JP2015224181A - セメント組成物 - Google Patents

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百合愛 可児
Yuria Kani
百合愛 可児
井本 克彦
Katsuhiko Imoto
克彦 井本
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Abstract

【課題】混和性に優れたフッ素樹脂及びセメントを含むセメント組成物を提供する。【解決手段】セメント、複合重合体及び水を含むセメント組成物であって、上記複合重合体の含有量が上記セメントに対して25質量%未満であり、上記複合重合体は、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とからなる複合重合体であり、アクリルポリマー(B)が、反応性ノニオン界面活性剤の存在下に、アクリルモノマーを重合することにより得られたものであることを特徴とするセメント組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、セメント組成物に関する。
セメントに対してフッ素樹脂を添加することにより、コンクリートの酸化による劣化を抑制することができる。
例えば、特許文献1には、少なくともフッ素樹脂と、銅・チタン・ニッケル粉末と、未硬化のポルトランドセメントもしくはモルタルとを水に分散させたことを特徴とするコンクリート構造物の劣化防止剤が記載されている。特許文献1の記載によれば、フッ素樹脂は、強固な網目状被膜を形成して、構造物を保護することができる。
特許文献2には、耐酸性だけでなく、非粘着性を有するコンクリートを形成できる組成物として、フッ素樹脂エマルジョンを含有するコンクリート形成用組成物であって、フッ素樹脂エマルジョンの最低造膜温度は、コンクリート硬化時温度未満であることを特徴とするコンクリート形成用組成物が記載されている。
特開平9−012380号公報 特開平11−029348号公報
しかしながら、従来のフッ素樹脂とセメントとは混和性が充分ではない。特に、セメントに対して25質量%を下回るフッ素樹脂をセメントと混合すると、セメント粉末とエマルジョンが一様に混合せず、流動性の高いスラリーが得られなかったり、組成物を調製して一時間が経過すると、流動性が低下したりする現象が見られる。
本発明の目的は、上記現状に鑑み、混和性に優れたフッ素樹脂及びセメントを含むセメント組成物を提供することにある。
本発明者らは、フルオロポリマー及びアクリルポリマーからなる複合重合体とセメントとが混和性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。また、このようなセメント組成物を硬化して得られる硬化物が耐酸性にも優れることも見出した。
すなわち、本発明は、セメント、複合重合体及び水を含むセメント組成物であって、上記複合重合体の含有量が上記セメントに対して25質量%未満であり、上記複合重合体は、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とからなる複合重合体であり、アクリルポリマー(B)が、反応性ノニオン界面活性剤の存在下に、アクリルモノマーを重合することにより得られたものであることを特徴とするセメント組成物である。
反応性ノニオン界面活性剤は、式(5):
CH=CHCH−O−R51
(式中、R51はノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。)で示される化合物、又は、式(6):
CH=CX−COO−R61
(式中、XはH又はメチル基、R61はノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。)で示される化合物であることが好ましい。
更に、骨材を含むことが好ましい。
本発明のセメント組成物は、混和性に優れるフッ素樹脂とセメントとを含むことから、フッ素樹脂の含有量がセメントに対して25質量%未満であるにも関わらず、組成物を調製してから一時間を経過しても調製直後と同等の流動性を維持しており、調製して一日後には完全に硬化した硬化物を得ることができる。従って、フッ素樹脂の使用量を減らすことができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明のセメント組成物は、セメント、複合重合体及び水を含む。
本発明のセメント組成物は、上記複合重合体の含有量が上記セメントに対して25質量%未満であることが特徴の一つである。上記複合重合体の含有量は、22質量%未満であることが好ましく、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。上記複合重合体の含有量が大きいと経済的に不利である。
セメント組成物に含まれる複合重合体の含有量は、蛍光X線又は電子顕微鏡により測定することができる。
上記複合重合体は、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とからなる複合重合体である。上記複合重合体は、形状が粒子であることが好ましく、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とを同一粒子内に含有していることが好ましい。フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とが同一粒子内に存在している場合、両者は化学的に結合していてもよいし、結合していなくてもよい。
上記複合重合体は、アクリルポリマー(B)が、反応性ノニオン界面活性剤の存在下に、アクリルモノマーを重合することにより得られたものであることに特徴がある。従来のセメント組成物に添加されてきたフッ素樹脂である場合、フッ素樹脂の使用量を削減すると、後述する比較例の結果が示すとおり、組成物の流動性が低下しやすい。他方、反応性ノニオン界面活性剤の存在下に、アクリルモノマーを重合することにより得られたアクリルポリマー(B)を含む複合重合体粒子を添加すると、流動性が低下する現象は観察されないことから、流動性を損なうことなくフッ素樹脂の使用量を削減できる。
上記アクリルモノマーとしては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられる。詳細は後述する。
上記反応性ノニオン界面活性剤は、式(5):
CH=CHCH−O−R51
(式中、R51はノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。)で示される化合物、式(6):
CH=CX−COO−R61
(式中、XはH又はメチル基、R61はノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。)で示される化合物
であることが好ましい。
式(5)中のR51は、ノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。
上記R51は、オキシアルキレン基を含む炭化水素基であることが好ましい。
上記オキシアルキレン基としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどの炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基が挙げられる。
