JP2015227187A - 梱包材料 - Google Patents
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【課題】外的衝撃により物品ではなく、粒状部材を充填した袋体が破れることで、袋体が破損しなくても粒状部材の偏在や粒状部材の袋体(内袋)からの飛散によって、物品の緩衝保護と梱包という目的を果たさなくなる可能性がある点を解消する。【解決手段】本発明の梱包材料1は、非通気性の材料を用いて密閉状とされた袋体2と、この袋体2の一部に形成した孔2Aに対して設けられ、袋体2内への空気の流入を阻止して流出を許容する逆止弁3と、袋体2内に設けられ、該袋体2の内部の平面積より若干小さい平面積とされた弾性を有する樹脂製の線材4Aでなるネット部材4と、を有したことを特徴としている。【選択図】 図1
Description
本発明は、梱包する物品を外的衝撃から確実に保護でき、また、物品に沿った形状に変形してその梱包姿を維持することができる梱包材料に関する。
物品の梱包に用いられる梱包材料としては、以前は梱包用箱内における梱包する物品の外形に合わせて形成された発砲スチロールなどが広く普及していたが、昨今では廃棄上の問題により、例えば袋体に空気を封入したものや、材料として発砲スチロールに代えてパルプ材を採用したもの、あるいは例えば特許文献1〜3に提案されるものがある。
特許文献1の梱包用マットは、定型、不定型によらず、2以上の物品が互いに繋がったままで梱包する梱包材料を提供することを目的として、外層シートと内層シートと通気性を有する袋とビーズとを備え、外層シートと内層シートとの間の通気性を有する袋がいくつかに区画され、この区画内に「粒状の」合成樹脂発泡体でなるビーズを充填した構成とされている。
特許文献2の梱包用マットは、緩衝材となるビーズが偏在して、物品を定位置に安定保持させることができないと共にビーズによる緩衝効果を得られない点を解決するために、非通気性の外袋、通気性を有する内袋、内袋内に充填された緩衝体ビーズ、及び外袋内の吸気に関して逆止弁として作用するバルブを有し、平坦な面の各所に散在して緩衝体ビーズを閉じ込める区画を形成した構成とされている。なお、ビーズは「粒状形」である。
特許文献3の緩衝部材は、大きさや形状の異なる物品をその物品に合うように折り曲げなどにより形状を変化させて単一で対応させると共に、運搬や保管時に平板状としておくことができるよう、脱気した袋状の可撓性シート内に弾性軽量「粒」子、又は、弾性軽量「粒」子及び弾性軽量粒子同士を結びつけるバインダーを内蔵した構成とされている。
特許文献1〜3に示される梱包用マット、袋体に充填される緩衝部材は、袋体に空気を封入したもの、あるいはパルプ材を採用したもの、に較べるとコスト高となるものの、物品の形状に合わせて繰り返し使用可能なことから、例えば運搬業者が採用するとすれば使い勝手がよいが、構造上で次の問題があった。
特許文献1〜3は緩衝部材として粒状部材を袋体に充填する点で共通するが、特許文献3は、粒状部材が区画された袋体内に充填されていないので偏在する可能性がある。すなわち、物品の形状に応じて形状を変える際、物品に当接する部位には粒状部材が減少し、当接しない部位には粒状部材が増加するといった具合に本来として緩衝すべき物品と当接した部位(特に物品の角部等)において粒状部材が存在しないまたは減少しているため、外的衝撃から物品を保護できない場合が生じる。
また、粒状部材を用いた特許文献1〜3のうち特許文献1,2は、区画された内袋を有して該内袋に粒状部材を充填しているので特許文献1に較べて粒状部材の偏在は抑制されるが、物品の形状に応じて変形するとはすなわち粒状部材が自由に移動することにより可能となるので、結果的に区画しているとはいえ内袋内に(粒状部材が移動できる程度の)空間が無ければならず、特許文献3と較べて程度の差があるとしてもやはり粒状部材の偏在は生じる。
さらに、特許文献1,2では、バルブにより外袋内を介して内袋内を脱気して該内袋粒状部材の移動を拘束して物品の形状に固定化するが、この脱気の際、内袋の通気孔径は粒状部材を充填しているため該粒状部材より小さくなければ、内袋から粒状部材が飛び出してしまい、内袋の通気孔を小さくすると脱気孔率が悪くなる。一方、特許文献1,2において、粒状部材の径を(内袋の通気孔径より)大きくすれば、程度にもよるが物品の形状に沿って全体が変形しなくなる。
