JP2015224066A - 吐出ユニット及び液体調合装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ここでいう液体は、流動性を有し、容器の収容空間にその収容空間に応じた形で収容され得るものである。
調合する液体は、飲料,薬剤,インキ等であり、例えば、特許文献1において、印刷用インキを調合する液体調合装置の例が調色充填装置として記載されている。
そして、ターンテーブルの回転により、検出器及び容器を、調合するベースインキが収容された供給タンクに対応する充填ノズルの位置に順次移動させ、ポンプ,ホース,及び充填ノズルを介して複数種類のベースインキをそれぞれ所定量で容器に収容することで、ベースインキの調色ができるようになっている。
それに伴い、供給タンクと充填ノズルとの接続には、充填ノズルと供給タンクとの間の距離に加え、ターンテーブルの回転を考慮した余裕分を含めた比較的長いホースを使用する。
そのため、ベースインキ替えなどで行う洗浄作業に際し、供給タンク,ホース,及び充填ノズルからなる吐出ユニットの取り外しと、それらの洗浄場所への移送において、取り扱いが必ずしも容易でない場合があり、この点で改善の余地があった。
この場合、洗浄後の再組み付けの際に、分離前の組み合わせとは異なる組み合わせで組み付けられる虞が生じ、洗浄の程度によっては、異なるベースインキが微量ながらも混入する可能性がある。
そのため、分解や再組み付けでの取り扱いに細心の注意が必要で、取り扱いが必ずしも容易とは言えず、改善の余地があった。
このように、従来の吐出ユニット及び液体調合装置に対し、取り扱いが容易であることが望まれている。
1)液体調合装置に用いられ、調合する液体を収容及び吐出する吐出ユニットであって、
前記液体を収容可能な筒状のタンクと、
開閉バルブを有して前記液体を吐出するノズル部と、
一端側が前記ノズル部に接続された管部と、
前記管部の他端側が接続され、前記タンクに収容された前記液体を、前記タンクの一端部側から取り込んで前記管部内の流路に移送するためのスクリュ軸を有する移送部と、を、
手で持ち運び可能に一体化して備えていることを特徴とする吐出ユニットである。
2) 前記管部は、少なくとも一部が前記タンクの他端部側に位置することを特徴とする1)に記載の吐出ユニットである。
3) 前記移送部は、前記タンクの前記一端部側において、前記スクリュ軸が前記タンクの軸線方向に直交するよう配置されると共に、前記管部は、その一部が、前記移送部から前記タンクに沿ってその他端部側に向け配設されていることを特徴とする2)に記載の吐出ユニットである。
4) 前記移送部は、前記タンクの内部に、前記スクリュ軸が前記タンクの軸線方向に平行となるよう配置されていることを特徴とする1)又は2)に記載の吐出ユニットである。
5) 使用状態における前記ノズル部の鉛直下方位置に対して進退自在とされたシャッタを有していることを特徴とする1)〜4)のいずれか一つに記載の吐出ユニットである。
6) 調合する液体を収容及び吐出する吐出ユニットを用いて調合液体を生成する液体調合装置において、
前記吐出ユニットは、
前記液体を収容可能な筒状のタンクと、開閉バルブを有して前記液体を吐出するノズル部と、一端側が前記ノズル部に接続された管部と、前記管部の他端側が接続され、前記タンクに収容された前記液体を、前記タンクの一端部側から取り込んで前記管部内の流路に移送するためのスクリュ軸を有する移送部と、を、手で持ち運び可能に一体化して有しており、
前記吐出ユニットを着脱自在に装着する複数の装着部と、
前記複数の装着部の内の任意の一つを所定の吐出位置に位置出しする装填部と、
前記位置出しした前記装着部に装着された前記吐出ユニットに対して、前記スクリュ軸を回転させるモータ及び前記開閉バルブを開閉させる駆動部を、備えたことを特徴とする液体調合装置である。
7) 前記吐出ユニットは、前記装着部に装着された状態で、前記ノズル部の鉛直下方位置に対して進入退避自在とされたシャッタを有し、
前記駆動部が前記開閉バルブを開状態とし、前記駆動部が前記スクリュ軸を回転させているときに、前記シャッタを前記鉛直下方位置から退避させるシャッタ駆動部を備えていることを特徴とする6)に記載の液体調合装置である。
実施の形態に係る液体調合装置及び吐出ユニットの実施例1は、液体調合装置51及び吐出ユニット20である。