式(5)で示される化合物としては、式(5a):
Figure 2015224181
(式中、R’は直鎖状または分岐状であり、酸素原子、フェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭化水素鎖;AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1〜100の整数である。)
で示される化合物(5a)が好ましくあげられる。
’の炭素数は1〜51が好ましく、5〜26がより好ましく、10〜21が更に好ましい。
nは、1〜100の整数であり、1〜60の整数であることが好ましく、10〜50の整数であることがより好ましく、30〜40の整数であることが更に好ましい。
AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基であり、エチレンオキサイドであることが好ましい。
式(5a)で示される化合物としては、次の式(5a−1);
Figure 2015224181
(式中、R’はフェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭素数1〜50の炭化水素鎖;AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1〜100の整数である。)で示される化合物(5a−1)が好ましくあげられる。
式(5a−1)において、R’は、炭素数1〜50であり、好ましくは5〜25であり、より好ましくは10〜20である。
nは、1〜100の整数であり、1〜60の整数であることが好ましく、10〜50の整数であることがより好ましく、30〜40の整数であることが更に好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
化合物(5a−1)の市販品としては、例えば、アデカリアソープのNEシリーズ、ERシリーズ(いずれも、ADEKA社製)等を挙げることができる。
式(6)中のR61は、ノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。
上記R61は、オキシアルキレン基を含む炭化水素基であることが好ましい。
上記オキシアルキレン基としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどの炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基が挙げられる。
式(6)で示される化合物としては、
CH=CX−COO−(CO)−H、
CH=CX−COO−(CO)−H、
CH=CX−COO−(CO)−(CO)−H、
CH=CX−COO−(CO)−(CO)−H、
CH=CX−COO−(CO)−(CO)−H、
CH=CX−COO−(CO)−CH
(式中、XはH又はメチル基である。)等が挙げられる。各式において、nは0〜100の整数であることが好ましく、mは0〜50の整数であることが好ましく、nとmとの合計は1〜150の整数であることが好ましい。い。また、CO単位、CO単位及びCO単位のうち、2つの単位を含む化合物については、各単位がランダムに結合していてもよい。
式(6)で示される化合物の市販品としては、例えば、RMA450M(日本乳化剤(株)製)を挙げることができる。
アクリルポリマー(B)は、反応性ノニオン界面活性剤に加えて、反応性アニオン界面活性剤の存在下に、アクリルモノマーを重合することにより得られたものであることも好ましい。
上記反応性アニオン界面活性剤としては、式(2):
CH=CHCH−O−R
(式中、Rは、酸素原子、窒素原子および/または極性基を有していてもよい炭化水素基である。)で示される化合物(2)、式(3):
CH=CR−O−R
(式中、Rは、酸素原子、窒素原子および/または極性基を有していてもよい炭化水素基;Rは水素原子またはアルキル基;Rは炭素数2以上のアルキレン基である。)で示される化合物(3)、又は、式(7):
CH=CX−COO−R
(式中、Rは、酸素原子、窒素原子および/または極性基を有していてもよい炭化水素基;XはH又はメチル基である)で示される化合物(7)であることが好ましい。
炭化水素基Rは、酸素原子、窒素原子、極性基を2種以上含んでいてもよい。また、炭化水素基Rは直鎖状でも分岐鎖状でもよい。分子量は45〜5000であることが好ましい。
極性基は炭化水素基Rの末端にあっても、分岐鎖の末端にあってもよい。極性基としては、たとえば−L(LはSO 、OSO 、PO 、OPO 、COOなど;Mは1価のカチオン、たとえばリチウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、アンモニウムイオンなど)で示される基が例示できる。
式(2)で示される化合物(2)としては、式(2)において、Rが式(2a):
Figure 2015224181
(式中、XはHまたはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子、たとえばNa、K);nは0〜19の整数である。)
で示される化合物(2a)、または、Rが式(2b):
Figure 2015224181
(式中、AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;XはHまたはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子、たとえばNa、Kである。);rは0〜20の整数;sは正の整数;AOが複数個存在する場合は同一でも互いに異なっていてもよく、また、2種以上のブロック構造を形成していてもよい)で示される化合物(2b)が好ましく挙げられる。
AOは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどの炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基であり、アルキレンオキシドを付加重合するなどの方法により得ることができる。AOがアルキレンオキシドの付加重合により形成される場合は、付加されるアルキレンオキシドなどによりAOが決定される。付加されるアルキレンオキシドなどの重合形態は限定されず、1種のアルキレンオキシドの単独重合、2種以上のアルキレンオキシドのランダム共重合、ブロック共重合またはランダム/ブロック共重合であってもよい。
式(2a)で示されるRを有する化合物(2a)としては、
Figure 2015224181
(式中、nは11または12;Xは式(2a)と同じ)で示される化合物(2a−1)が好ましい。
化合物(2a−1)の市販品としては、例えば、三洋化成工業(株)製のエレミノールJS−20などがあげられる。
式(2b)で示されるRを有する化合物(2b)としては、
Figure 2015224181
(式中、AO、X、rおよびsは式(2b)と同じ)で示される化合物(2b−1)が好ましい。
化合物(2b−1)の市販品としては、例えば、第一工業製薬(株)製のアクアロンKH−10などがあげられる。
式(2)で示される化合物(2)としては、式(4a):
Figure 2015224181
