JP2015226725A - 化粧用コンパクトケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】化粧料収容皿3と、化粧料収容皿3が収容された皿収容部23を有するケース本体2と、蓋体と、化粧料の蓋体への付着を防止する保護シート6とを備えた化粧用コンパクトケース1であり、皿収容部23の内壁面25に、窪み27及び該窪みの上側に張り出す張り出し部28が形成されており、保護シート6は、化粧料収容皿3と皿収容部の内壁面25との間に挿入された挿入部分63を有しており、該挿入部分63に、張り出し部28に係合する抜け防止部69を有することによって、ケース本体2に固定されている。
【選択図】図4
Description
例えば、保護シートに、化粧料収容皿とそれを収容する皿収容部との間に挿入する挿入片を形成し、該挿入片の一部を、皿収容部の内壁面や底部に接着剤で固定する方法があり、特許文献1には、保護シートの挿入片を皿収容部と化粧料収容皿の底部で挟持するコンパクト容器が記載されている。
また、特許文献3には、容器本体内に中枠を嵌合して、化粧料収容部と保護シート収容部を形成するとともに、保護シートを、容器本体と中枠の保護シート収容部の側端部とで挟持して固定したものが記載されている。
また、保護シートを接着剤で固定する場合は、シートの接着工程に手間がかかるため、化粧用コンパクトケースの製造効率が悪い。また、接着剤で固定した保護シートが破断したり劣化したときに、元のシートを取り外して新しいシートを取り付けることも困難である。
また、特許文献2の技術は、化粧料収容皿及びケース本体とは別の部品である支持枠が必要であるため、製造コストの削減の点で好ましくない。また特許文献3の技術は、保護シートを挟持固定するため、容器本体と中枠を複雑な構造にする必要があり、またコンパクト容器の組立も複雑である。
本発明の第1実施形態である化粧用コンパクトケース1は、図2及び図3に示すように、化粧料収容皿3と、該化粧料収容皿3が収容された皿収容部23を有するケース本体2と、蓋体5と、化粧料の蓋体5への付着を防止する保護シート6とを備える。
化粧料収容皿3は、図1に示すように、上面が開口した深さの浅い薄型の容器であり、内部に、ファンデーション、チーク、アイシャドウ、コンシーラー等の化粧料31が収容されている。また、化粧料収容皿3は、底部32と周壁部33とを有し、周壁部33は、一端が底部32よって閉鎖され、他端は、解放されて上方に向かって開口する開口部を形成している。化粧料収容皿3の周壁部33は、図4に示すように、化粧料側に向けられる内面33nと、皿収容部23の内壁面25側に向けられる外面33gとを有しており、周壁部33の外面33gが、化粧料収容皿3の外壁面を構成している。
皿収容部23は、図1に示すように、底部24と内壁面25とを有する。また、皿収容部23の内壁面25は、化粧用コンパクトケース1を正面M側から視て左右両側に位置する第1及び第2の側面部25a,25bと、同正面M側から視て前後に位置する前面部25c及び後面部25dを有している。化粧料収容皿3は、皿収容部23内に収容されており、その周壁部33は、第1の側面部25aに対向配置される第1外壁部33aと、25bに対向配置される第2外壁部33bと、前面部25cに対向配置される第3外壁部33cと、後面部25dに対向配置される第4外壁部33dとを有している。図3に示すように、本実施形態における化粧料収容皿3は、底部32が接着剤30を介して皿収容部23の底部24に固定されている。蓋体5は、連結部52において、ケース本体2に対して回動自在に連結され、回動させることにより、ケース本体2の上面を開閉自在である。連結部52は、ケース本体2の一部を切り欠いた部分に、蓋体5から垂下させた部分を入れ、該垂下させた部分の左右をピンでケース本体2と連結させることで形成されている。連結部52の構造は特に制限なく、例えば、蓋体5を切り欠いた部分と、ケース本体2から立ち上げた部分とを連結させてもよく、またピンを使わずに蓋体5又はケース本体2に嵌合する部分を形成してもよく、別部材から連結部を形成してもよい。化粧用コンパクトケース1の正面M側とは、化粧用コンパクトケース1を用いて化粧をする際に、使用者の胴体側に配される側であり、ケース本体2と蓋体5とを連結する連結部52側から遠い側である。
