JP2015227068A - 自動車のステアリング支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】コスト,ドア重量を増やすことなく車両側突時のステアリングホイールとの干渉を抑えることでドアロック解除を確実に行なえる自動車のステアリング支持構造を提供する。
【解決手段】車両側方視で、ドアインナパネル16のステアリングホイール2と略ラップする位置にドアインナハンドル20を配置する場合に、車両側突時に、車室内側に進入するドアトリム17又はドアインナハンドル20がステアリングホイール2に当接した際に、該ステアリングホイール2が略車幅方向車室内側に移動するように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】車両側方視で、ドアインナパネル16のステアリングホイール2と略ラップする位置にドアインナハンドル20を配置する場合に、車両側突時に、車室内側に進入するドアトリム17又はドアインナハンドル20がステアリングホイール2に当接した際に、該ステアリングホイール2が略車幅方向車室内側に移動するように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両側面衝突時にドアインナハンドルがステアリングホイールに強く当たることにより変形,損傷するのを抑制するようにした自動車のステアリング支持構造に関する。
自動車においては、降車時のドア開操作を行うためのドアインナハンドルをドア本体の前端部に配置する場合がある(例えば、特許文献1,2参照)。このため車種によっては、車両側方から見たとき、運転席側のドアインナハンドルがステアリングホイールと略ラップするように位置する場合がある。
一方、近年の自動車においては、燃費及びコストの改善を図る観点から、ドア全体の軽量化が検討されている。例えば、衝突性能を損なうことのない範囲でベルトラインリインホース等の補強部材を廃止したり、ドアパネルの板厚をできるだけ薄くしたりすることが検討されている。
ところで、前述のようなドアの軽量化を過度に進めると、車両側突時にドアの車室内側への変形が大きくなるおそれがある。このような車両側突時のドア変形を抑制するために、新たに補強部材等を追加する必要が生じ、結果的にコスト,ドア重量が増えると共に、生産性が悪化するという問題が生じる。
また、前述のように、ドアインナハンドルがステアリングホイールと車幅方向にラップする車両の場合は、車両側突時のドアの車内側への進入に伴って、ドアインナハンドルがステアリングホイールに強く当たり、ハンドル本体が車室内側に回動してドアが衝突中に開放されたり、ロックノブが回動又は破損して、集中ドアロック機構を備えた車両の場合には、衝突後に全てのドアがロック状態となる現象が起きるおそれがある。その対策として、ドアインナハンドルの配置位置を後方に変更したり、あるいは側突時の前後に電気的にロック・アンロックを制御したりすることが考えられるが、前記ハンドル位置を変更すると降車時の使い勝手が悪化し、また電気的に制御するとなるとコストが大幅に上昇するという問題が生じる。
なお、一般的な自動車では、車両前面衝突時に乗員がステアリングホイールに二次衝突したときの衝撃力を吸収するために、ステアリングコラムを軸方向に座屈変形させる構造を採用している(例えば、特開2010−155475号公報参照)。しかしながら、車両側突時については十分な対策がなされていないのが実情である。
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、コスト,ドア重量を増やすことなく車両側突時にドアインナハンドルがステアリングホイールと強当接するのを抑えることでドアが開放されたり、ロックされたりするのを確実に防止できる自動車のステアリング構造を提供することを課題としている。
本発明は、車両側方視で、ドアインナ部材のステアリングホイールと略ラップする位置にドアインナハンドルが配置され、前記ステアリングホイールより車両前方に延びるステアリングコラムは、車室内前方部材に固定される自動車のステアリング支持構造において、
車両側突時に、車室内側に進入する前記ドアインナ部材及び又はドアインナハンドルが前記ステアリングホイールに当接した際に、該ステアリングホイールが略車幅方向車室内側に変位するように構成したことを特徴としている。
車両側突時に、車室内側に進入する前記ドアインナ部材及び又はドアインナハンドルが前記ステアリングホイールに当接した際に、該ステアリングホイールが略車幅方向車室内側に変位するように構成したことを特徴としている。
本発明によれば、車両側突時にドアインナ部材及び又はドアインナハンドルがステアリングホイールに当接した際に、該ステアリングホイールが車幅方向車内側に変位するように構成したので、ステアリングホイールにドアインナ部材及び又はドアインナハンドルに過度の衝撃力でもって当接するのを回避することができ、ドアインナ部材,ドアインナハンドルの変形,損傷を効果的に抑制することができる。その結果、ドアインナハンドルのハンドル本体が回動することでドアが開放されるのを防止でき、またロックノブが回転したり,破損したりすることによる全ドアのロック状態を回避することが可能となり、車両側突後にドアを開き、乗員を迅速に救出することが可能となる。
