JP2015226941A - 電池冷却アダプタ及び電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】
電池の温度上昇を抑制し、電池寿命を改善可能な電池冷却用のアダプタを提供する。
【解決手段】
コードレス式の電動工具において、電池組30にかかる負荷が比較的重い場合に電動工具本体と電池パック20の間に冷却ファン46を有するアダプタ40を介在させる。アダプタは、電池パックの風窓26と連結する吸入口44aと、冷却ファン46と、吸入された空気を外部に排出する排出口45を有する。冷却ファンの回転は、回路基板57に搭載される制御手段によって必要なときにだけ駆動され、電池パックの内部を矢印31a〜31iのように冷却風が流れることにより電池組30が効果的に冷却される。アダプタは、電池の冷却機能を持たない充電装置で電池組を充電する場合においても使用できる。
【選択図】図3

Description

本発明は電池パックを冷却するのに好適な電池冷却アダプタに関し、特に、電動工具本体又は充電装置と電池パックの間に介在させることにより、電動工具の運転中又は充電中に電池パックを冷却可能とした電池冷却アダプタに関する。
コードレス式の電動工具用の電源として、ニッカド電池やリチウムイオン電池を複数組内蔵した電池パックが広く用いられている。この種の二次電池を充電するのに用いられる充電装置は、電池パックの接続時に電池温度が規定の温度より高い場合には、電池温度が十分低下するまで充電を開始しないようにする充電待機手段を有することが多い。通常、充電待機時間が長いほど充電完了までの時間が伸びることになるため、特許文献1には、電池を素早く冷却するために充電装置側に冷却ファンを設けて、冷却ファンによって電池パックの通風穴から風を吸引して電池を冷却するように構成し、充電待機時間を短縮するようにした充電装置が開示されている。
特許4730671号公報
電池パックを使用できる電動工具の組み合わせは多岐に亘り、使用する電動工具の種類と、使い方によって電池にかかる負荷は様々である。また、電動工具の作業時において、電池から見て放電時においては、電池を強制冷却する手法はとられていないため、放電電流が大きくなると電池が発熱する傾向にある。一般的には、電池の寿命を考えた場合、重負荷がかかるほど不利である。また、電池の消耗の程度は、電池の使用温度と関連性があり、高温領域で使い続けるほど不利である。
一方、従来の充電装置は千差万別であり、電池を冷却するための冷却ファンを持たない安価な充電装置がある。このような充電装置では充電電流を小さく抑えていることが多く、比較的長い充電時間を要する。また、電池パックと充電装置とを接続したときに電池が高温状態であった場合には、充電完了までの時間が更に長くなってしまうという問題があった。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、電池パックと接続機器の間に介在させるだけで、放電中又は充電中の電池パックの温度上昇を抑制することができ、電池寿命を改善できる電池冷却アダプタ及びそれを用いた電動工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、電池にかかる負荷が比較的大きい電動工具を使用する場合において、負荷電流や電池の温度上昇に応じて積極的に電池を冷却することができる電池冷却アダプタ及びそれを用いた電動工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、冷却ファンを持たない充電装置で電池パックを充電する際に、充電待機時間を短縮し、充電完了までに要する時間を短縮させることができる電池冷却アダプタ及びそれを用いた電動工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、電動工具本体の接続部又は充電装置の接続部に接続するための第1の接続部と、電池パックを接続するための第2の接続部と、電池パックを冷却するための冷却装置と、冷却装置の動作を制御する制御手段を有する電池冷却アダプタであって、電池冷却アダプタを装着した状態で電動工具本体又は充電装置を稼働可能とした。ここで、第1の接続部の形状は電池パックに形成された接続部と同形状とし、第2の接続部の形状は電動工具本体の接続部と同形状とすると好ましい。この構成により電動工具の使用中に電池パックを積極的に冷却することが可能となった。電池パックは外気と連通する第1及び第2の風窓を有し、電池冷却アダプタは、電池パックの風窓のいずれかに接続される吸入口と、外部に空気を排出する排出口を有し、冷却装置として冷却ファンを用いて吸入口から空気を吸引して排出口から排出するように構成した。
本発明の他の特徴によれば、冷却ファンは、電池パック又は充電装置からの電力を利用したモータによって駆動されるようにした。このため、電池冷却アダプタ用に専用の電源を用いなくても良いので、取り扱いが容易である。ここで、電動工具本体の接続部への第1の接続部の装着方向と、第2の接続部の電池パックへの装着方向は、互いに平行とした。このため、電池冷却アダプタの装着方向と、電池パックの装着方向が同方向となるので、これらの装着方法が容易となる。冷却ファンの回転軸の軸方向は、装着方向と平行になるか又は直交するように配置される。電池冷却アダプタの第1の接続部には平行なレール手段が形成され、第2の接続部にはレール手段と対応する形状の溝手段を設け、第1の接続部の装着方向端部と、第2の接続部の装着方向端部は、レールの長手方向に端部がずれて配置されるようにオフセット配置され、冷却ファンは、溝手段の装着方向端部の先方側において、冷却ファンの回転軸が装着方向と略平行又は略直交する向きに配置される。このように配置することによって、冷却ファンを効率よく配置することができた。
本発明のさらに他の特徴によれば、第1の接続部に接続された機器が電動工具本体か充電装置かを検知する接続検知手段と、電池パックに含まれる電池の過放電状態を検知する過放電検知手段と、電池パックに含まれる電池の電池温度を検知する電池温度検知手段と、電池パックから負荷への電流値を検出する負荷電流検出手段を有し、制御手段は、接続検知手段、過放電検知手段、電池温度検知手段又は負荷電流検出手段によって得られる情報に基づいて冷却装置のオンにするかオフにするかを決定する。さらに、制御手段は、電池温度検知手段によって電池パックの温度を検知し、電池パックの温度が予め設定されたしきい値(温度条件)を超えた場合に、冷却装置を動作させるようにした。
