JP2015223684A - 工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】工具が磨耗しても、加工するワークの内面の径を補償することが可能な工作機械を提供する。
【解決手段】工作機械1は、工具2を保持し当該工具2と共に回転軸rの周りで回転可能な工具ホルダ50であって、中空空間54を有する工具ホルダ50と、工具ホルダ50を回転可能且つワーク5の内面5aに対して相対移動可能に支持する駆動部40と、工具ホルダ50の中空空間54に設けられ、レーザ光を放出し当該レーザ光を用いてワーク5の内面5aとの距離に関する情報を取得する変位計60と、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に基づいて駆動部40を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正する制御部70と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】工作機械1は、工具2を保持し当該工具2と共に回転軸rの周りで回転可能な工具ホルダ50であって、中空空間54を有する工具ホルダ50と、工具ホルダ50を回転可能且つワーク5の内面5aに対して相対移動可能に支持する駆動部40と、工具ホルダ50の中空空間54に設けられ、レーザ光を放出し当該レーザ光を用いてワーク5の内面5aとの距離に関する情報を取得する変位計60と、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に基づいて駆動部40を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正する制御部70と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は工作機械に関する。
高出力の次世代蒸気タービンには、700℃超級の蒸気温度に耐える材料での製品開発が所望されている。このため、タービンの構成機器で高温蒸気に直接晒されるタービンロータ、ケーシングなどの製品は、合金鋼から耐熱合金に変更して製造する必要がある。インコネル材に代表される耐熱合金の熱伝導率は10〜20(W/(m・k))程度であり、合金鋼に主として含まれる鉄の熱伝導率と比較して3倍程度低い。このため、切削加工時に工具の刃先に加工に伴い生じる熱が篭り易く、工具の刃先と工具の他の部分との間の温度差により熱亀裂や工具磨耗が発生し易い。とりわけ、コンタリング加工においては、耐熱合金を長時間にわたり切削加工し続けるため、工具の磨耗の進行状況に応じてワークの内面の径が減寸し易い。このため、加工後に寸法を計測し、寸法公差を満たさない場合には補正加工をさらに行っている。
本発明が解決しようとする課題は、工具が磨耗しても、加工するワークの内面の径を補償することが可能な工作機械を提供することである。
本発明の実施の形態による工作機械は、工具を保持し当該工具と共に前記回転軸の周りで回転可能な工具ホルダであって、中空空間を有する工具ホルダと、前記工具ホルダを回転可能且つ前記ワークの内面に対して相対移動可能に支持する駆動部と、前記工具ホルダの前記中空空間に設けられ、レーザ光を放出し当該レーザ光を用いて前記ワークの内面との距離に関する情報を取得する変位計と、前記変位計により取得された前記ワークの内面との距離に関する情報に基づいて前記駆動部を制御して、前記工具の前記ワークの内面からの距離を補正する制御部と、を備える。
本発明の実施の形態による工作機械によれば、変位計により取得されたワークの内面との距離に関する情報に基づいて駆動部を制御することができる。このため、取得されたワークの内面との距離から特定されるワークの内面の径が、目的とするワークの内面の径からずれてしまっても、工具のワークの内面からの距離を補正することができる。これにより、加工するワークの内面の径を目的とするワークの内面の径に近づけることができる。この結果、工具が磨耗しても、加工するワークの内面の径を補償することが可能となる。
≪第1の実施の形態≫
以下、図1乃至図5を参照して、第1の実施の形態による工作機械1について説明する。図1は、第1の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略斜視図である。図1に示す工作機械1は、工具2と共に回転する工具ホルダ50をワーク5の内面5aに対して相対移動させることにより、ワーク5の内面5aを所望に加工可能な工作機械である。このような加工の一例として、コンタリング加工やヘリカル加工が挙げられる。コンタリング加工とは、典型的には、回転軸rの周りで工具2と共に回転する工具ホルダ50を、回転軸rに直交する平面内に規定される円形の経路に沿って移動させた後、回転軸r方向に送る加工を繰り返すことにより行われる(図5参照)。ヘリカル加工とは、典型的には、回転軸rの周りで工具2と共に回転する工具ホルダ50を、当該回転軸rを基準とする螺旋状の経路に沿って移動させることにより行われる。なお、以下の説明では、回転軸rの延びる方向をZ軸方向、鉛直方向をY軸方向、Z軸方向及びY軸方向の両方に直交する方向をX軸方向として説明する。
以下、図1乃至図5を参照して、第1の実施の形態による工作機械1について説明する。図1は、第1の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略斜視図である。図1に示す工作機械1は、工具2と共に回転する工具ホルダ50をワーク5の内面5aに対して相対移動させることにより、ワーク5の内面5aを所望に加工可能な工作機械である。このような加工の一例として、コンタリング加工やヘリカル加工が挙げられる。コンタリング加工とは、典型的には、回転軸rの周りで工具2と共に回転する工具ホルダ50を、回転軸rに直交する平面内に規定される円形の経路に沿って移動させた後、回転軸r方向に送る加工を繰り返すことにより行われる(図5参照)。ヘリカル加工とは、典型的には、回転軸rの周りで工具2と共に回転する工具ホルダ50を、当該回転軸rを基準とする螺旋状の経路に沿って移動させることにより行われる。なお、以下の説明では、回転軸rの延びる方向をZ軸方向、鉛直方向をY軸方向、Z軸方向及びY軸方向の両方に直交する方向をX軸方向として説明する。
工作機械1により加工されるワーク5は、例えば蒸気タービンに用いられるタービンロータやケーシングに代表される大型の被切削物が挙げられる。こられの被切削物に用いられる材料としては、特に限定されないが、近年700℃超級の蒸気温度に耐える材料が所望されていることから、例えば耐熱合金が用いられる。とりわけ、ワーク5が耐熱合金からなる場合、背景技術の欄で説明したように、工具が摩耗し易く、加工するワーク5の内面5aの径が、目的とするワークの内面の径からズレ易くなる。そこで、本実施の形態の工作機械1は、以下に説明するようにして、工具2が磨耗しても、加工するワーク5の内面5aの径を補償する工夫がなわれている。