(式中、R’は直鎖状又は分岐状であり、酸素原子、フェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭化水素鎖;AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1〜100の整数;XはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子)である。)で示される化合物(4a)であることも好ましい。
’の炭素数は1〜51が好ましく、5〜21がより好ましく、10〜16が更に好ましい。
nは、1〜60の整数が好ましく、5以上の整数がより好ましく、10以上の整数が更に好ましく、30以下の整数がより好ましく、20以下の整数が更に好ましく、15以下の整数が特に好ましい。
上記アルカリ金属原子としては、Na、Kが好ましい。
式(4a)としては、次の式(4a−1):
Figure 2015224181
(式中、R’は直鎖状又は分岐状であり、フェニル基またはフェニレン基を含んでもよい炭素数1〜50の炭化水素鎖;AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1〜100の整数;XはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子、たとえばNa、K)である。)で示される化合物(4a−1)、又は、下記式(4a−2);
Figure 2015224181
(式中、R’は炭素数1〜50のアルキル基;AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;nは1〜100の整数;XはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子、たとえばNa、K)である。)で示される化合物(4a−2)が好ましくあげられる。
式(4a−1)において、R’は炭素数1〜50であり、好ましくは5〜20であり、より好ましくは10〜15である。nは、1〜100の整数であり、分散安定性および耐水性の点から1〜60の整数であることが好ましく、5〜30であることがより好ましく、10〜15であることが更に好ましい。
Xは、SONHが好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
化合物(4a−1)の市販品としては、例えば、アデカリアソープのSEシリーズ、SRシリーズ(いずれも、ADEKA社製)等を挙げることができる。
式(4a−2)において、R’は炭素数1〜50のアルキル基であり、好ましくは5〜20であり、より好ましくは10〜15である。nは、1〜100の整数であり、分散安定性および耐水性の点から1〜20の整数であることが好ましく、5〜15であることが更に好ましい。
Xは、SONHが好ましい。
AOは、エチレンオキサイドであることが好ましい。
化合物(4a−2)の市販品としては、例えば、アクアロンKH−10(第一工業製薬(株)製)などがあげられる。
式(3)においては、Rは水素原子またはアルキル基であり、得られる分散液の安定性が良好な点から炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
式(3)において、Rは炭素数2以上のアルキレン基であり、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。なかでも、分散液の安定性が良好な点から、炭素数2〜10のアルキレン基、特に炭素数2〜4の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
式(3)で示される化合物としては、式(3)において、Rが式(3a):
−(AO)−X (3a)
(式中、AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;pは0または正の整数;XはHまたはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子(たとえばNa、K));AOが複数個存在する場合は同一でも互いに異なっていてもよく、また、2種以上のブロック構造を形成していてもよい)で示される化合物(3a)が好ましくあげられる。
また、AOについての説明及び例示は、式(2)と同じである。
式(3a)において、pは0または正の整数であり、たとえば0〜1,000、更には1〜200、特に10〜40が好ましい。
特に、化合物(3a)としては、
CH=CR−R−O−(BO)−(EO)−X (3a−1)
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基;Rは炭素数2〜10の直鎖状のアルキレン基;Xは式(3a)と同じ;BOはブチレンオキサイド単位;EOはCHCHOまたはCH(CH)O単位;mは0〜50の整数;nは0〜100の整数;m+nは0〜150の整数である。)で示される化合物(3a−1)であることが好ましい。
化合物(3a−1)の具体例としては、次のものが例示できるが、これらに限定されるものではない。
CH=C(CH)CHCH−O−(BO)−(EO)−H、
CH=C(CH)CHCH−O−(BO)−(EO)−SONH
(式中、BO、EO、nおよびmは式(3a−1)と同じ)で示される化合物が好ましい。
化合物(3a−1)の市販品としては、例えば、花王(株)製のラテムルPD−104や、PD−420などがあげられる。
式(7)で示される化合物としては、式(7)において、Rが式(7a):
−(AO)−X (7a)
(式中、AOは炭素数2〜4の直鎖状または分岐鎖状のオキシアルキレン基;pは0または正の整数;XはHまたはSOY(YはNHまたはアルカリ金属原子(たとえばNa、K));AOが複数個存在する場合は同一でも互いに異なっていてもよく、また、2種以上のブロック構造を形成していてもよい)で示される化合物(7a)が好ましくあげられる。
また、AOについての説明及び例示は、式(2)と同じである。
式(7a)において、pは0または正の整数であり、たとえば0〜1,000、更には1〜200、特に10〜40が好ましい。
特に、化合物(7a)としては、
CH=CX−COO−(BO)−(EO)−X (7a−1)
(式中、Xは式(7)と同じ;BOはブチレンオキサイド単位;EOはCHCHOまたはCH(CH)O単位;mは0〜50の整数;nは0〜100の整数;m+nは0〜150の整数である。)で示される化合物(7a−1)であることが好ましい。
化合物(7a−1)の具体例としては、次のものが例示できるが、これらに限定されるものではない。
CH=C(CH)−COO−(BO)−(EO)−SONa、
(式中、BO、EO、nおよびmは式(7a−1)と同じ)で示される化合物が好ましい。
化合物(7a−1)の市販品としては、例えば、三洋化成工業(株)製のエレミノールRS−3000などがあげられる。
化合物(7a−1)の市販品としては他に、(株)ADEKA製のアデカリアソープSR−10、アデカリアソープSE−10N、第一工業製薬(株)製のアクアロンKH−10などがあげられる。
上記アクリルポリマー(B)は、アクリルモノマー単位を含むことが好ましく、アクリル酸エステル単位及び/又はメタクリル酸エステル単位を含むものであることがより好ましい。また、アクリル酸エステル単位及び/又はメタクリル酸エステル単位に加えて、その他の単量体単位を含んでいてもよい。