本発明のさらに他の特徴によれば、制御手段は、冷却ファンを動作させるときのしきい値として、接続検知手段によって充電装置の接続を検知した場合と、接続検知手段によって電動工具本体への接続を検知した場合とで異なる値を設定するようにした。また、制御手段は、負荷電流検出手段によって電池パックに流れる負荷電流の大きさを検出し、負荷電流の大きさに応じて少なくとも2種類以上のしきい値を設定し、負荷電流が所定値より大きい場合には電池温度が低い段階から冷却装置を動作させるように制御する。
本発明のさらに他の特徴によれば、モータを有し、モータの回転力によって先端工具を駆動する電動工具本体と、電動工具本体に装着され、複数の風窓を有する電池パックと、を有する電動工具において、電池パックと電動工具本体の間に介在させる電池冷却アダプタを設け、電池冷却アダプタは風窓の一つと対向する位置に設けられる吸入口と、吸入された空気を外部に排出する排気口を有し、吸入口から排気口に至る風路に電動式の冷却ファンを設けた。電池冷却アダプタは電動工具本体に装着され、電池パックは電池冷却アダプタに装着されるので、電動工具本体や充電装置側になんら変更をすること無く、容易に電池冷却用の機器を取り付けることができ、しかも放電中又は充電中においても使用することができるので、電池の温度上昇が起こりうる状態の時に効率よく冷却することができる。
以上のように構成することにより、電池にかかる負荷が比較的重い電動工具に使用する場合において、電池の温度上昇を抑制し、電池寿命を改善可能な電池冷却アダプタを提供できた。また、電池強制冷却機能を持たない充電装置で電池パックを充電する場合においても、電池冷却アダプタを充電待機時間を短縮するために使用できるようになった。更に、冷却が不要な場合には冷却装置を稼働させないように制御し、必要に応じて冷却ファンを入り切りするので、冷却装置による無駄な電池消費を抑えることができる利便性の良い電池冷却アダプタ及びそれを用いた電動工具を実現できた。
本発明の実施例に係るアダプタ40を装着した状態の電動工具の側面図である。 図1の電動工具において、アダプタ40及び電池パック20を取り外した状態を示す側面図である。 本発明の実施例に係るアダプタ40及び電池パック20の内部構造を示すための縦断面図である。 本発明の実施例に係るアダプタ40、電池パック20及び電動工具本体1の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係るアダプタ40、電池パック20及び充電装置100の回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係るアダプタ40の制御手順を示すフローチャートである(放電時)。 本発明の実施例に係るアダプタ40の制御手順を示すフローチャートである(充電時)。 本発明の第二の実施例に係るアダプタ140を装着した状態の電動工具の側面図である。 本発明の第二の実施例に係るアダプタ140によって生成される冷却風の流れを説明するための図である。 本発明の第二の実施例に係る冷却ファン146の電池パック20との位置関係を説明するための図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1は、本発明の実施例に係るアダプタ40を装着した状態の電動工具の側面図である。電動工具は、電動工具本体1に電池パック20が装着されたものであるが、ここでは、電動工具本体1と電池パック20の間に、本実施例の特徴をなす電池冷却アダプタ(以下、単に「アダプタ」と称する)40を介在させるようにした。電動工具本体1は、着脱可能な電池パック20を電源としてモータ3を回転させることによって、図示しない動力伝達機構を介してチャック9等にて保持される先端工具(図示せず)を回転又は駆動させる機器である。図示しない動力伝達機構としては種々の構成、例えば、減速機構だけ、減速機構とクラッチ機構、減速機構とインパクト機構等、様々な組み合わせが考えられるが、図1では減速機構とクラッチ機構を有するドライバドリルの外観図を示している。アダプタ40は、電池パック20を電源として駆動される任意の電動工具において広く用いることができる汎用性が高いアダプタであり、電動工具本体1の電池パック20用の接続部にアダプタ40の接続部(第1の接続部)を装着することができる。また、アダプタ40には電池パック20を取り付けるための接続部(第2の接続部)が設けられる。これらアダプタ40の第1及び第2の接続部の詳細構造については後述する。
ハウジング2は、モータ3やクラッチ機構等の動力伝達機構を収容すると略円筒形の胴体部2aと、胴体部2aの軸方向から略垂直に延びる部分であって作業者によって把持されるグリップ部2bと、グリップ部2bの先端(胴体部2aから離れる側)に形成される電池取付部2cの3つの主要部分から構成される。ハウジング2はモータ3の回転軸を含む鉛直面にて左右方向に2分割できるように、プラスチック等の合成樹脂の一体成形にて製造される。グリップ部2bの上方であって胴体部2aのすぐ下方にはトリガスイッチ7が設けられ、トリガスイッチ7を操作するためのトリガ7aがグリップ部2bから前方側に露出する。電池取付部2cは、電動工具本体1を制御するための制御回路6を収容するとともに、電池パック20を取り付けるための接続部を配置するための部分である。通常では電池パック20を電池取付部2cに対して前方から後方にスライドさせることによって装着可能である。本実施例では電池パック20と電池取付部2cとの間に介在させるアダプタ40を設けた。アダプタ40は、電池パック20の放電時及び/又は充電時に電池パック20を冷却させるための冷却装置を内蔵する機器である。電池パック20の温度上昇を抑制させる冷却機器の種類はいろいろ考えられ、ペルチェ素子などの熱電素子を用いた冷却装置でも良いし、電池パック20に形成される通風口を通して冷却風を発生させる冷却ファンであっても良い。アダプタ40の左右両側にはリリースボタン49が設けられ、リリースボタン49を押しながら装着方向と反対方向(ここでは「前方」)にアダプタ40を移動させることによりアダプタ40を電動工具本体1から取り外すことができる。
