JP2015226612A - 医療用保持デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】治療デバイス等を体内に効率的に挿入することができる医療用保持デバイスを提供する。
【解決手段】医療用保持デバイス10Aは、予め湾曲したチューブ状本体12と、医療用長尺体をチューブ状本体12に沿って保持可能な保持部14と、チューブ状本体12の外表面と保持部14を連通し、且つ、医療用長尺体を受け入れ可能なスリット部16と、チューブ状本体12の外表面に連結された補強部材18と、を備え、スリット部16は、第1スリット面31と第2スリット面32との間に形成される空間であり、補強部材18の1つの外表面と第2スリット面32とが面一になるように、補強部材18はチューブ状本体12に連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体管腔内に挿入される医療用長尺体を保持するための医療用保持デバイスに関する。
従来、血管等の生体器官内にカテーテルを挿入してその先端部を病変部(例えば、狭窄部)まで到達させ、診断又は治療することが広汎に行われている。
カテーテルを経皮的に血管内に挿入する方法としては、シースイントロデューサを用いたセルジンガー法が知られている。このセルジンガー法では、シースイントロデューサの主要部を構成する可撓性のシースチューブを患者に刺入し、血管内に挿入する。そして、この状態のシースチューブ内にカテーテルを挿入することで、カテーテルを血管内に挿入する(例えば、特許文献1参照)。このようにシースイントロデューサを介してカテーテルを挿入するため、刺入部位の組織の損傷を抑えることができる。
一方、シースイントロデューサとガイディングカテーテルの機能を兼ね備え、シースイントロデューサを使用することなく、カテーテルを血管内に挿入できる「ガイディングシース」も知られている。ガイディングシースによれば、シースイントロデューサを使用しない分、太めの(例えば、8Fの)カテーテルを患者の動脈に挿入できるようになり、あるいは、同サイズのカテーテルを挿入した場合、穿刺部位の損傷を最小限に抑えることができるメリットがある。
特開平3−168159号公報 特開2002−143318号公報
ところで、術者は、手術室において、血管造影装置やモニタ類等の配置により、仰臥した患者から見て右側に立って医療用長尺体(ガイディングシース、シースイントロデューサ等)を操作することが一般的である。そのため、医療用長尺の体内への挿入方向によっては、術者が利き手ではない方の手で治療デバイス等(カテーテル等)を操作しなければならない場合がある。例えば、右利きの術者が患者から見て右側に立ち、患者の足先側に向けて医療用長尺体を挿入する場合、利き手ではない左手で治療デバイス等を操作しなければならない。この場合、治療デバイス等を体内に効率的に挿入することができないおそれがある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、医療用長尺体の体内への挿入方向によらず、治療デバイス等を利き手で操作しやすく、これによって、治療デバイス等を体内に効率的に挿入することができる医療用保持デバイスを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る医療用保持デバイスは、予め湾曲したチューブ状本体と、前記チューブ状本体に設けられ、生体管腔内に挿入される医療用長尺体を前記チューブ状本体に沿って保持可能な保持部と、前記チューブ状本体の外表面と前記保持部を連通し、且つ、前記医療用長尺体を受け入れ可能なスリット部と、前記チューブ状本体の外表面に連結された補強部材と、を備え、前記スリット部は、前記チューブ状本体の湾曲に沿って並列に延在する第1スリット面と第2スリット面との間に形成される空間であり、前記補強部材の1つの外表面と前記第2スリット面とが面一になるように、前記補強部材は前記チューブ状本体に連結する、ことを特徴とする。
本発明の医療用保持デバイスによれば、湾曲したチューブ状本体の保持部に医療用長尺体を導入することにより、医療用長尺体の方向を変換することができるので、術者は、医療用長尺体に挿入される治療デバイス等を利き手で操作することができる。よって、治療デバイス等を体内に効率的に挿入することができる。
また、本発明の医療用保持デバイスでは、補強部材の1つの外表面とスリット部の第2スリット面とが面一になるように、補強部材がチューブ状本体に連結する。このため、医療用長尺体を補強部材上に載せ、医療用長尺体を補強部材上でチューブ状本体のスリット部に向けてスライドさせるだけで、チューブ状本体の保持部に医療用長尺体を導入することができる。よって、医療用長尺体を医療用保持デバイスに容易且つ迅速に装着することができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記スリット部は、前記チューブ状本体の全長に渡って前記チューブ状本体の湾曲の内側に形成されていてもよい。
この構成により、湾曲の外側、又は医療用保持デバイスの上面側あるいは下面側にスリット部が形成されている場合と比較して、医療用保持デバイスの保持部に導入した医療用長尺体が抜けにくくすることができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記チューブ状本体は、第1端部と第2端部とを有し、前記補強部材は、前記チューブ状本体の前記第1端部側と前記第2端部側とを連結する第1連結部を有してもよい。この構成により、医療用保持デバイスの剛性を向上させ、チューブ状本体の湾曲形状を保つことができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記チューブ状本体は、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられた中間部を有し、前記補強部材は、前記第1連結部と前記チューブ状本体の前記中間部とを連結する少なくとも1つの第2連結部をさらに備え、前記第2連結部の1つの外表面と前記第2スリット面とが面一になるように、前記第2連結部は前記チューブ状本体に連結してもよい。