上記アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜10のアクリル酸アルキルエステル、又は、アルキル基の炭素数が1〜10のメタクリル酸アルキルエステルが好ましい。アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルとしては、たとえば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
また、上記アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルは、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの分子中に水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有アクリル単量体であってもよい。
これらのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、n−ブチルアクリレート、及び、メチルメタクリレートであることが好ましい。
その単量体としては、不飽和カルボン酸類、加水分解性シリル基含有単量体、水酸基含有アルキルビニルエーテル類、カルボン酸ビニルエステル類、α−オレフィン等が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸類の具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、3−アリルオキシプロピオン酸、3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸無水物、フマル酸、フマル酸モノエステル、フタル酸ビニル、ピロメリット酸ビニル、ウンデシレン酸などがあげられる。なかでも、単独重合性が低く単独重合体ができにくい点、カルボキシル基の導入を制御しやすい点から、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、3−アリルオキシプロピオン酸、及び、ウンデシレン酸からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、アクリル酸であることがより好ましい。
上記加水分解性シリル基含有単量体としては、
CH=CHCOO(CHSi(OCH
CH=CHCOO(CHSi(CH)(OCH
CH=CHCOO(CHSi(OC
CH=CHCOO(CHSi(CH)(OC
CH=C(CH)COO(CHSi(OCH
CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OCH
CH=C(CH)COO(CHSi(OC
CH=C(CH)COO(CHSi(CH)(OC
CH=C(CH)COO(CHO(CHSi(OCH
CH=C(CH)COO(CH(CHSi(CH)(OCH
CH=C(CH)COO(CH11Si(OCH
CH=C(CH)COO(CH11Si(CH)(OCH
などがあげられる。これらの加水分解性シリル基含有単量体は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記水酸基含有アルキルビニルエーテル類としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテルなどが挙げられる。重合反応性が優れる点で、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、及び、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
カルボン酸ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキシルカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル、パラ−t−ブチル安息香酸ビニルなどが挙げられる。
α−オレフィン類としては、たとえばエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン、スチレンなどがあげられる。
上記アクリルポリマー(B)としては、アクリル酸エステル単位及び/又はメタクリル酸エステル単位、並びに、不飽和カルボン酸類の単位からなるポリマーであることが好ましい。アクリル酸エステル単位及び/又はメタクリル酸エステル単位と不飽和カルボン酸類の単位との好適な質量比は、95.0/5.0〜99.5/0.5である。
上記フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデン単位を含むものであることが好ましい。また、上記フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデン単位に加えて、その他の単量体単位を含むことができる。
上記その他の単量体としては、フッ化ビニリデン以外のフルオロオレフィンが挙げられ、具体的には、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、下記化学式で表されるパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテン等の非パーフルオロオレフィンが挙げられる。これらフルオロオレフィンの1種または2種以上を用いることができる。PAVEとしてはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)等が挙げられる。
Figure 2015224181
また、CH=CZ(CFn1(式中、ZはH、F又はCl、ZはH、F又はCl、n1は1〜10の整数である。)で示される単量体もあげられる。具体的にはCH=CFCF、CH=CHCF、CH=CFCHF、CH=CClCF等が挙げられる。
また、上記その他の単量体としては、官能基含有フルオロオレフィンも使用することができる。当該官能基含有フルオロオレフィンとしては、例えば、式(1):
CX =CX−(R−Y (1)
(式中、Yは、−OH、−COOH、−SOF、−SO(Mは水素原子、NH基またはアルカリ金属)、カルボン酸塩、カルボキシエステル基、エポキシ基またはシアノ基;XおよびXは、同じかまたは異なり、いずれも水素原子またはフッ素原子;Rは、炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基または炭素数1〜40のエーテル結合を含有する2価の含フッ素アルキレン基;mは0または1の整数)で示される化合物等が挙げられる。
上記官能基含有フルオロオレフィンの具体例としては、例えば、下記化合物等が挙げられる。
Figure 2015224181
Figure 2015224181
また、上記その他の単量体としては、ヨウ素含有単量体や、例えば、特公平5−63482号公報や特開昭62−12734号公報に記載されているパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)、パーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)等のパーフルオロビニルエーテルのヨウ素化物等も使用することができる。
