JP2015224917A - 信号検出装置、及び信号検出方法 - Google Patents

信号検出装置、及び信号検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低S/N比の環境下において受信された、変調諸元が既知でないパルス内変調されたレーダ信号を高感度で検出するとともに、その受信タイミングを取得する信号検出装置、及び信号検出方法を得る。【解決手段】 パルス内変調されたレーダ信号を受信処理してデジタルIQ信号に変換し、単位処理区間毎に、これを信号処理帯域に相当する周波数範囲内で周波数シフトした複数のサンプリング信号(自己信号)に変換するとともに、シフト後の信号のそれぞれに対して時間軸及び位相を反転した信号(反転した自己信号)を生成する。さらに、同一のシフト周波数同士で自己信号と反転した自己信号との相関を算出することによって信号を圧縮し、シフト周波数毎に相関結果を得る。そして、それらの中から、最も振幅の大きいシフト周波数に対応した相関結果を抽出し、これを用いて信号検出を行う。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、信号検出装置、及び信号検出方法に関する。
パルスレーダにおいて、探知距離を増大させつつ距離分解能を向上させる技術として、パルス圧縮レーダが知られている。パルス圧縮レーダにおいては、送信時には、パルス内変調を施した広いパルス幅のレーダ信号を送信し、受信時には、距離方向の相関処理によって、圧縮するように狭いパルス幅の信号に変換している。
このようなパルス内変調されたレーダ信号を受信側でパルス圧縮するには、例えばそのレーダ信号がチャープ信号と称される、パルス内に周波数変調が加えられた信号の場合には、受信側において、変調周波数対遅延時間特性が送信時とは逆特性である、マッチドフィルタ処理を行うことによって圧縮する。また、全体規模は大きくなるが、別系統に構成された複数の受信系で受信された信号を相関処理することによって検出する手法もある。
特開2007−192783号公報
吉田孝監修、「改定レーダ技術」、社団法人電子情報通信学会、平成8年10月1日発行、P.275−278
ところで、パルス内変調されたレーダ信号(チャープ信号)を受信処理する場合、パルス内の変調特性を含むレーダ信号の諸元が既知であれば、例えば上記したマッチドフィルタ処理等を適用してパルス圧縮することができる。そして、圧縮後には、その振幅に着目して信号検出が行われる。
しかしながら、受信側において諸特性が既知ではない場合には、それらを受信したチャープ信号から取得する必要がある。そして、取得にあたっては、信号対雑音比(S/N比)が良好な受信環境でも、特にパルス内の変調諸元の特定に時間を要することが多いため、信号の検出に対するリアルタイム性が低下する。また、S/N比が低い場合には、変調諸元をより正確に特定することは一層難しくなるとともに、信号の存在自体を検出することも困難になってくる。このため、低S/N比の環境下においても、チャープ信号の存在を確実に検出するとともに、その受信タイミングもタイムリーに取得することが望まれていた。
本実施の形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、低S/N比の環境下において受信された、変調諸元が既知でないパルス内変調されたレーダ信号を高感度で検出するとともに、その受信タイミングを取得する信号検出装置、及び信号検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の第1の信号検出装置は、単位処理区間毎に、繰り返しその区間内おけるパルス内変調されたレーダ信号を検出する信号検出装置であって、前記レーダ信号を受信処理したデジタルIQ信号を、前記単位処理区間に対応する区間分取り込んでサンプリング信号として一時記憶するサンプリング部と、あらかじめ設定された所定のステップ幅で周波数を連続してシフトさせた、異なる周波数の一連のキャリア信号を前記サンプリング信号に乗じて、それぞれのキャリア信号の周波数に周波数シフトされた複数のサンプリング信号に変換して出力する周波数シフト部と、前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号のそれぞれに対して、前記単位処理区間内での時間軸、及び位相を反転し、周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号として出力する反転信号生成部と、前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号と、前記反転信号生成部からの周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号との、同一の前記キャリア信号の周波数同士での前記単位処理区間内における時間軸方向の相関を算出する相関処理部と、前記相関処理部における前記キャリア信号の周波数毎の相関処理の結果の中から、相関処理後の波形の振幅が最大である前記キャリア信号の周波数の相関処理結果を抽出する波形抽出部と、前記抽出した相関処理結果の波形の振幅に基づいて、前記単位処理区間内の前記レーダ信号を検出するとともに、前記単位処理区間内におけるその検出タイミングを取得する検出部とを備えたことを特徴とする。