この構成により、医療用長尺体を第2連結部上でチューブ状本体のスリット部に向けてスライドさせることにより、スリット部を介した保持部への医療用長尺体の導入を一層容易に行うことができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記チューブ状本体の前記第1端部と前記第2端部の一方又は両方には、前記保持部の端部開口に向かって拡径する拡径部が設けられ、前記拡径部に位置する前記スリット部のスリット幅は、前記保持部の前記端部開口に向かって拡大してもよい。この構成により、医療用長尺体をスリット部に挿入する際、まず、拡径部に設けられたスリット部から挿入することにより、挿入操作を一層容易に行うことができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記チューブ状本体の前記第1端部と前記第2端部には、前記保持部の端部開口に向かって拡径する第1拡径部及び第2拡径部がそれぞれ設けられ、前記チューブ状本体は、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられた中間部を有し、前記第1連結部は、前記第1拡径部よりも前記中間部側の位置と、前記第2拡径部よりも前記中間部側の位置において、前記チューブ状本体に連結してもよい。
この構成により、保持部に挿入された医療用長尺体にガイドワイヤ等を導入して動かす際に、予期しない衝撃で医療用保持デバイスが動くことを抑制でき、あるいは、医療用長尺体のキンクを抑制することができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記第1連結部の少なくとも一部には、第1固定補助部が設けられ、前記第1固定補助部は、前記第1連結部の長手方向に垂直な断面において、幅方向端部に向かって厚さが減少してもよい。
この構成により、医療用保持デバイスが固定される面(被固定面)と第1連結部との段差が小さくなる。よって、医療用保持デバイスを粘着テープで固定する場合に、第1固定補助部に粘着テープを貼り付けることで、粘着テープと被固定面との間の隙間を小さくでき、粘着テープによる固定力を向上できる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記第2連結部の少なくとも一部には、第2固定補助部が設けられ、前記第2固定補助部は、前記第2連結部の長手方向に垂直な断面において、幅方向端部に向かって厚さが減少してもよい。
この構成により、医療用保持デバイスが固定される面(被固定面)と第2連結部との段差が小さくなる。よって、医療用保持デバイスを粘着テープで固定する場合に、第2固定補助部に粘着テープを貼り付けることで、粘着テープと被固定面との間の隙間を小さくでき、粘着テープによる固定力を向上できる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記チューブ状本体から突出した鉗子固定部をさらに備えてもよい。
この構成により、鉗子固定部と患者側の部位(例えば、患者の着衣)を鉗子で挟み込むことにより、医療用保持デバイスを好適に固定することができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記第1連結部から突出した突出部をさらに備えてもよい。
この構成により、固定部と患者側の部位(例えば、患者の着衣)を例えば鉗子で挟み込むことにより、医療用保持デバイスを好適に固定することができる。
上記の医療用保持デバイスにおいて、前記チューブ状本体の外表面から前記保持部に向かうに従って、前記第1スリット面と前記第2スリット面との間に形成される前記空間が狭くなってもよい。
この構成により、医療用長尺体をチューブ状本体の保持部に導入しやすい一方、チューブ状本体の保持部に導入した医療用長尺体が抜けにくい。
本発明の医療用保持デバイスによれば、治療デバイス等を体内に効率的に挿入することができる。
本発明の第1実施形態に係る医療用保持デバイスの斜視図である。 図1に示す医療用保持デバイスの平面図である。 図3Aは、図2の矢印A方向から見た医療用保持デバイスの正面図であり、図3Bは、図2におけるIIIB−IIIB線に沿ったチューブ状本体の断面図である。 図4Aは、図2におけるIVA−IVA線に沿った第1連結部の断面図であり、図4Bは、変形例に係る第1固定補助部を備えた第1連結部の断面図である。 手術台に仰臥した患者の左脚にガイディングシースを挿入した状態を示す説明図である。 医療用保持デバイスのガイディングシースへの装着を説明するための図である。 患者の足先側に向けて体内に挿入されるとともに医療用保持デバイスに導入されたガイディングシースを術者が右手で操作している状態を示す説明図である。 患者の頭側に向けて体内に挿入されるとともに医療用保持デバイスに導入されたガイディングシースを術者が左手で操作している状態を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る医療用保持デバイスの斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る医療用保持デバイスの斜視図である。
以下、本発明に係る医療用保持デバイスについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、医療用保持デバイス10A(以下、単に「保持デバイス10A」と呼ぶ)の斜視図である。図2は、医療用保持デバイス10Aの平面図である。図3Aは、図2の矢印A方向から見た医療用保持デバイス10Aの正面図であり、図3Bは、図2におけるIIIB−IIIB線に沿ったチューブ状本体12の断面図である。