上記フルオロポリマー(A)は、フッ化ビニリデン単位からなる重合体であってもよいし、フッ化ビニリデン単位及び上記その他の単量体単位の1種または2種以上からなる重合体であってもよい。そして更には、フッ化ビニリデンと共重合可能な非フッ素系単量体単位を含む共重合体であってもよい。当該非フッ素系単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類;エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アリルアルコール、アリルエーテル等のアルケニル類;酢酸ビニル、乳酸ビニル等のビニルエステル類;無水コハク酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸類等が挙げられる。
上記フルオロポリマー(A)としては、これらの中でも、耐候性の観点から、ポリフッ化ビニリデン、又は、フッ化ビニリデン単位とテトラフルオロエチレン単位及び/又はクロロトリフルオロエチレン単位とを含む共重合体であることが好ましい。より好ましくは、ポリフッ化ビニリデン、又は、フッ化ビニリデン単位及びテトラフルオロエチレン単位を含む共重合体である。特に好ましくは、フッ化ビニリデン単位、テトラフルオロエチレン単位、及び、クロロトリフルオロエチレン単位からなる共重合体である。
上記フッ化ビニリデン単位、テトラフルオロエチレン単位、及び、クロロトリフルオロエチレン単位からなる共重合体における、各単位の含有割合は、フッ化ビニリデン単位/テトラフルオロエチレン単位/クロロトリフルオロエチレン単位が、モル比で、50〜90/5〜45/1〜30であることが好ましい。より好ましくは、60〜90/5〜25/1〜20である。
上記フルオロポリマー(A)は、例えば、後述するように、フッ化ビニリデンを含むフルオロポリマー(A)の構成単量体を通常行われる乳化重合法に従って重合することで製造することができる。
上記複合重合体における、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との含有割合は、フルオロポリマー(A)/アクリルポリマー(B)が、質量比で、20/80〜80/20であることが好ましい。上記複合重合体中の、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との含有割合がこのような範囲であると、耐候性や耐水性、貯蔵安定性に優れて好ましい。上記複合重合体における、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との含有割合としてより好ましくは、25/75〜80/20(質量比)であり、更に好ましくは、30/70〜75/25(質量比)である。
上記複合重合体のフッ素含有率は、15〜60質量%であることが好ましい。上記複合重合体子のフッ素含有率がこのような範囲であると、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)との相溶性が良好なものとなる。上記複合重合体のフッ素含有率としてより好ましくは、15〜55質量%であり、更に好ましくは、20〜50質量%である。
上記複合重合体は、平均粒子径が50〜500nmである粒子であることが好ましい。上記複合重合体の平均粒子径がこのような範囲であると、上記複合重合体を含む水性分散液を調製した場合に、保存時にも粒子が沈降したり凝固したりすることなく、安定的な水性分散液を調製することができる。上記複合重合体の平均粒子径としてより好ましくは、80〜300nmであり、更に好ましくは、100〜250nmである。
上記複合重合体は、酸価が15mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価は、12KOH/g以下であることが好ましく、10KOH/g以下であることがより好ましい。一方、酸価の下限は0KOH/gであってよい。酸価を調整するには、アクリルモノマーを構成する単量体の組成を調整すればよく、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸を含まないか、少量を含むようにすればよい。
酸価は、以下の式により算出することができる。
「酸価」=(酸モノマーのモル数×KOHの分子量(g/mol)×1000)/(アクリルモノマーの全仕込量(g)+フッ素重合体の仕込量(g))
上記複合重合体は、例えば、後述するように、フルオロポリマー(A)からなる粒子の存在下にアクリルポリマー(B)の構成単量体を通常行われるシード重合法に従って乳化重合することで製造することができる。
次に、上記複合重合体の好適な製造方法について説明する。
上記複合重合体は、フッ化ビニリデンを含む単量体を乳化重合してフルオロポリマー(A)からなる粒子を含む水性分散液を製造する工程、フルオロポリマー(A)からなる粒子の存在下にアクリルモノマーを含む単量体を乳化重合してフルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とからなる複合重合体を含む水性分散液を製造する工程を含む製造方法により製造することが好ましい。
上記フルオロポリマー(A)からなる粒子を含む水性分散液を製造する工程における、当該水性分散液の製造方法としては、特に制限されず、通常行われる乳化重合法により行うことができる。具体的には、フッ化ビニリデンを含むフルオロポリマー(A)の構成単量体を乳化重合することで、フルオロポリマー(A)からなる粒子を含む水性分散液を製造することができる。
上記乳化重合においては、重合開始剤、界面活性剤、連鎖移動剤、及び、溶媒を使用することができ、それぞれ通常用いられるものを使用することができる。
上記製造されるフルオロポリマー(A)からなる粒子を含む水性分散液は、上記乳化重合によって製造されるフルオロポリマー(A)からなる粒子が水性媒体に分散した液である。上記水性媒体としては、上記乳化重合において溶媒として用いることができる水性媒体等が挙げられる。上記水性分散液としては、上記乳化重合によって得られるフルオロポリマー(A)からなる粒子が、乳化重合において溶媒として用いた水性媒体に分散した分散液そのものであってもよいし、上記乳化重合反応において用いた溶媒とは異なる水性媒体にフルオロポリマー(A)からなる粒子を分散させた分散液であってもよい。
上記アクリルモノマーを乳化重合する際には、重合開始剤、界面活性剤、連鎖移動剤、及び、溶媒を使用することができ、それぞれ通常用いられるものを使用することができるが、特に、反応性界面活性剤を用いて行うことが好ましい。上記反応性界面活性剤としては、アクリルポリマー(B)の構成を説明する際に併せて説明したとおりである。
上記反応性界面活性剤のうち、反応性ノニオン界面活性剤の使用量としては、乳化重合に供するアクリルポリマー(B)の構成単量体全量100質量%に対して、0.5〜25質量%であることが好ましい。より好ましくは、1〜17質量%である。
上記反応性界面活性剤のうち、反応性アニオン界面活性剤の使用量としては、乳化重合に供するアクリルポリマー(B)の構成単量体全量100質量%に対して、0.1〜10質量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜6質量%である。