図1に示すように、工作機械1は、建物の床面に設置される本体部10と、当該本体部10に支持され、ワーク5を保持するワーク保持部20と、を備えている。このうち、本体部10は、建物の床面に設置されるベッド11と、ベッド11から鉛直方向Y上方に向かって延びる支柱12と、を有している。このうち、ベッド11は、水平面に沿った平板状の形状を有している。支柱12は、ベッド11に固定され、ワーク保持部20を支持している。
ワーク保持部20は、加工対象となるワーク5を本体部10に対して精度良く位置決めする。ワーク保持部20としては、本工作機械1の分野においてそれ自体既知のワーク保持部を使用することができるため、ここでは詳細な説明を省略する。
図2は、図1に示す工作機械1の要部を示す概略縦断面図である。図2に示すように、工作機械1は、工具2を保持し当該工具2と共に回転軸rの周りで回転可能な工具ホルダ50と、工具ホルダ50を回転可能且つワーク5の内面5aに対して相対移動可能に支持する駆動部40と、をさらに備えている。このうち、駆動部40は、工具ホルダ50を保持し当該工具ホルダ50と共に回転可能な主軸41と、主軸41を本体部10に対して可動に支持する並進駆動部42と、並進駆動部42を覆う筐体43と、を有している。を有している。
図1に示すように、並進駆動部42は、ベッド11から鉛直方向Y上方に延び出し、支柱12とZ軸方向に対向している。並進駆動部42は、主軸41を本体部10に対して並進移動させるように構成されている。本実施の形態において、並進駆動部42は、主軸41をX軸方向に移動させるX方向移動手段(不図示)と、主軸41をY軸方向に移動させるY方向移動手段(不図示)と、主軸41をZ軸方向に移動させるZ方向移動手段(不図示)と、を含んでいる。
並進駆動部42に可動に支持された主軸41は、回転軸rに沿って延びており、工具ホルダ50が回転軸rの延びる方向に沿って挿入されている。主軸41は、不図示の駆動源によって、回転軸rを中心として自転する。したがって、主軸41が自転すると、主軸41に保持された工具ホルダ50も主軸41と共に回転軸rを中心として自転するようになっている。
工具ホルダ50は、主軸41から回転軸rの延びる方向つまりZ軸方向に沿って軸状に延び出している。軸状の工具ホルダ50は、工具2を所定の角度で保持する先端部51と、主軸41内に挿入された基端部53と、先端部51と基端部53との間を延びる胴部52と、を含んでいる。工具2は、先端部51から回転軸rに直交する方向に延び出している。一例として、工具2は、旋削チップからなる。
図2に示す例では、工具ホルダ50は、先端部51から胴部52に掛けて略円筒状の形状を有し、胴部52の中間部分に段差52aが形成されている。一方、工具ホルダ50の基端部53は、回転軸rの延びる方向に沿って、先端部51から離間する側つまり主軸41側に向かうにつれて先細になっている。
図2に示すように、工具ホルダ50は、回転軸rの延びる方向つまり回転軸rの軸方向に沿って延びる中空空間54を胴部52内に有している。図2に示す例では、中空空間54は、工具ホルダ50の胴部52に回転軸rの軸方向に沿って延びる溝を設けることにより形成されている。したがって、工具ホルダ50の胴部52には、回転軸rの軸方向に沿って延びる開口が形成され、中空空間54は、胴部52に形成された開口に連通して、工具ホルダ50の外部に繋がっている。
図3に、図2に示す胴部52に形成された開口52b付近が拡大して示されている。図3に示すように、工具ホルダ50の撓みや変形を抑制する観点から、胴部52に形成された開口52bは、蓋部材50bにて塞がれている。この蓋部材50bは、蓋部材50bと共に工具ホルダ50の外形をなすホルダ本体部材50aに取り付けられている。蓋部材50bの一部に、後述する変位計60からのレーザ光を透過させるための窓50cが形成されている。なお、図3に示す例では、中空空間54は、工具2の基端部から回転軸rの軸方向に関して5mmずれた位置まで形成されている。言い換えると、中空空間54は、先端部51と胴部52との境界となる位置から、回転軸rの軸方向に関して5mmずれた位置まで形成されている。
この工具ホルダ50の中空空間54に、変位計60及びミラー64が収容されている。変位計60は、レーザ光を放出し当該レーザ光を用いてワーク5の内面5aとの距離に関する情報を取得するようになっている。工作機械1において、ワーク5の位置及び変位計60の位置は、予め精度良く把握することができる。したがって、変位計60によってワーク5の内面5aとの距離に関する情報を取得することにより、当該計測位置におけるワーク5の内面5aの径の大きさを特定することもできる。
本実施の形態の変位計60は、被計測対象物の表面のうちの計測対象となる位置との距離を計測する非接触式の変位計である。このような変位計として、例えば分光干渉式レーザ変位計が挙げられる。分光干渉式レーザ変位計によれば、計測対象となる位置との距離をmmオーダーに対して百分台まで計測することが可能である。図3に示すように、分光干渉式レーザ変位計からなる変位計60は、各波長帯域に属する光を含むレーザ光を投射する投光部61と、投光部61から投射されるレーザ光と当該レーザ光がワーク5から反射されてなる反射光との干渉光を受光する受光部62と、を有している。そして、分光干渉式レーザ変位計は、受光部62にて受光された干渉光の各波長帯域に属する光の強度(振幅)の変化に基づいて、被計測対象物との距離を特定する。典型的には、受光部62は、例えば回折格子からなる分光器で干渉光を分光し、分光された各波長帯域の光をCCDの各画素で受光する。CCDの各画素で受光された光の受光波形から、光強度スペクトル分布が得られる。この光強度スペクトル分布を波形解析することにより、変位計60とワーク5の内面5aとの距離を計測することができる。
とりわけ、本実施の形態において、変位計60は、回転軸r上に配置され、当該回転軸rに沿ってレーザ光を放出するようになっている。より詳細には、変位計60の投光部61及び受光部62の中心が、回転軸r上に配置されている。変位計60から回転軸rに沿って投射されたレーザ光は、ミラー64によってワーク5に向けて反射させられる。図2に示す例では、ミラー64は、変位計60と回転軸rの軸方向に離間して配置され、且つ、回転軸r上に位置している。そして、ミラー64は、回転軸rに沿って放出されたレーザ光の進行方向を、回転軸rに直交する方向に変更するようになっている。なお、上述のように、工具ホルダ50の外形をなす蓋部材50bの一部に、変位計60からのレーザ光を透過させるための窓50cが形成されている。したがって、変位計60から回転軸rに沿って放出されたレーザ光は、ミラー64によって反射された後、窓50cを透過してワーク5の内面5aに到達する。そして、ワーク5の内面5aにて反射されたレーザ光は、投射光と逆の経路を辿って変位計60の受光部62に向かう。