また本発明は、車両側突時にステアリングホイールを車内側に変位させる構造であるので、補強部材等によりドア本体全体の剛性を高める場合に比べて軽量化が可能であり、またコスト,ドア重量の増加及び生産性の悪化を抑制することができる。さらにドアインナハンドルの位置を変更したり、電気的にロック・アンロックを制御したりする必要もなく、使い勝手の悪化,コストの上昇を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図5は、本発明の実施例1による自動車のステアリング支持構造を説明するための図である。本実施例において、前,後,左,右と記す場合は、特記なき限りシートに着座した状態で車両の前進方向に見た状態での前,後,左,右を意味する。
図において、1は自動車の運転席側に配設されたフロントドアを示している。このフロントドア1は、前縁部1aがフロントピラー(不図示)に回動可能に支持され、後縁部1bがセンタピラー(不図示)にロック可能とされている。
前記フロントドア1は、ドア本体10にドアサッシュ11を一体的に接続し、該ドア本体10内にドアサッシュ11のウインド開口11aを開閉するドアガラス12を昇降可能に配設した構造を有する。
前記ドア本体10は、図3に示すように、ドア構成部材としてのドアアウタパネル15と、ドアインナパネル(ドアインナ部材)16との外縁部同士をヘミング結合し、該ドア本体10の上面にドアガラス12が収容される開口部10aを形成した構造を有する。
前記ドアインナパネル16の車室側には、内装部材としてのドアトリム(ドアインナ部材)17が配設されている。
また前記ドア本体10内のドアアウタパネル15の上部には、該ドアアウタパネル15とで閉断面を形成することで手押し等の外力に対する剛性を高めるリインホース19が接合されている。なお、符号18は、ドア本体10の開口部10aとドアガラス12との間をシールするシール部材である。
前記ドア本体10のドアインナパネル16の前側上端部には、ドアインナハンドル20が配設されている。このドアインナハンドル20は、大略碗状をなすベース部材21と、該ベース部材21内に回動可能に収容配置されたハンドル本体22及びロックノブ23とを備えている。
前記ベース部材21は、図3,図4に示すように、該ベース部材21の前縁に突出形成された引っ掛け爪21a及び後縁に突出形成された係合ピン21bを前記ドアインナパネル16に係合させて位置決めし、中央部の取付け孔21cにタッピングスクリュー(不図示)を挿入して前記ドアインナパネル16に締め付けることにより該ドアインナパネル16に固定されている。前記ドアインナハンドル20は前記ドアトリム17と略面一となるよう配置され、該ドアトリム17に形成された挿入開口17aから車室内に露出している。
前記ハンドル本体22及びロックノブ23は、それぞれ操作ケーブル22a,23aを介して前記ドア本体10内の後縁部1bに配設されたドアロック機構24に連結されている。
フロントドア1を閉じると、ドアロック機構24の係止部材がセンタピラー側の被係止部材に係止し、フロントドア1は閉状態に保持される。この状態でロックノブ23をロック側に回動操作すると、ドアロック機構24がフロントドア1をロックするとともに、残りの全ドアにロック信号を出力し、これにより全ドアが自動的にロックされる。
降車する場合は、ロックノブ23をアンロック側に回動操作することにより、前記ロックが解除され、ハンドル本体22を車室内側に回動操作することによりフロントドア1は開放される。
前記フロントドア1の車室内側面の近傍には、ステアリングホイール2が配設されている。このステアリングホイール2は、車両側方から見たとき、前記ドアインナハンドル20にその一部がラップするように配置されている。
前記ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト3の上端に接続されており、該ステアリングシャフト3はステアリングコラム4により回転自在に支持されている。該ステアリングコラム4には、これの下面を囲むように形成された前取付け板部材7,後取付け板部材8が結合されている。この前,後取付け板部材7,8の左,右側部には、それぞれ車両前後方向に延びる一対の長孔7a,8aが形成されている。
一方、前述の左,右のフロントピラーには、車室内前方に配設されたパイプ状のクロスメンバ(車室内側前方部材)5が架け渡して結合されており、該クロスメンバ5には二股形状のブラケット6が固定されている。
前記前,後取付け板部材7,8は、各長孔7a,8aの前縁部に挿入された各前,後ボルト9a,9bを前記ブラケット6に締め付けることにより固定されている。これにより車両前面衝突時に運転者がステアリングホイール2に二次衝突したときには、ステアリングコラム4が各長孔7a,8aを介して前方に移動することで二次衝突による衝撃力が吸収される。
そして本実施例では、車両側突時の衝撃力Fにより前記ドア本体10と共にドアインナハンドル20が車室内側に進入してステアリングホイール2に当たると、該ステアリングホイール2を車幅方向車室内側に変位移動させるように構成されており、詳細には以下の構成となっている。
前記後取付け板部材8には、該後取付け板部材7の略車内側への移動を許容するための幅方向長孔8b,8bが前記各長孔8aの前縁部に続いて車幅方向車外側に延びる形成されている。また前記前取付け板部材7の車両前方から見て左側の長孔7aの幅は、ボルト9aの径に対応した寸法に設定されているのに対し、右側の長孔7aの幅は、該前取付け板部材7の回動を許容するために前記ボルト9aより大きい寸法に設定されている。