電池パック20は、通常は電池取付部2cに直接取り付けられるものであるが、ここではアダプタ40に装着される。内部にはニッカド電池、リチウムイオン電池等の2次電池セルが複数本収納される(詳細は後述)。本実施例ではアダプタ40は電池パック20の上側面と後側面の全体にフィットするような形状とされ、電池パック20の左右側面及び前面が、アダプタ40の左右側面の及び前面と連続的につながるように形成される。この結果、電池取付部2cに従来の電池パックよりも下方向に長くて、前方にやや突出するような形状の取付け体(アダプタ40と電池パック20の集合体)を取り付けたような形状となる。電池パック20の後方面におけるアダプタ40との接合面(矢印44c付近)は、隙間が開かないように、できるだけ密接するような形状とすると良い。本実施例では、電動工具本体1に取り付けられる取付け体の左右方向の幅は、電池パック20と変わらず、後方側位置も変わらずにアダプタ40を付けない場合に比べて後方向には突出しないので、作業者が電動工具による作業を行うときに支障になることはほとんどない。
図2は図1の電動工具本体1へのアダプタ40及び電池パック20を取り外した状態を示す側面図である。本実施例においては、電池パック20と電池取付部2cとの間にアダプタ40を介在させるものであり、アダプタ40は下側に接続部5と同じ構成、形状の接続部(第2の接続部)58が形成され、上側には電池パック20のレール23等と同じ構成、形状の接続部(第1の接続部)48が形成される。アダプタ40の上側には位置決めするレール43が設けられ、レール43は装着時に電動工具本体1の電池取付部2cの底部に形成された図示しない溝部と嵌合する。アダプタ40のレール43が接続部5の溝部に沿うようにして、アダプタ40が装着方向(前方から後方)にスライドされることにより、電動工具本体1にセットされる。ここでアダプタ40の上側ハウジング42に形成される隆起部42cが、電池取付部2cの突き当て部2dに当接するまで挿入されると、電池取付部2c側に配設されたバッテリークリップ(図示せず)とアダプタ40に配設された端子56(図3にて後述)が嵌合する。また、アダプタ40の係止部49aがばねの作用によりレール43と垂直方向に飛び出して、電池取付部2cに形成された図示しない凹部と係合することにより、アダプタ40の脱落が防止される。アダプタ40は、電池パック20と電池取付部2cとの間に違和感なく介在できるようにその形状が工夫され、矢印44c付近の形状は電池パック20の後面側の形状に対応させた相似形とされ、装着時に良好に接合できる形状とされる。この矢印44c付近と電池パック20の後面の密接される部分には、電池パック20の風窓26(図3で後述)とアダプタ40の吸入口44a(図3で後述)が形成される。
電池パック20の上側には、電動工具本体1側の接続部5と対応し、装着時に接続部5の複数の端子との電気的接続を達成する接続部38が形成される。接続部38は、レール23と後述する端子56(図3参照)を含んで構成され、レール23は装着時に電動工具本体1の電池取付部2cの底部に形成された図示しない溝部と嵌合する。電池パック20は、レール23が接続部5に沿うようにして前方から後方に移動されることにより、電動工具本体1に直接セット可能であるが、ここでは電池パック20をアダプタ40の下側に形成される接続部(第2の接続部58)に装着する状態を図示している。第2の接続部58の形状や端子の数等は接続部5の構成と同一であって、高段面22aの左右縁部にレール23が形成される。電池パック20の上側ハウジング22に形成される隆起部22cが、アダプタ40の突き当て部分に当接するまでアダプタ40が挿入されると、アダプタ40側に配設された端子35(後述する図3参照)と電池パック20に配設された端子28(図3にて後述)が接触して導通状態となる。また、電池パック20の係止部29aがばねの作用によりレール23と垂直方向に飛び出して、アダプタ40に形成された図示しない凹部と係合することにより、電池パック20の脱落が防止される。ここでは、接続部48の接続部5への装着方向と、接続部58への電池パック20の装着方向は互いに平行であって、接続部48の装着方向端部(後端部)と、接続部58の装着方向端部(後端部)は、前後方向にずれるようにオフセットされて配置される。このオフセットされた部分において、アダプタ40は下方向に突出する筐体部分が形成され、その内部に後述する冷却ファンが収容される。
図3は、本発明の実施例に係るアダプタ40と、電池パック20とを接続したときの内部構成を示したものである。アダプタ40は電池パック20と電気的に接続される端子35と、電動工具本体1若しくは充電装置100と電気的に接続される端子56と、電池組30を空気にて冷却するために風を起こすための冷却ファン46と、アダプタ40のハウジング41の内部空間に空気を吸入するための吸入口44aと、内部空間に吸入された空気を排出するための排出口44bと、バイパス通路51と、冷却ファン46の回転の制御を行う回路基板57を含んで構成される。
電池パック20は、複数のセル30aを含む電池組30と、電動工具本体1、アダプタ40、又は充電装置(後述)のいずれかと接続するための接続部38から構成される。電池パック20のハウジング21は、箱状の下側ハウジング24に上側ハウジング22をかぶせたものであり、それらによって区画される筐体の内部には、合計8本のセル30aが、その長手方向が左右方向になるように積層される。8本のセル30aの上側には回路基板27が水平に配置される。回路基板27は、各セル30aの端子間の電圧を測定することにより過放電を防止するための電池保護回路を搭載すると共に、複数の端子28を固定するための基台となるものである。電池パック20の接続部は、電動工具本体1側の接続部5との形状に対応する高段面22aが形成され、高段面22aの側面周縁付近はレール23(図2参照)が形成される。また、高段面22aの前方側周縁付近には、複数の端子28への嵌合を可能にするための図示しない複数のスリット部が形成される。電池パック20には、充電時に電池組30の温度上昇をさけるために、外部から冷却風を送るための2つの風窓が設けられる。本実施例では2つの風窓のうち一方の風窓25を吸入口として用いて、他方の風窓26を排出口として利用する。通常、電池パック20を電動工具本体1に装着して使用する際には、電池パック20の内部空間に冷却風を送ることは行っていない。また、電池パック20を電動工具本体1に装着すると、風窓25はハウジング2の電池取付部2cの壁面によって塞がれることになる。しかしながら、本実施例ではアダプタ40を装着する際には外気を積極的に取り込むために、アダプタ40に案内通路となるバイパス通路51を設けて、外気と風窓25が連通するように構成した。