ところで、図3に示す例では、変位計60及びミラー64は、回転軸rの軸方向に長手方向をもつ板状のブラケット65に固定されている。板状のブラケット65は、一対のボルト66を介してホルダ本体部材50aに固定されている。一例として、各ボルト66は、ブラケット65に設けられた不図示の雌ネジ孔と、ホルダ本体部材50aに設けられた不図示の雌ネジ孔と、に螺合している。
また、図2に示すように、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報は、電圧量として、工具ホルダ50の基端部53と駆動部40の並進駆動部42とに設けられたスリップリング67に送られる。スリップリング67とは、静止体と回転体との間で電気信号の伝達を行うことができるように構成された伝達素子である。したがって、スリップリング67によれば、回転する工具ホルダ50内に設けられた変位計60からの電気信号を、並進駆動部42側に伝達することができる。スリップリング67に伝達された電圧は、アンプ68を通過しA/D変換ユニット69によりアナログデータに変換される。A/D変換ユニット69にて変換されたアナログデータは、その後数値化された位置情報として制御部70に送られる。
制御部70は、ワーク5の内面5aを所望の形状に加工するよう、主軸41の回転と並進駆動部42の各軸方向への移動量とを調整して、工具2をワーク5の内面5aに対して所望の位置に送る制御を行う。さらに、本実施の形態の制御部70は、変位計60により取得された前記距離に関する情報に基づいて駆動部40を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正するようになっている。つまり、制御部70は、工具2の刃先2aがワーク5の内面5aと接触する位置、さらに言い換えると、工具2の刃先2aがワーク5の内面5aを削る量を、ワーク5の内面5aの径を実測した計測結果に基づいて調整することができる。
本実施の形態の制御部70は、工具2のワーク5の内面5aからの距離の補正量を演算するプログラマブルコントローラ(PLC)71と、PLC71にて演算された補正量にも基づいて、主軸41及び並進駆動部42に指令を送るNCコントローラ72と、を含んでいる。
このような制御部70による制御の一例について図4を参照して説明する。図4は、制御部70による制御の一例を示すフローチャートである。なお、図4では、予めある程度の精度でワーク5に形成された下穴を拡径して、所望の内径を得る加工を想定している。
図4に示すように、先ず、目的とするワーク5の内面5aの直径Dの値と、工具ホルダ50に取り付けられた工具2の刃先2aと回転軸rとの距離Raの値と、を制御部70に入力する(STEP0)。上述のように、ワーク5の位置及び変位計60の位置は予め精度良く把握することができるため、目的とするワーク5の内面5aの直径Dから、変位計60にて計測されるべきワーク5の内面5aとの距離の理論値Soも算出することができる。
次に、制御部70のPLC71が、目的とするワーク5の内面5aの直径Dと、工具2の刃先2aと回転軸rとの距離Raと、からコンタリング半径Rを算出する(STEP1)。ここで、コンタリング半径Rとは、目的とするワーク5の内面5aの直径Dを得るために、工具2の回転中心となる回転軸rがワーク5の内面5aの中心位置から離れるべき距離に想到する。工具2は回転軸rを中心として回転するため、コンタリング半径Rは、目的とするワーク5の内面5aの半径D/2から、工具2の刃先2aと回転軸rとの距離Raを引いて導かれる(図5に示す幾何学的関係を参照)。したがって、下記に示す式(1)によりコンタリング半径Rを算出することができる。
R=D/2−Ra ‥(1)
R=D/2−Ra ‥(1)
続いて、算出されたコンタリング半径Rに基づいてプログラム半径Rρを決定する(STEP2)。プログラム半径Rρとは、加工時に回転軸rを円形の経路C1(図5)に沿って移動させるときの、当該円形の経路C1の半径をいう。具体的には、変位計60にて取得されるワーク5の内面5aとの距離に基づいて決定される半径補正値Roを用いて下記に示す式(2)によりプログラム半径Rρを決定することができる。
Rρ=R+Ro ‥(2)
なお、初期状態においては、理想的な条件と仮定して、半径補正値Ro=0とする(STEP0参照)。
Rρ=R+Ro ‥(2)
なお、初期状態においては、理想的な条件と仮定して、半径補正値Ro=0とする(STEP0参照)。
次に、図5に示すようにして工作機械1がコンタリング加工を行う(STEP3)。図5は、工作機械1がコンタリング加工を行う様子を示す模式図である。図5に示すように、制御部70のNCコントローラ72が、回転軸rがワーク5の内面5aの中心位置Xからプログラム半径Rρとなる経路に沿って移動するように、駆動部40を制御して工具ホルダ50をX軸方向及びY軸方向に移動させる。これにより、回転軸rが当該回転軸rに直交する平面内に規定される円形の経路C1に沿って移動し、当該回転軸rを中心として回転する工具2がワーク5の内面5aを円形に加工していく。なお、図5において、回転軸rを中心として回転する工具2の刃先2aが通る円形の経路C2を二点鎖線で示してある。
その後、制御部70のPLC71が、変位計60にて取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報を実測値S1として取得する(STEP4)。図5に示すように、変位計60の投光部61及び受光部62の中心は、回転軸r上に位置している。このため、変位計60の投光部61及び受光部62は、円形の経路C1に沿って移動していくことになる。また、変位計60は主軸41と共に自転する工具ホルダ50内に設けられているため、工具ホルダ50から回転軸rに直交する方向に投射される変位計60からのレーザ光は、ワーク5の内面5aの周方向における各位置に到達する。このため、変位計60にて取得されるワーク5の内面5aとの距離に関する情報は、工具ホルダ50の自転する位相に応じて種々の値を取り得る。また、変位計60とワーク5の内面5aとの間に、飛散した切屑等の異物が介在した場合、変位計60が異物との距離を誤検知してしまうおそれもある。そこで、本実施の形態では、制御部70は、変位計60により取得された距離に関する情報のノイズを無視するフィルタリング機能を有している。