また、粒状部材を用いた特許文献1〜3は、(内袋、外袋)袋体が、破れたりすると該粒状部材が飛散することとなる。この点は、袋体に空気が充填されたものと同様の課題であるが、粒状部材が飛散する点で空気よりも影響が大きい。また、脱気するに際して、例えば脱気装置へ粒状部材が吸引されてしまう可能性もあり、特許文献1,2ではバルブにフィルターを設けるなどの措置を講じる必要がある。
本発明が解決しようとする問題点は、従来の梱包材料は、外的衝撃により物品ではなく、粒状部材を充填した袋体(外袋、内袋を含む)が破れることで、また、袋体が破損しなくても粒状部材の偏在や粒状部材の袋体(内袋)からの飛散によって、物品の緩衝保護と梱包という目的を果たさなくなる可能性がある点である。
上記課題を解決するため、本発明は、物品を梱包する梱包材料であって、非通気性の材料を用いて密閉状とされた袋体と、この袋体の一部に形成した孔に対して設けられ、前記袋体内への空気の流入を阻止して流出を許容する逆止弁と、前記袋体内に設けられ、該袋体の内部の平面積より若干小さい平面積とされた弾性を有する樹脂製の線材でなるネット部材と、を有したことを主要な構成とした。
上記構成の本発明は、袋体が破損すること自体は回避できないものの、破損した場合には粒状部材を採用せず、弾性を有する樹脂製の線材でなるネット部材を採用しているので、従来のように粒状部材が飛散して、緩衝保護の目的を果たさないという最悪の事態は回避することができる。
また、例え袋体が破損したとしても、ネット部材は、袋体外に飛散したり、袋体内で偏在することがないので、物品の外的衝撃の緩衝機能を失うことはなく、したがって箱詰めされたいわゆる割れ物や精密機器の物品の梱包保護に用いて好適である。
さらに、本発明の梱包材料は、通常の使用に関しては、逆止弁を介して袋体内の空気を排出することで、袋体内においてネット部材を構成する弾性を有する樹脂製の線材径の縮小に伴った硬化と、袋体内での移動許容範囲が無くなることで、梱包する物品に沿って密着させることができ、その一方で、ネット部材自体の素材の弾性により、外的衝撃を緩衝できる。
また、本発明の梱包材料は、逆止弁を開放して袋体内に空気を流入させることで、元の状態、すなわち、ネット部材の柔軟性が戻り、繰り返し利用することができるという利点もある。
本発明の梱包材料は、袋体(外袋、内袋を含む)が破れて粒状部材が該袋体外に飛散したり、粒状部材が偏在して物品の緩衝及び保護ができなくなる点を、非通気性の材料を用いて密閉状とされた袋体の一部に形成した孔に対して設けた逆止弁から、内部空気を脱気し、この脱気により、該袋体の内部の平面積より若干小さい平面積とされた弾性を有する樹脂製の線材でなるネット部材が圧縮硬化して物品を緩衝して梱包する構成とすることで解決した。
本発明の梱包材料は、逆止弁を開、すなわち該逆止弁を介して袋体内外で空気が流通する状態で物品を囲う。このとき、袋体内に過剰に空気を流入させていると物品を梱包しにくくなるので、物品の外部に密着させ、かつ物品の形状に沿って細かく曲げることができるように袋体の内外で空気が流通可能にしておく。
物品を囲った後、逆止弁を閉、すなわち袋体内への空気の流入を阻止して流出のみを許容する状態とし、該逆止弁より脱気を行う。脱気を行うと、袋体内の負圧によりネット部材を構成する線材径が縮小し、自然状態に較べてネット部材全体がやや硬化する。ネット部材は、線材が弾力を有するので、袋体内を脱気してやや硬化しても素材自体が有する弾力で物品を確実に衝撃から保護できる。
また、ネット部材の線材径は縮小するが、ネット部材自体は線材により網目を構成しているので、該線材の径の縮小による面積の縮小率が小さく、偏在することがない。また、ネット部材は粒状部材のように個々の粒状部材が偏在することがないので、脱気した際にも袋体内の内部平面積のほぼ全域に存在して物品を囲った状態を維持できる。
また、ネット部材は、袋体内の平面積より若干小さい平面積とされていることで、該袋体内に空気が流入してもしなくても常に偏在することがなく、仮に袋体が破けることがあっても外部に飛散することはなく、緩衝機能を失うことはない。