前記ステアリングホイール2に車幅方向外方から荷重が作用すると、車両前方から見て左側の前ボルト9a′が回動中心となり、後取付け板部材8が幅方向長孔8bを介して車内側に移動すると共に、前取付け板部材7も少し回動し、これに伴ってステアリングホイール2が車内側に移動する。
このように本実施例では、車両側突時の衝撃力Fにより、ドアトリム7,ドアインナハンドル20が車内側に進入してステアリングホイール2に当接すると、該ステアリングホイール2を車幅方向車内側に移動させるようにしたので、ドアインナハンドル20に過度の衝撃力が加わるのを回避することができ、ドアインナハンドル20の変形,損傷を効果的に抑制することができる。その結果、ドアインナハンドル20のハンドル本体22が回動してフロントドア1が開放されたり、ロックノブ23が回転したり,破損したりすることによる全ドアのロック状態を回避することが可能となり、よって車両側突後にドアを開き、乗員を迅速に救出することが可能となる。
本実施例では、車両側突時に前記ステアリングホイール2を後取付け板部材8に形成された幅方向長孔8bを介して車内側に変位移動させる構造であるので、補強部材等によりドア本体全体の剛性を高める場合に比べて軽量化が可能であり、またコスト,ドア重量の増加及び生産性の悪化を抑制することができる。また、ドアインナハンドルの位置を変更したり、電気的にロック・アンロックを制御したりする必要もなく、使い勝手の悪化,コストの上昇を防止できる。
図6は、本発明の実施例2を説明するためのドア本体の断面図である。図中、図3と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施例は、ドア本体10のステアリングホイール2とラップする部分に、干渉部材25を配設した例である。この干渉部材25は、ドア本体10の他の部分及びドアインナハンドル20より剛性の高い部材により構成されており、ドアインナハンドル20の収納部材21の外周部を囲むように配設されている。
これにより、車両側突時に前記干渉部材25が前記ステアリングホイール2に当接することによって、該ステアリングホイール2を車内側に移動させることとなる。
このように本実施例2では、側突時に干渉部材25がステアリングホイール2を移動させることにより、ドアインナハンドル20のステアリングホイール2との強当接を確実に回避でき、これによりドアインナハンドル20の回動,破損を確実に回避することができ、その結果、フロントドア1の開放や、全ドアのロック状態を確実に回避することが可能となる。
なお、前記実施例では、干渉部材25をドアインナハンドル20の外周部に配置したが、ドアトリム等のドアインナ部材をドアインナハンドル20より車内側に膨出させるようにしてもよく、この場合にもドアインナハンドル20への荷重を確実に抑制することができる。
1 フロントドア
2 ステアリングホイール
5 クロスメンバ(車室内前方部材)
10 ドア本体
16 ドアインナパネル(ドアインナ部材)
17 ドアトリム(ドアインナ部材)
20 ドアインナハンドル
2 ステアリングホイール
5 クロスメンバ(車室内前方部材)
10 ドア本体
16 ドアインナパネル(ドアインナ部材)
17 ドアトリム(ドアインナ部材)
20 ドアインナハンドル
Claims (1)
- 車両側方視で、ドアインナ部材のステアリングホイールと略ラップする位置にドアインナハンドルが配置され、前記ステアリングホイールより車両前方に延びるステアリングコラムは、車室内前方部材に固定された自動車のステアリング支持構造において、
車両側突時に、車室内側に進入する前記ドアインナ部材及び又はドアインナハンドルが前記ステアリングホイールに当接した際に、該ステアリングホイールが略車幅方向車室内側に移動するように構成したことを特徴とする自動車のステアリング支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014112427A JP2015227068A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 自動車のステアリング支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014112427A JP2015227068A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 自動車のステアリング支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015227068A true JP2015227068A (ja) | 2015-12-17 |
Family
ID=54884859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014112427A Pending JP2015227068A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 自動車のステアリング支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015227068A (ja) |
-
2014
- 2014-05-30 JP JP2014112427A patent/JP2015227068A/ja active Pending
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