また、本実施形態の第2の信号検出装置は、単位処理区間毎に、繰り返しその区間内おけるパルス内変調されたレーダ信号を検出する、同一に構成された第1の信号検出部及び第2の信号検出部と、前記第1の信号検出部の単位処理区間の繰り返しタイミングと、前記第2の信号検出部の単位処理区間の繰り返しタイミングとの間の処理タイミング差を設定しこれを制御するとともに、これら2つの信号検出部からの検出結果を、前記処理タイミング差に基づいて結合する結合制御部とを備え、前記第1の信号検出部、及び第2の信号検出部のそれぞれは、前記レーダ信号を受信処理したデジタルIQ信号を、前記結合制御部から設定制御された単位処理区間に対応する区間分取り込んでサンプリング信号として一時記憶するサンプリング部と、あらかじめ設定された所定のステップ幅で周波数を連続してシフトさせた、異なる周波数の一連のキャリア信号を前記サンプリング信号に乗じて、それぞれのキャリア信号の周波数に周波数シフトされた複数のサンプリング信号に変換して出力する周波数シフト部と、前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号のそれぞれに対して、前記単位処理区間内での時間軸、及び位相を反転し、周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号として出力する反転信号生成部と、前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号と、前記反転信号生成部からの周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号との、同一の前記キャリア信号の周波数同士での前記単位処理区間内における時間軸方向の相関を算出する相関処理部と、前記相関処理部における前記キャリア信号の周波数毎の相関処理の結果の中から、相関処理後の波形の振幅が最大である前記キャリア信号の周波数の相関処理結果を抽出する波形抽出部と、前記抽出した相関処理結果の波形の振幅に基づいて、前記単位処理区間内の前記レーダ信号を検出するとともに、前記単位処理区間内におけるその検出タイミングを取得する検出部とを備えたことを特徴とする。
また、本実施形態の信号検出方法は、単位処理区間毎に、繰り返しその区間内おけるパルス内変調されたレーダ信号を検出する信号検出方法であって、前記レーダ信号を受信処理したデジタルIQ信号を、前記単位処理区間に対応する区間分取り込んでサンプリング信号として一時記憶し、あらかじめ設定された所定のステップ幅で周波数を連続してシフトさせた、異なる周波数の一連のキャリア信号を前記サンプリング信号に乗じて、それぞれのキャリア信号の周波数に周波数シフトされた複数のサンプリング信号に変換し、前記周波数シフトされた複数のサンプリング信号のそれぞれに対して、前記単位処理区間内での時間軸、及び位相を反転して、周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号を生成し、前記周波数シフトされた複数のサンプリング信号と、前記周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号との、同一の前記キャリア信号の周波数同士での前記単位処理区間内における時間軸方向の相関を算出し、前記キャリア信号の周波数毎の相関処理の結果の中から、相関処理後の波形の振幅が最大である前記キャリア信号の周波数の相関処理結果を抽出し、前記抽出した相関処理結果の波形の振幅に基づいて、前記単位処理区間内の前記レーダ信号を検出するとともに、前記単位処理区間内におけるその検出タイミングを取得することを特徴とする。
本実施形態に係る信号検出装置の第1の実施例の構成を示すブロック図。 パルス内変調されたレーダ信号とその抽出結果の一例を示す図(1/2)。 パルス内変調されたレーダ信号とその抽出結果の一例を示す図(2/2)。 図1に例示した信号検出装置の動作を説明するためのフローチャート。 本実施形態に係る信号検出装置の第2の実施例の構成を示すブロック図。 第1の実施例と第2の実施例との差異を説明するための説明図。 図5に例示した信号検出装置の動作を説明するためのフローチャート。