以下、本発明の実施例を図1〜図4面を用いて説明する。1は物品を梱包する次の構成とされた本発明の梱包材料である。2は、非通気性の材料を用いて密閉状とされた袋体である。3は、袋体2の一部に形成した孔2Aに対して設けられ、袋体2内への空気の流入を阻止して流出を許容する逆止弁である。4は、袋体2内に設けられ、該袋体2の内部の平面積より若干小さい平面積とされた弾性を有する樹脂製の線材4Aでなるネット部材である。
本発明において、袋体2は、非通気性で密閉可能な材料が採用され、この材料を一方面と他方面の2枚の材料の周縁部を貼り合わせて構成される。また、袋体2は、物品の保存期間、輸送期間、物品の形状や外観及び素材、さらに、コストや廃棄時の環境問題、を総合的に勘案して採用するため限定しない。
なお、袋体2は、後述する本発明において採用する逆止弁3が、熱圧着や接着剤によって該袋体2に取り付けるものではなく、袋体2の材料の一方面又は他方面のいずれかにおける一部(例えば四隅のいずれか1箇所)に形成した孔2Aの内側と外側とにそれぞれ設けた部材で該孔の周囲に嵌合するものであることが、材料の自由度を向上させることに繋がっている。
袋体2は、特別な用途ではない限り、汎用材料である例えばウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを用いればコストを下げることができ、コストが上がるが、特殊樹脂材料や混合材料、特殊処理を施した材料を採用すれば特別な用途に応じた適切なものとすることができる。
例えば、袋体2は、剛性を勘案した材料を採用することで、例えば物品と梱包箱との間に挟んだ状態でなくても、物品を梱包して該袋体内を脱気した状態を、座屈変形によって天地方向で崩したりすることなく、その梱包姿を維持でき、かつ袋体2自体の衝撃緩衝機能を持たせることができる。
さらに、袋体2は、物品と接触する側とそうでない側とで材料を別にしておくことで、例えば、物品と接触する側(内側)では柔軟かつ物品に対して滑りにくい材料を、物品と接触しない側(外側)では、座屈変形し難い比較的剛性の高い材料をそれぞれ選択することで、袋体2の外側で梱包姿勢を維持し、内側で物品の梱包状態を維持できる。
逆止弁3は、袋体2内の負圧により閉状態となり、該袋体2内への空気の流入を阻止して脱気のみを許容し、開状態とすることで袋体2内への空気の流入を許容するものであれば限定しないが、構成は次のようなものが望ましい。
逆止弁3は、上述のとおり、袋体2の材料の一方面又は他方面のいずれかにおける例えば四隅のいずれか1箇所に形成した孔2Aの内側と外側から、各々内側部材3Aと外側部材3Bとにより、該孔2Aの周囲を挟み込んで(嵌合して)設ける構成とすれば、袋体2と逆止弁3との取り付け作業が容易となる。
ネット部材4は、線材4A同士を織って、あるいは互い違いに複数配置した線材4A群を交差させて交点を接合した、さらにあるいは、シートに孔を複数形成(この場合孔を形成する周りが線材4Aとなる)して、網目を形成したものである。このネット部材4を構成する線材4Aは、線径5〜10mm程度とされ、発砲倍率が30〜50倍でかつ独立発砲(気泡が個々に独立している)の材料が選択される。
線材4Aは、例えばポレオフィン系のポリエチレン、あるいはポリオレフィン系のポリプロピレンを用いる。これら素材は、袋体2内を脱気して線材4A自体の径が縮小しても表面の柔軟性を損なわず、物品を外的衝撃から十分に保護できるからである。
また、線材4Aは、5mmより径が細いと袋体2の脱気時に十分な衝撃緩和効果が得られず、10mmより径が太いと物品の梱包に際して物品の細かい形状に追従して変形しにくく、さらに、発砲倍率が30倍より低いと、上記同様に袋体2の脱気時に変化袋体2の脱気時に十分な衝撃緩和効果が得られず、50倍より高いと物品の梱包に際して物品の細かい形状に追従して変形しにくくなる。
また、線材4Aによって構成されるネット部材4は、上記のとおり、平織り(目開き形状が四角)、垂直・水平の交差(目開き形状が四角)、方向を互い違いとした平行に配置した線材4Aの交差(目開き形状が菱形)、あるいはシート状とされた線材4Aの素材を型抜きする、などにより網目を形成する。
さらに、ネット部材4は、112〜44メッシュのものを採用することが望ましい。44メッシュより小さいと目開きが大きくなり目開きから物品がはみ出してネット部材4により保護されないと共に、物品の形状への追従性に乏しくなる可能性があり、112メッシュより大きいと目開きが小さくなって物品の形状への追従性は確実となる半面、物品の緩衝効果が乏しくなる可能性がある。