具体的には、先ず、制御部70は、変位計60によって取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報のうち、ワーク5の内面5aの周方向に沿ってずれた複数の領域における距離に関する情報を抽出するようになっている。図5に示すコンタリング加工においては、主軸41及び回転軸rが当該回転軸rに直交する平面内に規定される円形の経路C1に沿って移動する間に、ワーク5の内面5a上の複数の領域における距離に関する情報を抽出する。そして、ワーク5の内面5a上の各領域において、変位計60にて計測される距離Sのうちの最小の値を抽出する。一例として、ワーク5の内面5aの周方向に沿って90°ずれた4つの領域における距離に関する情報を抽出し、各領域において、変位計60にて計測される距離Sのうちの最小の値を抽出する。
次に、抽出した複数の距離に関する情報からワーク5との距離を特定する。本実施の形態においては、ワーク5の内面5a上の各領域毎に抽出された最小の値のうち、計測されるべきワーク5の内面5aとの距離の理論値Soから大きくずれた前記最小の値を無視する。変位計60が異物との距離を計測した場合、計測されるべきワーク5の内面5aとの距離の理論値Soよりも大幅に小さい値を示すからである。あるいは、ワーク5の内面5a上の各領域毎に抽出された最小の値から平均値を算出し、当該平均値から大きくずれた前記最小の値を無視してもよい。本実施の形態では、このようにしてフィルタリングして残った複数の値のうちの最小の値を、ワーク5の内面5aとの距離の実測値S1として採用する。
図4に戻って、続いて、変位計60にて取得された実測値S1と、理論値Soと、を対比して、半径補正値Roを算出する(STEP5)。理論値Soと実測値S1との差は、目的とするワーク5の内面5aの半径D/2と加工されたワーク5の内面5aの実際の半径との差に想到する。したがって、一例として、下記に示す式(3)により半径補正値Roを決定することができる。
Ro=So−S1 ‥(3)
なお、理論値Soと実測値S1とに差が生じる主な要因として、工具2の刃先2aの摩耗や、ワーク5及び工具2の熱膨張が考えられる。
Ro=So−S1 ‥(3)
なお、理論値Soと実測値S1とに差が生じる主な要因として、工具2の刃先2aの摩耗や、ワーク5及び工具2の熱膨張が考えられる。
次に、PLC71は、半径補正値Roと許容値R1とを対比する(STEP6)。上述のように、半径補正値Roは、加工されたワーク5の内面5aの実際の半径と、目的とするワーク5の内面5aの半径D/2と、の差に想到するため、半径補正値Roが許容値R1以下つまりRo≦R1の場合には、加工されたワーク5の内面5aの実際の径が許容される大きさに形成されていると判断されるため、加工を終了する。一方、半径補正値Roが許容値R1よりも大きいつまりRo>R1の場合には、加工されたワーク5の内面5aの実際の半径が、目的とするワーク5の内面5aの半径D/2よりも小さいと判断される。このため、制御部70は、加工されるワーク5の内面5aの半径が目的とするワーク5の内面5aの半径D/2に近づくように、言い換えると、実測値S1と理論値Soとの差が小さくなるように、駆動部40を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を自動で補正するようになっている。図4に示す例では、STEP2に戻り、式(2)によりプログラム半径Rρを補正する。その後、再びSTEP3乃至6が行われる。
一例として、目的とするワーク5の内面5aの直径D=φ100とし、工具2の刃先2aと回転軸rとの距離Ra=25とし、変位計60にて計測されるべきワーク5の内面5aとの距離の理論値So=10とし、許容値R1=0.01とする。この場合、式(1)からコンタリング半径R=25となり、式(2)から初期状態においてプログラム半径Rρ=R=25となる。このとき、変位計60にて取得された実測値S1=9.99とすると、式(3)から半径補正値Ro=0.01となる。この場合、半径補正値Ro≦R1を満たすため加工を終了する。半径補正値Ro=0.01から、加工されたワーク5の内面5aの径は99.8と判断される。
以上のように、本実施の形態の工作機械1は、工具2を保持し当該工具2と共に回転軸rの周りで回転可能な工具ホルダ50であって、中空空間54を有する工具ホルダ50と、工具ホルダ50を回転可能且つワーク5の内面5aに対して相対移動可能に支持する駆動部40と、工具ホルダ50の中空空間54に設けられ、レーザ光を放出し当該レーザ光を用いてワーク5の内面5aとの距離に関する情報を取得する変位計60と、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に基づいて駆動部40を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正する制御部70と、を備える。このような形態によれば、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に基づいて駆動部40を制御することができる。このため、取得されたワーク5の内面5aとの距離から特定されるワーク5の内面5aの径が、目的とするワーク5の内面5aの径Dからずれてしまっても、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正することができる。これにより、加工するワーク5の内面5aの径を目的とするワーク5の内面5aの径Dに近づけることができる。この結果、工具2が磨耗しても、加工するワーク5の内面5aの径を補償することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、変位計60は、回転軸rに沿ってレーザ光を放出するようになっており、工作機械1は、工具ホルダ50の中空空間54に設けられ、変位計60から回転軸rに沿って放出されたレーザ光を、ワーク5に向けて反射させるミラー64をさらに備えている。このような形態によれば、変位計60の投光部61及び受光部62を、回転軸rと平行な工具ホルダ50の長手方向に向けて配置することができるため、変位計60の設置の点で有益となる。
また、本実施の形態によれば、制御部70は、変位計60によって取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報のうち、ワーク5の内面5aの周方向に沿ってずれた複数の領域における距離に関する情報を抽出した後、抽出した複数の領域における距離に関する情報からワーク5との距離を特定し、特定されたワーク5との距離に基づいて前記駆動部を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正するようになっている。このような形態によれば、変位計60とワーク5の内面5aとの間に異物が介在した場合であっても、異物によるノイズを無視し、ワーク5の内面5aとの距離を精度良く特定することが可能となる。