電池パック20の後方側の側面には、風窓26が設けられるが、本実施例ではこれを電池パック20のハウジング21の内部の空気の排出口として利用する。アダプタ40には、風窓26と対面する位置に吸入口44aを設け、吸入口44aの近傍に冷却ファン46を配置し、アダプタ40に電池パック20を装着した際に、風窓26から吸入口44aに至る風路が形成され、この接続部分で空気の漏れが起きないように構成した。図示していないが、風窓26と吸入口44aの外縁付近に、空気の漏れを遮断する弾性部材等を介在させるようにしても良い。冷却ファン46は、直流電源によって回転する電動ファンであって、吸入口44aから空気を吸い込んで、アダプタ40に形成された排出口44bから外部に空気を排出する。ここでは冷却ファン46は、直流式のモータ47の外周側に形成されるロータに複数の羽根47aを設けた電動式の遠心ファンであり、ユニット形式で市販されているものを用いることができる。冷却ファン46に電力が供給されるとモータ47が起動して羽根47aが回転し、空気が吸入口44aから吸い込まれた後に、排出口44bから排出される。吸入口44aは、電池パック20の風窓26と正対する位置にあり、アダプタ40と電池パック20を接続したとき、電池パック20の内気を吸入口44a及び風窓26を介して吸い出せる位置にある。また、電池パック20の上方には風窓25が形成されているので、冷却ファン46が動作すると、バイパス通路51及び風窓25を介して矢印31a、31bのように空気が流れて電池パック20の内部に外気が取り込まれる。取り込まれた空気の一部は矢印31c〜31eのように電池組30の下側を流れ、一部は矢印31f〜31hのように上側を流れて風窓26に到達する。また、図3には図示されていないが、空気の一部は電池組30の右側側面又は左側側面を流れて風窓26に到達する。このようにして電池組30を冷却した冷却風は風窓26に到達し、吸入口44aを介して冷却ファン46にて矢印31e、31hのように吸引され、冷却ファン46の径方向外側に、つまり矢印31iのように流れて排出口44bを介して外部に排出される。以上の冷却ファン46にて行われる空気流の発生が、電池組30の電力を用いて電動工具の稼働中に、又は充電器への接続中に行うことができる。このように構成すれば、例えば外気温が高い等の特定の過酷な使用条件下や、先端工具にかかる負荷が高くて過大な放電電流が予想されるような使用状況下において、作業者がアダプタ40を取り付けることにより電池パック20の温度上昇を抑制することができる。
アダプタ40は、電池パック20の上側に回路基板57が水平に配置され、電池パック20の後側の面に冷却ファン46が縦方向に配置されるもので、側面視でL字状の形状のハウジング41を有する。ハウジング41は、上下方向に2分割可能であって、プラスチック等の合成樹脂の一体成形で製造された上側ハウジング42と下側ハウジング44によって構成される。上側ハウジング42の上側の形状は、電池パック20の上側の形状と同一に構成され、高段面42aと低段面42bが形成される。高段面42aの側面周縁付近はレール43(図2参照)が形成される。また、高段面42aの前方側周縁付近には、複数の端子56への嵌合を可能にするための図示しない複数のスリット部が形成される。
回路基板57は、冷却ファン46を制御する制御回路を搭載すると共に、複数の端子56を固定するための基板である。冷却ファン46は、電池組30から電動工具本体1に供給される電力の一部を用いて冷却ファン46を駆動するものであって、回路基板57から電源コード45にて冷却ファン46に電力が供給される。一方、アダプタ40が充電装置に装着されている場合は、充電装置から電池パック20に供給される電力の一部を用いて冷却ファン46を駆動する。電力消費の観点から見て、充電を行っている際には冷却ファン46を連続稼働させても問題ないが、電動工具にて作業を行っている際に冷却ファン46を駆動すると電池パック20の電力を消費してしまうため、電動工具による作業可能時間が短くなってしまう。このため、本実施例では回路基板57に搭載されたマイコン(後述)を用いて、必要なときにだけ冷却ファン46を稼働させるようにして、冷却ファン46による電力消費を最小に抑えるようにした。
次に、図4を参照して本実施例に係るアダプタ40、電池パック20及び電動工具本体1の回路構成を説明する。アダプタ40には、電池パック20側の端子28と接続される端子35と、電動工具本体1側の端子8と接続される端子56が設けられ、冷却ファン46と冷却ファン46のオンオフ制御を行う共に、電池の異常時に電動工具本体1の動作を停止させるように制御するマイコン60を含んで主に構成される。冷却ファン46は、電池パック20内に空気流を発生させることにより電池組30を冷却する冷却装置であって、マイコン60によってその起動及び停止が制御される。アダプタ40は電池パック20と電動工具本体1との間に介在される機器であるので、アダプタ40の電動工具本体1側に設けられる端子56は、電池パック20に設けられるものと同じ数の端子が設けられ、端子35と端子56間において、LD端子を除いて各端子間が接続される。この実施例ではアダプタ40を電動工具本体1に接続する場合は、端子56と端子8間において+、−、LD端子だけが電気的に接続される。