また、ネット部材4は、袋体2の内部の平面積より若干小さい面積とされ、脱気した際に、例えば中央に偏在してしまって物品を囲む有効面積が減少するといった不具合が生じないようにしている。すなわち、ネット部材4は、上記の条件を満たす線材4Aを採用して脱気した際の平面積(外形)縮小率がおよそ20%以内となる構成のものを採用する。
以上の構成とされた本発明の梱包材料1は、図3のように使用する。なお、図3(及び後に説明する図4)では、袋体2内のネット部材4の図示を省略している。図3(a)に示すように、例えば物品Pを梱包材料1の上に載せる。このとき梱包材料1は逆止弁3が開状態とされ、袋体2内外で空気の流通が自由に行える状態にある。
その後、図3(b)に示すように、物品Pを梱包材料1で囲う。この囲い込みはどのように行ってもよいが、この状態でできるだけ物品Pと梱包材料1(の内側)とを該物品Pの形状に沿って密着させるようにしておく。
上記の後、図3(c)に示すように、逆止弁3は閉状態とし、逆止弁3に脱気ポンプ(掃除機でも構わない)を接続して、袋体2内の空気を抜く(逆止弁3の種類によっては袋体2内の負圧により閉状態となる)。逆止弁3が閉状態となると、袋体2内の脱気は可能であるが、該袋体2内の負圧により外部からの空気の流入が不可となる。
袋体2内の脱気が行われると、袋体2内の空間が負圧により縮小し、これに伴いネット部材4の線材4Aも径が縮小してやや硬化する。したがって、ネット部材4が上記のよううに物品Pの形状に沿って密着させていれば、このまま物品Pの外形により強固に密着し、脱気ポンプを逆止弁3から外しても、梱包材料1は物品Pの形状に沿って密着した梱包姿勢が維持される。
物品Pの形状に沿って密着した梱包姿勢が維持されるというのは、梱包においては極めて重要である。例えば、図3(c)の状態の後、箱詰めする場合、あるいは箱詰めした状態で脱気する場合、箱詰めした状態で輸送する場合、梱包姿が崩れてしまうと梱包材料1から物品Pが露出して該物品Pが衝撃により破損する可能性があり、また、梱包材料1内での物品Pの移動により物品Pが袋体2の内側と擦れて疵が付く可能性もある。
この点、従来は、物品Pの外形に沿った形状に変形可能で、かつ弾性がある粒状部材を袋内を脱気することで移動不可状態としてその梱包姿勢を維持するようにしていた。しかし、外袋内を区画した内袋内に粒状部材を充填してもなお内袋内で粒状部材が自由に移動し、この結果、内袋内で偏在して物品Pを適正に囲うことができなかった。
本発明の梱包材料1は、上記のように、袋体2内外で空気が流通する場合であっても袋体2内の平面積より若干小さい程度の平面積とされたネット部材4が偏在することがなく、かつ袋体2内を脱気した場合には、線材4Aの径が縮小することがあってもネット部材4の前記平面積が大きく縮小することがないので、袋体2内でネット部材4が偏在することがない。
さらに、本発明の梱包材料1は、上記のように、線材4Aにより網目状のネット部材4を構成しているので、該ネット部材4の伸縮が可能となり、小さい物品P、あるいは外形に複雑な凹凸がある場合でも、十分に形状に沿って密着させることができ、また、袋体2内の脱気により線材4Aがやや硬化してその形状を維持するので、梱包姿が崩れることがないと共に別途の例えば紐などで袋体2の外側を縛っておくといったことも不要である。
また、本発明の梱包材料1は、袋体2の材料を物品Pの梱包・輸送目的に応じて上記のように選択することで、梱包姿が崩れることを抑制する一助となる他、用途に応じた適切な物品Pの梱包が可能となる。また、同様に、ネット部材4の構成および線材4Aの材料を選択することで、より適切な物品Pの梱包が可能となる。
ここで、本発明の梱包材料1の効果を確認するために行った実験について説明する。実験手法は、物品Pとして精密機器である(磁気ディスク型の)ハードディスクを梱包し、落下試験を行ったG値を比較するというものである。比較例は、従来技術である脱気可能な袋体内に粒状部材を充填し、物品P(重量598g、145×101×25mmのハードディスク)を囲った後、袋体内を脱気した状態で90cmの高さから落下させた。本発明は、梱包材料1にて物品Pを囲った後、脱気した状態で同高さから落下させた。
なお、実験において、比較例と実施例とは、できる限り次に示すとおり構成条件を同じにしたが、どうしても同等にできない場合は、比較例の条件を実施例よりも有利にしている。
