JP2015223801A - 液体吐出装置、及び、液体吐出装置の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性を確保しつつ、FFCを用いずに電力供給源からキャリッジへ電力を供給可能な液体吐出装置を提供する。
【解決手段】液体を吐出するヘッドユニット40と、ヘッドユニット40を搭載し、移動可能なキャリッジ32と、ヘッドユニット40から液体を吐出する為の電力を供給する高周波電源ユニット5と、電力供給源が設置された筐体と、筐体に設置され、導電性を有する筐体側第1導電体91H及び筐体側第2導電体92Hと、キャリッジ32に設置され、筐体側第1導電体91Hとの電界結合によって第1結合容量を形成し、第1結合容量を介して電力を受電するキャリッジ側第1導電体91Cと、キャリッジ32に設置され、筐体側第2導電体92Hとの電界結合によって第2結合容量を形成し、第2結合容量を介して電力供給源へ放電するキャリッジ側第2導電体92Cと、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】液体を吐出するヘッドユニット40と、ヘッドユニット40を搭載し、移動可能なキャリッジ32と、ヘッドユニット40から液体を吐出する為の電力を供給する高周波電源ユニット5と、電力供給源が設置された筐体と、筐体に設置され、導電性を有する筐体側第1導電体91H及び筐体側第2導電体92Hと、キャリッジ32に設置され、筐体側第1導電体91Hとの電界結合によって第1結合容量を形成し、第1結合容量を介して電力を受電するキャリッジ側第1導電体91Cと、キャリッジ32に設置され、筐体側第2導電体92Hとの電界結合によって第2結合容量を形成し、第2結合容量を介して電力供給源へ放電するキャリッジ側第2導電体92Cと、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばプリンター等の液体吐出装置、及び、液体吐出装置の駆動方法に関する。
プリンターにおいては、筐体の内部に、インクを記録媒体へ吐出するプリンターヘッド(以下、ヘッドという。)を搭載したキャリッジが設けられており、キャリッジは主走査方向に移動する。ヘッドは駆動制御部により駆動される。ここで駆動制御部とヘッドとが共にキャリッジに搭載されている構成のプリンターが知られている。この種のプリンターにおいては、ヘッドを制御する印刷信号を、筐体に設けられた回路基板で生成する。ここで回路基板からキャリッジへ印刷信号を伝送する必要があるため、回路基板とキャリッジとは、屈曲性の高いフレキシブルフラットケーブル(以下、FFC(Flexible Flat Cable)という。)で連結されている。FFCは、筐体に設置された電力供給源から、キャリッジに搭載された駆動制御部への電力供給にも用いられる。
上述したようにキャリッジは主走査方向に移動する部材であるため、その移動の際に、FFCが機構上の物理的障害となり易い。また、FFCを通じて印刷信号等の制御信号にノイズが乗り易い。これらの問題が存在するため、FFCを用いずに液体吐出装置を構成する技術が望まれている。
上述した事情から、特許文献1には、キャリッジを往復移動させるタイミングベルトを金属等の導電性物質で構成し、タイミングベルトとプーリーとを介してキャリッジの駆動制御部に電力供給を行う液体吐出装置が提案されている。また、この特許文献1に提案されている液体吐出装置では、制御信号については無線通信技術を用いてキャリッジに供給する。
上述したようにキャリッジは主走査方向に移動する部材であるため、その移動の際に、FFCが機構上の物理的障害となり易い。また、FFCを通じて印刷信号等の制御信号にノイズが乗り易い。これらの問題が存在するため、FFCを用いずに液体吐出装置を構成する技術が望まれている。
上述した事情から、特許文献1には、キャリッジを往復移動させるタイミングベルトを金属等の導電性物質で構成し、タイミングベルトとプーリーとを介してキャリッジの駆動制御部に電力供給を行う液体吐出装置が提案されている。また、この特許文献1に提案されている液体吐出装置では、制御信号については無線通信技術を用いてキャリッジに供給する。
しかしながら、導電性物質で構成されたタイミングベルトを用いる場合、通電中のタイミングベルトにミスト化したインク等の異物が付着した場合、短絡による発熱等の危険性がある。また、タイミングベルトにおいて静電気放電(Electro Static Discharge;ESD)と称される放電現象に起因する静電気ノイズが生じた場合、キャリッジへ供給する電力に変動が生じ、電子回路たる駆動制御部の動作が影響を受けてしまう可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、安全性を確保しつつ、FFCを用いずに、筐体に設置された電力供給源から、キャリッジに搭載されたヘッドの駆動制御部へ電力を供給可能な液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、安全性を確保しつつ、FFCを用いずに、筐体に設置された電力供給源から、キャリッジに搭載されたヘッドの駆動制御部へ電力を供給可能な液体吐出装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る液体吐出装置の一態様は、液体を吐出するヘッドユニットと、前記ヘッドユニットを搭載し、移動可能なキャリッジと、前記ヘッドユニットから前記液体を吐出する為の電力を供給する電力供給源と、前記電力供給源が設置された筐体と、前記筐体に設置され、導電性を有する筐体側第1導電体及び筐体側第2導電体と、前記キャリッジに設置され、前記筐体側第1導電体との電界結合によって第1結合容量を形成し、該第1結合容量を介して前記電力を受電するキャリッジ側第1導電体と、前記キャリッジに設置され、前記筐体側第2導電体との電界結合によって第2結合容量を形成し、該第2結合容量を介して前記電力供給源へ放電するキャリッジ側第2導電体と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、筐体に設けられた筐体側第1導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第1導電体との間の電界結合で形成される第1結合容量、及び、筐体に設けられた筐体側第2導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第2導電体との間の電界結合で形成される第2結合容量を利用して、電力が筐体側からキャリッジ側へ無接点で伝送される。従って、キャリッジに搭載されたヘッドユニットへ、FFCを用いずに電力を供給することができる。本態様によれば、このように簡易且つ安全性が高い構成で、FFCを不要とする電力伝送系統が実現する。
この態様によれば、筐体に設けられた筐体側第1導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第1導電体との間の電界結合で形成される第1結合容量、及び、筐体に設けられた筐体側第2導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第2導電体との間の電界結合で形成される第2結合容量を利用して、電力が筐体側からキャリッジ側へ無接点で伝送される。従って、キャリッジに搭載されたヘッドユニットへ、FFCを用いずに電力を供給することができる。本態様によれば、このように簡易且つ安全性が高い構成で、FFCを不要とする電力伝送系統が実現する。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記ヘッドユニットは、前記液体を吐出するノズル開口部が形成されたノズル面を備え、前記筐体側第1導電体、前記筐体側第2導電体、前記キャリッジ側第1導電体、及び前記キャリッジ側第2導電体は、略平板形状の導電体であり、前記キャリッジ側第1導電体または前記キャリッジ側第2導電体は、前記ノズル面に対して略平行または略垂直である、ことを特徴とする。
この態様によれば、筐体側第1導電体、筐体側第2導電体、キャリッジ側第1導電体、及びキャリッジ側第2導電体は、一組の略平板形状の導電体である。ここで略平板形状とは、おおよそ平らな板形状をいう。そして、キャリッジ側第1導電体またはキャリッジ側第2導電体は、ノズル面に対して略平行または略垂直に配置される。これにより、筐体側第1導電体または筐体側第2導電体との間で電界結合を形成しやすい位置に、キャリッジ側第1導電体またはキャリッジ側第2導電体が配置される。
この態様によれば、筐体側第1導電体、筐体側第2導電体、キャリッジ側第1導電体、及びキャリッジ側第2導電体は、一組の略平板形状の導電体である。ここで略平板形状とは、おおよそ平らな板形状をいう。そして、キャリッジ側第1導電体またはキャリッジ側第2導電体は、ノズル面に対して略平行または略垂直に配置される。これにより、筐体側第1導電体または筐体側第2導電体との間で電界結合を形成しやすい位置に、キャリッジ側第1導電体またはキャリッジ側第2導電体が配置される。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体のうちいずれか一方は、前記ノズル面に対して略平行であり、他方は、前記ノズル面に対して略垂直である、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャリッジ側第1導電体及びキャリッジ側第2導電体のいずれか一方がノズル面に対して略垂直に配置され、且つ、他方がノズル面に対して略平行に配置され、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが成す角度が略90度となる。これにより、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率(電力利得)が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジの大型化を避けることができる。
この態様によれば、キャリッジ側第1導電体及びキャリッジ側第2導電体のいずれか一方がノズル面に対して略垂直に配置され、且つ、他方がノズル面に対して略平行に配置され、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが成す角度が略90度となる。これにより、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率(電力利得)が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジの大型化を避けることができる。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記キャリッジ側第1導電体は、前記ノズル面に対して略平行であり、前記キャリッジ側第2導電体は、前記ノズル面に対して略垂直である、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャリッジ側第2導電体がノズル面に対して略垂直に配置され、且つ、キャリッジ側第1導電体がノズル面に対して略平行に配置され、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが成す角度が略90度となる。これにより、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジの大型化を避けることができる。
この態様によれば、キャリッジ側第2導電体がノズル面に対して略垂直に配置され、且つ、キャリッジ側第1導電体がノズル面に対して略平行に配置され、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが成す角度が略90度となる。これにより、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジの大型化を避けることができる。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記第1導電体は、前記ノズル面に対して略垂直を成し、前記第2導電体は、前記ノズル面に対して略平行を成す、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャリッジ側第1導電体がノズル面に対して略垂直に配置され、且つ、キャリッジ側第2導電体がノズル面に対して略平行に配置され、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが成す角度が略90度となる。これにより、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジの大型化を避けることができる。