保持デバイス10Aは、医療用長尺体(例えば、後述するガイディングシース50)の方向を変換するために使用される。図1に示すように、保持デバイス10Aは、予め湾曲したチューブ状本体12と、チューブ状本体12に設けられた保持部14と、チューブ状本体12に設けられたスリット部16と、チューブ状本体12に連結された補強部材18と、チューブ状本体12から突出した鉗子固定部20とを備える。保持デバイス10Aは、全体として扁平形状である。
チューブ状本体12は、両端部(第1端部21及び第2端部22)と、第1端部21と第2端部22との間に設けられた中間部23とを有し、全体として半円状又はU字状を呈している。本実施形態において、第1端部21と第2端部22は、ともに直線状であり、互いに平行に延在する。なお、第1端部21と第2端部22は、互いに平行に延在するのではなく、ある程度の傾斜角度を持って延在してもよい。すなわち、第1端部21と第2端部22は、軸線同士が互いに交差するように延在していてもよい。中間部23は、第1端部21と第2端部22との間を構成する湾曲部分である。
チューブ状本体12の第1端部21と第2端部22には、保持部14の端部開口25に向かって拡径する拡径部26(第1拡径部26a及び第2拡径部26b)がそれぞれ設けられる。各拡径部26の外径及び内径は、端部開口25に向かって漸増する。
チューブ状本体12の内部には、医療用長尺体を導入可能な内腔が形成されている。当該内腔が、医療用長尺体をチューブ状本体12に沿って保持可能な保持部14を構成する。保持部14の直径(チューブ状本体12の内径)は、保持デバイス10Aに装着される医療用長尺体(後述するガイディングシース50等)の外径よりも僅かに大きい。保持部14は、チューブ状本体12の全長に渡って形成されており、チューブ状本体12の両端において開口している。
チューブ状本体12に設けられるスリット部16は、チューブ状本体12の外表面と保持部14を連通し、且つ、医療用長尺体を受け入れ可能である。スリット部16は、チューブ状本体12の全長に渡ってチューブ状本体12の湾曲の内側に形成されている。なお、チューブ状本体12の湾曲の内側とは、チューブ状本体12の中心軸線a(図2参照)よりも内側であることを意味する。換言すれば、スリット部16は、チューブ状本体12の中心軸線aよりも内側に存在する。
スリット部16は、前記チューブ状本体12の湾曲に沿って並列に延在する第1スリット面31と第2スリット面32との間に形成される空間である。図3Bに示すように、チューブ状本体12は、円の一部がスリット部16によって切り欠かれた形状、すなわち横断面形状が略C字状を呈する。なお、チューブ状本体12は、楕円形あるいは多角形の一部がスリット部16によって切り欠かれた形状であってもよい。
チューブ状本体12の外表面から保持部14に向かうに従って、第1スリット面31と第2スリット面32との間に形成される空間は、狭くなる。スリット部16の開口幅(スリット幅)は、保持部14の直径よりも小さい。第1スリット面31と第2スリット面32との間の最も狭い部分(図3Bで、スリット部16と保持部14との境界部分)のスリット幅(最小スリット幅H)は、保持部14の直径よりも小さく、且つ、保持デバイス10Aに装着される医療用長尺体の直径よりも小さいとよい。
本実施形態の場合、スリット部16は、チューブ状本体12の湾曲の最も内側の部位に設けられるのではなく、チューブ状本体12の湾曲の最も内側の部位よりもチューブ状本体12の上面側に位相がずれた位置に設けられている。具体的には、第1スリット面31は、チューブ状本体12の上面よりも内側に形成され、第2スリット面32は、チューブ状本体12の中心軸線aを含む平面上に形成されている。
第1スリット面31と第2スリット面32とのなす角(スリット開口角θ)は、例えば、5〜30°程度に設定され、好ましくは、60°程度に設定される。図示例の場合、スリット開口角θは、60°である。
図1に示すように、拡径部26に位置するスリット部16のスリット幅は、保持部14の端部開口25に向かって拡大する。
補強部材18は、チューブ状本体12の外表面に連結される部材である。具体的には、補強部材18の1つの外表面(上面)と第2スリット面32とが面一になるように、補強部材18はチューブ状本体12に連結する。本実施形態では、補強部材18は、第1連結部28と、第2連結部29とを有する。ここで、「補強部材18の1つの外表面と第2スリット面32とが面一になる」とは、補強部材18の1つの外表面と第2スリット面32とが段差がなく連続したことを意味している。
第1連結部28は、チューブ状本体12の第1端部21側と第2端部22側とを連結する。第1連結部28は、第1拡径部26aよりも中間部23側の位置と、第2拡径部26bよりも中間部23側の位置において、チューブ状本体12に連結する。第1連結部28の長手方向の両端部の上面は、第2スリット面32と面一となっている。
本実施形態において、第1連結部28は、板状に形成され、且つ第1端部21と第2端部22との間に直線状に延在する。すなわち、第1連結部28は、第1端部21及び第2端部22に対して略垂直に延在する。第1連結部28の厚さは、チューブ状本体12の厚さ(外径)よりも薄い。
第1連結部28の少なくとも一部には、第1固定補助部34が設けられている。本実施形態の場合、第1連結部28の長手方向の中央部と第1連結部28の一端部との間、及び、第1連結部28の長手方向の中央部と第1連結部28の他端部との間に、それぞれ第1固定補助部34が設けられている。
第1固定補助部34は、保持デバイス10Aを患者に固定する際に、医療用の粘着テープ40(図4A、図6参照)を貼り付ける部分である。第1固定補助部34の長さL(第1連結部28の長手方向に沿った長さ)は、典型的な医療用の粘着テープ40の幅よりも大きく設定されることが好ましい。そこで、第1固定補助部34の長さLは、例えば、5〜30mm程度に設定され、好ましくは8〜20mm程度に設定される。
