花王社製、ペレックスSSL):2部(固形分換算)、
蒸留水:195部。
撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた5口フラスコに、前記2−エチルヘキシルアクリレートプレエマルションを投入し、t−ブチルハイドロパーオキサイド(日本触媒社製、パーブチルH):0.5部を投入した後、窒素置換及び混合撹拌を行いながらフラスコ内の温度を50℃に昇温した。
硫酸第一鉄:0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩:0.006部、ロンガリット:0.26部及び蒸留水5部の混合液をフラスコ内に投入した。5時間放置し、重合を完了し、2−エチルヘキシルアクリレート単位を主成分とするゴム(C2−1)ラテックスを得た。
ついで、前記セパラブルフラスコとは別の、撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた第2の5口フラスコに、前記ゴム(C2−1)ラテックスを固形分換算で20部となるように投入し、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム塩(花王社製、ペレックスSSL)を固形分として0.7部投入し、さらに蒸留水155部を投入した。ついで、下記原料混合物(c2−2)を投入した。
(原料混合物(c2−2))
n−ブチルアクリレート:59部、
アリルメタクリレート:1部、
t−ブチルハイドロパーオキサイド(日本触媒社製、パーブチルH):0.24部。
フラスコ内を10分間撹拌し、原料混合物(c2−2)をゴム(C2−1)の粒子に含浸させた。さらにフラスコ内を10分間攪拌した後、フラスコ内の窒素置換を行い、フラスコ内の温度を50℃に昇温し、硫酸第一鉄:0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩:0.006部、ロンガリット:0.26部及び蒸留水5部の混合液をフラスコ内に投入し、ラジカル重合を開始させた。フラスコ内の温度を70℃で2時間保持し、重合を完了して、2−エチルヘキシルアクリレート単位を主成分とするゴムとn−ブチルアクリレート単位を主成分とするゴムとのアクリル系複合ゴム(C2−2)ラテックスを得た。
ついで、アクリル系複合ゴム(C2−2)ラテックスに、下記原料混合物(c2−3)を、フラスコ内の温度を70℃に保ったまま30分間かけて滴下した。
(原料混合物(c2−3))
メチルメタアクリレート:20部、
t−ブチルハイドロパーオキサイド(日本触媒社製、パーブチルH):0.1部。
滴下終了後、フラスコ内の温度を70℃で4時間保持し、アクリル系ゴム含有グラフト共重合体(C2)ラテックスを得た。
得られたアクリル系ゴム含有グラフト共重合体(C2)ラテックスを、7.5%酢酸カルシウム水溶液500質量部により凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してアクリル系ゴム含有グラフト共重合体(C2)の粉体を得た。
[製造例5]シリコーン/アクリル複合ゴム含有グラフト共重合体(C3)の製造
下記原料混合物(c3−1)をホモミキサーにて10000rpmで5分間予備分散した後、ゴーリンホモジナイザーにより20MPaの圧力で乳化、分散させ、シロキサンプレエマルションを調製した。
(原料混合物(c3−1))
オクタメチルシクロテトラシロキサン:97.5部、
γ−メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン:0.5部、
テトラエトキシシラン:2部、
ドデシルベンゼンスルホン酸:0.67部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:0.67部
蒸留水:195部。
得られたシロキサンプレエマルションを、温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたセパラブルフラスコに投入し、混合撹拌しながら80℃で5時間加熱した後、20℃で放置した。48時間後に水酸化ナトリウム水溶液でこのラテックスをpH7.4に中和して重合を終了させ、ポリオルガノシロキサンゴム(C3−1)ラテックスを得た。
ついで、前記セパラブルフラスコとは別の、撹拌機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた第2の5口フラスコに、前記ポリオルガノシロキサンゴム(C3−1)ラテックスを固形分換算で10部となるように投入し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを固形分として0.4部投入し、さらに蒸留水120部を投入した。ついで、下記原料混合物(c3−2)を投入した。
(原料混合物(c3−2))
n−ブチルアクリレート:69部、
アリルメタクリレート:1部、
t−ブチルハイドロパーオキサイド(日本触媒社製、パーブチルH):0.3部。
フラスコ内を10分間撹拌し、原料混合物(c3−2)をポリオルガノシロキサンゴム(C3−1)の粒子に含浸させた。さらにフラスコ内を10分間攪拌した後、フラスコ内の窒素置換を行い、フラスコ内の温度を70℃に昇温し、硫酸第一鉄:0.002部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩:0.006部、ロンガリット:0.26部及び蒸留水5部の混合液をフラスコ内に投入し、ラジカル重合を開始させた。フラスコ内の温度を70℃で2時間保持し、重合を完了して、シリコーン/アクリル系複合ゴム(C3−2)ラテックスを得た。
ついで、シリコーン/アクリル系複合ゴム(C3−2)ラテックスに、下記原料混合物(c3−3)を、フラスコ内の温度を70℃に保ったまま30分間かけて滴下した。
(原料混合物(c3−3))
メチルメタアクリレート:20部、
t−ブチルハイドロパーオキサイド(日本触媒社製、パーブチルH):0.1部。
滴下終了後、フラスコ内の温度を70℃で4時間保持し、シリコーン/アクリル複合ゴム含有グラフト共重合体(C3)ラテックスを得た。
得られたシリコーン/アクリル複合ゴム含有グラフト共重合体(C3)ラテックスを、7.5%酢酸カルシウム水溶液500質量部により凝析させ、90℃で熱処理固化した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してシリコーン/アクリル複合ゴム含有グラフト共重合体(C3)の粉体を得た。
[実施例1〜4、比較例1及び2、参考例]
ポリオレフィン樹脂(A)としてポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY4」、日本ポリプロ(株)製)100部(2,000グラム)、アルキルメタクリレート系重合体(B1)〜(B2)及びゴム含有グラフト共重合体(C1)〜(C3)を表1に記載のように配合し、ハンドブレンドで混合した。
その後、φ30mm同方向二軸押出機(機種名「BT−30」、(株)プラスチック工学研究所製、L/D=30)を用いて、スクリュー回転数200rpm、シリンダー温度200℃及び250℃の条件で溶融混練し、ポリオレフィン系樹脂組成物を得た。
得られたポリオレフィン系樹脂組成物の溶融張力を表2に示す。なお、アルキルメタクリレート系重合体及びゴム含有グラフト共重合体を含まないポリオレフィン系樹脂組成物を参考例とした。
表1から明らかなように、本発明のポリオレフィン樹脂組成物を用いた実施例1〜4は、混練温度が200℃及び250℃において、溶融張力が優れた。一方、本発明のゴム含有グラフト共重合体を含まない比較例1においては、混練温度が200℃での溶融張力は優れるが、混練温度が250℃において耐熱分解性が低位であるため、溶融張力が劣った。さらに、本発明のアルキルメタクリレート系重合体を含まない比較例2においては、溶融張力が劣った。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、成形加工性及び耐熱分解性に優れることから、得られる成形体は、自動車用部材、家電用部材、医療用部材、建築用部材、包装用資材に好適である。