≪第2の実施の形態≫
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は、第2の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略縦断面図であり、図7は、図6に示す工作機械1の制御部70による制御の一例を示すフローチャートである。図6及び図7を参照して説明する第2の実施の形態は、工作機械1が記憶部75をさらに備える点で異なるが、その他の構成は、第1の実施形態と同様に構成することができる。第2の実施の形態に関する以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した第1の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の第1の実施の形態における対応する構成要素に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は、第2の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略縦断面図であり、図7は、図6に示す工作機械1の制御部70による制御の一例を示すフローチャートである。図6及び図7を参照して説明する第2の実施の形態は、工作機械1が記憶部75をさらに備える点で異なるが、その他の構成は、第1の実施形態と同様に構成することができる。第2の実施の形態に関する以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した第1の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の第1の実施の形態における対応する構成要素に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態の工作機械1は、記憶部75をさらに備えている。記憶部75は、工具2の種類とワーク5の種類との組み合わせ毎に、工具2の温度αと工具2の熱膨張との関係を記録したデータを予め記憶する。工具2の種類として、工具2をなすチップの材種毎に分類する例が挙げられる。本実施の形態では、工具2の種類として、超硬合金、セラミック、CBN等を採用している。一方、ワーク5の種類として、ワーク5の材料毎に分類する例が挙げられる。本実施の形態では、ワーク5の種類として、合金鋼、インコネル材に代表される耐熱合金鋼等を採用している。
さらに、この工具2の種類とワーク5の種類との組み合わせ毎に、工具2の温度と工具2の熱膨張との関係を記録したデータが予め作製される。一例として、前記データは、各組み合わせ毎に、工具2の温度が100℃〜1000℃の範囲で、50℃ずつずらして工具2の熱膨張量R’を記録することにより作製されてもよい。あるいは、前記データは、各組み合わせ毎に、工具2の温度が100℃〜1000℃の範囲で、50℃ずつずらして熱膨張係数kの値を記録することにより作製されてもよい。さらに別の例として、前記データは、各組み合わせ毎に、工具2の温度と工具2の熱膨張係数kとの関係を規定する関数を記録することにより作製されてもよい。
さらに、本実施の形態の記憶部75は、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報も記憶するようになっている。そして、記憶部75に記憶された情報は、情報伝達部78によって作業者に伝えられる。本実施の形態の情報伝達部78は、記憶部75に記憶された情報を表示する表示部からなる。ただし、情報伝達部78の形態は、記憶部75に記憶された情報を作業者に伝えることができる形態のものであれば種々の形態のものを採用することができる。他の例として、情報伝達部78は、記憶部75に記憶された情報を印刷する印刷装置であってもよい。
これら記憶部75に記憶されたデータは、制御部70による制御に利用される。制御部70は、記憶部75に記憶されたデータから抽出した工具2の熱膨張に関する情報にも基づいて、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正するようになっている。以下、図7に示すフローチャートを参照して、制御部70による制御の一例について説明する。なお、以下の説明では、図4に示すフローチャートにおける制御部70の制御と略同様なSTEPについての詳細な説明は、省略する。
図7に示すように、先ず、図4に示すフローチャートのSTEP0を行う。
次に、制御部70は、切削時間に基づいて工具2の温度αを演算する(STEP1a)。切削時間とは、工具2でワーク5の内面5aを加工している時間をいう。次に、制御部70は、記憶部75に記憶された前記データから、演算された工具2の温度αにおける工具2の熱膨張に関する情報を抽出する(STEP1b)。本実施の形態では、制御部70は、演算された工具2の温度αに最も近い温度における工具2の熱膨張量R’の値を抽出する。
続いて、制御部70は、図4に示すフローチャートのSTEP1〜6を行う。ただし、STEP2にて決定されるプログラム半径Rρは、式(2)の代わりに下記に示す式(4)を用いて決定される。
Rρ=R+Ro−R’ ‥(4)
式(4)を用いることにより、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に加えて、記憶部75に記憶されたデータから抽出した工具2の熱膨張に関する情報にも基づいて、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正することが可能となる。
Rρ=R+Ro−R’ ‥(4)
式(4)を用いることにより、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に加えて、記憶部75に記憶されたデータから抽出した工具2の熱膨張に関する情報にも基づいて、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正することが可能となる。