液体調合装置51は、複数種類の印刷用ベースインキ(以下、単にインキKとも称する)を調合又は調色して調合液体を生成するための装置である。インキKは、例えばフレキソインキである。
扉部1aは、中央部位に、透明の窓部1bを有しており、閉状態で作業者が内部を視認できるようになっている。
筐体1の前方左側には、制御部CTによって動作情報等が画像表示される表示パネル5aと作業者が操作を入力するための操作部5bと情報を音声で出力する音声出力部5cとを有する入出力部5が設けられている。
制御部CTは、操作部5bから入力された指示等に基づいて液体調合装置51の動作を制御すると共に、制御の状態等を、表示パネル5aに画像として出力する、或いは音声出力部5cから音声として出力する。
モータMaの回転は、ギヤによる減速機構Ma1を介してターンテーブル2aに伝達される。モータMaの動作は、制御部CTにより制御される。
装着部2bは、例えば10個が、それぞれターンテーブル2aに等角度間隔で割り充てられて設けられている。図1には、10個の装着部2bそれぞれに吐出ユニット20が取り付けられた状態が示されている。
吐出ユニット20は、図3に示されるように、インキKを収容するタンク21及びタンク21からインキKを外部に吐出するための開閉バルブ24aを具備したノズル部24を有している。吐出ユニット20の詳細については後述する。
図1では、インキKを収容する容器Y(例えばコップ状)が載置天板3a上に載せられた状態が示されている。
すなわち、モータMbの動作により吐出ユニット20のタンク21に収容されたインキKに吐出圧力が付与され、モータMcの動作により吐出ユニット20におけるノズル部24の開閉バルブ24aの開閉動作が実行される。
モータMb及びモータMcの動作は制御部CTにより制御される。吐出駆動部4の詳細については後述する。
図3は、吐出ユニット20の全体構成を説明するための斜視図であり、図4は、吐出ユニット20の縦断面図を含む図である。図4では、理解容易のため、計測部3,吐出駆動部4、及びターンテーブル2aの各一部も併せて示されている。
図3及び図4に示される上下方向は、吐出ユニット20の使用状態、すなわち、ターンテーブル2aの装着部2bに装着された状態の上下方向を示している。
すなわち、管部23は、一端部側がノズル部24に接続し他端部側が移送部22に接続している。
注入口21a1には、蓋21cが取り外し可能に装着される。図3では、蓋21cを取り付けた状態、図4では、蓋21cを注入口21a1から少し持ち上げた状態が示されている。
スクリュ軸22cの一端部22c1は、一方の軸受け部22bを貫いて突出している。一端部22c1には、Dカットや二面Dカット等の面カット処理が施されている。
スクリュ軸22cは、一対の軸受け部22bの間のほぼ全域にわたり螺旋状に形成されたスクリュ羽根22c2を有している。
ケース22aの上面22a1の一端側(図4における左端側)には、タンク21の縮径部21bが連通接続し、上面22a1の他端側には、管部23が連通接続されている。この両接続部を除き、ケース22aの内部は、実質的に密閉空間とされている。
支壁部25は、図4における紙面直交方向に延在する基面部25aと、基面部25aの側縁からタンク21側に直交屈曲した一対の側面部25b,25bと、を有して形成されている。
一対の側面部25b,25bにおける上方部位には、ハンドルバー26が両側面部に跨って回動自在に取り付けられている。
各側面部25bの上下方向中央部には、アームを利用したロック金具組の一方であるロック金具27aが取り付けられている。他方のロック受け金具27bは、後述する装着部2bに取り付けられている(図5参照)。
開閉バルブ24aは、上下方向に延びる回動軸線CLbまわりに回動するバルブであり、回動する軸部24a1が上方に突出している。軸部24a1にはいわゆるDカットや二面Dカットなどの面カット処理が施されている。
また、ノズル部24には、流路23aのエア抜きのためのエア抜き開閉バルブ24cが設けられている。エア抜き開閉バルブ24cは、その開閉が手動で可能とされている。
詳しくは、図4に示されるように、支壁部25の上方において、ガイド部29a及びシャフト29bが水平右方に突出して設けられ、シャッタ28は、水平移動可能に(矢印DRd参照)ガイド部29a及びシャフト29bに支持されている。