この態様によれば、キャリッジ側第1導電体がノズル面に対して略垂直に配置され、且つ、キャリッジ側第2導電体がノズル面に対して略平行に配置され、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが成す角度が略90度となる。これにより、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジの大型化を避けることができる。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記キャリッジ側第1導電体と前記キャリッジ側第2導電体とは、互いの距離が所定値以上となるように、または、同一面内に、配置されている、ことを特徴とする。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記キャリッジ側第1導電体は、前記キャリッジ側第2導電体と比較して前記ノズル面までの距離が短くなるように配置される、ことを特徴とする。
この態様によれば、仮に当該液体吐出装置がノズル面とプラテンとの距離(以下、プラテンギャップという。)を調整するプラテンギャップ調整装置を備えていれば、それを用いてキャリッジ側第1導電体と筐体側第1導電体との距離を調整することで、第1結合容量を調整することが可能となる。
この態様によれば、仮に当該液体吐出装置がノズル面とプラテンとの距離(以下、プラテンギャップという。)を調整するプラテンギャップ調整装置を備えていれば、それを用いてキャリッジ側第1導電体と筐体側第1導電体との距離を調整することで、第1結合容量を調整することが可能となる。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記キャリッジ側第2導電体は、前記キャリッジ側第1導電体と比較して前記ノズル面までの距離が短くなるように配置される、ことを特徴とする。
この態様によれば、仮に当該液体吐出装置がプラテンギャップ調整装置を備えていれば、それを用いてキャリッジ側第2導電体と筐体側第2導電体との距離を調整することで、第2結合容量を調整することが可能となる。
この態様によれば、仮に当該液体吐出装置がプラテンギャップ調整装置を備えていれば、それを用いてキャリッジ側第2導電体と筐体側第2導電体との距離を調整することで、第2結合容量を調整することが可能となる。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記キャリッジは、前記ノズル面との距離が最も短い下面と、前記ノズル面との距離が最も長い上面とを備え、前記第キャリッジ側1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は、前記キャリッジのうち前記下面との距離が前記上面との距離よりも短くなるように配置され、且つ、同一面内に配置されている、ことを特徴とする。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、仮に当該液体吐出装置がノズル面とプラテンとの距離(以下、プラテンギャップという。)を調整するプラテンギャップ調整装置を備えていれば、それを用いてキャリッジ側第1導電体と筐体側第1導電体との距離、及び、キャリッジ側第2導電体と筐体側第2導電体との距離を調整することができ、これにより第1結合容量及び第2結合容量を調整することができる。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、仮に当該液体吐出装置がノズル面とプラテンとの距離(以下、プラテンギャップという。)を調整するプラテンギャップ調整装置を備えていれば、それを用いてキャリッジ側第1導電体と筐体側第1導電体との距離、及び、キャリッジ側第2導電体と筐体側第2導電体との距離を調整することができ、これにより第1結合容量及び第2結合容量を調整することができる。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、前記キャリッジは、前記ノズル面との距離が最も短い下面と、前記ノズル面との距離が最も長い上面とを備え、前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は、前記キャリッジのうち前記上面との距離が前記下面との距離よりも短くなるように、且つ、同一面内に配置されている、ことを特徴とする。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
本発明に係る液体吐出装置の他の態様は、上述した液体吐出装置の一態様において、前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は略平板形状を呈し、前記キャリッジ側第1導電体は、前記キャリッジのうち、前記ヘッドユニットによって吐出された液体が着弾する媒体の搬送方向における上流側及び下流側のいずれか一方側に配置され、前記第2導電体は、前記搬送方向における他方側に配置され、前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は、前記ノズル面に対して略垂直である、ことを特徴とする。
この態様によれば、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間の距離が短くなり過ぎず、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
この態様によれば、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体との間の距離が短くなり過ぎず、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
本発明に係る液体吐出装置の他の一態様は、前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は略平板形状を呈し、前記キャリッジ側第1導電体と前記キャリッジ側第2導電体とは、前記ヘッドユニットによって吐出された液体が着弾する媒体の搬送方向における上流側及び下流側のいずれか一方側において、前記ノズル面に対して略垂直、且つ、同一面内に配置されている、ことを特徴とする。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
この態様によれば、仮にキャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1導電体とキャリッジ側第2導電体とが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
本発明に係る液体吐出装置の駆動方法の一態様は、液体を吐出するヘッドユニットと、前記ヘッドユニットを搭載し、移動可能なキャリッジと、前記ヘッドユニットから前記液体を吐出する為の電力を供給する電力供給源と、前記電力供給源が設置された筐体と、前記筐体に設けられた導電性を有する筐体側第1導電体及び筐体側第2導電体と、前記キャリッジに設置され、前記筐体側第1導電体と電界結合によって第1結合容量を形成し、該第1結合容量を介して前記電力を受電するキャリッジ側第1導電体と、前記キャリッジに設置され、前記筐体側第2導電体と電界結合によって第2結合容量を形成し、該第2結合容量を介して前記電力供給源へ放電するキャリッジ側第2導電体と、を備える液体吐出装置の駆動方法であって、前記第1結合容量を介して前記電力供給源から前記ヘッドユニットへ給電すると共に、前記第2結合容量を介して前記ヘッドユニットから前記電力供給源へ放電するステップと、前記電力供給源から給電された前記電力を用いて、前記ヘッドユニットが前記液体を吐出するステップと、を有することを特徴とする。
この態様によれば、筐体に設けられた筐体側第1導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第1導電体との間の電界結合で形成される第1結合容量、及び、筐体に設けられた筐体側第2導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第2導電体との間の電界結合で形成される第2結合容量を利用して、電力が筐体側からキャリッジ側へ無接点で伝送される。従って、キャリッジに搭載されたヘッドユニットへ、FFCを用いずに電力を供給することができる。本態様によれば、このように簡易且つ安全性が高い構成で、FFCを不要とする電力伝送系統が実現する。
この態様によれば、筐体に設けられた筐体側第1導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第1導電体との間の電界結合で形成される第1結合容量、及び、筐体に設けられた筐体側第2導電体と、キャリッジに設けられたキャリッジ側第2導電体との間の電界結合で形成される第2結合容量を利用して、電力が筐体側からキャリッジ側へ無接点で伝送される。従って、キャリッジに搭載されたヘッドユニットへ、FFCを用いずに電力を供給することができる。本態様によれば、このように簡易且つ安全性が高い構成で、FFCを不要とする電力伝送系統が実現する。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
以下、本実施形態に係る液体吐出装置として、シリアル式のインクジェットプリンター(以下、プリンターという。)を例として説明する。
図1はプリンター1のシステム構成を示すブロック図である。図2はプリンター1の内部構成を示す斜視図である。図3は図2に示すプリンターの側面断面を示す模式図である。
プリンター1は、筐体3と、高周波電源ユニット5と、コントローラー10と、搬送ユニット20と、キャリッジ32と、このキャリッジ32に設けられたヘッドユニット40と、検出器群50と、電界結合を形成する平板状の導電体(本実施形態では、筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91C、及び、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92C)と、を有する。そして、プリンター1は、例えば、外部装置であるコンピューター110に接続して使用される。
プリンター1は、コンピューター110から送信された印刷データを受信すると、コントローラー10によって各部を制御し、記録媒体である記録用紙(以下、用紙という。)Sに画像を形成する。その際、プリンター1内の状況は検出器群50により監視され、その検出結果に基づいて、コントローラー10が各部を制御する。
図1はプリンター1のシステム構成を示すブロック図である。図2はプリンター1の内部構成を示す斜視図である。図3は図2に示すプリンターの側面断面を示す模式図である。
プリンター1は、筐体3と、高周波電源ユニット5と、コントローラー10と、搬送ユニット20と、キャリッジ32と、このキャリッジ32に設けられたヘッドユニット40と、検出器群50と、電界結合を形成する平板状の導電体(本実施形態では、筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91C、及び、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92C)と、を有する。そして、プリンター1は、例えば、外部装置であるコンピューター110に接続して使用される。
プリンター1は、コンピューター110から送信された印刷データを受信すると、コントローラー10によって各部を制御し、記録媒体である記録用紙(以下、用紙という。)Sに画像を形成する。その際、プリンター1内の状況は検出器群50により監視され、その検出結果に基づいて、コントローラー10が各部を制御する。
筐体3は、各構成部材を収容する箱体と、その内側に設けられた金属等の導電性材料から成るメカフレーム3aとを備える。
高周波電源ユニット5は、筐体3に対して固定され、ヘッドユニット40側で必要とする電力を供給する。この高周波電源ユニット5は、電気コード等を介して家庭用ACコンセント等に接続され、交流電圧を発生する。すなわち、高周波電源ユニット5は、ヘッドユニット40によるインクの吐出に要する電力を供給する電力供給源(電源)として機能する。交流電圧の波形は、例えば、2.9MHz程度の正弦波である。高周波電源ユニット5は、差動形式の第1高周波電圧信号と第2高周波電圧信号とを出力する。第2高周波電圧信号の波形は、第1高周波電圧信号の波形を反転したものとなっている。第1高周波電圧信号及び第2高周波電圧信号は、電界結合を形成する平板状の導電体(筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91C、及び、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92C)を用いて、ヘッドユニット40側へワイヤレスで伝送される。