図4Aは、図2におけるIVA−IVA線に沿った第1連結部28の断面図であり、図4Bは、変形例に係る第1固定補助部34を備えた第1連結部28の断面図である。図4Aに示すように、第1固定補助部34は、第1連結部28の長手方向に垂直な断面において、第1連結部28の幅方向端部に向かって厚さが減少する。第1連結部28の幅方向とは、第1連結部28の短手方向を意味する。
具体的には、第1固定補助部34は、幅方向の両側に、幅方向端部に向かって下り勾配の一対の傾斜面35を有する。図4Aの場合、一方の傾斜面35と他方の傾斜面35との間には、平坦部36が形成されている。なお、平坦部36がなく、一方の傾斜面35と他方の傾斜面35とが最上部において直接つながっていてもよい。図4Bのように、第1固定補助部34は、アーチ状の湾曲面37であってもよい。
図1において、第2連結部29は、第1連結部28とチューブ状本体12の中間部23とを連結する。本実施形態において、具体的には、第2連結部29は、第1連結部28の長手方向の中央部と、中間部23の中央部とを連結し、第1連結部28に対して垂直に延在する。第2連結部29の1つの外表面(上面)と第2スリット面32とが面一になるように、第2連結部29はチューブ状本体12に連結する。すなわち、第2連結部29の中間部23側の端部の上面は、第2スリット面32と面一となっている。
第2連結部29は、板状に形成され、且つ第1連結部28と中間部23との間に直線状に延在する。第2連結部29の厚さは、チューブ状本体12の厚さ(外径)よりも薄い。
なお、第2連結部29は2つ以上設けられてもよい。この場合、2つ以上の第2連結部29は、第1連結部28の長手方向の中央部から中間部23に向かって放射状に延在してもよく、あるいは、補強部材18と中間部23との間に、第1連結部28の長手方向に沿って間隔をおいて並列配置されてもよい。
第2連結部29の少なくとも一部には、第2固定補助部38が設けられている。第1固定補助部34は、保持デバイス10Aを患者に固定する際に、医療用の粘着テープ40を貼り付ける部分であり、第1固定補助部34と同様に構成されている。従って、第2固定補助部38は、第2連結部29の長手方向に垂直な断面において、幅方向端部に向かって厚さが減少する。第2固定補助部38は、幅方向端部に向かって下り勾配の一対の傾斜面35を有する。
なお、第2連結部29の長手方向に沿って、2以上の第2固定補助部38が間隔をおいて設けられてもよい。
鉗子固定部20は、保持デバイス10Aを患者に固定する際に、患者側の布材(例えば、患者の着衣、ドレープ等)と一緒に鉗子で挟み込む部分である。具体的には、鉗子固定部20は、チューブ状本体12の第2端部22に連結するとともに、第2端部22を基準として第1連結部28とは反対側に設けられ、第1連結部28と一直線上に配置されている。鉗子で挟みやすいように、鉗子固定部20は板状に形成され、且つ適度の長さを有するとよい。鉗子固定部20の長さ(チューブ状本体12からの鉗子固定部20の突出長さ)は、例えば、10〜100mm程度に設定され、好ましくは15〜50mm程度に設定される。
チューブ状本体12、第1連結部28、第2連結部29及び鉗子固定部20は、略同一平面上に形成されるとよい。
保持デバイス10Aは、例えば、硬質な樹脂等により構成され得る。構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)が挙げられる。
なお、保持デバイス10Aは、個別に製作されたチューブ状本体12、補強部材18及び鉗子固定部20が接合されることによって構成されてもよい。この場合、各部材の構成材料は、同じでもよく、互いに異なっていてもよい。あるいは、保持デバイス10Aは、全体が一体成形されてもよい。
保持デバイス10Aは、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、保持デバイス10Aの使用方法との関係で、保持デバイス10Aの作用及び効果について説明する。
図5に示すように、手術室において術者42は、手術台44に仰臥した患者46の右側に位置して手術を行うことが一般的である。保持デバイス10Aの使用方法に関する以下の説明では、保持デバイス10Aに装着される医療用長尺体としてガイディングシース50を例示するとともに、このガイディングシース50を患者46の左脚48Lの大腿動脈49から挿入して患者46の足先側に位置する病変部60(狭窄部)を治療する例について説明する。
ガイディングシース50は、中空構造の長尺なシャフト52と、シャフト52の基端に固定されたハブ54とを備える。シャフト52は、可撓性を有する材料により構成される。シャフト52の内側には、他の医療用長尺体(治療デバイス等)が挿通可能なルーメンが形成される。ハブ54は、硬質な樹脂等で構成された中空状の部材であって、ハブ54の内腔は、シャフト52の内腔と連通する。
ハブ54の基端面には、カテーテル62(図7参照)のシャフトが挿入可能な挿入口54aが開口している。ハブ54の基端側の内腔には、血液等の液体の漏出を防止するための図示しない弁体(逆止弁)が配設される。ハブ54の側部には、可撓性を有する分岐チューブ56が連結される。
分岐チューブ56の、ハブ54と連結される側とは反対側の端部には三方活栓58が設けられる。なお、ガイディングシース50のハブ54に弁体が配設されていない場合には、ハブ54の基端側に、弁体を有するコネクタ部材を連結してもよい。
手術室において術者42は、手術台44に仰臥した患者46の右側に立ち、図示しないダイレータが挿入されたガイディングシース50を患者46の例えば左脚48Lに穿刺して、大腿動脈49内に挿入する(図5)。このとき、病変部60が大腿動脈49よりも足先側に位置しているので、術者42は、シャフト52右側に向かうように左脚48L内(体内)に穿刺及び挿入する。シャフト52の先端が動脈を確保したら、ガイディングシース50からダイレータを抜去し、ガイドワイヤ64に沿ってガイディングシース50を病変部60近傍まで進める。