電池パック20には、電池組30、電池保護回路32、感温素子34、電流遮断素子33が含まれる。電池組30は、例えばリチウムイオン電池等の4本のセル30aが直列に接続されたもので、それら4本のセルの結合体が2組並列に接続される(図4では並列接続の状態は図示していない)。電池保護回路32は各セル30aの個別電圧を監視して、過放電の監視を行う。アダプタ40と電池パック20は、端子28、35を介して電気的に接続される。ここで端子28、35は、C+、+、−、LS、V、T、LDの7つの個別端子を有する。C+と−端子は、電池組30の充電に用いる端子であり、+と−端子は、電池組30からの電源供給、つまり放電用の端子である。LS端子は、電池組30に接触して設けられた感温素子34による電池の温度情報を出力する端子である。V端子は、充電装置からの制御信号が入力される端子であって、電動工具本体1に接続される場合は用いなくても良い。T端子は、電池パック20の識別情報となる信号を電動工具本体1又は充電装置100に出力するための端子である。LD端子は、電池保護回路32による過放電保護信号を、接続される機器(アダプタ40、電動工具本体1、又は後述する充電装置100)に対して出力する端子である。
電動工具本体1は、モータ3、トリガスイッチ7、制御回路6を含んで構成される。ここでは端子56、8のうち、+端子、−端子とLD端子だけが接続される。トリガスイッチ7はモータ3の回転のオンオフ、及び、モータ3の回転数を調整するためのスイッチである。モータ3は本実施例ではブラシ付直流モータを用いているが、モータ3の種類はこれに限定されるものでは無く、直流源にて動作するモータであれば任意の形式のモータであっても良く、例えばインバータ回路を利用するブラシレス直流モータを用いても良い。制御回路6は電池の過放電や、過電流、過熱などの異常状態を検出してモータ3の回転を停止させるための制御を行う。尚、図4の電動工具本体1には図示していないが、モータ3から電池パック20への接続回路と直列に電界効果トランジスタ(FET)等の半導体スイッチング手段を接続して、制御回路6に搭載されたマイコンによりFETのオンオフ制御する事によりモータ3の回転を止めるように構成すると良い。この場合、FETは通常時がオン状態であり、電池組30が過放電、過電流、高温状態等、何らかの異常が発生した場合は、制御回路6によってFETのドレイン−ソース間を遮断させることにより、電池パック20とモータ3との電気的な接続状態が遮断する。
アダプタ40には、マイコン60を含んで構成される電池の保護機能が実装される。この結果、電動工具本体1側には電池パック20の状態を監視する保護回路を搭載しなくても良いことになる(尚、電動工具本体1側に重複して保護回路を設けても良い)。電源供給回路61は、V端子若しくはLD端子から入力される電圧をきっかけとしてオンとなり、冷却ファン46やマイコン60などを駆動する電力を供給する。定電圧回路62は、冷却ファン46やマイコン60などを駆動するための低い定電圧を生成するための電源回路であり、電池パック20がアダプタ40に接続されと、電池パック20の出力電圧の変動にかかわらずにマイコン60と冷却ファン46に所定の値に維持された一定の電圧を供給する。マイコン60は、電池温度検知手段64と、充電装置検知手段65と、電動工具検知手段66と、過放電保護信号検知手段67によって得られる情報に基づき、冷却ファン46を動作させるか否かを判断する。冷却ファン46を動作させる場合、冷却ファン駆動素子63をオンにする制御信号を出力する。また、マイコン60は、過放電保護信号検知手段(過放電検知手段)67によって、電池が過放電状態であることを認識した場合、電動工具停止手段68及び端子56のLD端子を介し、電動工具本体1の動作を強制停止させる信号を出力する。この信号を受信した制御回路6は、モータ3への電源供給を遮断させることにより電動工具本体1の動作を停止させる。
図5は、本発明の実施例に係るアダプタ40を電池パック20と充電装置100の間に介在させたときの回路構成を示すブロック図である。充電装置100は、電動工具本体1から取り外した電池パック20と着脱可能な構成とする。アダプタ40と充電装置100を接続する場合、端子56、108において+端子及びLD端子を除くすべての端子が接続される。充電が必要な場合は、電動工具本体1から電池パック20を取り外して、充電装置100に装着することにより充電を行う。電動工具本体1を使用する場合、及び充電が必要でない場合は充電装置100から電池パック20を取り外す。充電装置100は、外部から供給される商用交流電源200を入力してスイッチング電源101を駆動して、C+端子と−端子間に所定の定電圧を出力する。充電制御回路102はスイッチング電源101を制御する回路であり、電池パック20又はアダプタ40側から送られる信号を用いてスイッチング電源101の出力電圧や出力電流を制御し、充電が完了したり異常状態になった際にスイッチング電源101の出力を停止させて充電動作を終了させる。アダプタ40は、接続される機器の接続検知手段(電動工具検知手段66と充電装置検知手段65)によって充電装置100が接続されていると判断されたら、充電装置100に即した冷却ファン46の駆動を行う。
電動工具を充電する際に用いられる充電装置には、電池パック20を冷却するための図示しない冷却ファンが設けられたものもある。しかしながら、図5では冷却ファンが設けられない簡易的な充電装置100の例を示している。そのような充電装置100の場合には、アダプタ40を電池パック20と充電装置100の間に介在させることにより、充電中の電池パック20の内部にアダプタ40の冷却ファン46から冷却風を供給することが可能となるので、電池組30の温度上昇を抑制することができる。尚、アダプタ40の接続部において又は接続部の近傍において、リブ状の凸部などの何らかの識別子を設け、冷却ファンを有する特定の充電装置等には識別子が干渉して装着できないような工夫を施すことができ、これにより冷却ファンが含まれる充電装置にアダプタ40を接続してしまうことを防止でき、2つの冷却ファンの動作による不具合の発生を回避できる。
充電装置100と電池パック20の間にアダプタ40を接続した状態においては、マイコン60による制御により冷却ファン46のオンオフ制御を行うことができる。さらに、アダプタ40はマイコン60によって充電中の電池組30の温度状況、充電電圧、充電電流等を監視できるので、充電異常の発生を検知することができ、異常発生の場合には直ちに充電動作を停止させることができる。