高周波電源ユニット5は、筐体3に対して固定され、ヘッドユニット40側で必要とする電力を供給する。この高周波電源ユニット5は、電気コード等を介して家庭用ACコンセント等に接続され、交流電圧を発生する。すなわち、高周波電源ユニット5は、ヘッドユニット40によるインクの吐出に要する電力を供給する電力供給源(電源)として機能する。交流電圧の波形は、例えば、2.9MHz程度の正弦波である。高周波電源ユニット5は、差動形式の第1高周波電圧信号と第2高周波電圧信号とを出力する。第2高周波電圧信号の波形は、第1高周波電圧信号の波形を反転したものとなっている。第1高周波電圧信号及び第2高周波電圧信号は、電界結合を形成する平板状の導電体(筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91C、及び、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92C)を用いて、ヘッドユニット40側へワイヤレスで伝送される。
電力は電圧と電流との積(電力P[W]=電圧E[V]・電流I[A])で算出されるところ、電力を伝送するには、電力を発生する電力源から負荷に向かって電流を流し込む給電経路と、負荷から電力源へ戻りの電流が流れる放電経路とが必要となる。即ち、電力源は給電経路及び放電経路を介して負荷に電気的に接続され、電力源は給電経路及び放電経路に電源電圧を印加する。より具体的には、給電経路に第1の電源信号を供給し、放電経路に第2の電源信号を供給することによって、第1の電源信号と第2の電源信号の電位差として与えられる電源電圧を給電経路及び放電経路に印加する。
本実施形態において、「電力を供給」とは、給電経路及び放電経路に電源電圧を印加すること、給電経路及び放電経路の少なくとも一方に電源信号を供給することを含む概念である。
本実施形態において、「電力を供給」とは、給電経路及び放電経路に電源電圧を印加すること、給電経路及び放電経路の少なくとも一方に電源信号を供給することを含む概念である。
なお、高周波電源ユニット5の構成及び高周波電圧信号の伝送については、後に図面を参照して詳述する。また、プリンター1は家庭用ACコンセント等に接続され、DC電源として機能する電源ユニット(不図示)を備える。
コントローラー10も、筐体3に対して固定されている。そして、コントローラー10は、インターフェース部11と、CPU12と、メモリー13と、ユニット制御回路14と、送信機17とを有する。インターフェース部11は、コンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU12は、プリンター1全体の制御を行う演算処理装置であり、ユニット制御回路14を介して各部を制御する。メモリー13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保する。送信機17は、後述する印刷信号PRT等の種々の信号を無線送信する。
搬送ユニット20は、用紙Sを印刷可能な位置に送り込むとともに、図2及び図3に示すように印刷時に搬送方向に所定の搬送量で用紙Sを搬送するものであり、給紙ローラー21と、搬送モーター22と、搬送ローラー23と、プラテン24と、排紙ローラー25と、を有する。給紙ローラー21は、トレイ77に設置された用紙Sを搬送ローラー23の位置まで送る。
そして、搬送ローラー23の方へ送られた用紙Sの先端を、図1に示す検出器群50の一つである紙検出センサー51が検出すると、コントローラー10は搬送ローラー23を回転させ、用紙Sを印刷開始位置に位置決めする。
用紙Sが印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の下面(ノズル面)41aの少なくとも一部のノズルNは、用紙Sと対向している。プラテン24は、ヘッド41の下面41aと対向可能な位置に設けられ、印刷中の用紙Sを下方から支持する。
そして、搬送ローラー23の方へ送られた用紙Sの先端を、図1に示す検出器群50の一つである紙検出センサー51が検出すると、コントローラー10は搬送ローラー23を回転させ、用紙Sを印刷開始位置に位置決めする。
用紙Sが印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の下面(ノズル面)41aの少なくとも一部のノズルNは、用紙Sと対向している。プラテン24は、ヘッド41の下面41aと対向可能な位置に設けられ、印刷中の用紙Sを下方から支持する。
キャリッジ32には、ヘッドユニット40と、受信機37と、受電回路59と、キャリッジ側第1平板91Cと、キャリッジ側第2平板92Cとが設けられている。
キャリッジ32は、筐体3に固定されて設けられたガイドレール36によって支持されると共に案内され、図2に示す搬送方向と交差する方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。具体的には、キャリッジ32は、筐体3に設けられたキャリッジモーター33を動力源とし、タイミングベルト35の一部が固定され、該タイミングベルト35の送り出しによって移動する。
キャリッジ32は、筐体3に固定されて設けられたガイドレール36によって支持されると共に案内され、図2に示す搬送方向と交差する方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。具体的には、キャリッジ32は、筐体3に設けられたキャリッジモーター33を動力源とし、タイミングベルト35の一部が固定され、該タイミングベルト35の送り出しによって移動する。
キャリッジ32の支持部として機能するガイドレール36は、例えば、キャリッジ32の移動方向を長手方向(軸方向)とする略柱状部材(軸体)である。ここでキャリッジ32には、その移動方向に貫通する貫通孔が形成されており、その貫通孔にガイドレール36は挿通される。
タイミングベルト35は、図2に示すように第1プーリー34aと第2プーリー34bとに掛けられ(掛け渡され)ており、それらを介してキャリッジモーター33の駆動力がタイミングベルト35に伝達されて送り出される。
ここでタイミングベルト35の一部はキャリッジ32に固定されているため、キャリッジモーター33によって第2プーリー34bが回転駆動されてタイミングベルト35が送り出されると、キャリッジ32がキャリッジ移動方向に移動する。すなわち、ヘッド41が用紙Sに対してキャリッジ移動方向に移動する。
ここでタイミングベルト35の一部はキャリッジ32に固定されているため、キャリッジモーター33によって第2プーリー34bが回転駆動されてタイミングベルト35が送り出されると、キャリッジ32がキャリッジ移動方向に移動する。すなわち、ヘッド41が用紙Sに対してキャリッジ移動方向に移動する。
受信機37は、コントローラー10の送信機17によって無線送信された信号を受信してヘッドユニット40のヘッド駆動回路61へ供給する。この信号は、具体的にはヘッドユニット40のヘッド41を駆動するための制御信号であり、例えばコントローラー10のユニット制御回路14によって生成された印刷信号PRTや原駆動信号生成用パラメーター(後述)等である。
ヘッドユニット40は、用紙(記録媒体)Sにインク滴を吐出するためのヘッド41と、ヘッド41のノズルNからインク滴を吐出すべくヘッド41を駆動するヘッド駆動回路61(図16参照)とを備え、キャリッジ32に搭載されている。
ヘッド41は、充電と放電とによって変位する圧電素子と、キャビティと、ノズルN(図3参照)とを備える。キャビティは、内部に液体(インク)が充填され、圧電素子の変位により、内部の圧力が増減される。ノズルNは、キャビティに連通しており、キャビティ内の圧力の増減により、キャビティ内部の液体(インク)を液滴として吐出する。
ヘッド41の下面41aには、図3に示すようにノズルNが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室と、インク室の容量を変化させてインク滴を吐出するための駆動素子として圧電素子とが設けられている。そして、ヘッド駆動回路61が、印刷信号PRT等に基づいて圧電素子を駆動することにより、インク滴が吐出される。
ヘッド41は、充電と放電とによって変位する圧電素子と、キャビティと、ノズルN(図3参照)とを備える。キャビティは、内部に液体(インク)が充填され、圧電素子の変位により、内部の圧力が増減される。ノズルNは、キャビティに連通しており、キャビティ内の圧力の増減により、キャビティ内部の液体(インク)を液滴として吐出する。
ヘッド41の下面41aには、図3に示すようにノズルNが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室と、インク室の容量を変化させてインク滴を吐出するための駆動素子として圧電素子とが設けられている。そして、ヘッド駆動回路61が、印刷信号PRT等に基づいて圧電素子を駆動することにより、インク滴が吐出される。
このような構成のプリンター1では、キャリッジ移動方向に沿って移動するヘッド41からインク滴を断続的に吐出させ、用紙S上にドットを形成するドット形成動作と、用紙Sを搬送方向に搬送する搬送動作と、を交互に繰り返す。そうすることで、先のドット形成動作により形成されたドット列(ラスタライン)とは搬送方向の異なる位置にドット列が形成され、これにより用紙S上に画像が完成する。
検出器群50には、リニア式エンコーダー52(図2参照)やロータリー式エンコーダー53等が含まれる。リニア式エンコーダー52は、キャリッジ32の位置を検出する。ロータリー式エンコーダー53は、搬送ローラー23の回転量を検出する。
なお、このプリンター1は双方向印刷を行うこともでき、つまり、キャリッジ移動方向の往路及び復路において用紙Sに向けてインク滴を吐出して画像を形成することも可能である。その場合には、往路と復路とのドット形成動作の間に、用紙Sの搬送動作が行われる。
検出器群50には、リニア式エンコーダー52(図2参照)やロータリー式エンコーダー53等が含まれる。リニア式エンコーダー52は、キャリッジ32の位置を検出する。ロータリー式エンコーダー53は、搬送ローラー23の回転量を検出する。
なお、このプリンター1は双方向印刷を行うこともでき、つまり、キャリッジ移動方向の往路及び復路において用紙Sに向けてインク滴を吐出して画像を形成することも可能である。その場合には、往路と復路とのドット形成動作の間に、用紙Sの搬送動作が行われる。
以下、高周波電源ユニット5から出力される差動形式の第1高周波電圧信号と第2高周波電圧信号との伝送経路の一部を構成する各導電体(筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91C、及び、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92C)の配置態様について説明する。
図3に示すように、筐体側第1平板91Hは筐体3に設けられたプラテン24(図3参照)に配置され、この筐体側第1平板91Hと電界結合を形成するキャリッジ側第1平板91Cはキャリッジ32の「下面」近傍に配置されている。ここでキャリッジ32の「下面」とは、キャリッジ32のうち、用紙Sと向かい合う側の端面である。換言すれば、キャリッジ32のうち、ノズル面41aとの距離が最も短い面が下面である。
さらに、筐体側第2平板92Hは、図3に示すように筐体3のうち、キャリッジ32の「上面」と向かい合う天板3t(図3参照)に配置され、この筐体側第2平板92Hと電界結合を形成するキャリッジ側第2平板92Cは、キャリッジ32の上面近傍に配置されている。ここでキャリッジ32の「上面」は、キャリッジ32のうち下面の逆側の面である。換言すれば、キャリッジ32のうち、ノズル面41aとの距離が最も長い面が上面である。
図3に示すように、筐体側第1平板91Hは筐体3に設けられたプラテン24(図3参照)に配置され、この筐体側第1平板91Hと電界結合を形成するキャリッジ側第1平板91Cはキャリッジ32の「下面」近傍に配置されている。ここでキャリッジ32の「下面」とは、キャリッジ32のうち、用紙Sと向かい合う側の端面である。換言すれば、キャリッジ32のうち、ノズル面41aとの距離が最も短い面が下面である。