術者42が右利きである場合、保持デバイス10Aは、例えば、図6の仮想線で示すようにガイディングシース50(具体的には、ガイディングシース50のうち体外に露出した部分)を装着して使用することができる。
ガイディングシース50を保持デバイス10Aに装着する際には、まず、先端部が体内に挿入されたガイディングシース50のシャフト52と患者46との間に保持デバイス10Aを挿入する。すなわち、ガイディングシース50のシャフト52の下に保持デバイス10Aを移動させる。次に、チューブ状本体12に設けられたスリット部16を介して、保持部14にガイディングシース50(のシャフト52)を導入する。
この場合、第1連結部28の上面と第2スリット面32とが面一であるため(図1参照)、シャフト52を第1連結部28の上面に載せ、シャフト52を第1連結部28上でスリット部16に向けてスライドさせるだけで、保持部14にガイディングシース50を導入することができる。また、第2連結部29の上面と第2スリット面32とが面一であるため、シャフト52を第2連結部29の上面に載せ、シャフト52を第2連結部29上でスリット部16に向けてスライドさせるだけで、保持部14にガイディングシース50を導入することができる。
また、第1拡径部26aと第2拡径部26bに設けられたスリット部16は、端部開口25に向かってスリット幅が拡大するため(図1参照)、第1拡径部26a又は第2拡径部26bに設けられたスリット部16からガイディングシース50を保持部14に導入することにより、挿入操作を一層容易に行うことができる。
図6において仮想線で示すように、患者46の体内に挿入されたガイディングシース50が保持デバイス10Aに装着されると、ガイディングシース50のシャフト52は、チューブ状本体12の湾曲に沿って保持される。この結果、ガイディングシース50の基端側の方向が変換される。すなわち、ガイディングシース50は、患者46に対する穿刺箇所から患者46の頭側(術者42から見て左側)に向かって体外に出ているが、保持デバイス10Aによって方向が変換されたガイディングシース50の挿入口54aは、患者46の足先側(術者42から見て右側)を指向している。
ガイディングシース50を保持デバイス10Aに装着したら、例えば、粘着テープ40により保持デバイス10Aを患者46に固定するとよい。この場合、第1連結部28に設けられた第1固定補助部34に重ねて粘着テープ40を貼り付けると、粘着テープ40と被固定面46aとの間の隙間を小さくでき、粘着テープ40による固定力を向上できる。同様に、第2連結部29に設けられた第2固定補助部38に重ねて粘着テープ40を貼り付けると、粘着テープ40と被固定面46aとの間の隙間を小さくでき、粘着テープ40による固定力を向上できる。
上述したように、保持デバイス10Aには鉗子固定部20が設けられている。そこで、粘着テープ40による固定に代えて、あるいは、粘着テープ40による固定に加えて、鉗子固定部20と患者46側の部位(例えば、患者46の着衣)を鉗子で一緒に挟むことにより、保持デバイス10Aを患者46に固定してもよい。
保持デバイス10Aへのガイディングシース50の装着及び保持デバイス10Aの固定が完了したら、次に、ガイディングシース50のハブ54の基端に設けられた挿入口54aを介して、ガイディングシース50内に別の医療用長尺体であるカテーテル62を挿入していく。この場合、図7のように、術者42は、利き手である右手43Rでカテーテル62を把持してガイディングシース50に挿入するとともに、その後のカテーテル62の操作(回転操作、押し引き操作)を行うことができる。
このように保持デバイス10Aをガイディングシース50の方向変換に適用する場合、ガイディングシース50の内腔でカテーテル62を動かす。この際、本実施形態では、スリット部16がチューブ状本体12の湾曲の内側に形成されているため、カテーテル62の移動に伴ってガイディングシース50が保持デバイス10Aの保持部14から抜けてしまうことを好適に抑制することができる。例えば、ガイディングシース50の挿入口54aにカテーテル62を挿入する際、術者42は、カテーテル62を挿入しやすいようにガイディングシース50のハブ54を手元側に動かしたり、あるいは、保持デバイス10Aのチューブ状本体12がある平面に対して垂直方向に持ちあげたりする。そのため、スリット部16がチューブ状本体12の湾曲の外側にある場合、カテーテル62の移動に伴ってガイディングシース50が保持デバイス10Aの保持部14から抜けやすくなる。
また、保持デバイス10Aをガイディングシース50の方向変換に適用する場合、カテーテル62の内腔にはガイドワイヤ64等を挿入し、ガイドワイヤ64等を動かす。カテーテル62の内腔に挿入されたガイドワイヤ64を動かす際、ガイドワイヤ64がカテーテル62の内腔に衝突し、その衝撃による大きな力がカテーテル62に作用する場合がある。本実施形態では、スリット部16がチューブ状本体12の湾曲の内側に形成されているため、そのような衝撃が発生した場合でも、カテーテル62が挿入されたガイディングシース50が保持デバイス10Aの保持部14から抜けてしまうことを好適に抑制することができる。
なお、ガイディングシース50又はカテーテル62を操作する際、術者42の右手43R及び左手43Lは、病変部60の上方に配置されたX線管球の下方から外れた位置にあるため、X線の被曝を回避あるいは低減することができる。
その後、術者42は、カテーテル62の先端に設けられたバルーンを病変部60に到達させ、当該バルーンを拡張させることにより、病変部60の治療を施す。なお、カテーテル62は、バルーンカテーテルに限られない。従って、カテーテル62は、先端にステントを持ち、病変部60でステントを拡張させることにより病変部60を治療するものであってもよい。あるいは、カテーテル62は、診断カテーテルであってもよい。