Claims (7)

  1. ポリオレフィン樹脂(A)、アルキルメタクリレート(b1)単位を50質量%以上含有するアルキルメタクリレート系重合体(B)、及びゴム含有グラフト共重合体(C)を含むポリオレフィン樹脂組成物。
  2. 前記アルキルメタクリレート系重合体(B)が、アルキルメタクリレート(b1)単位として、アルキル基の炭素数が4のアルキルメタクリレート単位を50質量%以上含有する請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  3. 前記アルキルメタクリレート系重合体(B)が、アルキルメタクリレート(b1)単位として、i−ブチルメタクリレート単位を50質量%以上含有する請求項1又は2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  4. 前記アルキルメタクリレート系重合体(B)の質量平均分子量が1万〜1000万である請求項1〜3のいずれかの一項に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  5. 前記ゴム含有グラフト共重合体(C)が、ジエン系ゴム、アクリル系ゴム及びシリコーン系ゴムからなる群より選ばれるゴム状重合体に、ビニル系単量体がグラフト重合されたものである請求項1〜4のいずれかの一項に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  6. 前記ゴム状重合体がジエン系ゴムである請求項5に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかの一項に記載のポリオレフィン樹脂組成物を成形して得られる成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017132905A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 大阪有機化学工業株式会社 (メタ)アクリル系誘電体材料
JP2023024715A (ja) * 2017-11-27 2023-02-16 三菱ケミカル株式会社 ゴム含有グラフト重合体、ゴム含有グラフト重合体含有樹脂組成物およびその成形体

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