さらに、筐体側第2平板92Hは、図3に示すように筐体3のうち、キャリッジ32の「上面」と向かい合う天板3t(図3参照)に配置され、この筐体側第2平板92Hと電界結合を形成するキャリッジ側第2平板92Cは、キャリッジ32の上面近傍に配置されている。ここでキャリッジ32の「上面」は、キャリッジ32のうち下面の逆側の面である。換言すれば、キャリッジ32のうち、ノズル面41aとの距離が最も長い面が上面である。
ここで筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとは、キャリッジ32の移動期間中であっても向かい合い続けるように構成されている。つまり、筐体側第1平板91Hは、キャリッジ32が移動してもキャリッジ側第1平板91Cと向かい合うように、キャリッジ32の移動範囲に対応して、その大きさ及び設置位置が決定されている。
同様に、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとは、キャリッジ32の移動期間中であっても向かい合い続けるように構成されている。つまり、筐体側第2平板92Hは、キャリッジ32が移動してもキャリッジ側第2平板92Cと向かい合うように、キャリッジ32の移動範囲に対応して、その大きさ及び設置位置が決定されている。
同様に、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとは、キャリッジ32の移動期間中であっても向かい合い続けるように構成されている。つまり、筐体側第2平板92Hは、キャリッジ32が移動してもキャリッジ側第2平板92Cと向かい合うように、キャリッジ32の移動範囲に対応して、その大きさ及び設置位置が決定されている。
図4に、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cの詳細な配置態様を示す。
同図に示されるように、筐体3側において、キャリッジ32の下面と向かい合うプラテン24に、筐体側第1平板91Hが設けられ、キャリッジ32の上面と向かい合う天板3tに、筐体側第2平板92Hが設けられている。
また、キャリッジ32側においては、その高さ方向における略中心位置Cを境に下側の領域R1に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けてられ、上側の領域R2に、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
また、キャリッジ側第1平板91Cと、キャリッジ側第2平板92Cとの間の距離dは、仮に両者が電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない距離である。
同図に示されるように、筐体3側において、キャリッジ32の下面と向かい合うプラテン24に、筐体側第1平板91Hが設けられ、キャリッジ32の上面と向かい合う天板3tに、筐体側第2平板92Hが設けられている。
また、キャリッジ32側においては、その高さ方向における略中心位置Cを境に下側の領域R1に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けてられ、上側の領域R2に、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
また、キャリッジ側第1平板91Cと、キャリッジ側第2平板92Cとの間の距離dは、仮に両者が電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない距離である。
図4に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cはキャリッジ32の上面近傍に配置され、且つ、キャリッジ側第2平板92Cはキャリッジ32の下面近傍に配置されるため、仮に両者が電界結合してしまったとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
なお、筐体側第1平板91H、キャリッジ側第1平板91C、筐体側第2平板92H、及びキャリッジ側第2平板92Cの配設態様は、図3及び図4に示す例に限られない。
すなわち、筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとが電界結合を形成可能で、且つ、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合を形成可能なように、筐体側第1平板91H及び筐体側第2平板92Hが筐体3に設置され、キャリッジ側第1平板91C及び筐体側第2平板92Hがキャリッジ32に搭載されていればよい。
以下、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cの、他の配置態様について説明する。図5乃至図10は、それぞれ、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cの配置態様の一例を示す模式図である。
すなわち、筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとが電界結合を形成可能で、且つ、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合を形成可能なように、筐体側第1平板91H及び筐体側第2平板92Hが筐体3に設置され、キャリッジ側第1平板91C及び筐体側第2平板92Hがキャリッジ32に搭載されていればよい。
以下、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cの、他の配置態様について説明する。図5乃至図10は、それぞれ、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cの配置態様の一例を示す模式図である。
図5に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の背面(同図に示される搬送方向とは逆方向の端面;上流側端面)と向かい合う背面板3bに、筐体側第1平板91Hが設けられ、キャリッジ32の下面と向かい合うプラテン24に、筐体側第2平板92Hが設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の背面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、キャリッジ32の下面近傍に、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。
ここで筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
また、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の背面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、キャリッジ32の下面近傍に、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。
ここで筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
また、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
図5に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cがノズル面41aに対して略垂直に配置され、且つ、キャリッジ側第2平板92Cがノズル面41aに対して略平行に配置され、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが成す角度が略90度となる。これにより、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。従って、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとの間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジ32の大型化を避けることができる。
さらに、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとの間で電界結合が生じないように両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様(例えば両者が向かい合うような配置態様)と比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジ32の大型化を避けることができる。
図6に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の下面と向かい合うプラテン24に、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとが、同一面内に(水平に)設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の下面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に(水平に)設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の下面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に(水平に)設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
図6に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に(水平に)配置されるため、両者が平行な配置態様と比べて、両者が電界結合しにくくなる。仮にキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
上述した図4乃至図6に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91C及びキャリッジ側第2平板92Cの少なくともいずれか一方は、キャリッジ32の下面近傍に配置され、且つ、筐体側第1平板91H及び筐体側第2平板92Hの少なくともいずれか一方は、プラテン24に配置されている。
ところで、本実施形態のようにプラテン24とヘッド41とを対峙させ、プラテン24上を通過する用紙Sに対してインクを吐出して印刷を行うプリンターにおいては、ヘッドのノズル面41aと用紙S表面との距離(以下、ペーパーギャップという。)を予め設定した基準寸法に保つために、用紙Sの厚さに応じてヘッドを段階的に上下動させてヘッドのノズル面41aとプラテン24との距離(以下、プラテンギャップという。)を調整するプラテンギャップ調整装置(不図示)を備える。
図4乃至図6に示す配置態様によれば、このプラテンギャップ調整装置を用いて、筐体3側の平板とキャリッジ32側の平板との距離を調整することで、筐体3側の平板とキャリッジ32側の平板との間の電界結合によって形成される結合容量を調整することができる。
ところで、本実施形態のようにプラテン24とヘッド41とを対峙させ、プラテン24上を通過する用紙Sに対してインクを吐出して印刷を行うプリンターにおいては、ヘッドのノズル面41aと用紙S表面との距離(以下、ペーパーギャップという。)を予め設定した基準寸法に保つために、用紙Sの厚さに応じてヘッドを段階的に上下動させてヘッドのノズル面41aとプラテン24との距離(以下、プラテンギャップという。)を調整するプラテンギャップ調整装置(不図示)を備える。
図4乃至図6に示す配置態様によれば、このプラテンギャップ調整装置を用いて、筐体3側の平板とキャリッジ32側の平板との距離を調整することで、筐体3側の平板とキャリッジ32側の平板との間の電界結合によって形成される結合容量を調整することができる。
以下説明する例では、搬送ユニット20によって搬送される用紙Sの経路(搬送経路)を挟まないように、筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとを配置し、且つ、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとを配置する。
図7に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の上面と向かい合う天板3tに、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとが、同一面内に(水平に)設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の上面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に(水平に)設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