保持デバイス10Aは、例えば、術者42が左利きであり、患者46から見て右側に術者42が立ち、術者42の左側(患者46の頭側)に向けてガイディングシース50を体内に挿入し、当該ガイディングシース50に治療デバイス等(カテーテル62等)を挿入する場合にも有用である。すなわち、図8のように、患者46の頭側に向けて大腿動脈49から挿入したガイディングシース50を保持デバイス10Aに装着すると、ガイディングシース50の挿入口54aが術者42の左側を指向するように、ガイディングシース50の方向を変換することができる。これにより、術者42は、ガイディングシース50にカテーテル62を挿入した後、利き手である左手43Lでカテーテル62を操作することができる。
以上説明したように、保持デバイス10Aによれば、湾曲したチューブ状本体12の保持部14に医療用長尺体を導入することにより、医療用長尺体の方向を変換することができるので、術者42は、医療用長尺体に挿入される治療デバイス等(カテーテル62等)を利き手で操作することができる。よって、治療デバイス等を体内に効率的に挿入することができる。
また、本発明の医療用保持デバイス10Aでは、第1連結部28の1つの外表面と第2スリット面32とが面一になるように、第1連結部28はチューブ状本体12に連結している。この構成により、医療用長尺体を第1連結部28上に載せ、医療用長尺体を第1連結部28上でチューブ状本体12のスリット部16に向けてスライドさせるだけで、チューブ状本体12の保持部14に医療用長尺体を導入することができる。よって、医療用長尺体を医療用保持デバイス10Aに容易且つ迅速に装着することができる。
保持デバイス10Aの場合、スリット部16がチューブ状本体12の湾曲の内側に形成されている。このため、湾曲の外側、又は医療用保持デバイス10Aの上面あるいは下面にスリット部16が形成されている場合と比較して、医療用保持デバイス10Aの保持部14に導入した医療用長尺体が抜けにくい。
保持デバイス10Aの場合、第1連結部28は、チューブ状本体12の第1端部21側と第2端部22側とを連結するので、医療用保持デバイス10Aの剛性を向上させ、チューブ状本体12の湾曲形状を保つことができる。
保持デバイス10Aの場合、第1連結部28とチューブ状本体12の中間部23とを連結する少なくとも1つの第2連結部29をさらに備え、第2連結部29の1つの外表面と第2スリット面32とが面一になるように、第2連結部29はチューブ状本体12に連結する。この構成により、医療用長尺体を第2連結部29上でチューブ状本体12のスリット部16に向けてスライドさせることにより、スリット部16を介した保持部14への医療用長尺体の導入を一層容易に行うことができる。
保持デバイス10Aの場合、拡径部26に位置するスリット部16のスリット幅は、保持部14の端部開口25に向かって拡大する。この構成により、医療用長尺体をスリット部16に挿入する際、まず、拡径部26に設けられたスリット部16から挿入することにより、医療用保持デバイス10Aへの医療用長尺体の装着を一層容易に行うことができる。
保持デバイス10Aの場合、第1連結部28は、第1拡径部26aよりも中間部23側の位置と、第2拡径部26bよりも中間部23側の位置において、チューブ状本体12に連結する。この構成により、保持部14に挿入された医療用長尺体にガイドワイヤ64等を導入して動かす際に、予期しない衝撃で保持デバイス10Aが動くことを抑制でき、あるいは、医療用長尺体のキンクを抑制することができる。
保持デバイス10Aの場合、第1連結部28の少なくとも一部には、第1連結部28の長手方向に垂直な断面において、幅方向端部に向かって厚さが減少する第1固定補助部34が設けられている。この構成により、保持デバイス10Aが固定される面(被固定面46a)と第1連結部28との段差が小さくなる。よって、図4A及び図4Bのように、保持デバイス10Aを粘着テープ40で固定する場合に、第1固定補助部34に重ねて粘着テープ40を貼り付けることで、粘着テープ40と被固定面46aとの間の隙間を小さくでき、粘着テープ40による固定力を向上できる。
保持デバイス10Aの場合、第2連結部29の少なくとも一部には、第2連結部29の長手方向に垂直な断面において、幅方向端部に向かって厚さが減少する第2固定補助部38が設けられている。この構成により、保持デバイス10Aを粘着テープ40で固定する場合に、第2固定補助部38に重ねて粘着テープ40を貼り付けることで、粘着テープ40と被固定面46aとの間の隙間を小さくでき、粘着テープ40による固定力を向上できる。
保持デバイス10Aの場合、チューブ状本体12から突出した鉗子固定部20をさらに備える。この構成により、鉗子固定部20と患者46側の部位(例えば、患者46の着衣)を鉗子で挟み込むことにより、医療用保持デバイス10Aを好適に固定することができる。
このように、保持デバイス10Aに第1固定補助部34、第2固定補助部38、又は鉗子固定部20を設けることにより、術者42は、保持デバイス10Aを患者46側の部位(例えば、患者46の着衣)に縫い付けなくても、患者46に保持デバイス10Aを容易に固定することができる。
保持デバイス10Aの場合、チューブ状本体12の外表面から保持部14に向かうに従って、第1スリット面31と第2スリット面32との間に形成される空間が狭くなる。この構成により、医療用長尺体をチューブ状本体12の保持部14に導入しやすい一方、チューブ状本体12の保持部14に導入した医療用長尺体が抜けにくい。
[第2実施形態]
図9は、本発明の第2実施形態に係る医療用保持デバイス10B(以下、単に「保持デバイス10B」と呼ぶ)の斜視図である。なお、保持デバイス10Bにおいて、保持デバイス10Aと同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