上述のように、STEP6において、半径補正値Roが許容値R1よりも大きい場合には、加工されたワーク5の内面5aの実際の径が、目的とするワーク5の内面5aの径Dよりも小さいと判断される。このため、制御部70は、加工されるワーク5の内面5aの径が目的とするワーク5の内面5aの径Dに近づくように、駆動部40を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を自動で補正するようになっている。図9に示す例では、STEP1aに戻り、再び切削時間に基づいて工具2の温度を演算する。その後、再びSTEP1b乃至STEP6が行われる。
一例として、工具2の種類を超硬合金とし、ワーク5の種類をインコネル材とした場合、或る切削時間から特定される温度における記憶部75に記憶された熱膨張量R’は0.001である。この場合、プログラム半径Rρに工具2の熱膨張量R’を考慮しなかった場合、目的とするワーク5の内面5aの半径D/2が0.001大きくなる。したがって、制御部70は、コンタリング半径Rから0.001を引いて得られたプログラム半径Rρとなる円形の経路C1に沿って工具ホルダ50が移動するように、駆動部40に指令を送ることになる。
以上のように、本実施の形態によれば、工具2の種類とワーク5の種類との組み合わせ毎に、工具2の温度と工具2の熱膨張との関係を記録したデータを予め記憶した記憶部75を備え、制御部70は、切削時間に基づいて工具2の温度を演算し、記憶部75に記憶された前記データから、演算された工具2の温度における工具2の熱膨張に関する情報を抽出することができるようになっており、制御部70は、抽出された工具2の熱膨張に関する情報にも基づいて工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正する。このような形態によれば、工具2の磨耗に加えて工具2の熱膨張をも考慮して、加工するワーク5の内面5aの径を補償することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、工作機械1は、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報を記憶する記憶部75と、記憶部75に記憶された情報を作業者に伝える情報伝達部78と、を備える。このような形態によれば、記憶部75に記憶された情報を情報伝達部78から伝えられた作業者は、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離から、加工されたワーク5の内面5aの径を特定することができる。したがって、作業者がワーク5の内面5aの径を加工後に実測しなくても、ワーク5の内面5aの径を知ることができる。このため、作業負荷を軽減することができる。また、ワーク5の内面5aを加工している間の、ワーク5の内面5aの径に関する情報を記録することができるため、加工品質の保証の点でも有益となる。
≪第3の実施の形態≫
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図8は、第3の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略縦断面図であり、図9は、図8に示す工作機械1の制御部70による制御の一例を示すフローチャートである。図8及び図9を参照して説明する第3の実施の形態は、工作機械1が非接触式温度計80をさらに備え、制御部70による制御の一部が異なるが、その他の構成は、第2の実施形態と同様に構成することができる。
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図8は、第3の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略縦断面図であり、図9は、図8に示す工作機械1の制御部70による制御の一例を示すフローチャートである。図8及び図9を参照して説明する第3の実施の形態は、工作機械1が非接触式温度計80をさらに備え、制御部70による制御の一部が異なるが、その他の構成は、第2の実施形態と同様に構成することができる。
図8に示すように、工具ホルダ50の中空空間54に非接触式温度計80が設けられている。非接触式温度計80は、工具2及びワーク5の温度を計測するためのものである。本実施の形態の非接触式温度計80は、いわゆる放射温度計にて構成されている。放射温度計からなる非接触式温度計80は、工具2及びワーク5の表面から放出される赤外線放射エネルギーを赤外線センサにより検知することにより、工具2及びワーク5の表面の温度を計測することができる。とりわけ、非接触式温度計80は、工具2の刃先2aと、ワーク5の内面5aのうちの工具2の刃先2aに対面する部分を計測することができることが好ましい。このような観点から、非接触式温度計80の正面が、工具2の刃先2aに向くように配置されている。
非接触式温度計80にて計測された温度に関する情報は、スリップリング67、アンプ68及びA/D変換ユニット69を介して、制御部70に送られる。制御部70は、この非接触式温度計80により計測された工具2及びワーク5の温度に基づいて工具2の熱膨張を特定し、特定された工具2の熱膨張にも基づいて工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正するようになっている。
一方、本実施の形態の記憶部75は、工具2の種類とワーク5の種類との組み合わせ毎に、工具2の温度α及びワーク5の温度βと工具2の熱膨張との関係を記録したデータを予め記憶している。記憶部75に記憶するデータは、上述した第2の実施の形態と略同様なため、ここでは詳細な説明を省略する。
以下、図9に示すフローチャートを参照して、記憶部75に記憶されたデータを利用した制御部70による制御の一例について説明する。なお、以下の説明では、図7に示すフローチャートにおける制御部70の制御と略同様なSTEPについての詳細な説明は、省略する。
図9に示すように、先ず、図7に示すフローチャートのSTEP0を行う。次に、制御部70は、非接触式温度計80にて計測された工具2及びワーク5の温度を読み込む(STEP1c)。次に、制御部70は、記憶部75に記憶された前記データから、取得された工具2の温度α及びワーク5の温度βにおける工具2の熱膨張に関する情報を抽出する(STEP1c)。本実施の形態では、制御部70は、取得された工具2の温度α及びワーク5の温度βに最も近い温度における工具2の熱膨張量R’の値を記憶部75から抽出する。
続いて、制御部70は、図7に示すフローチャートのSTEP1〜6を行う。このような工程によれば、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に加えて、非接触式温度計80にて計測された工具2及びワーク5の温度に関する情報にも基づいて、工具2のワーク5の内面5aからの距離を補正することができる。