シャッタ28は、図4に示される右端位置、すなわち、開閉バルブ24aのノズル24bの真下(鉛直下方)に進入して遮蔽するシャット位置と、左端位置である、ノズル24bの真下を解放するよう退避した解放位置(図示せず)との間で直動可能となっている。
これにより、エアシリンダ4cが制御部CTの指示により動作してロッド4c1を伸ばすことで(矢印DRe参照)、ロッド4c1の先端に設けられた一対のプッシャ4c2が一対の当接部28aを左方に押してシャッタ28が解放位置に移動する。
装填部2には、回動軸線CLaに沿って延びる軸部2cと、軸部2cの下方に設けられ軸部2cに直交延在する円盤状のターンテーブル2aと、軸部2cの上方に設けられターンテーブル2aと平行延在する支持板2dと、を有している。
従って、減速機構Ma1及びモータMaは、筐体1における床板1cの下方側に収容されている。
ガイド部2d1は、タンク21の基部21aの外周面に沿う円弧状に形成されている。
ターンテーブル2aには、ガイド部2d1に対応した位置において、周方向に離隔対向して立設する一対の支柱2fが設けられている。支柱2fの対向面とは反対側の面に、ロック金具27aと組になるロック受け金具27bが取り付けられている。一対の支柱2fの対向間隔は、吐出ユニット20の支壁部25における一対の側面部25b,25bの外側面同士の距離に概ね対応している。
作業者は、吐出ユニット20のハンドルバー26を手で掴むことで、この着脱をより容易に行うことができる。
装着情報J2は、複数の装着部2bそれぞれを特定する情報が含まれている。従って、制御部CTは、どの装着部2bに吐出ユニット20が装着されているか否かを、装着情報J2から把握することができる。
そして、ターンテーブル2aの回動によって、装着部2bに装着された任意の吐出ユニット20を、所定の吐出位置P1に位置出しできるようになっている(この位置出しの詳細は後述する)。
さらに支柱4dには、モータMcを上下方向(矢印DRb参照)に所定の範囲で移動するスライダ4a1と、その移動の駆動源であるエアシリンダ4bと、が取り付けられている。
ロッド4c1の先端側は、図4の紙面表裏方向に離隔して面当て付勢するための一対のプッシャ4c2とされている。
モータMbは、スライダ4a2により回動軸線CLaに対し離接方向に移動可能(矢印DRc参照)とされ、その移動はエアシリンダ4eにより行われる。
図6は、装填部2,計測部3,及び吐出駆動部4の平面的位置関係を説明するための、模式的上面図である。計測部3及び吐出駆動部4は、見やすくするために一点鎖線で概略を示してある。
また、軸線CLcの位置と回動軸線CLaとの水平方向距離Raと、ターンテーブル2aの装着部2bに装着された複数の吐出ユニット20における開閉バルブ24aの回動軸線CLbをつなぐ円の半径Rbと、が一致するようになっている。
そして、図6の平面視において、所望の吐出ユニット20の開閉バルブ24aの回動軸線CLbが軸線CLcと一致する位置が、その吐出ユニット20の吐出位置P1となる。
制御部CTは、この回動角度情報J3に基づいて、吐出位置P1がターンテーブル2aのどの周方向位置にあるかを判定すると共に、入出力部5から指定された吐出ユニット20が装着されている装着部2bを吐出位置P1に位置出しするための回動方向及び回動角度を、演算等により取得する。
この吐出動作は制御部CTにより制御され、その吐出動作の概略フローは図7に示される。
初期状態は、具体的には、モータMcはノズル部24から離隔した上昇位置にあり、エアシリンダ4cのロッド4c1は引き込まれてシャッタ28がシャット位置にあり、モータMbは移送部22から最も遠い位置にある状態とする。
その準備作業として、作業者は、吐出ユニット20のタンク21に調合用のインキを予め注入しておく。
具体的には、吐出ユニット20を装着部2bから取り外した状態で、蓋21cを取り、タンク21を上下方向に立てた姿勢とし、開閉バルブ24aは閉状態とし、エア抜き開閉バルブ24cを開状態とする。
この状態で、作業者は、注入口21a1からインキKを、管部23の誘導部23bにおける上方部位に設定した最高注入位置P2まで注入する。
この注入により、最高注入位置P2よりも下方となる、タンク21の内部,移送部22のケース22aの内部,及び管部23の誘導部23bの内部にインキKが収容される。