上記反応性界面活性剤と非反応性界面活性剤を併用してもよい。非反応性界面活性剤としては、非反応性アニオン界面活性剤及び非反応性ノニオン界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。非反応性ノニオン界面活性剤であることがより好ましい。
非反応性ノニオン界面活性剤としては、 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシポリアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、エマルゲン120(花王株式会社)などが挙げられる。
非反応性アニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルケニルコハク酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物、特殊カルボン酸型高分子界面活性剤などが挙げられる。
非反応性アニオン界面活性剤の具体例としては、ニューコール707−SF(日本乳化剤株式会社)、ハイテノールNF−08(第一工業製薬株式会社)などが挙げられる。
非反応性ノニオン界面活性剤使用量としては、乳化重合に供するアクリルポリマー(B)の構成単量体全量100質量%に対して、0.1〜15質量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜10質量%である。
非反応性アニオン界面活性剤使用量としては、乳化重合に供するアクリルポリマー(B)の構成単量体全量100質量%に対して、0.1〜15質量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜10質量%である。
かくして得られた複合重合体の水性分散液は、所望により濃縮又は希釈して濃度を調整した後、セメント及び所望により骨材や混和剤と混合することができる。
上記の複合重合体は、最低造膜温度が−20〜60℃であることが好ましく、0℃以上であることが好ましく、50℃以下であることが好ましい。最低造膜温度は、複合重合体を構成するモノマーの種類及び含有量を調整することにより、調製することができる。
最低造膜温度とは、JIS K 6828に定められた最低造膜温度のことであり、エマルジョンから水分が蒸発して粒子が互いに融着して連続した皮膜を形成する温度を意味する。上記最低造膜温度(MFT)は、温度勾配熱板形最低造膜温度測定器を用いて測定する機械的方法により測定され、測定する試料に適した温度範囲を想定して、最低造膜温度が熱板の中央部分で測定できるように、かつ最低と最高との温度差を20〜40℃の範囲になるように高温側と低温側の温度を設定し、試料をアプリケーターで高温側から低温側へすばやく塗布し、クラックのない連続した均一なフィルムが形成される最低の温度を読み取り、最低造膜温度とする方法によって定められる。本明細書において、フッ素樹脂エマルジョンの最低造膜温度とは、フッ素樹脂そのものの最低造膜温度、又は、フッ素樹脂に造膜助剤を加えた場合のフッ素樹脂エマルジョン全体としての最低造膜温度を意味する。
上記水としては特に限定されず、通常コンクリート用として用いられている水を用いることができ、例えば、水道水等を挙げることができる。上記水の配合量は、コンクリートの用途等により適宜選択することができるが、通常は、水セメント比〔(水の重量)/(セメントの重量)〕が40〜70%となる量が好ましい。
上記セメントとしては、石灰石(CaO)と、粘土、ケイ石、酸化鉄等(SiO、Al、Fe等)とからなる原料を、約1450℃程度の高温で焼成してクリンカーを得、これに硫酸カルシウム等の凝結調節剤(石膏)を添加して微粉砕することにより生成するもの等を挙げることができ、例えば、ポルトランドセメントとして市販されているものを用いることができる。上記ポルトランドセメントとしては、その用途に応じて、例えば、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント等を挙げることができる。また、ポルトランドセメント以外の混合セメント、特殊セメントであってもよい。
上記セメントの配合量は、形成するコンクリートの用途に応じて適宜選択することができるが、通常は、水を含むセメント組成物全体に対して、5〜20容積%が好ましい。
上記セメント組成物は、更に、骨材を含むことが好ましい。上記骨材としては、ケイ砂、ケイ石、砂利、川砂、海砂、砕石等が挙げられる。なお、骨材の形状としては球状、棒状、板状、針状等が挙げられるが、形状はまったく限定されない。また、上記の骨材は単独もしくは2種類以上を併用してもなんら差し支えない。骨材の粒径についても特に限定されないが、1mm以下であることが好ましい。
上記骨材としては特に限定されず、天然骨材としては、例えば、川砂利、川砂、陸砂利、陸砂、山砂、海砂等を挙げることができ、更に、岩石を砕いてつくった砕石、砕砂;火山の噴火によってできた火山砂;けい砂等を挙げることができる。また、人工骨材としては、例えば、頁岩や石炭の微細な燃焼灰であるフライアッシュ等を焼成してつくった人工軽量骨材;溶鉱炉で鉄を分離した際に生成する熔融スラグを冷やしてつくった高炉スラグ骨材等を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記骨材の配合量は、形成するコンクリートの用途に応じて適宜選択することができるが、通常は、セメント組成物全体に対して、10〜30容積%である。
上記セメント組成物は、更に従来公知の混和剤や添加剤を含んでもよい。このような添加剤としては特に限定されず、例えば、酸化チタン、マイカ、タルク、クレー、沈降性硫酸バリウム、シリカ末、炭酸カルシウム、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミニウム末、カーボンブラック等の各種無機顔料;アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系等の各種有機顔料;プラスチック顔料;更に、湿潤剤、チクソ化剤、酸化防止剤、凍結防止剤、防腐剤、抗菌剤、防黴剤、難燃剤、表面調整剤、硬化触媒、粘度調整剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、皮バリ防止剤、分散剤、消泡剤等のような通常用いられる公知の添加剤等を挙げることができ、またこれらの添加量も特に限定されず、通常の添加量を採用することができる。
添加剤としては、また、特開2004−149496号公報に記載のポリヘキサメチレンリン酸グアニジンが挙げられる。また、3−(3,4−ジクロルフェニル)−1,1−ジメチルウレア(略称DCMU)、2−メチルチオ−4,6−ビス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン(略称プロメトリン)、ジンク−2−ピリジルチオ−1−オキサイド(略称ZPT)、又は、カッパー−2−ピリジルチオ−1−オキサイド(略称CPT)を併用してもよい。
添加剤としては、また、国際公開第97/030005号に記載のフタロシアニン化合物が挙げられる。