図7に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の上面と向かい合う天板3tに、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとが、同一面内に(水平に)設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の上面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に(水平に)設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略平行に設けられている。
図7に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるため、両者が平行な配置態様と比べて、両者が電界結合しにくくなる。仮にキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
図8に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の背面(同図に示される搬送方向とは逆方向の端面)と向かい合う背面板3bに、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとが、同一面内に設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の背面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の背面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
図8に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるため、両者が向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。仮にキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるため、両者が向かい合うような配置態様に比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジ32の大型化を避けることができる。
さらに、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるため、両者が向かい合うような配置態様に比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジ32の大型化を避けることができる。
なお、キャリッジ32の前面(搬送方向の下流側端面)側に、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとを設置可能な板状部材(前面板3f;図9及び図10参照)を筐体3に設けることで、図9及び図10に示すような配設態様を採ることも可能となる。
図9に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の前面と向かい合う前面板3fに、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとが、同一面内に設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の前面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
図9に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の前面と向かい合う前面板3fに、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとが、同一面内に設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の前面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。ここでキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとは、同一面内に設けられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
図9に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるため、両者が向かい合うような配置態様に比べて、両者が電界結合しにくくなる。仮にキャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
さらに、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるため、両者が向かい合うような配置態様に比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジ32の大型化を避けることができる。
さらに、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるため、両者が向かい合うような配置態様に比べて、両者間の距離を短くすることが可能なため、それらを配置することに起因するキャリッジ32の大型化を避けることができる。
上述した図6乃至図9に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが同一面内に配置されるので、それらが互いに異なる面内に配置される態様と比べて、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとに係る配線を簡略化することができる。同様に、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとが同一面内に配置されるので、それらが互いに異なる面内に配置された態様と比べて、側第1平板91Hとキャリッジ側第2平板92Hとに係る配線を簡略化することができる。
図10に示す例では、筐体3において、キャリッジ32の前面と向かい合う前面板3fに筐体側第1平板91Hが設けられ、キャリッジ32の背面と向かい合う背面板3bに、筐体側第2平板92Hが設けられている。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の前面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、キャリッジ32の背面近傍に、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
また、キャリッジ側第1平板91Cと、キャリッジ側第2平板92Cとの間の距離dは、仮に両者が電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない距離である。
また、キャリッジ32においては、キャリッジ32の前面近傍に、筐体側第1平板91Hと向かい合うようにキャリッジ側第1平板91Cが設けられ、キャリッジ32の背面近傍に、筐体側第2平板92Hと向かい合うようにキャリッジ側第2平板92Cが設けてられている。
ここで筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cは、ノズル面41aに対して略垂直に設けられている。
また、キャリッジ側第1平板91Cと、キャリッジ側第2平板92Cとの間の距離dは、仮に両者が電界結合したとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない距離である。
図10に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cはキャリッジ32の背面近傍に配置され、且つ、キャリッジ側第2平板92Cはキャリッジ32の前面近傍に配置されるため、仮に両者が電界結合してしまったとしても、両者間には実質的に電力伝送の効率(電力利得)に悪影響を与えない程度の結合容量しか生じない。従って、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合して結合容量を形成してしまうことに起因して、本来意図したものとは異なる電力伝送系統が形成され、電力伝送の効率が低下してしまうことが抑制される。
また、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとは、筐体3の前面板3fと背面板3bとに分けて配置されるため、図8及び図9に示される両者が同一面内に配置される態様と比較して、筐体3の高さ方向の寸法を小型化することができる。
さらに、上述した図8乃至図10に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとがノズル面41aに対して略垂直に配置されるため、例えば両者がノズル面41aに対して略平行で且つ互いに向かい合うような、キャリッジ32の高さ方向について両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様と比較して、キャリッジ32の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
また、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとは、筐体3の前面板3fと背面板3bとに分けて配置されるため、図8及び図9に示される両者が同一面内に配置される態様と比較して、筐体3の高さ方向の寸法を小型化することができる。
さらに、上述した図8乃至図10に示す配置態様によれば、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとがノズル面41aに対して略垂直に配置されるため、例えば両者がノズル面41aに対して略平行で且つ互いに向かい合うような、キャリッジ32の高さ方向について両者間の距離を或る程度とる必要がある配置態様と比較して、キャリッジ32の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
なお、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cの配設態様は、図4乃至図10に示す例に限られない。すなわち、筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとが電界結合を形成可能であって、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとが電界結合を形成可能な位置であれば、それらを筐体3またはキャリッジ32の任意の場所に設けてよい。
また、本実施形態においては、電界結合を形成する導電体として、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cのように平板形状の導電体を採用してるが、電界結合を形成可能な形状であれば平板形状に限られず、任意の形状の導電体を採用してよい。
さらには、図4乃至図10に示す各例において、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとを互いに入れ替えて配置し、且つ、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとを互いに入れ替えて配置してもよい。
また、本実施形態においては、電界結合を形成する導電体として、筐体側第1平板91H、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第1平板91C、及びキャリッジ側第2平板92Cのように平板形状の導電体を採用してるが、電界結合を形成可能な形状であれば平板形状に限られず、任意の形状の導電体を採用してよい。
さらには、図4乃至図10に示す各例において、筐体側第1平板91Hと筐体側第2平板92Hとを互いに入れ替えて配置し、且つ、キャリッジ側第1平板91Cとキャリッジ側第2平板92Cとを互いに入れ替えて配置してもよい。
以下、高周波電源ユニット5からヘッドユニット40への給電態様について説明する。図11は、高周波電源ユニット5からヘッドユニット40への電力供給の一態様を示す模式図である。