STEP6において、半径補正値Roが許容値R1よりも大きい場合には、加工されたワーク5の内面5aの実際の径が、目的とするワーク5の内面5aの径Dよりも小さいと判断される。このため、制御部70は、加工されるワーク5の内面5aの径が目的とするワーク5の内面5aの径Dに近づくように、駆動部40を制御して、工具2のワーク5の内面5aからの距離を自動で補正するようになっている。図9に示す例では、STEP1cに戻り、再び非接触式温度計80にて計測された工具2及びワーク5の温度を読み込む。その後、再びSTEP1d乃至STEP6が行われる。
一例として、工具2の種類を超硬合金とし、ワーク5の種類をインコネル材とし、非接触式温度計80にて計測された工具2の温度αが1000℃であったとする。記憶部75に記憶された工具2の温度αにおける熱膨張量R’の値は0.001である。この場合、プログラム半径Rρに工具2の熱膨張量R’を考慮しなかった場合、目的とするワーク5の内面5aの半径D/2が0.001大きくなる。したがって、制御部70は、コンタリング半径Rから0.001を引いて得られるプログラム半径Rρとなる円形の経路C1に沿って工具ホルダ50が移動するように、駆動部40に指令を送ることになる。
以上のように、本実施の形態によれば、工具ホルダ50の中空空間54に設けられた非接触式温度計80をさらに備え、非接触式温度計80は、工具2及びワーク5の温度α、βを計測するようになっており、制御部70は、非接触式温度計80により計測された工具2及びワーク5の温度α、βに基づいて工具の熱膨張を特定し、特定された工具2の熱膨張にも基づいて工具2のワーク5の内面からの距離を補正する。このような形態によれば、工具2の磨耗に加えて工具2の温度に基づく熱膨張をも考慮して、加工するワーク5の内面5aの径を補償することが可能となる。
≪第4の実施の形態≫
次に、図10を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。図10は、第4の実施の形態による工作機械1の制御部70による制御の一例を示すフローチャートである。図10を参照して説明する第4の実施の形態は、工作機械1が記憶部75をさらに備え、制御部70による制御の一部が異なるが、その他の構成は、第1の実施形態と同様に構成することができる。
次に、図10を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。図10は、第4の実施の形態による工作機械1の制御部70による制御の一例を示すフローチャートである。図10を参照して説明する第4の実施の形態は、工作機械1が記憶部75をさらに備え、制御部70による制御の一部が異なるが、その他の構成は、第1の実施形態と同様に構成することができる。
本実施の形態の工作機械1は、制御部70による補正前の駆動部40による前記工具ホルダの制御位置を記憶する記憶部75を備えている。つまり、記憶部75は、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離に関する情報に基づいて補正する前の、駆動部40による並進駆動部42の指令位置を記憶する。本実施の記憶部75は、図6に示す記憶部75と同様にして制御部70に接続されている。
以下、図10に示すフローチャートを参照して、制御部70による制御の一例について説明する。なお、以下の説明では、図4に示すフローチャートにおける制御部70の制御と略同様なSTEPについての詳細な説明は、省略する。
図10に示すように、先ず、図4に示すフローチャートのSTEP0乃至STEP5を順に行っていく。次に、制御部70のPLC71は、STEP5において算出された半径補正値Roと、許容値R1よりも大きい摩耗限界閾値m1と、を対比する(STEP6a)。上述のように、半径補正値Roは、理論値Soと実測値S1との差を表し、この差は、主に工具2の刃先2aの摩耗によるものと考えられる。したがって、半径補正値Roが摩耗限界閾値m1以上つまりRo≧m1の場合には、工具2の刃先2aが摩耗限界量を超えたと判断されるため、主軸41の回転を停止させる。主軸41の回転の停止に伴い、制御部70は、主軸41の回転を停止させたことを知らせる警報を作業者に発する。また、このとき、記憶部75は、制御部70による補正前の駆動部40による工具ホルダ50の制御位置に関する情報を記憶する。
その後、制御部70は、この主軸41の回転を停止させた後に工具2を交換した情報を受取ると、記憶部75から、主軸41の回転を停止させたときの、前記補正前の駆動部40による工具ホルダ50の制御位置に関する情報を読み込む。これにより、工具2を交換する前の状態から継続してワーク5の内面5aの加工を再開することができる。
一方、半径補正値Roが摩耗限界閾値m1よりも小さいつまりRo<m1の場合には、STEP6に進む。
一例として、変位計60にて計測されるべきワーク5の内面5aとの距離の理論値Soを100とする。工具2の刃先2aの磨耗が進行し、ワーク5の内面5aの径が0.01mmテーパ状になると、変位計60にて計測されるワーク5の内面5aとの距離の実測値S1が99.99となる。この場合、STEP6aにより工具2の刃先2aが0.01mm磨耗していると判断される。摩耗限界閾値m1=0.01mmとすると、工具2の使用限界に達していると判断され、主軸41の回転が停止する。そして、アラームが鳴り周囲の作業者に瞬時に知らせることができる。
このような本実施の形態によれば、制御部70は、変位計60にて計測されるべきワーク5の内面5aとの距離の理論値Soと、変位計60により取得されたワーク5の内面5aとの距離の実測値S1と、を対比して、これらのズレから工具2の摩耗限界閾値m1を超えたと判断したときに、主軸41の回転を停止させるようになっている。このような形態によれば、工具2の使用限界を自動で判別することができるため、ワーク5の内面5aを安定した精度で加工することに寄与する。
また、本実施の形態によれば、工作機械1は、制御部70による補正前の駆動部40による工具ホルダ50の制御位置に関する情報を記憶する記憶部75を備え、制御部70は、主軸41の回転を停止させた後に工具2を交換した情報を受取ると、記憶部75から、主軸41の回転を停止させたときの、前記補正前の駆動部40による工具ホルダ50の制御位置に関する情報を読み込むようになっている。この場合、摩耗した工具2を交換した場合であっても、制御部70は、工具2を交換する前の位置に工具2の刃先2aを位置決めすることができる。このため、工具2を交換する前の状態から継続してワーク5の内面5aの加工を再開することができ、生産効率を向上させることに寄与する。
≪第5の実施の形態≫