保持デバイス10Bにおいて、第1連結部28には第1固定補助部34が設けられておらず、代わりに、第1固定補助部34から突出する突出部70が設けられている。具体的には、突出部70は、第1連結部28を基準として中間部23とは反対側に突出している。本実施形態では、第1連結部28の長手方向に間隔をおいて、突出部70が複数(2つ)設けられている。突出部70は、第1連結部28よりも薄い板状に形成されている。
保持デバイス10Bには突出部70が設けられているので、保持デバイス10Bを患者46に固定する際、突出部70と患者46側の部位(例えば、患者46の着衣)を例えば鉗子で挟み込むことにより、保持デバイス10Bを好適に固定することができる。すなわち、突出部70は、鉗子固定部20(図1参照)として機能し得る。なお、鉗子固定部20として使用する代わりに、突出部70に重ねて粘着テープ40を貼り付けることにより、保持デバイス10Bを患者46に固定してもよい。
図示例の保持デバイス10Bでは、保持デバイス10Aに設けられたようなチューブ状本体12から突出する鉗子固定部20が設けられていない。なお、保持デバイス10Bにおいても、保持デバイス10Aと同様に、チューブ状本体12から突出する鉗子固定部20を設けてもよい。
第2実施形態において、第1実施形態と共通する各構成部分については、第1実施形態における当該共通の各構成部分がもたらす作用及び効果と同一又は同様の作用及び効果が得られることは勿論である。
[第3実施形態]
図10は、本発明の第3実施形態に係る医療用保持デバイス10C(以下、単に「保持デバイス10C」と呼ぶ)の斜視図である。なお、保持デバイス10Cにおいて、保持デバイス10Aと同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
保持デバイス10Cにおいて、スリット部16がチューブ状本体12の全長に渡ってチューブ状本体12の湾曲の内側に形成されておらず、代わりに、スリット部16がチューブ状本体12の全長に渡ってチューブ状本体12の湾曲の外側に形成されている。
本実施形態では、チューブ状本体12の湾曲の外側に補強部材18aが設けられている。補強部材18aは、チューブ状本体12の外表面に連結される部材である。補強部材18aは、第1連結部28aと、第2連結部29aとを有する。
図10において、第1連結部28aは、チューブ状本体12に沿って湾曲した湾曲部74と、湾曲部74の両端から内方(湾曲の内側)に突出してチューブ状本体12の第1端部21及び第2端部22へと連なる接続部75とを有する。補強部材18aの1つの外表面(上面)とチューブ状本体12の第2スリット面32とが面一になるように、補強部材18aはチューブ状本体12に連結する。具体的には、第1連結部28aの各接続部75の上面及び第2連結部29aの上面は、第2スリット面32と面一となっている。
また、本実施形態では、補強部材18aに突出部71が2つ設けられている。図10において、各突出部71は、チューブ状本体12の各拡径部26に並行するように、第1連結部28aの両端部から延出している。突出部70は、第1連結部28と同等の厚さで板状に形成されている。
図10において、第2連結部29aは、第1連結部28aから内方(湾曲の内側)に突出してチューブ状本体12の中間部23へと繋がる。本実施形態において、具体的には、第2連結部29aは、第1連結部28aの中央部と、中間部23の中央部とを連結し、第1連結部28aに対して垂直に延在する。第2連結部29aの上面は、第2スリット面32に段差なく連なる。
保持デバイス10Cには、スリット部16がチューブ状本体12の全長に渡ってチューブ状本体12の湾曲の外側に形成されており、チューブ状本体12の湾曲の外側に補強部材18aが設けられており、且つ補強部材18aの1つの外表面(上面)とチューブ状本体12の第2スリット面32とが面一になるように、補強部材18aはチューブ状本体12に連結している。このため、医療用長尺体を補強部材18a上に載せ、医療用長尺体を補強部材18a上でチューブ状本体12のスリット部16に向けてスライドさせるだけで、チューブ状本体12の保持部14に医療用長尺体を導入することができる。よって、医療用長尺体を保持デバイス10Cに容易且つ迅速に装着することができる。
また、保持デバイス10Cには突出部71が設けられているので、保持デバイス10Cを患者46に固定する際、保持デバイス10Bと同様に、突出部71と患者46側の部位(例えば、患者46の着衣)を例えば鉗子で挟み込むことにより、保持デバイス10Cを好適に固定することができる。すなわち、突出部71は、鉗子固定部20(図1参照)として機能し得る。なお、鉗子固定部20として使用する代わりに、突出部71に重ねて粘着テープ40(図7参照)を貼り付けることにより、保持デバイス10Cを患者46に固定してもよい。
第3実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態と共通する各構成部分については、第1実施形態及び第2実施形態における当該共通の各構成部分がもたらす作用及び効果と同一又は同様の作用及び効果が得られることは勿論である。
なお、上述した実施形態では、保持デバイス10A、10B、10Cのチューブ状本体12にガイディングシース50を装着する使用例を挙げた。別の使用例として、チューブ状本体12の一端部にシースイントロデューサのハブを嵌め込み、シースイントロデューサの内腔に挿入する治療デバイス等(カテーテル62等)の進行する方向をチューブ状本体12の湾曲形状により変換してもよい。この場合、シースイントロデューサのハブを着脱可能な嵌合部を、チューブ状本体12の端部(第1端部21又は第2端部22)に設ける。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10A、10B、10C…医療用保持デバイス 12…チューブ状本体