以下に、本実施形態に係る信号検出装置、及び信号検出方法を実施するための最良の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態の信号検出装置の第1の実施例の構成を示すブロック図である。図1に例示したように、この信号検出装置1は、受信部11、サンプリング部12、周波数シフト部13、反転信号生成部14、相関処理部15、波形抽出部16、及び検出部17から構成されている。
受信部11は、パルス内変調されたレーダ信号を受信し、低雑音増幅、フィルタリング、周波数変換等の一連の受信処理を施した後、デジタルIQ信号に変換して出力する。本実施例では、レーダ信号は、パルス内変調として周波数変調が加えられているものとしている。サンプリング部12は、あらかじめ設定された単位処理区間の時間幅分、受信部11からのデジタルIQ信号を取り込んで、これをサンプリング信号として内部に一時記憶する。
周波数シフト部13は、このサンプリング信号に、後述する周波数の異なる複数のキャリア信号を乗じて、それぞれの周波数に周波数シフトされたサンプリング信号に変換して出力する。ここに、キャリア信号の周波数は、例えば、あらかじめ設定された周波数ステップ幅Δfで中心とする周波数から上下に順次周波数を増減した、異なる一連の周波数としている。そして、一連の周波数シフトの最大幅は、例えばレーダ信号の受信処理時に適用される帯域幅等に基づいて適宜設定される。
すなわち、受信部11からのサンプリング信号をx(t)とし、異なる一連のキャリア信号の周波数fnを、中心とする周波数fからΔfのステップで上下にそれぞれ3ステップずつシフトさせた、f−3、f−2、f−1、f、f、f、及びfの7つの周波数とすると、周波数シフトされた複数のサンプリング信号X(t,fn)は(1)式のように表される。また、f−3とfとの間の周波数幅は、受信処理時に適用されるフィルタの帯域幅等に基づいて設定される。
なお、この周波数シフト部13における演算により算出されるX(t,fn)のそれぞれは、例えば、受信部11における同調周波数を、その受信帯域内でΔfずつ変化させた場合のサンプリング信号と同等のものとして扱うことができる。
反転信号生成部14は、周波数シフト部13で周波数シフトされたサンプリング信号X(t,fn)のそれぞれに対して、単位処理区間内で時間軸を反転させるとともに、位相も反転させて、反転サンプリング信号X’(t,fn)を生成する。なお、時間軸の反転は、例えば複数のX(t,fn)が行列形式で表されていれば、行列の反転により生成され、また位相の反転については、例えばQ信号側の符号を変えることにより生成される。
相関処理部15は、周波数シフト部13からの周波数シフトされたサンプリング信号X(t,fn)と、反転信号生成部14からの周波数シフトされた反転サンプリング信号X’(t,fn)との、単位処理区間内における時間軸方向の相関値Y(t,fn)を、(2)式に基づき演算する。
このときに、X(t,fn)とX’(t,fn)とのキャリア信号の周波数fnは、同一のものを組み合わせて演算を行う。上記したように、キャリア信号fnは7つの異なる周波数とした事例では、この相関演算によって7つの相関結果を得る。なお、この相関演算では、自身の信号と自身を反転した信号との自己相関を演算しており、これによって、受信されたレーダ信号のパルス内変調諸元が未知のまま、単位処理区間内において信号を圧縮し、時間−振幅波形を算出していることになる。
波形抽出部16は、相関処理部15で算出されたキャリア信号の周波数毎の相関結果Y(t,fn)の中から、波形の振幅値が最大の相関結果Z(t)を抽出する。振幅が最大となっているキャリア信号の周波数をfmとすると、Z(t)は、(3)式で表される。
この抽出された相関結果としての信号波形Z(t)は、単位処理区間内において受信された、パルス内変調されたレーダ信号が最も高利得で圧縮された波形に相当する。
検出部17は、波形抽出部16で抽出された信号波形の振幅に基づいて信号の存在を検出するとともに、検出された信号に対しては、単位処理区間内における信号の検出タイミングを取得する。信号の存在については、例えば、信号振幅に対して所定のS/N比に相当するしきい値を設定して判定する手法等が適用でき、また検出タイミングは、単位処理区間の開始タイミングからの所定のクロックの計数結果から取得する手法等が適用できる。