同図に示すように、高周波電源ユニット5の第1出力端子TE1は筐体側第1平板91Hと電気的に接続され、高周波電源ユニット5の第2出力端子TE2は筐体側第2平板92Hと電気的に接続される。
ここで筐体側第1平板91Hは、キャリッジ32に設けられたキャリッジ側第1平板91Cと電界結合を形成し、筐体側第2平板92Hは、キャリッジ32に設けられたキャリッジ側第2平板92Cと電界結合を形成する。
同図に示すように、高周波電源ユニット5の第1出力端子TE1は筐体側第1平板91Hと電気的に接続され、高周波電源ユニット5の第2出力端子TE2は筐体側第2平板92Hと電気的に接続される。
ここで筐体側第1平板91Hは、キャリッジ32に設けられたキャリッジ側第1平板91Cと電界結合を形成し、筐体側第2平板92Hは、キャリッジ32に設けられたキャリッジ側第2平板92Cと電界結合を形成する。
本実施形態では、高周波電源ユニット5で発生した電力を、給電経路及び放電経路を介して、ヘッドユニット40へ伝送している。ここで、給電経路は、高周波電源ユニット5からヘッドユニット40へ向けて電流を流しこむ経路である。一方、放電経路とは、ヘッドユニット40から高周波電源ユニット5に向けて電流が戻る経路である。
筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとの間の電界結合で形成された結合容量は、給電経路の少なくとも一部を構成する。一方、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとの間の電界結合で形成された結合容量は、放電経路の少なくとも一部を構成する。この構成により、高周波電源ユニット5とヘッドユニット40との間で、非接触(無接点)電力伝送を行うことが可能となる。
筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとの間の電界結合で形成された結合容量は、給電経路の少なくとも一部を構成する。一方、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとの間の電界結合で形成された結合容量は、放電経路の少なくとも一部を構成する。この構成により、高周波電源ユニット5とヘッドユニット40との間で、非接触(無接点)電力伝送を行うことが可能となる。
そして、高周波電源ユニット5の第1出力端子TE1から出力された第1高周波電圧信号が、筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91Cとを介してヘッドユニット40側へ伝送され、第2出力端子TE2から出力された第2高周波電圧信号が、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92Cとを介してヘッドユニット40側へ伝送される。
つまり、本実施形態に係るプリンター1では、電界結合によって形成された結合容量を介して、高周波電源ユニット5からヘッドユニット40へ高周波電圧信号を伝送することで、ヘッドユニット40へ電力を供給する。
このように構成することで、高周波電源ユニット5とヘッドユニット40とを電気的に接続するFFCが不要となる。従って、FFCに起因する種々の課題が解決されると共に、電力供給のためにFFCの代わりの通電部材を別途設ける必要もないため、別途設けた通電部材にミスト化したインク等が付着して不具合が生じるリスクもない構成が実現する。
つまり、本実施形態に係るプリンター1では、電界結合によって形成された結合容量を介して、高周波電源ユニット5からヘッドユニット40へ高周波電圧信号を伝送することで、ヘッドユニット40へ電力を供給する。
このように構成することで、高周波電源ユニット5とヘッドユニット40とを電気的に接続するFFCが不要となる。従って、FFCに起因する種々の課題が解決されると共に、電力供給のためにFFCの代わりの通電部材を別途設ける必要もないため、別途設けた通電部材にミスト化したインク等が付着して不具合が生じるリスクもない構成が実現する。
図12は、高周波電源ユニット5の構成例を示す図である。同図に示すように、高周波電源ユニット5は、高周波信号生成部5−1と、送信側共振回路5−2と、第1出力端子TE1と、第2出力端子TE2と、を備える。第1出力端子TE1は筐体側第1平板91Hと電気的に接続され、第2出力端子TE2は筐体側第2平板92Hと電気的に接続される。
送信側共振回路5−2は、高周波信号生成部5−1に対して並列に接続された一次側容量素子C1と一次側インダクタンス素子L1と、出力端子TE1,TE2間に並列に接続された二次側容量素子C2と二次側インダクタンス素子L2と、を備える。また、二次側インダクタンス素子L2は、一次側インダクタンス素子L1と誘導性結合を形成するように設けられている。一次側インダクタンス素子L1及び二次側インダクタンス素子L2はトランス等によって構成される。この送信側共振回路5−2は第1の周波数で共振する。
送信側共振回路5−2は、高周波信号生成部5−1に対して並列に接続された一次側容量素子C1と一次側インダクタンス素子L1と、出力端子TE1,TE2間に並列に接続された二次側容量素子C2と二次側インダクタンス素子L2と、を備える。また、二次側インダクタンス素子L2は、一次側インダクタンス素子L1と誘導性結合を形成するように設けられている。一次側インダクタンス素子L1及び二次側インダクタンス素子L2はトランス等によって構成される。この送信側共振回路5−2は第1の周波数で共振する。
図13は、ヘッド41におけるノズルの配列を示す図である。ヘッド41の下面41aには、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色毎にそれぞれ複数(例えば180個)のノズル♯1〜♯nを含むノズル列411が設けられている。ノズル列411に含まれるノズル♯1〜♯nは、用紙Sの搬送方向に沿って所定のノズルピッチPi(例えば180dpi)で直線状に整列されている。また、ノズル列411は、相互にキャリッジ移動方向に間隔を隔てて平行に配置されている。
ヘッド駆動回路61は、ノズル列411ごとに、即ちブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロ(Y)の各色のノズル列411ごとに設けられている。図14は、ヘッド駆動回路61からノズル♯1〜♯nへの信号の供給態様を示す図である。
ヘッド駆動回路61は、同図に示すように原駆動信号発生部63と駆動信号整形部65とを含み、ヘッドユニット40の各部を駆動制御する。このヘッド駆動回路61によって、各ノズル#1〜#nごとに圧電素子の駆動が行われる。同図中において、各信号名の末尾に付された括弧内の数字は、当該信号が供給されるノズルの番号を示している。
各ノズルが備える圧電素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧が印加されると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積が圧電素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインク量が、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
ヘッド駆動回路61は、同図に示すように原駆動信号発生部63と駆動信号整形部65とを含み、ヘッドユニット40の各部を駆動制御する。このヘッド駆動回路61によって、各ノズル#1〜#nごとに圧電素子の駆動が行われる。同図中において、各信号名の末尾に付された括弧内の数字は、当該信号が供給されるノズルの番号を示している。
各ノズルが備える圧電素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧が印加されると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積が圧電素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインク量が、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
原駆動信号発生部63には、図14に示すように原駆動信号ODRVの波形形状等を規定する原駆動信号生成用パラメーターが入力される。この原駆動信号生成用パラメーターに基づいて、原駆動信号発生部63は、各ノズル#1〜#nに共通して用いられる原駆動信号ODRVを生成する。
図15は、原駆動信号ODRV、印刷信号PRT(i)、及び駆動信号DRV(i)の波形の一例を示す図である。本例では、原駆動信号ODRVは、一画素分の期間内(キャリッジ32が一画素の間隔を横切る時間内)において、図15に示すように第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。
そして、駆動信号整形部65には、図14に示すように原駆動信号発生部63から原駆動信号ODRVが入力されると共に、印刷データに基づいて印刷信号PRTが入力される。印刷信号PRTは、一画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。つまり、印刷信号PRTは、印刷データに含まれる画素データに応じた信号である。
図15は、原駆動信号ODRV、印刷信号PRT(i)、及び駆動信号DRV(i)の波形の一例を示す図である。本例では、原駆動信号ODRVは、一画素分の期間内(キャリッジ32が一画素の間隔を横切る時間内)において、図15に示すように第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。
そして、駆動信号整形部65には、図14に示すように原駆動信号発生部63から原駆動信号ODRVが入力されると共に、印刷データに基づいて印刷信号PRTが入力される。印刷信号PRTは、一画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。つまり、印刷信号PRTは、印刷データに含まれる画素データに応じた信号である。
駆動信号整形部65は、各ノズル(i)に対応する印刷信号PRT(i)に基づいて、ノズル(i)毎に原駆動信号ODRVを遮断したり通過させたりする。例えば図15に示すように、印刷信号PRT(i)が2ビット信号で『00』の場合には、原駆動信号ODRVの第1パルスW1及び第2パルスW2を遮断し、また、印刷信号PRT(i)が同『01』の場合には、第1パルスW1のみを遮断して第2パルスW2は通過させ、印刷信号PRT(i)が同『10』の場合には、第2パルスW2のみを遮断して第1パルスW1は通過させ、印刷信号PRT(i)が同『11』の場合には、第1パルスW1及び第2パルスW2を通過させる。
そして、駆動信号整形部65は、通過させたパルスを駆動信号DRV(i)として、各ノズル(i)の圧電素子に向けて出力する。各ノズル(i)の圧電素子は、駆動信号整形部65からの駆動信号DRV(i)に基づいて駆動してインク滴の吐出を行う。
そして、駆動信号整形部65は、通過させたパルスを駆動信号DRV(i)として、各ノズル(i)の圧電素子に向けて出力する。各ノズル(i)の圧電素子は、駆動信号整形部65からの駆動信号DRV(i)に基づいて駆動してインク滴の吐出を行う。
図16は、キャリッジ32に設けられた受電回路59及びヘッド駆動回路61のシステム構成を示す図である。受電回路59は、受信側共振回路55と、整流回路57と、入力側第1端子54Pと、入力側第2端子54Gと、出力側第1端子58Pと、出力側第2端子58Gと、を備える。
受電回路59の入力側第1端子54Pにはキャリッジ側第1平板91Cが接続され、入力側第2端子54Gにはキャリッジ側第2平板92Cが接続されている。
受電回路59の入力側第1端子54Pにはキャリッジ側第1平板91Cが接続され、入力側第2端子54Gにはキャリッジ側第2平板92Cが接続されている。
受信側共振回路55は、入力側第1端子54Pと入力側第2端子54Gとの間に並列に接続されたは一次側容量素子C3と一次側インダクタンス素子L3と、整流回路57に対して並列に接続された二次側容量素子C4と二次側インダクタンス素子L4と、を備える。また、二次側インダクタンス素子L4は、一次側インダクタンス素子L3と誘導性結合を形成するように設けられている。受信側共振回路55は、第2の周波数で共振する。ここで、第2の周波数は第1の周波数と略一致する。この結果、高い効率(所定値以上の電圧透過係数)で、高周波電源ユニット5からヘッドユニット40へ電力を伝送することが可能となる。