制御部CTは、装着情報J2から、吐出ユニット20が装着された装着部2bを特定すると共に、入出力部5からの吐出位置P1への位置出し指示を受け、回動角度情報J3に基づき、吐出ユニット20を短時間で吐出位置P1に位置させるための回動方向と回動角度とを算出し、その回動を実現するようモータMaを動作させる。
制御部CTは、最初に吐出させるインキを収容した吐出ユニット20が吐出位置P1に位置したか否かを、回動角度情報J3から判定し、位置していると判定したら、以下の吐出動作を実行する。以下の説明においては、吐出動作の概略フローである図7も参照する〔(Step1)〜(Step5)〕。
制御部CTは、エアシリンダ4bを作動させてモータMcを下降させる。これにより、出力軸Mc1と開閉バルブ24aの軸部24a1とが連動回動するよう係合する。
次いで、モータMcを駆動して軸部24a1を回し、開閉バルブ24aを閉状態から開状態とする(Step1)。
また、制御部CTはエアシリンダ4cを駆動してロッド4c1を延出させる。これにより、プッシャ4c2がシャッタ28の当接部28aをコイルばね29b1の付勢力に抗して押し込み、シャッタ28をシャット位置から解放位置に移動する(Step2)。
この回転方向は、スクリュ羽根22c2により、ケース22a内のインキKに圧力を付与すると共にタンク21側から管部23側に移送させる方向である。
このスクリュ軸22cの回転によりインキKは、タンク21側から管部23側へ供給され、開閉バルブ24aが開状態になっていることから、ノズル24bから下方へ吐出する。インキKの管部23側への供給は、インキKの移送に伴いエア抜き開閉バルブ24cが開状態とされ流路23a内の空気が外部へ抜けることから容易に行われる。
シャッタ28は、(Step2)によって解放位置に移動しているので、ノズル24bと容器Y間を遮蔽するものがない。
これにより、ノズル24bから吐出したインキKは、載置天板3aに載せられた容器Yに注がれ収容される。
調合する各インキの調合質量は、調合作業で作成する調合インキの総質量及び調合比率から予め算出設定され、設定調合質量Mkとして記憶部CMに記憶されている。
そこで、制御部CTは、差分ΔMの時間変化と設定調合質量Mkとに基づいて、差分ΔMを設定調合質量Mkと一致させるための最適な吐出停止時期に至ったか否かを随時判定する(Step4)。
吐出停止時期に至ったと判定したら(Yes)、開閉バルブ24aを閉とする、或いはシャッタ28を解放位置からシャット位置に移動する、という吐出停止動作を実行する(Step5)。
さらに、モータMbを停止してインキKの移送を中止する。これにより、インキKの吐出が止まり容器Yへの注入が停止する。
これにより吐出動作が終了し、制御部CTは、各部材の位置等を初期状態へ戻す。
そこで、制御部CTは、滴下中の差分ΔMの増加速度と動作の遅延時間とから、容器Yへの収容量を設定調合質量Mkに高精度で一致させるための吐出停止指示出し時期を予測し、その予測した時期で吐出動作停止指示を出してもよい。
この予測時期の判定も含め、いずれの場合においても、制御部CTは、(Step4)において、差分ΔMと設定調合質量Mkとから吐出停止時期に至ったか否かを判定する。
以降、調合に必要なインキそれぞれについて吐出動作を実行したら、調合作業を終了する。
また、その配管接続をした状態で開閉バルブ24aを閉じ、スクリュ軸22cを回転させることでタンク21内の液体を循環・撹拌させてもよい。この循環・撹拌によって液体の固化等が防止される。従って、液体を長期収容する場合などにおいて、循環・撹拌を定期的に実行すれば液体を長期間使用可能状態にして入れ替え頻度を少なくすることができる。
そのため、吐出ユニット20は、洗浄作業において分解及び再組立てが不要であり、取扱いが大変容易である。
また、この一体化により、吐出ユニット20は、液体を収容した状態で手により持ち運び可能とされている。
これにより、吐出ユニット20及びそれを用いる液体調合装置51は、省スペース性が高い。
これにより、作業者による容器Yの出し入れをスムースに行うことができ、液体調合装置51の取扱いが大変容易である。また、この点においても、液体調合装置51は、設置面積が小さく省スペースとなる。