波形抽出部16における、パルス内変調されたレーダ信号の抽出結果の一例を図2〜図3に例示する。この事例では、単位処理区間を100μsとし、この区間の中で、図2(a)に示したように、パルス幅が40μs、パルス内変調として、直線状に5MHzの周波数変調を施したレーダ信号が存在する場合を取り上げている。
図2(b)は、この図(a)に例示された信号がS/N比0dBとなるようにノイズを加えた波形である。振幅波形は、ノイズと信号との区別がはっきりせず、信号の検出は容易ではない。受信部11における受信処理の結果、例えばこのような波形の信号がデジタルIQ信号に変換されてサンプリング部12に出力される。また、この信号との比較用に、図2(c)は、ノイズのみの信号波形を例示している。
図3(a)は、図2(b)に例示した信号に対して相関処理部15で相関演算を行い、その結果算出された、振幅の異なる複数の時間−振幅波形の中から、波形抽出部16にて抽出された、最大振幅を有する時間−振幅波形を例示している。なお、図3(b)は、図2(c)に示したノイズのみの信号による処理結果を例示している。
このように、本実施例では、図2(b)のような低S/N比の環境下において受信された、変調諸元が既知でないパルス内変調されたレーダ信号を、図3(a)のように高感度で検出するとともに、その受信タイミングを取得している。さらに、この最大振幅を得た抽出結果が、受信したレーダ信号のパルス内周波数変調の中心周波数に最も良く同調していると考えられるため、キャリア信号の周波数fmに基づいて、受信したレーダ信号のパルス内周波数変調の中心周波数を取得することができる。
次に、前出の図1〜図3、ならびに図4のフローチャートを参照して、上述のように構成された信号検出装置1の動作について説明する。図4は、この信号検出装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、受信部11において、パルス内変調されたレーダ信号が受信され、各種の受信処理が施された後に、デジタルIQ信号に変換されてサンプリング部12に送出される(ST41)。次いで、サンプリング部12において、単位処理区間分(図2〜図3の事例では100μs)のデジタルIQ信号が、サンプリング信号x(t)として取り込まれ、一時記憶される(ST42)。
次いで、周波数シフト部13において、このサンプリング信号x(t)に対して、周波数差がΔfで互いに異なる一連の複数(n)のキャリア信号を乗じ、サンプリング信号x(t)をそれぞれのキャリア信号の周波数に周波数シフトしたサンプリング信号X(t,fn)に変換する。変換後の信号X(t,fn)は、反転信号生成部14及び相関処理部15に送出される(ST43)。次いで、反転信号生成部14において、周波数シフト部13から受け取った信号X(t,fn)のそれぞれの時間軸、及び位相を反転し、周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号X’(t,fn)を生成する。生成された信号X’(t,fn)は、相関処理部15に送出される(ST44)。
次いで、相関処理部15において、周波数シフト部13からの周波数シフトされたサンプリング信号X(t,fn)と、反転信号生成部14からの周波数シフトされた反転サンプリング信号X’(t,fn)との相関演算が行われる。この相関演算においては、(2)式に示したように、信号X(t,fn)と信号X’(t,fn)との同一のキャリア信号周波数同士を組み合わせて、単位処理区間の時間軸方向での相関値Y(t,fn)を算出している。この相関処理によって、単位処理区間において圧縮された信号が得られる。算出されたY(t,fn)は、波形抽出部16に送出される(ST45)。
次いで、波形抽出部16において、相関処理部15で算出された、それぞれのキャリア信号の周波数に対する相関結果の中から、波形の振幅値が最大の相関結果を抽出する。相関処理部15で算出されたY(t,fn)は、それぞれのキャリア信号の周波数毎に、圧縮された信号の振幅が異なるが、波形抽出部16では、それらの中から最も高利得で圧縮された、最大振幅の結果を抽出し、これをZ(t)としている。すなわち、最大振幅に該当するキャリア信号のサフィックスをmとすると、Z(t)は(3)式のように表すことができる。図3(a)に示された事例は、このときのZ(t)の信号波形の一例であり、例えば図2(b)の信号が高利得で圧縮され、十分な信号振幅を有していることが読み取れる(ST46)。
次いで、検出部17において、このZ(t)に基づき信号の検出が行われ、信号検出時の単位処理区間内での検出タイミングが取得される。なお、最大振幅に該当するキャリア信号の周波数fmは、受信したレーダ信号のパルス内周波数変調の中心周波数に関連づけることができる。そして、信号に対して取得されたこれらの検出結果は、後段の機器等に送出される(ST47)。この後は、動作の終了が指示されるまで、次の単位処理区間に対して上記したST42〜ST47の動作ステップが継続して繰り返される(ST48)。