14…保持部 16…スリット部
18、18a…補強部材 20…鉗子固定部
21…第1端部 22…第2端部
23…中間部 28、28a…第1連結部
29、29a…第2連結部 31…第1スリット面
32…第2スリット面 34…第1固定補助部
38…第2固定補助部 70、71…突出部

Claims (11)

  1. 予め湾曲したチューブ状本体と、
    前記チューブ状本体に設けられ、生体管腔内に挿入される医療用長尺体を前記チューブ状本体に沿って保持可能な保持部と、
    前記チューブ状本体の外表面と前記保持部を連通し、且つ、前記医療用長尺体を受け入れ可能なスリット部と、
    前記チューブ状本体の外表面に連結された補強部材と、を備え、
    前記スリット部は、前記チューブ状本体の湾曲に沿って並列に延在する第1スリット面と第2スリット面との間に形成される空間であり、
    前記補強部材の1つの外表面と前記第2スリット面とが面一になるように、前記補強部材は前記チューブ状本体に連結する、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  2. 請求項1記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記スリット部は、前記チューブ状本体の全長に渡って前記チューブ状本体の湾曲の内側に形成されている、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  3. 請求項1又は2記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記チューブ状本体は、第1端部と第2端部とを有し、
    前記補強部材は、前記チューブ状本体の前記第1端部側と前記第2端部側とを連結する第1連結部を有する、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  4. 請求項3記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記チューブ状本体は、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられた中間部を有し、
    前記補強部材は、前記第1連結部と前記チューブ状本体の前記中間部とを連結する少なくとも1つの第2連結部をさらに備え、
    前記第2連結部の1つの外表面と前記第2スリット面とが面一になるように、前記第2連結部は前記チューブ状本体に連結する、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  5. 請求項3又は4のいずれか1項に記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記チューブ状本体の前記第1端部と前記第2端部の一方又は両方には、前記保持部の端部開口に向かって拡径する拡径部が設けられ、
    前記拡径部に位置する前記スリット部のスリット幅は、前記保持部の前記端部開口に向かって拡大する、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  6. 請求項4記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記チューブ状本体の前記第1端部と前記第2端部には、前記保持部の端部開口に向かって拡径する第1拡径部及び第2拡径部がそれぞれ設けられ、
    前記チューブ状本体は、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられた中間部を有し、
    前記第1連結部は、前記第1拡径部よりも前記中間部側の位置と、前記第2拡径部よりも前記中間部側の位置において、前記チューブ状本体に連結する、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記第1連結部の少なくとも一部には、第1固定補助部が設けられ、
    前記第1固定補助部は、前記第1連結部の長手方向に垂直な断面において、幅方向端部に向かって厚さが減少する、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  8. 請求項4記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記第2連結部の少なくとも一部には、第2固定補助部が設けられ、
    前記第2固定補助部は、前記第2連結部の長手方向に垂直な断面において、幅方向端部に向かって厚さが減少する、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記チューブ状本体から突出した鉗子固定部をさらに備える、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  10. 請求項3〜8のいずれか1項に記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記第1連結部から突出した突出部をさらに備える、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
  11. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療用保持デバイスにおいて、
    前記チューブ状本体の外表面から前記保持部に向かうに従って、前記第1スリット面と前記第2スリット面との間に形成される前記空間が狭くなる、
    ことを特徴とする医療用保持デバイス。
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