比較例の袋体(内袋無し)と実施例の袋体2は、共にナイロン/ポリエチレン(NY/PE)の周縁部を接合したものとした。比較例の袋体は400mm×320mm、厚み0.06mm、実施例の袋体2は400mm×240mm(実施例1)、400mm×250mm(実施例2)、厚み0.07mm、とした。比較例・実施例共に逆止弁として同じものを用い、かつ同じ位置に設けた。
比較例には、粒状部材として30倍発泡で4mmの発泡ポリエチレン(EPE)を1200cc分だけ充填し、このときの袋体の厚みが10mmであった。実施例1は、5mm径の線材4Aを水平・垂直方向に交差させたネット部材4(16g、112メッシュ)を挿入し、厚みが10mmであった。また、実施例2は、15mm径の線材4Aを互い違いに平行状に交差させたネット部材4(9g、44メッシュ)を挿入し、厚みが10mmであった。
上記条件において、比較例は実施例1,2に較べて平面積がやや大きい点、および粒状粒子が1200cc分(重さにして30g)と多量に充填されている点で、やや有利な条件であると言える。
上記条件で、物品Pを囲い、比較例は袋体、実施例1,2は袋体2から十分に(ほぼ真空状態となるように)脱気し、神栄テクノロジー株式会社製(YOSHIDA SEIKI)DTS-50を用いて落下衝撃試験を行った結果、比較例はG値が214であったのに対し、実施例1はG値が211、実施例2は190、であった。なお、G値は小さいほど衝撃を吸収していることを示す。
また、比較例は、物品Pを囲う際に、粒状部材が必要以上に移動して物品Pを均一的に梱包することが困難であったと共に、圧縮して硬化して、つまり粒状部同士が密に接触して一体化して物品Pの形状に沿って囲うことができず、思ったほどの衝撃吸収性を発揮しなかった。
一方、実施例1,2は物品Pをネット部材4が袋体2内で移動することがないので、物品Pを均一的に梱包することが容易であったと共に、袋体2内を脱気してもネット部材4の目開きが必要以上に小さくならないので、線材4Aが物品Pの形状に沿って囲うことができ、また、適度な目開きが線材4Aの柔軟性を維持するので良好な衝撃吸収性を発揮した。
以上のように、本発明の梱包材料1は、従来の粒状部材を用いたものに較べて、梱包に際しては物品Pの形状に沿って物品Pを囲うことができ、かつ袋体2内を脱気することでその姿勢を維持することが可能で、かつ従来の粒状部材を用いたものに較べて外部からの衝撃を確実に緩衝して物品Pを保護できるものであることが判明した。
なお、本発明の梱包材料1は、図1〜図3では矩形状でシート状のものを示しているが、図4に示すように、帯状としてもよい。なお、図4も図3同様に袋体2内部のネット部材4の図示を省略している。図4に示す帯状の梱包材料1は物品Pを囲むのではなく巻き付けて使用する。このようにすることで、用途に応じて、梱包が容易となると共に、梱包が過剰にならず、梱包材料1の平面積が無駄にならない。
本発明の梱包材料1は、上記では、輸送時に物品Pを梱包する用途において好適であるが、例えば医療用のいわゆるサポーターとして使用することでも、袋体2内の脱気により患部への密着と患部を囲った状態の維持並びに再利用性から、好適である。
1 梱包材料
2 袋体
2A 孔
3 逆止弁
4 ネット部材
4A 線材
2 袋体
2A 孔
3 逆止弁
4 ネット部材
4A 線材
Claims (1)
- 物品を梱包する梱包材料であって、非通気性の材料を用いて密閉状とされた袋体と、この袋体の一部に形成した孔に対して設けられ、前記袋体内への空気の流入を阻止して流出を許容する逆止弁と、前記袋体内に設けられ、該袋体の内部の平面積より若干小さい平面積とされた弾性を有する樹脂製の線材でなるネット部材と、を有したことを特徴とする梱包材料。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014113248A Pending JP2015227187A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 梱包材料 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160112 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160607 |