以上説明したように、本実施例においては、パルス内変調されたレーダ信号を受信処理してデジタルIQ信号に変換し、単位処理区間毎に、これを信号処理帯域に相当する周波数範囲内で周波数シフトした複数のサンプリング信号(自己信号)に変換するとともに、シフト後の信号のそれぞれに対して時間軸及び位相を反転した信号(反転した自己信号)を生成している。さらに、同一のシフト周波数同士で、自己信号と反転した自己信号との相関を算出することによって、パルス内変調されたレーダ信号を圧縮し、シフト周波数毎に相関結果を得ている。そして相関処理による圧縮後は、シフト周波数の異なる複数の相関結果の中から、最も振幅の大きいシフト周波数に対応した相関結果を抽出し、この抽出結果を用いて安定した信号の検出処理を行っている。
これにより、最も高利得で圧縮された信号を抽出して信号の検出を行うことができ、低S/N比の環境下において受信された、変調諸元が既知でないパルス内変調されたレーダ信号を高感度で検出できるとともに、その受信タイミングを安定して取得することができる。
図5は、本実施形態の信号検出装置の第2の実施例の構成を示すブロック図である。この第2の実施例について、図1〜図4に示した第1の実施例の各部と同一の部分は同一の符号で示し、その説明は省略する。この第2の実施例が第1の実施例と異なる点は、第1の実施例においては、図6(a)に示したように、レーダ信号を検出するための信号処理系を1系統備え、これを単位処理区間毎に繰り返し動作させることによって、連続的に信号検出を行ったのに対し、第2の実施例においては、図6(b)に示したように、同一に構成された信号処理系を2系統備え、これらの単位処理区間のタイミングに時間差を設けた上で、それぞれに単位処理区間毎に繰り返し動作させるとともに、それぞれの信号処理系での検出結果を結合することによって、連続的に信号を検出するように構成した点である。なお、本実施例においては、2つの系統の処理タイミングの時間差は、単位処理区間の時間幅の半分としている。以下、前出の図1〜図4、ならびに図5〜図7を参照して、その相違点を中心に説明する。
図5に例示したように、この信号検出装置2は、受信部11、2つの信号検出部51(#1)及び51(#2)、ならびに結合制御部52から構成されている。受信部11は、第1の実施例と同様に構成されており、詳細な説明を省略する。
2つの信号検出部51(#1)及び51(#2)は同一に構成されており、それぞれ、サンプリング部12a、周波数シフト部13、反転信号生成部14、相関処理部15、波形抽出部16、及び検出部17を備えている。サンプリング部12aは、後述する結合制御部52によって単位処理区間の繰り返しタイミングに対する制御を受けながら、第1の実施例におけるサンプリング部12と同様に、単位処理区間の時間幅分、受信部11からのデジタルIQ信号を取り込んで、これをサンプリング信号として内部に一時記憶する。また、周波数シフト部13、反転信号生成部14、相関処理部15、波形抽出部16、及び検出部17については、第1の実施例と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。このように、信号検出部51の構成は、第1の実施例におけるサンプリング部12以降と、ほぼ同等に構成されている。
結合制御部52は、2つの信号検出部51(#1)と51(#2)との単位処理区間の繰り返しタイミングの間に処理タイミング差を設定し制御するとともに、設定した処理タイミング差に基づいて、2つの信号検出部51(#1)及び51(#2)から出力されるレーダ信号の検出結果を結合する。2つの信号検出部51間の処理タイミング差については、図6(b)に例示したように、本実施例においては、両者間で単位処理区間の半分に相当する時間幅分のタイミング差を設定している。
このタイミング差は、それぞれの信号検出部51内のサンプリング部12aに設定され、それぞれのサンプリング部12aは、これらの設定に基づいて受信部11からのデジタルIQ信号を取り込む。そして、それぞれの信号検出部51からの検出結果を選択的に重ね合わせるように結合し、最終の検出結果を得ている。このように、2つ信号検出部51(#1)及び51(#2)の処理タイミング間に差を設けて信号を検出するとともに、それぞれの検出結果を結合することによって、特に、連続する単位処理区間にまたがって受信されたレーダ信号に対しても、途中で途切れることなく信号検出を行うことができるため、信号処理利得の低下を抑えることができる。