より具体的には、保護シート6の挿入部分63は、化粧料収容皿3の第1外壁部33aの外面33gと、皿収容部23の内壁面25の一部である第1の側面部25aとの間に挿入されている。本体部分61から突出する取り付け片62は、本実施形態におけるように、その一部分(基端62b側の一部を除く部分)が挿入部分63とされていても良いが、取り付け片62の全体が挿入部分63とされていても良い。
また、皿収容部23の内壁面25、より具体的には第1の側面部25aには、図1及び図4に示すように、窪み27及び該窪み27の上側に張り出す張り出し部28が形成されている。そして、保護シート6の挿入部分63は、図4に示すように、張り出し部28と化粧料収容皿3の第1外壁部33aの外面33g(化粧料収容皿の外壁面)との間の隙間71を通って、窪み27内まで挿入されている。なお、窪み27の上側とは、皿収容部23の深さ方向において底部24から遠い側である。また、保護シート6の本体部分61における取り付け片62を有する側とは反対側には、楕円形を半分にした形状の摘み部60が形成されている。
本実施形態における皿収容部23は、図1に示すように、窪み27及び張り出し部28は、何れも皿収容部23の深さ方向と直交する水平方向に長い形状を有しており、また、窪み27及び張り出し部28が、何れも平面視矩形状の皿収容部23の一辺の全長に亘って形成されている。また、図4に示すように、張り出し部28は、化粧料収容皿3をその高さを2等分して上部と下部とに区分したときの上部と相対向するように形成され、より詳細には、皿収容部23の開口部の周縁部から内方に張り出すように形成されている。
ここでいう、張り出し部28の下側への係合は、挿入部分63の折り返された部分69(抜け防止部)が、常時、張り出し部28と接触していなければならないことを意味しない。即ち、挿入部分63の抜け防止部は、その一部が常時張り出し部28の下側と接触しているものであっても良いが、保護シート6に引き抜く力が加わったときのみ、一部が張り出し部28と接触して、保護シート6の抜けを防止できるものであっても良い。
このような挿入部分63の抜け防止効果は、張り出し部28の下側に係合する部分が、挿入部分63の折り返された部分69である場合に一層顕著である。
本実施形態の化粧用コンパクトケース1においては、斯かる抜け防止手段として、図4に示すように、張り出し部28の張り出し方向の先端側に下向きに突出した凸部28aが形成されている。凸部28aは、張り出し部28の長手方向の全長に亘って連続して形成されているが、張り出し部28の長手方向における一部のみに形成されていても良い。また、凸部28aは、張り出し方向の先端に形成されていることが好ましい。
本実施形態によれば、張り出し部28が斯かる凸部28aを有することによって、折り返し部69が、張り出し部28の下側に一層確実に係合し、その係合状態も一層安定化するため、保護シート6の抜けにくさが一層向上する。
また、図示しないが、張り出し部28の下面を、張り出し方向の基端側が上、先端側が下になるように傾斜させることも、同様の観点から好ましい。張り出し部28の下面を傾斜させるとともに、張り出し方向の先端側に凸部28aを設けても良い。
また、抜け防止手段として、張り出し部28の下面を粗面に形成したり、張り出し部28の下面にゴム等の摩擦抵抗を増大させる部材を設けても良い。
第1及び第2実施形態の何れにおいても、保護シート6の挿入部分63の幅W2(図1参照)は、皿収容部23に形成された窪み27の長さL3(図7参照)よりも狭いことが好ましい。窪み27の長さL3は、挿入部分63の幅W2に対応するY方向の長さである。
保護シート6の固定位置のズレやガタツキを防止する観点から、取り付け片62の挿入部分63の幅W2(図1参照)は、皿収容部23に形成された窪み27の長さL3(図7参照)の、好ましくは70%以上100%未満であり、より好ましくは80%以上100%未満である。取り付け片62の挿入部分63の幅は、取り付け片62の先端62a側から基端62b側の全域に亘って一定であっても良いが、図5(a)に示すように一定でなくても良い。挿入部分63の幅が一定でない場合、前記挿入部分63の幅W2は、幅が最大となる部分の幅(最大幅)とする。