次に、図6のフローチャートを用いて、電動工具の動作時におけるマイコン60による冷却ファンの制御手順について説明する。図6のフローチャートにて示す一連のステップは、マイコン60においてプログラムを実行することによって実現できる。まず、アダプタ40が電池パック20に装着されることにより、電源供給回路61、定電圧回路62に電源が供給され、マイコン60が起動する(ステップ201)。次にマイコン60は、電動工具検知手段66と、充電装置検知手段65によって、電動工具本体1と、充電装置100の何れが接続されたかを判断する(ステップ202)。接続された機器が充電装置である場合は、後述する図7のステップ301に移動し、電動工具本体1である場合は冷却ファン46の制御対象が「電動工具」であるとして、冷却ファン46を動作、停止させる電池温度の条件を個別に設定する(ステップ203)。ここで、電動工具モードの場合は、冷却ファン46の駆動電力として、モータ3の電力源となる電池組30の電力を消費する。従って、冷却ファン46による電池組30の冷却が過剰とならないように制御して、モータ3の稼働時間の短縮を最小限に抑えることが重要である。
次にマイコン60は、電動工具モードにて冷却ファンを制御するために、冷却ファン46を動作、停止させる判断をするときの条件として、電池温度、電池が過放電か否か、電動工具若しくは充電装置の接続の有無、負荷電流の大きさを設定する(ステップ204)。冷却ファン46を必ず停止する条件は、電池が過放電の場合、電池が低温の場合であり、これ以外の条件においては、状況に応じて冷却ファン46の制御を行う。まず、マイコン60は、過放電保護信号を検出したか否かを判断する(ステップ205)。過放電保護信号は、電池パック20の電池保護回路32からLD端子を介して伝達される信号である。マイコン60が過放電保護信号を受信した際には、電動工具停止手段68に指示を出すことにより、端子56のLD端子を介して電動工具本体1側に停止信号を出力し(ステップ214)、冷却ファン46の運転を停止させて処理を終了する(ステップ213)。この際、電動工具停止手段68の出力は電源供給回路61にも出力されるため、電源供給回路61は定電圧回路62への電源供給を停止するので、マイコン60も停止するので処理が終了する。
ステップ205においてマイコン60が過放電保護信号を検出しなかった場合は、負荷電流検出手段69によって負荷電流の大きさを検出し、所定値以上の負荷電流を1回検出したかを判断する(ステップ206)。ステップ206にて、所定値未満の負荷電流の場合は、電池温度しきい値を、“しきい値1”に設定し、所定値以上の負荷電流の場合は、電池温度しきい値を、“しきい値2”に設定する(ステップ207、208)。ここで、電動工具本体1が接続された場合のしきい値(温度条件)を、負荷電流の大きさが所定値未満の軽負荷であった場合、温度条件1とし、負荷電流の大きさが所定値以上の重負荷であった場合、温度条件2とする。温度条件2において、冷却ファンを駆動するしきい値は、温度条件1よりも低い値とする。これにより、重負荷の場合は早めに冷却ファン46を駆動し、電池の温度上昇を抑えることが可能となる。また、一旦、温度条件2のしきい値が設定されてから、軽負荷状態が所定の時間以上継続した場合、温度条件1に切り替える。これにより、冷却ファン46による電池消費を低減する。
次にマイコン60は、電池温度検知手段64の出力から電池温度が設定されたしきい値を越えているかどうかを判断する(ステップ209)。ここで、しきい値を越えている場合は、冷却ファン駆動素子63をオンにすることにより冷却ファン46を起動又は回転状態を維持させる(ステップ209、210)。しきい値を越えていない場合は、冷却ファン駆動素子63をオフにすることにより冷却ファン46を停止又は停止状態を維持させる(ステップ209、211)。次にマイコン60は、電動工具検知手段66によって、アダプタ40と電動工具本体1との接続状態が解除されたかを判断し(ステップ212)、解除されていないならばステップ205に戻り、解除されたならば電動工具停止手段68の出力を送出することにより、冷却ファン46の運転を停止させる(ステップ213)。同時に、電源供給回路61は定電圧回路62への電源供給を停止するので、マイコン60も停止するので、処理を終了する。以上のように、電池にかかる負荷が比較的重い電動工具を使用する場合において、電池の温度上昇に応じて最適なタイミングにてアダプタ40に含まれる冷却ファン46を駆動させることができるので、電池組30の過度な温度上昇を抑制し、電池寿命を大幅に改善することができる。また、電動工具本体1側に流れる放電電流の大きさに応じて、冷却ファン46を動作又は停止させるかを判断するので、冷却ファン46による無駄な電力消費を抑える事ができる。
次に、図7のフローチャートを用いて、充電時におけるマイコン60による冷却ファンの制御手順について説明する。図6のステップ202において、接続された機器が充電装置である場合は、冷却ファン46の制御対象が「充電装置」であるとして、冷却ファン46を動作、停止させる電池温度の条件を個別に設定する(ステップ302)。ここで、充電装置モードの場合は、冷却ファン46の駆動電力は充電装置100から供給される電力で駆動されることになるので、冷却ファン46を充電中に連続稼働させても良いが、ここでは、電池パック20の状態に応じてきめ細かな冷却ファン46のオンオフ制御を行う制御手順を説明する。まず、マイコン60は、充電装置モードにて冷却ファン46を制御するために、冷却ファン46を動作、停止させる判断をするときの条件として、電池温度、電池が過放電状態か否か、充電電流の大きさを設定する(ステップ302)。次に、マイコン60は、過放電保護信号を検出したか否かを判断する(ステップ303)。過放電保護信号は、電池パック20の電池保護回路32からLD端子を介して伝達される信号である。マイコン60が過放電保護信号を受信した際には、電動工具停止手段68(放電停止手段として兼用)に指示を出す。この際、電動工具停止手段68の出力は電源供給回路61にも出力されるため、電源供給回路61は定電圧回路62への電源供給を停止するので、マイコン60を停止して処理を終了する(ステップ312)。