次に、前出の図1〜図6、ならびに図7のフローチャートを参照して、上述のように構成された信号検出装置2の動作について説明する。図7は、この信号検出装置2の動作を説明するためのフローチャートである。なお、図4に示した第1の実施例と同様の動作ステップには、対応するだい1の実施例での動作ステップの符号を併記する。
まず、結合制御部52において、2つの信号検出部51(#1)と51(#2)との単位処理区間の繰り返しタイミングの間に設ける処理タイミング差が定められ、それぞれの信号検出部内のサンプリング部12aに設定される(ST71)。次いで、受信部11において受信された、パルス内変調されたレーダ信号が、各種の受信処理が施された後に、デジタルIQ信号に変換されて2つの信号検出部51(#1)及び51(#2)に送出される。なお、この動作ステップは、図4のST41の動作ステップに相当する(ST72)。
次いで、2つの信号検出部51(#1)及び51(#2)において、結合制御部52からそれぞれに設定された処理タイミングで単位処理区間分のデジタルIQ信号が取り込まれ、レーダ信号を検出するための一連の動作が、2つの信号処理部51にて並行して行われる。この信号検出部51での検出動作は、図4のST42〜ST47の動作ステップと同一であるので、詳細な説明は省略する。そして、それぞれの信号検出部51での検出結果は、結合制御部52に送出される(ST73(#1)、及びST73(#2))。
次いで、結合制御部52において、2つの信号検出部51(#1)及び51(#2)での検出結果が結合される。結合にあたっては、例えば、両信号検出部51間の処理タイミング差に基づいて、それぞれの検出結果の時刻を同期させながら、2つの検出結果を選択的に重ね合わせる。そして、結合後の検出結果は、後段の機器等に向けて送出される(ST74)。この後は、動作の終了が指示されるまで、それぞれに次の単位処理区間に対して上記したST73〜ST74の動作ステップが継続してを繰り返される(ST75)。
以上説明したように、本実施例においては、パルス内変調されたレーダ信号を検出するにあたって、2つの信号検出部51において第1の実施例と同様に、単位処理区間毎に、複数の周波数に周波数シフトした自己信号とその反転した信号との相関演算によってパルス内変調されたレーダ信号を圧縮後、最も振幅の大きいシフト周波数に対応した相関結果を抽出し、これを用いて安定した信号検出処理を行っている。
これにより、最も高利得で圧縮された信号を抽出して信号の検出を行うことができ、低S/N比の環境下において受信された、変調諸元が既知でないパルス内変調されたレーダ信号を高感度で検出できるとともに、その受信タイミングを安定して取得することができる。
加えて、上記した信号検出部51を2つ設け、その処理タイミングに差を設けて動作させるとともに、それぞれの検出結果を結合している。これにより、連続する単位処理区間にまたがって存在するレーダ信号に対しても、処理区間の途中で途切れることなく信号検出を行うことができ、信号処理による利得の低下を抑えることができる。
なお、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、2 信号検出装置
11 受信部
12、12a サンプリング部
13 周波数シフト部
14 反転信号生成部
15 相関処理部
16 波形抽出部
17 検出部
51 信号検出部
52 結合制御部

Claims (4)

  1. 単位処理区間毎に、繰り返しその区間内おけるパルス内変調されたレーダ信号を検出する信号検出装置であって、
    前記レーダ信号を受信処理したデジタルIQ信号を、前記単位処理区間に対応する区間分取り込んでサンプリング信号として一時記憶するサンプリング部と、
    あらかじめ設定された所定のステップ幅で周波数を連続してシフトさせた、異なる周波数の一連のキャリア信号を前記サンプリング信号に乗じて、それぞれのキャリア信号の周波数に周波数シフトされた複数のサンプリング信号に変換して出力する周波数シフト部と、
    前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号のそれぞれに対して、前記単位処理区間内での時間軸、及び位相を反転し、周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号として出力する反転信号生成部と、
    前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号と、前記反転信号生成部からの周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号との、同一の前記キャリア信号の周波数同士での前記単位処理区間内における時間軸方向の相関を算出する相関処理部と、