第1及び第2実施形態で用いた保護シート6の挿入部分63は、図5(a)に示すように、取り付け片62が本体部分61から突出する方向Aに直交する方向B(窪み27及び張り出し部28の延在方向に相当する方向)の長さに関し、張り出し部28の下側に当接する先端縁67の長さcより、折り返し部68の長さdが短くなっている。つまり、保護シート6は、化粧料収容皿3と皿収容部23の内壁面25との間に挿入する際には、図5(b)に示すように、挿入部分63が折り返した状態とされるが、その挿入時の形態においては、保護シート6の挿入部分63は、挿入方向先端側(折り返し部68側)の幅(B方向の長さ)が、基端62b側の幅(B方向の長さ)に比べて短くなっている。これにより、取り付け片62を、折り返し部68で折り曲げた状態で、隙間71に挿入することが容易となる。
また、取り付け片62の、基端62bから折り返し部68までの部分の同方向の長さeも、先端縁67の長さcよりも短くなっている。これにより、隙間71への挿入が一層容易となる。
また、取り付け片62は、基端62bから折り返し部68まで長さが、折り返し部68から先端62aまでの長さより長いことが、折り返し易さの点から好ましい。
なお、取り付け片62の長さeが基端62bから折り返し部68の間で一定でなくてもよく、その場合は最大となる部分の長さが先端縁67の長さcより短くなっていることが好ましい。
保護シート6を形成するシートは、合成樹脂製のシートであることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の樹脂からなるものや、これらの樹脂などで複数層に形成したもの等を用いることができる。また、保護シートは、不透明のものであっても良いが、透明であることが好ましい。
例えば、構成樹脂が、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンである場合、保護シートを形成するシートの厚みは、取り付け片に、ある程度の剛性を持たせて、保護シートの抜け防止機能が確実に発現されるようにする観点から、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.2mm以上であり、また、肌に当たったときの感触や、シートの開閉力を良好とする観点等から、好ましくは0.4mm以下、更に好ましくは0.3mm以下である。第2実施形態に関し、特に説明しない点は、第1実施形態とについての説明が適宜適用される。
より具体的には、第1側面部25aにおける、張り出し部28を挟むY方向の両側に一対の隙間形成用の凸部29,29が設けられており、一対の凸部29,29に化粧料収容皿3の第1外壁部33aに当接させるようにして、化粧料収容皿3を皿収容部23内に配置するだけで、前記の隙間71の幅Wが、予め決められた所定の幅となる。そのため、化粧料収容皿3を、皿収容部23内に配置する作業の簡単化や迅速化を図ることができる。なお、図8には、化粧料収容皿3の第2外壁部33bと皿収容部23の第2側面部25bとが密着した状態が示されているが、第2外壁部33bと皿収容部23の第2側面部25bとの間には任意の幅の隙間が生じるようにしても良い。
例えば、本発明における皿収容部23は、図9に示すケース本体2のように、ヒンジ部66が延びる方向と同方向Yに離間した2箇所に、窪み27及び張り出し部28を有するものであっても良い。図9に示す実施形態においては、保護シート6の取り付け片62は、その基端にヒンジ部66を有し、取り付け片62の略全体が、化粧料収容皿3と皿収容部23の第1側面部25a(内壁面25)との間に挿入された挿入部分63となっている。
また、挿入部分63は、ヒンジ部66が延びる方向の長さが短い部位73と長い部位74とを有しており、長い部位74における短い部位73の端縁から延出する部分75が、図9(a)に示すように、挿入部分63における、張り出し部28の下側に係合する抜け防止部となっている。
図9においても、取り付け片62の挿入部分63の隙間71への挿入が容易であり、また、挿入後に挿入部分63が隙間71から抜けにくい。
図9に示す実施形態に関し、特に説明しない点は、上述した第1実施形態の化粧用コンパクトケース1についての説明が適宜適用され、同様の点については、同様の符号を付してある。