これにより、吐出する液体の粘度等の物性,吐出量,調合制度に応じ、吐出動作停止処理において、開閉バルブ24aとシャッタ28とを使い分けることができる。例えば、シャッタ28を用いると、エアシリンダ4cの動作のための消費電力とシャッタ28の掃除工数とが増加するものの、より高精度の調合を行うことが可能となる。
実施の形態に係る液体調合装置の実施例2は、液体調合装置52である。
液体調合装置52は、実施例1の液体調合装置51で用いる吐出ユニット20の替わりに吐出ユニット60を用い、移送部22に対応するモータMbの位置を、吐出ユニット60の液体移送部62(以下、単に移送部62)に対応する位置に配置換えしたものである。
また、液体調合装置51の説明で参照した図2(ブロック図)の構成は、そのまま液体調合装置52に適用される。
タンク61の内部には、上下方向に延びる円筒状の移送部62が、下方端が底部61cに着脱自在に係合支持されて装着されている。
移送部62の上方側には、実施例1と同様に設けられたターンテーブル2aの回動軸線CLaから離れる径方向水平に延出する管部63が接続されている。管部63は中空であって内部は液体の流路63aとなる。
管部63の先端には、吐出ユニット20のノズル部24と同じノズル部64が設けられている。
筒部62aの先端部(図8の下方側)には、他端側に向けて抉られた切込み部62a1が形成されている。
スクリュ軸62cの上方の端部62c1は、軸受部62bを貫いて上方に突出している。端部62c1には、Dカットや二面カット等の面カット処理が施されている。
スクリュ軸62cは、下方端と上方の管部63が接続した部位までの間のほぼ全域にわたり螺旋状に形成されたスクリュ羽根62c2を有している。
すなわち、図8における紙面直交方向に延在する基面部65aと、基面部65aの側縁からタンク61側にほぼ直交して折れ曲がる一対の側面部65b,65bと、を有して形成されている。
側面部65bの上方には、ハンドルバー66が、一対の側面部65b,65bに回動自在に支持されて取り付けられている。
側面部65bの上下方向中央部には、アームを利用したロック金具組の一方であるロック金具67aが取り付けられている。
開閉バルブ64aは、上下方向の回動軸線CLbまわりに回動するバルブであり、回動する軸部64a1が上方に突出している。軸部64a1にはいわゆるDカットや二面Dカットなどの面カット処理が施されている。
軸部64a1を回動させることで、管部63の流路63aとノズル64bとを選択的に連通(開状態)と非連通(閉状態)にすることができる。
詳しくは、図8に示されるように、支壁部65の上方において、ガイド部69a及びシャフト69bが水平右方に突出して設けられ、シャッタ68は、水平移動可能に(矢印DRd参照)ガイド部69a及びシャフト69bに支持されている。
シャッタ68は、図8に示される右端位置、すなわち、開閉バルブ64aのノズル64bの真下に対し遮蔽するよう進入したシャット位置と、左端位置であるノズル64bの真下に対し解放するよう退避した解放位置(図示せず)との間で直動可能となっている。
シャフト69bには、シャッタ68を右方に付勢するためのコイルばね69b1が設けられている。従って、シャッタ68は、通常状態で右端のシャット位置に付勢されて位置している。
従って、エアシリンダ4cが制御部CTの指示により動作してロッド4c1を伸ばすことで、一対のプッシャ4c2が一対の当接部68aをそれぞれ左方に押してシャッタ68が解放位置に移動する。
また、装填部2の装着部2bに対し、吐出ユニット60は吐出ユニット20と同様に着脱自在に装着することができる。
モータMbについては、スクリュ軸62cの上方に配置され、スライダ4a2により上下方向に移動可能に支持されている。
下方に移動した状態で、モータMbの出力軸Mb1がスクリュ軸62cの端部62c1に係合して連動回転するようになっている。
モータMbの上下移動は、エアシリンダ4eの動作により実行される。
具体的には、吐出ユニット60を装着部2bから取り外した状態で、タンク61を上下方向に立てた姿勢とし、開閉バルブ64aは閉状態としておく。
この状態で、作業者は、注入口61a1からインキKを、吐出ユニット60の搬送でこぼれない程度に注入する。
軸受部62bには、通気路62b1が形成されている。このため、インキ注入に伴い内部の流路63a内の空気は通気路62b1から外部に抜け出て、注入は抵抗なく行うことができる。
また、筒部62aの下端側には切込み部62a1が設けられているので、インキKは、筒部62a内にもタンク61と同じ液面となるように注入される。