次に、図11を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。図11は、第5の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略縦断面図である。図11を参照して説明する第5の実施の形態は、工作機械1が吹付手段90をさらに備える点で異なるが、その他の構成は、第1の実施形態と同様に構成することができる。
次に、図11を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。図11は、第5の実施の形態による工作機械1の構成の一例を示す概略縦断面図である。図11を参照して説明する第5の実施の形態は、工作機械1が吹付手段90をさらに備える点で異なるが、その他の構成は、第1の実施形態と同様に構成することができる。
図11に示すように、本実施の形態の工作機械1は、駆動部40の筐体43に取り付けられ、ワーク5の内面5aに向けてエアーを吹き付ける吹付手段90をさらに備えている。吹付手段90は、不図示のエアー供給源から供給されるエアーを、ワーク5の内面5aに向けて吹き付ける噴射口91を有している。このような形態によれば、変位計60とワーク5の内面5aとの間に、飛散した切屑や切削油等の異物Zが進入してしまっても、吹付手段90から吹き付けられるエアーによって吹き飛ばすことができる。これにより、変位計60が異物を検知してしまう誤検知を効果的に抑制することが可能となる。
なお、実施の形態は例示であり、発明の範囲はそれに限定されない。
1…工作機械、 2…工具、 2a…刃先、 5…ワーク、 5a…内面、 10…本体部、 11…ベッド、 12…支柱、 20…ワーク保持部、 40…駆動部、 41…並進駆動部、 42…主軸、 43…筐体、 50…工具ホルダ、 50a…ホルダ本体部材、 50b…蓋部材、 50c…窓、 51…先端部、 52…胴部、 52a…段差、 52b…開口、 53…基端部、 54…中空空間、 60…変位計、 61…投光部、 62…受光部、 64…ミラー、 65…ブラケット、 66…ボルト、 67…スリップリング、 68…アンプ、 69…A/D変換ユニット、 70…制御部、 71…PLC、 72…NCコントローラ、 75…記憶部、 78…情報伝達部、 80…非接触式温度計、 90…吹付手段、 91…噴射口、 r…回転軸、 m1…摩耗限界閾値、 S1…実測値、 S1o…理論値、 Rρ…プログラム半径、 R…コンタリング半径、 Ro…半径補正値、 Ra…工具の刃先と回転軸との距離、 R’…熱膨張量
Claims (9)
- 工具を保持し当該工具と共に前記回転軸の周りで回転可能な工具ホルダであって、中空空間を有する工具ホルダと、
前記工具ホルダを回転可能且つ前記ワークの内面に対して相対移動可能に支持する駆動部と、
前記工具ホルダの前記中空空間に設けられ、レーザ光を放出し当該レーザ光を用いて前記ワークの内面との距離に関する情報を取得する変位計と、
前記変位計により取得された前記ワークの内面との距離に関する情報に基づいて前記駆動部を制御して、前記工具の前記ワークの内面からの距離を補正する制御部と、
を備える、工作機械。 - 前記変位計は、前記回転軸に沿ってレーザ光を放出するようになっており、
前記工具ホルダの前記中空空間に設けられ、前記変位計から前記回転軸に沿って放出されたレーザ光を、前記ワークに向けて反射させるミラーをさらに備える、請求項1に記載の工作機械。 - 前記制御部は、前記変位計によって取得された前記ワークの内面との距離に関する情報のうち、前記ワークの内面の周方向に沿ってずれた複数の領域における距離に関する情報を抽出した後、抽出した複数の領域における距離に関する情報から前記ワークとの距離を特定し、特定された前記ワークとの距離に基づいて前記駆動部を制御して、前記工具の前記ワークの内面からの距離を補正するようになっている、請求項1または2に記載の工作機械。
- 前記変位計により取得された前記ワークの内面との距離に関する情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された情報を作業者に伝える情報伝達部と、
を備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の工作機械。 - 前記工具の種類と前記ワークの種類との組み合わせ毎に、前記工具の温度と前記工具の熱膨張との関係を記録したデータを予め記憶した記憶部を備え、
前記制御部は、切削時間に基づいて前記工具の温度を演算し、前記記憶部に記憶された前記データから、演算された前記工具の温度における前記工具の熱膨張に関する情報を抽出することができるようになっており、
前記制御部は、抽出された前記工具の熱膨張に関する情報にも基づいて前記工具の前記ワークの内面からの距離を補正する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の工作機械。 - 前記工具ホルダの前記中空空間に設けられた非接触式温度計をさらに備え、
前記非接触式温度計は、前記工具及び前記ワークの温度を計測するようになっており、
前記制御部は、前記非接触式温度計により計測された前記工具及び前記ワークの温度に基づいて工具の熱膨張を特定し、
前記制御部は、特定された前記工具の熱膨張にも基づいて前記工具の前記ワークの内面からの距離を補正する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の工作機械。 - 前記制御部は、前記変位計にて計測されるべき前記ワークの内面との距離の理論値と、前記変位計により取得された前記ワークの内面との距離の実測値と、を対比して、これらのズレから工具の摩耗限界閾値を超えたと判断したときに、前記工具ホルダの回転を停止させるようになっている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の工作機械。
- 前記制御部による補正前の前記駆動部による前記工具ホルダの制御位置を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記工具ホルダの回転を停止させた後に工具を交換した情報を受取ると、前記記憶部から、前記工具ホルダの回転を停止させたときの前記補正前の前記駆動部による前記工具ホルダーの制御位置を読み込むようになっている、請求項7に記載の工作機械。 - 前記駆動部の筐体に取り付けられ、前記ワークの内面に向けてエアーを吹き付ける吹付手段をさらに備える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の工作機械。
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