添加剤としては、また、造膜助剤が挙げられる。上記造膜助剤としては特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル等のエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;四塩化炭素、メチレンジクロライド、ヘキサフルオロイソプロパノール等の含ハロゲン溶剤;エチレングリコール等のエステル類又はエーテル類;「テキサノール」(イーストマンケミカル社製)、「CS−12」(チッソ社製)等の水性塗料用可塑剤等を挙げることができる。上記造膜助剤は、通常、セメント組成物中の固形分に対して、0.1〜15質量%である。
上記セメント組成物を調製するにあたっては、種々の方法を採用することができる。例えば、まず上記したセメントと上記複合重合体の水性分散液とを混練し、これに、骨材、混和材、その他の添加剤を添加し、水を添加して更に混練する方法;セメント、骨材、混和材、その他の添加剤、及び、水を一度に混練する方法等を挙げることができる。
上記混練にあたっては、これらの被混練物の粒径や比重が多種雑多であることから、極めて精緻な混練によってそれぞれの成分が均一になるように行う必要がある。上記混練には、可頷式ミキサ、強制練りミキサ等の通常コンクリートを混練するときに用いるミキサを用いて機械的に混練することが好ましい。
上記セメント組成物は、通常の方法により、コンクリートとすることができる。このような方法としては、通常、木材その他により所望の形状を有する型枠を作成し、ここに上記セメント組成物を、運搬、打ち込み、締固め等することにより型枠内に充填する。その後、寒暖、降雨等の気候に留意しながら、静置して固化するのを待つことにより、コンクリートを得ることができる。またライニング用途としても使用可能である。
本発明のセメント組成物は、上述の構成を有することにより、フルオロポリマー及びアクリルポリマーからなる複合重合体とセメントとが混和性に優れており、更に、本発明のセメント組成物を硬化して得られる硬化物(コンクリート)は耐酸性にも優れる。
本発明のセメント組成物及びこれを用いたコンクリートは、優れた耐酸性及び耐食性を有することから、これらの性質を積極的に活用しうる分野において有用である。例えば、常時水と接する護岸用ブロック、冷却導入水路、養殖用水槽、貯水槽等の水処理施設;下水処理、し尿処理施設;耐久性が極めて重要な原子力発電施設;温泉地等の酸性水と接する浴槽や水路;ガムその他の粘着性物質が付着しやすい歩道、公園、遊園地、学校の校庭やプール及びこれらの舗装用ブロック;ホール屋根トラス、ホールはり、橋梁、鉄道まくら木、建物の床、建物の壁、建物の柱、屋根構造物、鉱油貯蔵タンク、プレハブ車庫、プレハブ住宅、コンクリートかわら、U字型土木石材、車体支持床等のその他の成形品等を挙げることができ、これら自体及びこれらの表面を覆う用途等として活用することができる。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
最低造膜温度(MFT)値
SHIMADEN社製熱勾配試験装置を用い、不揮発成分を50重量%に調製した含フッ素シード重合体(B)粒子の水性分散体を次の条件で乾燥させ、目視により塗膜にヒビの入っていない温度の最高値の3回平均とした。
測定条件
設定温度勾配15℃〜40℃
混和性の評価基準
混合直後、混合1時間後、混合1日後の流動性を肉眼で観察した。混合直後には、セメント粉末とエマルジョンが一様に混合し、スラリー状で流動性の高い様子であること、混合して一時間後にも混合直後と同等のスラリー状であること、混合してから一日後には、全体が硬化し、スパチュラを刺しても跡がつかないほどの硬化であることの3点を評価している。3点全て満たしていれば◎、混合一時間後に混合直後よりは硬化しているが、スラリー状である状態を○、スラリー状でなく、すでに硬化が始まっている状態であれば△、混合直後にスラリー状にならなければ×としている。
耐酸性の評価基準
混和性を観察したサンプルを28日間気中養生し、その後30%硫酸水溶液に1か月浸水した。その際の外観の状態変化を肉眼で観察し、○:試験初期と同等の外観、△:一部膨れ崩れなどがみられる、×:全体的に膨れ崩れがみられるという点で評価した。
実施例1(含フッ素シード重合体(B−1)粒子の水性分散液の製造)
<工程(I)>
2Lのステンレススチール製のオートクレーブに、イオン交換水500g、パーフルオロヘキサン酸アンモニウム(C6)の50質量%水溶液2.2g(パーフルオロヘキサン酸アンモニウムの濃度2200ppm/水。重合溶媒としての水。以下同様)、式(2−1):
Figure 2015224181
(式中、nは11と12の混合物)で示される化合物(2−1)の38質量%水溶液0.789g(化合物(2−1)の濃度600ppm/水)を仕込み、系内を窒素ガスで充分に置換後、減圧にした。続いて重合槽内を系内圧力が0.75〜0.8MPaとなるようにVDF/TFE/CTFE(=72.2/16.0/11.8モル%)混合単量体を圧入し、70℃に昇温した。
ついで過硫酸アンモニウム(APS)1.00g(2000ppm/水)を4mlのイオン交換水に溶解した重合開始剤溶液および酢酸エチル0.75g(1500ppm/水)を窒素ガスで圧入し、600rpmで撹拌しながら反応を開始した。
重合の進行に伴い内圧が降下し始めた時点で、VDF/TFE/CTFE混合単量体(=72.2/16.0/11.8モル%)を内圧が0.75〜0.8MPaを維持するように供給した。重合開始から7時間33分後に未反応単量体を放出し、オートクレーブを冷却して、固形分濃度46.1質量%の含フッ素重合体の水性分散液を得た。
NMR分析により共重合組成を調べたところ、VDF/TFE/CTFE=72.1/14.9/13(モル%)であった。また、得られた含フッ素重合体の平均粒径は112.4nmであり、上記水性分散液中の粒子数は、5.0×1014(個/水1g)であった。
この水性分散液200gを−10℃で24時間凍結させ凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体(A−1)を得た。
この含フッ素重合体(A−1)のMFRは4.96g/10minであった。また、この含フッ素重合体(A−1)をGPCにより測定した数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、それぞれ9.12×10および4.03×10であり、分子量分布Mw/Mnは4.42であった。
<工程(II)>
II−1.
工程(I)を複数回行ったものを合わせた含フッ素重合体(A−1)粒子の水性分散液(固形分濃度45.8質量%)933.6gを2L容のセパラブルフラスコにとり、界面活性剤として化合物アニオン1(アデカリアソープSR−1025(商品名)、ADEKA社製、固形分濃度26.0%)34.5gと、界面活性剤として化合物ノニオン1(アデカリアソープER−40(商品名)、ADEKA社製)固形分濃度60%水溶液30gを添加し、30分間攪拌後、内温を75℃まで昇温した。
II−2.
次に、2L容のポリプロピレン製ビーカーに、エチレン性不飽和単量体(b)として、メチルメタクリレート(MMA)176.3g、ブチルアクリレート(BA)1.9g、アクリル酸(AA)1.8g、水214g、連鎖移動剤(チオカルコール#20(商品名)、花王株式会社製、固形分濃度100.0%)0.72gを加え、モノマー溶液を調製した。
II−3.