実行の主手順は図7のフロー図に示される。図7において、吐出ユニット60に関する符号は、括弧付で記載してある。
これにより、タンク61の内部に収容されているインキKは、筒部62a内を上方に移動し、管部63の流路63a内に流入してノズル部64に達し、開閉バルブ64aが開状態においてノズル64bから外部に吐出する。
そのため、吐出ユニット60は、洗浄作業において分解及び再組立てが不要となるので、取扱いが大変容易である。
これにより、吐出ユニット60及びそれを用いる液体調合装置52は、省スペース性が極めて高い。
これにより、作業者による容器Yの出し入れをスムースに行うことができ、液体調合装置52の取扱いは大変容易である。また、この点においても、液体調合装置52は、占有面積がより小さく省スペースとなる。
これにより、吐出する液体の粘度等の物性,吐出量,調合制度に応じて、吐出停止動作において、開閉バルブ64aとシャッタ68とを使い分けることができる。例えば、シャッタ68を用いると、エアシリンダ4cの動作のための消費電力とシャッタ68の清掃工数とが増加するものの、より高精度の調合を行うことが可能となる。
そして、タンク21,61とノズル部24,64とを連通する管部23,63は、タンク21,61に収容する液体の最大収容量における最高液面位置よりも高い位置を経るようになっている。
具体的には、吐出ユニット20において、最高注入位置P2はノズル接続部23dよりも低い位置に設定される。また、吐出ユニット60においては、管部63は、タンク61の上端部(最高液面位置に相当)よりも高い位置に設けられる。
これにより、タンク21,61への液体注入時に、仮にノズル部24,64の開閉バルブ24a,64aが開状態になっていても、注入した液体がノズル24b,64bから漏れ出てしまうことがない。
また、管部23,63が最高液面位置よりも高い位置を経ることから、液体に圧力を付与して積極的に上昇移送させる移送部22,62が必要となる。
そして、吐出ユニット20,60では、移送部22,62がタンク21,61から液体を取り入れる位置をタンク21,61の底部とされている。
このように、取液位置をタンク底部とすることにより、タンク内に収容した液体を最後まで使い切ることができる。
これにより、タンクの下端位置とノズルとの間に十分なスペースが生まれ、計測部3を支障なく配設することができる。そのため、液体調合装置の空間的レイアウト効率が高くなり、液体調合装置をよりコンパクトにすることができる。
また、ノズルの位置を高くするほど、吐出停止動作実行時にノズルよりもさらに高い位置にある液体の量が少なくなる。そのため、液垂れを生じる可能性が少なくなり、仮に液垂れが生じても垂れる量が少なくなるのでより好ましい。
ターンテーブル2aに装着可能な吐出ユニット20,60の数は限定されない。
ターンテーブル2aは、剛体の円盤部材でなくてもよい。例えば、長円状等の軌道をチェーンで無限循環する複数の装着部を有したコンベアであってもよい。
タンク21,61出させる液体は、インキに限定されない。飲料や薬剤などであってもよい。
制御部CTは、吐出停止動作の実行直前に、スクリュ軸22c,62cの回転方向を瞬間的に逆転させてもよい。これノズル部24内のインキKが負圧状態となり、液垂れが良好に防止できる。
移送部22,62として、一つのスクリュ軸22c,62cを有するシングルタイプの移送構造の例を説明したが、移送部22,62は、スクリュ軸22c,62cを並列配置し、互いに連動回転するように構成されたダブルタイプの移送構造としてもよい。
この複数列装着の場合、吐出ユニット20の管部23におけるノズル接続部23dを伸縮自在のフレキシブルパイプにすることは、一種類の吐出ユニットで実現可能となるので好ましい。
2 装填部(吐出ユニット装填部)、 2a ターンテーブル
2b 装着部、 2c 軸部、 2d 支持板、 2d1 ガイド部
2e 平歯車、 2f 支柱
3 計測部、 3a 載置天板
4 吐出駆動部、 4a1,4a2 スライダ、 4b エアシリンダ
4c エアシリンダ、 4c1 ロッド、 4c2 プッシャ
4e エアシリンダ、 4d 支柱
5 入出力部、 5a 表示パネル、 5b 操作部
5c 音声出力部
20,60 吐出ユニット
21,61 タンク、 21a,61a 基部