また、ケース本体は、塗布具収容部を有しないものであっても良い。また、化粧用コンパクトケースを正面側から視て前方や後方に、保護シート取り付け用の隙間71を有するものであっても良い。また、蓋体が横方向に開閉するコンパクトケースでもよい。
また、保護シートは、塗布具収容部22上まで延びていてもよい。
また、一つのコンパクトケースに取り付ける保護シートは複数枚であっても良い。例えば、化粧用コンパクトケースを正面側から見たときの左右方向又は前後方向に2つの化粧料収容皿を設置し、コンパクトケースの左右もしくは前後それぞれから中央部に向かうように2枚の保護シートを取り付けても良い。また、コンパクトケースの中央部に2枚の保護シートの取り付け部を設け、2枚の保護シートを、該中央部から左右もしくは前後両側に向かうように取り付けても良い。
2 ケース本体
22 塗布具収容部
23 皿収容部
24 底部
25 内壁面
25a 第1側面部
25b 第2側面部
25c 前面部
25d 後面部
27 窪み
28 張り出し部
28a 凸部(抜け防止手段)
29,29 隙間形成用の凸部
3 化粧料収容皿
30 接着剤
31 化粧料
32 底部
33 周壁部
33a 第1外壁部
33b 第2外壁部
33c 第3外壁部
33d 第4外壁部
4 塗布具
5 蓋体
51 鏡
52 連結部
6 保護シート
60 摘み部
61 本体部分
62 取り付け片
62a 先端
62b 基端
63 挿入部分
66 ヒンジ部
67 先端縁
68 折り返し部
69 折り返した部分(抜け防止部)
71 張り出し部と化粧料収容皿の外壁面との間の隙間
Claims (9)
- 化粧料収容皿と、該化粧料収容皿が収容された皿収容部を有するケース本体と、蓋体と、化粧料の蓋体への付着を防止する保護シートとを備えた化粧用コンパクトケースであって、
前記皿収容部の内壁面に、窪み及び該窪みの上側に張り出す張り出し部が形成されており、前記保護シートは、前記化粧料収容皿と前記皿収容部の内壁面との間に挿入された挿入部分を有し、該挿入部分に、前記張り出し部に係合する抜け防止部を有することによって、前記ケース本体に固定されている、化粧用コンパクトケース。 - 前記保護シートは、前記張り出し部と前記化粧料収容皿の外壁面との間の隙間を通って、前記窪み内まで挿入されている、請求項1に記載の化粧用コンパクトケース。
- 前記保護シートは、前記挿入部分を前記化粧料収容皿と前記皿収容部の内壁面との間に挿入する挿入時の形態において、該挿入部分は、挿入方向先端側の幅が基端側の幅に比べて短くなっている、請求項1又は2に記載の化粧用コンパクトケース。
- 前記抜け防止部は、前記挿入部分の折り返された部分である、請求項1〜3の何れか1項に記載の化粧用コンパクトケース。
- 前記張り出し部は、前記窪み側の面に、前記抜け防止部を該窪み内から抜けにくくする抜け防止手段を有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の化粧用コンパクトケース。
- 前記抜け防止手段が、下向きに突出した凸部、又は、張り出し方向の基端側が上、先端側が下になるように傾斜した傾斜面である、請求項5に記載の化粧用コンパクトケース。
- 前記保護シートの前記挿入部分の幅W2が、前記皿収容部に形成された前記窪みの長さL3の、70%以上100%未満である、請求項1〜6の何れか1項に記載の化粧用コンパクトケース。
- 前記皿収容部の内壁面に隙間形成用の凸部が設けられており、該凸部は、前記化粧料収容皿を該皿収容部に配置する際に、該化粧料収容皿の外壁面を、該凸部に当接させることにより、前記皿収容部の前記張り出し部と前記化粧料収容皿の外壁面との間の隙間の幅を、予め決められた所定の値とすることができるように設けられている、請求項2又は請求項2を引用する請求項3〜6の何れか1項に記載の化粧用コンパクトケース。
- 前記化粧料収容皿は、前記皿収容部から取り外し可能である、請求項1〜8の何れか1項に記載の化粧用コンパクトケース。
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- 2014-06-02 JP JP2014114457A patent/JP6407571B2/ja active Active
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