ステップ303においてマイコン60が過放電保護信号を検出しなかった場合は、負荷電流検出手段69によって充電電流の大きさを検出することによって、充電が行われているかどうかを判断し(ステップ304)、充電電流がない場合は電池温度しきい値を、“しきい値3”に設定する(ステップ305)。ステップ304において、充電電流がありの場合は、充電電流が所定値以上であるか否かを判定し(ステップ306)、所定値以上である場合は電池温度しきい値を“しきい値4”(ここで、しきい値4<しきい値3とする)に設定する(ステップ307)。ステップ306において、所定値未満である場合は、マイコン60は電動工具停止手段68を介して電源供給回路61に指示を出し、電源供給回路61は定電圧回路62への電源供給を停止するので、マイコン60を停止して処理を終了する(ステップ312)。これは充電電流が小さい場合には電池パック20が発熱し難いためである。
次にマイコン60は、電池温度検知手段64の出力から電池温度が設定されたしきい値を越えているかどうかを判断する(ステップ308)。ここで、しきい値を越えている場合は、冷却ファン駆動素子63をオンにすることにより冷却ファン46を起動又は回転状態を維持させる(ステップ309)。しきい値を越えていない場合は、冷却ファン駆動素子63をオフにすることにより冷却ファン46を停止又は停止状態を維持させる(ステップ310)。次にマイコン60は、充電装置検知手段65によって、アダプタ40と充電装置100との接続状態がされたかを判断し(ステップ311)、解除されていないならばステップ303に戻り、解除されたならば電動工具停止手段68を介して電源供給回路61に信号を出力し、電源供給回路61は定電圧回路62への電源供給を停止するので、マイコン60も停止するので、処理を終了する。
以上説明したように、電池パック20の充電時においてもアダプタ40を用いることができるので、冷却ファンを持たない充電装置において電池パックを充電する場合に、電池を十分冷却することができ、電池が高温の際の充電待機時間を大幅に短縮できる。更に、電池の温度状況に応じて、冷却ファンの動作を柔軟に制御できるので、効率の良い充電動作を行うことができる。
次に、本発明の第二の実施例について図8〜図10を用いて説明する。第二の実施例においては、アダプタ140の形状と冷却ファン146の搭載位置が異なるが、その他の部分の構造、特に第一の接続部、第二の接続部、制御回路等は第一の実施例におけるアダプタ40と同等である。第2の実施例では電池パック120の形状が若干異なり、2つある風窓の両方が電池パック120の上面側に形成されている。第一の実施例の電池パック20と比較すると、図3の風窓25に相当する部分は同一であるが、風窓26に相当する部分が異なる。その風窓の配置の違いに合わせてアダプタ140の形状が異なり、アダプタ140の前後長及び左右長は電池パック120と同等であるように構成したので、アダプタ140の装着の有無によって電池パック120の後端位置が変わることが無い。また、冷却ファン146の配置も、冷却ファン146のモータの回転軸が鉛直方向になるように、つまり電池パック120の装着方向(前から後ろ方向)に対して直交するように配置される。この結果、図8から理解できるようにアダプタ140を介して電池パック120を装着しても、電池パック120が下方向に延びただけの形状となって、左右の幅だけでなく前端位置及び後端位置も変わらないので、作業時における電動工具の大型化を抑制することができる。
図9は本発明の第二の実施例に係るアダプタ140によって生成される冷却風の流れを説明するための図である。アダプタ140の入口側(吸気側)の構成と、第一の接続部を構成する高段面142aの形状、レール143の配置、係止部149aを設ける等は第一の実施例のアダプタ40の構造と同じである。アダプタ140に形成された図示しないバイパス通路を介して吸引される外気は、矢印131aから風窓125を通って電池パック120の内部に侵入し、アダプタ140内に配置された冷却ファン146によって吸引されることにより電池パック120の内部で例えば、矢印131b〜131fのように流れて、冷却ファン146の径方向外側に向かって矢印131gのように排気される。アダプタ140の冷却ファン146の近傍の後面には排気口(図示せず)が設けられる。
図10は本発明の第二の実施例に係る冷却ファン146の電池パック120との位置関係を説明するための図である。図10では電池パック120の風窓126に対する冷却ファン146の位置を示した。冷却ファン146は遠心ファンであり、軸方向から空気を吸引して遠心方向、つまり径方向外側に向かって空気を排出する。このため、回転する冷却ファン146の軸方向が、風窓126に向くように配置させると好ましい。第二の実施例では電池パック120の高段面122aと低段面122bとの段差部分を利用して小型の冷却ファン146を配置するようにしたので、レール143(図9参照)とレール123を前後方向にオフセット配置する必要が無いので、アダプタ140を小型に形成することができる。
第二の実施例によれば、電動工具の作動中において電池の温度上昇に応じて最適なタイミングにてアダプタ140に含まれる冷却ファン146を駆動させることができるので、電池パック120の過度な温度上昇を抑制し、電池寿命を大幅に改善することができる。また、電池パック120に容易に接続できる小型のアダプタ140を実現できたので、充電時においても違和感のない使用が可能となる。
以上、本発明について実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施例では、電池冷却用のアダプタ40をコードレス方式の電動工具に装着する例で説明したが、これに限られるものではなく、着脱式の電池パックによって動作するものであれば、任意の電気機器、電動工具、電動作業装置に用いることができる。
1 電動工具本体 2 ハウジング
2a 胴体部 2b グリップ部
2c 電池取付部 2d 突き当て部
3 モータ 5 接続部
6 制御回路 7 トリガスイッチ
7a トリガ 8 端子
9 チャック 20 電池パック
21 ハウジング 22 上側ハウジング
22a 高段面 22b 低段面
22c 隆起部 23 レール
24 下側ハウジング 25 風窓(第1の風窓)
26 風窓(第2の風窓) 27 回路基板
28 端子 29 リリースボタン
29a 係止部 30 電池組
30a セル 32 電池保護回路
33 電流遮断素子 34 感温素子
35 端子 38 接続部