21a1,61a1 注入口、 21b,61b 縮径部、 21c 蓋
22,62 移送部(液体移送部)、 22a ケース、 22a1 上面
22b 軸受け部、 22c,62c スクリュ軸
22c1 一端部、 22c2 スクリュ羽根
23,63 管部、 23a,63a 流路、 23b 誘導部
23c 屈曲部、 23d ノズル接続部
24,64 ノズル部、 24a,64a 開閉バルブ、 24a1 軸部
24b,64b ノズル、 24c エア抜き開閉バルブ
25,65 支壁部、 25a,65a 基面部
25b,65b 側面部
26,66 ハンドルバー
27a,67a ロック金具、 27b ロック受け金具
28,68 シャッタ、 28a,68a 当接部
29a,69a ガイド部、 29b,69b シャフト
29b1,69b1 コイルばね
51,52 液体調合装置
61c 底部
62a 筒部、 62a1 切込み部、 62b 軸受部
62b1 通気路、 62c1 端部、 64a1 軸部
CLa,CLb 回動軸線、 CLc 軸線
CM 記憶部、 CT 制御部
J1 質量情報、 J2 装着情報、 J3 回動角度情報
K インキ(ベースインキ)
Ma モータ、 Ma1 減速機構、 Ma2 ピニオン
Mb モータ、 Mb1 出力軸、 Mc モータ、 Mc1 出力軸
Mk 設定調合質量、 Mt 調合質量
La,Lb 距離
P1 吐出位置、 P2 最高注入位置
Ra 水平方向距離、 Rb 半径
Sa センサ、 Sb エンコーダ、 Vs 収容部、 Y 容器
ΔM 差分(質量)
Claims (7)
- 液体調合装置に用いられ、調合する液体を収容及び吐出する吐出ユニットであって、
前記液体を収容可能な筒状のタンクと、
開閉バルブを有して前記液体を吐出するノズル部と、
一端側が前記ノズル部に接続された管部と、
前記管部の他端側が接続され、前記タンクに収容された前記液体を、前記タンクの一端部側から取り込んで前記管部内の流路に移送するためのスクリュ軸を有する移送部と、を、
手で持ち運び可能に一体化して備えていることを特徴とする吐出ユニット。 - 前記管部は、少なくとも一部が前記タンクの他端部側に位置することを特徴とする請求項1記載の吐出ユニット。
- 前記移送部は、前記タンクの前記一端部側において、前記スクリュ軸が前記タンクの軸線方向に直交するよう配置されると共に、前記管部は、その一部が、前記移送部から前記タンクに沿ってその他端部側に向け配設されていることを特徴とする請求項2記載の吐出ユニット。
- 前記移送部は、前記タンクの内部に、前記スクリュ軸が前記タンクの軸線方向に平行となるよう配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の吐出ユニット。
- 使用状態における前記ノズル部の鉛直下方位置に対して進退自在とされたシャッタを有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の吐出ユニット。
- 調合する液体を収容及び吐出する吐出ユニットを用いて調合液体を生成する液体調合装置において、
前記吐出ユニットは、
前記液体を収容可能な筒状のタンクと、開閉バルブを有して前記液体を吐出するノズル部と、一端側が前記ノズル部に接続された管部と、前記管部の他端側が接続され、前記タンクに収容された前記液体を、前記タンクの一端部側から取り込んで前記管部内の流路に移送するためのスクリュ軸を有する移送部と、を、手で持ち運び可能に一体化して有しており、
前記吐出ユニットを着脱自在に装着する複数の装着部と、
前記複数の装着部の内の任意の一つを所定の吐出位置に位置出しする装填部と、
前記位置出しした前記装着部に装着された前記吐出ユニットに対して、前記スクリュ軸を回転させるモータ及び前記開閉バルブを開閉させる駆動部を、備えたことを特徴とする液体調合装置。 - 前記吐出ユニットは、前記装着部に装着された状態で、前記ノズル部の鉛直下方位置に対して進入退避自在とされたシャッタを有し、
前記駆動部が前記開閉バルブを開状態とし、前記駆動部が前記スクリュ軸を回転させているときに、前記シャッタを前記鉛直下方位置から退避させるシャッタ駆動部を備えていることを特徴とする請求項6記載の液体調合装置。
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