整流回路57は、受信側共振回路55の出力電圧を整流して、電源電圧Vxを出力する。電源電圧Vxは所定電位VDDと基準電位VSSとの電位差として与えられる。電源電圧Vxはヘッド駆動回路61に印加される。より具体的には、整流回路57は、レベルが所定電位VDDとなる第1電源信号を出力側第1端子58Pに供給すると共に、レベルが基準電位VSSとなる第2電源信号を出力側第2端子58Gに供給する。整流回路57は、例えばAC−DCコンバーターである。
ヘッド駆動回路61は、図16に示すように電力供給用端子62Pと、グランド端子62Gと、原駆動信号発生部63と、駆動信号整形部65と、DC−DCコンバーター67とを備える。
ヘッド駆動回路61の電力供給用端子62Pは、受電回路59の出力側第1端子58Pと接続され、レベルが所定電位VDDである第1電源信号が入力される。ヘッド駆動回路61のグランド端子62Gは、受電回路59の出力側第2端子58Gに接続され、レベルが基準電位Vssである第2電源信号が入力される。
ここで原駆動信号発生部63及び駆動信号整形部65の動作は、図14及び図15を参照して上述した通りである。また、DC−DCコンバーター67は、電力供給用端子62Pとグランド端子62Gとから入力された電圧を、ヘッド駆動回路61の各部が必要とする適宜な電圧(同図に示す例では3.3V)に変圧するためのものであり、必要に応じて設ければよい。
ヘッド駆動回路61の電力供給用端子62Pは、受電回路59の出力側第1端子58Pと接続され、レベルが所定電位VDDである第1電源信号が入力される。ヘッド駆動回路61のグランド端子62Gは、受電回路59の出力側第2端子58Gに接続され、レベルが基準電位Vssである第2電源信号が入力される。
ここで原駆動信号発生部63及び駆動信号整形部65の動作は、図14及び図15を参照して上述した通りである。また、DC−DCコンバーター67は、電力供給用端子62Pとグランド端子62Gとから入力された電圧を、ヘッド駆動回路61の各部が必要とする適宜な電圧(同図に示す例では3.3V)に変圧するためのものであり、必要に応じて設ければよい。
図17に、高周波電源ユニット5、筐体側第1平板91H、キャリッジ側第1平板91C、筐体側第2平板92H、キャリッジ側第2平板92C、及び受電回路59の等価回路を示す。同図において、電源Vsは図12に示す高周波信号生成部5−1に相当し、2個の結合インピーダンスZMはそれぞれ電界結合した一組の平板(筐体側第1平板91Hとキャリッジ側第1平板91C、及び、筐体側第2平板92Hとキャリッジ側第2平板92C)によって形成される結合容量のインピーダンスに相当し、負荷RLは受信側共振回路55の後段に係る回路の負荷を示している。
図18に、図17に示す等価回路を4端子回路網で表現した等価回路を示す。同図においては、図17に示す電源Vsの内部抵抗Rsが示され、インダクタンスLAと容量CAとは図12に示す送信側共振回路5−2に相当し、インダクタンスLBと容量CBとは図16に示す受信側共振回路55に相当する。図18に示す等価回路において、電源Vsの発生する電圧の中心電位を基準として、上側と下側の2つの回路に分割したとすると、図19に示す等価回路が得られる。以下では、計算を容易にするために図19に示す回路について考察する。
ここで計算の便宜上、図19に示す回路における各素子に係る値を示す文字を下記のように置き換える。すなわち、
Rs/2=RL/2=z0
LA/2=LB/2=L
2CA=2CB=C
ZM=R
とする。そして、図19に示す回路を、これら置き換え後の文字で表すと共に、機能的観点から3つの部分に分けて表した回路図が、図20に示す回路図である。同図において、第1部分300は主として電源機能を担う部分であり、第2部分たる二端子対回路301は主として電力伝送機能(高周波電圧信号伝送機能)を担う部分であり、第3部分302は伝送された電力によって動作する負荷に相当する部分である。
Rs/2=RL/2=z0
LA/2=LB/2=L
2CA=2CB=C
ZM=R
とする。そして、図19に示す回路を、これら置き換え後の文字で表すと共に、機能的観点から3つの部分に分けて表した回路図が、図20に示す回路図である。同図において、第1部分300は主として電源機能を担う部分であり、第2部分たる二端子対回路301は主として電力伝送機能(高周波電圧信号伝送機能)を担う部分であり、第3部分302は伝送された電力によって動作する負荷に相当する部分である。
以下、電力伝送機能を担う二端子対回路301の電圧透過係数を算出する。電圧透過係数は、二端子対回路の入力端に印加された電圧がどれだけ出力端に伝わるかを示す係数であり、高周波電子回路等の特性を表す回路網パラメーターのひとつである散乱行列(scattering matrix;Sパラメーターとも称される)の要素s21として表される。また、電圧透過係数s21の絶対値を二乗して求まる値(|s21|2)は、電源及び負荷のインピーダンスがZ0のときの電力利得を示す。
ここで電圧透過係数s21は、二端子対回路のインピーダンス行列(impedance matrix;Zパラメーターとも称される)から求めることができる。
ここでは、まず二端子対回路301のアドミタンス行列(admittance matrix;Yパラメーターとも称される)を算出し、その逆数としてインピーダンス行列を求め、さらにインピーダンス行列から散乱行列を求める公知の算出式を用いて散乱行列を求める。そして、散乱行列の要素である電圧透過係数s21を求める。さらに、電圧透過係数s21の値から電力利得|s21|2を求める。以下、順を追って算出過程を説明する。
ここでは、まず二端子対回路301のアドミタンス行列(admittance matrix;Yパラメーターとも称される)を算出し、その逆数としてインピーダンス行列を求め、さらにインピーダンス行列から散乱行列を求める公知の算出式を用いて散乱行列を求める。そして、散乱行列の要素である電圧透過係数s21を求める。さらに、電圧透過係数s21の値から電力利得|s21|2を求める。以下、順を追って算出過程を説明する。
まず、二端子対回路301のうちインダクタンスLを除いた二端子対回路301−1(図13参照)について検討する。図21は、二端子対回路301−1の要素を一般化した二端子対回路を示す図である。同図に示す二端子対回路では、
が成立するため、アドミタンス行列(Yパラメーター)は次のように求まる。すなわち、アドミタンス行列の各要素は、Y11=Y1+Y2、Y12=−Y2、Y21=−Y2、Y22=Y2+Y3である。
が成立するため、アドミタンス行列(Yパラメーター)は次のように求まる。すなわち、アドミタンス行列の各要素は、Y11=Y1+Y2、Y12=−Y2、Y21=−Y2、Y22=Y2+Y3である。
これを踏まえて、図20に示す二端子対回路301−1のYパラメーターを求める。図22は、図21に示す二端子対回路の一般化された各要素Y1,Y2,Y3に、二端子対回路301−1の各要素C,Rを当て嵌めた回路を示す図である。ここで、
であり、
である。
そして、図21に示す二端子対回路のアドミタンス行列の各要素が上述したように表されることから、二端子対回路301−1のアドミタンス行列は、下記(式4)のように求まる。
であり、
である。
そして、図21に示す二端子対回路のアドミタンス行列の各要素が上述したように表されることから、二端子対回路301−1のアドミタンス行列は、下記(式4)のように求まる。
このように求められたアドミタンス行列Yを利用して、二端子対回路301−1のインピーダンス行列(インピーダンス行列Z2とする)を、(式4)で示されるアドミタンス行列Yの逆行列Y−1として求めることができる。
ここで、図22に示す二端子対回路301−1には、図20に示す二端子対回路301の二端子対回路の要素のうち、インダクタンスLに相当する要素が含まれていない。従って、(式4)として算出されたアドミタンス行列の逆行列たるインピーダンス行列Z2には、二端子対回路301におけるインダクタンスLが反映されていないため、これを反映させる必要がある。
ここで、図22に示す二端子対回路301−1には、図20に示す二端子対回路301の二端子対回路の要素のうち、インダクタンスLに相当する要素が含まれていない。従って、(式4)として算出されたアドミタンス行列の逆行列たるインピーダンス行列Z2には、二端子対回路301におけるインダクタンスLが反映されていないため、これを反映させる必要がある。
図23は、二端子対回路301の等価回路を示す図である。同図における二端子対回路301−2は、二端子対回路301においてインダクタンスL以外の要素を除いた二端子対回路である。従って、二端子対回路301−2のインピーダンス行列をZ4とすると、二端子対回路301のインピーダンス行列Zは、下記(式5)のように、二端子対回路301−1のインピーダンス行列Z2と二端子対回路301−2のインピーダンス行列Z4との和として求まる。
Z=Z2+Z4 …(式5)
Z=Z2+Z4 …(式5)
ここで二端子対回路301−2のインピーダンス行列Z4は、
と表される。
そしてインピーダンスz1及びz3は、それぞれインダクタンスLに係るインピーダンスであるから、
z1=z3=jωL …(式7)
である。
と表される。
そしてインピーダンスz1及びz3は、それぞれインダクタンスLに係るインピーダンスであるから、
z1=z3=jωL …(式7)
である。
また、二端子対回路301−1のインピーダンス行列Z2は上述したように二端子対回路301−1のアドミタンス行列Yの逆行列であるので、
Z2=Y−1 …(式8)
従って、二端子対回路301のインピーダンス行列Zは、下記(式9)で表される。
この(式9)の右辺を整理すると、二端子対回路301のインピーダンス行列Zは、下記(式10)で表される。
となる。
Z2=Y−1 …(式8)
従って、二端子対回路301のインピーダンス行列Zは、下記(式9)で表される。
この(式9)の右辺を整理すると、二端子対回路301のインピーダンス行列Zは、下記(式10)で表される。
となる。
ところで、インピーダンス行列から散乱行列を求めるには、例えば公知の下記(式11)を用いる。
ここで本例では、(式10)に示すように、インピーダンス行列Zの要素について、z11=z22、z12=z21という関係が成立している。この場合、インピーダンス行列から散乱行列を求める式は下記(式12)となる。
この(式12)から、s21は下記のように求まる。
ここで、(式13)の右辺からZ11とZ12とを消去するために、(Z11+Z12)の値、及び(Z11−Z12)の値を算出する。
ここで本例では、(式10)に示すように、インピーダンス行列Zの要素について、z11=z22、z12=z21という関係が成立している。この場合、インピーダンス行列から散乱行列を求める式は下記(式12)となる。
この(式12)から、s21は下記のように求まる。
ここで、(式13)の右辺からZ11とZ12とを消去するために、(Z11+Z12)の値、及び(Z11−Z12)の値を算出する。
まず、本実施形態では、上述したようにLC共振現象を利用して高効率で電力伝送を行うため、下記(式14)の共振条件を満たすように諸条件を設定するものとする。
ω2LC=1 …(式14)
この(式14)の関係式を用いて、(式10)で示されるz11とz12からLを消去してそれらの和と差とを計算すると、(式15)及び(式16)が得られる。
z11+z12=0 …(式15)
そして、(式15)及び(式16)を用いて(式13)からz11とz12を消去すると、s21が次のように求まる。
従って、電力利得を示す|s21|2の値は次のように求まる。
ω2LC=1 …(式14)
この(式14)の関係式を用いて、(式10)で示されるz11とz12からLを消去してそれらの和と差とを計算すると、(式15)及び(式16)が得られる。
z11+z12=0 …(式15)
そして、(式15)及び(式16)を用いて(式13)からz11とz12を消去すると、s21が次のように求まる。
従って、電力利得を示す|s21|2の値は次のように求まる。
さらに、上述した共振条件を示す(式14)の関係式を用いて、(式18)からCを消去すると、|s21|2の値は次のように表せる。
この(式19)から、電力利得を示す|s21|2の値を最大化するための条件として、
Z0<<R<<ωL …(式20)
が導出される。この条件式を満たすものとして(式19)を変形すると、|s21|2の値は下記のように表される。
この(式19)から、電力利得を示す|s21|2の値を最大化するための条件として、
Z0<<R<<ωL …(式20)
が導出される。この条件式を満たすものとして(式19)を変形すると、|s21|2の値は下記のように表される。
ここで下記(式22)に示すように、電力利得を示す|s21|2の値が0.9を超えるものとする。
この(式22)から、ωLの値は下記(式23)のように求まる。