40 アダプタ 41 ハウジング
42 上側ハウジング 42a 高段面
42b 低段面 42c 隆起部
43 レール 44 下側ハウジング
44a 吸入口 44b 排出口
45 電源コード 46 冷却ファン
47 モータ 47a 羽根
48 接続部(第1の接続部) 49 リリースボタン
49a 係止部 51 バイパス通路
56 端子 57 回路基板
58 接続部(第2の接続部) 60 マイコン
61 電源供給回路 62 定電圧回路
63 冷却ファン駆動素子 64 電池温度検知手段
65 充電装置検知手段 66 電動工具検知手段
67 過放電保護信号検知手段 68 電動工具停止手段
69 負荷電流検出手段 100 充電装置
101 スイッチング電源 102 充電制御回路
120 電池パック 121 ハウジング
122 上側ハウジング 122a 高段面
122b 低段面 123 レール
124 下側ハウジング 125 風窓
126 風窓 129 リリースボタン
129a 係止部 140 アダプタ
142a 高段面 142b 低段面
143 レール 146 冷却ファン
149a 係止部 200 商用交流電源

Claims (12)

  1. 電動工具本体の接続部又は充電装置の接続部に接続するための第1の接続部と、
    電池パックを接続するための第2の接続部と、
    前記電池パックを冷却するための冷却装置と、
    前記冷却装置の動作を制御する制御手段を有する電池冷却アダプタであって、
    前記電池冷却アダプタを装着した状態で前記電動工具本体又は前記充電装置を稼働可能としたことを特徴とする電池冷却アダプタ。
  2. 前記電池パックは外気と連通する第1及び第2の風窓を有し、
    前記電池冷却アダプタは、前記電池パックの風窓のいずれかに接続される吸入口と、外部に空気を排出する排出口を有し、
    前記冷却装置は冷却ファンであって、前記吸入口から空気を吸引して前記排出口から排出することを特徴とする請求項1に記載の電池冷却アダプタ。
  3. 前記冷却ファンは、前記電池パック又は前記充電装置からの電力を利用したモータによって駆動されることを特徴とする請求項2に記載の電池冷却アダプタ。
  4. 前記電動工具本体の接続部への前記第1の接続部の装着方向と、
    前記第2の接続部の前記電池パックへの装着方向は、互いに平行であって、
    前記冷却ファンの回転軸の軸方向は、前記装着方向と平行になるか又は直交するように配置されることを特徴とする請求項3に記載の電池冷却アダプタ。
  5. 前記電池冷却アダプタの前記第1の接続部には平行なレール手段が形成され、前記第2の接続部には前記レール手段と対応する形状の溝手段を設け、
    前記第1の接続部の装着方向端部と、前記第2の接続部の装着方向端部は、オフセットされて配置され、
    前記冷却ファンは、前記溝手段の装着方向端部の先方側において、前記冷却ファンの回転軸が装着方向と略平行又は略直交する向きに配置されることを特徴とする請求項4に記載の電池冷却アダプタ。
  6. 前記第1の接続部に接続された機器が電動工具本体か充電装置かを検知する接続検知手段と、
    前記電池パックに含まれる電池の過放電状態を検知する過放電検知手段と、
    前記電池パックに含まれる電池の電池温度を検知する電池温度検知手段と、
    前記電池パックから負荷への電流値を検出する負荷電流検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記接続検知手段、前記過放電検知手段、前記電池温度検知手段又は前記負荷電流検出手段によって得られる情報に基づいて前記冷却装置のオンオフを決定することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の電池冷却アダプタ。
  7. 前記制御手段は、前記電池温度検知手段によって前記電池パックの温度を検知し、電池パックの温度が予め設定されたしきい値を超えた場合に、前記冷却装置を動作させることを特徴とする請求項6に記載の電池冷却アダプタ。
  8. 前記制御手段は、前記冷却ファンを動作させるときのしきい値として、前記接続検知手段によって充電装置の接続を検知した場合と、前記接続検知手段によって電動工具本体への接続を検知した場合とで、異なる値を設定することを特徴とする請求項6又は7に記載の電池冷却アダプタ。
  9. 前記制御手段は、前記負荷電流検出手段によって前記電池パックに流れる負荷電流の大きさを検出し、負荷電流の大きさに応じて少なくとも2種類以上の前記しきい値を設定し、負荷電流が所定値より大きい場合には電池温度が低い段階から前記冷却装置を動作させるように制御することを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の電池冷却アダプタ。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の電池冷却アダプタと、
    前記電池冷却アダプタが接続される前記電動工具本体と、
    前記電池冷却アダプタに接続される前記電池パックを有し、
    前記電池冷却アダプタは前記電動工具本体に装着され、前記電池パックは前記電池冷却アダプタに装着されることを特徴とする電動工具。
  11. モータを有し、該モータの回転力によって先端工具を駆動する電動工具本体と、
    前記電動工具本体に装着され、複数の風窓を有する電池パックと、を有する電動工具において、
    前記電池パックと前記電動工具本体の間に介在させる電池冷却アダプタを設け、
    前記電池冷却アダプタは前記風窓の一つと対向する位置に設けられる吸入口と、吸入された空気を外部に排出する排気口を有し、
    前記吸入口から前記排気口に至る風路に電動式の冷却ファンを設けたことを特徴とする電動工具。
  12. 前記電池冷却アダプタには前記冷却ファンを制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は前記電池パックの温度又は流れる電流値に応じて前記冷却ファンの回転の制御をすることを特徴とする請求項11に記載の電動工具。
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