このモノマー溶液と、過硫酸アンモニウム(APS)の1質量%水溶液28.4gそれぞれ同時に先ほどの含フッ素重合体(A)粒子の水性分散液に2時間かけて滴下しながら重合を進めた。その後、80℃まで昇温して1時間攪拌し、セパラブルフラスコの蓋を取り外してさらに1時間攪拌した。その後、反応溶液を室温まで冷却して反応を終了し、28%アンモニア水溶液を用いてpHを7に調製し含フッ素シード重合体の水性分散液を得た(収量1410g、固形分濃度45質量%)。
<工程(III)>
工程(II)後の水性分散液をセメント粉末に加えて混合した。
以下部とあるは重量部を示す。
フッ素樹脂 2部
を適量の水を加えてエマルジョン状組成物となし、これに普通ポルトランドセメント20部を加え、計27重量部を本発明の組成物として得、流動性を肉眼で観察した。
実施例2(含フッ素シード重合体(B−2)粒子の水性分散液の製造)
実施例1と同様に工程(II)終了後、アジピン酸ジエチル(助剤)を固形分に対し10%加えて撹拌した。
実施例3(含フッ素シード重合体(B−3)粒子の水性分散液の製造)
工程(II)II−1.において、アニオン1の代わりに反応性のアニオン2(JS−20(商品名)、三洋化成工業株式会社製、固形分濃度38.0%)23.7g、反応性のアニオン3(エレミノールRS−3000(商品名)、三洋化成工業株式会社製、固形分濃度50%)1.56gを用い、ノニオン1の代わりに反応性ノニオン2(RMA−450M(商品名)、日本乳化剤株式会社製)30.0gにした。工程(II)II−2.において、メチルメタクリレート(MMA)60.7g、ブチルアクリレート(BA)117.5g、アクリル酸(AA)1.8g、水240g、連鎖移動剤(チオカルコール#20(商品名)、花王株式会社製)0.72gを加え、モノマー溶液を調製した。それ以外は実施例1と同様に含フッ素シード重合体(B−3)の水性分散液を調製した。(収量1440g)
実施例4(含フッ素シード重合体(B−4)粒子の水性分散液の製造)
工程(II)II−1.において、アニオン1の代わりに反応性のアニオン2(JS−20(商品名)、三洋化成工業株式会社製、固形分濃度38.0%)23.7g、反応性のアニオン3(エレミノールRS−3000(商品名)、三洋化成工業株式会社製、固形分濃度50%)1.56gを用い、ノニオン1の代わりに反応性ノニオン2(RMA−450M(商品名)、日本乳化剤株式会社製)30.0gにした。工程(II)II−2.において、メチルメタクリレート(MMA)62.6g、ブチルアクリレート(BA)117.5g、水240g、連鎖移動剤(チオカルコール#20(商品名)、花王株式会社製)0.72gを加え、モノマー溶液を調製した。それ以外は実施例1と同様に含フッ素シード重合体(B−4)の水性分散液を調製した。(収量1440g)
実施例5(含フッ素シード重合体(B−5)粒子の水性分散液の製造)
工程(II)II−1.において、アニオンは用いず、ノニオン1の代わりに反応性ノニオン2(RMA−450M(商品名)、日本乳化剤株式会社製)30.0gにした。工程(II)II−2.において、メチルメタクリレート(MMA)60.7g、ブチルアクリレート(BA)117.5g、アクリル酸(AA)1.8g、水243g、連鎖移動剤(チオカルコール#20(商品名)、花王株式会社製)0.72gを加え、モノマー溶液を調製した。それ以外は実施例1と同様に含フッ素シード重合体(B−5)の水性分散液を調製した。(収量1416g)
比較例1(含フッ素シード重合体(B−7)粒子の水性分散液の製造)
工程(II)II−1.において、アニオン1の代わりに反応性のアニオン2(JS−20(商品名)、三洋化成工業株式会社製、固形分濃度38.0%)23.7g、反応性のアニオン3(エレミノールRS−3000(商品名)、三洋化成工業株式会社製、固形分濃度50%)1.56gを用い、ノニオンは用いなかった。工程(II)II−2.において、メチルメタクリレート(MMA)60.7g、ブチルアクリレート(BA)117.5g、アクリル酸(AA)1.8g、水203g、連鎖移動剤(チオカルコール#20(商品名)、花王株式会社製)0.72gを加え、モノマー溶液を調製した。それ以外は実施例1と同様に含フッ素シード重合体(B−7)の水性分散液を調製した。(収量1371g)
比較例2(含フッ素シード重合体(B−8)粒子の水性分散液の製造)
比較例1の水性分散液に、非反応性のノニオン3(エマルゲン120(商品名)、花王株式会社製)を水性分散液の固形分に対し、5%加えた後撹拌し、調製した。
比較例3
工程(II)を以下のように変更した水性分散液を調製した。攪拌翼、冷却管、温度計を備えた内容量2Lの四つ口フラスコに、製造例1で得られたVDF系共重合体粒子(シード粒子)の水性分散液90gを仕込み、これにシード重合の際のシード粒子の安定性確保のために非反応性乳化剤である707SF(日本乳化剤(株)製)をVDF系共重合体固形分に対して2.6質量%添加した。攪拌下に水浴中で加温し、該フラスコ内の温度を75℃に上げた。別途、メタクリル酸メチル(以下、MMAと略す)とブチルアクリレート(以下、BAと略す)とアクリル酸(以下、AAと略す)と反応性紫外線吸収剤RUVA93(大塚化学工業(株)製)の62.3/35.7/1.1/0.9(質量比)の混合単量体(98g)とAPSの1%水溶液16ml(混合単量体の0.158質量%に相当する量)の混合エマルジョンを調製し、これを2時間かけてフラスコ中に滴下し、重合した。重合開始2.5時間後に、上記フラスコ内の温度を80℃に上げ、2時間保持したのち冷却し、ノニオン3(エマルゲン120(商品名)、花王株式会社製)を水性分散液の固形分に対し1%加えた後、アンモニア水で中和してpHを7に調整した。300メッシュの金網で濾過して青白色の本発明のアクリル−フッ素複合重合体粒子(平均粒子径200nm)の水性分散体を製造した。この水性分散体を使って工程(III)を行った。
参考例1
工程(III)において、比較例3の水性分散液を用いて
フッ素樹脂 5部
を適量の水を加えてエマルジョン状組成物となし、これに普通ポルトランドセメントを加え、計30重量部を本発明の組成物として得、流動性を肉眼で観察した。
Figure 2015224181

Claims (3)

  1. セメント、複合重合体及び水を含むセメント組成物であって、
    前記複合重合体の含有量が前記セメントに対して25質量%未満であり、
    前記複合重合体は、フルオロポリマー(A)とアクリルポリマー(B)とからなる複合重合体であり、
    アクリルポリマー(B)が、反応性ノニオン界面活性剤の存在下に、アクリルモノマーを重合することにより得られたものである
    ことを特徴とするセメント組成物。
  2. 反応性ノニオン界面活性剤は、式(5):
    CH=CHCH−O−R51
    (式中、R51はノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。)で示される化合物、又は、式(6):
    CH=CX−COO−R61
    (式中、XはH又はメチル基、R61はノニオン性の親水基を有する炭化水素基である。)で示される化合物である請求項1記載のセメント組成物。
  3. 更に、骨材を含む請求項1又は2記載のセメント組成物。
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WO2021200404A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 株式会社Adeka 粘着剤組成物及びその製造方法並びに粘着剤層を有する再剥離シート

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