従って、二端子対回路301の電力利得を90%を超えるように設定するための条件の一つとして、(式23)の関係を満たすように諸条件を設定することが挙げられる。
この(式22)から、ωLの値は下記(式23)のように求まる。
従って、二端子対回路301の電力利得を90%を超えるように設定するための条件の一つとして、(式23)の関係を満たすように諸条件を設定することが挙げられる。
さらに、上述した(式20)として示される条件式のうち、Z0<<Rとの条件については、インピーダンスZ0に対応する電源Vsの内部抵抗Rsを数10Ω以下に設定できることと、結合容量CMに係るインピーダンスRは通常、数10Ωと比較して非常に大きなインピーダンスとなることとから、通常は満たされる。
以下、(式20)として示される条件式のうちR<<ωLとの条件について検討する。
まず、R<<ωLから、下記(式24)の関係が得られる。
(ωL/R)<<1 …(式24)
ここでインピーダンスRは、結合容量CMに係るインピーダンスであるので、下記(式25)で表される。
R=1/(jωCM) …(式25)
この(式25)を(式24)に代入してRを消去すると、下記(式26)の関係が得られる。
1/(ω2LCM)<<1 …(式26)
さらに、上述した共振条件を示す(式14)の関係式を用いて、(式26)からωとLとを消去して整理すると、下記(式27)の関係が得られる。
C<<CM …(式27)
従って、この(式27)を満たすようにCとCMとを設定すれば、(式20)の条件式のうちR<<ωLとの条件が満たされる。このためには、例えば実現容易な最低のCの値を設定した上で、該Cの値よりも数倍大きな値となるようにCMを設定すればよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、安全性を確保しつつ、FFCを用いずに高周波電源ユニット5からヘッドユニット40へ高効率で電力を供給可能な液体吐出装置を提供することができる。
まず、R<<ωLから、下記(式24)の関係が得られる。
(ωL/R)<<1 …(式24)
ここでインピーダンスRは、結合容量CMに係るインピーダンスであるので、下記(式25)で表される。
R=1/(jωCM) …(式25)
この(式25)を(式24)に代入してRを消去すると、下記(式26)の関係が得られる。
1/(ω2LCM)<<1 …(式26)
さらに、上述した共振条件を示す(式14)の関係式を用いて、(式26)からωとLとを消去して整理すると、下記(式27)の関係が得られる。
C<<CM …(式27)
従って、この(式27)を満たすようにCとCMとを設定すれば、(式20)の条件式のうちR<<ωLとの条件が満たされる。このためには、例えば実現容易な最低のCの値を設定した上で、該Cの値よりも数倍大きな値となるようにCMを設定すればよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、安全性を確保しつつ、FFCを用いずに高周波電源ユニット5からヘッドユニット40へ高効率で電力を供給可能な液体吐出装置を提供することができる。
なお、上述の各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上述の各実施形態では、印刷信号PRT等の制御信号をコントローラー10からキャリッジ32のヘッド駆動回路61へと無線送信する方法として、電波による方法を用いたが、無線送信可能であれば何等これに限るものではない。例えば、制御信号を光伝送しても良い。すなわち、レーザー照射部をコントローラー10側に設け、光電変換部を、キャリッジ32側に設け、レーザー照射部から光電変換部へと、制御信号をレーザー光として伝送しても良い。なお、この場合には、レーザー照射部のレーザー光は、キャリッジ移動方向と平行に照射される。これにより、キャリッジ32の往復移動経路の全範囲に亘って、レーザー照射部は光電変換部にレーザー光を照射することができる。
上述の実施形態では、インクの吐出方式として、圧電素子による圧電効果方式を例示したが、何等これに限るものではなく、例えば、インクを加熱し、そのインク中に生じる気泡によりインクをノズルから吐出するサーマルジェット方式でも良い。
上述の各実施形態では、印刷信号PRT等の制御信号をコントローラー10からキャリッジ32のヘッド駆動回路61へと無線送信する方法として、電波による方法を用いたが、無線送信可能であれば何等これに限るものではない。例えば、制御信号を光伝送しても良い。すなわち、レーザー照射部をコントローラー10側に設け、光電変換部を、キャリッジ32側に設け、レーザー照射部から光電変換部へと、制御信号をレーザー光として伝送しても良い。なお、この場合には、レーザー照射部のレーザー光は、キャリッジ移動方向と平行に照射される。これにより、キャリッジ32の往復移動経路の全範囲に亘って、レーザー照射部は光電変換部にレーザー光を照射することができる。
上述の実施形態では、インクの吐出方式として、圧電素子による圧電効果方式を例示したが、何等これに限るものではなく、例えば、インクを加熱し、そのインク中に生じる気泡によりインクをノズルから吐出するサーマルジェット方式でも良い。
1…プリンター、10…コントローラー、11…インターフェース部、110…コンピューター、13…メモリー、14…ユニット制御回路、17…送信機、20…搬送ユニット、21…給紙ローラー、22…搬送モーター、23…搬送ローラー、24…プラテン、25…排紙ローラー、3…筐体、300…第1部分、301,301−1,301−2…二端子対回路、302…第3部分、32…キャリッジ、33…キャリッジモーター、34a…第1プーリー、34b…第2プーリー、35…タイミングベルト、36…ガイドレール、37…受信機、3a…メカフレーム、40…ヘッドユニット、41…ヘッド、411…ノズル列、5…高周波電源ユニット、5−1…高周波信号生成部、5−2…送信側共振回路、50…検出器群、51…紙検出センサー、52…リニア式エンコーダー、53…ロータリー式エンコーダー、54G…端子、54P…端子、55…受信側共振回路、57…整流回路、58G,58P…端子、59…受電回路、61…ヘッド駆動回路、62G…グランド端子、62P…電力供給用端子、63…原駆動信号発生部、65…駆動信号整形部、67…コンバーター、91H…筐体側第1平板、91C…キャリッジ側第1平板、92H…筐体側第2平板、92C…キャリッジ側第2平板、C1…一次側容量素子、C2…二次側容量素子、CM…結合容量、L1,L3…一次側インダクタンス素子、L2,L4…二次側インダクタンス素子、R…結合容量のインピーダンス、RL…負荷、Rs…内部抵抗、S…用紙、TE1…出力端子、TE2…出力端子、Vs…電源。
Claims (13)
- 液体を吐出するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを搭載し、移動可能なキャリッジと、
前記ヘッドユニットから前記液体を吐出する為の電力を供給する電力供給源と、
前記電力供給源が設置された筐体と、
前記筐体に設置され、導電性を有する筐体側第1導電体及び筐体側第2導電体と、
前記キャリッジに設置され、前記筐体側第1導電体との電界結合によって第1結合容量を形成し、該第1結合容量を介して前記電力を受電するキャリッジ側第1導電体と、
前記キャリッジに設置され、前記筐体側第2導電体との電界結合によって第2結合容量を形成し、該第2結合容量を介して前記電力供給源へ放電するキャリッジ側第2導電体と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記ヘッドユニットは、前記液体を吐出するノズル開口部が形成されたノズル面を備え、
前記筐体側第1導電体、前記筐体側第2導電体、前記キャリッジ側第1導電体、及び前記キャリッジ側第2導電体は、略平板形状の導電体であり、
前記キャリッジ側第1導電体または前記キャリッジ側第2導電体は、前記ノズル面に対して略平行または略垂直である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体のうちいずれか一方は、前記ノズル面に対して略平行であり、他方は、前記ノズル面に対して略垂直である、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第1導電体は、前記ノズル面に対して略平行であり、
前記キャリッジ側第2導電体は、前記ノズル面に対して略垂直である、
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第1導電体は、前記ノズル面に対して略垂直であり、
前記キャリッジ側第2導電体は、前記ノズル面に対して略平行である、
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第1導電体と前記キャリッジ側第2導電体とは、互いの距離が所定値以上となるように、または、同一面内に、配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第1導電体は、前記キャリッジ側第2導電体と比較して前記ノズル面までの距離が短くなるように配置される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第2導電体は、前記キャリッジ側第1導電体と比較して前記ノズル面までの距離が短くなるように配置される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジは、前記ノズル面との距離が最も短い下面と、前記ノズル面との距離が最も長い上面とを備え、
前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は、前記キャリッジのうち前記下面との距離が前記上面との距離よりも短くなるように配置され、且つ、同一面内に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジは、前記ノズル面との距離が最も短い下面と、前記ノズル面との距離が最も長い上面とを備え、
前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は、前記キャリッジのうち前記上面との距離が前記下面との距離よりも短くなるように、且つ、同一面内に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は略平板形状を呈し、
前記キャリッジ側第1導電体は、前記キャリッジのうち、前記ヘッドユニットによって吐出された液体が着弾する媒体の搬送方向における上流側及び下流側のいずれか一方側に配置され、
前記キャリッジ側第2導電体は、前記搬送方向における他方側に配置され、
前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は、前記ノズル面に対して略垂直である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記キャリッジ側第1導電体及び前記キャリッジ側第2導電体は略平板形状を呈し、
前記キャリッジ側第1導電体と前記キャリッジ側第2導電体とは、前記ヘッドユニットによって吐出された液体が着弾する媒体の搬送方向における上流側及び下流側のいずれか一方側において、前記ノズル面に対して略垂直に、且つ、同一面内に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 液体を吐出するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを搭載し、移動可能なキャリッジと、
前記ヘッドユニットから前記液体を吐出する為の電力を供給する電力供給源と、
前記電力供給源が設置された筐体と、
前記筐体に設けられた導電性を有する筐体側第1導電体及び筐体側第2導電体と、
前記キャリッジに設置され、前記筐体側第1導電体との電界結合によって第1結合容量を形成し、該第1結合容量を介して前記電力を受電するキャリッジ側第1導電体と、
前記キャリッジに設置され、前記筐体側第2導電体との電界結合によって第2結合容量を形成し、該第2結合容量を介して前記電力供給源へ放電するキャリッジ側第2導電体と、を備える液体吐出装置の駆動方法であって、
前記第1結合容量を介して前記電力供給源から前記ヘッドユニットへ給電すると共に、前記第2結合容量を介して前記ヘッドユニットから前記電力供給源へ放電するステップと、
前記電力供給源から給電された前記電力を用いて、前記ヘッドユニットが前記液体を吐出するステップと、
を有することを特徴とする液体吐出装置の駆動方法。
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