    前記相関処理部における前記キャリア信号の周波数毎の相関処理の結果の中から、相関処理後の波形の振幅が最大である前記キャリア信号の周波数の相関処理結果を抽出する波形抽出部と、
    前記抽出した相関処理結果の波形の振幅に基づいて、前記単位処理区間内の前記レーダ信号を検出するとともに、前記単位処理区間内におけるその検出タイミングを取得する検出部と
    を備えたことを特徴とする信号検出装置。
  2. 単位処理区間毎に、繰り返しその区間内おけるパルス内変調されたレーダ信号を検出する、同一に構成された第1の信号検出部及び第2の信号検出部と、
    前記第1の信号検出部の単位処理区間の繰り返しタイミングと、前記第2の信号検出部の単位処理区間の繰り返しタイミングとの間の処理タイミング差を設定しこれを制御するとともに、これら2つの信号検出部からの検出結果を、前記処理タイミング差に基づいて結合する結合制御部とを備え、
    前記第1の信号検出部、及び第2の信号検出部のそれぞれは、
    前記レーダ信号を受信処理したデジタルIQ信号を、前記結合制御部から設定制御された単位処理区間に対応する区間分取り込んでサンプリング信号として一時記憶するサンプリング部と、
    あらかじめ設定された所定のステップ幅で周波数を連続してシフトさせた、異なる周波数の一連のキャリア信号を前記サンプリング信号に乗じて、それぞれのキャリア信号の周波数に周波数シフトされた複数のサンプリング信号に変換して出力する周波数シフト部と、
    前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号のそれぞれに対して、前記単位処理区間内での時間軸、及び位相を反転し、周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号として出力する反転信号生成部と、
    前記周波数シフト部からの周波数シフトされた複数のサンプリング信号と、前記反転信号生成部からの周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号との、同一の前記キャリア信号の周波数同士での前記単位処理区間内における時間軸方向の相関を算出する相関処理部と、
    前記相関処理部における前記キャリア信号の周波数毎の相関処理の結果の中から、相関処理後の波形の振幅が最大である前記キャリア信号の周波数の相関処理結果を抽出する波形抽出部と、
    前記抽出した相関処理結果の波形の振幅に基づいて、前記単位処理区間内の前記レーダ信号を検出するとともに、前記単位処理区間内におけるその検出タイミングを取得する検出部と
    を備えたことを特徴とする信号検出装置。
  3. 前記結合制御部により設定される、前記第1の信号検出部と第2の信号検出部との処理タイミング差は、前記単位処理区間の時間幅の半分としたことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。
  4. 単位処理区間毎に、繰り返しその区間内おけるパルス内変調されたレーダ信号を検出する信号検出方法であって、
    前記レーダ信号を受信処理したデジタルIQ信号を、前記単位処理区間に対応する区間分取り込んでサンプリング信号として一時記憶し、
    あらかじめ設定された所定のステップ幅で周波数を連続してシフトさせた、異なる周波数の一連のキャリア信号を前記サンプリング信号に乗じて、それぞれのキャリア信号の周波数に周波数シフトされた複数のサンプリング信号に変換し、
    前記周波数シフトされた複数のサンプリング信号のそれぞれに対して、前記単位処理区間内での時間軸、及び位相を反転して、周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号を生成し、
    前記周波数シフトされた複数のサンプリング信号と、前記周波数シフトされた複数の反転サンプリング信号との、同一の前記キャリア信号の周波数同士での前記単位処理区間内における時間軸方向の相関を算出し、
    前記キャリア信号の周波数毎の相関処理の結果の中から、相関処理後の波形の振幅が最大である前記キャリア信号の周波数の相関処理結果を抽出し、
    前記抽出した相関処理結果の波形の振幅に基づいて、前記単位処理区間内の前記レーダ信号を検出するとともに、前記単位処理区間内におけるその検出タイミングを取得する
    ことを特徴とする信号検出方法。
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